JP2004296246A - 放電ランプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】封止された発光空間内に配された電極組立体の所定の位置にレーザ照射して溶融切断することにより一対の電極を形成する場合において、溶融した電極材料が一対の電極のいずれの側に移動するかの制御を容易にすることができる放電ランプの製造方法を提供する。
【解決手段】電極組立体42の溶断部位18を、発光管10の外部からレーザ60を照射して加熱溶断させる際に、電極組立体42の軸方向に略垂直な面S1との間で所定の角度θ1を有する方向からレーザ60を照射する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプの製造方法に関し、特に点光源に近づけるため電極間距離を短縮したショートアーク型放電ランプの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶プロジェクタやDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いたプロジェクタなど、大画面への表示を実現するプロジェクタが種々検討されている。このようなプロジェクタの光源として、より点光源に近づけるため電極間距離を短縮したショートアーク型の高圧水銀ランプ等の放電ランプが注目されている。
【0003】
このような放電ランプの製造方法として、放電ランプの一対の電極となる電極構造部分を含む電極組立体を、発光管部と側管部とを有する放電ランプ用ガラスバルブ内に挿入し、前記側管部を封止して、内部に電極構造部分が位置する発光管を形成した後に、前記電極構造部分の一部を選択的に溶融切断させることにより、発光管内に一対の電極を形成する放電ランプの製造方法が、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第3330592号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平7−45237号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような放電ランプの製造方法においては、前記電極組立体を構成するタングステン棒の所定の位置をレーザ照射により加熱溶融させ、レーザ照射を止めた後、電極材料が電極の根元に近い部分から徐々に冷却される際、表面張力の作用によりタングステン棒が切断される(このようなプロセスによる切断を「溶融切断」若しくは単に「溶断」という)。
【0007】
この溶断を利用した放電ランプの製造方法において、放電ランプの量産を図るには、多くとも2度のレーザ照射で一対の電極が形成されることが好ましい。即ち、1度目のレーザ照射で前記電極組立体の所定位置を溶断させるとともに一方の電極の先端部を半球状に加工し、2度目のレーザ照射で他の電極の先端部を半球状に加工するのである。しかしながら、本願発明者らの検討によると、1度目のレーザ照射でどちらの電極の先端部が加工されるかの制御が困難であることがわかった。どちらの電極の先端部が加工されるか不明である、ということは、2度目のレーザ照射をどちらの電極に対して行えばよいかが不明である、ということであり、放電ランプの製造に際して現実的には大きな問題となる。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、発光管外部からレーザ照射することで電極組立体の所定位置を溶断させることにより、一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、1度目のレーザ照射でいずれの電極先端部が加工されるかを適切に制御することができる放電ランプの製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る放電ランプの製造方法は、一対の電極となる棒を含む電極組立体を、発光管部と、この発光管部の両端部に形成された二つの側管部を有する放電ランプ用ガラスバルブに挿入し、前記二つの側管部をそれぞれ封止した後、前記ガラスバルブの外部からレーザ照射して前記電極組立体の一部を溶融切断することにより、一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、前記電極組立体の所定の位置に対して、当該電極組立体の軸方向に垂直な面との間で0°を超える所定の角度θ1を有する方向からレーザ照射することにより、電極組立体の一部を溶融切断するとともに、溶融切断により形成される一対の電極のうちの一の電極の先端部を溶融加工する第1のレーザ照射ステップを含むことを特徴としている。
