JP2004299849A - 巻取プラスチック管 - Google Patents

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Yasuo Okawa
康夫 大川
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Shouwa Jyushi Co Ltd
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Abstract

【構成】ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る硬質の巻取プラスチック管1において、テーパーコーン2等のチャックで挟まれる両端部の内側周囲を面取りするようにカットして、チャックとの接触面積を大きくした巻取プラスチック管。
【効果】巻取コアとして、硬質巻取プラスチック管の両端部に面取りテーパー部、あるいは両端部に軟質プラスチックキャップで覆うことにより、テーパーコーンのテーパー面と両端部での接触面積を多くすることにより、回転伝達力を高め、確実に巻き取りができるようにしたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る際に使用する紙管に替えて開発した巻取プラスチック管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一定角度位置で周方向に切り離された比較的弾性のあるプラスチック管と、その切り離し部分を被覆するカバーとからなり、前記切り離し部分の一方側において、前記カバーが前記プラスチック管に固着され、前記切り離し部分の他方側において、前記カバーと前記プラスチック管が前記切り離し部分から少なくとも一定角度範囲にわたって二重壁状に重ね合わされていることを特徴とする巻取コア(例えば、特許文献1参照)が存在している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−338394号公報(特許請求の範囲、請求項2、図1、図3、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の紙管を使用してウェブ等を巻き取ると、紙管の両端部にテーパーコーンを挿入して挟んで回転させて巻き取る際、紙管の両端部がテーパーコーンで挟圧され変形したり、切り裂かれてしまい、回転力がスリップして伝達できない使用不可能になるという問題があった。また、プラスチック管を使用してウェブ等を巻き取るとプラスチック管の両端部にテーパーコーンを挿入して挟んで回転させて巻き取る際、テーパーコーンとプラスチック管の両端部との接触が線接触であり、負荷が大きくなると空回りしてしまう。
上記の公知文献の技術はプラスチック管ではあるが、巻き取った製品と巻取コアとを分離するための工夫がなされたもので、上記の問題点は同様に存在するものである。
【0005】
また、テーパーコーンに替えてエア式エキスパンション巻取軸を用いて巻き取る場合、加圧した時、突出部が部分的であるためスリップしてしまうので、巻取プラスチック管内側の長手方向に凹溝を1本以上設けることで、エア式エキスパンション巻取軸を加圧し、突出部が突出してその突出部が凹溝に係合して空回りスリップを防止できるものに対して、従来の巻取プラスチック管では回転伝達力を確実に伝えることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る巻取プラスチック管でテーパーコーン等のチャックにより挟まれる両端部の内側周囲を面取りしたり、巻取プラスチック管の両端部の内側周囲を覆うように軟質プラスチック材でキャップをする。また、エア式エキスパンション巻取軸で巻き取る場合には、空回りスリップを防ぐために、巻取プラスチック管内側の長手方向に凹溝を設け、この凹溝に加圧した時にエア式エキスパンション巻取軸の突出部が係合するようにして、スリップを防止できるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題の解決を図ったもので、次のような技術手段を採用した。
請求項1記載の発明においては、ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、テーパーコーン等のチャックで挟まれる両端部の内側周囲を面取りするようにカットして、チャックとの接触面積を大きくするという技術手段を採用した。
【0008】
請求項2記載の発明においては、ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、テーパーコーン等のチャックで挟まれる両端部の内側周囲を覆うように軟質プラスチック材でキャップをするという技術手段を採用した。
【0009】
請求項3記載の発明においては、ウェブ材料、他の材料または耳片をエア式エキスパンション巻取軸で巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、巻取プラスチック管内面の長手方向に1本以上の凹溝を設けるという技術手段を採用した。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、以上の技術手段を採用した結果、従来の紙管、プラスチック管の欠点を解消し、図1〜図4からも理解できるように、硬質プラスチックからなる巻取プラスチック管1の両端部をテーパーコーン2等による回転伝達力を高める工夫をしたもので、1つは巻取プラスチック管1の両端部内側を面取りカットし、面取りテーパー部3を形成し、接触面積を多くする。また巻取プラスチック管1の両端部内側を面取りカットせずともテーパーコーン2等による回転伝達力を高めるために軟質プラスチック材からなる軟質プラスチックキャップ5で覆うようにすることで、この軟質プラスチック材の変形量を利用して接触面積を多くし、さらに巻取プラスチック管1内側の長手方向に1本以上の凹溝10を形成し、スリップを防止した巻取プラスチック管を得るものである。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を添付図面で詳細に説明する。
図1は、本発明の巻取プラスチック管の第1実施例を示す概略断面図、図2は、同じく一部拡大断面図である。
