JP2004295876A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、CPU(中央演算処理装置;Central Processing Unit)を備えたプロセッサシステムへの利用に好適な、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を抑制するための省電力演算装置及びその方法、並びに省電力演算プログラム及びその記録媒体に関する。
携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなど、バッテリーにより電力を供給することにより、携帯を可能にするシステムが普及している。そのようなシステムにおいては限られた電力を有効に使用するため、消費電力を抑える省電力に関する様々な技術が採用されてきた。このような省電力技術として、例えばシステムに含まれる機器ごとに消費電力を抑えるもの、或いはシステム全体の動作を見て消費電力を抑えるものなどが知られている(特許文献1参照)。
特開平8−314587公報(第7頁、第1図)
しかし、従来の省電力技術では、電力を消費する機器の動作状態が変化し、それに伴って当該機器の消費電力が変化するとき、システム全体の単位時間当りの消費電力の変動を抑えることができないという問題点があった。バッテリーは、消費電力の積算量が同一であっても、消費電力の変動が大きいほど、より短時間で充電エネルギーを失うという特性を有している。従って、従来の省電力技術は、消費電力の変動に伴うバッテリーの充電エネルギーの無駄な消費を抑制できず、バッテリーの寿命(充電エネルギーを失うまでの期間)を不必要に縮めてしまうという問題点を有していた。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を抑制することを可能にする省電力演算装置及びその方法、並びに省電力演算プログラム及びその記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は省電力演算装置であって、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出し、前記変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定し、出力する機器情報管理部と、前記機器情報管理部が出力する前記変化させるべき消費電力に従って前記全体の消費電力が変化するように、前記一つ以上の機器のうち、少なくとも一つの機器への制御命令を生成し出力する省電力決定部と、前記省電力決定部が出力する前記制御命令に従って、前記少なくとも一つの機器を制御する機器制御部とを備えるものである。
この構成によれば、機器情報管理部が、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出し、この変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定し、出力するので、出力された変化させるべき消費電力を用いて、一つ以上の機器のうちの何れかを制御することにより、全体の消費電力の変動を抑制することができる。
また、機器情報管理部が出力する変化させるべき消費電力に従って、全体の消費電力が変化するように、少なくとも一つの機器への制御命令が生成、出力され、この制御命令に従って少なくとも一つの機器が制御されるので、全体の消費電力の変動が抑制される。
請求項2に記載の発明は請求項1記載の省電力演算装置であって、前記省電力決定部は、前記変化させるべき消費電力を前記一つ以上の機器の各々に対する制御命令へ変換する規則を保持しており、前記省電力決定部は、前記規則に基づいて前記少なくとも一つの機器への前記制御命令を生成し出力するものである。
この構成によれば、省電力決定部は、変化させるべき消費電力を一つ以上の機器の各々に対する制御命令へ変換する規則を保持し、この規則に基づいて少なくとも一つの機器への制御命令を生成し出力するので、制御命令の生成を容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明は請求項2記載の省電力演算装置であって、前記変化させるべき消費電力を、前記一つ以上の機器として追加可能な機器に対する制御命令へ変換する規則を記憶する記憶部を更に備え、前記機器情報管理部は、前記追加可能な機器の前記一つ以上の機器への追加があった場合に、追加された前記機器に対応しかつ前記記憶部に記憶される前記規則を前記省電力決定部へ保持させるものである。
この構成によれば、変化させるべき消費電力を、一つ以上の機器として追加可能な機器に対する制御命令へ変換する規則を記憶する記憶部を更に備え、機器情報管理部は、追加可能な機器の上記一つ以上の機器への追加があった場合に、追加された機器に対応しかつ記憶部に記憶される規則を省電力決定部へ保持させるので、追加可能な機器の追加があった場合に、省電力決定部は追加のあった機器に対する制御命令を生成し出力することができる。
請求項4に記載の発明は請求項1乃至3の何れかに記載の省電力演算装置であって、前記機器制御部は、前記一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と動作の許容範囲とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、前記動作内容が前記許容範囲を超える場合には、前記省電力決定部に対し、前記動作内容に対応する制御命令の出力を禁止するものである。
この構成によれば、機器制御部が、一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と動作の許容範囲とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、動作内容が許容範囲を超える場合には、省電力決定部に対し、動作内容に対応する制御命令の出力を禁止するので、動作内容が許容範囲を超え続けることを回避することができる。
請求項5に記載の発明は請求項1乃至3の何れかに記載の省電力演算装置であって、前記機器制御部は、前記一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と制御命令に従った動作の許容経過時間とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、前記動作内容が制御命令に従った動作に移行した後の経過時間が前記許容経過時間を超える場合には、前記省電力決定部に対し、前記動作内容に対応する制御命令の出力を禁止するものである。
この構成によれば、機器制御部が、一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と制御命令に従った動作の許容経過時間とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、動作内容が制御命令に従った動作に移行した後の経過時間が許容経過時間を超える場合には、省電力決定部に対し、前記動作内容に対応する制御命令の出力を禁止するので、制御命令に従った動作が、許容される限界時間を超えて更に継続することを回避することができる。
請求項6に記載の発明は請求項1乃至5の何れかに記載の省電力演算装置であって、前記一つ以上の機器には、前記一つ以上の機器に電力を供給する電源としてのバッテリーが接続されており、前記機器情報管理部は、前記全体の消費電力の減少する方向への変動を検出した場合には、前記全体の消費電力の減少を抑制したときの前記バッテリーに対する省電力効果が、前記全体の消費電力の減少による前記バッテリーに対する省電力効果よりも優れている場合に限って、前記変化させるべき消費電力を作成し、出力するものである。
この構成によれば、一つ以上の機器には、一つ以上の機器に電力を供給する電源としてのバッテリーが接続されており、機器情報管理部は、全体の消費電力の減少する方向への変動を検出した場合には、全体の消費電力の減少を抑制したときのバッテリーに対する省電力効果が、全体の消費電力の減少によるバッテリーに対する省電力効果よりも優れている場合に限って、変化させるべき消費電力を作成し出力するので、バッテリーの寿命をより長く保つことができる。
