JP2004286198A - 緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】伸縮作動時にシリンダ5外部に配管Hを介して作動流体を流出入させながら所定の減衰作用をする緩衝器において、シリンダ5の一端を封止する封止部材1に配管Hとシリンダ5内とを連通する流路を設けるとともに、流路にシリンダ5内から配管Hへ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁を設け、配管Hと流路とが接続状態下で上記逆止弁がシリンダ5内と配管とを連通する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、緩衝器に関し、特に伸縮作動時にシリンダ外部に配管を介して作動流体を流出入させながら所定の減衰作用をする緩衝器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種伸縮作動時にシリンダ外部に配管を介して作動流体を流出入させながら所定の減衰作用をする緩衝器としては、たとえば、シリンダと、シリンダ内に移動自在に挿入されシリンダ内をピストン側室とロッド側室とに区画するピストンと、ピストンに連結されたピストンロッドと、ピストンに設けたロッド側室とピストン側室とを連通するバルブとで構成され、たとえば、車両緩衝装置に使用されている。そして、この車両緩衝装置にあっては、緩衝器が左右の車体と車軸間にそれぞれ介装されるとともに、一方の緩衝器のロッド側室(もしくはピストン側室)と他方の緩衝器のロッド側室(もしくはピストン側室)とをシリンダの下端を封止するロアキャップに設けた孔を介して調圧シリンダに連結し、調圧シリンダは、シリンダ本体と、シリンダ本体内の左右に一方のロッド側室(もしくはピストン側室)に連通する右油室と他方のロッド側室(もしくはピストン側室)に連通する左油室を設け、各油室を連通する絞りを設けるとともに、シリンダ本体内下部にフリーピストンを挿入してなり、右油室内の油圧力をフリーピストンの上端面で受けさせ、左油室内の油圧力をフリーピストンの鍔部で受けさて、フリーピストンを調圧シリンダの下方に移動させることにより迂回路を開き、上記絞りを介さず右油室と左油室とを連通させることができるものである。
【0003】
したがって、双方の緩衝器のピストン速度差が最大、すなわち、双方の緩衝器が逆位相の伸縮を呈するときには作動油が上記絞りを通過させるようにし、この絞りと緩衝器のピストンに設けたバルブで最大減衰力を発生させるとともに、双方の緩衝器のピストン速度差がない、すなわち、双方の緩衝器が同位相の伸縮を呈するときにはフリーピストンを調圧シリンダの下方に移動させ、迂回路を開き絞りによる減衰力を発生させず、各緩衝器のピストンのバルブにより最小減衰力を発生することができる。
【0004】
そして、上記した車輌緩衝装置に使用される緩衝器にあっては、車両左右に配在の緩衝器のそれぞれを調圧シリンダに配管で接続する必要があるが、従来の緩衝器にあっては、シリンダの下端を封止するロアキャップ側部にニップルを結合し、このニップルに配管たる油圧ホースの一端を接続するとともに他端を調圧シリンダのニップルに接続することにより、ぞれぞれの緩衝器と調圧シリンダとを接続している(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
すなわち、従来の緩衝器では、緩衝器に配管および調圧シリンダが取付けられた状態となっているので、適用される車種に応じて配管の長さを換えて組付けなくてはならず、緩衝器のほかに配管や調圧シリンダが取付けられた状態では、体積が嵩張り、重量も増加して格納スペースに制約される結果多数の緩衝器の運搬や保管する点で不便である。
【0006】
そこで、現実的には、図8に示したように緩衝器に取付けられた油圧ホース100の先端に逆止弁を設けたジョイント101を設けて、調圧シリンダと別々に運搬、保管するといった方法がとられている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−132846号公報(第6頁左欄第7行目から同第18行目および第12頁左欄第6行目から同第9行目、図25)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような方法によっても、以下の弊害があると指摘される恐れがある。
【0009】
すなわち、上述の方法によっても、緩衝器には依然配管が取付けられた状態であり、緩衝器の製造にあたっては、塗装後に油圧ホースの取付作業が必要となり、また、適用される車種に応じて油圧ホースの長さを換えて組付けなくてはならず、製造作業が煩雑となってしまう。
【0010】
さらに、運搬、保管に関しても、依然緩衝器には油圧ホースが取付けられた状態であるため不便であり、特に運搬中に油圧ホースが他部材と干渉した場合には、油圧ホースが損傷を受けてしまう場合があると指摘される恐れもある。
【0011】
このことは、シリンダ外部にリザーバタンクを備えた緩衝器においても同様である。
【0012】
