JP7196518B2 - 印刷可能色出力装置、印刷可能色出力方法及びプログラム - Google Patents

印刷可能色出力装置、印刷可能色出力方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷可能色出力装置、印刷可能色出力方法及びプログラムに関する。
パッケージなどの印刷物のデザインの現場では、インクジェットプリンタ等の簡易的なプリンタを用いてデザインデータを出力したものを、色見本(カラーカンプ)としている。デザインデータを印刷会社に入稿する際には、このカラーカンプが色見本として添付され、印刷する基材(用紙など)の色に合わせてインキを配合するなどして色を合わせ、その色を再現させた印刷を行う。しかし、このカラーカンプは、一般的に印刷の色再現が考慮されていないため、印刷では再現不可能な色が含まれる等の問題により、カラーカンプと印刷物の間には色のギャップが生じてしまう場合がある。このギャップを埋めるために、特許文献1では、デザイナーによる色選択時に、彩色する下地毎にインキの組合せに対応した色域の色域データベースを作成する技術が開示されている。
特許第6093618号公報
しかしながら、印刷においては、膨大な種類のインキ、及び用紙が使用される。特許文献1のように全てのインキの組合せに応じた色に対応する色域を有する色域データベースを作成しようとする場合、作成に要する処理が膨大となってしまう。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、全てのインキの組合せに応じた色域を有する色域データベースを作成することなく、印刷において印刷可能な色を、彩色したい色に応じて簡易な処理により提示することができる印刷可能色出力装置、印刷可能色出力方法及びプログラムを提供する。
本発明の、印刷可能色出力装置は、印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得部と、指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得部と、指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得部と、前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する印刷可能色推定部と、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
本発明の、印刷可能色出力装置は、画像の情報が入力される画像情報入力部と、前記画像をユーザ端末に表示させる表示制御部とを更に備え、前記指定色情報取得部は、前記ユーザ端末に表示された画像において選択された領域における色を前記指定色として前記指定色情報を取得することを特徴とする。
本発明の、印刷可能色出力方法は、印刷特性情報取得部が、印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得工程と、指定色情報取得部が、指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得工程と、指定網点情報取得部が、指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得工程と、印刷可能色推定部が、前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する可能色推定工程と、出力部が、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータを、印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得手段、指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得手段、指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得手段、前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する印刷可能色推定手段、前記印刷可能色推定手段によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定手段によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、全てのインキの組合せに応じた色域を有する色域データベースを作成することなく、印刷において印刷可能な色を、彩色したい色に応じて簡易な処理により提示することができる。