請求項7に記載の発明は請求項1乃至6の何れかに記載の省電力演算装置であって、前記機器情報管理部は、前記一つ以上の機器の各々の消費電力の変化のパターン又は前記一つ以上の機器の全体の消費電力の変化のパターンを保持し、前記何れかのパターンと前記一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出した結果とに基づいて、前記全体の消費電力の未来値を予測し、前記全体の消費電力の変動として未来における変動を抑制するように、前記変化させるべき消費電力を決定し、出力するものである。
この構成によれば、機器情報管理部は、一つ以上の機器の各々の消費電力の変化のパターン又は一つ以上の機器の全体の消費電力の変化のパターンを保持し、これら何れかのパターンと一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出した結果とに基づいて、全体の消費電力の未来値を予測し、全体の消費電力の変動として未来における変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定し、出力するので、全体の消費電力の変動を抑制するための機器の制御が時間遅れなしで実現する。このため、全体の消費電力の変動がより効果的に抑制される。
請求項8に記載の発明は請求項1乃至7の何れかに記載の省電力演算装置であって、前記省電力演算装置が前記一つ以上の機器に含まれているものである。
この構成によれば、省電力演算装置が一つ以上の機器に含まれているので、省電力演算装置自身を含めた一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を抑制することができる。
請求項9に記載の発明は省電力演算方法であって、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出するステップと、検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定するステップと、決定した前記変化させるべき消費電力に従って前記全体の消費電力が変化するように、前記一つ以上の機器のうち、少なくとも一つの機器への制御命令を生成するステップと、生成した前記制御命令に従って、前記少なくとも一つの機器を制御するステップとを備えるものである。
この構成によれば、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出するステップと、検出した全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定するステップと、決定した変化させるべき消費電力に従って全体の消費電力が変化するように、一つ以上の機器のうち、少なくとも一つの機器への制御命令を生成するステップと、生成した制御命令に従って、少なくとも一つの機器を制御するステップとを備えるので、全体の消費電力の変動が抑制される。
請求項10に記載の発明はプログラムであって、コンピュータに、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるものである。
この構成によれば、コンピュータに、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、検出した全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるので、決定された変化させるべき消費電力を用いて、一つ以上の機器のうちの何れかを制御することにより、全体の消費電力の変動を抑制することができる。
請求項11に記載の発明はコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータに、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるためのプログラムを記録したものである。
この構成によれば、コンピュータに、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、検出した全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるので、決定された変化させるべき消費電力を用いて、一つ以上の機器のうちの何れかを制御することにより、全体の消費電力の変動を抑制することができる。
以上のように本発明により、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力が変動することを抑制することができる。それにより、バッテリーを一つ以上の機器の電源とした場合に、当該バッテリーの省電力性能を向上させ、寿命を長くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による省電力演算装置を有するシステムの一例を示すブロック図である。このシステム200は、モバイル通信装置として構成されており、電力供給源17、電力消費機器群18、及び省電力演算装置101を備えている。電力供給源17は、電力消費機器群18に含まれる各機器へ電力を供給する電源であり、図1の例ではバッテリーである。電力消費機器群18は、電力を消費する少なくとも1つの機器を含んでおり、図1の例では、CPU1、HDD(ハードディスク装置)12、RAM(Random Access Memory)13、パワーアンプ14、バックライト15、及び通信用CPU16を含んでいる。CPU1は、RAM13或いはHDD12に格納されるプログラムに基づいて、システム200の機能、例えば通信機能、表示機能、データ記憶機能、データ読出し機能等を実現するものである。パワーアンプ14は、例えばシステム200が基地局へ送信する信号を増幅するための増幅器である。バックライト15は、例えばLCD(液晶表示器)に用いられる光源である。通信用CPU16は、RAM13或いはHDD12に格納されるプログラムに基づいて、システム200の機能のうち、特に通信インタフェース機能を担当するCPUである。
図1は本発明の実施の形態1による省電力演算装置を有するシステムの一例を示すブロック図である。このシステム200は、モバイル通信装置として構成されており、電力供給源17、電力消費機器群18、及び省電力演算装置101を備えている。電力供給源17は、電力消費機器群18に含まれる各機器へ電力を供給する電源であり、図1の例ではバッテリーである。電力消費機器群18は、電力を消費する少なくとも1つの機器を含んでおり、図1の例では、CPU1、HDD(ハードディスク装置)12、RAM(Random Access Memory)13、パワーアンプ14、バックライト15、及び通信用CPU16を含んでいる。CPU1は、RAM13或いはHDD12に格納されるプログラムに基づいて、システム200の機能、例えば通信機能、表示機能、データ記憶機能、データ読出し機能等を実現するものである。パワーアンプ14は、例えばシステム200が基地局へ送信する信号を増幅するための増幅器である。バックライト15は、例えばLCD(液晶表示器)に用いられる光源である。通信用CPU16は、RAM13或いはHDD12に格納されるプログラムに基づいて、システム200の機能のうち、特に通信インタフェース機能を担当するCPUである。
省電力演算装置101は、電力消費機器群18の全体の消費電力の変動を抑制するように、電力消費機器群18の各機器を制御するもので、機器情報管理部21、省電力決定部23及び機器制御部25を備えている。また、機器情報管理部21は機器情報管理テーブル22を有し、省電力決定部23は命令変換テーブル24を有し、機器制御部25は制御状態管理テーブル26を有している。
省電力演算装置101は、プログラムを要しないハードウェアにより構成しても良いが、好ましくは、プログラムに基づいて動作するCPUによって実現される。それにより、省電力演算装置101を、より容易に構成することが可能となる。また、電力消費機器群18を構成する機器の変更、すなわち機器の追加及び削除にも柔軟に対応することが可能となる。省電力演算装置101の機能を実現するプログラム(以下、省電力演算プログラム)は、CPUによる基本的な動作を規定するOS(オペレーティングシステム)に該当する。省電力演算プログラムは、例えばRAM13或いはHDD12(本発明の記憶部の具体例に相当する)に記憶される。