そこで、本発明は、上記の弊害を改善するために創案されたものであって、シリンダ外部に調圧シリンダやリザーバタンクを接続する必要がある緩衝器にあっても、その運搬、保管に便利で、かつ、その製造を簡易ならしめる緩衝器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、第1の課題解決手段における緩衝器は、伸縮作動時にシリンダ外部に配管を介して作動流体を流出入させながら所定の減衰作用をする緩衝器において、シリンダの一端を封止する封止部材に配管とシリンダ内とを連通する流路を設けるとともに、流路にシリンダ内から配管へ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁を設け、配管と流路とが接続状態下で上記逆止弁がシリンダ内と配管とを連通することを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、封止部材にシリンダ内から配管へ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁が設けられているので、従来の緩衝器のように緩衝器に配管を取付けた状態に加工する必要がなく、緩衝器単体のみ製造が可能となる。その結果、緩衝器の塗装後にしなければならなかった適用される車種に依存して配管の長さを換えて組付けなくてはならないという煩雑な配管取付作業が不要となる。よって、緩衝器の製造を簡易ならしめることができるのである。また、取付作業が不要となるので、製造コストも低減できる。
【0015】
さらに、緩衝器と油圧ホース等の配管は別々の部品となるので、体積が嵩張ることもなく、緩衝器の重量も軽量となり、格納スペースを有効に利用できる結果、多数の緩衝器の運搬や保管する点で従来の緩衝器に比較して有利となる。
【0016】
また、緩衝器と配管は別々の部品となるので、緩衝器と配管を別々に運搬することができ、運搬中に配管が緩衝器や他部材と干渉することを防止することができ、ひいては、配管が損傷することを防止できる。
【0017】
また、第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段において、封止部材に封止部材と配管とを接続する中空のジョイントを設け、このジョイント内を流路の一部とし、上記ジョイント内に上記逆止弁を設けたことを特徴とする。
【0018】
ジョイントを設けたので、封止部材に逆止弁を備えたジョイントを結合するだけで上記効果が得られるので、緩衝器の加工が簡易となりその作業性もよいので、緩衝器の製造上有利である。
【0019】
さらに、第3の課題解決手段は、第1の課題解決手段において、流路が封止部材に穿設したシリンダ内と連通する縦孔と当該縦孔と配管とを連通する横孔とで構成されるとともに、封止部材に横孔と配管とを接続する接続部を設け、逆止弁が、横孔内に設けられた底部に流路の一部をなす孔を備えるすり鉢状の弁座と、弁座に向けて附勢され弁座に着座する球状の弁体と、弁座の孔に摺動自在に挿入され当該流路と配管が接続された状態で弁体を弁座から離座させる軸と、当該孔の側部に設けた切欠とで構成されることを特徴とする。
【0020】
球状の弁体を弁座の傾斜面を有する弁座に着座させてあるので、弁体と弁座が当接する部位が馴染んで緊密に流路を遮断することができ、弁体と弁座が面接触するような構造の場合に必要となるOリング等のシールを設ける必要がなく、その製造が簡易となる。
【0021】
また、弁体を球体とし、弁座をすり鉢上に形成したので、着座時のセンタリングが容易で、逆止弁としての性能を容易に確保することができ、組付けも容易である。
【0022】
さらに、逆止弁自体の構成部品も簡素であり、コストも低減することができる。
【0023】
そして、第4の課題解決手段は、第1の課題解決手段において、流路が、封止部材に穿設したシリンダ内と連通する縦孔と、当該縦孔に連通する横孔と、当該横孔と同芯に設けられ横孔と配管とを連通し、かつ、封止部材と配管とを接続する中空のジョイントで構成されるとともに、逆止弁が、ジョイント内に設けられた底部に流路の一部をなす孔を備えるすり鉢状の弁座と、弁座に向けて附勢され弁座に着座する球状の弁体と、弁座の孔に摺動自在に挿入され当該流路と配管が接続された状態で弁体を弁座から離座させる軸と、当該孔の側部に設けた切欠とで構成されることを特徴とする。
【0024】
ジョイントを設け、かつ、逆止弁を上記構成としたので、第2、第3の課題解決手段と同様の作用効果を奏することができる。
【0025】
さらに、第5の課題解決手段は、第3または第4の課題解決手段において、軸と弁体が一体成形されることを特徴とする。
【0026】
また、さらに、第6の課題解決手段は、第3または第4の課題解決手段において、軸が弁体に螺合されることを特徴とする。
【0027】
上記した第5、第6の課題解決手段によれば、軸が球状の弁体とが一体となり、弁体をセンタリングすることができる。
【0028】
また、ストッパを設ける場合には、ストッパの形状を別途弁体のセンタリングが図れる形状とする必要がなくなるので、単に、弁体の移動を規制することができる形状とすればよく、ストッパを精緻に加工する必要がなくなるので、この場合にはその加工がより一層簡易となる。また、ストッパによるよりも、センタリングの精度が一層向上するので、この弁体の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体がストッパに負荷する力に偏りが生じて、ストッパが損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0029】
そして、さらに、第7の課題解決手段は、第3または第4の課題解決手段において、軸の先端に軸が上記孔から脱落することを防止する抜け止めを設けたことを特徴とする。
【0030】
この場合には、軸の先端に抜け止めを設けたので、ジョイントから軸が脱落することを防止でき、軸の紛失が防止される。
【0031】
