JP2004327038A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多層構造の場合における試し書き領域の重なりによる不具合を解消する。
【解決手段】 スパイラル状のトラック上に試し書き領域を各々有する多層構造の光記録媒体2の場合、記録層が重なっているため、照射光の入射側から遠い方の記録層は近い方の記録層の記録状態の影響を少なからず受けるが、試し書き領域31a,31bが、複数の記録層毎にシフトして配置されているので、例えば、照射光の入射側から遠い方の記録層の試し書き領域31bの対象となる小領域へのアクセスを他方の記録層の影響を極力受けないようにすることができる。
【選択図】 図7
【解決手段】 スパイラル状のトラック上に試し書き領域を各々有する多層構造の光記録媒体2の場合、記録層が重なっているため、照射光の入射側から遠い方の記録層は近い方の記録層の記録状態の影響を少なからず受けるが、試し書き領域31a,31bが、複数の記録層毎にシフトして配置されているので、例えば、照射光の入射側から遠い方の記録層の試し書き領域31bの対象となる小領域へのアクセスを他方の記録層の影響を極力受けないようにすることができる。
【選択図】 図7
Description
本発明は、複数の記録層を持つ記録可能な光記録媒体に関する。
現在、光記録媒体としては、各種のものがあるが、記録可能な光記録媒体に関しては、その記録時のパワーの最適値が、周辺温度や媒体の種類、線速などにより変化するため、一般に、色素メディア(追記型)や相変化メディア(書換え型)では、情報を実際に記録する前に、OPC(Optimum Power Control)と呼ばれる試し書きによる記録パワーの最適化が行われる。OPCは、記録メディアのPCA(Power Calibration Area)と呼ばれる所定の試し書き領域に所定の情報を試し書きし、それを再生することにより行われる。
ところで、光記録媒体に関しては、その大容量化がさらに進み、例えば、今まで単層の記録層構造の光記録媒体から、例えば2層構造を持つ光記録媒体へと記録層の多層化が進み、光記録媒体の構造がより複雑化してきている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、記録層が2層構造のように多層構造になれば、今までよりも記録容量の増大が見込め、大容量化を目指している光記録媒体において非常に有用である。
このような2層構造の光記録媒体を含めて、記録層が多層化した光記録媒体において、情報の記録として追記若しくは書換えを行なう場合について、単層の光記録媒体で行っていた様々な記録時の設定を、多層構造を持つ光記録媒体でも行わなくてはならない。その設定の一つに情報の記録を行うレーザ出力の最適記録パワー値を求めるOPC処理が挙げられる。
しかしながら、多層構造を持つ光記録媒体では、単層構造の光記録媒体と比較して異なる仕様等があるため、最適記録パワーを求めるOPC処理に関しても、単純に単層構造の場合の従来のOPC処理をそのまま適用することが適正でないケースもある。
この点について、例えば片面2層構造のDVD+RWを想定して説明する。まず、現在よく知られている多層メディアには、片面2層構造のDVD−ROMが挙げられる。片面2層構造のDVD−ROMとしては、そのトラック方式により、パラレルトラックパス方式(Paralel Track Path=PTP方式)とオポジットトラックパス方式(Opposite track Path=OTP方式)との2種類に大別される。
まず、図10(a)にPTP方式の片面2層(Dual Layer)のディスク(以下、「PTPディスク」という)、図10(b)はOTP方式の片面2層のディスク(以下、「OTPディスク」という)の場合の物理アドレスのレイアウトを各々示す。
DVDディスクは、基本的に、リードイン領域(Lead-in Area)、データ領域(Data Area)、リードアウト領域(Lead-out Area)からなるインフォメーション領域(Information Area)を有し、PTPディスクの場合は記録層毎にインフォメーション領域を有する。OTPディスクは1つのインフォメーション領域からなり、各記録層のデータ領域の後方に中間領域(Middle Area)を有する。PTPディスクのレイヤー0,1及びOTPディスクのレイヤー0は内周から外周に向けてデータの再生が行われ、OTPディスクのレイヤー1は外周から内周に向けてデータの再生が行われる。PTPディスクの各記録層はリードイン領域からリードアウト領域まで連続した物理アドレス(Physical Sector Number)が割り振られる。一方、OTPディスクの場合は、リードイン領域からレイヤー0の中間領域まで連続した物理アドレスが割り振られるが、レイヤー1の物理アドレスはレイヤー0の物理アドレスをビット反転したアドレスが割り振られ、中間領域からリードアウト領域まで物理アドレスが増加していく。つまり、レイヤー1におけるデータ領域の開始アドレスはレイヤー0における終了アドレスをビット反転したアドレスとなる。
また、これらのPTPディスクやOTPディスクのレイヤー0,1におけるトラックのスパイラル方向を考える。PTPディスクにあっては、図11(a)に示すように何れのレイヤー0,1もスパイラル方向はディスク内周側からディスク外周側に向かう(トラッキングしたまま放っておくと光ピックアップが内側から外側に移動する)方向とされる。一方、OTPディスクにあっては、図11(b)に示すようにレイヤー0のスパイラル方向はディスク内周側からディスク外周側に向かう方向とされるが、レイヤー1のスパイラル方向はディスク内周側からディスク外周側に向かう方向とされる。
多層構造を持つ記録メディアの場合も、これらと同様に、PTP方式又はOTP方式のフォーマットを持つことが考えられる。そこで、例えば現在の片面2層構造のDVD−ROMと同様のトラック、アドレス構成の片面2層構造のDVD+RW(OTP方式)を想定し、その記録動作としてレイヤー1(第2の記録層)に記録する場合について考えてみる。
