JP2004287612A - データ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の回収時にデータの機密性の保護を図るとともに、回収時の作業効率を高めることができるデータ処理装置の提供。
【解決手段】管理者プログラム画面において装置の回収を指示するマシン回収キーがオンされたか否かを判断し(S22)、マシン回収キーがオンされた場合(S22:YES)、セキュリティROMが装着されているか否かを判断する。セキュリティROMが装着されている場合(S24:YES)、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶された各種のデータを消去する(S25)。また、セキュリティROMが装着されていない場合であっても(S24:NO)、親展機能が利用されているか否かを判断して(S28)、親展機能が利用されている場合(S28:YES)、同じく画像メモリ21及びHDD装置22に記憶された各種のデータを消去する(S25)。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理すべきデータを一時的に記憶して処理するとともに、記憶したデータの機密性を保護することができるデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写装置のデジタル化が進むと共に、画像データの蓄積、送信等デジタル機能を活用した多彩な処理能力を備えた複合機として市場に投入されている。このデジタル複合機としての基本的な構成は、原稿の画像を電子データとして読取る画像読取部、デジタル化された画像データに対して特定の処理を施す画像処理部、画像データを出力する出力部等から構成されている。ここで出力部としては、画像データを外部の機器へ送信する画像送信部、用紙上に画像形成を行う画像形成部等がある。また、画像データを一時的に記憶するHDD装置(Hard Disk Drive)のような記憶部も搭載されている。
【0003】
このような複合機に搭載される機能としては、コピー機能、プリント機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、電子ファイリング機能等がある。以下に、各機能における画像データの流れについて簡単に説明する。コピー機能では、画像読取部で読取られた原稿の画像に対し、画像処理部が所定の画像処理を施した後、記憶部に最終画像として一時的に記憶させ、画像形成部において用紙上に画像形成を行う。プリント機能では、ネットワークを介して接続されているクライアント装置からのプリントジョブを受信した場合、画像処理部において画像形成部が処理可能なデータに展開した後、記憶部に最終画像として一時的に記憶させ、画像形成部において用紙上に画像形成を行う。スキャナ機能は、画像読取部で読取った原稿の画像を、画像処理部にて所定の画像処理を施した後、記憶部に最終画像として一時的に記憶させ、ネットワークを介して接続されている任意のクライアント装置に送信する。ファクシミリ機能では、画像読取部で読取った原稿の画像を、画像処理部において送信先のファクシミリ装置で処理できる画像形式となるように処理を施した後、記憶部に送信画像として一時的に記憶させ、ファクシミリ通信網を介して接続された任意の送信先のファクシミリ装置に送信する。電子ファイル機能では、複合機に搭載された記憶部に画像データを蓄積させておき、複合機の操作パネル、又はクライアント装置からの操作により画像データの選択、処理の指示が行われたとき、出力部から画像データを出力処理するものである。
【0004】
このように、複合機は、設置先において画像データを多彩な機能により処理するセンターマシンとなっており、多方面から入力される画像データを記憶装置等を用いて効率よく処理するようになってきている。
【0005】
ところで、このような複合機に搭載された記憶装置には、設置先にてデジタル化された画像データ及びドキュメントデータ、並びに送信先等の個人情報等の機密情報が残っている場合がある。このような場合、買い替え、又はリース契約終了等による装置の回収の際に、個人情報が漏洩する場合があるため利用者としても不安な点がでてくる。
そこで従来では、処理のために記憶装置に記憶された画像データを不要となった段階で消去する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−223061号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来技術のように記憶装置に記憶されている全データの消去等をして再現出来ないように無効化する場合には、そのデータの無効化処理に時間がかかることとなる。特に最近では大量のドキュメントデータを記憶できるように比較的大容量のHDD装置を搭載するようになってきている。そのために、買い換え時、又はリース契約終了時に複合機を回収する際、複合機が機密性の保護を重視したような使われ方がされていない場合であっても、全てのデータを無効化するようにしていたため、データの無効化に費やす時間が長大となり、回収時の作業効率が悪いという問題点を有していた。