また、第8の課題解決手段は、第3から第7のいずれかの課題解決手段において、弁体が弁座から離座した状態下で、弁体の移動を規制しつつ弁体をセンタリングするストッパを横孔もしくはジョイント内に設けたことを特徴とする。
【0032】
第8の課題解決手段によれば、球状の弁体がストッパによりセンタリングされるので、この弁体の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体がストッパに負荷する力に偏りが生じて、ストッパが損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0033】
また、ジョイントと配管側ジョイントと接続状態下では、弁体はストッパおよび軸により固定された状態とすることができる。すると、このジョイントおよび配管側ジョイント内を作動流体が通過するときに弁体に流体圧が作用して、弁体と弁座との間の隙間の大きさを、作動流体が通過する都度変化させてしまうという不都合、ひいては、作動流体の流れを妨げるという不都合を回避することができる。
【0034】
さらに、逆止弁を組立るには、まず、球状の弁体をバネ受け挿入孔内に挿入し、続いてストッパを環状溝内に嵌合し、つづいてバネおよびバネ受けをジョイント内に組つけるが、バネおよびバネ受けをジョイント内に組つける際、ストッパにより弁体がジョイント外方に脱落することは無いので、逆止弁の組立ての作業が簡易となる。
【0035】
さらに、第9の課題解決手段は、第8の課題解決手段において、ストッパが、C型リング状の本体と、本体の内周の複数箇所に設けた内方向に突出する突起部とを備えたことを特徴とする。
【0036】
第9の課題愛結手段によれば、ストッパを簡素な形上することにより、センタリングと弁体の移動を規制でき、ストッパの製造も容易となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明による緩衝器の一実施の形態を示したものである。この緩衝器は、シリンダ5と、シリンダ5内に摺動自在に挿入したピストン7と、シリンダ5内にピストン7を介して移動自在に挿通したピストンロッド6と、シリンダ5内にピストン7が隔成するロッド側室R1とピストン側室R2と、ピストンロッド6を摺動自在に軸支するロッドガイド8と、ロッドガイド8の図1中上方にシリンダ5の管端をかしめて固定されたシリンダ5の図1中上端を封止するシール部材9と、シリンダ5の図1中下端を封止する封止部材1と、封止部材1に穿設した流路の一部たる縦孔3と、上記縦孔3に連通する流路の一部たる横孔2と、当該横孔2と同芯に設けられ横孔2と配管(図示せず)とを連通し、かつ、封止部材1と配管とを接続する流路の一部たる中空のジョイント4とで構成され、シリンダ内には作動油等の作動流体が封入されている。したがって、この場合には流路は、封止部材1に設けられた縦孔3と横孔2とジョイント4とで構成されている。
【0038】
また、この緩衝器は、図2に示したように、ジョイント4に接続される配管Hが、従来の車両緩衝装置のように調圧シリンダ80に接続されて、車両緩衝装置の一部として使用されるか、または、上記配管Hが図3に示したように、リザーバタンク90に接続されて単独の緩衝器として使用される。
【0039】
なお、車両緩衝装置として使用される場合には、2つの本発明に係る緩衝器を、それぞれ車両の左前輪車軸と車体との間および車体の右前輪車軸と車体との間に介装して対として使用され、それぞれ封止部材1に設けたジョイント4を調圧シリンダ80から延設される配管Hに接続し、他方、調圧シリンダ80は、図2に示すように、シリンダ本体81と、シリンダ本体81内の左右に一方のピストン側室R2に連通する右油室82と他方のピストン側室R2に連通する左油室83を設け、各油室82,83を連通する絞り84を設けるとともに、シリンダ本体81内下部にフリーピストン85を挿入してなり、右油室82内の流体圧力をフリーピストン85の上端面86で受けさせ、左油室83内の流体圧力をフリーピストン85の鍔部87で受けさて、フリーピストン85を調圧シリンダ本体81の下方に移動させることにより迂回路88を開き、上記絞り84を介さず右油室82と左油室83とを連通させることができるものである。
【0040】
したがって、双方の緩衝器のピストン速度差が最大、すなわち、双方の緩衝器が逆位相の伸縮を呈するときには作動流体が上記絞り84を通過するようにし、この絞り84と緩衝器のピストン7に設けた後述する減衰力発生要素たるリーフバルブLで最大減衰力を発生させるとともに、双方の緩衝器のピストン速度差がない、すなわち、双方の緩衝器が同位相の伸縮を呈するときにはフリーピストン85を調圧シリンダ本体81の下方に移動させ、迂回路88を開き絞り84による減衰力を発生させず、各緩衝器のピストン7の後述の減衰力発生要素たるリーフバルブLにより最小減衰力を発生することができる。すなわち、車体が走行中にロールした場合には、各緩衝器は高い減衰力を発生して車体のロールを抑制し、車体がピッチングした時には通常の緩衝器として作用することができるものである。
【0041】
また、この緩衝器を単体で使用する場合には、ジョイント4に図3に示すようなリザーバタンク90の配管Hに接続することとなる。なお、リザーバタンク90は、上端および下端が封止された中空のリザーバタンク本体91と、リザーバタンク本体91内に摺動自在に挿入したフリーピストン92都で構成され、リザーバタンク本体91の下端には配管Hが接続されている。さらに、リザーバタンク本体91内は、フリーピストン92により補償室93と気体室Gとに区画されて、この配管Hを通じて、補償室93と緩衝器のピストン側室R2とが連通されている。すなわち、緩衝器に伸縮に伴い生じるシリンダ5内の作動流体の過不足は、補償室93がピストン側室R2と連通していることにより補償される。
