JP2004291047A - ダイカスト装置、鋳造方法および鋳造品の品質判断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】減圧した状態の金型内に金属溶湯を射出、充填する際に、金属溶湯が減圧により金型内へ吸引されたか否かを検出することができるダイカスト装置を提供する。
【解決手段】キャビティCに連通する射出スリーブ16を備え、射出スリーブ16に供給された金属溶湯を減圧されたキャビティCへ射出、充填する射出装置10と、キャビティCに射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を検出する鋳造圧力を検出する圧力検出器20と、圧力検出器20の検出値に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧されたキャビティC内へ射出スリーブ16から金属溶湯が吸引されたか否かを判別する判別部32とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】キャビティCに連通する射出スリーブ16を備え、射出スリーブ16に供給された金属溶湯を減圧されたキャビティCへ射出、充填する射出装置10と、キャビティCに射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を検出する鋳造圧力を検出する圧力検出器20と、圧力検出器20の検出値に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧されたキャビティC内へ射出スリーブ16から金属溶湯が吸引されたか否かを判別する判別部32とを有する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト装置に係り、特に、金型キャビティ内の気体を金属溶湯を射出、充填する前に排気し、減圧下で鋳造する真空ダイカスト法を用いたダイカスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカスト製品の品質のばらつきによる信頼性低下の原因の一つとして、ダイカスト製品へのガスの含有がある。すなわち、高速、高圧で射出、充填された溶湯は射出スリーブと金型のキャビティ内で乱流となり、空気や気化した金型に塗布された離型剤等を巻き込む。
上記のような問題を克服するため、真空ダイカスト法によるダイカストマシンを用いて鋳造することによって、ダイカスト製品へのガスの含有を抑制し、ダイカスト製品のガスの含有による品質のばらつきを低減する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
真空ダイカスト法を用いたダイカストマシンにおいては、高い強度、品質の製品を鋳造するためには、金型内をより高真空化でき、減圧状態を維持できることが求められている。金型内が高真空化されていないと、鋳造された製品にガスが含有し、鋳造後の焼きなまし等の熱処理を製品に施した際に、製品に歪みや変形が生じやすく、真空ダイカスト法による十分な効果を得ることが難しいからである。より高い強度、品質の製品を鋳造するためには、キャビティ内を減圧することが求められている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許2,785,448号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、真空ダイカスト法により鋳造する際に、キャビティ内をより高真空化すると、金属溶湯を射出、充填する前に金属溶湯が減圧されたキャビティ内に吸引されやすくなる。
金属溶湯をキャビティ内に射出、充填する前に、一部の金属溶湯が吸引されてキャビティ内に進入すると、キャビティ内に進入した金属溶湯が凝固し、これが後から射出、充填される金属溶湯に混ざる。減圧されたキャビティ内に吸引されて凝固した金属溶湯が混ざった鋳造品は不良品となる可能性がある。
また、減圧されたキャビティ内に吸引されて凝固した金属溶湯が混ざった鋳造品かどうかを鋳造品の外観から判断するのは困難な場合もある。
【0005】
本発明は、上述の従来の課題に鑑みて成されたものであって、その目的は、減圧した状態のキャビティ内に金属溶湯を射出、充填する際に、金属溶湯が減圧によりキャビティ内へ吸引されたか否かを検出することができ、かつ、キャビティ内への金属溶湯の吸引に起因する不良品の発生を防ぐことができるダイカスト装置および鋳造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、減圧した状態のキャビティ内に金属溶湯を射出、充填して得られる鋳造品の品質の良否を判断可能な鋳造品の品質判断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイカスト装置は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止した後に、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形するダイカスト装置であって、前記キャビティに連通する射出スリーブを備え、当該射出スリーブに供給された金属溶湯を減圧された前記キャビティへ射出、充填する射出装置と、前記キャビティに射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を検出する鋳造圧力を検出する圧力検出器と、前記圧力検出器の検出値に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する判別手段とを有する。
【0007】
好適には、本発明のダイカスト装置は、前記キャビティを排気する排気経路を開閉する開閉バルブと、前記判別手段の判別結果に基づいて、前記開閉バルブを閉じるタイミングを調整するタイミング調整手段とを有する。
【0008】
本発明の鋳造方法は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形する鋳造方法であって、前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する。
【0009】
本発明の鋳造品の品質判断方法は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して成形された鋳造品の品質判断方法であって、前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、鋳造された鋳造品が良品であるか不良品であるかを判断する。
【0010】
本発明では、射出スリーブに金属溶湯が供給されたのち、射出スリーブに連通する金型のキャビティ内が減圧される。
このキャビティ内の減圧中に、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引され、圧力検出器の位置まで達すると、金属溶湯が凝固する。圧力検出器上で金属溶湯が凝固した状態でキャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が射出、充填されると、金属溶湯の鋳造圧力の検出は、圧力検出器上で凝固した金属溶湯の存在により妨げられる。このため、金属溶湯が射出、充填されたとしても、圧力検出器の検出値が変化しない、あるいは、非常に小さな変化しか発生しない。
一方、キャビティ内の減圧中に、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引されることがないと、キャビティ内へ射出、充填された金属溶湯の鋳造圧力は、圧力検出器によって正常に検出される。
