JP2004296584A - 固体撮像装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで製造することが可能である固体撮像装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固体撮像素子2と、リード4と、ガラス材9とを備える固体撮像装置の製造方法であって、固体撮像素子に形成された電極をバンプ6を介してインナーリード部5に接続し、固体撮像素子の撮像部3が露出する様に固体撮像素子及びインナーリード部をモールド樹脂封止した後に、固体撮像素子の撮像部の上方にガラス材を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】固体撮像素子2と、リード4と、ガラス材9とを備える固体撮像装置の製造方法であって、固体撮像素子に形成された電極をバンプ6を介してインナーリード部5に接続し、固体撮像素子の撮像部3が露出する様に固体撮像素子及びインナーリード部をモールド樹脂封止した後に、固体撮像素子の撮像部の上方にガラス材を配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像装置及びその製造方法に関する。詳しくは、カメラモジュール等に用いられる固体撮像装置及びその製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体撮像素子を用いたカメラモジュールは、信号処理系統を含むカメラシステムとしてパーソナルコンピュータや携帯型テレビ電話等の小型情報端末に搭載される用途が求められ、これに伴ってカメラモジュールの小型化の要求が強まっている。
【0003】
ここで、カメラモジュールの小型化を図るために、固体撮像素子をフェイスダウンの状態でバンプを介して開口部が形成された基板にフリップチップ実装し、バンプ部分を樹脂によって封止し、開口部をガラスシールする技術(例えば、特許文献1参照。)や、固体撮像素子を透光性材料基板にフリップチップ実装し、バンプ部分を樹脂によって封止する技術(例えば、特許文献2参照。)が提案されており、従来のカメラモジュールは、図4で示す様に開口部101を有するセラミック等から成る基板102に、固体撮像素子103がその撮像部104が開口部に位置する様な状態で、固体撮像素子の表面電極と基板の電極を直接対向して位置を合わせて密着させ、熱及び圧力を加えて接合するフリップチップ接合によって接合され、バンプ105はモールド樹脂106によって封止されている。また、固体撮像素子がフリップチップ接合された面と向かい合う図4中符号Aで示す面にはガラス材107が接着剤108によって接着されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2769255号明細書 (第1−3頁、第1図)
【0005】
【特許文献2】
特開平5−259420号公報 (第2−4頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した様な基板に固体撮像素子を接合するカメラモジュールの構造では、基板が必要となるためにカメラモジュールを安価に製造することが容易ではなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みて創案されたものであって、低コストで製造することが可能である固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像素子と、該固体撮像素子に形成された電極とバンプを介して接続されるインナーリード部及び外部基板と接続されるアウターリード部を有するリードと、前記固体撮像素子の撮像部を露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部を封止するモールド樹脂と、前記半導体素子の撮像部の上方に配置された透光性部材とを備える。
【0009】
ここで、固体撮像素子に形成された電極とバンプを介して接続されるインナーリード部及び外部基板と接続されるアウターリード部を有するリードによって固体撮像素子を外部基板と接続するにあたって基板が不要となる。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、固体撮像素子と、該固体撮像素子に形成された電極と接続するインナーリード部及び外部基板と接続するアウターリード部を有するリードと、透光性部材とを備える固体撮像装置の製造方法であって、前記固体撮像素子に形成された電極を、バンプを介して前記インナーリード部に接続する工程と、前記固体撮像素子の撮像部が露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部をモールド樹脂封止する工程と、前記固体撮像素子の撮像部の上方に前記透光性部材を配置する工程とを備える。
【0011】
ここで、固体撮像素子に形成された電極をバンプを介してインナーリード部に接続することによって、基板を用いることなく固体撮像素子と外部基板との接続を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0013】
図1は本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールを説明するための模式的な断面図であり、ここで示すカメラモジュール1は、固体撮像素子2の撮像部3と同一面に形成された固体撮像素子の電極部(図示せず)と42アロイ、銅合金等から成るリード4のインナーリード部5がバンプ6によってフリップチップ接合され、インナーリード部はモールド樹脂7によって封止されている。なお、フリップチップ接合を行う部位には適宜Auめっき等の表面処理が施されると共に、外部基板と接続するアウターリード部8にははんだ付け性を確保すべくAuめっき、Snめっき、はんだめっき等が施されている。また、ガラス材9が撮像部の上方に位置する様に接着剤10によってモールド樹脂に接着されている。
【0014】
