JP2004288229A - 磁気データ埋込装置 - Google Patents

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公紀 佐藤
Akira Saito
明 斎藤
Hiroyuki Yoshimura
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Takuya Ono
拓也 小野
Takeshi Yuzawa
剛 由沢
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    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
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Abstract

【課題】磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)にて高密度、高精度の磁気ディスクへのサーボパターンの書込み時間を短縮する。
【解決手段】原盤3と複数枚の磁気ディスク4をスピンドルモータ6の軸上に積層し、原盤を読出す複数のリード専用ヘッド7〜7と磁気ディスクの各面毎の複数ずつのサーボヘッド10〜10とを一体にして積層し回動するロータリポジショナを11を設け、各同一磁気ディスク面を複数サーボヘッドにトラック範囲を分担させ並行して書込ませる。同一ディスク面上の複数サーボヘッド同士が分担トラック範囲に正しく書き込むように、サーボヘッドアドレス導出部24はリード専用ヘッドとサーボヘッド間のトラック誤差を記憶するアドレス補正データメモリ23を参照し、リード専用ヘッドが原盤から読み出したサーボ情報のトラックアドレスを補正してサーボパターンジェネレータ9に送りサーボヘッドに書き込ませる。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気データを書き込んだ磁気ディスクを製作する際に、予め何も書き込まれていない生の磁気ディスクに磁気ヘッドの位置検出に使用されるサーボパターン、磁気ディスクの識別を行うためのIDパターン、プログラムなどの顧客の要求に応じて書き込まれる磁気データ(以下、これらの磁気データを一括して埋込みデータという)を書き込むための、いわゆるディスクサーボライタとも呼ばれる装置としての磁気データ埋込装置に関する。
なお、以下各図において同一の符号は同一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】
図21は生の磁気ディスク4に埋め込まれる(書き込まれる)埋込みデータの領域の構成を示す概念図で、同図のPS2は磁気ディスク4の両面上に等間隔、放射状に(つまりセクタ間隔で)設けられたサーボパターンの書込領域、DTAは磁気ディスク4の製作時に顧客の要求に応じて書き込まれる前記ディスク識別用のIDパターンやプログラム、あるいは磁気ディスク4の製品化後に利用者によってデータが書き込まれるデータ領域である。
なお、サーボパターンPS2は磁気ディスク4の使用時に磁気ヘッドが磁気ディスク4上における実際位置を知るための情報からなり、同期点を示す情報や座標情報(トラックアドレス、セクタアドレス等)などからなる。
【0003】
図19は磁気ディスク4にサーボパターンPS2を書き込むために用いられる磁気データ埋込装置の従来の構成例を示す。なお、特許文献1には同種の装置が開示されている。
この磁気データ埋込装置101では、複数M枚(図では9枚)の磁気ディスク4と、その下側の1枚のクロックパターンディスク3Cとを同軸にスタック(積み重ね)したディスクスタックユニット5を、スビンドルモータ6の軸に一体に組付けて高速回転するように構成されている。
ここで、クロックパターンディスク3Cは、磁気ディスク4にサーボパターンPS2を書き込む前に、この装置101によって、例えば図20に示すように最外周部にクロックパターンPC0が書き込まれるディスクで、磁気ディスク4と同じ生のディスクからなる。そして、このクロックパターンPC0を読み出して得られるクロックに同期して磁気ディスク4へのサーボパターンPS2の書き込みが行われる。
【0004】
なお、10Cはクロックパターンディスク3Cに対して直接、クロックパターンPC0の読み書きを行うクロックヘッド、11Cはクロックヘッド10Cを支持して本例ではクロックパターンディスク3Cの最外周部に固定位置決めするクロックヘッドポジショナ、9Cはクロックパターンディスク3Cに書き込むクロックパターンPC0の信号を生成するクロックパターンジェネレータである。
また、10はM枚の磁気ディスク4の各媒体面に1対1に対応して設けられ、この媒体面に直接、サーボパターンPS2を書き込むサーボヘッド、11はサーボヘッド10をスタックして支持すると共に軸11aを中心に回動し、サーボヘッド10を磁気ディスク4上の所望の半径位置に移動させるロータリーポジショナである。
【0005】
18はロータリーポジショナ11と同軸で一体に設けられ、ロータリーポジショナ11の回転位置を検出するためのエンコーダ、19はエンコーダ18の検出回転位置からサーボヘッド10の磁気ディスク半径方向の位置(アナログ値)を求める位置検出部である。
ここで、サーボ補償器12およびパワーアンプ13は、エンコーダ18および位置検出部19と共にロータリーポジショナ11を介しサーボヘッド10の磁気ディスク半径方向の、つまり所望のトラック内の中心部分の半径上への位置決めを制御するフィードバックループを形成している。
【0006】
そして、サーボ補償器12は、サーボヘッド10についての目標ヘッド位置(この場合、目標トラック内の中心部分の半径に対応するアナログ値)ρsと、位置検出部19から出力されたサーボヘッド10の実際の半径方向位置としての検出ヘッド位置ρとの誤差を入力し増幅して、この誤差を極小とするようにサーボ補償値を求め、パワーアンプ13はこのサーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ11を駆動する電流を出力しサーボヘッド10を移動させる。
また、9はクロックヘッド10Cからのクロックを入力しつつサーボパターンPS2を生成してロータリーポジショナ11上にスタックされた各サーボヘッド10に供給するサーボパターンジェネレータである。
【0007】
次に図19の全体の動作を説明する。まずクロックヘッド10Cは、クロックパターンジェネレータ9Cが生成するクロックパターンPC0をクロックパターンディスク3Cの任意半径位置(図20では最外周)に記録する。
次にロータリーポジショナー11と同軸のエンコーダ18と位置検出部19により、サーボヘッド10の実際の半径位置ρを検出し、この検出ヘッド位置ρと目標ヘッド位置ρsとの誤差を、サーボ補償器12とパワーアンプ13を通してフィードバックし、ロータリーポジショナ11を介し各サーボヘッド10を目標位置ρsに追従させる。
【0008】
この追従状態において、クロックパターンディスク3Cからクロックヘッド10Cを介して読み出したクロックに同期しながら、サーボパターンジェネレータ9が発生するサーボパターンPS2を各サーボヘッド10が並行してそれぞれ対応する磁気ディスク4の面に書き込む。
なお、サーボパターンジェネレータ9がサーボパターン以外に、IDデータ、プログラム等のデータを、クロックパターンディスク3Cから読み出したクロックに同期しながらサーボヘッド10を通して磁気ディスク4のデータ領域DTAに書き込むことも行われている。
【0009】
なお、磁気ディスクに埋込みデータを書き込む(埋め込む)従来の方式としては、磁気ディスク装置において磁気ディスクの複数の媒体面の1つをマスタ面としてこれに基準となるマスタサーボパターンを書き込み、このマスタサーボパターンに基づいて位置決めを行いながらマスタ面以外の媒体面にサーボパターンを書き込む方式(特許文献2,3参照。)や、磁気データ埋込装置において磁気ディスクの同一の媒体面に複数の磁気ヘッドで同時にサーボパターンの書き込みを行う方式(特許文献4参照。)が開示されている。
また、特許文献5には磁気ディスク装置において外部のサーボライタからの信号によって複数の磁気ディスクに同時にサーポ情報を書き込む方式が、特許文献6には磁気ディスク装置においてオフトラック補正を行う方式がそれぞれ開示されている。
【0010】
また、特許文献7には同一のフレキシブル磁気ディスクメディア面にサーボ信号を書き込む複数の磁気ヘッドを配置し、1つの磁気ヘッドがディスクメディアに書き込んだ基準位置を示す信号を他の磁気ヘッドが読み取ってサーボ信号の書き込み位置を補正制御することでディスクメディア全体としてサーボ信号の位置ズレを防ぐサーボライト方法およびサーボライタが開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−216750号公報
【特許文献2】
特開平10−172254号公報
【特許文献3】
特開平3−214474号公報
【特許文献4】
特開平6−44711号公報
【特許文献5】
特開平6−60545号公報
【特許文献6】
特開平6−28793号公報
【特許文献7】
特開平11−260008号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)は、クロックパターンディスクに予め記録したクロックパターンに同期して、サーボパターンジェネレータが発生するサーボパターンを、スタックした各磁気ディスクに並行して書き込むものであり、1つのディスクスタックユニットに対し、ディスク全面に書き込むための時間は、(ディスク回転時間)×(書き込みトラック数)の時間となる。
磁気ディスクのトラック密度が向上するにつれて、この書き込み時間は益々長くなり、スループットが低下する。ディスクの回転速度をあげることで、時間短縮は可能であるが、トレードオフとして、機械振動が大きくなり、精度の高いサーボパターン書き込みは難しくなる。
【0013】
磁気ディスクのスタック数を増やせば、1枚あたりのスループットは向上するが、スピンドルモータへの負荷が増えるため、回転精度が劣化し、またスタックする磁気ヘッド数が増すため、磁気ヘッドの取り付け精度を所定範囲に抑えることが難しくなる。
また、従来の磁気データ埋込装置は、磁気ヘッドの位置検出にロータリーエンコーダを用いているが、記録密度向上につれて、磁気ヘッドの位置検出精度が、ロータリーエンコーダの分解能精度を越えてしまうため、より精度の高い位置検出手段が必要である。
【0014】
本発明は、磁気ディスクの回転速度を変えることなく、また磁気ディスクのスタック枚数を増加することなく、埋込みデータの書き込み時間を短縮し、同時にロータリーエンコーダより精度の高い位置検出ができる磁気データ埋込装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために請求項1の磁気データ埋込装置は、
スピンドルモータ(6)の軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面に磁気データ(クロックパターンPC1、サーボパターンPS1など)が書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスク(3)および複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク(4)、
前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1個または複数個の磁気ヘッドとしての読出側ヘッド(リード専用ヘッド7、7A、7B、7〜7など)と、前記被書込磁気ディスクの各面ごとに当該面をアクセスするように1個または所定の複数個ずつ設けられた磁気ヘッドとしての書込側ヘッド(サーボヘッド10A、10B、10〜10など)とを一体に回動可能にスタックして保持し、少なくとも前記被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスする書込側ヘッドが複数個存在するように前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる1台または複数台のロータリポジショナ(11、11A、11Bなど)を備え、
前記の各読出側ヘッドが読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる加工磁気データとしての最終書込磁気データを、前記の各読出側ヘッドとそれぞれ対応関係にある各書込側ヘッドが、対応する被書込磁気ディスクの同一面上の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し並行して、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにする。
