JP2004291117A - 組立生産システム及び組立生産方法 - Google Patents

組立生産システム及び組立生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業者の作業状況に応じて次に必要な部品、治具パレット及び中間製品を倉庫から搬出入することにより、組立作業の待ち時間を発生させずに作業効率を高める組立生産システム及び組立生産方法を提供することを課題とする。
【解決手段】第1作業ステーション1において、治具パレット11上で部品12a,12bの組付作業を行って中間製品13を組み立て、搬送手段4により該中間製品13が載った治具パレット11を倉庫3に搬入し、続いて治具パレット11及び組み付けるべき部品12a,12bを該第1作業ステーション1に供給する一方、該中間製品13が載った治具パレット11を第2作業ステーション2に供給する。そして、該第2作業ステーション2において、該中間製品13に対する次工程の作業を行い、該第2作業ステーション2での作業が終了したときに、該搬送手段4により該中間製品13が載った治具パレット11を該倉庫3に搬入し、続いて上記次工程の作業を行うべき該中間製品13が載った治具パレット11を該第2作業ステーション2に供給する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立生産システム及び組立生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
組立ラインの作業効率向上のため、各工程における部品の消費具合と部品の要求時刻、部品倉庫内からのスタッカクレーン等による払い出し時間を予測し、その予測に基づいて部品を組立ラインに供給する組立生産システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−315076号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の組立生産システムでは、短時間停止等が多くライン稼働率が低い組立ラインの場合、予測した部品消費量と実際の消費量に大きな狂いが生じてしまうため、組立作業の待ち時間が発生し作業効率が低下していた。
【0005】
本発明は、作業者の作業状況に応じて次に必要な部品、治具パレット及びワークを倉庫から搬出入することにより、組立作業の待ち時間を発生させずに作業効率を高める組立生産システム及び組立生産方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、治具パレット上で部品の組付作業を行う第1作業ステーションと、
上記第1作業ステーションで部品が組付けられたワークに対する次工程の作業を行う第2作業ステーションと、
上記治具パレット及び部品を収納する倉庫と、
上記倉庫と上記第1作業ステーションとの間での上記治具パレット及び部品の搬出入、並びに上記倉庫と上記第2作業ステーションとの間での上記治具パレットの搬出入を行う搬送手段と、
上記第1作業ステーションでの作業が終了したときに、上記ワークが載った上記治具パレットを上記倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び組み付けるべき部品を該第1作業ステーションに供給し、上記第2作業ステーションでの上記ワークに対する次工程の作業が終了したときに、該ワークが載った治具パレットを上記倉庫に搬入して、続いて上記次工程の作業を行うべきワークが載った治具パレットを該第2作業ステーションに供給するように上記搬送手段の作動を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
従って、本発明によれば、第1作業ステーションでの作業が終了したときに、次工程の作業を行う第2作業ステーションでの作業の終了を待つことなく該ワークを倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び組み付けるべき部品を該第1作業ステーションに供給するように該搬送手段の作動を制御する制御手段を備えているから、第1作業ステーションにおいて第2作業ステーションでの作業の遅れ等に影響を受けることなく、すぐに次の組立作業に取りかかることができ、作業の待ち時間が発生せず作業効率がよくなる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された組立生産システムにおいて、
上記第1作業ステーションは、上記搬送手段により順次供給される部品を収納する複数の部品置場を備えていることを特徴とする。
【0009】
従って、本発明によれば、上記第1作業ステーションは、複数の部品置場を備えているから、作業者が一方の部品置場から部品の取り出し作業をしている最中でも、上記搬送手段により他方の部品置場に対して部品の供給を行うことができるため待ち時間が発生せず作業効率がよくなると共に、作業者が該搬送手段に衝突することを防止でき作業者の安全確保につながる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載された組立生産システムにおいて、
