JP2004287353A - 部品組立装置および部品組立方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】部品を被組立部品に組み付ける部品組立装置1であって、部品を保持するハンド4と、該ハンド4を移動させる搬送装置5と、被組立部品を保持する保持部7と、部品および被組立部品の特性を測定する測定装置8とを備える部品組立装置1を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レンズ等の光学部品を鏡枠のような枠体に組み付ける際に用いられる部品組立装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学系のコンパクト化の要求が高まるとともに、非球面レンズが多用されるようになっている。このような光学系では、レンズに許容される組立誤差は数ミクロン程度であり、部品(鏡枠・レンズ)の加工精度だけでは十分な光学性能を補償することはできない状況である。このため、光学系の組立時に高い精度で光軸調整を行う必要がある。
【0003】
従来のレンズ系の組立装置としては、レンズ鏡枠に芯取りされたレンズを外形基準で挿入していくものや、レンズの反射光位置や干渉縞などから光軸等を測定し、光軸を調整しながら組み立てていくものなどが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−214498公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レンズ鏡枠に芯取りされたレンズを外形基準で挿入していく部品組立装置では、組立精度が部品(鏡枠、レンズ)の寸法公差に依存するという問題がある。したがって、レンズ鏡枠やこれに組み付けられる全ての光学部品が十分に高い精度で製造されている場合はよいが、ある程度の寸法公差を有している場合には、たとえそれが微細なものであっても、寸法公差の積み重なりにより、組立精度が低下してしまうという不都合が生ずる。
【0006】
一方、特許文献1に示される組立装置は、部品を外形基準で組み付けるのではなく、組み立てられる光学部品にレーザ光を照射して、その光学部品からの反射光を検出することにより、各光学部品の光軸やレンズ鏡枠の中心軸を一致させるように、光学部品の姿勢や位置調整を行うことができる。具体的には、反射光の反射位置をPSD素子により検出して光学部品の姿勢や位置を補正する方法や、反射光と基準光との干渉により形成される干渉縞の観察により補正する方法がある。
【0007】
しかしながら、反射光を用いた組立調整では、個々の光学部品の位置調整を行うことはできるが、組み立てられた状態での光学系の性能評価を行うことができないという不都合がある。すなわち、上記装置では、光学部品の光軸のずれや傾き等をその都度評価して組み立てることはできるものの、組み立てられた光学系の総合的な結像特性等を評価することができないため、結果として、所望の光学性能が得られないという不都合がある。
【0008】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、組み立て途中あるいは組み立て終了後の組立体の性能評価を行いながら部品を組み立てることができる部品組立装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提供する。
請求項1に係る発明は、部品を被組立部品に組み付ける部品組立装置であって、部品を保持するハンドと、該ハンドを移動させる搬送装置と、被組立部品を保持する保持部と、部品および被組立部品の特性を測定する測定装置とを備える部品組立装置を提供する。
この発明によれば、搬送装置の作動によりハンドに保持された部品が保持部に保持された被組立部品に位置決めされた状態で組み付けられる。そして、測定装置の作動により、部品および被組立部品の特性が測定されることにより、測定結果に基づいて、部品交換や、部品と被組立部品間の組み付け状態を調整することが可能となり、所望の特性を有する組立体を製造することが可能となる。
【0010】
請求項2に係る発明は、レンズ等の光学部品を枠体に組み付ける部品組立装置であって、光学部品を保持するハンドと、該ハンドを移動させる搬送装置と、枠体を保持するステージと、光学部品の特性を測定する測定装置とを備え、前記ステージに開口部が設けられ、前記測定装置が、前記開口部を介して、ステージに保持されている枠体に組み付けられる光学部品の特性を測定する部品組立装置を提供する。
【0011】