このように、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引された場合と吸引されない場合とでは、圧力検出器の検出する鋳造圧力が異なる。
本発明では、圧力検出器の検出値に基づいて、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引されたか否かが判断される。また、圧力検出器の検出値に基づいて、鋳造品の品質の判断が行われる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイカスト装置の金型周辺の構造を示す断面図である。なお、図1は、鋳造時の金型のキャビティ内の圧力Pと射出速度Vの一例を示すグラフを含んでいる。
ダイカスト装置1は、固定金型2、移動金型3、射出装置10、圧力検出器20、制御装置30、真空ポンプ50および開閉バルブ60を有する。
なお、固定金型2および移動金型3は本願発明の金型を構成している。また、真空ポンプ50は本発明の排気手段の一実施態様である。
【0012】
固定金型2は、複数の部材2a、2bから構成されている。この固定金型2は、図示しない型締装置の固定ダイプレートに固定されている。固定金型2は、後述する射出装置10の射出スリーブ16が固定されている。
【0013】
移動金型3は、複数の部材3a、3bから構成されている。この移動金型3には、開閉バルブ60が一体的に設けられている。
また、移動金型3には、複数の押出ピン65が移動可能に設けられている。
【0014】
図1に示す固定金型2および移動金型3は型締状態にある。固定金型2は図示しない型締装置の固定ダイプレートに固定されており、移動金型3は図示しない型締装置の移動ダイプレートに固定されている。たとえば、トグル機構等により移動ダイプレートが固定ダイプレートに向けて所定の力で押圧されることにより、固定金型2と移動金型3とが型締される。
【0015】
固定金型2の分割面2fと移動金型3の分割面3fとの間には、鋳造品を鋳造するためのキャビティCが形成されている。
固定金型2の分割面2fと移動金型3の分割面3fとの間には、分割面2fと分割面3fとの間をシールするシール部材SLが設けられている。このシール部材SLは、たとえば、シリコンゴム製である。
【0016】
固定金型2には、圧力検出器20が設けられている。この圧力検出器20は、キャビティCに向けて射出、充填される、たとえば、アルミニウム合金等の金属溶湯の鋳造圧力を検出する。圧力検出器20は金属溶湯に直接接触することにより、金属溶湯の鋳造圧力を検出する。圧力検出器20の検出信号20sは、制御装置30へ出力される。圧力検出器20は、たとえば、水晶体を利用したものが使用される。なお、圧力検出器20の設置箇所については後述する。
【0017】
移動金型3には、開閉バルブ60が設けられている。
開閉バルブ60は、電磁アクチュエータ61と、弁体62と、弁軸63と、弁座部材64とを有する。
弁座部材64は、貫通孔64aを有する円筒状部材であり、移動金型3に埋め込まれている。弁座部材64と移動金型3の部材3bとの間には、シール部材SLが設けられている。弁座部材64は、弁座面64fが移動金型3の分割面3fに一致する位置に配置されている。
移動金型3および弁座部材64には、弁座部材64の貫通孔64aに連通する排気路52が形成されている。この排気路52に排気管51が接続されており、この排気経路51は真空ポンプ50に接続されている。
【0018】
弁軸63は、弁座部材64の貫通孔64aに挿入されており、電磁アクチュエータ61によって図1に示す直動方向に駆動される。
固定金型2と移動金型3との間には、弁軸63の先端部に設けられた弁体2のが移動できる空間Spが形成されている。この空間SpはキャビティCと連通している。したがって、キャビティCは、空間Sp、弁座部材64の貫通孔64aおよび排気路52を通じて、排気管51と連通している。
【0019】
弁軸63の先端部に設けられた弁体2は、弁座部材64側に駆動されることにより、弁座部材64の弁座面64fに当接する。これにより、キャビティCと排気管51を結ぶ排気経路が閉じられる。弁体2は、固定金型2側に駆動されることにより、キャビティCと排気管51を結ぶ排気経路が開放される。
【0020】
射出装置10は、射出スリーブ16と、プランジャロッド14およびプランジャチップ15からなるプランジャと、油圧シリンダ11とを備えている。
射出スリーブ16は、円筒状の部材からなり、固定金型2に固定され、上記したキャビティCと連通している。射出スリーブ16の後端部側には、金属溶湯を供給する供給口16hが形成されている。
【0021】
プランジャチップ15は、プランジャロッド14の一端に固定されており、射出スリーブ16の内周に嵌合している。このプランジャチップ15が供給口16hより前方に移動することにより、射出スリーブ16は外部に対して閉塞される。
プランジャロッド14は、他端が油圧シリンダ11のピストンロッド12にカップリング13を介して接続されている。
油圧シリンダ11は、所定圧力の作動油によって駆動され、ピストンロッド12を伸縮する。
【0022】
プランジャロッド14に対しては、位置検出センサ35が設けられている。プランジャロッド14の外周に軸方向に対し一定ピッチで形成されいる。位置検出センサ35は、たとえば、移動するプランジャロッド14の磁極の変化を検出し、この磁極の変化をパルス信号に変換して出力する。位置検出センサ35は、検出信号35sを制御装置30へ出力する。制御装置30では、パルス信号からなる検出信号35に基づいて、プランジャロッド14(プランジャチップ15)の位置や速度が算出される。
【0023】
真空ポンプ50は、排気管51を通じて、移動金型3と固定金型2との間に形成されるキャビティC内を排気する。
【0024】
制御装置30は、制御部31と、判別部32と、タイミング調整部33とを有する。なお、判別部32は本発明の判別手段の一実施態様であり、タイミング調整部33は本発明のタイミング調整手段の一実施態様である。
【0025】
制御部31は、ダイカスト装置1を総合的に制御する。具体的には、位置検出器35からの検出信号35s等に基づいて、射出装置10、開閉バルブ60、真空装置、型締装置等を制御する。
【0026】
判別部32は、圧力検出器20の検出信号20sに基づいて、真空ポンプ50によって減圧されたキャビティC内へ射出装置10の射出スリーブ16から金属溶湯が吸引されたか否かを判別する。なお、判別部32における具体的な処理については後述する。
【0027】
タイミング調整部33は、判別部32の判別結果に基づいて、開閉バルブ60によりキャビティC内からの排気を停止させるタイミングを調整する。すなわち、開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する。なお、タイミング調整部33における具体的処理内容については後述する。
【0028】
ここで、図2は射出スリーブ16の周辺を拡大した断面図である。また、図3は圧力検出器20の設置位置の一例を示す図である。
図2に示すように、圧力検出器20は、たとえば、移動金型3と固定金型2との間に形成されるキャビティCに通じる流路に設置される。また、圧力検出器20は、キャビティC内に減圧されたときに、吸引によって金属溶湯が流入しやすい場所や、吸引によって金属溶湯が流入すると鋳造品が不良となる箇所に設けることが好ましい。このため、たとえば、キャビティCの入口であるゲートGの近傍に設けられる。
