JP2006148591A - 固体撮像装置および固体撮像素子駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置および固体撮像素子駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】広ダイナミックレンジ化させても、解像度およびS/Nを確保して、画質劣化を抑えることができ、さらに、単色縦線などの問題を解決できる固体撮像装置および固体撮像素子駆動方法を提供。
【解決手段】被写界のシーンに応じて固体撮像素子42を第1または第2の駆動方法で駆動する。第1の駆動方法では、フィルタの色に拘らず、1フィールド目に、高感度の受光素子44から信号電荷を垂直転送路48に沿って転送し、2フィールド目に低感度の受光素子46から信号電荷を垂直転送路48に沿って転送する。第2の駆動方法では、1フィールド目に、隣接する4ライン分の受光素子40Aのうち、隣接する2ライン分の受光素子であって各列とも同色のフィルタを有する2ライン49から信号電荷を垂直転送路48に沿って転送し、1フィールド目には、残りの2ライン51から信号電荷を垂直転送路48に沿って転送する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子および固体撮像装置に関するものである。本発明の固体撮像素子は、被写界からの入射光を電気信号に変換し、変換した電気信号による2次元画像データとして扱う画像センサ等に関するものである。また、本発明の固体撮像装置は、入射光を撮像し、この撮像により得られた2次元画像データに信号処理を施し、得られた画像の記録および通信の少なくともいずれか一つを行う装置に関するものである。
現在、デジタルカメラ等に搭載される固体撮像装置は、画素数の増加に着目した画像の高画質化と撮影状況の高い再現性の両方を追求している。再現性としては、たとえばダイナミックレンジの広い装置が検討されている。特許文献1に示す固体撮像装置は、ハイライト部分に固定パターンノイズを発生させずに、高ダイナミックレンジの画像として再生することが提案されている。ハイライト部分とは、明るいハイライト光、たとえば標準信号レベルを生成する光量に比べて3〜5倍の入射光量が入射された場合の画像における非常に明るい部分を示し、この部分が白く潰れて再生できない状態を意味している。また、固定パターンノイズとは、ハイライト部分を圧縮する、いわゆるニー特性制御に基づくダイナミックレンジの向上にともない受光素子の読出しゲート部に設定されている閾値のムラとして現れるノイズである。
この固体撮像装置は、光電変換の感度特性が異なる受光素子を隣接させた複数個を1組として配設している。ここでの1組とは、高感度特性を有する受光素子のラインとこのラインに隣接する低感度特性を有する受光素子のラインである。固体撮像装置は、このように受光素子を2次元状に配列させ、各組内の受光素子からの信号電荷を別々に読み出して、入射光量に応じて2種類の信号電荷の少なくとも一方を用い、特に、信号電荷を加算することにより、高感度で、かつ高ダイナミックレンジの画像を得ることができる。この固体撮像装置は、高感度特性の受光素子から得られた信号電荷を出力部または外部回路でクリップし、1画素信号に加算することにより飽和のばらつきによる固定パターンノイズの発生を抑えている。
特開平4−298175号公報
ところで、特許文献1の固体撮像装置は、高感度特性と低感度特性の受光素子を独立に読み出す必要上、受光素子のレイアウトを強く制約してしまう。また、この固体撮像装置は、極端に、明るいシーンと暗いシーンを撮影する場合に応じてそれぞれ、低感度特性の受光素子からの信号電荷と高感度特性の受光素子からの信号電荷だけを用いて画像を生成している。これは、本来有する画素数すべてを用いた画像生成に比べて半分だけの利用になる。したがって、これらの場合に得られる画像は本来の解像度の半分になり、その画像の画質が劣化してしまう。
受光素子に感度差を持たせる方法には、いくつかの方法が知られている。具体的には、第1に受光素子の感光面積を異ならせる方法、第2に受光素子の感光時間を異ならせる方法、第3に集光レンズの形状を異ならせる方法および第4に受光素子の光透過率を異ならせる方法がある。ここで、受光素子の感光面積を同一にし、第3および第4の方法のいずれかを適用して、光学特性により感度差を持たせた場合、高感度特性を有する受光素子は、入射光量に応じて信号電荷を生成し、生成した信号電荷を出力しても所定レベル以上がクリップされることにより低感度特性の受光素子に比べてS/Nにおいて不利になることがわかる。
さらに、被写体輝度分布が狭い場合、受光素子は、高感度特性の受光素子からの信号電荷だけで十分な画像が得られると考えられる。しかしながら、この固体撮像装置は、どちらの受光素子で撮影するかまったく考慮せずに撮像している。特に、この固体撮像装置が低感度特性の受光素子だけで画像を生成すると、固体撮像装置が出力する画像は、十分なS/Nが得られず、解像度等も低下した画質劣化した画像になってしまう。
加えて、特許文献1の固体撮像装置では、色フィルタの配列などが特に考慮されていず、例えば、感光画素の色フィルタ配列を主流方式であるベイヤ配列にすると、垂直方向に異なる色が配置されるので、まず高感度特性の受光素子から信号電荷を読み出し、次に低感度特性の受光素子から信号電荷を読み出すという、言わば独立に読み出しを行った場合、垂直転送効率劣化による単色縦線などの問題が発生しやすい。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、広ダイナミックレンジ化させても、解像度およびS/Nを確保して、画質劣化を抑えることができ、さらに、単色縦線などの問題を解決できる固体撮像装置および固体撮像素子駆動方法を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、本発明による固体撮像装置は、入射光を信号電荷に変換する複数の第1の受光素子、第1の受光素子より光電感度特性が低い複数の第2の受光素子、第1および第2の受光素子で変換された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送手段、および、複数の垂直転送手段で転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送手段を含む固体撮像素子であって、第1および第2の受光素子は、垂直および水平方向に2次元アレイ状に交互に配されている固体撮像素子と、被写界のシーンに応じて固体撮像素子を第1または第2の駆動方法で駆動する駆動手段であって、第1の駆動方法では複数の第1の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ次に複数の第2の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ、第2の駆動方法では隣接する4ライン分の受光素子のうち隣接する2ライン分の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ次に上記の隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせる駆動手段とを含む。