省電力演算プログラムは、ROM(Read Only Memory)、フレキシブルディスク、CD−ROM等の記録媒体31を通じて供給することも、電話回線、ネットワーク等の伝送媒体33を通じて供給することも可能である。図1には、記録媒体31としてCD−ROMが描かれており、伝送媒体33として、通信インタフェースとしての通信用CPU16を通じて接続される電話回線が描かれている。CD−ROMに記録された省電力演算プログラムは、CD−ROM読取装置32を電力消費機器群18に追加して接続することにより、読み出すことができ、更にHDD12或いはRAM13に格納することができる。記録媒体31としてROMの形態で省電力演算プログラムが供給される場合には、当該ROMを電力消費機器群18に追加することにより、省電力演算装置101は省電力演算プログラムに従った処理を実行可能となる。伝送媒体33を通じて供給される省電力演算プログラムは、通信用CPU16を通じて受信され、例えばHDD12或いはRAM13に格納される。伝送媒体33は、有線の伝送媒体に限らず無線の伝送媒体であっても良い。
省電力演算装置101の機能を実現するCPUは、CPU11とは別体のものであってもよいが、CPU11と同一である方がより望ましい。省電力演算装置101として機能するCPUがCPU11と同一であれば、専用のCPUを別途設けることを要しないという利点が得られるだけでなく、省電力演算装置101をも含めたシステム200の全消費電力の変動の抑制が達成されるという利点が得られる。或いは、省電力演算装置101の機能を実現するCPUを、CPU11とは別体のものとして構成すると共に、電力消費機器群18の中に、CPU11と共に組み込んで、省電力演算装置101による制御の対象とすることも可能である。以上のように、省電力演算装置101は、電力消費機器群18と分離された形態で構成されるとは限らず、むしろ望ましくは、電力消費機器群18に含まれる。
機器情報管理部21は、各機器の動作状態を入力情報として保持し、電力消費機器群18全体の消費電力(総消費電力と称する)に変動があったとき、この変動量を補償して、その結果としての総消費電力の変動量を最小限に保つために、電力消費機器群18内の1ないしそれ以上の何れかの機器に対して変化させるべき消費電力(以下、「変化させるべき消費電力」と称する)を決定し、出力する。機器情報管理部21は、消費電力を変化させるべき機器を特定することなく、総消費電力をいくら変化させるべきか、を決定し出力する。例えば、総消費電力が100W(ワット)から120Wに変化した場合、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を最小限に保つために変化させるべき消費電力として、マイナス20Wを出力する。
機器情報管理部21が持つ機器情報管理テーブル22は、電力消費機器群18内において電力を消費する一つ以上の機器と、各機器が消費している電力と、電力消費機器群18内の全機器が消費している電力の合計値、即ち総消費電力とを保持している。図2は、機器情報管理テーブル22の一例を表形式で示す説明図である。図2に示すように、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の各機器の消費電力を反復的に検出しており、少なくとも前回の検出で得られた消費電力(前回の消費電力と称する)と今回の検出で得られた消費電力(現在の消費電力と称する)とを、機器情報管理テーブル22に保持する。
図2の例では、機器情報管理テーブル22は、前回の消費電力として、CPU11が100W、HDD12が60W、RAM13が40W、パワーアンプ14が10W、バックライトが0W、通信用CPUが30W、及びそれらの合計である総消費電力が300Wという情報を保持している。総消費電力は、機器情報管理部21が、各機器の消費電力を加算することにより得られる。また図2の例では、機器情報管理テーブル22は、現在の消費電力として、CPU11が前回の100Wから150Wに上昇した値を保持し、バックライトが前回の0Wから20Wに上昇した値を保持し、その他の機器については前回と同一の値を保持している。その結果、機器情報管理テーブル22は、現在の総消費電力として、前回から70W上昇した370Wという情報を保持している。
機器情報管理部21は、前回の総消費電力から現在の総消費電力への変動量を、総消費電力の減算を実行することにより検出する。図2の例では、370W−300W、という減算により、変動量+70Wが得られている。その結果、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を最小にするために変化させるべき消費電力として、−70Wを得る。
省電力決定部23は、変化させるべき消費電力を入力情報とし、当該消費電力を、与えられた条件に従って機器制御の命令に変換し、出力する。省電力決定部23が持つ命令変換テーブル24は、変化させるべき消費電力に対応づけて、制御を実施すべき機器とその機器への命令とを保持している。命令変換テーブル24は、例えば、CPU11に対する条件、或いはRAM13に対する条件などを保持している。すなわち、命令変換テーブル24は、入力情報としての変化させるべき消費電力を、制御すべき機器への制御命令に変換する規則を保持している。
図3は、命令変換テーブル24の一例を表形式で示す説明図である。図3の例では、変化させるべき消費電力が−10Wであるときには、CPU11の動作クロック数を−10Hz(ヘルツ)だけ変化させる、すなわちCPU11の動作クロック数を10Hz遅くするという命令と、RAM13への電力供給をオフするという命令とが保持されている。これら2つの命令の何れかが実行されれば、総消費電力の変動を最小にすべく、電力消費機器群18内の機器の消費電力を−10Wだけ変化させるという、左端の欄に保持される内容が実現する。
また図3の例では、命令変換テーブル24は、各命令に対応づけて動作フラグを保持している。動作フラグは、後述するように機器制御部25によって設定/解除される。省電力決定部23は、動作フラグが1に設定された命令を選択することはできず、動作フラグが0に解除された命令のみを選択することができる。省電力決定部23は、単一の命令だけでなく、複数の命令の組み合わせを選択することも可能である。例えば、変化させるべき消費電力が−30Wであるときには、省電力決定部23は、バックライト15の光度を1だけ下げる、という単一の命令を選択しても良く、CPU11の動作クロック数を10Hz下げる、という命令と、HDD12への電力供給をオフする、という命令との2つの命令を同時に選択しても良い。
省電力決定部23は、可能な選択が複数通りある場合には、与えられた優先順位に基づいて、何れか一つを選択してもよい。例えば、CPU11の動作クロック数を変化させる制御を優先させることができる。或いは、図3の上覧に位置する命令ほど優先度を高く設定してもよい。後者の場合、省電力決定部23は、可能な限り上覧に位置する命令、又は命令の組を選択することとなる。例えば、変化させるべき消費電力が−30Wであるときには、省電力決定部23は、バックライト15の光度を1だけ下げる、という単一の命令に優先して、CPU11の動作クロック数を10Hz下げる、という命令と、HDD12への電力供給をオフする、という命令とを選択することとなる。優先順位は任意に設定することが可能である。
図3の例では、変化させるべき消費電力が10W間隔で与えられている。この場合には、例えば機器情報管理部21は、変化させるべき消費電力として、10W間隔の値を出力すればよい。或いは、省電力決定部23は、機器情報管理部21が出力する変化させるべき消費電力に最も近い値を、参照すべき消費電力として命令変換テーブル24から選択してもよい。何れの場合であっても、命令変換テーブル24に保持される、変化させるべき消費電力の間隔を狭く設定するほど、総消費電力の変動をより精度良く抑えることができる。なお図3には、1つの変化すべき消費電力に対応する1つの機器に対する制御命令が高々1つである例を示した。しかし一般に、1つの変化すべき消費電力に対応する1つの機器に対する制御命令は、同時に実行可能であれば複数であってもよい。