圧力検出器20は、圧力検出面20aが金属溶湯に接触可能に設けられている。
【0029】
圧力検出器20の圧力検出面20aを金属溶湯に接触可能に設けた場合、鋳造品(製品)となる部分以外の箇所に設ける必要がある。圧力検出面20aの痕が製品に残るのを避けるためである。
このため、たとえば、図3に示すように、ゲートGを通じて金属溶湯MLが射出、充填されるキャビティCに、最終的には、除去されるオーバフロー部OFを設ける。このオーバフロー部OFは、ゲートGの近傍に設け、このオーバフロー部OFに圧力検出器20を設ける。これにより、圧力検出面20aの痕が製品に残るのを避けつつ、鋳造圧力の検出が可能となる。
また、図3に示すように、ゲートGから離れた位置にもオーバフロー部OFを設け、このオーバフロー部OFにも圧力検出器20を設けてもよい。すなわち、複数箇所に圧力検出器20を設けることも可能である。後述するように、複数箇所に圧力検出器20を設けることにより、減圧による吸引によって金属溶湯がキャビティC内に流入したか否かをより確実に判別することが可能となる。
【0030】
次に、上記構成のダイカスト装置1による鋳造の一例について、図4および図5に示すフローチャートおよび図1,図6〜図10を参照して説明する。
まず、図1に示したように、移動金型3と固定金型2とを型締したのち、圧力検出器20による検出を開始する(ステップS1)。
このとき、プランジャチップ15は図1に示した初期位置P1に位置している。
この状態では、図1に示したキャビティC内の圧力Pは、大気圧に等しい。
なお、真空ポンプ50を起動し、排気可能な状態にしておく。また、開閉バルブ60は閉じた状態としておく。
【0031】
次いで、制御装置30は、図6に示すように、図示しない給湯装置に対して、金属溶湯を射出スリーブ16へ供給させる指令を出力する(ステップS2)。これにより、たとえば、給湯装置のラドル90から所定量の金属溶湯MLが射出スリーブ16へ供給口16hを通じて供給される。
【0032】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15の速度Vを低速として移動させる(ステップS3)。
制御装置30は、プランジャチップ15が低速で移動を開始したのち、プランジャチップ15が図7に示すように、供給口16hを塞ぐ位置P2に達したか否かを判断する(ステップS4)。
【0033】
制御装置30は、プランジャチップ15が供給口16hを塞ぐ位置P2に達したところで、電磁アクチュエータ61へ指令を出力し、開閉バルブ60を開放する(ステップS5)。
開閉バルブ60を開放すると、図1に示したように、キャビティC内の圧力Pが減少していく。
【0034】
次いで、制御装置30は、低速で前進するプランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3へ移動したか否かを判断する(ステップS6)。減圧停止位置P3は、キャビティC内の圧力が所望の圧力まで低下したと予想されるときの、プランジャチップ15の位置である。この位置は、プランジャチップ15の前進速度や必要な圧力等の各種条件によって予め決定されている。
制御装置30は、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に達したところで、開閉バルブ60を閉じる指令を電磁アクチュエータ61へ出力する。これにより、開閉バルブ60が閉じられる(ステップS7)。
【0035】
図8および図9は、プランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3へ移動した時点における射出スリーブ16内の金属溶湯MLの状態の例を示す図である。図8に示すように、通常は、プランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3に達した時点では、射出スリーブ16内の金属溶湯MLは、キャビティC内に流入していない。
しかしながら、射出スリーブ16内は減圧されるので、たとえば、図9に示すように、射出スリーブ16内の金属溶湯MLが吸引されてゲートGを通過し、キャビティC内に流入することがある。
【0036】
射出スリーブ16内の金属溶湯MLが減圧によりキャビティC内に吸引されると、図9に示すように、金属溶湯MLはゲートGの近傍の圧力検出器20の設置場所にまで達する。
圧力検出器20の設置場所に達した金属溶湯MLは、図9に示すように、凝固して凝固部分MLaとなる。圧力検出器20の圧力検出面20aは、凝固部分MLaによって被覆される。
この金属溶湯MLが減圧によりキャビティC内に吸引される現象は、開閉バルブ60を閉じる以前に発生しやすく、開閉バルブ60を閉じると発生しない。
また、この現象は、減圧停止位置P3が前方側(キャビティC側)に位置するほど、発生しやすくなる。逆に、減圧停止位置P3が後方側に位置するほど発生しにくい。
【0037】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15が高速切換位置P4へ移動したかを判断する(ステップS8)。高速切換位置P4は、射出スリーブ16内の金属溶湯MLの先端部分がゲートGに略到達するときの位置である(図1参照)。
制御装置30は、プランジャチップ15が高速切換位置P4へ移動したところで、プランジャチップ15の速度Vを高速に切り換える(ステップS9)。
プランジャチップ15の速度Vが高速に切り換わると、キャビティC内へ金属溶湯MLが急速に射出、充填される。
このとき、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20は、図10に示すように、ゲートGを通過してキャビティC内へ射出、充填される金属溶湯MLに直接接触することにより、金属溶湯MLの鋳造圧力を検出する。
【0038】
ここで、図11は、圧力検出器20の検出する波形データの一例を示すグラフである。(a)は、図8に示したように、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に到達するまでに金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合であり、(b)は金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引された場合である。また、実線で示すグラフ(1)は、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20の波形データ例であり、点線で示すグラフ(2)はゲートGから離れた位置に設けた圧力検出器20の波形データの例である。
図11から分かるように、ゲートGから離れた位置に設置された圧力検出器20は、いずれの場合も金属溶湯MLがキャビティC内へ射出、充填されることにより上昇する鋳造圧力を検出している。
一方、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20は、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合にのみ金属溶湯MLがキャビティC内へ射出、充填されることにより上昇する鋳造圧力を検出している。これは、圧力検出器20の圧力検出面20aが凝固部分MLaによって被覆されていると、凝固部分MLaの存在によって圧力検出器20が金属溶湯MLの鋳造圧力を感知できないからである。
【0039】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15が射出完了位置P5へ到達したか否かを判断する(ステップS10)。射出完了位置P5は、キャビティC内が金属溶湯MLによって満たされ、プランジャチップ15の速度Vが急速に減速する位置である。
