JP2004294901A - カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】電源立ち上げ時間が最短で済み、撮影タイミングにすばやく対処可能にする。
【解決手段】電池125が装填され、装填された電池125からの電力の供給を受けて動作し、被写体を捉えることにより撮影を行うカメラにおいて、電力の供給を受けて発光する発光部134aと、主コンデンサ134と、電池1125からの電力を該主コンデンサ134に充電する主コンデンサ充電部131と、該主コンデンサ134に蓄積された電力を撮影操作に応じて発光部104aに供給する発光制御部104bとを有する閃光発光装置104、および装填された電池125から撮影動作に必要な電力供給が行われる電源オン状態と、装填された電池125からの電力供給が抑制され、撮影動作が不能な電源オフ状態とを切り換える切換スイッチ123を備え、前記主コンデンサ充電部131は、前記切換スイッチ123により電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記主コンデンサ134を充電するものである。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影時に被写体に向けて閃光を発光させる閃光発光装置を備えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、閃光発光装置を備えたデジタルカメラでは、閃光発光装置の発光部を発光させる電力を供給するための主コンデンサへの充電は、カメラを作動させるための電源を立ち上げたときに行うか、あるいは閃光発光装置を使用した撮影の都度行うようにしており、いずれにしても電源オンのときに充電を行うようになっている。
【0003】
このように、電源オン時に充電を行うデジタルカメラにおいて、カメラの電源を構成する電池の動作電圧を監視し、その動作電圧が所定電圧以下に降下した場合には閃光発光装置に対する充電動作を停止させることで、電池の寿命を延ばすようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−53181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように電源立ち上げ時に充電(通常は急速充電)を行う方法は、撮影処理のための回路と閃光発光装置の充電回路の両者に電力が消費されるため、撮影時の電源立ち上げ時間がかかりすぎ、撮影タイミングを逃してしまうことがあると共に、充電のための電力の消費により、カメラの各回路への電力が足りなくなり、そのため電源オフに近い状態になってしまい、撮影不能になるおそれもある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、電源立ち上げ時間が最短で済み、撮影タイミングにすばやく対処可能な、閃光発光装置を備えたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のデジタルカメラは、電池が装填され、装填された電池からの電力の供給を受けて動作し、被写体を捉えることにより撮影を行うカメラにおいて、
電力の供給を受けて発光する発光部と、主コンデンサと、前記電池からの電力を該主コンデンサに充電する主コンデンサ充電部と、該主コンデンサに蓄積された電力を撮影操作に応じて前記発光部に供給する発光制御部とを有する閃光発光装置、および
装填された電池から撮影動作に必要な電力供給が行われる電源オン状態と、装填された電池からの電力供給が抑制され、撮影動作が不能な電源オフ状態とを切り換える切換スイッチを備え、
前記主コンデンサ充電部は、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記主コンデンサを充電するものであることを特徴とする。
【0008】
本発明のカメラでは、撮影可能の電源オンの状態から、切換スイッチの操作で撮影不能の電源オフの状態になったことを受けて、閃光発光装置の主コンデンサに充電するので、電源立ち上げ時には撮影準備に要する電力だけですみ、電源立ち上げがスピードアップすると共に、電力が不足して撮影不能になることがなくなる。
【0009】
前記主コンデンサ充電部は、前記主コンデンサの充電電圧を監視する主コンデンサ監視手段を有し、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記主コンデンサの充電電圧が所定の発光可能電圧未満であったときに前記主コンデンサを充電するものであることが好ましい。
【0010】
装填された電池の電圧を監視する電池電圧監視部を備え、前記主コンデンサ充電部は、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記電池の電圧が所定の充電可能電圧以上であったときに前記主コンデンサを充電するものであることが好ましい。
【0011】