また本発明による固体撮像装置では、隣接する2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子、および、上記の隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子には、それぞれ、同色の色フィルタが配されている。
さらに本発明による固体撮像装置では、固体撮像素子に、G縦ストライプRB完全市松パターンの色フィルタが配されている。
本発明によれば、固体撮像素子を被写界のシーンに応じて、具体的には色温度の高低に応じて第1または第2のいずれの駆動方法で駆動するかを選択し、第1の駆動方法を選択した場合は複数の第1の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ次に複数の第2の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ、第2の駆動方法を選択した場合は隣接する4ライン分の受光素子のうち隣接する2ライン分の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせ次に上記の隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子から信号電荷を垂直転送手段にフィールドシフトさせ水平転送手段までラインシフトさせる。
本発明によれば、第1の駆動方法では、高感度の第1の受光素子と低感度の第2の受光素子とから、信号電荷をそれぞれ独立に読み出すため、4相駆動の簡便な読み出しができる。また、シーンの輝度が低い場合には高感度の受光素子のみから信号電荷を読み出し、低感度の受光素子から信号電荷を読み出す必要がないため、駆動時間の短縮が図られる。一方、シーンの輝度が高い場合には、高低両方の感度の受光素子から信号電荷を読み出し、それら電荷を加算して画像を生成することができる。すなわち、固体撮像素子のダイナミックレンジを拡げ、感度特性の高い第1の受光素子だけでは当該素子が飽和してしまうようなシーンを撮影する場合でも、良好なS/N比を保った高画質な画像が得られる。
一方、第2の駆動方法では、青および赤の色フィルタが混在する受光素子列からの信号電荷の読み出しは、受光素子の感度の高低を問わず、一方の色フィルタが配された受光素子から、まず信号電荷を読み出し、次に、他方の色フィルタが配された受光素子から信号電荷を読み出すこととなる。したがって、同時に読み出される信号電荷は、同色の信号電荷であるため、単色縦線が発生してしまう問題が解消できる。
さらに、本発明によれば、光電感度特性の高い受光素子と、光電感度特性の低い受光素子が、2次元の垂直方向および水平方向において交互に配され、集光面を有効に利用しているため、解像度に優れ、画質劣化が抑えられる。
次に添付図面を参照して本発明による固体撮像装置および固体撮像素子駆動方法の実施例を詳細に説明する。
本実施例は、本発明の固体撮像装置をデジタルカメラ10に適用した場合である。本発明と直接関係のない部分について図示および説明を省略する。以下の説明で、信号はその現れる接続線の参照番号で指示する。
デジタルカメラ10は、図4に示すように、光学系12、撮像部14、前処理部16、信号処理部18、システム制御部20、操作部22、タイミング信号発生器24、ドライバ26、モニタ28およびストレージ30を含む。光学系12は、図示しないがメカニカルシャッタ、光学系レンズ、ズーム機構、絞り調節機構、およびオートフォーカス(AF: Automatic Focus)調節機構が含まれている。光学系12は、光学レンズを上述した各種の機構を調整して入射光を撮像部14に送る機能を有している。
ズーム機構は被写界の画角を調整し、AF調節機構は複数の光学レンズの配置を自動的に変位調節して被写体を焦点の合った位置に調節する機能を有し、光学レンズを移動させるモータが配設されている。これらの機構は、各モータにドライバ26からそれぞれ供給される駆動信号32に応動して動作している。また、絞り調節機構は、図示しないが入射光量を調節するAE(Automatic Exposure)機能を有し、ドライバ26からの駆動信号34に応じてリング部を回転させ、入射する光束を通すアイリスの口径を変えている。絞り調節機構は、メカニカルシャッタをレンズシャッタとして光学系レンズに組み込んでもよい。
メカニカルシャッタは、撮像部14に撮影のとき以外に光が照射されないように遮光するとともに、後述する露出に関するパラメータに応じて生成される制御信号で動作させて、結果として露光の開始と終了により露光時間を決める機能を有している。メカニカルシャッタは、ドライバ26から供給される駆動信号36に応じてシャッタを開閉する。
撮像部14は、光学ローパスフィルタ38および色フィルタ40が配された固体撮像素子42を備えている。光学ローパスフィルタ38は、入射光の空間周波数をナイキスト周波数以下にするフィルタである。色フィルタ40は、固体撮像素子42の各受光素子に対応して色フィルタセグメントが入射光側に配設され、入射光を色フィルタセグメントの分光特性に応じて色分解する機能を有している。
