JP2004285295A - 色素単量体および該単量体から得られる重合体 - Google Patents

色素単量体および該単量体から得られる重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】耐光性、耐移行性および耐溶剤性に優れ、インクジェットプリンターのインク用またはカラートナー用の色素などとして有用な色素を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表される末端二重結合を含有する4級アンモニウムカチオンを含有する、吸収極大が400nm以上450nm以下にある重合可能な色素単量体、および、該単量体から得られる重合体。
【化1】
Figure 2004285295

(式中、Xは−CH−、−COO−、−CONH−を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、RおよびRは各々独立に炭素原子数1〜10のアルキル基またはベンジル基を示し、nは0〜8の数を示す。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重合可能な色素単量体および該単量体から得られる重合体に関し、詳しくは、吸収極大が400nm以上450nm以下にある色素単量体および該単量体から得られる重合体からなる、プラスチック成形物、カラープリンターのインクやカラーコピー機のトナーなどに用いる色剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
色剤として染料を用いる製品において生じる問題は、耐光性、耐水性、耐熱性、耐移行性などが低く、信頼性や安全性を欠くことである。本発明は、各種用途における染料の問題点を解決できる色剤を提供し得るものである。以下、上記用途ごとの課題を示す。
【0003】
(プラスチック成形物用色剤)
プラスチックはあらゆる工業製品に使用され、各々目的により着色される。中でも、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネートなどの透明性の高いプラスチックの着色には、透明性を損なうことがないよう、通常そのプラスチックに溶解する染料が選ばれる。しかしながら、染料で着色されたプラスチックでは、その染料の耐熱性、耐光性が問題となる他、耐溶剤性、耐移行性の低さから抽出および移行した染料の衛生性が問題となり、用途が限定されていた。
【0004】
(インクジェットプリンター用色剤)
各種カラープリンターの中でも、カラーインクジェットプリンターは、比較的安価に高品位な記録が可能なことから急速に普及している。カラーインクジェットプリンターのインクは主に水溶性の材料からなり、色素としては水溶性の染料を用いることが多い。
【0005】
したがって、染料を用いたインクによって印刷された印刷物では、保存中、水滴などで文字などが不鮮明となる欠点や、光によって徐々に退色してしまう欠点を有していた。これらの欠点を補うため、例えば、染料とアミンまたはカチオン性の化合物とのイオン的な結合により、染料が水によって流されることを抑制し、耐水性を向上させる提案がなされている(例えば、特許文献1、2および3参照)が、耐水性向上の機構が塩形成によるものであるため、沈殿や目詰まりが生じるなど、インクの保存安定性および印字の信頼性が不十分であった。また、インクに紫外線吸収剤を含有させることにより耐光性を上げる提案がなされている(例えば、特許文献4および5参照)が、基本的には色素が単分子で存在するため、少量添加した紫外線吸収剤では十分な耐光性の向上は困難であった。また、トリアリールメタン系色素(カチオン)と対アニオンとしてスルホン酸基を含有する有機アニオンが感光性印刷版として記載されている(例えば、特許文献6および7参照)。しかしながら、溶媒への溶解性については不十分であり実用上問題があった。
【0006】
(カラートナー用色剤)
フルカラーの複写機において、トナー用の色素は顔料、染料共に適用可能である。顔料を用いるトナーでは、耐光性が高いものの、透明性が低く、フルカラーの複写における色再現性確保のためには粒子径を非常に小さくしなければならない。小径トナーを製造するためにはトナー用樹脂、色素およびその他の添加剤などの混合物を十分に粉砕する方法や、重合法、すなわち、水中に樹脂単量体、色素、およびその他の添加剤などを混合し、分散させた後、重合を行うことで微粒子化したトナーを製造する方法が行われている。しかし、生産性、コスト、使用可能な樹脂の制限などの点から未だ満足できる小径カラートナーは得られていない。
一方、染料を用いたトナーでは色再現性に優れ、画像の透明性が良好であり、OHPシートなど、透過光を利用する用途に適している。しかし、耐光性では顔料を用いるトナーに劣る欠点を有する上、耐移行性、耐溶剤性、安全性などの点で満足できる特性を得るのは困難であった。