ここで、モールド樹脂はインナーリード部を樹脂封止することができれば充分であって、熱硬化性樹脂、紫外線照射硬化型樹脂等のいかなるものであっても構わないが、後述する様に、カメラモジュールの小型化及び生産性の向上を図るべくトランスファーモールド技術によって樹脂封止を行うことを考慮すると、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性のモールド樹脂である方が好ましい。
【0015】
以下、上記したカメラモジュールの製造方法について説明する。即ち、本発明を適用した固体撮像装置の製造方法の一例を説明する。
上記したカメラモジュールの製造方法では、先ず、図2(a)で示す様に、固体撮像素子の撮像部と同一面に形成された電極部とインナーリード部とをフリップチップ接合した後、図2(b)で示す様に撮像部が形成された面と向かい合う面が下金型側となる様に固体撮像素子を下金型11に装填する。
【0016】
ここで、固体撮像素子の下面は下金型と接することとなるために、下金型表面にクッション材等を形成することによって固体撮像素子の裏面へのダメージを緩和する方が好ましい。
【0017】
次に、図2(c)で示す様に、撮像部が形成された面側をフィルム12を介して、下金型に装填された固体撮像素子の撮像部の周囲を押さえる凸部13が形成されると共に、上金型及び下金型でリードをクランプした際に撮像部の上方に空間部が形成される様な凹部14が形成された上金型15でリードをクランプした後、図2(d)で示す様にトランスファーモールド技術によってインナーリード部及び固体撮像素子をモールド樹脂により撮像部が露出する様に樹脂封止を行う。
【0018】
ここで、撮像部が露出する様に樹脂封止することができるのであれば、即ち、上金型に形成された凸部と固体撮像素子表面とが樹脂封止する際にモールド樹脂が撮像部表面に流れ込まない程度に接触する場合には、必ずしも固体撮像素子と上金型との間にフィルムを介してリードをクランプする必要は無いが、固体撮像素子の表面の平坦度等を考慮すると、上金型に形成された凸部のみでモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止することは困難であり、フィルムを介してモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止する方が好ましい。
【0019】
なお、上記した様に、フィルムはモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止すべく上金型と固体撮像素子との間に介在させているために、モールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止することができるのであれば、必ずしも上金型全面にフィルムを介在する必要は無く、図3(a)で示す様に、少なくとも上金型に形成された凸部と固体撮像素子との間にのみ介在させても構わないが、フィルムによって撮像部のダメージをも低減することが期待できるために、凸部と固体撮像素子との間のみならず、図3(b)で示す様に少なくとも凸部と固体撮像素子との間及び上金型と撮像部との間にフィルムを介在させた方が好ましい。
【0020】
また、インナーリード部を樹脂封止するにあたっては、必ずしも上金型に凹部が形成される必要は無いが、上金型が撮像部表面と接触することを避け、撮像部へのダメージを抑制すべく、上金型には凹部が形成された方が好ましい。
【0021】
その後、アウターリード部の切断を行い、アウターリード部を実装形態に応じて適宜加工を行った後に、撮像部の上方に位置する様にガラス材を接着剤によってモールド樹脂に接着することによって図1に示す様なカメラモジュールを得ることができる。
【0022】
なお、上記したカメラモジュールの製造方法では、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う例を挙げて説明を行ったが、インナーリード部及び固体撮像素子をモールド樹脂によって撮像部が露出する様に樹脂封止を行うことができれば充分であって、必ずしもトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う必要は無く、例えばポッティングモールド技術等を用いて樹脂封止を行っても良いが、後述する様にカメラモジュールの小型化及び生産性の向上を図るべくトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う方が好ましい。
【0023】
上記した本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールでは、リードと固体撮像素子とを接合し、基板が不要となるために製造コストの低減を図ることが可能である。
【0024】
また、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うために、カメラモジュールの小型化を図ることができる。即ち、従来は、ポッティングモールド技術を用いてバンプ部の樹脂封止を行っており、モールド樹脂を固体撮像素子の端部から供給する必要があり、モールド樹脂を供給するディスペンサが移動するためのスペースが必要であったが、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うことによってディスペンサが移動するためのスペースが不要となり、カメラモジュールの小型化を図ることができる。
【0025】
また、樹脂封止の際に用いるモールド樹脂は、フリップチップ接合された固体撮像素子と基板若しくはインナーリードとの間隙に浸透する必要があるために、粘性が低い材料を用いる必要があり、ポッティングモールド技術を用いてバンプ部の樹脂封止を行う場合には、粘性の低いモールド樹脂がバンプ部を超えて撮像部へ達することによって撮像部を汚染することのないようにバンプ部と撮像部との間にスペースが必要であったが、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うことによって撮像部にモールド樹脂が流れ込まない様にするためのスペースが不要となり、カメラモジュールの小型化を図ることができる。
【0026】
