JP2004292890A - 貴金属薄膜の製造方法 - Google Patents

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Katsuhiko Nishiyama
西山勝彦
Isao Taniguchi
功 谷口
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Kumamoto Technology and Industry Foundation
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Abstract

【課題】無機基板上に貴金属の極めて薄い膜を形成する方法を提供する。
【解決手段】無機基板を、チオール基を含む塩基性有機化合物の溶液に浸漬して基板上に該有機化合物の膜を作成し、次いでこの基板を、貴金属イオンを含む酸性水溶液に浸漬し、電気化学的に還元して貴金属を表面析出させることからなる貴金属薄膜の製造方法。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貴金属薄膜の製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は単分子膜に近い貴金属薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
貴金属は腐食しにくく良好な電気特性を持っているため、コネクターを代表とする電子部品等の接触子に採用されている。また、多くの貴金属は化学反応における触媒能を有するため、燃料電池を始めとする様々な電極に用いられている。
【0003】
しかし、貴金属は高価であるので、これらの貴金属を用いた装置が高価になるという問題があり、そのため貴金属を無機基板の表面にのみ存在させた薄膜として使用する技術が採用されている。
【0004】
無機基板上に貴金属の薄膜を形成する方法としては、メッキ法が一般的である。しかし、メッキ法では膜厚を薄くしていくとメッキ膜にピンホールが増加するため、その厚さには限界があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決することを目的としており、無機基板上に貴金属の極めて薄い膜を形成する方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、無機基板を、チオール基を含む塩基性有機化合物の溶液に浸漬して基板上に該有機化合物の膜を作成し、次いでこの基板を、貴金属イオンを含む酸性水溶液に浸漬し、電気化学的に還元して貴金属を表面析出させることからなる貴金属薄膜の製造方法である。
【0007】
貴金属は白金であることが好ましく、貴金属イオンの水溶液は、塩化白金酸であることが好ましい。
【0008】
無機基板は金電極であることが好ましい。
【0009】
金属薄膜は、金属単分子膜であることが好ましい。
【0010】
チオール基を含む塩基性有機化合物は、ピリジンチオールであることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明における無機基板とは、貴金属の薄膜を形成する材料である。このような無機基板としては、例えば金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ケイ素(Si)等の金属、アルミナ、ガラス、石英、雲母等の無機材料等を挙げることが出来る。これらの中では、薄膜が形成しやすい金が最も好ましい。また、上記基板は、従来公知のメッキ、あるいは真空蒸着等の方法で金属(形成すべき貴金属が白金の場合は好ましくは金)の薄膜が表面に形成されていてもよい。この基板は、任意の形状、例えば、端子、電極等の形状であってもよい。
【0013】
本発明における貴金属とは、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)等を挙げることができる。本発明では、これらの中では、触媒活性等が優れている白金が最も好ましい。
【0014】
本発明における貴金属イオンとは上記貴金属のイオンで、白金イオン(Pt++)、金イオン(Au++)、銀イオン(Ag)等を挙げることが出来る。
【0015】
本発明における貴金属のイオンを生成する化合物とは、上記貴金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、亜硫酸塩、亜硝酸塩、亜リン酸塩等を挙げることができる。具体的には、塩化白金酸塩、硫酸白金、硝酸白金、リン酸白金、亜硫酸白金、亜硫酸白金、亜リン酸白金、塩化金、硫酸金、硝酸金、リン酸金、亜硫酸金、亜硝酸金、亜リン酸金、塩化銀、硫酸銀、硝酸銀、リン酸銀、亜硫酸銀、亜硝酸銀、亜リン酸銀等を挙げることができる。これらの中では、貴金属の塩化物が好ましく、なかでも白金イオンにおける塩化白金酸塩(HPtCl)が最も好ましい。
【0016】
これらの貴金属のイオンを生成する化合物は、水溶液として使用される。化合物は硫酸水溶液、あるいは塩酸水溶液等の酸性の水溶液に溶解すると溶解度が高いため好ましい。
【0017】
本発明で薄膜製造に用いるチオール基を有する塩基性有機化合物とは、分子内に塩基性原子団を有する下記化合物の水素原子の少なくとも1つ、好ましくは1つがチオール基(SH)、スルフィド基(−S−R)あるいはジスルフィド基(−SS−)に置換されている化合物をいう。これらの中では、チオール基を有する化合物が好ましい。
【0018】
塩基性有機化合物とは、分子内に塩基性原子団を有する化合物をいう。塩基性原子団とは、具体的にはピラゾール環、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、テトラゾール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、イミダズピリジン環等を有する化合物を挙げることができる。これらの中ではピリジン環が最も好ましい。