機器制御部25は、省電力決定部23からの命令を入力情報とし、当該命令に基づいて電力消費機器群18に属する各機器を制御する。機器制御部25は、例えば、省電力決定部23から「CPU11の動作クロック数を20Hz遅くする」という命令を受けると、当該命令を、CPU11の動作クロック数を20Hz遅くするという動作を行うアセンブラ命令などに変換することにより、CPU11を制御する。CPU11を制御するアセンブラ命令の他に、HDD12を制御するアセンブラ命令、RAM13を制御するアセンブラ命令、パワーアンプ14を制御するアセンブラ命令、バックライト15を制御するアセンブラ命令、通信用CPU16を制御するアセンブラ命令などがある。このようなアセンブラ命令自体は、従来周知であるので、その詳細については説明を略する。
機器制御部25が有する制御状態管理テーブル26は、機器制御部25が制御している機器の、通常の動作値(例えば、CPU11の動作クロック数)と、現在の動作値(例えば、CPU11の動作クロック数)と、制御可能な限界動作値(例えば、CPU11は10メガヘルツ未満では動作不能など)と、現在の動作値が通常動作値から変化を開始した時刻からの経過時間と、変化させることが可能な限界経過時間(例えば、CPU11は連続して10秒間までクロック制御が可能)とを保持している。
図4は、制御状態管理テーブル26の一例を表形式で示す説明図である。図4の例では、制御状態管理テーブル26は、機器制御部25が制御対象とする各機器に対応づけて、通常の動作値、現在の動作値、限界動作値(上限及び下限)、変動経過時間、並びに変動経過限界時間を保持している。通常の動作値とは、システム200が安定状態にあるときの動作値である。現在の動作値は、機器制御部25が機器に対して現在行っている制御の内容であり、言い換えると制御を受けて動作する機器の現在の動作内容である。現在の動作値は、省電力決定部23が出力する制御命令に従って、通常の動作値とは異なる値に設定される。従って、通常の動作値とは異なる現在の動作値は、省電力決定部23が出力する制御命令に対応する。1つの変化すべき消費電力に対応する1つの機器に対する制御命令が複数である場合には、それに対応して、動作値も複数種類となる。
限界動作値とは、機器の特性から許容し得る動作値の範囲の限界値である。変動経過時間は、現在の動作値が通常の動作値から変動した後の経過時間である。変動経過限界時間は、変動経過時間に対して許容し得る限界の値、すなわち許容経過時間である。通常の動作値、限界動作値、及び変動経過限界時間は、何れも予め与えられた定数である。これに対して、現在の動作値及び変動経過時間は変数である。機器制御部25は、制御対象とする電力消費機器群18に属する各機器の現在の動作値と変動経過時間とを把握することができるので、制御状態管理テーブル26上のこれらの変数を時々刻々に更新する。変動経過時間は、例えば、現在の動作値が通常の動作値から変動したときに、不図示のタイマーをセットすることにより容易に算出可能である。
図4の例では、CPU11について、通常の動作値として200Hzを保持し、現在の動作値として100Hzを保持し、限界動作値として300Hz(上限)及び50Hz(下限)を保持し、変動経過時間として5sec(秒)を保持し、変動経過限界時間として10secを保持している。パワーアンプ14のように、動作値を持たない場合もあり得る。また、一般に限界動作値には上限と下限とを設定することが可能であるが、RAM13の例及びパワーアンプ14の例のように、上限と下限のうちの一方又は双方が設定できない場合もあり得る。RAM13及びHDD12について、「On」とは電源をオンすること、すなわち電力の供給をオンすることを意味し、「Off」とは電源をオフすること、すなわち電力の供給をオフすることを意味する。バックライト15に関して、光度設定0〜5は、光度0を含めた6段階の光度の設定値を表している。
ある機器について、現在の動作値が限界動作値を超えている場合には、機器制御部25は、総消費電力の補償を実現するための当該機器の制御を規制するために、命令変換テーブル24の命令のうち、当該動作に対応づけられた動作フラグを1に設定する。これにより、現在の動作値が限界動作値を超え続けることを回避することができる。
また、機器制御部25は、ある機器について変動経過時間が変動経過限界時間を超えると、総消費電力の補償を実現するための当該機器の制御を規制するために、命令変換テーブル24の命令のうち、当該動作に対応づけられた動作フラグを1に設定する。従って、例えば「CPU11の動作クロックを10Hz下げる」という命令が、変動経過限界時間の10secを超えて実行された場合には、命令変換テーブル24において「CPU11の動作クロックを10Hz下げる」という命令に対応する動作フラグが1に設定される。その時点で、省電力決定部23は「CPU11の動作クロックを10Hz下げる」という命令を選択することができなくなる。それに伴い、機器制御部25は、「CPU11の動作クロックを10Hz下げる」という命令に従ったCPU11の制御を終了することとなる。それにより、制御命令に従ったCPU11の動作が、許容される限界時間を超えて更に継続することを回避することができる。このように、命令変換テーブル24が保持する情報は、制御状態管理テーブル26に保持される情報に基づいて更新される。
また、命令変換テーブル24が保持する情報は、機器情報管理部21が保持している各機器の情報によっても更新される。既に例示したように、命令変換テーブル24には、特定の一つの機器に対しての命令のみが保持されてもよく、一つ以上の機器に対しての命令が保持されても良い。命令変換テーブル24には、機器制御部25が制御できない機器に対する命令は保持されない。
電力消費機器群18に新たな機器が追加される場合には、機器情報管理テーブル22には追加された機器に関する情報が追加され、それに伴って、命令変換テーブル24にも当該機器に関する情報が追加される。新たな機器を追加する例として、RAM13を増設して記憶容量を拡張する場合、プリンタ、マウス等の外部入出力機器をUSBインタフェース等を通じて接続する場合等が挙げられる。また、電力消費機器群18からある機器が除去される場合には、機器情報管理テーブル22には除去された機器に関する情報が削除されると共に、命令変換テーブル24においても当該機器に関する情報が削除される。
例えば、電力消費機器群18に、新たな機器としてプリンタを増設した場合には、省電力演算装置101の機能を実現するOSとしてのプログラムは、プリンタの増設を容易に検知することが可能である。それにより、機器情報管理部21は、機器情報管理テーブル22に、増設されたプリンタの消費電力の記録を開始することができ、機器制御部25は、増設されたプリンタの制御を開始することができる。また、当該OSにはプリンタドライバが予めインストールされており、このプリンタドライバには、命令変換テーブル24に保持すべきプリンタに関する命令、及び制御状態管理テーブル26に保持すべき通常の動作値等の情報が含まれている。それにより、機器情報管理部21は、命令変換テーブル24に、増設されたプリンタに関する命令を追加することができ、機器制御部25は、制御状態管理テーブル26にプリンタに関する情報を追加することができる。
機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力が減少する方向に変動したときには、この変動を減殺するように、変化すべき消費電力を決定し出力することを、必ずしも要しない点に注意すべきである。電力消費機器群18の総消費電力が減少した場合には、好ましくは機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の変動を最小限に保つときの電力供給源17としてのバッテリーに対する省電力効果と、電力消費機器群18の総消費電力の減少による上記省電力効果とを比較し、電力消費機器群18の総消費電力の減少による省電力効果の方が優れている場合は、変化させるべき消費電力を省電力決定部23へ出力しない。総消費電力が減少する場合には、この減少を抑えるよりも減少するに任せた方が省電力効果が高く、電力供給源17としてのバッテリーの寿命を長く保つことができる場合があるからである。
