JP2004298675A - 保護層形成材の塗布装置 - Google Patents

保護層形成材の塗布装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ローラを備えるロボットを用いて保護層形成材を車両に塗布する際に、ローラの傾斜角度を適正な範囲に制限するとともに、異常動作時にはロボット、ローラおよび車両のそれぞれを適切に保護する。
【解決手段】ロボットの先端部にエンドエフェクタとしてローラ機構部34を設ける。ローラ機構部34には、ローラ48の軸心と直交する方向である軸心Cを中心として回転するスラスト回転機構69を設ける。スラスト回転機構69の回転角度を規制するストッパ96bを設け、該ストッパ96bは、規定力以上の回転力が加わることによって折損するように設定する。第1揺動部材84の傾斜角度を第1近接スイッチ116および第1被検出板110によって検出する。乾燥後に、剥離性保護層として作用する液状の保護層形成材を塗布材管路22から供給する。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装が終了した車両の塗装部を主にした外表面に保護層形成材を塗布する保護層形成材の塗布装置に関し、特に、乾燥後に剥離性保護層として作用する液状の保護層形成材を塗布する保護層形成材の塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両は、製造後にユーザに手渡されるまでに屋外ストックヤードで保管されたり、トレーラ、船等で搬送されることが多い。この間、車両は粉塵、金属粉、塩分、油分、酸、直射日光等に曝されることから、長時間の保管および搬送の間には、車両の外表面における複数の塗装層のうち表面層の品質が侵されるおそれがある。このような事態を防ぐため、車両出荷前の段階において塗装部に剥離性保護層を形成させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。剥離性保護層は液状ラップ材である保護層形成材(ストリッパブルペイントとも呼ばれる)を塗布して乾燥させることにより形成され、塗装部を保護することができる。また、除去する際には容易に剥離させることができるとともに、通常の保管時には自然に剥離してしまうことがない。
【0003】
剥離性保護層が乾燥する前の保護層形成材を塗布する工程では、ローラに保護層形成材を付着させて、複数の作業者がローラを転がして保護層形成材の塗布を行っている。
【0004】
このような作業の自動化を図り、作業者の負担を軽減させるとともに塗布品質を均一化させるために、ボディ上に保護層形成材を抽出した後、エアを吹き付けることによって保護層形成材を広げる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば保護層形成材の塗布工程における作業の多くが自動化され、作業者の負担を軽減するとともに、タクトタイムを向上させることができて好適である。
【0005】
また、車両を生産する工場では、組み立て作業においてボディを傷つけることがないようにスクラッチカバーと呼ばれる樹脂製のカバーを仮付けすることがある。スクラッチカバーは、例えば、ボディの前方横面に仮付けされ、出荷前に外される。スクラッチカバーは車種毎に違う形状のものを用意する必要があり、さらに搬送ラインにおける日々の生産台数に応じて多数用意する必要がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−89697号公報(段落[0022]〜[0027])
【特許文献2】
特開平8−173882号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の特許文献2で開示されている方法では、保護層形成材の広がり具合が必ずしも均一ではなく、また、保護層形成材が飛散することを防ぐために、ルーフの縁部には適用していない。
【0008】
さらに、近時の自動車のボディはより複雑な形状となりつつあり、凹凸部や複雑な曲面を有するものがある。このような凹凸部や曲面にはエアノズルによって保護層形成材を広げるということが困難である。さらにまた、塗装品質が特に重要視されている箇所には保護層形成材をより厚く塗る必要があるが、エアノズルで保護層形成材を広げる場合には塗膜の厚さを調整することは困難である。
【0009】
このようなことから、エアノズルで保護層形成材を広げた後に、数人の作業者がルーフの縁部や凹凸部等の細部にローラで保護層形成材を塗布して仕上げの処理を行う必要がある。従って、保護層形成材の塗布処理は一部を人手作業に頼っており、作業者の負担となるとともに、作業者の熟練度によって塗布品質にばらつきが発生する。
【0010】
このような作業者の作業を軽減し、かつ、塗布品質を均一にするためには産業用のロボットを用い、該ロボットにローラを適用することが検討される。
【0011】
ところで、上記のように近時の自動車のボディは複雑な形状となっていることから、ロボット本体の姿勢の設定だけでローラをボディに密着させることは困難である。従って、自動車のボディ形状に合わせてローラの傾斜角度(または揺動角度)を受動的に変化させる機構を設けることが好ましいが、一方、このようなローラの傾斜角度は予め想定される適正な範囲内に制限されることが好ましい。
【0012】
また、不測の事態である異常動作時には、ローラの傾斜角度(または揺動角度)を受動的に変化させる機構によってローラ、ロボットおよび自動車のそれぞれに過大な力が加わることがないように適切に保護することが必要である。
【0013】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ローラを備えるロボットを用いて保護層形成材を車両に塗布する際に、ローラの傾斜角度を適正な範囲に制限するとともに、異常動作時にはロボット、ローラおよび車両のそれぞれを適切に保護することを可能にする保護層形成材の塗布装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る保護層形成材の塗布装置は、車両の搬送ラインの近傍に設けられ、ティーチング動作可能なロボットと、前記ロボットに接続され、回転自在であって、乾燥後に剥離性保護層として作用する液状の保護層形成材を吸収して蓄える材質のローラを備えるローラ機構部と、を有し、前記ローラ機構部は、前記ローラ及び該ローラを保持するホルダが所定の方向に規定角度以上回転するとき、及び/又は、所定の方向に規定力以上の力を受けるときに前記ロボット、前記ローラ機構部及び前記ローラを保護する保護装置を備えることを特徴とする。
【0015】
このように、ローラ及び該ローラを保持するホルダが所定の方向に規定角度以上回転するときには、保護装置によって前記ロボット、前記ローラ機構部及び前記ローラを保護することができる。
【0016】
この場合、前記ローラ機構部は、前記ローラを軸心と直交する方向に回転自在に連結した回転機構を備え、前記保護装置は、前記回転機構の回転角度を前記規定角度に規制するストッパであり、前記ストッパは、前記回転機構に前記規定力以上の回転力が加わるときに折損するように設定されているとよい。