この場合、図12に示すように、レイヤー1(第2の記録層)に配置されている試し書き領域(PCA領域)でOPC動作を行うときにレイヤー1(第2の記録層)のトラックのスパイラル方向は外周側から内周側に向かう方向とされている。ここに、PCA領域は一般にテスト領域とカウント領域とからなり、試し書きを行うテスト領域は例えば100個のパーティション(小領域)に分割して設定され、かつ、各パーティションは15個のフレームにより構成されている。そして、1回のOPC動作ではパーティションの1つを使用し(パーティション単位)、そのパーティションに含まれる15個のフレームで発光パワーを多段階に変化させて試し書き(テスト記録)を行い、その試し書きされたパーティション部分を再生し、その再生信号RFの結果に基づき最適記録パワーを求める。
このようなOPC動作において、レイヤー1(第2の記録層)のPCA領域のパーティションを図12(b)に示すように外周側から内周側に向けて順に使用した場合、試し書き部分から得られる再生RF信号が図12(c)に概略的に示すような波形となるような試し書きが行われることになる。即ち、最適記録パワーを十分カバーすると思われるレーザパワーの最小値から最大値までのLDパワーで記録される。そして、その試し書きされたパーティション部分を再生してその記録品質から最適記録パワーが決定される。
一方、ターゲットアドレスに記録を行ったり、ターゲットアドレスの再生を行ったりする場合は、そのターゲットアドレスより少し手前のアドレスでシーク完了し(シーク完了ポイント)、その後、トラッキングしながらターゲットアドレスまでターゲット待ちを行い、ターゲットアドレスが来たところで記録又は再生を開始させるのが一般的な制御である(図12(d)参照)。OPC動作によりPCA領域の1つのパーティションに試し書きを行い、その試し書き結果を確認するので、一連のOPC動作においては、このターゲットアドレスへの記録と再生が最低でも1回ずつ行なわれることになる。
しかし、OPC動作による試し書きにより記録された部分(図12(b)の「使用済」部分や、図12(c)の丸付き数字1,2,3部分)は、前述した通り、最適記録パワーを十分カバーすると思われるレーザパワーの最小値から最大値までのLDパワーを振って試し書きが行なわれるので、強すぎる記録パワーで記録されている部分も存在し、その部分のメディアの記録状態はいわゆる書け過ぎ状態になっており、極端に低反射になっている可能性がある。このような部分では通常の最適記録パワーで記録された部分と比較すると、サーボが不安定になったり、アドレスリードが不安定になったりする可能性が大きくなる。
従って、このような試し書き領域へシークする場合、シーク自体が不安定になる可能性が高く、結果として、OPC動作が不安定になってしまう可能性がある。
また、多層構造の場合、記録層が重なっていることにより、PCA領域の重なりによる不具合も少なからず生じ得る。
本発明の目的は、多層構造の場合における試し書き領域の重なりによる不具合を解消することである。
請求項1記載の発明の光記録媒体は、スパイラル状のトラック上に試し書き領域を各々有する複数の記録層を持つ光記録媒体であって、前記試し書き領域が、複数の前記記録層毎にシフトして配置されている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光記録媒体において、パラレルトラックパス(PTP)方式で記録される光記録媒体であって、複数の前記記録層のうち、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体内周側に位置するようにこれらの試し書き領域がシフトして配置されている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光記録媒体において、オポジットトラックパス(OTP)方式で記録される光記録媒体であって、複数の前記記録層のうち、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体外周側に位置するようにこれらの試し書き領域がシフトして配置されている。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報がプリフォーマットされている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報として、各記録層毎にスパイラル方向を記述した情報がプリフォーマットされている。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報として、当該光記録媒体の種類に関する情報、及び、各記録層の層情報がプリフォーマットされている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の光記録媒体において、当該光記録媒体の種類に関する情報が、パラレルトラックパス(PTP)方式の媒体であるか、オポジットトラックパス(OTP)方式の媒体であるかに関する情報である。
請求項8記載の発明は、請求項4ないし7の何れか一記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報が、リードイン領域中にプリフォーマットされている。
請求項1記載の発明によれば、多層構造の光記録媒体の場合、記録層が重なっているため、照射光の入射側から遠い方の記録層は近い方の記録層の記録状態の影響を少なからず受けるが、複数の記録層毎に試し書き領域がシフトして配置されているので、例えば、照射光の入射側から遠い方の記録層の試し書き領域の対象となる小領域へのアクセスを他方の記録層の影響を極力受けないようにすることができる。
請求項2記載の発明によれば、多層構造の光記録媒体の場合、記録層が重なっているため、照射光の入射側から遠い方の記録層は近い方の記録層の記録状態の影響を少なからず受けるが、PTP方式の媒体の場合、各々の記録層の試し書き領域の小領域を外周側から内周側に向けて順に選択する点に着目し、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体内周側に位置するようにこれらの試し書き領域をシフトして配置させることにより、照射光の入射側から遠い方の記録層の試し書き領域の対象となる小領域へのアクセスを他方の記録層の影響を極力受けないようにすることができる。
