JP2004297213A - 復調装置 - Google Patents

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保 池田
Masakuni Miyamoto
正邦 宮本
Kazuhiro Shimizu
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Abstract

【課題】差動変調方式又は同期変調方式の両者によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号が入力され、その直交変調信号を復調するキャリア復調回路の回路規模を小さくする。
【解決手段】OFDM受信装置のキャリア復調回路20では、差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号が、FFT演算回路から入力される。キャリア復調回路20は、差動復調処理で用いる複素除算回路と、等化処理で用いられる複素除算回路とを共用化した1つの複素除算回路56を備えている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、差動変調方式によりデジタル直交変調された信号及び同期変調方式によりデジタル直交変調された信号の両者を復調可能な復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータを変調する方式として、直交周波数分割多重方式(以下、OFDM方式と呼ぶ。OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が知られている。
【0003】
OFDM変調方式とは、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、各サブキャリアの振幅及び位相にPSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりデータを割り当てて、デジタル変調する方式である。OFDM方式は、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くなるが、トータルの伝送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。また、OFDM方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるのでシンボル速度が遅くなり、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにくくなるという特徴を有している。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調時には逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより、送受信回路を構成することができるという特徴を有している。
【0004】
OFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波デジタル放送に適用されることが多い。OFDM方式を採用した地上波デジタル放送としては、例えば、ISDB−TSB(Integrated Services Digital Broadcasting −Terrestrial Sound Broadcasting)といった規格がある(非特許文献1)。
【0005】
ISDB−TSB規格では、デジタル直交変調方式として、遅延検波によりキャリア復調を行うことができる差動変調方式並びに同期検波によりキャリア復調を行う同期変調方式の両者の変調方式が採用されている。具体的には、差動変調方式としてDQPSKが用いられ、同期変調方式としてQPSK、16QAM及び64QAMが用いられる。
【0006】
ISDB−TSB規格では、これらの変調方式をOFDMフレーム単位で適宜切り換えることが可能となっている。つまり、OFDMフレーム毎に、DQPSK、QPSK、16QAM又は64QAMを切り換えることができる。なお、OFDMフレームとは、パイロット信号や伝送制御情報の配置パターンを定めたOFDM変調方式における伝送単位である。ISDB−TSB規格では、108(キャリア番号#0〜#107)のサブキャリアで構成されるOFDMシンボルが、204個集まった単位で1つのOFDMフレームを構成している。
【0007】
【非特許文献1】
「地上デジタル音声放送用受信装置 標準規格(望ましい仕様) ARIB STD−B30 1.1版」,社団法人電波産業界,平成13年5月31日 策定,平成14年3月28日 1.1改定