この発明によれば、ハンドを作動させることにより光学部品を保持し、搬送装置を作動させることにより、光学部品を移動させる。ステージには、光学部品を組み付ける枠体が保持されているので、搬送装置によって光学部品を枠体に位置決めして組み付けることにより、光学系が組み立てられることになる。この場合において、枠体を保持しているステージには開口部が設けられているので、該開口部に光を透過させることにより、ステージに保持されている枠体に組み付けられた光学部品に光を透過させることが可能となる。そして、測定装置を作動させることにより、光学部品を透過させられた光を用いて光学部品の特性が測定される。したがって、測定結果に基づいて光学部品を交換し、あるいは、光学部品間の間隔調整等を行うことが可能となり、所望の特性を有する光学系を製造することが可能となる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2記載の部品組立装置において、前記ハンドによって保持された光学部品を撮影するカメラを備える部品組立装置を提供する。
この発明によれば、カメラの作動により、ハンドによって保持された光学部品を撮影することにより、例えば、画像処理によって光学部品の外形からその姿勢を把握することが可能となる。そして、把握された姿勢に基づいて光学部品を持ち替える等、光学部品と枠体との姿勢を合致させる作業を行って、枠体への光学部品の組付けを容易にすることが可能となる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載の部品組立装置において、前記ステージに、該ステージに保持された枠体の傾斜角度を変化させる傾斜装置が備えられている部品組立装置を提供する。
この発明によれば、ハンドに保持された光学部品の姿勢に基づいて、傾斜装置を作動させ、ステージに保持された枠体の傾斜角度を変化させることにより、簡易に、光学部品と枠体との姿勢を合致させることが可能となる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の部品組立装置において、前記ステージに、該ステージに保持された枠体の回転角度を変化させる回転装置が備えられている部品組立装置を提供する。
この発明によれば、回転装置の作動により枠体の回転角度が変化させられるので、方向性のある光学部品に合わせて枠体の回転角度を調整することが可能となる。
【0015】
請求項6に係る発明は、レンズ等の光学部品を枠体に組み付ける部品組立方法であって、ハンドに保持した光学部品を、保持部に保持された枠体に組み付ける度に、光学部品を枠体に組み付けた状態の組立体の特性を評価する部品組立方法を提供する。
この発明によれば、光学部品を枠体に組み付ける度に組立体の特性が評価されるので、完成品となった後に最初から組み直す手間を省き、歩留まりを向上することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態に係る部品組立装置について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る部品組立装置1は、図1に示されるように、装置筐体2に、組み付けるべきレンズ等の光学部品を載置する部品パレット3と、該部品パレット3上に載置された光学部品を保持するハンド4と、該ハンド4をXYZ方向に移動可能な搬送装置5と、ハンド4に保持されている光学部品を撮影する姿勢確認カメラ6と、光学部品を組み付ける枠体を保持するステージ7と、ステージ7上の枠体に組み付けられた光学部品の特性を測定するMTF測定装置8とを備えている。
【0017】
前記装置筐体2は、隔壁2aにより外部に対して密封された内部空間を備えているとともに、その上部に、内部空間の清浄度を維持するためのクリーンユニット2bを備えている。すなわち、クリーンユニット2bを作動させることにより、装置筐体2外部よりも内部空間を清浄度の高い状態に維持できるようになっている。装置筐体2には、その上下方向の中央近傍に水平なテーブル2cが設けられ、該テーブル2c上に、前記部品パレット3、ハンド4、搬送装置5、姿勢確認カメラ6およびハンドストッカ部21が配置され、テーブル2cの上下にわたって、前記ステージ7が配置され、テーブル2c下には前記MTF測定装置8の主要部が配置されている。
【0018】
前記部品パレット3は、枠体に組み付けることを予定された光学部品を載置するための仮置き台であって、複数種の光学部品を分類して載置することができるように、載置スペースを区画する仕切部材3aを備えている。また、部品パレット3の光学部品を載置する部分は透明な材質からなり、載置された光学部品を照明するための照明光源3bを下方に備えている。
【0019】
前記ハンド4は、例えば、下方に向かう吸着口4aを備える吸着ハンドであり、図示しない吸引ポンプにより供給された負圧の空気圧により、部品パレット3上の光学部品を吸着することができるようになっている。また、ハンド4は、把持すべき光学部品の形状等に合わせた吸着端形状を有するものが複数種用意され、後述するハンド着脱装置9によって交換することができるようになっている。