第1の実施形態による印刷可能色出力システム1の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態による印刷可能色出力装置10の構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態による印刷可能色出力装置10からの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。 第1の実施形態による印刷可能色出力装置10の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態による印刷可能色出力装置10Aの構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態による印刷可能色出力装置10Aからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。 第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bの構成例を示すブロック図である。 第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。 第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。 第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。 第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bの動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態による印刷可能色出力システム1の構成例を示すブロック図である。印刷可能色出力システム1は、例えば、印刷可能色出力装置10、印刷特性情報データベース20及びユーザ端末30を備える。
印刷可能色出力装置10は、印刷特性情報データベース20を参照し、印刷の特性に関する印刷特性情報を取得する。
ここで印刷特性情報は、印刷に用いられる印刷特性に関する情報であって、例えば、インキ情報、基材情報、階調情報、印刷色実測情報などを含む情報である。インキ情報は印刷に用いられる原色インキの分光的な特性を示す吸収係数や散乱係数を示す情報である。基材情報は印刷する下地(基材)の素材や分光反射率を示す情報である。階調情報は、印刷の網点による階調表現を、一つの網点が複数の濃度階調領域からなるものとしたモデルで表した際の、指定網点面積率と、濃度改良領域の出現率の関係を記述した情報である。印刷色実測情報は、インキを印刷した印刷媒体(基材)から実測した分光反射率などの測定値を示す情報である。
また、印刷可能色出力装置10は、ユーザ端末30から指定色情報を取得する。指定色情報は、デザイナー等から指定される色の情報(色情報)であって、例えば、CIELAB表色系により示された測色値であるL値で示される情報である。
印刷可能色出力装置10は、印刷特性情報及び指定色情報を用いて、印刷可能色を推定する。ここで、印刷可能色は、印刷特性情報におけるインキ及び基材の組合せにより印刷することが可能な色である。印刷可能色出力装置10は、指定色情報に対応する印刷可能色に関する印刷可能色情報を出力する。印刷可能色情報は、例えば、L値で示される情報である。
印刷特性情報データベース20は、印刷特性情報が記憶されたデータベースである。
ユーザ端末30は、デザイナー等により操作されるタブレットやコンピュータ等の端末であり、デザインされた画像や、印刷可能色出力装置10から示された印刷可能色を表示する。
ユーザ端末30は、例えば、マウスやキーボード等の入力装置を備える。ユーザ端末30において、当該入力装置がデザイナー等により操作されることにより、表示した画像における所定の箇所の画像の色が指定色情報として選択される。
ユーザ端末30は、例えば、カラーピッカーなどの機能を用いて指定色の色情報(指定色情報)を取得する。ユーザ端末30は、取得した指定色情報を印刷可能色出力装置10に出力する。
図2は、第1の実施形態による印刷可能色出力装置10の構成例を示すブロック図である。印刷可能色出力装置10は、例えば、印刷特性情報取得部101、指定色情報取得部102、画像情報入力部105、選択領域情報取得部106、印刷可能色推定部107及び表示制御部110を備える。
印刷特性情報取得部101は、印刷に用いられる印刷特性に関する印刷特性情報を、印刷特性情報データベース20から取得し、取得した印刷特性情報を印刷可能色推定部107に出力する。
本実施形態では、印刷特性情報取得部101は、印刷特性情報として、少なくともインキ情報、及び基材情報を取得する。インキ情報には、印刷に用いる原色インキの吸収係数K(λ)及び散乱係数S(λ)が含まれる。基材情報には、基材の分光反射率(下地分光反射率)が含まれる。
指定色情報取得部102は、指定された指定色に関する指定色情報を、ユーザ端末30から取得し、取得した指定色情報を印刷可能色推定部107に出力する。
画像情報入力部105には、ユーザ端末30に表示させる画像の画像データが入力される。画像情報入力部105は、入力された画像データを、ユーザ端末30に出力して表示させる。
選択領域情報取得部106は、ユーザ端末30に表示された画像から選択された箇所を示す選択領域情報を取得する。ここで、選択領域情報は「指定色情報」の一例である。
印刷可能色推定部107は、指定色情報取得部102により取得された指定色情報と印刷特性情報取得部101により取得された印刷特性情報とを用いて、印刷可能となる印刷可能色を推定する。印刷可能色推定部107は、推定した印刷可能色の色情報を表示制御部110に出力する。
ここで、印刷可能色推定部107が印刷可能色を推定する方法について説明する。
本実施形態では、インキがベタで印刷されることを前提とする。つまり、印刷可能色推定部107は、ベタで印刷されたインキの色を基に印刷可能色を推定する。
印刷可能色推定部107は、インキがベタで印刷された場合の色と、指定色の色とを比較する。以下では、推定に用いられるインキが複数の原色インキを任意の比率で配合したインキ(以下、配合インキともいう)である場合を例示して説明する。
