JP2004289055A - 固体撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】補正テーブルなどを使用せずにシェーディングの補正を行い、また光の入射角が変化してもシェーディングの補正を厳密に行うことのできる固体撮像素子を提供する。
【解決手段】CCD20は画素21が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素21は主感光部22と従感光部23とを備えている。また、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が、画素領域の一列ごとに点対称となるように構成されている。奇数列にある従感光部22から得られる画像と、偶数列にある従感光部22から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつため、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することによってシェーディング補正を行うことができる。
【選択図】 図4
【解決手段】CCD20は画素21が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素21は主感光部22と従感光部23とを備えている。また、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が、画素領域の一列ごとに点対称となるように構成されている。奇数列にある従感光部22から得られる画像と、偶数列にある従感光部22から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつため、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することによってシェーディング補正を行うことができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子に関し、特に主感光部と従感光部とを備えた画素を有する固体撮像素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子はデジタルスチルカメラや画像入力装置などに組み込まれており、被写体光を光電信号に変換する働きをもつ。このような固体撮像素子は、多数の画素が行方向及び列方向に配列された画素領域を備えている。
【0003】
また、固体撮像素子の中には、相対的に広い面積を有する主感光部と相対的に狭い面積を有する従感光部とを備えた画素を有するものがある。このような固体撮像素子は、主感光部と従感光部のそれぞれから画像信号を取り出し、従感光部からの画像信号を用いて主感光部からの画像信号に補間処理を施すことによって高画質な撮影画像を得ることを目的として用いられている。例えば、従感光部からの画像信号を用いて全画素位置での輝度信号を得ることによって撮影画像の高解像化を図ったり、主感光部と従感光部の感度差を利用してダイナミックレンジを広げるなどの補間処理を行うことが可能になる。
【0004】
図3は、主感光部と従感光部とを備えた画素の従来の配列例である。CCD100は画素101が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素101は主感光部102と従感光部103とを備えている。この構成では、画素領域中のすべての画素において主感光部と従感光部の配置関係が同一となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固体撮像素子には、画素領域の中央部に比べて周辺部の信号出力が減衰するシェーディングという現象が発生する問題がある。このシェーディングは、画素領域の周辺部に入射光が斜めに入射して光電変換効率が悪化することに起因している。また、固体撮像素子をデジタルスチルカメラに用いる場合、カメラ本体の光学系の操作による絞り値、射出瞳位置などの変化によって光の入射角が変化するため、シェーディング形状(傾向)も変化しやすい。
【0006】
特に、相対的に大きい面積を有する主感光部と相対的に小さい面積を有する従感光部とを備えた画素を多数配列した画素領域を持つ固体撮像素子では、光の入射角による従感光部への集光率の変化が主感光部に比べて大きいため、従感光部から得られる画像信号にはよりシェーディングが発生しやすく、またシェーディング形状もより変化しやすい。このシェーディングの影響を受けた従感光部からの画像信号を用いて主感光部からの画像信号に補間処理を施すと、補間処理を施して得られる撮影画像の画質を著しく損なってしまう。
【0007】
このシェーディングを補正するため、従来では必要によって補正テーブルなどを用いていたが、補正テーブルの使用によって信号処理が煩雑になるばかりでなく、光学系及び固体撮像素子の個体差などが大きいために厳密なシェーディング補正を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、補正テーブルなどを使用せずにシェーディングの補正を行い、また光の入射角が変化してもシェーディングの補正を厳密に行うことのできる固体撮像素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の固体撮像素子は、相対的に広い面積を有する主感光部と相対的に狭い面積を有する従感光部とが配置される画素を行方向及び列方向に多数配列して画素領域を形成し、前記主感光部、前記従感光部のいずれからも選択的に画像信号を取り出すことのできる固体撮像素子において、前記主感光部と前記従感光部との前記画素内での配置関係が、奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように前記画素を配列して前記画素領域を形成したことを特徴とする。
