JP2004294837A - 電子ピアノ - Google Patents

電子ピアノ Download PDF

Info

Publication number
JP2004294837A
JP2004294837A JP2003087833A JP2003087833A JP2004294837A JP 2004294837 A JP2004294837 A JP 2004294837A JP 2003087833 A JP2003087833 A JP 2003087833A JP 2003087833 A JP2003087833 A JP 2003087833A JP 2004294837 A JP2004294837 A JP 2004294837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
switch
pedal
key
velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003087833A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4046226B2 (ja
Inventor
Mineo Kitamura
実音夫 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2003087833A priority Critical patent/JP4046226B2/ja
Publication of JP2004294837A publication Critical patent/JP2004294837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4046226B2 publication Critical patent/JP4046226B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】ペダル操作時のピアノの発生楽音をシミュレーションする。
【解決手段】鍵盤装置11の各鍵15の下方に、感知部の高さが異なるスイッチSW1,SW2,SW3からなるセンサ24を設ける。ペダル操作をしない時はスイッチSW3のオンで打弦音に相当する楽音発生が指示される。ペダル操作した時はスイッチSW3のオンに先立ちスイッチSW2がオンになり、このオン信号に応答して衝撃振動音に対応する楽音発生が指示される。その後、スイッチSW3がオンしたときに打弦音に相当する楽音発生が指示される。各音用のベロシティはスイッチSW1オンからスイッチSW2もしくはスイッチSW3オンまでの時間に基づいて算出される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ピアノに関し、特に、ダンパペダルやソステヌートペダルを踏んで打鍵したときのアコースティックピアノの「聴こえ」を再現するのに好適な電子ピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ピアノにおいては、打鍵つまり鍵盤の鍵の押し下げに応答して楽音発生指示を出力する。打鍵の検出のために上下方向で感知位置を異ならせた2個1組のセンサが用いられる。これらのセンサの出力時間差でベロシティつまり打鍵強さを検出する一方、両センサのうち下方のセンサがオンになったのをトリガとして楽音発生指示を出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ダンパペダルが打鍵に先だって踏み込まれる場合、打鍵に応答してアクションが動作し、それによって打弦されるので、打鍵されてから弦が振動して発音に至るまでに間がある。本発明者の実験によると、ダンパペダルを踏んだ場合、打弦が弦振動を開始するより前に、打弦以外の他の多数の弦が衝撃振動を開始していることが観測された。すべての弦からダンパが外れているので、打鍵時にハンマが弦に衝突するより前に、打鍵アクションの動作に起因して打弦以外の他の弦が振動するためである。
【0004】
図4(a)は、ダンパペダルを使用したときの打弦の振動波形、図4(b)は打弦とは違う他の弦の振動波形を示す図である。打弦はE4弦であり、他の弦はC4弦である。図において、ポイントP0がE4弦の振動開始位置である。図示のように、E4弦の打弦開始位置P0からE4弦の振動に共鳴してC4弦も振動をしている。さらに、打弦振動開始位置P0より前の時点、つまりE4弦が振動していないうちから他の弦であるC4弦の振動が開始している。ソステヌートペダルを使用した演奏でも、同様の衝撃振動は存在する。
【0005】