印刷可能色推定部107は、指定色情報からの指定色のL値(以下、指定色L値という)を取得する。印刷可能色推定部107は、印刷特性情報取得部101から取得した印刷特性情報を基に、配合インキとして配合する原色インキを選択する。
印刷可能色推定部107は、インキ情報から、選択した二つの原色インキの各々における吸収係数K(λ)及び散乱係数S(λ)を取得する。
印刷可能色推定部107は、以下の(1)式により、複数の原色インキを所定の配合比で配合した配合インキの吸収係数Kt(λ)及び散乱係数St(λ)を算出する。
Figure 0007196518000001
(1)式において、係数α及び係数βの各々は、原色インキ#1及び原色インキ#2それぞれの配合の比率(配合比)を示す係数である。原色インキ#1の吸収係数K1(λ)に対して係数αを乗算し、原色インキ#2の吸収係数K2(λ)に対して係数βを乗算し、加算した数値を、配合インキの吸収係数Kt(λ)としている。同様に、原色インキ#1の散乱係数S1(λ)に対して係数αを乗算し、原色インキ#2の散乱係数S2(λ)に対して係数βを乗算し、加算した数値を、配合インキの散乱係数St(λ)としている。
印刷可能色推定部107は、(1)式により算出した配合インキの吸収係数Kt(λ)及び散乱係数St(λ)を、下記の(2)式(クベルカ・ムンクの式)に代入し、分光反射率R(λ)を算出する。
Figure 0007196518000002
(2)式において、R(λ)は基材の分光反射率である。また、a(λ)は、散乱係数S(λ)と吸収係数K(λ)とを加算し、加算結果を散乱係数S(λ)により除算した数値である。b(λ)は、a(λ)を二乗した数値から1を減算し、減算結果の平方根を計算した数値である。
また、(2)式において、Xmはインキの膜厚を示す係数である。本実施例ではこの係数を1とする。
印刷可能色推定部107は、(1)式及び(2)式を用いて、配合インキがベタで印刷された場合における分光反射率RKM(λ)を算出する。
印刷可能色推定部107は、算出した分光反射率RKM(λ)に基づき、観測光源と標準観測者を定めて、配合インキがベタで印刷された場合におけるL値(以下、算出色L値という)を算出する。
印刷可能色推定部107は、算出色L値と、指定色L値とを比較する。例えば、印刷可能色推定部107は、算出色L値と、指定色L値との色空間上の距離(色差)を算出する。
印刷可能色推定部107は、算出色L値と、指定色L値との色差に基づいて配合比を変更しながら、当該色差が最小となる配合比を最適化により探索する。印刷可能色推定部107は、最適化により得られた算出色L値と、指定色L値との色差が最小となるときの配合インキの色を、指定色情報に応じた印刷可能色であると推定する。
表示制御部110は、印刷可能色推定部107から印刷可能色の色情報を取得し、取得した色情報をユーザ端末30に送信(出力)する。ここで、表示制御部110は、「出力部」の一例である。
図3は、第1の実施形態による印刷可能色出力装置10からの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。
図3に示すように、印刷可能色出力装置10の推定結果として、例えば、指定色の色と印刷可能色とが同一の表示画面に表示される。指定色と印刷可能色とを同一の画面に表示させることで、デザイナーが指定色と印刷可能色とを容易に比較することができる。
また、図3に示すように、印刷可能色出力装置10は、複数の印刷可能色を推定して表示させてよい。これにより、デザイナーは、指定色に対応した印刷可能色を選択してデザインすることが可能となる。例えば、これら複数の印刷可能色は、最適化において用いる色差の色差式を複数用いてそれぞれ最適化することにより求めることができる。
図4は、第1の実施形態による印刷可能色出力装置10の動作例を示すフローチャートである。
ステップS100:
印刷可能色出力装置10は、印刷特性情報データベース20から印刷特性情報を取得する。印刷可能色出力装置10は、例えば、デザイナーの入力操作などにより入力された印刷の条件を、ユーザ端末30を介して取得する。ここでの印刷の条件とは、例えば、インキや印刷媒体(基材)の種類等の条件である。印刷可能色出力装置10は、取得した印刷の条件に基づいて印刷特性情報データベース20を参照することにより印刷の条件に応じた印刷特性情報を取得する。
ステップS101:
印刷可能色出力装置10は、ユーザ端末30から指定色情報を取得する。印刷可能色出力装置10は、例えば、デザイナーの選択操作などにより指定色として選択されたデザインの一部の箇所の色情報を、指定色情報としてユーザ端末30を介して取得する。
ステップS102:
印刷可能色出力装置10は、取得した印刷特性情報を基に原色インキとして複数のインキを選択し、選択した複数の原色インキ各々の配合比を決定する。印刷可能色出力装置10は、まずは予め定めた比率(例えば、0.5:0.5)をインキの配合比とする。この配合比は最適化における変数であり、最適化のアルゴリズムに従って逐次変更される。
ステップS103:
印刷可能色出力装置10は、配合インキの分光反射率R(λ)を算出する。印刷可能色出力装置10は、まず(1)式を用いて、配合インキの吸収係数K(λ)及び散乱係数S(λ)を算出する。そして、印刷可能色出力装置10は算出した配合インキの吸収係数K(λ)及び散乱係数S(λ)、及び印刷特性情報から取得した基材の分光反射率R(λ)、及び膜厚係数Xmとしての1を(2)式に代入することにより、配合インキの分光反射率R(λ)を算出する。