【0010】
本願発明者らは、まず、電極組立体の真横からレーザ照射を行って電極組立体の所定部分を溶断させることを試みた。即ち、図1に示される電極組立体の電極構造部分42の真横からレーザ60を照射して溶断させた結果(図1(a))、溶融した電極材料がいずれの電極の側に移動するかが適切に制御できない、という問題が明らかとなったのである(図1(b)及び(c)参照)。この場合、1度目のレーザ照射でどちらの電極の先端部が半球状に加工されるか不明であることから、2度目のレーザ照射で、他の電極の先端部を半球状に加工しようとしても、2度目のレーザ照射をいずれの電極に対して行えばよいかも不明であり、量産に際しては大きな問題となる。この問題に対処するべく鋭意検討した結果、上記本願発明に係る放電ランプの製造方法に到達したものである。
【0011】
即ち、上記本発明に係る放電ランプの製造方法によると、いずれの側の電極先端部が半球状に加工されるか、確実に制御することができ、従って、2度目のレーザ照射をどちらに対して行えばよいかも明確である。
なお、前記所定の角度θ1は、0°を超えて略45°以下であることが好ましい。なお、角度θ1の下限は0°を超えていればよいが、5°以上がより好ましい。角度θ1があまり大きくなると、レーザが電極組立体に当たる際のスポット形状が長円となることから、溶断させるための加熱が十分でなくなる可能性が生じたり、発光管を構成するガラス材料のレンズ効果によりレーザのエネルギー効率に問題が生じる可能性もあるので、略45°以下とすることが好ましいが、角度の上限はランプの種類や発光管の材料、形状によっても変化し得る。本願発明者らの検討では、およそ5°から15°程度の間が好適なようである。
【0012】
なお、前記第1のレーザ照射ステップでレーザ照射する前記電極組立体の所定の位置は、前記電極組立体が、前記二つの側管部をそれぞれ封止した後に形成される発光空間内に存在する部分の両端間の中央に当たる位置Cから見て、照射されるレーザの中心軸の位置が、先端部が加工される前記一の電極の側にずれた位置であることが好ましい。このようにレーザが照射される位置が中央からずれることにより、前記一の電極の先端部の側を、より確実に溶融加工することができる。なお、レーザ光にも幅があるため、レーザの中心軸の位置が位置Cと略一致するような場合には、適切に所望の位置を加工することができない場合もあるようである。もっとも、このような不都合の発生の有無や発生割合等については、電極組立体の構造、即ち、後述するコイル等の被覆部材の有無、被覆部材の形状や位置などの諸条件によっても変わり得ると考えられる。
【0013】
さらに、前記製造方法はさらに、前記一の電極と異なる他の電極の先端部にレーザ照射し、当該他の電極の先端部を溶融加工する第2のレーザ照射ステップを含むとすることができるが、これに限定されず、1度のレーザ照射で電極が完成できる場合も有りうる。特に直流点灯の放電ランプの場合には現実的に1度のレーザ照射でよい場合も考えられるであろう。もっとも、2度目の照射を行うことが好ましい場合は多いと思われる。なお、2度目のレーザの照射に際しては、角度を付けて前記他の電極の先端部に照射してもよいが、真横から照射してもよいことが確認されている。また、レーザ照射を2度行う場合に限定されず、さらに3度目、あるいはそれ以上の回数のレーザ照射を行って電極先端部の形状の調整等を図ってもよいことは勿論である。
【0014】
より具体的な方法として、前記電極組立体は、一本のタングステン棒に、それぞれが一対の電極のそれぞれの先端部に固着される二つの被覆部材を取り付けたものであり、前記第1のレーザ照射ステップにて、前記一本のタングステン棒が溶融切断され、前記一の電極を構成する側のタングステン棒及び被覆部材の一部が溶融一体化されるとともに、形成される一の電極の先端部が略半球状に溶融加工され、前記第2のレーザ照射ステップにて、他の電極を構成する側のタングステン棒及び被覆部材の一部が溶融一体化されるとともに、当該他の電極の先端部が略半球状に加工されるとすることができる。なお、被覆部材は、コイル状の部材を用いることができるが、これに限定されず、筒状の部材でもよい。
【0015】