固体撮像素子42は、図2に示すように、入射光を電気信号に変換する受光素子44および46が垂直および水平方向に2次元アレイ状に交互に配設されている。受光素子44は、破線で示す垂直転送路48の転送方向に長い八角形の形状に形成されている。また、受光素子46は、受光素子44に比べて破線で示す垂直転送路48の転送方向に短い八角形の形状に形成されている。この結果、受光素子44は入射光を取り込む開口が通常より広い感光領域を有し、受光素子46は入射光を取り込む開口が通常より狭い感光領域を有することになる。このような感光領域を採用することにより、受光素子44および46は、一定の入射光強度に対して、それぞれ高感度素子および低感度素子になっている。特に、本実施例における受光素子44は、高感度素子としての飽和を大きな値にすることができるという特徴を有する点で有利である。具体的には、受光素子46の飽和比を1/4にすると、受光素子44は長手方向の長さを3/4倍に大きく設定することができる。
また、受光素子44および46の大きさは、ダイナミックレンジの要因によっても決められる。ここで、受光素子44のダイナミックレンジを100%、高感度素子の飽和レベルVHsatを基準にして、受光素子46を4倍の受光素子とする場合を図3(a)に示す。受光素子44および46の入射光量に対して生成する信号レベルは、それぞれ信号特性45aおよび45bで表される。この場合、受光素子44に対して、受光素子46は、400%のダイナミックレンジを再現するよう、受光素子44の感度の1/16の感度に設定し、受光素子44に対する飽和比を1/4に設定することが好ましい。受光素子44は、低感度素子として飽和レベルVLsatにする。本実施例では、感光面積で決める。これにより、受光素子44および46から得られた信号を混合して、図3(b)の曲線47に示す光電変換特性を実現する。これによれば、再現域を400%のダイナミックレンジまで拡げることができる。
また、受光素子44は、高感度素子として十分なS/Nを確保することができる。本実施例のデジタルカメラ10は、このように複数の感度で受光し、撮影することができる。デジタルカメラ10は、さらに後段で説明するように、感度設定をたとえば、ISO感度100〜400程度の範囲を低感度モードと、ISO感度800以上を高感度モードとのグループに分けて、これらのグループに応じて撮像した信号を読み出す機能を有している。このように読み出した信号電荷を画素データに変換し、これらの画素データを用いて加算すると、効率よくダイナミックレンジを確保することができ、高画質な画像を得ることができる。
次に受光素子44および46の配設位置に着目する。受光素子44および46の面積それぞれの重心は、図2に示すように、一点鎖線50で結ぶことができる。図2から明らかなように、受光素子44および46は、格子状に配置されて、画素ずらしなく配置されている。ところで、受光素子44および46は、基本的に、一方の対角を高感度素子44、他方の対角を低感度素子46に配置して、受光素子44および46それぞれの飽和比を異ならせて、飽和させるようにしている。この基本的な配置を繰り返して固体撮像素子42を形成すると、高感度な受光素子44と低感度な受光素子46とが垂直および水平方向に2次元アレイ状に交互に配設されることとなる。
また、固体撮像素子42は、高感度な受光素子44および低感度な受光素子のいずれか一方に着目すると、画素ずらしを施したのと同様の配置になっている。受光素子44に着目すると、各ラインに受光素子が存在することから、特許文献1のように垂直解像度が半分にならずに済む。また、受光素子46の位置は、ハニカムとみなした場合における受光素子44がない仮想画素の位置に対応している。仮想画素は、信号処理において実際に存在する受光素子44の画素データを用いて、補間処理(同時化)により生成することができる。この補間処理により、水平および垂直解像度の劣化を防止し、特に、水平解像度の向上に大きく寄与することができる。
色フィルタセグメントの配置について図1を用いて説明する。固体撮像素子42は、本実施例において色フィルタセグメントに三原色R(赤)、G(緑)およびB(青)を用いる。高感度を示す受光素子44の直上に位置する低感度の受光素子46を同色の一組として配置する。このように一組の色とみなすと、色フィルタ40の1単位は、一点鎖線40Aで囲んだ4行3列として規定することができる。この色フィルタは、縦1列の色Gを挟んで両側に色RおよびBを完全市松パターンに配置している。完全市松パターンとは、対角位置の色を同色にしているパターンに付けられる名称である。したがって、色フィルタ40は、上下同色の一組とみなして、G縦ストライプRB完全市松パターンを用いている。
一点鎖線40Aで囲んだ隣接する4ライン分の受光素子を構成する、隣接する2ライン分の受光素子49のうち、垂直方向の各2個の受光素子には、それぞれ、同色の色フィルタが配されている。また、隣接する2ライン分の受光素子49以外の2ライン分の受光素子51のうち、垂直方向の各2個の受光素子にも、それぞれ、同色の色フィルタが配されている。
図1に示す固体撮像素子42は、露出にともない入射した入射光を光電変換して、信号電荷を生成し、各受光素子で生成し、蓄積した信号電荷を図示しないトランスファゲート(TG: Transfer Gate)を介して垂直転送路48に読み出す。垂直転送路48は、電荷結合素子(CCD: Charge Coupled Device)で形成されている。垂直転送路48は、前述したように、受光素子または画素の配置において画素ずらししていないことから、蛇行することなく、直線的に形成されている。固体撮像素子42には、図4に示すように、ドライバ26から駆動信号54が供給されている。駆動信号54は、固体撮像素子38の動作モードに応じた水平駆動信号、垂直駆動信号V1〜V4およびOFD(Over Flow Drain)信号等である。撮像部14は、固体撮像素子42から得られたアナログ電圧信号56を前処理部16に出力する。
ここで、本実施例の固体撮像素子42の特徴ある構造について図5を用いて説明する。各ラインには、一点鎖線で示すポリ電極62と、二点鎖線で示すポリ電極64とが、1つずつ設けられている。これらポリ電極62、64は、例えば図5では互いに重なっているように見えるが、交錯しないように上下2層に配線されている。そしてポリ電極62は、そのラインに配置されている光電感度特性の高い受光素子44のトランスファゲートだけに接続されていて、ポリ電極64は、そのラインに配置されている光電感度特性の低い受光素子46のトランスファゲートだけに接続されている。