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、キャリア信号に直交変調されているデータ系列を復調する場合、デマッピング処理(各シンボルの直交座標上の信号点からデータ列を再割付する処理)を行って、複素信号からデータ列を復調するが、そのデマッピング処理の前に、その複素信号に対してキャリア復調処理を行わなければならない。具体的には、差動変調方式(DQPSK)でデータが直交変調されている複素信号に対しては差動復調処理を行い、同期変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)でデータが直交変調されている複素信号に対しては等化処理を行わなければならない。
【0009】
そのため、ISDB−TSB規格に対応した復調装置の場合、例えば図6に示すような、並列に設けられた差動復調回路101及び等化回路102と、変調方式に応じてこれらの2つの回路の一方を動作させるセレクタ103とを有するキャリア復調処理回路100を設けなければならない。
【0010】
しかしながら、差動復調回路101にしても等化回路102にしても、内部に遅延器や複素除算器といった規模の大きい回路が用いられる。そのため、ISDB−TSB規格に対応した復調装置のキャリア復調回路100は、全体の規模が大きくなるという問題があった。
【0011】
また、ISDB−TSB規格では、OFDMフレーム単位で変調方式が切り換えられる。そのため、キャリア復調回路100では、差動変調処理から同期変調処理への切り換え、並びに、同期変調処理から差動変調処理への切り換えを、OFDMフレーム単位で連続的に行えることが望ましい。
【0012】
本発明は、このような従来の実状に鑑みて提案されたものであり、差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号から伝送データ系列を復調する復調装置であり、回路規模の小さい復調装置を提供する目的とする。
【0013】
また、本発明は、差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号から伝送データ系列を復調する復調装置であり、回路規模を小さくするとともに復調方式の切換を連続的に行うことができる復調装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る復調装置は、差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号から伝送データ系列を復調する復調装置であって、上記直交変調信号を直交復調して複素信号である復調信号を抽出する直交復調手段と、上記復調信号に対して差動復調をする差動復調処理並びに上記復調信号に対して等化処理をする等化処理を行う差動復調/等化手段とを備えている。
【0015】
上記差動復調/等化手段は、上記復調信号の所定のタイミングに変調されている既知の振幅及び位相の信号成分に基づき、上記直交変調信号が伝達されてきた伝送路の特性を推定し、推定した特性を示す複素信号を生成する伝送路推定回路と、上記復調信号を1シンボル分遅延させる1シンボル遅延回路と、上記伝送路推定回路から出力された複素信号又は上記1シンボル遅延回路から出力された復調信号のいずれか一方を選択し、その選択した複素信号を選択信号として出力する選択信号セレクタと、上記復調信号の位相を上記選択信号の位相分回転させる位相回転演算と、当該復調信号の振幅を上記選択信号の振幅で除算する振幅除算演算とを行う複素除算回路とを有している。
【0016】
上記選択信号セレクタは、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記1シンボル遅延回路から出力された信号を選択信号として出力し、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記伝送路推定回路から出力された信号を選択信号として出力する。
【0017】
上記複素除算回路は、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、少なくとも上記位相回転演算を行い、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記位相回転演算及び上記振幅除算演算を行う。
【0018】
このように本発明に係る復調回路では、差動復調処理で用いられる複素除算回路と、等化処理で用いられる複素除算回路とを共用化している。
【0019】
また、本発明に係る復調装置は、さらに、上記差動復調/等化手段が、上記伝送路推定回路が伝送路の特性を推定するために必要な遅延時間をNシンボルとした場合、上記直交復調手段から出力された復調信号をNシンボル遅延させるNシンボル遅延回路を有し、上記Nシンボル遅延回路が、上記複素除算回路及び上記1シンボル遅延回路に対して、Nシンボル遅延させた復調信号を供給する。
【0020】
