JP2004288277A - 光源駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザドライバのバラツキやレーザドライバ,D/Aコンバータにオフセットがあっても高精度の効率値で高速な書き出しでも記録品質を上げる。
【解決手段】レーザコントローラは、D/A変換器に0セットしてLDを点灯する(S1とS2)。AD(Pr)=基準値R状態までDA(Pr)を増加又は減少させてDA(Pr)を取得し、それをDA(PrON)として記憶し、DA(Pr)をDA(PrON)でホールドし、ライトパルス信号をオンにする(S3〜S6)。その状態でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させてDA(Pw)を取得し、それをDA(Pw)offsetとして記憶し、ライトパルス信号をオフにし(S7〜S9)、AD(Pr)=基準値RまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常のAPC動作に戻す(S10)。
【選択図】 図7
【解決手段】レーザコントローラは、D/A変換器に0セットしてLDを点灯する(S1とS2)。AD(Pr)=基準値R状態までDA(Pr)を増加又は減少させてDA(Pr)を取得し、それをDA(PrON)として記憶し、DA(Pr)をDA(PrON)でホールドし、ライトパルス信号をオンにする(S3〜S6)。その状態でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させてDA(Pw)を取得し、それをDA(Pw)offsetとして記憶し、ライトパルス信号をオフにし(S7〜S9)、AD(Pr)=基準値RまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常のAPC動作に戻す(S10)。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録媒体に記録時ピットを形成する記録パワーとピットを形成しない再生パワーを交互に繰り返すCD−RドライブやCD−RWドライブ等の装置に用いられるレーザ駆動制御回路等の光源駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザダイオードの駆動電流値である(レーザ駆動電流値)対レーザダイオードのレーザ出射パワー値である(発光パワー値)との関係は高周波重畳の量により変化する。
図15及び図16は、レーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
記録時高周波を重畳しない記録パワー値と高周波を重畳した再生パワー値を交互に繰り返した場合、再生パワー値は高周波を重畳した状態で制御される為、図15に示すように、再生パワー値分のレーザ駆動電流値は高周波を重畳した時のレーザダイオードの(レーザ駆動電流値)対(発光パワー値)の関係より決定される。
【0003】
一方、記録パワー値で発光時高周波を重畳しない場合もしくは少ない量の高周波を重畳した場合は再生パワー値分の電流はもっと大きい値であるが、その分は供給されないので、図16に示すように、結局再生パワー値分の電流に加算すべき記録パワー値分の電流が大きく見えてしまう。
つまり、図16中の真の効率値に対して記録パワー分の電流効率値に誤差が生じてしまうことになる(図中「誤差を含んだ効率値の部分」)。
従来の光源駆動装置では、上記誤差があっても記録速度が遅いために所望のパワー値に達することができた(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平06−223399号公報
【特許文献2】
特開平11−235779号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術では、記録速度が速くなった場合が十分考慮されていないので、記録媒体への記録速度がどんどん早くなり、所望のパワー値に達する前に一記録パワー期間が終了してしまう事態が生じてしまい、その結果として最適な記録パワー値が得られずに記録品質が低下してしまうという問題があった。
また、ゾーンCLV(ZoneCLV)記録などにより、ある位置から記録速度と共に記録パワーを変更する場合、変更のパワーが早く所望のパワーに達しないと達するまでの時間は記録品質が低下してしまう。そこで、記録速度が速い場合のテスト記録の際に設定パワーと実際の発光パワーのずれによる記録品質の低下を防ぐようにするとよい。
【0006】
例えば、ライト前に高周波重畳回路の出力をオフ(OFF)する期間を設けて自動パワー制御(Auto Power Control:APC)を行うことにより、高周波重畳のオン(ON)時のDA(PrON)と高周波重畳のオフ(OFF)時のDA(PrOFF)を取得し、その差DA(Pr差)=DA(PrOFF)−DA(PrON)を求めておき、次にライト発光を開始し、APCを行ってDA(Pw)からライトパワーの電流効率値を取得する際、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)とする。
【0007】
ここで上記補正効率の演算式においてαをかけているのは再生パワー制御側と記録パワー側で電流ゲインが異なる場合に、算出したDA(Pr差)を記録パワー側の電流ゲインに換算する為の係数としているが、その係数は実際に市販されているレーザドライバなどでは10%程度のバラツキをもっており、したがって装置毎に大きくバラツキがあり、また、DA(Pw)にオフセットがあるなどにより、改善はされてもより高速なシステムでの検討が不十分であるという問題があった。
【0008】
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、レーザドライバなどのバラツキやレーザドライバあるいはD/Aコンバータが有するオフセットがあってもより高精度に効率を求めてより高速なシステムで書き出し記録品質を上げられるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、次の(1)〜(7)の光源駆動装置を提供する。
(1)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値を保持し、上記第2のパワー値による発光時又は発光後、上記第2のパワー値による上記第2電流値の効率値を求め、上記第2電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記第2のパワー値の変更時、上記効率値と上記補正効率値と上記電流差値とに基づいて上記第2のパワー値の変更後の上記第2電流値の電流初期値を決定する手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0010】
(2)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と上記第1のパワー値と上記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値と上記第3のパワー値と上記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値又はその電流差値に比例した比例値を保持し、上記第2のパワー値による発光時又は発光後、上記第2のパワー値による上記第2電流値の効率値を求め、上記第2電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記補正効率値に基づいて上記第3のパワー値の発光を行うための第3電流値を決定して上記電流供給手段へ与える手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0011】
(3)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と上記第1のパワー値と上記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値と上記第3のパワー値と上記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第3のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値又はその電流差値に比例した比例値を保持し、上記第3のパワー値による発光時又は発光後、上記第3のパワー値による上記第3電流値の効率値を求め、上記第3電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記補正効率値に基づいて上記第2のパワー値の発光を行うための第2電流値と第3電流値とを決定して上記電流供給手段へ与える手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0012】
(4)(1)又は(2)の光源駆動装置において、上記第2電流値の効率値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/上記第2電流値,上記補正効率値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値−上記電流差値)である光源駆動装置。
(5)(2)の光源駆動装置において、上記第3電流値=(上記第3のパワー値−上記第2のパワー値)/上記補正効率値である光源駆動装置。
(6)(3)の光源駆動装置において、上記第3電流値の効率値=(上記第3のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値+上記第3電流値),上記補正効率値=(上記第3のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値+上記第3電流値−上記電流差値),上記第2電流値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/上記補正効率値+上記電流差値,上記第3電流値=(上記第3のパワー値−上記第2のパワー値)/上記補正効率値である光源駆動装置。
(7)(1)乃至(6)のいずれかの光源駆動装置において、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態で上記第1の発光期間と上記第2の発光期間にするようにした光源駆動装置。
(8)(7)の光源駆動装置において、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態を維持できなくなってフォーカスオフ状態になってしまった場合、再度フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態にして上記第1の発光期間又は上記第2の発光期間にし、上記オフセット値を取得するようにした光源駆動装置。
(9)(7)又は(8)の光源駆動装置において、上記フォーカスオン状態がフォーカスオフ状態になってしまって上記オフセット値を取得できない場合、又は数回リトライを行っても上記オフセット値を取得できない場合、上記オフセット値を所定倍にした第2のオフセット値に変更するようにした光源駆動装置。
(10)(1)乃至(9)のいずれかの光源駆動装置において、再生時の発光パワー値と記録時の第1のパワー値が異なる場合、再生時の発光パワー値から記録時の第1のパワー値にパワー値変更後、上記記録媒体への情報の記録前のオフセット値を求めるようにした光源駆動装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラを用いたCD−Rドライブ等の情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
図2に示す情報記録再生装置はCD−Rドライブ等の光ディスク装置であり、CDやCD−ROMディスク等の読み出し専用記録媒体の情報の再生や、一度だけ書き込み可能なCDフォーマットに準拠したディスクであるCD−Rディスク(Compact Disc−Recordableディスク)等の記録媒体に対する情報の記録及び再生を行う。
【0014】
上記記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)はディスク基板上にデータ列をピットと呼ばれる穴の有無で表現し、ディスク基板上にレーザ光をあてて、その反射光変化でピットの有無に基づくデータを読み取る。そのデータ列はレコードのようにディスク基板上に螺旋状にならべられている。その螺旋状に配された線をトラックと呼んでおり、隣りあうトラック間の距離は1.6ミクロンである。
【0015】
この情報記録再生装置は、図2に示すように、ROM16,CPU18,RAM17等からなるマイクロコンピュータを内蔵し、CPU18がROM16に格納された制御プログラムに基づいてRAM17を用いた制御処理を実行し、スピンドルモータ(Spindle Motor)1によってCD,CD−ROMディスク,CD−Rディスク等の光ディスク(記録媒体)20を回転駆動して、光ディスク20に対するデータの記録及び再生を行う。
モータドライバ(Motor Driver)3とサーボ(Servo)9は、スピンドルモータ1が一定速度で回転駆動するように制御する。
【0016】
光ピックアップ(Pick Up)2は、光ディスク20に照射するレーザ光を発光する半導体レーザ光源であるレーザダイオード(Laser Diode:LD),レンズ等の光学系,レーザ光Lの焦点が光ディスク20に合うようにレンズの位置を光ディスク20の基板に対して垂直方向に動かす機構であるフォーカスアクチュエータ,レーザ光Lの焦点が光ディスク20の基板上に形成されたトラックをトレースするように光ディスク20の半径方向(スレッジ方向)にレンズを動かす機構であるトラックアクチュエータ,光ディスク20に照射したレーザ光Lの反射光を受光する受光素子であるフォトディテクタ(Photo Detector:PD),ポジションセンサ等を内蔵しており(これらは公知なので図2には図示を省略した)、レーザ光Lを光ディスクに照射する。
【0017】
また,光ピックアップ2の全体部は、同じく公知なので図示を省略したシークモータによってスレッジ方向に移動可能である。上記フォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シークモータは、受光素子,ポジションセンサから得られた信号に基づいてモータドライバ3とサーボ9によってレーザ光Lのスポットが光ディスク20の基板上の目的の場所に位置するように制御される。
【0018】
光ディスク20に記録されたデータを読み出す場合(データ再生の場合)、光ピックアップ2で得られた再生信号はリードアンプ(Read Amp)5で増幅されてイコライザ処理や2値化(デジタル化)された後、CDデコーダ(CDDecoder)8に入力されてEFM復調される。そのEFMはEightto Fourteen Modulationの略であり、光ディスク20には光学的に再生又は記録し易いように8ビット(bit)データを14ビットのデータに変調したデータが書かれている。EFM復調されたデータはCD−ROMデコーダ12でデインタリーブ(並べ替え直し)とエラー訂正の処理を受ける。
【0019】
その後、そのデータはバッファマネージャ(Buffer Manager)14によって一旦バッファRAM(Buffer RAM)11に蓄えられ、セクタデータとしてそろった段階でATAPIやSCSI等のインタフェース(I/F)15を介してホストコンピュータに一気に送られる。
また、光ディスク20に記録されたデータが音楽データの場合、CDデコーダ8から出てきたデータはD/Aコンバータ13に入力されてアナログのオーディオ信号が取り出される。
【0020】
一方、光ディスク20へデータを書き込む場合(データ記録の場合)、インタフェース15を通してホストコンピュータから送られてきたデータをバッファマネージャ14によって一旦バッファRAM11に蓄え、バッファRAM11にある程度データが貯まったところで書き込みを開始するが、その前にレーザ光Lのスポット(レーザスポット)を書き込み開始地点に位置させなければならない。その開始地点はトラックの蛇行によって予め光ディスク20に刻まれているウォブル信号から求められる。そのウォブル信号にはATIPと呼ばれる絶対時間情報が含まれており、上述のデータの読み出し時の処理で得られたリードアンプ5からの信号に基づいてATIPデコーダ7によってその絶対時間情報が取り出せる。
【0021】
ATIPデコーダ7が生成する同期信号はCDエンコーダ6に入力されて正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM11のデータはCD−ROMエンコーダ10やCDエンコーダ6でエラー訂正コードの不可やインターリーブ(並べ替え)が行われた後にEFM変調され、レーザコントローラ(Laser Controller)4,光ピックアップ2を介して光ディスク20に記録される。
【0022】
図1は、図2に示したこの発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラの内部構成を示すブロック図である。
同図には、上記レーザコントローラ(レーザコントローラ回路)4の内部構成を、図1の光ピックアップ2に搭載されたLD及びそのLDの出射パワーをモニタする為の素子であるPDと共に示している。
このレーザコントローラ4では、LDから出射されたレーザ光の一部はパワーモニタであるPDに入射される。そのPDは、図3に示すように、入射されるレーザ光のパワーであるPD入射光量に比例した電流値であるPD出力電流値を出力する。
【0023】
例えば、光ディスク20としてCD−Rディスクにデータ記録を行う際には、LD(光源)に第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行い、LDからは第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2が繰り返し出射される。その第1のパワー値P1と第2のパワー値P2の出射される時間は記録するEFM信号に基づいたものである。
