JP2004296239A - 密閉型電池 - Google Patents

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Masayuki Saito
雅之 斎藤
Kenji Arisawa
謙二 有澤
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Abstract

【課題】負極活物質層の結着強度が低い場合でも集電体を使用せずに負極板から効率的に集電することができ、かつ負極活物質層の導電性が低い場合でも電池の内部抵抗とそのばらつきを抑制することができる密閉型電池を安価に提供する。
【解決手段】互いに重ね合わされた第1極板34、第2極板36及びセパレータ38を含む電極群28を備え、前記電極群28は、外装缶10の内周壁32に面し且つ前記セパレータ38により形成されたカバー48と、前記カバー48の内側に隣接し且つ前記第1極板34からなる最外極と、基端が前記最外極に固定される一方、先端66が前記外装缶10の内周壁32と前記カバー48との間にて挟まれて前記内周壁32に接触し、前記最外極と前記内周壁32との間を電気的に接続するタブ62とを含むことを特徴とする密閉型電池。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は密閉型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種電気機器の開発と普及にともなって、それらの電源として電池、特に密閉型アルカリ蓄電池が広く使われている。密閉型アルカリ蓄電池の代表的なものとしては、ニッケル−カドミウム蓄電池やニッケル−水素蓄電池などをあげることができる。
【0003】
これらの電池は、一般に、セパレータを介して負極板と正極板とを渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製し、この渦巻状電極群を外装缶内にその開口から挿入した後に、外装缶内にアルカリ電解液を注入し、最後に封口体により開口を密封することにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1の電池によれば、負極板は、導電性を有する負極用芯体を有し、この芯体には負極活物質層が保持されている。この負極活物質層は、例えば粉末状の活物質を固めてなり、活物質粉末同士および活物質粉末と負極用芯体との間の結着強度を高めるために必要に応じて結着剤を含んでいる。
【0004】
このような負極板として、例えばペースト式カドミウム負極は、負極用芯体となるニッケル製パンチングシートの両面に、酸化カドミウム粉末を主体とする負極活物質とヒドロキシプロピルセルロースからなる結着剤とを混合したペーストを塗着、乾燥させることにより製造される。
ところで、上述した電池の構成において、負極板からの集電方式、すなわち負極板と外装缶との間を電気的に接続するための方式は主に二つある。
【0005】
第1の方式は、特許文献1の従来の技術欄に記載されているように、渦巻状電極群の下端部に位置する負極用芯体に、別に用意された集電体を溶接し、さらにその集電体を外装缶底面に溶接する方式である。
そして、第2の方式は、渦巻状電極群の外周面を形成する負極活物質層を外装缶の周壁内面に直接に接触させる方式である(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
この第2の方式によれば、集電体を作製する工程、および、その集電体を渦巻状電極群及び外装缶底面に溶接する工程を必要としないため、第1の方式に比べ電池の製造コストを安価にすることが可能である。そのため、第1の方式は多くの電池で採用されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−106166号公報
【特許文献2】
実開昭55−129372号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、負極活物質層の結着強度が弱い場合に第2の方式を採用すると、渦巻状電極群を外装缶内に挿入する際に、負極活物質層と外装缶の開口縁または周壁内面が接触したときに、負極活物質層の一部が負極板から脱落してしまうことがある。このことは、例えば電池容量の低下や、最悪の場合、脱落した負極活物質層による負極板と正極板との間の短絡といった問題を引き起こす。