ステップS104:
印刷可能色出力装置10は、算出した分光反射率R(λ)を用いて、算出色L値を算出する。
ステップS105:
印刷可能色出力装置10は、算出色L値と指定色L値の色差を算出する。
ステップS106:
印刷可能色出力装置10は、配合比の最適化処理が終了しているか否かを判定する。印刷可能色出力装置10は、ステップS104にて得られた算出色L値よりも最適解となる配合比が存在し得る場合、ステップS102に進む。印刷可能色出力装置10は、ステップS104にて得られた算出色L値よりも最適解となる配合比が存在しない場合、最適化処理終了としてステップS105に進む。最適化が終了しているか否かの判定は、採用した最適化アルゴリズムにより行われる。
ステップS107:
印刷可能色出力装置10は、算出色L値と指定色L値との色差が所定の閾値未満であるか否かを判定する。この所定の閾値は、印刷の環境、印刷媒体(基材)、或いは推定する印刷可能色の精度などの諸条件に応じて任意に決定されてよい。印刷可能色出力装置10は、算出した色差が所定の閾値未満である場合にはステップS108に進む。印刷可能色出力装置10は、算出した色差が所定の閾値以上である場合にはステップS110に進む。
ステップS108:
印刷可能色出力装置10は、算出色L値に対応する配合インキの色(ベタで印刷した場合の色)を印刷可能色と推定する。
ステップS109:
印刷可能色出力装置10は、推定した印刷可能色の色情報(印刷可能色情報)を出力する。印刷可能色出力装置10は、例えば、印刷可能色情報をユーザ端末30に出力することにより、ユーザ端末30に印刷可能色を表示させる。
ステップS110:
印刷可能色出力装置10は、算出色L値に対応する配合インキの色(ベタで印刷した場合の色)を印刷可能色と推定し、印刷可能色情報に追加する。
ステップS111:
印刷可能色出力装置10は、使用するすべての色差式を用いて最適化を行ったか否かを判定する。色差式には、L空間における単純なユークリッド距離で表されるΔE abや、ΔE 94色差式、ΔE00色差式などの色差式が使用可能である。これら色差式は、あらかじめ印刷可能色出力装置10に組み込まれており、使用する複数の色差式をユーザが選択可能としても良い。印刷可能色出力装置10は、使用するすべての色差式について最適化を行なった場合、ステップS109に進む。使用する色差式が残っている場合には、ステップS112に進む。
ステップS112:
印刷可能色出力装置10は、最適化の際に使用する色差式を変更する。色差式を変更した上で、ステップS102に戻り、再度最適化を行う。
以上説明したように、第1の実施形態の印刷可能色出力装置10は、印刷に用いられる印刷特性に関する印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得部101と、指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得部102と、指定色情報と印刷特性情報とを用いて、印刷可能となる印刷可能色を推定する印刷可能色推定部107と、印刷可能色に関する印刷可能色情報を出力する表示制御部110とを備える。
これにより、第1の実施形態の印刷可能色出力装置10は、指定色情報に基づいて印刷可能色を推定することができ、印刷可能な色を彩色したい色に応じて提示することが可能である。本実施形態の印刷可能色出力装置10では、指定色情報に基づいて印刷可能色を推定するため、例えば指定色に近い色についてのみ分光反射率を算出することが可能であり、指定色とは明らかに異なる色について分光反射率を算出しないようにすることができる。このため、印刷可能色を推定する印刷可能な色の全てについて分光反射率を算出する必要がなく、印刷可能な色域のデータベースを作成する場合と比較して処理負担を軽減させることができ、容易に印刷可能な色を提示することができる。
なお、上記の実施形態では、印刷可能色の推定に、二つの原色インキを配合した配合インキを用いる場合を例示したが、これに限定されず、三つ以上の原色インキを配合した配合インキを用いても良い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、印刷可能色を調整する機能を備える点において、上述した実施形態と相違する。本実施形態による印刷可能色出力装置10Aは、例えば、印刷可能色をデザイナー自身で調整しようとする場合に使用される。以下の説明においては、上述した実施形態と相違する構成について説明し、上述した実施形態と同等な構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
図5は、第2の実施形態による印刷可能色出力装置10Aの構成例を示すブロック図である。印刷可能色出力装置10Aは、指定調整情報取得部103、候補色調整部108、印刷可能色推定部107A、及び表示制御部110Aを備える。
指定調整情報取得部103は、印刷可能色を調整するための情報である指定調整情報を取得する。指定調整情報取得部103は、指定調整情報として、調整対象とする印刷可能色(以下、調整対象色という)の色情報を取得する。また、指定調整情報取得部103は、指定調整情報として、調整対象色を調整する調整値を示す情報を取得する。指定調整情報取得部103は、取得した指定調整情報を候補色調整部108に出力する。また、指定調整情報取得部103は、調整対象色の色情報を取得した旨を、表示制御部110Aに出力する。