つまり、出射される時間はある単位をTとするとTの3〜11のうちの整数倍された長さである。実際には、上記3〜11のうちの整数倍の時間長を記録品質をよくするため、若干短くあるいは若干長くしたりするが、本発明の主旨と関係ないのでその詳細な説明は省略する。
【0024】
上記第1のパワー値P1は、一般的には光ディスクからデータ(情報)を読み出す再生時のパワー値(Pr)であり、第2のパワー値P2は光ディスクの記録膜である有機色素に十分な熱を与えて基板上にに良好なピットを形成するための記録パワー値(Pw)である。
【0025】
図4は、LDから出射される具体的な発光波形例を示す波形図である。
同図において、時間t(ライトスタート)よりも前の波形部分が光ディスクからデータを読み出す場合の発光波形であり、時間t(ライトスタート)よりも後の波形部分が光ディスクにデータを書き込む場合の発光波形である。
光ディスクのデータを読み出す場合、LDからは一般的に1mW以下(より具体的には0.4mW等)の再生パワー値Prが一定光量で出力される。
【0026】
一方、記録時は再生パワー値Prと記録パワー値Pwの発光が繰り返される。記録パワー値Pwは、一般に数mW〜数10mWである(より具体的には5mW〜40mWの間で実際に試し書き込みを行って記録特性が良いパワーが選ばれる)。記録パワー値Pwも再生パワー値Prと同様にAPCされて一定光量が保たれる。すなわち、この発明の請求項1に係る第1のパワー値P1が上記再生パワー値Prに、第2のパワー値P2が上記記録パワー値Pwにそれぞれ相当する。
【0027】
次に、図1と図4に基づいてレーザコントローラ4における上記APCについて説明する。
このレーザコントローラ4は、上述した光出力レベルモニタ手段に相当するAPC制御部30と、同じく上述した電流供給手段に相当するLDドライバ部40とからなる。
まず、PDに入射された光は光電変換によって光量に比例した電流値のかたちで出力される。つまり、LDから出射されるレーザ光の発光波形が図4に示したような波形の場合、図4の縦軸を電流値に置き換えたような波形が出力される。次にI/V変換器(I/V変換回路)31によって上記電流値を電圧値に変換する。ここで、I/V変換器31によって出力される電圧値を第1のパワー値P1に相当する再生パワー値の電圧値をV(Pr),第2のパワー値P2に相当する記録パワー値の電圧値をV(Pw)とする。
【0028】
すなわち、この発明の請求項1に係る第1のパワー値による発光時の光出力検出手段の出力値Vm1が上記電圧値V(Pr)に、第2のパワー値による発光時の光出力検出手段の出力値Vm2が上記電圧値V(Pw)にそれぞれ相当する。その出力は、再生時はV(Pr)レベルのみの信号であるが、記録時はV(Pr)とV(Pw)が交互に変化する信号であるため、サンプルホールド(S/H)回路R32(ボトムホールド回路でも良い)とサンプルホールド(S/H)回路W33(ピークホールド回路でも良い)によって電圧値V(Pr)とV(Pw)に分離される。
【0029】
また、S/H回路R32に入力するサンプル信号Rは、再生時は常にS/H回路R32内のスイッチSW1をオン(ON)にする信号であり、記録時は記録時の再生パワーレベルが出射されている期間あるいはそれよりも若干短い期間のみS/H回路R32内のスイッチSW1をオン(ON)にし、記録パワーレベルが出射されている期間はS/H回路R32内のスイッチSW1をオフ(OFF)にし、S/H回路R32内のコンデンサCで再生パワーレベルに対応した電圧V(Pr)のみを取り出すようにコントロールされる信号である。
【0030】
一方、S/H回路W33に入力するサンプル信号Wは、再生時は常にS/H回路W33内のスイッチSW2をオフ(OFF)にする信号であり、記録時は記録時の記録パワーレベルが出射されている期間あるいはそれよりも若干短い期間のみS/H回路W33内のスイッチSW2をオン(ON)にし、記録時の再生パワーレベルが出射されている期間はS/H回路W33内のスイッチSW2をオフ(OFF)にし、S/H回路W33内のコンデンサCで記録パワーレベルに対応した電圧V(Pw)のみを取り出すようにコントロールされる信号である。
【0031】
上記S/H回路R32と上記S/H回路W33によるサンプルホールドでそれぞれ分離された各V(Pr)及びV(Pw)は、それぞれA/D変換器R34とA/D変換器W35によってデータの形にされ、CPU50に入力として与えられる。その各々のデータをAD(Pr),AD(Pw)とする。
【0032】
CPU50は、上記AD(Pr)及びAD(Pw)が所望の値(基準値Rと基準値W)になるようにD/A変換器R41及びD/A変換器W42の出力するデータを可変する。その各々のデータをDA(Pr)、DA(Pw)とする。
上記D/A変換器R41と上記D/A変換器W42の出力は、それぞれV/I変換器R43とV/I変換器W45によって電流値に変換及び電流増幅されて電流加算器46に入力される。
そして、電流加算器46で加算された電流はLDに流れ、LDからレーザ光が出射される。その出射光がPDに入射されるため、誤差増幅器を中心にフィードバックループが形成される。
【0033】
上述のように構成されたフィードバックループにより、基準値によって決定される一定パワーがLDから出射されることになる。
実際には、その基準値と出射パワーとの関係を装置製造工程などにおいて求めておく。あるいは、予め決めた基準値と出射パワーとの関係になるように調整する。こうしてLDから出射されるパワーが一定になるように制御することをAPCという。LDから出射するパワーを可変したい場合はこの基準値を可変することにより実現できる。
【0034】
上記V/I変換器R43と上記電流加算器46との間の上記V/I変換器R43の出力側に挿入されたスイッチSW3は、LDからレーザ光を出射する際にはLDオン(ON)信号によってオン(ON)にされ、上記V/I変換器W45と上記電流加算器46との間の上記V/I変換器W45の出力側に挿入されたスイッチSW5は、記録時の記録パワーレベルの期間のみスイッチSW5をオン(ON)にするライトパルス信号によってコントロールされる。
上記各スイッチSW1,SW2,SW5の制御信号、つまりサンプル信号R,サンプル信号W,ライトパルス信号は、図2のCDエンコーダ6によって出力される信号である。また、スイッチSW3の制御信号であるLDオン信号はLDドライバ部40で出力する。
【0035】
さて、以上で定常的な発光状態に関して説明したが、次に、LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合、及び再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合に関して説明する。
【0036】
まず、LDからレーザ光が出射されていない状態ではV(Pr)=0である。次に再生パワーで発光を開始する場合にはCPU50からのDA(Pr)を0にした状態で、LDドライバ部40のLDオン信号でスイッチSW3をオンにする。当然、V(Pr)=0なのでCPU50は基準値Rに比べてAD(Pr)が小さいのでDA(Pr)を徐々に上げていき、いずれAD(Pr)が基準値Rと等しくなり、その後CPU50はAD(Pr)が基準値Rになるように維持する。図5は、LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【0037】
同様にして、再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合もS/H回路R32とS/H回路W33のスイッチのオンとオフ(ON/OFF)の繰り返しやLDドライバ部40のライトパルス信号によるオンとオフの繰り返しはあるが、同様にAD(Pw)は0からDA(Pw)の増加に伴って大きくなり、いずれAD(Pw)が基準値Wと等しくなり、その後CPU50はAD(Pr)が基準値wを維持するように制御する。
図6は、LDが再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【0038】
図1では再生パワー時高周波を重畳する高周波重畳回路44の出力値をLDに重畳できる構成としている。なお、高周波重畳回路44と電流加算器46との間の高周波重畳回路44の出力側に設けられたスイッチSW4によってライトパルス信号に連動して記録パワー時に電流加算器46への出力をオフ(OFF)にし、再生パワー時に電流加算器46への出力をオン(ON)にする構成にしている。
【0039】
また、図1ではライトパルス信号で高周波重畳回路44による高周波重畳をオフ(OFF)にする構成にしているが、ライトパルス時、高周波重畳回路44による高周波重畳をオフ(OFF)にせずに重畳量を可変する場合、ライトパルス信号によって高周波重畳回路44の出力を抵抗分圧等によって減衰させたり、あるいは高周波重畳回路を2つ用意しておいてこれを切り替えたり、またあるいは高周波重畳回路44の図示を省略した内部の発振器の出力の電流ゲインを切り替えたりする構成にする必要がある。
ここで、上述したように高周波重畳回路44による高周波重畳のオンとオフでLDの(レーザ駆動電流値)対(発光パワー値)の関係が図15に示したように変化する。
【0040】
例えば、上記レーザコントローラ4において、図4に示したリード期間に図1に示した高周波重畳回路44の出力をオフ(OFF)にする期間を設けて、APCを行うことにより、高周波重畳のオン(ON)時のDA(PrON)と高周波重畳のオフ(OFF)時のDA(PrOFF)を取得し、その差DA(Pr差)=DA(PrOFF)−DA(PrON)を求めておき、次にライト発光を開始し、APCを行ってDA(Pw)からライトパワーの電流効率値を取得する際、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)によって算出し、図1のCPU50内の図示を省略したメモリ内に保持するようにする。なお、上記補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)においてαをかけているのは、図1に示したレーザコントローラ4において、再生パワー制御側と記録パワー制御側で電流ゲインが異なる場合、算出したDA(Pr差)を記録パワー側の電流ゲインに換算する為の係数である。
【0041】
次に、試し書き時あるいはゾーンCLV(ZoneCLV)記録などで記録パワーを変更する場合、上記補正効率値を用い、例えば(Pw−Pr)を2倍にする場合、DA(Pw2倍)は、DA(Pw2倍)=2×(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pr差)×αによって算出する。
ここで市販のレーザドライバ部の仕様書の例を見ると、Pr系のゲインは(minimum93,typical109,maximum127)であり、Pw系のゲインは(minimum190,typical220,maximum260)であり、上記αは概略2倍であるが、上記仕様の場合αは1.49〜2.8の値をとりうることになり、装置によってその効果が大きくばらついてしまう。
【0042】
次に、図1に示したレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1,4に係る機能及び処理を説明する。
上記補正効率値を上記αのバラツキの影響を受けない構成にしている。
図7は、図1に示したレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4は、ステップ(図中「S」で示す)1のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0043】
ステップ2でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ3でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。
ステップ4でAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として記憶すると共に、ステップ5でDA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ6でライトパルス信号をオン(ON)にする。
【0044】
これにより、レーザ光にはDA(Pr)とDA(Pw)を加算した量に比例した電流値が流れるようになると同時に高周波重畳回路44はスイッチSW4によってオフ(OFF)になる。
その状態で、ステップ7でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。
ステップ8でAD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0045】
ステップ9でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ10でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
このようにして取得したDA(Pw)offsetが上述のDA(Pr差)×αに相当するものである。
【0046】
したがって、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pw)offset)によって算出し、CPU50内の図示を省略したメモリに保持するようにし、次の試し書き時あるいはゾーンCLV(ZoneCLV)記録などで記録パワーを変更する場合、上記補正効率値を用いて、例えば(Pw−Pr)を2倍にする場合、DA(Pw2倍)はDA(Pw2倍)=2×(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pw)offsetより算出することにより、ゲイン比率αを用いずにより正確な記録パワーからデータの記録を開始することができる。
【0047】
すなわち、この発明の請求項1,4に係る機能として、図1に示したレーザコントローラ4のLDドライバ部40が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50が上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0048】
さらに、図1に示したLDドライバ部40は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0049】
また、図1に示したS/H回路R32と上記S/H回路W33とがそれぞれ、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値P2による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm2をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm2がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0050】
さらに、図1に示した高周波重畳回路44が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0051】
また、上記CPU50は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源LDの駆動電流のI差値を保持し、上記第2のパワー値P2による発光時又は発光後、上記第2のパワー値P2による上記第2電流値I2の効率値η=(P2−P1)/I2を求め、上記第2電流値I2の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P2−P1)/(I2−I差値)を求め、上記第2のパワー値P2の変更時、上記効率値ηと上記補正効率値と上記I差値とに基づいて上記第2のパワー値P2の変更後の上記第2電流値I2の電流初期値を決定する手段の機能を果たす。
【0052】
さらに、上記CPU50は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0053】
このようにして、高周波重畳がオフの時の駆動電流をDA(PrON)+DA(Pw)offsetとして取得することにより、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pw)offset)として取得することができるので、所定係数αを用いる必要がなく、レーザドライバ部のゲイン差あるいはDA(Pw)側のオフセット分が改善され、データの書き出し記録品質をより向上させることができる。
【0054】
次に、この発明の光源駆動装置の他の実施形態について説明する。
図8は、図2に示したこの発明の光源駆動装置の他の実施形態であるレーザコントローラ4′の内部構成を示すブロック図であり、図1と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
このレーザコントローラ4′は、図1に示したレーザコントローラ4の機能に光源LDに対してピークパワー値(上述の第3のパワー値に相当する)の電流値も加算して出力できるように構成したものである。
また、このレーザコントローラ4′は、第1ライトパルス信号又は第2ライトパルス信号がオン(ON)にされてスイッチSW4がオフ(OFF)されると、高周波重畳回路44′から電流加算器46への高周波重畳電流値の供給が遮断される。
【0055】
ここで、上記ピークパワーについて説明する。
図9は、CD−Rドライブにおいて光ディスクにデータ記録時実際にレーザ光源より出射される発光の様子を示す説明図である。
この発光の仕方は、CD−Rの規格であるオレンジブックに示されている。
図9に示すように、記録パワーの前縁でライトパワーPwよりも高いピークパワーPpでの発光期間を設け、記録パワーの出だしの部分はとりわけ強いパワーで基板上の色素の熱を急峻に上げられるように多少持ち上げる。