【0009】
このような問題の発生を避けるために、負極活物質層に含まれる結着剤の配合量を増加することによりその結着強度を高めることが考えられる。しかしその場合、負極活物質層における活物質が占める割合の減少を招くこととなり、結果として電池容量が低下してしまうので好ましくない。
そのため、例えばぺースト式カドミウム負極を用いる場合には、活物質である酸化カドミウムを水酸化カドミウムに変化させることにより、粉末自体の結着強度を高め、もって活物質層の結着強度を高める方法が知られている。
【0010】
しかし、負極活物質層の結着強度を高めるための新たな工程を電池の製造工程に追加した場合、その分電池の製造コストが高くなるという問題がある。
この問題は、集電体とその溶接工程のための製造コストを低減するために第2の方式を採用したことにそもそも起因している。よってこの問題の発生を避けるためには、第2の方式ではなく、集電体を用いる第1の方式を採用すれば良いのだが、やはり製造コストの上昇を免れない。
【0011】
また、負極活物質層の導電性が低い場合に第2の方式を採用すると、外装缶の周壁内面と直接に接触するのは、負極用芯体に保持された負極活物質層であるため、周壁内面と負極活物質層との間の接触抵抗とそのばらつきが大きくなり、得られる電池においても内部抵抗とそのばらつきが大きくなってしまうという問題がある。
【0012】
ただし、負極活物質層の導電性が低い場合に、負極用芯体として例えばスポンジ状のニッケル基体またはニッケル焼結多孔体を用いることにより、負極活物質層の導電性の低さを補償することが知られている。それによれば、スポンジ状ニッケル基体またはニッケル焼結多孔体中に存在する無数の孔に、活物質を充填させることにより、スポンジ状ニッケル基体またはニッケル焼結多孔体が活物質層における電流経路となり、もって負極活物質層の導電性の低さが補償されるのである。
【0013】
しかし、スポンジ状ニッケル基体を用いる負極板の製造に際しては、スポンジ状ニッケル基体が高価であることから、材料コストが高くなる問題がある。また、ニッケル焼結多孔体を芯体とする負極板の製造に際しては、負極用芯体の素材であるニッケル粉末を多孔体とするための焼結工程が必要となるため、かかる負極板を用いて電池を製造した場合、ニッケル粉末の材料コストに加え、この焼結工程の分だけ製造コストが高くなるという問題がある。
【0014】
本発明は、上記した問題を解決し、負極活物質層の結着強度が低い場合でも集電体を使用せずに負極板から効率的に集電することができ、かつ負極活物質層の導電性が低い場合でも電池の内部抵抗とそのばらつきを抑制することができる密閉型電池を安価に提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、一端が開口した導電性を有する外装缶と、前記外装缶内に電解質とともに収容され、互いに重ね合わされた第1極板、第2極板及びセパレータを含む電極群と、前記外装缶の開口内に配置され、前記外装缶を密封する封口体とを備え、前記電極群は、前記外装缶の内周壁に面し且つ前記セパレータにより形成されたカバーと、前記カバーの内側に隣接し且つ前記第1極板からなる最外極と、基端が前記最外極に固定される一方、先端が前記外装缶の内周壁と前記カバーとの間にて挟まれて前記内周壁に接触し、前記最外極と前記内周壁との間を電気的に接続するタブとを含むことを特徴とする密閉型電池が提供される(請求項1)。
【0016】
具体的な態様として、前記電極群は、前記セパレータを介して前記第1極板及び前記第2極板を渦巻状に巻回してなり、前記カバーは前記電極群の外周面を形成し、前記タブは前記電極群の周方向に延びている(請求項2)。
上述した構成において、前記第1極板は、芯体及び前記芯体の両面を被覆する活物質層からなる極板本体と、前記極板本体から前記外装缶の底側に突出し且つ前記芯体からなる芯体露出部とを含み、前記タブの先端は、前記極板本体が内側に隣接したカバーの部分と前記外装缶の内周壁との間にて挟まれる一方、前記タブの基端は前記芯体露出部に溶接されていることが好ましい(請求項3)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の密閉型電池を図面に則して説明する。