【0010】
また、前記画像信号の取り出しを、前記主感光部、前記従感光部の順に行うことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1において、デジタルスチルカメラ1は、その前面に、撮影レンズ2が保持されたレンズ鏡筒3、光学ファインダ4が設けられ、上面にはポップアップ式のストロボ発光部5、機能ダイヤル6が設けられている。ストロボ発光部5は、カメラ側面に設けられたポップアップボタン7を操作すると飛び出し、手動で元の位置に収納される。機能ダイヤル6は、露出調整やピント合わせを行う際、遠距離、近距離、屋内など規定の撮影パターンに対応した自動設定と、手動設定とを切り替える際に使用されるもので、ダイヤル中心部には、レリーズボタン8が設けられている。
【0012】
図2に示すカメラ背面には、各種のスイッチボタンが配置された入力操作パネル10と、フルカラー表示が可能な液晶ディスプレイ11が設けられている。入力操作パネル10には、撮影モードと再生モードとを切替える際に使用されるモード切替レバー12が設けられている。液晶ディスプレイ11は、撮影モード時に被写体の映像を表示して電子ビューファインダとして用いられ、再生モード時には、撮影された被写体画像を再生表示に用いられる。十字キー13は、露出調整を手動で行う時や画像の解像度を設定するときなどに操作されるもので、各種の設定状況は、白黒表示の反射型液晶パネル14で確認することができる。
【0013】
図4は、本発明の固体撮像素子における画素配列例を示す概略図である。CCD20は画素21が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素21は主感光部22と従感光部23とを備えている。各画素21は、各行において一列おきに配置されるとともに、各列において一行おきに配置され、所謂ハニカム構造に構成されている。また、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が、画素領域の一列ごとに点対称となるように構成されている。
【0014】
各画素21には、図中上からV1s〜V4sで示す転送電極が接続されている。各転送電極は図示しない垂直電荷転送路(VCCD)に接続されており、VCCDはさらに図示しない水平電荷転送路(HCCD)に接続されている。転送電極から取り出された画像信号はVCCD及びHCCDによって転送されてCCD20から出力された後、種々の信号処理が行われて撮影画像となる。
【0015】
画像信号の取り出しは、主感光部22、従感光部23の順で行われる。画素21の露光が終了すると、読み出しゲートパルスがまず転送電極V1m,V2m,V3m,V4mに印加されて主感光部22の画像信号が取り出され、VCCD及びHCCDによって取り出された画像信号が転送されてCCD20から出力される。主感光部22からの画像信号の取り出しが終了した後、今度は読み出しゲートパルスが転送電極V1s,V2s,V3s,V4sに印加されて従感光部23の画像信号が取り出され、VCCD及びHCCDによって取り出された画像信号が転送されて同様にCCD20から出力される。
【0016】
図5は、従感光部に発生する輝度シェーディングの代表パターン例を示す説明図である。図5(A)に示す均一に灰色な被写体を撮影したときに、奇数列に配列された画素21中に配置されている従感光部22から取り出した画像信号によって得られる画像が、図5(B)に示すシェーディング形状を示した場合、偶数列に配列された画素21中に配置されている従感光部22から取り出した画像信号によって得られる画像は、図5(C)に示すように図5(B)と点対称なシェーディング形状を示す。
【0017】
このように、奇数列にある従感光部22から得られる画像と、偶数列にある従感光部22から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつため、信号処理の際に、奇数列からの画像信号と偶数列からの画像信号を比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することにより、特別な補正テーブルを必要とせずにシェーディング補正を行い、図5(A)のようなシェーディングのない撮影画像を得ることが可能になる。
【0018】
図6のブロック図を用いて画像信号処理のプロセスを説明する。撮影者が機能ダイヤル6、レリーズボタン8及び入力操作パネル10などからなる操作部30により撮影操作を行うと、CPU31はドライバ32を介して撮影レンズ2及びレンズ鏡筒3などからなる光学系33を駆動して撮影を行う。
【0019】
撮影により、光学系33を介して被写体光がCCD20上に結像し、CCD20内部には画像信号として被写体光量に応じた電荷が発生する。この時、CCD20に蓄積される画像信号には、光学系33における絞り値、射出瞳位置などの条件によって被写体光に生じる入射角にしたがった形状をもつシェーディングが発生する。
【0020】
撮影が終了すると、CPU31はタイミング発生器34を介してドライバ35を駆動し、読み出しゲートパルスをCCD20の転送電極V1m,V2m,V3m,V4mに印加する。読み出しゲートパルスの印加により主感光部21の電荷がVCCD及びHCCDを介してCCD20から取り出され、CDS/GCA部36に転送される。主感光部22からの画像信号をすべて取り出した後、さらに読み出しゲートパルスを転送電極V1s,V2s,V3s,V4sに印加して同様に従感光部22の画像信号を取り出し、CCD20からCDS/GCA部36に転送する。