ポリ電極62にフィールドシフトパルスを与えると、そのラインに存在する高感度受光素子44に蓄積されていた信号電荷だけが垂直転送路48へ右斜め下方向に読み出される。例えば図5の一番上に位置するポリ電極62にフィールドシフトパルスを与えると、そのラインに配置されている高感度受光素子44から、矢印110で示すように、垂直転送路48の位置v1に信号電荷が読み出される。このようにポリ電極62は、高感度受光素子44のみから垂直転送路48へ信号電荷をフィールドシフトするものであるが、垂直転送路48へ駆動信号を与える役目も果たす。例えば図5に示す3つのポリ電極62は、上から順番に、8相駆動方式の相v1、v3、v5に対応していて、これらに対する駆動信号をオンにすれば、垂直転送路48の相v1、v3、v5にそれぞれポテンシャル井戸が形成される。
一方、ポリ電極64にフィールドシフトパルスを与えると、そのラインに存在する低感度受光素子46に蓄積されていた信号電荷だけが垂直転送路48へ右斜め上方向に読み出される。例えば図5の一番上に位置するポリ電極64にフィールドシフトパルスを与えると、そのラインに配置されている低感度受光素子46から、矢印112で示すように、垂直転送路48の位置v2に信号電荷が読み出される。このようにポリ電極64は、低感度受光素子46のみから垂直転送路48へ信号電荷をフィールドシフトするものであるが、垂直転送路48へ駆動信号を与える役目も果たす。例えば図5に示す2つのポリ電極64は、上から順番に、8相駆動方式の相v2、v4に対応していて、これらに対する駆動信号をオンにすれば、垂直転送路48の相v2、v4にそれぞれポテンシャル井戸が形成される。
以上のように、ポリ電極62、64を用いれば、高感度受光素子44と、低感度受光素子46とから、それぞれ、独立に信号電荷の読み出しが可能である。したがって、被写体の輝度が受光素子44だけで十分に表現可能な場合は、ポリ電極62だけにフィールドシフトパルスを与えて高感度受光素子44だけから信号電荷を読み出すことができる。
図4に戻って、前処理部16は、ノイズ除去に相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling: CDS)回路、ゲイン調整アンプ(GCA: Gain-Controlled Amplifier)、およびA/D変換器(Analog-to-Digital Converter)を含む。CDS回路には、タイミング信号発生器24からサンプリング信号としてCDSパルス72が供給され、A/D変換器には、変換クロック信号74が供給されている。前処理部16は、供給されるアナログ信号56に対してノイズ除去、波形整形、デジタル化を行って得られた撮像データすべてをデジタルデータ(画像データ)76として信号処理部18に出力する。
信号処理部18は、供給されるデジタルデータに対する以下に述べる信号処理機能を有する。信号処理部18は、特に、AWB(Automatic White Balance)処理を含む評価値算出部78および図示しない画像メモリを備えている。信号処理部18は、この他、ガンマ変換、同時化処理、画像変換処理、圧縮/伸長処理、入出力インタフェース処理および画像縮小処理等を行っている。評価値算出部78は、たとえば予備測光等において供給されるガンマ補正後の画像データに基づいて絞り値・シャッタ速度、ホワイトバランス調整値および階調補正値を演算し、この演算に応じて供給される画像データに対する適切な各パラメータを得られるように積算値を算出する。本実施例において信号処理部18は、算出された積算値80をシステム制御部20に供給する。
ここで、積分値80には、単に上述したパラメータ算出用としての値だけでなく、色Gに対する色Bの比や色Gに対する色Rの比も含まれている。特に、評価値算出部78においてAWBは、予備測光において供給されるデジタルデータ56の内、画像を構成する所定の領域のWBゲインを決定する機能を有している。
なお、評価値算出部78は、信号処理部18への配設に限定することなく、システム制御部20に配設するようにしてもよい。このとき、信号処理部18は、ガンマ補正した画像データをシステム制御部20に供給すればよい。
信号処理部18には、一般に画像信号としてデジタルデータ76がデータバスを介して画像メモリに供給される。信号処理部18における制御は、制御バスを介してシステム制御部20から供給される制御信号82に応じて制御される。信号処理部18には、タイミング信号発生器24から図示しないタイミング信号が供給されている。このタイミング信号は、水平同期信号HD、垂直同期信号VDおよび後述する各部の動作クロック等を含んでいる。
前述した処理それぞれについて簡単に説明すると、ガンマ変換は、画像メモリから供給される画像データをルックアップテーブルのデータを用いてガンマ補正する。同時化処理は、ガンマ変換後のデータにおいて本実施例のように撮像部14に単板式の原色の色フィルタが使用されていることから、実際に受光素子(実画素)が配設されていても、配設された色フィルタセグメント以外の色に対応した画素データは存在しない。また、本実施例において、高感度画素だけの読み出しで済む場合、受光素子44からの画素データは、いわゆるハニカム配列の画素が供給されることになる。この場合、受光素子46の位置がハニカム配列における仮想画素になる。本実施例は、この場合、仮想画素としながら、実際の画素データが情報として得られる点で単なるハニカム配列の場合に比べて精度の高い位置(空間)情報が得られることになる。
同時化処理は、上述した実画素および仮想画素のそれぞれに対して存在しない色について考慮しながら、補間して各画素にて三原色すべてを求める処理である。補間処理では、たとえば各画素データの相関に基づいて各画素データに重み係数を乗算し、乗算結果の加算平均により算出する。このように対象の画素に対する3つの原色が同時に揃えることができる。この処理を同時化と呼んでいる。同時化処理は、色Gの画素データや輝度データYを用いて補間処理し、生成する画素データを広帯域化してもよい。同時化した画像データが画像メモリに供給される。
画像変換処理は、同時化した三原色の画像データに所定の係数を乗算し、色差マトリクス処理を行う。また、画像変換処理は、この他にも生成した輝度データYに対する輪郭強調処理や生成した色データCb, Crに対する色強調処理を施す機能を有している。画像変換処理は、輝度データY、色データ(色差データ)Cb, Crの画像データを画像メモリに供給する。なお、RAWデータ記録する場合、この画像変換処理および圧縮/伸長処理は行わない。
