JP2004291970A - カートンシートの折り曲げ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カートンシート4を折り曲げる折り曲げ装置の構造を簡素化する。
【解決手段】保持位置Aで保持手段28によってカートンシート4の下面側を吸着して受け取り、下側を保持したまま回転移動させてカートンシート4の長手方向へ前進させる。カートンシート4の移動経路中に折り曲げガイド12が配置され、このカートンシート4の下面に当接して折り曲げる。前記カートンシート4の前進する方向と同方向に搬送するカートンコンベヤ52を備えており、カートンシート4の斜め下方への移動中に、このカートンシート4を折り曲げて、コンベヤ52に受け渡す。受け渡し位置Bには、コンベヤ52の搬送方向に前進する追従手段60が設けられており、カートンシート4を保持した保持手段28を前進させる。
【選択図】 図1
【解決手段】保持位置Aで保持手段28によってカートンシート4の下面側を吸着して受け取り、下側を保持したまま回転移動させてカートンシート4の長手方向へ前進させる。カートンシート4の移動経路中に折り曲げガイド12が配置され、このカートンシート4の下面に当接して折り曲げる。前記カートンシート4の前進する方向と同方向に搬送するカートンコンベヤ52を備えており、カートンシート4の斜め下方への移動中に、このカートンシート4を折り曲げて、コンベヤ52に受け渡す。受け渡し位置Bには、コンベヤ52の搬送方向に前進する追従手段60が設けられており、カートンシート4を保持した保持手段28を前進させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、カートンシートの折り曲げ装置に係り、特に、回転体に設けられた保持手段にカートンシートを保持させて回転搬送する間に、このカートンシートを折り曲げてコンベヤに引き渡すカートンシートの折り曲げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カートンシートを保持手段によって保持して回転搬送する間に折り曲げる回転式のカートンシート折り曲げ装置は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献に記載されたカートンシートの折り曲げ装置(この特許文献では回転式カートン紙折り曲げ機)は、回転軸を中心に回転可能な複数の折り曲げアームを備えている。これら折り曲げアームの先端には、回動可能に折り曲げヘッドが設けられている。各折り曲げアームは、真上方向を向いたときに、その折り曲げヘッドがカートンシート(この特許文献ではカートン紙)の下面側を吸着して保持し、そのまま回転移動する間に折り曲げ機構によってカートン紙を折り曲げ、真下方向を向いたときに、下方に設けられたカートンコンベヤにカートン紙を引き渡すようになっている。
【0003】
前記折り曲げヘッドに保持されて搬送されているカートン紙を折り曲げる折り曲げ機構は、ガイドローラーに掛け渡された一対のチェーン間に取り付けられた折り曲げバーを有しており、前記カートン紙を保持している折り曲げヘッドに対して、折り曲げバーを相対移動させることによりカートン紙を折り曲げるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−308220号公報(第6−7頁、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載された回転式カートン紙折り曲げ機は、折り曲げアームが上方向を向いたときにカートン紙の下面側を吸着して保持し、常に、このカートン紙の吸着した面を回転体の中心側を向けた状態で回転搬送し、外方を向いた面に折り曲げバーを当てて相対移動させることにより折り曲げているので、カートン紙が折り曲げられた状態では、前記折り曲げヘッドが、折り曲げられたカートン紙の内側に位置することになる。そのため回転半径が同じままでは、折り曲げヘッドがカートン紙の折り曲げられて立ち上がった部分と干渉して、カートン紙を不必要に折り曲げてしまう。そこで、折り曲げたカートン紙をコンベヤに引き渡した後、折り曲げヘッドを後退させる機構が必要となり、構造が複雑化するという問題があった。
【0006】
また、折り曲げヘッドが保持して搬送しているカートン紙に当接してこのカートン紙を折り曲げる折り曲げバーは、折り曲げヘッドの移動半径内に位置させなければならないため、折り曲げヘッドの移動とともに移動させる機構が必要であり、この点でも構造が複雑になるという問題があった。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、簡単な構造で、カートンシートを搬送中に折り曲げてカートンコンベヤに引き渡すことができるカートンシートの折り曲げ装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、保持位置で長方形のカートンシートの下面側を吸着して受け取る複数の保持手段と、前記保持手段を前記保持位置から斜め下方へ回転移動させて、保持しているカートンシートの下側を保持したまま長手方向に前進させる回転移動手段と、前記カートンシートの斜め下方への移動経路中に配置され、移動するカートンシートに当接して折り曲げる当接部材と、カートンシートを収容するバケットが等間隔で設けられ、折り曲げられたカートンシートを収容して、前記回転移動手段による前進方向と同方向に搬送するカートンコンベヤとを備え、前記カートンシートの斜め下方への移動中に、折り曲げられたカートンシートを保持手段からカートンコンベヤに受け渡すようにしたものである。
【0009】
この発明に係るカートンシートの折り曲げ装置では、カートンシートの下面側を吸着して保持した保持手段が、そのまま下面側を保持した状態でカートンシートを回転移動させ、その移動中に当接部材に当接させて折り曲げるので、保持手段が折り曲げられたカートンシートの内側に入ることはなく、コンベヤへの引き渡し時に保持手段との干渉を避けるための構成を必要とせず構造が簡素化する。また、カートンシートを折り曲げる当接部材を、保持手段の移動半径の内側に位置させる必要がないので、当接部材を移動させる機構が不要であり構造が簡素化する。
【0010】