図8に示したレーザコントローラ4′では、図1のレーザコントローラ4の動作に加えて、サンプルホールド(S/H)回路によってV(Pp)を取り出すことをせず、CPU50′が制御を行っているDA(Pw)に基づいてDA(Pp)を求めてピークパワーを制御する構成にしている。
【0056】
次に、図8に示したレーザコントローラ4′におけるこの発明の請求項2,4,5に係る機能及び処理を説明する。
CPU50′はD/A変換器P47へ出力する上記DA(Pp)を以下のようにして算出する。
CPU50′は、まず上述と同様にして補正効率値を求め、その補正効率値を用いたDA(Pp)=(Pp−Pw)/補正効率値からDA(Pp)を算出し、D/A変換器P47の出力するデータを可変する。D/A変換器P47の出力した信号はV/I変換器P48によって電流値に変換及び電流増幅されて電流加算器46に入力される。
【0057】
すなわち、この発明の請求項2,4,5に係る機能として、図8に示したレーザコントローラ4′のLDドライバ部40′が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50′が上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1と上記第2のパワー値P2よりも高い値の第3のパワー値P3とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0058】
さらに、図8に示したLDドライバ部40′は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2と上記第3のパワー値P3と上記第2のパワー値P2との差分の第3電流値I3とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0059】
また、図8に示したS/H回路R32と上記S/H回路W33とがそれぞれ、上記前記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値P2による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm2をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50′が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm2がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0060】
さらに、図8に示した高周波重畳回路44′が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0061】
また、上記CPU50′は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源LDの駆動電流のI差値又はそのI差値に比例した比例値を保持し、上記第2のパワー値P2による発光時又は発光後、上記第2のパワー値P2による上記第2電流値I2の効率値η=(P2−P1)/I2を求め、上記第2電流値I2の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P2−P1)/(I2−I差値)を求め、上記補正効率値に基づいて上記第3のパワー値P3の発光を行うための第3電流値I3=(P3−P2)/補正効率値を決定して上記電流供給手段へ与える手段の機能を果たす。
【0062】
さらに、上記CPU50′は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0063】
次に、この発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態について説明する。
図10は、図2に示したこの発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態であるレーザコントローラ4″の内部構成を示すブロック図であり、図1及び図8と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
このレーザコントローラ4″は、図8に示したレーザコントローラ4′のライトパワー側のS/H回路W33をピークパワー検出用のピークホールド回路P36に変更している。このピークホールド回路P36で保持した値はA/D変換器P37によってデータAD(Pp)に変換されてCPU50″へ入力され、CPU50″によって処理可能になり、CPU50″はDA(Pw)offsetを上述と同様にして求めて保持しておく。
【0064】
DA(Pr)は高周波重畳回路44″による高周波重畳信号の加算がオンにされている時の駆動電流値しか流されていないので、DA(Pw)には高周波重畳信号の加算がオフのときと高周波重畳信号の加算がオンのときの差DA(Pr差)が余分に流されることになる。
したがって、DA(Pw)からDA(Pw)offsetを引いたものとDA(Pp)が同じ値になるようにしてやれば良い。
つまり、DA(Pp)とDA(Pw)とDA(Pr差)を用いてDA(Pp)=DA(Pw)−DA(Pr差)とした状態を維持してAPCを行い、補正効率値=(Pp−Pr)/(DA(Pp)+DA(Pw)−DA(Pw)offset)として求め、DA(Pp)=(Pp−Pw)/補正効率値,DA(Pw)=(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pr差)として求めてやる。
【0065】
すなわち、この発明の請求項3,6に係る機能として、図10に示したレーザコントローラ4″のLDドライバ部40″が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30′が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50″か上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1と上記第2のパワー値P2よりも高い値の第3のパワー値P3とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0066】
さらに、図10に示したLDドライバ部40″は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2と上記第3のパワー値P3と上記第2のパワー値P2との差分の第3電流値I3とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0067】
また、図10に示したピークホールド回路P36と上記S/H回路R32とがそれぞれ、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第3のパワー値P3による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm3をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50″が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm3がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0068】
さらに、図10に示した高周波重畳回路44″が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0069】
また、上記CPU50″は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流のI差値又はそのI差値に比例した比例値を保持し、上記第3のパワー値P3による発光時又は発光後、上記第3のパワー値P3による上記第3電流値I3の効率値η=(P3−P1)/(I2+I3)を求め、上記第3電流値I3の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P3−P1)/(I2+I3−I差値)を求め、上記補正効率値に基づいて上記第2のパワー値P2の発光を行うための第2電流値I2=(P2−P1)/補正効率値+I差値と第3電流値I3=(P3−P2)/補正効率値とを決定して上記電流供給手段へ与える手段の機能を果たす。
【0070】
さらに、上記CPU50″は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0071】
次に、レーザダイオードの駆動電流対出射パワーの関係は光ディスクの戻り光がある状態と無い状態で大きく異なる。
これは、とりわけホログラムレーザのようにレーザダイオードと信号検出の受光素子が同一パッケージ内に納まり、レーザ光への戻り光量が多い場合に顕著になる。したがって、上記I差値を求める期間としては、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン(ON)状態で行うのが望ましい。
そこで、次にI差値をより正確に求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
【0072】
この実施形態のレーザコントローラの構成は上記レーザコントローラ4,4′,4″の構成で実現でき、その機能が上述とは若干異なる。
図11は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項7に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)21のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0073】
ステップ22でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ23でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0074】
ステップ24でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ25で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)すると共に、DA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ26でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ27でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0075】
ステップ28でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ29でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0076】
すなわち、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態で上記第1の発光期間と上記第2の発光期間にする機能を果たす。
このようにして、光ディスクの有無の差により、また光ディスクの反射率の違いにより上記I差値に違いが生じるが、記録前のフォーカスON状態で上記I差値を求めるので、より正確なI差値が取得可能であり、従って上記効率値を正しく求めることができ、記録品質をより良好に維持することが可能になる。
【0077】
次に、レーザノイズを低減する為に高周波を重畳する手段を取り、その高周波の重畳をしない場合、あるいは重畳しても少ない量を重畳する場合、最悪フォーカス信号にレーザノイズがのるため、フォーカスサーボ系がフォーカスON状態を保持できず、フォーカスが外れてしまう可能性がある。
そこで、次にフォーカス状態が維持できなくなった場合でもリトライによって救済し、上記I差値を求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
なお、通常の状態ではフォーカスサーボが維持できない状態になることはないが、光ディスクが粗悪な場合あるいは外乱が生じた場合等に本状態が発生する可能性があることをここに断っておく。
【0078】
この実施形態のレーザコントローラの構成は上記レーザコントローラ4,4′,4″の構成で実現でき、その機能が上述のものとは若干異なる。
つまり、フォーカス外れが検出された場合、再度フォーカス引き込みから行うようにしており、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態を維持できなくなってフォーカスオフ状態になってしまった場合、再度フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態にして上記第1の発光期間又は上記第2の発光期間にし、上記オフセット値I2offsetを取得する機能を果たす。
【0079】
図12は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項8に係る処理を示すフローチャート図であり、図11に示した処理に高周波重畳オフ後のフォーカス外れ判定処理が追加されている。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)31のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0080】
ステップ32でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ33でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0081】
ステップ34でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ35で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ36でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ37でフォーカス外れか否かを判断し、フォーカス外れならステップ34へ戻って上述の処理を繰り返し、フォーカス外れでなければステップ38へ進む。
【0082】
ステップ38ではAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
ステップ39でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ40でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0083】
このようにして、I差値を求める際にフォーカスサーボが外れてしまった場合、I差値が求められない可能性があるが、上述のリトライを行うことにより、I差値を確実に求めて上述の補正効率値を正しく求めることができ、常に良好な記録品質を維持することができる。
【0084】
次に、通常の状態ではレーザノイズが高周波重畳により低減できていない状態でも一般的な装置の場合、フォーカスON状態が維持できなくなることはないが、外乱が生じた場合や光ディスクが粗悪な場合、レーザノイズによってフォーカス信号もいわゆるノイズマージンが少ないため、最悪フォーカスON状態が維持できなくなる可能性がある。
一時的な外乱等であれば上述のようにリトライすることによって回避することができるが、継続的な外乱や粗悪な品質の光ディスクの場合、リトライしてもI2offsetが求められない可能性がある。
【0085】
そこで、次にこのようにフォーカス状態でI2offsetが求められなかった場合でも、I2offsetとは異なる値のI2offsetfocusoffより簡易的にI2offsetを求め、擬似的に正しい効率を求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
つまり、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスオン状態がフォーカスオフ状態になってしまってオフセット値I2offsetを取得できない場合、又は数回リトライを行ってもオフセット値I2offsetを取得できない場合、オフセット値I2offsetを所定倍(等倍も含む)にした第2のオフセット値I2offsetfocusoffに変更する機能を果たす。
【0086】
図13は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項9に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)51のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0087】
ステップ52でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ53でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0088】
ステップ54で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ55でライトパルス信号をオンにし、ステップ56でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetfocusoffとして保持(記憶)する。
【0089】
ステップ57でライトパルス信号をオフにし、ステップ58で通常のリードパワーAPCを実行し、ステップ59でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ60で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ61でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ62でフォーカス外れか否かを判断し、フォーカス外れならステップ66でDA(Pr差)=DA(Pr差OFF)×αを算出し、ステップ65で通常のリードパワーAPC動作に戻す。