【0042】
以下、本発明に係る緩衝器の一実施の形態について詳細に説明すると、ピストン7にはロッド側室R1とピストン側室R2とを連通する複数の連通路(図示せず)が設けられ、この連通路のうち少なくとの1つ以上は、ロッド側室R1側の端部がピストン7に積層される減衰力発生要素たるリーフバルブLで閉塞されており、他の連通路は、ピストン側室R2側の端部がピストン7に積層される減衰力発生要素たるリーフバルブLで閉塞され、ピストンロッド6がシリンダ5に対し、図1中上方に移動するときには、ロッド側室R1内の作動流体が連通路を通過しピストン側室R2に流入するとともに、ピストン側室R2で不足するピストンロッド6がシリンダ5から退出する体積分の作動流体は封止部材1内の流路(縦孔3、横孔2およびジョイント4)を介して接続されるであろう調圧シリンダ80もしくはリザーバタンク90より補償される。また、連通路を通過する作動流体はリーフバルブLを押し開いてロッド側室R1からピストン側室R2へ流入するので、このときの圧力損失により減衰力を発生することが可能である。逆に、ピストンロッド6がシリンダ5に対し、図1中下方に移動するときには、ピストン側室R2内の作動流体が連通路を通過しロッド側室R1に流入するとともに、ピストン側室R2で余剰となるピストンロッド6がシリンダ5に侵入する体積分の作動流体は封止部材1内の流路(縦孔3、横孔2およびジョイント4)を介して接続されるであろう調圧シリンダ80もしくはリザーバタンク90へ流出される。また、連通路を通過する作動流体はリーフバルブLを押し開いてピストン側室R2からロッド側室R1へ流入するので、このときの圧力損失により減衰力を発生することが可能である。なお、減衰力発生要素としては、リーフバルブL以外にオリフィス等の周知のものに置き換えてもよい。
【0043】
つづいて、封止部材1は、シリンダ5の図1中下端に溶接により結合されており、この封止部材1には、図4に示すように、シリンダ5内と連通する縦孔3が穿設されるとともに、封止部材1の外方と上記縦孔3とを連通する横孔2が穿設されている。そして、この横孔2には、封止部材1の外方側から螺子切りが施され螺子部2aが設けられている。そして、この横孔2の螺子部2aに、中空円筒状のジョイント4の外周に設けられた螺子部18が螺合されている。すなわち、このジョイント4は、横孔2に同芯をもって封止部材1の図4中側方に螺合されており、このジョイント4内および縦孔3および横孔2で流路が形成され、シリンダ5内とシリンダ5外とは互いに連通している。
【0044】
このジョイント4は、中空円筒状であって、ジョイント本体29の中間外周部はジョイント4を封止部材1に螺合するときに便利なように六角ボルトと同様な形状とされ、その外周先端側には配管側ジョイント接続用の螺子部19が、その外周基端部には上述の封止部材1に接続するために設けられた螺子部18が設けられている。他方、ジョイント本体29内には、その先端側に配管側ジョイントが挿入されるジョイント挿入孔23と、当該孔23の内周中間部に設けた環状溝24と、環状溝24に嵌合したシール用のOリング13とが設けられるとともに、逆止弁を構成する底部に流路の一部をなす孔21を備えるすり鉢状の弁座10と、弁座10に向けて附勢され弁座10に着座する球状の弁体11と、弁座10の孔21に摺動自在に挿入された軸14と、当該孔21の側部に設けた切欠22と、弁座10の底部背面に設けた凹部12と、弁体11を附勢するバネ15と、バネ15が着座するバネ受け16と、弁体11の移動を規制しつつ弁体11をセンタリングするストッパ17とが設けられている。
【0045】
さらに、ジョイント4について詳述すると、ジョイント本体29内には、図4中左端から右端近傍に向けてバネ受け挿入孔20が形成されるとともに、このバネ受け挿入孔20に連なるすり鉢状の弁座10と、弁座10の底部にバネ受け挿入孔20と同芯に設けた流路の一部たる孔21と、当該孔21に連通するバネ受け挿入孔20より大径のジョイント挿入孔23とが形成されている。また、孔21の側部には切欠22が設けられるとともに、弁座10の背面、すなわち、ジョイント挿入孔23の底部には、孔21と同芯に凹部12が設けられている。そして、バネ受け挿入孔20内には円筒状のバネ受け16を嵌着してあり、このバネ受け16の図4中右端と球状の弁体11との間にはバネ15を介装して、弁体11が弁座10の傾斜面10aに着座するように附勢されている。さらに、弁座10に設けた孔21には、円筒状の軸14が挿入されるとともに、バネ受け挿入孔20の側部であって弁体11とバネ受け16との間には、環状溝20aが設けられ、この環状溝20aには上記ストッパ17が嵌着されている。したがって、弁体11は、バネ15のバネ力により弁座10の傾斜面10aに押し付けられて通常時には着座している状態となっている。なお、本実施の形態においては、バネ15を円錐コイルバネとしているので、このバネ15の図6中左端部外周がバネ受け挿入孔20の内周とを当接しているので、別途バネ15をセンタリングする部材を設けることなくバネ15のセンタリングは自動的に行えるので便利である。
【0046】