【0020】
前記搬送装置5は、例えば、XYZ3方向にそれぞれ設けられた直線ガイド5a,5b,5cと、該直線ガイド5a〜5cに沿って移動可能なスライダ5d,5e,5fと、これらスライダ5d〜5fを駆動する図示しないボールネジおよびモータからなる駆動機構とを組み合わせて構成されている。最終段に配されているZ軸(すなわち、上下軸)方向のスライダ5fには、前記ハンド4を着脱可能に保持するハンド着脱装置9、前記部品パレット3上に載置されている光学部品の位置、形状等を認識するための部品確認用カメラ10、組み立てられた光学部品を固定するための接着剤塗布装置11および後述するピンホールチャート12等が固定されている。
各スライダ5d〜5fは、エアシリンダ(図示略)等の付勢手段によって一方向に付勢されている。これにより、ボールネジのバックラッシュが除去され、スライダ5d〜5fが精度よく位置決めされるように構成されている。
【0021】
部品確認用カメラ10は、例えば、倍率の異なる2種類のカメラ13,14からなっている。これにより、まず、倍率の低いカメラ13を作動させて、部品パレット3上の光学部品の概略位置や形状を確認し、次いで、倍率の高いカメラ14を作動させて、光学部品の詳細位置や形状を確認できるようになっている。
【0022】
前記姿勢確認カメラ6は、例えば、Z方向およびY方向の2方向に光軸を配置した2つのカメラ15,16からなっている。そして、ハンド4に吸着保持されて移動されてきた光学部品が、2つのカメラ15,16の光軸の交点近傍に配置されることにより、ハンド4に吸着保持された状態の光学部品の傾斜角度やハンド4による吸着位置等を確認できるようになっている。
【0023】
前記ステージ7は、前記装置筐体2のテーブル2cに設けられた孔2dを貫通してテーブル2cの上下にわたって配置されている。該ステージ7は、図1および図2に示されるように、中央に貫通孔を有する円板状部材17と、該円板状部材17の傾斜角度、傾斜方向および中心軸回りの回転角度を自由に変更可能な回転傾斜装置18(傾斜装置、回転装置)と、円板状部材17の上面に配置されるレンズ鏡枠19等の枠体を位置決め状態に把持するチャッキング装置20とから構成されている。図2中、符号22a,22b,22cは第1〜第3のレンズ、符号23はリング状のスペーサを示している。
【0024】
回転傾斜装置18は、例えば、円板状部材17の下面に取り付けられた6本のシリンダ18aにより構成されたパラレルリンク機構であり、各シリンダ18aの突出寸法を調整することにより、円板状部材17を任意の方向に精度よく傾斜させ、あるいは、その中心軸回りに回転させることができるようになっている。前記チャッキング装置20は、例えば、円板状部材17の中心軸方向に進退可能な3個のシリンダ20aにより構成され、図2に示されるように、レンズ鏡枠19の外面を3方向から押圧して保持するようになっている。
【0025】
前記ハンドストッカ部21は、前記ハンド着脱装置9により着脱可能な各種ハンド9を載置するための部材であり、吸着あるいは保持する光学部品22a〜22cの形状に合わせて、適当なハンド4に持ち替えることを可能にしている。
【0026】
前記MTF測定装置8は、図3に示されるように、ステージ7の下方に鉛直上向きに配置されたCCD撮像素子24と、その上方に上下方向に沿って配置された結像光学系25と、該結像光学系25とステージ7との間に上下方向に沿って配置された拡大光学系26と、該拡大光学系26を上下方向に位置調整可能なアクチュエータ27と、前記スライダ5fに備えられた光源28およびピンホールチャート12とから構成されている。光源28は、ピンホールチャート12の上方に下向きに光を照射するように配置されている。
【0027】
このように構成された本実施形態に係る部品組立装置1によって、図2に示される光学系29を組み立てる部品組立方法について、以下に説明する。
図2に示される光学系29は、中央に段付孔19aを有する略円筒状のレンズ鏡枠19と、該レンズ鏡枠19の段付孔19a内に配置される3つのレンズ22a〜22c(光学部品)と、これらのレンズ22a〜22cの間に配置されるスペーサ23とから構成される。
【0028】
この光学系29を組み立てるには、まず、レンズ鏡枠19をステージ7の円板状部材17の上に載置し、チャッキング装置20を作動させて、レンズ鏡枠19の外面を半径方向外方から3カ所で押圧し、ステージ7の円板状部材17の上にレンズ鏡枠19を固定する。このとき、レンズ鏡枠19の段付孔19aの中心軸が円板状部材17の貫通孔17aに一致するように配置される。