【0016】
また請求項2の磁気データ埋込装置は、
スピンドルモータ(6)の軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面にサーボ情報を含む磁気データ(クロックパターンPC1、サーボパターンPS1など)が書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスク(3)および複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク(4)、
前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1個または複数個の磁気ヘッドとしての読出側ヘッド(リード専用ヘッド7、7A、7B、7〜7など)と、前記被書込磁気ディスクの各面ごとに当該面をアクセスするように1個または所定の複数個ずつ設けられた磁気ヘッドとしての書込側ヘッド(サーボヘッド10A、10B、10〜10など)とを、前記の各読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドが前記スピンドルモータの軸を含む共通の平面上にほぼ位置するように一体に回動可能にスタックして保持し、少なくとも前記被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスする書込側ヘッドが複数個存在するように前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる1台または複数台のロータリポジショナ(11、11A、11Bなど)、
前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該ロータリポジショナ上の前記読出側ヘッドのうち、所定の1個の読出側ヘッドが追従すべき前記原盤ディスク上の半径方向の位置として外部から与えられた目標ヘッド位置(Rs)と、当該の追従対象の読出側ヘッドが読み出した前記磁気データから得られる該読出側ヘッドの前記原盤ディスク上の半径方向の位置としての検出ヘッド位置(R)とを比較し、当該のロータリポジショナを回動して該検出ヘッド位置を前記目標ヘッド位置に整定させるヘッド位置制御手段(ヘッド位置・クロック検出部8、8A、8B、サーボ補償器12、パワーアンプ13など)、
前記原盤ディスク上のロータリポジショナ別の各読出側ヘッドが(ヘッド位置・クロック検出部8、8A、8Bなどを介して)読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる加工磁気データ中のアドレス情報の少なくともトラックアドレス(Trk)を、前記の各読出側ヘッドとそれぞれ対応関係にある各書込側ヘッドに向け、予め計測されたアドレス補正データ(整定値メモリ21X,21Y、アドレス補正データメモリ23などの保有データ)を参照し、それぞれ必要に応じ所定量、補正してなる磁気データまたは加工磁気データ(以下、最終書込磁気データという)を生成するアドレス補正手段(トラック位置補正部22とサーボパターンジェネレータ9Aの機能の一部の加わったもの、サーボヘッドアドレス導出部24など)を備え、
前記の各書込側ヘッドがそれぞれ自身に向け生成された(のちサーボパターンジェネレータ9、9A、9Bなどにより書き込みパターンに変換された)前記最終書込磁気データを、
対応する被書込磁気ディスクの同一面上の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し並行して、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにする。
【0017】
また請求項3の磁気データ埋込装置は、請求項1または2に記載の磁気データ埋込装置において、
前記の各書込側ヘッドがそれぞれ対応する被書込磁気ディスクに書き込む前記最終書込磁気データのトラックアドレスを監視し、該トラックアドレスが当該の書込側ヘッドに予め割当られたトラック範囲外であるときは、当該の最終書込磁気データの書き込みを阻止する手段(サーボヘッドアドレス導出部24など)を備えたものとする。
また請求項4の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記ロータリロータリポジショナごとに設けられ、前記被書込磁気ディスクのデータ領域に書き込むデータを記憶し、前記の各書込側ヘッドがそれぞれ書き込む前記最終書込磁気データのアドレスのデータ領域(DTA)に書き込むべきデータ(Data)を、(サーボパターンジェネレータ9、9A、9Bなどを介し)それぞれ当該の書込側ヘッドに与えて該アドレスのデータ領域への書き込みを行わせる手段(書込データメモリ16)を備えたものとする。
【0018】
また請求項5の磁気データ埋込装置は、請求項2ないし4のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記アドレス補正手段は、複数台の前記ロータリポジショナのロータリポジショナ相互の磁気ヘッド間に存在するトラック差を、少なくともこの相互の何れか一方のロータリポジショナ側において補正する第1のトラック差補正手段(トラック位置補正部22とサーボパターンジェネレータ9Aの機能の一部の加わったもの、サーボヘッドアドレス導出部24など)と、
前記の各同一ロータリポジショナ上において、前記1個または複数個の読出側ヘッドと、この各読出側ヘッドとそれぞれ前記の対応関係にある前記被書込磁気ディスクの各面毎の複数個の書込側ヘッドとの間に存在するトラック差を各当該のロータリポジショナ側において補正する第2のトラック差補正手段(サーボヘッドアドレス導出部24など)とを備えたものとする。
【0019】
また請求項6の磁気データ埋込装置は、請求項5に記載の磁気データ埋込装置において、
前記第1のトラック差補正手段が参照する前記アドレス補正データは、複数台の前記ロータリポジショナのうち、対としたロータリポジショナごとに、且つ前記被書込磁気ディスクの各面ごとに、対のロータリポジショナの一方(以下、第1のロータリポジショナという)の前記追従対象の読出側ヘッド(7Bなど)に所定のトラック(Xなど)を追従させた状態で第1のロータリポジショナ側の当該被書込磁気ディスク面上の所定の1個の書込側ヘッド(10Bなど)に所定の信号ライン(σBなど)を書き込ませたうえ、
対のロータリポジショナの他方(以下、第2のロータリポジショナという)の前記追従対象の読出側ヘッド(7Aなど)の追従するトラックを移し替えながら当該被書込磁気ディスク面上の第2のロータリポジショナ側の所定の1個の書込側ヘッド(10Aなど)を前記信号ライン上に一致させたときの、第1のロータリポジショナ側の所定の1個の読出側ヘッド(7Bなど)と第2のロータリポジショナ側の所定の1個の読出側ヘッド(7Aなど)とのトラック差((X−Y)など)を少なくとも用いて得られるものとする。
【0020】
また請求項7の磁気データ埋込装置は、請求項5または6に記載の磁気データ埋込装置において、
前記第2のトラック差補正手段が参照する前記アドレス補正データは、前記の各ロータリポジショナごとに、且つ前記被書込磁気ディスクの各面ごとに、同一のロータリポジショナ上において、前記追従対象の読出側ヘッド(7、7など)に所定のトラック(Xなど、以下、第1のトラックという)を追従させた状態で当該被書込磁気ディスク面上の複数個の書込側ヘッドのうち、少なくとも当該の計測対象に選んだ対の一方の書込側ヘッド(10、10、10など、以下、第1の書込側ヘッドという)に所定の信号ライン(σ2、σ3、σ4など)を書き込ませ、次に前記追従対象の読出側ヘッドの追従するトラックを移し替えながら前記対の他方の書込側ヘッド(10、10、10など、以下、第2の書込側ヘッドという)を前記信号ライン上に一致させ、この時の前記追従対象の読出側ヘッドが追従するトラック(Y1、Y2など、以下、第2のトラックという)を読み出し、第1のトラックと第2のトラックとのトラック差((Y1−X)、(Y2−X)など)を第1の書込側ヘッドと第2の書込側ヘッドとのトラック間隔として捉え、
同様な処理を計測対象に選ぶ対の書込側ヘッドを順次、入替えて行うことにより、当該被書込磁気ディスク面上の複数個の各書込側ヘッド相互間のトラック間隔(以下、第1のトラック間隔という)を求めると共に、原盤ディスク上に存在する1個または複数個の読出側ヘッドのうち、該複数個の読出側ヘッドの相互間の第1のトラック間隔に対応するトラック間隔(以下、第2のトラック間隔という)を求め、
当該ロータリポジショナ上において、原盤ディスク上に存在する読出側ヘッドが複数個である場合は前記第1のトラック間隔と第2のトラック間隔とを少なくとも用いて、同じく原盤ディスク上に存在する読出側ヘッドが1個である場合は前記第1のトラック間隔を少なくとも用いて、それぞれ得られるものとする。
【0021】
また請求項8の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記原盤ディスク上の前記ロータリポジショナ別の読出側ヘッドおよび前記被書込磁気ディスクの各面ごとの前記ロータリポジショナ別の書込側ヘッドをそれぞれ1個ずつとして、同一の前記ロータリポジショナ内の前記読出側ヘッド(7A、7B)と各書込側ヘッド(10A、10B)(の添字AまたはBの一致するもの同士)が前記した対応関係にあるものとし、この読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドがそれぞれのアクセス対象の原盤ディスクおよび各磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにする。
【0022】
また請求項9の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
同一の前記ロータリポジショナ上の前記原盤ディスク上の読出側ヘッドを該原盤ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した複数個、前記被書込磁気ディスクの各面ごとの書込側ヘッドを当該被書込磁気ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した前記読出側ヘッドと同数の複数個ずつとし、
当該ロータリポジショナ上の各読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドについての、前記配列における順位が同じヘッド同士(7と10同士)が、前記の対応関係にあるものとし、この対応関係にある読出側ヘッドおよび各書込側ヘッド同士の各同士がそれぞれ、当該ヘッド同士のアクセス対象の原盤ディスクおよび各被書込磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにする。
【0023】
また請求項10の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
同一の前記ロータリポジショナ上の前記原盤ディスク上の読出側ヘッドを1個、前記被書込磁気ディスクの各面ごとの書込側ヘッドを当該被書込磁気ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した複数個ずつとし、
当該ロータリポジショナ上の前記読出側ヘッド(7)と前記の各書込側ヘッド(10〜10)とが前記の対応関係にあるものとし、
当該ロータリポジショナ上の各書込側ヘッドについての、前記配列における順位が同じ書込側ヘッド同士(10の添字iが一致するもの同士)の各同士がそれぞれ、当該ヘッド同士のアクセス対象の各被書込磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにする。
【0024】
また請求項11の磁気データ埋込装置は、
スピンドルモータ(6)の軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面に磁気データが書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスク(3)および複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク(4)、