このストッパ17は、図5に示すように、C型リング状の本体17aと、本体17aの内周の3箇所に設けた内方向に突出する円弧状の突起部17bとで構成されており、その突起部17bの先端は、上記のように環状溝20aに嵌着された状態において、バネ15と干渉はしないが、弁体11がストッパ17内を通過できないように設定されている。また、3つの突起部17bは、隣り合う突起部17bと本体17aの中心点とでつくられる中心点角が120度となるような位置に設けられており、これにより、弁体11がストッパ17の突起部17bに押し付けられた場合には、弁体11をセンタリング可能であると同時に、弁体11はストッパ17内を通過することができないようになっているので、弁体11がストッパ17より図4中左方に移動することを規制している。このようにストッパ17を簡素な形状することにより、センタリングと弁体の移動を規制でき、ストッパの製造も容易となる。なお、突起部は3つ以上設けてもよく、その場合には弁体をセンタリングできるような位置に設ければよい。また、突起部を2つにする場合には、その形状を円弧状ではなく、たとえば、二股形状とするとよい。さらに、この逆止弁を組立るには、まず、球状の弁体11をバネ受け挿入孔20内に挿入し、続いてストッパ17を環状溝20a内に嵌合し、つづいてバネ15およびバネ受け16をジョイント4内に組つけるが、バネ15およびバネ受け16をジョイント4内に組つける際、ストッパ17により弁体11がジョイント4外方に脱落することは無いので、逆止弁の組立ての作業が簡易となる。また、弁体11がストッパ17によりセンタリングされるので、この弁体11の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体11がストッパ17に負荷する力に偏りが生じて、ストッパ17が損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0047】
以上のように、ジョイント4とジョイント4内の逆止弁が構成されるが、ここで、このジョイント4に接続される配管側ジョイント65について説明する。配管側ジョイント65は、図6に示すように、中空円筒状であって、ジョイント本体49先端側(図6中左端)にはジョイント4の先端側(図6中右端)が挿入できるようにジョイント挿入孔51が設けられるとともに、そのジョイント挿入孔51の内周側には、上記ジョイント4の配管側ジョイント接続用の螺子部19と螺合する螺子部39が設けられている。また、ジョイント挿入孔51の底部にはジョイント4のジョイント挿入孔23に挿入可能な挿入部52が延設されている。他方、ジョイント本体49内には、逆止弁を構成する底部に流路の一部をなす孔41を備えるすり鉢状の弁座30と、弁座30に向けて附勢され弁座30に着座する球状の弁体31と、当該孔41の側部に設けた切欠42と、弁座30の底部背面に設けた凹部32と、弁体31を附勢するバネ35と、バネ35が着座するバネ受け36と、弁体31の移動を規制しつつ弁体31をセンタリングするストッパ37とが設けられている。
【0048】
さらに、配管側ジョイント65について詳述すると、ジョイント本体49には、図6中右端(図示せず)から左端近傍に向けてバネ受け挿入孔40が形成されるとともに、上記挿入部52内に設けられたバネ受け挿入孔40に連なるすり鉢状の弁座30と、弁座30の底部にバネ受け挿入孔40と同芯に設けた流路の一部たる孔41と、当該孔41に連通するバネ受け挿入孔40より大径のジョイント挿入孔51とが形成されている。また、孔41の側部には切欠42が設けられるとともに、弁座30の背面、すなわち、挿入部52の図6中左端には、孔41と同芯に凹部32が設けられている。そして、バネ受け挿入孔40内には円筒状のバネ受け36を嵌着してあり、このバネ受け36の図4中左端と球状の弁体31との間にはバネ35を介装して、弁体31が弁座30の傾斜面30aに着座するように附勢されている。さらに、バネ受け挿入孔40の側部であって弁体31とバネ受け36との間には、環状溝40aが設けられ、この環状溝40aには上記ストッパ37が嵌着されている。したがって、弁体31は、バネ35のバネ力により弁座30の傾斜面30aに押し付けられて通常時には着座している状態となっている。なお、図示はしないが、配管側ジョイント本体49の図6中右端は、ゴムホースや金属製ホース等の配管Hが接続されており、さらに、この配管Hは前述の調圧シリンダ80もしくはリザーバタンク90に接続されている。
【0049】
また、ストッパ37は、上述のストッパ17と同様の形状をしており、弁体31をセンタリング可能であると同時に、弁体31はストッパ37内を通過することができないようになっている。したがって、弁体31がストッパ37より図6中右方に移動することを規制している。
【0050】
上述したように、配管側ジョイント65はジョイント4と略同様な構成となっていることから、逆止弁やストッパについての作用効果は同様であるので省略する。
【0051】
そして、上述のように構成された配管側ジョイント65は、ジョイント4に螺子部39を螺子部19に螺合することによって接続されるが、このとき、配管側ジョイント65の弁座30に設けた孔41の内径は、ジョイント4に設けた軸14が摺動自在に挿入可能な径となっており、配管側ジョイント65とジョイント4とが接続された状態において、軸14は配管側ジョイント65の孔41内に挿入される。
【0052】
