JP2004294835A - 電子ピアノ - Google Patents

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実音夫 北村
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Abstract

【課題】ダンパペダル操作時のピアノの楽音発生タイミングをシミュレーションする。
【解決手段】鍵盤装置11のフレーム18の底板181には、鍵15の底面に対向させて、鍵15の変位を検出する位置検出センサ24を設ける。位置検出センサ24は、それぞれ高さが異なる複数のセンサ要素を備え、打鍵された鍵15の位置を検出する。最も下位に位置するセンサ要素の出力によって楽音発生指示が出力される。各センサ要素の出力タイミングによってベロシティを決定する。ダンパペダルを踏み込むと、その踏み込みがワイヤ33,カム31を介して位置検出センサ24に伝わり、位置検出センサ24は上方の鍵15に近づくように変位する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ピアノに関し、特に、ダンパペダルやソステヌートペダルを踏んで打鍵したときのアコースティックピアノの「聴こえ」を再現するのに好適な電子ピアノに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ピアノにおいては、打鍵つまり鍵盤の鍵の押し下げに応答して楽音発生指示を出力する。打鍵の検出のために上下方向に設置位置をずらせた2個1組のセンサが用いられる。これらのセンサの出力時間差でベロシティつまり打鍵強さを検出する一方、両センサのうち下方のセンサがオンになったのをトリガとして楽音発生指示を出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
アコースティックピアノにおいてダンパペダルを操作した場合、打鍵に先立って、すべての弦からダンパが一斉に離される。つまり、打鍵に追随するアクションの動きでダンパを上げるのではない。そのため、打鍵感つまりキータッチが、ダンパペダルを使用しないときより軽くなる。図5は、アコースティックピアノにおける鍵の押し下げ量(鍵と棚板との間隔)の変化を示すグラフである。曲線C1はダンパペダルを操作した演奏時、曲線C2はダンパペダルを操作しない演奏時の、鍵と棚板との間隔の変化をそれぞれ示す。同図に示すように、鍵の押し下げ量の変化は、ペダル操作をしないときより、ペダル操作をしたときの方が急である。すなわち、ペダルを操作した演奏では、キータッチが軽いために短時間で鍵が大きく押し下げられる。ソステヌートペダルを使用したときにも、打鍵に対応する弦の振動だけを持続させるようにアクションが作用するので、同様にキータッチが軽くなる。
【0004】
このタッチの違いは演奏上の表現力を大きく変えるし、タッチの違いによって弦に伝わるエネルギも変化する。したがって、発音される音にも違いが出てくる。
【0005】
特開平6−35454号公報には、アコースティックピアノのダンパペダル効果を再現するため、ダンパペダル操作時の音像定位を経時的に移動させるようにした電子ピアノが開示されている。
【0006】
ダンパペダルやソステヌートペダルを操作したときのキータッチの違いによる「聴こえ」を電子ピアノで再現することが望まれるが、従来は、タッチが軽くなることによる楽音変化は考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、ペダルの踏み込みによるキータッチの変化を考慮して楽音を発生させることができる電子ピアノを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し、目的を達成するための本発明は、複数の鍵を有する鍵盤装置と、打鍵による前記各鍵の変位に応じて、該変位方向のそれぞれ異なる位置で出力を生じる複数のセンサ要素からなる位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、前記ペダルの踏み込み深さに応じた出力を生ずるペダルセンサと、前記ペダルの踏み込み深さに応じて、前記位置検出センサを前記鍵に近づけるセンサ変位手段と、前記各センサ要素の出力タイミングに基づいて打鍵時のベロシティを決定する手段と、前記センサ要素のうち、前記鍵から最も遠い位置に検出部があるセンサ要素の出力に応答して楽音発生指示を出力する手段とを具備した点に第1の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記位置検出センサが前記各鍵毎にその下方に設けられ、前記各センサ要素の検出部が、前記各鍵の下面との距離が互いに異なるように位置設定されている点に第2の特徴がある。