ペダルを使用したときには、上述のように、打弦振動開始以前に衝撃振動を生じる。しかし、従来の電子ピアノには、この打弦振動開始以前の振動が考慮されておらず、打鍵前の衝撃振動による「聴こえ」が再現できていない。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、ペダルの踏み込みによって打弦前に生じる衝撃振動を考慮して楽音を発生させることができる電子ピアノを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し、目的を達成するための本発明は、打鍵による鍵の変位に応じて予定の3カ所で順に出力を生じるように各鍵毎に設けられた上方、中間、および下方スイッチを含む位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、前記ペダルが踏み込まれたときに出力を生ずるペダルセンサと、前記下方スイッチの出力に応答して打弦音発生指示を出力する手段と、前記中間スイッチの出力に応じて衝撃振動音発生指示を出力する手段と、前記上方スイッチおよび前記下方スイッチの出力タイミングに基づいて打弦音用のベロシティを決定する手段と、前記上方スイッチおよび前記中間スイッチの出力タイミングに基づいて衝撃振動音用のベロシティを決定する手段とを具備し、前記ペダルセンサが出力を生じているときに前記衝撃振動音発生指示を出力する手段を付勢する点に第1の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記打弦音用のベロシティを決定する手段が、前記上方スイッチの出力時から前記中間スイッチの出力時までの時間と、前記中間スイッチの出力時から前記下方スイッチの出力時までの時間とに基づいてベロシティを算出するように構成されている点に第2の特徴がある。
【0009】
第1、第2の特徴によれば、ペダル使用時には打鍵によって中間スイッチが出力を生じ、衝撃振動音を発する指示が出力される。次いで、下方スイッチが出力を生じたときに打弦音を発する指示が出力される。すなわち、打鍵により、まず打弦以外の弦の衝撃振動音が発生し、次いで打弦音が発生する。そして、衝撃振動音用のベロシティは上方スイッチが出力を生じてから中間スイッチが出力を生ずるまでの時間によって決定され、打弦音用のベロシティは上方スイッチが出力を生じてから下方スイッチが出力を生ずるまでの時間によって決定される。
【0010】
また、本発明は、打鍵による鍵の変位に応じて予定の2カ所で順に出力を生じるように各鍵毎に設けられた上方および下方スイッチを含む位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、前記ペダルが踏み込まれたときに出力を生ずるペダルセンサと、前記下方スイッチの出力に応答して打弦音発生指示を出力する手段と、前記上方スイッチの出力に応じて衝撃振動音発生指示を出力する手段と、前記上方スイッチおよび前記下方スイッチの出力タイミングに基づいて打弦音用のベロシティを決定する手段とを具備し、前記ペダルセンサが出力を生じているときに前記衝撃振動音発生指示を出力する手段を付勢する点に第3の特徴がある。
【0011】
第3の特徴によれば、ペダル使用時には打鍵によって上方スイッチが出力を生じ、衝撃振動音を発する指示が出力される。次いで、下方スイッチが出力を生じたときに打弦音を発する指示が出力される。すなわち、打鍵により、まず打弦以外の弦の衝撃振動音が発生し、次いで打弦音が発生する。そして、打弦音用のベロシティは上方スイッチが出力を生じてから下方スイッチが出力を生ずるまでの時間によって決定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る電子ピアノのハード構成を示すブロック図である。同図において、バスライン40には、CPU1、RAM2、ROM3、プログラムメモリ4、楽音波形メモリ5、音源装置6、鍵盤インタフェース7、ペダルインタフェース8、パネルインタフェース9およびDAC(デジタル/アナログ変換器)10が接続される。鍵盤インタフェース7には鍵盤装置11が、ペダルインタフェース8にはペダル装置12が、パネルインタフェース9には操作パネル13がそれぞれ接続される。鍵盤装置11は、複数(例えば88鍵)の鍵(キー)と、各鍵の押し下げ量を検出するためのキーセンサ(詳細は後述する)とを備える。鍵盤インタフェース7は、キーセンサの出力信号に基づいてキーイベント情報やタッチ情報を生成し、これらの情報はキーナンバに対応づけられてRAM2に記憶される。
【0013】
ペダル装置12は、ダンパペダルやソステヌートペダルおよびこれらペダルの踏み込み量を検出するセンサ(ボリューム)からなる。ペダル装置12は、アコースティックピアノにおける各ペダルの踏み込みによる効果を該電子ピアノで再現させるために設けられる。DAC10にはアンプやスピーカを含むサウンドシステム14が接続される。アンプやスピーカは音像の方向を制御できるように少なくとも2組設けるのがよい。
【0014】
CPU1は、プログラムメモリ4に格納されている制御プログラムに従って、各構成要素を制御する。楽音波形メモリ5には複数の音色に対応した波形データが記憶され、ROM3には、楽音波形データを処理して楽音を生成するためのパラメータが記憶される。RAM2はCPU1がプログラムを実行する際の各種データを一時記憶するワークエリアとして使用される。操作パネル13はLCDスクリーンや各種スイッチおよびボリューム、ならびにLEDなどの表示灯からなり、例えば、鍵盤装置11に隣接して設けられるコントロールパネル上に配置される。