このカメラは、充電池が装填されるものであって、外部電力の供給を受けて該充電池を充電する電池充電部と、外部電力の供給を受ける状態にあるか否かを検出する電力供給検出部を備え、前記主コンデンサ充電部は、電源オフ状態にあると共に外部電力の供給を受ける状態にあるときに、所定期間ごとに前記主コンデンサの充電を繰り返すものであることが好ましい。
【0012】
前記電池充電部は、電源オフ状態にあると共に外部電力の供給を受ける状態にあるときに、所定期間ごとに装填された充電池への充電を行うものであることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明のカメラの一実施形態であるデジタルカメラの正面図である。
【0015】
同図に示すカメラ100は、カメラボディ1と、このカメラボディ1の前面に設けられている撮影レンズ2と、シャッタ3と、ファインダ4と、閃光発光装置の発光部104aとを備えている。
【0016】
図2は、カメラ100の内部に設けられている信号処理回路の一例を示すブロック構成図である。
【0017】
本実施形態のカメラ100では、信号処理は信号処理CPU111によって行われており、この信号処理CPU111の制御のもとにDSP112によってCCD固体撮像素子110で得られた画像データの処理が行われる。また、後述のように、電源回路122の制御はシステム管理CPU121により行われている。信号処理CPU111とDSP112とは図示しないバスで接続されており、このバスを介してデータのやりとりが行われる。また、信号処理CPU111にはSDRAM113とフラッシュROM114とが接続されており、SDRAM113にはDSP112で処理が行われる画像データが記憶され、フラッシュROM114には信号処理CPU111に処理を実行させるためのプログラムが記憶されている。
【0018】
信号処理CPU111には、各種キーおよびスイッチからなる操作部115の操作に応じた電気信号がシステム管理CPU121を介して入力される。この操作部115には、撮影・再生切替スイッチ、表示キー、実行キー、キャンセルキー、4つのキー(上キー、右キー、下キー、左キー)で構成される十字キー、上記シャッタ3のスイッチ(いずれも図示せず)等が含まれる。このシャッタ3には半押し状態と全押し状態とが区別されるように二つの接点が備えられており、半押し状態は撮影のスタンバイ状態を示すものとして信号処理CPU111に認識される。
【0019】
マイクロフォン150からの音声信号は、オーディオインタフェース140を介してDSP112で受け取られ、この受け取られた信号が一旦、DSP112内に記憶され、必要に応じてその記憶された音声信号がAUDIO I/F120を介してスピーカ141へ供給されるようになっている。
【0020】
信号処理CPU111の出力部にはタイミングジェネレータ(以下TGという)116、フォーカスレンズ118を駆動するためのモータドライバ(以下DRVという)117、および閃光発光装置104が接続されている。閃光発光装置104は、発光を行う発光部104aと、撮影操作に応じて発光部104aに電力を供給して発光させる発光制御部104bとを備えている。
【0021】
撮影を行うときにはLCD画面105上に被写体像が被写体の動きにあわせて表示されている。この表示されている被写体の像を見ながら、ユーザによりフレーミングが行なわれ、シャッタ3が全押しされたら撮影が行なわれる。このシャッタ3が全押しされたら、信号処理CPU111では撮影開始を指示する信号がTG116へ出力される。TG116ではこの指示を受けてCCD固体撮像素子110へシャッタ3が押下されたことを知らせる信号が供給される。この信号を受けて、CCD固体撮像素子110によって撮像された画像データがRGB信号としてCCD固体撮像素子110から出力される。
【0022】
CCD固体撮像素子110で得られた撮像信号はRGB信号となってCDSおよびA/D部119へ供給される。このCDSおよびA/D部119で雑音の低減が行われてからデジタル信号に変換され、デジタルのRGB信号となってDSP112へ供給される。このDSP112内には画像信号処理部、圧縮処理部、AE(AutoExposure)検出部、AWB(Auto White Balance)検出部、ビデオエンコーダ、音声信号処理部などの各信号処理部が包含されている。
【0023】
したがってこのDSP112でCCD固体撮像素子110で得られたRGB信号からなる画像データに一連の処理が施され、その処理が施された画像データがLCD105、記録メディア130等の出力機器へ出力される。音声についてはマイクロフォン150、スピーカ141等の音声入出力機器に必要な音声信号の処理がDSP112で行われる。この実施形態のデジタルカメラ100ではマイクロフォン150からの音声信号がオーディオインタフェース140を介してDSP112で受け取られ、この受け取られた信号が一旦、DSP112内に記憶され、必要に応じてその記憶された音声信号がAUDIO I/F140を介してスピーカ141へ供給される。DSP112内の音声信号処理部はデジタルカメラでムービ撮影が行われる場合などに利用される。以上がCCD固体撮像素子110により得られた撮影信号の流れである。