また、部品パレット3上には、組み付けるべきレンズ22a〜22cおよびスペーサ23を載置しておく。なお、レンズ鏡枠19を部品パレット3上に載置しておいてもよい。
【0029】
次に、搬送装置5を作動させて、ハンド着脱装置9によってハンドストッカ21から組み付けるべき第1のレンズ22aの形状に合わせたハンド4を取り上げる。そして、搬送装置5をさらに作動させてハンド4を部品パレット3上に位置させる。この状態で、部品確認用カメラ10の内、低倍率のカメラ13を作動させ、部品パレット3上のレンズ22aの位置を確認する。これにより、部品パレット3上におけるレンズ22aの大まかな位置が確認されるので、その大まかな位置情報に基づいて搬送装置5をさらに移動させる。そして、高倍率のカメラ14をレンズ22aの上方に配置して作動させる。これにより、レンズ22aの正確な位置が確認される。
【0030】
上記処理により、スライダ5f上のハンド4と吸着すべきレンズ22aとの正確な位置関係が把握されるので、その情報に基づいて搬送装置5を作動させることにより、ハンド4の先端4aをレンズ22aの上面に精度よく位置決めさせることができる。そして、ハンド4を作動させてレンズ22aを吸着し、搬送装置5を作動させて吸着したレンズ22aを姿勢認識カメラ6の視界に配置する。
【0031】
この状態で姿勢認識カメラ6を作動させることにより、ハンド4に吸着されている状態のレンズ22aのハンド4に対する傾斜角度や吸着位置などの姿勢情報が把握される。また、レンズ22aが、Dカットレンズや方形レンズである場合のように、方向性をもっている場合には、姿勢情報にはその回転方向の情報も含まれる。カメラ15,16は、相互に光軸を交差させて複数配置されているので、レンズ22aの三次元的な姿勢情報を得ることができる。得られた姿勢情報は、図示しない制御装置に送られ、後述するステージ7の傾斜角度調整に使用される。
【0032】
また、特に図示していないが、レンズ22aを反転させる反転装置を配置してもよい。部品パレット3上に載置されるレンズ22a〜22cは、その表裏を区別することなく、単に無造作に置かれる場合がある。このため、ハンド4によって吸着された状態のレンズ22a〜22cが、組み付け方向からみて反転してしまっている場合には、反転装置を作動させて反転させ、正しい組み付け方向に再度吸着するようにすればよい。反転装置は、ハンド4からレンズ22a〜22cを受け取って反転させ、再度ハンド4に引き渡すことができるように、例えば、レンズ22a〜22cを左右から挟むグリッパにより構成されていればよい。
【0033】
このようにして、ハンド4に吸着保持されたレンズ22aは、搬送装置5をさらに作動させることにより、ステージ7の上方に配置される。ステージ7は、制御装置が前記姿勢認識カメラ6によって得られた吸着状態のレンズ22aの姿勢情報に基づいて回転傾斜装置18を作動させることにより、その上面に保持されているレンズ鏡枠19の中心軸が、吸着状態のレンズ22aの光軸と平行になるように傾斜角度を変更させられる。また、レンズ22aに方向性がある場合には、姿勢情報に含まれている方向性の情報に基づいて、レンズ鏡枠19が中心軸回りに回転させられる。
【0034】
そして、この後に、図3に示されるように、搬送装置5を作動させて、レンズ22aをレンズ鏡枠19内に挿入する。レンズ22aの光軸とレンズ鏡枠19の中心軸とが平行に配され、かつその方向性が一致させられているので、レンズ22aをレンズ鏡枠19の段付孔19a内に精度よく配置することが可能となる。この後に、ハンド4による吸着状態を解消し、回転傾斜装置18を作動させてステージ7の円板状部材17を水平状態に戻す。
【0035】
この状態において、ステージ7の円板状部材17に設けられた貫通孔17aとレンズ鏡枠19とは、鉛直方向の上下に並んで配置され、しかも、それらの中心軸は、その下方に配されているMTF測定装置8の光軸と一致させられている。
したがって、レンズ鏡枠19の中心軸に正確に位置合わせされたレンズ22aの光軸もMTF測定装置8の光軸と一致させられている。
【0036】
この状態で、搬送装置5を作動させ、図4に示されるように、スライダ5fに搭載されている光源28およびピンホールチャート12をステージ7の上方の所定の物点距離に配置する。そして、光源28を作動させて下向きに光を照射すると同時に、MTF測定装置8を作動させる。
光源28から発せられた光はピンホールチャート12を通過させられることにより、ピンホールチャート12の像を形成した後に、レンズ鏡枠19内のレンズ22aを透過させられる。
【0037】