また、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止することによって効率良く樹脂封止を行うことが可能となり、生産性が極めて向上する。
【0027】
なお、従来のカメラモジュールの製造方法においてトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止することによっても上記した様なカメラモジュールの小型化を図ることは可能であるものの、開口部を有する基板を金型に装填し、固体撮像素子の撮像部が露出する様に樹脂封止することは非常に困難である。即ち、リードと固体撮像素子とを接合し、基板を不要とすることによってトランスファーモールド技術による樹脂封止が容易となり、上記した様なトランスファーモールド技術を用いることによる効果を得ることができるものである。
【0028】
更に、上金型と固体撮像素子との間にフィルムを配置していることによって、モールド樹脂が撮像部に流れ込むことを確実に防止することができると共に、フィルムによって撮像部のダメージを低減することが期待できる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べてきた如く、本発明の固体撮像装置及びその製造方法では、基板が不要であり製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールを説明するための模式的な断面図である。
【図2】本発明を適用した固体撮像装置の製造方法の一例であるカメラモジュールの製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図3】フィルムの配置の変形例を説明するための模式的な断面図である。
【図4】従来の固体撮像装置を説明するための模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 カメラモジュール
2 固体撮像素子
3 撮像部
4 リード
5 インナーリード部
6 バンプ
7 モールド樹脂
8 アウターリード部
9 ガラス材
10 接着剤
11 下金型
12 フィルム
13 凸部
14 凹部
15 上金型
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像装置及びその製造方法に関する。詳しくは、カメラモジュール等に用いられる固体撮像装置及びその製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、固体撮像素子を用いたカメラモジュールは、信号処理系統を含むカメラシステムとしてパーソナルコンピュータや携帯型テレビ電話等の小型情報端末に搭載される用途が求められ、これに伴ってカメラモジュールの小型化の要求が強まっている。
【0003】
ここで、カメラモジュールの小型化を図るために、固体撮像素子をフェイスダウンの状態でバンプを介して開口部が形成された基板にフリップチップ実装し、バンプ部分を樹脂によって封止し、開口部をガラスシールする技術(例えば、特許文献1参照。)や、固体撮像素子を透光性材料基板にフリップチップ実装し、バンプ部分を樹脂によって封止する技術(例えば、特許文献2参照。)が提案されており、従来のカメラモジュールは、図4で示す様に開口部101を有するセラミック等から成る基板102に、固体撮像素子103がその撮像部104が開口部に位置する様な状態で、固体撮像素子の表面電極と基板の電極を直接対向して位置を合わせて密着させ、熱及び圧力を加えて接合するフリップチップ接合によって接合され、バンプ105はモールド樹脂106によって封止されている。また、固体撮像素子がフリップチップ接合された面と向かい合う図4中符号Aで示す面にはガラス材107が接着剤108によって接着されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2769255号明細書 (第1−3頁、第1図)
【0005】
【特許文献2】
特開平5−259420号公報 (第2−4頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した様な基板に固体撮像素子を接合するカメラモジュールの構造では、基板が必要となるためにカメラモジュールを安価に製造することが容易ではなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みて創案されたものであって、低コストで製造することが可能である固体撮像装置及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像素子と、該固体撮像素子に形成された電極とバンプを介して接続されるインナーリード部及び外部基板と接続されるアウターリード部を有するリードと、前記固体撮像素子の撮像部を露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部を封止するモールド樹脂と、前記半導体素子の撮像部の上方に配置された透光性部材とを備える。
【0009】
ここで、固体撮像素子に形成された電極とバンプを介して接続されるインナーリード部及び外部基板と接続されるアウターリード部を有するリードによって固体撮像素子を外部基板と接続するにあたって基板が不要となる。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、固体撮像素子と、該固体撮像素子に形成された電極と接続するインナーリード部及び外部基板と接続するアウターリード部を有するリードと、透光性部材とを備える固体撮像装置の製造方法であって、前記固体撮像素子に形成された電極を、バンプを介して前記インナーリード部に接続する工程と、前記固体撮像素子の撮像部が露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部をモールド樹脂封止する工程と、前記固体撮像素子の撮像部の上方に前記透光性部材を配置する工程とを備える。
【0011】
ここで、固体撮像素子に形成された電極をバンプを介してインナーリード部に接続することによって、基板を用いることなく固体撮像素子と外部基板との接続を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0013】
