JP2004298237A - 玩具オートバイ及びその遠隔制御用無線送信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】1メータ以下の旋回半径でもスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができる玩具オートバイを提供する。
【解決手段】ボディ11、前輪12、前輪フォーク13、後輪14、フライホイール15、駆動機構16、操舵用フォーク支持機構17、操舵用駆動手段18などを有する玩具オートバイ10において、ボディ11全体を前輪フォーク13とのボディ前後方向の軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12をボディ上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にした。
【選択図】 図3
【解決手段】ボディ11、前輪12、前輪フォーク13、後輪14、フライホイール15、駆動機構16、操舵用フォーク支持機構17、操舵用駆動手段18などを有する玩具オートバイ10において、ボディ11全体を前輪フォーク13とのボディ前後方向の軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12をボディ上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線制御式の玩具オートバイ及びその遠隔制御用無線送信機に関するのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線制御方式の玩具オートバイとしては、例えば特許文献1に示すような無線制御型の二輪玩具車両が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−200368
【0004】
この種の無線制御型二輪玩具車両は、ボディと、このボディの前端部に鉛直方向の軸線を中心にして回転可能に設けたハンドル付きの前輪フォークと、この前輪フォークに回転可能に取り付けた前輪と、前記ボディの後端部に回転可能に取り付けた後輪と、前記ボディに取り付けられ前記後輪を駆動する駆動機構と、前記後輪の回転に伴い走行される玩具車両の走行中にジャイロスコープ的作用で玩具車両の走行の安定性を発揮させる安定化機構と、前記ボディの前端部に設けられ、前輪フォークを回転操作して前記前輪を左右方向に方向転換することにより玩具車両を所望方向に操舵する操舵機構と、リモート用送信機からの制御コマンド信号を受信し、この制御コマンド信号に応じて前記駆動機構及び前記操舵機構を制御する回路とを含んで構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の二輪玩具車両における前輪フォークは、ボディの前端部に鉛直方向の軸線を中心にして回転するだけの構造であるため、前輪の左または右方向への操舵角度を大きくとることができない。このため、例えば、二輪玩具車両を1メータ程度の旋回半径で走行させ得るように左または右方向への操舵角度を大きく設定しておいた場合、この二輪玩具車両の直進走行中に操舵機構を動作させると、前輪フォークを含めた前輪がオーバーステアリングされてしまい、二輪玩具車両が直ちに転倒されるという問題がある。
そこで、従来の二輪玩具車両においては、所定の傾斜角度で地面と接触するサイド車輪または二輪玩具車両が傾斜した時に地面と接するスタビライザをボディ左右両側に設け、このサイド車輪またはスタビライザにより二輪玩具車両の転倒を防止するようにしている。
【0006】
また、従来の二輪玩具車両は、屋外などの広い場所で無線制御により走行させる方式のものが主力であるため、二輪玩具車両自体は比較的大型で高速走行するタイプのものが多い。このため、幼稚園児や小学校の低学年児童などが一般家庭などの比較的狭い場所で走行させる二輪玩具車両としては不向きである。
【0007】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、1メータ以下の旋回半径でもスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるとともに、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦することが可能な玩具オートバイを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、玩具オートバイの電池電源を遠隔制御側の電池電源を利用して容易に充電することができる玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、無線制御式の玩具オートバイであって、オートバイの外形を擬似的に形作るボディと、前記ボディの前端側において前輪を回転可能に支持する前輪フォークと、前記ボディの後部側に配設される後輪と、ジャイロ的作用により玩具オートバイ自体の走行姿勢を安定化するフライホイールと、前記ボディに装着されて前記後輪及び前記フライホイールをそれぞれ異なる回転速度で駆動する駆動機構と、前記前輪フォークを前記ボディの前後方向の軸線回りに揺動可能に支持するとともに前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する操舵用フォーク支持機構と、前記前輪フォークを前記前後方向の軸線を中心にして所定の角度時計または反時計回りに回転することで前記後輪及び駆動機構を含むボディ全体を前記前輪フォークとの前記前後方向の軸線を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前記前輪フォークを含む前輪を前記上下方向の軸線を中心にして左または右側へ向くように操舵する操舵用駆動手段と、操舵用制御コマンド信号を受信し、該制御コマンド信号に応じて前記操舵用駆動手段を制御する制御回路と、前記ボディ内に装着され、前記駆動機構と前記操舵用駆動手段及び制御回路に電力を供給する電池電源とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記フライホイールは前記後輪の内部に該後輪の回転軸線を中心にして回転可能に、かつ前記駆動機構により後輪とは独立して回転駆動されるように設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記フライホイールは前記後輪の内部に軸線を一致して同心に配置され、かつ該フライホイールは前記後輪の回転中心部に設けた中空軸に軸を介して回転可能に支持されており、前記駆動機構は、駆動モータと、前記ボディに固定され、前記駆動モータを両端から挟持状態に保持するとともに前記後輪を前記中空軸を介して回転可能に保持する第1及び第2ギアボックスと、前記第1ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記後輪に伝達する第1変速ギア列と、前記第2ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記フライホイールに伝達する第2変速ギア列とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記操舵用フォーク支持機構は、前記ボディ内の前端側に設けた支持部と、前記支持部に支持軸を介して前記ボディの前後方向の軸線回りに回転可能に支持された操作部材と、前記操作部材に前記前輪フォークの上端部を前記前後方向の軸線と交叉する前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する支持ピンと、前記操作部材に連結され、前記前輪フォークを含む前輪が前進側を向くように付勢する戻し手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記操舵用駆動手段は、前記操舵用フォーク支持機構の操作部材に保持されたマグネットと、前記マグネットに対向して前記ボディに支持され、前記制御回路からの制御信号により励磁して前記マグネットを左または右方向へ吸引移動するとともに前記操作部材を前記前後方向の軸線回りに所定の角度回転させる電磁石とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5記載の玩具オートバイにおいて、前記電磁石は前記マグネットの移動方向に沿って配置された一対の励磁コイルを備え、この各励磁コイルは前記制御回路からの制御信号によりN極またはS極に交互に磁化されるように構成されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載の玩具オートバイにおいて、前記マグネットを前記励磁コイルの磁極面に摺接する状態に保持し、前記励磁コイルの磁極面には前記マグネットとの摺接による磁極面の摩耗を防止する保護薄膜を形成したことを特徴とする。