また、請求項2に記載した発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、保持手段からカートンコンベヤへの受け渡し位置に、保持手段をカートンコンベヤの搬送方向へ前進させる追従手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
この発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、回転移動する保持手段から、直線移動するコンベヤへカートンシートを受け渡す際に、保持手段をコンベヤの搬送方向に前進させるので、スムーズな受け渡しが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るカートンシートの折り曲げ装置の正面図、図2は図1のII方向矢視図である。このカートンシートの折り曲げ装置は、上方に設置されたシートホッパ2内に収容されている多数のカートンシート4を、取り出し手段6によって一枚ずつ取り出し、下方に設けられた回転移動手段8に引き渡して回転搬送する間に、この折り曲げ装置によって折り曲げてカートンコンベヤ52に引き渡すようになっている。
【0013】
シートホッパ2は、前面の取り出し口2aを斜め下方に向けた状態で、機枠10の上部に傾斜して配置されており、その前面取り出し口2aが開放し、周囲の枠2bの先端に設けられた係合爪2cによって、内部に収容したカートンシート4を保持している。
【0014】
シートホッパ2内に収容されているカートンシート4は、後に説明する折り曲げガイド12等によって折り曲げられ、内部に物品が充填された後カートンに成形されるようになっている。このカートンシート4は、カートンに成形された後に底面4a、前後の壁面4b、4c、天面4dを構成する各面と、これら各面4a、4b、4c、4dの左右にそれぞれ接続されている左右の側壁やフラップ等を有しており、この実施の形態では、底面4aに対しその両側に位置する前後の壁面4b、4cを直立した状態に折り曲げて、その内部に物品を収容できるようにする。カートンシート4は、図1に示すように、長手方向を横に向けた状態でシートホッパ2内に収容される。
【0015】
前記シートホッパ2の取り出し口2aの斜め下方側には、シートホッパ2内に収容されたカートンシート4を一枚ずつ取り出すシート取り出し手段6が設置されている。この取り出し手段6は、水平な軸14に中央部が連結された二本の平行なロッド16と、これらロッド16の両端にそれぞれ取り付けられた、二組の吸着手段18、20を構成する4個の吸盤18a、18b、20a、20bとを備えている。これらの吸盤18a、18b、20a、20bは、前記ロッド16および水平軸14等の内部に設けられたバキューム通路を介して真空源(図示せず)に接続されており、所定の位置でバキュームが作用して前記カートンシート4を吸着し、また、所定の位置でバキュームが遮断されてこのカートンシート4を離すようになっている。
【0016】
前記ロッド16が取り付けられている水平軸14は、回転ドラム22の外周寄りに取り付けられており、この回転ドラム22が回転すると、ロッド16および吸着手段18、20(吸盤18a、18b、20a、20b)が全体として回転ドラム22とともに回転(公転)する。また、前記回転ドラム22の内部には、図示しない遊星歯車機構が設けられており、回転ドラム22の回転に伴って、前記ロッド16が水平軸14を中心に回転(自転)するようになっている。前記ロッド16の両端に取り付けられている各吸着手段16、18は、従来周知のように、回転ドラム22の回転による公転および自転の合成によって、図1中に一点鎖線Sで示す軌跡で移動する。
【0017】
前記シートホッパ2からカートンシート4を取り出すシート取り出し手段6の下方に、この取り出し手段6からカートンシート4を受け取って回転搬送する回転移動手段8が設けられている。この回転移動手段8は、水平な軸24を中心に回転する円板26の外周寄りに等間隔で設けられた5個のカートンシート保持手段28を備えている。なお、カートンシート保持手段28の数は5個に限るものではなく、適宜設定しうることは言うまでもない。
【0018】
各カートンシート保持手段28は、回転円板26を貫通する回転軸40に固定した取り付けプレート30と、この取り付けプレート30の両端に回転可能に連結された一対の平行リンク32と、これらリンク32の揺動端に連結された支持プレート34と、この支持プレート34の一方の端部側(図1の左方)に取り付けられた2個の吸盤36a、36bと、支持プレート34の他方の端部側に取り付けられたカムフォロア38とを備えている。
【0019】
カートンシート保持手段28の前記回転円板26を貫通している回転軸40は、前記吸盤36a、36bが取り付けられている側と逆の端部(図2の左側の端部)に、小ギヤ42が固定されている。また、回転円板26の回転中心である水平軸24の同位置にも固定ギヤ44が設けられている。この中央の固定ギヤ44と前記保持手段28の小ギヤ42とのギヤ比は1:1になっている。そして、これら両ギヤ42、44の中間に、両ギヤ42、44と同時に噛み合う中間のフリーギヤ46が、前記回転円板26に回転自在に支持されている。従って、回転円板26が回転すると、中間のフリーギヤ46が中央の固定ギヤ44に噛み合いつつこの固定ギヤ44の周囲を回転し、さらに、このフリーギヤ46に噛み合っている保持手段28の小ギヤ42を回転させる。前記中央の固定ギヤ44と保持手段28の小ギヤ42とはギヤ比が1:1であるから、図2に示すように、保持手段28の吸盤36a、36bを水平な位置にセットしておけば、常に水平な状態で回転移動する。なお、回転円板26の外周にはギヤが26a形成されており、図示しない駆動ギヤに接続することにより回転駆動される。
【0020】
回転移動手段8のカートンシート保持手段28が、取り出し手段6からカートンシート4を受け取るカートンシート保持位置A(この実施の形態では、回転移動する経路の頂点)から、回転しつつ下降する際のカートンシート4の移動経路の途中に、保持手段28に保持されているカートンシート4を折り曲げて物品を収容できる状態にする当接部材(折り曲げガイド)12が配置されている(図1参照)。折り曲げガイド12は、回転移動手段8に近い側に設けられている円弧状のガイド板48と、遠い側に設けられているガイドバー50とからなっており、カートンシート4を吸着保持した吸盤36a、36bが、これら円弧状ガイド板48とガイドバー50の間を通過することにより、カートンシート4の吸着している位置(カートンの底面4a)とその両側の壁面(前後の壁面4b、4c)との間を折り曲げるようになっている。