制御装置30は、プランジャチップ15が充填完了位置P5へ到達したところで、速度制御から圧力制御に切り換えて、プランジャチップ15の射出圧力を所定の圧力まで増圧する(ステップS11)。
【0040】
制御装置30は、増圧を開始した後、所定時間が経過することにより充填完了を判断する(ステップS12)。充填が完了したところで、圧力検出器20による鋳造圧力の検出を終了する(ステップS13)。
その後、固定金型2に対して移動金型3が開かれ、押出ピン65により、キャビティCにおいて鋳造された鋳造品が移動金型3から押し出される。これにより、鋳造が完了する。
【0041】
制御装置30では、上記した鋳造サイクルにおいて得られた鋳造圧力の波形データに基づいて、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に到達するまでに金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かを判断する(ステップS14)。
すなわち、制御装置30の判別部32では、たとえば、図11(a)に示したように、2つの圧力検出器20,20が鋳造圧力を正常に検出した場合には、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかったと判断する。
また、図11(b)に示したように、2つの圧力検出器20,20のうち、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20が鋳造圧力を正常に検出しなかった場合には、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたと判断する。このとき、2つの圧力検出器20,20の検出した波形データを比較することにより、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かをより確実に判断できる。
【0042】
次いで、制御装置30では、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かの判断の結果に基づいて、鋳造された鋳造品の品質を判断する(ステップS15)。
金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引された場合には不良と判断し、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合には良品と判断する。
【0043】
次いで、制御装置30のタイミング調整部33では、判別部32の判別結果に基づいて、減圧を停止するために開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整するか否かを判断する(ステップS16)。
たとえば、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたと判断した場合には、上記のタイミング調整を行う。また、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合には、上記のタイミング調整を行なわない。
【0044】
開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する場合には(ステップS17)、上記した減圧停止位置P3を所定距離だけ後方に移動させる。減圧停止位置P3を所定距離だけ後方に移動させると、次回の鋳造サイクルにおいて、開閉バルブ60を閉じるタイミングが所定距離分だけ早まる。これにより、次回の鋳造サイクルにおいて、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されるのを防止することができる。
開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整したのちに、次の鋳造サイクルが繰り返される(ステップS18)。
【0045】
以上のように、本実施形態によれば、キャビティCに射出、充填される金属溶湯MLの鋳造圧力を検出し、検出した波形データから、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを判断することができる。この判断結果により、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されないようにするための排気停止のタイミングを容易に調整することができる。
また、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを検出することにより、得られた鋳造品の品質を判定することが可能となる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、制御装置30は、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを判断するとともに、鋳造品の品質を判定したが、吸引の判断のみを行う構成とすることも可能である。
また、上述した実施形態では、制御装置30は、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かの判断結果に基づいて、開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する構成としたが、タイミング調整を行わない構成とすることも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、減圧した状態の金型内に金属溶湯を射出、充填する際に、金属溶湯が減圧により金型内へ吸引されたか否かを検出することができる。
また、本発明によれば、金型内への金属溶湯の吸引に起因する不良品の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカスト装置の金型周辺の構造を示す断面図である。
【図2】射出スリーブの周辺を拡大した断面図である。
【図3】圧力検出器の設置位置の一例を示す図である。
【図4】ダイカスト装置による鋳造における制御装置内の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4に続くダイカスト装置による鋳造手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】射出スリーブへ金属溶湯を供給した状態を示す図である。
【図7】キャビティ内の減圧を開始した状態を示す図である。
【図8】射出スリーブから金属溶湯がキャビティ内に吸引されない正常状態を示す図である。
【図9】射出スリーブから金属溶湯がキャビティ内に吸引された状態を示す図である。
【図10】射出装置が金属溶湯の射出、充填を完了した状態を示す断面図である。
【図11】圧力検出器の検出する波形データの一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ダイカスト装置
10…射出装置
20…圧力検出器
30…制御装置
31…制御部
32…判別部
33…タイミング調整部
50…真空ポンプ