図1は、本発明の密閉型電池の一実施形態に係るニッケル−カドミウム蓄電池A(以下、電池Aという)の断面図である。
図1に示したように、電池Aは上端が開口した有底筒形状をなす外装缶10を備え、外装缶10は導電性を有して負極端子としての機能を有する。外装缶10の開口端側には周方向溝12が形成され、周方向溝12は外装缶10の径方向内方に突出している。
【0018】
外装缶10の開口内には、周方向溝12に接してリング状の絶縁パッキン14が配置され、更に、この絶縁パッキン14を介して導電性の封口板16が配置されている。外装缶10の開口縁18は外装缶10の径方向内方にかしめられており、絶縁パッキン14及び封口板16は、開口縁18と周方向溝12との間に挟まれた状態にて外装缶10の開口内に固定されている。
【0019】
封口板16は中央にガス孔20を有し、封口板16の外面にはガス孔20を塞ぐようにして弁体22が配置されている。更に、封口板16の外面には、弁体22を覆うようにして帽子状の正極端子24が固定され、正極端子24と弁体22との間には、コイルばね26が介装されている。
コイルばね26は弁体22を封口板16に押圧しており、外装缶10の開口は、絶縁パッキン14及び弁体22とともに封口板16により密封されている。そして、外装缶10内でガスが発生してその内圧が高まった場合には、コイルばね26が圧縮されて封口板16から弁体22が離間し、ガス孔20を通してガスが放出される。つまり、弁体22、コイルばね26及びガス孔20を介して外装缶10内は減圧可能となっている。
【0020】
このようにして密封された外装缶10内には、電解質としてのアルカリ電解液(図示せず)とともに略円柱状の電極群28が同心状にして収容され、電極群28の外周面30が外装缶10の周壁内面32に面している。
電極群28は、互いに重ね合わせられた、それぞれ帯状の負極板34、正極板36及びセパレータ38からなる。正極板36における封口板16側の縁部及び封口板16の内面には、正極リード39の一端がそれぞれ接続され、正極板36と正極端子24とは正極リード39及び封口板16を介して電気的に接続されている。
【0021】
図2に示したように、電極群28は、負極板34及び正極板36をそれらの一端側から巻芯を用いて渦巻き状に巻回して形成されており、以下では、電極群28の外周側に位置付けられた負極板34及び正極板36の外端を巻き終わり端40,42という。
セパレータ38は、電極群28の巻回中心側にて折り曲げられて負極板34と正極板36との間に挟まれており、その両端部44,46が電極群28の外周側に位置付けられている。両端部44,46のうち一方の端部44は、電極群28の外周面30に位置付けられ、電極群28の外周面30は、端部44を含むセパレータ38の最外周部48により形成されている。
【0022】
また、電極群28にあっては、負極板34が正極板36よりも長く、負極板34の巻き終わり端40側が、セパレータ38の最外周部48の内側に隣接して位置付けられている。つまり、両極板34,36のうちで電極群28の最も外側に位置する最外極49は負極板34からなり、負極板34の巻き終わり端40を含む最外極49の外面は、セパレータ38の最外周部48により覆われている。
【0023】
上述した正極板36としては、格別限定されることはなく公知のものを使用することができる。例えば、正極板36は、図示しないけれどもニッケル製パンチングシート等からなる正極用芯体を有し、この正極用芯体の両面には、正極活物質である水酸化ニッケル粒子を含む正極活物質層が保持されている。
セパレータ38についても、格別限定されることはなく公知のものを使用することができ、例えば、ポリオレフィン製の不織布等をあげることができる。
【0024】
負極板34は、図3に示したように、負極用芯体52を有し、この負極用芯体の両面は、一側縁部54を除いて負極活物質層56,58で被覆されている。
以下では、負極板34における負極活物質層56,58で被覆された部分を負極板本体60という。また、露出した芯体の一側縁部54を芯体露出部54ともいう。負極板本体60は、負極活物質層56,58の厚みに応じて芯体露出部54よりも厚く、芯体露出部54が外装缶10の底面に面した電極群28の端部内に位置付けられている。
【0025】