請求項3記載の発明によれば、多層構造の光記録媒体の場合、記録層が重なっているため、照射光の入射側から遠い方の記録層は近い方の記録層の記録状態の影響を少なからず受けるが、OTP方式の媒体の場合、記録層によって試し書き領域の小領域を外周側から内周側に向けて順に選択するか、逆に、内周側から外周側に向けて順に選択するかが異なる点に着目し、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体外周側に位置するようにこれらの試し書き領域をシフトして配置させることにより、照射光の入射側から遠い方の記録層の試し書き領域の対象となる小領域へのアクセスを他方の記録層の影響を極力受けないようにすることができる。
請求項4記載の発明の光記録媒体によれば、スパイラル状のトラック上に試し書き領域を各々有する複数の記録層を持つ光記録媒体であって、スパイラル方向に関する情報がプリフォーマットされているので、例えば、記録対象となる記録層に対して、試し書き領域を複数回分に分割して設定された小領域単位で発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、最適発光パワーの決定に供する試し書き処理に際して、記録対象となる記録層におけるトラックのスパイラル方向を認識するステップと、このスパイラル方向の認識の結果、トラックのスパイラル方向が媒体外周側から媒体内周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体内周側から媒体外周側に向けて順に選択し、トラックのスパイラル方向が媒体内周側から媒体外周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体外周側から媒体内周側に向けて順に選択し、小領域内でスパイラル方向に発光パワーを低から高へと変化させて試し書きを行わせるステップと、を有する試し書き処理制御方法への適用に好適な光記録媒体を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報として、各記録層毎にスパイラル方向を記述した情報がプリフォーマットされているので、特に対象となる記録層毎にそのスパイラル方向を直接的に認識させることができ、例えば、記録対象となる記録層に対して、試し書き領域を複数回分に分割して設定された小領域単位で発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、最適発光パワーの決定に供する試し書き処理に際して、記録対象となる記録層におけるトラックのスパイラル方向を認識するステップと、このスパイラル方向の認識の結果、トラックのスパイラル方向が媒体外周側から媒体内周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体内周側から媒体外周側に向けて順に選択し、トラックのスパイラル方向が媒体内周側から媒体外周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体外周側から媒体内周側に向けて順に選択し、小領域内でスパイラル方向に発光パワーを低から高へと変化させて試し書きを行わせるステップと、を有する試し書き処理制御方法への適用に好適な光記録媒体を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項4記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報として、当該光記録媒体の種類に関する情報、及び、各記録層の層情報がプリフォーマットされているので、光記録媒体の種類に関する情報、及び、各記録層の層情報から対象となる記録層毎にそのスパイラル方向の認識が間接的となるが、特にこれらの情報としては既存の情報を利用できるので、例えば、記録対象となる記録層に対して、試し書き領域を複数回分に分割して設定された小領域単位で発光パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、最適発光パワーの決定に供する試し書き処理に際して、記録対象となる記録層におけるトラックのスパイラル方向を認識するステップと、このスパイラル方向の認識の結果、トラックのスパイラル方向が媒体外周側から媒体内周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体内周側から媒体外周側に向けて順に選択し、トラックのスパイラル方向が媒体内周側から媒体外周側に向かう記録層を記録対象とする場合には、試し書き領域の小領域を媒体外周側から媒体内周側に向けて順に選択し、小領域内でスパイラル方向に発光パワーを低から高へと変化させて試し書きを行わせるステップと、を有する試し書き処理制御方法への適用に好適な光記録媒体を提供することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の光記録媒体において、当該光記録媒体の種類に関する情報が、パラレルトラックパス(PTP)方式の媒体であるか、オポジットトラックパス(OTP)方式の媒体であるかに関する情報であるので、PTP方式の媒体であれば何れの記録層であってもそのスパイラル方向は常に内周側から外周側であることを認識でき、OTP方式の媒体であれば記録層によってそのスパイラル方向が異なるので、対象となる記録層の層情報を取得することにより、そのスパイラル方向を認識することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項4ないし7の何れか一記載の光記録媒体において、スパイラル方向に関する情報が、リードイン領域中にプリフォーマットされているので、光記録媒体に対する記録動作において当該光記録媒体固有の情報を取得するためにアクセスするリードイン領域中にスパイラル方向に関する情報も記録されているので、記録動作に先立ち、スパイラル方向に関する情報を取得する上で好都合となる。