圧縮/伸長処理は、静止画や動画(ムービ)モードにおいて供給される画像データ(Y/C)や色差データ等にJPEG(Joint Photographic coding Experts Group)やMPEG(Moving Picture coding Experts Group)-1, MPEG-2等の規格でそれぞれ、圧縮処理を施す。入出力インタフェース処理は、ストレージ30のカード記録媒体との書込み/読出しにおける電気的な特性を調整したり、タイミング調整したりする機能を有し、処理された画像データ84をストレージ30に出力している。また、圧縮/伸長処理は、ストレージ部30に記録した画像データ84を読み出し、入出力インタフェース処理を経た画像データ84に伸長処理を施す。この伸長処理は、圧縮処理の逆処理である。
画像縮小処理は、生成した画像データや再生にともなって伸長した画像データ(Y/Cや色差データ)に対してRGB変換を行い、このRGB変換した画像データをモニタ28が表示可能な画素数にする機能を有している。画像表示における画素数または表示サイズは、間引き処理によって破綻のない画像を生成する。画像縮小処理は、生成した画像データ86をモニタ28に供給する。
画像メモリには、デジタルデータ(画像データ)76が入力され、一時的に記憶される。また、画像メモリは、前述した各処理では一時記憶した画像データが読み出され、処理後に書き込まれている。画像メモリは、繰り返し読出しを行う場合、不揮発性メモリを用いることが好ましい。
システム制御部20には、カメラ全体の汎用な部分やデジタル処理を行う部分を制御するマイクロコンピュータまたはCPU(Central Processing Unit)が用いられている。システム制御部20は、シーン判別部88や図示しないが係数を格納するEEPROMや動作手順の指示プログラムを格納するROM(Read Only Memory)等を含んでいる。シーン判別部88は、ソフトウェア的な処理が可能な処理部で、後段にてさらに説明されるように、供給される積算値80が含む比B/Gと比R/Gとを比較し、この比較結果に応じてタイミング信号発生器24やドライバ26を制御する。
ここで、シーン判別部88が行なうシーン判別について簡単に説明する。シーン判別は、色温度に応じて行うことが好ましい。シーン判別部88は、供給される積分値80を用いて、色温度の高低を判別する。より具体的にシーン判別部88は、前述したように、積分値80に含まれる色Gに対する色Bの比B/Gと色Gに対する色Rの比R/Gの値を比較し、比B/Gが比R/Gより大きいとき色温度が高い青味の強いシーンと判別し、比R/Gが比B/Gより大きいとき色温度が低い赤味の強いシーンと判別する。
システム制御部20は、操作部22から供給されるモードや操作のトリガを指示する指示信号90を受けて、指示信号90に応じてデジタルカメラ10を静止画撮影モード、動画撮影モード、低感度モードおよび高感度モード等に設定し、図示しないレリーズシャッタボタンから撮像タイミングの報知を受けて、積算値80に応じた制御信号82, 92および94をそれぞれ、生成する。具体的には、システム制御部20は、シーン判別部88が被写界のシーンの色温度が高いと上記のシーン判別手段が判別した場合は第1の駆動方法を選択し、シーンの色温度が低いと上記のシーン判別手段が判別した場合は第2の駆動方法を選択し、選択した駆動方法に応じた制御信号82, 92および94を生成し、それぞれ、信号処理部18、タイミング信号発生器24およびドライバ26に供給する。なお第1および第2の駆動方法については後述する。
システム制御部20は、信号処理部18内におけるライン補間や信号発生回路に対する制御および信号処理を行う上での制御も考慮した制御信号82を生成し、ストレージ30における制御信号96により読出し/書込み制御も行っている。また、図示しないが、システム制御部20は、前処理部16における動作タイミング制御も行っている。
操作部22は、図示しないがモード選択部およびレリーズシャッタボタンを含んでいる。モード選択部は、静止画撮影モードおよび動画撮影モード、ならびに低感度モードおよび高感度モード等のようにいくつかあるモードのうち、いずれのモードにするか選択を行う。この低感度モードおよび高感度モードの選択は、ISO感度を考慮して対応設定することになる。また、モード選択は、たとえばISO感度100〜1600まで設定することができる。モード選択部は、選択したモードを指示信号90としてシステム制御部20に出力する。
レリーズシャッタボタンは、2段階のストロークを有するボタンで、第1段のストロークでデジタルカメラ10を予備撮像の段階(S1)にし、第2段のストロークで本撮像の段階(S2)にするトリガタイミングを指示信号90としてシステム制御部20に出力する。操作部22には、この他、ズーム選択スイッチおよび十字ボタンを設けてもよく、液晶表示パネルに表示される条件を選択する機能を持たせてもよい。
タイミング信号発生器24は、基準とするクロック信号(図示せず)を基に各種のタイミング信号を生成する機能を有する。タイミング信号には、水平転送信号の他、垂直同期信号、水平同期信号、フィールドシフトパルス、垂直転送信号、および電子シャッタパルス等がある。また、タイミング信号発生器24は、CDSパルス72および変換クロック信号74も生成して、前処理部16に供給している。タイミング信号発生器24は、これら生成した垂直同期信号、水平同期信号、フィールドシフトパルス、垂直転送信号、水平転送信号および電子シャッタパルスを含むタイミング信号98をドライバ26に供給している。
ドライバ26は、供給されるタイミング信号98や制御信号94を基に駆動信号32〜36および54を生成する駆動回路を有している。ドライバ26は、制御信号94を基に駆動信号32, 34および36を光学系12の光学レンズおよび絞り調節機構にそれぞれ供給してAF調節やAE調節を行わせる。ドライバ26は、操作部22のレリーズシャッタボタンから供給される本撮像のタイミングに応動してメカニカルシャッタの開閉を行う駆動信号36をメカニカルシャッタに出力する。
また、ドライバ26は、タイミング信号98を基に生成した駆動信号54を撮像部14の固体撮像素子42に供給し、各受光素子の感光領域に信号電荷を露光期間中に蓄積させ、蓄積した信号電荷をシーン判別に応じて制御して垂直転送レジスタに読み出して、水平転送レジスタに転送させ、さらに水平転送レジスタ、出力アンプを経てアナログ電圧信号56を出力している。