上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えていることを特徴とする。
【0011】
従って、本発明によれば、上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えているから、作業者が手作業で行うことが困難な作業を自動装置で行うことができ作業効率がよくなると共に人件費の削減にも有利となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載された組立生産システムにおいて、
上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であることを特徴とする。
【0013】
従って、本発明によれば、上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であるから、作業者が手作業で行うことが困難で且つ品質にバラツキが生じやすいシール剤塗布作業を自動で行うことができ作業効率がよくなると共に、安定した品質が得られる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載された組立生産システムにおいて、
上記第1作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付作業をも行うステーションであり、
上記第2作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストをも行うステーションであって、リークテスト装置を備え、
上記制御手段は、上記第1作業ステーションに対して、シール剤塗布前まで部品が組み付けられたワークの入れ替わりとしてシール剤塗布後のワークを載せた治具パレット及び該ワークに組み付ける部品を搬入し、上記第2作業ステーションに対して、シール剤塗布後のワークの入れ替わりとしてリークテストを行うべきワークを載せた治具パレットを搬入するように、上記搬送手段の作動を制御することを特徴とする。
【0015】
なお、上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対してさらに第2のシール剤塗布を行い、当該第2のシール剤塗布後のワークに対してさらに部品の組付作業を繰り返し行い、当該シール剤塗布と部品組付作業が繰り返されたワークに対してリークテストを行うようにしてもよい。
【0016】
従って、本発明によれば、第2作業ステーションが、シール剤塗布後に部品の組み付けられたワークに対するリークテストを行うリークテスト装置を備えているから、作業者が手作業で行うと検査漏れを生じやすいリークテストを自動化することができ、作業効率がよくなると共に検査漏れによる不良品の出荷を防止することができる。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載された組立生産システムにおいて、
上記倉庫に対して上記治具パレット及び部品を供給する第2搬送手段を備えていることを特徴とする。
【0018】
従って、本発明によれば、上記倉庫に対して上記治具パレット及び部品を供給する第2搬送手段を備えているから、該倉庫に治具パレット及び部品を供給する作業を自動で行うことができ、作業効率がよくなると共に人件費の削減に有利となる。
【0019】
請求項7に係る発明は、治具パレット及び部品を収納する倉庫と、ワークに対する部品の組付を行う第1作業ステーションと、部品が組み付けられたワークに対する次工程の作業を行う第2作業ステーションと、上記倉庫と第1及び第2の各作業ステーションとの間での搬送を担う搬送手段とを用いて行う組立生産方法において、
上記倉庫から上記治具パレット及び部品を上記第1作業ステーションに搬出する工程Aと、
上記第1作業ステーションにおいて上記治具パレット上で部品の組付を行う工程Bと、
上記第1作業ステーションから上記部品が組み付けられたワークを上記治具パレットと共に上記倉庫に搬入する工程Cと、
上記倉庫から上記次工程の作業を行うべきワークが載った治具パレットを上記第2作業ステーションに搬出する工程Dと、
上記第2作業ステーションにおいて上記治具パレット上のワークに対する上記次工程の作業を行う工程Eと、
上記第2作業ステーションから上記次工程の作業が終了したワークを上記倉庫に搬入する工程Fとを備え、
上記工程Bが終了したときに、上記搬送手段を制御して上記工程Cに続いて上記工程Aを行い、
上記工程Eが終了したときに、上記搬送手段を制御して上記工程Fに続いて上記工程Dを行うことを特徴とする。
【0020】
従って、本発明によれば、第1作業ステーションでの部品組付作業が終了したときに、次工程の作業を行う第2作業ステーションでの作業の終了を待つことなく該部品が組み付けられたワークを倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び部品を該第1作業ステーションに供給するように該搬送手段を制御するから、第1作業ステーションにおいて第2作業ステーションでの作業の遅れ等に影響を受けることなく、すぐに次の組立作業に取りかかることができ、作業の待ち時間が発生せず作業効率がよくなる。