【0024】
撮影が行われるときには、信号処理CPU111の入力部に接続されている撮影・再生切替レバー(図示せず)が撮影側に切り替えられる。カメラ100ではシャッタ3が押されていなくてもLCD105の表示画面に撮影レンズ118が向けられた方向の被写体像がスルー画像として常に表示されている。この表示されているスルー画像は、CCD固体撮像素子110から所定の間隔ごとに読み出されるRGB信号から成る画像データがDSP112内の画像信号処理部でYC信号に変換され、そのYC信号がDSP112内のビデオエンコーダを経由してLCD105に供給されて得られるものである。このようなスルー画像の表示が行われているときにはスルー画像ごとにDSP112で露出調節、焦点調節といったカメラ特有の信号処理が行われている。
【0025】
ここで自分が求めている被写体がLCD画面105aにスルー画像として表示されていたら、ユーザによりシャッタ3が全押しされる。ユーザによってシャッタ3が全押しされると信号処理CPU111からTG116に対して撮影の開始指示が出される。この開始指示を受けてCCD固体撮像撮像素子110ではRGB信号が出力される。なお、前述したようにシャッタ3には半押しと全押しの二つの操作態様があり、一気に全押しされたときも半押しされた状態も信号処理CPU111では認識され、一瞬半押し状態になった時点では撮影スタンバイの状態になっている。
【0026】
この出力されたRGB信号はデジタル信号に変換されてDSP112側へ導かれ、その導かれたRGB信号がDSP112内のバスを介してSDRAM121に供給され、SDRAM121にデジタル信号のRGB信号が書き込まれる。そしてすべての画像データに対応するRGB信号の取り込みが完了したら、今度はSDRAM121からRGB信号が読み出されてDSP112に供給される。DSP112ではRGB信号からYC信号への変換が行なわれ、さらにDSP121内で圧縮された画像データがインタフェース120を介して記録メディア130に供給され、この記録メディア130に画像データが圧縮ファイルとして記録される。
【0027】
なお、DSP112と信号処理CPU111とはバスによって接続されており、このバスを介してアドレス、データのやりとりが行われる。信号処理CPU111には内部にレジスタが各種用意されており、これらのレジスタの内容が各信号処理部の処理の進行状況に応じて書き換えられる。CPU内111ではこのレジスタの内容を判読してフラッシュROM114内に格納されているプログラムの手順にしたがった処理が行われる。
【0028】
以上が本実施形態のデジタルカメラにおいて、シャッタ操作から記録メディア130に画像データが記録されるまでの流れである。
【0029】
本発明のカメラにおいては、以下に示すような手段で閃光発光装置104の充電処理を行うものである。
【0030】
図2に示すように、信号処理CPU111にはシステム管理CPU121が接続され、両信号処理CPU111、121は、シリアル通信等で制御情報をやりとりするようになっている。以下に説明するように、このシステム管理CPU121で閃光発光装置104を制御する。
【0031】
電源回路122は、上記したカメラの回路およびシステム管理CPU121に電力を供給するものであって、この電源回路122は切換スイッチ123の操作により電源オン又は電源オフにされるようになっている。電源回路122には充電回路124を介して電池監視部129が接続され、電池監視部129には電池125が接続されている。電源回路122および充電回路124にはACアダプタ126より交流電力が供給され、電池125は交流電力を受けて充電回路124により充電されるようになっている。なお、切換スイッチ123で電源オフにしたとき、上記各回路(周辺回路)には電源供給が遮断されるが、バックアップ電源127よりメイン回路であるシステム管理CPU121および信号処理CPU111(ともにメイン回路)には電源を供給するようになっている。
【0032】
システム管理CPU121は、電源回路122を常時監視し、電源制御を行っている。また、システム管理CPU121は、電池監視部129を介して電池125の状態(充電量)を常時監視すると共に、充電回路124を制御して電池125に対して充電指令を与える。電源回路122および充電回路124にはACアダプタ126より交流電力が供給される。
【0033】
切換スイッチ123により電源オンすることにより、カメラの回路全体に電力が供給される。信号処理CPU111では撮影に必要な処理を行うが、その際電源管理に関する制御が必要であれば、システム管理CPU121に連絡し例御してもらうことになる。電源管理には、撮影ブロック(例えば、DVR117、TG116等)あるいはオーディオブロック(例えば、AUDIO140等)への電源供給制御だけでなく、閃光発光装置140の充電制御も含まれる。撮影する際には、撮影ブロックへの電源供給を行う必要があるため、信号処理CPU111から供給要求が発せられ、これに基づいてシステム管理CPU121で電源回路122をオンする指令を出すようにしている。
