JP2004287428A - 定着装置 - Google Patents

定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004287428A
JP2004287428A JP2004068137A JP2004068137A JP2004287428A JP 2004287428 A JP2004287428 A JP 2004287428A JP 2004068137 A JP2004068137 A JP 2004068137A JP 2004068137 A JP2004068137 A JP 2004068137A JP 2004287428 A JP2004287428 A JP 2004287428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
image
fixing device
peeling
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2004068137A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Murata
弘 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JP2004287428A publication Critical patent/JP2004287428A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Abstract

【課題】被定着材に、トナー像(画像)を定着する定着装置および定着装置が利用される画像形成装置において、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることを抑止する。
【解決手段】この発明の定着装置1は、加熱ローラ2の内周に沿って配置され、加熱ローラを渦電流により発熱させるための電力が供給される平面コイル22を含む。平面コイルは、加熱ローラの内周に沿って少なくとも2以上設けられ、磁界分布を有する。剥離爪5は、磁界分布が最小となる位置に位置されている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、例えば静電複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置において、被定着材に、トナー像(画像)を定着する定着装置および定着装置が利用される画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いた複写装置に組み込まれる定着装置は、被定着材上に形成された現像剤すなわちトナーを加熱して溶融させ、被定着材にトナーを固着するものである。
この種の定着装置の多くは、加熱ローラまたはエンドレスのベルト体と、加熱ローラ(ベルト体)に所定の圧力を提供する加圧ローラと接する位置で作用部(ニップ)を形成し、ニップに案内された被定着材およびトナーに、圧力と熱を提供する方法および構成が、広く利用されている。なお、定着装置に利用可能なトナーを加熱する方法として、待機時間が僅かで消費電力が少ない、誘導加熱を用いる方法が、今日、広く採用され始めている。
誘導加熱を用いてローラを昇温させる定着装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
磁場発生手段により耐熱性の導電フィルムを加熱し、導電フィルムに密着される用紙にトナーを定着する定着装置が開示されている。なお、同公報においては、磁場発生手段と加熱ローラとの間に導電フィルムを挟ませてニップとした例が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−63126号公報 特開平8−76620号公報
ところで、加熱ローラを用いる定着装置においては、ウォームアップに必要な時間を短縮するために、金属製のローラの厚さを薄くする手法が広く用いられている。また、例えばカラー画像形成装置に適した表面にゴム層を設けたローラにおいては、ゴム層の厚さを薄くする手法がとられている。
このように、加熱ローラのゴム層の厚さを薄くすると加熱ローラの硬度が高くなることから、定着性を高める目的でニップ幅を大きくすることが提案されている。このため、加熱ローラに接触される加圧ローラの表面ゴム層の硬度は、軟らかく設定傾向がある。
加圧ローラの硬度を下げることにより、定着媒体が加熱ローラ側にカールすることから、定着媒体を加熱ローラから確実に分離するため、爪を用いた剥離機構を加熱ローラ表面に接触させる例が報告されている。
しかしながら、剥離機構に爪を用いた場合、定着媒体上の画像すなわちトナー像に爪による擦り傷が生じ、あるいは爪に付着したトナーに起因して剥離不良やジャム(巻き付き)等が生じる問題がある。なお、爪を用いた剥離機構では、爪に付着したトナーを、所定期間(画像形成回数)毎に除去しなければならないという新たな問題が生じる。
また、定着装置のランニングコストを低減する目的で加熱ローラの表面の残りトナーを除去するクリーナを省略し、または加熱ローラ表面に離型剤(オイル)塗布しない場合には、特にトナー付着量が多いカラー画像に関して、確実に剥離できない問題がある。
上述した剥離の問題に加えて、加熱方式として誘導加熱(電磁誘導により金属に生じる渦電流によりローラそのものを発熱させる方式)を用いた場合に、誘導加熱のためのコイルの形状に依存した磁界分布の影響により、加熱ローラの表面温度が部分的に異なる問題がある。また、誘導加熱を用いた定着装置においては、コイルの配置に依存して、加熱ローラの長手方向に、部分的に温度が異なる領域が生じやすい問題がある。
この発明の目的は、誘導加熱方式を用いた定着装置において、定着媒体に定着された画像出力の品位を高めることにある。