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、DVD−ROMフォーマットのコードデータを、片面2層の記録層を有する色素系メディアに記録(追記)する光情報記録装置としての光情報記録再生装置への適用例を示し、記録変調方式として8−16変調コード(EFM変調コード)を用いてマークエッジ(PWM:Pulse Width Modulation)記録を行うものとする。本実施の形態ではこのようなメディアと記録データを用いて、記録に際して半導体レーザをマルチパルス発光させて記録マーク/スペースを形成することにより情報の記録を行うものである。
図1にこのような記録再生可能な光情報記録再生装置の基本的な全体構成例を示し、図2にそのシステム制御装置の内部構成例を示す。
本実施の形態の光情報記録再生装置1においては、スピンドルモータ(図示せず)により回転駆動される例えば、片面2層DVD+Rによる光記録媒体2に対して再生動作又は記録動作のために照射するレーザ光を発する光源としての半導体レーザ(LD)3が設けられている。この半導体レーザ3から発せられたレーザ光はコリメータレンズ4により平行光束に変換された後、偏光ビームスプリッタ5及び対物レンズ6を経て光記録媒体2上の対象となる記録層に集光照射される。光記録媒体2から反射された戻り光は再び対物レンズ6を経て再び偏光ビームスプリッタ5に入射することにより、入射光と分離されるように反射されて、検出レンズ7により受光領域が4分割された分割受光素子(PD)8に入射して受光される。この分割受光素子8により受光された各分割領域の受光信号は情報信号となるRF信号、フォーカシング用のサーボ信号Fo及びトラッキング用のサーボ信号Trの基となるもので、IVアンプ9により電流電圧変換/増幅されたRF信号はシステム制御装置10に入力されて再生信号としての再生データの出力に供される。
一方、フォーカシング用のサーボ信号Fo及びトラッキング用のサーボ信号Trは、Fo/Trサーボ制御装置(図示せず)に入力されて対物レンズ6に対するフォーカシング/トラッキング用のアクチュエータ(図示せず)のサーボ制御に供され、光記録媒体2に対するレーザ光が合焦状態で正しくトラック上をトラッキングするように制御される。
また、半導体レーザ3から出射光の一部をミラー11、検出レンズ12を介して受光するモニタ素子13が設けられている。このモニタ素子13により検出される半導体レーザ3の発光パワーに比例したモニタ電流がIVアンプ14により電流電圧変換/増幅されたパワーモニタ信号はシステム制御装置10に入力されてAPC制御等に供される。
このような基本構成において、情報の再生時は、光源制御手段としてのLD駆動装置15により半導体レーザ3を駆動して再生パワー(リードパワー)Prで発光させ、半導体レーザ3からの再生パワーの光を光ピックアップ光学系を介して光記録媒体2の対象となる記録層に照射し、その反射光を光ピックアップ光学系を介して受光素子8で受光して光電変換し、IVアンプ9で電流電圧変換/増幅して再生信号(RF信号)を得る。
さらに、半導体レーザ3からの出射光の一部がモニタ素子13に入射され、発光パワーに比例したモニタ電流がIVアンプ14により電流電圧変換/増幅されたパワーモニタ信号を利用することで、APC制御を行うことができる。
一方、記録動作について説明する。通常、DVD+Rのような色素系メディアに情報の記録を行う場合は、ピークレベル、スペースレベル対応のピークパワーPw、バイアスパワーPbの2種類のパワーが必要となる。
情報の記録時には、ホストコントローラ21による制御の下に、データエンコーダ22及びLD波形制御回路23により8−16変調コードからなる記録データに基づいたパルス制御信号を生成し、LD駆動装置15でそのパルス制御信号に応じた駆動電流により、半導体レーザ3を駆動して所定のマルチパルス波形で発光させ、光記録媒体2の対象となる記録層に照射することで、光記録媒体2に記録マークを形成して情報の記録を行う。
ホストコントローラ21は、スペース/ピークパワーの発光レベルを制御するため、バイアスレベル電流駆動信号、ピークレベル電流重畳信号をLD駆動装置15に対して出力する。
IVアンプ14から得られるパワーモニタ信号は、ロングスペースデータ出力時(例えば、10T以上のスペースデータ)にホストコントローラ21より出力されるパワーサンプルタイミング信号がH→Lのタイミングでサンプル/ホールド回路24によりサンプル/ホールドされ、スペースレベルのパワー制御が行われる。
ピークレベルのパワーは、スペースレベル駆動電流(バイアスレベル電流駆動信号)に、半導体レーザ3の微分効率ηから算出されるピークレベル電流重畳信号を重畳して半導体レーザ3に駆動電流を供給する。
なお、前述のIVアンプ9からのRF信号はデータデコーダ25を介してホストコントローラ21に入力されるとともに、ピーク/ボトム検出回路26を介してそのピークレベル/ボトムレベルの検出信号が取り込み可能とされている。
[OPC処理制御方法]
次に、本来の記録動作に先立ち、記録パワーのレベルを最適化するために行われるOPC動作(試し書き処理)について図3を参照して説明する。この例は、説明を簡単にするため、単層構造例として、光記録媒体2の最内周側位置にPCA(パワーキャリブレーションエリア)領域と称される試し書き領域31を有する場合の例である。32はデータ領域、33はディスク中心穴を示している。試し書き領域31は、テストエリア34とカウントエリア35とにより構成されている。テストエリア34は100個の1〜100のパーティション(小領域)に分割設定されて構成され、各々のパーティションは15個のフレーム36により構成されている。このような試し書き領域31に対する一般的なOPC動作では、1回のOPC動作でパーティションの1つを使用し、その中で図示の如く、記録パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、各々のフレーム36内の試し書きされたテスト信号を再生し、この再生信号(RF信号)に基づき最適記録パワーを決定する。
