JP4362954B2 - 復調装置及び復調方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重化伝送(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式によるデジタル放送等に適用される復調装置及び復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル信号を伝送する方式として、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)と呼ばれる変調方式が提案されている。このOFDM方式は、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりディジタル変調する方式である。
【0003】
このOFDM方式は、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するため、サブキャリア1波あたりの帯域は狭くなり変調速度は遅くはなるが、トータルの伝送速度は、従来の変調方式と変わらないという特徴を有している。また、このOFDM方式は、多数のサブキャリアが並列に伝送されるためにシンボル速度が遅くなるという特徴を有している。そのため、このOFDM方式は、シンボルの時間長に対する相対的なマルチパスの時間長を短くすることができ、マルチパス妨害を受けにくくなる。また、OFDM方式は、複数のサブキャリアに対してデータの割り当てが行われることから、変調時には逆フーリエ変換を行うIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算回路、復調時にはフーリエ変換を行うFFT(Fast Fourier Transform)演算回路を用いることにより、送受信回路を構成することができるという特徴を有している。
【0004】
以上のような特徴からOFDM方式は、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波ディジタル放送に適用することが広く検討されている。このようなOFDM方式を採用した地上波ディジタル放送としては、例えば、DVB−T(Digital Video Broadcasting-Terrestrial)やISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting -Terrestrial)といった規格が提案されている。
【0005】
OFDM方式による送信信号は、図4に示すように、OFDMシンボルと呼ばれるシンボル単位で伝送される。このOFDMシンボルは、送信時にIFFTが行われる信号期間である有効シンボルと、この有効シンボルの後半の一部分の波形がそのままコピーされたガードインターバルとから構成されている。このガードインターバルは、OFDMシンボルの前半部分に設けられている。例えば、DVB−T規格(2Kモード)においては、有効シンボル内に、2048本のサブキャリアが含まれており、そのサブキャリア間隔は4.14Hzとなる。また、有効シンボル内の2048本のサブキャリアのうち、1705本のサブキャリアにデータが変調されている。また、ガードインターバルは、有効シンボルの1/4や1/8の時間長の信号とされている。
【0006】
また、各サブキャリアに対する変調方式としてQAM系の変調を用いるDVB−T規格のようなOFDM方式においては、伝送時にマルチパス等の影響により各サブキャリア毎に異なるひずみが生じると、各サブキャリアの信号空間ダイヤグラムが例えば図5に示すように歪んでしまい、各サブキャリア毎の振幅及び位相の特性が異なるものとなってしまう。そのため、OFDM受信装置では、FFT演算回路の後段にイコライザを設け、FFT演算後の周波数領域において各サブキャリア毎の振幅及び位相の等化を行っている。具体的には、OFDM方式では、送信側で伝送信号中に所定の振幅及び所定の位相のパイロット信号が伝送シンボル内に散在させているため、イコライザがこのパイロット信号の振幅及び位相を監視することにより伝送路の周波数特性を推定し、この推定した伝送路の周波数特性に基づき各サブキャリアに変調されている信号の等化するようにしている。この伝送路の周波数特性を推定するための用いられるパイロット信号のことをスキャッタードパイロット信号(SP)信号と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、OFDM方式では、ノイズ等の影響による耐性を強くするために、SP信号の電力を他の信号(情報が含まれている信号:有効信号)の電力よりも高くしている。例えば、DVB−T方式において、有効信号を16QAMで変調する場合には、図6に示すように、SP信号は、位相が0°或いは180°とされ、電力が有効信号の平均電力(α=1)に対して4/3倍とされている。
【0008】