負極用芯体52としては、格別限定されることはないが、焼結式ニッケル基板に比べて安価であることから、ニッケル若しくは鉄等からなる金属製シートであって複数の貫通孔を有する、例えばニッケル製パンチングシートが好ましい。
負極活物質層56,58としては、酸化カドミウム粉末を主体とする負極活物質とヒドロキシプロピルセルロースからなる結着剤とからなる。
【0026】
負極活物質及び結着剤についても、格別限定されることはないが、負極活物質として水素を選択した場合には、負極活物質層56,58は、更に水素のホストマトリックスとして水素吸蔵合金を含む。
なお、作図上の都合から、図1,2においては負極用芯体52の複数の貫通孔を省略しており、また、図2においては、負極板34の負極用芯体52を省略している。
【0027】
負極板34の巻き終わり端40、すなわち最外極49の端部の外面には、帯状の導電性タブ62の基端64が固定され、基端64はセパレータの最外周部48により覆われている。このタブ62は、セパレータ38の端部44から電極群28の外周面30上に突出して電極群28の周方向に延び、図4に示したように、タブ62の先端66は、外周面30にて露出している。この先端66は、周壁内面32に沿って延びており、周壁内面32とセパレータ38の最外周部48との間に挟まれている(図1,2参照)。従って、負極板34は、タブ62を介して外装缶10と電気的に接続されている。
【0028】
上述した構成を有する電池Aにおいては、電極群28の外周面30がセパレータ38の最外周部48により形成されて負極活物質層58が露出していないので、外装缶10への電極群28の挿入時に最外極49の負極活物質層58が脱落することが防止され、もって容量低下や内部短絡の発生が防止されている。
従って、この電池Aによれば、負極活物質層56,58に高粘着性の負極活物質を用いる必要がなく、また、負極活物質層56,58に含まれる結着剤を減量して活物質量を増量可能であることから、安価にして高容量化を達成可能である。
【0029】
そして、この電池Aにおいては、良好な導電性を有するタブ62を介して負極板34(最外極49)と外装缶10との間が電気的に接続されていることから、負極活物質層58の導電性に依存することなく、内部抵抗とそのばらつきを小さくすることができる。
更には、タブ62自体は、図3に示したように活物質層58を覆っていてもよく、その幅が格別限定されることがないことから、タブ62によれば良好な導電性を容易に確保可能であって、また、タブ62自体の長さも格別限定されることがなく、タブ62によれば周壁内面32とタブ先端66との接触面積を十分に確保して電気的な接触抵抗を低減可能である。
【0030】
ただし、タブ62は、図3に示したように、芯体露出部54とともに活物質層58も被覆可能な幅を有することが好ましい。このことは以下の理由による。
負極板本体60は、負極活物質層56,58の厚みに応じて芯体露出部54よりも厚いことから、外装缶10に挿入される以前においては、電極群28の外径は、芯体露出部54の部分よりも、負極板本体60が巻回された部分にて大きい。従って、タブ62の基端64側は負極活物質層58によって、一方、タブ62の先端66側は負極活物質層58が内側に接したセパレータ38の部分によって、電極群28の径方向外方に位置付けられている。
【0031】
そのため、外装缶10内に挿入された電極群28においては、タブ62はその基端64から先端66に至るまで負極活物質層58により内周壁32に向かって押されるので、セパレータ38の端部44から突出したタブ62の先端66側は、その長手方向ほぼ全域に亘って周壁内面32に強く押圧され、タブ先端66と周壁内面32とは互いに広い領域に亘って強く接触する。その結果として、タブ先端66と周壁内面32との間における電気的な接触抵抗は小さくなるので、電池Aの低抵抗化を実現することができる。
【0032】
また、タブ62の基端64は、芯体露出部54に溶接により固定されていることが好ましい。負極用芯体52は負極活物質層56,58に比べて導電性が高いことから、タブ基端64と負極板34との間を低抵抗にて電気的に接続することができるからである。
【0033】
【実施例】
1.電池の組み立て
実施例1