【0017】
折損可能なストッパを設けることにより、ローラを備えるロボットを用いて保護層形成材を車両に塗布する際に、ローラの傾斜角度を適正な範囲に制限することができる。また、異常動作時においてローラに過大な力が加わる場合にはストッパが折損し、ロボット、ローラおよび車両のそれぞれを保護することができる。
【0018】
さらに、前記保護装置は、前記ホルダと前記ローラ機構部とを接続する折れピンであり、該折れピンは、前記ローラに前記規定力以上の外力が加わるときに折損するように設定されているとよい。
【0019】
このように、折損可能な折れピンを介してローラを接続することにより、異常動作時においてローラに過大な力が加わる場合には折れピンが折損し、ロボット、ローラおよび車両のそれぞれを保護することができる。
【0020】
この場合、前記折れピンは、円筒形状であって、前記ローラ機構部および前記ローラから着脱可能であり、前記ローラ機構部及び前記ローラに対する回り止め部を有するとよい。
【0021】
また、前記折れピンは、円筒形状であって折損するための環状溝を有すると、簡便な構造で折れピンを構成することができる。
【0022】
さらにまた、前記ロボットを制御する制御部を有し、前記ローラ機構部は、前記ローラを揺動自在に連結する揺動機構を備え、前記保護装置は、前記制御部に接続され、被検出物の有無を検出する近接スイッチと、前記揺動機構の揺動により、前記近接スイッチに対して相対的に揺動する被検出板と、を備え、前記揺動機構による揺動角度が前記規定角度であるときに、前記被検出板の端部が前記近接スイッチの検出部に対向する位置に設定されているとよい。
【0023】
このように、近接スイッチと被検出板とによりローラの揺動角度を判断し、異常な角度であるときには制御部によって適切な処理を行うことができ、ロボット、ローラおよび車両のそれぞれを保護することができる。
【0024】
また、前記保護層形成材の材料としてアクリル系コポリマ剤を用いると、車両の塗装部をより確実に保護することができ、しかも除去するときには剥がしやすい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る保護層形成材の塗布装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図22を参照しながら説明する。
【0026】
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る保護層形成材の塗布装置10は、自動車の搬送ライン12に設けられるものであり、塗装の終了した車両14に対して保護層形成材を塗布するものである。塗布装置10は、産業用ロボットである3台のロボット16a、16b、16cと、システム全体の制御を行う制御部18と、保護層形成材が収容されたタンク20と、該タンク20から各ロボット16a、16b、16cに連通する塗布材管路22と、水供給源24からロボット16a、16b、16cへ水を供給する水管路26とを有する。ロボット16a、16b、16cはそれぞれ制御部18に接続されたロボットコントローラ28a、28b、28cによって制御される。
【0027】
ロボット16aおよび16cは、搬送ライン12における車両14の進行方向左手側に設けられ、ロボット16bは、進行方向右手側に備えられている。また、ロボット16aは進行方向前方、ロボット16bは進行方向の中程、ロボット16cは進行方向後方に備えられている。ロボット16a、16b、16cは搬送ライン12と平行なスライドレール30上を移動可能である。
【0028】
塗布材管路22の途中にはポンプ32が設けられており、タンク20から保護層形成材を吸い上げてロボット16a、16b、16cへ供給する。また、タンク20および塗布材管路22は、図示しないヒータと温度計とによって温度制御されており、保護層形成材を適温に保っている。ロボット16a、16b、16cの先端部には、それぞれ塗布材管路22によって保護層形成材が供給されるローラ機構部34が設けられている。
【0029】
保護層形成材の材料は、アクリル系コポリマ剤を主成分とするものであって、好ましくは、ガラス転移温度の異なる2種のアクリル系コポリマ部分を有するものであるとよい。具体的には、例えば、前記の特許文献1で示されている保護層形成材を用いるとよい。また、保護層形成材は、水との混合割合および温度の変化によって粘度を調整することができ、しかも、乾燥すると車両14に密着して粉塵、金属粉、塩分、油分、酸、直射日光等から車両14の塗装部を化学的および物理的に保護することができる。さらに、車両14をユーザに納品の際等で除去するときには、容易に剥離させることができる。
【0030】
図3に示すように、ロボット16a、16b、16cは、例えば、産業用の多関節型のロボットであり、ベース部40と、該ベース部40を基準にして順に、第1アーム42、第2アーム44および第3アーム46とを有し、該第3アーム46の先端にローラ機構部34が設けられている。ローラ機構部34は、第3アーム46に対して着脱自在であり、所謂、エンドエフェクタとして作用する。第1アーム42はベース部40に対して水平および垂直に回動可能な軸J1、J2によって回動可能である。第2アーム44は第1アーム42と軸J3で回動可能に連結されている。第2アーム44は軸J4によって捻れ回転が可能になっている。第3アーム46は第2アーム44と軸J5で回動可能に連結されている。第3アーム46は軸J6によって捻れ回転が可能になっている。
【0031】
このような6軸構成のロボット16a、16b、16cの動作によって、先端部に接続されたローラ機構部34は車両14の近傍における任意の位置に移動可能であって、かつ、任意の向きに設定可能である。換言すれば、ローラ機構部34は6自由度の移動が可能である。ロボット16a、16b、16cは、回転動作以外にも伸縮動作、平行リンク動作等の動作部を有するものであってもよい。
【0032】
図4〜図6に示すように、ローラ機構部34は、第3アーム46の先端部に取り付けられており、円筒形状で保護層形成材を吸収して蓄えることのできる材質のローラ48と、ロボット16aの第3アーム46に対する取付部であるスラスト回転機構69とを有する。該スラスト回転機構69は、第3アーム46に対する取付部材70と、該取付部材70に対してベアリング72を介して回転自在に支持されているスラスト回転部材74と、該スラスト回転部材74の下に取り付けられたローラ機構ベース部76とを有する。
【0033】