すると、この軸14は、配管側ジョイント65の弁体31を図6中右方に押すと同時に、ジョイント4の弁体11をも図6中左方に押し込むことになる。すなわち、軸14の長さは、配管側ジョイント65とジョイント4とが接続された状態において、弁体31を弁座30から離座させると同時に弁体11を弁座10から離座させるような長さに設定されており、ジョイント4と配管側ジョイント65とが接続された状態において、切欠22と切欠42が対向するので、切欠22および切欠42を介して配管側ジョイント65内とジョイント4内の流路とが連通することとなる。そして、弁体11はストッパ17の突起部17bに当接して弁体11がそれ以上ジョイント4の内方に移動することが規制されると同時に、ストッパ本体17aと弁体11との間には、軸14の長さにもよるが突起部17bの略径方向長さ分の隙間が確保され、他方の弁体31はストッパ37の突起部37bに当接して弁体31がそれ以上配管側ジョイント65の内方に移動することが規制されると同時に、ストッパ本体37aと弁体31との間には、軸14の長さにもよるが突起部37bの略径方向長さ分の隙間が確保され、さらに、弁体11および弁体31がそれぞれ弁座10および弁座30から離座するので、弁体11と弁座10との間および弁体31と弁座30との間に隙間が生じこれにより緩衝器のピストン側室R2と上述の調圧シリンダ80もしくはリザーバタンク90とが連通することとなる。また、ジョイント4と配管側ジョイント65が接続された状態において、環状溝24に嵌合したシール用のOリング13が、ジョイント4のジョイント挿入孔23内周と配管側ジョイント65の挿入部52外周との間をシールしているので、作動流体がジョイント4および配管側ジョイント65の外方に流出することが防止されている。
【0053】
すなわち、双方のジョイント4,65が接続状態下では、逆止弁が流路と配管Hとを連通状態とし、分離した状態においては、ジョイント4の弁体11がバネ15のバネ力により附勢されているので、弁座10に着座するので、流路を遮断状態とすることができるのである。また、上記のように球状の弁体を弁座の傾斜面を有する弁座に着座させてあるので、弁体と弁座が当接する部位が馴染んで緊密に流路を遮断することができ、弁体と弁座が面接触するような構造の場合に必要となるOリング等のシールを設ける必要がなく、その製造が簡易となる。
【0054】
また、弁体を球体とし、弁座をすり鉢上に形成したので、着座時のセンタリングが容易で、逆止弁としての性能を容易に確保することができ、組付けも容易である。
【0055】
さらに、逆止弁自体の構成部品も簡素であり、コストも低減することができる。
【0056】
したがって、この緩衝器にあっては、封止部材1にシリンダ5内から配管Hへ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁が設けられているので、従来の緩衝器のように緩衝器に配管を取付けた状態に加工する必要がなく、緩衝器単体のみ製造が可能となる。その結果、緩衝器の塗装後にしなければならなかった適用される車種に依存して配管の長さを換えて組付けなくてはならないという煩雑な配管取付作業が不要となる。よって、緩衝器の製造を簡易ならしめることができるのである。また、取付作業が不要となるので、製造コストも低減できる。
【0057】
さらに、緩衝器と油圧ホース等の配管は別々の部品となるので、体積が嵩張ることもなく、緩衝器の重量も軽量となり、格納スペースを有効に利用できる結果、多数の緩衝器の運搬や保管する点で従来の緩衝器に比較して有利となる。
【0058】
また、緩衝器と配管は別々の部品となるので、緩衝器と配管を別々に運搬することができ、運搬中に配管が緩衝器や他部材と干渉することを防止することができ、ひいては、配管が損傷することを防止できる。
【0059】
なお、双方のジョイント4,65が接続状態下では、軸14が弁体11および弁体31とをそれぞれジョイント4および配管側ジョイント65内方へと押し込む状態となるが、その状態において、ストッパ17が弁体11に当接して、弁体11が図6中左方、すなわち、ジョイント4の内方へ移動することが抑制されると同時に、この状態で弁体11の図6中右方、すなわち、ジョイント4外方への移動も規制している。つまり、他方の弁体31もストッパ37により図6中右方、すなわち、ジョイント65内方への移動が規制されているので、結果的に、弁体11および弁体31はストッパ17,37および軸14により固定された状態となる。すると、このジョイント4および配管側ジョイント65内を作動流体が通過するときに弁体11,31に流体圧が作用して、弁体11と弁座10との間の隙間もしくは弁体31と弁座30との間の隙間の大きさを、作動流体が通過する都度変化させてしまうという不都合、ひいては、作動流体の流れを妨げるという不都合をこのストッパ17,37により回避することができる。
【0060】
ちなみに、上述したところでは、ジョイント4と配管側ジョイント65とが接続された状態において、切欠22と切欠42が対向するように設定されているが、ジョイント4と配管側ジョイント65は螺合されるので、切欠22と切欠42とを対向させるには、その螺子部19および螺子部39とを精度よく加工することが必要となり、その接続作業が煩雑となるが、凹部12を設けることによって、この凹部12は必ず切欠42と連通することとなるので、簡易に各螺子部19,39を加工することが可能となり、その接続作業も簡易にすることができる。なお、本実施の形態においては、凹部をジョイント4と配管側ジョイント65の双方に設けているが、ジョイント4もしくは配管側ジョイント65のどちらか一方にのみ凹部を設けるとしてもよい。
【0061】