【0007】
したがって、本発明の目的は、特に、耐光性、耐移行性および耐溶剤性に優れた色素を提供することにある。
【0008】
【特許文献1】
特開平2−296878号公報
【特許文献2】
特開平2−255876号公報
【特許文献3】
特開平6−128515号公報
【特許文献4】
特開昭54−68303号公報
【特許文献5】
特開平8−60059号公報
【特許文献6】
特開昭62−293247号公報
【特許文献7】
特開平5−313359号公報
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため検討を重ねた結果、従来公知の合成法によって簡単に合成される特定の色素単量体または該単量体から得られる重合体が、上記目的を達成しうることを知見した。
【0010】
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記一般式(1)で表される末端二重結合を含有する4級アンモニウムカチオンを含有する、吸収極大が400nm以上450nm以下にある重合可能な色素単量体を提供するものである。
【0011】
【化4】
Figure 2004285295
(式中、Xは−CH−、−COO−、−CONH−を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、RおよびRは各々独立に炭素原子数1〜10のアルキル基またはベンジル基を示し、nは0〜8の数を示す。)
【0012】
また、本発明は、上記重合可能な色素単量体から得られる重合体を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の重合可能な色素単量体および該単量体から得られる重合体について詳細に説明する。
【0014】
上記一般式(1)で表されるカチオンの代表例としては、下記の化合物No.1〜No.7が挙げられる。
【0015】
【化5】
Figure 2004285295
【0016】
また、本発明の吸収極大が400nm以上450nm以下にある重合可能な色素単量体からカチオンを除いた色素アニオンとしての具体例は、以下の化合物No.8〜化合物No.26が挙げられる。
【0017】
【化6】
化合物No.8
Figure 2004285295
【0018】
【化7】
化合物No.9
Figure 2004285295
【0019】
【化8】
化合物No.10
Figure 2004285295
【0020】
【化9】
化合物No.11
Figure 2004285295
【0021】
【化10】
化合物No.12
Figure 2004285295
【0022】
【化11】
化合物No.13
Figure 2004285295
【0023】
【化12】
化合物No.14
Figure 2004285295
【0024】
【化13】
化合物No.15
Figure 2004285295
【0025】
【化14】
化合物No.16
Figure 2004285295
【0026】
【化15】
化合物No.17
Figure 2004285295
【0027】
【化16】
化合物No.18
Figure 2004285295
【0028】
【化17】
化合物No.19
Figure 2004285295
【0029】
【化18】
化合物No.20
Figure 2004285295
【0030】
【化19】
化合物No.21
Figure 2004285295
【0031】
【化20】
化合物No.22
Figure 2004285295
【0032】
【化21】
化合物No.23
Figure 2004285295
【0033】
【化22】
化合物No.24
Figure 2004285295
【0034】
【化23】
化合物No.25
Figure 2004285295
【0035】
【化24】
化合物No.26
Figure 2004285295
【0036】
本発明において、上記一般式(1)で表されるカチオン成分との組み合わせとして、上記色素アニオンの中でも特に化合物No.25、化合物No.26で例示されるピラゾロン系色素アニオンが好ましく使用される。
【0037】
本発明の重合体は、上述した重合可能な色素単量体から得られるものである。本発明の重合体は、該単量体のみを重合して着色重合物とすることができる他、該単量体と従来周知の単量体との共重合体として着色重合物にすることができる。また、着色重合物は、必要に応じて二重結合を有する基を導入することにより色素構造を有する高分子単量体にすることができる。さらに、前記着色重合物または色素構造を有する高分子単量体は、他の単量体と重合させて着色重合物とすることができる。これらの着色重合物は、インクジェットプリンターのインク用の色素、カラートナー用の色素または着色成形品とすることができる。