【0021】
前記折り曲げガイド12が設けられている位置のやや下方に、カートンシート保持手段28からカートンシート4を受け取って搬送するカートンコンベヤ52が配置されている。このカートンコンベヤ52は、搬送面が前記回転円板26の回転中心の高さにほぼ一致している。このカートンコンベヤ52は、複数のスプロケット53(他方は図示せず)間に掛け回された両側一対のチェーン54と、これらチェーン54に一定の間隔で取り付けられている前後の支持爪56、58とを有している。これら前後の支持爪56、58の間の空間(バケット)に折り曲げられたカートンシート4を挿入し、各カートンシート4を前後から挟持して搬送する。
【0022】
回転移動手段8のカートンシート保持手段28が吸着保持しているカートンシート4をカートンコンベヤ52に受け渡すカートンシート受け渡し位置Bに、この保持手段28をカートンコンベヤ52の搬送方向に向かって前進させる追従手段60が設けられている。この追従手段60は、機枠等の固定側に取り付けられたカム62と、各保持手段28に設けられている前記カムフォロア38からなっている。前記カム62に形成されたカム溝62aは、受け渡し位置Bでカートンコンベヤ52方向に突出する湾曲部を有しており、カートンシート保持手段28が受け渡し位置Bを通過する際に、カートンコンベヤ52方向へカートンシート4を前進させて、保持しているカートンシート4をカートンコンベヤ52に引き渡す。カートンシート保持手段28の取り付けプレート30と支持プレート34とは水平な状態で平行しており、これらを連結する2本のリンク32が平行しているので、カートンシート4を保持している吸盤36a、36bが、追従手段60によりカートンコンベヤ52方向に前進する際にも水平状態を維持していることはいうまでもない。
【0023】
以上の構成に係るカートンシートの折り曲げ装置の作動について説明する。カートンシート4は、長手方向を横に向け(図1参照)、多数枚積み重ねられた状態でシートホッパ2内に収容されている。シートホッパ2はその取り出し口2a(図2の左下)を斜め下方に向けてやや傾斜して配置されており、この取り出し口2aから一枚ずつカートンシート4が取り出される。
【0024】
シートホッパ2の取り出し口2aの斜め下方には、シート取り出し手段6が配置されている。このシート取り出し手段6は、二本のロッド16の両端にそれぞれ取り付けられた吸盤18a、18b、20a、20bからなる二組の吸着手段18、20を有しており、回転ドラム26の矢印R1方向(図2参照)への回転に伴って、これら二組の吸着手段18、20が図2の一点鎖線Sに示す軌跡で移動する。図2に示す状態から回転ドラム22が矢印R1方向に回転すると、図2の上方に位置している吸着手段18が、シートホッパ2の下面側の取り出し口2aに接近し、最も下側に位置しているカートンシート4に接触する。この吸着手段18の吸盤18a、18bが前記カートンシート4に接触すると、図示しない真空源に接続されてバキュームが作用し、前記カートンシート4を吸着する。なお、この実施の形態では、吸着手段18または20の2つの吸盤18a、18bまたは20a、20bが、カートンシート4の底面4aおよび前方側の壁面4bをそれぞれ吸着する。
【0025】
シートホッパ2内のカートンシート4を吸着した前記吸着手段18(吸盤18a、18b)は、シートホッパ2の取り出し口2aから、図2の右下側の移動経路を通って移動する。吸着手段が移動を開始すると、吸盤が吸着しているカートンシートがシートホッパから取り出される。従来の構成では、カートンシートはその長手方向(図1の横方向)に取り出されるが、この実施の形態では、カートンシート4が短辺方向に取り出されるので、カートンシート4の一枚毎の取り出し時間が短縮される。しかも、カートンシート4を長手方向に取り出す場合よりも装置をコンパクトにすることができる。
【0026】
カートンシート4を取り出した吸着手段18は、前述のように、図2の右下側の移動経路を通って真下を向いた状態(図2の吸着手段20の位置)まで移動する。従って、この位置(回転移動手段8がカートンシート4を保持する保持位置A)ではカートンシート4の取り出し手段6の吸盤18a、18bに吸着されている面が上方を向いている。
【0027】
カートンシート4を吸着している吸盤18a、18bが、回転移動手段8によるカートンシート保持位置Aに到達すると、この取り出し手段6と同期して回転している回転移動手段8の一つのカートンシート保持手段28が、ほぼ同時にカートンシート保持位置Aに到達し、取り出し手段6の吸盤18a、18bが吸着している面と逆側の面、つまりカートンシート4の下側の面に接触する。この保持手段28の吸盤36a、36bにバキュームが作用するとともに、取り出し手段26の吸盤18a、18bのバキュームが遮断され、カートンシート4は、取り出し手段6の吸盤18a、18bから保持手段28の吸盤36a、36bに引き渡される。この保持手段28の吸盤36a、36bは、カートンシート4の底面4aを下側から吸着する。
【0028】
回転移動手段8の回転円板26は、図示しない駆動ギヤからの駆動を伝達されて図1の矢印R2方向に回転しており、この回転円板26の回転に伴って各カートンシート保持手段28が回転移動する。前述のように、中央の固定ギヤ44と各保持手段28に固定された小ギヤ42のギヤ比が1:1であり、中間のフリーギヤ46を介して回転を伝達されるようになっているので、各カートンシート保持手段28の吸盤36a、36bが常に上方を向いた状態で回転移動する。
【0029】
カートンシート4を保持した保持手段28は、取り出し手段6からカートンシート4を受け取る保持位置Aから斜め下方に向かって回転移動する。保持手段28が回転円板26の頂点の位置(図3(a)のカートンシート4A参照)から下降をはじめると、先ず、カートンシート4の先端部側(カートンシート4の天面4d側)が、折り曲げガイドのガイドバー50に当たる(図3(b)のカートンシート4A参照)。
【0030】