【0010】
また、本発明は、前記センサ変位手段が、前記各センサ要素間の感知距離の比率を略固定した状態で、前記複数のセンサ要素のうち、前記鍵に最も近いセンサ要素を除いたセンサ要素を前記鍵に近づけるように構成された点に第3の特徴がある。
【0011】
上記特徴によれば、各センサ要素の検出出力に基づいてベロシティが検出されるとともに、鍵の変位方向において最も遠い位位置、つまり検出範囲で最も鍵が押し下げられた位置で出力されるセンサ要素の出力に応答して楽音発生が開始される。そして、ペダルが踏み込まれると、その踏み込み深さに応じて位置検出センサは鍵の変位方向で該鍵に近づくように移動される。その結果、ペダルの踏み込み深さに応じて、打鍵検出が早められ、早いタイミングで楽音発生指示が出力される。
【0012】
特に第2の特徴によれば、位置検出センサの各センサ要素は、ペダルの踏み込み深さに応じて上方にある鍵に近づくように変位する。また、第3の特徴によれば、各センサ要素が変位することによって、各センサ要素間の距離は互いの比率を変化させないで短くなる。その結果、各センサ要素間を通過する時間が短くなって各センサ要素の出力タイミングが変化し、見かけ上、検出されるベロシティが大きくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図2は本発明の一実施形態に係る電子ピアノのハード構成を示すブロック図である。同図において、バスライン15には、CPU1、RAM2、ROM3、プログラムメモリ4、楽音波形メモリ5、音源装置6、鍵盤インタフェース7、ペダルインタフェース8、パネルインタフェース9およびDAC(デジタル/アナログ変換器)10が接続される。鍵盤インタフェース7には鍵盤装置11が、ペダルインタフェース8にはペダル装置12が、パネルインタフェース9には操作パネル13がそれぞれ接続される。鍵盤装置11は、複数(例えば88鍵)の鍵(キー)と、各鍵の押し下げ量を検出するためのキーセンサ(詳細は後述する)とを備える。鍵盤インタフェース7は、キーセンサの出力信号に基づいてキーイベント情報やタッチ情報を生成し、これらの情報はキーナンバに対応づけられてRAM2に記憶される。
【0014】
ペダル装置12は、ダンパペダルやソステヌートペダルおよびこれらペダルの踏み込み量を検出するセンサ(ボリューム)からなる。ペダル装置12は、アコースティックピアノにおける各ペダルの踏み込みによる効果を該電子ピアノで再現させるために設けられる。DAC10にはアンプやスピーカを含むサウンドシステム14が接続される。
【0015】
CPU1は、プログラムメモリ4に格納されている制御プログラムに従って、各構成要素を制御する。楽音波形メモリ5には複数の音色に対応した波形データが記憶され、ROM3には、楽音波形データを処理して楽音を生成するためのパラメータが記憶される。RAM2はCPU1がプログラムを実行する際の各種データを一時記憶するワークエリアとして使用される。操作パネル13はLCDスクリーンや各種スイッチおよびボリューム、ならびにLEDなどの表示灯からなり、例えば、鍵盤装置11に隣接して設けられるコントロールパネル上に配置される。
【0016】
演奏時、鍵盤装置11から入力されるキーオンに応答して楽音波形メモリ5から音源装置6へ楽音波形データが読み出される。楽音波形データは、キーオンナンバに応じた周波数で読み出される。音源装置6は、読み出された楽音波形データに対して、ベロシティに応じたアタック部の形成を含むエンベロープ制御および効果の付加等の処理がなされ、楽音信号が形成される。楽音信号はDAC10でアナログ楽音信号に変換された後、サウンドシステム14に供給される。サウンドシステム14ではアナログ楽音信号をアンプで増幅した後、スピーカで発音する。
【0017】
CPU1は、さらに、ペダル装置12から入力される制御信号(センサによるペダル踏み込み信号)によって、ペダル装置12を構成するペダルに対応した効果、例えば、ダンパペダル効果を楽音信号に付加することができる。
【0018】
図3は、電子ピアノの鍵盤装置の構造を示す断面側面図である。鍵盤装置11の各鍵15は、支点となるバランスピン16で支持されていて、バランスピン16の右側つまり鍵15の奥方向の端部近くに上方に突出したキャプスタンねじ17が設けられる。フレーム18には、ほぼ水平に延びて、該フレーム18近くに設けられた軸19の周りで上下に揺動自在なハンマ20が設けられる。ハンマ20の先端寄りにはアクションウェイト21が設けられる。一方、鍵15の、バランスピン16から左寄りの位置つまり鍵15の手前方向端部近くには、カウンタウェイト22が吊り下げ状態で設けられる。さらに、フレーム18には、前記アクションウェイト21が上方に跳ね上がりすぎるのを抑止するストッパ23が設けられる。鍵15は、押鍵されていないときは、カウンタウェイト22が設けられた側が持ち上がった位置にある。