なお、前記一対の電極間の最終的な距離は4.5mm以下(0mmは含まない。)であることが好適であり、より好ましくは2mm以下とすることができる。このようにするには、被覆部材の取り付け位置、被覆部材やタングステン棒の径、レーザ出力などの各条件を最適化することが好ましいことは勿論である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る放電ランプの製造方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図2〜図4は、本発明の実施の形態に係る放電ランプの製造方法の一例としての高圧水銀ランプの製造方法について説明するための図である。
【0017】
本実施の形態では、まず図2に示すように放電ランプ用ガラスバルブ(以下、単に「ガラスバルブ」という。)50と、放電ランプの一対の電極となる電極構造部分42を含む1個の電極組立体40とを用意した後、ガラスバルブ50内に電極組立体40を挿入する。
ガラスバルブ50は放電ランプの発光管となる略球形の発光管部10と、発光管部10から伸ばされた側管部22とを有している。側管部22の一部は放電ランプの封止部となる部分である。ガラスバルブ50は、例えばチャック52によって保持するようにして固定すればよい。本実施の形態では、水平方向にガラスバルブ50を保持しているが、鉛直方向に保持してもよい。
【0018】
ガラスバルブ50は、例えば石英ガラスによって構成されており、本実施の形態で用いるガラスバルブ50の発光管部10の内径は6mm、ガラス厚は3mmであり、側管部22の内径は3.4mm、長手方向の長さはそれぞれ250mmである。電極組立体40は、電極構造部分42を構成する一本のタングステン棒16と、一本のタングステン棒16の両端に接合された金属箔24及び24‘を含んでいる。金属箔24、24‘は、例えばモリブデン箔から構成することができる。タングステン棒16は放電ランプにおける一対の電極のそれぞれの電極軸となる部分である。タングステン棒16の長さは、例えば20mm程度であり、その外径は例えば0.4mm程度である。タングステン棒16の中央部分には、後工程で溶断されることとなる溶断部位18がある。タングステン棒16のうち溶断部位18の外側に位置する箇所は、電極先端となる部分であり、本実施の形態では、その部分に被覆部材としてのコイル14及び14’が取り付けられている。本実施の形態では、コイル14とコイル14‘との、それぞれの放電側先端部同士の間の間隔は約1mm〜1.5mmであり、この場合最終的な電極間の距離(D)は約1mmとなる。
【0019】
なお、コイル14及び14‘をタングステン棒16に取り付けるに際しては、巻回形成後のコイル14及び14’の内径がタングステン棒16の直径よりも小さくなるようにコイル14及び14‘を形成した後に、当該コイルの中にタングステン棒16を圧挿入することが好ましい。タングステン棒16とコイル14及び14’との間の密着の度合いが均一となり、後工程において、例えばレーザ照射により、溶断部位を溶断させた際に、コイル部分の放熱量がほぼ一定となるため、同じレーザ出力で加工を行った後の電極等の状態にバラツキが生じにくいからである。もっとも圧挿入に限定されず、コイル14及び14‘の内径を大きくして、タングステン棒16を挿入した後、例えば抵抗溶接により取り付けるようにしてもよい。
【0020】
コイル14及び14‘は、製造された放電ランプにおいて、電極先端部の温度を低下させる機能を有している。従って、被覆部材としては必ずしもコイル状の部材に限られず、例えば円筒状の部材を取り付けるようにすることもできる。なお、コイル14及び14‘が取り付けられた部分の外径は、例えば1.4mm程度である。本実施の形態では、一対の電極となる電極構造部分42を一本のタングステン棒16で構成しているので、一対の電極の中心軸は最初から一致させることが可能となっている。タングステン棒16と金属箔24、24’はそれぞれ溶接によって接合されている。金属箔24、24’は例えば矩形の平板とすることができ、寸法は適宜調整すればよい。なお、タングステン棒16と接合された部分の反対側には、例えばモリブデンにより構成された外部リード30が溶接により接合されている。
【0021】