保持手段28が斜め下方に向かって回転移動するに従って、カートンシート4のガイドバー50が当たる位置が天面4d側から次第に前方壁面4b側に移るとともに、前方壁面4bと底面4aとの間の罫線(予め折り曲げるために設定されている折り目線)が折り曲げられる(図3(c)のカートンシート4A参照)。
【0031】
さらに、保持手段28が回転移動すると、保持されているカートンシート4の前方壁面4bと底面4aとの間の罫線が、ガイドバー50によって深く折り曲げられるとともに、後方側の壁面4cが円弧状のガイド板48に当たり始め、後方側の壁面4cと底面4aとの間の罫線が折り曲げられる(図3(a)のカートンシート4B参照)。このようにカートンシート4の底面4aを下面側から吸着している保持手段28の吸盤36a、36bが、円弧状のガイド板48とガイドバー50との間を通過することにより、底面4aと、この底面4aの両側に隣接している前方壁面4bおよび後方壁面4cとの間が折り曲げられる。このようにカートンシート4の下面側を吸着した状態で当接部材(折り曲げガイド12)に押し付けて折り曲げるようにしたので、従来の構造のような保持手段を後退させる機構等が必要なく、構造が簡単である。また、折り曲げガイド12を移動させる機構も必要なく、構造が簡単である。
【0032】
折り曲げガイド12が設けられている位置の下方に、カートンコンベヤ52の上流端が配置されており、カートンシート保持手段28が保持しているカートンシート4は、折り曲げガイド12によって折り曲げられた後、カートンコンベヤ52の前後の支持爪56、58間に挿入される。カートンコンベヤ52の上流端で、保持手段28からカートンコンベヤ52への受け渡しを行うようになっており、前後の支持爪56、58がスプロケット53の周囲を回転する際に、前方の支持爪56と後方の支持爪58との間隔が開くので、後方の支持爪58が追いつく前にこれら支持爪56、58間にカートンシート4を挿入する(図3(a)の支持爪56A、58A参照)。
【0033】
この実施の形態では、カートンシート保持手段28がカートンシート4をカートンコンベヤ52に引き渡す受け渡し位置Bに追従手段60が設けられており、受け渡しの際に、保持手段28の吸盤36a、36bがカートンコンベヤ52の移動に追従して前進するようになっている。この追従手段60は、固定位置に設けられたカム62と、保持手段28に設けられて、このカム62のカム溝62aに係合するカムフォロア38を備えており、カム溝62aの形状に従ってカムフォロア38がカートンコンベヤ52の搬送方向に前進し、カートンシート4をカートンコンベヤ52の進行とともに前進させてスムーズに支持爪56、58間に挿入する。このような追従手段60を設けて、カートンシート4をカートンコンベヤ52の搬送方向に送り出しながら受け渡しを行うことにより、カートンコンベヤ52の高速化を図ることができ、延いては全体的な処理の高速化を図ることができる。
【0034】
折り曲げられたカートンシート4が、カートンコンベヤ52の前後の支持爪56、58間に挿入されると、これら支持爪56、58によって底面4aの前後の壁面4b、4cが直立した状態で支持され(図3(b)のカートンシート4B参照)、この状態でカートンコンベヤ52の進行によって下流側に搬送され(図3(c)のカートンシート4B参照)、その後、図示しない充填位置で底面4a上に物品が載せられる。このように、取り出し手段6によってその長手方向と直交する方向に取り出したカートンシート4を、回転移動手段8のカートンシート保持手段28に引き渡し、回転搬送する間に折り曲げガイド12によって折り曲げて、カートンコンベヤ52に引き渡し搬送するので、従来と比較してカートンシート4の取り出し時間および折り曲げ時間を大幅に短縮することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、保持位置で長方形のカートンシートの下面側を吸着して受け取る複数の保持手段と、前記保持手段を前記保持位置から斜め下方へ回転移動させて、保持しているカートンシートの下側を保持したまま長手方向に前進させる回転移動手段と、前記カートンシートの斜め下方への移動経路中に配置され、移動するカートンシートに当接して折り曲げる当接部材と、カートンシートを収容するバケットが等間隔で設けられ、折り曲げられたカートンシートを収容して、前記回転移動手段による前進方向と同方向に搬送するカートンコンベヤとを備え、前記カートンシートの斜め下方への移動中に、折り曲げられたカートンシートを保持手段からカートンコンベヤに受け渡すようにしたので、極めて構造の簡単なカートンシートの折り曲げ装置を得ることができる。
【0036】
また、請求項2に記載の発明によれば、保持手段からカートンコンベヤへの受け渡し位置に、保持手段をカートンコンベヤの搬送方向へ前進させる追従手段を設けたことにより、折り曲げたカートンシートを回転移動手段の保持手段からカートンコンベヤにスムーズに受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るシート供給装置の正面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】前記シート供給装置の作動を説明する図である。
【符号の説明】
A 保持位置
B 受け渡し位置
4 カートンシート
8 回転移動手段
12 当接部材(折り曲げガイド)
28 保持手段
52 カートンコンベヤ
60 追従手段
【発明が属する技術分野】
本発明は、カートンシートの折り曲げ装置に係り、特に、回転体に設けられた保持手段にカートンシートを保持させて回転搬送する間に、このカートンシートを折り曲げてコンベヤに引き渡すカートンシートの折り曲げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カートンシートを保持手段によって保持して回転搬送する間に折り曲げる回転式のカートンシート折り曲げ装置は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献に記載されたカートンシートの折り曲げ装置(この特許文献では回転式カートン紙折り曲げ機)は、回転軸を中心に回転可能な複数の折り曲げアームを備えている。これら折り曲げアームの先端には、回動可能に折り曲げヘッドが設けられている。各折り曲げアームは、真上方向を向いたときに、その折り曲げヘッドがカートンシート(この特許文献ではカートン紙)の下面側を吸着して保持し、そのまま回転移動する間に折り曲げ機構によってカートン紙を折り曲げ、真下方向を向いたときに、下方に設けられたカートンコンベヤにカートン紙を引き渡すようになっている。