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、データ記憶手段に記憶したデータの機密性を保護する第1及び第2保護手段を備え、第2保護手段により記憶したデータを保護すべき旨の要求を受付けた場合、第1保護手段の利用状況に基づいて第2保護手段による保護の要否を判断し、必要があると判断した場合に第2保護手段により保護する構成とする構成とすることにより、買い換え時、リース契約終了時等において装置の回収を行う場合、それまでの利用状況に応じたデータの保護が可能となり、データの無効化処理等に伴う時間の短縮化が図れるデータ処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るデータ処理装置は、データを受付ける手段と、受付けたデータを記憶するデータ記憶手段と、記憶したデータの機密性を保護する第1及び第2保護手段とを備えるデータ処理装置において、前記第1保護手段の利用状況に係る情報を記憶する利用情報記憶手段と、前記第2保護手段により保護すべき旨の要求を受付ける手段と、前記要求を受付けた場合、前記利用情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記第2保護手段による保護の要否を判断する手段とを備え、前記第2保護手段による保護が必要であると判断した場合、前記第2保護手段は前記データ記憶手段に記憶したデータの機密性を保護すべくなしてあることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、受付けたデータを記憶するデータ記憶手段と、記憶したデータの機密性を保護する第1及び第2保護手段とを備え、第2保護手段により保護すべき旨の要求を受付けた場合、第1保護手段の利用状況に応じて第2保護手段により保護する必要があるか否かを判断し、必要がある場合に第2保護手段により保護するようにしている。したがって、装置の回収時において第1保護手段がよく利用されてきたと判断した場合には、第2保護手段がデータ記憶手段に記憶されたデータの消去等を行うことにより、機密を要するデータの漏洩が防止され、第1保護手段があまり利用されていないと判断した場合にはデータの消去を行わないようにすることができるため、装置回収時の作業効率が高まる。
【0011】
本発明に係るデータ処理装置は、前記第1保護手段は、利用者の認証情報を記憶する手段と、認証情報を受付ける手段と、受付けた認証情報が記憶された認証情報に一致するか否かを判断する手段と、両認証情報が一致すると判断した場合、受付けたデータに基づいて所定の処理を実行する手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、第1保護手段として、受付けた利用者の認証情報が予め記憶された認証情報と一致する場合にのみ所定の処理を実行するようにしている。したがって、親展処理のような機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率が高まる。
【0013】
本発明に係るデータ処理装置は、前記第1保護手段は、受付けたデータに基づいて所定の処理を実行する手段と、前記処理を実行した後、前記データを加工する加工手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、第1保護手段として、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを加工するようにしている。したがって、処理した後のデータを加工して機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率が高まる。
【0015】
本発明に係るデータ処理装置は、前記加工手段は、前記データを所定のデータで上書きする手段であることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを所定のデータで上書きするようにしている。したがって、処理した後のデータを所定のデータで上書きして機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率が高まる。
【0017】
本発明に係るデータ処理装置は、前記加工手段は、前記データを暗号化する手段であることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを暗号化するようにしている。したがって、処理した後のデータを暗号化して機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率が高まる。
【0019】
本発明に係るデータ処理装置は、前記第2保護手段は、前記データ記憶手段に記憶されたデータを消去する手段であることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、第2保護手段としては、データ記憶手段に記憶したデータを消去するようにしている。したがって、装置の回収時において第1保護手段がよく利用されてきたと判断した場合には、第2保護手段によってデータ記憶手段に記憶されたデータの消去を行い、第1保護手段があまり利用されていないと判断した場合にはデータの消去を行わないようにして、装置回収時の作業効率を高めることができるとともに、機密を要するデータの漏洩が確実に防止される。
【0021】
本発明に係るデータ処理装置は、受付けるデータは画像データを含み、受付けたデータに含まれる画像データに基づいて画像処理を実行する手段を更に備えることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、受付けた画像データに基づいて画像処理を実行する手段を備えている。したがって、プリンタ装置、ファクシミリ装置、コピー機、及びそれらの複合機等の画像処理手段を備えた装置において、装置回収時の作業効率を高めることができるとともに、機密を要する画像データの漏洩が防止される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のデータ処理装置をコピー機能、プリント機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能を有する複合機に適用した実施の形態について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は本実施の形態に係る複合機の接続例を示す模式的構成図であり、図中1はコピー機能、プリント機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能を有する複合機であり、複合機1には、LAN(Local Area Network)のようなデータ通信網N1を介してパーソナルコンピュータ等の情報処理装置2,2,…,2が接続されているとともに、ファクシミリ通信網N2を介して外部のファクシミリ装置3が接続されている。
