JP2004293208A - シャッター付出窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】意匠性及び施工性の向上が図れるシャッター付出窓を提供する。
【解決手段】建物の躯体10に固定される左右の縦枠12及び屋外正面部左右の方立13を含む出窓本体1と、該出窓本体1の上部に中屋根41を介して設けられ、内部にシャッター本体32を収容するボックス4と、前記方立13に設けられ、シャッター本体32から巻上げ下げされるシャッタースラット31を案内するガイドレール34とを備え、前記縦枠12及びボックス4は側部に躯体10への取付部12b,4bを有し、前記ボックス4は側部4aから屋外側へ延出した側面部4eを有し、該側面部4eの下部が中屋根41の対応する部分に支持固定され、縦枠12の側部12aとボックス4の側部4aとを略面一にしている。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャッター付出窓に係り、特に意匠性及び施工性の向上を図ったシャッター付出窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
出窓としては、建物の躯体に固定される左右の縦枠及び屋外正面部左右の方立を含む出窓本体と、該出窓本体の上部に中屋根を介して設けられ、内部にシャッター本体を収容するボックス(シャッターボックスともいう)と、前記方立に設けられ、シャッター本体から巻上げ下げされるシャッタースラットを案内するガイドレールとを備えたシャッター付出窓が知られている(例えば、特開平10−88918号公報参照)。この出窓においては、例えば出窓本体の正面部(屋外正面部)に引違い窓が設けられ、出窓本体の左右の側面部に嵌め殺し窓が設けられており、嵌め殺し窓の屋外側には開き雨戸が開閉自在に設けられている。引違い窓の室外側をシャッタースラットで覆い、嵌め殺し窓を開き雨戸で覆うことにより、台風や強風時における飛来物からの窓ガラスの保護、光や音の遮断、防犯性の向上等を図ることができる。
【0003】
ところで、従来の出窓は、ボックスと中屋根が別体であり、これらボックス及び中屋根が躯体にそれぞれ固定されている。また、ボックス内には予め工場でシャッター本体が組込まれている。更に、図8の右側部分に示すように、出窓本体2及びボックス4は、側部に躯体への取付部12b,4bを有し、これらの取付部12b,4bを固着具である例えば釘やネジで躯体10に固定するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−88918号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記出窓においては、前記ボックス4の構造上、ボックス4の側部4aが縦枠12の側部12aよりも突出しており、ボックス4の側部4aと縦枠12の側部12aとの間に段差があり、意匠性の点で改善の余地があった。また、ボックス4の取付部4bと縦枠12の取付部12bとの間にも段差があるため、これら取付部4b,12bを覆うように防水テープ50を貼り付けるときに、防水テープ50を縦方向に連続的に貼り付けることができず、施工性の点でも改善の余地があった。
【0006】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、意匠性及び施工性の向上が図れるシャッター付出窓を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建物の躯体に固定される左右の縦枠及び屋外正面部左右の方立を含む出窓本体と、該出窓本体の上部に中屋根を介して設けられ、内部にシャッター本体を収容するボックスと、前記方立に設けられ、シャッター本体から巻上げ下げされるシャッタースラットを案内するガイドレールとを備え、前記縦枠及びボックスは側部に躯体への取付部を有し、前記ボックスは側部から屋外側へ延出した側面部を有し、該側面部の下部が中屋根の対応する部分に支持固定され、縦枠の側部とボックスの側部とを略面一にしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明を出窓に適用した実施の形態を示す概略的斜視図、図2は同出窓の概略的縦断面図、図3は同出窓の概略的横断面図、図4は同出窓の側面部の概略的縦断面図である。また、図5は同出窓の分解斜視図、図7は止水パッキンの取付状態を示す縦断面図、図6はボックスの分解斜視図である。