このように本発明に係る復調回路では、差動復調処理で用いられる複素除算回路と、等化処理で用いられる複素除算回路とを共用化するとともに、差動復調処理での遅延量と、等化処理での遅延量とを一致させている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したISDB−TSB規格のOFDM受信装置について説明をする。
【0022】
図1に、本発明の実施の形態のOFDM受信装置10のブロック構成図を示す。
【0023】
OFDM受信装置10は、図1に示すように、アンテナ11と、チューナ12と、バンドパスフィルタ(BPF)13と、A/D変換回路14と、DCキャンセル回路15と、デジタル直交復調回路16と、FFT演算回路17と、フレーム検出回路18と、同期回路19と、キャリア復調回路20と、周波数デインタリーブ回路21と、時間デインタリーブ回路22と、デマッピング回路23と、ビットデインタリーブ回路24と、デパンクチャ回路25と、ビタビ復号回路26と、バイトデインタリーブ回路27と、拡散信号除去回路28と、トランスポートストリーム生成回路29と、RS復号回路30と、チャンネル選択回路32と、伝送制御情報復号回路31とを備えている。
【0024】
OFDM送信装置から送信された送信波は、OFDM受信装置10のアンテナ11により受信され、RF信号としてチューナ12に供給される。
【0025】
アンテナ11により受信されたRF信号は、乗算器12a及び局部発振器12bからなるチューナ12によりIF信号に周波数変換され、BPF13に供給される。局部発振器12bから発振される受信キャリア信号の発振周波数は、チャンネル選択回路32から供給されるチャンネル選択信号に応じて切り換えられる。
【0026】
チューナ12から出力されたIF信号は、BPF13によりフィルタリングされた後、A/D変換回路14によりデジタル化される。デジタル化されたIF信号は、DCキャンセル回路15によりDC成分が除去され、デジタル直交復調回路16に供給される。
【0027】
デジタル直交復調回路16は、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。ベースバンドのOFDM信号は、直交復調された結果、実軸成分(Iチャネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とから構成される複素信号となる。デジタル直交復調回路16から出力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算回路17及び同期回路19に供給される。
【0028】
FFT演算回路17は、ベースバンドのOFDM信号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに直交変調されている信号を抽出して出力する。FFT演算回路17は、1つのOFDMシンボルから有効シンボル長分の信号を抜き出し、抜き出した信号に対してFFT演算を行う。すなわち、FFT演算回路17は、1つのOFDMシンボルからガードインターバル長分の信号を除き、残った信号に対してFFT演算を行う。
【0029】
FFT演算回路17により抽出された各サブキャリアに変調されていた信号は、実軸成分(Iチャネル信号)と虚軸成分(Qチャネル信号)とから構成される複素信号である。FFT演算回路17により抽出された信号は、フレーム検出回路18、伝送制御情報復号回路31、同期回路19及びキャリア復調回路20に供給される。
【0030】
フレーム検出回路18は、FFT演算回路17により復調された信号の所定のサブキャリアからTMCC信号を抽出し、TMCC信号から同期信号を検出してOFDM伝送フレームの境界を検出し、検出したフレームの境界位置を同期回路19等に供給する。
【0031】
同期回路19は、ベースバンドのOFDM信号、FFT演算回路17により復調された後の各サブキャリアに変調されていた信号、OFDMシンボルの境界、チャンネル選択回路32から供給されるチャンネル選択信号等を用いて、FFT演算回路17に対してFFT演算の演算範囲及びそのタイミング等の同期処理等の各種の同期処理を行う。
【0032】
キャリア復調回路20は、FFT演算回路17から出力された各サブキャリアから復調された後の信号が供給され、その信号に対してキャリア復調を行う。具体的には、キャリア復調回路20は、差動変調信号(DQPSK)に対する差動復調処理、並びに、同期変調信号(QPSK、16QAM、64QAM)に対する等化処理を行う。
【0033】
キャリア復調された信号は、周波数デインタリーブ回路21によって周波数方向のデインタリーブ処理がされ、続いて、時間デインタリーブ回路22によって時間方向のデインタリーブ処理がされた後、デマッピング回路23に供給される。
【0034】