【0019】
上記チオール基を有する塩基性有機化合物の具体例としては、例えば、ピラゾールチオール、イミダゾールチオール、ベンズイミダゾールチオール、テトラゾールチオール、オキサゾールチオール、ベンズオキサゾールチオール、ピリジンチオール、ピリミジンチオール、イミダズピリジンチオール等を挙げることができる。これらのうちでは単分子膜を生成しやすいピリジンチオールが最も好ましい。
【0020】
本発明では、上記チオール基を有する塩基性有機化合物は、好ましくはアルコール溶液として使用される。この工程で使用されるアルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso―ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の低級アルコール、あるいはこれらの混合物等を挙げることができる。
【0021】
本発明の製造方法を、工程を追って説明する。本発明の薄膜の製造方法では、まず無機基板を、チオール基を含む塩基性有機化合物の溶液に浸漬する。溶液は、上記したようにアルコール溶液であることが好ましい。アルコール中のチオール基を含む塩基性有機化合物の濃度は、0.01〜10mモル/l、好ましくは0.1〜1mモル/lの範囲にすることが好ましい。浸漬の温度は0〜 40℃の範囲が好ましく、浸漬の時間は1分〜24時間、好ましくは、5分〜1時間の範囲とすることが好ましい。
【0022】
上記浸漬により、基板表面には、チオール基を有する塩基性有機化合物が化学的に吸着される。浸漬処理の後、基板を乾燥機で強制的に乾燥するか、風乾することにより基板に付着したアルコールを除去する。このようにしてチオール基を含む塩基性有機化合物が表面に、好ましくは単分子膜として吸着された基板を得ることができる。
【0023】
本発明の薄膜の製造方法では、上記方法で得たチオール基を含む塩基性有機化合物が表面に付着された無機基板を、貴金属イオンを含む酸性水溶液に浸漬する。水溶液中の貴金属イオンを形成する化合物の濃度は、0.01〜100mモル/l、好ましくは1〜10mモル/lの範囲にすることが好ましい。浸漬の温度は0〜40℃の範囲が好ましく、浸漬の時間は1分〜5時間、好ましくは、5分〜1時間の範囲とすることが好ましい。
【0024】
上記操作により、貴金属が還元されて基板表面上に析出し、基板上に貴金属の薄膜が形成される。必要に応じて基板を洗浄する。かくして、基板上に、貴金属からなる単分子膜、あるいはそれに近い厚さの均一な厚さの薄膜を、形成することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、貴金属の単分子に近い膜を精度よく得ることができる。このため、本発明の製造方法で得られたこれらの貴金属薄膜で被覆した基板は、コネクー等の接触端子や、単結晶電極、多結晶電極を用いる燃料電池等の触媒電極等、様々な用途に使用することができる。
【0026】
【実施例】
次ぎに、実施例を挙げて本発明につき更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものではない。
【0027】
【実施例1】
《使用材料》
基板:表面に真空蒸着法により金の薄膜が形成された雲母板(縦10mmx横 10mmx厚さ 1 mm)
チオール基を有する塩基性有機化合物:4−ピリジンチオール
貴金属のイオンを生成する化合物:塩化白金酸塩(HPtCl
【0028】
《試験方法》
基板を、4−ピリジンチオールのエタノール溶液(4−ピリジンチオールの濃度11mg/l)に20分間浸漬する。この基板を、25℃でエタノールで洗浄した後、純水で10分間すすぎ16時間室温で放置して基板に付着しているエタノールを除去した。ついで、この基板を、10mモル塩化白金酸を溶解した0.1モル硫酸を含有した水溶液中に20分間浸漬後、0.1モル硫酸水溶液で洗浄し、塩化白金酸イオンを対イオンとして有するピリジンチオール単分子膜を作成した。
【0029】
《評価方法》
サイクリックボルタンメトリーを用いて電気化学測定を行った。結果を、図1に示す。図1から分かるように、−0.2〜0Vの領域に水素吸着波が観測された。これは白金原子が析出したためであると考えられる。
【0030】
図1のサイクリックポルダモグラムの斜線部から求めた表面白金濃度は、約0.63mモル/cmとなった。これは、4−ピリジンチオールのモル数の60%となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の薄膜の製造方法の1実施例で得られた白金被覆金電極のサイクリックポルダモグラムのチャートである。

Claims (6)

  1. 無機基板を、チオール基を含む塩基性有機化合物の溶液に浸漬して基板上に該有機化合物の膜を作成し、次いでこの基板を、貴金属イオンを含む酸性水溶液に浸漬し、電気化学的に還元して貴金属を表面に析出させることからなる貴金属薄膜の製造方法。
  2. 貴金属が白金であることを特徴とする請求項1記載の貴金属薄膜の製造方法。
  3. 貴金属イオンの水溶液が、塩化白金酸であることを特徴とする請求項1〜2記載の貴金属薄膜の製造方法。
  4. 無機基板が金電極であることを特徴とする請求項1〜3記載の貴金属薄膜の製造方法。
  5. 金属薄膜が、金属単分子膜であることを特徴とする請求項1〜4記載の貴金属薄膜の製造方法。
  6. チオール基を含む塩基性有機化合物が、ピリジンチオールであることを特徴とする請求項1〜5記載の貴金属薄膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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