【0015】
演奏時、鍵盤装置11から入力されるキーオン信号に応答して楽音波形メモリ5から音源装置6へ楽音波形データが読み出される。楽音波形データは、キーオン信号に含まれるキーオンナンバに応じた周波数で読み出される。音源装置6では、読み出された楽音波形データに対して、ベロシティに応じたアタック部の形成を含むエンベロープ制御および効果の付加等の処理がなされ、楽音信号が形成される。楽音信号はDAC10でアナログ楽音信号に変換された後、サウンドシステム14に供給される。サウンドシステム14ではアナログ楽音信号をアンプで増幅した後、スピーカで発音する。
【0016】
CPU1は、さらに、ペダル装置12から入力される制御信号(センサによるペダル踏み込み信号)によって、ペダル装置12を構成するペダルに対応した効果、例えば、ダンパペダル効果を楽音信号に付加することができる。
【0017】
図3は、電子ピアノの鍵盤装置の構造を示す断面側面図である。鍵盤装置11の各鍵15は、支点となるバランスピン16で支持されていて、バランスピン16の右側つまり鍵15の奥方向の端部近くに上方に突出したキャプスタンねじ17が設けられる。フレーム18には、ほぼ水平に延びて、該フレーム18近くに設けられた軸19の周りで上下に揺動自在なハンマ20が設けられる。ハンマ20の先端寄りにはアクションウェイト21が設けられる。一方、鍵15の、バランスピン16から左寄りの位置つまり鍵15の手前方向端部近くには、カウンタウェイト22が吊り下げ状態で設けられる。さらに、フレーム18には、前記アクションウェイト21が上方に跳ね上がりすぎるのを抑止するストッパ23が設けられる。鍵15は、押鍵されていないときは、カウンタウェイト22が設けられた側が持ち上がった位置にある。
【0018】
演奏時に鍵15が押されると、鍵15の前端部は、バランスピン16を中心に下がり、逆に鍵15の奥側端部は持ち上げられる。そのとき、キャプスタンねじ17はアクションウェイト21が設けられたハンマ20を押し上げるので、演奏者はこの押し上げ力の反力をタッチとして感じる。
【0019】
フレーム18の底板181には、鍵15の上下方向における変位量を検出するためのキーセンサとしての位置検出センサ24が設けられる。位置検出センサ24は、高さ位置つまり被検出体と感知部との距離が異なる複数のスイッチSW1,
SW2,SW3からなる。
【0020】
スイッチSW1は鍵15が下降を開始したのを検出して出力を生じる。スイッチSW3は鍵15の最下降位置近傍つまり鍵15が最大に押し下げられた位置に相当する位置でカウンタウェイト22を検出して出力を生ずる。スイッチSW2は、鍵15の下降途中、つまりスイッチSW1およびSW3の間に設定された高さに鍵15が降りたのを検出して出力を生じる。
【0021】
鍵15の下面に設けられた前記カウンタウェイト22を鉄等の磁性体で構成し、磁性体を感知して該磁性体との距離に対応した出力を生ずる磁気センサを位置検出センサ24の各スイッチとして使用するのがよい。つまりカウンタウェイト22が被検出体とする。磁気センサは感知部と磁性体との距離に応じて出力が変化するので、この出力に基づいてカウンタウェイト22と位置検出センサ24との距離を検出できる。つまり位置検出センサ24は底板181ないしは底板181の前端にあって、その上面が鍵15の前端下面と対向する棚板182と鍵15との間隔に対応する出力を生じる。なお、位置検出センサ24は磁気センサに限らず、光センサや振動センサ等、各種位置検出センサであってもよい。そして、選択するセンサによってカウンタウェイト22の、少なくとも位置検出センサ24との対向面の形状や材質を変形するのはもちろんである。
【0022】
この実施形態では、ペダルを操作した演奏と、ペダルを操作しない演奏とで、楽音発生指示の時期や検出エンベロープを変化させた。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る要部機能ブロック図である。第1楽音データ記憶部25には、打弦振動の波形データ、つまりピアノ音の波形データが予め記憶される。第2楽音データ記憶部26には、ペダルが使用されたときに打弦前に生じる衝撃振動音の波形データが予め記憶される。SW1検出部27は、スイッチSW1の出力を検出して第1ベロシティ算出部28と、第2ベロシティ算出部29とに信号を入力する。SW2検出部30は、スイッチSW2の出力を検出して第2楽音データ記憶部26と第2ベロシティ検出部29とに信号を入力する。SW3検出部31は、スイッチSW3の出力を検出して第1楽音データ記憶部25と第1ベロシティ算出部28とに信号を入力する。
【0024】
キーナンバ検出部32は、スイッチSW1〜SW3のCPU1への入力ポートをスキャンして、どの鍵に対応するスイッチSW1〜SW3がオンになっているかを判別する。第1楽音データ記憶部25および第2楽音データ記憶部26には、キーナンバ検出部32からキーナンバが入力される。