【0090】
一方、ステップ62の判断でフォーカス外れでなければ、ステップ63でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして保持(記憶)する。その後、ステップ64でライトパルス信号をオフにし、ステップ65で通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0091】
このように、フォーカス引き込み前にDA(Pw)offsetfocusoffを取得して算出するようにしている。
また、フォーカス引き込み後のDA(Pw)offset取得時、フォーカス外れが検出された場合はDA(Pw)offsetはDA(Pw)offsetfocusoffに定数をかけたものとして保持し、高周波重畳をオンの状態に戻し、以降のルーチンに進むようにしている。
なお、図13の処理では一度のフォーカス外れで諦めるようにしているが、複数回フォーカスオン状態での高周波重畳のオフ時のDA(Pr)を求める為のリトライを行うようにしても良い。
【0092】
このようにして、継続的な外乱や粗悪な品質の光ディスクの場合、リトライしてもI2offsetが求められない可能性があり、このようにフォーカス状態でI2offsetが求められなかった場合でも、事前に実験等により求めたI2offsetのフォーカスオンとフォーカスオフの関係式を求めておき、その関係式に基づく処理によってフォーカスオフ時のI2offsetfocusoffを一定倍して簡易的にI2offsetを求め、擬似的に正しい効率を求めて記録品質を維持することができる。
【0093】
次に、年々CD−R/RW装置は記録速度の高速化が図られ、それに伴って記録パワーも大きい値が必要になってきている。ここで、記録パワーを大きくとることは、当然レーザ光の駆動電流値も大きい値が必要であり、記録時第1のパワー値と第2のパワー値をスイッチングすることにより、ノイズレベルの増大を引き起こしている。
【0094】
例えば、記録時のサーボ信号検出を再生パワー発光時にサンプルし、記録パワー発光時ホールドすることによって検出する装置において、上記記録パワーの増大した時に検出信号のS/Nを稼ぐため、記録時の再生パワーを大きくすることによって信号成分を大きくしてS/Nを稼ぐ手段を設け、記録時記録パワーに応じてウォブル信号を再生する再生パワーを変化させる装置が考えられる。
ここで、上記I2offsetはパワーによって異なる為、記録時の再生パワーを再生時の発光パワーから可変する場合、再生時の発光パワーで高周波を重畳する/しないで求めたI2offsetを補正効率値の算出に用いると、補正効率値が正しく求められない。
【0095】
そこで、次に再生時の発光パワーと記録時の再生パワーが異なる場合でも、補正効率値を正しく求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。つまり、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、再生時の発光パワーと記録時の第1のパワー値P1が異なる場合、再生時の発光パワーから記録時の第1のパワー値P1にパワー変更後、上記記録媒体への情報の記録前のオフセット値I2offsetを求める機能を果たす。
【0096】
図14は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項10に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)71のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0097】
ステップ72でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ73でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0098】
ステップ74でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ75で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)した後、DA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ76でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ77でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)R(記録)になるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0099】
ステップ78でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ79でAD(Pr)の基準値をRに戻し、ステップ80でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を調整(APC)する。そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0100】
このように、フォーカス引き込み後、記録時の再生パワーAPCによりAD(Pr)を維持する値になるようにDA(Pr)を制御し、再生パワーを記録時の再生パワーに変更する。このAPCにより維持されているDA(Pr)をDA(PrON)として保持する。そして、DA(Pw)offsetを取得して記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0101】
このようにして、記録前に記録時再生パワーで高周波を重畳する/しない(重畳しても異なる量)でI差値を求めることにより、正しく補正効率値が求まり、従って再生時の発光パワーと記録時の再生パワーが異なる場合でも良好な記録品質を維持することができる。
なお、以上の説明では再生パワー時高周波重畳オン、記録パワー時高周波重畳オフに関して説明をしてきたが、記録パワー時高周波重畳オンでも再生パワー時より少ない量の重畳量を重畳する場合も同様にして実施することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の光源駆動装置によれば、レーザドライバなどのバラツキやレーザドライバあるいはD/Aコンバータが有するオフセットがあってもより高精度に効率を求めてより高速なシステムで書き出し記録品質を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示すこの発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラを用いたCD−Rドライブ等の情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】PD入射光量とPD出力電流値との比例関係を示す図である。
【図4】光源LDから出射される具体的な発光波形例を示す波形図である。
【図5】光源LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【図6】光源LDが再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【図7】図1に示すレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1,4に係る処理を示すフローチャート図である。
【図8】図2に示すこの発明の光源駆動装置の他の実施形態であるレーザコントローラ4′の内部構成を示すブロック図である。
【図9】CD−Rドライブにおいて光ディスクにデータ記録時実際にレーザ光源より出射される発光の様子を示す説明図である。
【図10】図2に示すこの発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態であるレーザコントローラ4″の内部構成を示すブロック図である。
【図11】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項7に係る処理を示すフローチャート図である。
【図12】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項8に係る処理を示すフローチャート図である。
【図13】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項9に係る処理を示すフローチャート図である。
【図14】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項10に係る処理を示すフローチャート図である。
【図15】レーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
【図16】同じくレーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
【符号の説明】
1:スピンドルモータ 2:光ピックアップ
3:モータドライバ 4:レーザコントローラ
5:リードアンプ 6:CDエンコーダ
7:ATIPデコーダ 8:CDデコーダ
9:サーボ 10:CD−ROMエンコーダ
11:バッファRAM 12:CD−ROMデコーダ
13:D/Aコンバータ 14:バッファマネージャ
15:インタフェース(I/F)
16:ROM 17:RAM
18,50,50′,50″:CPU
20:光ディスク 30,30′:APC制御部
31:I/V変換器 32:S/H回路R
33:S/H回路W 34:A/D変換器R
35:A/D変換器W 36:ピークホールド回路P
37:A/D変換器P
40,40′,40″:LDドライバ部
41:D/A変換器R 42:D/A変換器W
43:V/I変換器R
44,44′,44″:高周波重畳回路
45:V/I変換器W 46:電流加算器
47:D/A変換器P 48:V/I変換器P
LD:光源 PD:フォトディテクタ
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録媒体に記録時ピットを形成する記録パワーとピットを形成しない再生パワーを交互に繰り返すCD−RドライブやCD−RWドライブ等の装置に用いられるレーザ駆動制御回路等の光源駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザダイオードの駆動電流値である(レーザ駆動電流値)対レーザダイオードのレーザ出射パワー値である(発光パワー値)との関係は高周波重畳の量により変化する。
図15及び図16は、レーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
記録時高周波を重畳しない記録パワー値と高周波を重畳した再生パワー値を交互に繰り返した場合、再生パワー値は高周波を重畳した状態で制御される為、図15に示すように、再生パワー値分のレーザ駆動電流値は高周波を重畳した時のレーザダイオードの(レーザ駆動電流値)対(発光パワー値)の関係より決定される。
【0003】
一方、記録パワー値で発光時高周波を重畳しない場合もしくは少ない量の高周波を重畳した場合は再生パワー値分の電流はもっと大きい値であるが、その分は供給されないので、図16に示すように、結局再生パワー値分の電流に加算すべき記録パワー値分の電流が大きく見えてしまう。
つまり、図16中の真の効率値に対して記録パワー分の電流効率値に誤差が生じてしまうことになる(図中「誤差を含んだ効率値の部分」)。
従来の光源駆動装置では、上記誤差があっても記録速度が遅いために所望のパワー値に達することができた(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平06−223399号公報
【特許文献2】
特開平11−235779号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術では、記録速度が速くなった場合が十分考慮されていないので、記録媒体への記録速度がどんどん早くなり、所望のパワー値に達する前に一記録パワー期間が終了してしまう事態が生じてしまい、その結果として最適な記録パワー値が得られずに記録品質が低下してしまうという問題があった。
また、ゾーンCLV(ZoneCLV)記録などにより、ある位置から記録速度と共に記録パワーを変更する場合、変更のパワーが早く所望のパワーに達しないと達するまでの時間は記録品質が低下してしまう。そこで、記録速度が速い場合のテスト記録の際に設定パワーと実際の発光パワーのずれによる記録品質の低下を防ぐようにするとよい。
【0006】
例えば、ライト前に高周波重畳回路の出力をオフ(OFF)する期間を設けて自動パワー制御(Auto Power Control:APC)を行うことにより、高周波重畳のオン(ON)時のDA(PrON)と高周波重畳のオフ(OFF)時のDA(PrOFF)を取得し、その差DA(Pr差)=DA(PrOFF)−DA(PrON)を求めておき、次にライト発光を開始し、APCを行ってDA(Pw)からライトパワーの電流効率値を取得する際、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)とする。
【0007】
ここで上記補正効率の演算式においてαをかけているのは再生パワー制御側と記録パワー側で電流ゲインが異なる場合に、算出したDA(Pr差)を記録パワー側の電流ゲインに換算する為の係数としているが、その係数は実際に市販されているレーザドライバなどでは10%程度のバラツキをもっており、したがって装置毎に大きくバラツキがあり、また、DA(Pw)にオフセットがあるなどにより、改善はされてもより高速なシステムでの検討が不十分であるという問題があった。
【0008】
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、レーザドライバなどのバラツキやレーザドライバあるいはD/Aコンバータが有するオフセットがあってもより高精度に効率を求めてより高速なシステムで書き出し記録品質を上げられるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、次の(1)〜(7)の光源駆動装置を提供する。
(1)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値を保持し、上記第2のパワー値による発光時又は発光後、上記第2のパワー値による上記第2電流値の効率値を求め、上記第2電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記第2のパワー値の変更時、上記効率値と上記補正効率値と上記電流差値とに基づいて上記第2のパワー値の変更後の上記第2電流値の電流初期値を決定する手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0010】
(2)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と上記第1のパワー値と上記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値と上記第3のパワー値と上記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値又はその電流差値に比例した比例値を保持し、上記第2のパワー値による発光時又は発光後、上記第2のパワー値による上記第2電流値の効率値を求め、上記第2電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記補正効率値に基づいて上記第3のパワー値の発光を行うための第3電流値を決定して上記電流供給手段へ与える手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0011】
(3)記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、上記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源に第1のパワー値とその第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と上記第1のパワー値と上記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、上記電流供給手段は、上記第1のパワー値による発光時の第1電流値と上記第2のパワー値と上記第1のパワー値との差分の第2電流値と上記第3のパワー値と上記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値時の高周波電流値を上記第1電流値に重畳する手段と、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値時に上記高周波電流値の重畳をオフ又は上記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第3のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記第1のパワー値による発光時の上記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、上記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値及び上記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流の電流差値又はその電流差値に比例した比例値を保持し、上記第3のパワー値による発光時又は発光後、上記第3のパワー値による上記第3電流値の効率値を求め、上記第3電流値の効率値を上記電流差値で補正した補正効率値を求め、上記補正効率値に基づいて上記第2のパワー値の発光を行うための第2電流値と第3電流値とを決定して上記電流供給手段へ与える手段を有し、上記電流差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値のみによる制御の上記第1電流値を保持した状態で、上記第2電流値にオフセット値を加算した状態で上記第1のパワー値になるように上記第2電流値の出力を制御し、上記電流差値を上記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けた光源駆動装置。