前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1つの磁気ヘッドとしての読出側ヘッド(リード専用ヘッド7など)と、前記被書込磁気ディスクの各面に1対1にアクセスする磁気ヘッドとしての書込側ヘッド(サーボヘッド10など)とを一体に回動可能にスタックして保持し、前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる複数台のロータリポジショナ(11A,11Bなど)を備え、
前記原盤ディスク上のロータリポジショナ別の各読出側ヘッドが読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる磁気データを、それぞれ該読出側ヘッドに対応する各書込側ヘッドが並行して、その対応する被書込磁気ディスクの同一面上のロータリポジショナ別の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにする。
【0025】
また、請求項12の磁気データ埋込装置は、
スピンドルモータ(6)の軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面にサーボ情報(クロックパターンPC1、サーボパターンPS1など)が書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスク(3)および複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク(4)、
前記原盤ディスクのサーボ情報を読み出す1つの磁気ヘッドとしてのリード専用ヘッド(7)と、前記被書込磁気ディスクの各面に1対1に設けられて前記サーボ情報または該サーボ情報を基に作られる加工サーボ情報(サーボパターンPS2)を書き込む磁気ヘッドとしてのサーボヘッド(10)とを一体に回動可能にスタックして保持し、前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる複数台のロータリポジショナ(11A、11Bなど)、
前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該の前記リード専用ヘッドが追従すべき前記原盤ディスク上の半径方向の位置として外部から与えられた目標ヘッド位置(Rs)と、当該のリード専用ヘッドが読み出した前記サーボ情報から得られる該リード専用ヘッドの前記原盤ディスク上の半径方向の位置としての検出ヘッド位置(R)とを比較し、当該のロータリポジショナを回動して該検出ヘッド位置を前記目標ヘッド位置に整定させるヘッド位置制御手段(ヘッド位置・クロック検出部8A,8B、サーボ補償器12、パワーアンプ13など)、
前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該のロータリポジショナ側のリード専用ヘッドが読み出したサーボ情報から得られるクロック(CLK)に同期して、該サーボ情報または該サーボ情報から得た前記加工サーボ情報をそれぞれ当該のロータリポジショナ側の各サーボヘッドに送出するサーボパターンジェネレータ(9A、9Bなど)を持ち、
前記ロータリポジショナ別の各サーボヘッドが並行して、前記サーボ情報または加工サーボ情報をそのトラック範囲を分担し、それぞれ対応する前記被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにした磁気データ埋込装置において、
同一の被書込磁気ディスクの面にアクセスする前記ロータリポジショナ別のサーボヘッド相互間の磁気ディスク半径方向のヘッド位置の誤差(Δτ)を被書込磁気ディスクの面ごとに記憶するヘッド位置誤差記憶手段(トラック位置補正部22)と、
前記ロータリポジショナ別の各サーボヘッドが、被書込磁気ディスクの面ごとに、隣接する前記トラック範囲と正しいトラック間隔を保ってその分担する前記トラック範囲へ正しい前記サーボ情報または加工サーボ情報を書き込むように、少なくとも前記サーボパターンジェネレータの何れかに、その対応する各サーボヘッドへそれぞれ該当する前記ヘッド位置誤差を用いてトラックアドレスを補正したサーボ情報または加工サーボ情報を送出させるトラック位置補正手段(トラック位置補正部22)を備えたものとする。
【0026】
また、請求項13の磁気データ埋込装置は、請求項12に記載の磁気データ埋込装置において、
前記トラックアドレスが補正されたサーボ情報または加工サーボ情報を書き込む各サーボヘッドに対応する前記リード専用ヘッドへの目標ヘッド位置を、各当該のサーボヘッドに対応する前記ヘッド位置誤差を照合して監視し、各当該のサーボヘッドがその書き込みを分担するトラック範囲内にあるときのみ、(書込み許可信号22aを介し)各当該のサーボヘッドの書き込みを許可する手段(トラック位置補正部22)を備えたものとする。
【0027】
また、請求項14の磁気データ埋込装置は、請求項12または13に記載の磁気データ埋込装置において、
前記ヘッド位置誤差記憶手段が、いずれかの前記ロータリポジショナ上のリード専用ヘッド(以下第1のリード専用ヘッドという)に与える前記目標ヘッド位置により、第1のリード専用ヘッドを原盤ディスク上の該目標ヘッド位置によって定められるトラック(Xなど、以下第1のトラックという)の上に整定させた状態で、第1のリード専用ヘッドに対応する測定対象のサーボヘッド(以下第1のサーボヘッドという)により、その対応する前記被書込磁気ディスク面に所定の信号(XBなど)を書き込み、
次に、当該の被書込磁気ディスク面上の他のロータリポジショナ側のサーボヘッド(以下第2のサーボヘッドという)で該信号を検出して第2のサーボヘッドを該信号の位置に合わせ、この状態で第2のサーボヘッドに対応するリード専用ヘッド(以下第2のリード専用ヘッドという)が原盤ディスクから読み出すサーボ情報から、第2のリード専用ヘッドが整定している原盤ディスク上のトラック(以下第2のトラックという)の位置(Yなど)を検出し、この第1、第2のトラックの位置の差(Δτ=X−Y)を当該の被書込磁気ディスク面上の第1、第2のサーボヘッド相互間の位置誤差として記憶するようにする。
【0028】
また、請求項15の磁気データ埋込装置は、請求項12ないし14のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記トラック位置補正手段が、前記サーボ情報または加工サーボ情報の書き込みを分担するトラック範囲が隣接する関係にある前記ロータリポジショナの何れか一方側の前記サーボパターンジェネレータ(本例では9A)の出力を補正させるものであるようにする。
また請求項16の磁気データ埋込装置は、請求項12ないし15のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記サーボパターンジェネレータごとに設けられ、前記被書込磁気ディスクのデータ領域(DTA)に書き込むデータを記憶し、当該のサーボパターンジェネレータが、対応する前記の各サーボヘッドへ送出する前記サーボ情報または加工サーボ情報のアドレスに対応するデータ(Data)を該サーボパターンジェネレータに与えて該アドレスに対応する前記データ領域への書き込みを行わせる手段(書込データメモリ16、トラック位置補正部22)を備えたものとする。
【0029】
また、請求項17の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし16のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記原盤ディスクが前記のスタックされた状態で、前記ロータリポジショナ上のいずれかの磁気ヘッドにより書き込んで作成されるようにする。
また、請求項18の磁気データ埋込装置は、請求項1ないし16のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
前記原盤ディスクが磁気転写による磁気情報の書き込みによって作成されるようにする。
【0030】
本発明の作用は、原盤ディスクと複数枚の書き込み対象の磁気ディスク(被書込磁気ディスク)をスピンドルモータの軸上にスタックし、原盤ディスクのサーボ情報またはこのサーボ情報を基に作られる加工サーボ情報を複数枚の被書込磁気ディスクに並行して書き込む磁気データ埋込装置において、
原盤ディスクを読み出す1個または複数個のリード専用ヘッドと複数枚の被書込磁気ディスクの各面ごとに1個または所定の複数個ずつ設けられた前記サーボ情報を書き込むサーボヘッドとをスタックして一体に回動するロータリポジショナを磁気ディスクの周りに、被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスするサーボヘッドが少なくとも複数個存在するように1台または複数台配置し、同一の被書込磁気ディスク面に複数個のサーボヘッドがトラック範囲を分担し並行して書き込みを行うことで被書込磁気ディスクへのサーボ情報の書き込み時間を短縮すると共に、
同一被書込磁気ディスク面上の複数個のサーボヘッド同士がそれぞれ書き込みを分担するトラック範囲に正しい書き込みを行うように、同一被書込磁気ディスク面上のロータリポジショナ別のサーボヘッド相互間に存在する磁気ディスク半径方向の位置誤差(位置差)や、同一ロータリポジショナ上の互いに対応関係にあるリード専用ヘッドと複数個のサーボヘッドとの間の磁気ディスク半径方向の位置誤差(位置差)を補正してサーボ情報を書き込むようにし、高密度、高精度の磁気ディスクの製作コストの低減をはかるものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例としての磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)01の構成を示す。同図においては高速回転するスピンドルモータ6の軸上に原盤ディスク3(最下端)の1枚と、複数M枚(図1ではM=9)の磁気ディスク4とをスタックしたディスクスタックユニット5が一体に組み付けられている。なお、原盤ディスク3は磁気ディスク4と同じ生の磁気ディスクに図3,4で詳述する所定の書き込みを行ったのものである。
【0032】
そして、原盤ディスク3の本例では下面に直接アクセスする1つのリード専用ヘッド7と、M枚の磁気ディスク4の各面に1対1で直接アクセスするサーボヘッド10とをそれぞれスタックして保持する2つのロータリポジショナ11(11A,11B)が、それぞれの付帯回路と共に2組のヘッドスタックサーポユニット14(14A,14B)として設けられている。
なお、図1ではヘッドスタックサーポユニット14を2組としたが、一般的にはヘッドスタックサーポユニット14をさらに追加することが可能であり、例えば図1の上面図の12時の場所に設置することもできる。
【0033】
ここで、ヘッドスタックサーボユニット14Bは、原盤ディスク3の下面から図3に示すクロックパターンPC1とサーボパターンPS1を読み出すリード専用ヘッド7(7B)、リード専用ヘッド7Bが読み出したリード信号RD1をもとにリード専用ヘッド7Bの実際位置としての検出ヘッド位置RとクロックCLKを検出するヘッド位置・クロック検出部8(8B)、前記クロックに同期しながら磁気ディスク4上のヘッド位置情報となるサーボパターンPS2を発生するサーボパターンジェネレータ9(9B)を備えており、さらに、
各磁気ディスク4の面にそれぞれサーボパターンジェネレータ9が発生するサーボパターンPS2を書き込み、また読み出す各サーボヘッド10(10B)(図2の拡大図参照)、リード専用ヘッド7Bおよびサーボヘッド10Bを回転移動し位置決めするロータリーポジショナ11(11B)、ヘッド位置・クロック検出部8Bにおいて検出したリード専用ヘッド7Bの検出位置Rと目標位置Rsとの誤差からこの誤差を極小とするようにサーボ補償値を求めるサーボ補償器12、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナー11Bの駆動電流を出力するパワーアンプ13を備えている。
【0034】
ロータリーポジショナ11Bには前述のように、磁気ディスク4の各面に対してそれぞれ1つのサーボヘッド10Bが取り付けてあり、原盤ディスク3の片面に対して1つのリード専用ヘッド7Bが取り付けてある。ディスクの各面のヘッド(リード専用ヘッド7Bとサーボヘッド10B)は各々原盤ディスク3および磁気ディスク4の同一半径にアクセスできるよう調整してあるものとする。
また、ヘッドスタックサーボユニット14Aは、上記サーボユニット14Bと同様に、原盤ディスク3の下面からクロックパターンPC1とサーボパターンPS1を読み出すリード専用ヘッド7(7A)、リード専用ヘッド7Aが読み出したリード信号RD1をもとにリード専用ヘッド7Aの検出位置RとクロックCLKを検出するヘッド位置・クロック検出部8(8A)、前記クロックに同期しながら磁気ディスク4上のヘッド位置情報となるサーボパターンPS2を発生するサーボパターンジェネレータ9(9A)を備えると共に、