【0021】
CDS/GCA部36では、CCD20からの画像信号に含まれるノイズを相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling) によって除去し、利得可変増幅器(Gain Control Amplifier)によって画像信号の大きさの最適化を行う。CDS/GCA処理が行われた画像信号は、AD変換器37によってデジタル信号に変換される。
【0022】
AD変換器37によってデジタル信号に変換された画像信号は、信号処理部38に送られる。信号処理部38では、従感光部23から得られた画像信号を奇数列と偶数列とに分割して、奇数列から得られた画像信号による画像と偶数列から得られた画像信号による画像とをフレームメモリ上に展開する。そして、前述したように奇数列にある従感光部23から得られる画像と、偶数列にある従感光部23から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつことを利用し、奇数列からの画像信号による画像と偶数列からの画像信号による画像とを比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することにより、特別な補正テーブルを必要とせずシェーディング補正を容易に行うことができる。また、光学系及び固体撮像素子の個体差に関わりなく、厳密なシェーディング補正を行うことができる。
【0023】
シェーディング補正が行われた従感光部23の画像信号は、主感光部22から得られた画像のシェーディング補正に用いる他、必要に応じて主感光部22から得られた画像に対して輝度補正や広ダイナミックレンジ化などの処理を行うために用いられる。また、信号処理部38ではこの他にもCPU31からの指示に応じて各種の画像信号処理を行う。なお、CCD20からの画像信号の読み出しから信号処理部38での補間処理に至るまでのすべての信号処理に用いるパルス信号をタイミング発生器34によって基準クロックに同期して発生させることにより、各信号処理プロセスを最適な条件で行うことができる。
【0024】
信号処理部38によって画像信号の各種処理が行われた後、シェーディングのない高画質な画像が液晶ディスプレイ11に表示され、また画像データが記録メディア39に記録される。
【0025】
上記実施形態では、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が画素領域の一列ごとに点対称となるように構成しているが、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が画素領域の一行ごとに点対称となるように構成してもよい。この場合、信号処理の際に、奇数行からの画像信号と偶数行からの画像信号を比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することによりシェーディング補正を行うことができる。
【0026】
また、上記実施形態では主感光部と従感光部が図中上下方向に分離されている構成となっているが、主感光部と従感光部の分離形状は特に限定されず、例えば主感光部と従感光部が斜め方向に分離されている構成としてもよい。この場合でも、主感光部と従感光部との画素内での配置関係が奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように構成すれば、主感光部と従感光部が図中上下方向に分離されている構成のものと同様にシェーディング補正を行うことができる。
【0027】
また、各画素の配列もハニカム構造に限定されず、例えば正方行列的に各画素を配列してもよい。さらに、上記実施形態では固体撮像素子としてCCDを用いているが、例えばMOS型固体撮像素子など、CCD以外の固体撮像素子に本発明を適用することもできる。
【0028】
また、上記実施形態ではデジタルスチルカメラに本発明を適用したが、本発明の適用はデジタルスチルカメラに限定されず、画像入力装置などに本発明を適用するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、主感光部と従感光部との画素内での配置関係が奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように画素を行方向及び列方向に多数配列して画素領域を形成したので、補正テーブルなどを必要とせずにシェーディング補正を容易に行うことができる。また、光学系及び固体撮像素子の個体差に関わりなく厳密なシェーディング補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデジタルスチルカメラの前面斜視図である。
【図2】本発明を適用したデジタルスチルカメラの背面斜視図である。
【図3】主感光部と従感光部とを備えた画素の従来の配列例を示す概略図である。
【図4】本発明の固体撮像素子における画素配列例を示す概略図である。
【図5】従感光部に発生する輝度シェーディングの代表パターンを示す説明図である。
【図6】画像信号処理のプロセスを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタルスチルカメラ
20 CCD
21 画素
22 主感光部
23 従感光部
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子に関し、特に主感光部と従感光部とを備えた画素を有する固体撮像素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子はデジタルスチルカメラや画像入力装置などに組み込まれており、被写体光を光電信号に変換する働きをもつ。このような固体撮像素子は、多数の画素が行方向及び列方向に配列された画素領域を備えている。