【0009】
これらの図において、1はシャッター付出窓で、建物の躯体(開口部の左右の柱)10に固定される左右の縦枠12及び屋外正面部7の左右の方立13を含む出窓本体2と、この出窓本体2の上部に中屋根41を介して設けられ、内部にシャッター本体32を収容するボックス4と、前記方立13に設けられ、シャッター本体32から巻上げ下げされるシャッタースラット31を案内するガイドレール34とを備えている。出窓本体2は、建物の開口部と平行な正面部7及び左右の側面部8を有する平面台形に形成されている。前記縦枠12の側部12aは躯体10の屋外面に対して略垂直であり、この縦枠12の側部12aから前記側面部8が屋外側の内側斜め前方へ傾斜して延出されている。
【0010】
出窓本体2は、左右の縦枠12と、左右の方立13と、縦枠12と方立13の間に結合される側面上枠14、側面下枠15と、左右の方立13間に結合される正面上枠16、正面下枠17とを有し、これらをネジ止めにより枠状に組立てて構成されている。また、左右の縦枠12の上端部間には天板見切り縁60が掛け渡して取付けられる。縦枠12は側部に躯体10への取付部12bを有し、この取付部12bが躯体10に固着具例えばネジ11で固定される。また、出窓本体2は、左右の縦枠12の下端部間に掛け渡されて開口部の窓台18に当接される水切り部材20を有し、この水切部材20と正面下枠17の間には左右一対または複数本の補強ブラケット21が掛け渡されている。補強ブラケット21は水切り部材20から室内方向に突出した突出部22を有し、この突出部22が窓台18上に固着具例えばネジ23で固定されている。
【0011】
前記補強ブラケット21の上面部にはテーブル板5が載置されている。正面下枠17及び側面下枠15に形成されたテーブル板保持溝にテーブル板5の平面台形状の先端部が嵌合され、ネジで固定されている(図示省略)。また、正面下枠17、側面下枠15及び水切部材20で区画される領域には断熱材が設けられると共に、その領域を下方から覆うように底板6が取付けられている。
【0012】
出窓本体2の正面部7には開閉自在な窓例えば引違い窓24が設けられ、左右の側面部8には嵌め殺し窓25が設けられている。すなわち、正面部7における左右の方立13、正面上枠16及び正面下枠17で組まれた枠組内には、引違い窓24を構成する内外の障子26a,26bが開閉自在に取付けられており、側面部8における縦枠12、方立13、側面上枠14及び側面下枠15で組まれた枠組内には、嵌め殺し窓25を構成するガラスパネル27が嵌め込まれている。前記縦枠12、方立13、正面上枠16、正面下枠17、側面上枠14及び側面下枠15は、金属製例えばアルミニウム合金製の押出形材からなっている。また、図示例の場合、断熱性を向上させるために、金属製の押出形材の室内側には合成樹脂製の室内形材が着脱可能に取付けられている。
【0013】
前記正面部7の引違い窓24の室外側は、シャッタースラット31で覆われるようになっており、側面部8の嵌め殺し窓25の室外側には、嵌め殺し窓25を覆う開き雨戸30が開閉自在に設けられている。前記開き雨戸30は、縦枠12側を支点として開閉自在に設けられている。前記縦枠12の室外面には、開き雨戸30の基端部の上下端部を回動自在に軸支する上下一対のピボット軸受35が取付けられている。開き雨戸30は、例えば金属製の上框36、下框37及び左右の縦框38で組まれた枠内に鋼板等でなる複数枚のパネル39を組込んでなるものである。出窓本体2には開き雨戸30を室内側から開閉操作する開閉機構が設けられている(図示省略)。
【0014】
前記ボックス4(先付けボックスともいう)は、金属板(板金)を折り曲げ加工してなり、その前面部が、シャッター本体32の後付けが可能なように開口している(図5参照)。前記ボックス4の前面部には、開口4dを覆う蓋体(後付けボックスともいう)40が着脱可能に取付けられる。また、ボックス4は、図6に示すように、その下面部(底面部)及び背面部も開口しており、その開口した下面部には中屋根41が一体的に設けられている。この中屋根41は、天板3と、この天板3上の正面部及び左右の側面部に固定された軒天部材42a,42bと、この軒天部材に固定された表面材43と、この表面材43に固定された背板44と、これら表面材43、背板44及び天板3で区画された内部に収容された断熱材53とから主に構成されている。