【0019】
演奏時に鍵15が押されると、鍵15の前端部は、バランスピン16を中心に下がり、逆に鍵15の奥側端部は持ち上げられる。そのとき、キャプスタンねじ17はアクションウェイト21が設けられたハンマ20を押し上げるので、演奏者はこの押し上げ力の反力をタッチとして感じる。
【0020】
フレーム18の底板181には、鍵15の上下方向における変位量を検出するためのキーセンサとしての位置検出センサ24が設けられる。位置検出センサ24は、高さ位置つまり被検出体と検出部との距離が異なる複数のスイッチSW1,SW2,SW3(センサ要素)からなる。ペダルの踏み込みに応じて上下に位置検出センサ24を変位させる手段を有する。カム31、ワイヤ33およびプーリ35は、位置検出センサ24を上下に変位させるための手段の一部をなす。詳細は図1を参照して後述する。
【0021】
鍵15の下面に設けられた前記カウンタウェイト22を鉄等の磁性体で構成し、磁性体を感知して出力を生ずる磁気センサを位置検出センサ24の各スイッチとして使用するのがよい。つまりカウンタウェイト22が被検出体とする。磁気センサは感知部と磁性体との距離に応じて出力が変化するので、この出力に基づいてカウンタウェイト22と位置検出センサ24との距離を検出できる。つまり位置検出センサ24は底板181ないしは底板181の前端にあって、その上面が鍵15の前端下面と対向する棚板182と鍵15との間隔に対応する出力を生じる。なお、位置検出センサ24は磁気センサに限らず、光センサや振動センサ等、各種位置検出センサであってもよい。そして、選択するセンサによってカウンタウェイト22の、少なくとも位置検出センサ24との対向面の形状や材質を変形するのはもちろんである。
【0022】
この実施形態では、上記(図5)のような鍵の押し下げ量に鑑み、ペダルを操作した演奏と、ペダルを操作しない演奏とで、楽音発生指示の時期や検出エンベロープを変化させた。
【0023】
図1は、楽音発生時期の変化手段としての位置検出センサ変位装置を示す要部拡大図である。同図において、位置検出センサ24のスイッチSW1,SW2,SW3は底板181に対して上下に変位自在に支持される。例えば、底板181の上面に基板27をガイドロッド28,28で上下動自在に支持する。基板27とガイドロッド28,28の頭部との間にはバネ等の弾性材29が介在させられ、基板27はこの弾性材29によって底板181側に押し付けられている。
【0024】
基板27の下方には、軸30で支持されたカム31が設けられる。カム31の外周には、連結ピン32によって、ワイヤ33の一端が連結され、該ワイヤ33の他端は、ペダル34に連結される。ワイヤ33の途中はプーリ35で案内されている。
【0025】
ペダル34は、ばね37によって図中時計方向に付勢された状態で軸36で回動自在に支持され、ワイヤ33の前記他端は軸36とペダル34の前端つまり演奏者側端部との間に連結される。ペダルセンサ38はペダル34の踏み込み量を検出するために設けられ、例えば、ペダル34の回動軸36の回動量を検出するボリュームによって構成できる。
【0026】
ペダル34が前記予定量踏み込まれたときに、カム31が回動してその偏心量に従って基板27を予定量押し上げるように、カム31の形状や底板181への取り付け位置が設定される。ここで、基板27の押し上げ量は、ペダル使用時にキータッチが軽くなる分に対応して、実験によって設定される。
【0027】
なお、位置検出センサ24およびカム31は各鍵に対応してその下方に設けられるが、軸30ならびにワイヤ33は全ての鍵に共通にできる。但し、ワイヤ33の一端を連結するため、複数のカム31のうち少なくとも一つは連結ピン32を設けられるように形成する。
【0028】
前記スイッチSW1は鍵15が下降を開始する位置を検出する。スイッチSW2は鍵15の下降途中の位置を検出する。スイッチSW3は鍵15の最下降位置近傍つまり鍵15が最大に押し下げられた位置に相当する位置でカウンタウェイト22を検出して出力を生ずる。
【0029】
スイッチSW3の出力は、楽音発生指示の信号として音源装置6へ供給される。楽音発生指示には、キーオンナンバつまり打鍵された鍵番号を特定する情報も含まれる。
【0030】