【0038】
本発明の重合体の製造は、水中、有機溶剤中または無溶媒で、従来周知の重合触媒を用いて容易に行うことができる。
【0039】
本発明の重合体である上記共重合体を合成するために用いる周知の単量体としては、スチレン系化合物並びにα,β−不飽和モノ〜ポリカルボン酸およびそのエステル、アミド、イミドまたは無水物であり、例えば、前者では、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレンなどが挙げられ、後者では、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、1−ブチン−2,3,4−トリカルボン酸などが挙げられ、上記エステルとしては、上記α,β−不飽和カルボン酸のメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、プロピル、ブチル、オクチル、ドデシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、2−〔3−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシフェニル〕エチルなどのエステルが挙げられ、上記アミドとしては、上記α,β−不飽和カルボン酸のメチルアミド、ジメチルアミド、エチルアミド、ジエチルアミド、プロピルアミド、ジプロピルアミド、ブチルアミド、ジブチルアミド、ヘキシルアミド、オクチルアミド、フェニルアミドなどが挙げられ、上記イミドとしては、マレイミド、イタコンイミド、N−ブチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどが挙げられる。
【0040】
本発明の色素単量体と上記の周知の単量体を用いて共重合体とする場合、該周知の単量体の使用量は用途に応じて適宣選択されるが、通常、本発明の色素単量体100質量部に対して、5〜100000質量部の範囲内である。
【0041】
本発明の重合可能な色素単量体および該単量体から得られる本発明の重合体は、紫外および/または可視域の波長を吸収するものであり、プラスチック成形物、カラープリンター(インクジェットプリンター)のインクやカラーコピー機のトナー(カラートナー)などの用途に用いられる。また、本発明の色素単量体と重合体とは、両者を適宜の割合で混合して、上記用途に用いることもできる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって何ら制限を受けるものではない。
【0043】
〔実施例1〕(色素単量体)
【0044】
【化25】
Figure 2004285295
【0045】
上記化合物No.25のナトリウム塩3gを水40mlに溶解し、シクロヘキサノン50mlを加え、40℃にて75%ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロライド4級塩水溶液2.65gを滴下した。40℃において3.5時間反応後、室温まで冷却し分液した。有機層を水50mlで3回洗浄後、溶媒を留去した。濃縮物を1−メトキシ−2−プロパノール80mlに溶解し、不溶分をろ過した後、溶媒を留去して黄色非晶質の目的物4gを得た。
【0046】
H−NMR(inCDOD)>
δ=7.88ppm 2H, 7.81ppm 2H, 7.61ppm 2H, 7.53−7.38ppm 14H, 6.40ppm 2H,6.19ppm 2H, 5.91ppm 2H, 4.65ppm 4H, 4.56ppm 4H, 3.70ppm 4H, 3.06ppm 12H,2.31ppm 6H, 2.09ppm 6H
λmax = 434nm, ε=5.2 ×10dmmol−1cm−1 ( in MeOH )
【0047】
〔実施例2〕(色素単量体)
【0048】
【化26】
Figure 2004285295
【0049】
上記化合物No.25のナトリウム塩8.6g、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド8.8gおよびメタノール85mlを混合し、還流下5時間攪拌した。溶媒を留去し、残渣を1−ペンタノール100mlに溶解後、水100mlで2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して黄色結晶の目的物9.9gを得た。
【0050】
H−NMR(inCDOD)>
δ=7.88ppm 2H, 7.81ppm 2H, 7.61ppm 2H, 7.45ppm 2H, 7.39ppm 2H, 5.71ppm 2H, 5.37ppm 2H, 3.33ppm 8H, 3.08ppm 18H, 2.31ppm 6H, 2.09ppm 6H, 1.99ppm 4H, 1.92ppm 6H