各磁気ディスク4の面にそれぞれサーボパターンジェネレータ9Aが発生するサーボパターンPS2を書き込み、また読み出す各サーボヘッド10(10A)(図2の拡大図参照)、リード専用ヘッド7Aおよびサーボヘッド10Aを回転移動し位置決めするロータリーポジショナ11(11A)、ヘッド位置・クロック検出部8Aにおいて検出したリード専用ヘッド7Aの検出位置Rと目標位置Rsとの誤差からこの誤差を極小とするようにサーボ補償値を求めるサーボ補償器12、サーボ補償値に基づいてロータリーポジショナー11Aの駆動電流を出力するパワーアンプ13を備えている。
【0035】
さらに、ヘッドスタックサーボユニット14Aは、後述するヘッドスタックサーボユニット14Bとの間の、磁気ディスク4の各面毎のヘッド位置誤差補正プロセスにおいて、磁気ディスク4の各面にそれぞれ対応するリード専用ヘッド7Aの整定位置(つまり、位置決め制御の過渡的な状態が収束し安定化した後の検出ヘッド位置R)を記憶するメモリ21X,21Y、この2つのメモリ21X,21Yに記憶しておいた各同一磁気ディスク面に対応する整定位置の差を各磁気ディスク面について求めるトラック位置補正部22を備えている。
ロータリーポジショナ11Aにも、磁気ディスク4の各面に対してそれぞれ1つのサーボヘッド10Aが取り付けてあり、原盤ディスク3の片面に対して1つのリード専用ヘッド7Aが取り付けてある。そしてディスクの各面のヘッド(リード専用ヘッド7Aとサーボヘッド10A)は各々原盤ディスク3および磁気ディスク4の同一半径にアクセスできるよう調整してあるものとする。
【0036】
図3は原盤ディスク3上の各パターン領域の概略の構成例を示し、図4は原盤ディスク3の或るトラック上に書き込まれたパターンの一部の詳細な構成例を示す。なお、図4(a)はクロックパターンPC1とサーボパターンPS1の具体的な構成例を示し、図4(b)は同図(a)のパターンから読み出されるリード信号RD1の波形例を示す。このリード信号RD1においては図4(a)のサーボパターンの左端においてプラスパルス、右端においてマイナスパルスが再生される。
図3,4に示すように原盤ディスク3には、磁気転写や磁気ヘッドにより、精度の高いクロックパターンPC1とサーボパターンPS1がセクタ毎に書き込まれている。そして、セクタ毎のサーボパターンPS1は本例ではヘッドの走査方向(ヘッド軌道として破線矢印で示す)の順にトラックアドレス(トラックNo.ともいう、後述のTrk)のパターンPS11、セクタアドレス(セクタNo.ともいう、後述のSec)のパターンPS12、精密位置(後述のPES)のパターンPS13からなる。
【0037】
なお、この精密位置パターンPS13は、大半の磁気ディスク装置において採用されている千鳥格子パターンであり、磁気ヘッドの軌道により、図4(a)上のA部もしくはB部から再生される信号振幅が変化することを利用し、次式によりヘッドの当該トラック内における精密な半径方向の位置(単に精密位置という)PES(Position Error Signal)を求めるための磁気パターンである。
【0038】
【数1】
Figure 2004288229
このように、ディスク上の書き込み内容をセクタ毎のクロックパターンPC1とサーボパターンPS1に限定した原盤ディスク3の場合は、磁気ディスク4に書き込むサーボパターンPS2とは異なり、データ領域DTAを必要としないので、クロックパターンPC1とサーボパターンPS1を原盤ディスク3の全面に書き込むことができ、ヘッドの位置精度を高めることができる。
【0039】
図5は図1の磁気データ埋込装置01の動作を示すタイミングチャートの例である。なお、図5(a)は図4(b)と同じ原盤ディスク3からのリード信号RD1を示し、図5(b)はリード信号RD1内のクロックパターンPC1の部分から再生されるクロックCLKを示し、図5(c)はリード信号RD1を2値化した信号を示し、図5(d)は図5(c)の2値化信号から検出(復調)されたトラックアドレスTrk,セクタアドレスSec,精密位置PESを示し、図5(e)は磁気ディスク4への書込パターンを示す。
次に図5を参照しながら、図1の動作について説明する。この動作は基本的にはヘッドスタックサーボユニット14A,14Bのそれぞれ毎に、且つこのサーボユニット14A,14Bが書き込みを分担するトラック範囲において、原盤ディスク3に書き込んだクロックパターンPC1およびサーボパターンPS1を、リード専用ヘッド7を介して読み取って、リード専用ヘッド7の実際位置Rを検出し、目標位置Rsとの誤差を、サーボ補償器12とパワーアンプ13を通してフィードバックすることにより、リード専用ヘッド7の前記整定位置、従ってこのヘッド7と同軸の各サーボヘッド10の磁気ディスク半径方向の位置を目標位置に追従させつつ、この各サーボヘッド10により並行してそれぞれ対応する磁気ディスク面に以下のようにサーボパターンPS2をセクタ走査の順に書き込むものである。
【0040】
即ち、前記追従状態において、ヘッド位置・クロック検出部8は原盤ディスク3から得られるリード信号RD1(図5(a))のクロックパターンPC1からクロックCLK(図5(b))を再生し、このクロックCLKに同期して、リード信号RD1を2値化処理して得た2値化信号(図5(c))から図5(d)に示すトラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES(Position Error Signal) を検出する。なお、この各符号Trk,Sec,PESに付された添字iは、ここでは当該トラック上におけるセクタ毎の走査の順番に相当する。
【0041】
リード専用ヘッド7の前記整定位置としての検出ヘッド位置Rは、トラック間隔をWとすると、上記トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PESから次のように求めることができる。
【0042】
【数2】
Figure 2004288229
サーボパターンジェネレータ9は、ヘッド位置・クロック検出部8によって前記のように検出されたトラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PESをもとに、図5(e)に示す磁気ディスク10への書込パターンとしてのクロックパターンci1,ci2,ci3,・・・、トラックアドレスパターンti1,ti2,ti3,・・・、セクタアドレスパターンsi1,si2,si3,・・・、精密位置パターンpi1,pi2,pi3,・・・を生成し、サーボヘッド10を介して、磁気ディスク4の図21に示した該当するサーボパターンPS2上の該当領域へ書き込む。
【0043】
上記動作を各ロータリーポジショナ11A,11Bが、書き込むトラック範囲を分担し並行して実施する。こうしてN個のヘッドスタックサーボユニットにより、1 面をN個のヘッドで並行して書き込むので、サーボライト時間は1/Nに短縮される。
ところで、磁気ヘッドを取り付ける際、取り替える際、スタックしているリード専用ヘッド7Aおよび各サーボヘッド10Aの各ヘッド相互間、並びにリード専用ヘッド7Bおよび各サーボヘッド10Bの各ヘッド相互間に生ずる位置誤差は数μm以内ではあるが存在する。
【0044】
他方、磁気ディスク面内のトラック間隔は1μm 以下であるから、同一の磁気ディスク面上におけるサーボヘッド10Aと10Bがそれぞれ書き込みを分担するトラック範囲の境界において、1μm 以下の正しいトラック間隔を保って正しいサーボ情報を書き込むためには、同一の磁気ディスク面上におけるサーボヘッド10Aと10Bとの間の位置誤差を補正して書き込みを行わなければならない。
次に、図6,7を参照しながら、図1の同一磁気ディスク面上におけるヘッドスタックサーボユニット14A側のサーボヘッド10Aとヘッドスタックサーボユニット14B側のサーボヘッド10Bとの相互間の位置誤差の補正方法の実施例について説明する。
【0045】
先ず、以下の手順により任意の測定対象とした同一磁気ディスク面上におけるサーボヘッド10Aと10Bとの間の位置誤差を求める。
▲1▼先ず、ヘッドスタックサーボユニット14A側のリード専用ヘッド7Aと、ヘッドスタックサーボユニット14B側のリード専用ヘッド7Bのそれぞれの目標位置Rsを共にトラック位置Xとし、リード専用ヘッド7Aと7Bを、トラック位置X上に合わせる(図6(b)参照)。
この際、リード専用ヘッド7Aの整定位置がトラック位置Xであることを、原盤ディスク3から検出して確認し、この整定値を図1のメモリ21Xに記録する。
【0046】
▲2▼次に、リード専用ヘッド7A,7Bの整定位置をトラック位置Xに合わせたまま、測定対象の磁気ディスク4の面上のサーボヘッド10A,10Bにより、当該磁気ディスク面上に、それぞれ目印となる信号(例えば、一定周波数の信号)σA,σBを1周分書き込む(図6(a)参照)。なおここでは図示のように信号σAの位置が信号σBの位置の外側に来た例を示す。
▲3▼次に、前記磁気ディスク面のサーボヘッド10Aを、サーボヘッド10Bが書き込んだ信号σBの位置上に整定させる(図7(a)参照)。これには例えば、原盤ディスク3からリード専用ヘッド7Aを介して得られる位置情報に基づいて、リード専用ヘッド7Aに対する目標ヘッド位置Rsを変えながら、リード専用ヘッド7Aと共にサーボヘッド10Aを移動していき、サーボヘッド10Aからの出力信号(リード信号RD2)を観測し、目印である信号(一定周波数の再生信号)の強度が最も高くなるように位置決めすればよい。強度の最大点は、例えば山登り法等の最適化手法により、導出することができる。
【0047】
▲4▼▲3▼の状態において、原盤ディスク3上におけるリード専用ヘッド7Aの整定位置Rを、ヘッド位置・クロック検出部8Aにより求め(図7(b)参照)、この整定位置Rをトラック位置Yとしてメモリ21Yに記録する。なおこの例では、図示のようにトラック位置Yがトラック位置Xより内側に来ることになる。
そして、トラック位置補正部22を介し、メモリ21Xに記録しておいたリード専用ヘッド7Aの整定位置(トラック位置X)と、メモリ21Yに記録したリード専用ヘッド7Aの整定位置(トラック位置Y)との差分Δτを次式のように求める。
【0048】
【数3】
Figure 2004288229
このトラック位置の差分Δτが測定対象の磁気ディスク面上におけるサーボヘッド10Aと10Bとの間の位置誤差に相当する。同様な方法で磁気ディスク4の全ての面上でのサーボヘッド10Aと10B間の位置誤差Δτを求める。
【0049】
次に、図6,7の例におけるサーボヘッド10Aと10B間の位置誤差Δτを補正して同一磁気ディスク面上にサーボヘッド10Aと10Bが、その分担するトラック範囲へサーボ情報を正しく書き込むための条件を述べる。
いま、磁気ディスク面上のトラックの総数をk(整数)とし、サーボヘッド10Bが磁気ディスク面の内側から数えてトラックNo.1〜No.j(但しjはkより小さい整数とする)までのトラック範囲への書き込みを分担し、サーボヘッド10AがトラックNo.(j+1)〜No.kまでのトラック範囲への書き込みを分担するものとする。
【0050】
そして、サーボヘッド10Bについてはリード専用ヘッド7Bへの目標ヘッド位置Rsを原盤ディスク3上のトラックNo.1〜No.jに合わせてサーボヘッド10Bによる磁気ディスク4へのサーボ情報の書き込みを行わせるものとする。
この場合、サーボヘッド10Aが磁気ディスク4上のトラックNo.(j+1)〜No.kの正しい位置にアクセスするためには、リード専用ヘッド7Aに対する目標ヘッド位置RsをトラックNo.〔(j+1)−Δτ〕〜No.(k−Δτ)とし、且つこの間、サーボヘッド10Aにはリード専用ヘッド7Aが原盤ディスク3のトラックNo.(j+1)〜No.kから読み出してできるサーボパターンPS2と同じサーボパターンを書き込ませる必要がある。
【0051】
そこで、目標ヘッド位置Rsによってリード専用ヘッド7Aに原盤ディスク3のトラックNo.〔(j+1)−Δτ〕〜No.(k−Δτ)をアクセスさせる間に、トラック位置補正部22は、サーボパターンジェネレータ9Aに対し上記トラック位置の差分Δτを送り、ヘッド位置・クロック検出部8Aから出力される(つまり、リード専用ヘッド7Aによって読み出されたサーボ情報に基づく)トラックアドレスTrkをトラック位置差分(トラック補正値ともいう)Δτだけ補正(この例では加算)させて、磁気ディスク4へ書き込ませる。
このトラックアドレスの補正は全ての磁気ディスク4の面について行われなければならない。また、全ての磁気ディスク4の面での当該書き込み分担トラック範囲に対応する、リード専用ヘッド7Aの原盤ディスク3に対するアクセスも1回で済ませる必要がある。