【0024】
複合機1は、情報処理装置2,2,…,2から送信されるプリントジョブ、ファクシミリ装置3から送信されるファクシミリデータを受信し、プリントジョブ及びファクシミリデータから展開される画像データに基づいて用紙上に画像形成を行い、画像形成した用紙を出力する。また、原稿を読取って得られた画像データに基づいて用紙上に画像形成を行い、出力することも可能であり、更に、読取って得られた画像データを任意の情報処理装置2へ送信することも可能である。
【0025】
図2は本実施の形態に係る複合機1の内部構成を示すブロック図である。複合機1はCPU11を備えており、該CPU11がROM13に予め格納された制御用プログラムを読込んで実行することにより、バス12を介して接続された各種ハードウェアを制御し、全体として前述の各機能を有する複合機1として動作させる。また、ROM13には、搭載している各種ハードウェアの構成に関する情報(構成情報)、及び装置内部の状態に関する情報を記憶するシステム管理情報を有しており、電源投入時に各ハードウェアと通信して構成情報を取得するとともに、動作中の状態を定期的に監視してシステム管理情報を随時更新する。
RAM14は半導体メモリにより構成され、前述の制御用プログラムの実行中に生成されるデータ、外部から受付けたジョブ等を一時的に記憶する。
【0026】
操作部15はユーザからの動作指示を受付けるための各種操作キーを備えており(図4参照)、各機能の切替操作、プリント枚数、コピー濃度、ファクシミリデータの送信先等の各機能における設定値の入力を受付ける。表示部16は液晶ディスプレイを備えており、複合機1の動作状況、操作部15から入力された各種の設定値等が表示される。また、表示部16の一部は前述の設定操作を受付けるように構成したソフトウェアキーを備えている。
【0027】
画像読取部17は、原稿に光を照射する光源、CCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサ、AD変換器等(不図示)を備えており、所定の読取り位置にセットされた原稿の画像を当該イメージセンサに結像させてアナログ電気信号に変換し、変換したアナログ電気信号をAD変換器によりAD変換する。そして、AD変換して得られたデジタル信号は、原稿読取時の光源の配光特性、イメージセンサの感度ムラ等の補正がされた後、デジタルの画像データとして生成される。
【0028】
画像形成部18は、例えば、感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を用紙上に転写する転写器等(不図示)を備えており、電子写真方式にて利用者が所望する画像を用紙上に形成することができる。
なお、本実施の形態では、画像形成部18はレーザ書込ユニットを用いた電子写真方式により画像形成を行う構成としたが、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式により画像形成を行わせる構成であっても良いことは勿論である。
【0029】
通信部19は、データ通信網N1の通信規格に準拠した通信インタフェースを備えており、当該データ通信網N1に接続された情報処理装置2,2,…,2から各種の処理を実行させるジョブを受信する。また、複合機1を所謂ネットワークスキャナとして利用する場合、画像読取部17にて得られた原稿の画像データが通信部19を通じて所望の情報処理装置2へ送信される。通信部19は、このような各種のジョブ、画像データ等の送受信を制御する。
【0030】
ファクシミリ通信部20は、ファクシミリ通信網N2へ接続するための通信インタフェース、ファクシミリ通信網N2を通じて受信したファクシミリデータを復号化して画像データを生成する復号化回路、ファクシミリ通信網N2を通じて外部のファクシミリ装置3へ送信すべき画像データを符号化する符号化回路等(不図示)を備えている。
【0031】
画像メモリ21は半導体メモリにより構成され、画像読取部17にて原稿の画像を読取って生成された画像データ、通信部19を通じて受信したプリントジョブから展開される画像データ、ファクシミリ通信部20を通じて受信したファクシミリデータを復号化して得られる画像データ、HDD装置22から読出された画像データ等が一時的に記憶される。画像メモリ21に一時的に記憶された画像データは、その利用目的に応じてCPU11が指示するタイミングで画像形成部18、通信部19、ファクシミリ通信部20、又はHDD装置22へ送出される。
【0032】
HDD装置22はディスク状の磁気記録媒体を有する記憶装置であり、その内部に第1記憶部22Aと第2記憶部22Bとからなる記憶領域を有する。第1記憶部22Aは、画像形成部18等で出力処理された画像データを処理履歴データとして記憶する。そして、出力部数の設定が不足している場合等により、一度出力した画像データを再度追加して出力したい場合には、複合機1が備える操作部15、又はデータ通信網N1を介して接続された情報処理装置2,2,…,2等から指示を与えることにより、第1記憶部22Aから必要な画像データを読出し、画像形成部18へ送出することで再度画像形成を行わせることが可能となる。また、第2記憶部22Bは、第1記憶部22Aに記憶されている画像データを、例えば、データの形式(ファイル形式)ごと、又はコピー、プリント、スキャナ、ファクシミリ等の処理モード毎に整理して保存する領域である。