従来のOFDM受信装置では、イコライザにより振幅等化を行う場合、SP信号を含めた全ての信号を飽和させず、かつ、これらの信号をより高いビット精度で表すような電力レベルとなるように、電力レベルをブーストして出力していた。具体的には、従来のOFDM受信装置では、SP信号の電力レベルを基準とし、このSP信号の電力レベルが出力データの最大値となるように、各サブキャリアの電力をブーストして、振幅等化をしていた。例えば、図7に示すように、16QAMによりIチャネル及びQチャネルに変調されている各データを8ビット精度で表現して出力する場合、SP信号の電力レベルを8ビットの最大値(255)に設定し、その他のデータはこのSP信号の電力レベルを基準としてレベルを決定している。
【0009】
しかしながら、このようにSP信号の電力レベルが出力データの最大値となるように波形等化を行うと、このSP信号にはなんら情報が含まれておらず情報が含まれているのはあくまで有効信号であることから、図8に示すように、有効信号の取り得る最大の電力Pよりも大きい電力レベルの部分(斜線部分)には、情報が含まれていないこととなる。
【0010】
すなわち、波形等化した後のデータ表現するには、なんら情報を含まない冗長な部分が多く含まれることとなり、実際に表現される有効信号のビット精度は、出力するデータにおいて表現しているビット精度よりも、低くなっており、効率的な表現がされていない。
【0011】
例えば、出力するデータが8ビットで表現されていても、実際の有効信号に割り当てられるデータは、8ビット精度では表現できず、例えば、DVB−T方式の16QAMであれば約7.5ビット精度となってしまう。
【0012】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、伝送路の周波数特性を推定して波形等化をする際に、波形等化した後の信号を効率的に表現し、ビット誤り率特性を向上させることができるOFDM信号の復調装置及び復調方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる復調装置は、分割された有効信号が複数のサブキャリアに対して直交振幅変調されることにより生成された伝送シンボルを伝送単位とし、上記有効信号の最大電力よりも大きな特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調する復調装置であって、上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変換して直交振幅変調信号を生成するフーリエ変換手段と、上記直交振幅変調信号から上記パイロット信号を抽出して上記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数特性を推定し、推定したこの周波数特性に基づき上記直交振幅変調信号を上記伝送シンボル単位で波形等化する波形等化手段と、上記波形等化した上記直交振幅変調信号を復号する復号手段とを備え、上記波形等化手段は、上記直交振幅変調信号に変調されている信号のうちの有効信号の最大電力を、上記波形等化を行うことにより出力される最大値として、該直交振幅変調信号を波形等化をし、該波形等化を行うことにより出力される値が該最大値以上の値とされる電力を該最大値にクリップする。
【0017】
本発明にかかる復調方法は、分割された有効信号が複数のサブキャリアに対して直交振幅変調されることにより生成された伝送シンボルを伝送単位とし、上記有効信号の最大電力よりも大きな特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調する復調方法であって、上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変換して直交振幅変調信号を生成し、上記直交振幅変調信号から上記パイロット信号を抽出して上記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数特性を推定し、推定した上記周波数特性に基づき、上記直交振幅変調信号に変調されている信号のうちの有効信号の最大電力を、上記波形等化を行うことにより出力される最大値として、該直交振幅変調信号を上記伝送シンボル単位で波形等化し、該波形等化を行うことにより出力される値が該最大値以上の値とされる電力を該最大値にクリップし、上記波形等化した上記直交振幅変調信号を復号する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したOFDM方式によるデジタルテレビジョン放送の受信装置(OFDM受信装置)について説明する。図1は、本発明を適用したOFDM受信装置のブロック構成図である。なお、このOFDM受信装置は、本発明をDVB−T規格(2Kモード)に適用したものである。また、受信するOFDM信号は、情報が16QAM方式で変調されているものとする。さらに、この図1では、ブロック間で伝達される信号が複素信号の場合には太線で信号成分を表現し、ブロック間で伝達される信号が実数信号の場合には細線で信号成分を表現している。
【0022】