【0003】
前記折り曲げヘッドに保持されて搬送されているカートン紙を折り曲げる折り曲げ機構は、ガイドローラーに掛け渡された一対のチェーン間に取り付けられた折り曲げバーを有しており、前記カートン紙を保持している折り曲げヘッドに対して、折り曲げバーを相対移動させることによりカートン紙を折り曲げるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−308220号公報(第6−7頁、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載された回転式カートン紙折り曲げ機は、折り曲げアームが上方向を向いたときにカートン紙の下面側を吸着して保持し、常に、このカートン紙の吸着した面を回転体の中心側を向けた状態で回転搬送し、外方を向いた面に折り曲げバーを当てて相対移動させることにより折り曲げているので、カートン紙が折り曲げられた状態では、前記折り曲げヘッドが、折り曲げられたカートン紙の内側に位置することになる。そのため回転半径が同じままでは、折り曲げヘッドがカートン紙の折り曲げられて立ち上がった部分と干渉して、カートン紙を不必要に折り曲げてしまう。そこで、折り曲げたカートン紙をコンベヤに引き渡した後、折り曲げヘッドを後退させる機構が必要となり、構造が複雑化するという問題があった。
【0006】
また、折り曲げヘッドが保持して搬送しているカートン紙に当接してこのカートン紙を折り曲げる折り曲げバーは、折り曲げヘッドの移動半径内に位置させなければならないため、折り曲げヘッドの移動とともに移動させる機構が必要であり、この点でも構造が複雑になるという問題があった。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、簡単な構造で、カートンシートを搬送中に折り曲げてカートンコンベヤに引き渡すことができるカートンシートの折り曲げ装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、保持位置で長方形のカートンシートの下面側を吸着して受け取る複数の保持手段と、前記保持手段を前記保持位置から斜め下方へ回転移動させて、保持しているカートンシートの下側を保持したまま長手方向に前進させる回転移動手段と、前記カートンシートの斜め下方への移動経路中に配置され、移動するカートンシートに当接して折り曲げる当接部材と、カートンシートを収容するバケットが等間隔で設けられ、折り曲げられたカートンシートを収容して、前記回転移動手段による前進方向と同方向に搬送するカートンコンベヤとを備え、前記カートンシートの斜め下方への移動中に、折り曲げられたカートンシートを保持手段からカートンコンベヤに受け渡すようにしたものである。
【0009】
この発明に係るカートンシートの折り曲げ装置では、カートンシートの下面側を吸着して保持した保持手段が、そのまま下面側を保持した状態でカートンシートを回転移動させ、その移動中に当接部材に当接させて折り曲げるので、保持手段が折り曲げられたカートンシートの内側に入ることはなく、コンベヤへの引き渡し時に保持手段との干渉を避けるための構成を必要とせず構造が簡素化する。また、カートンシートを折り曲げる当接部材を、保持手段の移動半径の内側に位置させる必要がないので、当接部材を移動させる機構が不要であり構造が簡素化する。
【0010】
また、請求項2に記載した発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、保持手段からカートンコンベヤへの受け渡し位置に、保持手段をカートンコンベヤの搬送方向へ前進させる追従手段を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
この発明に係るカートンシートの折り曲げ装置は、回転移動する保持手段から、直線移動するコンベヤへカートンシートを受け渡す際に、保持手段をコンベヤの搬送方向に前進させるので、スムーズな受け渡しが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るカートンシートの折り曲げ装置の正面図、図2は図1のII方向矢視図である。このカートンシートの折り曲げ装置は、上方に設置されたシートホッパ2内に収容されている多数のカートンシート4を、取り出し手段6によって一枚ずつ取り出し、下方に設けられた回転移動手段8に引き渡して回転搬送する間に、この折り曲げ装置によって折り曲げてカートンコンベヤ52に引き渡すようになっている。
【0013】
シートホッパ2は、前面の取り出し口2aを斜め下方に向けた状態で、機枠10の上部に傾斜して配置されており、その前面取り出し口2aが開放し、周囲の枠2bの先端に設けられた係合爪2cによって、内部に収容したカートンシート4を保持している。
【0014】
シートホッパ2内に収容されているカートンシート4は、後に説明する折り曲げガイド12等によって折り曲げられ、内部に物品が充填された後カートンに成形されるようになっている。このカートンシート4は、カートンに成形された後に底面4a、前後の壁面4b、4c、天面4dを構成する各面と、これら各面4a、4b、4c、4dの左右にそれぞれ接続されている左右の側壁やフラップ等を有しており、この実施の形態では、底面4aに対しその両側に位置する前後の壁面4b、4cを直立した状態に折り曲げて、その内部に物品を収容できるようにする。カートンシート4は、図1に示すように、長手方向を横に向けた状態でシートホッパ2内に収容される。
【0015】
前記シートホッパ2の取り出し口2aの斜め下方側には、シートホッパ2内に収容されたカートンシート4を一枚ずつ取り出すシート取り出し手段6が設置されている。この取り出し手段6は、水平な軸14に中央部が連結された二本の平行なロッド16と、これらロッド16の両端にそれぞれ取り付けられた、二組の吸着手段18、20を構成する4個の吸盤18a、18b、20a、20bとを備えている。これらの吸盤18a、18b、20a、20bは、前記ロッド16および水平軸14等の内部に設けられたバキューム通路を介して真空源(図示せず)に接続されており、所定の位置でバキュームが作用して前記カートンシート4を吸着し、また、所定の位置でバキュームが遮断されてこのカートンシート4を離すようになっている。