【0025】
第1ベロシティ算出部28は、SW1検出部27およびSW3検出部31からそれぞれ入力される信号の時間差を算出し、この時間差を、打弦の振動波形を形成するためのベロシティとして出力する。第2ベロシティ検出部29は、SW1検出部27およびSW2検出部30からそれぞれ入力される信号の時間差を算出し、この時間差を、打弦以外の他の弦の衝撃振動波形を形成するためのベロシティとして出力する。
【0026】
SW3検出部31からの入力信号およびスイッチSW3に対応するキーナンバからなる打弦音発生指示としてのキーオン信号に応答して、第1楽音データ記憶部25から音源装置6に波形データが読み出される。同様に、SW2検出部30からの入力信号およびスイッチSW2に対応するキーナンバからなる衝撃振動音発生指示としてのキーオン信号に応答して、第2楽音データ記憶部25から音源装置6に波形データが読み出される。
【0027】
ペダルセンサ33は、ペダル装置12のペダルの踏み込み量を検出するセンサであり、各ペダルを支持する回動軸の回動量を検出するボリュームによって構成できる。ペダル検出部33は、ペダルセンサ33の出力が予定値以上になったときに、ペダル信号を出力する。
【0028】
前記第2楽音データ記憶部25および第2ベロシティ検出部29は、ペダル信号が入力されている場合に、それぞれ、スイッチSW2の出力に応答して波形データを出力したり、スイッチSW1,SW2の出力に基づいてベロシティを出力したりする。
【0029】
音源装置6では、第1ベロシティ算出部28および第2ベロシティ検出部29からそれぞれ入力されるベロシティに従って入力波形データの振幅を制御し、楽音信号を形成する。こうして、ペダルが踏まれたときにだけ、打弦の振動に先立って衝撃振動音の波形データが読み出され、打鍵による他弦の衝撃振動音を擬似した音が発生される。
【0030】
なお、第1ベロシティ算出部28では、スイッチSW1,SW3の出力時間差によってベロシティを算出するのに代えて、スイッチSW1およびSW2の出力時間差、ならびにスイッチSW2およびSW3の出力時間差によって、スイッチSW1およびSW2間の加速度、ならびにスイッチSW2およびSW3間の加速度の変化を判断し、ベロシティとしてもよい。
【0031】
また、スイッチSW2の出力から遅延時間を設けて第2楽音データ記憶部25から波形データの読み出しを行うようにしてもよい。第2ベロシティ検出部29で算出されるベロシティが大きすぎる場合、打弦振動音に先だつ衝撃振動音の発生時期が早すぎることもある。したがって、このような場合を想定して、第2ベロシティ検出部29で算出されるベロシティが予定値以上になったときは、スイッチSW2の出力に応答してすぐに波形データを読み出すのではなく、所定の遅延時間後に、第2楽音データ記憶部25から波形データの読み出しを行う。
【0032】
また、離鍵強さつまりオフベロシティについても、各スイッチSW1,SW2およびSW3の出力時間差によって検出することができる。
【0033】
さらに、音源装置6から出力される楽音信号に効果を付加するエフェクト処理部としての信号処理部を設けることができる。例えば、リバーブを付加する際、ベロシティが大きい場合リバーブの音量を大きくし、ベロシティが小さい場合リバーブの音量を小さくする。リバーブは、離鍵つまりスイッチSW1〜SW3の出力がすべてオフになったときに打ち切るのがよい。
【0034】
上記エフェクト処理部としての信号処理部は、遅延器、該遅延器への信号書き込み回路、信号読み出し回路、および乗算器などからなるデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)から構成することができる。
【0035】
上記実施形態では、鍵15の位置を検出するセンサとしてスイッチを3カ所に設けたが、スイッチを2カ所だけにしてもよい。すなわち、スイッチSW2を省略し、スイッチSW1とSW3とによって、キーオン信号を形成することができる。この場合、スイッチSW1の出力から予定の遅延時間後(スイッチSW1の出力に応答させてもよい)に第2楽音データ記憶部26から衝撃振動音の波形データが読み出され、スイッチSW3の出力に応答して第1楽音データ記憶部25から打弦振動音の波形データが読み出される。この場合、打弦振動音のベロシティは、スイッチSW1とスイッチSW3との、出力時間差によって算出されるが、衝撃振動音のベロシティは固定値とする。
【0036】
前記第1楽音データ記憶部25および第2楽音データ記憶部26から出力された波形データに基づいて形成された楽音信号は、加算してサウンドシステム14に出力してもよいし、それぞれ別々にサウンドシステム14に出力して発音させてもよい。また、第1楽音データ記憶部25に記憶される波形データは一種類に限らず複数種類記憶してあってもよい。そして、各波形データに基づく楽音信号には、出力時間差が設けられていてもよいし、個々に方向制御が施されているのがよい。方向制御は、複数のスピーカにより、音像を定位させる制御である。
