JP2004294262A - 車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ナビゲーションの経路と、その経路の走行中に再生された楽曲との関連付けを用いて楽曲を容易に選択する車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】対応記録部83は、ナビゲーション制御部81において設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中にオーディオ制御部82により再生された楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて書換可能記憶媒体装置6に記録する。選択処理部84は、書換可能記憶媒体装置6に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーションの経路と、その経路の走行中に再生された楽曲との関連付けを用いて楽曲を容易に選択する車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車社会の発達、コンピュータ技術やデジタルオーディオ技術の進歩に伴い、車載情報機器として、カーナビゲーションシステム、カーオーディオシステムやこれらを組み合わせた複合システムが普及している。さらに、データ記録技術の進歩に伴い、CD−Rなどの記録媒体にMP3などの圧縮形式で多量の楽曲データを記録し、車載システムで再生して楽しむ用途も広がっている。
【0003】
このような多量の楽曲データの中から目的の楽曲を探し出して再生したい場合、従来の例としては、例えばディレクトリなどの階層構造をとるような記録方式であれば、ユーザー自身の記憶やディレクトリ名をもとに階層構造を順に辿り目的の楽曲を得る手法が知られていた。また、機器の持つ検索機能を使って楽曲名や楽曲に対応付けされた1つ以上のキーワードを検索キーにして目的の楽曲を得る手法や、楽曲データが作成された日時もしくは使用された日時や楽曲データが使用された頻度をもとに検索する手法なども提案されている。
【0004】
また、自車及び自車の周辺の状況に応じて、再生する楽曲を自動的に検索し、検出された楽曲をオーディオ装置で自動的に再生するもの(例えば特許文献1)、ユーザーにより設定された言葉を用いて所望の楽曲を検索できる楽曲検索システム(例えば特許文献2)、音楽と関連付けられている地図上の施設、地点、地域等を容易に検索するナビゲーション装置(特許文献3)なども知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−324335
【特許文献2】
特開2003−022282
【特許文献3】
特開2002−311986
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術では、所望の楽曲を選択する操作が煩雑という問題があった。例えば、ユーザーが階層構造の中から必要な情報を直接探すには、選択した階層をその都度確認せねばならず、特にデータの位置が階層の奥深くの場合は、階層の選択が繰り返しとなり特に煩雑であった。また、キーワードによる検索では、あらかじめそれぞれのデータにキーワードを付加する操作を要するなどやはりユーザーの入力操作の負担が大きかった。
【0007】
また、車載情報機器の操作は一般に、ボタン、タッチパネル、音声などが用いられるが、狭い車内で昼間の直射日光や夜間の暗さに耐えての操作の容易さや、安全性のさらなる改善を考えると、極力簡潔で効率的な検索操作が潜在的に待望されていた。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するもので、その目的は、ナビゲーションの経路と、その経路の走行中に再生された楽曲との関連付けを用いて楽曲を容易に選択する車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、書き換え可能な記憶手段と、を備えた車載情報機器において、コンピュータが、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5の経路楽曲情報データベース作成方法は、請求項1の発明を方法という見方から捉えたもので、書き換え可能な記憶手段を備え、ナビゲーションを行うナビゲーション処理と、楽曲の再生処理と、を行う車載情報機器のコンピュータが、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する処理を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、前記ナビゲーションにおける経路の経路情報とその経路に対応する前記楽曲の楽曲情報とを対応付けて格納した記憶手段と、を備えた車載情報機器において、楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることで前記楽曲を検索する手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6の楽曲情報検索方法は、請求項2の発明を方法という見方から捉えたもので、ナビゲーションを行うナビゲーション処理と、楽曲の再生処理と、を行い、前記ナビゲーションにおける経路の経路情報とその経路に対応する楽曲の楽曲情報とを対応付けて格納した記憶手段を備えた車載情報機器のコンピュータが、楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、書き換え可能な記憶手段と、を備えた車載情報機器において、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する手段と、楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とする。