【0016】
前記ロッド16が取り付けられている水平軸14は、回転ドラム22の外周寄りに取り付けられており、この回転ドラム22が回転すると、ロッド16および吸着手段18、20(吸盤18a、18b、20a、20b)が全体として回転ドラム22とともに回転(公転)する。また、前記回転ドラム22の内部には、図示しない遊星歯車機構が設けられており、回転ドラム22の回転に伴って、前記ロッド16が水平軸14を中心に回転(自転)するようになっている。前記ロッド16の両端に取り付けられている各吸着手段16、18は、従来周知のように、回転ドラム22の回転による公転および自転の合成によって、図1中に一点鎖線Sで示す軌跡で移動する。
【0017】
前記シートホッパ2からカートンシート4を取り出すシート取り出し手段6の下方に、この取り出し手段6からカートンシート4を受け取って回転搬送する回転移動手段8が設けられている。この回転移動手段8は、水平な軸24を中心に回転する円板26の外周寄りに等間隔で設けられた5個のカートンシート保持手段28を備えている。なお、カートンシート保持手段28の数は5個に限るものではなく、適宜設定しうることは言うまでもない。
【0018】
各カートンシート保持手段28は、回転円板26を貫通する回転軸40に固定した取り付けプレート30と、この取り付けプレート30の両端に回転可能に連結された一対の平行リンク32と、これらリンク32の揺動端に連結された支持プレート34と、この支持プレート34の一方の端部側(図1の左方)に取り付けられた2個の吸盤36a、36bと、支持プレート34の他方の端部側に取り付けられたカムフォロア38とを備えている。
【0019】
カートンシート保持手段28の前記回転円板26を貫通している回転軸40は、前記吸盤36a、36bが取り付けられている側と逆の端部(図2の左側の端部)に、小ギヤ42が固定されている。また、回転円板26の回転中心である水平軸24の同位置にも固定ギヤ44が設けられている。この中央の固定ギヤ44と前記保持手段28の小ギヤ42とのギヤ比は1:1になっている。そして、これら両ギヤ42、44の中間に、両ギヤ42、44と同時に噛み合う中間のフリーギヤ46が、前記回転円板26に回転自在に支持されている。従って、回転円板26が回転すると、中間のフリーギヤ46が中央の固定ギヤ44に噛み合いつつこの固定ギヤ44の周囲を回転し、さらに、このフリーギヤ46に噛み合っている保持手段28の小ギヤ42を回転させる。前記中央の固定ギヤ44と保持手段28の小ギヤ42とはギヤ比が1:1であるから、図2に示すように、保持手段28の吸盤36a、36bを水平な位置にセットしておけば、常に水平な状態で回転移動する。なお、回転円板26の外周にはギヤが26a形成されており、図示しない駆動ギヤに接続することにより回転駆動される。
【0020】
回転移動手段8のカートンシート保持手段28が、取り出し手段6からカートンシート4を受け取るカートンシート保持位置A(この実施の形態では、回転移動する経路の頂点)から、回転しつつ下降する際のカートンシート4の移動経路の途中に、保持手段28に保持されているカートンシート4を折り曲げて物品を収容できる状態にする当接部材(折り曲げガイド)12が配置されている(図1参照)。折り曲げガイド12は、回転移動手段8に近い側に設けられている円弧状のガイド板48と、遠い側に設けられているガイドバー50とからなっており、カートンシート4を吸着保持した吸盤36a、36bが、これら円弧状ガイド板48とガイドバー50の間を通過することにより、カートンシート4の吸着している位置(カートンの底面4a)とその両側の壁面(前後の壁面4b、4c)との間を折り曲げるようになっている。
【0021】
前記折り曲げガイド12が設けられている位置のやや下方に、カートンシート保持手段28からカートンシート4を受け取って搬送するカートンコンベヤ52が配置されている。このカートンコンベヤ52は、搬送面が前記回転円板26の回転中心の高さにほぼ一致している。このカートンコンベヤ52は、複数のスプロケット53(他方は図示せず)間に掛け回された両側一対のチェーン54と、これらチェーン54に一定の間隔で取り付けられている前後の支持爪56、58とを有している。これら前後の支持爪56、58の間の空間(バケット)に折り曲げられたカートンシート4を挿入し、各カートンシート4を前後から挟持して搬送する。
【0022】
回転移動手段8のカートンシート保持手段28が吸着保持しているカートンシート4をカートンコンベヤ52に受け渡すカートンシート受け渡し位置Bに、この保持手段28をカートンコンベヤ52の搬送方向に向かって前進させる追従手段60が設けられている。この追従手段60は、機枠等の固定側に取り付けられたカム62と、各保持手段28に設けられている前記カムフォロア38からなっている。前記カム62に形成されたカム溝62aは、受け渡し位置Bでカートンコンベヤ52方向に突出する湾曲部を有しており、カートンシート保持手段28が受け渡し位置Bを通過する際に、カートンコンベヤ52方向へカートンシート4を前進させて、保持しているカートンシート4をカートンコンベヤ52に引き渡す。カートンシート保持手段28の取り付けプレート30と支持プレート34とは水平な状態で平行しており、これらを連結する2本のリンク32が平行しているので、カートンシート4を保持している吸盤36a、36bが、追従手段60によりカートンコンベヤ52方向に前進する際にも水平状態を維持していることはいうまでもない。
【0023】
以上の構成に係るカートンシートの折り曲げ装置の作動について説明する。カートンシート4は、長手方向を横に向け(図1参照)、多数枚積み重ねられた状態でシートホッパ2内に収容されている。シートホッパ2はその取り出し口2a(図2の左下)を斜め下方に向けてやや傾斜して配置されており、この取り出し口2aから一枚ずつカートンシート4が取り出される。
【0024】