【0012】
(4)(1)又は(2)の光源駆動装置において、上記第2電流値の効率値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/上記第2電流値,上記補正効率値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値−上記電流差値)である光源駆動装置。
(5)(2)の光源駆動装置において、上記第3電流値=(上記第3のパワー値−上記第2のパワー値)/上記補正効率値である光源駆動装置。
(6)(3)の光源駆動装置において、上記第3電流値の効率値=(上記第3のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値+上記第3電流値),上記補正効率値=(上記第3のパワー値−上記第1のパワー値)/(上記第2電流値+上記第3電流値−上記電流差値),上記第2電流値=(上記第2のパワー値−上記第1のパワー値)/上記補正効率値+上記電流差値,上記第3電流値=(上記第3のパワー値−上記第2のパワー値)/上記補正効率値である光源駆動装置。
(7)(1)乃至(6)のいずれかの光源駆動装置において、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態で上記第1の発光期間と上記第2の発光期間にするようにした光源駆動装置。
(8)(7)の光源駆動装置において、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態を維持できなくなってフォーカスオフ状態になってしまった場合、再度フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態にして上記第1の発光期間又は上記第2の発光期間にし、上記オフセット値を取得するようにした光源駆動装置。
(9)(7)又は(8)の光源駆動装置において、上記フォーカスオン状態がフォーカスオフ状態になってしまって上記オフセット値を取得できない場合、又は数回リトライを行っても上記オフセット値を取得できない場合、上記オフセット値を所定倍にした第2のオフセット値に変更するようにした光源駆動装置。
(10)(1)乃至(9)のいずれかの光源駆動装置において、再生時の発光パワー値と記録時の第1のパワー値が異なる場合、再生時の発光パワー値から記録時の第1のパワー値にパワー値変更後、上記記録媒体への情報の記録前のオフセット値を求めるようにした光源駆動装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラを用いたCD−Rドライブ等の情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
図2に示す情報記録再生装置はCD−Rドライブ等の光ディスク装置であり、CDやCD−ROMディスク等の読み出し専用記録媒体の情報の再生や、一度だけ書き込み可能なCDフォーマットに準拠したディスクであるCD−Rディスク(Compact Disc−Recordableディスク)等の記録媒体に対する情報の記録及び再生を行う。
【0014】
上記記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)はディスク基板上にデータ列をピットと呼ばれる穴の有無で表現し、ディスク基板上にレーザ光をあてて、その反射光変化でピットの有無に基づくデータを読み取る。そのデータ列はレコードのようにディスク基板上に螺旋状にならべられている。その螺旋状に配された線をトラックと呼んでおり、隣りあうトラック間の距離は1.6ミクロンである。
【0015】
この情報記録再生装置は、図2に示すように、ROM16,CPU18,RAM17等からなるマイクロコンピュータを内蔵し、CPU18がROM16に格納された制御プログラムに基づいてRAM17を用いた制御処理を実行し、スピンドルモータ(Spindle Motor)1によってCD,CD−ROMディスク,CD−Rディスク等の光ディスク(記録媒体)20を回転駆動して、光ディスク20に対するデータの記録及び再生を行う。
モータドライバ(Motor Driver)3とサーボ(Servo)9は、スピンドルモータ1が一定速度で回転駆動するように制御する。
【0016】
光ピックアップ(Pick Up)2は、光ディスク20に照射するレーザ光を発光する半導体レーザ光源であるレーザダイオード(Laser Diode:LD),レンズ等の光学系,レーザ光Lの焦点が光ディスク20に合うようにレンズの位置を光ディスク20の基板に対して垂直方向に動かす機構であるフォーカスアクチュエータ,レーザ光Lの焦点が光ディスク20の基板上に形成されたトラックをトレースするように光ディスク20の半径方向(スレッジ方向)にレンズを動かす機構であるトラックアクチュエータ,光ディスク20に照射したレーザ光Lの反射光を受光する受光素子であるフォトディテクタ(Photo Detector:PD),ポジションセンサ等を内蔵しており(これらは公知なので図2には図示を省略した)、レーザ光Lを光ディスクに照射する。
【0017】
また,光ピックアップ2の全体部は、同じく公知なので図示を省略したシークモータによってスレッジ方向に移動可能である。上記フォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シークモータは、受光素子,ポジションセンサから得られた信号に基づいてモータドライバ3とサーボ9によってレーザ光Lのスポットが光ディスク20の基板上の目的の場所に位置するように制御される。
【0018】
光ディスク20に記録されたデータを読み出す場合(データ再生の場合)、光ピックアップ2で得られた再生信号はリードアンプ(Read Amp)5で増幅されてイコライザ処理や2値化(デジタル化)された後、CDデコーダ(CDDecoder)8に入力されてEFM復調される。そのEFMはEightto Fourteen Modulationの略であり、光ディスク20には光学的に再生又は記録し易いように8ビット(bit)データを14ビットのデータに変調したデータが書かれている。EFM復調されたデータはCD−ROMデコーダ12でデインタリーブ(並べ替え直し)とエラー訂正の処理を受ける。
【0019】
その後、そのデータはバッファマネージャ(Buffer Manager)14によって一旦バッファRAM(Buffer RAM)11に蓄えられ、セクタデータとしてそろった段階でATAPIやSCSI等のインタフェース(I/F)15を介してホストコンピュータに一気に送られる。
また、光ディスク20に記録されたデータが音楽データの場合、CDデコーダ8から出てきたデータはD/Aコンバータ13に入力されてアナログのオーディオ信号が取り出される。
【0020】
一方、光ディスク20へデータを書き込む場合(データ記録の場合)、インタフェース15を通してホストコンピュータから送られてきたデータをバッファマネージャ14によって一旦バッファRAM11に蓄え、バッファRAM11にある程度データが貯まったところで書き込みを開始するが、その前にレーザ光Lのスポット(レーザスポット)を書き込み開始地点に位置させなければならない。その開始地点はトラックの蛇行によって予め光ディスク20に刻まれているウォブル信号から求められる。そのウォブル信号にはATIPと呼ばれる絶対時間情報が含まれており、上述のデータの読み出し時の処理で得られたリードアンプ5からの信号に基づいてATIPデコーダ7によってその絶対時間情報が取り出せる。
【0021】
ATIPデコーダ7が生成する同期信号はCDエンコーダ6に入力されて正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM11のデータはCD−ROMエンコーダ10やCDエンコーダ6でエラー訂正コードの不可やインターリーブ(並べ替え)が行われた後にEFM変調され、レーザコントローラ(Laser Controller)4,光ピックアップ2を介して光ディスク20に記録される。
【0022】
図1は、図2に示したこの発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラの内部構成を示すブロック図である。
同図には、上記レーザコントローラ(レーザコントローラ回路)4の内部構成を、図1の光ピックアップ2に搭載されたLD及びそのLDの出射パワーをモニタする為の素子であるPDと共に示している。
このレーザコントローラ4では、LDから出射されたレーザ光の一部はパワーモニタであるPDに入射される。そのPDは、図3に示すように、入射されるレーザ光のパワーであるPD入射光量に比例した電流値であるPD出力電流値を出力する。
【0023】
例えば、光ディスク20としてCD−Rディスクにデータ記録を行う際には、LD(光源)に第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行い、LDからは第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2が繰り返し出射される。その第1のパワー値P1と第2のパワー値P2の出射される時間は記録するEFM信号に基づいたものである。
つまり、出射される時間はある単位をTとするとTの3〜11のうちの整数倍された長さである。実際には、上記3〜11のうちの整数倍の時間長を記録品質をよくするため、若干短くあるいは若干長くしたりするが、本発明の主旨と関係ないのでその詳細な説明は省略する。
【0024】
上記第1のパワー値P1は、一般的には光ディスクからデータ(情報)を読み出す再生時のパワー値(Pr)であり、第2のパワー値P2は光ディスクの記録膜である有機色素に十分な熱を与えて基板上にに良好なピットを形成するための記録パワー値(Pw)である。
【0025】
図4は、LDから出射される具体的な発光波形例を示す波形図である。
同図において、時間t(ライトスタート)よりも前の波形部分が光ディスクからデータを読み出す場合の発光波形であり、時間t(ライトスタート)よりも後の波形部分が光ディスクにデータを書き込む場合の発光波形である。
光ディスクのデータを読み出す場合、LDからは一般的に1mW以下(より具体的には0.4mW等)の再生パワー値Prが一定光量で出力される。
【0026】
一方、記録時は再生パワー値Prと記録パワー値Pwの発光が繰り返される。記録パワー値Pwは、一般に数mW〜数10mWである(より具体的には5mW〜40mWの間で実際に試し書き込みを行って記録特性が良いパワーが選ばれる)。記録パワー値Pwも再生パワー値Prと同様にAPCされて一定光量が保たれる。すなわち、この発明の請求項1に係る第1のパワー値P1が上記再生パワー値Prに、第2のパワー値P2が上記記録パワー値Pwにそれぞれ相当する。
【0027】
次に、図1と図4に基づいてレーザコントローラ4における上記APCについて説明する。
このレーザコントローラ4は、上述した光出力レベルモニタ手段に相当するAPC制御部30と、同じく上述した電流供給手段に相当するLDドライバ部40とからなる。
まず、PDに入射された光は光電変換によって光量に比例した電流値のかたちで出力される。つまり、LDから出射されるレーザ光の発光波形が図4に示したような波形の場合、図4の縦軸を電流値に置き換えたような波形が出力される。次にI/V変換器(I/V変換回路)31によって上記電流値を電圧値に変換する。ここで、I/V変換器31によって出力される電圧値を第1のパワー値P1に相当する再生パワー値の電圧値をV(Pr),第2のパワー値P2に相当する記録パワー値の電圧値をV(Pw)とする。
【0028】
すなわち、この発明の請求項1に係る第1のパワー値による発光時の光出力検出手段の出力値Vm1が上記電圧値V(Pr)に、第2のパワー値による発光時の光出力検出手段の出力値Vm2が上記電圧値V(Pw)にそれぞれ相当する。その出力は、再生時はV(Pr)レベルのみの信号であるが、記録時はV(Pr)とV(Pw)が交互に変化する信号であるため、サンプルホールド(S/H)回路R32(ボトムホールド回路でも良い)とサンプルホールド(S/H)回路W33(ピークホールド回路でも良い)によって電圧値V(Pr)とV(Pw)に分離される。
【0029】
また、S/H回路R32に入力するサンプル信号Rは、再生時は常にS/H回路R32内のスイッチSW1をオン(ON)にする信号であり、記録時は記録時の再生パワーレベルが出射されている期間あるいはそれよりも若干短い期間のみS/H回路R32内のスイッチSW1をオン(ON)にし、記録パワーレベルが出射されている期間はS/H回路R32内のスイッチSW1をオフ(OFF)にし、S/H回路R32内のコンデンサCで再生パワーレベルに対応した電圧V(Pr)のみを取り出すようにコントロールされる信号である。
【0030】
一方、S/H回路W33に入力するサンプル信号Wは、再生時は常にS/H回路W33内のスイッチSW2をオフ(OFF)にする信号であり、記録時は記録時の記録パワーレベルが出射されている期間あるいはそれよりも若干短い期間のみS/H回路W33内のスイッチSW2をオン(ON)にし、記録時の再生パワーレベルが出射されている期間はS/H回路W33内のスイッチSW2をオフ(OFF)にし、S/H回路W33内のコンデンサCで記録パワーレベルに対応した電圧V(Pw)のみを取り出すようにコントロールされる信号である。
【0031】
上記S/H回路R32と上記S/H回路W33によるサンプルホールドでそれぞれ分離された各V(Pr)及びV(Pw)は、それぞれA/D変換器R34とA/D変換器W35によってデータの形にされ、CPU50に入力として与えられる。その各々のデータをAD(Pr),AD(Pw)とする。
【0032】
CPU50は、上記AD(Pr)及びAD(Pw)が所望の値(基準値Rと基準値W)になるようにD/A変換器R41及びD/A変換器W42の出力するデータを可変する。その各々のデータをDA(Pr)、DA(Pw)とする。
上記D/A変換器R41と上記D/A変換器W42の出力は、それぞれV/I変換器R43とV/I変換器W45によって電流値に変換及び電流増幅されて電流加算器46に入力される。
そして、電流加算器46で加算された電流はLDに流れ、LDからレーザ光が出射される。その出射光がPDに入射されるため、誤差増幅器を中心にフィードバックループが形成される。
【0033】
上述のように構成されたフィードバックループにより、基準値によって決定される一定パワーがLDから出射されることになる。
実際には、その基準値と出射パワーとの関係を装置製造工程などにおいて求めておく。あるいは、予め決めた基準値と出射パワーとの関係になるように調整する。こうしてLDから出射されるパワーが一定になるように制御することをAPCという。LDから出射するパワーを可変したい場合はこの基準値を可変することにより実現できる。
【0034】
上記V/I変換器R43と上記電流加算器46との間の上記V/I変換器R43の出力側に挿入されたスイッチSW3は、LDからレーザ光を出射する際にはLDオン(ON)信号によってオン(ON)にされ、上記V/I変換器W45と上記電流加算器46との間の上記V/I変換器W45の出力側に挿入されたスイッチSW5は、記録時の記録パワーレベルの期間のみスイッチSW5をオン(ON)にするライトパルス信号によってコントロールされる。
上記各スイッチSW1,SW2,SW5の制御信号、つまりサンプル信号R,サンプル信号W,ライトパルス信号は、図2のCDエンコーダ6によって出力される信号である。また、スイッチSW3の制御信号であるLDオン信号はLDドライバ部40で出力する。
【0035】
さて、以上で定常的な発光状態に関して説明したが、次に、LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合、及び再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合に関して説明する。
【0036】
まず、LDからレーザ光が出射されていない状態ではV(Pr)=0である。次に再生パワーで発光を開始する場合にはCPU50からのDA(Pr)を0にした状態で、LDドライバ部40のLDオン信号でスイッチSW3をオンにする。当然、V(Pr)=0なのでCPU50は基準値Rに比べてAD(Pr)が小さいのでDA(Pr)を徐々に上げていき、いずれAD(Pr)が基準値Rと等しくなり、その後CPU50はAD(Pr)が基準値Rになるように維持する。図5は、LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【0037】
同様にして、再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合もS/H回路R32とS/H回路W33のスイッチのオンとオフ(ON/OFF)の繰り返しやLDドライバ部40のライトパルス信号によるオンとオフの繰り返しはあるが、同様にAD(Pw)は0からDA(Pw)の増加に伴って大きくなり、いずれAD(Pw)が基準値Wと等しくなり、その後CPU50はAD(Pr)が基準値wを維持するように制御する。
図6は、LDが再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【0038】