また、ローラ機構部34は、ローラ機構ベース部76の両端部に設けられた空気圧シリンダ78および80と、ローラ機構ベース部76の略下端の第1揺動軸82に揺動自在に軸支された第1揺動部材84と、ローラ48を保持するホルダ86と第1揺動部材84とを接続するホルダ接続部88とを有する。ローラ48は第1揺動軸82を中心として、径方向に揺動自在である。第1揺動部材84は、上方に延在する2つの上方延在部84aを有し、該上方延在部84aの略上端には、第1揺動軸82と平行なピン90が設けられている。ピン90は第1揺動軸82より上方に設定されている。さらに、ローラ機構部34は、前記空気圧シリンダ78および80のロッド78aおよびロッド80aから力を受けて、前記第1揺動軸82を中心として回転する2つのピン押圧部材92および94を有する。ピン押圧部材92の押圧面92aは、ロッド78aが縮退するとき図6における前記ピン90の左面を押圧し、ピン押圧部材94の押圧面94aは、ロッド80aが縮退するとき図6における前記ピン90の右面を押圧する。
【0034】
2つの上方延在部84aの間には、ローラ機構ベース部76から下方に延在する2つの下方延在部76aが配置され、該2つの下方延在部76aの間に押圧面92aおよび94aが配置されている。
【0035】
スラスト回転部材74には回転規制部材96が設けられている。回転規制部材96の材質としては、例えば、ポリアセタール等の樹脂やアルミニウムを用いるとよい。ポリアセタールは、加工性、機械的強度、剛性、疲労耐性、耐クリープ性、耐溶剤性等に優れており好適である。該回転規制部材96は、上部に2つのストッパ(保護装置)96bを有し、該2つのストッパ96bの間に凹部96aが形成されている。
【0036】
凹部96aには、取付部材70から下に突出する小突起98が配置されている。小突起98の幅は凹部96aの幅よりやや小さく、この隙間(規定角度)の範囲においてスラスト回転部材74はスラスト方向に回転自在となっている。この回転範囲は、予め想定される適正な範囲に設定されている。
【0037】
また、ここでいうスラスト方向とは、ローラ48自体の軸心と直交する方向であり、第3アーム46の軸心Cを中心とした回転方向である。取付部材70を第3アーム46に取り付けるためのボルト100を小突起98に兼用してもよい。
【0038】
ストッパ96bは、小突起98から規定力以上の外力を受けたときに折損可能な厚さに設定しておく。ストッパ96bが折損したときには、ビス99を取り外すことにより回転規制部材96を新しいものに交換可能である。
【0039】
2つの上方延在部84aの側方には、それぞれ上方に延在する金属製の第1被検出板110、第2被検出板112が設けられており、第1および第2被検出板110、112には上部にやや幅の広い被検出部114が設けられている。第1被検出板110における被検出部114の近傍には第1近接スイッチ116が設けられており、第2被検出板112における被検出部114の近傍には第2近接スイッチ118が設けられている。第1および第2近接スイッチ116、118は近傍の金属を電磁的に検出するものであって、近傍に被検出部114が存在するときにオンで、被検出部114が近傍に存在しないときにオフとなり、このオン・オフ信号を制御部18に供給する。第1および第2近接スイッチ116、118は、それぞれローラ機構ベース部76の上端部に固定されたスイッチプレート120に取り付けられている。第1および第2近接スイッチ116、118は電磁的な近接スイッチに限らず、例えば、光学的な近接スイッチでもよい。
【0040】
第1揺動部材84およびローラ48が第1揺動軸82を中心として揺動するとき、第1被検出板110および第2被検出板112のそれぞれの被検出部114は第1近接スイッチ116および第2近接スイッチ118に対して相対的に揺動する。
【0041】
図7に示すように、第1揺動部材84の揺動角度が図7における時計方向(以下、マイナス方向という)に角度θ1(規定角度)であるとき、被検出部114の一端部114aが第1近接スイッチ116の検出部に対向する位置となるように設定されている。第1揺動部材84の揺動角度が図7における反時計方向(以下、プラス方向という)に角度θ2(規定角度)であるとき、被検出部114の他端部114bが第1近接スイッチ116の検出部に対向する位置となるように設定されている。角度θ1は角度θ2より小さく設定されており、角度θが角度θ1より小さいときにはローラ48が車両14に接触していない異常状態と判断される。また、角度θが角度θ2より大きいときにはローラ機構部34が車両14に過接近である異常状態と判断される。
【0042】
第1揺動部材84の揺動角度がマイナス方向の角度θ1からプラス方向の角度θ2の範囲であるとき第1近接スイッチ116はオンになり、第1揺動部材84がマイナス方向の角度θ1を超え、または、第1揺動部材84がプラス方向の角度θ2を超えて揺動するとき第1近接スイッチ116はオフになる。
【0043】
また、第2被検出板112と第2近接スイッチ118は、第1被検出板110と第1近接スイッチ116に対して軸心C(図6参照)を中心として線対称となるように配置されている。従って、図示しないが、第1揺動部材84の揺動角度がプラス方向の角度θ1からマイナス方向の角度θ2の範囲であるとき第2近接スイッチ118はオンになり、第1揺動部材84がプラス方向の角度θ1を超え、または、第1揺動部材84がマイナス方向の角度θ2を超えて揺動するとき第2近接スイッチ118はオフになる。
【0044】
図4〜図6に戻り、ホルダ接続部88には上部と下部で対向する2つのクランパ102および104が設けられている。これらのクランパ102および104はアルミニウムパイプ(保護装置、折れピン)106を保持しており、該アルミニウムパイプ106により第1揺動部材84とホルダ86が連結されている。
【0045】
図8に示すように、アルミニウムパイプ106は円筒の薄いパイプの略中央部における表面に環状溝106aが設けられたものである。アルミニウムパイプ106は、ローラ48に規定力以上の外力が加わったときに、環状溝106aから折損するように設定されている。アルミニウムパイプ106とクランパ102には、細径の止めピン108aが貫通可能となっており、アルミニウムパイプ106に孔(回り止め部)106bおよび106cが設けられ、クランパ102に孔102aおよび102bが設けられている。孔106b、106c、孔102aおよび102bは、それぞれ止めピン108aと略同径である。また、同様にアルミニウムパイプ106とクランパ104には、細径の止めピン108bが貫通可能となっており、アルミニウムパイプ106に孔(回り止め部)106dおよび106eが設けられ、クランパ104に孔104aおよび104bが設けられている。孔106d、106e、孔104aおよび104bは、それぞれ止めピン108bと略同径である。実際上、止めピン108aと止めピン108bは同形状である。
【0046】
クランパ102は縦方向にスリット102cを有し、ボルト109aとナット109bとにより締め付けることによってアルミニウムパイプ106を固定することができる。同様に、クランパ104は縦方向にスリット104cを有し、ボルト109aとナット109bとにより締め付けることによってアルミニウムパイプ106を固定することができる。アルミニウムパイプ106はボルト109aおよびナット109bによって堅固に固定されるが、止めピン108aおよび108bによって、より堅固に固定されている。従って、アルミニウムパイプ106は、クランパ102および104に対して抜けたり回ったりすることがない。また、孔106bおよび106cと孔102aおよび102bとの相対的な位置関係、並びに、孔106dおよび106eと孔104aおよび104bとの相対的な位置関係によって、ホルダ86の取付向きが正確に決定される。