候補色調整部108は、指定調整情報取得部103から取得した指定調整情報を用いて、調整対象色を調整する。候補色調整部108は、例えば、調整対象色のL値を調整値に応じて変化させる。調整値は、調整後の色(以下、調整色という)のL値であってもよいし、調整対象色と調整色との各々のL値の差分であってもよい。候補色調整部108は、調整色の色情報を表示制御部110Aに出力する。
印刷可能色推定部107Aは、調整可能な色の範囲として、印刷可能色の色情報の範囲(以下、配合色域という)を算出する。配合色域は、印刷に使用することが可能なインキの色の範囲であり、印刷特性情報に応じて決定される色域である。印刷可能色推定部107Aは、例えば、指定色の色情報に応じて選択した複数のインキについて、配合比を所定の比率で変化させた配合インキの色情報の範囲を配合色域とする。或いは、印刷可能色推定部107Aは、印刷に使用することが可能なインキの組合せの各々について、配合比を所定の比率で変化させた配合インキの色情報の範囲を配合色域としてもよい。印刷可能色推定部107Aは、配合色域を表示制御部110Aに出力する。
表示制御部110Aは、調整対象色が選択された場合、印刷可能色推定部107Aから取得した配合色域を出力する。
また、表示制御部110Aは、候補色調整部108から取得した調整色の色情報を出力する。
図6は、第2の実施形態による印刷可能色出力装置10Aからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。図6では、図3において複数の印刷可能色から調整対象色が選択された場合に表示される画面の例が示されている。
図6に示すように、本実施形態では、調整可能な配合色域の範囲を表示させるようにしてよい。これにより、デザイナーが調整対象色を調整しようとする場合に、調整可能な範囲を容易に把握することができる。また、配合色域を色空間上に重ねて表示させてもよい。これにより、デザイナーは色空間上の色の相対位置を認識しながら調整することが可能である。また、明度や彩度を調整するスライドバーを表示させてもよい。これにより、明度や彩度を個別に調整することが可能となる。
以上説明したように、第2の実施形態の印刷可能色出力装置10Aでは、印刷可能色推定部107Aは、複数の原色インキを配合した配合インキを用いて印刷可能な色の範囲である配合色域を、印刷特性情報に基づいて決定し、表示制御部110Aは、配合色域の範囲を示す情報を出力し、前記配合色域の範囲で指定された調整値を用いて、調整対象色を調整する候補色調整部108を更に備える。
これにより、第2の実施形態の印刷可能色出力装置10Aは、印刷可能色から選択した色を、配合色域の範囲で調整することが可能となる。例えば、印刷可能色出力装置10Aから提示された印刷可能色をデザイナー自身が所望する色に調整することができる。尚且つ、調整後の色は印刷可能である。このため、デザイナーは印刷可能な色の範囲で色を調整しながら、カンプと校正刷の間で色のギャップを生じさせることなく、デザインを仕上げることが可能である。
また、第2の実施形態の印刷可能色出力装置10Aでは、表示制御部110Aは、調整対象色、及び調整後の調整色に関する色の情報を出力する。これにより、本実施形態の印刷可能色出力装置10は、調整前後の両方の色の情報を出力させることで、例えば、両方の色をユーザ端末30に表示させることができ、デザイナー自身が色を見比べながら、自身が所望する色に調整することが可能である。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、印刷可能色を指定された網点面積率(網%などともいう)に応じて算出する機能を備える点において、上述した実施形態と相違する。本実施形態による印刷可能色出力装置10Bは、例えば、印刷可能色を、配合インキをベタで印刷した色ではなく、配合インキをある網点面積率で印刷した色で表現しようとする場合に使用される。
例えば、薄い色の一様な領域が存在するデザインを印刷する際に、この薄い色をベタとして印刷可能な配合インキを使用することも可能である。しかしながら、薄い色の配合インキでは、他の色と掛け合わせて印刷した際の印刷色域が狭くなり、同じデザインの中に、自然画像などの広い色域を必要とする領域が含まれていると、その自然画像を再現するために、同じような色のさらに濃いインキが必要となる(例えば、薄い水色の一様な領域と、自然画像からなるデザインに対して、水色のインキを使用すると、自然画像を表現するために必要な色域をカバーできないため、シアンのインキを使用する必要がある)。このような状況において、薄い色の領域をベタではなく、例えば網点面積率20%の中間調で再現することにより、使用する配合インキのベタはより濃い色となるため、そのインキを用いて自然画像の濃い色の領域も再現できる可能性がある。これにより、少ない色数で印刷が可能となり、印刷コストを抑えることが可能となる。
図7は、第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bの構成例を示すブロック図である。印刷可能色出力装置10Bは、印刷特性情報取得部101、指定網点情報取得部104、網点印刷可能色推定部109、及び表示制御部110Bを備える。
本実施形態では、印刷特性情報取得部101は、印刷特性情報として、少なくともインキ情報、基材情報、及び階調情報を取得する。本実施例では、インキをある面積率で印刷した際の色を予測するモデルとして、印刷の網点が複数の濃度階調領域からなるものとして表したモデルを採用する。そのため、階調情報には、指定網点面積率の各段階における濃度階調領域の出現率を示す情報が含まれる。