図1では再生パワー時高周波を重畳する高周波重畳回路44の出力値をLDに重畳できる構成としている。なお、高周波重畳回路44と電流加算器46との間の高周波重畳回路44の出力側に設けられたスイッチSW4によってライトパルス信号に連動して記録パワー時に電流加算器46への出力をオフ(OFF)にし、再生パワー時に電流加算器46への出力をオン(ON)にする構成にしている。
【0039】
また、図1ではライトパルス信号で高周波重畳回路44による高周波重畳をオフ(OFF)にする構成にしているが、ライトパルス時、高周波重畳回路44による高周波重畳をオフ(OFF)にせずに重畳量を可変する場合、ライトパルス信号によって高周波重畳回路44の出力を抵抗分圧等によって減衰させたり、あるいは高周波重畳回路を2つ用意しておいてこれを切り替えたり、またあるいは高周波重畳回路44の図示を省略した内部の発振器の出力の電流ゲインを切り替えたりする構成にする必要がある。
ここで、上述したように高周波重畳回路44による高周波重畳のオンとオフでLDの(レーザ駆動電流値)対(発光パワー値)の関係が図15に示したように変化する。
【0040】
例えば、上記レーザコントローラ4において、図4に示したリード期間に図1に示した高周波重畳回路44の出力をオフ(OFF)にする期間を設けて、APCを行うことにより、高周波重畳のオン(ON)時のDA(PrON)と高周波重畳のオフ(OFF)時のDA(PrOFF)を取得し、その差DA(Pr差)=DA(PrOFF)−DA(PrON)を求めておき、次にライト発光を開始し、APCを行ってDA(Pw)からライトパワーの電流効率値を取得する際、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)によって算出し、図1のCPU50内の図示を省略したメモリ内に保持するようにする。なお、上記補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pr差)×α)においてαをかけているのは、図1に示したレーザコントローラ4において、再生パワー制御側と記録パワー制御側で電流ゲインが異なる場合、算出したDA(Pr差)を記録パワー側の電流ゲインに換算する為の係数である。
【0041】
次に、試し書き時あるいはゾーンCLV(ZoneCLV)記録などで記録パワーを変更する場合、上記補正効率値を用い、例えば(Pw−Pr)を2倍にする場合、DA(Pw2倍)は、DA(Pw2倍)=2×(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pr差)×αによって算出する。
ここで市販のレーザドライバ部の仕様書の例を見ると、Pr系のゲインは(minimum93,typical109,maximum127)であり、Pw系のゲインは(minimum190,typical220,maximum260)であり、上記αは概略2倍であるが、上記仕様の場合αは1.49〜2.8の値をとりうることになり、装置によってその効果が大きくばらついてしまう。
【0042】
次に、図1に示したレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1,4に係る機能及び処理を説明する。
上記補正効率値を上記αのバラツキの影響を受けない構成にしている。
図7は、図1に示したレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4は、ステップ(図中「S」で示す)1のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0043】
ステップ2でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ3でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。
ステップ4でAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として記憶すると共に、ステップ5でDA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ6でライトパルス信号をオン(ON)にする。
【0044】
これにより、レーザ光にはDA(Pr)とDA(Pw)を加算した量に比例した電流値が流れるようになると同時に高周波重畳回路44はスイッチSW4によってオフ(OFF)になる。
その状態で、ステップ7でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。
ステップ8でAD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0045】
ステップ9でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ10でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
このようにして取得したDA(Pw)offsetが上述のDA(Pr差)×αに相当するものである。
【0046】
したがって、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pw)offset)によって算出し、CPU50内の図示を省略したメモリに保持するようにし、次の試し書き時あるいはゾーンCLV(ZoneCLV)記録などで記録パワーを変更する場合、上記補正効率値を用いて、例えば(Pw−Pr)を2倍にする場合、DA(Pw2倍)はDA(Pw2倍)=2×(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pw)offsetより算出することにより、ゲイン比率αを用いずにより正確な記録パワーからデータの記録を開始することができる。
【0047】
すなわち、この発明の請求項1,4に係る機能として、図1に示したレーザコントローラ4のLDドライバ部40が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50が上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0048】
さらに、図1に示したLDドライバ部40は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0049】
また、図1に示したS/H回路R32と上記S/H回路W33とがそれぞれ、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値P2による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm2をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm2がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0050】
さらに、図1に示した高周波重畳回路44が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0051】
また、上記CPU50は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源LDの駆動電流のI差値を保持し、上記第2のパワー値P2による発光時又は発光後、上記第2のパワー値P2による上記第2電流値I2の効率値η=(P2−P1)/I2を求め、上記第2電流値I2の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P2−P1)/(I2−I差値)を求め、上記第2のパワー値P2の変更時、上記効率値ηと上記補正効率値と上記I差値とに基づいて上記第2のパワー値P2の変更後の上記第2電流値I2の電流初期値を決定する手段の機能を果たす。
【0052】
さらに、上記CPU50は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0053】
このようにして、高周波重畳がオフの時の駆動電流をDA(PrON)+DA(Pw)offsetとして取得することにより、補正効率値=(Pw−Pr)/(DA(Pw)−DA(Pw)offset)として取得することができるので、所定係数αを用いる必要がなく、レーザドライバ部のゲイン差あるいはDA(Pw)側のオフセット分が改善され、データの書き出し記録品質をより向上させることができる。
【0054】
次に、この発明の光源駆動装置の他の実施形態について説明する。
図8は、図2に示したこの発明の光源駆動装置の他の実施形態であるレーザコントローラ4′の内部構成を示すブロック図であり、図1と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
このレーザコントローラ4′は、図1に示したレーザコントローラ4の機能に光源LDに対してピークパワー値(上述の第3のパワー値に相当する)の電流値も加算して出力できるように構成したものである。
また、このレーザコントローラ4′は、第1ライトパルス信号又は第2ライトパルス信号がオン(ON)にされてスイッチSW4がオフ(OFF)されると、高周波重畳回路44′から電流加算器46への高周波重畳電流値の供給が遮断される。
【0055】
ここで、上記ピークパワーについて説明する。
図9は、CD−Rドライブにおいて光ディスクにデータ記録時実際にレーザ光源より出射される発光の様子を示す説明図である。
この発光の仕方は、CD−Rの規格であるオレンジブックに示されている。
図9に示すように、記録パワーの前縁でライトパワーPwよりも高いピークパワーPpでの発光期間を設け、記録パワーの出だしの部分はとりわけ強いパワーで基板上の色素の熱を急峻に上げられるように多少持ち上げる。
図8に示したレーザコントローラ4′では、図1のレーザコントローラ4の動作に加えて、サンプルホールド(S/H)回路によってV(Pp)を取り出すことをせず、CPU50′が制御を行っているDA(Pw)に基づいてDA(Pp)を求めてピークパワーを制御する構成にしている。
【0056】
次に、図8に示したレーザコントローラ4′におけるこの発明の請求項2,4,5に係る機能及び処理を説明する。
CPU50′はD/A変換器P47へ出力する上記DA(Pp)を以下のようにして算出する。
CPU50′は、まず上述と同様にして補正効率値を求め、その補正効率値を用いたDA(Pp)=(Pp−Pw)/補正効率値からDA(Pp)を算出し、D/A変換器P47の出力するデータを可変する。D/A変換器P47の出力した信号はV/I変換器P48によって電流値に変換及び電流増幅されて電流加算器46に入力される。
【0057】
すなわち、この発明の請求項2,4,5に係る機能として、図8に示したレーザコントローラ4′のLDドライバ部40′が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50′が上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1と上記第2のパワー値P2よりも高い値の第3のパワー値P3とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0058】
さらに、図8に示したLDドライバ部40′は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2と上記第3のパワー値P3と上記第2のパワー値P2との差分の第3電流値I3とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0059】
また、図8に示したS/H回路R32と上記S/H回路W33とがそれぞれ、上記前記記録媒体への情報の記録動作時、上記第2のパワー値P2による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm2をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50′が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm2がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0060】
さらに、図8に示した高周波重畳回路44′が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0061】
また、上記CPU50′は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源LDの駆動電流のI差値又はそのI差値に比例した比例値を保持し、上記第2のパワー値P2による発光時又は発光後、上記第2のパワー値P2による上記第2電流値I2の効率値η=(P2−P1)/I2を求め、上記第2電流値I2の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P2−P1)/(I2−I差値)を求め、上記補正効率値に基づいて上記第3のパワー値P3の発光を行うための第3電流値I3=(P3−P2)/補正効率値を決定して上記電流供給手段へ与える手段の機能を果たす。
【0062】
さらに、上記CPU50′は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0063】
次に、この発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態について説明する。
図10は、図2に示したこの発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態であるレーザコントローラ4″の内部構成を示すブロック図であり、図1及び図8と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
このレーザコントローラ4″は、図8に示したレーザコントローラ4′のライトパワー側のS/H回路W33をピークパワー検出用のピークホールド回路P36に変更している。このピークホールド回路P36で保持した値はA/D変換器P37によってデータAD(Pp)に変換されてCPU50″へ入力され、CPU50″によって処理可能になり、CPU50″はDA(Pw)offsetを上述と同様にして求めて保持しておく。
【0064】
DA(Pr)は高周波重畳回路44″による高周波重畳信号の加算がオンにされている時の駆動電流値しか流されていないので、DA(Pw)には高周波重畳信号の加算がオフのときと高周波重畳信号の加算がオンのときの差DA(Pr差)が余分に流されることになる。
したがって、DA(Pw)からDA(Pw)offsetを引いたものとDA(Pp)が同じ値になるようにしてやれば良い。
つまり、DA(Pp)とDA(Pw)とDA(Pr差)を用いてDA(Pp)=DA(Pw)−DA(Pr差)とした状態を維持してAPCを行い、補正効率値=(Pp−Pr)/(DA(Pp)+DA(Pw)−DA(Pw)offset)として求め、DA(Pp)=(Pp−Pw)/補正効率値,DA(Pw)=(Pw−Pr)/補正効率値+DA(Pr差)として求めてやる。
【0065】
すなわち、この発明の請求項3,6に係る機能として、図10に示したレーザコントローラ4″のLDドライバ部40″が、記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源LDへの電流供給手段の機能を、上記APC制御部30′が上記光源LDの発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段の機能をそれぞれ果たす。また、上記CPU50″か上記記録媒体への情報の記録動作時、上記光源LDに第1のパワー値P1とその第1のパワー値P1よりも高い値の第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1と上記第2のパワー値P2よりも高い値の第3のパワー値P3とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段の機能をそれぞれ果たす。
【0066】
さらに、図10に示したLDドライバ部40″は、上記第1のパワー値P1による発光時の第1電流値I1と上記第2のパワー値P2と上記第1のパワー値P1との差分の第2電流値I2と上記第3のパワー値P3と上記第2のパワー値P2との差分の第3電流値I3とを加算して出力する手段と、上記第1のパワー値P1時の高周波電流値Ihfを上記第1電流値I1に重畳する手段と、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3時に上記高周波電流値Ihfの重畳をオフ又は上記高周波電流値Ihfと異なる高周波電流値Ihf2に切り替える手段との機能を有している。
【0067】
また、図10に示したピークホールド回路P36と上記S/H回路R32とがそれぞれ、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第3のパワー値P3による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm3をホールドする手段と、上記第1のパワー値P1による発光時の上記光出力検出手段の出力値Vm1をホールドする手段の機能を果たし、上記CPU50″が上記ホールドした各出力値Vm1及びVm3がそれぞれ所望値になるように上記電流供給手段を制御する制御手段の機能を果たす。
【0068】
さらに、図10に示した高周波重畳回路44″が、上記記録媒体への情報の記録動作時、上記第1のパワー値P1による発光時に高周波を重畳し、上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時には高周波を重畳しないようにする又は上記第1のパワー値P1による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段の機能を果たす。