図5は本実施の形態による省電力演算装置101の動作手順を示すフローチャートである。省電力演算装置101の機器情報管理部21は、電力消費機器群18内の機器の情報を管理している(S101)。機器情報管理部21は、管理している情報から電力消費機器群18全体の消費電力が変化したかを判断する(S102)。機器情報管理部21は、消費電力が変化していた場合、消費電力が増加したか減少したかを判断する(S103)。消費電力が変化していなければ、機器情報管理部21は、引き続き電力消費機器群18内の機器の情報を管理する。
ステップS103において、消費電力が増加していた場合、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の変動を最小限に保つために変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へ出力する(S104)。総消費電力が減少していた場合には、機器情報管理部21は、総消費電力の減少による電力供給源17としてのバッテリーに対する省電力効果と総消費電力の変動を最小限に保つことによる上記省電力効果とを比較し(S105)、後者が優れている場合には、変化させるべき消費電力を省電力決定部23へ出力する(S104)。前者が優れている場合には、再び、機器情報管理部21は電力消費機器群18内の機器の情報を管理する。
省電力決定部23は、命令変換テーブル24を参照して命令が登録されているか否かを判定し(S106)、入力された変化させるべき消費電力に対応づけられた命令が保持されている場合には、入力された変化させるべき消費電力を、対応する命令に変換する(S107)。命令が保持されていない場合は、処理は、機器情報管理部21が電力消費機器群18内の機器の情報を管理している定常状態に戻る。省電力決定部23によって命令に変換されると(S107)、その命令は機器制御部25へと出力され、機器制御部25にて命令が実行される(S108)。
図6は本実施の形態による省電力演算装置101の機器情報管理部21の動作手順を示すフローチャートである。機器情報管理部21は電力消費機器群18内の機器の情報を管理している(S201)。機器情報管理部21は、新しい機器が増えたか否かを判断し(S202)、増えている場合は、その機器が制御可能な機器か否かを判断する(S203)。その機器が制御可能な機器であれば、機器情報管理部21は、省電力決定部23の命令変換テーブル24にその機器に対する命令を追加する(S204)。ステップS203において、上記機器が制御可能な機器でない場合は、機器情報管理部21は、引き続き電力消費機器群18内の機器の情報を管理する。
ステップS202において、新しい機器が増えない場合は、機器情報管理部21は、機器が減ったか否かを判断する(205)。減っていた場合は、機器情報管理部21は、その機器が制御可能な機器だったかを判断する(S206)。制御可能な機器であった場合は、機器情報管理部21は、省電力決定部23の命令変換テーブル24からその機器に対する命令を削除する(S207)。ステップS205、S206において、それぞれNOの場合は、機器情報管理部21は、電力消費機器群18内の機器の情報を管理する。
図7は本実施の形態による省電力演算装置101の機器制御部25の動作手順を示すフローチャートである。機器制御部25は、命令に従いある機器Aを制御する(S301)。次に、機器制御部25の制御状態管理テーブル26の情報が更新される(S302)。次に、機器制御部25は、更新された現在の動作値が通常動作値から変化を開始した時刻からの経過時間が、変化させることが可能な限界経過時間に達しているかを判断する(S303)。NOの場合、機器制御部25は、次に制御状態管理テーブル26の現在の動作値が制御可能な限界値に達しているか否かを判断する(S304)。ステップS303またはS304においてYESの場合、機器制御部25は、省電力決定部23の命令変換テーブル24から、前述の機器Aの制御選択を回避させ、すなわち対応する動作フラグを1に設定し(S305)、処理をS303に戻す。
ステップS304においてNOの場合、機器制御部25は、省電力決定部23の命令変換テーブル24からの前述の機器Aの制御選択が回避されているか否か、すなわち対応する動作フラグが1に設定されているか否か、をチェックする(S306)。回避されている場合は、機器制御部25は、回避を解除し、すなわち対応する動作フラグを0に解除し(S307)、処理を次の命令待ちへ進める(S308)。回避されていない場合は、機器制御部25は、処理を次の命令待ちへ進める(S308)。
図8〜図11の各々は、本実施の形態による、機器情報管理部21が検出する電力消費機器群18の総電力消費量と時間との関係を表すグラフと、それに対して変化させるべき消費電力と時間との関係を表すグラフと、機器制御部25が命令実行後の総消費電力と時間との関係を表すグラフとを、上段から順に示している。なお、機器情報管理部21が「検出」する総消費電力の代わりに、後述する、機器情報管理部21が「予測」する総消費電力をグラフに表しても、結果は同様となる。
図8の曲線51は、機器情報管理部21が管理している電力消費機器群18の総消費電力が、時刻t1からt2の期間に一定以上を消費したときのものである。このとき機器情報管理部21は、時刻t1からt2にかけて曲線52のように変化させるべき消費電力を決定する。この結果、機器制御部25が命令実行後の総消費電力としては、曲線53のように変動が最小限に保たれる。
図9の曲線61は、機器情報管理部21が管理している電力消費機器群18の総消費電力が、時刻t1からt2の期間に一定よりも少ないときのものである。このとき機器情報管理部21は、変化させるべき消費電力を曲線62のように決定する。この結果、電力消費機器群18全体としては曲線63のように、総消費電力が時刻t1からt2の期間において少なくなる。なお図9は、総消費電力の減少による省電力効果の方が、総消費電力の変動を最小限に保つことによる省電力効果よりも優れていると、機器情報管理部21が判断した場合に該当する。
図10の曲線71は、機器情報管理部21が管理している電力消費機器群18の総消費電力が、時刻t1からt2の期間にわたって一定以上となり、その後もその値を維持するときのものである。このとき機器情報管理部21は、時刻t1からt2の期間に、変化させるべき消費電力を曲線72のように決定する。この結果、機器制御部25が命令実行後の総消費電力としては、時刻t1からt2の期間においては曲線73のように変動が最小限に保たれる。機器制御部25の制御に限界時間がある場合には、例えば時刻t2以降において、機器の消費電力を減少させたままにはできないので、時刻t2からt3の期間にわたって可能な限り徐々に、制御した機器の消費電力を元に戻す。
図11の曲線81は、機器情報管理部21が管理している電力消費機器群18の総消費電力が、時刻t1からt2の期間において一定よりも少なく、その後もその値を維持するときのものである。このとき機器情報管理部21は、変化させるべき消費電力を曲線82のように決定する。この結果、電力消費機器群18の総消費電力は、曲線83のように時刻t1からt3の期間にわたって少なくなる。なお図11は、総消費電力の減少による省電力効果の方が、総消費電力の変動を最小限に保つことによる省電力効果よりも優れていると、機器情報管理部21が判断した場合に該当する。
本実施の形態による省電力演算装置101は、以上のように構成され、かつ動作するので、電力消費機器群18の総消費電力の変動を最小限に抑えることができる。それにより、電力供給源17としてのバッテリーの充電エネルギーを節減することができる。
なお、総消費電力の変動があった後に、変化させるべき消費電力に従って機器の消費電力の制御が行われるまでに、省電力演算装置101のプログラムがループを一巡する微少な時間だけ、遅れを生じる場合があり得る。しかしながら、電力消費機器群18には、電源電圧の平滑化のためのコンデンサ30(図1)が介挿されるのが通例であり、それによって電力消費機器群18の総消費電力の一時的な変動は吸収される。従って、上記遅れがあっても、図8〜図11に例示したように、総消費電力の変動は最小限に抑制される。