指定網点情報取得部104は、印刷可能色を、指定された網点面積率で表現するための指定網点情報を取得する。指定網点情報取得部104は、取得した網点情報を網点印刷可能色推定部109に出力する。
網点印刷可能色推定部109は、指定網点情報取得部104から取得した指定網点情報を用いて、指定された網点面積率で表現可能な色(以下、網点印刷可能色という)を推定する。網点印刷可能色推定部109は、例えば、上述した第1の実施形態において印刷可能色推定部107が印刷可能色を推定した方法と同様の方法により、網点印刷可能色を推定する。但し、第1の実施形態においてインキがベタで印刷される前提であるのに対し、本実施形態では、インキは指定された網点面積率で印刷されることを前提とする。
網点印刷可能色推定部109は、(1)式により算出した配合インキの吸収係数K(λ)及び散乱係数S(λ)を、下記の(2)式(クベルカ・ムンクの式)に代入し、膜厚毎の分光反射率R(λ)、R(λ)、R(λ)、…、R(λ)を算出する。
本実施形態において(2)式における膜厚係数Xmは、網点を構成する各濃度階調領域のそれぞれの膜厚を示す値である。膜厚係数Xmは、例えば、網点面積率に対応する濃度階調領域の膜厚の段階が5段階であれば、m=1、2、3、4、5であり、膜厚係数Xmは、それぞれの濃度階調領域の膜厚の段階に対応して、X1=1.0、X2=0.8、X3=0.6、X4=0.4、X5=0.2とする。
網点印刷可能色推定部109は、(3)式に膜厚毎の分光反射率R(λ)、R(λ)、R(λ)、…、R(λ)を代入する。また、網点印刷可能色推定部109は、(3)式に印刷特性情報取得部101から取得した網点面積率に対応する各濃度階調領域の出現率を示す出現率関数a(s)、a(s)、a(s)、…、a(s)を代入する。これにより、網点印刷可能色推定部109は、(3)式により算出分光反射率R’KM(s,λ)を算出する。
Figure 0007196518000003
(3)式において、ここで出現率関数a(s)、a(s)、a(s)、…、a(s)におけるsは、指定網点面積率を示す。
網点印刷可能色推定部109は、算出した算出分光反射率R’KM(s,λ)を、配合インキが指定された網点面積率で印刷された場合におけるL値(以下、算出網点L値という)に変換する。
網点印刷可能色推定部109は、算出網点L値と、指定色のL値(以下、指定色L値という)とを比較する。例えば、網点印刷可能色推定部109は、算出網点L値と、指定色L値との色差を算出する。
網点印刷可能色推定部109は、算出網点L値と、指定色L値との色差に基づいて配合比を変更しながら、当該色差が最小となる配合比を最適化により探索する。
網点印刷可能色推定部109は、推定した網点印刷可能色の色情報を表示制御部110Bに出力する。この場合、網点印刷可能色推定部109は、網点印刷可能色を、複数段階の網点面積率で示すステップチャートにおける各々の色情報を出力するようにしてもよい。
表示制御部110Bは、網点印刷可能色推定部109から網点印刷可能色の色情報を取得し、取得した色情報をユーザ端末30に送信(出力)する。
図8は、第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。
図8に示すように、印刷可能色出力装置10Bが網点印刷可能色を推定した推定結果として、例えば、指定色と、網点面積率を指定する指定欄が同一の表示画面に表示されてもよい。指定色と網点面積率の指定欄を同一の画面に表示させることで、デザイナーが指定色の選択と網点面積率の指定を容易に操作することができる。
図9は、第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。
図9に示すように、印刷可能色出力装置10Bが網点印刷可能色を推定した推定結果として、例えば、指定色と、指定網点面積率における網点印刷可能色とともに、各段階の網点面積率で印刷した際の印刷色が、同一の表示画面に表示される。この例では、網点面積率として、0、10、20、…。100%の各段階に対応する印刷色が表示されている。また、この例では、指定網点面積率が80%である場合を示しており、これに対応して、網点印刷可能色が網点面積率80%で印刷された場合の色の上に指定色が表示されている。これにより、デザイナーが指定色と指定網点面積率で表現された網点印刷可能色とを容易に比較することが可能である。
なお、指定色と指定網点面積率との関係によっては、網点印刷可能色が推定できない場合が考えられる。例えば、色空間の中で比較的濃い色が調整対象色として選択されたが、指定網点面積率が小さい場合には、どの様に配合比を設定しても、算出網点L値と、調整対象色L値との色差が所定の閾値未満とならない場合があり得る。このような場合に、印刷可能色出力装置10は、「指定された網点面積では、印刷することができません」などのメッセージを出力するようにしてもよい。
この網点印刷可能色が推定できない場合の対策として、指定網点面積率で印刷可能な網点印刷可能色の配合色域の範囲を表示させるようにしてよい(図10を参照)。これにより、デザイナーが指定色を指定網点面積率で表現させようとする場合に、表現可能な範囲を容易に把握することができる。