60…開閉バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト装置に係り、特に、金型キャビティ内の気体を金属溶湯を射出、充填する前に排気し、減圧下で鋳造する真空ダイカスト法を用いたダイカスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカスト製品の品質のばらつきによる信頼性低下の原因の一つとして、ダイカスト製品へのガスの含有がある。すなわち、高速、高圧で射出、充填された溶湯は射出スリーブと金型のキャビティ内で乱流となり、空気や気化した金型に塗布された離型剤等を巻き込む。
上記のような問題を克服するため、真空ダイカスト法によるダイカストマシンを用いて鋳造することによって、ダイカスト製品へのガスの含有を抑制し、ダイカスト製品のガスの含有による品質のばらつきを低減する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
真空ダイカスト法を用いたダイカストマシンにおいては、高い強度、品質の製品を鋳造するためには、金型内をより高真空化でき、減圧状態を維持できることが求められている。金型内が高真空化されていないと、鋳造された製品にガスが含有し、鋳造後の焼きなまし等の熱処理を製品に施した際に、製品に歪みや変形が生じやすく、真空ダイカスト法による十分な効果を得ることが難しいからである。より高い強度、品質の製品を鋳造するためには、キャビティ内を減圧することが求められている。
【0003】
【特許文献1】
米国特許2,785,448号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、真空ダイカスト法により鋳造する際に、キャビティ内をより高真空化すると、金属溶湯を射出、充填する前に金属溶湯が減圧されたキャビティ内に吸引されやすくなる。
金属溶湯をキャビティ内に射出、充填する前に、一部の金属溶湯が吸引されてキャビティ内に進入すると、キャビティ内に進入した金属溶湯が凝固し、これが後から射出、充填される金属溶湯に混ざる。減圧されたキャビティ内に吸引されて凝固した金属溶湯が混ざった鋳造品は不良品となる可能性がある。
また、減圧されたキャビティ内に吸引されて凝固した金属溶湯が混ざった鋳造品かどうかを鋳造品の外観から判断するのは困難な場合もある。
【0005】
本発明は、上述の従来の課題に鑑みて成されたものであって、その目的は、減圧した状態のキャビティ内に金属溶湯を射出、充填する際に、金属溶湯が減圧によりキャビティ内へ吸引されたか否かを検出することができ、かつ、キャビティ内への金属溶湯の吸引に起因する不良品の発生を防ぐことができるダイカスト装置および鋳造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、減圧した状態のキャビティ内に金属溶湯を射出、充填して得られる鋳造品の品質の良否を判断可能な鋳造品の品質判断方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイカスト装置は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止した後に、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形するダイカスト装置であって、前記キャビティに連通する射出スリーブを備え、当該射出スリーブに供給された金属溶湯を減圧された前記キャビティへ射出、充填する射出装置と、前記キャビティに射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を検出する鋳造圧力を検出する圧力検出器と、前記圧力検出器の検出値に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する判別手段とを有する。
【0007】
好適には、本発明のダイカスト装置は、前記キャビティを排気する排気経路を開閉する開閉バルブと、前記判別手段の判別結果に基づいて、前記開閉バルブを閉じるタイミングを調整するタイミング調整手段とを有する。
【0008】
本発明の鋳造方法は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形する鋳造方法であって、前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する。
【0009】
本発明の鋳造品の品質判断方法は、一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して成形された鋳造品の品質判断方法であって、前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、鋳造された鋳造品が良品であるか不良品であるかを判断する。
【0010】
本発明では、射出スリーブに金属溶湯が供給されたのち、射出スリーブに連通する金型のキャビティ内が減圧される。
このキャビティ内の減圧中に、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引され、圧力検出器の位置まで達すると、金属溶湯が凝固する。圧力検出器上で金属溶湯が凝固した状態でキャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が射出、充填されると、金属溶湯の鋳造圧力の検出は、圧力検出器上で凝固した金属溶湯の存在により妨げられる。このため、金属溶湯が射出、充填されたとしても、圧力検出器の検出値が変化しない、あるいは、非常に小さな変化しか発生しない。
一方、キャビティ内の減圧中に、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引されることがないと、キャビティ内へ射出、充填された金属溶湯の鋳造圧力は、圧力検出器によって正常に検出される。
このように、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引された場合と吸引されない場合とでは、圧力検出器の検出する鋳造圧力が異なる。
本発明では、圧力検出器の検出値に基づいて、キャビティ内へ射出スリーブの金属溶湯が吸引されたか否かが判断される。また、圧力検出器の検出値に基づいて、鋳造品の品質の判断が行われる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイカスト装置の金型周辺の構造を示す断面図である。なお、図1は、鋳造時の金型のキャビティ内の圧力Pと射出速度Vの一例を示すグラフを含んでいる。
ダイカスト装置1は、固定金型2、移動金型3、射出装置10、圧力検出器20、制御装置30、真空ポンプ50および開閉バルブ60を有する。
なお、固定金型2および移動金型3は本願発明の金型を構成している。また、真空ポンプ50は本発明の排気手段の一実施態様である。
【0012】
固定金型2は、複数の部材2a、2bから構成されている。この固定金型2は、図示しない型締装置の固定ダイプレートに固定されている。固定金型2は、後述する射出装置10の射出スリーブ16が固定されている。
【0013】
移動金型3は、複数の部材3a、3bから構成されている。この移動金型3には、開閉バルブ60が一体的に設けられている。
また、移動金型3には、複数の押出ピン65が移動可能に設けられている。
【0014】
図1に示す固定金型2および移動金型3は型締状態にある。固定金型2は図示しない型締装置の固定ダイプレートに固定されており、移動金型3は図示しない型締装置の移動ダイプレートに固定されている。たとえば、トグル機構等により移動ダイプレートが固定ダイプレートに向けて所定の力で押圧されることにより、固定金型2と移動金型3とが型締される。
【0015】
固定金型2の分割面2fと移動金型3の分割面3fとの間には、鋳造品を鋳造するためのキャビティCが形成されている。