この発明は、上述問題点に基づきなされたもので、任意の位置が移動可能な無端ベルト状の加熱対象部材と、前記加熱対象部材が移動される方向に直交する断面において2以上に分離され、前記加熱対象部材に渦電流を発生させる第1および第2のコイルを含む誘導電流発生機構と、前記加熱対象部材と接触され、前記加熱対象部材との間に所定幅のニップを提供可能な加圧部材と、前記誘導電流発生機構の上記第1および第2のコイルの線材相互の間隔が最大となる部分の位置に相当する前記加熱対象部材の外周部の所定位置に位置され、前記加熱対象部材と前記加圧部材との間の上記ニップを通過される被定着部材を前記加熱対象部材から剥離する剥離機構と、を有することを特徴とする定着装置を提供するものである。
この発明によれば、加熱ローラの内側に、ローラの内壁に沿って平面コイルが設けられた誘導加熱方式の定着装置において、加熱ローラが回転される方向の下流側に剥離爪を設けることで、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることが抑止される。
また、本発明によれば、ニップ部で画像を定着可能な温度が維持されているならば、剥離爪による剥離位置でトナーが剥がれることもなく、安定な定着が可能である。
以下、図面を用いて、この発明の実施の形態の一例が適用可能な画像読取装置およびその画像読取装置が組み込まれる画像形成装置の一例を説明する。なお、ここでは、デジタル複写装置を例に、実施の形態の一例を説明する。
図1に示すように、カラーデジタル複写装置100は、複写対象物Oが保持する画像情報を光の明暗として読み取って画像信号を生成するスキャナ(カラー画像読取装置)151、およびスキャナ151あるいは外部から供給される画像信号に対応する画像を形成する画像形成装置(MFP)102からなる。
なお、画像形成装置102は、潜像を保持する感光体ドラム103、画像情報に対応して強度が変化された光を感光体ドラム103に照射する露光装置104、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像装置211、221および定着装置1等を有している。
スキャナ151により読み取られ、図示しない画像メモリに記憶されている画像データをもとに強度変調された露光光が、露光装置104から感光体ドラム103の所定の位置に照射される。これにより、感光体ドラム103に、露光光の強度に応じた潜像が形成される。
感光体ドラム103に形成された潜像は、単色黒すなわちBk画像を現像するための黒(Bk)現像装置211またはカラー画像を構成するC(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロ)の3色の単色画像を現像するためのカラー現像装置221のいずれかから対応する色のトナーが選択的に供給されることで、トナー像として、可視化(現像)される。
感光体ドラム103上のトナー像は、感光体ドラム103が回転されることにより、転写ベルト(中間転写体)105と感光体ドラム103とが対向されている中間転写位置に搬送される。
中間転写位置に搬送された感光体ドラム103上のトナー像は、中間転写装置106から提供される中間転写電圧により、転写ベルト105に転写される。
転写ベルト105に転写されたトナー像は、出力媒体へのトナー像の転写位置である転写装置(符号なし)と転写ベルト105とが対向される領域に搬送されて転写装置から所定の転写電圧が出力されることで、所定のタイミングでカセット108から取り出されて搬送路110を搬送され、アライニングローラ111により、感光体ドラム103上のトナー像の位置とタイミングが整合されて転写位置に搬送される用紙Pに、転写される。なお、用紙Pは、利用者の要求に従って、例えば着色された用紙や透明な樹脂シートに置き換えられてもよい。
トナー像が転写された用紙Pは、定着装置1に搬送され、定着装置1から所定の熱が供給される。これにより、トナー像を構成するトナーが溶融され、用紙Pに定着される。
定着装置1により図示しないトナー、すなわち原稿の画像の複写像あるいは外部装置から供給された画像情報に対応する画像出力が定着された用紙Pは、排紙ローラ112により、スキャナ151とシートカセット108との間に定義される空間、すなわち画像出力媒体保持部(トレイ)113に排出される。
定着装置1は、図2に示されるように、所定のニップを保持して互いに圧接された加熱ローラ2と加圧ローラ3を含む。なお、加熱ローラ2は、図示しない駆動モータにより発生される駆動力が図示しないギア等からなる伝達機構を介して加熱ローラ2に伝達されることにより、矢印の方向に回転される。また、加圧ローラ3は、加圧機構4により加熱ローラ2に対して所定圧力で圧接されているので、加熱ローラ3に比較して硬度の低い加圧ローラ3が一時的に変形され、加熱ローラ2との間に、上述のニップが提供される。なお、加熱ローラ2が回転されることにより、加熱ローラ2の外周面が移動される速度と同一の移動速度で、加圧ローラ3の外周面が移動される。
加熱ローラ2の周上には、加熱ローラ2と加圧ローラ3とが接触されるニップ部よりも回転方向下流側に、トナー像が定着された用紙を加熱ローラ2から剥離する複数の剥離爪5、加熱ローラ2の表面温度を検知する温度検知機構すなわちサーミスタ6、および加熱ローラ2の表面に付着した不要な(非定着)トナーや紙粉等を除去するクリーニング部材7が、順に配置されている。
加熱ローラ2は、例えば、厚さ1mmの円筒状の金属ローラ本体21と、金属ローラ本体21の内部に設けられ、金属ローラ本体21に誘導電流を生じさせるためのコイル22からなる。なお、図9に示す定着装置101のように、加熱ローラ2に代えて耐熱性の高い樹脂性フィルムの表面に金属を所定厚さ堆積させたシート体を無端ベルト状とした金属フィルム91を、加熱ローラ2の外側に設けてもよい。
熱ローラ2のローラ本体21には、例えば純鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、ステンレス鋼とアルミニウムの合金等が利用可能である。なお、ローラ本体21の表面には、トナーがローラ表面に付着することを抑止するための、例えば4フッ化エチレン等に代表されるフッ素樹脂からなる離型層が形成されている。
コイル22は、加熱ローラ2の断面方向に関し、ローラ2の概ね中央で2分割された第1および第2のコイル22A,22Bを含む。それぞれのコイル22は、コイル22から出力される磁束をローラ本体21に集中させるための、例えばフェライトや鉄芯等を用いていない空芯コイルである。すなわち、コイル22(22A,22B)は、支持部材23により、コイル22がローラ2の内周に接することのない、所定の位置に保持されている。