この網点印刷可能色の配合色域の範囲は、例えば、網点印刷可能色推定部109により算出される。配合色域は、指定網点面積率で印刷することが可能なインキの色の範囲であり、印刷特性情報に応じて決定される色域である。網点印刷可能色推定部109は、例えば、指定色の色情報に応じて選択した複数のインキについて、配合比を所定の比率で変化させた配合インキを指定網点面積率で印刷した場合における色の範囲を配合色域とする。
図10は、第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bからの出力がユーザ端末30において表示された場合の表示例を示す図である。図10では、図8において複数の網点印刷可能色から調整対象色が選択され、網点面積率が指定された場合に表示される画面の例が示されている。
図10に示すように、本実施形態では、指定された網点面積率で印刷可能な配合色域の範囲を表示させるようにしてよい。これにより、デザイナーが調整対象色を調整しようとする場合に、印刷可能な範囲を容易に把握することができる。また、配合範囲を色空間上に重ねて表示させてもよい。これにより、デザイナーは色空間上の設定可能な範囲を認識しながら、改めて網点面積率を指定することが可能である。
図11は、第3の実施形態による印刷可能色出力装置10Bの動作例を示すフローチャートである。図11のフローチャートに示すステップS200、S203、S207、S208、及びS212~S214は、図4のフローチャートに示すステップS100、S102、S105、S106、及びS110~S112と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS201:
印刷可能色出力装置10Bは、ユーザ端末30から調整対象色情報を取得する。印刷可能色出力装置10は、例えば、デザイナーの選択操作などにより複数の印刷可能色から選択された調整対象色の色情報を、調整対象色情報としてユーザ端末30を介して取得する。
ステップS202:
印刷可能色出力装置10Bは、ユーザ端末30から指定網点面積率を取得する。印刷可能色出力装置10Bは、例えば、デザイナーの選択操作などにより設定された調整対象色の網点面積率を、指定網点面積率としてユーザ端末30を介して取得する。
ステップS204:
印刷可能色出力装置10Bは、指定網点面積率で印刷した場合の配合インキの分光反射率R(λ)を算出する。印刷可能色出力装置10Bは、まず(1)式を用いて、配合インキの吸収係数Kt(λ)及び散乱係数St(λ)を算出する。そして、印刷可能色出力装置10Bは算出した配合インキの吸収係数Kt(λ)及び散乱係数St(λ)、及び印刷特性情報から取得した基材の分光反射率、及び膜厚係数Xmとして指定された網点面積率に応じた値を(2)式に代入することにより、配合インキにおける膜厚毎の分光反射率R(λ)、R(λ)、R(λ)、…、R(λ)を算出する。
ステップS205:
印刷可能色出力装置10Bは、(3)式に膜厚毎の分光反射率R(λ)、R(λ)、R(λ)、…、R(λ)、及び、各濃度階調領域の出現率を示す出現率関数a(s)、a(s)、a(s)、…、a(s)を代入することにより算出分光反射率R’KM(s,λ)を算出する。
ステップS206:
印刷可能色出力装置10Bは、算出した算出分光反射率R’KM(s,λ)に基づき、観測光源を定めて、網点算出色L値を算出する。
ステップS209:
印刷可能色出力装置10Bは、網点算出色L値と調整対象色L値との色差が所定の閾値未満であるか否かを判定する。この所定の閾値は、印刷の環境、印刷媒体(基材)、或いは推定する印刷可能色の精度などの諸条件に応じて任意に決定されてよい。印刷可能色出力装置10Bは、算出した色差が所定の閾値未満である場合にはステップS210に進む。印刷可能色出力装置10Bは、算出した色差が所定の閾値以上である場合にはステップS212に進む。
ステップS210:
印刷可能色出力装置10Bは、網点算出色L値に対応する配合インキの色(指定網点面積率で印刷した場合の色)を網点印刷可能色と推定する。
ステップS211:
印刷可能色出力装置10Bは、推定した網点印刷可能色の色情報(網点印刷可能色情報)を出力する。印刷可能色出力装置10Bは、例えば、網点印刷可能色情報をユーザ端末30に出力することにより、ユーザ端末30に網点印刷可能色を表示させる。この場合、印刷可能色出力装置10Bは、複数の網点面積率の段階に応じた色の色情報を出力するようにしてよい。
以上、説明したように、第3の実施形態の印刷可能色出力装置10Bでは、印刷特性情報は、印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含み、指定色を再現する網点面積率に関する指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得部104と、印刷特性情報と指定網点面積率情報とを用いて、指定色が指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する網点印刷可能色推定部109を更に備える。
これにより、第3の実施形態の印刷可能色出力装置10Bは、指定された網点面積率で指定色を再現する網点印刷可能色を推定することができ、例えば、網点面積率を変化させた場合の各段階に対応する複数の色(ステップチャート)をユーザ端末30に表示させることができ、デザイナー自身が色を見比べながら、デザインに使用する色を、どの程度の網点面積率で表現するか、決定することが可能である。デザインに一様な薄い色の領域が含まれている際に、その薄い色をベタで再現するインキではなく、指定する網点面積率で再現するインキ(結果的に指定色よりも濃い色のインキとなる)を用いることにより、掛け合わせで再現可能な色域を拡大することができるため、印刷に用いるインキの色数を減らし、印刷コストを安く仕上げることが可能である。