さらに、スイッチSW1,SW2,SW3によって押鍵強さつまりベロシティが検出される。すなわち、スイッチSW1のオンからスイッチSW2のオンまでの時間と、スイッチSW2のオンからスイッチSW3のオンまでの時間との差を検出し、この差と感知距離すなわち各スイッチSW1〜スイッチSW3のそれぞれの感知部の高さ方向の位置の差とによって加速度を検出し、これをベロシティとする。ベロシティは楽音発生指示とともに音源装置6に供給される。
【0031】
音源装置6は、楽音発生指示によって発音チャネルを確保し、楽音波形メモリ5からキーオンナンバに従って決定される周期で楽音波形データを読み出す。そして、ベロシティによりエンベロープを制御して楽音信号を形成する。このとき、ペダル操作や、操作パネル13のスイッチやダイヤルの操作に従って各種の効果を付加する。
【0032】
なお、ベロシティは、前記加速度の検出によらず、スイッチSW1がオンされてからスイッチSW3がオンされるまでの時間で代表させてもよい。この場合は、中間の高さのスイッチSW2は省略することができる。
【0033】
図4は、楽音生成のフローチャートである。ステップS1で、スイッチSW3がオンされたことを検出すると、ステップS2で、楽音波形メモリ5から楽音波形データが読み出される。ステップS3では、スイッチSW1〜スイッチSW3の検出出力に基づいて決定されたベロシティや操作パネル13から入力された効果付加の指示等に従って信号処理を行い、効果を付加する。ステップS4では、ペダルセンサ38によって検出されるペダル34の踏み込み量に応じた、ペダルの効果を付加する。ペダルの効果付加とは、アコースティックピアノでダンパペダルを踏み込んだときに、打弦に共鳴する他の弦の振動によって発生する音や、ソステヌートペダルを使用した時の持続音等を電子ピアノでシミュレーションすることである。ステップS5では、信号処理され、効果が付加された楽音信号は、サウンドシステム14に出力されて楽音として発音される。
【0034】
例えば、ダンパペダルによる効果の付加の方法としては、打弦の楽音波形データに対して、信号処理する方法の他、打弦および打弦以外の他の弦の振動を含む楽音波形データを楽音波形メモリ5に記憶しておき、ダンパペダル踏み込み時には、その楽音波形データを使用する方法がある。
【0035】
このように、ペダル34を踏んだ時には、その踏み込み量に応じてスイッチSW,SW2,SW3が上方に変位する。したがって、スイッチSW3が出力を生じる時期を、ペダル34を踏まないで打鍵したときより早くすることができる。したがって、楽音発生指示が早めに出力されるので、少ない鍵15の押し下げ量で発音させることができる。
【0036】
さらに、スイッチSW1およびスイッチSW2の高さの差と、スイッチSW2およびSW3の高さの差とをともに小さくすることにより、検出されるベロシティが見かけ上大きくできる。そのためには、スイッチSW1の高さは固定し、スイッチSW2とスイッチSW3とを個別に上方に変位させるようにすればよい。この場合、スイッチSW3の変位量はスイッチSW2の2倍にするのがよい。スイッチ1およびスイッチSW2間における感知距離の差と、スイッチ2およびスイッチSW3間における感知距離の差の比率を変えないためである。
【0037】
こうして、ペダル34を踏んだときに、スイッチSW1およびSW2の高さの差と、スイッチSW2およびSW3の高さの差とをともに小さくするようにすることによって、ペダル34を踏まないで打鍵したときよりも、大きいベロシティが検出される。
【0038】
このように、本実施形態によれば、ダンパペダルを踏み込んだ時に軽くなるアコースティックピアノのキータッチに倣って、ペダルを踏み込んだ時には、ペダルを踏まないときより早いタイミングで楽音を発生させる指示が出力される。その結果、演奏者は、ペダルを踏んだときに、ペダルを踏まないときと比べてキータッチが変化したような感覚を受ける。この感覚はアコースティックピアノのダンパペダルやソステヌートペダルを使用した時と同様のものであり、電子ピアノの演奏を、より一層アコースティックピアノの演奏に近づけることができる。
【0039】
同様に、ベロシティを大きい値として検出するので、ペダルを踏み込んだ時にキータッチが軽くなって同じように打鍵してもベロシティが大きくなるアコースティックピアノに倣うことができる。
【0040】
なお、本実施形態では、ペダル34の動きを直接伝達してカム31を回動させるようにした。しかし、例えば、ペダル34の踏み込み量を検出するセンサ38で検出された踏み込み量の電気信号に従ってモータや回転ソレノイドなど電磁駆動手段を付勢し、カム31を駆動してもよい。また、スイッチSW1〜スイッチSW3を変位させる手段はカムに限らずリンク機構であってもよい。