【0034】
切換スイッチ123により電源オフにすると、電源回路122から各回路への電力供給はなくなるが、上記のようにバックアップ電源127によりシステム管理CPU121および信号処理CPU111への電源供給は行われる。
【0035】
本発明のカメラでは、カメラの電源オフ状態で電池125の充電を行うようにしている。このため、ACアダプタ126が装着されているかどうかをシステム管理CPU121で監視する必要があり、タイマ(図示せず)を使用し、一定間隔でシステム管理CPU121を起動させるようにしている。これは、システム管理CPU121の間欠動作で省電力をはかるためである。電池125が装填されており、かつACアダプタ126も装着されているとシステム管理CPU121が判断した場合は、電池監視部129で電池125の容量を調べ、電池125の残量が少なくて充電が必要の場合は、充電回路124に交流電源を供給して電池125の充電を開始する。
【0036】
図3は、閃光発光装置104の回路構成を示している。
【0037】
同図に示すように、閃光発光装置104は、XE管等の発光部104aと、主コンデンサ134と、この主コンデンサ134に充電を行う発振昇圧回路(主コンデンサ充電部)131を備えている。発光部104aに直列にトランジスタ136が接続され、トランジスタ136のベースは制御ブロック130に接続されている。発光部104aに並列に、操作子115により作動するトリガ部135が接続されている。
【0038】
上記発振昇圧回路131は制御ブロック130に接続され、制御ブロック130から充電指令Q1が送られると共に、発振昇圧回路131から満充電電圧(主コンデンサ134に溜まっている電荷の量を調べた結果の信号)V1をシステム管理CPU121に送る。主コンデンサ134に並列接続された分圧抵抗132、133で主コンデンサ134の充電量(充電電圧)Vを監視し、この監視した電圧Vを制御ブロック130に送る。
【0039】
信号処理CPU111から制御ブロック130に、発光部104aを発光させるための発光要求信号P1が送られる。制御ブロック130は、閃光発光装置の104に付されているガイドナンバー(GNo)P3を受けて、発光量を決めるためのGNo選択信号P4が送られる。また、赤目発光時に発光を止めるためのプリ発光停止信号P2が、プリ発光用のコンデンサ138の放電用スイッチ139に送られてプリ発光が停止させる。さらに、制御ブロック130からシステム管理CPU121に、発光部104aを発光させるに必要な最低電圧である発光補償電圧V2が送られ、システム管理CPU121から制御ブロック130に主コンデンサ134の充電を行なわせる信号である充電許可信号Q2が送られ、これに基づいて上記の充電指令Q1を制御ブロック130から発振昇圧回路131に送る。
【0040】
なお、上記の満充電電圧V1は主コンデンサ134をほぼ100%充電した場合に出力される信号、発光補償電圧V2は主コンデンサ134のほぼ93%充電した場合に出力される信号である。
【0041】
基準電圧V0は、主コンデンサ134の充電量を規定する電圧であって、この基準電圧V0がシステム管理CPU121から出力されて制御ブロック13に入力される。この基準電圧V0は、後述のように主コンデンサ充電量の違いによりレベルが変化するようになっている。
【0042】
図4は、主コンデンサ充電量と基準電圧の相関関係を示す図である。同図において、上から充電許可信号Q2、満充電電圧V1、発光補償電圧V2を示し、折れ線は主コンデンサ充電量Vを示している。なお、基準電圧V0は、レベルの違いにより、最高レベル(LEVEL2)、中レベル(LEVEL1)、最低レベル(LEVEL0)で示している。
【0043】
充電許可信号Q2(図3参照)がオンになり、発振昇圧回路131に充電指令Q1が与えられると、主コンデンサ134への急速充電(充電量を多くして、短時間に充電を終了させる充電)が始まり、主コンデンサ134の電圧が発光補償電圧V2に達すると主コンデンサ134からの漏れをなくすための少量充電に変わり、満充電に達すると充電許可信号Q2がオフとなって充電停止となる。その後、閃光発光装置による撮影動作により主コンデンサ134の充電量Vが発光補償電圧V2以下に低下すると、満充電になるまで再度少量充電を行う。
【0044】
図5は、実施形態1に係わる主コンデンサ134の充電処理の流れを示すフローチャートである。
【0045】
図5(a)は、カメラの電源オン時の処理を示す。切換スイッチ123の操作で電源オンし(ステップS1)、信号処理CPU111の指令によりカメラのプログラムをフラッシュROM114からダウンロードし(ステップS2)、撮影モードか否かを判定し(ステップS3)、撮影モードであれば撮影モード立ち上げ、すなわち、レンズ繰り出し等の撮影準備にはいる(ステップS4)。次に、このときの主コンデンサ134の充電量Vが発光部104aの発光に十分か否かを判定し(ステップS5)、不十分であれば急速充電する(ステップS6)。ステップS3で撮影モードでないと判定した場合は終了し、ステップS5で主コンデンサ134の充電量Vが十分と判定したあ場合は終了する。