固定金型2の分割面2fと移動金型3の分割面3fとの間には、分割面2fと分割面3fとの間をシールするシール部材SLが設けられている。このシール部材SLは、たとえば、シリコンゴム製である。
【0016】
固定金型2には、圧力検出器20が設けられている。この圧力検出器20は、キャビティCに向けて射出、充填される、たとえば、アルミニウム合金等の金属溶湯の鋳造圧力を検出する。圧力検出器20は金属溶湯に直接接触することにより、金属溶湯の鋳造圧力を検出する。圧力検出器20の検出信号20sは、制御装置30へ出力される。圧力検出器20は、たとえば、水晶体を利用したものが使用される。なお、圧力検出器20の設置箇所については後述する。
【0017】
移動金型3には、開閉バルブ60が設けられている。
開閉バルブ60は、電磁アクチュエータ61と、弁体62と、弁軸63と、弁座部材64とを有する。
弁座部材64は、貫通孔64aを有する円筒状部材であり、移動金型3に埋め込まれている。弁座部材64と移動金型3の部材3bとの間には、シール部材SLが設けられている。弁座部材64は、弁座面64fが移動金型3の分割面3fに一致する位置に配置されている。
移動金型3および弁座部材64には、弁座部材64の貫通孔64aに連通する排気路52が形成されている。この排気路52に排気管51が接続されており、この排気経路51は真空ポンプ50に接続されている。
【0018】
弁軸63は、弁座部材64の貫通孔64aに挿入されており、電磁アクチュエータ61によって図1に示す直動方向に駆動される。
固定金型2と移動金型3との間には、弁軸63の先端部に設けられた弁体2のが移動できる空間Spが形成されている。この空間SpはキャビティCと連通している。したがって、キャビティCは、空間Sp、弁座部材64の貫通孔64aおよび排気路52を通じて、排気管51と連通している。
【0019】
弁軸63の先端部に設けられた弁体2は、弁座部材64側に駆動されることにより、弁座部材64の弁座面64fに当接する。これにより、キャビティCと排気管51を結ぶ排気経路が閉じられる。弁体2は、固定金型2側に駆動されることにより、キャビティCと排気管51を結ぶ排気経路が開放される。
【0020】
射出装置10は、射出スリーブ16と、プランジャロッド14およびプランジャチップ15からなるプランジャと、油圧シリンダ11とを備えている。
射出スリーブ16は、円筒状の部材からなり、固定金型2に固定され、上記したキャビティCと連通している。射出スリーブ16の後端部側には、金属溶湯を供給する供給口16hが形成されている。
【0021】
プランジャチップ15は、プランジャロッド14の一端に固定されており、射出スリーブ16の内周に嵌合している。このプランジャチップ15が供給口16hより前方に移動することにより、射出スリーブ16は外部に対して閉塞される。
プランジャロッド14は、他端が油圧シリンダ11のピストンロッド12にカップリング13を介して接続されている。
油圧シリンダ11は、所定圧力の作動油によって駆動され、ピストンロッド12を伸縮する。
【0022】
プランジャロッド14に対しては、位置検出センサ35が設けられている。プランジャロッド14の外周に軸方向に対し一定ピッチで形成されいる。位置検出センサ35は、たとえば、移動するプランジャロッド14の磁極の変化を検出し、この磁極の変化をパルス信号に変換して出力する。位置検出センサ35は、検出信号35sを制御装置30へ出力する。制御装置30では、パルス信号からなる検出信号35に基づいて、プランジャロッド14(プランジャチップ15)の位置や速度が算出される。
【0023】
真空ポンプ50は、排気管51を通じて、移動金型3と固定金型2との間に形成されるキャビティC内を排気する。
【0024】
制御装置30は、制御部31と、判別部32と、タイミング調整部33とを有する。なお、判別部32は本発明の判別手段の一実施態様であり、タイミング調整部33は本発明のタイミング調整手段の一実施態様である。
【0025】
制御部31は、ダイカスト装置1を総合的に制御する。具体的には、位置検出器35からの検出信号35s等に基づいて、射出装置10、開閉バルブ60、真空装置、型締装置等を制御する。
【0026】
判別部32は、圧力検出器20の検出信号20sに基づいて、真空ポンプ50によって減圧されたキャビティC内へ射出装置10の射出スリーブ16から金属溶湯が吸引されたか否かを判別する。なお、判別部32における具体的な処理については後述する。
【0027】
タイミング調整部33は、判別部32の判別結果に基づいて、開閉バルブ60によりキャビティC内からの排気を停止させるタイミングを調整する。すなわち、開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する。なお、タイミング調整部33における具体的処理内容については後述する。
【0028】
ここで、図2は射出スリーブ16の周辺を拡大した断面図である。また、図3は圧力検出器20の設置位置の一例を示す図である。
図2に示すように、圧力検出器20は、たとえば、移動金型3と固定金型2との間に形成されるキャビティCに通じる流路に設置される。また、圧力検出器20は、キャビティC内に減圧されたときに、吸引によって金属溶湯が流入しやすい場所や、吸引によって金属溶湯が流入すると鋳造品が不良となる箇所に設けることが好ましい。このため、たとえば、キャビティCの入口であるゲートGの近傍に設けられる。
圧力検出器20は、圧力検出面20aが金属溶湯に接触可能に設けられている。
【0029】
圧力検出器20の圧力検出面20aを金属溶湯に接触可能に設けた場合、鋳造品(製品)となる部分以外の箇所に設ける必要がある。圧力検出面20aの痕が製品に残るのを避けるためである。
このため、たとえば、図3に示すように、ゲートGを通じて金属溶湯MLが射出、充填されるキャビティCに、最終的には、除去されるオーバフロー部OFを設ける。このオーバフロー部OFは、ゲートGの近傍に設け、このオーバフロー部OFに圧力検出器20を設ける。これにより、圧力検出面20aの痕が製品に残るのを避けつつ、鋳造圧力の検出が可能となる。
また、図3に示すように、ゲートGから離れた位置にもオーバフロー部OFを設け、このオーバフロー部OFにも圧力検出器20を設けてもよい。すなわち、複数箇所に圧力検出器20を設けることも可能である。後述するように、複数箇所に圧力検出器20を設けることにより、減圧による吸引によって金属溶湯がキャビティC内に流入したか否かをより確実に判別することが可能となる。
【0030】
次に、上記構成のダイカスト装置1による鋳造の一例について、図4および図5に示すフローチャートおよび図1,図6〜図10を参照して説明する。
まず、図1に示したように、移動金型3と固定金型2とを型締したのち、圧力検出器20による検出を開始する(ステップS1)。
このとき、プランジャチップ15は図1に示した初期位置P1に位置している。
この状態では、図1に示したキャビティC内の圧力Pは、大気圧に等しい。
なお、真空ポンプ50を起動し、排気可能な状態にしておく。また、開閉バルブ60は閉じた状態としておく。
【0031】
次いで、制御装置30は、図6に示すように、図示しない給湯装置に対して、金属溶湯を射出スリーブ16へ供給させる指令を出力する(ステップS2)。これにより、たとえば、給湯装置のラドル90から所定量の金属溶湯MLが射出スリーブ16へ供給口16hを通じて供給される。
【0032】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15の速度Vを低速として移動させる(ステップS3)。