【0021】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載された組立生産方法において、
上記第1作業ステーションは、上記搬送手段により順次供給される部品を収納する複数の部品置場を備えていることを特徴とする。
【0022】
従って、本発明によれば、上記第1作業ステーションは、複数の部品置場を備えているから、作業者が一方の部品置場から部品の取り出し作業をしている最中でも、上記搬送手段により他方の部品置場に対して部品の供給を行うことができるため待ち時間が発生せず作業効率がよくなると共に、作業者が該搬送手段に衝突することを防止でき作業者の安全確保につながる。
【0023】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載された組立生産方法において、
上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えていることを特徴とする。
【0024】
従って、本発明によれば、上記第2作業ステーションに設けられた自動装置により、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行うから、作業者が手作業で行うことが困難な作業を自動化することができ作業効率がよくなると共に人件費の削減にも有利となる。
【0025】
請求項10に係る発明は、請求項9に記載された組立生産方法において、
上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であることを特徴とする。
【0026】
従って、本発明によれば、上記第2作業ステーションに設けられた自動装置により、上記ワークに対する次工程の作業としてシール剤塗布作業を自動で行うから、作業者が手作業で行うことが困難で且つ品質にバラツキが生じやすいシール剤塗布作業を自動化することができ作業効率がよくなると共に、安定した品質が得られる。
【0027】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載された組立生産方法において、
上記第1作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付作業をも行うステーションであり、
上記第2作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストをも行うステーションであって、リークテスト装置を備え、
上記第1作業ステーションにおいて上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付を行う工程Gと、
上記第2作業ステーションにおいて上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストを行う工程Hとを備えており、
上記工程Bとして、上記治具パレット上でシール剤塗布前の部品の組付を行い、該工程Bが終了したとき、上記工程Cに続く工程Aでは、シール剤塗布後のワークを載せた治具パレット及び該ワークに組み付ける部品を第1作業ステーションに搬入して、当該部品の組付を行い、
上記工程Eとして、上記治具パレット上でシール剤の塗布を行い、該工程Eが終了したとき、上記工程Fに続く工程Dでは、リークテストを行うべきワークを載せた治具パレットを第2作業ステーションに搬入して、当該リークテストを行うことを特徴とする。
【0028】
なお、上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対してさらに第2のシール剤塗布を行い、当該第2のシール剤塗布後のワークに対してさらに部品の組付作業を繰り返し行い、当該シール剤塗布と部品組付作業が繰り返されたワークに対してリークテストを行うようにしてもよい。
【0029】
従って、本発明によれば、第2作業ステーションに設けられたリークテスト装置により、シール剤塗布後に部品の組み付けられたワークに対するリークテストを行うから、作業者が手作業で行うと検査漏れを生じやすいリークテストを自動化することができ、作業効率がよくなると共に検査漏れによる不良品の出荷を防止することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
<実施形態>
図1は、治具パレット11上で例えば自動車の変速機の部品12の組付作業を行う第1作業ステーション1と、該第1作業ステーション1で組み立てられた中間製品(ワーク)13に対する次工程の作業を行う第2作業ステーション2と、該治具パレット11及び部品12を収納する倉庫3と、該倉庫3と第1作業ステーション1との間での該治具パレット11及び部品12の搬出入、並びに該倉庫3と第2作業ステーション2との間での該治具パレット11の搬出入を行う搬送手段4と、該搬送手段4の作動を制御する制御手段5と、該倉庫3に治具パレット11及び部品12を供給する第2搬送手段6とから形成された組立生産システム10を示す。ここで、7は作業者を示す。
【0032】