図1は本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールを説明するための模式的な断面図であり、ここで示すカメラモジュール1は、固体撮像素子2の撮像部3と同一面に形成された固体撮像素子の電極部(図示せず)と42アロイ、銅合金等から成るリード4のインナーリード部5がバンプ6によってフリップチップ接合され、インナーリード部はモールド樹脂7によって封止されている。なお、フリップチップ接合を行う部位には適宜Auめっき等の表面処理が施されると共に、外部基板と接続するアウターリード部8にははんだ付け性を確保すべくAuめっき、Snめっき、はんだめっき等が施されている。また、ガラス材9が撮像部の上方に位置する様に接着剤10によってモールド樹脂に接着されている。
【0014】
ここで、モールド樹脂はインナーリード部を樹脂封止することができれば充分であって、熱硬化性樹脂、紫外線照射硬化型樹脂等のいかなるものであっても構わないが、後述する様に、カメラモジュールの小型化及び生産性の向上を図るべくトランスファーモールド技術によって樹脂封止を行うことを考慮すると、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性のモールド樹脂である方が好ましい。
【0015】
以下、上記したカメラモジュールの製造方法について説明する。即ち、本発明を適用した固体撮像装置の製造方法の一例を説明する。
上記したカメラモジュールの製造方法では、先ず、図2(a)で示す様に、固体撮像素子の撮像部と同一面に形成された電極部とインナーリード部とをフリップチップ接合した後、図2(b)で示す様に撮像部が形成された面と向かい合う面が下金型側となる様に固体撮像素子を下金型11に装填する。
【0016】
ここで、固体撮像素子の下面は下金型と接することとなるために、下金型表面にクッション材等を形成することによって固体撮像素子の裏面へのダメージを緩和する方が好ましい。
【0017】
次に、図2(c)で示す様に、撮像部が形成された面側をフィルム12を介して、下金型に装填された固体撮像素子の撮像部の周囲を押さえる凸部13が形成されると共に、上金型及び下金型でリードをクランプした際に撮像部の上方に空間部が形成される様な凹部14が形成された上金型15でリードをクランプした後、図2(d)で示す様にトランスファーモールド技術によってインナーリード部及び固体撮像素子をモールド樹脂により撮像部が露出する様に樹脂封止を行う。
【0018】
ここで、撮像部が露出する様に樹脂封止することができるのであれば、即ち、上金型に形成された凸部と固体撮像素子表面とが樹脂封止する際にモールド樹脂が撮像部表面に流れ込まない程度に接触する場合には、必ずしも固体撮像素子と上金型との間にフィルムを介してリードをクランプする必要は無いが、固体撮像素子の表面の平坦度等を考慮すると、上金型に形成された凸部のみでモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止することは困難であり、フィルムを介してモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止する方が好ましい。
【0019】
なお、上記した様に、フィルムはモールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止すべく上金型と固体撮像素子との間に介在させているために、モールド樹脂が撮像部表面に流れ込むことを防止することができるのであれば、必ずしも上金型全面にフィルムを介在する必要は無く、図3(a)で示す様に、少なくとも上金型に形成された凸部と固体撮像素子との間にのみ介在させても構わないが、フィルムによって撮像部のダメージをも低減することが期待できるために、凸部と固体撮像素子との間のみならず、図3(b)で示す様に少なくとも凸部と固体撮像素子との間及び上金型と撮像部との間にフィルムを介在させた方が好ましい。
【0020】
また、インナーリード部を樹脂封止するにあたっては、必ずしも上金型に凹部が形成される必要は無いが、上金型が撮像部表面と接触することを避け、撮像部へのダメージを抑制すべく、上金型には凹部が形成された方が好ましい。
【0021】
その後、アウターリード部の切断を行い、アウターリード部を実装形態に応じて適宜加工を行った後に、撮像部の上方に位置する様にガラス材を接着剤によってモールド樹脂に接着することによって図1に示す様なカメラモジュールを得ることができる。
【0022】
なお、上記したカメラモジュールの製造方法では、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う例を挙げて説明を行ったが、インナーリード部及び固体撮像素子をモールド樹脂によって撮像部が露出する様に樹脂封止を行うことができれば充分であって、必ずしもトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う必要は無く、例えばポッティングモールド技術等を用いて樹脂封止を行っても良いが、後述する様にカメラモジュールの小型化及び生産性の向上を図るべくトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行う方が好ましい。
【0023】
上記した本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールでは、リードと固体撮像素子とを接合し、基板が不要となるために製造コストの低減を図ることが可能である。
【0024】
また、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うために、カメラモジュールの小型化を図ることができる。即ち、従来は、ポッティングモールド技術を用いてバンプ部の樹脂封止を行っており、モールド樹脂を固体撮像素子の端部から供給する必要があり、モールド樹脂を供給するディスペンサが移動するためのスペースが必要であったが、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うことによってディスペンサが移動するためのスペースが不要となり、カメラモジュールの小型化を図ることができる。