【0069】
また、上記CPU50″は、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳した第1の発光期間と、上記第1のパワー値P1で高周波を重畳しない発光期間又は上記第2のパワー値P2及び上記第3のパワー値P3による発光時に重畳する量の高周波を重畳した上記第1のパワー値P1での発光期間である第2の発光期間とを設け、上記第1の発光期間と上記第2の発光期間との上記光源の駆動電流のI差値又はそのI差値に比例した比例値を保持し、上記第3のパワー値P3による発光時又は発光後、上記第3のパワー値P3による上記第3電流値I3の効率値η=(P3−P1)/(I2+I3)を求め、上記第3電流値I3の効率値ηを上記I差値で補正した補正効率値=(P3−P1)/(I2+I3−I差値)を求め、上記補正効率値に基づいて上記第2のパワー値P2の発光を行うための第2電流値I2=(P2−P1)/補正効率値+I差値と第3電流値I3=(P3−P2)/補正効率値とを決定して上記電流供給手段へ与える手段の機能を果たす。
【0070】
さらに、上記CPU50″は、上記I差値の取得時、上記記録媒体への情報の記録前に、上記第1の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御を行い、上記第2の発光期間では上記第1電流値I1のみによる制御の上記第1電流値I1を保持した状態で、上記第2電流値I2にオフセット値I2offsetを加算した状態で上記第1のパワー値P1になるように上記第2電流値I2の出力を制御し、上記I差値を上記第2電流値I2に基づくオフセット値I2offsetとして取得する手段の機能を果たす。
【0071】
次に、レーザダイオードの駆動電流対出射パワーの関係は光ディスクの戻り光がある状態と無い状態で大きく異なる。
これは、とりわけホログラムレーザのようにレーザダイオードと信号検出の受光素子が同一パッケージ内に納まり、レーザ光への戻り光量が多い場合に顕著になる。したがって、上記I差値を求める期間としては、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン(ON)状態で行うのが望ましい。
そこで、次にI差値をより正確に求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
【0072】
この実施形態のレーザコントローラの構成は上記レーザコントローラ4,4′,4″の構成で実現でき、その機能が上述とは若干異なる。
図11は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項7に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)21のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0073】
ステップ22でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ23でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0074】
ステップ24でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ25で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)すると共に、DA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ26でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ27でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0075】
ステップ28でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ29でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0076】
すなわち、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態で上記第1の発光期間と上記第2の発光期間にする機能を果たす。
このようにして、光ディスクの有無の差により、また光ディスクの反射率の違いにより上記I差値に違いが生じるが、記録前のフォーカスON状態で上記I差値を求めるので、より正確なI差値が取得可能であり、従って上記効率値を正しく求めることができ、記録品質をより良好に維持することが可能になる。
【0077】
次に、レーザノイズを低減する為に高周波を重畳する手段を取り、その高周波の重畳をしない場合、あるいは重畳しても少ない量を重畳する場合、最悪フォーカス信号にレーザノイズがのるため、フォーカスサーボ系がフォーカスON状態を保持できず、フォーカスが外れてしまう可能性がある。
そこで、次にフォーカス状態が維持できなくなった場合でもリトライによって救済し、上記I差値を求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
なお、通常の状態ではフォーカスサーボが維持できない状態になることはないが、光ディスクが粗悪な場合あるいは外乱が生じた場合等に本状態が発生する可能性があることをここに断っておく。
【0078】
この実施形態のレーザコントローラの構成は上記レーザコントローラ4,4′,4″の構成で実現でき、その機能が上述のものとは若干異なる。
つまり、フォーカス外れが検出された場合、再度フォーカス引き込みから行うようにしており、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態を維持できなくなってフォーカスオフ状態になってしまった場合、再度フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態にして上記第1の発光期間又は上記第2の発光期間にし、上記オフセット値I2offsetを取得する機能を果たす。
【0079】
図12は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項8に係る処理を示すフローチャート図であり、図11に示した処理に高周波重畳オフ後のフォーカス外れ判定処理が追加されている。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)31のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0080】
ステップ32でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ33でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0081】
ステップ34でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ35で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ36でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ37でフォーカス外れか否かを判断し、フォーカス外れならステップ34へ戻って上述の処理を繰り返し、フォーカス外れでなければステップ38へ進む。
【0082】
ステップ38ではAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
ステップ39でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ40でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を制御(APC)し、通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0083】
このようにして、I差値を求める際にフォーカスサーボが外れてしまった場合、I差値が求められない可能性があるが、上述のリトライを行うことにより、I差値を確実に求めて上述の補正効率値を正しく求めることができ、常に良好な記録品質を維持することができる。
【0084】
次に、通常の状態ではレーザノイズが高周波重畳により低減できていない状態でも一般的な装置の場合、フォーカスON状態が維持できなくなることはないが、外乱が生じた場合や光ディスクが粗悪な場合、レーザノイズによってフォーカス信号もいわゆるノイズマージンが少ないため、最悪フォーカスON状態が維持できなくなる可能性がある。
一時的な外乱等であれば上述のようにリトライすることによって回避することができるが、継続的な外乱や粗悪な品質の光ディスクの場合、リトライしてもI2offsetが求められない可能性がある。
【0085】
そこで、次にこのようにフォーカス状態でI2offsetが求められなかった場合でも、I2offsetとは異なる値のI2offsetfocusoffより簡易的にI2offsetを求め、擬似的に正しい効率を求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。
つまり、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、フォーカスオン状態がフォーカスオフ状態になってしまってオフセット値I2offsetを取得できない場合、又は数回リトライを行ってもオフセット値I2offsetを取得できない場合、オフセット値I2offsetを所定倍(等倍も含む)にした第2のオフセット値I2offsetfocusoffに変更する機能を果たす。
【0086】
図13は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項9に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)51のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0087】
ステップ52でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ53でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0088】
ステップ54で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ55でライトパルス信号をオンにし、ステップ56でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetfocusoffとして保持(記憶)する。
【0089】
ステップ57でライトパルス信号をオフにし、ステップ58で通常のリードパワーAPCを実行し、ステップ59でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ60で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)する。ステップ61でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ62でフォーカス外れか否かを判断し、フォーカス外れならステップ66でDA(Pr差)=DA(Pr差OFF)×αを算出し、ステップ65で通常のリードパワーAPC動作に戻す。
【0090】
一方、ステップ62の判断でフォーカス外れでなければ、ステップ63でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)RになるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして保持(記憶)する。その後、ステップ64でライトパルス信号をオフにし、ステップ65で通常の第1のパワー値(第1のパワーレベル)であるリードパワーのAPC動作に戻す。
そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0091】
このように、フォーカス引き込み前にDA(Pw)offsetfocusoffを取得して算出するようにしている。
また、フォーカス引き込み後のDA(Pw)offset取得時、フォーカス外れが検出された場合はDA(Pw)offsetはDA(Pw)offsetfocusoffに定数をかけたものとして保持し、高周波重畳をオンの状態に戻し、以降のルーチンに進むようにしている。
なお、図13の処理では一度のフォーカス外れで諦めるようにしているが、複数回フォーカスオン状態での高周波重畳のオフ時のDA(Pr)を求める為のリトライを行うようにしても良い。
【0092】
このようにして、継続的な外乱や粗悪な品質の光ディスクの場合、リトライしてもI2offsetが求められない可能性があり、このようにフォーカス状態でI2offsetが求められなかった場合でも、事前に実験等により求めたI2offsetのフォーカスオンとフォーカスオフの関係式を求めておき、その関係式に基づく処理によってフォーカスオフ時のI2offsetfocusoffを一定倍して簡易的にI2offsetを求め、擬似的に正しい効率を求めて記録品質を維持することができる。
【0093】
次に、年々CD−R/RW装置は記録速度の高速化が図られ、それに伴って記録パワーも大きい値が必要になってきている。ここで、記録パワーを大きくとることは、当然レーザ光の駆動電流値も大きい値が必要であり、記録時第1のパワー値と第2のパワー値をスイッチングすることにより、ノイズレベルの増大を引き起こしている。
【0094】
例えば、記録時のサーボ信号検出を再生パワー発光時にサンプルし、記録パワー発光時ホールドすることによって検出する装置において、上記記録パワーの増大した時に検出信号のS/Nを稼ぐため、記録時の再生パワーを大きくすることによって信号成分を大きくしてS/Nを稼ぐ手段を設け、記録時記録パワーに応じてウォブル信号を再生する再生パワーを変化させる装置が考えられる。
ここで、上記I2offsetはパワーによって異なる為、記録時の再生パワーを再生時の発光パワーから可変する場合、再生時の発光パワーで高周波を重畳する/しないで求めたI2offsetを補正効率値の算出に用いると、補正効率値が正しく求められない。
【0095】
そこで、次に再生時の発光パワーと記録時の再生パワーが異なる場合でも、補正効率値を正しく求められるレーザコントローラの実施形態について説明する。つまり、上記レーザコントローラ4,4′,4″が、再生時の発光パワーと記録時の第1のパワー値P1が異なる場合、再生時の発光パワーから記録時の第1のパワー値P1にパワー変更後、上記記録媒体への情報の記録前のオフセット値I2offsetを求める機能を果たす。
【0096】
図14は、上記レーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項10に係る処理を示すフローチャート図である。
レーザコントローラ4,4′,4″は、ステップ(図中「S」で示す)71のD/A変換器に0セットの処理で、LD発光前の初期化としてLD駆動電流値を決定するDA(Pr)とDA(Pw)を0にクリアする。
【0097】
ステップ72でLDオン(ON)信号をオンにしてLDを点灯する。ここでは、点灯するといってもまだDA(Pr)が0なので実際には点灯しない。
ステップ73でAD(Pr)=基準値Rとなる状態までDA(Pr)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりAPC)。AD(Pr)が基準値Rとなった後はこの関係を維持するようにDA(Pr)を増減させて再生パワーのAPCを続ける。
【0098】
ステップ74でフォーカスサーボをオンしてフォーカス引き込みをし、ステップ75で上記APCによって維持されているAD(Pr)=基準値RとなるDA(Pr)を取得し、そのDA(Pr)をDA(PrON)として保持(記憶)した後、DA(Pr)をDA(PrON)でホールド(保持)し、ステップ76でライトパルス信号をオン(ON)にする。これにより、高周波重畳電流値を加算するスイッチはオフにされる。
その状態で、ステップ77でAD(Pr)=基準値(基準電圧値)R(記録)になるまでDA(Pw)を増加又は減少させる。つまり、第1のパワー値(第1のパワーレベル)である再生パワーレベルになるようにする(つまりDA(Pw)でAPC)。そして、AD(Pr)=基準値RになるDA(Pw)を取得し、そのDA(Pw)をDA(Pw)offsetとして記憶する。
【0099】
ステップ78でライトパルス信号をオフ(OFF)にし、ステップ79でAD(Pr)の基準値をRに戻し、ステップ80でAD(Pr)=基準値RになるまでDA(Pr)を調整(APC)する。そして、記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0100】
このように、フォーカス引き込み後、記録時の再生パワーAPCによりAD(Pr)を維持する値になるようにDA(Pr)を制御し、再生パワーを記録時の再生パワーに変更する。このAPCにより維持されているDA(Pr)をDA(PrON)として保持する。そして、DA(Pw)offsetを取得して記録パワー発光時の補正効率算出時に上記DA(Pw)offsetを用いる。
【0101】
このようにして、記録前に記録時再生パワーで高周波を重畳する/しない(重畳しても異なる量)でI差値を求めることにより、正しく補正効率値が求まり、従って再生時の発光パワーと記録時の再生パワーが異なる場合でも良好な記録品質を維持することができる。