【0033】
なお、第1記憶部22Aは、第2記憶部22Bに比べて記憶容量が小さく設定されており、第1記憶部22Aの空き容量が少なくなった場合、第1記憶部22Aに記憶してから一定時間が経過した画像データを自動的に第2記憶部22Bに記憶するようにしている。一方、第2記憶部22Bに記憶された画像データは、基本的に整理して保存されるものであり、消去等の操作指示が行われない限り保存された状態となる。第2記憶部22Bの空き容量がなくなった場合には、表示部16にその旨を表示してユーザに報知して不要と思われる画像データの削除を促す方法、又はHDD装置の増設、容量が大きなHDD装置への変更等の方法により、新たな空き領域を確保することができる。また、第2記憶部22Bは、例えば、ユーザ毎に分けられた複数のフォルダを有し、画像データの種類に応じて整理して記憶することができる。
このように、本実施の形態に係る複合機1は、いわゆる電子ファイリング機能を有しており、画像形成を行った画像データの履歴管理を行い、更に必要な画像データについては目的の画像データを選択して、必要に応じて再度出力、送信等の処理を行うことができる。
【0034】
更に、本実施の形態に係る複合機1は、データ保護機能を追加するためのセキュリティROM30を装着するROM装着部23を備えている。セキュリティROM30がROM装着部23に装着された場合、前述の電子ファイリング機能の一部又は全部が機能しないように制御され、画像形成部18等で出力された画像データを第1及び第2記憶部22A,22Bで保存しないようにしている。そして、出力処理が終了した画像データを即座に消去するか、又は解読が困難なように暗号化して一時的に保存するようにして、画像データの機密性を保護するようにしている。このようなセキュリティROM30の装着の有無に関する情報は、ROM13内部のシステム管理情報により管理されており、複合機1の電源投入時に更新される。
なお、本実施の形態ではセキュリティROM30を後付でROM装着部23に装着する構成としたが、デフォルトでは前述のデータ保護機能が作動しない状態で予めROM装着部23に装着しておき、操作部15等からの所定のキー操作によりデフォルトの状態を解除してデータ保護機能を作動させる構成であっても良い。
【0035】
以下では、複合機1の各機能を利用する場合のハードウェア各部の動作について説明する。
複合機1のコピー機能を利用する場合、まず、画像読取部17により原稿の画像を読取って画像データを取得する。読取られた画像データは、画像メモリ21上に出力画像として転送され、一旦HDD装置22に格納される。原稿が複数ある場合には、画像の読取り処理とHDD装置22への格納の動作とが繰り返される。その後、操作部15からユーザによって指示された処理内容に従い、HDD装置22に記憶された画像データが適切なタイミングで順次読み出されて画像メモリ21に送出される。そして、画像形成部18におけるレーザ書込装置の書込みタイミングに合わせて画像データが画像メモリ21から画像形成部18へ転送され、用紙上に画像形成(印刷)が行われる。
また、読取った画像データが複数枚である場合も、同様に出力画像としてページ単位でHDD装置22へ格納され、操作部15から指示された処理内容に従ってHDD装置22から画像メモリ21へ送出され、レーザ書込装置の書込みタイミングに合わせて、出力枚数の分だけ繰り返し画像形成部18へ転送される。
【0036】
複合機1のスキャナ機能を利用し、所謂ネットワークスキャナとして利用する場合、画像読取部17で原稿を読取ることにより得られた画像データが通信部19を通じて情報処理装置2へ送信される。この場合も、画像読取部17にて取得した画像データは、ページ単位で画像メモリ21上に出力画像として完成された後、一旦HDD装置22に格納される。そして、情報処理装置2へ送信する際、格納された画像データが再びHDD装置22から画像メモリ21に送出され、操作部15を介して指示された送信先との通信を確立させた上で通信部19から送信先の情報処理装置2へ送信される。
【0037】
複合機1のプリンタ機能を利用する場合、通信部19を通じて情報処理装置2からのプリントジョブを受信する。受信したプリントジョブに含まれる画像データは、画像形成部18から出力される画像データとしてページ単位で画像メモリ21に転送され、一旦、HDD装置22に格納される。そして、画像形成される際に、再びHDD装置22から画像メモリ21に送出され、コピー機能を利用する場合と同様にして画像形成部18へ転送され、用紙上に画像形成が行われる。
【0038】
複合機1のファクシミリ機能を利用する場合、前述と同様にして、画像読取部17にて得られた原稿の画像データが、画像メモリ21を介してHDD装置22に一旦格納され、ファクシミリデータとして送信する際に、再度HDD装置22から読出される。なお、ファクシミリ通信部20から送信先のファクシミリ装置3へファクシミリデータを送信する際、ファクシミリ通信部20にて当該画像データが二値化された後、符号化回路により符号化されてファクシミリデータが生成される。
また、外部からファクシミリデータを受信する際、ファクシミリ通信部20の復号化回路により復号化され、画像データが生成される。生成された画像データは画像メモリ21を介してHDD装置22に一旦格納され、画像形成部18にて用紙上に画像形成される際、再度HDD装置22から読出される。
【0039】
また、プリント機能及びファクシミリ機能では親展処理を行うことができる。親展処理では、プリントジョブ、ファクシミリデータを受付けた場合、すぐに用紙上に画像形成して出力するのではなく、特定のユーザが所定のパスワード(認証情報)を操作部15から入力するまで待機し、入力されたパスワードによって特定のユーザであることが認証された場合に画像形成を開始して、画像形成した用紙を出力するようにしている。