さらに、軸14についてであるが、軸14は弁体11と一体的に形成してもよく、図6に示すように、弁体11に螺子部11aを設けるとともに、軸14の先端に螺子部14aを設けて、弁体11と軸14とを螺合により結合してもよい。この場合には、ストッパ17でセンタリングする必要はなく、軸14が孔21に摺動自在に挿入されているのでこの軸14でセンタリングが図れるからである。したがって、この場合にはストッパの形状を上記センタリングが図れる形状とする必要がなくなるので、単に、弁体11の移動を規制することができる形状とすればよい。すると、ストッパ17を精緻に加工する必要がなくなるので、この場合にはその加工がより一層簡易となる。また、ストッパ17によるよりも、センタリングの精度が向上し、この弁体11の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体11がストッパ17に負荷する力に偏りが生じて、ストッパ17が損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0062】
なお、上述したところから明らかなように、軸14は弁体11および弁体31をそれぞれジョイント4内方、配管側ジョイント65内方に押し込むために使用されるものであり、弁体11と軸14とを一体的に形成、もしくは、螺合しない場合には、双方のジョイント4,65を接続するときにのみジョイント4の孔21と配管側ジョイント65の孔41に挿入するとしてもよいが、ジョイント4,65同士を接続するときに軸14を挿入する場合には、軸14の紛失の恐れがあるので、図7に示すように、軸14の先端に抜け止め61を膨出させて、ジョイント4から軸14が脱落することの防止を図ることができる。
【0063】
さらに、上述した実施の形態においては、封止部材1にジョイント4を設けるとともに、ジョイント4内に逆止弁を設ける構成としてあるが、ジョイント4を設けずに、封止部材1に流路と配管Hとを接続する接続部、たとえば、ジョイント4の配管側ジョイント接続用の螺子部19および配管側ジョイントが挿入されるジョイント挿入孔23の構成を設け、封止部材1内にジョイント4内に設けた逆止弁を設けてもよい。ただし、ジョイント4を封止部材と別々に加工するほうが、加工が簡易となりその作業性もよいので、緩衝器の製造上有利である。また、本実施の形態の逆止弁を他の逆止弁としても、本実施の形態の逆止弁特有の効果は失われることにはなるが、本発明の効果を達成することができる。
【0064】
【発明の効果】
各請求項の発明によれば、封止部材にシリンダ内から配管へ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁が設けられているので、従来の緩衝器のように緩衝器に配管を取付けた状態に加工する必要がなく、緩衝器単体のみ製造が可能となる。その結果、緩衝器の塗装後にしなければならなかった適用される車種に依存して配管の長さを換えて組付けなくてはならないという煩雑な配管取付作業が不要となる。よって、緩衝器の製造を簡易ならしめることができるのである。また、取付作業が不要となるので、製造コストも低減できる。
【0065】
さらに、緩衝器と油圧ホース等の配管は別々の部品となるので、体積が嵩張ることもなく、緩衝器の重量も軽量となり、格納スペースを有効に利用できる結果、多数の緩衝器の運搬や保管する点で従来の緩衝器に比較して有利となる。
【0066】
また、緩衝器と配管は別々の部品となるので、緩衝器と配管を別々に運搬することができ、運搬中に配管が緩衝器や他部材と干渉することを防止することができ、ひいては、配管が損傷することを防止できる。
【0067】
また、請求項2,4の発明によれば、封止部材に逆止弁を備えたジョイントを結合するだけで上記効果が得られるので、緩衝器の加工が簡易となりその作業性もよいので、緩衝器の製造上有利である。
【0068】
そして、請求項3,4の発明によれば、球状の弁体を弁座の傾斜面を有する弁座に着座させてあるので、弁体と弁座が当接する部位が馴染んで緊密に流路を遮断することができ、弁体と弁座が面接触するような構造の場合に必要となるOリング等のシールを設ける必要がなく、その製造が簡易となる。
【0069】
また、弁体を球体とし、弁座をすり鉢上に形成したので、着座時のセンタリングが容易で、逆止弁としての性能を容易に確保することができ、組付けも容易である。
【0070】
そして、逆止弁自体の構成部品も簡素であり、コストも低減することができる。
【0071】
さらに、請求項5,6の発明によれば、軸が球状の弁体とが一体となり、弁体をセンタリングすることができる。
【0072】
また、ストッパを設ける場合には、ストッパの形状を別途弁体のセンタリングが図れる形状とする必要がなくなるので、単に、弁体の移動を規制することができる形状とすればよく、ストッパを精緻に加工する必要がなくなるので、この場合にはその加工がより一層簡易となる。また、ストッパによるよりも、センタリングの精度が一層向上するので、この弁体の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体がストッパに負荷する力に偏りが生じて、ストッパが損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0073】
また、請求項7の発明によれば、軸の先端に抜け止めを設けたので、ジョイントから軸が脱落することを防止でき、軸の紛失が防止される。
【0074】
そして、請求項8の発明によれば、球状の弁体がストッパによりセンタリングされるので、この弁体の外周を通過する作動流体の流れに偏りが生じることが防止できるので、作動流体から受ける圧力により弁体がストッパに負荷する力に偏りが生じて、ストッパが損傷してしまう可能性を排除することが可能である。
【0075】