支持部材23は、耐熱性の高いエンジニアリングプラスチック、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)材、フェノール材、あるいは不飽和ポリエステル等により形成されている。
このように、コイル22を空芯コイルとしたことで、形状の複雑な芯材に要求されるコストを抑制できる。なお、空芯コイルとしたことにより、励磁回路に要求されるコストも低減可能である。
第1および第2のコイル22A,22Bは、ローラ本体21の長手方向に関し、ターンの主要な部分がローラ本体21の軸方向と平行になるように巻き付けられた平面コイルが、ローラ本体21の内壁に沿わせられて形成されている。なお、それぞれのコイル22A,22Bは、ローラ2の内壁に沿わせられることにより、コイル22A,22Bとして機能する線材の間隔が「密」である部分(αをつけて示す)と「粗」である部分(βをつけて示す)を有する。この線材の間隔が「粗」となる領域βは、上述のニップの中心位置から、例えばローラ2の外周長の1/8程度ずれた位置(γをつけて示す)に位置される。
また、コイル22A,22Bは、ローラ2の長手方向に沿って、3つすなわち中央部コイル22a,中央部コイル22aの両側に位置される(2つの)端部コイル22b、22cに分割されている。従って、個々のコイルを表示する際には、ローラ2の円周方向の部分(A,B)と長手方向の位置(a,bおよびc)とを組み合わせて表示する。
それぞれのコイル22A(22Aaと22Ab+22Ac)および22B(22Baと22Bb+22Bc)は、図4を用いて後段に示すように2系統の駆動回路により、中央部コイル22Aa,22Ba(識別が必要な場合22−1と呼称することもある)と端部コイル22Ab、22Ac、22Bbおよび22Bc(識別が必要な場合22−2と呼称することもある)が同一の駆動回路により駆動される。
コイル22(22A,22Bすなわち22Aa,22Ab+22Ac、22Ba,22Bb+22Bc)は、それぞれ、線径が1mmの銅線材が耐熱性のポリアミドイミド等により相互に絶縁された線材を複数本、この例では16本、束ねたリッツ線により構成されている。このように、コイル22のそれぞれを、リッツ線により構成することにより、交流(高周波)電流を流した際の表皮効果の浸透深さより線径を小さくすることができる。従って、高周波電流を供給した際の損失が低減される。
加圧ローラ3は、シャフト3Aの表面に、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性の高い弾性体31が所定の厚さに形成されたローラである。
剥離爪5は、図3に示される通り、加熱ローラ2の長手方向に沿って、6個配置されている。なお、爪5のうちの2つは、コイル22の長手方向の分割位置すなわち、コイル22Aa(Ba)とコイル22Ab(Bb)との間に対応されるローラ2の表面とコイル22Aa(Ba)とコイル22Ac(Bc)との間に対応されるローラ2の表面に配置される。
図4は、加熱ローラに組み込まれるコイルに、ローラを発熱させるための渦電流を生じさせる誘導電力を生じさせるためのコイル電流を供給するためのコイル駆動回路を説明する概略ブロック図である。
中央部のコイル22−1(22A,22B)は、励磁ユニット41の第1の発振回路(インバータ回路)42aに接続されている。両端部のコイル22−2(コイル22Abと22Bbと22Ac+22Bc)は、第2の発振回路(インバータ回路)42bに接続されている。すなわち、中央のコイル22−1の両側に位置されるコイル22Abと22Bbと22Ac+22Bcは、第2の発振回路42bから、同時に電力が供給される。
それぞれの発振回路42a,42bからは、駆動回路43からの制御出力に応じて外部から受電した商用電源(交流電源)の周波数が所定の周波数(高周波)に変換された駆動電流が、それぞれに接続されているコイル22−1および22−2に供給される。従って、それぞれの発振回路42a,42bに接続されている中央のコイル22−1および両端部のコイル22−2に、所定の電力が供給される。
なお、第1および第2の発振回路42a,42bが出力すべき高周波出力すなわちインバータ出力は、サーミスタ7により検知されたローラ2の外周面の温度に基づく温度制御CPU44の指示に対応した、駆動回路43の出力として設定される。また、駆動電流(高周波電流)の大きさは、入力検出装置45により検出された入力電流の大きさ(検出結果)に対応するPWM(パルス幅変調)制御により、スイッチング素子46がオンされている時間が変化されることで制御される。
例えば、加熱ローラ2の個々のコイル22−1および22−2には、図4に示した第1および第2の発振回路42a,42bから、所定の周波数の高周波出力が供給される。これにより、コイル22−1(22Aa,22Ba)と22−2(22Ab+22Ac、22Bb+22Bc)により、所定の方向の磁束が発生される。この磁束により発生される磁界の変化を妨げるように、ローラ2の金属部分に、磁束と渦電流が生じる。従って、ローラ2の金属部分に、渦電流と金属部分自身の抵抗に起因するジュール熱が発生される。この結果、ローラ2の表面が加熱される(ローラが発熱する)。
例えば、中央の励磁コイル22−1に、周波数が20kHzで、電力が1kWになるような高周波出力が印加されると、ローラ2の中央部およびその近傍が所定の温度に上昇される。一方、両端部のコイル22−2に、周波数が20kHzで、電力が1kWになるような高周波出力が印加されることで、ローラ2の両端部の温度が所定の温度に上昇される。いうまでもなく、ローラ2の表面の温度は、サーミスタ7により逐次モニタされ、コイルに印加される高周波出力が、所定のタイミングでオン/オフされる。
なお、多くの場合、それぞれのコイル(ここでは、22−1(22Aaと22Ba)および22−2(22Ab+22Acと22Ba+22Bc)の少なくとも一方)に、周波数の異なる高周波出力を交互に印加する場合、その高周波出力の周波数が大きく異なると、干渉音が発生する可能性がある。また、高周波出力が印加されるコイルを交互に切り換えると、切り換えられる毎に同一の商用回路内で電圧が大きく変動して、例えば蛍光灯等の放電灯照明からの光にフリッカ等が発生することがある。従って、中央のコイル22−1と両端のコイル22−2供給される高周波出力は、互いに等しいことが好ましい。