【0003】
また、固体撮像素子の中には、相対的に広い面積を有する主感光部と相対的に狭い面積を有する従感光部とを備えた画素を有するものがある。このような固体撮像素子は、主感光部と従感光部のそれぞれから画像信号を取り出し、従感光部からの画像信号を用いて主感光部からの画像信号に補間処理を施すことによって高画質な撮影画像を得ることを目的として用いられている。例えば、従感光部からの画像信号を用いて全画素位置での輝度信号を得ることによって撮影画像の高解像化を図ったり、主感光部と従感光部の感度差を利用してダイナミックレンジを広げるなどの補間処理を行うことが可能になる。
【0004】
図3は、主感光部と従感光部とを備えた画素の従来の配列例である。CCD100は画素101が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素101は主感光部102と従感光部103とを備えている。この構成では、画素領域中のすべての画素において主感光部と従感光部の配置関係が同一となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固体撮像素子には、画素領域の中央部に比べて周辺部の信号出力が減衰するシェーディングという現象が発生する問題がある。このシェーディングは、画素領域の周辺部に入射光が斜めに入射して光電変換効率が悪化することに起因している。また、固体撮像素子をデジタルスチルカメラに用いる場合、カメラ本体の光学系の操作による絞り値、射出瞳位置などの変化によって光の入射角が変化するため、シェーディング形状(傾向)も変化しやすい。
【0006】
特に、相対的に大きい面積を有する主感光部と相対的に小さい面積を有する従感光部とを備えた画素を多数配列した画素領域を持つ固体撮像素子では、光の入射角による従感光部への集光率の変化が主感光部に比べて大きいため、従感光部から得られる画像信号にはよりシェーディングが発生しやすく、またシェーディング形状もより変化しやすい。このシェーディングの影響を受けた従感光部からの画像信号を用いて主感光部からの画像信号に補間処理を施すと、補間処理を施して得られる撮影画像の画質を著しく損なってしまう。
【0007】
このシェーディングを補正するため、従来では必要によって補正テーブルなどを用いていたが、補正テーブルの使用によって信号処理が煩雑になるばかりでなく、光学系及び固体撮像素子の個体差などが大きいために厳密なシェーディング補正を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、補正テーブルなどを使用せずにシェーディングの補正を行い、また光の入射角が変化してもシェーディングの補正を厳密に行うことのできる固体撮像素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の固体撮像素子は、相対的に広い面積を有する主感光部と相対的に狭い面積を有する従感光部とが配置される画素を行方向及び列方向に多数配列して画素領域を形成し、前記主感光部、前記従感光部のいずれからも選択的に画像信号を取り出すことのできる固体撮像素子において、前記主感光部と前記従感光部との前記画素内での配置関係が、奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように前記画素を配列して前記画素領域を形成したことを特徴とする。
【0010】
また、前記画像信号の取り出しを、前記主感光部、前記従感光部の順に行うことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1において、デジタルスチルカメラ1は、その前面に、撮影レンズ2が保持されたレンズ鏡筒3、光学ファインダ4が設けられ、上面にはポップアップ式のストロボ発光部5、機能ダイヤル6が設けられている。ストロボ発光部5は、カメラ側面に設けられたポップアップボタン7を操作すると飛び出し、手動で元の位置に収納される。機能ダイヤル6は、露出調整やピント合わせを行う際、遠距離、近距離、屋内など規定の撮影パターンに対応した自動設定と、手動設定とを切り替える際に使用されるもので、ダイヤル中心部には、レリーズボタン8が設けられている。
【0012】
図2に示すカメラ背面には、各種のスイッチボタンが配置された入力操作パネル10と、フルカラー表示が可能な液晶ディスプレイ11が設けられている。入力操作パネル10には、撮影モードと再生モードとを切替える際に使用されるモード切替レバー12が設けられている。液晶ディスプレイ11は、撮影モード時に被写体の映像を表示して電子ビューファインダとして用いられ、再生モード時には、撮影された被写体画像を再生表示に用いられる。十字キー13は、露出調整を手動で行う時や画像の解像度を設定するときなどに操作されるもので、各種の設定状況は、白黒表示の反射型液晶パネル14で確認することができる。
【0013】
図4は、本発明の固体撮像素子における画素配列例を示す概略図である。CCD20は画素21が行方向及び列方向に多数配列された画素領域を有しており、各画素21は主感光部22と従感光部23とを備えている。各画素21は、各行において一列おきに配置されるとともに、各列において一行おきに配置され、所謂ハニカム構造に構成されている。また、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が、画素領域の一列ごとに点対称となるように構成されている。
【0014】