負極用芯体52となる厚みが0.06mmのニッケル製パンチングシートの両面に、酸化カドミウム粉末を主体とする負極活物質とヒドロキシプロピルセルロースからなる結着剤とを混合した負極活物質ペーストを塗着した。このとき、得られる負極板34において芯体露出部54となる幅1mmの一側縁部にはペーストを塗着しなかった。塗着されたペーストを、温度90℃で15分間乾燥させることにより負極活物質層56,58とした後、パンチングシートを幅40.5mm,長さ85mmで切断し、ペースト式カドミウム負極板34を作製した。
【0034】
得られた負極板34において、巻き終わり端40の外面に、図2に示したように、幅5mm、長さ30mm、厚み0.1mmのニッケル製タブ62を取り付けた。このとき、タブ62の基端64と芯体露出部54との間を溶接してタブ62を負極板34に固定した。
次に、厚み0.06mmのニッケル製パンチングシートを焼結することにより、正極用芯体となる、表面にニッケル焼結多孔体が形成されたニッケル製パンチングシートを用意した。そして、この表面のニッケル焼結多孔体に、公知の化学含浸法により水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を充填した後に、このパンチングシートを幅41mm,長さ65mmで切断してニッケル正極板36を作製した。
【0035】
これらの負極板34とニッケル正極板36とをポリプロピレン製の不織布である厚み0.22mm,幅43.5mm,長さ200mmのセパレータ38を介在させて、外装缶10よりも内径が僅かに小さい中空円筒形状を有するブロック内で渦巻き状に巻回して、外周面30がセパレータ38の最外周部48により形成された渦巻状電極群28を作製した。
【0036】
このようにして作製した電極群28を負極板34の芯体露出部54が底側に位置付けられるようにして、鉄にニッケルメッキを施した有底円筒状の外装缶10に挿入した。
この後、外装缶10の開口側に絞り加工を施して周方向溝12を形成した。ついで、正極端子24及び環状の絶縁パッキン14が装着された封口板16の内面及び正極板36に正極リード39の両端をスポット溶接した。
【0037】
ついで、外装缶10内に水酸化カリウム水溶液を主体としたアルカリ電解液を注入してから、正極リード39を折り曲げて外装缶10の開口内に封口板16等を載置した後、開口縁18を内方にかしめて外装缶10の開口を密封し、AAサイズの実施例1のニッケル−カドミウム蓄電池を製造した。
比較例1
負極用芯体52となる、厚み0.06mm,幅40.5mm,長さ85mmのニッケル製パンチングシートの両面のほぼ全面に、負極活物質層56,58が担持され、セパレータの長さが165mmであり、渦巻状電極群の外周面が負極板により形成されて負極板が外装缶の周壁内面と直接接触し、タブ62を備えていないこと以外は実施例1と同様にして比較例1の電池を作製した。
【0038】
2.電池の評価
内部抵抗の測定
上述のようにして作製した実施例1及び比較例1の電池それぞれ30個ずつについて、これら各電池の組立直後の内部抵抗(mΩ)をそれぞれ測定し、その結果を表1に示した。なお、表1には、実測値の最小値と最大値およびその平均値を示している。
【0039】
【表1】
Figure 2004296239
【0040】
表1の結果から明らかなように、外装缶の周壁内面にカドミウム負極板の活物質層を直接接触させた比較例1の電池においては、内部抵抗の平均値が大きいとともに、個々の抵抗値のばらつきが大きいことが分かる。一方、負極板に溶接されたタブの先端を外装缶の周壁内面に直接接触させた実施例1の電池にあっては、内部抵抗の平均値が小さいとともに、個々の抵抗値のばらつきも小さいことが分かる。
【0041】
このような結果は以下のような理由による。
比較例1の電池では、外装缶の周壁内面に導電性の低い負極活物質層のみが接触しているため内部抵抗およびそのばらつきが大きくなっている。これに対し、実施例1の電池においては、導電性の低い負極活物質層を介さずにタブによって負極板と周壁内面とが電気的に接続されているため、電池の内部抵抗とそのばらつきが抑制されている。
【0042】
なお、上述した実施形態においては、本発明をニッケル−カドミウム蓄電池に適用する例について説明したが、本発明は、ニッケル−カドミウム蓄電池に限らず、ニッケル−水素蓄電池等の各種の密閉型電池に適用できる。