【0014】
請求項7の情報処理方法は、請求項3の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項5記載の経路楽曲情報データベース作成方法と、請求項6記載の楽曲情報検索方法と、を組み合わせたことを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項1,5,2,6,3,7の発明をコンピュータプログラムという見方から捉えたもので、書き換え可能な記憶手段を備えた車載情報機器のコンピュータを制御することにより、ナビゲーションと楽曲の再生処理とを行わせるコンピュータプログラムにおいて、そのプログラムは前記コンピュータに、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録させ、楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の車載情報機器において、前記記憶手段は、ハードディスク装置であることを特徴とする。
【0017】
これらの態様では、ナビゲーションで設定した目的地や経路などの経路情報と、そのとき聞いた曲とを自動的に対応付けてハードディスク装置等の記憶手段に記憶し、後で「どこへ行ったとき」「どの辺で」聞いたかをユーザーが指定する簡単な操作で、多量の楽曲からでも目的の曲を絞込む等の楽曲検索が効率的に行える優れた操作性が実現される。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して具体的に説明する。なお、本実施形態は、スピーカや各種ドライブなど必要な周辺機器を備えたコンピュータをプログラムで制御することにより実現できるが、この場合のハードウェアやプログラムの実現態様は各種変更可能であるから、以下の説明では、本発明及び本実施形態の各機能を実現する仮想的回路ブロックを用いる。
【0019】
〔1.構成〕
具体的には、本実施形態は、本発明の車載情報機器(以下「本システム」と呼ぶ)と、本システム上で実行される経路楽曲情報データベース作成方法と、楽曲情報検索方法と、これら経路楽曲情報データベース作成方法及び楽曲情報検索方法とを組み合わせた情報処理方法と、関するもので、これらを実現するコンピュータプログラムや、そのようなプログラムを記録した記録媒体としても把握可能であり、そのようなプログラムをインターネットや携帯電話網などの通信ネットワーク経由で各車両の車載情報機器にダウンロードして実行させることも本発明の一態様である。
【0020】
具体的には、本システムは、車両の現在位置や出発地から目的地までの経路計算と経路ガイドすなわち誘導案内を行うようなカーナビゲーションシステムと、楽曲を再生するカーオーディオシステムの機能を併せ持った車載システムで、図1の構成図に示すように、本システム全体の制御を行うメインCPU装置8を中心とした次の各要素を備える。すなわち、絶対位置及び絶対方向検出部1は、例えばGPS(Global Positioning System)装置などで、車両が地球上のどの絶対位置にあるか電波航法技術を用いて検出するものであり、そこで検出された情報はメインCPU装置8へ送られる。
【0021】
相対位置及び相対方向検出部2は、例えば加速度センサーやジャイロ装置など自律航法測位用の部分で、トンネル内やビルの間のようにGPSの電波が十分に取得できない場所においても、過去の経路情報と組み合わせることで現在位置を推定するために必要なデータを得る装置であって、これらの情報はメインCPU装置8へ送られる。
【0022】
車両走行情報取得部3は、例えばハンドル舵角センサーや車速センサーであって、相対位置や相対方向の微弱な変化成分を取得できるもので、現在位置の精度を改善するデータを取得でき、それらの情報はメインCPU装置8へ送られる。
【0023】
記憶媒体装置4は、ROM/CD−ROM/DVD−ROM等の読み出し専用であり、例えばナビゲーション用の道路地図情報や、道路地図情報に付随した店舗情報や観光地情報および位置情報等が保存されており、メディアが交換されるまで内容は変更されない。また、これらの情報は後に述べる書換可能記憶媒体装置6に記憶されていてもよい。
【0024】
一時記憶媒体装置5は、例えばDRAMで、メインCPU装置8のプログラムエリアやワークエリアなど、一時的な記憶に用いられるものである。
【0025】
書換可能記憶媒体装置6は、例えばハードディスクドライブ(HDD)装置やフラッシュメモリなどであり、記憶媒体装置4に記憶されている情報と最新の情報との差分情報や、目的地を設定し経路が計算された場合のその結果の情報や、ユーザーデータとしてMP3等による多数の楽曲データやそのプレイリスト等があらかじめ記憶されているものとする。