【0041】
また、位置検出センサ24の設置位置は、鍵15の下方に限らず、打鍵による鍵の変位を検出可能な位置であればよい。また、鍵の変位を直接検出するのに限らず、例えば、ハンマ20の変位によって鍵15の変位を間接的に検出するように配置するものであってもよい。
【0042】
なお、本発明は、位置検出センサ24を三つのスイッチSW1〜SW3で構成するものに限定されない。すなわち、スイッチSW2を省略してスイッチSW1とスイッチSW3とで位置検出センサ24を構成し、ペダルの踏み込み深さに応じて、スイッチSW1およびSW3を鍵15に近づけるように変位させるようにする。そして、スイッチSW1およびSW3の出力タイミングに基づいて打鍵時のベロシティを決定するとともに、鍵15から遠い位置にあるスイッチSW3の出力に応答して楽音発生指示を出力するようにすればよい。
【0043】
さらに、本実施形態では、ペダル装置12としてダンパペダルとソステヌートペダルの双方を有する電子ピアノの例を説明したが、これらのいずれか一方のみ(例えばダンパペダルのみ)を備える電子ピアノにも適用できる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1〜3の発明によれば、ペダル操作時には、打鍵開始から早い時期に楽音発生指示が出力され、打鍵開始から早期に発音させられる。したがって、アコースティックピアノでダンパペダルやソステヌートペダルを操作した時と同様の、キータッチが軽くなったような感覚を演奏者に与えることができる。また、ペダルの踏み込み量が大きくなるほど、より一層打鍵開始から早い時期で楽音発生指示が出力される。これは、ペダルの踏み込み量に応じて弦をダンパで押している力が変化するアコースティックピアノの楽音発生によりよく倣う。
【0045】
また、請求項3の発明によれば、ダンパペダル操作時には、ベロシティを大きく検出できるので、キータッチが軽くなったような感覚を演奏者に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子ピアノの鍵位置検出センサ変位装置の拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子ピアノのハード構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電子ピアノの鍵盤構造を示す側面断面図である。
【図4】楽音生成の要部フローチャートである。
【図5】アコースティックピアノにおける鍵の押し下げ量の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…CPU、 11…鍵盤装置、 12…ペダル装置、 15…鍵、 24…位置検出センサ、 27…基板、 31…カム、 33…ワイヤ、 34…ダンパペダル、 38…ペダルセンサ、 SW1〜SW3…センサ要素

Claims (3)

  1. 複数の鍵を有する鍵盤装置と、打鍵による前記各鍵の変位に応じて、該変位方向のそれぞれ異なる位置で出力を生じる複数のセンサ要素からなる位置検出センサと、ペダルとを有する電子ピアノにおいて、
    前記ペダルの踏み込み深さに応じた出力を生ずるペダルセンサと、
    前記ペダルの踏み込み深さに応じて、前記位置検出センサを前記鍵に近づけるセンサ変位手段と、
    前記各センサ要素の出力タイミングに基づいて打鍵時のベロシティを決定する手段と、
    前記センサ要素のうち、前記鍵から最も遠い位置に検出部があるセンサ要素の出力に応答して楽音発生指示を出力する手段とを具備したことを特徴とする電子ピアノ。
  2. 前記位置検出センサが前記各鍵毎にその下方に設けられ、前記各センサ要素の検出部が、前記各鍵の下面との距離が互いに異なるように位置設定されていることを特徴とする請求項1記載の電子ピアノ。
  3. 前記センサ変位手段が、前記各センサ要素間の感知距離の比率を略固定した状態で、前記複数のセンサ要素のうち、前記鍵に最も近いセンサ要素を除いたセンサ要素を前記鍵に近づけるように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の電子ピアノ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010210890A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Yamaha Corp 電子鍵盤楽器

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