上記第1作業ステーション1は、上記倉庫3から搬送手段4によって供給される部品12を収納するために作業者7の左右両側に設けられた部品置場1a,1aと、該搬送手段4によって供給される治具パレット11を載置して組付作業を行うために該第1作業ステーション1の略中央に設けられた作業台1bとを備えている。また、該第1作業ステーション1,1は、隣接して2台設置されており2人の作業者7,7が同時に作業できるようになっている。なお、該第1作業ステーション1は、複数台隣接させて設置してもよいし、1台のみ設置しても構わない。
【0033】
上記第2作業ステーション2は、上記第1作業ステーション1に隣接して設置されており、上記中間製品13に対してシール剤塗布作業を行うシール剤塗布装置15と、該中間製品13に対する部品12の組付とシール剤塗布を繰り返して完成された完成製品14のリークテストを行うリークテスト装置16と、上記搬送手段4によって上記倉庫3に搬出入される該中間製品13又は完成製品14の載った治具パレット11を載置するための製品台2aと、該中間製品13の載った治具パレット11を該製品台2aから該シール剤塗布装置15の作業位置に位置付け、又は完成製品14の載った治具パレット11を該製品台2aから該リークテスト装置16の作業位置に位置付けるロボットアーム2bとを備えている。
【0034】
上記倉庫3は、上記第1,第2作業ステーション1,2に並設されており、複数に区分けされた倉庫棚3a,3a,・・・を備えている。また、該倉庫棚3a,3a,・・・には、治具パレット11及び部品12が区分けして収納されている。
【0035】
上記搬送手段4は、上記倉庫3と第1及び第2作業ステーション1,2との間に配設され、該倉庫3と第1作業ステーション1との間での該治具パレット11及び部品12の搬出入、並びに該倉庫3と第2作業ステーション2との間での該治具パレット11の搬出入を行うものである。
【0036】
上記制御手段5は、上記倉庫3の倉庫棚3a,3a,・・・に収納されている治具パレット11及び部品12の製品情報、並びに該倉庫棚3a,3a,・・・の空き情報を管理しており、あらかじめ決められた生産手順に基づいて、該倉庫3と上記第1及び第2の各作業ステーション1,2との間で治具パレット11及び部品12の搬出入を行うように上記搬送手段4の作動を制御するものである。
【0037】
上記第2搬送手段6は、上記倉庫3を挟んで上記搬送手段4と対向して配設され、治具パレット11及び部品12を上記倉庫3の空いている倉庫棚3a,3a,・・・に供給し、又は該倉庫3に搬入された完成製品14を他工程に搬出するものであり、上記制御手段5によりその作動が制御されている。
【0038】
以下に、本実施形態における組立生産方法について説明する。
(1)搬送手段4により、倉庫3から治具パレット11を搬出して第1作業ステーション1の組立台1b上に載置し、次に部品置場1a,1aのうちの一方に部品12aを供給する。
(2)上記第1作業ステーション1において、作業者7が治具パレット11上で部品12aの組付作業を行っている間に、次に組み付ける部品12bを部品置場1aの他方に供給する。そして、上記組付作業を繰り返して、図2−(a),(b)にも示すように、シール剤塗布前の中間製品13を組み立てる。
(3)作業者7が製品入れ替えボタン(不図示)を押し、上記搬送手段4により該中間製品13が載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(4)上記(1)〜(3)の工程を繰り返す。
(5)上記搬送手段4により、上記倉庫3に搬入された中間製品13が載った治具パレット11を第2作業ステーション2の製品台2a上に載置し、ロボットアーム2bにより該中間製品13が載った治具パレット11をシール剤塗布装置15の作業位置に位置付け、該シール剤塗布装置15により該中間製品13に対してシール剤15aの塗布を行い、第2中間製品13a(図2−(c)に図示)を仕上げる。そして、該ロボットアーム2bにより、該製品台2aに該第2中間製品13aの載った治具パレット11を載置する。
(6)第2作業ステーションから作業完了信号が発信され、上記搬送手段4により上記第2中間製品13aの載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(7)上記(5),(6)の工程を繰り返す。
(8)上記搬送手段4により、上記倉庫3に搬入された第2中間製品13aが載った治具パレット11を搬出して第1作業ステーション1の組立台1b上に載置し、次に、部品置場1a,1aのうちの一方に部品12c(図2−(d)に図示)を供給する。
(9)上記第1作業ステーション1において、作業者7が上記第2中間製品13aに対して部品12cの組付作業を行っている間に、次に組み付ける部品(不図示)を部品置場1a,1aの他方に供給する。そして、上記組付作業を繰り返してシール剤塗布前の第3中間製品13b(図2−(d)に図示)を組み立てる。
(10)作業者7が製品入れ替えボタン(不図示)を押し、上記搬送手段4により該第3中間製品13bが載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(11)上記(8)〜(10)の工程を繰り返す。ここで、上記倉庫3に第2中間製品13aが搬入されていない場合は、上記(1)〜(3)の工程を繰り返す。