【0052】
このためには、リード専用ヘッド7Aは全ての磁気ディスク4の面での分担トラック範囲の書き込みをカバーできるトラック範囲で原盤ディスク3をアクセスしなければならず、且つこの間、いずれのサーボヘッド10Aもサーボヘッド10Bの書き込みトラック範囲を侵して書き込みを行ってはならない。
そこで、トラック位置補正部22は、リード専用ヘッド7Aに対する目標ヘッド位置Rsと、磁気ディスク4の各面ごとのトラック補正値Δτとを照合し、サーボパターンジェネレータ9Aに対し、各磁気ディスク面ごとに当該ディスク面の書き込み可能なトラック範囲に目標ヘッド位置Rsが対応していると判別した場合にのみ、書き込みを許可する信号22aを送るようにする。
【0053】
ヘッドスタックサーボユニット14をさらに増設する場合には、ヘッドスタックサーボユニット14Aと同様な構成とし、分担するトラック範囲が隣接するサーボユニット14との間で前記と同様なヘッド位置誤差Δτを求めてその補正を行わせるようにする。
なお、サーボヘッド10A、10Bが分担するトラック範囲外へ誤つた書き込みをしないようにするには上述した方式とは別に、後述する実施例3のように、サーボヘッド10A、10Bが実際に書き込む直前のサーボ情報のトラックアドレスを監視し、このトラックアドレスが、予めサーボヘッド10A、10Bに割り当てたトラック範囲外であるとききは、そのサーボ情報の書き込みを阻止する手段を設けるようにしてもよい。この書き込み阻止手段は図1の例ではサーボパターンジェネレータ9A内に設けられることになる。
【0054】
(実施例2)
図8は本発明の第2の実施例としての磁気データ埋込装置(ディスクサーボライター)02の構成を示し、図9は図8の動作の一例を示すタイミングチャートのである。
図8における第1実施例の図1との差異は、ヘッドスタックサーボユニット14A,14B内に書込データメモリ16を持つ点である。また、図9のタイミングチャートにおける第1実施例のタイミングチャートの図5との差異は、図9の(d),(e)における、磁気ディスク4のサーボパターンPS2領域(1セクタ分)への図5と同じ書込パターン(ci1,ci2,ci3,・・・、ti1,ti2,ti3,・・・、si1,si2,si3,・・・、pi1,pi2,pi3,・・・)に続くタイミングにおいて、磁気ディスク4の当該セクタのデータ領域DTAに書き込まれるデータDataの書込パターンdi1,di2,di3,・・・が追加されている点である。
【0055】
ここで、実施例1で述べた同一磁気ディスク面上のサーボヘッド10A,10B同士の前記位置誤差Δτが存在しない理想状態の場合は、書込データメモリ16はヘッド位置・クロック検出部8が検出したトラックアドレスTrkとセクタアドレスSecに基づいて、当該トラック・セクタに書き込みたいデータDataを出力し、サーボパターンジェネレータ9へ送る。
サーボパターンジェネレータ9は、前記トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、と同じくヘッド位置・クロック検出部8が検出した精密位置PESをもとに生成する磁気ディスク4のサーボパターンPS2領域への書込パターン(ci1,ci2,ci3,・・・、ti1,ti2,ti3,・・・、si1,si2,si3,・・・、pi1,pi2,pi3,・・・)に、書込データメモリ16からのデータDataをもとに生成する磁気ディスク4のデータ領域DTAへの書込パターン(di1,di2,di3,・・・)を追加し、それぞれの書込パターンを磁気ディスク4の当該トラック・セクタにおけるサーボパターンPS2領域とデータ領域DTAに書き込む。
【0056】
しかし、サーボヘッド10A,10B相互間の位置誤差(=トラック補正値)Δτが存在する場合には、サーボパターンジェネレータ9Aは、磁気ディスク4へ書き込むべき上記の各種の書き込みパターンにおけるトラックアドレスTrkとしてはトラック補正値Δτで補正されたトラックアドレスTrkとし、また、磁気ディスク4のデータ領域DTAへ書き込む書込パターンとしては、トラック補正値Δτで補正されたトラックアドレスTrkと当該セクタアドレスSecとに対応するデータDataから作られる書き込みパターンとしなければならない。
【0057】
このため、トラック位置補正部22から、トラック補正値Δτおよび書込み許可信号22aをサーボパターンジェネレータ9Aに送るほか、トラック補正値Δτを書込みデータメモリ16へも送り、磁気ディスク4のデータ領域DTAに書き込むデータがトラックアドレスを補正したアドレスのデータとなるようにする。
その他の動作は第1の実施例と同様であり説明を省略する。
(実施例3)
図10は、本発明の第3の実施例としての磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)03の構成を示す。図10における図1との主な相違は、磁気ディスク4の各面毎に磁気ディスク4のほぼ半径方向に扇状に等間隔に配置された、それぞれ当該磁気ディスク4の面をアクセスする複数N個(図では10(10〜10)の4個)のサーボヘッドを設け、
同様に、原盤ディスク3の片面(図では下面)上にも原盤ディスク3のほぼ半径方向に扇状に等間隔に配置された、それぞれ原盤ディスク3を読み出す複数N個(図では7(7〜7)の4個)のリード専用ヘッドを設け、
これら磁気ディスク4の各面ごとの扇状ヘッド10〜10と、原盤ディスク3上の扇状ヘッド7〜7とを、1台のロータリポジショナ11がスタックして回動可能に一体に保持するようにしている点である。
【0058】
ここで、同じ添字を付されたヘッド同士、例えば磁気ディスク4の各面ごとのサーボヘッド10および原盤ディスク3上のリード専用ヘッド7はいずれも対応するディスクの同一半径にアクセスできるよう調整されており、同様に、他の同じ添字(以下、一般の添字をiとする)を付されたサーボヘッド10およびリード専用ヘッド7も対応するディスクの同一半径にアクセスできるよう調整されているものとする。
次に、図10のロータリポジショナ11の付帯回路について説明すると、ヘッド位置・クロック検出部8は後述の機能を持つほか、扇状に配置された4個のリード専用ヘッド7〜7のうちの位置決め制御の対象に選んだ任意の1つ(本例ではリード専用ヘッド7とする)について検出したトラックアドレスTrkと精密位置PESからその検出ヘッド位置Rを出力する。
【0059】
そしてサーボ補償器12は、リード専用ヘッド7の検出ヘッド位置Rとリード専用ヘッド7に対する目標ヘッド位置Rsとの誤差を入力し、この誤差を極小とするようにサーボ補償値を求め、パワーアンプ13はサーボ補償値に基づいてロータリーポジショナ11の駆動電流を出力してロータリーポジショナ11を回転駆動し、リード専用ヘッド7を目標ヘッド位置Rsに対応するトラック上に整定させる。
この追従状態において、ヘッド位置・クロック検出部8は、扇状配置の4個のリード専用ヘッド7〜7のそれぞれが原盤ディスク3のクロックパターンPC1およびサーボパターンPS1から読み出したリード信号RD1(RD1〜RD1)より、リード専用ヘッド7〜7の各々についてのクロックCLK(CLK〜CLK)を再生し、それぞれクロックCLKに同期してリード信号RD1を2値化処理する。そして、リード専用ヘッド7〜7の各々の、実施例1で述べたと同様な位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を検出する。
【0060】
アドレス補正データメモリ23は、図10のように磁気ディスク4にサーボ情報を書き込むロータリポジショナ11が1台のみの場合、リード専用ヘッド7〜7とサーボヘッド10〜10との、それぞれ対応関係にあるヘッド7と10相互間のトラック位置誤差(以下、ポジショナ内ヘッド位置誤差という)を計測する後述の処理によって得られるアドレス補正データ(以下、ポジショナ内アドレス補正データという)を格納するメモリとなる。
サーボヘッドアドレス導出部24は、リード専用ヘッド7〜7の各々についてのクロックCLK〜CLKと位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を入力すると共に、アドレス補正データメモリ23内のポジショナ内アドレス補正データを参照し、磁気ディスク4の各面ごとのサーボヘッド10〜10に対する位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を送出する。
【0061】
具体的には、サーボヘッドアドレス導出部24は、例えばサーボヘッド10に対する位置情報としてはリード専用ヘッド7の位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスTrkについて該当するポジショナ内アドレス補正データによる補正を加え、セクタアドレスSecおよび精密位置PESについてはそのままの値を送出する。
サーボパターンジェネレータ9は、サーボヘッドアドレス導出部24から送られた磁気ディスク4の各面毎の各サーボヘッド10の位置情報(前記トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)をもとに、ヘッド位置・クロック検出部8からのクロックCLKに同期しながら、磁気ディスク4の各面毎の各サーボヘッド10の書き込みパターンを発生する。そして、各当該のサーボヘッド10に当該サーボヘッド10に対応する磁気ディスク4上の該当アドレス位置へ該当するクロックパターンを含むサーボパターンPS2を書き込ませる。
【0062】
上記の書き込み動作を各サーボヘッド10〜10が書き込むトラック範囲を分担して実施する。1個のヘッドスタックサーボユニットにより、磁気ディスク4の各1面をN個のヘッドで同時に書き込むので、サーボライト時間は1/Nに短縮される。
なお、磁気ディスク4の同一面上の各サーボヘッド10〜10がそれぞれ分担外のトラック範囲を侵して書き込みをすることを防ぐために、サーボヘッドアドレス導出部24は、各サーボヘッド10〜10(一般には10)を対象としてサーボパターンジェネレータ9に送出する位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスTrkについて、その送出するトラックアドレスがそれぞれ各当該サーボヘッド10に予め割当てたトラック範囲内であるか否かを調べ、割当てたトラック範囲外であるときはその位置情報の送出を阻止し、従って当該サーボヘッド10がこの位置情報に関わるサーボ情報を書き込むことを阻止する手段を備えているものとする。
【0063】
次に、磁気ディスク4の同一面上の複数のサーボヘッド10〜10がその分担するトラック範囲に正しい書き込みを行うために、任意の測定対象とした同一磁気ディスク面上における扇状のサーボヘッド10〜10と、この各サーボヘッド10とそれぞれ対応関係にあるリード専用ヘッド7との相互間の位置誤差(ポジショナ内ヘッド位置誤差)を計測し補正する手順の実施例を、図12〜14を用いて説明する。なお、この補正を便宜上、ポジショナ内アドレス補正という。
▲1▼リード専用ヘッド7〜7のうちいずれか1つ(本説明では7とする)を選択する。そしてリード専用ヘッド7を原盤ディスク3上の任意のトラック位置X上に追従させた状態で(図12(b)参照)、サーボヘッド10,10,10により当該磁気ディスク4の面上に、図6と同様にそれぞれ目印となる信号(例えば、一定周波数の信号)σ2,σ3,σ4を1周分書き込む(図12(a)参照)。
【0064】
なお、このとき同時に、各リード専用ヘッド7〜7のトラック位置も読み込んで置く。
▲2▼次に、図7と同様にサーボヘッド10が読み出す信号をリード信号RD2によって観測しながら、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ2のトラック上にサーボヘッド10を移動させ(図13(a)参照)、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置Y1を読み取る(図13(b)参照)。
このトラック位置Y1と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((イ)とする)が明確になる。
【0065】
他方、リード専用ヘッド7と7とのトラック間隔((ロ)とする)は、▲1▼の手順におけるリード専用ヘッド7と7による原盤ディスク3の読み込みによって既知であるから、例えばリード専用ヘッド7の読み込んだトラックアドレスを、サーボヘッド10のサーボ情報の書き込みのトラックアドレスに一致させるものとすれば、上記の(イ)のトラック間隔から(ロ)のトラック間隔を差し引いた差分から、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るために、サーボヘッド10と対応関係にあるリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データが求まる。
【0066】
例えば、上記差分が正のとき、サーボヘッド10のトラック位置がリード専用ヘッド7のトラック位置よりディスクの中心側にずれているとして補正する必要があり、サーボヘッド10のトラック位置はリード専用ヘッド7のトラック位置よりこの差分を差し引いた値になる。従って、この場合のポジショナ内アドレス補正データは、この差分を絶対値とする負値となる。
▲3▼次にトラックY1を消去して、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ3のトラック上にサーボヘッド10を移動させ(図14(a)参照)、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置Y2を読み取る(図14(b)参照)。
【0067】
このトラック位置Y2と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((ハ)とする)が明確になる。
他方、リード専用ヘッド7と7とのトラック間隔((ニ)とする)は、▲1▼の手順におけるリード専用ヘッド7と7による原盤ディスク3の読み込みによって既知であるから、上記の(ハ)のトラック間隔から(ニ)のトラック間隔差し引いた差分から、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データが求まる。
【0068】
例えば、上記差分が正のとき、サーボヘッド10のトラック位置がリード専用ヘッド7のトラック位置よりディスクの外周側にずれているとして補正する必要があり、サーボヘッド10のトラック位置はリード専用ヘッド7のトラック位置にこの差分を加算した値になる。つまり、この差分(正値)がポジショナ内アドレス補正データとなる。
▲4▼図は省略するが次も同様に、トラックY2を消去して、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ4のトラック上にサーボヘッド10を移動させ、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置を読み取り、このトラック位置と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((ホ)とする)が明確になる。
【0069】
他方、リード専用ヘッド7と7とのトラック間隔((ヘ)とする)は、▲1▼の手順におけるリード専用ヘッド7と7による原盤ディスク3の読み込みによって既知であるから、上記の(ホ)のトラック間隔から(ヘ)のトラック間隔を差し引いた差分と、(ハ)のトラック間隔から(ニ)のトラック間隔を差し引いた差分との和(つまり、サーボヘッド10と10のトラック間隔からリード専用ヘッド7と7のトラック間隔を差し引いた差分)が、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データとして求まる。
【0070】
この▲1▼〜▲4▼の手順を、磁気ディスク4の全ての面のサーボヘッド10〜10について繰り返し、こうして得られたポジショナ内アドレス補正データを図10のアドレス補正データメモリ23に格納する。
そして、図10のサーボヘッドアドレス導出部24は、ヘッド位置・クロック検出部8からの各リード専用ヘッド7〜7の読み込んだ位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスに対してそれぞれ、アドレス補正データメモリ23内の該当するポジショナ内アドレス補正データを、上記手順▲2▼〜▲4▼で述べたように加算して対応するサーボヘッド10〜10の位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を求め、サーボパターンジェネレータ9へ送る。
【0071】
(実施例4)
図11は、本発明の第4の実施例としての磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)04の構成を示す。
図11における図10との相違は、サーボパターンジェネレータ9の入力部に図8と同様な書込データメモリ16が付加された点のみである。この書込データメモリ16は、磁気ディスク4のデータ領域DTAに書き込むべきデータが存在するときにこのデータを記憶するメモリで、サーボヘッドアドレス導出部24からの磁気ディスク4の各面ごとの各サーボヘッド10への位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)と、ヘッド位置・クロック検出部8からの各クロックCLKとを入力し、各サーボヘッド10が書き込むサーボパターンPS2のアドレスのデータ領域DTAへ書き込むデータDataを、クロックCLKに同期してサーボパターンジェネレータ9に出力する。
【0072】
これにより各サーボヘッド10は対応する磁気ディスク4へのサーボパターンPS2の書き込みに続き、同じアドレスのデータ領域DTAにデータDataを書き込む。
この場合の、サーボヘッドとリード専用ヘッド相互間の位置誤差(ポジショナ内ヘッド位置誤差)の計測や補正(ポジショナ内アドレス補正)の手順は実施例3と同じである。
なお、図は省略したが、図10、11(実施例3、4)のロータリポジショナ11と同様なロータリポジショナを図1と同様に複数台、磁気ディスク4の周縁部に配置し、同一の磁気ディスク4の面上に複数台の各ロータリポジショナ毎の扇状のサーボヘッド10〜10がそれぞれトラック範囲を分担し、並行してサーボ情報を書き込むようにすることもできる。
【0073】
次にこの場合に、複数台のロータリポジショナのロータリポジショナ相互のサーボヘッド間に存在するトラック差(便宜上、ポジショナ間ヘッド位置誤差という)を求め、その補正(便宜上、ポジショナ間アドレス補正という)を行う方法の実施例を述べる。
先ず、磁気ディスク4の各面ごとに、複数台のロータリポジショナのうち当該の計測対象とする対のロータリポジショナ(A、Bとする)の双方の扇状サーボヘッド10〜10から、それぞれ1個ずつ所定のサーボヘッドを選ぶ。ここではA側ロータリポジショナから選んだ1個のサーボヘッドを10とし、B側ロータリポジショナから選んだ1個のサーボヘッドを10とする。
【0074】
同様に原盤ディスク3上のA側ロータリポジショナの位置決め制御(トラック追従)に選んだリード専用ヘッドを7、B側ロータリポジショナの位置決め制御(トラック追従)に選んだリード専用ヘッドを7とする。
このヘッド10、10、7、7のそれぞれの位置は一般には任意に選ぶことができるが、理解を容易に且つトラック補正計算を容易にするためA側ロータリポジショナのヘッド10と7はそれぞれのアクセス対象のディスク4と3のほぼ同一半径位置にあり、同様にB側ロータリポジショナのヘッド10と7もそれぞれのアクセス対象のディスク4と3のほぼ同一半径位置にあるものとする。
【0075】
そして、リード専用ヘッドを7、7をそれぞれ図1の7A、7Bに見立て、サーボヘッドを10、10をそれぞれ図1の10A、10Bに見立てたうえ、図6、7で述べたと同様な方法で、ポジショナ間ヘッド位置誤差としての、A側のロータリポジショナのサーボヘッド10とB側のロータリポジショナのサーボヘッド10の間の位置誤差(トラック補正値)Δτを求める。
そして、磁気ディスク4の全ての面について求めた、ポジショナ間ヘッド位置誤差としての、対のロータリポジショナのサーボヘッド相互間の位置誤差(トラック補正値)Δτを、少なくとも対のロータリポジショナの一方(この例ではA側)のアドレス補正データメモリ23内に、前述のポジショナ内アドレス補正データとは別に、ポジショナ間アドレス補正データとして記憶する。
【0076】
そして、この例での具体的なアドレス補正方法としては、A側ロータリポジショナでは、サーボヘッドアドレス導出部24はポジショナ内アドレス補正データと、ポジショナ間アドレス補正データとを加算して補正を行い、サーボパターンジェネレータ9への位置情報を求める。
つまり、この例の場合、A側ロータリポジショナでは、図12〜14で述べたような、サーボヘッド10に与える位置情報を得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだ位置情報のトラックアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データに対して、上記ポジショナ間アドレス補正データ(ポジショナ間ヘッド位置誤差)としてのトラック補正値Δτを一様に加算する。他方、B側のロータリポジショナでは、他にロータリポジショナが存在しないとすれば、上記ポジショナ内アドレス補正データのみによる補正を行うこととなる。
【0077】
なお、ポジショナ間アドレス補正データは、対の各同一ロータリポジショナ内の複数個のサーボヘッド相互間のトラック間隔、および複数個のリード専用ヘッド相互間のトラック間隔が計測済みであれば、一般的には次のようにして求めることができる。
即ち、対のロータリポジショナの一方であるB側ロータリポジショナの追従対象のリード専用ヘッド7に所定のトラックを追従させた状態でB側ロータリポジショナの同じ磁気ディスク面上のサーボヘッド10を含む任意の所定の1個のサーボヘッドに所定の信号ラインを書き込ませる。
【0078】
次に、対のロータリポジショナの他方であるA側ロータリポジショナの追従対象のリード専用ヘッド7の追従するトラックを移し替えながら同じ磁気ディスク面上のA側ロータリポジショナのサーボヘッド10を含む任意の所定の1個のサーボヘッドを前記信号ライン上に一致させる。
そしてこのときの、B側ロータリポジショナのリード専用ヘッド7を含む任意の所定の1個のリード専用ヘッドと、A側ロータリポジショナのリード専用ヘッド7を含む任意の所定の1個のリード専用ヘッドとのトラック差から、上述のロータリポジショナ間のトラック補正値Δτに相当するポジショナ間アドレス補正データを求める。
【0079】
(実施例5)
図15は、本発明の第5の実施例としての磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)05の構成を示す。
図15における図10との相違は、原盤ディスク3の片面(図では下面)を読み出すリード専用ヘッドを7の1個にした点である。
なお、磁気ディスク4の各面ごとのサーボヘッド10〜10のうち、同じ添字を付されたサーボヘッド10同士はいずれも対応するディスク4の同一半径にアクセスできるよう調整されているものとし、リード専用ヘッド7はサーボヘッド10〜10の任意の1つ、本例ではサーボヘッド10とそれぞれ対応するディスク3、4の同一半径にアクセスできるよう調整されているものとする。
【0080】
次に、図15のロータリポジショナ11の付帯回路については、ヘッド位置・クロック検出部8は、1個のリード専用ヘッド7について検出したトラックアドレスTrkと精密位置PESからその検出ヘッド位置Rを出力し、リード専用ヘッド7を目標ヘッド位置Rsに対応するトラック上に整定させる。
この追従状態において、ヘッド位置・クロック検出部8は、リード専用ヘッド7が原盤ディスク3のクロックパターンPC1およびサーボパターンPS1から読み出したリード信号RD1より、リード専用ヘッド7についてのクロックCLKを再生し、このクロックCLKに同期してリード信号RD1を2値化処理して、リード専用ヘッド7の位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を検出する。
【0081】
アドレス補正データメモリ23は、図15のように磁気ディスク4にサーボ情報を書き込むロータリポジショナ11が1台のみの場合、対応関係にあるリード専用ヘッド7と、サーボヘッド10〜10との相互間のトラック位置誤差(ポジショナ内ヘッド位置誤差)を計測する後述の処理によって得られるアドレス補正データ(ポジショナ内アドレス補正データ)を格納するメモリとなる。
但し、サーボヘッド10〜10にはリード専用ヘッド7とディスク半径方向の位置が全く異なるサーボヘッドも含まれるため、本実施例5でのポジショナ内ヘッド位置誤差には実施例3、4に比べて極めて大きな値も含まれる。
【0082】
サーボヘッドアドレス導出部24は、リード専用ヘッド7についてのクロックCLKと位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を入力すると共に、アドレス補正データメモリ23内のポジショナ内アドレス補正データを参照し、磁気ディスク4の各面ごとのサーボヘッド10〜10に対する位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を送出する。
具体的には、サーボヘッドアドレス導出部24は、例えばサーボヘッド10に対する位置情報としてはリード専用ヘッド7の位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスTrkについては該当するポジショナ内アドレス補正データによる補正を加え、セクタアドレスSecおよび精密位置PESについてはそのままの値を送出する。
【0083】
サーボパターンジェネレータ9は、サーボヘッドアドレス導出部24から送られた磁気ディスク4の各面毎の各サーボヘッド10の位置情報(前記トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)をもとに、ヘッド位置・クロック検出部8からのクロックCLKに同期しながら、磁気ディスク4の各面毎の各サーボヘッド10の書き込みパターンを発生し、各当該サーボヘッド10に、当該サーボヘッド10に対応する磁気ディスク4上の該当アドレス位置へ、該当するクロックパターンを含むサーボパターンPS2を書き込ませる。
【0084】
上記の書き込み動作を各サーボヘッド10〜10が書き込むトラック範囲を分担して実施する。1個のヘッドスタックサーボユニットにより、磁気ディスク4の各1面をN個のヘッドで同時に書き込むので、サーボライト時間は1/Nに短縮される。
なお、本実施例5においても、磁気ディスク4の同一面上の各サーボヘッド10〜10が、それぞれの分担外のトラック範囲を侵して書き込みをすることを防ぐために、サーボヘッドアドレス導出部24が、各サーボヘッド10〜10(一般に10)を対象としてサーボパターンジェネレータ9に送出する位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスTrkについて、その送出するトラックアドレスがそれぞれ各当該サーボヘッド10に予め割当てたトラック範囲内であるか否かを調べ、割当てたトラック範囲外であるときはその位置情報の送出を阻止し、従って当該サーボヘッド10がこの位置情報に関わるサーボ情報を書き込むことを阻止する手段を備えているものとする。
【0085】
次に、図16〜18を用いて任意の測定対象とした同一磁気ディスク面上における扇状のサーボヘッド10〜10と、この各サーボヘッド10とそれぞれ対応関係にあるリード専用ヘッド7との相互間の位置誤差(ポジショナ内ヘッド位置誤差)を計測し、補正(ポジショナ内アドレス補正)をする手順の実施例を説明する。
▲1▼リード専用ヘッド7を原盤ディスク3上の任意のトラック位置X上に追従させた状態で(図16(b)参照)、サーボヘッド10,10,10により当該磁気ディスク4の面上に図6と同様にそれぞれ目印となる信号(例えば、一定周波数の信号)σ2,σ3,σ4を1周分書き込む(図16(a)参照)。
【0086】
▲2▼次に、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ2のトラック上にサーボヘッド10を移動させ(図17(a)参照)、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置Y1を読み取る(図17(b)参照)。このトラック位置Y1と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((イ)とする)が明確になる。
▲3▼次にトラックY1を消去して、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ3のトラック上にサーボヘッド10を移動させ(図18(a)参照)、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置Y2を読み取る(図18(b)参照)。
【0087】
このトラック位置Y2と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((ロ)とする)が明確になる。
▲4▼図は省略するが次も同様に、トラックY2を消去して、サーボヘッド10が書き込んだ信号σ4のトラック上にサーボヘッド10を移動させ、そのときのリード専用ヘッド7のトラック位置を読み取り、このトラック位置と元のトラック位置Xとの差から、サーボヘッド10と10のトラック間隔((ハ)とする)が明確になる。
以上の計測により、例えばリード専用ヘッド7の読み込んだトラックアドレスを、サーボヘッド10のサーボ情報の書き込みのトラックアドレスに一致させるものとすれば、上記の(イ)、(ロ)、(ハ)の3つのトラック間隔の和の絶対値を持つ負値が、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正(具体的には、上記の和を差し引き補正)するポジショナ内アドレス補正データとして求まる。
【0088】
つまり、上記3つのトラック間隔の和だけ、サーボヘッド10のトラック位置がリード専用ヘッド7のトラック位置よりディスクの中心側にずれているとして補正する。
同様に上記(ロ)、(ハ)の2つのトラック間隔の和の絶対値を持つ負値が、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データとして求まる。
つまり、上記2つのトラック間隔の和だけ、サーボヘッド10のトラック位置がリード専用ヘッド7のトラック位置よりディスクの中心側にずれているとして補正する。
【0089】
同様に上記(ハ)のトラック間隔の絶対値を持つ負値が、サーボヘッド10に与えるアドレスを得るためにリード専用ヘッド7の読み込んだアドレスに加算補正するポジショナ内アドレス補正データとして求まる。
つまり、上記(ハ)のトラック間隔だけ、サーボヘッド10のトラック位置がリード専用ヘッド7のトラック位置よりディスクの中心側にずれているとして補正する。
上記▲1▼〜▲4▼の手順を磁気ディスク4の全ての面のサーボヘッド10〜10について繰り返し、こうして得られたポジショナ内アドレス補正データを図15のアドレス補正データメモリ23に格納する。
【0090】
そして、図15のサーボヘッドアドレス導出部24は、ヘッド位置・クロック検出部8からの各リード専用ヘッド7の読み込んだ位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)のうち、トラックアドレスに対してそれぞれ、アドレス補正データメモリ23内の該当するポジショナ内アドレス補正データを上述のように加算して補正することで、該当するサーボヘッド10〜10の位置情報(トラックアドレスTrk、セクタアドレスSec、精密位置PES)を求め、サーボパターンジェネレータ9へ送る。
なお図は省略したが、図15のロータリポジショナ11と同様なロータリポジショナを図1と同様に複数台、磁気ディスク4の周縁部に配置し、同一の磁気ディスク4の面上に複数台の各ロータリポジショナ毎の扇状のサーボヘッド10〜10がそれぞれトラック範囲を分担し、並行してサーボ情報を書き込むようにすることもできる。
【0091】
この場合に、複数台のロータリポジショナのロータリポジショナ相互の磁気ヘッド間に存在するトラック差(ポジショナ間ヘッド位置誤差)を求め、その補正(ポジショナ間アドレス補正)を行う方法については、1台毎のロータリポジショナ上のリード専用ヘッドを7の1個に限定した形で実施例4で述べた方法を、同様に適用することができる。
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、原盤ディスクと複数枚の書き込み対象の磁気ディスク(被書込磁気ディスク)をスピンドルモータの軸上にスタックし、原盤ディスクのサーボ情報またはこのサーボ情報を基に作られる加工サーボ情報、もしくはこれらサーボ情報とデータ領域に書き込むデータとを、複数枚の被書込磁気ディスクに並行して書き込む磁気データ埋込装置において、
原盤ディスクを読み出す1個または複数個のリード専用ヘッドと、複数枚の被書込磁気ディスクの各面ごとに1個または所定の複数個ずつ設けられて当該ディスク面に前記サーボ情報を書き込むサーボヘッドとをスタックして一体に回動するロータリポジショナを、磁気ディスクの周りに被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスするサーボヘッドが少なくとも複数個存在するように1台または複数台配置し、同一の被書込磁気ディスク面に複数個のサーボヘッドがトラック範囲を分担し並行して書き込みを行うようにしたので(請求項1、2、8、9、10、11、12)、被書込磁気ディスクへのサーボ情報の書き込み時間を短縮することができる。
【0093】
さらに、同一の被書込磁気ディスク面上のロータリポジショナ別のサーボヘッド相互間に存在する磁気ディスク半径方向の位置誤差(ポジショナ間ヘッド位置誤差)を補正して書き込みを行うようにしたり(請求項2、5、6、12、14、15)、同一の被書込磁気ディスク面上の同一ロータリポジショナ上のリード専用ヘッドとサーボヘッド相互間に存在する磁気ディスク半径方向の位置誤差(ポジショナ内ヘッド位置誤差)を補正して書き込みを行うようにしたので(請求項2、5、7)、これらのサーボヘッドがそれぞれ書き込みを分担するトラック範囲の境界でも正しいトラック間隔を保つて、正しく前記サーボ情報等を書き込むことができる。
【0094】
またさらに、これらのサーボヘッドが書き込みを分担するトラック範囲内にあるときのみ、その書き込みを許可するようにしたので(請求項3、13)、各サーボヘッドが分担するトラック範囲以外のトラック範囲を侵害して書き込みを行うことを防ぐことができる。
このようにして安全確実に高密度高精度の磁気ディスクへの埋込みデータの書込み時間、従って製作コストの低減をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての磁気データ埋込装置の概略構成図
【図2】図1におけるスタックされた磁気ディスクを含む磁気ヘッド部分の拡大図
【図3】本発明の一実施例としての原盤ディスクの構成図
【図4】本発明の一実施例としての原盤ディスクのクロックパターンおよびサーボパターン部分の詳細構成と原盤ディスクからのリード信号とを対比して示す図
【図5】図1の磁気データ埋込装置の動作の一実施例を示すタイミングチャート
【図6】図1、図8の磁気データ埋込装置における同一磁気ディスク面上での複数台のロータリポジショナ別のヘッド相互間の位置誤差(ポジショナ間ヘッド位置誤差)の検出方法の説明図
【図7】図6に続く説明図
【図8】本発明の第2の実施例としての磁気データ埋込装置の概略構成図
【図9】図8の磁気データ埋込装置の動作の一実施例を示すタイミングチャート
【図10】本発明の第3の実施例としての磁気データ埋込装置の概略構成図
【図11】本発明の第4の実施例としての磁気データ埋込装置の概略構成図
【図12】図10、11の磁気データ埋込装置におけるポジショナ内ヘッド位置誤差の検出方法の説明図
【図13】図12に続く説明図
【図14】図13に続く説明図
【図15】本発明の第5の実施例としての磁気データ埋込装置の概略構成図
【図16】図15の磁気データ埋込装置におけるポジショナ内ヘッド位置誤差の検出方法の説明図
【図17】図16に続く説明図
【図18】図17に続く説明図
【図19】従来の磁気データ埋込装置の例を示す概略構成図
【図20】図19の磁気データ埋込装置で用いるクロックパターンディスクの概略構成図
【図21】磁気ディスクの概略構成図
【符号の説明】
01〜05 磁気データ埋込装置(ディスクサーボライタ)
3 原盤ディスク
4 磁気ディスク
5 ディスクスタックユニット
6 スピンドルモータ
7,7A,7B、7〜7 リード専用ヘッド
8,8A,8B ヘッド位置・クロック検出部、
9,9A,9B サーボパターンジェネレータ
10(10A,10B、10〜10) サーボヘッド
11,11A,11B ロータリポジショナ
12 サーボ補償器
13 パワーアンプ
14,14A,14B ヘッドスタックサーボユニット
16 書込みデータメモリ
21X,21Y 整定値メモリ
22 トラック位置補正部
22a 書込み許可信号
23 アドレス補正データメモリ
24 サーボヘッドアドレス導出部
PC1 原盤ディスクのクロックパターン
PS1 原盤ディスクのサーボパターン
PS2 磁気ディスクのサーボパターン
DTA 磁気ディスクのデータ領域
Δτ トラック補正値
Rs 目標ヘッド位置
R 検出ヘッド位置
X,Y,Y1,Y2 トラック位置
σA,σB、σ2〜σ4 書き込み信号
CLK、CLK1〜CLK4 クロック
Trk トラックアドレス(トラックNo.)
Sec セクタアドレス(トラックNo.)