このような親展機能の利用履歴は、親展機能利用履歴リストとしてHDD装置22内に記憶される。図3は親展機能利用履歴リストの一例を示す概念図であり、プリント機能、ファクシミリ機能のそれぞれについて親展処理が実行された時刻を履歴として管理している。
【0040】
本実施の形態では、複合機1の回収時において、前述したセキュリティROM30の装着の有無、及び親展機能の利用の有無を判断することにより、複合機1にて処理すべきデータの機密性を重視したよう使われ方がされてきたか否かを判断し、機密性が重視されている場合には、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶された画像データ、ファクシミリの送信先に関するデータ、ユーザに関する個人情報等を消去するようにしている。
【0041】
以下では、複合機1の回収時に行うキー操作について説明する。複合機1の回収時には操作部15及び表示部16を利用して指示を与え、その時点までの利用状況に応じてHDD装置22に記憶された画像データ、各種の履歴データ等の機密を要するデータを消去する。
図4は操作部15及び表示部16の一例を示す模式図である。複合機1は操作部15と表示部16とからなる操作パネルをユーザが操作しやすい位置に備えている。図4に示した操作パネルは、その左側に表示部16、右側に各種キー群からなる操作部15を配置している。表示部16の表面には透明タブレットが設けられており、案内情報及び操作キーを表示して、ユーザが表示された情報を確認しながら操作キー部分を押圧することで、複合機1に対する操作指示が透明タブレットから行われることとなる。
操作部15は、機能切替キー15a、ジョブ確認キー15b、ユーザ設定キー15c、テンキー15d、クリアキー15e、オールクリアキー15f、スタートキー15gを備えている。機能切替キー15aでは、プリンタ機能、ファクシミリ機能、コピー機能の切替えを受付ける。また、機能切替キー15aは機能の切替えを受付けたことを報知するLEDランプを有しており、更に、情報処理装置2又はファクシミリ装置3等の外部機器との通信状況を示すためのLEDランプを有している。また、機能切替キー15aの下側には複合機1が処理を実行しているジョブ、及び受付けているジョブ(予約ジョブ)の状況を確認するためのジョブ確認キー15bを備えている。
ジョブ確認キー15bの右側に設けられたユーザ設定キー15cは、複合機1の設置環境に応じた各種の設定、特定の管理者による各種の設定を受付ける。なお、ユーザ設定キー15cが押下操作されたときに受付ける設定内容の詳細については後に詳述することとする。
また、テンキー15dはコピー枚数、ファクシミリデータの送信先番号等を受付け、クリアキー15eは入力情報の修正を受付け、オールクリアキー15fは設定されたモードの初期化を受付け、スタートキー15gは複合機1の動作開始指示を受付ける。
【0042】
図5は表示部16における表示例を示す模式図である。図5に示した表示例はコピー機能使用時の設定画面100であり、当該設定画面100の中央近傍に複合機1の外観を模式的に表示するとともに、複合機1が備える複数の給紙カセットのうち1つを矢符で指し示すことで、現時点で使用可能な用紙の種類を示している。また、設定画面100の右端側には、コピー濃度を調節するためのコピー濃度調節キー101、使用する用紙を選択するための用紙選択キー102、用紙上に画像形成する際の画像の倍率を設定する倍率設定キー103を備えている。また、設定画面100の左端側には、ソート機能、ステープラ機能等の特別な機能を設定するための特別機能キー104、両面コピーの設定をするための両面コピーキー105、前述の電子ファイリング機能を利用して第1記憶部22Aに記憶されたデータを第2記憶部22Bに整理して保存させるためのファイリングキー106を備えている。
【0043】
以下、マシン回収時の操作を表示部16の表示例に基づいて説明する。マシン回収の指示は、後述のユーザ設定画面から特定の管理者が管理者プログラムを起動して表示させる管理者プログラム画面中から設定することができる。
図6及び図7はユーザ設定画面の一例を示す模式図であり、操作部15のユーザ設定キー15cが押下操作されたときに表示部16に表示される。図6に示したユーザ設定画面200では、表示部16の画面コントラストの設定、日付及び時刻の設定、給紙トレイの設定、ファクシミリデータの送信先の登録等を行うための操作キー群201、管理者プログラムを起動するための管理者プログラムキー202、ユーザ設定を終了するための終了キー210を備えている。
管理者プログラムキー202が押下操作された場合、ユーザ設定画面200は図7に示したように遷移して管理者コードの入力を促す。ここで、管理者コードとは、複合機1の管理者を識別するために設定された4桁の数値等からなるコードであり、一般のユーザが自由に設定した場合に不都合が生じるような設定項目を変更できるようにした管理者プログラムを起動するためのコードとして予め設定されている。操作部15のテンキー15dを利用して管理者コード記入欄203にコードが入力された場合、当該コードが複合機1内で予め記憶してある管理者コードと一致するか否かを判断し、一致している場合に管理者プログラムを起動して管理者プログラム画面を表示部16に表示させる。
【0044】
図8から図10は管理者プログラム画面の一例を示す模式図である。図8に示した管理者プログラム画面300は、複合機1の使用環境を設定するための設定キー301〜306、管理者コードを変更するためのコード変更キー307、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶されてある各種のデータを全て消去するための全消去キー308、複合機1の回収を指示するマシン回収キー309、及び管理者プログラムを終了するための終了キー330を備えている。