以下、シーン判別に応じた駆動方法について、図6ないし図17を参照して説明する。図6は固体撮像素子を第1の駆動方法で駆動して信号電荷を読み出す様子を示す図である。ドライバ26は、シーン判別により、システム制御部20が第1の駆動方法を選択した場合には、図6に示すように、まず1フィールド目において、ポリ電極62のみにフィールドシフトパルスを与える。これにより、実線の矢印110で示すように、フィルタの色に拘らず高感度の受光素子44のみから信号電荷を垂直転送路48へ右斜め下方向にフィールドシフトさせる。そして図7に示す1フィールド目の駆動信号を8相駆動方式の電極v1〜v8に与える。駆動信号はオン(レベル高)、オフ(レベル低)の2通りあり、オン状態のときに、対応する電極v1〜v8の位置にポテンシャル井戸が形成される。そして時刻t0の時点で与えられるオン状態より高いレベルの信号は、フィールドシフトパルスである。図7の場合、電極v1、v5、v3、v7にフィールドシフトパルスが与えられている。このような時刻t0のフィールドシフトパルスとそれに続く時刻t1〜t9に与えられる駆動信号が与えられる。なお時刻t9までしか図示していないが、これ以降もt10、t11と継続して8相駆動式の駆動信号が電極v1〜v8に与えられるのは言うまでもない。
図8は、図7に示す駆動信号によって、図6のうち右側のRBの色フィルタが混在する列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。電極v1〜v8と時刻t0〜t9は図7に対応している。図8に示すように、矢印122は色フィルタRを有する高感度受光素子44から読み出された信号電荷の転送の様子を示す。矢印124は色フィルタBを有する高感度受光素子44から読み出された信号電荷の転送の様子を示す。このように、1フィールド目では、RBの色フィルタが混在する列において、RとBとが交互に垂直転送され、図示しない水平転送路まで信号電荷がラインシフトされる。一方、図6における中央のGの色フィルタのみが配列された列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸は、図8に示すものと同様であるが、転送される信号電荷の色はすべてGである。
次に2フィールド目では、図6のポリ電極64のみにフィールドシフトパルスを与える。これにより、点線の矢印112で示すように、フィルタの色に拘らず、低感度の受光素子46のみから信号電荷を垂直転送路48へ右斜め上方向にフィールドシフトさせる。2フィールド目に与えるフィールドシフトパルスおよび駆動信号は図9に示す通りである。図10は図9に示す駆動信号によって、図6のうち右側のRBの色フィルタが混在する列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。2フィールド目でも、RBの色フィルタが混在する列において、矢印126、128で示すように、RとBとが交互に垂直転送され、図示しない水平転送路まで信号電荷がラインシフトされる。一方、図6における中央のGの色フィルタのみが配列された列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸は、図10に示すものと同様であるが、転送される信号電荷の色はすべてGである。
一方、シーンの色温度が低く、単色縦線の問題が生じ易いとシーン判別部88が判定した場合は、上記問題を解消するため、システム制御部20は第2の駆動方法を選択する。この場合には、ドライバ26は、図11に示すように、1フィールド目として、隣接する4ライン分(図11には3ライン分しか図示していない)の受光素子のうち、隣接する2ライン分の受光素子から、実線の矢印114および116で示すように、信号電荷を垂直転送路48へ右斜め下方向、右斜め上方向にそれぞれフィールドシフトさせ、図示しない水平転送路までラインシフトさせる。この2ラインの垂直方向の各2個の受光素子には、それぞれ、同色の色フィルタが配されている。
次に2フィールド目には、上記隣接する2ライン分の受光素子以外の2ライン分の受光素子から、点線の矢印118および120で示すように、信号電荷を垂直転送路48へ右斜め下方向、右斜め上方向にフィールドシフトさせ、図示しない水平転送路までラインシフトさせる。この残りの2ラインの垂直方向の各2個の受光素子にも、それぞれ、同色の色フィルタが配されている。
図12は第2の駆動方法における1フィールド目のフィールドシフトパルスおよび駆動信号を示す図である。図13は図12に示す駆動信号によって、図11のうち右側のRBの色フィルタが混在する列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。1フィールド目では、この列の垂直転送路48で転送される信号電荷の色はすべてBであり、色Rの信号電荷が転送されることはない。しかし図11のうち左側のRBの色フィルタが混在する列の垂直転送路48で1フィールド目に転送される信号電荷の色は、すべてRである。図13では上述したように色Bの信号電荷のみが転送されるが、高感度受光素子44から読み出された信号電荷を矢印130で示し、低感度受光素子46から読み出された信号電荷を矢印132で示す。
図14は図12に示す駆動信号によって、図11のうち中央のGの色フィルタのみが配列された列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。この列では、高感度受光素子44に蓄積される信号電荷は、矢印134で示すように、時刻t0でポテンシャル井戸に読み出されるが、低感度受光素子46に蓄積される信号電荷は、矢印136で示すように、図12の時刻t3で与えられるフィールドシフトパルスに応じて、図13の時刻t3で初めて、空であったポテンシャル井戸に読み出される。
図15は第2の駆動方法における2フィールド目のフィールドシフトパルスおよび駆動信号を示す図である。図16は図15に示す駆動信号によって、図11のうち右側のRBの色フィルタが混在する列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。2フィールド目では、1フィールド目には読み出されなかった色Rの信号電荷のみが転送される。高感度受光素子44から読み出された信号電荷を矢印138で示し、低感度受光素子46から読み出された信号電荷を矢印140で示す。
図17は図15に示す駆動信号によって、図11のうち中央のGの色フィルタのみが配列された列の垂直転送路48に形成されるポテンシャル井戸の図である。高感度受光素子44から読み出された信号電荷を矢印142で示し、低感度受光素子46から読み出された信号電荷を矢印144で示す。