【0025】
また、樹脂封止の際に用いるモールド樹脂は、フリップチップ接合された固体撮像素子と基板若しくはインナーリードとの間隙に浸透する必要があるために、粘性が低い材料を用いる必要があり、ポッティングモールド技術を用いてバンプ部の樹脂封止を行う場合には、粘性の低いモールド樹脂がバンプ部を超えて撮像部へ達することによって撮像部を汚染することのないようにバンプ部と撮像部との間にスペースが必要であったが、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止を行うことによって撮像部にモールド樹脂が流れ込まない様にするためのスペースが不要となり、カメラモジュールの小型化を図ることができる。
【0026】
また、トランスファーモールド技術を用いて樹脂封止することによって効率良く樹脂封止を行うことが可能となり、生産性が極めて向上する。
【0027】
なお、従来のカメラモジュールの製造方法においてトランスファーモールド技術を用いて樹脂封止することによっても上記した様なカメラモジュールの小型化を図ることは可能であるものの、開口部を有する基板を金型に装填し、固体撮像素子の撮像部が露出する様に樹脂封止することは非常に困難である。即ち、リードと固体撮像素子とを接合し、基板を不要とすることによってトランスファーモールド技術による樹脂封止が容易となり、上記した様なトランスファーモールド技術を用いることによる効果を得ることができるものである。
【0028】
更に、上金型と固体撮像素子との間にフィルムを配置していることによって、モールド樹脂が撮像部に流れ込むことを確実に防止することができると共に、フィルムによって撮像部のダメージを低減することが期待できる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べてきた如く、本発明の固体撮像装置及びその製造方法では、基板が不要であり製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した固体撮像装置の一例であるカメラモジュールを説明するための模式的な断面図である。
【図2】本発明を適用した固体撮像装置の製造方法の一例であるカメラモジュールの製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図3】フィルムの配置の変形例を説明するための模式的な断面図である。
【図4】従来の固体撮像装置を説明するための模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 カメラモジュール
2 固体撮像素子
3 撮像部
4 リード
5 インナーリード部
6 バンプ
7 モールド樹脂
8 アウターリード部
9 ガラス材
10 接着剤
11 下金型
12 フィルム
13 凸部
14 凹部
15 上金型
Claims (5)
- 固体撮像素子と、
該固体撮像素子に形成された電極とバンプを介して接続されるインナーリード部及び外部基板と接続されるアウターリード部を有するリードと、
前記固体撮像素子の撮像部を露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部を封止するモールド樹脂と、
前記半導体素子の撮像部の上方に配置された透光性部材とを備える
ことを特徴とする固体撮像装置。 - 固体撮像素子と、該固体撮像素子に形成された電極と接続するインナーリード部及び外部基板と接続するアウターリード部を有するリードと、透光性部材とを備える固体撮像装置の製造方法であって、
前記固体撮像素子に形成された電極を、バンプを介して前記インナーリード部に接続する工程と、
前記固体撮像素子の撮像部が露出する様に前記固体撮像素子及びインナーリード部をモールド樹脂封止する工程と、
前記固体撮像素子の撮像部の上方に前記透光性部材を配置する工程とを備える
固体撮像装置の製造方法。 - 前記モールド樹脂封止する工程は、所定のキャビティが形成された一対の金型を用いて前記リードを挟持し、トランスファーモールド法によってモールド樹脂封止する
請求項2に記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記金型がフィルムを介して前記固体撮像素子の撮像部を有する面と接する
請求項3に記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記金型は、前記固体撮像素子の撮像部の上方に空間部を有する
請求項3または請求項4に記載の固体撮像装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003084353A JP2004296584A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003084353A JP2004296584A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004296584A true JP2004296584A (ja) | 2004-10-21 |
Family
ID=33399542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003084353A Pending JP2004296584A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 固体撮像装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004296584A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 2003-03-26 JP JP2003084353A patent/JP2004296584A/ja active Pending
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