また、省電力演算装置101は、システム200がモバイル機器である場合など、電力供給源17としてバッテリーが用いられる場合に、バッテリーの充電エネルギーを節減するという効果とは別の機構を通じて、システム200の使用可能時間を更に長くすることができる。電力供給源17としてバッテリーの充電エネルギー(いわゆる、バッテリー残量)が一定値を下回ったときには、システム200は「バッテリー残量無し」と判断し、動作を終了する。省電力演算装置101は、バッテリーの急激な減少を抑制するので、システム200の動作終了までの時間を延長することができる。図12はこのことを説明するためのグラフである。
図12の曲線91は省電力演算装置101を有しない従来のシステムが把握するバッテリー残量と時間との関係を表している。従来のシステムでは、バッテリー残量が少なくなってきたときに、機器の電力消費の急激な増加があった場合には、バッテリー残量が急激に減少し(時刻t91)、その時点でシステムは「バッテリー残量無し」と判断し、動作を終了する。すなわち、従来のシステムでは、時刻t91にて動作を終了する。
図12の曲線92は省電力演算装置101を有するシステム200が把握するバッテリー残量と時間との関係を表している。省電力演算装置101の働きにより、バッテリー残量が少なくなってきたときに機器の消費電力の急激な増加があった場合においても(時刻t91)、バッテリー残量の急激な変化を抑えることができる。その結果、省電力演算装置101を有するシステム200は、本来の「バッテリー残量無し」の時点(時刻t92)まで稼動することが可能になる。更に、省電力演算装置101の働きによって、総消費電力の変動が抑制されるために、バッテリーの充電エネルギーの無駄な消費が抑えられるので、曲線93が示すように、バッテリー残量の減少の度合いは、従来のシステムに比べて緩やかである。その結果、システム200は、時刻t92より更に遅い時刻t93まで稼働することが可能となる。
(実施の形態2)
省電力決定部23は、命令変換テーブル24に代えて、変化させるべき消費電力と機器への制御命令との関係、すなわち変換の規則を、条件式の形式で保持することも可能である。条件式は、例えば省電力決定部23の動作を規定するプログラムの一部として、或いはプログラムが参照する参照データとして、RAM13或いはHDD12に格納しておくと良い。例えば、変化させるべき消費電力をx(W)としたとき、省電力決定部23は、変化させるべきCPU11の動作クロック数y(Hz)を、保持しているy=a・xという条件式から取得しても良い。
省電力決定部23は、命令変換テーブル24に代えて、変化させるべき消費電力と機器への制御命令との関係、すなわち変換の規則を、条件式の形式で保持することも可能である。条件式は、例えば省電力決定部23の動作を規定するプログラムの一部として、或いはプログラムが参照する参照データとして、RAM13或いはHDD12に格納しておくと良い。例えば、変化させるべき消費電力をx(W)としたとき、省電力決定部23は、変化させるべきCPU11の動作クロック数y(Hz)を、保持しているy=a・xという条件式から取得しても良い。
より具体的には、省電力決定部23は、変化させるべき消費電力として−20Wという情報の入力を受けると、その情報にもとづいて、例えば「CPU11のヘルツ単位の動作クロック数の変化=変化させるべきワット単位の消費電力」という条件式(上記の条件式において係数aが、a=1である例に該当する)に従って、CPU11の動作クロック数を20ヘルツ遅くすることを内容とする命令を機器制御部25へ出力する。
CPU11以外の例を挙げると、「HDD12の動作回転数の変化=変化させるべきワット単位の消費電力」、「動作させるRAM13の個数の変化=変化させるべきワット単位の消費電力÷10」、「パワーアンプ14のワット単位の消費電力の変化=変化させるべきワット単位の消費電力」、「バックライト15の明るさ度合いの変化=変化させるべきワット単位の消費電力÷20」、「通信用CPU16のヘルツ単位の動作クロック数の変化=変化させるべきワット単位の消費電力」などの条件式を用いることができる。
命令変換テーブル24の内容が、機器情報管理部21によって更新されるように省電力演算装置101を構成可能であったように、省電力決定部23が保持する条件式も、機器情報管理部21によって更新されるように省電力演算装置101を構成することができる。例えば、ある機器Bに関して、「機器Bのヘルツ単位の動作クロック数の変化=変化させるべきワット単位の消費電力」という条件式によって、変化させるべき消費電力に対応する機器Bの変化させるべき動作クロック数が決定される場合、機器Bが電力消費機器群18に追加されると、機器情報管理部21の機器情報管理テーブル22に機器Bの情報が追加され、それに伴って上記の関係式が、プログラム或いは参照データに追加される。
例えば、上記の条件式は、機器Bのデバイスドライバに書き込まれており、当該デバイスドライバは、省電力演算装置101の機能を実現するOSとしてのプログラムにインストールされている。既に述べたように、OSとしてのプログラムは、例えばRAM13或いはHDD12(本発明の記憶部に対応する)に格納されている。このため、機器情報管理部21は、機器Bのシステム200への接続に伴って、上記の条件式を省電力決定部23が保持するプログラムあるいは参照データに追加することができる。条件式を、省電力決定部23が保持するプログラムあるいは参照データに追加することは、省電力決定部23が保持するプログラムが、デバイスドライバに予め書き込まれている条件式を、ライブラリとして引用できるようにすることをも含む。
命令変換テーブル24に保持される命令が、制御状態管理テーブル26に保持される情報に基づいて選択可能とされたり選択不能とされるように省電力演算装置101を構成可能であったように、省電力決定部23が保持する条件式も、制御状態管理テーブル26に保持される情報によって、参照可能としたり参照不能とするように省電力演算装置101を構成することができる。例えば、命令変換テーブル24の動作フラグに相当するデータを、条件式と対応がつく形態で(例えば条件式を識別する符号とともに)、RAM13、HDD12或いはCPU11が有する不図示のレジスタへ保持するようにし、省電力決定部23は、当該動作フラグを参照することにより、動作フラグが0に解除されている条件式の中から、参照すべきものを選択すればよい。
(実施の形態3)
機器情報管理部21が電力消費機器群18に属する各機器の消費電力を検出するための構成として、様々な形態を採ることが可能である。例えば、各機器の電源線に抵抗器を介挿し、この抵抗器に発生する電圧降下を計測することにより、各機器に流れる電源電流を取得してもよい。電源電流と消費電力との間には一定の関係が存在するので、電源電流を検出することは、消費電力を検出することと同等である。
機器情報管理部21が電力消費機器群18に属する各機器の消費電力を検出するための構成として、様々な形態を採ることが可能である。例えば、各機器の電源線に抵抗器を介挿し、この抵抗器に発生する電圧降下を計測することにより、各機器に流れる電源電流を取得してもよい。電源電流と消費電力との間には一定の関係が存在するので、電源電流を検出することは、消費電力を検出することと同等である。
省電力演算装置101の機能が、OSとしてのプログラムにより実現される場合には、機器情報管理部21は、OSの機能により各機器の動作状態を把握することができ、それによって消費電力を評価することができる。例えば、システム200内の各機器は、その動作状態を機器情報管理部21に出力し、機器情報管理部21はシステム内の各機器の動作状態を保持する。機器情報管理部21は、保持した情報に基づいて各機器の消費電力を把握することができる。OSが持つこのような機能は、パーソナルコンピュータに搭載されるOSの機能として、従来周知である。このようなOSの機能に基づいて機器情報管理部21が各機器の消費電力を検出する場合には、電源電流を計測するための抵抗素子等の特別なハードウェア部品を要しない。