【0047】
アルミニウムパイプ106が折損した際には、クランパ102および104から、ボルト109a、ナット109b、止めピン108aおよび止めピン108bを取り外すことにより、アルミニウムパイプ106を新しいものに交換可能である。アルミニウムパイプ106はアルミニウムに限らず、例えば、ポリアセタール等の樹脂を用いてもよい。アルミニウムパイプ106はパイプ形状に限らず、環状溝106aに相当する溝部を有するピン形状のものでもよい。
【0048】
ローラ48の両端はホルダ86(図4参照)により回転自在に保持されており、塗布材管路22はホルダ86の一端部を介してローラ48の内部に連通している。ローラ48はホルダ86に対して着脱自在である。
【0049】
図9に示すように、ローラ48に保護層形成材を供給するための液圧および空圧の複合回路(供給機構部)150は、コンプレッサ152と、該コンプレッサ152の吐出部に接続されたエアタンク154と、空気圧の供給・遮断の切り換えを行う手動の空圧投入弁156と、制御部18から供給される電気信号によって2次側圧力を減少させるレギュレータ158と、該レギュレータ158の2次圧によってパイロット操作されて塗布材管路22の圧力を減少させるレギュレータ操作弁160とを有する。また、複合回路150は、レギュレータ操作弁160の2次側管路および水管路26が接続されたMCV(Material Control Valve)162と、MCV162の2次側とローラ48との間に設けられたトリガー弁164とを有する。MCV162の内部には、塗布材管路22および水管路26の連通・遮断の切り換えを行う切換弁162a、162bが設けられており、該切換弁162a、162bの2次側は連通している。なお、図9の破線は空気圧管路を示す。
【0050】
MCV162、トリガー弁164およびレギュレータ操作弁160は、空気圧パイロット式に限らず電気ソレノイド等の駆動方式のものでもよい。
【0051】
複合回路150は、さらに、空圧投入弁156から供給される空気圧を切り換えることによって切換弁162a、162bをパイロット形式で操作するMCV切換電磁弁166と、トリガー弁164をパイロット操作するトリガー切換電磁弁168とを有する。MCV切換電磁弁166は制御部18から供給される電気信号によって、切換弁162a、162bのいずれか一方を連通させるとともに他方を遮断し、水と保護層形成材とを切り換えてトリガー弁164に供給する。トリガー切換電磁弁168は、制御部18から供給される電気信号によってトリガー弁164を連通・遮断状態に切り換えて、ローラ48に水または保護層形成材を供給する。
【0052】
塗布材管路22および水管路26の途中には、それぞれ手動の止め弁170、172が設けられている。通常、止め弁170および172は連通させておく。複合回路150において空気の排出口にはそれぞれサイレンサ174が設けられており、排気音を低減させている。コンプレッサ152、ポンプ32および水供給源24には、過剰な圧力上昇を防止するリリーフ弁(図示せず)が設けられている。
【0053】
なお、複合回路150におけるコンプレッサ152、エアタンク154、水供給源24およびポンプ32は、各ロボット16a、16b、16cに共通であり、それ以外の機器は各ロボット16a、16b、16cに個別に備えられている。
【0054】
次に、このように構成される保護層形成材の塗布装置10を用いて、車両14に保護層形成材を塗布する方法について説明する。
【0055】
まず、予め、各ロボット16a、16b、16cに対して動作の教示を行う。ロボット16a、16b、16cに車両14のボンネット部14a(図1参照)、ルーフ中央部14bおよびルーフ後方部14cをそれぞれ分担させて、各担当部に保護層形成材を塗布させるように教示し、教示したティーチングデータは制御部18の所定の記録部に記録し、保持しておく。車両14がセダン型であるときには、ロボット16cはトランク部を分担する。
【0056】
図10に示すように、ロボット16aの第3アーム46と車両14の表面との距離を適当に保ち、具体的には、平坦な箇所Paにおいて第1揺動部材84の傾斜角度をマイナス方向に角度θ0(θ1<θ0<θ2)となるように教示し、平坦な箇所Paから第3アーム46を車両14の表面に平行に移動させる。また、平坦な箇所Paから連続する面における浅い凹部500の箇所Pbにおいても、そのまま平坦な箇所Paにおける面と平行に移動させてよい。さらに、平坦な箇所Paから連続する面における低い凸部502の箇所Pcにおいても、そのまま平坦な箇所Paにおける面と平行に移動させてよい。このように、凹部500および凸部502は無視し、第1揺動部材84の傾斜角度を多少変化させるようにしてもよい。このように浅い凹部500や比較的低い凸部502も無視することによりロボット16aの動作教示が容易になる。
【0057】
保護層形成材を塗布する処理は、搬送ライン12において1台の車両14毎に設定されているタクトタイム内で終了するように教示を行う。
【0058】
次に、車両14に保護層形成材を塗布する際には、タンク20(図9参照)および塗布材管路22を所定のヒータによって適温に加温するとともに、コンプレッサ152、水供給源24およびポンプ32を動作させる。また、ロボット16a、16b、16cを車両14と干渉することのない位置で待機させ、空圧投入弁156を連通させる。
【0059】
次いで、塗装の終了した車両14を搬送ライン12によって搬入し、ロボット16a、16b、16cの近傍で停止させる。制御部18は、車両14が搬入されたことを搬送ライン12から供給される信号またはセンサ(図示せず)によって認識し、各ロボット16a、16b、16cを教示データに基づいて動作させる。
【0060】
このとき、制御部18はレギュレータ158(図9参照)を介してレギュレータ操作弁160を制御し、塗布材管路22を適当な圧力に制御する。また、制御部18は、MCV切換電磁弁166を介してMCV162を制御し、塗布材管路22を連通させるとともに水管路26を遮断する。さらに、制御部18はトリガー切換電磁弁168を操作することによってトリガー弁164を連通させる。このような制御部18の作用によって保護層形成材は適当な圧力および適温に保たれながらローラ機構部34のローラ48に供給され、該ローラ48の表面に適量がしみ出る。レギュレータ158による圧力制御、ロボット16a、16b、16cの動作速度およびロッド78aおよび80aに加える力の制御によって車両14に塗布する保護層形成材の厚みを調整することができる。
【0061】
ロボット16aを右方向へ移動させながら車両14に保護層形成材を塗布する際(図10参照)には、ロッド80aが縮退する方向に比較的弱い力Faを発生するように右側の空気圧シリンダ80に空気を供給する。また、ロッド78aが延出するように左側の空気圧シリンダ78に空気を供給する。このようにすることにより、右側のピン押圧部材94の押圧面94aはピン90の右側面を比較的弱い力で押圧し、左側のピン押圧部材92の押圧面92aはピン90から離間する。従って、第1揺動部材84およびローラ48は第1揺動軸82を中心としてプラス方向の力を受けることになり、ローラ48が適当な押圧力で車両14の表面に押圧される。ローラ48の適用箇所や移動方法に応じて力Faを適宜調整するとよい。
【0062】
このとき、図11に示すように、第1揺動部材84の傾斜角度を示す角度θは、マイナス方向において角度θ1より大きく、かつ、角度θ2より小さいことから、第1近接スイッチ116はオフであり、第2近接スイッチ118はオンである。
【0063】
第1近接スイッチ116がオンであるときには、角度θが角度θ1より小さく、ローラ48が車両14に接触していないと判断される。また、第2近接スイッチ118がオフであるときには、角度θが角度θ2より大きく、ロボット16a、16b、16cが車両14に対して過接近していると判断される。このように、第1近接スイッチ116がオンまたは第2近接スイッチ118がオフであるときには、制御部18によって異常と判断され、ロボット16a、16b、16cを停止させる等の所定の対処を行う。
【0064】
これにより、ローラ48が車両14に接触していないという事態を検出することができる。また、第1揺動部材84の傾斜角度が過度に傾斜することがないため、第1揺動部材84が揺動範囲の限度まで傾斜してローラ48により車両14を過大な力で押圧するという事態を回避することができる。
【0065】
図12に示すように、ロボット16aを左方向に移動させながら車両14に保護層形成材を塗布する際には、ロッド78aが縮退する方向に比較的弱い力Faを発生するように左側の空気圧シリンダ78に空気を供給する。また、ロッド80aが延出するように右側の空気圧シリンダ80に空気を供給する。このようにすることにより、左側のピン押圧部材92の押圧面92aはピン90の左側面を比較的弱い力で押圧し、右側のピン押圧部材94の押圧面94aはピン90から離間する。従って、第1揺動部材84およびローラ48は第1揺動軸82を中心としてマイナス方向の力を受けることになり、ローラ48が適当な押圧力で車両14の表面に押圧される。
【0066】
また、この場合、第1揺動部材84の傾斜角度は基本的に、プラス方向に角度θ0(θ1<θ0<θ2)に保ち、第2近接スイッチ118がオンであるときには、角度θが角度θ1より小さく、ローラ48が車両14に接触していないと判断される。また、第1近接スイッチ116がオフであるときには、角度θが角度θ2より大きく、ロボット16a、16b、16cが車両14に対して過接近していると判断される。このように、第1近接スイッチ116がオフまたは第2近接スイッチ118がオンであるときには、制御部18によって異常と判断され、ロボット16a、16b、16cを停止させる等の所定の対処を行う。
【0067】
このように、ロボット16aの進行方向に応じて空気圧シリンダ78および80に供給する空気の流れの方向と圧力とを制御することにより、ローラ48を車両14の表面に対して適度に押圧することができる。つまり、ローラ48の自重を押圧力として有効に利用するとともに、該自重では不足の押圧力を空気圧シリンダ78または空気圧シリンダ80により補償することができる。
【0068】
これにより、ローラ48が空回りしたり、凹部500および凸部502を通過するときに飛び跳ねることがない。また、ローラ48から保護層形成材がしみ出しやすい。このとき、ローラ48は第1揺動軸82を中心として揺動可能であることから、凹部500および凸部502に対しても確実に当接させて保護層形成材を塗布することができる。つまり、ローラ48が凹部500および凸部502を通過する際には、凹部500の深さおよび凸部502の高さに応じてロッド78aまたは80aが伸縮する。空気圧シリンダ78および80は、駆動流体として圧縮性に富む空気を用いていることから柔軟な動作が可能であり、外力の変動を吸収しやすい。
【0069】
空気圧シリンダ78のロッド78aに連結されたピン押圧部材92と空気圧シリンダ80のロッド80aに連結されたピン押圧部材94は、ピン90を介して第1揺動部材84に対してそれぞれ対向する方向に押圧力を加えるので、第1揺動部材84がプラス方向またはマイナス方向のいずれの方向に傾斜している場合にも適切に動作可能である。これにより、右方向および左方向のいずれの方向へも保護層形成材を塗布することができる。
【0070】
次に、図13Aに示すように、車両14の表面の傾斜角度とローラ48の向きとが不適合となっている場合には、仮に、ベアリング72およびスラスト回転部材74(図4参照)を有するスラスト回転機構69が設けられていないとすると、ローラ48の下部の中点Pのみが車両14の表面に接し、ローラ48の両端部はそれぞれ車両14の表面に対して水平方向に距離H離間し、または干渉することになる。
【0071】
しかしながら、ローラ機構部34にはスラスト回転機構69が設けられていることから、図13Bに示すように、ローラ48は軸心Cを中心として回転し、ローラ48の下面は車両14の表面に自動的に当接することになる。従って、保護層形成材をより確実に塗布することができる。また、ローラ48が車両14の表面を無理に押圧することがなく、ローラ48および車両14の表面の双方に過大な力がかかることを防止できる。
【0072】
さらに、第1揺動部材84(図4参照)が第1揺動軸82を中心として傾斜していることを考慮すると、図14に示すように、ローラ48の下面は車両14の表面に沿って3次元的に移動して密着する。つまり、スラスト回転機構69と第1揺動軸82とが協働して作用し、ローラ48の下面を車両14の表面に密着させることができる。
【0073】
図15に示すように、車両14の表面の傾斜が連続的に変化する場合にも、スラスト回転機構69と第1揺動軸82との協働作用により、ローラ48の下面は車両14の表面に接触しながら転がることができる。なお、図13A、図13B、図14、図15および後述する図19における車両14の表面の等高線は、該表面の空間上における傾斜を理解しやすいように付した概念的なものである。
【0074】
このように、車両14の表面の傾斜角度とローラ48の向きとが不適合となっている場合でも、ローラ48の下面は車両14の表面に自動的に密着することになるので、保護層形成材をより確実に塗布することができるとともに、ロボット16aの動作経路の精度を比較的低くすることができる。これにより、ロボット16aの動作教示を容易に行うことができ、動作教示に要する時間を低減することが可能である。
【0075】
ところで、スラスト回転機構69の回転角度は、ストッパ96b(図6参照)によって予め想定される適正な角度範囲内に制限されており、ローラ48がスラスト回転機構69によって無制限に回転してしまうことがない。従って、ロボット16a、16b、16cが動作する方向および車両14の表面形状に対して、ローラ48が適正な向きに維持される。
【0076】
また、図16に示すように、不測の事態によってローラ48のスラスト回転方向に過大な外力が加わる場合には、2つのストッパ96bのいずれか一方に小突起98が強く押圧され、ストッパ96bは折損する。
【0077】
さらに、図17に示すように、不測の事態によってローラ48に過大な偏荷重が加わる場合には、アルミニウムパイプ106が環状溝106aに沿って折損する。
【0078】
このように、ストッパ96bまたはアルミニウムパイプ106が折損することにより、ローラ48に対して過大な力が加わることを防止し、ローラ48、ローラ機構部34および車両14のそれぞれを保護することができる。この場合、所定の監視者が制御部18を操作することにより、ロボット16a、16b、16cを停止させ、所定の待機姿勢に戻す等の処置をとるとよい。
【0079】
保護層形成材を塗布する際、車両14は塗装が終了していればよく、部品等が取り付けられていない未完成車であってもよいことはもちろんである。
【0080】
ロボット16a、16b、16cによって保護層形成材が塗布された車両14は、搬送ライン12によって次工程へ搬送される。ロボット16a、16b、16cは、車両14と干渉することのない待機姿勢に待避して、つぎの車両14が搬入されるまで待機する。このとき、トリガー弁164を遮断させ保護層形成材の供給を停止させる。
【0081】
塗布された保護層形成材は、自然乾燥または送風しながら乾燥させて可剥離性保護層を形成し、車両14の塗装部を保護する。
【0082】
次に、ローラ機構部34の第1の変形例であるローラ機構部34aについて図18を参照しながら説明する。ローラ機構部34aは、ローラ機構部34(図4参照)におけるスラスト回転機構69(図4参照)を揺動機構(回転機構)300で置き換えたものである。なお、以下の説明では、前記のローラ機構部34と同じ箇所については同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0083】
揺動機構300は、ロボット16aの第3アーム46に対する取付部材302と、該取付部材302の第2揺動軸303に対してベアリング304を介して回転自在に支持されている第2揺動部材306とを有する。第2揺動部材306の下にはローラ機構ベース部76が取り付けられている。
【0084】
第2揺動軸303は第3アーム46の軸心Cと直交する向きで、かつ、第1揺動軸82の向きに対して垂直である。つまり、軸心C、第1揺動軸82および第2揺動軸303を幾何学的に平行移動して交差させた場合には互いの軸心は直交する。従って、ローラ48は揺動機構300により長手方向に揺動自在となる。
【0085】
第2揺動部材306の上部には回転規制部材308が設けられている。該回転規制部材308の材質としては、例えば、ポリアセタール等の樹脂やアルミニウムを用いるとよい。該回転規制部材96は、上部に2つのストッパ(保護装置)308bを有し、該2つのストッパ308bの間に凹部308aが形成されている。
【0086】
凹部308aには、取付部材302から下に突出する小突起310が配置されている。小突起310の幅は凹部308aの幅よりやや小さく、この隙間(規定角度)の範囲において第2揺動部材306はベアリング304を中心として回転自在となっている。この回転範囲は、予め想定される適正な範囲に設定されている。小突起310は、取付部材302を第3アーム46に取り付けるためのボルト100で兼用してもよい。
【0087】
ストッパ308bは、小突起310から規定力以上の外力を受けたときに折損可能な厚さに設定しておく。ストッパ308bが折損したときには、ビス99を取り外すことにより回転規制部材308を新しいものに交換可能である。
【0088】
次に、このように構成されるローラ機構部34aを用いて保護層形成材を塗布する場合の作用について説明する。
【0089】
図19に示すように、車両14の表面の傾斜角度とローラ48の向きとが不適合となっている場合、仮に、揺動機構300が設けられていないとすると、ローラ48の下部の中点Pのみが車両14の表面に接し、ローラ48の両端部はそれぞれ車両14の表面に対して高さ方向に距離H離間し、または干渉することになる。
【0090】
しかしながら、ローラ機構部34には揺動機構300が設けられていることから、ローラ48は第2揺動軸303を中心として回転し、ローラ48の下面は車両14の表面に自動的に密着することになる。従って、保護層形成材をより確実に塗布することができる。また、ローラ48が車両14の表面を無理に押圧することがなく、ローラ48および車両14の表面の双方に過大な力がかかることを防止できる。
【0091】
さらに、第1揺動部材84(図18参照)が第1揺動軸82を中心として傾斜していることを考慮すると、ローラ48の下面は車両14の表面に沿って3次元的に移動して密着する。つまり、第1揺動軸82と第2揺動軸303とが協働して作用し、ローラ48の下面を車両14の表面に密着させることができる。
【0092】
車両14の表面の傾斜が連続的に変化する場合にも、前記の図15を用いて示したローラ機構部34の動作と略同様に、第1揺動軸82と第2揺動軸303との協働作用により、ローラ48の下面は車両14の表面に接触しながら転がることができる。
【0093】
このように、車両14の表面の傾斜角度とローラ48の向きとが不適合となっている場合でも、ローラ48の下面は車両14の表面に自動的に密着することになるので、保護層形成材をより確実に塗布することができるとともに、ロボット16aの動作経路の精度を比較的低くすることができる。これにより、ロボット16aの動作教示を容易に行うことができ、動作教示に要する時間を低減することが可能である。
【0094】
また、揺動機構300の回転角度は、ストッパ308bによって予め想定される適正な角度範囲内に制限されており、ロボット16a、16b、16cが動作する方向および車両14の表面形状に対して、ローラ48が適正な向きに維持される。さらに、不測の事態によってローラ48に過大な外力が加わる場合には、2つのストッパ308bのいずれか一方に小突起310が強く押圧され、ストッパ308bは折損する。ストッパ308bが折損することにより、ローラ48に対して過大な力が加わることを防止し、ローラ48、ローラ機構部34aおよび車両14のそれぞれを保護することができる。
【0095】
次に、ローラ機構部34の第2の変形例であるローラ機構部34bについて図20を参照しながら説明する。ローラ機構部34bは、ローラ機構部34(図4参照)における被検出部114を形状の異なる被検出部400で置き換えたものである。被検出部400は、被検出部114より揺動方向の幅が狭く、第1揺動部材84の傾斜角度がプラス方向に角度θ1〜θ2の範囲にあるときのみ第1近接スイッチ116がオンになる。つまり、前記の被検出部114を用いる場合と異なり、第1揺動部材84の傾斜角度がマイナス方向の角度θ1〜プラス方向の角度θ1のときに第1近接スイッチ116はオフになる。