OFDM受信装置1は、図1に示すように、アンテナ2と、チューナ3と、A/D変換回路4と、デジタル直交復調回路5と、FFT演算回路6と、ウィンドウ同期回路7と、イコライザ8と、デマッピング回路9と、エラー訂正回路10とを備えている。
【0023】
放送局から放送されたデジタルテレビジョン放送の放送波は、OFDM受信装置1のアンテナ2により受信され、RF信号としてチューナ3に供給される。
【0024】
アンテナ2により受信されたRF信号は、チューナ3によりIF信号に周波数変換され、A/D変換回路4に供給される。IF信号は、A/D変換回路4によりデジタル化され、デジタル直交復調回路5に供給される。なお、A/D変換回路4は、DVB−T規格(2Kモード)においては、このOFDM時間領域信号の有効シンボルを2048サンプル、ガードインターバルを例えば512サンプルでサンプリングされるようなクロックで量子化する。
【0025】
デジタル直交復調回路5は、所定の周波数(キャリア周波数)のキャリア信号を用いて、デジタル化されたIF信号を直交復調し、ベースバンドのOFDM信号を出力する。このデジタル直交復調回路5から出力されるベースバンドのOFDM信号は、FFT演算される前のいわゆる時間領域の信号である。このことから、以下デジタル直交復調後でFFT演算される前のベースバンド信号を、OFDM時間領域信号と呼ぶ。このOFDM時間領域信号は、直交復調された結果、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とを含んだ複素信号となる。デジタル直交復調回路5により出力されるOFDM時間領域信号は、FFT演算回路6及びウィンドウ同期回路7に供給される。
【0026】
FFT演算回路6は、OFDM時間領域信号に対してFFT演算を行い、各サブキャリアに直交変調されているデータを抽出して出力する。このFFT演算回路6から出力される信号は、FFTされた後のいわゆる周波数領域の信号である。このことから、以下、FFT演算後の信号をOFDM周波数領域信号と呼ぶ。
【0027】
FFT演算回路6は、1つのOFDMシンボルから有効シンボル長の範囲(例えば2048サンプル)の信号を抜き出し、すなわち、1つのOFDMシンボルからガードインターバル分の範囲を除き、抜き出した2048サンプルのOFDM時間領域信号に対してFFT演算を行う。具体的にその演算開始位置は、OFDMシンボルの境界から、ガードインターバルの終了位置までの間のいずれかの位置となる。この演算範囲のことをFFTウィンドウと呼ぶ。
【0028】
このようにFFT演算回路6から出力されたOFDM周波数領域信号は、OFDM時間領域信号と同様に、実軸成分(Iチャンネル信号)と、虚軸成分(Qチャネル信号)とからなる複素信号となっている。この複素信号は、16QAM方式で直交振幅変調された信号である。OFDM周波数領域信号は、イコライザ8に供給される。
【0029】
ウィンドウ同期回路7は、入力されたOFDM時間領域信号を有効シンボル期間分遅延させて、ガードインターバル部分とこのガードインターバルの複写元となる信号との相関性を求め、この相関性が高い部分に基づきOFDMシンボルの境界位置を算出し、その境界位置を示すウィンドウ同期信号Wsyncを発生する。FFTウィンドウ同期回路7は、発生したウィンドウ同期信号WsyncをFFT演算回路6に供給する。
【0030】
イコライザ8は、スキャッタードパイロット信号(SP信号)を用いて、OFDM周波数領域信号の位相等化及び振幅等化を行う。位相等化及び振幅等化がされたOFDM周波数領域信号は、デマッピング回路9に供給される。
【0031】
デマッピング回路9は、イコライザ8により振幅等化及び位相等化されたOFDM周波数領域信号を、16QAM方式に従ってデマッピングを行ってデータの復号をする。例えば、図2に示すように、Iチャネル信号及びQチャネル信号の各レベルに判定しきい値を設定し、その判定しきい値に基づき、1つの信号点あたり4ビットで表現されるデータを出力する。デマッピング回路9により復号されたデータは、エラー訂正回路10に供給される。
【0032】
エラー訂正回路10は、供給されたデータに対して、例えば、ビタビ復号やリード−ソロモン符号を用いたエラー訂正を行う。エラー訂正が行われたデータは、例えば後段のMPEG復号回路等に供給される。
【0033】
つぎに、イコライザ8についてさらに詳細に説明する。
【0034】
放送局から放送された信号は、伝送路によってひずみを受ける。放送局から放送された送信信号をX(ω)とし、伝送路の周波数特性をH(ω)とすれば、OFDM受信装置が受信する受信信号は、X(ω)・H(ω)となる。OFDM受信装置では、FFT演算後の各サブキャリアから、特定の電力レベルであって特定の位相とされたSP信号を抽出し、このSP信号が本来の位相からどれだけ位相ずれが生じているか、及び、このSP信号が本来の電力レベルからどれだけ変動しているかを検出し、これらの情報から伝送路の周波数特性H(ω)を推定する。そして、推定した伝送路の周波数特性の逆数1/H(ω)を、受信信号X(ω)・H(ω)に乗算する。このことによって、伝送路の影響によるひずみを除去し、本来送信された信号を復元することができる。