機器情報管理部21は、電力供給源17としてのバッテリーが供給する電流を計測することにより、電力消費機器群18の総消費電力を検出しても良い。例えば、電力供給源17が供給する電源電流が流れる電源線に抵抗器を介挿し、この抵抗器に発生する電圧降下を計測することにより、電力供給源17が供給する電源電流を取得することができる。電力供給源17が供給する電源電流と、電力供給源17が供給する電力、すなわち電力消費機器群18の総消費電力との間には、一定の関係が存在する。このため、機器情報管理部21は、電力供給源17が供給する電源電流を検出することにより、電力消費機器群18の総消費電力を検出することができる。機器情報管理部21は、検出した総消費電力の変動を最小限に保つように、変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へと出力する。
なお、消費電力の検出がどのような形態で行われても、総消費電力が減少した場合には、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を最小限に保つときの電力供給源17としてのバッテリーに対する省電力効果と、総消費電力の減少による上記省電力効果とを比較し、総消費電力の減少による省電力効果が優れている場合は、省電力決定部23へ変化させるべき消費電力を出力しないように構成可能である点は、実施の形態1による省電力演算装置101の機器情報管理部21と同様である。
(実施の形態4)
機器情報管理部21は、電力消費機器群18に属する各機器の消費電力を検出する代わりに、電力消費機器群18に属する各機器の消費電力の未来値を予測することも可能である。それにより、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の未来値を予測することができる。また、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の未来値を、直接に予測することも可能である。例えば、機器情報管理部21が把握した電力消費機器群18の総消費電力に、ある一定のパターンが存在する場合、機器情報管理部21はその一定のパターンから電力消費機器群18の未来の総消費電力を予測することができる。その場合、機器情報管理部21は、予測した総消費電力に基づいて、総消費電力の変動を最小限に保つように変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へと出力する。このような予測を実現するためには、機器情報管理部21は、総消費電力の変化のパターンをRAM13又はHDD12等に保持しておくと良い。
機器情報管理部21は、電力消費機器群18に属する各機器の消費電力を検出する代わりに、電力消費機器群18に属する各機器の消費電力の未来値を予測することも可能である。それにより、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の未来値を予測することができる。また、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の未来値を、直接に予測することも可能である。例えば、機器情報管理部21が把握した電力消費機器群18の総消費電力に、ある一定のパターンが存在する場合、機器情報管理部21はその一定のパターンから電力消費機器群18の未来の総消費電力を予測することができる。その場合、機器情報管理部21は、予測した総消費電力に基づいて、総消費電力の変動を最小限に保つように変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へと出力する。このような予測を実現するためには、機器情報管理部21は、総消費電力の変化のパターンをRAM13又はHDD12等に保持しておくと良い。
以下に、機器情報管理部21が各機器の消費電力の未来値を予測する具体例を述べる。電力消費機器群18に属するある機器Cの動作状態が2種類存在し、その2種類の動作状態には各々消費電力(ワット)が、図13のように定まっているものとする。また、省電力演算装置101は、OSの機能として、機器Cの2種類の動作状態に対応する消費電力を把握することが可能であり、把握しているものとする。機器情報管理部21が時刻t11にて機器Cの動作状態の情報を取得したとき、機器Cの消費電力はW1からW2に増加しているため、機器情報管理部21は、機器Cの未来の消費電力をW3と予測する。機器情報管理部21は、機器情報管理テーブル22(図2)に、機器Cの現在の消費電力として、未来値W3を保持し、電力消費機器群18の総消費電力を決定する。機器情報管理部21は、更に、決定した総消費電力と機器情報管理テーブル22に保持される前回の総消費電力とから、総消費電力の変動量を算出する。機器情報管理部21は、算出した総消費電力の変動量から、電力消費機器群18内の1ないしそれ以上の何れかの機器に対して変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へ伝える。
機器情報管理部21が時刻t12にて機器Cの動作状態の情報を取得したとき、機器Cの消費電力はW3からW2に減少しているため、機器情報管理部21は、機器Cの未来の消費電力をW1と予測する。機器情報管理部21は、機器情報管理テーブル22(図2)に、機器Cの現在の消費電力として、未来値W1を保持し、電力消費機器群18の総消費電力を決定する。機器情報管理部21は、以下同様にして、変化させるべき消費電力を決定し、省電力決定部23へ伝える。このような予測を実現するためには、機器情報管理部21は、機器Cの消費電力の変化のパターン、例えば消費電力としてW1とW3の2つの値を採り得るという変化のパターンをRAM13又はHDD12等に保持しておくと良い。
以上のように、本実施の形態による省電力演算装置101では、機器情報管理部21が、電力消費機器群18に属する各機器の消費電力の未来値、或いは電力消費機器群18の総消費電力の未来値を予測し、予測した値に基づいて、変化させるべき消費電力を決定するので、総消費電力の変動を補償するための機器の制御が時間遅れなしで実現する。このため、総消費電力の変動がより効果的に抑制される。
(実施の形態5)
実施の形態1では、省電力演算装置101は機器情報管理部21を備えたが、機器情報管理部21を備えない形態を採ることも可能である。例えば、電力消費機器群18内において一つ以上の機器が消費する電力が変化したとき、これらの機器は、変化した消費電力の情報を省電力決定部23へと出力するように省電力演算装置101を構成することが可能である。この場合、省電力決定部23は変化した消費電力の情報から、その変化を打ち消す消費電力の変化が可能な、特定の一つ以上の機器を制御する命令を決定し、機器制御部25へ出力する。機器制御部25は入力された命令に従って、特定の一つ以上の機器の制御を実行する。
実施の形態1では、省電力演算装置101は機器情報管理部21を備えたが、機器情報管理部21を備えない形態を採ることも可能である。例えば、電力消費機器群18内において一つ以上の機器が消費する電力が変化したとき、これらの機器は、変化した消費電力の情報を省電力決定部23へと出力するように省電力演算装置101を構成することが可能である。この場合、省電力決定部23は変化した消費電力の情報から、その変化を打ち消す消費電力の変化が可能な、特定の一つ以上の機器を制御する命令を決定し、機器制御部25へ出力する。機器制御部25は入力された命令に従って、特定の一つ以上の機器の制御を実行する。
例えば、パワーアンプ14の消費電力が10ワット増えたとき、その変化した消費電力の情報である10ワットという情報が省電力決定部23へと出力される。省電力決定部23は、10ワット増えたという情報から、その変化を打ち消す消費電力の変化、すなわち10ワット減らすという命令を「CPU11の消費電力を10ワット減らす」すなわち「CPU11の動作クロック数を10ヘルツ減らす」という情報に変換し、機器を制御するための命令を決定する。機器制御部は、「CPU11の動作クロック数を10ヘルツ減らす」という命令を、例えば機器を制御するためのアセンブラ命令に変換することにより、命令通りに機器を制御する。