【0015】
また、ボックス4は、躯体10の屋外面と略垂直な側部4aと、この側部4aから屋外側へ延出した側面部4eとを有している。この側面部4eは、前記出窓本体2の側面部8と略平行、すなわち内側斜め前方に傾斜している。ボックス4は、側部4a(の屋内側縁部)に躯体10への取付部4bを有し、上部(の屋内側縁部)にも躯体への取付部4cを有している。ボックス4の側面部4eの下部が中屋根41の対応する部分に支持固定され、ボックス4の背面部には中屋根41の背板44が固定され、これによりボックス4と中屋根41が一体化(合体)されている。また、ボックス4の両側面部4eを含む両側部4aには合成樹脂製のサイドカバー45がそれぞれ取付けられる。
【0016】
前記中屋根41の正面軒天部材42aと側面軒天部材42bは同一断面形状の例えばアルミニウム合金製の押出形材からなっている。そして、中屋根41の正面部と側面部、すなわち正面軒天部材42aと側面軒天部材42bの縁部には、支持部であるリブ46a,46bが周縁に沿って連続するように(連続的に)設けられている(図7、図4参照)。リブ46a,46bの先端縁部は上向きに折曲されている。前記ボックス4の側面部4eの下部には、前記側面軒天部材42bのリブ46bの上面に載置されて固着具例えばリベット47で固定される固定片部48が設けられている(図4、図6参照)。
【0017】
このようにボックス4の側面部4eの下部(固定片部48)を中屋根41の対応する部分(側面軒天部材のリブ46b)(側面部の支持部)に支持固定するようにし、ボックス4の側部4aの下部を中屋根41の対応する部分に支持固定しないようにしたことにより、ボックス4の側部の突出を抑制している。そして、このようにボックス4の側部4eの突出を抑制することにより、ボックス4の側部4aと縦枠12の側部12aとの間の段差をなくすべく、ボックス4の側部4aを縦枠12の側部12aと略面一にしている(縦枠の側部とボックスの側部とを略面一にしている)(図8の左側部分参照)。これにより、見栄えが良くなり、意匠性の向上が図れると共に、ボックス4の取付部4b及び縦枠12の取付部12bに防水テープ50を貼り付けるときに縦方向に連続的に貼り付けることができ、施工性の向上が図れる。
【0018】
一方、正面軒天部材42aのリブ(正面部の支持部)46aには、シャッタースラット31の屋内面(裏面)に接(摺接)して、そこに付着している雨水等の水を拭い、シャッタースラットの巻上げに伴って雨水等の水がボックス4内に侵入するのを防止するための軟質樹脂ないしゴム製のヒレ状の止水部材51が長手方向に沿って取付けられている。この止水部材51は、図7にも示すように、前記正面軒天部材42aのリブ46aを自らの弾性力で上下から挟持して自己保持する挟持部51aと、この挟持部51aからシャッタースラット31の裏面に先端側が接するように延出されたヒレ部51bとからなっている。前記挟持部51aは、リブ46aの下面に当接される横断面L字状の下片部52aと、リブ46aの上面に当接される上片部52bとを有している。前記ボックス4の組立て、止水部材51の取付け及び出窓本体2の組立ては工場で行われる。
【0019】
以上の構成からなるシャッター付出窓1の施工方法を説明する。先ず、防水シートが張設された躯体10の屋外面に出窓本体2を取付固定する。この場合、縦枠12の取付部12bをネジ11で躯体10に固定し、水切部材20及び補強ブラケット22を窓台18にネジ23で固定する。
【0020】
次に、ボックス(先付けボックス)4を前記出窓本体2の上部に載置し、そのボックス4を躯体10にネジ止めにより固定し、ボックス4と正面上枠16及び天板見切り縁60をネジ止めする。ボックス4の取付けが済んだら、外壁工事を行う。この場合、ボックス4の取付部4b及び縦枠12の取付部12bに防水テープ50を貼り付け、躯体10の屋外面に外壁材を取付ける。
【0021】
前記外壁工事後或いは外壁工事と並行して、前記ボックス4内にシャッター本体32を取付け、左右の方立13の屋外面にガイドレール34をそれぞれ取付ける。そして、ボックス4の前面部に蓋体(後付けボックス)40を取付けることによりシャッター付出窓1の施工が完了する。
【0022】