このように、第2の駆動方法では、特にRBの色フィルタが混在する列の受光素子の信号電荷を垂直転送する場合に、同色の信号電荷のみが同時に転送されることとなり、単色縦線の問題を解消できる。
再び図4に戻る。モニタ28は、図示しない表示コントローラにより供給される画像データ86が表示デバイスにて動作することにより画像表示される。モニタ28には、一般的に液晶モニタが用いられる。液晶モニタには、液晶表示コントローラが配設されている。液晶コントローラは、画像データ86を基に液晶分子の並び方や電圧の印加によりスイッチング制御している。この制御により液晶モニタは、画像を表示する。モニタ28は、液晶モニタに限定されず、小型、画像の確認および電力の消費が抑えられる表示機器であれば、十分に用いることができることは言うまでもない。
ストレージ30は、半導体メモリ等を記録媒体として用いて、信号処理部18から供給される画像データ84を記録する。記録媒体には、光ディスクや光磁気ディスク等を用いてもよい。ストレージ30は、各記録媒体に適したピックアップやピックアップと磁気ヘッドを組み合わせて記録再生用ヘッドを用いてデータの書込み/読出しを行う。データの書込み/読出しは、図示しないがシステム制御部20の制御に応じて行われる。
次にデジタルカメラ10における固体撮像素子42の動作について説明する。本文では、図4に示すシーン判別部88のシーン判別に応じて、システム制御部20が選択した第1または第2の駆動方法によって、ドライバ26が撮像素子42を駆動するという、本発明の要点について動作説明する。
図示しないレリーズシャッタボタンからシステム制御部20が撮像タイミングの報知を受けると、積算値80に応じて、シーン判別部88は、被写界のシーンの色温度の高低を判別する。システム制御部20は、色温度が高いとシーン判別部88が判別した場合は第1の駆動方法を選択し、シーンの色温度が低いとシーン判別部88が判別した場合は第2の駆動方法を選択し、選択した駆動方法に応じた制御信号94を生成し、ドライバ26に供給する。
ドライバ26は、選択された駆動方法に応じて、フィールドシフトパルスおよび駆動信号54を撮像部14内の固体撮像素子42に与える。第1の駆動方法が選択された場合は、1フィールド目に、図7に示す駆動信号を与え、図8に示すように、高感度受光素子44からの信号電荷のみを読み出す。そして2フィールド目には、図9に示す駆動信号を与え、図10に示すように、低感度受光素子46からの信号電荷を読み出す。なお、第1の駆動方法の場合は、シーン判別において、高感度な受光素子44だけで十分なダイナミックレンジが得られ、高画質な画像が生成されると判定すると、信号読出しを1フィールドだけで済ますことができ、信号読出しの時間短縮に寄与することができる。
ドライバ26は、第2の駆動方法が選択された場合は、1フィールド目に、図12に示す駆動信号を与え、色フィルタR、Bが混在する列からは、図13に示すように、同色の信号電荷のみを読み出す一方、色フィルタGのみが配列されている列からは、図14に示すように、色Gの信号電荷を読み出す。そして2フィールド目には、ドライバ26は、図15に示す駆動信号を与え、色フィルタR、Bが混在する列からは、図16に示すように、1フィールド目に読み出されなかった方の色の信号電荷を読み出す。一方、色フィルタGのみが配列されている列からは、図17に示すように、色Gの信号電荷を読み出す。
本願発明の特徴は、以上のように、第1の駆動方法と第2の駆動方法とをシーンに応じて使い分けることができる点にある。第1の駆動方法は、高感度受光素子と低感度受光素子とを独立に読み出す方法であり、シーンの輝度に応じて、高感度受光素子からのみ信号電荷を読み出せばよい場合があり、その場合は読み出し時間が1フィールド分だけですむという利点がある。一方、第2の駆動方法は、シーンの色温度が低いときに発生しやすい、単色縦線という現象の防止に大きく寄与する。
しかも、光電感度特性の高い受光素子と、光電感度特性の低い受光素子が、2次元の垂直方向および水平方向において交互に配され、集光面を有効に利用しているため、解像度に優れ、画質劣化が抑えられるという利点も得られる。
本発明の固体撮像装置を適用したデジタルカメラにおける撮像部に使用する固体撮像素子の実施例であり、配設される色フィルタセグメントの色フィルタ配置を説明する図である。 図1の固体撮像素子の画素配列を説明する図である。 図1の固体撮像素子において高感度な受光素子と低感度な受光素子における感度および飽和レベルの設定にともなう再現領域の拡大を説明する図である。 本発明の固体撮像装置を適用したデジタルカメラの概略的な構成を示すブロック図である。 図1の固体撮像素子における受光素子それぞれからの信号電荷読出しおよび垂直転送を説明する図である。 図5の固体撮像素子の高感度な受光素子と低感度の受光素子とから独立に信号電荷を読み出す第1の駆動方法を説明する図である。 図6の第1の駆動方法における1フィールド目の駆動信号を示すタイミングチャートである。 図7に示す駆動信号によって図6の固体撮像素子に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。 図6の第1の駆動方法における2フィールド目の駆動信号を示すタイミングチャートである。 図9に示す駆動信号によって図6の固体撮像素子に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。 図5の固体撮像素子から2ラインずつの受光素子を2フィールドに分けて読み出す第2の駆動方法を説明する図である。 図11の第2の駆動方法における1フィールド目の駆動信号を示すタイミングチャートである。 図12に示す駆動信号によって図11の固体撮像素子のうち色フィルタR、Bが混在する列に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。 図12に示す駆動信号によって図11の固体撮像素子のうち色フィルタGのみが配列されている列に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。 図11の第2の駆動方法における2フィールド目の駆動信号を示すタイミングチャートである。 図15に示す駆動信号によって図11の固体撮像素子のうち色フィルタR、Bが混在する列に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。 図15に示す駆動信号によって図11の固体撮像素子のうち色フィルタGのみが配列されている列に形成されるポテンシャル井戸を示す図である。