各画素21には、図中上からV1s〜V4sで示す転送電極が接続されている。各転送電極は図示しない垂直電荷転送路(VCCD)に接続されており、VCCDはさらに図示しない水平電荷転送路(HCCD)に接続されている。転送電極から取り出された画像信号はVCCD及びHCCDによって転送されてCCD20から出力された後、種々の信号処理が行われて撮影画像となる。
【0015】
画像信号の取り出しは、主感光部22、従感光部23の順で行われる。画素21の露光が終了すると、読み出しゲートパルスがまず転送電極V1m,V2m,V3m,V4mに印加されて主感光部22の画像信号が取り出され、VCCD及びHCCDによって取り出された画像信号が転送されてCCD20から出力される。主感光部22からの画像信号の取り出しが終了した後、今度は読み出しゲートパルスが転送電極V1s,V2s,V3s,V4sに印加されて従感光部23の画像信号が取り出され、VCCD及びHCCDによって取り出された画像信号が転送されて同様にCCD20から出力される。
【0016】
図5は、従感光部に発生する輝度シェーディングの代表パターン例を示す説明図である。図5(A)に示す均一に灰色な被写体を撮影したときに、奇数列に配列された画素21中に配置されている従感光部22から取り出した画像信号によって得られる画像が、図5(B)に示すシェーディング形状を示した場合、偶数列に配列された画素21中に配置されている従感光部22から取り出した画像信号によって得られる画像は、図5(C)に示すように図5(B)と点対称なシェーディング形状を示す。
【0017】
このように、奇数列にある従感光部22から得られる画像と、偶数列にある従感光部22から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつため、信号処理の際に、奇数列からの画像信号と偶数列からの画像信号を比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することにより、特別な補正テーブルを必要とせずにシェーディング補正を行い、図5(A)のようなシェーディングのない撮影画像を得ることが可能になる。
【0018】
図6のブロック図を用いて画像信号処理のプロセスを説明する。撮影者が機能ダイヤル6、レリーズボタン8及び入力操作パネル10などからなる操作部30により撮影操作を行うと、CPU31はドライバ32を介して撮影レンズ2及びレンズ鏡筒3などからなる光学系33を駆動して撮影を行う。
【0019】
撮影により、光学系33を介して被写体光がCCD20上に結像し、CCD20内部には画像信号として被写体光量に応じた電荷が発生する。この時、CCD20に蓄積される画像信号には、光学系33における絞り値、射出瞳位置などの条件によって被写体光に生じる入射角にしたがった形状をもつシェーディングが発生する。
【0020】
撮影が終了すると、CPU31はタイミング発生器34を介してドライバ35を駆動し、読み出しゲートパルスをCCD20の転送電極V1m,V2m,V3m,V4mに印加する。読み出しゲートパルスの印加により主感光部21の電荷がVCCD及びHCCDを介してCCD20から取り出され、CDS/GCA部36に転送される。主感光部22からの画像信号をすべて取り出した後、さらに読み出しゲートパルスを転送電極V1s,V2s,V3s,V4sに印加して同様に従感光部22の画像信号を取り出し、CCD20からCDS/GCA部36に転送する。
【0021】
CDS/GCA部36では、CCD20からの画像信号に含まれるノイズを相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling) によって除去し、利得可変増幅器(Gain Control Amplifier)によって画像信号の大きさの最適化を行う。CDS/GCA処理が行われた画像信号は、AD変換器37によってデジタル信号に変換される。
【0022】
AD変換器37によってデジタル信号に変換された画像信号は、信号処理部38に送られる。信号処理部38では、従感光部23から得られた画像信号を奇数列と偶数列とに分割して、奇数列から得られた画像信号による画像と偶数列から得られた画像信号による画像とをフレームメモリ上に展開する。そして、前述したように奇数列にある従感光部23から得られる画像と、偶数列にある従感光部23から得られる画像とが点対称のシェーディング形状をもつことを利用し、奇数列からの画像信号による画像と偶数列からの画像信号による画像とを比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することにより、特別な補正テーブルを必要とせずシェーディング補正を容易に行うことができる。また、光学系及び固体撮像素子の個体差に関わりなく、厳密なシェーディング補正を行うことができる。
【0023】
シェーディング補正が行われた従感光部23の画像信号は、主感光部22から得られた画像のシェーディング補正に用いる他、必要に応じて主感光部22から得られた画像に対して輝度補正や広ダイナミックレンジ化などの処理を行うために用いられる。また、信号処理部38ではこの他にもCPU31からの指示に応じて各種の画像信号処理を行う。なお、CCD20からの画像信号の読み出しから信号処理部38での補間処理に至るまでのすべての信号処理に用いるパルス信号をタイミング発生器34によって基準クロックに同期して発生させることにより、各信号処理プロセスを最適な条件で行うことができる。
【0024】
信号処理部38によって画像信号の各種処理が行われた後、シェーディングのない高画質な画像が液晶ディスプレイ11に表示され、また画像データが記録メディア39に記録される。
【0025】