設定キー301〜306により行われる使用環境の設定では、ネットワークの管理(部門管理)、省エネルギの設定、キー操作の設定、システム管理の設定、コピー機能使用時の設定、ファクシミリ送信時の設定等を行う。
【0045】
全消去キー308が押下操作された場合、管理者プログラム画面300は図9に示したように遷移し、全データの消去の可否を確認するための確認ウィンド310を表示する。確認ウィンド310には、消去する場合の選択を受付ける実行キー310a、及び消去しない場合の選択を受付けるキャンセルキー310bが配置されている。また、確認ウィンド310には、消去後は複合機1(マシン)が動作しない旨の注意を喚起する表示を行う。
確認ウィンド310において実行キー310aが押下操作された場合、管理者プログラム画面は図10に示したように遷移し、全データの消去の可否を再確認するための再確認ウィンド320を表示する。再確認ウィンド320は、確認ウィンド310と同様に消去する場合の選択を受付ける実行キー320a、及び消去しない場合の選択を受付けるキャンセルキー320bが配置されている。この再確認ウィンド320において実行キー320aが押下操作された場合、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶された全データの消去が実際に開始される。
【0046】
図11から図13はマシン回収時の複合機1が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。まず、複合機1のCPU11は、操作部15におけるユーザ設定キー15cが押下操作されオンとなったか否かを判断する(ステップS1)。ユーザ設定キー15cがオンとなっていないと判断した場合(S1:NO)、オンとなるまで待機する。
ユーザ設定キー15cがオンとなったと判断した場合(S1:YES)、図6に示したようなユーザ設定画面200を表示部16に表示させる(ステップS2)。そして、CPU11は、管理者プログラムキー202が押下操作されオンとなったか否かを判断し(ステップS3)、オンとなっていないと判断した場合(S3:NO)、ユーザ設定画面200におけるその他のモードが選択されたと判断し、選択された他のモードの処理を実行する(ステップS4)。選択された他のモードの処理が終了した場合、本フローチャートによる処理を終了する。また、処理を終了せずにユーザ設定画面200を表示するステップ(S2)へ処理を戻して、設定処理を続行するようにしても良い。
【0047】
管理者プログラムキー202が押下操作されオンとなったと判断した場合(S3:YES)、図7に表示したようなユーザ設定画面200を表示部16に表示して、管理者コードの入力を要求する(ステップS5)。次いで、CPU11は管理者コードの入力が完了したか否かを判断する(ステップS6)。管理者コードの入力が完了していないと判断した場合(S6:NO)、終了キー210が押下操作されてオンとなったか否かを判断する(ステップS7)。オンとなっていないと判断した場合(S7:NO)、処理をステップS6へ戻し、オンとなったと判断した場合(S7:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。または、処理を終了せずにユーザ設定画面を表示するステップ(S2)へ処理を戻して、設定処理を続行するようにしても良い。
【0048】
ステップS6にて管理者コードの入力が完了したと判断した場合(S6:YES)、管理者コードの照会を行い(ステップS8)、認証の可否を判断する(ステップS9)。認証不可と判断した場合(S9:NO)、管理者として登録されていない旨の表示等をしてエラー処理を行い(ステップS10)、本フローチャートによる処理を終了する。また、認証可であると判断した場合(S9:YES)、図8に示した如き管理者プログラム画面300を表示部16に表示させる(ステップS11)。
【0049】
次いで、管理者プログラム画面300において、全データ消去キー308が押下操作されてオンとなったか否かを判断する(ステップS12)。全データ消去キー308がオンとなったと判断した場合(S12:YES)、図9に示したように管理者プログラム画面300の上に確認ウィンドウ310を上書き表示する(ステップS13)。このとき、全てのイメージデータ(画像データ)、及び全てのユーザデータを消去する旨、消去した場合にはマシン(複合機1)が動作しない旨を表示してユーザに注意を喚起する。そして、実行キー310aが押下操作されてオンとなったか否かを判断し(ステップS14)、オンとなっていないと判断した場合(S14:NO)、キャンセルキー310bが押下操作されてオンとなったか否かを判断する(ステップS15)。キャンセルキー310bがオンとなっていないと判断した場合(S15:NO)、処理をステップS14へ戻し、オンとなったと判断した場合(S15:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0050】
ステップS14にて実行キー310aがオンとなったと判断した場合(S14:YES)、図10に示したように管理者プログラム画面300の上に再確認ウィンド320を上書き表示する(ステップS16)。このとき、消去した場合にはマシン(複合機1)が使用できなくなる旨を表示してユーザに注意を喚起する。そして、実行キー320aが押下操作されてオンとなったか否かを判断し(ステップS17)、オンとなっていないと判断した場合(S17:NO)、キャンセルキー320bが押下操作されてオンとなったか否かを判断する(ステップS18)。キャンセルキー320bがオンとなっていないと判断した場合(S18:NO)、処理をステップS17へ戻し、オンとなったと判断した場合(S18:YES)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0051】