ところで、用紙Pにトナー(トナー像)を定着するためには、加熱ローラ2の円周方向の温度を均一にしなければならない。しかしながら、ローラ2の回転が停止されている場合、本実施例のように空芯コイルを用いる例に特有の理由から円周方向で異なる強さで磁束が発生することに起因して、加熱ローラ2の周方向の温度分布が不均一となる(ローラ2の周方向に温度ムラが発生)。
このため、用紙Pが、加熱ローラ2と加圧ローラ3が接しているニップを通過される時点で、ローラ2の円周方向の温度ムラを所定の許容範囲内に収束させる必要がある。このことから、例えば複写装置の電源がオンされた時点(コイルへの通電開始時)においては、各ローラは一定時間停止されたままであるが、所定時間経過後、加熱ローラ2の外周の温度および加圧ローラ3の外周の温度を均一にするために、回転される。これにより、各ローラの外周の全域に一定の熱量が与えられる。
加熱ローラの表面温度が所定の温度、例えば180℃または200℃に達する所定のタイミングで、画像形成部により形成されたトナー像が転写され、トナーが静電的に用紙Pに保持されている状態の用紙Pが加熱ローラ2と加圧ローラ3とのニップ部に搬送され、用紙Pがニップを通過することで、用紙P上のトナーが融着されて用紙Pに、定着される。
ところで、図1に示したようなカラー複写装置においては、Y,M,CおよびBkの4種類のトナーが重ね合わせられることから、トナー層の厚さが厚くなる。
このことから、定着装置1においては、加熱ローラ2と加圧ローラ3とが接するニップ幅を増やす必要が生じている。また、ニップ幅を増大させるために、前に説明した通り、加圧ローラ3の硬度が低下されている。
加圧ローラ3の硬度を低下させることは、既に説明した通り、定着媒体に加熱ローラ側に曲がったカールを発生させる大きな要因であり、定着媒体を加熱ローラから確実に分離するために、上述した6つの剥離爪5による剥離が必要となる。
しかしながら、剥離爪5を用いることにより、用紙(定着媒体)上の画像すなわちトナー像に、爪5による擦り傷が生じることが知られている。主観的評価の結果(目視)ではあるが、図5に示すように、剥離箇所(ローラ2に剥離爪5が接触される位置)の温度と画像上の剥離跡(剥離爪5によりトナー像に生じる擦り傷)との間には、上限と下限が存在する。例えば、剥離爪5の跡が目立ちやすくなる剥離温度は、200℃以上あるいは180℃以下である。
なお、剥離温度が低いほうが、剥離爪5の跡が確認されにくい。このことは、温度が低い場合、ローラ2の表面とトナーとの間の付着力が弱く、結果として、弱い剥離力で用紙を剥離できるためと考えることで説明される。
一方、温度が高いと、ローラ2の表面にトナーが付着しやすく、剥離爪によりローラ2の表面からトナー像を剥がす状態となるため、画像上に、剥離爪の跡が出やすいと考えることで説明される。なお、ローラ温度が高い場合には、トナーそのものの温度も上昇されているため、トナー像に、爪跡が残りやすい(トナー像が変化しやすい)と考えることが妥当である。
ところで、図2を用いて既に説明した通り、加熱ローラ2の第1および第2のコイル22A,22Bの線材の間隔が「粗」となる領域βは、加圧ローラ3と加熱ローラ2とが接するニップの中心から距離γだけ、両ローラの回転方向の下流側に位置されている。
ここで、コイル22A,22Bのそれぞれから出力される磁界の強さとを線材の間隔の「粗」あるいは「密」は、図6に示されるように、コイルを展開して考えたとき対応関係にある。すなわち、コイルの線材の間隔が「密」である領域αにおいて磁界が最大となり、線材の間隔が「粗」である領域βにおいて磁界が最小となる。従って、ローラ2が回転されていない場合には、ローラ本体21には、図6に曲線aで示すような磁界分布に従って、図7に曲線aで示すような温度ムラが生じる。また、図2を用いて前に説明した剥離爪5が配置される位置は、図6において磁界が最小になる位置またはその近傍、すなわち図7において、ローラ2の表面が最小となる位置またはその近傍、に対応される。
剥離爪5を、図6および7により説明した位置に配置することにより、図5を用いて前に説明した剥離爪5がローラ2に接触されることにより、画像上に剥離跡(剥離爪5によりトナー像に生じる擦り傷)が生じにくくなる。
すなわち、平面コイル22A,22Bをローラ2の内周に沿わせることによりローラ2の周方向に生じる磁界分布およびその磁界分布に基づいて生じるローラ2の熱分布の位置依存性とトナー像を定着することによる温度低下とを利用して、ニップ位置よりもローラ2の回転方向の下流側で加熱ローラ2の表面が最も温度が低くなる位置で用紙を剥離することにより、画像に剥離爪により擦れ傷を生じさせることを抑止できる。なお、定着性に関しては、剥離位置とは異なるニップ位置において、磁界の大きさおよびそれに伴う発熱を十分確保できるので、何ら問題はない。
比較のため、図10に示すような説明のための定着装置1001のように、2つの平面コイル1022を加熱ローラ1002の内側に沿わせた際に生じるコイル相互間の隙間を加圧ローラ1003と接するニップに位置させた場合にローラ1002の周方向に生じる磁界分布およびその磁界分布に基づいて生じるローラ1002の熱分布を、それぞれ図6および図7に、曲線(一点鎖線)bで示す。
図6からは、周知の定着装置においては、磁界分布のピーク付近に剥離位置が設定されていることが認められる。このため、ローラ1002と接している用紙を剥離する際に、上述した理由によりトナー像に剥離爪の跡が生じやすいことが裏付けられている。また、図7からも、図6により説明した磁界分布に対応して、ニップにおいてトナー像を定着するために多くの熱が消費されたにも拘わらず、画像に剥離爪の跡が生じやすい、発熱のピーク付近で用紙を剥離していることが裏付けられている。
ところで、剥離爪を用いることにより生じる画像への擦れ傷は、図6および7を用いて説明した磁界分布およびその磁界分布に対応する加熱ローラ2の発熱分布から、加熱ローラ2の長手方向に関しても同様のことが考察できる。