電極組立体40の挿入は、ガラスバルブ50の発光管部10に電極構造部分42が位置するように行われる。次に、ガラスバルブ50の側管部22を電極組立体40の一部(金属箔24及び24‘)と密着させることにより、放電ランプの封止部20及び20’(図3参照)を形成する。側管部22と金属箔24との密着(封止)は、既知の方法に従って行えばよい。例えばガラスバルブ50を減圧可能な状態とした後、ガラスバルブ50内を減圧する(例えば20kPa)。この減圧下でチャック52を用いてガラスバルブ50を回転させながら、ガラスバルブ50の側管部22をバーナーで加熱し軟化させると、側管部22と金属箔24とが密着して封止部20を形成することができる。
【0022】
一方の封止部20を形成した後、他方の封止部20‘を形成する前において、ガラスバルブ50の発光管部10の内部に放電ランプの発光物質を導入するようにすると、発光物質の導入を比較的簡単に行うことができる。もっとも封止部20及び20’を形成した後に、発光管部10に穴をあけて発光物質を導入し、導入後に穴を塞ぐようにしてもよい。
【0023】
本実施の形態では、発光管部10の内部に、発光物質としての水銀(例えば150〜200mg/cm程度の水銀)118と、5〜20kPaの希ガス(例えばアルゴン)と、少量のハロゲン(たとえば臭素)とを導入している。ハロゲンは、単体(例えば、Br)に限らず、ハロゲン前駆体の形態で封入することもでき、本実施の形態では、臭素をCHBrの形態で封入している。封入されたハロゲン(若しくはハロゲン前駆体から誘導されたハロゲン)は、ランプ動作時においてハロゲンサイクルを行う役割を有している。
【0024】
封止部20、20‘を形成すると、図3に示すように密閉された発光空間15に電極構造部分42が配置された発光管10が得られる。次に発光管10内に位置する前記溶断部位18を選択的に切断することにより、所定の電極間距離D(図4参照)を有する一対の電極12、12’を形成することができる。本実施の形態では、後述するように外部からレーザ照射することにより、電極12、12‘の先端部は半球状に加工されている。その後、封止部20、20’が所定の長さとなるようにガラスバルブ50を切断することにより、図4に示すように、一対の電極12及び12‘を発光管10内に形成した放電ランプ100が得られる。
【0025】
本実施の形態の放電ランプの製造方法は、前記溶断部位18を溶断させるべく発光管10の外部から溶断部位18に向けて1度目のレーザ照射を行う際に、タングステン棒16の軸方向に略垂直な面S1(図5(a)参照)と所定の角度θ1を有する方向からレーザ60を照射することを、一つの特徴としている。図5は、その際の様子を示す図である。
【0026】
図5(a)に示されるように、本実施の形態では、溶断部位18を溶断させるために1回目のレーザ照射を行う際、電極組立体の軸方向に垂直な面S1と所定の角度θ1を有する方向からレーザ60を照射する。なお、図5(b)は、発光管10の図5(a)の面S1の部分における断面を示す図であり、レーザ60が、発光管10の水平方向真横から照射されていることを示しているが、レーザの照射方向はこの例に限らず、面S1と所定の角度を有していれば、本発明の効果は得られる。この際に、第1の角度θ1を有する方向からレーザ60を照射することにより、溶断部位18が溶断され、タングステン棒16とコイル14’との一部が溶融一体化され、図5に示されるように、形成される電極12‘の放電側先端部が半球状に加工される場合において、加熱溶融したタングステン棒16の一部が、一対の電極12及び12’(図6参照)のいずれを形成することになるかを制御することができ、もって上記に詳細に説明した製造上の問題点の解決を図ることができる。
【0027】
なお、所定の角度θ1の具体的な値としては、0°を超えて略45°以下であることが好ましい。この角度は余りに大きいとレーザがタングステン棒16に当たる際のスポット形状が長円となることからタングステン棒16を溶断させるための加熱が十分でなくなる可能性がある他、発光管10の形状によっては石英ガラスのレンズ効果による影響も危惧される。本願発明者らの検討によると、より好適には5°以上15°以下程度とすることが好ましいことが確認されている。
【0028】
なお、レーザ60を照射する位置については、図6に示されるように、電極組立体の中で発光空間内に存在する部分の両端間の中央に当たる位置Cから見て、照射されるレーザ60の中心軸61の位置が、先端部が加工される電極の側にずれた位置(図6の例では、中央Cと中心軸61との間が距離Δだけずれているが、距離Δに限定される趣旨ではない。)であることが好ましい。このようにすることで、一対の電極部分の間で、レーザ照射を止めた後の電極組立体の冷却の度合いに違いが現れる。即ち、タングステン棒16、16‘を通じて熱が逃げることにより電極根元部分から徐々に冷却されるのであるが、前記したように位置がずれていることにより、コイル14を含む側の電極部分の方が、より温度が下がりやすくなることとなり、表面張力による電極組立体の溶断が起こりやすくなるのではないかと推測されている。