(12)上記搬送手段4により、上記倉庫3に搬入された第3中間製品13bが載った治具パレット11を第2作業ステーション2の製品台2a上に載置し、ロボットアーム2bにより該第3中間製品13bが載った治具パレット11をシール剤塗布装置15の作業位置に位置付け、該シール剤塗布装置15により該第3中間製品13bに対してシール剤15aの塗布を行い、第4中間製品13c(図2−(e)に図示)に仕上げる。そして、該ロボットアーム2bにより、該製品台2aに該第4中間製品13cの載った治具パレット11を載置する。
(13)第2作業ステーションから作業完了信号が発信され、上記搬送手段4により上記第4中間製品13cの載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(14)上記(12),(13)の工程を繰り返す。ここで、上記倉庫3に第3中間製品13bが搬入されていない場合は、上記(5),(6)の工程を繰り返す。
(15)上記搬送手段4により、上記倉庫3に搬入された第4中間製品13cが載った治具パレット11を搬出して第1作業ステーション1の組立台1b上に載置し、次に、部品置場1a,1aのうちの一方に部品12d(図2−(f)に図示)を供給する。
(16)上記第1作業ステーション1において、作業者7が上記第2中間製品13aに対して部品12dの組付作業を行っている間に、次に組み付ける部品(不図示)を部品置場1a,1aの他方に供給する。そして、上記組立作業を繰り返して完成製品14(図2−(f)に図示)を組み立てる。
(17)作業者7が製品入れ替えボタン(不図示)を押し、上記搬送手段4により該完成製品14が載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(18)上記(15)〜(17)の工程を繰り返す。ここで、上記倉庫3に第4中間製品13cが搬入されていない場合は、上記(1)〜(3)又は上記(8)〜(10)の工程を繰り返す。
(19)上記搬送手段4により、上記倉庫3に搬入された完成製品14が載った治具パレット11を第2作業ステーション2の製品台2a上に載置し、ロボットアーム2bにより該完成製品14が載った治具パレット11をリークテスト装置16の作業位置に位置付け、該リークテスト装置16により該完成製品14に対してリークテストを行う。そして、該ロボットアーム2bにより、該製品台2aにリークテストの完了した完成製品14の載った治具パレット11を載置する。(20)第2作業ステーションから作業完了信号が発信され、上記搬送手段4によりリークテストの完了した上記完成製品14の載った治具パレット11を上記倉庫3に搬入する。
(21)上記第2搬送手段6により、上記倉庫3からリークテストの完了した完成製品14を搬出して他工程に供給する。
【0039】
以上により、上記(1)〜(21)の工程を繰り返すことで、作業者7、シール剤塗布装置15及びリークテスト装置16の作業待ち時間の発生をなくして、効率のよい組立及び仕上げ作業を行うことができる。
【0040】
なお、本実施形態では、完成製品14として自動車の変速機を例にあげたが、本発明はこれに限らず種々の部品の組立に適用できる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、第1作業ステーションでの作業が終了したときに、次工程の作業を行う第2作業ステーションでの作業の終了を待つことなく該ワークを倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び組み付けるべき部品を該第1作業ステーションに供給するように該搬送手段の作動を制御する制御手段を備えているから、第1作業ステーションにおいて第2作業ステーションでの作業の遅れ等に影響を受けることなく、すぐに次の組立作業に取りかかることができ、作業の待ち時間が発生せず作業効率がよくなる。
【0042】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載された組立生産システムにおいて、上記第1作業ステーションは、複数の部品置場を備えているから、作業者が一方の部品置場から部品の取り出し作業をしている最中でも、上記搬送手段により他方の部品置場に対して部品の供給を行うことができるため待ち時間が発生せず作業効率がよくなると共に、作業者が該搬送手段に衝突することを防止でき作業者の安全確保につながる。
【0043】
請求項3に係る発明によれば、請求項2に記載された組立生産システムにおいて、上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えているから、作業者が手作業で行うことが困難な作業を自動装置で行うことができ作業効率がよくなると共に人件費の削減にも有利となる。
【0044】
請求項4に係る発明によれば、請求項3に記載された組立生産システムにおいて、上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であるから、作業者が手作業で行うことが困難で且つ品質にバラツキが生じやすいシール剤塗布作業を自動で行うことができ作業効率がよくなると共に、安定した品質が得られる。