【0037】
また、音源装置6は、波形データを読み出して楽音信号を形成する波形読み出し方式のものに代えて、正弦波加算方式、減算方式、および系のたたみ込みによる物理音源方式のものを使用することができる。この場合は、ペダルが踏み込みこまれたか否かによって、各方式で演算に使用されるパラメータを切り替えるようにする。
【0038】
また、サウンドシステム14は左右用に複数のスピーカを有し、それぞれのスピーカに楽音信号を出力するため、2チャネルの処理系統を有するのが好ましいが、単一のチャネルを有するものにも本発明を適用することはできる。
【0039】
さらに、ペダル装置12は、ダンパペダルとソステヌートペダルの双方を有するものに限定されず、これらのいずれか一方のみ(例えばダンパペダルのみ)を備える電子ピアノにも適用できる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1〜3の発明によれば、ペダル操作時には、打鍵時に、まず、打弦以外の他弦から生ずる衝撃振動音が発せられ、その後に打弦音が発せられる。したがって、アコースティックピアノでダンパペダルやソステヌートペダルを操作して打鍵した時の、打弦の振動による音が生じるより前の他弦の衝撃振動音を含む音の「聴こえ」を電子ピアノで再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子ピアノの要部機能を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子ピアノのハード構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電子ピアノの鍵盤構造を示す側面断面図である。
【図4】ペダル使用時の打弦および他弦の振動波形の例を示す図である。
【符号の説明】
1…CPU、 11…鍵盤装置、 12…ペダル装置、 15…鍵、 24…位置検出センサ、 25…第1楽音データ記憶部、 26…第2楽音データ記憶部、 28…第1ベロシティ算出部、 29…第2ベロシティ算出部

Claims (3)

  1. 打鍵による鍵の変位に応じて予定の3カ所で順に出力を生じるように各鍵毎に設けられた上方、中間、および下方スイッチを含む位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、
    前記ペダルが踏み込まれたときに出力を生ずるペダルセンサと、
    前記下方スイッチの出力に応答して打弦音発生指示を出力する手段と、
    前記中間スイッチの出力に応じて衝撃振動音発生指示を出力する手段と、
    前記上方スイッチおよび前記下方スイッチの出力タイミングに基づいて打弦音用のベロシティを決定する手段と、
    前記上方スイッチおよび前記中間スイッチの出力タイミングに基づいて衝撃振動音用のベロシティを決定する手段とを具備し、
    前記ペダルセンサが出力を生じているときに前記衝撃振動音発生指示を出力する手段を付勢することを特徴とする電子ピアノ。
  2. 前記打弦音用のベロシティを決定する手段が、前記上方スイッチの出力時から前記中間スイッチの出力時までの時間と、前記中間スイッチの出力時から前記下方スイッチの出力時までの時間とに基づいてベロシティを算出するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子ピアノ。
  3. 打鍵による鍵の変位に応じて予定の2カ所で順に出力を生じるように各鍵毎に設けられた上方および下方スイッチを含む位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、
    前記ペダルが踏み込まれたときに出力を生ずるペダルセンサと、
    前記下方スイッチの出力に応答して打弦音発生指示を出力する手段と、
    前記上方スイッチの出力に応じて衝撃振動音発生指示を出力する手段と、
    前記上方スイッチおよび前記下方スイッチの出力タイミングに基づいて打弦音用のベロシティを決定する手段とを具備し、
    前記ペダルセンサが出力を生じているときに前記衝撃振動音発生指示を出力する手段を付勢することを特徴とする電子ピアノ。
JP2003087833A 2003-03-27 2003-03-27 電子ピアノ Expired - Fee Related JP4046226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003087833A JP4046226B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 電子ピアノ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003087833A JP4046226B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 電子ピアノ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004294837A true JP2004294837A (ja) 2004-10-21