【0014】
上記他の目的を達成するために請求項8の発明は、無線制御式の玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信する遠隔制御用無線送信機であって、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信するアンテナ付きの送信回路と、前記ハウジングに設けられ、送信回路を動作して前記玩具オートバイに対し左旋回用及び右旋回用の制御コマンド信号を送出するための操作ボタンと、前記ハウジング内に挿着され、前記送信回路に電力を供給する電池電源とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8記載の玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機において、前記ハウジングに玩具オートバイ用の充電端子、及び玩具オートバイの後輪をセットする凹部を設け、前記充電端子は前記ハウジング内に設けた充電回路を介して前記電池電源に接続されており、前記玩具オートバイの後輪を凹部にセットした状態で玩具オートバイに設けた充電入力端子を前記充電端子に接続することにより、前記玩具オートバイに装着された二次電池を充電するように構成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの左側面図、図2は図1の上面なら見た玩具オートバイの平面図、図3は本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの右側面図、図4は図1の4−4線に沿う後輪及びフライホイールとその駆動機構部分を拡大して示す横断平面図、図5は図4の5−5線に沿う拡大縦断面図、図6は本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用正面図、図7は本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用平面図、図8は本発明による玩具オートバイの操舵機構の一部を拡大して示す縦断面図、図9は図8を上面から見た平面図である。
【0017】
図1〜図3において、玩具オートバイ10は、ボディ11、前輪12、前輪フォーク13、後輪14、フライホイール15、駆動機構16、操舵用フォーク支持機構17、操舵用駆動手段18、制御回路19、電池電源20等から構成されている。
前記ボディ11は、オートバイの外形を擬似的に形作るもので、前後方向に長い形を呈しており、このボディ11は、ウインドカバー28が取り付けられる前端部11aと、ボディ11の上面部中央に位置して設けた乗員人形13の設置部11bと、この設置部11bの後方に位置して設けられた荷台部11c、ボディ11の左右側面を形成する左側壁部11d及び右側壁部11eと、後輪14の接地領域及び後方領域を除く部分を覆う下面カバー部11fを有している。また、ボディ11の前端部11aには乗員人形13の両手が係合されるハンドル27が左右両側へ突出するように設けられている。
【0018】
前記前輪フォーク13は、図3に示すように、ボディ11の前端部11a側において、前輪12を回転可能に支持するもので、前輪12の中心を軸12aにより回転可能に支持する二又部13aと、この二又部13aの上端に上方へ延長されるように設けた、筒体を半割りにした形の支持部13bを有し、この支持部13bと該支持部13bを上下方向に貫通する軸13cとにより、前輪フォーク13を操舵用フォーク支持機構17に対してボディ11の上下方向の軸線回りに回転できるように支持するとともに、上下方向の軸線回り方向の角度、すなわち前輪フォーク13を含む前輪12の左、右方向の操舵角度を半割り状の支持部13bにより一定角度(例えば15度程度)に規制できるように構成されている。
なお、この角度は、玩具オートバイ10の旋回半径、走行速度、フライホイール15の回転速度などにより、種々に変更されるものである。
【0019】
前記後輪14は、ボディ11の後部側に配設されるもので、図4及び図5に示すように、内部を中空にしたプラスチック製のホイール14aと、このホイール14aの外周に装着したゴムタイヤ14bと、ホイール14aの回転中心に両端外方へ突出して設けた中空軸14cとを有している。したがって、後輪14は左右両端の中空軸14cを介して、後述する駆動機構16の第1及び第2ギアボックスに軸ブッシュ14d,14eに回転可能に支持されように構成される。
また、前記フライホイール15は、ジャイロ的作用により玩具オートバイ自体の走行姿勢を安定化するもので、前記後輪14内に収納し得る径と厚さを有する金属材から構成されている。また、このフライホイール15の回転中心には軸15aが貫通して固着され、この軸15aの両端は前記フライホイール15の中空軸14cに回転可能に支持されている。
【0020】
前記駆動機構16は、後輪14及びフライホイール15をそれぞれ異なる回転速度で駆動するものである。
この駆動機構16は、図1及び図3〜図5に示すように、駆動モータ161と、ボディ11の後端側に位置する左側壁部11dと右側壁部11eとの間に固定され、かつ駆動モータ161を両端から挟持状態に保持するとともに後輪14を回転可能に保持する第1及び第2ギアボックス162,163と、第1ギアボックス162内に配列され、駆動モータ161の回転を変速してフライホイール15に伝達する第1変速ギア列164と、第2ギアボックス163内に配列され、駆動モータ161の回転を変速して後輪14に伝達する第2変速ギア列165とから構成されている。
【0021】
前記第1変速ギア列164は、図1及び図4に示すように、駆動モータ161に回転軸に固定した駆動ギア164Aと、フライホイール15の軸15aに固定したフライホイールギア164Bと、この駆動ギア164Aとフライホイールギア164Bとの間に互いに噛合するように配列した中間ギア164C〜164Fとから構成されている。
また、前記第2変速ギア列165は、図3及び図4に示すように、第1変速ギア列164の中間ギア164Cにクラッチ164Gを介して結合され、第1ギアボックス162から第2ギアボックス163へ差し渡し状態に設けられた回転軸165Aと、この回転軸165Aに固定されたギア165Bと、このギア165Bと後輪14の中空軸14cを支持する軸ブッシュ14eに設けた後輪ギア165Cと、このギア165Bと後輪ギア165Cとの間に互いに噛合するように配列した中間ギア165D〜165Fとから構成されている。
【0022】
前記操舵用フォーク支持機構17は、図3に示すように、前輪12を含む前輪フォーク13をボディ11の前後方向の軸線21の回りに揺動可能に支持するとともに、軸線21と交叉するボディ11の上下方向の軸線22の回りに揺動可能に支持するものである。
この操舵用フォーク支持機構17は、図3,図8及び図9に示すように、ボディ11内の前端側に設けた支持部171と、この支持部171にボディ11の前後方向の軸線21と一致する方向に貫通するように回転かつ移動可能に設けた支持軸172と、この支持軸172の前方突出端部に固定され、支持軸172を中心にして軸線21の回りに回転可能に支持された操作部材173と、この操作部材173に前輪フォーク13の上端部131を軸線21と交叉するボディ11の上下方向の軸線22の回りに揺動可能に支持する支持ピン174と、操作部材173に連結され、前輪フォーク13を含む前輪12が前進側を向くように付勢する戻し手段175とを備える。
【0023】
前記戻し手段175は、図8及び図9に示すように、支持部171と操作部材173との当接端面の一方、例えば支持部171の当接端面に、軸線21と直交して上下方向に延びるように形成されたV字溝175Aと、操作部材173の当接端面にV字溝175Aに合致するように形成されたV字状突部175Bと、支持部171の後方へ突出する支持軸172の先端に設けた鍔部172aと支持部171の後端面との間に座金175Cを介して設けられ、支持軸172を後方へ引っ張ることにより、操作部材173のV字状突部175Bが支持部171のV字溝175Aに常に係合させるスプリング175Dとから構成されている。
【0024】
前記操舵用駆動手段18は、図3に示すように、前輪12を含む前輪フォーク13を前後方向の軸線21を中心にして所定の角度時計または反時計回りに回転することにより、後輪14及び駆動機構16を含むボディ11全体を前輪フォーク13との軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12を上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵するものである。
この操舵用駆動手段18は、図3,図8及び図9に示すように、操舵用フォーク支持機構17の操作部材173の上端に支持部171側へ延出されるように設けたマグネット保持部181と、このマグネット保持部181に挿着された円柱状のマグネット182と、このマグネット182に相対向してボディ11に支持部材183により支持された電磁石184とを備えている。
【0025】
前記電磁石184は、図8に示す軸線21を支点にして、マグネット182を左または右側、すなわち、図9に示す中立(直進方向)位置から矢印Y1またはY2方向に移動させて、その位置をそれぞれ保持するための一対の励磁コイル184A,184Bを備え、この各励磁コイル184A,184Bは支持部材183によって軸線21と直角な水平方向に配列され、そして、この各励磁コイル184A,184Bは前記制御回路19からの制御信号によりN極またはS極に交互に磁化され、これにより、マグネット182及びマグネット保持部181を含む操作部材173が軸線21を支点にして左または右側へ回動できるように構成されている。
【0026】
また、前記マグネット182は励磁コイル184A,184Bの磁極面と摺接する状態に保持され、この励磁コイル184A,184Bの磁極面には、マグネット182との摺接による磁極面の摩耗を防止する0.1mm 程度の金属製薄板またはテフロン(登録商標)樹脂膜等からなる保護薄膜185が形成されている。
【0027】
また、マグネット182及びマグネット保持部181を含む操作部材173の矢印Y1またはY2方向の回転角度は、マグネット保持部181の側面がボディ11の左側壁部11dまたは右側壁部11eに当接することにより規制され,この角度は、例えば10度程度である。ただし、この角度は、玩具オートバイ10の旋回半径、走行速度、フライホイール15の回転速度などにより、種々に変更されるものである。
【0028】
前記制御回路19は、後述する遠隔制御用無線送信機30からの操舵用制御コマンド信号を受信し、この制御コマンド信号に応じて操舵用駆動手段18の電磁石184を励磁制御するものであり、この制御回路19は、ボディ11内に装着した基板23に実装されている。
前記電池電源20は、ニカド電池やニッケル・水素電池などの複数の二次電池から構成されるもので、これらは、図3に示すように、ボディ11内に設けた電池収納部24内に装着され、この電池電源20から電磁石184の励磁コイル184A,184B及び制御回路19に電力が供給されるように構成されている。また、電池収納部24と対向するボディ11の下面カバー部11fには、電池電源20の+極と−極に接続された充電用入力端子25が設けられている。
また、ボディ11の後端部内側には、図3に示すように、制御回路19および駆動機構16の駆動モータ161に電力を供給し遮断するための電源スイッチ26が設けられている。
【0029】
次に、図10〜図12により本発明における遠隔制御用無線送信機30の構成について説明する。
前記遠隔制御用無線送信機30は、片手による掴持が可能な略角柱状のハウジング31を有し、このハウジング31内には、単3のアルカリ乾電池を4本(6V)を収納し得る電池収納部32が形成され、この電池収納部32内には乾電池33(請求項に示す電池電源に相当する)が装着されている。
また、ハウジング31内には、玩具オートバイ10に操舵用の制御コマンド信号を送信するアンテナ33付きの送信回路34が設けられている。この送信回路34は、ハウジング31内に装着した基板35に実装されている。また、この基板35には、前記玩具オートバイ10の電池電源20に充電電力を供給するための充電回路36が実装されている。
【0030】
前記ハウジング31の側面部分、すなわち操作者がハウジング31を掴持した時に手の親指が対向する箇所には、送信回路34を動作させるとともに玩具オートバイ10に対し左旋回用及び右旋回用の制御コマンド信号を送出するための操作ボタン37,38がそれぞれ設けられている。
また、ハウジング31の上面部分には、玩具オートバイ用の充電端子39及び玩具オートバイ10の後輪14をセットする凹部40がそれぞれ設けられている。前記充電端子39には基板35に実装した充電回路36が接続され、この充電回路36を通して乾電池33(電池電源)から電力が供給できるようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成された本実施の形態に示す玩具オートバイ10の動作について説明する。
玩具オートバイ10を遠隔制御により走行動作させる場合は、まず、玩具オートバイ10の電源スイッチ26をオンにして、駆動機構16の駆動モータ161を起動する。これにより、駆動モータ161の回転は第1変速ギア列164により変速されてフライホイール15に伝達され、このフライホイール15を比較的高速(例えば、1000rpm程度)で回転させる。これと同時に、駆動モータ161の回転は、第1変速ギア列164の中間ギア164Cにクラッチ164Gを介して結合された回転軸165A及びギア165B、後輪ギア165C等を含む第2変速ギア列165により変速されて後輪14に伝達され、この後輪14を比較的低速な速度(例えば、100rpm程度)で回転させる。
【0032】
後輪14が低速で回転することにより、玩具オートバイ10は路面または屋内の床面上を低速で直進走行される。この時、支持部171のV字溝175Aに操作部材173のB字状突部175Bが完全に係合された状態におかれるため、前輪フォーク13を含む前輪12は前進方向に向けられた状態に保持されている。また、フライホイール15が高速で回転されることにより、フライホイール15のジャイロ的作用で玩具オートバイ10自体を起立させ、その走行姿勢を安定化する。
【0033】
この玩具オートバイ10の直進走行状態において、操作者が遠隔制御用無線送信機30の右旋回用の操作ボタン38を押圧すると、この操作ボタン38の押圧操作に伴い送信回路34が動作して、この送信回路34からアンテナ33を通して右旋回用の制御コマンド信号が送信される。
一方、直進走行中にある玩具オートバイ10の制御回路19は内蔵する受信部を通して右旋回用の制御コマンド信号を受信すると、この制御コマンド信号に応じて電磁石184の励磁コイル184A,184Bが励磁される。これにより、マグネット182が図9に示す中立(直進方向)位置から矢印Y1の方向に移動し、その位置を保持する。この場合、マグネット182は励磁コイル184A,184Bの磁極面に保護薄膜185を介して接触させる構成になっているため、マグネット182と励磁コイル184A,184Bとの磁気間隙が一定にかつ最小になり、無効磁束が減少して、電磁石184の小型化及び小容量化を可能にする。
また、マグネット182が図9に示す矢印Y1の方向に移動すると、戻し手段175を構成する操作部材173のV字状突部175Bに位置が支持部171のV字溝175Aからスプリング175Dに抗して軸線21の回り方向にずれる。
【0034】
マグネット182が図9の矢印Y1の方向に移動されると、直進走行中の玩具オートバイ10のうち、後輪14及び駆動機構16を含むボディ11全体が図6に示すように、路面または床面60に鉛直な軸線61に対して軸線62のように傾斜する。すなわち、前輪12を含む前輪フォーク13は前後方向の軸線21を中心にして所定の角度時計回りに回転することにより、ボディ11全体が前輪フォーク13との軸線21を支点にして、図6及び図7に示すように右側へ傾斜された姿勢に保持される。これと同時に、前輪フォーク13を含む前輪12は上下方向の軸線22を中心にして右側へ向くように操舵される。
【0035】
また、遠隔制御用無線送信機30の左旋回用の操作ボタン37が押圧された場合は、送信回路34からアンテナ33を通して左旋回用の制御コマンド信号が送信される。これに伴い、直進走行中にある玩具オートバイ10の制御回路19が左旋回用の制御コマンド信号を受信すると、この制御コマンド信号に応じて電磁石184の励磁コイル184A,184Bが上記右旋回の場合と逆の極性に励磁されるため、マグネット182は図9の矢印Y2の方向に移動し、その位置を保持する。
そして、マグネット182が図9の矢印Y2の方向に移動されると、前輪12を含む前輪フォーク13は前後方向の軸線21を中心にして所定の角度反時計回りに回転することにより、ボディ11全体が前輪フォーク13との軸線21を支点にして、図6及び図7に示す場合と逆に左側へ傾斜された姿勢に保持される。これと同時に、前輪フォーク13を含む前輪12は上下方向の軸線22を中心にして左側へ向くように操舵される。
【0036】
このようにボディ11全体を前輪フォーク13との軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12を上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にしたから、玩具オートバイ10は、1メータ以下の旋回半径でもサイド車輪またはスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるほか、屋内の狭い部屋などにおいて、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦により走行することができる。