【0026】
記憶媒体制御部7は、記憶媒体装置4や書換可能記憶媒体装置6等を制御する部分で、メインCPU装置8はこれらを直接制御する事なく、要求に基づいて記憶媒体装置4等に記憶されたデータを容易に参照することが可能となる。
【0027】
入力部9は、例えば本システムに設置した操作ボタン群や、後に述べる画像表示装置12の表面に重ねて設置したタッチパネルや、リモコン等に設置した操作ボタン群などのスイッチ類であり、ユーザーが機器を操作できる手段である。これらの入力手段以外にも、ユーザーの音声をマイクに入力してその音声を認識することで機器操作を実施することも可能である。
【0028】
目的地経路情報データベース10は、過去に設定した目的地とそこへ至る経路計算結果と実際に走行した経路と、を表す経路情報を記憶しておくもので、ここでは説明のため独立して示すが、実際には、例えば書換可能記憶媒体装置6等に保存されている。さらに、これらの経路情報は、その経路を走行中に選択され再生された楽曲データを表す楽曲情報と対応付けされ、これら対応情報や楽曲情報も共に記憶される。
【0029】
画像合成部11は、本システム全体を制御するメインCPU装置8の制御下で、本システムから操作結果や情報検索結果などを含む各種の出力データや状態などを表す地図や文字等の画像の情報を作成する部分であり、画像表示装置12は、画像合成部11にて作成された画像を表示するディスプレイで、例えばバックライト付きTFT液晶表示パネルなどである。
【0030】
音声合成部13は、走行ガイドすなわち誘導案内や操作ガイドや操作結果等の情報を音声によって出力するための音声データを作成する部分であり、音声出力装置14は、音声合成部13にて作成された音声をスピーカー等から出力する部分である。これら音声合成部13及び音声出力装置14は、各情報の内容を音声で読み上げることでユーザーに提供する手段を構成しており、画像合成部11及び画像表示装置12と相補的な関係にある。
【0031】
また、メインCPU装置8は、上記のようなプログラムの作用により、次のように作用する各手段としての役割を果たす(図1)。
【0032】
〔2.作用〕
上記のように構成される本実施形態は次のように作用する。
〔2−1.全体的作用〕
ナビゲーション制御部81は、ナビゲーションを行うナビゲーション手段であり、ナビゲーションは、道路地図データを用いて、GPSなどで自車位置を逐次検出し周辺地図上に画面表示したり、指定された目的地への最適な誘導経路を探索しそれに沿って進行方向等を画面表示や合成音声などで誘導案内するものである。また、オーディオ制御部82は、楽曲の再生手段であり、図示しないアンプ、スピーカシステムなどを用いて楽曲を再生する。
【0033】
また、対応記録部83は、ナビゲーション制御部81において設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に選択されオーディオ制御部82により再生された楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて書換可能記憶媒体装置6に記録する。また、選択処理部84は、ユーザーの操作に応じて、楽曲データの選択の処理(以下「選曲」と呼ぶ)を行う部分である。
【0034】
〔2−2.選曲の態様〕
選択処理部84による選曲の態様すなわち手法(方法)としては、従来と共通の数種類のほか、その他に本発明及び本実施形態特有のものが選択できる。すなわち、まず、ユーザーによってHDD等に多量に保存されるデータは、一般的には階層構造を取っている場合が多い。そして、これらデータの中から目的のデータを検索する場合、例えばHDD内に存在する多量の楽曲データの中から目的の楽曲データを探し出す場合には、
(1)データの一覧をディスプレイ上に表示してユーザーにその中から選択させる態様(「直接検索」と呼ぶことにする)、
(2)楽曲の名前やあらかじめユーザーによって関連付けされたキーワードをもとに検索をおこなって全楽曲データの中から楽曲データを絞り込んで提示しその中からユーザーに選択させる態様(「キーワード検索」と呼ぶことにする)、
(3)楽曲がHDDに保存された日時や再生された日時を楽曲ごとにデータベースへ記録しておき、日時をもとに全楽曲データの中から楽曲データを絞り込んで提示しその中からユーザーに選択させる方法(「時間検索」と呼ぶことにする)、
(4)再生した頻度やその他の統計情報を楽曲ごとにデータベースへ記録しておき、この頻度順にソートしてユーザーに提示する方法(「統計検索」と呼ぶことにする)、
などがある。
【0035】
さらに、これらの手法を2つ以上組み合わせて使用することも可能であるが、本実施形態では、これらの検索方法に加え、次のような検索方法を新たに選択可能である。すなわち、楽曲情報検索の要求があった場合、選択処理部84は、書換可能記憶媒体装置6に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付ける。
【0036】
〔2−3.経路情報と楽曲情報の記録〕