このことから、図2および3に示したように、コイル22A,22Bが加熱ローラ2の長手方向に関して2以上に分割されている場合には、剥離爪5を、コイルが長手方向でとぎれる位置に設けることが好ましい。
例えば、図2および3により前に説明したように、ローラ2の内周に沿って配置されるコイル22A,22Bがローラ2の長手方向に、a,bおよびcで示される3つのエレメントからなる場合、剥離爪5のうちの少なくとも2つは、個々のエレメントaとエレメントbとの間すなわちコイル22Aaと22Abとの間および22Baと22Bbとの間に、また個々のエレメントaとエレメントcとの間すなわちコイル22Aaと22Acとの間および22Baと22Bcとの間に、それぞれ位置されることにより、定着されたトナー像に剥離爪による擦れ傷が生じることが低減される。
しかしながら、図3からも明らかなように、剥離爪が必ずしもコイルの境界部に位置されるとは限らない。例えば、図3の例においても、コイル相互の境界部に位置可能な剥離爪は、6個中、2個にすぎない。その場合、残りの剥離爪は、図2を用いて前に説明したコイルの線材相互の間隔が「粗」となる領域βに位置させることで、トナー像に擦り傷が生じることが低減される。
以上説明したように、剥離爪5を、ローラの内周に沿っては位置されるコイルの線材の間隔が「粗」となる領域またはローラの長手方向に分割されて設けられているコイルの境界部分もしくはその両方を満足する位置に位置させることにより、剥離爪にトナーが不所望に固着することが抑止されるので、画像形成回数が増大された場合であっても、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることが防止できる。
以下、上述した位置および条件で設けられた剥離爪の効果について説明する。
図2および3を用いて説明した定着装置を用いて、トナー付着量が約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を、所定の厚さの用紙に定着させた。なお、トナー付着量は、適宜変更している。
この条件で得られた定着像を目視により評価し、剥離爪による擦り傷の有無、擦り傷が存在する場合に、その程度(レベル)を、
剥離爪による剥離跡(擦り傷)が目視された場合をX、
擦り傷が目視できないレベルを○
とした。
また、条件を変更しながら、所定枚数のトナー像を定着させて剥離した結果を上述の基準により評価し、全ての条件で「擦り傷が目視できない」レベル(○)が得られる条件を、剥離可能条件としている。
[本願 1]
定着プロセス速度を130mm/sとし、剥離爪5を図3に示したように、加熱ローラ2の長手方向に計6箇所配置して、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「○」。
[比較例1]
図2および3を用いて説明した定着装置を用いて、剥離爪を図9に示す位置に配置し、[本願 1]の条件でトナー像を定着させた・・・「×」。
[本願 2]
図2および3を用いて説明した定着装置を用い、定着プロセス速度を210mm/sとし、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた。なお、[本願 2]においては、図2を用いて前に説明した剥離爪の位置γを変化させている。また、コイルの線材の間隔が「粗」である領域βは、本願1と同じ位置である。
初めに、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心に設定し、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「○」。
次に、剥離爪の位置をそのままとし、トナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「×」。
続いて、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/16)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている・・・「○」。
次に、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/8)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている・・・「○」。
さらに、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/6)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「×」。
続いて、定着プロセス速度を400mm/sとし、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/8)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている・・・「○」。
さらに、同一条件すなわち定着プロセス速度を400mm/sとし、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/6)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「×」。
これらから、剥離爪を配置可能な好適な位置とコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心との間の距離γは、図8に示すようにプロセス速度およびトナー付着量の双方に支配され、プロセス速度が400/msでトナー付着量がA4サイズの用紙に対するベタ画像で約1.4mg/cmである場合に、ローラ2の円周の1/8を上限とすることが確認された。なお、剥離爪を配置可能な好適な位置γは、図8に示すようにプロセス速度およびトナー付着量の双方に支配され、プロセス速度が400/msでトナー付着量がA4サイズの用紙に対するベタ画像で約1.2mg/cmである場合に、ローラ2の円周の1/6を上限とすることが確認された。
しかしながら、近年の主力であるカラー画像形成装置において、プロセス速度を400m/s以上とする場合には、上述の結果、γの上限をローラ2の円周の1/8とすることが好ましい。