ステップS17にて実行キー320aがオンとなったと判断した場合(S17:YES)、画像メモリ21に記憶されている画像データ、及びHDD装置22内に記憶されている各種のデータを消去する(ステップS19)。次いで、CPU11はデータの消去が完了したか否かを判断する(ステップS20)。そして、消去が完了していない場合には(S20:NO)、消去が完了するまで待機し、消去が完了した場合には(S20:YES)、全データの消去が完了した旨の表示を表示部16に行う(ステップS21)。
【0052】
ステップS12にて全データ消去キー308がオンとなっていないと判断した場合(S12:NO)、マシン回収キー309が押下操作されてオンとなったか否かを判断する(ステップS22)。マシン回収キー309がオンとなっていないと判断した場合(S22:NO)、他のモードが選択されたと判断して、そのモードの処理を実行し(ステップS23)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0053】
マシン回収キー309がオンとなったと判断した場合(S22:YES)、前述したシステム管理情報を参照することによりROM装着部23にセキュリティROM30が装着されているか否かを判断する(ステップS24)。セキュリティROM30が装着されていると判断した場合(S24:YES)、データに対するセキュリティの意識が高いと判断し、画像メモリ21に記憶されている画像データ、及びHDD装置22に記憶されている各種のデータを消去する(ステップS25)。そして、CPU11は、すべてのデータの消去が完了したか否かを判断し(ステップS26)、消去が完了していないと判断した場合(S26:NO)、消去が完了するまで待機する。消去が完了したと判断した場合(S26:YES)、全データの消去が完了した旨の表示を表示部16に行い(ステップS27)、本フローチャートによる処理を終了する。
また、ステップS24にてセキュリティROM30が装着されていないと判断した場合(S24:NO)、親展機能利用履歴リストを参照することにより親展機能が利用されていたか否かを判断する(ステップS28)。親展機能が利用されていたと判断した場合(S28:YES)、データに対するセキュリティの意識が高いと判断し、前述したステップS25からステップS27までの処理を実行して、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶されている全データの消去を行う。また、親展機能が利用されていないと判断した場合(S28:NO)、消去すべきデータが無い旨を表示部16に表示して(ステップS29)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0054】
なお、本実施の形態では、親展機能の利用の有無に基づいて、画像メモリ21及びHDD装置22に記憶されているデータを消去するか否かを判断するようにしていたが、複合機1は親展機能の利用履歴を管理しているため、親展機能の利用頻度に基づいてデータを消去するか否かを判断するようにしてもよい。例えば、マシンを回収する時点から遡った所定期間の間に予め定めた回数だけ親展機能が利用されている場合には画像メモリ21及びHDD22に記憶されているデータを消去することとしても良い。
【0055】
本実施の形態では、画像データを一時的に記憶する記憶手段としてHDD装置22を備える構成であったが、必ずしも記憶手段はHDD装置22に限定されず、複合機1に着脱可能に構成した不揮発性の可搬型メモリ、バックアップ機能が付いたメモリ、又はFD(Flexible Disk)、MOディスク(MO : Mageto Optical)、記録型DVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体を補助記憶装置等を利用する構成であってもよいことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明にあっては、受付けたデータを記憶するデータ記憶手段と、記憶したデータの機密性を保護する第1及び第2保護手段とを備え、第2保護手段により保護すべき旨の要求を受付けた場合、第1保護手段の利用状況に応じて第2保護手段により保護する必要があるか否かを判断し、必要がある場合に第2保護手段により保護するようにしている。したがって、装置の回収時において第1保護手段がよく利用されてきたと判断した場合には、第2保護手段によってデータ記憶手段に記憶されたデータの消去等を行い、第1保護手段があまり利用されていないと判断した場合にはデータの消去を行わないようにして、装置回収時の作業効率を高めることができるとともに、機密を要するデータの漏洩を防止することができる。
【0057】
また、本発明にあっては、第1保護手段として、受付けた利用者の認証情報が予め記憶された認証情報と一致する場合にのみ所定の処理を実行するようにしている。したがって、親展処理のような機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率を高めることができる。
【0058】
更に、本発明にあっては、第1保護手段として、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを加工するようにしている。したがって、処理した後のデータを加工して機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率を高めることができる。