ここで、本実施形態における選曲に関する処理手順の例を図2に示す。例えば、出発地「A地点」において、ユーザがナビゲーション制御部81で目的地を「B地点」のように設定すると(ステップ1)、出発地から目的地間の経路が双方向探索など何らかの方法で計算される(ステップ2)。なお、このように計算された経路に基く誘導案内は従来と同様であり、例えば、各種位置検出装置を用いることで検出された自車位置を中心として周辺地図がディスプレイに表示されると同時に、地図中の経路が特別な色で表示される。
【0037】
このようにナビゲーション制御部81が提示する経路ガイドすなわち誘導案内を参考に、ユーザーは目的地へ向かうが、このとき、例えば図3に例示するような目的地経路情報データベース10に、例えば「A地点からB地点へ移動時」といった情報が記録される(ステップ3)。そして、目的地への運転途中、ユーザーが音楽を聴きたくなり、選択処理部84を利用して何らかの検索手法を用いて提示されたリストの中からある楽曲「MMM」を検索して楽曲再生したとすると(ステップ11)、対応記録部83は、楽曲「MMM」について「A地点からB地点へ移動時」という情報の対応付けを行い、目的地経路情報データベース10へ記録する(ステップ12)。
【0038】
ところで、楽曲を検索するときに、ユーザーが操作により機能表示の選択肢から「曲検索」を呼び出すものとし、そこから先の遷移の一例を図4に示す。すなわち「曲検索」に続く検索方法表示では
「一覧表示」 …(直接検索を行う)
「最近聞いた曲」 …(時間検索を行う)
「日付順一覧」 …(同上)
「よく聞く曲」 …(統計検索を行う)
「曲名検索」 …(楽曲名を使ってキーワード検索を行う)
「キーワード検索」…(キーワード検索を行う)
といった従来からの各選択肢に加え、本発明及び本実施形態で新規に提案する
「移動中曲リスト」
が表示されるが、この点は後述する。
【0039】
表示されたこれら検索方法から、ユーザーは希望するものを入力部11で選択する。ここで例えば従来からの「キーワード検索」をユーザーが選択したとすると(ステップ4)、続いてキーワードの入力を促すような内容がディスプレイに表示され、入力されたキーワードを持つ楽曲データが全て提示される(ステップ5)。また、検索条件の追加により複合条件すなわち複数の検索方法を使うことで、提示された楽曲データの中からさらに絞り込みを行うことも可能である(ステップ9,10)。
【0040】
同様に、選択処理部84により、楽曲「NNN」「LLL」・・・を選択して再生したとすると(ステップ11)、対応記録部83は、楽曲「NNN」「LLL」についてもそれぞれ「A地点からB地点」という経路情報との対応付けを行い、目的地経路情報データベース10へ記録する(ステップ12)。なお、楽曲を再生する場合は、選択するデータは再生順番を記述したプレイリストのようなものでもよい。図3は、このように情報を記録した目的地経路情報データベース10のエントリ(内容)の一例を示している。
【0041】
〔2−4.移動中曲リストによる選択〕
後日、ユーザーが例えば「C地点からD地点」という経路設定をしたとすると、ナビゲーション制御部81によって経路が計算され、経路ガイドすなわち誘導案内を画面表示や音声合成などで提示する。ユーザーはこのように提示される経路ガイドを参考に目的地へ向う。ここでユーザーはある楽曲を聞きたくなり、その楽曲は先日「A地点からB地点」への移動中に聞いた楽曲であったことを思い出し、上に述べた「曲検索」機能を呼び出したとする。
【0042】
「曲検索」に続いては、図4に示すように「一覧表示」「最近聞いた曲」「日付順一覧」「よく聞く曲」「曲名検索」「キーワード検索」に加えて、本発明による「移動中曲リスト」という項目がディスプレイに表示されるが、この「移動中曲リスト」を入力部11により選択すると(ステップ4)、選択処理部84により位置経路情報データベース10が参照され、経路情報リストが提示される(ステップ6)。すなわち、「A地点からB地点へ移動時」「X地点からY地点へ移動時」「新緑ドライブコース走行時」・・・というような、過去に目的地やルート設定をした履歴が新しい順序などの順番でディスプレイに表示される。
【0043】
そして、提示された経路情報リストのなかから、例えば「A地点からB地点へ移動時」という項目を入力部11により選択すると(ステップ7)、選択処理部84は、目的地経路情報データベース10を参照することで「A地点からB地点」という経路情報に対応付けされた楽曲データ「MMM」「NNN」「LLL」・・・といった楽曲データのリストをディスプレイに表示する(ステップ8)。
【0044】
このように、本実施形態では、どこへ出かけたときに聞いた曲かを指示することで、多量の楽曲データの中から目的のものを絞り込むことが新たに可能となり、「いつ聞いた曲か」という時間をもとにした検索ではなく、「どこへ行ったときに聞いた曲か」という場所をもとにした検索が容易になる。
【0045】
〔3.効果〕
以上のように、本実施形態では、ナビゲーションで設定した目的地や経路などの経路情報と、そのとき聞いた曲とを自動的に対応付けてハードディスク装置等の記憶手段に記憶し、後で「どこへ行ったとき」「どの辺で」聞いたかをユーザーが指定する簡単な操作で、多量の楽曲からでも目的の曲を絞込む等の楽曲検索が効率的に行える優れた操作性が実現される。
【0046】
〔4.他の実施形態〕