次に、本来の記録動作に先立ち、記録パワーのレベルを最適化するために行われるOPC動作(試し書き処理)について図3を参照して説明する。この例は、説明を簡単にするため、単層構造例として、光記録媒体2の最内周側位置にPCA(パワーキャリブレーションエリア)領域と称される試し書き領域31を有する場合の例である。32はデータ領域、33はディスク中心穴を示している。試し書き領域31は、テストエリア34とカウントエリア35とにより構成されている。テストエリア34は100個の1〜100のパーティション(小領域)に分割設定されて構成され、各々のパーティションは15個のフレーム36により構成されている。このような試し書き領域31に対する一般的なOPC動作では、1回のOPC動作でパーティションの1つを使用し、その中で図示の如く、記録パワーを多段階に変化させて試し書きを行い、各々のフレーム36内の試し書きされたテスト信号を再生し、この再生信号(RF信号)に基づき最適記録パワーを決定する。
また、このようなOPC動作において、OPC動作を行う毎に、カウントエリア35にその回数に相当する部分が順次更新記録され、試し書き直後に再生すべきパーティション及び次回の試し書き時に次回試し書きに使用するパーティションがこのカウントエリア35に記録された回数を参照することにより特定される。
そして、本実施の形態のOPC処理制御方法の基本としては、例えば、記録層のトラックのスパイラル方向が内周側から外周側に向かう場合には、図3に示すように、試し書き領域31のパーティションを外周側から内周側に向けて順に使用する(即ち、パーティションNo.1,2,…の順に使用する)が、記録層のトラックのスパイラル方向が外周側から内周側に向かう場合には、図4に示すように、試し書き領域31のパーティションを内周側から外周側に向けて順に使用する(即ち、パーティションNo.100,99,…の順に使用する)ように、そのパーティションの仕様態様を変更するようにしたものである。
ちなみに、何れの方向であっても、各パーティション内での実際の試し書きはスパイラル方向に実行される(従って、パーティションの使用順序の方向とは逆となる)。また、試し書き領域31が内周側に位置する例で説明したが、外周側等、他の箇所に試し書き領域が配置されている場合でも同様に適用される原理である。
図5は図4に示した処理方式を書き直して簡略化して示す模式図であり、当該記録層のトラックのスパイラル方向が媒体外周側から媒体内周側に向かっている場合には、試し書き領域31のパーティションをその方向とは逆方向となる媒体外周側から媒体内周側に向けて使用する方法を示しており、内周側に使用済み領域(試し書き済み領域)が順次広がる状態で存在し、外周側に未使用領域が順次狭まる状態で存在することになる。
このようなOPC処理制御方法によれば、試し書きを行った場合の試し書き領域31の使用状態、RF信号の状態は図5(b)(c)に示すようになり、次回、試し書きを行う場合には、図5(d)に示すように最初にシーク完了ポイントにシーク動作を行い、対象となるパーティション(ターゲット)によるライト位置までのターゲット待ちを行うこととなる。この場合、図12により前述した場合と異なり、このようなシーク中やシーク完了後のターゲット待ちの間に以前にOPC動作により試し書きを行なった場所(使用済み領域)上にアクセスする必要がなく、サーボやアドレスリードを安定して行なうことができる。従って、シーク動作を安定して行わせることができ、その結果、OPC処理を安定して行うことができる。
また、図6は図3に示した処理方式を書き直して簡略化して示す模式図であり、当該記録層のトラックのスパイラル方向が媒体外周側から媒体内周側に向かっている場合には、試し書き領域31のパーティションをその方向とは逆方向となる媒体内周側から媒体外周側に向けて使用する方法を示しており、外周側に使用済み領域(試し書き済み領域)が順次広がる状態で存在し、内周側に未使用領域が順次狭まる状態で存在することになる。
このようなOPC処理制御方法によれば、試し書きを行った場合の試し書き領域31の使用状態、RF信号の状態は図6(b)(c)に示すようになり、次回、試し書きを行う場合には、図6(d)に示すように、最初にシーク完了ポイントにシーク動作を行い、対象となるパーティション(ターゲット)によるライト位置までのターゲット待ちを行うこととなる。この場合も、このようなシーク中やシーク完了後のターゲット待ちの間に以前にOPC動作により試し書きを行なった場所(使用済み領域)上にアクセスする必要がなく、サーボやアドレスリードを安定して行なうことができる。従って、シーク動作を安定して行わせることができ、その結果、OPC処理を安定して行うことができる。
このような原理に基づき、光記録媒体2として、片面2層の記録層を有する色素系メディア(2層DVD−R)(或いは相変化型メディア(2層DVD+RW))の場合について説明する。このような多層構造の光記録媒体2の場合、各々の記録層毎に試し書き領域を有するが、まず、図10(a),図11(a)に示すようなDVD−ROMフォーマットに準拠するPTP方式の光記録媒体2の場合であれば、何れの記録層(レイヤー0,レイヤー1)もそのトラックのスパイラル方向が媒体内周側から媒体外周側に向かっているので、何れの記録層(レイヤー0,レイヤー1)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合も、その領域内のパーティションを図3や図6で説明した場合のように外周側から内周側に向けて使用することにより、最新のOPC動作を行う上で、以前のOPC動作により使用済みの領域にアクセスすることなくOPC処理を行えることとなる。
一方、図10(b),図11(b)に示すようなDVD−ROMフォーマットに準拠するOTP方式の光記録媒体2の場合であれば、記録層(レイヤー0,レイヤー1)によってそのトラックのスパイラル方向が異なるので、対象となる記録層(レイヤー0,レイヤー1)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合には、その記録層のトラックのスパイラル方向に応じてその領域内のパーティションの使用方向を変更する。即ち、第1の記録層(レイヤー0)の試し書き領域