上記実施形態では、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が画素領域の一列ごとに点対称となるように構成しているが、主感光部22と従感光部23との画素21における位置関係が画素領域の一行ごとに点対称となるように構成してもよい。この場合、信号処理の際に、奇数行からの画像信号と偶数行からの画像信号を比較し、例えば隣り合う奇数列の画素21の従感光部23及び偶数列の画素21の従感光部23の輝度の平均値を算出することによりシェーディング補正を行うことができる。
【0026】
また、上記実施形態では主感光部と従感光部が図中上下方向に分離されている構成となっているが、主感光部と従感光部の分離形状は特に限定されず、例えば主感光部と従感光部が斜め方向に分離されている構成としてもよい。この場合でも、主感光部と従感光部との画素内での配置関係が奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように構成すれば、主感光部と従感光部が図中上下方向に分離されている構成のものと同様にシェーディング補正を行うことができる。
【0027】
また、各画素の配列もハニカム構造に限定されず、例えば正方行列的に各画素を配列してもよい。さらに、上記実施形態では固体撮像素子としてCCDを用いているが、例えばMOS型固体撮像素子など、CCD以外の固体撮像素子に本発明を適用することもできる。
【0028】
また、上記実施形態ではデジタルスチルカメラに本発明を適用したが、本発明の適用はデジタルスチルカメラに限定されず、画像入力装置などに本発明を適用するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、主感光部と従感光部との画素内での配置関係が奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように画素を行方向及び列方向に多数配列して画素領域を形成したので、補正テーブルなどを必要とせずにシェーディング補正を容易に行うことができる。また、光学系及び固体撮像素子の個体差に関わりなく厳密なシェーディング補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデジタルスチルカメラの前面斜視図である。
【図2】本発明を適用したデジタルスチルカメラの背面斜視図である。
【図3】主感光部と従感光部とを備えた画素の従来の配列例を示す概略図である。
【図4】本発明の固体撮像素子における画素配列例を示す概略図である。
【図5】従感光部に発生する輝度シェーディングの代表パターンを示す説明図である。
【図6】画像信号処理のプロセスを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 デジタルスチルカメラ
20 CCD
21 画素
22 主感光部
23 従感光部
Claims (2)
- 相対的に広い面積を有する主感光部と相対的に狭い面積を有する従感光部とが配置される画素を行方向及び列方向に多数配列して画素領域を形成し、前記主感光部、前記従感光部のいずれからも選択的に画像信号を取り出すことのできる固体撮像素子において、
前記主感光部と前記従感光部との前記画素内での配置関係が、奇数列と偶数列又は奇数行と偶数行で点対称となるように前記画素を配列して前記画素領域を形成したことを特徴とする固体撮像素子。 - 前記画像信号の取り出しを、前記主感光部、前記従感光部の順に行うことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003082084A JP2004289055A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 固体撮像素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003082084A JP2004289055A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 固体撮像素子 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004289055A true JP2004289055A (ja) | 2004-10-14 |
Family
ID=33295463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003082084A Pending JP2004289055A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 固体撮像素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004289055A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014039311A (ja) * | 2010-09-13 | 2014-02-27 | Fujifilm Corp | 単眼立体撮像装置、単眼立体撮像装置用シェーディング補正方法及び単眼立体撮像装置用プログラム |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003082084A patent/JP2004289055A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014039311A (ja) * | 2010-09-13 | 2014-02-27 | Fujifilm Corp | 単眼立体撮像装置、単眼立体撮像装置用シェーディング補正方法及び単眼立体撮像装置用プログラム |
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