この発明によれば、硬質のプラスチック材、例えば硬質ポリスチレン、硬質ポリ塩化ビニル、硬質ポリプロピレン、硬質ポリエチレン等、特にリサイクルの点を考慮して強化ゴムを添加したポリスチレンからなる巻取プラスチック管1を用い、図1、図2に示すようにテーパーコーン2により巻取プラスチック管1の両端部内側の端面で挟圧して回転させ巻き取る際に使用する巻取管に工夫を加えたものである。
【0012】
図1において、これは巻取装置に使用する巻取コアである硬質巻取プラスチック管1からなり、巻取プラスチック管1は強化ゴム等を添加したポリスチレン製である。この巻取装置は、紙、プラスチックフィルム等のウェブ材料は巻取プラスチック管1に導かれ巻き取られる。ウェブ材料は一定幅のもので、その幅は、巻取プラスチック管1の長さに対応するものである。
【0013】
そして、巻取プラスチック管1の両端部内側には、テーパーコーン2のテーパー面9と同角度のテーパー部を有するように面取りテーパー部3を形成する。これによってテーパーコーン2のテーパー面9を巻取プラスチック管1に係合させると、このテーパー面9と巻取プラスチック管1の面取りテーパー部3とにより接触面積を大きくできるものである。すなわち、この巻取プラスチック管1は一対のテーパーコーン2間に配置される。テーパーコーン2はテーパー面9及びフランジ4を有し、シャフト6に嵌め合わされている。シャフト6はベアリング7に支持され、モータ8に連結されてモータ8によってシャフト6、テーパーコーン2及び巻取プラスチック管1を駆動させて回転する。従ってウェブ材を巻取プラスチック管1に巻き取るものである。
【0014】
また、一定幅のウェブ材料に限らず、糸、テープ、ロープ等の細長い材料を巻取プラスチック管1に巻き取ることもできる。さらに、スリッターによってウェブ材料がスリットされる時、ウェブ材料の両側縁に耳片が形成されるが、同様にその耳片を巻取プラスチック管に巻き取ることもできる。
【0015】
以上のように、ウェブ材料を巻取プラスチック管1に巻き取る場合、従来の紙管を用いて巻き取ると、紙管はテーパーコーン2によって両端部を変形させたり切り裂かれたりして、テーパーコーンからの伝達力が確実に伝わらないようになる。これを解決するためにプラスチック管1を用い、変形、切り裂かれを防止すると共に、さらに両端部の内周側を面取りカットしてテーパーコーン2のテーパー面9が接触する面積を大きくすることで、テーパーコーンからの回転伝達力を高めるようにしたものである。
【0016】
次に、図3に基づいて本発明の巻取プラスチック管1の第2実施例を説明する。
課題は、第1実施例で説明した通り、回転伝達力を確実にすると共に、巻取コアの端部が変形、切り裂かれるのを防止するために巻取プラスチック管1の両端内外周部に軟質プラスチックキャップ5で覆うようにすることで、テーパーコーン2のテーパー面9によって軟質プラスチックキャップ5の内側角部が軟質のため潰れるように変形して、テーパー面9に沿った接触面積を大きくすることになり、テーパーコーン2の回転伝達力を確実に巻取プラスチック管1に伝えることができるものである。
【0017】
次に、図4に基づいて第3実施例について説明する。
図4に示すとおり、巻取プラスチック管1内面の長手方向に1本以上の凹溝10を形成したもので、この凹溝10にエア式エキスパンション巻取軸(図示せず)の加圧により突出する突出部が係合して引っ掛り、空回りを防止するものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成を採用した結果、次のような効果を得ることができる。
(1)巻取コアとして、硬質巻取プラスチック管の両端部に面取りテーパー部、あるいは両端部に軟質プラスチックキャップで覆うことにより、テーパーコーンのテーパー面と両端部での接触面積を多くすることにより、回転伝達力を高め、確実に巻き取りができるようにしたものである。
(2)エア式エキスパンション巻取軸を使用して巻取プラスチック管にウェブ材料等の巻き取りを行う際、エア式エキスパンション巻取軸の加圧により突出する突出部が係合する凹溝が巻取プラスチック管に設けられていることにより引っ掛って、空回りを防止して確実に巻き取りができるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である巻取プラスチック管の巻取り構成を示す概略断面図である。
【図2】図1の巻取プラスチック管における端部に対してテーパーコーンが係合する挟圧関係を示す概略拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の巻取プラスチック管における端部を示す概略拡大断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の巻取プラスチック管における端部を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥巻取プラスチック管 2‥‥テーパーコーン
3・・・・面取りテーパー部 4・・・・フランジ
5・・・・軟質プラスチックキャップ 6・・・・シャフト
7・・・・ベアリング 8・・・・モータ
9・・・・テーパー面 10・・・・凹溝

Claims (3)

  1. ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、テーパーコーン等のチャックで挟まれる両端部の内側周囲を面取りするようにカットして、チャックとの接触面積を大きくしたことを特徴とする巻取プラスチック管。
  2. ウェブ材料、他の材料または耳片を巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、テーパーコーン等のチャックで挟まれる両端部の内側周囲を覆うように軟質プラスチック材でキャップをしたことを特徴とする巻取プラスチック管。
  3. ウェブ材料、他の材料または耳片をエア式エキスパンション巻取軸で巻き取る硬質の巻取プラスチック管において、巻取プラスチック管内面の長手方向に1本以上の凹溝を設けたことを特徴とする巻取プラスチック管。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101143666B (zh) * 2007-10-08 2012-06-06 李峰 纺织机械上的绕丝筒管夹盘
JP2018188249A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社昭和丸筒 巻取りコア

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