デマッピング回路23は、キャリア復調された信号(複素信号)に対してデータの再割付処理(デマッピング処理)を行い、伝送データ系列を復元する。例えばISDB−TSB規格のOFDM信号を復調する場合であれば、デマッピング回路23は、QPSK、16QAM又は64QAMに対応したデマッピング処理を行う。
【0035】
デマッピング回路23から出力された伝送データ系列は、ビットデインタリーブ回路24、デパンクチャ回路25、ビタビ復号回路26、バイトデインタリーブ回路27、拡散信号除去回路28を通過することにより、多値シンボルの誤り分散のためのビットインタリーブに対応したデインタリーブ処理、伝送ビットの削減のためのパンクチャリング処理に対応したデパンクチャリング処理、畳み込み符号化されたビット列の復号のためのビタビ復号処理、バイト単位でのデインタリーブ処理、エネルギ拡散処理に対応したエネルギ逆拡散処理が行われ、トランスポートストリーム生成回路29に入力される。
【0036】
トランスポートストリーム生成回路29は、例えばヌルパケット等の各放送方式で規定されるデータを、ストリームの所定の位置に挿入する。また、トランスポートストリーム生成回路29は、断続的に供給されてくるストリームのビット間隔を平滑化して時間的に連続したストリームとする、いわゆるスムージング処理を行う。スムージング処理がされた伝送データ系列は、RS復号回路30に供給される。
【0037】
RS復号回路30は、入力された伝送データ系列に対してリードソロモン復号処理を行い、MPEG−2システムズで規定されたトランスポートストリームとして出力する。
【0038】
伝送制御情報復号回路31は、フレーム検出回路18により同期が取られた後のTMCC信号が入力され、このTMCC信号からTMCC情報(伝送制御情報)を復号し、復号したTMCC情報を、キャリア復調回路20、時間デインタリーブ回路22、デマッピング回路23、ビットデインタリーブ回路24、及び、トランスポートストリーム生成回路29に供給して、各回路の復調や再生等の制御を行う。
【0039】
つぎに、キャリア復調回路20についてさらに説明をする。
【0040】
キャリア復調回路20には、FFT演算回路17により各サブキャリアから抽出された複素信号が入力される。キャリア復調回路20は、入力信号が差動変調方式の信号(DQPSK)であれば差動復調を行い、入力信号が同期変調方式の信号(QPSK,16QAM,64QAM)であれば等化処理を行って、キャリア復調信号を出力する。ISDB−TSB方式の場合、現在受信している信号が差動変調されているか或いは同期変調されているかは、TMCC信号を参照することによりわかる。伝送制御情報復号回路31は、TMCC信号を復号して、現在受信している信号が、差動変調信号であるか同期変調信号であるかを判断し、その判断結果を変調方式選択信号として出力する。キャリア復調回路20は、伝送制御情報復号回路31から与えられた変調方式選択信号に基づき、入力信号の変調方式を判別し、差動復調又は等化処理を行う。
【0041】
キャリア復調回路20内の回路構成について説明をする。キャリア復調回路20は、図2に示すように、伝送路推定回路41と、第1の遅延回路42と、第2の遅延回路43と、第1のセレクタ44と、第2のセレクタ45と、複素除算回路46とを有している。
【0042】
伝送路推定回路41は、波形等化を行うために、OFDM信号が伝送してきた伝送路の伝搬特性を算出する回路である。ISDB−TSB規格では、同期変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)で変調された信号を送信する場合、所定の振幅及び所定の位相の信号であるスキャッタードパイロット信号(SP信号)と呼ばれるパイロット信号が、周波数方向及び時間方向に散在して挿入される。伝送路推定回路41は、FFT演算回路17から出力された信号からSP信号を抽出し、受信時におけるSP信号の振幅及び位相に基づきサブキャリア周波数毎の伝搬特性を算出する。伝送路推定回路41により算出された伝送路の伝搬特性は、複素信号で表される。
【0043】
なお、伝送路推定回路41により伝搬特性を算出するために必要とする遅延時間を、ここでは、Nシンボル(Nは、1以上の整数。)であるものとする。
【0044】
第1の遅延回路42は、FFT演算回路17から出力された直交復調後の信号成分を、(N−1)シンボル分遅延させる遅延回路である。第2の遅延回路43は、第1の遅延回路42により遅延された後の信号を1シンボル分遅延させる遅延回路である。
【0045】
第1のセレクタ44は、第1の遅延回路42の出力信号と第2の遅延回路43の出力信号とが入力され、変調方式選択信号に応じていずれか一方の信号を選択して出力する。第1のセレクタ44は、差動変調方式の場合には、第1の遅延回路42の出力信号(すなわち、(N−1)シンボル分遅延した信号)を出力し、同期変調方式の場合には、第2の遅延回路43の出力信号(すなわち、Nシンボル分遅延した信号)を出力する。第1のセレクタ44から出力された信号は、複素除算回路46に入力される。なお、第1のセレクタ44から複素除算回路46に供給される信号を、以下、変調信号という。