【0035】
具体的には、イコライザ8は、SP信号抽出回路11と、時間方向フィルタ12と、周波数補間フィルタ13と、1/X回路14と、複素乗算回路15とを備えている。
【0036】
SP信号抽出回路11は、FFT演算回路6から出力されたOFDM周波数領域信号が供給される。SP信号抽出回路11は、OFDM周波数領域信号からSP信号のみを抽出する。SP信号は、各OFDMシンボルに離散的に挿入されており、その挿入位置は予め規格により定められている。SP信号抽出回路11は、シンボル毎に異なるサブキャリア位置にSP信号が挿入されていることから、供給されたOFDM周波数領域信号のシンボル番号を参照し、そのシンボル番号からどのインデックス番号のサブキャリアにSP信号が挿入されているかを規格に基づき算出し、SP信号を抽出する。SP信号抽出回路11は、抽出したSP信号を時間方向フィルタ12に供給する。
【0037】
時間方向フィルタ12は、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタから構成され、SP信号を時間軸方向にフィルタリングし、SP信号に含まれているノイズを除去する。時間方向フィルタ12によりフィルタリングされたSP信号は、1OFDMシンボル単位で、周波数補間フィルタ13に供給される。
【0038】
周波数補間フィルタ13は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタから構成され、SP信号をサブキャリア方向に補間し、OFDMシンボルのすべてのサブキャリアに対する振幅及び位相の周波数特性を推定する。すなわち、伝送路の周波数特性H(ω)を推定する。例えば、DVB−T規格においては、時間方向フィルタ12から3本のサブキャリアに対して1本の割合でSP信号が供給される。従って、周波数補間フィルタ13は、3倍補間フィルタ等を用いて、SP信号が挿入されていない周波数の特性を補間して求め、例えば2048本のうちの情報が変調されている1705本のサブキャリアに対する伝達特性を求める。この周波数補間フィルタ13により求められた全サブキャリアに対する伝送路の周波数特性H(ω)は、1/X回路14に供給される。
【0039】
1/X回路14は、推定された伝送路の周波数特性H(ω)に対して逆数演算を行う。逆数演算が行われた伝送路の周波数特性1/H(ω)は、複素乗算回路15に供給される。
【0040】
複素乗算回路15は、FFT演算回路6からOFDM周波数領域信号と、逆演算が行われた伝送路の周波数特性1/H(ω)とを複素乗算をし、波形等化を行う。
【0041】
ここで、複素乗算回路15は、デマッピング回路9に対して、所定のビット量で表現した複素信号を出力する。例えば、複素乗算回路15は、8ビットで表現の複素信号を出力する。
【0042】
このとき、複素除算回路15は、図3に示すように、有効信号の最大レベルの電力Pが、出力するデータの最大値となるように設定し、この有効信号の最大レベルの電力Pを基準として各サブキャリアの電力をブーストして振幅等化を行う。ここで、有効信号とは、情報が含まれている信号のことをいい、16QAM方式で表現された16個のデータである。また、最大レベルの電力Pとは、16QAM方式で表現されたIチャネル上の最大電力又はQチャネル上の最大電力のことをいう。例えば、8ビットで表現された複素信号を出力するのであれば、有効信号の最大レベルの電力Pが、255となるように、各サブキャリアの電力をブーストして振幅等化を行う。さらに、このようにブーストして波形等化を行った場合に、出力値がオーバーフローしてしまうような信号に対しては、全てその値を最大値にクリップする。すなわち、有効信号の最大電力以上の電力を有する信号は、全て、有効信号の最大値と同一の値(例えば、255)にクリップする。従って、例えばSP信号は、有効信号の最大電力よりも大きな電力を有する信号であるので、その値は、出力データの最大値255にクリップされる。
【0043】
以上のように、本発明の実施の形態のOFDM受信装置1では、イコライザ8が、多数のサブキャリアから構成されているOFDM信号のなかに離散的に挿入されているSP信号を抽出する。続いて、イコライザ8は、これらの離散的に挿入されているSP信号を、時間軸方向にフィルタリングしてSP信号に含まれているノイズ成分を除去し、さらに、イコライザ8は、ノイズ成分を除去したSP信号を周波数方向にフィルタリング、即ち、SP信号が含まれていない部分のサブキャリアの伝送路の周波数特性をSP信号から補完する。そして、このOFDM受信装置1では、このように求めた伝送路の周波数特性の逆数を、FFT演算後のOFDM信号に複素乗算して、波形等化を行う。OFDM受信装置1は、この波形等化を行う際に、有効信号の最大レベルの電力が、出力するデータの最大値となるように、各サブキャリアの電力をブーストして振幅等化を行う。
【0044】
このことにより、OFDM受信装置1では、デマッピング回路9に供給する各データを表現するビット精度が高くなるため、デマッピング時における判定しきい値の間隔が大きくなり、ビット誤り率特性を向上させることができる。