符号の説明
10 デジタルカメラ
12 光学系
14 撮像部
16 前処理部
18 信号処理部
20 システム制御部
22 操作部
24 タイミング信号発生器
26 ドライバ
28 モニタ
30 ストレージ
44、46 受光素子
48 垂直転送路
66、68 転送電極

Claims (10)

  1. 入射光を信号電荷に変換する複数の第1の受光素子、第1の受光素子より光電感度特性が低い複数の第2の受光素子、第1および第2の受光素子で変換された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送手段、および、複数の垂直転送手段で転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送手段を含む固体撮像素子であって、第1および第2の受光素子は、垂直および水平方向に2次元アレイ状に交互に配されている固体撮像素子と、
    被写界のシーンに応じて前記固体撮像素子を第1または第2の駆動方法で駆動する駆動手段であって、第1の駆動方法では前記複数の第1の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせ次に前記複数の第2の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせ、第2の駆動方法では隣接する4ライン分の受光素子のうち隣接する2ライン分の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせ次に前記隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせる駆動手段とを含むことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、前記隣接する2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子、および、前記隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子には、それぞれ、同色の色フィルタが配されていることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項2に記載の固体撮像装置において、前記固体撮像素子には、G縦ストライプRB完全市松パターンの色フィルタが配されていることを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の固体撮像装置において、該装置はさらに、前記被写界のシーンを高低いずれかの色温度を有するものに判別するシーン判別手段を含み、
    前記駆動手段は、シーンの色温度が高いと前記シーン判別手段が判別した場合は第1の駆動方法を選択し、シーンの色温度が低いと前記シーン判別手段が判別した場合は第2の駆動方法を選択することを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の固体撮像装置において、第1の受光素子は相対的に広い感光領域を有し、第2の受光素子は相対的に狭い感光領域を有することを特徴とする固体撮像装置。
  6. 入射光を信号電荷に変換する複数の第1の受光素子、第1の受光素子より光電感度特性が低い複数の第2の受光素子、第1および第2の受光素子で変換された信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送手段、および、該複数の垂直転送手段で転送された信号電荷を水平方向に転送する水平転送手段を含む固体撮像素子であって、第1および第2の受光素子は、垂直および水平方向に2次元アレイ状に交互に配されている固体撮像素子を被写界のシーンに応じて第1または第2のいずれの駆動方法で駆動するかを選択する工程と、
    第1の駆動方法において前記複数の第1の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせ次に前記複数の第2の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせる工程と、
    第2の駆動方法において隣接する4ライン分の受光素子のうち隣接する2ライン分の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせ次に前記隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子から信号電荷を前記垂直転送手段にフィールドシフトさせ前記水平転送手段までラインシフトさせる工程とを含むことを特徴とする固体撮像素子駆動方法。
  7. 請求項6に記載の固体撮像素子駆動方法において、前記隣接する2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子、および、前記隣接する2ライン以外の2ライン分の受光素子のうち垂直方向の各2個の受光素子には、それぞれ、同色の色フィルタを配することを特徴とする固体撮像素子駆動方法。
  8. 請求項7に記載の固体撮像素子駆動方法において、前記固体撮像素子には、G縦ストライプRB完全市松パターンの色フィルタを配することを特徴とする固体撮像素子駆動方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれかに記載の固体撮像素子駆動方法において、第1または第2のいずれの駆動方法で駆動するかを選択する工程では、前記被写界のシーンを高低いずれかの色温度を有するものに判別し、シーンの色温度が高いと判別した場合は第1の駆動方法を選択し、シーンの色温度が低いと判別した場合は第2の駆動方法を選択することを特徴とする固体撮像素子駆動方法。
  10. 請求項6ないし9のいずれかに記載の固体撮像素子駆動方法において、第1の受光素子は相対的に広い感光領域を有し、第2の受光素子は相対的に狭い感光領域を有することを特徴とする固体撮像素子駆動方法。
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