【0045】
請求項5に係る発明によれば、請求項4に記載された組立生産システムにおいて、第2作業ステーションが、シール剤塗布後に部品の組み付けられたワークに対するリークテストを行うリークテスト装置を備えているから、作業者が手作業で行うと検査漏れを生じやすいリークテストを自動化することができ、作業効率がよくなると共に検査漏れによる不良品の出荷を防止することができる。
【0046】
請求項6に係る発明によれば、請求項1に記載された組立生産システムにおいて、上記倉庫に対して上記治具パレット及び部品を供給する第2搬送手段を備えているから、該倉庫に治具パレット及び部品を供給する作業を自動で行うことができ、作業効率がよくなると共に人件費の削減に有利となる。
【0047】
請求項7に係る発明によれば、第1作業ステーションでの部品組付作業が終了したときに、次工程の作業を行う第2作業ステーションでの作業の終了を待つことなく該部品が組み付けられたワークを倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び部品を該第1作業ステーションに供給するように該搬送手段を制御するから、第1作業ステーションにおいて第2作業ステーションでの作業の遅れ等に影響を受けることなく、すぐに次の組立作業に取りかかることができ、作業の待ち時間が発生せず作業効率がよくなる。
【0048】
請求項8に係る発明によれば、請求項7に記載された組立生産方法であって、上記第1作業ステーションは、複数の部品置場を備えているから、作業者が一方の部品置場から部品の取り出し作業をしている最中でも、上記搬送手段により他方の部品置場に対して部品の供給を行うことができるため待ち時間が発生せず作業効率がよくなると共に、作業者が該搬送手段に衝突することを防止でき作業者の安全確保につながる。
【0049】
請求項9に係る発明によれば、請求項8に記載された組立生産方法であって、上記第2作業ステーションに設けられた自動装置により、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行うから、作業者が手作業で行うことが困難な作業を自動化することができ作業効率がよくなると共に人件費の削減にも有利となる。
【0050】
請求項10に係る発明によれば、請求項9に記載された組立生産方法であって、上記第2作業ステーションに設けられた自動装置により、上記ワークに対する次工程の作業としてシール剤塗布作業を自動で行うから、作業者が手作業で行うことが困難で且つ品質にバラツキが生じやすいシール剤塗布作業を自動化することができ作業効率がよくなると共に、安定した品質が得られる。
【0051】
請求項11に係る発明によれば、請求項10に記載された組立生産方法であって、第2作業ステーションに設けられたリークテスト装置により、シール剤塗布後に部品の組み付けられたワークに対するリークテストを行うから、作業者が手作業で行うと検査漏れを生じやすいリークテストを自動化することができ、作業効率がよくなると共に検査漏れによる不良品の出荷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る組立生産システムの平面概略図。
【図2】(a)本実施形態に係る治具パレット及び部品の組付作業を示す斜視図。
(b)本実施形態に係る中間製品を示す斜視図。
(c)本実施形態に係る第2中間製品を示す斜視図。
(d)本実施形態に係る第3中間製品を示す斜視図。
(e)本実施形態に係る第4中間製品を示す斜視図。
(f)本実施形態に係る完成製品を示す斜視図。
【符号の説明】
1 第1作業ステーション
2 第2作業ステーション
3 倉庫
4 搬送手段
5 制御手段
6 第2搬送手段
7 作業者
10 組立生産システム
11 治具パレット
12 部品
13 中間製品
13a 第2中間製品
13b 第3中間製品
13c 第4中間製品
14 完成製品
15 シール剤塗布装置
16 リークテスト装置

Claims (11)

  1. 治具パレット上で部品の組付作業を行う第1作業ステーションと、
    上記第1作業ステーションで部品が組付けられたワークに対する次工程の作業を行う第2作業ステーションと、
    上記治具パレット及び部品を収納する倉庫と、
    上記倉庫と上記第1作業ステーションとの間での上記治具パレット及び部品の搬出入、並びに上記倉庫と上記第2作業ステーションとの間での上記治具パレットの搬出入を行う搬送手段と、
    上記第1作業ステーションでの作業が終了したときに、上記ワークが載った上記治具パレットを上記倉庫に搬入して、続いて治具パレット及び組み付けるべき部品を該第1作業ステーションに供給し、上記第2作業ステーションでの上記ワークに対する次工程の作業が終了したときに、該ワークが載った治具パレットを上記倉庫に搬入して、続いて上記次工程の作業を行うべきワークが載った治具パレットを該第2作業ステーションに供給するように上記搬送手段の作動を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする組立生産システム。
  2. 請求項1に記載された組立生産システムにおいて、