JP4046226B2 JP4046226B2 (ja) 2008-02-13

Family

ID=33402127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003087833A Expired - Fee Related JP4046226B2 (ja) 2003-03-27 2003-03-27 電子ピアノ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4046226B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108877743A (zh) * 2018-04-23 2018-11-23 南阳理工学院 一种基于音弦振动信号的钢琴音律校准装置及使用方法
CN110291579A (zh) * 2017-03-15 2019-09-27 雅马哈株式会社 信号供给装置、键盘装置以及程序
CN110431617A (zh) * 2017-03-15 2019-11-08 雅马哈株式会社 信号供给装置、键盘装置及程序

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110291579A (zh) * 2017-03-15 2019-09-27 雅马哈株式会社 信号供给装置、键盘装置以及程序
CN110431617A (zh) * 2017-03-15 2019-11-08 雅马哈株式会社 信号供给装置、键盘装置及程序
CN110291579B (zh) * 2017-03-15 2023-12-29 雅马哈株式会社 信号供给装置、键盘装置以及存储介质
CN108877743A (zh) * 2018-04-23 2018-11-23 南阳理工学院 一种基于音弦振动信号的钢琴音律校准装置及使用方法
CN108877743B (zh) * 2018-04-23 2023-01-10 南阳理工学院 一种基于音弦振动信号的钢琴音律校准装置及使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4046226B2 (ja) 2008-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4736883B2 (ja) 自動演奏装置
JP7160793B2 (ja) 信号供給装置、鍵盤装置およびプログラム
US7429699B2 (en) Electronic musical instrument and recording medium that stores processing program for the electronic musical instrument
WO2010055921A1 (ja) 電子鍵盤楽器の楽音制御装置
CN103325364B (zh) 发声控制装置及发声控制装置的控制方法
EP2757554B1 (en) Keyboard musical instrument
US8785759B2 (en) Electric keyboard musical instrument, method executed by the same, and storage medium
JPWO2020054070A1 (ja) 音信号生成装置、鍵盤楽器およびプログラム
JP2013210451A (ja) 電子鍵盤楽器の楽音制御装置
US9245509B2 (en) Recording and reproduction of waveform based on sound board vibrations
JP2004294832A (ja) 電子ピアノのペダル効果生成装置
JP4046226B2 (ja) 電子ピアノ
JP6805067B2 (ja) 共鳴音制御装置
JP5842799B2 (ja) ピアノ
JPH11175065A (ja) 楽音信号生成装置及び楽音信号生成方法
JP6394737B2 (ja) 電子鍵盤楽器、方法及びプログラム
JP2010231248A (ja) 電子楽器
JP4692287B2 (ja) 鍵盤楽器及び消音ユニット
JP2556370Y2 (ja) 電子鍵盤楽器
JPH06332464A (ja) 電子鍵盤楽器
JP2004294833A (ja) 電子ピアノ
JP2004294835A (ja) 電子ピアノ
JP2012208381A (ja) ピアノの音量制御装置
JP2004294834A (ja) 電子ピアノ
JPH06149245A (ja) 電子楽器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071115

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees