JP2004287762A - カラーテーブル表示方法、カラーテーブル表示装置、およびカラーテーブル表示プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者が画面上に描画データを作成する際に、使用者が選択する色が、何れの画像再現装置または画像再現装置の使用条件に適合しているかの確認を容易にし、その使用条件に合致した描画データを容易に作成できるようにする。
【解決手段】ROMに格納されたプリンタ毎またはプリンタの使用条件毎にカラーテーブル41上で画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報に基づいて、画面上にて画像を描画する際に意図する色を選択するためのカラーテーブル41を表示し、その際、複数の色45の中から、マウスの操作により移動するポインタ42が重ねられた色44について、プリンタ毎またはプリンタの使用条件毎に印刷可能か否かの再現情報43を識別可能に表示する。カラーテーブル41であれば、使用者が選択する色が、何れの使用条件で色再現可能かを表示できるので、使用者は描画データを容易に作成することができる。
【選択図】 図6
【解決手段】ROMに格納されたプリンタ毎またはプリンタの使用条件毎にカラーテーブル41上で画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報に基づいて、画面上にて画像を描画する際に意図する色を選択するためのカラーテーブル41を表示し、その際、複数の色45の中から、マウスの操作により移動するポインタ42が重ねられた色44について、プリンタ毎またはプリンタの使用条件毎に印刷可能か否かの再現情報43を識別可能に表示する。カラーテーブル41であれば、使用者が選択する色が、何れの使用条件で色再現可能かを表示できるので、使用者は描画データを容易に作成することができる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画面上で描画データの作成を行う際に、使用者が意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示する、カラーテーブル表示方法、カラーテーブル表示装置、およびカラーテーブル表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、使用者がキーボードやマウス等を用いて、コンピュータの画面上に画像を描画するために使用するツールとして、複数の色の中から使用者が意図する色を選択するためのカラーテーブルを備えた描画ツールが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
この描画ツールを使用すれば、使用者は画面上で好みの色を容易に選択することができるので、描画の効率を向上することができる。また、使用する色が画像形成装置により色再現可能な色域に属しているか否かを表示させることができる。
【0004】
また、カラーテーブルを表示しなくても、色の成分を3つのパラメータを用いて表現し、その3つのパラメータで表現される仮想立体空間において、画像再現装置(CRT等の表示装置やプリンタ)が色再現可能な領域を示す領域(以下、色域という。)を断面図に重ねて表示させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このように色域を表示する装置を使用しても、CRT等の表示装置の色域と、プリンタの色域とを比較して表示することができるので、使用者は色域の違いが確認でき、表示装置に表示された色の内、プリンタにより色再現可能な色を把握することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−030771号公報
【0007】
【非特許文献1】
Adobe(登録商標)社製、PhotoShop(登録商標)7.0
日本語版ユーザガイド 第8章 ペイント
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術を備えた装置を用いて描画データを作成する際には、同時に複数の画像再現装置(表示装置やプリンタ等)により色再現可能か否かを表示することは困難であるため、複数の画像再現装置の特性を見ながら描画データを作成することができなかった。
【0009】
また、ある画像再現装置では色再現可能であって、且つ、他のある画像再現装置では色再現可能ではない色を、使用者が意図的に選択して描画データを作成したい場合には、それぞれの画像再現装置が色再現可能か否かを確認しながら、使用する色をカラ―テーブルの中から1色ずつ選択する必要があるため、面倒であった。
【0010】
そこで、このような問題点を鑑み、使用者が画面上に描画データを作成する際に、使用者が選択する色が、何れの画像再現装置または画像再現装置の使用条件に適合しているかの確認を容易にし、その使用条件に合致した描画データを容易に作成できるようにすることを本発明の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
かかる目的を達成するために成された、請求項1に記載の発明は、使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示する方法であって、使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報を記憶手段に記憶しておき、前記描画装置の画面上に、前記カラーテーブルを表示する際には、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または該画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを表示することを特徴としている。
【0012】
つまり、使用する画像再現装置、または画像再現装置の使用条件により、再現可能な色が異なるため、本発明では、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示するようにしているのである。
【0013】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が、何れの画像再現装置または画像再現装置の使用条件(以下、まとめて「使用条件」という。)で色再現可能であるかを表示するので、使用者は容易に描画データ作成を行うことができる。
【0014】
また、この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が画像再現装置で色再現される際に、色再現できなくなることを防止することができる。
【0015】
更に、使用者は、ある使用条件でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、ある使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、請求項2に記載のように、使用者が作成した描画データを再現する画像再現装置は画像形成装置であって、記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報を記憶させることが好ましい。
【0016】
つまり、画像形成装置が異なれば、色域(画像再現装置が色再現可能な領域)が異なるため、記憶手段には画像形成装置毎に対応させて識別情報を記憶させるようにしているのである。
この方法により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な画像形成装置を容易に選択することができる。
【0017】
更に、画像再現装置は、ディスプレイ等の表示装置であってもよいが、請求項3に記載のように、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であってもよく、この場合、記憶手段には少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報を記憶させることが好ましい。
【0018】
つまり、記録媒体が異なれば、色域が異なるため、記憶手段には少なくとも記録媒体毎に識別情報を記憶させるようにしているのである。
この方法により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な記録媒体を容易に選択することができる。
【0019】
また、請求項2または請求項3に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項4に記載のように、記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させることが望ましい。
白色の記録媒体は、最も色域が広く、一般的に使用頻度が高いので、本発明(請求項4)のようにすれば、記憶手段に格納した識別情報を有効に使用することができる。
【0020】
ここで、本発明(請求項4)の具体例としては、画像形成装置が、異なる色の記憶媒体に画像形成する場合を想定し、例えば、記憶手段には、白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報と、黄色の記録媒体に画像形成した際の識別情報とを記憶させることが考えられ、この識別情報に基づいてカラーテーブルを表示させれば、使用者は画像形成する際の下地となる記録媒体の色の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
【0021】
更に、請求項2〜請求項4の何れかに記載のカラーテーブル表示方法において、請求項5に記載のように、記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させてもよい。
記録媒体が布の場合は、記録媒体が用紙等の場合とは色域が異なるため、布に画像形成する場合には、布に対応した識別情報を記憶させておけば、忠実に色再現できるカラーテーブルを表示することができる。
【0022】
また、カラーテーブルを表示する際には、記憶手段に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよいが、請求項6に記載のように、使用者が選択した、画像再現装置または画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することが好ましい。
【0023】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示するので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手を向上させることができる。
更に、カラーテーブルを表示する際には、使用者により選択可能な全ての色に対して色再現可能か否かを同時に表示してもよいが、請求項7に記載のように、使用者が色選択のために指定した色のみに対して、色再現可能か否かを表示してもよい。
【0024】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が指定した色が、何れの使用条件で色再現可能かが明確になるので、使用者は描画データの作成が容易になる。
加えて、請求項7に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項8に記載のように、使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することが好ましい。
【0025】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示できるので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
次に、請求項9に記載の発明は、使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示するカラーテーブル表示装置であって、使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報が予め記憶された記憶手段と、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または前記画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを前記描画装置の画面上に表示するカラーテーブル表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
つまり、使用する画像再現装置、または画像再現装置の使用条件により、色域が異なるため、本発明(請求項9)のカラーテーブル表示装置では、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、カラーテーブル表示手段は、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示するようにしているのである。
【0027】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が、何れの使用条件で色再現可能かを表示するので、使用者は容易に描画データ作成を行うことができる。
また、このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が画像再現装置で色再現される際に、色再現できなくなることを防止することができる。
【0028】
更に、使用者は、ある使用条件でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、ある使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、請求項9に記載のカラーテーブル表示装置において、請求項10に記載のように、使用者が作成した描画データを再現する画像再現装置は画像形成装置であって、記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報が記憶されていることが好ましい。
【0029】
つまり、画像形成装置が異なれば色域が異なるため、記憶手段には、予め画像形成装置毎に対応させた識別情報が記憶されているのである。
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な画像形成装置を容易に選択することができる。
【0030】
更に、請求項9または請求項10に記載のカラーテーブル表示装置において、画像再現装置は、ディスプレイ等の表示装置であってもよいが、請求項11に記載のように、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であってもよく、この場合、記憶手段には、少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報が記憶されていることが好ましい。
【0031】
つまり、記録媒体が異なれば色域が異なるため、記憶手段には少なくとも記録媒体毎に識別情報が記憶されているのである。
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な記録媒体を容易に選択することができる。
【0032】
また、請求項10または請求項11に記載のカラーテーブル表示装置において、請求項12に記載のように、記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていることが望ましい。
白色の記録媒体は、最も色域が広く、一般的に使用頻度が高いので、本発明(請求項12)のようにすれば、記憶手段に格納した識別情報を有効に使用することができる。
【0033】
ここで、本発明(請求項12)の具体例としては、画像形成装置が、異なる色の記憶媒体に画像形成する場合を想定し、例えば、記憶手段には、白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報と、黄色の記録媒体に画像形成した際の識別情報とが記憶されていることが考えられ、この識別情報に基づいてカラーテーブルを表示させれば、使用者は画像形成する際の下地となる記録媒体の色の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
【0034】
更に、請求項10〜請求項12の何れかに記載のカラーテーブル表示装置において、請求項13に記載のように、記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていてもよい。
記録媒体が布の場合は、記録媒体が用紙等の場合とは色域が異なるため、布に画像形成する場合には、布に対応した識別情報が記憶されていれば、忠実に色再現できるカラーテーブルを表示することができる。
【0035】
また、請求項9〜請求項13に記載のカラーテーブル表示装置において、カラーテーブルを表示する際には、記憶手段に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよいが、請求項14に記載のように、使用者が選択した、画像再現装置または画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することが好ましい。
【0036】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示するので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手を向上させることができる。
更に、請求項9〜請求項14に記載のカラーテーブル表示装置において、カラーテーブルを表示する際に、カラーテーブル表示手段は、使用者により選択可能な全ての色に対して色再現可能か否かを同時に表示してもよいが、請求項15に記載のように、使用者が色選択のために指定した色のみに対して、色再現可能か否かを表示してもよい。
【0037】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が指定した色が、何れの使用条件で色再現可能かが明確になるので、使用者は描画データの作成が容易になる。
加えて、請求項15に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項16に記載のように、カラーテーブル表示手段は、使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することが好ましい。
【0038】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示できるので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
【0039】
次に、請求項17に記載のカラーテーブル表示プログラムは、請求項9〜請求項16の何れかに記載のカラーテーブル表示手段としての機能をコンピュータにて実現することを特徴としている。
このようなカラーテーブル表示プログラムであれば、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
〔実施例1〕
図1には、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1の概略構成を示すブロック図を示す。
【0041】
図1に示すように、カラーテーブル表示装置1には、CPU11と、ROM12と、RAM13と、入出力インターフェイス14と、から構成されており、キーボード15、マウス16、ディスプレイ17、用紙(本発明でいう記録媒体)に対して画像形成可能なAプリンタ18(本発明でいう画像形成装置)、用紙および布(本発明でいう記録媒体)に対して画像形成可能なBプリンタ19(本発明でいう画像形成装置)等が入出力インターフェイス14に接続されている。
【0042】
CPU11は、ROM12に格納されたプログラムと、キーボード15、およびマウス16からの入力信号とに基づいて各種処理を行い、ディスプレイ17に各種情報を表示させる。
ROM12には、前述のCPU11を駆動させるプログラムと、後述する識別情報と、が格納されている。
【0043】
ここで、識別情報は、プリンタの種類、またはプリンタの使用条件、或いは、プリンタの種類およびプリンタの使用条件(本発明でいう、画像再現装置または画像再現装置の使用条件)により決定される再現可能な色を識別するためのものであり、予めROM12内に格納されている。
【0044】
この識別情報の作成は、例えば図2に示すような手順で行われる。図2は、使用するプリンタや、プリンタの使用条件に対応する識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
図2において、S101では、Aプリンタ18が有するインク(ここではY:イエロー、C:シアン、M:マゼンタ、K:ブラックの4色とする。)を組み合わせて出力できる色を白色の用紙に印刷してゆく。この際、出力できる全ての色の組み合わせを印刷してもよいが、ここでは、例えば、各色9階調ずつ、合計6561通りの色を印刷する。
【0045】
次に、S102に移行し、データベースを作成できる装置において、印刷した各色を、測色計(例えば、分光測色計、横河M&C製、CD100)にて測色を行う。
ここで、測色を行う際の測色値には知覚的に均等な表示系として、国際照明委員会が勧告したCIE1976(L*a*b*(明度L*、および2つの輝度a*b*から色を決定する))表示系を用いる。
【0046】
また、測色の際には、各色のインク量(インクの調合量:YCMK表示系)と関連付けながら、印刷された各色について、L*a*b*表示系で表現される座標をデータベース作成装置に記憶させる。
つまり、ここでは、各色のインク量(YCMK表示系)と、測色値(L*a*b*表示系)とを関連付けているのである。
【0047】
次に、S103では、予めディスプレイ17の表示色(RGB表示系)と、知覚的に均等な表示系(L*a*b*表示系)とが関連付けられたカラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際の色域(仮想立体空間において画像再現装置が色再現可能な領域)内に入っているか否かを判定する。この際、色域内に入っているか否かは、カラーテーブルに表示する各色(以下、表示色という)のL*a*b*表示系での座標と、データベース作成装置に記憶された測色値のL*a*b*表示系での座標との距離に基づいて判定し、この表示色の座標に最も接近している測色値の座標と、表示色の座標とが一定距離以内ならば、色域内に入っていると判定する。
【0048】
このようにして、カラーテーブルに表示する各色(表示色)について、色域内に入っているか否かの設定を行い、ひとつの識別情報が出来上がる。
以下、同様にして、例えば、Aプリンタ18が黄色の用紙に印刷した場合、Bプリンタ19が白色の布に印刷した場合、等の識別情報を作成し、それらの識別情報がROM12に格納されている。
【0049】
次に、このようにしてROM12に格納された識別情報に基づいて、カラーテーブルを表示する処理について図3を用いて説明する。図3は、CPU11が行うカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。尚、図3に示すカラーテーブル表示処理は、本発明でいうカラーテーブル表示手段、およびカラーテーブル表示プログラムに該当する。
【0050】
図3のS151では、使用者がカラーテーブルに表示する色再現可能か否かの情報の基となるプリンタおよび記録媒体を設定したか否かを判定する。この際、ディスプレイ17には、図4に示すように、プリンタ名とそのプリンタにより画像形成される記録媒体(用紙(白色、黄色)、布(白色)等)とを選択可能なように一覧表示されており、使用者はキーボード15およびマウス16等の操作により、プリンタ名と記録媒体とを選択することができる。また、使用者が使用条件を選択し易いように、選択する使用条件を反転表示してもよい(図4参照)。
【0051】
図3のS151にて、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定したと判定すると(S151:YES)、S152に進み、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定していないと判定すると(S151:NO)、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定するまでS151を繰り返す。
【0052】
S152では、使用者による設定をRAM13に保存し、S153に進む。
S153では、使用者がカラーテーブルに表示しようとする色再現可能か否かの情報の基となる使用条件の設定(プリンタおよび記録媒体の設定)の全てが成されたか否かを判定する。ここでは、ディスプレイ17上で、使用者が「継続」または「終了」のボタンをマウス16の操作によりクリックする等の特定の操作を判定することにより行われる。
【0053】
図3のS153にて、使用者により、使用条件の設定の全てが成されたと判定すれば(S153:YES)、S155に進む。また、使用者により、使用条件の設定の全ては成されていないと判定すれば(S153:NO)、S151に戻り、他の使用条件を追加する設定を行う。
【0054】
S155では、RAM13に保存された設定と、ROM12に格納された識別情報とに基づいて、カラーテーブルと、色域33A〜C(図5参照)とを表示し、終了する。
ここで、図3のS155では、例えば、図5に示すように、ディスプレイ17上にカラーテーブル32および明度バー31を表示する。図5において、使用者はディスプレイ17上にて、明度バー31内に設けられた明度調節部31Aを操作することにより、明度L*を指定し、指定された明度L*に対応する色(a*b*の組み合わせ)をa*b*平面上にカラーテーブル32として表示する。この際、図3のS152での設定に基づいて、色域33A、Bが表示され、この色域33A、Bの内側の領域にある色であれば、S152にて設定した使用条件で画像形成することにより、色再現することができる。
【0055】
また、使用者は、の平面で表現されたカラーテーブル32内の任意の点をキーボード15、またはマウス16で選択することにより、描画データを作成する色を選択することができる。
尚、図5に示すのは、図3における色域表示処理にて、2つの識別情報を選択した場合であって、例えば、3つの識別情報を選択していれば、3つの色域33A〜C(色域33Cは破線で表示)が表示されることになる。
【0056】
このように、複数の使用条件に対応した色域33A〜Cを表示するようにすれば、使用者は、選択する色が何れの使用条件で色再現可能かを表示しながら描画データの作成を行うことができる。
また、使用者が選択する色が、何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が各プリンタ(Aプリンタ18およびBプリンタ19)で色再現される際に、色再現できなくなることを予防することができる。
【0057】
更に、ある使用条件(使用するプリンタ、使用するインクの種類、および使用する記録媒体等の条件)でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、ROM12には、プリンタ毎に対応させて識別情報が記憶されていると共に、記録媒体毎の識別情報が記憶されているので、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な使用条件を容易に選択することができる。
【0058】
更に、ROM12には、最も色域33A〜Cが大きく、一般的に使用頻度が高い白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されているので、ROM12に格納した識別情報を有効に使用することができる。
また、ROM12には、用紙等の場合とは色域33A〜Cが異なる布に画像形成した際の識別情報が記憶されているので、布に画像形成する場合でも、忠実に色再現できるカラーテーブル32を表示することができる。
【0059】
更に、カラーテーブル32を表示する際には、使用者が選択した、使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブル32を表示するので、使用者は、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示しながら、描画データを作成できる。
【0060】
次に、本実施例(実施例1)における変形例について、以下に説明する。
本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、図5に示すようにカラーテーブル32に色域33A〜Cを表示させたが、図6に示すようにカラーテーブル41を表示させてもよい。
【0061】
図6に示すカラーテーブル41では、使用者が選択可能な各色45を各色45の領域として表示している。また、使用者が描画データを作成する際に、キーボード15およびマウス16を操作することにより移動するポインタ42(本発明でいうマーク)が、カラーテーブル41上に位置すると、そのポインタ42が重ねられた色44について、何れのプリンタおよびプリンタの使用条件で印刷可能かの再現情報43を表示し、ポインタ42が重ねられていない色45についての再現情報43は表示しない。そして、使用者の操作によりポインタ42が移動すれば、その都度、表示させる再現情報43を切り替えながら表示する。
【0062】
つまり、この場合、S155(図3参照)にて、カラーテーブル41は表示するが、再現情報43は表示せずにRAM13に保存しておき、ポインタ42の移動に応じて、表示させる再現情報43を呼び出しながら表示するのである。
このようにしても、上述の効果が得られ、特に、図6に示すカラーテーブル41では、使用者がマウス16を操作することにより移動するポインタ42が重ねられた色のみに対して、使用条件に応じて再現可能な色を識別可能に表示するので、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示でき、描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
【0063】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、ディスプレイ17にAプリンタ18およびBプリンタ19の色域33A〜Cを表示させたが、カラーテーブル32に表示させる色域33A〜Cは、別のディスプレイ17等の表示装置の色域33A〜Cを表示させてもよい。
【0064】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1において、カラーテーブル32を表示する際には、使用者が使用条件を選択し、その選択した使用条件に対応した情報のみをディスプレイ17に表示させたが、必ずしも使用者が使用条件を選択する必要はなく、ROM12に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよい。
【0065】
更に、本実施例(実施例1)の変形例にて述べたカラーテーブル41では、マウス16の操作によりポインタ42を移動させ、選択する色を指定したが、特に、マウス16の操作に限らず、例えば、キーボード15の操作により枠を移動させ、選択する色を移動させるようなものであってもよい。
【0066】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、図3のS151にて、使用条件を羅列して表示し、その中から使用者にカラーテーブル32に表示させるプリンタおよび記録媒体を選択させるように構成したが、使用者は記録媒体の色だけを入力し、使用可能なプリンタうち、使用するプリンタ、および記録媒体の種類は、一番色差の小さいものを自動で選択してもよい。
【0067】
更に、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、測色を行う際の表示系として、L*a*b*表示系を用いたが、特にL*a*b*表示系に限るものではなく、XYZ表示系や、L*u*v*表示系であってもよい。
上述の変形例のようにして表示されたカラーテーブルを用いても、選択する色が何れの使用条件で色再現可能かを表示しながら描画データの作成を行うことができる。
【0068】
また、本実施例では、カラーテーブルの表示はL*a*b*表示系を用い、L*値を指定したが、表示系は、HVC(H:色相、V:明度、C:彩度)、XYZ等でもよく、指定するパラメータも3つの内どれにしてもよい。
〔実施例2〕
次に、本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2について説明する。
【0069】
ここで、実施例1で詳述したカラーテーブル表示装置1と、本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2とは、ROM12へ識別情報を記憶させる際の方法、およびカラーテーブル表示処理が異なるのみで、その他の構成は同様である。従って、本実施例のカラーテーブル表示装置2が実施例1のカラーテーブル表示装置1と同様の箇所については、同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所のみについて詳述する。
【0070】
本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2であっても、実施例1のカラーテーブル表示装置1と同様に、使用するプリンタや、プリンタの使用条件によって異なる識別情報は、予めROM12内に格納されているものであるが、カラーテーブル表示装置2における識別情報は、例えば、図7に示すように作成される。ここで、図7は、使用するプリンタや、プリンタの使用条件に対応する識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【0071】
図7に示すフローチャートは、実施例1で説明した図2に示すフローチャートに対応しており、実施例1では、S103(図2)にて、カラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際に色域内に入っているか否かを判定した。しかし、本実施例(実施例2)では、図7に示すように、S103(図2)を行わず、S102にて得られた測色値のL*a*b*表示系での座標を識別情報としてROM12に格納し、識別情報を求める手順を終了する。
【0072】
次に、カラーテーブル表示処理について図8を用いて説明する。図8は、実施例1で説明したカラーテーブル表示処理(図3)に対応するフローチャートである。
図8に示すカラーテーブル表示処理では、図3のS153と、S155との間に、S154の処理を新たに設けている。
【0073】
ここで、図8のS154の処理は、図2に示すS104の処理とほぼ同様であって、予めディスプレイ17の表示色(RGB表示系)と、知覚的に均等な表示系(L*a*b*表示系)とが関連付けられたカラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際に色域内に入っているか否かを判定する。
【0074】
より具体的には、本実施例では、表示色のL*a*b*表示系での座標と、識別情報としてROM12に格納された、測色値(L*a*b*表示系)の座標との距離に基づいて判定し、この表示色の座標に最も接近している測色値の座標と、表示色の座標とが一定距離以内ならば、色域33A〜C内に入っていると判定する。
【0075】
つまり、実施例1のカラーテーブル表示装置1では、カラーテーブル32に表示する各色が、色域33A〜C内に入っているか否かを判定し、この結果をROM12に格納しておくのに対して、実施例2のカラーテーブル表示装置2では、表示される識別情報が設定されてから、その設定された識別情報に対して、カラーテーブル32の各色が、色域33A〜C内に入っているか否かを判定する。
【0076】
このように構成されたカラーテーブル表示装置2であっても、実施例1のカラーテーブル表示装置1で述べた効果が得られると共に、実施例1のカラーテーブル表示装置1で述べた変形例が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーテーブル表示装置の概略構成を示すブロック図を示す。
【図2】実施例1の識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】実施例1のカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。
【図4】使用条件を選択する画面表示の一例を示す説明図である。
【図5】カラーテーブルの表示例の一例を示す説明図である。
【図6】カラーテーブルの表示例の変形例を示す説明図である。
【図7】実施例1の識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施例1のカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、2…カラーテーブル表示装置、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…入出力インターフェイス、15…キーボード、16…マウス、17…ディスプレイ、18…Aプリンタ、19…Bプリンタ、31…明度バー、31A…明度調節部、32…カラーテーブル、33A〜C…色域、41…カラーテーブル、42…ポインタ、43…再現情報、44、45…色。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画面上で描画データの作成を行う際に、使用者が意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示する、カラーテーブル表示方法、カラーテーブル表示装置、およびカラーテーブル表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、使用者がキーボードやマウス等を用いて、コンピュータの画面上に画像を描画するために使用するツールとして、複数の色の中から使用者が意図する色を選択するためのカラーテーブルを備えた描画ツールが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
この描画ツールを使用すれば、使用者は画面上で好みの色を容易に選択することができるので、描画の効率を向上することができる。また、使用する色が画像形成装置により色再現可能な色域に属しているか否かを表示させることができる。
【0004】
また、カラーテーブルを表示しなくても、色の成分を3つのパラメータを用いて表現し、その3つのパラメータで表現される仮想立体空間において、画像再現装置(CRT等の表示装置やプリンタ)が色再現可能な領域を示す領域(以下、色域という。)を断面図に重ねて表示させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このように色域を表示する装置を使用しても、CRT等の表示装置の色域と、プリンタの色域とを比較して表示することができるので、使用者は色域の違いが確認でき、表示装置に表示された色の内、プリンタにより色再現可能な色を把握することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−030771号公報
【0007】
【非特許文献1】
Adobe(登録商標)社製、PhotoShop(登録商標)7.0
日本語版ユーザガイド 第8章 ペイント
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術を備えた装置を用いて描画データを作成する際には、同時に複数の画像再現装置(表示装置やプリンタ等)により色再現可能か否かを表示することは困難であるため、複数の画像再現装置の特性を見ながら描画データを作成することができなかった。
【0009】
また、ある画像再現装置では色再現可能であって、且つ、他のある画像再現装置では色再現可能ではない色を、使用者が意図的に選択して描画データを作成したい場合には、それぞれの画像再現装置が色再現可能か否かを確認しながら、使用する色をカラ―テーブルの中から1色ずつ選択する必要があるため、面倒であった。
【0010】
そこで、このような問題点を鑑み、使用者が画面上に描画データを作成する際に、使用者が選択する色が、何れの画像再現装置または画像再現装置の使用条件に適合しているかの確認を容易にし、その使用条件に合致した描画データを容易に作成できるようにすることを本発明の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
かかる目的を達成するために成された、請求項1に記載の発明は、使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示する方法であって、使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報を記憶手段に記憶しておき、前記描画装置の画面上に、前記カラーテーブルを表示する際には、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または該画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを表示することを特徴としている。
【0012】
つまり、使用する画像再現装置、または画像再現装置の使用条件により、再現可能な色が異なるため、本発明では、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示するようにしているのである。
【0013】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が、何れの画像再現装置または画像再現装置の使用条件(以下、まとめて「使用条件」という。)で色再現可能であるかを表示するので、使用者は容易に描画データ作成を行うことができる。
【0014】
また、この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が画像再現装置で色再現される際に、色再現できなくなることを防止することができる。
【0015】
更に、使用者は、ある使用条件でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、ある使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、請求項2に記載のように、使用者が作成した描画データを再現する画像再現装置は画像形成装置であって、記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報を記憶させることが好ましい。
【0016】
つまり、画像形成装置が異なれば、色域(画像再現装置が色再現可能な領域)が異なるため、記憶手段には画像形成装置毎に対応させて識別情報を記憶させるようにしているのである。
この方法により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な画像形成装置を容易に選択することができる。
【0017】
更に、画像再現装置は、ディスプレイ等の表示装置であってもよいが、請求項3に記載のように、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であってもよく、この場合、記憶手段には少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報を記憶させることが好ましい。
【0018】
つまり、記録媒体が異なれば、色域が異なるため、記憶手段には少なくとも記録媒体毎に識別情報を記憶させるようにしているのである。
この方法により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な記録媒体を容易に選択することができる。
【0019】
また、請求項2または請求項3に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項4に記載のように、記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させることが望ましい。
白色の記録媒体は、最も色域が広く、一般的に使用頻度が高いので、本発明(請求項4)のようにすれば、記憶手段に格納した識別情報を有効に使用することができる。
【0020】
ここで、本発明(請求項4)の具体例としては、画像形成装置が、異なる色の記憶媒体に画像形成する場合を想定し、例えば、記憶手段には、白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報と、黄色の記録媒体に画像形成した際の識別情報とを記憶させることが考えられ、この識別情報に基づいてカラーテーブルを表示させれば、使用者は画像形成する際の下地となる記録媒体の色の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
【0021】
更に、請求項2〜請求項4の何れかに記載のカラーテーブル表示方法において、請求項5に記載のように、記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させてもよい。
記録媒体が布の場合は、記録媒体が用紙等の場合とは色域が異なるため、布に画像形成する場合には、布に対応した識別情報を記憶させておけば、忠実に色再現できるカラーテーブルを表示することができる。
【0022】
また、カラーテーブルを表示する際には、記憶手段に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよいが、請求項6に記載のように、使用者が選択した、画像再現装置または画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することが好ましい。
【0023】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示するので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手を向上させることができる。
更に、カラーテーブルを表示する際には、使用者により選択可能な全ての色に対して色再現可能か否かを同時に表示してもよいが、請求項7に記載のように、使用者が色選択のために指定した色のみに対して、色再現可能か否かを表示してもよい。
【0024】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が指定した色が、何れの使用条件で色再現可能かが明確になるので、使用者は描画データの作成が容易になる。
加えて、請求項7に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項8に記載のように、使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することが好ましい。
【0025】
この方法により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示できるので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
次に、請求項9に記載の発明は、使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示するカラーテーブル表示装置であって、使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報が予め記憶された記憶手段と、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または前記画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを前記描画装置の画面上に表示するカラーテーブル表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0026】
つまり、使用する画像再現装置、または画像再現装置の使用条件により、色域が異なるため、本発明(請求項9)のカラーテーブル表示装置では、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、カラーテーブル表示手段は、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示するようにしているのである。
【0027】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が、何れの使用条件で色再現可能かを表示するので、使用者は容易に描画データ作成を行うことができる。
また、このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が選択する色が何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が画像再現装置で色再現される際に、色再現できなくなることを防止することができる。
【0028】
更に、使用者は、ある使用条件でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、ある使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、請求項9に記載のカラーテーブル表示装置において、請求項10に記載のように、使用者が作成した描画データを再現する画像再現装置は画像形成装置であって、記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報が記憶されていることが好ましい。
【0029】
つまり、画像形成装置が異なれば色域が異なるため、記憶手段には、予め画像形成装置毎に対応させた識別情報が記憶されているのである。
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な画像形成装置を容易に選択することができる。
【0030】
更に、請求項9または請求項10に記載のカラーテーブル表示装置において、画像再現装置は、ディスプレイ等の表示装置であってもよいが、請求項11に記載のように、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であってもよく、この場合、記憶手段には、少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報が記憶されていることが好ましい。
【0031】
つまり、記録媒体が異なれば色域が異なるため、記憶手段には少なくとも記録媒体毎に識別情報が記憶されているのである。
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルを用いれば、使用者は、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な記録媒体を容易に選択することができる。
【0032】
また、請求項10または請求項11に記載のカラーテーブル表示装置において、請求項12に記載のように、記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていることが望ましい。
白色の記録媒体は、最も色域が広く、一般的に使用頻度が高いので、本発明(請求項12)のようにすれば、記憶手段に格納した識別情報を有効に使用することができる。
【0033】
ここで、本発明(請求項12)の具体例としては、画像形成装置が、異なる色の記憶媒体に画像形成する場合を想定し、例えば、記憶手段には、白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報と、黄色の記録媒体に画像形成した際の識別情報とが記憶されていることが考えられ、この識別情報に基づいてカラーテーブルを表示させれば、使用者は画像形成する際の下地となる記録媒体の色の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
【0034】
更に、請求項10〜請求項12の何れかに記載のカラーテーブル表示装置において、請求項13に記載のように、記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていてもよい。
記録媒体が布の場合は、記録媒体が用紙等の場合とは色域が異なるため、布に画像形成する場合には、布に対応した識別情報が記憶されていれば、忠実に色再現できるカラーテーブルを表示することができる。
【0035】
また、請求項9〜請求項13に記載のカラーテーブル表示装置において、カラーテーブルを表示する際には、記憶手段に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよいが、請求項14に記載のように、使用者が選択した、画像再現装置または画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することが好ましい。
【0036】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示するので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手を向上させることができる。
更に、請求項9〜請求項14に記載のカラーテーブル表示装置において、カラーテーブルを表示する際に、カラーテーブル表示手段は、使用者により選択可能な全ての色に対して色再現可能か否かを同時に表示してもよいが、請求項15に記載のように、使用者が色選択のために指定した色のみに対して、色再現可能か否かを表示してもよい。
【0037】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が指定した色が、何れの使用条件で色再現可能かが明確になるので、使用者は描画データの作成が容易になる。
加えて、請求項15に記載のカラーテーブル表示方法において、請求項16に記載のように、カラーテーブル表示手段は、使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することが好ましい。
【0038】
このカラーテーブル表示装置により表示されたカラーテーブルであれば、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示できるので、使用者が描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
【0039】
次に、請求項17に記載のカラーテーブル表示プログラムは、請求項9〜請求項16の何れかに記載のカラーテーブル表示手段としての機能をコンピュータにて実現することを特徴としている。
このようなカラーテーブル表示プログラムであれば、記憶手段に格納された識別情報に基づいて、複数の画像再現装置または画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、カラーテーブルを表示することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
〔実施例1〕
図1には、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1の概略構成を示すブロック図を示す。
【0041】
図1に示すように、カラーテーブル表示装置1には、CPU11と、ROM12と、RAM13と、入出力インターフェイス14と、から構成されており、キーボード15、マウス16、ディスプレイ17、用紙(本発明でいう記録媒体)に対して画像形成可能なAプリンタ18(本発明でいう画像形成装置)、用紙および布(本発明でいう記録媒体)に対して画像形成可能なBプリンタ19(本発明でいう画像形成装置)等が入出力インターフェイス14に接続されている。
【0042】
CPU11は、ROM12に格納されたプログラムと、キーボード15、およびマウス16からの入力信号とに基づいて各種処理を行い、ディスプレイ17に各種情報を表示させる。
ROM12には、前述のCPU11を駆動させるプログラムと、後述する識別情報と、が格納されている。
【0043】
ここで、識別情報は、プリンタの種類、またはプリンタの使用条件、或いは、プリンタの種類およびプリンタの使用条件(本発明でいう、画像再現装置または画像再現装置の使用条件)により決定される再現可能な色を識別するためのものであり、予めROM12内に格納されている。
【0044】
この識別情報の作成は、例えば図2に示すような手順で行われる。図2は、使用するプリンタや、プリンタの使用条件に対応する識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
図2において、S101では、Aプリンタ18が有するインク(ここではY:イエロー、C:シアン、M:マゼンタ、K:ブラックの4色とする。)を組み合わせて出力できる色を白色の用紙に印刷してゆく。この際、出力できる全ての色の組み合わせを印刷してもよいが、ここでは、例えば、各色9階調ずつ、合計6561通りの色を印刷する。
【0045】
次に、S102に移行し、データベースを作成できる装置において、印刷した各色を、測色計(例えば、分光測色計、横河M&C製、CD100)にて測色を行う。
ここで、測色を行う際の測色値には知覚的に均等な表示系として、国際照明委員会が勧告したCIE1976(L*a*b*(明度L*、および2つの輝度a*b*から色を決定する))表示系を用いる。
【0046】
また、測色の際には、各色のインク量(インクの調合量:YCMK表示系)と関連付けながら、印刷された各色について、L*a*b*表示系で表現される座標をデータベース作成装置に記憶させる。
つまり、ここでは、各色のインク量(YCMK表示系)と、測色値(L*a*b*表示系)とを関連付けているのである。
【0047】
次に、S103では、予めディスプレイ17の表示色(RGB表示系)と、知覚的に均等な表示系(L*a*b*表示系)とが関連付けられたカラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際の色域(仮想立体空間において画像再現装置が色再現可能な領域)内に入っているか否かを判定する。この際、色域内に入っているか否かは、カラーテーブルに表示する各色(以下、表示色という)のL*a*b*表示系での座標と、データベース作成装置に記憶された測色値のL*a*b*表示系での座標との距離に基づいて判定し、この表示色の座標に最も接近している測色値の座標と、表示色の座標とが一定距離以内ならば、色域内に入っていると判定する。
【0048】
このようにして、カラーテーブルに表示する各色(表示色)について、色域内に入っているか否かの設定を行い、ひとつの識別情報が出来上がる。
以下、同様にして、例えば、Aプリンタ18が黄色の用紙に印刷した場合、Bプリンタ19が白色の布に印刷した場合、等の識別情報を作成し、それらの識別情報がROM12に格納されている。
【0049】
次に、このようにしてROM12に格納された識別情報に基づいて、カラーテーブルを表示する処理について図3を用いて説明する。図3は、CPU11が行うカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。尚、図3に示すカラーテーブル表示処理は、本発明でいうカラーテーブル表示手段、およびカラーテーブル表示プログラムに該当する。
【0050】
図3のS151では、使用者がカラーテーブルに表示する色再現可能か否かの情報の基となるプリンタおよび記録媒体を設定したか否かを判定する。この際、ディスプレイ17には、図4に示すように、プリンタ名とそのプリンタにより画像形成される記録媒体(用紙(白色、黄色)、布(白色)等)とを選択可能なように一覧表示されており、使用者はキーボード15およびマウス16等の操作により、プリンタ名と記録媒体とを選択することができる。また、使用者が使用条件を選択し易いように、選択する使用条件を反転表示してもよい(図4参照)。
【0051】
図3のS151にて、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定したと判定すると(S151:YES)、S152に進み、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定していないと判定すると(S151:NO)、使用者がプリンタおよび記録媒体を設定するまでS151を繰り返す。
【0052】
S152では、使用者による設定をRAM13に保存し、S153に進む。
S153では、使用者がカラーテーブルに表示しようとする色再現可能か否かの情報の基となる使用条件の設定(プリンタおよび記録媒体の設定)の全てが成されたか否かを判定する。ここでは、ディスプレイ17上で、使用者が「継続」または「終了」のボタンをマウス16の操作によりクリックする等の特定の操作を判定することにより行われる。
【0053】
図3のS153にて、使用者により、使用条件の設定の全てが成されたと判定すれば(S153:YES)、S155に進む。また、使用者により、使用条件の設定の全ては成されていないと判定すれば(S153:NO)、S151に戻り、他の使用条件を追加する設定を行う。
【0054】
S155では、RAM13に保存された設定と、ROM12に格納された識別情報とに基づいて、カラーテーブルと、色域33A〜C(図5参照)とを表示し、終了する。
ここで、図3のS155では、例えば、図5に示すように、ディスプレイ17上にカラーテーブル32および明度バー31を表示する。図5において、使用者はディスプレイ17上にて、明度バー31内に設けられた明度調節部31Aを操作することにより、明度L*を指定し、指定された明度L*に対応する色(a*b*の組み合わせ)をa*b*平面上にカラーテーブル32として表示する。この際、図3のS152での設定に基づいて、色域33A、Bが表示され、この色域33A、Bの内側の領域にある色であれば、S152にて設定した使用条件で画像形成することにより、色再現することができる。
【0055】
また、使用者は、の平面で表現されたカラーテーブル32内の任意の点をキーボード15、またはマウス16で選択することにより、描画データを作成する色を選択することができる。
尚、図5に示すのは、図3における色域表示処理にて、2つの識別情報を選択した場合であって、例えば、3つの識別情報を選択していれば、3つの色域33A〜C(色域33Cは破線で表示)が表示されることになる。
【0056】
このように、複数の使用条件に対応した色域33A〜Cを表示するようにすれば、使用者は、選択する色が何れの使用条件で色再現可能かを表示しながら描画データの作成を行うことができる。
また、使用者が選択する色が、何れの使用条件に対応しているのかを明確にできるので、描画したデータに使用された色が各プリンタ(Aプリンタ18およびBプリンタ19)で色再現される際に、色再現できなくなることを予防することができる。
【0057】
更に、ある使用条件(使用するプリンタ、使用するインクの種類、および使用する記録媒体等の条件)でのみ再現可能な色を選択することが容易になり、使用条件の特性を活かした画像データの作成が可能になる。
また、ROM12には、プリンタ毎に対応させて識別情報が記憶されていると共に、記録媒体毎の識別情報が記憶されているので、使用者が選択する色に応じて、その色を再現可能な使用条件を容易に選択することができる。
【0058】
更に、ROM12には、最も色域33A〜Cが大きく、一般的に使用頻度が高い白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されているので、ROM12に格納した識別情報を有効に使用することができる。
また、ROM12には、用紙等の場合とは色域33A〜Cが異なる布に画像形成した際の識別情報が記憶されているので、布に画像形成する場合でも、忠実に色再現できるカラーテーブル32を表示することができる。
【0059】
更に、カラーテーブル32を表示する際には、使用者が選択した、使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、カラーテーブル32を表示するので、使用者は、必要とする情報のみを選択的に画面上に表示しながら、描画データを作成できる。
【0060】
次に、本実施例(実施例1)における変形例について、以下に説明する。
本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、図5に示すようにカラーテーブル32に色域33A〜Cを表示させたが、図6に示すようにカラーテーブル41を表示させてもよい。
【0061】
図6に示すカラーテーブル41では、使用者が選択可能な各色45を各色45の領域として表示している。また、使用者が描画データを作成する際に、キーボード15およびマウス16を操作することにより移動するポインタ42(本発明でいうマーク)が、カラーテーブル41上に位置すると、そのポインタ42が重ねられた色44について、何れのプリンタおよびプリンタの使用条件で印刷可能かの再現情報43を表示し、ポインタ42が重ねられていない色45についての再現情報43は表示しない。そして、使用者の操作によりポインタ42が移動すれば、その都度、表示させる再現情報43を切り替えながら表示する。
【0062】
つまり、この場合、S155(図3参照)にて、カラーテーブル41は表示するが、再現情報43は表示せずにRAM13に保存しておき、ポインタ42の移動に応じて、表示させる再現情報43を呼び出しながら表示するのである。
このようにしても、上述の効果が得られ、特に、図6に示すカラーテーブル41では、使用者がマウス16を操作することにより移動するポインタ42が重ねられた色のみに対して、使用条件に応じて再現可能な色を識別可能に表示するので、使用者が描画データ作成のために選択する色が、何れの使用条件で色再現可能か否かを明確に表示でき、描画データを作成する際の使い勝手が向上する。
【0063】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、ディスプレイ17にAプリンタ18およびBプリンタ19の色域33A〜Cを表示させたが、カラーテーブル32に表示させる色域33A〜Cは、別のディスプレイ17等の表示装置の色域33A〜Cを表示させてもよい。
【0064】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1において、カラーテーブル32を表示する際には、使用者が使用条件を選択し、その選択した使用条件に対応した情報のみをディスプレイ17に表示させたが、必ずしも使用者が使用条件を選択する必要はなく、ROM12に格納された使用条件に対応した情報を全て表示させてもよい。
【0065】
更に、本実施例(実施例1)の変形例にて述べたカラーテーブル41では、マウス16の操作によりポインタ42を移動させ、選択する色を指定したが、特に、マウス16の操作に限らず、例えば、キーボード15の操作により枠を移動させ、選択する色を移動させるようなものであってもよい。
【0066】
また、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、図3のS151にて、使用条件を羅列して表示し、その中から使用者にカラーテーブル32に表示させるプリンタおよび記録媒体を選択させるように構成したが、使用者は記録媒体の色だけを入力し、使用可能なプリンタうち、使用するプリンタ、および記録媒体の種類は、一番色差の小さいものを自動で選択してもよい。
【0067】
更に、本実施例(実施例1)のカラーテーブル表示装置1では、測色を行う際の表示系として、L*a*b*表示系を用いたが、特にL*a*b*表示系に限るものではなく、XYZ表示系や、L*u*v*表示系であってもよい。
上述の変形例のようにして表示されたカラーテーブルを用いても、選択する色が何れの使用条件で色再現可能かを表示しながら描画データの作成を行うことができる。
【0068】
また、本実施例では、カラーテーブルの表示はL*a*b*表示系を用い、L*値を指定したが、表示系は、HVC(H:色相、V:明度、C:彩度)、XYZ等でもよく、指定するパラメータも3つの内どれにしてもよい。
〔実施例2〕
次に、本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2について説明する。
【0069】
ここで、実施例1で詳述したカラーテーブル表示装置1と、本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2とは、ROM12へ識別情報を記憶させる際の方法、およびカラーテーブル表示処理が異なるのみで、その他の構成は同様である。従って、本実施例のカラーテーブル表示装置2が実施例1のカラーテーブル表示装置1と同様の箇所については、同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所のみについて詳述する。
【0070】
本実施例(実施例2)のカラーテーブル表示装置2であっても、実施例1のカラーテーブル表示装置1と同様に、使用するプリンタや、プリンタの使用条件によって異なる識別情報は、予めROM12内に格納されているものであるが、カラーテーブル表示装置2における識別情報は、例えば、図7に示すように作成される。ここで、図7は、使用するプリンタや、プリンタの使用条件に対応する識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【0071】
図7に示すフローチャートは、実施例1で説明した図2に示すフローチャートに対応しており、実施例1では、S103(図2)にて、カラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際に色域内に入っているか否かを判定した。しかし、本実施例(実施例2)では、図7に示すように、S103(図2)を行わず、S102にて得られた測色値のL*a*b*表示系での座標を識別情報としてROM12に格納し、識別情報を求める手順を終了する。
【0072】
次に、カラーテーブル表示処理について図8を用いて説明する。図8は、実施例1で説明したカラーテーブル表示処理(図3)に対応するフローチャートである。
図8に示すカラーテーブル表示処理では、図3のS153と、S155との間に、S154の処理を新たに設けている。
【0073】
ここで、図8のS154の処理は、図2に示すS104の処理とほぼ同様であって、予めディスプレイ17の表示色(RGB表示系)と、知覚的に均等な表示系(L*a*b*表示系)とが関連付けられたカラーテーブルの各色について、Aプリンタ18が白色の用紙に印刷する際に色域内に入っているか否かを判定する。
【0074】
より具体的には、本実施例では、表示色のL*a*b*表示系での座標と、識別情報としてROM12に格納された、測色値(L*a*b*表示系)の座標との距離に基づいて判定し、この表示色の座標に最も接近している測色値の座標と、表示色の座標とが一定距離以内ならば、色域33A〜C内に入っていると判定する。
【0075】
つまり、実施例1のカラーテーブル表示装置1では、カラーテーブル32に表示する各色が、色域33A〜C内に入っているか否かを判定し、この結果をROM12に格納しておくのに対して、実施例2のカラーテーブル表示装置2では、表示される識別情報が設定されてから、その設定された識別情報に対して、カラーテーブル32の各色が、色域33A〜C内に入っているか否かを判定する。
【0076】
このように構成されたカラーテーブル表示装置2であっても、実施例1のカラーテーブル表示装置1で述べた効果が得られると共に、実施例1のカラーテーブル表示装置1で述べた変形例が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーテーブル表示装置の概略構成を示すブロック図を示す。
【図2】実施例1の識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【図3】実施例1のカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。
【図4】使用条件を選択する画面表示の一例を示す説明図である。
【図5】カラーテーブルの表示例の一例を示す説明図である。
【図6】カラーテーブルの表示例の変形例を示す説明図である。
【図7】実施例1の識別情報を求める手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施例1のカラーテーブル表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、2…カラーテーブル表示装置、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…入出力インターフェイス、15…キーボード、16…マウス、17…ディスプレイ、18…Aプリンタ、19…Bプリンタ、31…明度バー、31A…明度調節部、32…カラーテーブル、33A〜C…色域、41…カラーテーブル、42…ポインタ、43…再現情報、44、45…色。
Claims (17)
- 使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示する方法であって、
使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報を記憶手段に記憶しておき、
前記描画装置の画面上に、前記カラーテーブルを表示する際には、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または該画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを表示すること
を特徴とするカラーテーブル表示方法。 - 前記画像再現装置は、画像形成装置であって、
前記記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報を記憶させること
を特徴とする請求項1に記載のカラーテーブル表示方法。 - 前記画像再現装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記記憶手段には、少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報を記憶させること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーテーブル表示方法。 - 前記記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカラーテーブル表示方法。
- 前記記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報を記憶させることを特徴とする請求項2〜請求項4の何れかに記載のカラーテーブル表示方法。
- 使用者は、前記画像再現装置毎または前記画像再現装置の使用条件を選択可能であって、
前記描画装置の画面上に、前記カラーテーブルを表示する際には、前記使用者が選択した、前記画像再現装置または前記画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを表示すること
を特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載のカラーテーブル表示方法。 - 前記描画装置の画面に表示されたカラーテーブル上にて、使用者が色選択のために指定した色に対して、前記画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載のカラーテーブル表示方法。
- 前記描画装置の画面上において、使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、前記画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することを特徴とする請求項7に記載のカラーテーブル表示方法。
- 使用者が、操作により描画装置の画面上にて画像を描画する際に、複数の色の中から意図する色を選択するためのカラーテーブルを表示するカラーテーブル表示装置であって、
使用者が描画した画像を再現するための画像再現装置毎または該画像再現装置の使用条件毎に、前記カラーテーブル上で該画像再現装置が再現できる色と再現できない色とを識別するための識別情報が予め記憶された記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された識別情報に基づいて、前記複数の画像再現装置または前記画像再現装置の複数の使用条件下で再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを前記描画装置の画面上に表示するカラーテーブル表示手段と、
を備えたことを特徴とするカラーテーブル表示装置。 - 前記画像再現装置は、画像形成装置であって、
前記記憶手段には、各画像形成装置毎に対応させて識別情報が記憶されていること
を特徴とする請求項9に記載のカラーテーブル表示装置。 - 前記画像再現装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記記憶手段には、少なくとも異なる種類の記録媒体毎に識別情報が記憶されていること
を特徴とする請求項9または請求項10に記載のカラーテーブル表示装置。 - 前記記憶手段には、少なくとも白色の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のカラーテーブル表示装置。
- 前記記憶手段には、少なくとも布の記録媒体に画像形成した際の識別情報が記憶されていることを特徴とする請求項10〜請求項12の何れかに記載のカラーテーブル表示装置。
- 前記カラーテーブル表示手段は、
使用者の操作により、前記画像再現装置毎または前記画像再現装置の使用条件を選択可能であって、
前記描画装置の画面上に、前記カラーテーブルを表示する際には、前記使用者が選択した、前記画像再現装置または前記画像再現装置の使用条件に対応した識別情報に基づいて、再現可能な色を識別可能に、前記カラーテーブルを表示すること
を特徴とする請求項9〜請求項13の何れかに記載のカラーテーブル表示装置。 - 前記カラーテーブル表示手段は、前記描画装置の画面に表示されたカラーテーブル上にて、使用者が色選択のために指定した色に対して、前記画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することを特徴とする請求項9〜請求項14の何れかに記載のカラーテーブル表示装置。
- 前記カラーテーブル表示手段は、前記描画装置の画面上において、前記使用者の操作により移動するマークが重ねられた色のみに対して、前記画像再現装置で再現可能な色を識別可能に表示することを特徴とする請求項15に記載のカラーテーブル表示装置。
- 請求項9〜請求項16の何れかに記載のカラーテーブル表示手段としての機能をコンピュータにて実現するためのカラーテーブル表示プログラム。
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JP2003078104A JP2004287762A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | カラーテーブル表示方法、カラーテーブル表示装置、およびカラーテーブル表示プログラム |
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JP2008171268A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Sharp Corp | 画像文書作成装置、画像文書印刷方法、画像文書印刷プログラム及び記録媒体 |
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- 2003-03-20 JP JP2003078104A patent/JP2004287762A/ja active Pending
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