【0046】
前述のように、電源オン時での主コンデンサ134の充電は、発光補償電圧V2まで充電されていればよいため、それに満たなかったときは急速充電を行い、急速充電後は少量充電を行い、満充電になればこの少量充電を停止する。このような手段をとるのは、電池のもちを長くする意味もあるが、主コンデンサ134に容量以上の充電を続けて破壊するのを防止するためでもある。
【0047】
図5(b)は、カメラの電源オフ時の処理を示す。電源オンの状態から切換スイッチ123の操作で電源オフし(ステップS11)、レンズ沈胴、その他の撮影終了処理がなされ(ステップS12)、周辺電源(DSP112、信号処理CPU11111、システム管理CPU121等のメイン回路を除く周辺回路の電源)がオフとなる(ステップS13)。ここで、システム管理CPU121が主コンデンサ134の充電量が十分であるか否かを判定し、充電量が不十分の場合急速充電する(ステップS15)。その後、メイン回路の電源がオフとなる(ステップS16)。ステップS14において、充電量が十分の場合はステップS16に進む。
【0048】
図6は、実施形態2に係わる、電源オフ時における主コンデンサ134の充電処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
電源オンの状態から切換スイッチ123の操作で電源オフ状態となり(ステップS21)、ある規定時間が経過すれば(ステップS22)、図示しないタイマによりバックアップ電源127が作動し、システム管理CPU121を起動する(ステップS23)。なお、電源オフで充電処理を行わない場合は、システム管理CPU121をスタンバイ状態にし、この状態からシステム管理CPU121を再起動するため、ステップS22で規定時間の経過を待つようにしている。
【0050】
次いで、カメラがACアダプタ126に装着されて交流電源入力状態か否かをシステム管理CPU121が判断し(ステップS24)、装着されているときは電池125が装填されているか否かを同じくシステム管理CPU121が判断する(ステップS25)。この電池装填の有無を判断するのは、何らかの原因で電池がカメラから離脱することがあるためである。電池が装填されており(ステップS25)、電池充電量が不十分であるとき(ステップS26)は電池充電を行い(ステップS27)、ステップS24に戻り、電池充電量が十分になるまで繰り返す。
【0051】
ステップS26で電池充電量が十分であると判定されたときは、電池充電を中止し(ステップS29)、次いで、主コンデンサ134が満充電であるか否かを判定し(ステップS30)、満充電でないならば主コンデンサ充電を行い(ステップS32)、満充電であれば充電停止する(ステップS33)。主コンデンサ134が満充電でない場合は、満充電になるまで繰り返す。
【0052】
ステップS24でカメラがACアダプタ126に装着されてないと判定した場合は電池充電停止(電池充電不能)(ステップS31)とし、システム管理CPU121の指令で主コンデンサの充電を停止し(ステップS33)、システム管理CPU121がスタンバイ(ステップS34)となった後、ステップS22に戻る。また、ステップS25で、電池125が離脱等で装填されてないと判定されたときは、ステップS30に進み、上記のステップS32又は33のいずれかに進む。
【0053】
上記のように、主コンデンサ充電の動作(ステップS32)は、電池125が装填されてないとき(ステップS25)、あるいは電池充電量不十分(ステップS26)であっても、カメラがACアダプタ126に装着されていれば交流電源からの電力により行うことができる。
【0054】
図7は、実施形態3に係わる、電源オフ時における主コンデンサ134の充電処理の流れを示すフローチャートである。
【0055】
電源オンの状態から切換スイッチ123の操作で電源オフ状態となり(ステップS41)、ある規定時間が経過すれば(ステップS42)、システム管理CPU121を起動する(ステップS43)。次いで、カメラにACアダプタ126が装着されて交流電源入力状態か否かを判定し(ステップS44)、装着されているときは電池125が装填されているか否かを判定する(ステップS45)。電池が装填されいるとき、その充電量が不十分か否かを判定し(ステップS46)、不十分であれば電池充電を行う(ステップS47)。
【0056】
次いで、ある規定時間が経過したか否かを判定し(ステップS48)、規定時間が経過していなければ経過するまで待機し、経過すれば電池充電を停止し(ステップS49)、主コンデンサが満充電未満か否かを判定し(ステップS50)、満充電未満であれば主コンデンサ充電を行い(ステップS51)、ある規定時間が経過したか否かを判定し(ステップS52)、規定時間が経過していなければ経過するまで待機し、経過すれば主コンデンサ充電を停止する(ステップS53)。以上の動作を主コンデンサ充電量が十分になるまで繰り返す。