【0029】
以上に説明したようなレーザ照射により、タングステン棒16とコイル14‘との放電側先端部が溶融一体化し、かつ先端部が半球状に加工された電極12’が形成される。本実施の形態では、さらに二度目のレーザ照射を行うことにより、逆側の電極先端部も加工するようにしている。図7は、二度目のレーザ照射の様子を示す図である。
【0030】
同図に示されるように、二度目のレーザ照射では、コイル14の放電側先端部に向けて、タングステン棒16に略垂直な面と角度θ2を有する方向からレーザ60を照射している。もっとも、この際には真横(θ2=0°に相当)から照射してもかまわないことが確認されている。溶融部分がいずれの電極の側に移動するか、という問題がないからである。
【0031】
2度目のレーザ照射により、タングステン棒16とコイル14との一部も溶融一体化し、かつ放電側先端部が半球状に加工された電極12が形成される。図8は、電極12を形成した後の様子を示す図である。なお、電極12を形成した後の電極間距離Dは4.5mm以下(但し0°を含まない。)であることが好適であり、より好ましくは2mm以下とすることができる。前記の通り、本実施の形態では最終的な電極間距離Dは約1mmである。
【0032】
以上に説明したような放電ランプの製造方法を適用することにより、溶断したタングステン棒及びコイルの部分がいずれの電極の側に移動するかを制御しやすくなる。この効果は特に放電ランプの量産を計る場合に好都合である。
なお、上記実施の形態の製造方法にて製造した放電ランプは、例えば液晶プロジェクタやDMDを用いるプロジェクタなどのようは画像投影装置に取り付けることができ、プロジェクタ用光源として使用することができる。また、上記の放電ランプは、プロジェクタ用光源の他に、紫外線ステッパ用光源、競技スタジアム用光源や自動車等のヘッドライト用光源として用いることもできる。
【0033】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記実施の形態では、電極組立体としてモリブデン箔24、24‘が接合されたものを用いたが、当該モリブデン箔24、24’の部分もタングステン棒としたものを用いることも可能である。即ち一本のタングステン棒にコイル等の被覆部材を取り付けたものを電極組立体として用いることができる。この場合外部リード30もタングステン棒で構成することができる。
【0034】
(2)さらに、上記実施の形態では、電極組立体として、一本のタングステン棒16に二つのコイル14、14‘を取り付けたものを用いたが、電極組立体の構造もこれに限定されず、例えばコイル等の被覆部材を設けない、1本のタングステン棒のみを用いる場合に適用することもできる。また、例えば図9に一例を示すような構造の電極組立体を用いる場合に適用することもできる。図9に示されるのは、2本のタングステン棒16、16’のそれぞれの先端部を繋ぐように、1つのコイル140を取り付けたものであり、レーザ照射によって、コイル140の所定部分が溶断されることとなる。
【0035】
(3)上記実施の形態では、発光物質として封入された水銀の蒸気圧が20MPa程度の放電ランプ(いわゆる超高圧水銀ランプ)の製造に適用する場合について詳細に説明したが、水銀蒸気圧が1MPa程度の高圧水銀ランプや、水銀蒸気圧が1kPa程度の低圧水銀ランプについても適用することが可能である。また、本発明は、水銀ランプ以外の他の放電ランプにも適用可能であり、例えば、金属ハロゲン化物を封入したメタルハライドランプなどの放電ランプに適用することもできる。
【0036】
(4)本発明は、電極間距離(D)が比較的短い(上記の例では1mm以下)のショートアーク型の放電ランプに適用することが好適であるが、それに限定されるわけではない。また、交流点灯型の放電ランプだけでなく直流点灯型の放電ランプに適用することもできる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る放電ランプの製造方法によれば、1度目のレーザ照射の際に所定の角度θ1を有する方向から照射することにより、溶融した電極材料が、一対の電極のいずれの側に移動するかを制御しやすくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極構造部分42の真横からレーザ60を照射して溶断させた結果について説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態における放電ランプの製造方法について説明するための図である。