【0059】
更に、本発明にあっては、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを所定のデータで上書きするようにしている。したがって、処理した後のデータを所定のデータで上書きして機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率を高めることができる。
【0060】
更に、本発明にあっては、受付けたデータに基づく処理を実行した後、そのデータを暗号化するようにしている。したがって、処理した後のデータを暗号化して機密性を図る機能を備えている場合、その機能がよく利用されているときにはデータの機密性が高いと判断して、装置の回収時に第2保護手段による機密性の保護を図り、前記機能があまり利用されていないときには、第2保護手段による保護を実行しないことで装置回収時の作業効率を高めることができる。
【0061】
更に、本発明にあっては、第2保護手段としては、データ記憶手段に記憶したデータを消去するようにしている。したがって、装置の回収時において第1保護手段がよく利用されてきたと判断した場合には、第2保護手段によってデータ記憶手段に記憶されたデータの消去を行い、第1保護手段があまり利用されていないと判断した場合にはデータの消去を行わないようにして、装置回収時の作業効率を高めることができるとともに、機密を要するデータの漏洩を確実に防止することができる。
【0062】
さらに、本発明にあっては、受付けた画像データに基づいて画像処理を実行する手段を備えている。したがって、プリンタ装置、ファクシミリ装置、コピー機、及びそれらの複合機等の画像処理手段を備えた装置において、装置回収時の作業効率を高めることができるとともに、機密を要する画像データの漏洩を防止することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る複合機の接続例を示す模式的構成図である。
【図2】本実施の形態に係る複合機の内部構成を示すブロック図である。
【図3】親展機能使用履歴リストの一例を示す概念図である。
【図4】操作部及び表示部の一例を示す模式図である。
【図5】表示部における表示例を示す模式図である。
【図6】ユーザ設定画面の一例を示す模式図である。
【図7】ユーザ設定画面の一例を示す模式図である。
【図8】管理者プログラム画面の一例を示す模式図である。
【図9】管理者プログラム画面の一例を示す模式図である。
【図10】管理者プログラム画面の一例を示す模式図である。
【図11】マシン回収時の複合機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【図12】マシン回収時の複合機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【図13】マシン回収時の複合機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 複合機
2 情報処理装置
3 ファクシミリ装置
11 CPU
12 バス
13 ROM
14 RAM
15 操作部
16 表示部
17 画像読取部
18 画像形成部
19 通信部
20 ファクシミリ通信部
21 画像メモリ
22 HDD装置
23 ROM装着部
30 セキュリティROM

Claims (7)

  1. データを受付ける手段と、受付けたデータを記憶するデータ記憶手段と、記憶したデータの機密性を保護する第1及び第2保護手段とを備えるデータ処理装置において、
    前記第1保護手段の利用状況に係る情報を記憶する利用情報記憶手段と、前記第2保護手段により保護すべき旨の要求を受付ける手段と、前記要求を受付けた場合、前記利用情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記第2保護手段による保護の要否を判断する手段とを備え、前記第2保護手段による保護が必要であると判断した場合、前記第2保護手段は前記データ記憶手段に記憶したデータの機密性を保護すべくなしてあることを特徴とするデータ処理装置。
  2. 前記第1保護手段は、利用者の認証情報を記憶する手段と、認証情報を受付ける手段と、受付けた認証情報が記憶された認証情報に一致するか否かを判断する手段と、両認証情報が一致すると判断した場合、受付けたデータに基づいて所定の処理を実行する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記第1保護手段は、受付けたデータに基づいて所定の処理を実行する手段と、前記処理を実行した後、前記データを加工する加工手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  4. 前記加工手段は、前記データを所定のデータで上書きする手段であることを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。
  5. 前記加工手段は、前記データを暗号化する手段であることを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。
  6. 前記第2保護手段は、前記データ記憶手段に記憶されたデータを消去する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のデータ処理装置。
  7. 受付けるデータは画像データを含み、受付けたデータに含まれる画像データに基づいて画像処理を実行する手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のデータ処理装置。
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