【0045】
なお、以上、本発明を適用した実施の形態を説明するにあたり、変調方式として16QAM方式を用いたOFDM受信装置を例にとって説明したが、変調方式はこのような16QAMに限らず、64QAM、128QAMといった直交振幅変調方式であれば、どのような方式であってもよい。
【0046】
また、有効信号の最大電力Pの値を、出力するデータの値の最大値とせずに、最大値の近傍の値としてもよい。例えば、出力データが8ビットで表現される場合には、有効信号の最大値の値を、例えば、有効信号の最大値255ではなく、例えば、244,243,242・・・といった近傍の値としてもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明にかかる復調装置及び復調方法では、有効信号の最大電力よりも大きな特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調するに際し、直交振幅変調信号に変調されている信号のうちの有効信号の最大電力を、波形等化を行うことにより出力される最大値として、直交振幅変調信号を波形等化をし、波形等化を行うことにより出力される値が最大値以上の値とされる電力を最大値にクリップする。
【0048】
このことにより、本発明では、出力する直交振幅変調信号を表現するビット精度が高くなるため、デマッピング等により行われる復号時の判定の精度が高くなり、ビット誤り率特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のOFDM受信装置のブロック構成図である。
【図2】16QAM方式による直交振幅変調信号を復号する際の判定しきい値について説明する図である。
【図3】上記OFDM受信装置のイコライザによる振幅等化のブースト量、及び、クリップ処理について説明する図である。
【図4】OFDM信号のガードインターバルについて説明する図である。
【図5】16QAM方式による直交振幅変調信号が、伝送路によるひずみにより歪んだ信号空間ダイヤグラムを説明する図である。
【図6】16QAM方式の直交振幅変調信号に挿入されるSP信号について説明する図である。
【図7】波形等化する際の出力データの表現範囲について説明する図である。
【図8】波形等化する際の出力データの表現における冗長な部分について説明する図である。
【符号の説明】
1 OFDM受信装置、5 デジタル直交復調装置、6 FFT演算回路、7
ウィンドウ同期回路、8 イコライザ、9 デマッピング回路

Claims (2)

  1. 分割された有効信号が複数のサブキャリアに対して直交振幅変調されることにより生成された伝送シンボルを伝送単位とし、上記有効信号の最大電力よりも大きな特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調する復調装置において、
    上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変換して直交振幅変調信号を生成するフーリエ変換手段と、
    上記直交振幅変調信号から上記パイロット信号を抽出して上記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数特性を推定し、推定したこの周波数特性に基づき上記直交振幅変調信号を上記伝送シンボル単位で波形等化する波形等化手段と、
    上記波形等化した上記直交振幅変調信号を復号する復号手段とを備え、
    上記波形等化手段は、上記直交振幅変調信号に変調されている信号のうちの有効信号の最大電力を、上記波形等化を行うことにより出力される最大値として、該直交振幅変調信号を波形等化をし、該波形等化を行うことにより出力される値が該最大値以上の値とされる電力を該最大値にクリップする復調装置。
  2. 分割された有効信号が複数のサブキャリアに対して直交振幅変調されることにより生成された伝送シンボルを伝送単位とし、上記有効信号の最大電力よりも大きな特定の電力であって且つ特定の位相とされたパイロット信号が各伝送シンボルに離散的に挿入された直交周波数分割(OFDM)信号を復調する復調方法において、
    上記OFDM信号を上記伝送シンボル単位でフーリエ変換して直交振幅変調信号を生成し、
    上記直交振幅変調信号から上記パイロット信号を抽出して上記OFDM信号が伝送された伝送路の周波数特性を推定し、
    推定した上記周波数特性に基づき、上記直交振幅変調信号に変調されている信号のうちの有効信号の最大電力を、上記波形等化を行うことにより出力される最大値として、該直交振幅変調信号を上記伝送シンボル単位で波形等化し、
    該波形等化を行うことにより出力される値が該最大値以上の値とされる電力を該最大値にクリップし、
    上記波形等化した上記直交振幅変調信号を復号する復調方法。
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