【0057】
ステップS44でカメラがACアダプタ126に装着されてないと判定された場合、及びステップS45で、電池離脱等により電池装填されていないと判定された場合はともに電池充電停止(電池充電不能)(ステップS54)とし、主コンデンサの充電も停止し(ステップS55)、システム管理CPU121をスタンバイとした後ステップS42に戻る。また、ステップS50で、主コンデンサ満充電の場合もステップS55に進み、主コンデンサ充電を停止する。
【0058】
上記実施形態では、デジタルカメラの例を説明したが、本発明はこれに限定されず、フィルム用のカメラにも適用可能である。また、電池も充電池のみならず充電不能の乾電池にも適用可能である(乾電池の場合は上記のフローで電池充電処理がなくなる)。
【0059】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、カメラの電源オフ時に閃光発光装置の充電を行うので、電源立ち上げ時には撮影準備に要する電力だけですみ、電源立ち上げがスピードアップすると共に、撮影時に電流値が不足して撮影不能になることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるデジタルカメラの外観図である。
【図2】図1のデジタルカメラ内に配備される信号処理部の構成ブロック図である。
【図3】閃光発光装置のブロック図である。
【図4】充電量と充電信号の相関関係を示す図である。
【図5】実施形態1のカメラの主コンデンサ充電動作を示すフローチャートである。
【図6】実施形態2のカメラの主コンデンサ充電動作を示すフローチャートである。
【図7】実施形態3のカメラの主コンデンサ充電動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 デジタルカメラ
104 閃光発光装置
104a 発光部
104b 発光制御部
111 信号処理CPU
121 システム管理CPU
122 電源回路
123 電源スイッチ(切換スイッチ)
125 電池
126 ACアダプタ(外部電力)
129 電池電圧監視部
131 発振昇圧回路(主コンデンサ充電部)
132、133 分圧抵抗(主コンデンサ監視手段)
134 主コンデンサ

Claims (5)

  1. 電池が装填され、装填された電池からの電力の供給を受けて動作し、被写体を捉えることにより撮影を行うカメラにおいて、
    電力の供給を受けて発光する発光部と、主コンデンサと、前記電池からの電力を該主コンデンサに充電する主コンデンサ充電部と、該主コンデンサに蓄積された電力を撮影操作に応じて前記発光部に供給する発光制御部とを有する閃光発光装置、および
    装填された電池から撮影動作に必要な電力供給が行われる電源オン状態と、装填された電池からの電力供給が抑制され、撮影動作が不能な電源オフ状態とを切り換える切換スイッチを備え、
    前記主コンデンサ充電部は、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記主コンデンサを充電するものであることを特徴とするカメラ。
  2. 前記主コンデンサ充電部は、前記主コンデンサの充電電圧を監視する主コンデンサ監視手段を有し、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記主コンデンサの充電電圧が所定の発光可能電圧未満であったときに前記主コンデンサを充電するものであることを特徴とする請求項1記載のカメラ。
  3. 装填された電池の電圧を監視する電池電圧監視部を備え、前記主コンデンサ充電部は、前記切換スイッチにより電源オフ状態に切換えられたことを受け、前記電池の電圧が所定の充電可能電圧以上であったときに前記主コンデンサを充電するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ。
  4. このカメラは、充電池が装填されるものであって、外部電力の供給を受けて該充電池を充電する電池充電部と、外部電力の供給を受ける状態にあるか否かを検出する電力供給検出部を備え、前記主コンデンサ充電部は、電源オフ状態にあると共に外部電力の供給を受ける状態にあるときに、所定期間ごとに前記主コンデンサの充電を繰り返すものであることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載のカメラ。
  5. 前記電池充電部は、電源オフ状態にあると共に外部電力の供給を受ける状態にあるときに、所定期間ごとに装填された充電池への充電を行うものであることを特徴とする請求項4記載のカメラ。
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