また、この玩具オートバイ10においては、操舵用駆動手段18を構成するマグネット182を励磁コイル184A,184Bの磁極面に保護薄膜185を介して接触させる構成にしたので、マグネット182と励磁コイル184A,184Bとの磁気間隙が一定にかつ最小にすることができ、これにより、無効磁束が減少して、電磁石184の小型化及び小容量化を可能にするとともに玩具オートバイ10の小型化も容易になる。
【0037】
次に、玩具オートバイ10の電池電源20、すなわち二次電池を遠隔制御用無線送信機30の電池電源で充電する場合について説明する。
この場合は、玩具オートバイ10の電源スイッチ26をオフにした状態で、この玩具オートバイ10を遠隔制御用無線送信機30のハウジング31に載せて、その後輪14をハウジング31の凹部40に係合し、かつ玩具オートバイ10の充電用入力端子25をハウジング31の玩具オートバイ用充電端子39に接続する。これにより、遠隔制御用無線送信機30側の乾電池33から充電回路36及び充電端子39を通して、玩具オートバイ10の充電用入力端子25Aから電池電源20に電力を供給し、電池電源20を短時間(例えば、45秒程度)で充電する。
【0038】
このような遠隔制御用無線送信機30においては、玩具オートバイ10を遠隔制御用無線送信機30のハウジング31に載せて、その後輪14をハウジング31の凹部40に係合し、かつ玩具オートバイ10の充電用入力端子25Aをハウジング31の玩具オートバイ用充電端子39に接続するだけで、玩具オートバイ10の電池電源20を遠隔制御用無線送信機30側の乾電池33で容易に充電することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、玩具オートバイ10が比較的低速で走行する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、玩具オートバイ10が比較的高速で走行する場合についても、本発明方式を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の玩具オートバイによれば、ボディ全体を前輪フォークとのボディ前後方向の軸線を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォークを含む前輪をボディ上下方向の軸線を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にしたので、玩具オートバイを1メータ以下の旋回半径でもサイド車輪またはスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるほか、屋内の狭い部屋などにおいて、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦により走行することができる。
また、本発明の玩具オートバイによれば、操舵用駆動手段を構成するマグネットを励磁コイルの磁極面に保護薄膜を介して接触させる構成にしたので、マグネットと励磁コイルとの磁気間隙が一定にかつ最小にすることができ、これにより、無効磁束が減少して、電磁石を含む操舵用駆動手段の小型化及び小容量化を可能にするとともに玩具オートバイの小型化も容易になる。
【0041】
また、本発明の遠隔制御用無線送信機によれば、玩具オートバイを遠隔制御用無線送信機のハウジングに載せて、後輪をハウジングの凹部に係合し、かつ玩具オートバイの充電用入力端子をハウジングの玩具オートバイ用充電端子に接続するだけで、玩具オートバイの電池電源を遠隔制御側の電池電源を利用して容易に充電することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの左側面図である。
【図2】図1の上面なら見た玩具オートバイの平面図である。
【図3】本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの右側面図である。
【図4】図1の4−4線に沿う後輪及びフライホイールとその駆動機構部分を拡大して示す横断平面図である。
【図5】図4の5−5線に沿う拡大縦断面図である。
【図6】本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用正面図である。
【図7】本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用平面図である。
【図8】本発明による玩具オートバイの操舵機構の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図9】図8を上面から見た平面図である。
【図10】本発明にかかる遠隔制御用無線送信機の側面図である。
【図11】図10の縦断側面図である。
【図12】図10の12−12線に沿う横断平面図である。
【符号の説明】
10 玩具オートバイ
11 ボディ
12 前輪
13 前輪フォーク
14 後輪
15 フライホイール
16 駆動機構
17 操舵用フォーク支持機構
18 操舵用駆動手段
19 制御回路
20 電池電源
25A 充電用入力端子
161 駆動モータ
162 第1ギアボックス
163 第2ギアボックス
164 第1変速ギア列
165 第2変速ギア列
171 支持部
172 支持軸
173 操作部材
175 戻し手段
181 マグネット保持部
182 マグネット
183 支持部材
184 電磁石
184A,184B 励磁コイル
185 保護薄膜
30 遠隔制御用無線送信機
31 ハウジング
33 乾電池
34 送信回路
36 充電回路
37,38 操作ボタン
39 玩具オートバイ用充電端子
40 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線制御式の玩具オートバイ及びその遠隔制御用無線送信機に関するのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線制御方式の玩具オートバイとしては、例えば特許文献1に示すような無線制御型の二輪玩具車両が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−200368
【0004】
この種の無線制御型二輪玩具車両は、ボディと、このボディの前端部に鉛直方向の軸線を中心にして回転可能に設けたハンドル付きの前輪フォークと、この前輪フォークに回転可能に取り付けた前輪と、前記ボディの後端部に回転可能に取り付けた後輪と、前記ボディに取り付けられ前記後輪を駆動する駆動機構と、前記後輪の回転に伴い走行される玩具車両の走行中にジャイロスコープ的作用で玩具車両の走行の安定性を発揮させる安定化機構と、前記ボディの前端部に設けられ、前輪フォークを回転操作して前記前輪を左右方向に方向転換することにより玩具車両を所望方向に操舵する操舵機構と、リモート用送信機からの制御コマンド信号を受信し、この制御コマンド信号に応じて前記駆動機構及び前記操舵機構を制御する回路とを含んで構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の二輪玩具車両における前輪フォークは、ボディの前端部に鉛直方向の軸線を中心にして回転するだけの構造であるため、前輪の左または右方向への操舵角度を大きくとることができない。このため、例えば、二輪玩具車両を1メータ程度の旋回半径で走行させ得るように左または右方向への操舵角度を大きく設定しておいた場合、この二輪玩具車両の直進走行中に操舵機構を動作させると、前輪フォークを含めた前輪がオーバーステアリングされてしまい、二輪玩具車両が直ちに転倒されるという問題がある。
そこで、従来の二輪玩具車両においては、所定の傾斜角度で地面と接触するサイド車輪または二輪玩具車両が傾斜した時に地面と接するスタビライザをボディ左右両側に設け、このサイド車輪またはスタビライザにより二輪玩具車両の転倒を防止するようにしている。
【0006】
また、従来の二輪玩具車両は、屋外などの広い場所で無線制御により走行させる方式のものが主力であるため、二輪玩具車両自体は比較的大型で高速走行するタイプのものが多い。このため、幼稚園児や小学校の低学年児童などが一般家庭などの比較的狭い場所で走行させる二輪玩具車両としては不向きである。