シートホッパ2の取り出し口2aの斜め下方には、シート取り出し手段6が配置されている。このシート取り出し手段6は、二本のロッド16の両端にそれぞれ取り付けられた吸盤18a、18b、20a、20bからなる二組の吸着手段18、20を有しており、回転ドラム26の矢印R1方向(図2参照)への回転に伴って、これら二組の吸着手段18、20が図2の一点鎖線Sに示す軌跡で移動する。図2に示す状態から回転ドラム22が矢印R1方向に回転すると、図2の上方に位置している吸着手段18が、シートホッパ2の下面側の取り出し口2aに接近し、最も下側に位置しているカートンシート4に接触する。この吸着手段18の吸盤18a、18bが前記カートンシート4に接触すると、図示しない真空源に接続されてバキュームが作用し、前記カートンシート4を吸着する。なお、この実施の形態では、吸着手段18または20の2つの吸盤18a、18bまたは20a、20bが、カートンシート4の底面4aおよび前方側の壁面4bをそれぞれ吸着する。
【0025】
シートホッパ2内のカートンシート4を吸着した前記吸着手段18(吸盤18a、18b)は、シートホッパ2の取り出し口2aから、図2の右下側の移動経路を通って移動する。吸着手段が移動を開始すると、吸盤が吸着しているカートンシートがシートホッパから取り出される。従来の構成では、カートンシートはその長手方向(図1の横方向)に取り出されるが、この実施の形態では、カートンシート4が短辺方向に取り出されるので、カートンシート4の一枚毎の取り出し時間が短縮される。しかも、カートンシート4を長手方向に取り出す場合よりも装置をコンパクトにすることができる。
【0026】
カートンシート4を取り出した吸着手段18は、前述のように、図2の右下側の移動経路を通って真下を向いた状態(図2の吸着手段20の位置)まで移動する。従って、この位置(回転移動手段8がカートンシート4を保持する保持位置A)ではカートンシート4の取り出し手段6の吸盤18a、18bに吸着されている面が上方を向いている。
【0027】
カートンシート4を吸着している吸盤18a、18bが、回転移動手段8によるカートンシート保持位置Aに到達すると、この取り出し手段6と同期して回転している回転移動手段8の一つのカートンシート保持手段28が、ほぼ同時にカートンシート保持位置Aに到達し、取り出し手段6の吸盤18a、18bが吸着している面と逆側の面、つまりカートンシート4の下側の面に接触する。この保持手段28の吸盤36a、36bにバキュームが作用するとともに、取り出し手段26の吸盤18a、18bのバキュームが遮断され、カートンシート4は、取り出し手段6の吸盤18a、18bから保持手段28の吸盤36a、36bに引き渡される。この保持手段28の吸盤36a、36bは、カートンシート4の底面4aを下側から吸着する。
【0028】
回転移動手段8の回転円板26は、図示しない駆動ギヤからの駆動を伝達されて図1の矢印R2方向に回転しており、この回転円板26の回転に伴って各カートンシート保持手段28が回転移動する。前述のように、中央の固定ギヤ44と各保持手段28に固定された小ギヤ42のギヤ比が1:1であり、中間のフリーギヤ46を介して回転を伝達されるようになっているので、各カートンシート保持手段28の吸盤36a、36bが常に上方を向いた状態で回転移動する。
【0029】
カートンシート4を保持した保持手段28は、取り出し手段6からカートンシート4を受け取る保持位置Aから斜め下方に向かって回転移動する。保持手段28が回転円板26の頂点の位置(図3(a)のカートンシート4A参照)から下降をはじめると、先ず、カートンシート4の先端部側(カートンシート4の天面4d側)が、折り曲げガイドのガイドバー50に当たる(図3(b)のカートンシート4A参照)。
【0030】
保持手段28が斜め下方に向かって回転移動するに従って、カートンシート4のガイドバー50が当たる位置が天面4d側から次第に前方壁面4b側に移るとともに、前方壁面4bと底面4aとの間の罫線(予め折り曲げるために設定されている折り目線)が折り曲げられる(図3(c)のカートンシート4A参照)。
【0031】
さらに、保持手段28が回転移動すると、保持されているカートンシート4の前方壁面4bと底面4aとの間の罫線が、ガイドバー50によって深く折り曲げられるとともに、後方側の壁面4cが円弧状のガイド板48に当たり始め、後方側の壁面4cと底面4aとの間の罫線が折り曲げられる(図3(a)のカートンシート4B参照)。このようにカートンシート4の底面4aを下面側から吸着している保持手段28の吸盤36a、36bが、円弧状のガイド板48とガイドバー50との間を通過することにより、底面4aと、この底面4aの両側に隣接している前方壁面4bおよび後方壁面4cとの間が折り曲げられる。このようにカートンシート4の下面側を吸着した状態で当接部材(折り曲げガイド12)に押し付けて折り曲げるようにしたので、従来の構造のような保持手段を後退させる機構等が必要なく、構造が簡単である。また、折り曲げガイド12を移動させる機構も必要なく、構造が簡単である。
【0032】
折り曲げガイド12が設けられている位置の下方に、カートンコンベヤ52の上流端が配置されており、カートンシート保持手段28が保持しているカートンシート4は、折り曲げガイド12によって折り曲げられた後、カートンコンベヤ52の前後の支持爪56、58間に挿入される。カートンコンベヤ52の上流端で、保持手段28からカートンコンベヤ52への受け渡しを行うようになっており、前後の支持爪56、58がスプロケット53の周囲を回転する際に、前方の支持爪56と後方の支持爪58との間隔が開くので、後方の支持爪58が追いつく前にこれら支持爪56、58間にカートンシート4を挿入する(図3(a)の支持爪56A、58A参照)。
【0033】
この実施の形態では、カートンシート保持手段28がカートンシート4をカートンコンベヤ52に引き渡す受け渡し位置Bに追従手段60が設けられており、受け渡しの際に、保持手段28の吸盤36a、36bがカートンコンベヤ52の移動に追従して前進するようになっている。この追従手段60は、固定位置に設けられたカム62と、保持手段28に設けられて、このカム62のカム溝62aに係合するカムフォロア38を備えており、カム溝62aの形状に従ってカムフォロア38がカートンコンベヤ52の搬送方向に前進し、カートンシート4をカートンコンベヤ52の進行とともに前進させてスムーズに支持爪56、58間に挿入する。このような追従手段60を設けて、カートンシート4をカートンコンベヤ52の搬送方向に送り出しながら受け渡しを行うことにより、カートンコンベヤ52の高速化を図ることができ、延いては全体的な処理の高速化を図ることができる。
【0034】