そして、上述した実施形態においては、外装缶10は円筒状であったが、角筒状であってもよく、その場合には、電極群28としては、渦巻状電極群28を径方向両側から圧縮して扁平状にしたものを用いるか、または、図5に示した積層電極群68を用いてもよい。
【0043】
この積層電極群68においては、複数の負極板34の間に、それぞれ袋状のセパレータ70に包まれた複数の正極板36が挟まれている。電極群68の両外側には板状のセパレータ72が配置されており、この板状セパレータ72が積層電極群28の外面73を形成して角型の外装缶74の周壁内面に面する。板状セパレータ72の内側には負極板34からなる最外極49が位置付けられており、これら最外極49の端部からタブ62が延びて、タブ62の先端66は外装缶74の周壁内面と板状セパレータ72との間に挟まれて外装缶74の周壁内面に接している。
【0044】
なお、内側の負極板34と外側の負極板34(最外極49)との間は、芯体露出部76により互いに接続されている。
また、上述した実施形態においては、タブは負極用芯体とは別に用意された別部材であったが、タブは負極用芯体に一体に形成されたものであってもよく、タブの形状も帯状に格別限定されることはない。
【0045】
【発明の効果】
上述したように本発明の密閉型電池においては、渦巻状電極群の最外周にセパレータが位置しているので、負極活物質の結着強度が弱い場合でも集電体を使用せずに集電することが可能である。このため、本発明の密閉型電池は安価に製造することができる。
【0046】
また、本発明の密閉型電池においては、負極板と外装缶との間がタブにより電気的に接続されているので、内部抵抗及びそのばらつきが小さくなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるニッケル−カドミウム蓄電池を示す断面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1の電池に用いられる負極板の斜視図。
【図4】図1の電池に用いられる電極群の部分斜視図。
【図5】本発明の別の実施形態に係わる角型の密閉型電池に用いられる積層電極群の斜視図。
【符号の説明】
10 外装缶
28 電極群(渦巻状電極群)
32 周壁内面(内周壁)
34 負極板(第1極板)
36 正極板(第2極板)
38 セパレータ
48 セパレータ38の最外周部(カバー)
49 最外極
54 芯体露出部(芯体の一側縁部)
62 タブ
64 タブ62の基端
66 タブ62の先端

Claims (3)

  1. 一端が開口した導電性を有する外装缶と、
    前記外装缶内に電解質とともに収容され、互いに重ね合わされた第1極板、第2極板及びセパレータを含む電極群と、
    前記外装缶の開口内に配置され、前記外装缶を密封する封口体と
    を備え、
    前記電極群は、
    前記外装缶の内周壁に面し且つ前記セパレータにより形成されたカバーと、
    前記カバーの内側に隣接し且つ前記第1極板からなる最外極と、
    基端が前記最外極に固定される一方、先端が前記外装缶の内周壁と前記カバーとの間にて挟まれて前記内周壁に接触し、前記最外極と前記内周壁との間を電気的に接続するタブと
    を含むことを特徴とする密閉型電池。
  2. 前記電極群は、前記セパレータを介して前記第1極板及び前記第2極板を渦巻状に巻回してなり、
    前記カバーは前記電極群の外周面を形成し、
    前記タブは前記電極群の周方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型電池。
  3. 前記第1極板は、芯体及び前記芯体の両面を被覆する活物質層からなる極板本体と、前記極板本体から前記外装缶の底側に突出し且つ前記芯体からなる芯体露出部とを含み、
    前記タブの先端は、前記極板本体が内側に隣接したカバーの部分と前記外装缶の内周壁との間にて挟まれる一方、前記タブの基端は前記芯体露出部に溶接されていることを特徴とする請求項2に記載の密閉型電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010015213A1 (zh) * 2008-08-08 2010-02-11 深圳市比克电池有限公司 电池及其装配方法

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