【0007】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的は、1メータ以下の旋回半径でもスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるとともに、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦することが可能な玩具オートバイを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、玩具オートバイの電池電源を遠隔制御側の電池電源を利用して容易に充電することができる玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、無線制御式の玩具オートバイであって、オートバイの外形を擬似的に形作るボディと、前記ボディの前端側において前輪を回転可能に支持する前輪フォークと、前記ボディの後部側に配設される後輪と、ジャイロ的作用により玩具オートバイ自体の走行姿勢を安定化するフライホイールと、前記ボディに装着されて前記後輪及び前記フライホイールをそれぞれ異なる回転速度で駆動する駆動機構と、前記前輪フォークを前記ボディの前後方向の軸線回りに揺動可能に支持するとともに前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する操舵用フォーク支持機構と、前記前輪フォークを前記前後方向の軸線を中心にして所定の角度時計または反時計回りに回転することで前記後輪及び駆動機構を含むボディ全体を前記前輪フォークとの前記前後方向の軸線を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前記前輪フォークを含む前輪を前記上下方向の軸線を中心にして左または右側へ向くように操舵する操舵用駆動手段と、操舵用制御コマンド信号を受信し、該制御コマンド信号に応じて前記操舵用駆動手段を制御する制御回路と、前記ボディ内に装着され、前記駆動機構と前記操舵用駆動手段及び制御回路に電力を供給する電池電源とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記フライホイールは前記後輪の内部に該後輪の回転軸線を中心にして回転可能に、かつ前記駆動機構により後輪とは独立して回転駆動されるように設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記フライホイールは前記後輪の内部に軸線を一致して同心に配置され、かつ該フライホイールは前記後輪の回転中心部に設けた中空軸に軸を介して回転可能に支持されており、前記駆動機構は、駆動モータと、前記ボディに固定され、前記駆動モータを両端から挟持状態に保持するとともに前記後輪を前記中空軸を介して回転可能に保持する第1及び第2ギアボックスと、前記第1ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記後輪に伝達する第1変速ギア列と、前記第2ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記フライホイールに伝達する第2変速ギア列とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記操舵用フォーク支持機構は、前記ボディ内の前端側に設けた支持部と、前記支持部に支持軸を介して前記ボディの前後方向の軸線回りに回転可能に支持された操作部材と、前記操作部材に前記前輪フォークの上端部を前記前後方向の軸線と交叉する前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する支持ピンと、前記操作部材に連結され、前記前輪フォークを含む前輪が前進側を向くように付勢する戻し手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1記載の玩具オートバイにおいて、前記操舵用駆動手段は、前記操舵用フォーク支持機構の操作部材に保持されたマグネットと、前記マグネットに対向して前記ボディに支持され、前記制御回路からの制御信号により励磁して前記マグネットを左または右方向へ吸引移動するとともに前記操作部材を前記前後方向の軸線回りに所定の角度回転させる電磁石とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5記載の玩具オートバイにおいて、前記電磁石は前記マグネットの移動方向に沿って配置された一対の励磁コイルを備え、この各励磁コイルは前記制御回路からの制御信号によりN極またはS極に交互に磁化されるように構成されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載の玩具オートバイにおいて、前記マグネットを前記励磁コイルの磁極面に摺接する状態に保持し、前記励磁コイルの磁極面には前記マグネットとの摺接による磁極面の摩耗を防止する保護薄膜を形成したことを特徴とする。
【0014】
上記他の目的を達成するために請求項8の発明は、無線制御式の玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信する遠隔制御用無線送信機であって、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信するアンテナ付きの送信回路と、前記ハウジングに設けられ、送信回路を動作して前記玩具オートバイに対し左旋回用及び右旋回用の制御コマンド信号を送出するための操作ボタンと、前記ハウジング内に挿着され、前記送信回路に電力を供給する電池電源とを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8記載の玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機において、前記ハウジングに玩具オートバイ用の充電端子、及び玩具オートバイの後輪をセットする凹部を設け、前記充電端子は前記ハウジング内に設けた充電回路を介して前記電池電源に接続されており、前記玩具オートバイの後輪を凹部にセットした状態で玩具オートバイに設けた充電入力端子を前記充電端子に接続することにより、前記玩具オートバイに装着された二次電池を充電するように構成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの左側面図、図2は図1の上面なら見た玩具オートバイの平面図、図3は本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの右側面図、図4は図1の4−4線に沿う後輪及びフライホイールとその駆動機構部分を拡大して示す横断平面図、図5は図4の5−5線に沿う拡大縦断面図、図6は本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用正面図、図7は本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用平面図、図8は本発明による玩具オートバイの操舵機構の一部を拡大して示す縦断面図、図9は図8を上面から見た平面図である。
【0017】
図1〜図3において、玩具オートバイ10は、ボディ11、前輪12、前輪フォーク13、後輪14、フライホイール15、駆動機構16、操舵用フォーク支持機構17、操舵用駆動手段18、制御回路19、電池電源20等から構成されている。
前記ボディ11は、オートバイの外形を擬似的に形作るもので、前後方向に長い形を呈しており、このボディ11は、ウインドカバー28が取り付けられる前端部11aと、ボディ11の上面部中央に位置して設けた乗員人形13の設置部11bと、この設置部11bの後方に位置して設けられた荷台部11c、ボディ11の左右側面を形成する左側壁部11d及び右側壁部11eと、後輪14の接地領域及び後方領域を除く部分を覆う下面カバー部11fを有している。また、ボディ11の前端部11aには乗員人形13の両手が係合されるハンドル27が左右両側へ突出するように設けられている。
【0018】
前記前輪フォーク13は、図3に示すように、ボディ11の前端部11a側において、前輪12を回転可能に支持するもので、前輪12の中心を軸12aにより回転可能に支持する二又部13aと、この二又部13aの上端に上方へ延長されるように設けた、筒体を半割りにした形の支持部13bを有し、この支持部13bと該支持部13bを上下方向に貫通する軸13cとにより、前輪フォーク13を操舵用フォーク支持機構17に対してボディ11の上下方向の軸線回りに回転できるように支持するとともに、上下方向の軸線回り方向の角度、すなわち前輪フォーク13を含む前輪12の左、右方向の操舵角度を半割り状の支持部13bにより一定角度(例えば15度程度)に規制できるように構成されている。
なお、この角度は、玩具オートバイ10の旋回半径、走行速度、フライホイール15の回転速度などにより、種々に変更されるものである。
【0019】