に対して試し書きを行う場合であれば、当該第1の記録層(レイヤー0)のトラックのスパイラル方向は媒体内周側から媒体外周側に向かっているので、当該第1の記録層(レイヤー0)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合には、その領域内のパーティションを図3や図6で説明した場合のように外周側から内周側に向けて使用する。また、第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域に対して試し書きを行う場合であれば、当該第2の記録層(レイヤー1)のトラックのスパイラル方向は媒体外周側から媒体内周側に向かっているので、当該第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合には、その領域内のパーティションを図4や図5で説明した場合のように内周側から外周側に向けて使用する。このようなOPC処理制御により、何れの記録層(レイヤー0,レイヤー1)でも、最新のOPC動作を行う上で、以前のOPC動作により使用済みの領域にアクセスすることなくOPC処理を行えることとなる。
に対して試し書きを行う場合であれば、当該第1の記録層(レイヤー0)のトラックのスパイラル方向は媒体内周側から媒体外周側に向かっているので、当該第1の記録層(レイヤー0)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合には、その領域内のパーティションを図3や図6で説明した場合のように外周側から内周側に向けて使用する。また、第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域に対して試し書きを行う場合であれば、当該第2の記録層(レイヤー1)のトラックのスパイラル方向は媒体外周側から媒体内周側に向かっているので、当該第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域に対してOPC動作を行う場合には、その領域内のパーティションを図4や図5で説明した場合のように内周側から外周側に向けて使用する。このようなOPC処理制御により、何れの記録層(レイヤー0,レイヤー1)でも、最新のOPC動作を行う上で、以前のOPC動作により使用済みの領域にアクセスすることなくOPC処理を行えることとなる。
このような原理は、2層メディアの場合に限らず、3層以上の多層構造の光記録媒体の場合にも同様に適用することができる。
ところで、PTP方式の2層構造メディアの場合、各々の記録層に試し書き領域が設けられるわけであるが、上述したようなOPC処理制御を考慮した場合には、各記録層の試し書き領域31を図7(a)に示すように、照射光の入射側に近い記録層(レイヤー0)側の試し書き領域31aが照射光の入射側から遠い記録層(レイヤー1)側の試し書き領域31bよりも当該光記録媒体1において内周側に位置するようにこれらの試し書き領域31a,31bをシフトさせて配置することが好ましい(図中、これらの試し書き領域の斜線部分は使用済、白部分は未使用部分である…図6の場合と同様)。
即ち、この種の多層構造の光記録媒体2の場合、複数の記録層が重なっているため、第2の記録層(レイヤー1)は第1の記録層(レイヤー0)の記録状態の影響を少なからず受けるが、PTP方式の媒体の場合、各々の記録層の試し書き領域31a,31bのパーティションを外周側から内周側に向けて順に使用するので、第1の記録層(レイヤー0)側の試し書き領域31aが第2の記録層(レイヤー01側の試し書き領域31bよりも媒体内周側に位置するようにこれらの試し書き領域31a,31bをシフトさせて配置させることにより、第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域31bの対象となるパーティションへのアクセスを第1の記録層(レイヤー0)の影響を極力受けないようにすることができる。
このような事情は、OTP方式の場合であっても同様である。即ち、OTP方式の2層構造メディアの場合、各々の記録層に試し書き領域が設けられるわけであるが、上述したようなOPC処理制御を考慮した場合には、各記録層の試し書き領域31を図7(b)に示すように、照射光の入射側に近い記録層(レイヤー0)側の試し書き領域31aが照射光の入射側から遠い記録層(レイヤー1)側の試し書き領域31bよりも当該光記録媒体1において外周側に位置するようにこれらの試し書き領域31a,31bをシフトさせて配置することが好ましい(図中、これらの試し書き領域の斜線部分は使用済、白部分は未使用部分である…図5,図6の場合と同様)。
即ち、この種の多層構造の光記録媒体2の場合、複数の記録層が重なっているため、第2の記録層(レイヤー1)は第1の記録層(レイヤー0)の記録状態の影響を少なからず受けるが、OTP方式の媒体の場合、各々の記録層の試し書き領域31a,31bのパーティションを異なる方向に向けて順に使用するので、第1の記録層(レイヤー0)側の試し書き領域31aが第2の記録層(レイヤー01側の試し書き領域31bよりも媒体外周側に位置するようにこれらの試し書き領域31a,31bをシフトさせて配置させることにより、第2の記録層(レイヤー1)の試し書き領域31bの対象となるパーティションへのアクセスを第1の記録層(レイヤー0)の影響を極力受けないようにすることができる。
[スパイラル方向の認識]
上述したようなOPC処理制御方法を実現する上では、対象となる記録層のトラックのスパイラル方向とは逆方向となるように試し書き領域のパーティションの使用順序を決定するので、OPC動作を行おうとする記録層のトラックのスパイラル方向を知る必要がある。
上述したようなOPC処理制御方法を実現する上では、対象となる記録層のトラックのスパイラル方向とは逆方向となるように試し書き領域のパーティションの使用順序を決定するので、OPC動作を行おうとする記録層のトラックのスパイラル方向を知る必要がある。