(その他の実施形態)
上記の各実施の形態では、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の変動を最小限に保つために、すなわち総消費電力の変動を補償するように、電力消費機器群18内の一つ以上の何れかの機器に対して変化させるべき消費電力を決定した。従って、機器情報管理部21は、総消費電力の変動が+20Wであれば、変化させるべき消費電力として−20Wを出力した。しかしながら、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を補償するには至らない程度、すなわち緩和する程度に、変化させるべき消費電力を決定しても良い。例えば、機器情報管理部21は、総消費電力の変動が+20Wである場合に、変化させるべき消費電力として−10Wを出力してもよい。それにより、総消費電力の変動が緩和され、電力供給源17としてのバッテリーの寿命を延長させるという効果は、相応に得られる。
上記の各実施の形態では、機器情報管理部21は、電力消費機器群18の総消費電力の変動を最小限に保つために、すなわち総消費電力の変動を補償するように、電力消費機器群18内の一つ以上の何れかの機器に対して変化させるべき消費電力を決定した。従って、機器情報管理部21は、総消費電力の変動が+20Wであれば、変化させるべき消費電力として−20Wを出力した。しかしながら、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を補償するには至らない程度、すなわち緩和する程度に、変化させるべき消費電力を決定しても良い。例えば、機器情報管理部21は、総消費電力の変動が+20Wである場合に、変化させるべき消費電力として−10Wを出力してもよい。それにより、総消費電力の変動が緩和され、電力供給源17としてのバッテリーの寿命を延長させるという効果は、相応に得られる。
すなわち一般には、機器情報管理部21は、総消費電力の変動を抑制(補償すること、緩和することの双方を含む)するように、変化させるべき消費電力を決定すればよい。但し、総消費電力が減少する場合には、機器情報管理部21は、電力供給源17としてのバッテリーに対する省電力効果に応じて、総消費電力の減少を抑制する代わりに、そのまま減少するに任せてもよい点は、実施の形態1に関して述べた通りである。
本発明の省電力演算装置及びその方法、並びに省電力演算プログラム及びその記録媒体は、電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を抑制することを可能にするので、産業上有用である。
11 CPU 12 ハードディスク(記憶部) 13 RAM(記憶部)
14 パワーアンプ 15 バックライト 16 通信用CPU
17 電力供給源 18 電力消費機器群 21 機器情報管理部
22 機器情報管理テーブル 23 省電力決定部 24 命令変換テーブル
25 機器制御部 26 制御状態管理テーブル 31 記録媒体
33 伝送媒体 101 省電力演算装置 200 システム
14 パワーアンプ 15 バックライト 16 通信用CPU
17 電力供給源 18 電力消費機器群 21 機器情報管理部
22 機器情報管理テーブル 23 省電力決定部 24 命令変換テーブル
25 機器制御部 26 制御状態管理テーブル 31 記録媒体
33 伝送媒体 101 省電力演算装置 200 システム
Claims (11)
- 電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出し、前記変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定し、出力する機器情報管理部と、
前記機器情報管理部が出力する前記変化させるべき消費電力に従って前記全体の消費電力が変化するように、前記一つ以上の機器のうち、少なくとも一つの機器への制御命令を生成し出力する省電力決定部と、
前記省電力決定部が出力する前記制御命令に従って、前記少なくとも一つの機器を制御する機器制御部とを備える省電力演算装置。 - 前記省電力決定部は、前記変化させるべき消費電力を前記一つ以上の機器の各々に対する制御命令へ変換する規則を保持しており、前記省電力決定部は、前記規則に基づいて前記少なくとも一つの機器への前記制御命令を生成し出力する、請求項1記載の省電力演算装置。
- 前記変化させるべき消費電力を、前記一つ以上の機器として追加可能な機器に対する制御命令へ変換する規則を記憶する記憶部を更に備え、
前記機器情報管理部は、前記追加可能な機器の前記一つ以上の機器への追加があった場合に、追加された前記機器に対応しかつ前記記憶部に記憶される前記規則を前記省電力決定部へ保持させる、請求項2記載の省電力演算装置。 - 前記機器制御部は、前記一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と動作の許容範囲とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、前記動作内容が前記許容範囲を超える場合には、前記省電力決定部に対し、前記動作内容に対応する制御命令の出力を禁止する、請求項1乃至3の何れかに記載の省電力演算装置。
- 前記機器制御部は、前記一つ以上の機器の少なくとも一部の各々について動作内容と制御命令に従った動作の許容経過時間とに関する情報を保持する制御状態管理テーブルを有しており、前記動作内容が制御命令に従った動作に移行した後の経過時間が前記許容経過時間を超える場合には、前記省電力決定部に対し、前記動作内容に対応する制御命令の出力を禁止する、請求項1乃至3の何れかに記載の省電力演算装置。
- 前記一つ以上の機器には、前記一つ以上の機器に電力を供給する電源としてのバッテリーが接続されており、
前記機器情報管理部は、前記全体の消費電力の減少する方向への変動を検出した場合には、前記全体の消費電力の減少を抑制したときの前記バッテリーに対する省電力効果が、前記全体の消費電力の減少による前記バッテリーに対する省電力効果よりも優れている場合に限って、前記変化させるべき消費電力を作成し、出力する請求項1乃至5の何れかに記載の省電力演算装置。 - 前記機器情報管理部は、前記一つ以上の機器の各々の消費電力の変化のパターン又は前記一つ以上の機器の全体の消費電力の変化のパターンを保持し、前記何れかのパターンと前記一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出した結果とに基づいて、前記全体の消費電力の未来値を予測し、前記全体の消費電力の変動として未来における変動を抑制するように、前記変化させるべき消費電力を決定し、出力する請求項1乃至6の何れかに記載の省電力演算装置。
- 前記省電力演算装置は、前記一つ以上の機器に含まれている請求項1乃至7の何れかに
記載の省電力演算装置。 - 電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出するステップと、
検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定するステップと、
決定した前記変化させるべき消費電力に従って前記全体の消費電力が変化するように、前記一つ以上の機器のうち、少なくとも一つの機器への制御命令を生成するステップと、
生成した前記制御命令に従って、前記少なくとも一つの機器を制御するステップとを備える省電力演算方法。 - コンピュータに、
電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、
検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるためのプログラム。 - コンピュータに、
電力を消費する一つ以上の機器の全体の消費電力の変動を検出する機能と、
検出した前記全体の消費電力の変動を抑制するように、変化させるべき消費電力を決定する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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