なお、以上の説明では再生パワー時高周波重畳オン、記録パワー時高周波重畳オフに関して説明をしてきたが、記録パワー時高周波重畳オンでも再生パワー時より少ない量の重畳量を重畳する場合も同様にして実施することができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の光源駆動装置によれば、レーザドライバなどのバラツキやレーザドライバあるいはD/Aコンバータが有するオフセットがあってもより高精度に効率を求めてより高速なシステムで書き出し記録品質を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示すこの発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の光源駆動装置の一実施形態であるレーザコントローラを用いたCD−Rドライブ等の情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】PD入射光量とPD出力電流値との比例関係を示す図である。
【図4】光源LDから出射される具体的な発光波形例を示す波形図である。
【図5】光源LDからレーザ光が出射されていない状態から再生パワーレベルが出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【図6】光源LDが再生パワーレベルのみの出射状態から記録時の出射波形が出射される場合のパワーレベルの変化の様子を示す波形図である。
【図7】図1に示すレーザコントローラ4におけるこの発明の請求項1,4に係る処理を示すフローチャート図である。
【図8】図2に示すこの発明の光源駆動装置の他の実施形態であるレーザコントローラ4′の内部構成を示すブロック図である。
【図9】CD−Rドライブにおいて光ディスクにデータ記録時実際にレーザ光源より出射される発光の様子を示す説明図である。
【図10】図2に示すこの発明の光源駆動装置のさらに他の実施形態であるレーザコントローラ4″の内部構成を示すブロック図である。
【図11】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項7に係る処理を示すフローチャート図である。
【図12】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項8に係る処理を示すフローチャート図である。
【図13】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項9に係る処理を示すフローチャート図である。
【図14】この実施形態のレーザコントローラ4,4′,4″におけるこの発明の請求項10に係る処理を示すフローチャート図である。
【図15】レーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
【図16】同じくレーザダイオード(LD)のレーザ駆動電流値とレーザ出射パワー値との関係を示した図である。
【符号の説明】
1:スピンドルモータ 2:光ピックアップ
3:モータドライバ 4:レーザコントローラ
5:リードアンプ 6:CDエンコーダ
7:ATIPデコーダ 8:CDデコーダ
9:サーボ 10:CD−ROMエンコーダ
11:バッファRAM 12:CD−ROMデコーダ
13:D/Aコンバータ 14:バッファマネージャ
15:インタフェース(I/F)
16:ROM 17:RAM
18,50,50′,50″:CPU
20:光ディスク 30,30′:APC制御部
31:I/V変換器 32:S/H回路R
33:S/H回路W 34:A/D変換器R
35:A/D変換器W 36:ピークホールド回路P
37:A/D変換器P
40,40′,40″:LDドライバ部
41:D/A変換器R 42:D/A変換器W
43:V/I変換器R
44,44′,44″:高周波重畳回路
45:V/I変換器W 46:電流加算器
47:D/A変換器P 48:V/I変換器P
LD:光源 PD:フォトディテクタ
Claims (10)
- 記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、前記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記光源に第1のパワー値と該第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、
前記電流供給手段は、前記第1のパワー値による発光時の第1電流値と前記第2のパワー値と前記第1のパワー値との差分の第2電流値とを加算して出力する手段と、前記第1のパワー値時の高周波電流値を前記第1電流値に重畳する手段と、前記第2のパワー値時に前記高周波電流値の重畳をオフ又は前記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第2のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記第1のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように前記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、前記第2のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は前記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、
前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、前記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は前記第2のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した前記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、前記第1の発光期間と前記第2の発光期間との前記光源の駆動電流の電流差値を保持し、前記第2のパワー値による発光時又は発光後、前記第2のパワー値による前記第2電流値の効率値を求め、前記第2電流値の効率値を前記電流差値で補正した補正効率値を求め、前記第2のパワー値の変更時、前記効率値と前記補正効率値と前記電流差値とに基づいて前記第2のパワー値の変更後の前記第2電流値の電流初期値を決定する手段を有し、
前記電流差値の取得時、前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1の発光期間では前記第1電流値のみによる制御を行い、前記第2の発光期間では前記第1電流値のみによる制御の前記第1電流値を保持した状態で、前記第2電流値にオフセット値を加算した状態で前記第1のパワー値になるように前記第2電流値の出力を制御し、前記電流差値を前記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けたことを特徴とする光源駆動装置。 - 記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、前記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記光源に第1のパワー値と該第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と前記第1のパワー値と前記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、
前記電流供給手段は、前記第1のパワー値による発光時の第1電流値と前記第2のパワー値と前記第1のパワー値との差分の第2電流値と前記第3のパワー値と前記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、前記第1のパワー値時の高周波電流値を前記第1電流値に重畳する手段と、前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値時に前記高周波電流値の重畳をオフ又は前記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第2のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記第1のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように前記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は前記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、
前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、前記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した前記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、前記第1の発光期間と前記第2の発光期間との前記光源の駆動電流の電流差値又は該電流差値に比例した比例値を保持し、前記第2のパワー値による発光時又は発光後、前記第2のパワー値による前記第2電流値の効率値を求め、前記第2電流値の効率値を前記電流差値で補正した補正効率値を求め、前記補正効率値に基づいて前記第3のパワー値の発光を行うための第3電流値を決定して前記電流供給手段へ与える手段を有し、
前記電流差値の取得時、前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1の発光期間では前記第1電流値のみによる制御を行い、前記第2の発光期間では前記第1電流値のみによる制御の前記第1電流値を保持した状態で、前記第2電流値にオフセット値を加算した状態で前記第1のパワー値になるように前記第2電流値の出力を制御し、前記電流差値を前記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けたことを特徴とする光源駆動装置。 - 記録媒体に対する情報の記録又は再生のための光を発光させる光源への電流供給手段と、前記光源の発光出力レベルをモニタする光出力レベルモニタ手段とを備えた光源駆動装置において、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記光源に第1のパワー値と該第1のパワー値よりも高い値の第2のパワー値と前記第1のパワー値と前記第2のパワー値よりも高い値の第3のパワー値とによる発光動作を交互に繰り返す制御を行う手段を有し、
前記電流供給手段は、前記第1のパワー値による発光時の第1電流値と前記第2のパワー値と前記第1のパワー値との差分の第2電流値と前記第3のパワー値と前記第2のパワー値との差分の第3電流値とを加算して出力する手段と、前記第1のパワー値時の高周波電流値を前記第1電流値に重畳する手段と、前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値時に前記高周波電流値の重畳をオフ又は前記高周波電流値と異なる高周波電流値に切り替える手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第3のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記第1のパワー値による発光時の前記光出力検出手段の出力値をホールドする手段と、前記ホールドした各出力値がそれぞれ所望値になるように前記電流供給手段を制御する制御手段とを有し、
前記記録媒体への情報の記録動作時、前記第1のパワー値による発光時に高周波を重畳し、前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値による発光時には高周波を重畳しないようにする又は前記第1のパワー値による発光時に重畳する高周波と異なる量の高周波を重畳する手段を有し、
前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1のパワー値で高周波を重畳した第1の発光期間と、前記第1のパワー値で高周波を重畳しない発光期間又は前記第2のパワー値及び前記第3のパワー値による発光時に重畳する量の高周波を重畳した前記第1のパワー値での発光期間である第2の発光期間とを設け、前記第1の発光期間と前記第2の発光期間との前記光源の駆動電流の電流差値又は該電流差値に比例した比例値を保持し、前記第3のパワー値による発光時又は発光後、前記第3のパワー値による前記第3電流値の効率値を求め、前記第3電流値の効率値を前記電流差値で補正した補正効率値を求め、前記補正効率値に基づいて前記第2のパワー値の発光を行うための第2電流値と第3電流値とを決定して前記電流供給手段へ与える手段を有し、
前記電流差値の取得時、前記記録媒体への情報の記録前に、前記第1の発光期間では前記第1電流値のみによる制御を行い、前記第2の発光期間では前記第1電流値のみによる制御の前記第1電流値を保持した状態で、前記第2電流値にオフセット値を加算した状態で前記第1のパワー値になるように前記第2電流値の出力を制御し、前記電流差値を前記第2電流値に基づくオフセット値として取得する手段を設けたことを特徴とする光源駆動装置。 - 請求項1又は2記載の光源駆動装置において、前記第2電流値の効率値=(前記第2のパワー値−前記第1のパワー値)/前記第2電流値,前記補正効率値=(前記第2のパワー値−前記第1のパワー値)/(前記第2電流値−前記電流差値)であることを特徴とする光源駆動装置。
- 請求項2記載の光源駆動装置において、前記第3電流値=(前記第3のパワー値−前記第2のパワー値)/前記補正効率値であることを特徴とする光源駆動装置。
- 請求項3記載の光源駆動装置において、前記第3電流値の効率値=(前記第3のパワー値−前記第1のパワー値)/(前記第2電流値+前記第3電流値),前記補正効率値=(前記第3のパワー値−前記第1のパワー値)/(前記第2電流値+前記第3電流値−前記電流差値),前記第2電流値=(前記第2のパワー値−前記第1のパワー値)/前記補正効率値+前記電流差値,前記第3電流値=(前記第3のパワー値−前記第2のパワー値)/前記補正効率値であることを特徴とする光源駆動装置。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光源駆動装置において、フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態で前記第1の発光期間と前記第2の発光期間にするようにしたことを特徴とする光源駆動装置。
- 請求項7記載の光源駆動装置において、
フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態を維持できなくなってフォーカスオフ状態になってしまった場合、再度フォーカスサーボ系によってフォーカスオン状態にして前記第1の発光期間又は前記第2の発光期間にし、前記オフセット値を取得するようにしたことを特徴とする光源駆動装置。 - 請求項7又は8記載の光源駆動装置において、
前記フォーカスオン状態がフォーカスオフ状態になってしまって前記オフセット値を取得できない場合、又は数回リトライを行っても前記オフセット値を取得できない場合、前記オフセット値を所定倍にした第2のオフセット値に変更するようにしたことを特徴とする光源駆動装置。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光源駆動装置において、再生時の発光パワー値と記録時の第1のパワー値が異なる場合、再生時の発光パワー値から記録時の第1のパワー値にパワー値変更後、前記記録媒体への情報の記録前のオフセット値を求めるようにしたことを特徴とする光源駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003078162A JP2004288277A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光源駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003078162A JP2004288277A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光源駆動装置 |
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JP2003078162A Pending JP2004288277A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 光源駆動装置 |
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JP (1) | JP2004288277A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8305855B2 (en) | 2010-08-30 | 2012-11-06 | Sony Corporation | Information processing apparatus and information processing method |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003078162A patent/JP2004288277A/ja active Pending
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US8305855B2 (en) | 2010-08-30 | 2012-11-06 | Sony Corporation | Information processing apparatus and information processing method |
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