このためには、光記録媒体2にスパイラル方向に関する情報を予めプリフォーマットしておき、記録動作に先立ち、このプリフォーマットされたスパイラル方向に関する情報を読み出して、対象となる記録層のトラックのスパイラル方向を認識するようにすればよい。
この場合、光記録媒体2の各記録層毎にそのトラックのスパイラル方向を記述した直接的な情報をプリフォーマットさせておけば、確実にスパイラル方向を認識することができる。具体的には、図10等に示すようなDVD−ROMフォーマットに準拠したDVD+RW等にあっては、リードイン領域(Lead-in Area)中にはトラック(案内溝)のウォブル変調によりアドレス情報を埋め込むことによるアドレス情報であるADIP(Adress In Pre-groove)により、当該光記録媒体2の物理情報がプリフォーマットとして書き込まれているので、この物理情報の1つとして当該記録層のトラックのスパイラル方向の情報を書き込んでおくように拡張すればよい。
また、プリフォーマットされるスパイラル方向に関する情報としては、このような直接的な情報に限らず、要は、OPC処理を行う記録層と対象となるメディアの種類とが判ればよく、間接的な情報であってもよい。例えば、2層DVD−ROMメディアに準ずる規格のメディアの場合であれば、リードイン領域に層数やトラックパス方式(OTP方式、PTP方式)に関する情報が記録されているので、これらの情報を読取って利用することでメディアの種類を判別することができる。また、また、データエリア中にもID情報に記録層の層情報(当該記録層がレイヤー0であるかレイヤー1であるか)が含まれており、また、OTP方式の場合、レイヤー1のアドレス表示はレイヤー0の補数表示となっている。よって、これらの情報に基づきスパイラル方向に関する情報を知ることができる。つまり、OTP方式のメディアでレイヤー1の場合であれば、スパイラル方向は外周側から内周側に向かっており、同様に、レイヤー0の場合であれば、スパイラル方向は内周側から外周側に向かっていることを認識できる。また、PTP方式のメディアであれば何れの記録層(レイヤー0,1)の場合であっても、スパイラル方向は内周側から外周側に向かっていることになる。また、アドレスの補数表示によれば、OTP方式の光記録媒体において、そのアドレス情報から対象となる記録層が第1の記録層(レイヤー0)であるか第2の記録層(レイヤー1)であるかを知ることができ、その記録層判定によりスパイラル方向を認識するができる。つまり、ADIPアドレスを補数にしておくことにより簡単にスパイラル方向を認識することもできる。
ところで、前述したようなOPC処理制御方法のうち、例えば、各記録層毎にリードイン領域にその記録層のスパイラル方向を記述した情報がプリフォーマットされている2層型の光記録媒体2(PTP方式でもOTP方式でもよい)を対象として、図3や図4に示したOPC処理制御を伴い記録動作を行う場合に、CPU13により実行される処理制御例を図8に示す概略フローチャートを参照して説明する。
この処理制御は、例えば、ホストを通じてユーザからユーザデータの記録要求があった場合(ステップS1のY)の一つの処理として実行される。このような要求があった場合、まず、記録対象となる記録層のリードイン領域中にプリフォーマットされている当該記録層のスパイラル方向の情報を読み出す(S2)。このステップS2の処理が、スパイラル情報読出手段又はスパイラル情報読出機能として実行される。この処理により読み出された情報によって当該記録層のスパイラル方向を認識する(S3)。この場合は直接的な情報であるので、ステップS2により得られた情報に基づきそのままスパイラル方向が認識される。このステップS3の処理が、方向認識手段又は方向認識機能として実行される。
このような初期的な処理に続いて、OPCモードに設定して、当該記録層における試し書き領域31中のカウントエリア35にアクセスしてOPC回数Nを読み出す(S4)。そして、ステップS3における認識結果として、当該記録層のトラックのスパイラル方向が正方向(内周側から外周側に向かう方向)であれば(S5のY)、今回試し書きを行おうとするパーティション(ターゲット)を(N+1)に決定する(S6)。即ち、正方向に対して試し書き領域31のパーティションを逆方向(外周側から内周側に向かう方向)に順に使用する態様に決定される。一方、ステップS3における認識結果として、当該記録層のトラックのスパイラル方向が逆方向であれば(S5のN)、今回試し書きを行おうとするパーティション(ターゲット)を{100−(N+1)}に決定する(S7)。即ち、逆方向に対して試し書き領域31のパーティションを正方向に順に使用する態様に決定される。これらのステップS6又はS7の処理が、試し書き態様決定手段又は試し書き態様決定機能として実行される。
その後、ステップS6の場合であれば、ターゲットに決定された試し書き領域31中のテストエリア34のパーティション(N+1)に対して試し書きを行うべく、光ピックアップをトラックに沿って内周側からシーク完了ポイントに向けてシーク移動させてターゲット待ちを経て当該パーティション(N+1)にアクセスする(S8)。そして、15個のフレームに従い半導体レーザ3の発光パワーをLD駆動装置15により多段階に変化させながら当該パーティション(N+1)に対してOPC動作(試し書き動作)を行わせる(S9,S10)。このステップS9,S10の処理が試し書き手段又は試し書き処理として実行される。当該当該パーティション(N+1)に対するOPC動作が終了すると(S10のY)、再び、この当該パーティション(N+1)にアクセスして試し書きされた情報を再生し、RF信号を取得する(S11)。