[本願 3]
次に、図3を用いて説明した加熱ローラの長手方向に分割されたコイルの境界部と剥離爪の位置に関する確認の結果を説明する。
定着プロセス速度を130mm/sとし、剥離爪5を図3に示したように、加熱ローラ2の長手方向に計6箇所配置して、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「○」。
以下、印字率6%で5万枚と、さらに5万枚(合計10万枚)に関して定着後の剥離爪の跡の有無を確認した・・・「○」。
同一条件で、トナー付着量を約1.4mg/cmとし、印字率6%で5万枚と、さらに5万枚(合計10万枚)に関して定着後の剥離爪の跡の有無を確認した・・・「○」。
[比較例2]
図3を用いて説明した加熱ローラの長手方向に分割されたコイルの境界部に位置されている剥離爪を、コイルの境界部以外の所定位置に移動して[本願 3]と同一の条件で定着動作を繰り返したところ、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた場合には、定着された画像から、剥離爪による擦り傷は確認されていない・・・「○」。
しかしながら、同一条件で、トナー付着量を約1.4mg/cmとし、印字率6%で5万枚の定着動作を繰り返したところ、途中で剥離爪による擦れ傷が確認された・・・「×」。
このとき、メインテナンスにより、剥離爪からトナーを除去することで定着像から剥離爪による擦り傷が一時的に確認できなくなるが、5万枚の定着動作を繰り返す途中で剥離爪による擦れ傷が確認された・・・「×」。
[本願 4]
図2および3を用いて説明した定着装置を用い、定着プロセス速度を210mm/sとし、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた。なお、[本願 2]において用いた条件で、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心に設定し、トナー付着量約1.2mg/cmのA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「○」。
以下、印字率6%で5万枚と、さらに5万枚(合計10万枚)に関して定着後の剥離爪の跡の有無を確認した・・・「○」。
次に、剥離爪の位置をそのままとし、トナー付着量を約1.4mg/cmとし、印字率6%で5万枚の定着動作を繰り返したところ、途中で剥離爪による擦れ傷が確認された・・・「×」。
続いて、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/8)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている・・・「○」。
次に、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/8)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとし、印字率6%で5万枚の定着動作を繰り返した。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている・・・「○」。
さらに、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/6)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「×」。
続いて、定着プロセス速度を400mm/sとし、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/8)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとし、印字率6%で5万枚の定着動作を繰り返した。但し、プロセス速度が高められることに起因して、ニップ幅は、所定の割合で増大されている。なお、引き続き10万枚の画像を定着したが、画像に剥離爪の跡は生じていない・・・「○」。
一方、同一条件すなわち定着プロセス速度を400mm/sとし、剥離爪の位置γをコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心から、ローラ2の回転方向の下流側に、所定量(ローラ2の円周の1/6)移動させてトナー付着量を約1.4mg/cmとしたA4サイズのベタ画像を定着させた・・・「×」。
これらから、剥離爪を配置可能な好適な位置とコイルの線材の間隔が「粗」の領域βの概ね中心との間の距離γは、図8に示すようにプロセス速度およびトナー付着量の双方に支配され、プロセス速度が400/msでトナー付着量がA4サイズの用紙に対するベタ画像で約1.4mg/cmである場合に、ローラ2の円周の1/8を上限とすることが確認された。なお、剥離爪を配置可能な好適な位置γは、図8に示すようにプロセス速度およびトナー付着量の双方に支配され、プロセス速度が400/msでトナー付着量がA4サイズの用紙に対するベタ画像で約1.2mg/cmである場合に、ローラ2の円周の1/6を上限とすることが確認された。
また、トナー付着量またはプロセス速度のいずれか一方が所定値よりも増加されることで、剥離爪にトナーが付着しやすいことが確認されている。
以上説明したように、この発明によれば、加熱ローラの内側に、ローラの内壁に沿って平面コイルが設けられた誘導加熱方式の定着装置において、コイルの線材相互の間隔が「粗」となる磁界が少なくなる領域を、加圧ローラと加熱ローラとの間に規定されるニップよりも加熱ローラが回転される方向の下流側に設定し、その中心または中心よりの加熱ローラが回転される方向の下流側に剥離爪を設けることで、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることが抑止される。
また、トナー付着量が増大されるにつれて、剥離爪が位置される位置を、コイルの線材相互の間隔が「粗」となる領域よりも、加熱ローラが回転される方向の下流側にシフトすることにより、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることが抑止される。