PES 精密位置
Data 書込データ

Claims (18)

  1. スピンドルモータの軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面に磁気データが書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスクおよび複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク、
    前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1個または複数個の磁気ヘッドとしての読出側ヘッドと、前記被書込磁気ディスクの各面ごとに当該面をアクセスするように1個または所定の複数個ずつ設けられた磁気ヘッドとしての書込側ヘッドとを一体に回動可能にスタックして保持し、少なくとも前記被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスする書込側ヘッドが複数個存在するように前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる1台または複数台のロータリポジショナを備え、
    前記の各読出側ヘッドが読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる加工磁気データとしての最終書込磁気データを、前記の各読出側ヘッドとそれぞれ対応関係にある各書込側ヘッドが、対応する被書込磁気ディスクの同一面上の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し並行して、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  2. スピンドルモータの軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面にサーボ情報を含む磁気データが書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスクおよび複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク、
    前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1個または複数個の磁気ヘッドとしての読出側ヘッドと、前記被書込磁気ディスクの各面ごとに当該面をアクセスするように1個または所定の複数個ずつ設けられた磁気ヘッドとしての書込側ヘッドとを、前記の各読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドが前記スピンドルモータの軸を含む共通の平面上にほぼ位置するように一体に回動可能にスタックして保持し、少なくとも前記被書込磁気ディスクの各同一面をアクセスする書込側ヘッドが複数個存在するように前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる1台または複数台のロータリポジショナ、
    前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該ロータリポジショナ上の前記読出側ヘッドのうち、所定の1個の読出側ヘッドが追従すべき前記原盤ディスク上の半径方向の位置として外部から与えられた目標ヘッド位置と、当該の追従対象の読出側ヘッドが読み出した前記磁気データから得られる該読出側ヘッドの前記原盤ディスク上の半径方向の位置としての検出ヘッド位置とを比較し、当該のロータリポジショナを回動して該検出ヘッド位置を前記目標ヘッド位置に整定させるヘッド位置制御手段、
    前記原盤ディスク上のロータリポジショナ別の各読出側ヘッドが読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる加工磁気データ中のアドレス情報の少なくともトラックアドレスを、前記の各読出側ヘッドとそれぞれ対応関係にある各書込側ヘッドに向け、予め計測されたアドレス補正データを参照し、それぞれ必要に応じ所定量、補正してなる磁気データまたは加工磁気データ(以下、最終書込磁気データという)を生成するアドレス補正手段を備え、
    前記の各書込側ヘッドがそれぞれ自身に向け生成された前記最終書込磁気データを、対応する被書込磁気ディスクの同一面上の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し並行して、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  3. 請求項1または2に記載の磁気データ埋込装置において、
    前記の各書込側ヘッドがそれぞれ対応する被書込磁気ディスクに書き込む前記最終書込磁気データのトラックアドレスを監視し、該トラックアドレスが当該の書込側ヘッドに予め割当られたトラック範囲外であるときは、当該の最終書込磁気データの書き込みを阻止する手段を備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記ロータリロータリポジショナごとに設けられ、前記被書込磁気ディスクのデータ領域に書き込むデータを記憶し、前記の各書込側ヘッドがそれぞれ書き込む前記最終書込磁気データのアドレスのデータ領域に書き込むべきデータを、それぞれ当該の書込側ヘッドに与えて該アドレスのデータ領域への書き込みを行わせる手段を備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記アドレス補正手段は、複数台の前記ロータリポジショナのロータリポジショナ相互の磁気ヘッド間に存在するトラック差を、少なくともこの相互の何れか一方のロータリポジショナ側において補正する第1のトラック差補正手段と、
    前記の各同一ロータリポジショナ上において、前記1個または複数個の読出側ヘッドと、この各読出側ヘッドとそれぞれ前記の対応関係にある前記被書込磁気ディスクの各面毎の複数個の書込側ヘッドとの間に存在するトラック差を各当該のロータリポジショナ側において補正する第2のトラック差補正手段とを備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  6. 請求項5に記載の磁気データ埋込装置において、
    前記第1のトラック差補正手段が参照する前記アドレス補正データは、複数台の前記ロータリポジショナのうち、対としたロータリポジショナごとに、且つ前記被書込磁気ディスクの各面ごとに、対のロータリポジショナの一方(以下、第1のロータリポジショナという)の前記追従対象の読出側ヘッドに所定のトラックを追従させた状態で第1のロータリポジショナ側の当該被書込磁気ディスク面上の所定の1個の書込側ヘッドに所定の信号ラインを書き込ませたうえ、対のロータリポジショナの他方(以下、第2のロータリポジショナという)の前記追従対象の読出側ヘッドの追従するトラックを移し替えながら当該被書込磁気ディスク面上の第2のロータリポジショナ側の所定の1個の書込側ヘッドを前記信号ライン上に一致させたときの、第1のロータリポジショナ側の所定の1個の読出側ヘッドと第2のロータリポジショナ側の所定の1個の読出側ヘッドとのトラック差を少なくとも用いて得られるものであることを特徴とする磁気データ埋込装置。
  7. 請求項5または6に記載の磁気データ埋込装置において、
    前記第2のトラック差補正手段が参照する前記アドレス補正データは、前記の各ロータリポジショナごとに、且つ前記被書込磁気ディスクの各面ごとに、同一のロータリポジショナ上において、前記追従対象の読出側ヘッドに所定のトラック(以下、第1のトラックという)を追従させた状態で当該被書込磁気ディスク面上の複数個の書込側ヘッドのうち、少なくとも当該の計測対象に選んだ対の一方の書込側ヘッド(以下、第1の書込側ヘッドという)に所定の信号ラインを書き込ませ、次に前記追従対象の読出側ヘッドの追従するトラックを移し替えながら前記対の他方の書込側ヘッド(以下、第2の書込側ヘッドという)を前記信号ライン上に一致させ、この時の前記追従対象の読出側ヘッドが追従するトラック(以下、第2のトラックという)を読み出し、第1のトラックと第2のトラックとのトラック差を第1の書込側ヘッドと第2の書込側ヘッドとのトラック間隔として捉え、
    同様な処理を計測対象に選ぶ対の書込側ヘッドを順次、入替えて行うことにより、当該被書込磁気ディスク面上の複数個の各書込側ヘッド相互間のトラック間隔(以下、第1のトラック間隔という)を求めると共に、原盤ディスク上に存在する1個または複数個の読出側ヘッドのうち、該複数個の読出側ヘッドの相互間の第1のトラック間隔に対応するトラック間隔(以下、第2のトラック間隔という)を求め、
    当該ロータリポジショナ上において、原盤ディスク上に存在する読出側ヘッドが複数個である場合は前記第1のトラック間隔と第2のトラック間隔とを少なくとも用いて、同じく原盤ディスク上に存在する読出側ヘッドが1個である場合は前記第1のトラック間隔を少なくとも用いて、それぞれ得られるものであることを特徴とする磁気データ埋込装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記原盤ディスク上の前記ロータリポジショナ別の読出側ヘッドおよび前記被書込磁気ディスクの各面ごとの前記ロータリポジショナ別の書込側ヘッドをそれぞれ1個ずつとして、同一の前記ロータリポジショナ内の前記読出側ヘッドと各書込側ヘッドが前記した対応関係にあるものとし、この読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドがそれぞれのアクセス対象の原盤ディスクおよび各磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  9. 請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    同一の前記ロータリポジショナ上の前記原盤ディスク上の読出側ヘッドを該原盤ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した複数個、前記被書込磁気ディスクの各面ごとの書込側ヘッドを当該被書込磁気ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した前記読出側ヘッドと同数の複数個ずつとし、
    当該ロータリポジショナ上の各読出側ヘッドおよび各書込側ヘッドについての、前記配列における順位が同じヘッド同士が、前記の対応関係にあるものとし、この対応関係にある読出側ヘッドおよび各書込側ヘッド同士の各同士がそれぞれ、当該ヘッド同士のアクセス対象の原盤ディスクおよび各被書込磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  10. 請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    同一の前記ロータリポジショナ上の前記原盤ディスク上の読出側ヘッドを1個、前記被書込磁気ディスクの各面ごとの書込側ヘッドを当該被書込磁気ディスクのほぼ半径方向にほぼ等間隔で配列した複数個ずつとし、
    当該ロータリポジショナ上の前記読出側ヘッドと前記の各書込側ヘッドとが前記の対応関係にあるものとし、
    当該ロータリポジショナ上の各書込側ヘッドについての、前記配列における順位が同じ書込側ヘッド同士の各同士がそれぞれ、当該ヘッド同士のアクセス対象の各被書込磁気ディスクのほぼ同一半径上に来るようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  11. スピンドルモータの軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面に磁気データが書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスクおよび複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク、
    前記原盤ディスクの磁気データを読み出す1つの磁気ヘッドとしての読出側ヘッドと、前記被書込磁気ディスクの各面に1対1にアクセスする磁気ヘッドとしての書込側ヘッドとを一体に回動可能にスタックして保持し、前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる複数台のロータリポジショナを備え、
    前記原盤ディスク上のロータリポジショナ別の各読出側ヘッドが読み出した前記磁気データまたは該磁気データを基に作られる磁気データを、それぞれ該読出側ヘッドに対応する各書込側ヘッドが並行して、その対応する被書込磁気ディスクの同一面上のロータリポジショナ別の他の書込側ヘッドと書き込むトラック範囲を分担し、対応する該被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにしたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  12. スピンドルモータの軸上にスタックされ一体に組み付けられた、少なくともその片面にサーボ情報が書き込まれた1枚の磁気ディスクとしての原盤ディスクおよび複数枚の書き込み対象の磁気ディスクとしての被書込磁気ディスク、
    前記原盤ディスクのサーボ情報を読み出す1つの磁気ヘッドとしてのリード専用ヘッドと、前記被書込磁気ディスクの各面に1対1に設けられて前記サーボ情報または該サーボ情報を基に作られる加工サーボ情報を書き込む磁気ヘッドとしてのサーボヘッドとを一体に回動可能にスタックして保持し、前記磁気ディスクの周縁部に配置されてなる複数台のロータリポジショナ、
    前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該の前記リード専用ヘッドが追従すべき前記原盤ディスク上の半径方向の位置として外部から与えられた目標ヘッド位置と、当該のリード専用ヘッドが読み出した前記サーボ情報から得られる該リード専用ヘッドの前記原盤ディスク上の半径方向の位置としての検出ヘッド位置とを比較し、当該のロータリポジショナを回動して該検出ヘッド位置を前記目標ヘッド位置に整定させるヘッド位置制御手段、
    前記ロータリポジショナごとに設けられ、当該のロータリポジショナ側のリード専用ヘッドが読み出したサーボ情報から得られるクロックに同期して、該サーボ情報または該サーボ情報から得た前記加工サーボ情報をそれぞれ当該のロータリポジショナ側の各サーボヘッドに送出するサーボパターンジェネレータを持ち、
    前記ロータリポジショナ別の各サーボヘッドが並行して、前記サーボ情報または加工サーボ情報をそのトラック範囲を分担し、それぞれ対応する前記被書込磁気ディスクの面上に書き込むようにした磁気データ埋込装置において、
    同一の被書込磁気ディスクの面にアクセスする前記ロータリポジショナ別のサーボヘッド相互間の磁気ディスク半径方向のヘッド位置の誤差を被書込磁気ディスクの面ごとに記憶するヘッド位置誤差記憶手段と、
    前記ロータリポジショナ別の各サーボヘッドが、被書込磁気ディスクの面ごとに、隣接する前記トラック範囲と正しいトラック間隔を保ってその分担する前記トラック範囲へ正しい前記サーボ情報または加工サーボ情報を書き込むように、少なくとも前記サーボパターンジェネレータの何れかに、その対応する各サーボヘッドへそれぞれ該当する前記ヘッド位置誤差を用いてトラックアドレスを補正したサーボ情報または加工サーボ情報を送出させるトラック位置補正手段を備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  13. 請求項12に記載の磁気データ埋込装置において、
    前記トラックアドレスが補正されたサーボ情報または加工サーボ情報を書き込む各サーボヘッドに対応する前記リード専用ヘッドへの目標ヘッド位置を、各当該のサーボヘッドに対応する前記ヘッド位置誤差を照合して監視し、各当該のサーボヘッドがその書き込みを分担するトラック範囲内にあるときのみ、各当該のサーボヘッドの書き込みを許可する手段を備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  14. 請求項12または13に記載の磁気データ埋込装置において、
    前記ヘッド位置誤差記憶手段が、いずれかの前記ロータリポジショナ上のリード専用ヘッド(以下第1のリード専用ヘッドという)に与える前記目標ヘッド位置により、第1のリード専用ヘッドを原盤ディスク上の該目標ヘッド位置によって定められるトラック(以下第1のトラックという)の上に整定させた状態で、第1のリード専用ヘッドに対応する測定対象のサーボヘッド(以下第1のサーボヘッドという)により、その対応する前記被書込磁気ディスク面に所定の信号を書き込み、
    次に、当該の被書込磁気ディスク面上の他のロータリポジショナ側のサーボヘッド(以下第2のサーボヘッドという)で該信号を検出して第2のサーボヘッドを該信号の位置に合わせ、この状態で第2のサーボヘッドに対応するリード専用ヘッド(以下第2のリード専用ヘッドという)が原盤ディスクから読み出すサーボ情報から、第2のリード専用ヘッドが整定している原盤ディスク上のトラック(以下第2のトラックという)の位置を検出し、この第1、第2のトラックの位置の差を当該の被書込磁気ディスク面上の第1、第2のサーボヘッド相互間の位置誤差として記憶することを特徴とする磁気データ埋込装置。
  15. 請求項12ないし14のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記トラック位置補正手段が、前記サーボ情報または加工サーボ情報の書き込みを分担するトラック範囲が隣接する関係にある前記ロータリポジショナの何れか一方側の前記サーボパターンジェネレータの出力を補正させるものであることを特徴とする磁気データ埋込装置。
  16. 請求項12ないし15のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記サーボパターンジェネレータごとに設けられ、前記被書込磁気ディスクのデータ領域に書き込むデータを記憶し、当該のサーボパターンジェネレータが、対応する前記の各サーボヘッドへ送出する前記サーボ情報または加工サーボ情報のアドレスに対応するデータを該サーボパターンジェネレータに与えて該アドレスに対応する前記データ領域への書き込みを行わせる手段を備えたことを特徴とする磁気データ埋込装置。
  17. 請求項1ないし16のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記原盤ディスクが前記のスタックされた状態で、前記ロータリポジショナ上のいずれかの磁気ヘッドにより書き込んで作成されることを特徴とする磁気データ埋込装置。
  18. 請求項1ないし16のいずれかに記載の磁気データ埋込装置において、
    前記原盤ディスクが磁気転写による磁気情報の書き込みによって作成されることを特徴とする磁気データ埋込装置。
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