【0096】
また、同様に反対側の第2近接スイッチ118は、第1揺動部材84の傾斜角度がマイナス方向に角度θ1〜θ2の範囲にあるときのみオンになる。
【0097】
このようなローラ機構部34bによれば、図20においてロボット16a、16b、16cを左方向に移動させるときには、第1近接スイッチ116のみを用いて第1揺動部材84の傾斜角度を認識することができる。また、図20においてロボット16a、16b、16cを右方向に移動させるときには、第2近接スイッチ118のみを用いて第1揺動部材84の傾斜角度を認識することができる。
【0098】
上記したように、本実施の形態に係る保護層形成材の塗布装置10によれば、スラスト回転機構69または揺動機構300による回転はストッパ96bまたは308bよって適正な範囲内に制限されており、過大な力が加わるときにはストッパ96bまたは308bが折損するように設定されている。また、ローラ48に過大な偏荷重が加わるときには、アルミニウムパイプ106が環状溝106aに沿って折損するように設定されている。従って、ローラ48、ローラ機構部34、34a、34b、ロボット16a、16b、16cおよび車両14に過大な力が加わることがない。
【0099】
さらに、第1近接スイッチ116と第1被検出板110との組合わせ、および第2近接スイッチ118と第2被検出板112との組合わせにより第1揺動部材84およびローラ48の傾斜角度を検出することができる。従って、第1揺動部材84の傾斜角度である角度θが角度θ1〜θ2の範囲を超える異常時には、制御部18によりロボット16a、16b、16cを待避させる等の適切な処理を行うことができる。
【0100】
さらにまた、ローラ48を備えるローラ機構部34、34aまたは34bをロボット16a、16b、16cで操作するとともにローラ48に保護層形成材を供給することにより、保護層形成材を塗布する工程を自動化し、塗布品質を均一化することができる。
【0101】
また、車両14の表面に保護層形成材を塗布する工程を、従来技術よりもさらに自動化させるとともに、ローラ48を車両14の表面に常に密着させることができる。さらに、ロボット16a、16b、16cの動作教示を容易に行うことができる。
【0102】
さらにまた、ローラ機構部34、34aおよび34bは、ローラ48を車両14の表面に押圧させるとともに、凹凸に応じてローラ48を受動的に昇降させる機能を有するので、ローラ48を車両14の外表面に密着させ、保護層形成材を適切に塗布することができる。
【0103】
また、自動化によって作業者が保護層形成材を塗布する工程がなくなることから、工程数を減少させて生産効率を向上させることができる。さらに、作業者用の空調設備を省略することができる。従って、空調に要する電力の低減により省エネルギ化を図ることができ、耐環境性を向上させることができるとともに工場の操業コストが低減化される。
【0104】
保護層形成材により形成される剥離性保護層は、車両14の出荷後において塗装部を保護することができる一方、工場内においても塗装部を保護することができスクラッチカバーの代用となる。従って、車種毎に違う形状の多数のスクラッチカバーを省略することができる。
【0105】
さらに、スラスト回転機構69および揺動機構300では、ストッパ96bまたは308bが折損すると説明したが、該ストッパ96b、308bに当接する小突起98または310が折損するように設定してもよい。
【0106】
アルミニウムパイプ106(図8参照)は、孔106b〜106eに止めピン108aおよび108bが挿入されることによって、クランパ102及び104に対して抜けたり回ったりすることを防止すると説明したが、アルミニウムパイプ106に代えて図21に示すアルミニウムパイプ(保護装置)600や図22に示すアルミニウムパイプ(保護装置)650等を用いてもよい。
【0107】
図21に示すアルミニウムパイプ600は、前記環状溝106aと同様の環状溝600aと、両端部にそれぞれ設けられた半円切欠部(回り止め部)600bとを有する。クランパ104の内周面に、中心に向けて突出する小突起602を設け、該小突起602と半円切欠部600bとを係合させることにより、アルミニウムパイプ600がクランパ104に対して回ることを防止できる。また、クランパ102にも同様の小突起602が設けられ、アルミニウムパイプ106がクランパ104に対して回ることが防止できる。また、小突起602と半円切欠部600bとの相対的な位置関係によって、ホルダ86の取付向きが容易かつ正確に決定される。
【0108】
図22に示すアルミニウムパイプ604は、前記環状溝106aと同様の環状溝604aと、側面に設けられたセレーション部(回り止め部)604bとを有する。クランパ104の内周面に、セレーション部604bと係合する溝606を設け、該溝606とセレーション部604bとを係合させることにより、アルミニウムパイプ604がクランパ104に対して回ることを防止できる。また、図示しないが、クランパ102にも同様の溝606が設けられ、アルミニウムパイプ106がクランパ104に対して回ることが防止できる。
【0109】
アルミニウムパイプ600および604は、クランパ102および104に対して抜け止めとしての作用はないが、実際上、ローラ機構部34に対してホルダ86を抜く方向に作用する外力はほとんどなく、ボルト109aおよびナット109bによる締結で十分である。
【0110】
車両14のバンパには着色されていて塗装が不要のものがあるが、保護層形成材はこのようなバンパ等の塗装部以外の箇所に塗布してもよい。
【0111】
本発明に係る保護層形成材の塗布装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る保護層形成材の塗布装置によれば、ローラを備えるロボットを用いて保護層形成材を車両に塗布する際に、ローラの傾斜角度(または揺動角度)を適正な範囲に制限することができる。
【0113】
また、異常動作時にローラが過度に傾斜または揺動する場合には、近接スイッチによって異常を判断して適切な処理を行い、ロボット、ローラおよび車両のそれぞれを適切に保護することができる。さらに、異常動作時にローラに過度な力が加わるときには、ストッパまたは折れピンが折損することにより、ロボット、ローラおよび車両のそれぞれを適切に保護することができる。
【0114】
さらにまた、保護層形成材の材料としてアクリル系コポリマ剤を用いることによって、車両をより確実に保護することができ、しかも除去するときには剥がしやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る保護層形成材の塗布装置の斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る保護層形成材の塗布装置の正面図である。
【図3】ロボットおよび該ロボットに設けられたローラ機構部の斜視図である。