【図3】封止部20、20‘を形成した後の発光管10を示す図である。
【図4】一対の電極12及び12‘を発光管10内に形成した放電ランプ100を示す図である。
【図5】(a)溶断部位18を溶断させるべく発光管10の外部から溶断部位18に向けてレーザ60を照射する際の様子を示す図である。
(b)発光管10の図4(a)の面S1の部分における断面を示す図である。
【図6】1度目のレーザ照射の際の照射位置について説明するための図である。
【図7】二度目のレーザ照射の様子を示す図である。
【図8】電極12を形成した後の様子を示す図である。
【図9】本発明の変形例に係る電極組立体の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 発光管
12、12‘ 電極
14、14‘ コイル(被覆部材)
15 発光空間
16、16‘ タングステン棒
18 溶断部位
22、22‘ 封止部
40 電極組立体
42 電極構造部分
50 ガラスバルブ
52 チャック
60 レーザ
61 レーザの中心軸
118 水銀
140 コイル

Claims (6)

  1. 一対の電極となる棒を含む電極組立体を、発光管部と、この発光管部の両端部に形成された二つの側管部を有する放電ランプ用ガラスバルブに挿入し、前記二つの側管部をそれぞれ封止した後、前記ガラスバルブの外部からレーザ照射して前記電極組立体の一部を溶融切断することにより、一対の電極を形成する放電ランプの製造方法において、
    前記電極組立体の所定の位置に対して、当該電極組立体の軸方向に垂直な面との間で0°を超える所定の角度θ1を有する方向からレーザ照射することにより、電極組立体の一部を溶融切断するとともに、溶融切断により形成される一対の電極のうちの一の電極の先端部を溶融加工する第1のレーザ照射ステップを含む
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  2. 前記所定の角度θ1は0°を超え、略45°以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプの製造方法。
  3. 前記第1のレーザ照射ステップでレーザ照射する前記電極組立体の所定の位置は、
    前記電極組立体が、前記二つの側管部をそれぞれ封止した後に形成される発光空間内に存在する部分の両端間の中央に当たる位置Cから見て、照射されるレーザの中心軸の位置が、先端部が加工される前記一の電極の側にずれた位置である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプの製造方法。
  4. 前記製造方法はさらに、
    前記一の電極と異なる他の電極の先端部にレーザ照射し、当該他の電極の先端部を溶融加工する第2のレーザ照射ステップを含む
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の放電ランプの製造方法。
  5. 前記電極組立体は、
    一本のタングステン棒に、それぞれが一対の電極のそれぞれの先端部に固着される二つの被覆部材を取り付けたものであり、
    前記第1のレーザ照射ステップにて、前記一本のタングステン棒が溶融切断され、前記一の電極を構成する側のタングステン棒及び被覆部材の一部が溶融一体化されるとともに、形成される一の電極の先端部が略半球状に溶融加工され、
    前記第2のレーザ照射ステップにて、他の電極を構成する側のタングステン棒及び被覆部材の一部が溶融一体化されるとともに、当該他の電極の先端部が略半球状に加工される
    ことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプの製造方法。
  6. 前記一対の電極間の最終的な距離(D)は4.5mm以下(0mmは含まない。)である
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の放電ランプの製造方法。
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