レンズ22aを通過させられることにより集光させられた光は、その後に拡大光学系26に入射させられる。拡大光学系26では、入射された光を拡大して、前記ピンホールチャート12の像の平行光を出射し、その下方に配されている結像光学系25によって拡大像としてCCD撮像素子24に結像させる。CCD撮像素子24は、結像された拡大像を撮像して画像データとして図示しない演算装置に送る。そして、送られた画像データが、演算装置において画像処理、演算されることによりMTF値が算出される。
【0038】
これにより、レンズ鏡枠19内に配置されたレンズ22aの光学性能を評価することが可能となる。MTF測定により、レンズ鏡枠19内に取り付けられた状態のレンズ22aが所定の光学性能を満たす場合には、搬送装置5を作動させて接着剤塗布装置11をレンズ鏡枠19に位置決めし、レンズ鏡枠19とレンズ22aとの間に接着剤を塗布してこれらを固定する。光学性能が満たされない場合には、ハンド4によってレンズ22aが交換される。
【0039】
次に、部品パレット3上に配置されているスペーサ23に対しても、上述したMTF測定前までの処理を繰り返すことにより、スペーサ23をレンズ鏡枠19およびレンズ22aに精度よく位置合わせした状態に組み付けることが可能となる。
さらに、第2のレンズ22bに対しても、同様にして、レンズ鏡枠19に対して精度よく位置決めした状態に組み付けることができる。
【0040】
この場合において、第2のレンズ22bを組み付けた後にMTF測定装置8を作動させると、第2のレンズ22bのみならず、スペーサ23を介して所定の間隔をあけて配置された第1のレンズ22aをも含めた光学系のMTF値が測定される。したがって、この時点で所望の光学性能を有しない場合には、第2のレンズ22bの交換のみならず、スペーサ23の交換についても検討することが可能となる。また、収差等の光学特性が満たされない場合には、ハンド4によりレンズ22aを再吸着し回転傾斜装置18を作動させることにより、レンズ鏡枠19の中心軸回りのレンズ鏡枠19と第2のレンズ22bとの相対回転角度を調節する。これにより、組立途中において光学特性の調整を行うことができる。
【0041】
第3のレンズ22cについても同様にして、レンズ鏡枠19に組み付けた状態での完成品としての光学系29全体の光学性能を評価することが可能となる。そして、光学系29全体として所望の光学性能が得られた時点で、接着剤塗布装置11の作動により、第3のレンズ22cをレンズ鏡枠19に固定し、光学系29を完成することができる。
【0042】
このように、本実施形態に係る部品組立装置1によれば、回転傾斜装置18によって傾斜角度および回転角度を変更可能なステージ7により、ハンド4に吸着保持されたレンズ22a〜22cの光軸に合わせてレンズ鏡枠19の姿勢を変更するので、簡易に、精度よくレンズ22a〜22cをレンズ鏡枠19に組み付けることができる。
また、ステージ7の円板状部材17に設けた貫通孔17aを通して、組み付け途中のレンズ22a〜22cの光学性能の評価を行うことができる。その結果、組み付け途中において、所望の光学性能を満たさない場合には、その調整をその都度行うことができるので、歩留まりを向上することができる。また、組み付け途中において、ステージ7を移し替えることなく光学性能の評価を行うので、ステージ7移動に伴う工数の増加、レンズ22a〜22cとレンズ鏡枠19との位置ずれ等を生ずることがない。したがって、作業時間を短縮して効率よく、所望の光学性能を有する光学系29を組み立てることができる。
【0043】
なお、本実施形態に係る部品組立装置1においては、ハンド4等を搬送する搬送装置5として、XYZ3方向に直交座標系で直線移動する3個のスライダ55d〜55fを有する搬送装置5を採用したが、これに限定されるものではなく、円筒座標系やその他の座標系で移動する搬送装置あるいはマニピュレータを採用することにしてもよい。
また、部品パレット3を透明の材質からなるものとして、下方から透過照明を当てる方法を採用したが、不透明な材質により構成して上方から落射照明を当てる方法を採用してもよい。また、部品パレット3の形状、仕切部材3aの数、形状等は任意でよい。
【0044】
また、部品確認用カメラ10として、倍率の異なる2台のカメラ13,14をスライダ5fに搭載したが、これに代えて、ズームレンズを有するカメラを搭載してもよい。
また、レンズ22a〜22cを保持するハンド4として空気圧により吸着する方式のものを採用したが、これに代えて、グリッパにより把持する方式のものを採用してもよい。
【0045】
また、レンズ22a〜22cの形状に合わせてハンド4を交換するハンド切替装置9を空気圧により作動させることとしたが、これに代えて任意の動力源により作動させることにしてもよい。
また、姿勢確認カメラ6として、相互に交差する光軸を有する2個のカメラ15,16を有するものを例示したが、これに限定されることなく、3個以上のカメラを有していてもよい。