【0046】
第2のセレクタ45は、第2の遅延回路43の出力信号と伝送路推定回路41の出力信号とが入力され、変調方式選択信号に応じていずれか一方の信号を選択して出力する。第2のセレクタ45は、差動変調方式の場合には、第2の遅延回路43の出力信号(すなわち、Nシンボル分遅延した信号)を出力し、同期変調方式の場合には、伝送路推定回路41の出力信号(すなわち、伝送路の伝搬特性)を出力する。
【0047】
複素除算回路46は、第1のセレクタ44から出力された信号を、第2のセレクタ45から出力された信号で複素除算を行う。
【0048】
従って、キャリア復調回路20では、差動変調方式の場合、(N+1)番目のシンボルの複素信号が、N番目のシンボルの複素信号で複素除算される。そのため、差動変調方式の場合には、(N+1)番目のシンボルの位相とN番目のシンボルの位相の位相差が出力されることとなり、この結果、差動復調処理が行われることとなる。
【0049】
また、キャリア復調回路20では、同期変調方式の場合、N番目のシンボルの複素信号を、伝送路推定回路41で推定された伝送路の伝搬特性で複素除算される。そのため、同期変調方式の場合には、伝送路の伝搬特性に応じて復調された信号の振幅及び位相の補正がされ、変調信号に対して等化処理が行われることとなる。
【0050】
以上のように、本発明の第1の実施の形態のOFDM受信装置10では、キャリア復調回路20によって、差動変調方式の信号が入力された場合には差動復調処理を行い、同期変調方式の信号が入力された場合には等化処理を行う。これとともに、キャリア復調回路20が、複素除算回路46を差動復調及び等化処理の両者で共通に利用している。そのため、本発明の第1の実施の形態のOFDM受信装置10では、キャリア復調回路20の回路規模を小さくすることができる。
【0051】
なお、差動復調では、シンボル間の位相差成分にデータが変調されているため、復調結果の振幅の値が変動したとしても、伝送データを復調することができる。従って、複素除算回路46は、差動変調方式の信号に対して処理を行う場合には、振幅成分の除算処理は行わず、位相成分の位相回転演算のみを行うように回路を構成してもよい。
【0052】
例えば、複素除算回路46は、通常、図3に示すように構成されている。すなわち、複素除算回路46は、分母信号の複素共役を計算する共役計算回路51と、分母信号のノルムを計算するノルム計算回路52と、分子信号と共役計算回路51から出力された信号との複素乗算を行う複素乗算回路53と、複素乗算53から出力された信号とノルム計算回路52から出力された信号との実数除算を行う実数除算回路54とから構成される。従って、差動変調方式の信号に対してキャリア復調処理を行う場合には、ノルム計算回路52及び実数除算回路54の機能をオフにして位相回転演算だけを行わせ、同期変調方式の信号に対してキャリア復調処理を行う場合には、全ての機能をオンにして位相回転演算及び振幅成分演算の両者を行わせるようにすればよい。
【0053】
また、キャリア復調回路20では、伝送路推定回路41により伝送路特性を推定するために必要な遅延シンボル数がNであったが、N=1の場合には、図4に示すように、第1の遅延回路42を取り除くことが可能となる。
【0054】
つぎに、本発明の第2の実施の形態について説明をする。
【0055】
本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置は、上述した第1の実施の形態のOFDM受信装置10とキャリア復調回路のみが異なっている構成であり、他の構成要素は同一である。従って、本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置については、当該OFDM受信装置に設けられるキャリア復調回路のみについて説明をする。
【0056】
本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置には、図5に示すような、キャリア復調回路60が備えられている。
【0057】
キャリア復調回路60には、FFT演算回路17により各サブキャリアから抽出された複素信号が入力される。キャリア復調回路60は、入力信号が差動変調方式の信号(DQPSK)であれば差動復調を行い、入力信号が同期変調方式の信号(QPSK,16QAM,64QAM)であれば同期復調を行って、キャリア復調信号を出力する。ISDB−TSB方式の場合、入力信号が差動変調されているか同期変調されているかは、伝送制御情報復号回路31から与えられる変調方式選択信号により判別することができる。
【0058】