前記後輪14は、ボディ11の後部側に配設されるもので、図4及び図5に示すように、内部を中空にしたプラスチック製のホイール14aと、このホイール14aの外周に装着したゴムタイヤ14bと、ホイール14aの回転中心に両端外方へ突出して設けた中空軸14cとを有している。したがって、後輪14は左右両端の中空軸14cを介して、後述する駆動機構16の第1及び第2ギアボックスに軸ブッシュ14d,14eに回転可能に支持されように構成される。
また、前記フライホイール15は、ジャイロ的作用により玩具オートバイ自体の走行姿勢を安定化するもので、前記後輪14内に収納し得る径と厚さを有する金属材から構成されている。また、このフライホイール15の回転中心には軸15aが貫通して固着され、この軸15aの両端は前記フライホイール15の中空軸14cに回転可能に支持されている。
【0020】
前記駆動機構16は、後輪14及びフライホイール15をそれぞれ異なる回転速度で駆動するものである。
この駆動機構16は、図1及び図3〜図5に示すように、駆動モータ161と、ボディ11の後端側に位置する左側壁部11dと右側壁部11eとの間に固定され、かつ駆動モータ161を両端から挟持状態に保持するとともに後輪14を回転可能に保持する第1及び第2ギアボックス162,163と、第1ギアボックス162内に配列され、駆動モータ161の回転を変速してフライホイール15に伝達する第1変速ギア列164と、第2ギアボックス163内に配列され、駆動モータ161の回転を変速して後輪14に伝達する第2変速ギア列165とから構成されている。
【0021】
前記第1変速ギア列164は、図1及び図4に示すように、駆動モータ161に回転軸に固定した駆動ギア164Aと、フライホイール15の軸15aに固定したフライホイールギア164Bと、この駆動ギア164Aとフライホイールギア164Bとの間に互いに噛合するように配列した中間ギア164C〜164Fとから構成されている。
また、前記第2変速ギア列165は、図3及び図4に示すように、第1変速ギア列164の中間ギア164Cにクラッチ164Gを介して結合され、第1ギアボックス162から第2ギアボックス163へ差し渡し状態に設けられた回転軸165Aと、この回転軸165Aに固定されたギア165Bと、このギア165Bと後輪14の中空軸14cを支持する軸ブッシュ14eに設けた後輪ギア165Cと、このギア165Bと後輪ギア165Cとの間に互いに噛合するように配列した中間ギア165D〜165Fとから構成されている。
【0022】
前記操舵用フォーク支持機構17は、図3に示すように、前輪12を含む前輪フォーク13をボディ11の前後方向の軸線21の回りに揺動可能に支持するとともに、軸線21と交叉するボディ11の上下方向の軸線22の回りに揺動可能に支持するものである。
この操舵用フォーク支持機構17は、図3,図8及び図9に示すように、ボディ11内の前端側に設けた支持部171と、この支持部171にボディ11の前後方向の軸線21と一致する方向に貫通するように回転かつ移動可能に設けた支持軸172と、この支持軸172の前方突出端部に固定され、支持軸172を中心にして軸線21の回りに回転可能に支持された操作部材173と、この操作部材173に前輪フォーク13の上端部131を軸線21と交叉するボディ11の上下方向の軸線22の回りに揺動可能に支持する支持ピン174と、操作部材173に連結され、前輪フォーク13を含む前輪12が前進側を向くように付勢する戻し手段175とを備える。
【0023】
前記戻し手段175は、図8及び図9に示すように、支持部171と操作部材173との当接端面の一方、例えば支持部171の当接端面に、軸線21と直交して上下方向に延びるように形成されたV字溝175Aと、操作部材173の当接端面にV字溝175Aに合致するように形成されたV字状突部175Bと、支持部171の後方へ突出する支持軸172の先端に設けた鍔部172aと支持部171の後端面との間に座金175Cを介して設けられ、支持軸172を後方へ引っ張ることにより、操作部材173のV字状突部175Bが支持部171のV字溝175Aに常に係合させるスプリング175Dとから構成されている。
【0024】
前記操舵用駆動手段18は、図3に示すように、前輪12を含む前輪フォーク13を前後方向の軸線21を中心にして所定の角度時計または反時計回りに回転することにより、後輪14及び駆動機構16を含むボディ11全体を前輪フォーク13との軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12を上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵するものである。
この操舵用駆動手段18は、図3,図8及び図9に示すように、操舵用フォーク支持機構17の操作部材173の上端に支持部171側へ延出されるように設けたマグネット保持部181と、このマグネット保持部181に挿着された円柱状のマグネット182と、このマグネット182に相対向してボディ11に支持部材183により支持された電磁石184とを備えている。
【0025】
前記電磁石184は、図8に示す軸線21を支点にして、マグネット182を左または右側、すなわち、図9に示す中立(直進方向)位置から矢印Y1またはY2方向に移動させて、その位置をそれぞれ保持するための一対の励磁コイル184A,184Bを備え、この各励磁コイル184A,184Bは支持部材183によって軸線21と直角な水平方向に配列され、そして、この各励磁コイル184A,184Bは前記制御回路19からの制御信号によりN極またはS極に交互に磁化され、これにより、マグネット182及びマグネット保持部181を含む操作部材173が軸線21を支点にして左または右側へ回動できるように構成されている。
【0026】
また、前記マグネット182は励磁コイル184A,184Bの磁極面と摺接する状態に保持され、この励磁コイル184A,184Bの磁極面には、マグネット182との摺接による磁極面の摩耗を防止する0.1mm 程度の金属製薄板またはテフロン(登録商標)樹脂膜等からなる保護薄膜185が形成されている。
【0027】
また、マグネット182及びマグネット保持部181を含む操作部材173の矢印Y1またはY2方向の回転角度は、マグネット保持部181の側面がボディ11の左側壁部11dまたは右側壁部11eに当接することにより規制され,この角度は、例えば10度程度である。ただし、この角度は、玩具オートバイ10の旋回半径、走行速度、フライホイール15の回転速度などにより、種々に変更されるものである。
【0028】
前記制御回路19は、後述する遠隔制御用無線送信機30からの操舵用制御コマンド信号を受信し、この制御コマンド信号に応じて操舵用駆動手段18の電磁石184を励磁制御するものであり、この制御回路19は、ボディ11内に装着した基板23に実装されている。
前記電池電源20は、ニカド電池やニッケル・水素電池などの複数の二次電池から構成されるもので、これらは、図3に示すように、ボディ11内に設けた電池収納部24内に装着され、この電池電源20から電磁石184の励磁コイル184A,184B及び制御回路19に電力が供給されるように構成されている。また、電池収納部24と対向するボディ11の下面カバー部11fには、電池電源20の+極と−極に接続された充電用入力端子25が設けられている。
また、ボディ11の後端部内側には、図3に示すように、制御回路19および駆動機構16の駆動モータ161に電力を供給し遮断するための電源スイッチ26が設けられている。
【0029】
次に、図10〜図12により本発明における遠隔制御用無線送信機30の構成について説明する。
前記遠隔制御用無線送信機30は、片手による掴持が可能な略角柱状のハウジング31を有し、このハウジング31内には、単3のアルカリ乾電池を4本(6V)を収納し得る電池収納部32が形成され、この電池収納部32内には乾電池33(請求項に示す電池電源に相当する)が装着されている。
また、ハウジング31内には、玩具オートバイ10に操舵用の制御コマンド信号を送信するアンテナ33付きの送信回路34が設けられている。この送信回路34は、ハウジング31内に装着した基板35に実装されている。また、この基板35には、前記玩具オートバイ10の電池電源20に充電電力を供給するための充電回路36が実装されている。
【0030】
前記ハウジング31の側面部分、すなわち操作者がハウジング31を掴持した時に手の親指が対向する箇所には、送信回路34を動作させるとともに玩具オートバイ10に対し左旋回用及び右旋回用の制御コマンド信号を送出するための操作ボタン37,38がそれぞれ設けられている。
また、ハウジング31の上面部分には、玩具オートバイ用の充電端子39及び玩具オートバイ10の後輪14をセットする凹部40がそれぞれ設けられている。前記充電端子39には基板35に実装した充電回路36が接続され、この充電回路36を通して乾電池33(電池電源)から電力が供給できるようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成された本実施の形態に示す玩具オートバイ10の動作について説明する。