また、ジョイントと配管側ジョイントと接続状態下では、弁体はストッパおよび軸により固定された状態とすることができる。すると、このジョイントおよび配管側ジョイント内を作動流体が通過するときに弁体に流体圧が作用して、弁体と弁座との間の隙間の大きさを、作動流体が通過する都度変化させてしまうという不都合、ひいては、作動流体の流れを妨げるという不都合を回避することができる。
【0076】
さらに、逆止弁を組立るには、まず、球状の弁体をバネ受け挿入孔内に挿入し、続いてストッパを環状溝内に嵌合し、つづいてバネおよびバネ受けをジョイント内に組つけるが、バネおよびバネ受けをジョイント内に組つける際、ストッパにより弁体がジョイント外方に脱落することは無いので、逆止弁の組立ての作業が簡易となる。
【0077】
そして、また、請求項9の発明によれば、ストッパを簡素な形上することにより、センタリングと弁体の移動を規制でき、ストッパの製造も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における緩衝器の縦断面図である。
【図2】この発明の一実施の形態における緩衝器が配管を介して接続される調圧シリンダの概略縦断面図である。
【図3】この発明の一実施の形態における緩衝器が配管を介して接続されるリザーバタンクの概略縦断面図である。
【図4】この発明の一実施の形態における緩衝器の封止部材およびジョイントの縦断面図である。
【図5】この発明の一実施の形態における緩衝器のストッパの立面図である。
【図6】この発明の一実施の形態における緩衝器のジョイントと配管側ジョイントが接続された状態におけるジョイントと配管側ジョイントの縦断面図である。
【図7】この発明の一実施の形態における緩衝器のジョイントの縦断面図である。
【図8】従来の緩衝器の正面図である。
【符号の説明】
1 封止部材
2 横孔
3 縦孔
4 ジョイント
5 シリンダ
6 ピストンロッド
7 ピストン
10 弁座
11 弁体
14 軸
15 バネ
16 バネ受け
17 ストッパ
17a ストッパ本体
17b 突起部
20 バネ受け挿入孔
21 孔
22 切欠
29 ジョイント本体
61 抜け止め
80 調圧シリンダ
90 リザーバタンク
H 配管
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室
Claims (9)
- 伸縮作動時にシリンダ外部に配管を介して作動流体を流出入させながら所定の減衰作用をする緩衝器において、シリンダの一端を封止する封止部材に配管とシリンダ内とを連通する流路を設けるとともに、流路にシリンダ内から配管へ向う作動流体の流れを阻止する逆止弁を設け、配管と流路とが接続状態下で上記逆止弁がシリンダ内と配管とを連通することを特徴とする緩衝器。
- 封止部材に封止部材と配管とを接続する中空のジョイントを設け、このジョイント内を流路の一部とし、上記ジョイント内に上記逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
- 流路が封止部材に穿設したシリンダ内と連通する縦孔と当該縦孔と配管とを連通する横孔とで構成されるとともに、封止部材に横孔と配管とを接続する接続部を設け、逆止弁が、横孔内に設けられた底部に流路の一部をなす孔を備えるすり鉢状の弁座と、弁座に向けて附勢され弁座に着座する球状の弁体と、弁座の孔に摺動自在に挿入され当該流路と配管が接続された状態で弁体を弁座から離座させる軸と、当該孔の側部に設けた切欠とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
- 流路が封止部材に穿設したシリンダ内と連通する縦孔と、当該縦孔に連通する横孔と、当該横孔と同芯に設けられ横孔と配管とを連通し、かつ、封止部材と配管とを接続する中空のジョイントで構成されるとともに、逆止弁が、ジョイント内に設けられた底部に流路の一部をなす孔を備えるすり鉢状の弁座と、弁座に向けて附勢され弁座に着座する球状の弁体と、弁座の孔に摺動自在に挿入され当該流路と配管が接続された状態で弁体を弁座から離座させる軸と、当該孔の側部に設けた切欠とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
- 軸と弁体が一体成形されることを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝器。
- 軸が弁体に螺合されることを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝器。
- 軸の先端に軸が上記孔から脱落することを防止する抜け止めを設けたことを特徴とする請求項3または4に記載の緩衝器。
- 弁体が弁座から離座した状態下で、弁体の移動を規制しつつ弁体をセンタリングするストッパを横孔もしくはジョイント内に設けたことを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の緩衝器。
- ストッパが、C型リング状の本体と、本体の内周の複数箇所に設けた内方向に突出する突起部とを備えたことを特徴とする請求項8に記載の緩衝器。
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- 2003-03-25 JP JP2003082516A patent/JP2004286198A/ja active Pending
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