以上の構成からなるでシャッター付窓1によれば、建物の躯体10に固定される左右の縦枠12及び屋外正面部左右の方立13を含む出窓本体1と、該出窓本体1の上部に中屋根41を介して設けられ、内部にシャッター本体32を収容するボックス4と、前記方立13に設けられ、シャッター本体32から巻上げ下げされるシャッタースラット31を案内するガイドレール34とを備え、前記縦枠12及びボックス4は側部に躯体10への取付部12b,4bを有し、前記ボックス4は側部4aから屋外側へ延出した側面部4eを有し、該側面部4eの下部が中屋根41の対応する部分に支持固定され、縦枠12の側部12aとボックス4の側部4aとを略面一にしているため、前記ボックス4の取付部4b及び縦枠12の取付部12bに防水テープ50を貼り付けるときに縦方向に連続的に貼り付けることができ、意匠性及び施工性の向上が図れる。
【0023】
また、前記中屋根41は、正面部と側面部に正面軒天部材42aと側面軒天部材42bを有している。特に、中屋根の正面部と側面部、すなわち正面軒天部材42aと側面軒天部材42bには、周縁に沿って連続するように連続的にリブ(支持部)46a,46bが設けられている。そのリブ46a,46bを利用して一方のリブ例えば側面軒天部材42bのリブ(側面部の支持部)46bにはボックス4の側面部4e下部が支持固定され、他方のリブ例えば正面軒天部材42aのリブ(正面部の支持部)46aにはシャッタースラット31の裏面に接する止水部材51が取付けられている。このように、中屋根41の軒天部材42a,42bにリブ46a,46bを形成し、側面のリブ46bをボックス4との合体に利用し、正面のリブ46aを止水部材51の取付けに利用しているため、部品点数の削減、構造の簡素化及びコストの低減が図れる。また、ボックス4と中屋根41を一体化することができるため、これらの躯体10への取付けが1回で済み、施工性の向上が図れる。
【0024】
本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、建物の躯体に固定される左右の縦枠及び屋外正面部左右の方立を含む出窓本体と、該出窓本体の上部に中屋根を介して設けられ、内部にシャッター本体を収容するボックスと、前記方立に設けられ、シャッター本体から巻上げ下げされるシャッタースラットを案内するガイドレールとを備え、前記縦枠及びボックスは側部に躯体への取付部を有し、前記ボックスは側部から屋外側へ延出した側面部を有し、該側面部の下部が中屋根の対応する部分に支持固定され、縦枠の側部とボックスの側部とを略面一にしているため、前記ボックスの取付部及び縦枠の取付部に防水テープを貼り付けるときに縦方向に連続的に貼り付けることができ、意匠性及び施工性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるシャッター付出窓を示す概略的斜視図である。
【図2】同出窓の概略的縦断面図である。
【図3】同出窓の概略的横断面図である。
【図4】同出窓の側面部の概略的縦断面図である。
【図5】同出窓の分解斜視図である。
【図6】ボックスの分解斜視図である。
【図7】止水部材の取付状態を示す縦断面図である。
【図8】本実施形態の出窓と従来の出窓とを比較するための概略的正面図である。
【符号の説明】
1 シャッター付出窓
2 出窓本体
4 ボックス
4a ボックスの側部
4b ボックスの取付部
4e ボックスの側面部
10 躯体
12 縦枠
12a 縦枠の側部
12b 縦枠の取付部
13 方立
31 シャッタースラット
32 シャッター本体
41 中屋根

Claims (1)

  1. 建物の躯体に固定される左右の縦枠及び屋外正面部左右の方立を含む出窓本体と、該出窓本体の上部に中屋根を介して設けられ、内部にシャッター本体を収容するボックスと、前記方立に設けられ、シャッター本体から巻上げ下げされるシャッタースラットを案内するガイドレールとを備え、前記縦枠及びボックスは側部に躯体への取付部を有し、前記ボックスは側部から屋外側へ延出した側面部を有し、該側面部の下部が中屋根の対応する部分に支持固定され、縦枠の側部とボックスの側部とを略面一にしたことを特徴とするシャッター付出窓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015190141A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 Ykk Ap株式会社 シャッター

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