玩具オートバイ10を遠隔制御により走行動作させる場合は、まず、玩具オートバイ10の電源スイッチ26をオンにして、駆動機構16の駆動モータ161を起動する。これにより、駆動モータ161の回転は第1変速ギア列164により変速されてフライホイール15に伝達され、このフライホイール15を比較的高速(例えば、1000rpm程度)で回転させる。これと同時に、駆動モータ161の回転は、第1変速ギア列164の中間ギア164Cにクラッチ164Gを介して結合された回転軸165A及びギア165B、後輪ギア165C等を含む第2変速ギア列165により変速されて後輪14に伝達され、この後輪14を比較的低速な速度(例えば、100rpm程度)で回転させる。
【0032】
後輪14が低速で回転することにより、玩具オートバイ10は路面または屋内の床面上を低速で直進走行される。この時、支持部171のV字溝175Aに操作部材173のB字状突部175Bが完全に係合された状態におかれるため、前輪フォーク13を含む前輪12は前進方向に向けられた状態に保持されている。また、フライホイール15が高速で回転されることにより、フライホイール15のジャイロ的作用で玩具オートバイ10自体を起立させ、その走行姿勢を安定化する。
【0033】
この玩具オートバイ10の直進走行状態において、操作者が遠隔制御用無線送信機30の右旋回用の操作ボタン38を押圧すると、この操作ボタン38の押圧操作に伴い送信回路34が動作して、この送信回路34からアンテナ33を通して右旋回用の制御コマンド信号が送信される。
一方、直進走行中にある玩具オートバイ10の制御回路19は内蔵する受信部を通して右旋回用の制御コマンド信号を受信すると、この制御コマンド信号に応じて電磁石184の励磁コイル184A,184Bが励磁される。これにより、マグネット182が図9に示す中立(直進方向)位置から矢印Y1の方向に移動し、その位置を保持する。この場合、マグネット182は励磁コイル184A,184Bの磁極面に保護薄膜185を介して接触させる構成になっているため、マグネット182と励磁コイル184A,184Bとの磁気間隙が一定にかつ最小になり、無効磁束が減少して、電磁石184の小型化及び小容量化を可能にする。
また、マグネット182が図9に示す矢印Y1の方向に移動すると、戻し手段175を構成する操作部材173のV字状突部175Bに位置が支持部171のV字溝175Aからスプリング175Dに抗して軸線21の回り方向にずれる。
【0034】
マグネット182が図9の矢印Y1の方向に移動されると、直進走行中の玩具オートバイ10のうち、後輪14及び駆動機構16を含むボディ11全体が図6に示すように、路面または床面60に鉛直な軸線61に対して軸線62のように傾斜する。すなわち、前輪12を含む前輪フォーク13は前後方向の軸線21を中心にして所定の角度時計回りに回転することにより、ボディ11全体が前輪フォーク13との軸線21を支点にして、図6及び図7に示すように右側へ傾斜された姿勢に保持される。これと同時に、前輪フォーク13を含む前輪12は上下方向の軸線22を中心にして右側へ向くように操舵される。
【0035】
また、遠隔制御用無線送信機30の左旋回用の操作ボタン37が押圧された場合は、送信回路34からアンテナ33を通して左旋回用の制御コマンド信号が送信される。これに伴い、直進走行中にある玩具オートバイ10の制御回路19が左旋回用の制御コマンド信号を受信すると、この制御コマンド信号に応じて電磁石184の励磁コイル184A,184Bが上記右旋回の場合と逆の極性に励磁されるため、マグネット182は図9の矢印Y2の方向に移動し、その位置を保持する。
そして、マグネット182が図9の矢印Y2の方向に移動されると、前輪12を含む前輪フォーク13は前後方向の軸線21を中心にして所定の角度反時計回りに回転することにより、ボディ11全体が前輪フォーク13との軸線21を支点にして、図6及び図7に示す場合と逆に左側へ傾斜された姿勢に保持される。これと同時に、前輪フォーク13を含む前輪12は上下方向の軸線22を中心にして左側へ向くように操舵される。
【0036】
このようにボディ11全体を前輪フォーク13との軸線21を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォーク13を含む前輪12を上下方向の軸線22を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にしたから、玩具オートバイ10は、1メータ以下の旋回半径でもサイド車輪またはスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるほか、屋内の狭い部屋などにおいて、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦により走行することができる。
また、この玩具オートバイ10においては、操舵用駆動手段18を構成するマグネット182を励磁コイル184A,184Bの磁極面に保護薄膜185を介して接触させる構成にしたので、マグネット182と励磁コイル184A,184Bとの磁気間隙が一定にかつ最小にすることができ、これにより、無効磁束が減少して、電磁石184の小型化及び小容量化を可能にするとともに玩具オートバイ10の小型化も容易になる。
【0037】
次に、玩具オートバイ10の電池電源20、すなわち二次電池を遠隔制御用無線送信機30の電池電源で充電する場合について説明する。
この場合は、玩具オートバイ10の電源スイッチ26をオフにした状態で、この玩具オートバイ10を遠隔制御用無線送信機30のハウジング31に載せて、その後輪14をハウジング31の凹部40に係合し、かつ玩具オートバイ10の充電用入力端子25をハウジング31の玩具オートバイ用充電端子39に接続する。これにより、遠隔制御用無線送信機30側の乾電池33から充電回路36及び充電端子39を通して、玩具オートバイ10の充電用入力端子25Aから電池電源20に電力を供給し、電池電源20を短時間(例えば、45秒程度)で充電する。
【0038】
このような遠隔制御用無線送信機30においては、玩具オートバイ10を遠隔制御用無線送信機30のハウジング31に載せて、その後輪14をハウジング31の凹部40に係合し、かつ玩具オートバイ10の充電用入力端子25Aをハウジング31の玩具オートバイ用充電端子39に接続するだけで、玩具オートバイ10の電池電源20を遠隔制御用無線送信機30側の乾電池33で容易に充電することができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、玩具オートバイ10が比較的低速で走行する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、玩具オートバイ10が比較的高速で走行する場合についても、本発明方式を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の玩具オートバイによれば、ボディ全体を前輪フォークとのボディ前後方向の軸線を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前輪フォークを含む前輪をボディ上下方向の軸線を中心にして左または右側へ向くように操舵する構成にしたので、玩具オートバイを1メータ以下の旋回半径でもサイド車輪またはスタビライザ等を用いることなく安定して走行させることができるほか、屋内の狭い部屋などにおいて、幼稚園児や低学年児童などでも容易に無線操縦により走行することができる。
また、本発明の玩具オートバイによれば、操舵用駆動手段を構成するマグネットを励磁コイルの磁極面に保護薄膜を介して接触させる構成にしたので、マグネットと励磁コイルとの磁気間隙が一定にかつ最小にすることができ、これにより、無効磁束が減少して、電磁石を含む操舵用駆動手段の小型化及び小容量化を可能にするとともに玩具オートバイの小型化も容易になる。
【0041】
また、本発明の遠隔制御用無線送信機によれば、玩具オートバイを遠隔制御用無線送信機のハウジングに載せて、後輪をハウジングの凹部に係合し、かつ玩具オートバイの充電用入力端子をハウジングの玩具オートバイ用充電端子に接続するだけで、玩具オートバイの電池電源を遠隔制御側の電池電源を利用して容易に充電することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの左側面図である。
【図2】図1の上面なら見た玩具オートバイの平面図である。
【図3】本発明による玩具オートバイの一実施の形態を示す一部切り欠きの右側面図である。
【図4】図1の4−4線に沿う後輪及びフライホイールとその駆動機構部分を拡大して示す横断平面図である。
【図5】図4の5−5線に沿う拡大縦断面図である。