また、コイルがローラの長手方向で複数に分割されている場合には、剥離爪をコイル相互の境界位置に設けることにより、定着されたトナー像に剥離爪による擦り傷が生じることが抑止される。
なお、上述した発明の実施の形態においては、カラー複写装置を例に説明したがモノクロ複写装置やプリンタ装置にも適用可能であることはいうまでもない。
また、定着装置としては、加熱ローラと加圧ローラを用いる例を説明したが、加熱ローラの周りに耐熱性のベルト状の熱伝導体を配置してもよいことはいうまでもない。
さらに、ニップ部で画像を定着可能な温度が維持されているならば、剥離爪による剥離位置でトナーが剥がれることもなく、安定な定着が可能である。なお、上述した実施の形態は、特に、厚さが薄い円筒状の金属ローラ等において、特に有効である。
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
この発明の実施の形態である定着装置が組み込まれるデジタル複写装置を説明する概略図。 図1に示した複写装置に組み込まれる定着装置の一例を示す概略断面図。 図2に示した定着装置を長手(軸)方向から見た状態を示す概略図。 図2および図3に示した定着装置の誘導加熱機構を駆動する駆動回路の一例を説明する概略図。 図2および図3に示した定着装置の加熱ローラの温度と画像に剥離爪による擦り傷の有無を説明する概略図。 図2および図3に示した定着装置の誘導加熱機構により生じる磁界分布の一例を説明する概略図。 図2および図3に示した定着装置の加熱ローラの回転と加熱ローラの温度分布の関係の一例を説明する概略図。 図2および図3に示した定着装置の加熱ローラの回転数(ローラ表面の移動速度)と加熱機構に固有の磁界分布と定着対象であるトナーの量との関係の一例を説明する概略図。 図2に示した定着装置とは異なる定着装置の一例を示す概略断面図。 図2に示した定着装置との比較のため、図2に示した定着装置の要素の一部を変化させた例を示す概略図。
1,101…定着装置、2…加熱ローラ、3…加圧ローラ、4…加圧機構、5…剥離爪、21…金属ローラ本体、22…コイル、22A…第1のコイル、22B…第2のコイル、23…支持部材。

Claims (6)

  1. 任意の位置が移動可能な無端ベルト状の加熱対象部材と、
    前記加熱対象部材が移動される方向に直交する断面において2以上に分離され、前記加熱対象部材に渦電流を発生させる第1および第2のコイルを含む誘導電流発生機構と、
    前記加熱対象部材と接触され、前記加熱対象部材との間に所定幅のニップを提供可能な加圧部材と、
    前記誘導電流発生機構の上記第1および第2のコイルの線材相互の間隔が最大となる部分の位置に相当する前記加熱対象部材の外周部の所定位置に位置され、前記加熱対象部材と前記加圧部材との間の上記ニップを通過される被定着部材を前記加熱対象部材から剥離する剥離機構と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記剥離機構は、前記加熱対象部材と接触されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記加熱対象部材は、自身が回転される方向と直交する方向に延びた円筒体を含むことを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記加熱対象部材は、前記誘導電流発生機構を収容する円筒体を、内周側に有し、その円筒体が、円筒体の軸方向と直交される方向に回転されることで移動されること特徴とする請求項2記載の定着装置。
  5. 前記誘導電流発生機構の上記第1および第2のコイルの線材相互の間隔が最大となる部分は、前記ニップよりも前記加熱対象部材が移動される方向の下流側に、所定量シフトされていることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 前記誘導電流発生機構の上記第1および第2のコイルの線材相互の間隔が最大となる部分は、前記ニップよりも前記加熱対象部材が移動される方向の下流側に、所定量シフトされていることを特徴とする請求項4記載の定着装置。
JP2004068137A 2003-03-20 2004-03-10 定着装置 Abandoned JP2004287428A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/391,622 US6871039B2 (en) 2003-03-20 2003-03-20 Induction heating apparatus having sheet releasing mechanism

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004287428A true JP2004287428A (ja) 2004-10-14

Family

ID=32987723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004068137A Abandoned JP2004287428A (ja) 2003-03-20 2004-03-10 定着装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6871039B2 (ja)
JP (1) JP2004287428A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016061901A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 キヤノン株式会社 定着装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7031626B1 (en) * 2003-03-28 2006-04-18 Eastman Kodak Company Fixing roller system and method
JP3880961B2 (ja) * 2003-12-19 2007-02-14 シャープ株式会社 定着方法、定着装置および画像形成装置