また上述した少なくとも一つの実施形態の印刷可能色出力装置10(10A、10B)では、画像の情報が入力される画像情報入力部105と、画像をユーザ端末30に表示させる表示制御部110とを更に備え、指定色情報取得部102は、ユーザ端末30に表示された画像において選択された領域における色を指定色として指定色情報を取得する。これにより、実施形態の印刷可能色出力装置10(10A、10B)は、ユーザ端末30に表示させた画像の一部の色を色情報として取得でき、例えば、デザイナー自身がユーザ端末30に表示させたデザインの色の中から、指定色を選択することが可能となる。
なお、上記の実施形態では、印刷可能色推定部107、及び網点印刷可能色推定部109が、(2)式を用いて配合インキの分光反射率R(λ)、R(λ)を算出する場合を例示して説明したが、これに限定されない。配合インキを印刷した印刷媒体(基材)から実測した、当該配合インキの分光反射率R(λ)、R(λ)を、印刷特性情報データベース20に記憶させてもよい。
上述した実施形態における印刷可能色出力装置10(10A、10B)の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…印刷可能色出力システム
10…印刷可能色出力装置
101…印刷特性情報取得部
102…指定色情報取得部
103…指定調整情報取得部
104…指定網点情報取得部
105…画像情報入力部
106…選択領域情報取得部
107…印刷可能色推定部
108…候補色調整部
109…網点印刷可能色推定部
110…表示制御部
20…印刷特性情報データベース
30…ユーザ端末

Claims (4)

  1. 印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得部と、
    指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得部と、
    指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得部と、
    前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する印刷可能色推定部と、
    前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする印刷可能色出力装置。
  2. 画像の情報が入力される画像情報入力部と、
    前記画像をユーザ端末に表示させる表示制御部を更に備え、
    前記指定色情報取得部は、前記ユーザ端末に表示された画像において選択された領域における色を前記指定色として前記指定色情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷可能色出力装置。
  3. 印刷特性情報取得部が、印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得工程と、
    指定色情報取得部が、指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得工程と、
    指定網点情報取得部が、指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得工程と、
    印刷可能色推定部が、前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する可能色推定工程と、
    出力部が、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定部によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力工程と、
    を含むことを特徴とする印刷可能色出力方法。
  4. コンピュータを、
    印刷に用いられるインキにおける網点面積率に応じた階調を示す階調情報を含む印刷特性情報を取得する印刷特性情報取得手段、
    指定された指定色に関する指定色情報を取得する指定色情報取得手段、
    指定された指定網点面積率を示す指定網点面積率情報を取得する指定網点情報取得手段、
    前記指定色情報と前記印刷特性情報と前記指定網点面積率情報とを用いて、前記指定網点面積率で印刷可能な色域の範囲を決定し、前記指定網点面積率で印刷可能となる網点印刷可能色を推定する印刷可能色推定手段、
    前記印刷可能色推定手段によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できた場合、前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色とともに、前記指定網点面積率とは異なる階調の網点面積率に対応する前記網点印刷可能色を表示させるための情報を出力し、前記印刷可能色推定手段によって前記指定網点面積率に対応する前記網点印刷可能色が推定できない場合、推定できない旨のメッセージ及び前記色域を表示させるための情報を出力する出力手段、
    として機能させるためのプログラム。
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