制御装置30は、プランジャチップ15が低速で移動を開始したのち、プランジャチップ15が図7に示すように、供給口16hを塞ぐ位置P2に達したか否かを判断する(ステップS4)。
【0033】
制御装置30は、プランジャチップ15が供給口16hを塞ぐ位置P2に達したところで、電磁アクチュエータ61へ指令を出力し、開閉バルブ60を開放する(ステップS5)。
開閉バルブ60を開放すると、図1に示したように、キャビティC内の圧力Pが減少していく。
【0034】
次いで、制御装置30は、低速で前進するプランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3へ移動したか否かを判断する(ステップS6)。減圧停止位置P3は、キャビティC内の圧力が所望の圧力まで低下したと予想されるときの、プランジャチップ15の位置である。この位置は、プランジャチップ15の前進速度や必要な圧力等の各種条件によって予め決定されている。
制御装置30は、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に達したところで、開閉バルブ60を閉じる指令を電磁アクチュエータ61へ出力する。これにより、開閉バルブ60が閉じられる(ステップS7)。
【0035】
図8および図9は、プランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3へ移動した時点における射出スリーブ16内の金属溶湯MLの状態の例を示す図である。図8に示すように、通常は、プランジャチップ15が所定の減圧停止位置P3に達した時点では、射出スリーブ16内の金属溶湯MLは、キャビティC内に流入していない。
しかしながら、射出スリーブ16内は減圧されるので、たとえば、図9に示すように、射出スリーブ16内の金属溶湯MLが吸引されてゲートGを通過し、キャビティC内に流入することがある。
【0036】
射出スリーブ16内の金属溶湯MLが減圧によりキャビティC内に吸引されると、図9に示すように、金属溶湯MLはゲートGの近傍の圧力検出器20の設置場所にまで達する。
圧力検出器20の設置場所に達した金属溶湯MLは、図9に示すように、凝固して凝固部分MLaとなる。圧力検出器20の圧力検出面20aは、凝固部分MLaによって被覆される。
この金属溶湯MLが減圧によりキャビティC内に吸引される現象は、開閉バルブ60を閉じる以前に発生しやすく、開閉バルブ60を閉じると発生しない。
また、この現象は、減圧停止位置P3が前方側(キャビティC側)に位置するほど、発生しやすくなる。逆に、減圧停止位置P3が後方側に位置するほど発生しにくい。
【0037】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15が高速切換位置P4へ移動したかを判断する(ステップS8)。高速切換位置P4は、射出スリーブ16内の金属溶湯MLの先端部分がゲートGに略到達するときの位置である(図1参照)。
制御装置30は、プランジャチップ15が高速切換位置P4へ移動したところで、プランジャチップ15の速度Vを高速に切り換える(ステップS9)。
プランジャチップ15の速度Vが高速に切り換わると、キャビティC内へ金属溶湯MLが急速に射出、充填される。
このとき、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20は、図10に示すように、ゲートGを通過してキャビティC内へ射出、充填される金属溶湯MLに直接接触することにより、金属溶湯MLの鋳造圧力を検出する。
【0038】
ここで、図11は、圧力検出器20の検出する波形データの一例を示すグラフである。(a)は、図8に示したように、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に到達するまでに金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合であり、(b)は金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引された場合である。また、実線で示すグラフ(1)は、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20の波形データ例であり、点線で示すグラフ(2)はゲートGから離れた位置に設けた圧力検出器20の波形データの例である。
図11から分かるように、ゲートGから離れた位置に設置された圧力検出器20は、いずれの場合も金属溶湯MLがキャビティC内へ射出、充填されることにより上昇する鋳造圧力を検出している。
一方、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20は、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合にのみ金属溶湯MLがキャビティC内へ射出、充填されることにより上昇する鋳造圧力を検出している。これは、圧力検出器20の圧力検出面20aが凝固部分MLaによって被覆されていると、凝固部分MLaの存在によって圧力検出器20が金属溶湯MLの鋳造圧力を感知できないからである。
【0039】
次いで、制御装置30は、プランジャチップ15が射出完了位置P5へ到達したか否かを判断する(ステップS10)。射出完了位置P5は、キャビティC内が金属溶湯MLによって満たされ、プランジャチップ15の速度Vが急速に減速する位置である。
制御装置30は、プランジャチップ15が充填完了位置P5へ到達したところで、速度制御から圧力制御に切り換えて、プランジャチップ15の射出圧力を所定の圧力まで増圧する(ステップS11)。
【0040】
制御装置30は、増圧を開始した後、所定時間が経過することにより充填完了を判断する(ステップS12)。充填が完了したところで、圧力検出器20による鋳造圧力の検出を終了する(ステップS13)。
その後、固定金型2に対して移動金型3が開かれ、押出ピン65により、キャビティCにおいて鋳造された鋳造品が移動金型3から押し出される。これにより、鋳造が完了する。
【0041】
制御装置30では、上記した鋳造サイクルにおいて得られた鋳造圧力の波形データに基づいて、プランジャチップ15が減圧停止位置P3に到達するまでに金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かを判断する(ステップS14)。
すなわち、制御装置30の判別部32では、たとえば、図11(a)に示したように、2つの圧力検出器20,20が鋳造圧力を正常に検出した場合には、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかったと判断する。
また、図11(b)に示したように、2つの圧力検出器20,20のうち、ゲートGの近傍に設けた圧力検出器20が鋳造圧力を正常に検出しなかった場合には、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたと判断する。このとき、2つの圧力検出器20,20の検出した波形データを比較することにより、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かをより確実に判断できる。
【0042】
次いで、制御装置30では、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたか否かの判断の結果に基づいて、鋳造された鋳造品の品質を判断する(ステップS15)。