JP4551932B2 (ja) * 2008-01-15 2010-09-29 シャープ株式会社 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
JP5326286B2 (ja) * 2008-01-25 2013-10-30 株式会社リコー 画像形成装置
US8005389B2 (en) * 2008-04-11 2011-08-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing device and temperature control method therefor
US20140116597A1 (en) * 2012-11-01 2014-05-01 The Boeing Company Methods and apparatus for heating a material

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0876620A (ja) 1994-09-06 1996-03-22 Canon Inc 加熱装置および画像形成装置
JPH09152804A (ja) 1995-11-30 1997-06-10 Minolta Co Ltd 定着装置
US5839043A (en) * 1995-09-04 1998-11-17 Minolta Co., Ltd. Thermal fixing apparatus and inductively heated sleeve
US5752150A (en) * 1995-09-04 1998-05-12 Minolta Co., Ltd. Heating apparatus
JPH09127810A (ja) * 1995-10-27 1997-05-16 Minolta Co Ltd 誘導加熱定着装置
JPH1063126A (ja) 1996-08-26 1998-03-06 Toshiba Corp 定着装置
US6078781A (en) * 1998-01-09 2000-06-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing device using an induction heating unit
JP2000214713A (ja) 1999-01-22 2000-08-04 Canon Inc 定着ロ―ラ、定着装置及び画像形成装置
JP2001194943A (ja) * 1999-11-05 2001-07-19 Canon Inc 定着ローラ及び定着装置
US6564031B2 (en) * 2001-09-19 2003-05-13 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Fixing apparatus and image forming apparatus
US6560421B1 (en) * 2001-12-21 2003-05-06 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Image fixing apparatus and method of controlling the apparatus
US6678497B1 (en) * 2002-09-10 2004-01-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016061901A (ja) * 2014-09-17 2016-04-25 キヤノン株式会社 定着装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20040184846A1 (en) 2004-09-23
US6973284B2 (en) 2005-12-06
US20050031385A1 (en) 2005-02-10
US6871039B2 (en) 2005-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7462804B2 (en) Induction image heating apparatus
JP2010108005A (ja) 画像形成装置
JP2011191590A (ja) 熱定着装置及び画像形成装置
JP2007322975A (ja) 定着装置及び画像形成装置
US9069310B2 (en) Image heating apparatus
JP4115147B2 (ja) 加熱装置
JP2014134701A (ja) 像加熱装置
JP3605595B2 (ja) 画像形成装置および定着装置
JP4047644B2 (ja) 定着装置
JP2004287428A (ja) 定着装置
JP2011022263A (ja) 定着装置
JP4702785B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2002008845A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JPH0926719A (ja) 像加熱装置
JP4194186B2 (ja) 像加熱装置
JP2007279671A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5031457B2 (ja) 像加熱装置および像加熱装置を備えた画像形成装置
JP5423492B2 (ja) 定着装置、及び、これを用いた画像形成装置
JP2008015045A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2006154222A (ja) 定着装置
JP2005300915A (ja) 定着装置
JP2008009002A (ja) 定着ローラ、定着装置、及び、画像形成装置
JP2005122124A (ja) 画像形成装置および定着装置
JP3313944B2 (ja) 像加熱装置
JP2006017935A (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20071001