【0046】
また、テーブル2c下方にMTF測定装置8を配置したが、これに代えて、または、これを位置交換可能に設けて、他の光学性能測定装置、例えば、焦点距離や画角を測定する装置を配置することにしてもよい。
また、ステージ7に、パラレルリンク機構からなる回転傾斜装置18を設けたが、これに代えて、他の機構からなる回転傾斜装置を採用してもよい。また、これに代えて、ハンド4を保持するハンド着脱機構9にパラレルリンク機構からなる回転傾斜装置を設け、ハンド4の姿勢を変更することができるようにしてもよい。また、回転傾斜装置18は、回転装置と傾斜装置とを組み合わせたものでもよい。
【0047】
また、組み立てる光学系29として、レンズ鏡枠19、3つのレンズ22a〜22cおよびスペーサ23からなる構造のものを例示したが、その大きさや形状、組み合わせるレンズ22a〜22cの種類等には、特に制限はない。
また、上記実施形態においては、スライダ5fに単一のピンホールチャート12を配置したが、これに代えて、複数枚のピンホールチャートを交換可能に用意しておいてもよい。これにより、光学系29の焦点距離や結像倍率などの光学特性に合わせてピンホールチャート12を適宜交換してMTF値を測定することが可能となり、より精度の高い光学系29を組み立てることができる。
【0048】
なお、この発明に係る部品組立装置は、レンズ等の光学部品をレンズ鏡枠に組み付ける場合に適用されるのみならず、他の任意の部品の組立に適用することにしてもよい。また、上記実施形態においては、光学部品としてレンズを例に挙げて説明したが、この発明においては、光学系を構成する部品としてのレンズ鏡枠やスペーサ等も一種の光学部品と考える。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、この発明に係る部品組立装置および部品組立方法によれば、ステージを変更することなく、組み立て作業と性能評価作業とを行うことができるので、光学部品などの部品を高い精度で組み立てることができるという効果がある。また、組み立て途中の組立体の性能評価を行うので、組立途中において性能を確認しながら組み立てることができる。したがって、組み立てられた最終的な完成品における不良品の発生を低減し、歩留まりを向上し、製造コストを低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る部品組立装置を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1の部品組立装置のステージ部分を示す縦断面図である。
【図3】図1の部品組立装置による組立作業を説明する概略図である。
【図4】図1の部品組立装置によるMTF測定作業を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 部品組立装置
4 ハンド
5 搬送装置
7 ステージ(保持部)
8 MTF測定装置(測定装置)
15,16 カメラ
17a 貫通孔(開口部)
18 回転傾斜装置(傾斜装置、回転装置)
19 レンズ鏡枠(枠体、被組立部品)
22a〜22c レンズ(光学部品、部品)
29 光学系
Claims (6)
- 部品を被組立部品に組み付ける部品組立装置であって、部品を保持するハンドと、該ハンドを移動させる搬送装置と、被組立部品を保持する保持部と、部品および被組立部品の特性を測定する測定装置とを備える部品組立装置。
- レンズ等の光学部品を枠体に組み付ける部品組立装置であって、光学部品を保持するハンドと、該ハンドを移動させる搬送装置と、枠体を保持するステージと、光学部品の特性を測定する測定装置とを備え、
前記ステージに開口部が設けられ、
前記測定装置が、前記開口部を介して、ステージに保持されている枠体に組み付けられる光学部品の特性を測定する部品組立装置。 - 前記ハンドによって保持された光学部品を撮影するカメラを備える請求項2に記載の部品組立装置。
- 前記ステージに、該ステージに保持された枠体の傾斜角度を変化させる傾斜装置が備えられている請求項2または請求項3に記載の部品組立装置。
- 前記ステージに、該ステージに保持された枠体の回転角度を変化させる回転装置が備えられている請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の部品組立装置。
- レンズ等の光学部品を枠体に組み付ける部品組立方法であって、ハンドに保持した光学部品を、保持部に保持された枠体に組み付ける度に、光学部品を枠体に組み付けた状態の組立体の特性を評価する部品組立方法。
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