キャリア復調回路60内の回路構成について説明をする。キャリア復調回路60は、図5に示すように、伝送路推定回路61と、第1の遅延回路62と、第2の遅延回路63と、セレクタ64と、複素除算回路65とを有している。
【0059】
伝送路推定回路61は、受信時におけるSP信号の振幅及び位相に基づきサブキャリア周波数毎の伝搬特性を算出する回路であり、第1の実施の形態の伝送路推定回路41と同一の機能及び構成のものである。また、伝送路推定回路61により伝搬特性を算出するために必要とする遅延時間は、Nシンボル(Nは、1以上の整数。)であるものとする。
【0060】
第1の遅延回路62は、FFT演算回路17から出力された直交復調後の信号成分を、Nシンボル分遅延させる遅延回路である。第2の遅延回路63は、第1の遅延回路62により遅延された後の信号を1シンボル分遅延させる遅延回路である。
【0061】
セレクタ64は、第2の遅延回路63の出力信号と伝送路推定回路61の出力信号とが入力され、変調方式選択信号に応じていずれか一方の信号を選択して出力する。セレクタ64は、差動変調方式の場合には、第2の遅延回路63の出力信号(すなわち、(N+1)シンボル分遅延した信号)を出力し、同期変調方式の場合には、伝送路推定回路61の出力信号(すなわち、伝送路の伝搬特性)を出力する。
【0062】
複素除算回路65は、第1の遅延回路62から出力された信号(すなわち、Nシンボル分遅延された入力信号)を、セレクタ64から出力された信号で複素除算を行う。この複素除算回路65は、第1の実施の形態の複素除算回路46と同一の機能及び構成の回路である。
【0063】
従って、キャリア復調回路60では、差動変調方式の場合、N番目のシンボルの複素信号が、N−1番目のシンボルの複素信号によって、複素除算される。そのため、差動変調方式の場合には、N番目のシンボルの位相と(N−1)番目のシンボルの位相との位相差が出力されることとなり、この結果、差動復調処理が行われることとなる。
【0064】
また、キャリア復調回路60では、同期変調方式の場合、N番目のシンボルの複素信号が、伝送路推定回路61で推定された伝送路の伝搬特性によって、複素除算される。そのため、同期変調方式の場合には、伝送路の伝搬特性に応じて復調された信号の振幅及び位相の補正がされ、この結果、等化処理が行われることとなる。
【0065】
以上のように、本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置では、キャリア復調回路60によって、差動変調方式の信号が入力された場合には差動復調処理を行い、同期変調方式の信号が入力された場合には等化処理を行う。これとともに、キャリア復調回路60が、複素除算回路65を差動復調及び等化処理の両者で共通に利用している。そのため、本発明の第1の実施の形態のOFDM受信装置では、キャリア復調回路60の回路規模を小さくすることができる。
【0066】
さらに、本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置では、差動復調時における処理遅延量と等化処理時における処理遅延量とが一致している。そのため、入力信号の変調方式が差動変調方式から同期変調方式へ、或いは、その逆に切り替った場合であっても、処理中のシンボル番号にずれが生じない。従って、本発明の第2の実施の形態のOFDM受信装置では、キャリア復調回路の回路規模を小さくするとともに復調方式の切換を連続的に行うことができる
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る復調回路では、差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号から伝送データ系列を復調する復調装置であり、さらに、差動復調処理で用いられる複素除算回路と等化処理で用いられる複素除算回路とを共用化している。このため本発明に係る復調装置では、回路規模を小さくすることができる。
【0068】
また、本発明に係る復調装置は、さらに、等化処理時の伝送路特性の推定に必要な遅延時間をNシンボルとした場合、復調信号をNシンボル遅延させるNシンボル遅延回路によりNシンボル遅延させた信号に対して差動復調を行うようにしている。つまり、本発明に係る復調装置では、差動復調処理で用いられる複素除算回路と等化処理で用いられる複素除算回路とを共用化するとともに、差動復調処理での遅延量と等化処理での遅延量とを一致させている。このため、本発明に係る復調装置では、回路規模を小さくするとともに復調方式の切換を連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のOFDM受信装置のブロック構成図である。
【図2】第1の実施の形態のOFDM受信装置内のキャリア復調回路のブロック構成図である。
【図3】第1の実施の形態のOFDM受信装置のキャリア復調回路内の複素除算回路のブロック構成図である。