【図6】本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用正面図である。
【図7】本発明による玩具オートバイの操舵の状態を示す説明用平面図である。
【図8】本発明による玩具オートバイの操舵機構の一部を拡大して示す縦断面図である。
【図9】図8を上面から見た平面図である。
【図10】本発明にかかる遠隔制御用無線送信機の側面図である。
【図11】図10の縦断側面図である。
【図12】図10の12−12線に沿う横断平面図である。
【符号の説明】
10 玩具オートバイ
11 ボディ
12 前輪
13 前輪フォーク
14 後輪
15 フライホイール
16 駆動機構
17 操舵用フォーク支持機構
18 操舵用駆動手段
19 制御回路
20 電池電源
25A 充電用入力端子
161 駆動モータ
162 第1ギアボックス
163 第2ギアボックス
164 第1変速ギア列
165 第2変速ギア列
171 支持部
172 支持軸
173 操作部材
175 戻し手段
181 マグネット保持部
182 マグネット
183 支持部材
184 電磁石
184A,184B 励磁コイル
185 保護薄膜
30 遠隔制御用無線送信機
31 ハウジング
33 乾電池
34 送信回路
36 充電回路
37,38 操作ボタン
39 玩具オートバイ用充電端子
40 凹部
Claims (9)
- 無線制御式の玩具オートバイであって、
オートバイの外形を擬似的に形作るボディと、
前記ボディの前端側において前輪を回転可能に支持する前輪フォークと、
前記ボディの後部側に配設される後輪と、
ジャイロ的作用により玩具オートバイ自体の走行姿勢を安定化するフライホイールと、
前記ボディに装着されて前記後輪及び前記フライホイールをそれぞれ異なる回転速度で駆動する駆動機構と、
前記前輪フォークを前記ボディの前後方向の軸線回りに揺動可能に支持するとともに前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する操舵用フォーク支持機構と、
前記前輪フォークを前記前後方向の軸線を中心にして所定の角度時計または反時計回りに回転することで前記後輪及び駆動機構を含むボディ全体を前記前輪フォークとの前記前後方向の軸線を支点にして左または右側へ傾斜させた姿勢に保持し、同時に前記前輪フォークを含む前輪を前記上下方向の軸線を中心にして左または右側へ向くように操舵する操舵用駆動手段と、
操舵用制御コマンド信号を受信し、該制御コマンド信号に応じて前記操舵用駆動手段を制御する制御回路と、
前記ボディ内に装着され、前記駆動機構と前記操舵用駆動手段及び制御回路に電力を供給する電池電源と、
を備えることを特徴とする玩具オートバイ。 - 前記フライホイールは前記後輪の内部に該後輪の回転軸線を中心にして回転可能に、かつ前記駆動機構により後輪とは独立して回転駆動されるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の玩具オートバイ。
- 前記フライホイールは前記後輪の内部に軸線を一致して同心に配置され、かつ該フライホイールは前記後輪の回転中心部に設けた中空軸に軸を介して回転可能に支持されており、前記駆動機構は、駆動モータと、前記ボディに固定され、前記駆動モータを両端から挟持状態に保持するとともに前記後輪を前記中空軸を介して回転可能に保持する第1及び第2ギアボックスと、前記第1ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記後輪に伝達する第1変速ギア列と、前記第2ギアボックス内に配列され、前記駆動モータの回転を変速して前記フライホイールに伝達する第2変速ギア列とを備えることを特徴とする請求項1記載の玩具オートバイ。
- 前記操舵用フォーク支持機構は、前記ボディ内の前端側に設けた支持部と、前記支持部に支持軸を介して前記ボディの前後方向の軸線回りに回転可能に支持された操作部材と、前記操作部材に前記前輪フォークの上端部を前記前後方向の軸線と交叉する前記ボディの上下方向の軸線回りに揺動可能に支持する支持ピンと、前記操作部材に連結され、前記前輪フォークを含む前輪が前進側を向くように付勢する戻し手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の玩具オートバイ。
- 前記操舵用駆動手段は、前記操舵用フォーク支持機構の操作部材に保持されたマグネットと、前記マグネットに対向して前記ボディに支持され、前記制御回路からの制御信号により励磁して前記マグネットを左または右方向へ吸引移動するとともに前記操作部材を前記前後方向の軸線回りに所定の角度回転させる電磁石とを備えることを特徴とする請求項1記載の玩具オートバイ。
- 前記電磁石は前記マグネットの移動方向に沿って配置された一対の励磁コイルを備え、この各励磁コイルは前記制御回路からの制御信号によりN極またはS極に交互に磁化されるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の玩具オートバイ。
- 前記マグネットを前記励磁コイルの磁極面に摺接する状態に保持し、前記励磁コイルの磁極面には前記マグネットとの摺接による磁極面の摩耗を防止する保護薄膜を形成したことを特徴とする請求項6記載の玩具オートバイ。
- 無線制御式の玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信する遠隔制御用無線送信機であって、
ハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記玩具オートバイに操舵用の制御コマンド信号を送信するアンテナ付きの送信回路と、
前記ハウジングに設けられ、送信回路を動作して前記玩具オートバイに対し左旋回用及び右旋回用の制御コマンド信号を送出するための操作ボタンと、
前記ハウジング内に挿着され、前記送信回路に電力を供給する電池電源と、
を備えることを特徴とする玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機。 - 前記ハウジングに玩具オートバイ用の充電端子、及び玩具オートバイの後輪をセットする凹部を設け、前記充電端子は前記ハウジング内に設けた充電回路を介して前記電池電源に接続されており、前記玩具オートバイの後輪を凹部にセットした状態で玩具オートバイに設けた充電入力端子を前記充電端子に接続することにより、前記玩具オートバイに装着された二次電池を充電するように構成したことを特徴とする請求項8記載の玩具オートバイの遠隔制御用無線送信機。
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---|---|---|---|
JP2003091826A JP2004298237A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 玩具オートバイ及びその遠隔制御用無線送信機 |
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JP2003091826A Withdrawn JP2004298237A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 玩具オートバイ及びその遠隔制御用無線送信機 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2009021087A3 (en) * | 2007-08-07 | 2009-04-16 | Rehco Llc | Two-wheel vehicle with a tilt mechanism and a stability mechanism |
US7581611B1 (en) | 2005-06-03 | 2009-09-01 | Rehco, Llc | Two-wheel vehicle with a tilt mechanism and stability mechanism |
WO2011036528A1 (zh) * | 2009-09-23 | 2011-03-31 | 中山市金丰日用制品有限公司 | 一种飞轮玩具车 |
CN109011627A (zh) * | 2018-08-30 | 2018-12-18 | 北京成长体验文化发展有限公司 | 越障玩具车 |
CN112439210A (zh) * | 2020-12-11 | 2021-03-05 | 东莞美驰图实业有限公司 | 一种特技摩托车玩具 |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003091826A patent/JP2004298237A/ja not_active Withdrawn
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