また、ステップS7の場合であれば、ターゲットに決定された試し書き領域31中のテストエリア34のパーティション{100−(N+1)}に対して試し書きを行うべく、光ピックアップをトラックに沿って外側側からシーク完了ポイントに向けてシーク移動させてターゲット待ちを経て当該パーティション{100−(N+1)}にアクセスする(S12)。そして、15個のフレームに従い半導体レーザ3の発光パワーをLD駆動装置15により多段階に変化させながら当該パーティション{100−(N+1)}に対してOPC動作(試し書き動作)を行わせる(S13,S14)。このステップS13,S14の処理が試し書き手段又は試し書き処理として実行される。当該当該パーティション{100−(N+1)}(N+1)に対するOPC動作が終了すると(S14のY)、再び、この当該パーティション{100−(N+1)}にアクセスして試し書きされた情報を再生し、RF信号を取得する(S15)。
このようにステップS11又はS15で再生されたRF信号に基づき周知の処理を経て記録時に用いる半導体レーザ3の最適記録パワーを決定する(S16)。これらのステップS11又はS15、及び、S16の処理が最適パワー決定手段又は最適パワー決定機能として実行される。そして、カウントエリアのOPC回数を(N+1)に更新する(S17)。
これにより、一連のOPC処理を終了し、対象となる記録層におけるデータ領域中のターゲットアドレスで最適記録パワーにて半導体レーザ3を発光させながらユーザデータの記録動作を行う(S18)。このステップS18の処理が記録動作実行手段又は記録動作実行機能として実行される。
また、前述したようなOPC処理制御方法のうち、別の例として、例えば、各記録層毎に例えばそのリードイン領域にメディア種類(PTP方式又はOTP方式)に関する情報と各記録層の層情報(レイヤー0又はレイヤー1)がプリフォーマットされている2層型の光記録媒体2(PTP方式でもOTP方式でもよい)を対象として、図3や図4に示したOPC処理制御を伴い記録動作を行う場合に、CPU13により実行される処理制御例を図9に示す概略フローチャートを参照して説明する。
この処理制御は、例えば、ホストを通じてユーザからユーザデータの記録要求があった場合(ステップS21のY)の一つの処理として実行される。このような要求があった場合、まず、記録対象となる記録層のリードイン領域中にプリフォーマットされている情報を読み出す(S22)。即ち、当該媒体の種類と当該記録層の層情報である。このステップS22の処理が、スパイラル情報読出手段又はスパイラル情報読出機能として実行される。このステップS22により読み出された情報に基づき当該媒体の種類がPTP方式であるかOTP方式であるかを認識する(S23)。
そして、OPCモードに設定して、当該記録層における試し書き領域31中のカウントエリア35にアクセスしてOPC回数Nを読み出す(S24)。そして、ステップS23における認識結果として、当該媒体がPTP方式のものであれば(S25のY)、記録層がレイヤー0であってもレイヤー1であっても、今回試し書きを行おうとするパーティション(ターゲット)を(N+1)に決定する(S26)。また、ステップS23における認識結果として、当該媒体がOTP方式のものであって(S25のN)、かつ、その記録層がレイヤー0の場合も(S27のY)、今回試し書きを行おうとするパーティション(ターゲット)を(N+1)に決定する(S26)。即ち、試し書き領域31のパーティションを逆方向(外周側から内周側に向かう方向)に順に使用する態様に決定される。
一方、ステップS23における認識結果として、当該媒体がOTP方式のものであって(S25のN)、かつ、その記録層がレイヤー1の場合には(S27のN)、今回試し書きを行おうとするパーティション(ターゲット)を{100−(N+1)}に決定する(S28)。即ち、試し書き領域31のパーティションを正方向(内周側から外周側に向かう方向)に順に使用する態様に決定される。
ここに、ステップS23,S25の処理が方向認識手段又は方向認識機能として実行され、ステップS26又はS28の処理が、試し書き態様決定手段又は試し書き態様決定機能として実行される。
この後は、各々の態様に応じて図8で説明した場合と同様に処理される。
2 光記録媒体
Claims (8)
- スパイラル状のトラック上に試し書き領域を各々有する複数の記録層を持つ光記録媒体であって、
前記試し書き領域が、複数の前記記録層毎にシフトして配置されていることを特徴とする光記録媒体。 - パラレルトラックパス(PTP)方式で記録される光記録媒体であって、複数の前記記録層のうち、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体内周側に位置するようにこれらの試し書き領域がシフトして配置されていることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- オポジットトラックパス(OTP)方式で記録される光記録媒体であって、複数の前記記録層のうち、照射光の入射側に近い記録層側の試し書き領域が照射光の入射側から遠い記録層側の試し書き領域よりも媒体外周側に位置するようにこれらの試し書き領域がシフトして配置されていることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- スパイラル方向に関する情報がプリフォーマットされていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載の光記録媒体。
- スパイラル方向に関する情報として、各記録層毎にスパイラル方向を記述した情報がプリフォーマットされていることを特徴とする請求項4記載の光記録媒体。
- スパイラル方向に関する情報として、当該光記録媒体の種類に関する情報、及び、各記録層の層情報がプリフォーマットされていることを特徴とする請求項4記載の光記録媒体。
- 当該光記録媒体の種類に関する情報が、パラレルトラックパス(PTP)方式の媒体であるか、オポジットトラックパス(OTP)方式の媒体であるかに関する情報であることを特徴とする請求項6記載の光記録媒体。
- スパイラル方向に関する情報が、リードイン領域中にプリフォーマットされていることを特徴とする請求項4ないし7の何れか一記載の光記録媒体。
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