【図4】伝送路推定回路の遅延量が1シンボルであった場合の上記キャリア復調回路のブロック構成図である。
【図5】第2の実施の形態のOFDM受信装置内のキャリア復調回路のブロック構成図である。
【図6】従来のキャリア復調回路のブロック構成図である。
【符号の説明】
10 OFDM受信装置、11 アンテナ、12 チューナ、13 バンドパスフィルタ、14 A/D変換回路、15 DCキャンセル回路、16 デジタル直交復調回路、17 FFT演算回路、18 フレーム検出回路19 同期回路、20,60 キャリア復調回路、21 周波数デインタリーブ回路、22 時間デインタリーブ回路、23 デマッピング回路、26 ビタビ復号回路、27 バイトデインタリーブ回路、28 拡散信号除去回路、29 トランスポートストリーム生成回路、30 RS復号回路、31 伝送制御情報復号回路

Claims (3)

  1. 差動変調方式又は同期変調方式によりデジタル直交変調して生成された直交変調信号から伝送データ系列を復調する復調装置において、
    上記直交変調信号を直交復調して複素信号である復調信号を抽出する直交復調手段と、
    上記復調信号に対して差動復調をする差動復調処理並びに上記復調信号に対して等化処理をする等化処理を行う差動復調/等化手段とを備え、
    上記差動復調/等化手段は、
    上記復調信号の所定のタイミングに変調されている既知の振幅及び位相の信号成分に基づき、上記直交変調信号が伝達されてきた伝送路の伝搬特性を推定し、推定した伝搬特性を表す複素信号を生成する伝送路推定回路と、
    上記復調信号を1シンボル分遅延させる1シンボル遅延回路と、
    上記伝送路推定回路から出力された複素信号又は上記1シンボル遅延回路から出力された復調信号のいずれか一方を選択し、その選択した複素信号を選択信号として出力する選択信号セレクタと、
    上記復調信号の位相を上記選択信号の位相分回転させる位相回転演算と、当該復調信号の振幅を上記選択信号の振幅で除算する振幅除算演算とを行う複素除算回路とを有し、
    上記選択信号セレクタは、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記1シンボル遅延回路から出力された信号を選択信号として出力し、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記伝送路推定回路から出力された信号を選択信号として出力し、
    上記複素除算回路は、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、少なくとも上記位相回転演算を行い、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記位相回転演算及び上記振幅除算演算を行うこと
    を特徴とする復調装置。
  2. 上記差動復調/等化手段は、
    上記伝送路推定回路が伝送路の伝搬特性を推定するために必要な遅延時間をNシンボルとした場合、上記直交復調手段から出力された復調信号をNシンボル遅延させるNシンボル遅延回路を有し、
    上記Nシンボル遅延回路は、上記複素除算回路及び上記1シンボル遅延回路に対して、Nシンボル遅延させた復調信号を供給すること
    を特徴とする請求項1記載の復調装置。
  3. 上記差動復調/等化手段は、
    上記伝送路推定回路が伝送路の伝搬特性を推定するために必要な遅延時間をNシンボルとした場合、上記直交復調手段から出力された復調信号を(N−1)シンボル遅延させ、上記1シンボル遅延回路に供給する(N−1)シンボル遅延回路と、
    上記(N−1)シンボル遅延回路から出力された復調信号又は上記1シンボル遅延回路から出力された1シンボル分遅延された復調信号のうちいずれか一方を選択して出力する復調信号セレクタとを備え、
    上記選択信号セレクタは、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記1シンボル遅延回路から出力された信号を選択信号として出力し、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記伝送路推定回路から出力された信号を選択信号として出力し、
    復調信号セレクタは、差動変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、上記(N−1)シンボル遅延回路から出力された復調信号を上記複素除算回路に供給し、同期変調方式により変調された直交変調信号が入力された場合には、1シンボル遅延回路から出力された復調信号を上記複素除算回路に供給すること
    を特徴とする請求項1記載の復調装置。
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