【図4】ローラ機構部の拡大斜視図である。
【図5】ローラ機構部の一部断面拡大正面図である。
【図6】ローラ機構部の一部断面拡大側面図である。
【図7】第1揺動部材がマイナス方向の角度θ1からプラス方向の角度θ2まで傾斜する様子を示す模式図である。
【図8】クランパおよびアルミニウムパイプを有するホルダ接続部の分解斜視図である。
【図9】液圧および空圧の複合回路を示す回路図である。
【図10】ローラ機構部を有するロボットを右方向へ動作させる過程において、ロボットと車両の表面との位置関係を示す模式図である。
【図11】第1揺動部材がプラス方向の角度θ1からプラス方向の角度θ2まで傾斜する様子を示す模式図である。
【図12】ローラ機構部を有するロボットを左方向へ動作させる際の、ロボットと車両の表面との位置関係を示す模式図である。
【図13】図13Aは、車両の表面の傾斜角度とローラの向きとが不適合となっている状態を示す模式図であり、図13Bは、ローラが軸心Cを中心として回転し、車両の表面の傾斜角度とローラの向きとが適合した状態を示す模式図である。
【図14】ローラが移動し、車両の表面の傾斜角度とローラの向きとが適合した状態を示す模式図である。
【図15】車両の表面の傾斜が連続的に変化する場合で、スラスト回転機構と第1揺動軸との協働作用により、ローラの下面が車両の表面に接触しながら転がる状態を示す模式図である。
【図16】スラスト回転機構による回転で、過大な力が加わったときにストッパが折損する様子を示すローラ機構部の一部拡大正面図である。
【図17】ローラに過大な偏荷重が加わったときに、アルミニウムパイプが折損する様子を示すローラ機構部の一部拡大正面図である。
【図18】ローラ機構部の第1の変形例を示す一部断面拡大正面図である。
【図19】ローラ機構部の第1の変形例におけるローラが移動し、車両の表面の傾斜角度とローラの向きとが適合した状態を示す模式図である。
【図20】ローラ機構部の第2の変形例において、第1揺動部材がプラス方向の角度θ1からプラス方向の角度θ2まで傾斜する様子を示す模式図である。
【図21】クランパおよび半円切欠部を備えるアルミニウムパイプを有するホルダ接続部の分解斜視図である。
【図22】クランパおよびセレーションを備えるアルミニウムパイプを有するホルダ接続部の分解斜視図である。
【符号の説明】
10…塗布装置 12…搬送ライン
14…車両 16a、16b、16c…ロボット
18…制御部 20…タンク
22…塗布材管路 26…水管路
30…スライドレール 32…ポンプ
34、34a、34b…ローラ機構部 48…ローラ
69…スラスト回転機構 78、80…空気圧シリンダ
78a、80a…ロッド 70、302…取付部材
72、304…ベアリング 74…スラスト回転部材
82、303…揺動軸 84、306…揺動部材
86…ホルダ 88…ホルダ接続部
90、108a、108b…ピン 92、94…ピン押圧部材
92a、94a…押圧面 96、308…回転規制部材
96a、308a…凹部 96b、308b…ストッパ
98、310、602…小突起 102、104…クランパ
106、600、604…アルミニウムパイプ
106a、600a、604a…環状溝 108a、108b…止めピン
110…第1被検出板 112…第2被検出板
114、400…被検出部 114a…一端部
114b…他端部 116…第1近接スイッチ
118…第2近接スイッチ 120…スイッチプレート
300…揺動機構 306…第2揺動部材

Claims (7)

  1. 車両の搬送ラインの近傍に設けられ、ティーチング動作可能なロボットと、
    前記ロボットに接続され、回転自在であって、乾燥後に剥離性保護層として作用する液状の保護層形成材を吸収して蓄える材質のローラを備えるローラ機構部と、
    を有し、
    前記ローラ機構部は、前記ローラ及び該ローラを保持するホルダが所定の方向に規定角度以上回転するとき、及び/又は、所定の方向に規定力以上の力を受けるときに前記ロボット、前記ローラ機構部及び前記ローラを保護する保護装置を備えることを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  2. 請求項1記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記ローラ機構部は、前記ローラを軸心と直交する方向に回転自在に連結した回転機構を備え、
    前記保護装置は、前記回転機構の回転角度を前記規定角度に規制するストッパであり、
    前記ストッパは、前記回転機構に前記規定力以上の回転力が加わるときに折損するように設定されていることを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  3. 請求項1記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記保護装置は、前記ホルダと前記ローラ機構部とを接続する折れピンであり、
    該折れピンは、前記ローラに前記規定力以上の外力が加わるときに折損するように設定されていることを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  4. 請求項3記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記折れピンは、円筒形状であって、前記ローラ機構部および前記ローラから着脱可能であり、前記ローラ機構部及び前記ローラに対する回り止め部を有することを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  5. 請求項3又は4記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記前記折れピンは、円筒形状であって、折損するための環状溝を有することを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  6. 請求項1記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記ロボットを制御する制御部を有し、
    前記ローラ機構部は、前記ローラを揺動自在に連結する揺動機構を備え、
    前記保護装置は、前記制御部に接続され、被検出物の有無を検出する近接スイッチと、
    前記揺動機構の揺動により、前記近接スイッチに対して相対的に揺動する被検出板と、
    を備え、
    前記揺動機構による揺動角度が前記規定角度であるときに、前記被検出板の端部が前記近接スイッチの検出部に対向する位置に設定されていることを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の保護層形成材の塗布装置において、
    前記保護層形成材の材料は、アクリル系コポリマ剤であることを特徴とする保護層形成材の塗布装置。
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