折り曲げられたカートンシート4が、カートンコンベヤ52の前後の支持爪56、58間に挿入されると、これら支持爪56、58によって底面4aの前後の壁面4b、4cが直立した状態で支持され(図3(b)のカートンシート4B参照)、この状態でカートンコンベヤ52の進行によって下流側に搬送され(図3(c)のカートンシート4B参照)、その後、図示しない充填位置で底面4a上に物品が載せられる。このように、取り出し手段6によってその長手方向と直交する方向に取り出したカートンシート4を、回転移動手段8のカートンシート保持手段28に引き渡し、回転搬送する間に折り曲げガイド12によって折り曲げて、カートンコンベヤ52に引き渡し搬送するので、従来と比較してカートンシート4の取り出し時間および折り曲げ時間を大幅に短縮することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、保持位置で長方形のカートンシートの下面側を吸着して受け取る複数の保持手段と、前記保持手段を前記保持位置から斜め下方へ回転移動させて、保持しているカートンシートの下側を保持したまま長手方向に前進させる回転移動手段と、前記カートンシートの斜め下方への移動経路中に配置され、移動するカートンシートに当接して折り曲げる当接部材と、カートンシートを収容するバケットが等間隔で設けられ、折り曲げられたカートンシートを収容して、前記回転移動手段による前進方向と同方向に搬送するカートンコンベヤとを備え、前記カートンシートの斜め下方への移動中に、折り曲げられたカートンシートを保持手段からカートンコンベヤに受け渡すようにしたので、極めて構造の簡単なカートンシートの折り曲げ装置を得ることができる。
【0036】
また、請求項2に記載の発明によれば、保持手段からカートンコンベヤへの受け渡し位置に、保持手段をカートンコンベヤの搬送方向へ前進させる追従手段を設けたことにより、折り曲げたカートンシートを回転移動手段の保持手段からカートンコンベヤにスムーズに受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るシート供給装置の正面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】前記シート供給装置の作動を説明する図である。
【符号の説明】
A 保持位置
B 受け渡し位置
4 カートンシート
8 回転移動手段
12 当接部材(折り曲げガイド)
28 保持手段
52 カートンコンベヤ
60 追従手段
Claims (2)
- 保持位置で長方形のカートンシートの下面側を吸着して受け取る複数の保持手段と、前記保持手段を前記保持位置から斜め下方へ回転移動させて、保持しているカートンシートの下側を保持したまま長手方向に前進させる回転移動手段と、前記カートンシートの斜め下方への移動経路中に配置され、移動するカートンシートに当接して折り曲げる当接部材と、カートンシートを収容するバケットが等間隔で設けられ、折り曲げられたカートンシートを収容して、前記回転移動手段による前進方向と同方向に搬送するカートンコンベヤとを備え、前記カートンシートの斜め下方への移動中に、折り曲げられたカートンシートを保持手段からカートンコンベヤに受け渡すことを特徴とするカートンシートの折り曲げ装置。
- 保持手段からカートンコンベヤへの受け渡し位置に、保持手段をカートンコンベヤの搬送方向へ前進させる追従手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のカートンシートの折り曲げ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003082578A JP2004291970A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | カートンシートの折り曲げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003082578A JP2004291970A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | カートンシートの折り曲げ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004291970A true JP2004291970A (ja) | 2004-10-21 |
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ID=33398288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003082578A Pending JP2004291970A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | カートンシートの折り曲げ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004291970A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008532869A (ja) * | 2005-03-18 | 2008-08-21 | アイ エム エイ インダストリア マシーン オートマティック エス ピー エイ | 包装機にカートンブランクを送給する装置 |
CN106864853A (zh) * | 2017-02-10 | 2017-06-20 | 北方工业大学 | 一种节庆苹果礼盒自动包装装置 |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003082578A patent/JP2004291970A/ja active Pending
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JP2008532869A (ja) * | 2005-03-18 | 2008-08-21 | アイ エム エイ インダストリア マシーン オートマティック エス ピー エイ | 包装機にカートンブランクを送給する装置 |
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