金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引された場合には不良と判断し、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合には良品と判断する。
【0043】
次いで、制御装置30のタイミング調整部33では、判別部32の判別結果に基づいて、減圧を停止するために開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整するか否かを判断する(ステップS16)。
たとえば、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されたと判断した場合には、上記のタイミング調整を行う。また、金属溶湯MLがキャビティC内へ吸引されなかった場合には、上記のタイミング調整を行なわない。
【0044】
開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する場合には(ステップS17)、上記した減圧停止位置P3を所定距離だけ後方に移動させる。減圧停止位置P3を所定距離だけ後方に移動させると、次回の鋳造サイクルにおいて、開閉バルブ60を閉じるタイミングが所定距離分だけ早まる。これにより、次回の鋳造サイクルにおいて、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されるのを防止することができる。
開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整したのちに、次の鋳造サイクルが繰り返される(ステップS18)。
【0045】
以上のように、本実施形態によれば、キャビティCに射出、充填される金属溶湯MLの鋳造圧力を検出し、検出した波形データから、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを判断することができる。この判断結果により、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されないようにするための排気停止のタイミングを容易に調整することができる。
また、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを検出することにより、得られた鋳造品の品質を判定することが可能となる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、制御装置30は、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かを判断するとともに、鋳造品の品質を判定したが、吸引の判断のみを行う構成とすることも可能である。
また、上述した実施形態では、制御装置30は、金属溶湯MLが減圧されたキャビティC内へ吸引されたか否かの判断結果に基づいて、開閉バルブ60を閉じるタイミングを調整する構成としたが、タイミング調整を行わない構成とすることも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、減圧した状態の金型内に金属溶湯を射出、充填する際に、金属溶湯が減圧により金型内へ吸引されたか否かを検出することができる。
また、本発明によれば、金型内への金属溶湯の吸引に起因する不良品の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカスト装置の金型周辺の構造を示す断面図である。
【図2】射出スリーブの周辺を拡大した断面図である。
【図3】圧力検出器の設置位置の一例を示す図である。
【図4】ダイカスト装置による鋳造における制御装置内の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4に続くダイカスト装置による鋳造手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】射出スリーブへ金属溶湯を供給した状態を示す図である。
【図7】キャビティ内の減圧を開始した状態を示す図である。
【図8】射出スリーブから金属溶湯がキャビティ内に吸引されない正常状態を示す図である。
【図9】射出スリーブから金属溶湯がキャビティ内に吸引された状態を示す図である。
【図10】射出装置が金属溶湯の射出、充填を完了した状態を示す断面図である。
【図11】圧力検出器の検出する波形データの一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ダイカスト装置
10…射出装置
20…圧力検出器
30…制御装置
31…制御部
32…判別部
33…タイミング調整部
50…真空ポンプ
60…開閉バルブ
Claims (6)
- 一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止した後に、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形するダイカスト装置であって、
前記キャビティに連通する射出スリーブを備え、当該射出スリーブに供給された金属溶湯を減圧された前記キャビティへ射出、充填する射出装置と、
前記キャビティに射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を検出する鋳造圧力を検出する圧力検出器と、
前記圧力検出器の検出値に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する判別手段と
を有するダイカスト装置。 - 前記キャビティを排気する排気経路を開閉する開閉バルブと、
前記判別手段の判別結果に基づいて、前記開閉バルブを閉じるタイミングを調整するタイミング調整手段と
を有する請求項1に記載のダイカスト装置。 - 前記圧力検出器は、金属溶湯に接触可能に設けられている
請求項1または2に記載のダイカスト装置。 - 一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して鋳造品を成形する鋳造方法であって、
前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、
前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、金属溶湯を射出、充填する前に、減圧された前記キャビティ内へ前記射出スリーブから金属溶湯が吸引されたか否かを判別する
鋳造方法。 - 前記判別の結果に基づいて、前記キャビティからの排気を停止するタイミングを調整する
請求項4に記載の鋳造方法。 - 一対の金型の間に形成されるキャビティ内を排気して減圧し、排気を停止したのちに、減圧された前記キャビティ内に金属溶湯を射出、充填して成形された鋳造品の品質判断方法であって、
前記鋳造品を鋳造する際に、前記キャビティ内に射出、充填される金属溶湯の鋳造圧力を前記金型に設けられた圧力検出器により検出し、
前記圧力検出器の検出する鋳造圧力に基づいて、鋳造された鋳造品が良品であるか不良品であるかを判断する
鋳造品の品質判断方法。
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JP2003088336A JP2004291047A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | ダイカスト装置、鋳造方法および鋳造品の品質判断方法 |
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