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、次に例示するような他の実施形態も含むものである。例えば、上記の実施形態では、経路で再生した楽曲データにその経路情報を対応付けしているが、CDなどから楽曲を録音してHDDへ記録する際に、「この経路で聞きたい」といった具合にその楽曲データに対して経路情報を対応付けしてもよい。また、書換可能な記憶手段はハードディスクドライブには限定されず、DVD−RAM、DVD−RWやCD−RWなどのドライブや各種フラッシュメモリカードなどにも置換可能である。
【0047】
また、経路情報に対応付ける対象として、楽曲データだけでなく、表示パネルの照明パターンのデータ、グラフィックイコライザやその他のスイッチで調整される音質やバランスなどのデータ、走りのモードを定めるエンジンやサスペンションの制御データなど各種のデータを、経路と対応付けて記録し、後で容易に呼び出せるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ナビゲーションの経路と、その経路の走行中に再生された楽曲との関連付けを用いて楽曲を容易に選択する車載情報機器、経路楽曲情報データベース作成方法、楽曲情報検索方法、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における選曲に関する処理手順を示すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態における目的経路情報データベースの内容例を示す図。
【図4】本発明の実施形態における画面表示の遷移を示す概念図。
【符号の説明】
1…絶対位置及び絶対方位検出部
2…相対位置及び相対方位検出部
3…車両走行情報取得部
4…記憶媒体装置
5…一時記憶媒体装置
6…書換可能記憶媒体装置
7…記憶媒体制御部
8…メインCPU装置
9…入力部
10…目的経路情報データベース
11…画像合成部
12…画像表示装置
13…音声合成部
14…音声出力装置
81…ナビゲーション制御部
82…オーディオ制御部
83…対応記録部
84…選択処理部

Claims (8)

  1. ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、書き換え可能な記憶手段と、を備えた車載情報機器において、
    コンピュータが、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する手段を備えたことを特徴とする車載情報機器。
  2. ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、前記ナビゲーションにおける経路の経路情報とその経路に対応する前記楽曲の楽曲情報とを対応付けて格納した記憶手段と、を備えた車載情報機器において、
    楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることで前記楽曲を検索する手段を備えたことを特徴とする車載情報機器。
  3. ナビゲーションを行うナビゲーション手段と、楽曲の再生手段と、書き換え可能な記憶手段と、を備えた車載情報機器において、
    前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する手段と、
    楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とする車載情報機器。
  4. 前記記憶手段は、ハードディスク装置であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車載情報機器。
  5. 書き換え可能な記憶手段を備え、ナビゲーションを行うナビゲーション処理と、楽曲の再生処理と、を行う車載情報機器のコンピュータが、前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録する処理を含むことを特徴とする経路楽曲情報データベース作成方法。
  6. ナビゲーションを行うナビゲーション処理と、楽曲の再生処理と、を行い、前記ナビゲーションにおける経路の経路情報とその経路に対応する楽曲の楽曲情報とを対応付けて格納した記憶手段を備えた車載情報機器のコンピュータが、
    楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とする楽曲情報検索方法。
  7. 請求項5記載の経路楽曲情報データベース作成方法と、請求項6記載の楽曲情報検索方法と、を組み合わせたことを特徴とする情報処理方法。
  8. 書き換え可能な記憶手段を備えた車載情報機器のコンピュータを制御することにより、ナビゲーションと楽曲の再生処理とを行わせるコンピュータプログラムにおいて、
    そのプログラムは前記コンピュータに、
    前記ナビゲーションにおいて設定された経路を表す経路情報と、その経路を走行中に再生された前記楽曲を表す楽曲情報とを対応付けて前記記憶手段に記録させ、
    楽曲情報検索の要求があった場合に、前記記憶手段に記録されている前記各経路情報の各経路を提示してその選択を受け付け、選択された前記経路に対応する前記各楽曲情報の各楽曲を提示してその選択を受け付けることを特徴とするコンピュータプログラム。
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