    上記第1作業ステーションは、上記搬送手段により順次供給される部品を収納する複数の部品置場を備えていることを特徴とする組立生産システム。
  3. 請求項2に記載された組立生産システムにおいて、
    上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えていることを特徴とする組立生産システム。
  4. 請求項3に記載された組立生産システムにおいて、
    上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であることを特徴とする組立生産システム。
  5. 請求項4に記載された組立生産システムにおいて、
    上記第1作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付作業をも行うステーションであり、
    上記第2作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストをも行うステーションであって、リークテスト装置を備え、
    上記制御手段は、上記第1作業ステーションに対して、シール剤塗布前まで部品が組み付けられたワークの入れ替わりとしてシール剤塗布後のワークを載せた治具パレット及び該ワークに組み付ける部品を搬入し、上記第2作業ステーションに対して、シール剤塗布後のワークの入れ替わりとしてリークテストを行うべきワークを載せた治具パレットを搬入するように、上記搬送手段の作動を制御することを特徴とする組立生産システム。
  6. 請求項1に記載された組立生産システムにおいて、
    上記倉庫に対して上記治具パレット及び部品を供給する第2搬送手段を備えていることを特徴とする組立生産システム。
  7. 治具パレット及び部品を収納する倉庫と、ワークに対する部品の組付を行う第1作業ステーションと、部品が組み付けられたワークに対する次工程の作業を行う第2作業ステーションと、上記倉庫と第1及び第2の各作業ステーションとの間での搬送を担う搬送手段とを用いて行う組立生産方法において、
    上記倉庫から上記治具パレット及び部品を上記第1作業ステーションに搬出する工程Aと、
    上記第1作業ステーションにおいて上記治具パレット上で部品の組付を行う工程Bと、
    上記第1作業ステーションから上記部品が組み付けられたワークを上記治具パレットと共に上記倉庫に搬入する工程Cと、
    上記倉庫から上記次工程の作業を行うべきワークが載った治具パレットを上記第2作業ステーションに搬出する工程Dと、
    上記第2作業ステーションにおいて上記治具パレット上のワークに対する上記次工程の作業を行う工程Eと、
    上記第2作業ステーションから上記次工程の作業が終了したワークを上記倉庫に搬入する工程Fとを備え、
    上記工程Bが終了したときに、上記搬送手段を制御して上記工程Cに続いて上記工程Aを行い、
    上記工程Eが終了したときに、上記搬送手段を制御して上記工程Fに続いて上記工程Dを行うことを特徴とする組立生産方法。
  8. 請求項7に記載された組立生産方法において、
    上記第1作業ステーションは、上記搬送手段により順次供給される部品を収納する複数の部品置場を備えていることを特徴とする組立生産方法。
  9. 請求項8に記載された組立生産方法において、
    上記第2作業ステーションは、上記ワークに対する次工程の作業を自動で行う自動装置を備えていることを特徴とする組立生産方法。
  10. 請求項9に記載された組立生産方法において、
    上記自動装置は、上記ワークに対してシール剤塗布作業を自動で行うシール剤塗布装置であることを特徴とする組立生産方法。
  11. 請求項10に記載された組立生産方法において、
    上記第1作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付作業をも行うステーションであり、
    上記第2作業ステーションは、さらに上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストをも行うステーションであって、リークテスト装置を備え、
    上記第1作業ステーションにおいて上記シール剤塗布後のワークに対する部品の組付を行う工程Gと、
    上記第2作業ステーションにおいて上記シール剤塗布後に部品が組み付けられたワークに対するリークテストを行う工程Hとを備えており、
    上記工程Bとして、上記治具パレット上でシール剤塗布前の部品の組付を行い、該工程Bが終了したとき、上記工程Cに続く工程Aでは、シール剤塗布後のワークを載せた治具パレット及び該ワークに組み付ける部品を第1作業ステーションに搬入して、当該部品の組付を行い、
    上記工程Eとして、上記治具パレット上でシール剤の塗布を行い、該工程Eが終了したとき、上記工程Fに続く工程Dでは、リークテストを行うべきワークを載せた治具パレットを第2作業ステーションに搬入して、当該リークテストを行うことを特徴とする組立生産方法。
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