λmax = 432nm, ε=3.5 ×10dmmol−1cm−1 ( in MeOH )
【0051】
〔実施例3〕
【0052】
【化27】
Figure 2004285295
【0053】
上記化合物No.26のナトリウム塩25g、メタクロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド14.4gおよびメタノール250mlを混合し、60℃で5時間攪拌した。室温まで冷却後、析出した結晶をろ過し、ろ取物を水200mlで分散洗浄した。ろ取した結晶を真空乾燥し、黄色結晶の目的物23.5gを得た。
【0054】
H−NMR(inCDOD)>
δ=7.89ppm 2H, 7.83ppm 1H, 7.63ppm 1H, 7,58ppm 1H, 7.34ppm 1H, 7.24ppm 1H, 7.24−7.15ppm 2H, 6.76ppm 1H, 5.71ppm 1H, 5.37ppm 1H, 3.33ppm 4H, 3.08ppm 9H, 2.35ppm 3H, 1.99ppm 2H, 1.92ppm 3H
λmax = 415nm, ε=2.1 ×10dmmol−1cm−1 ( in MeOH )
【0055】
〔実施例4〕(色素共重合体)
実施例3で合成した化合物3g、メタクリル酸シクロヘキシル0.69g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.6gおよびN,N−ジメチルアセトアミド20mlを混合し、80℃で3時間、100℃で2時間反応させた。室温まで冷却後、不溶分をろ過で除き、溶媒を留去して黄色非晶質4.3gを得た。
得られた黄色非晶質について、H−NMRでメタクリル酸シクロヘキシル由来のδ=3.6−0.9ppmピークのブロード化と、実施例3で合成した化合物のメタクリル基二重結合のδ=5.7ppm、5.3ppmピークの消失を確認し、共重合体であることを確認した。λmax =415nm、グラム吸光係数εg =1.7×10dm−1cm−1 ( in MeOH )
【0056】
〔実施例5〕(色素共重合体)
下記〔表1〕に示すカチオン成分とアニオン成分の組み合わせから得られる色素単量体を30g、メタクリル酸1.0g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0gおよびメタクリル酸n−ブチル2.5gを1−メトキシ−2−プロパノール30gに溶解した。そこにα、α−アゾビスイソブチロニトリル0.25gを加えて攪拌しながら窒素導入管による吹込みを行いながら80〜82℃で2時間反応した。さらに100℃まで昇温し2時間反応した。総反応時間が5時間経過した段階で終了し、空冷後溶液状の色素共重合体を得た。得られた色素共重合体の質量減少開始点(℃)を測定した結果を下記〔表1〕示す。
【0057】
【表1】
Figure 2004285295
【0058】
〔実施例6〕(色素共重合体)
下記〔表2〕に示すカチオン成分とアニオン成分の組み合わせで得られた各々の色素単量体の30質量部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸13質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート46質量部、メタクリル酸11質量部および28質量%アンモニア水4質量部、更に重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル5質量部を加え、メチルセロソルブを溶媒として、95℃で5時間反応させた。溶媒を留去して共重合体を得た。該共重合体に水を加えて固形分25質量%の水溶液A〜Cとした。
【0059】
(耐光性試験)
水溶液A〜Cそれぞれの色素溶液70質量部にグリセリン30質量部を加えてインクジェット用のインクとし、各インクを用いてインクジェットプリンターで普通紙に印刷し、試験片とした。各試験片について、キセノン照射12時間後のΔ色差を測定した。それらの結果を下記〔表2〕に示す。
【0060】
【表2】
Figure 2004285295
【0061】
【化28】
Figure 2004285295
比較化合物No.1
【0062】
〔実施例7〕(色素共重合体)
下記〔表3〕に示すカチオン成分とアニオン成分の組み合わせから得られた各々の色素単量体22質量部、n−ブチルメタクリレート52質量部、ベンジルメタクリレート21質量部および反応性界面活性剤アデカリアソープNE−20(旭電化工業(株)製)5質量部を加え、重合開始剤として過硫酸カリウム1.5質量部を加えて水中で75℃で3時間乳化重合させた。反応液を320メッシュの篩で濾過して粗大粒子を除去し、共重合体とした。
【0063】
上記共重合体をそれぞれガラス基盤上に散布し、120℃のオーブンで加熱溶融させ、厚さ0.5mmのフィルムを作成した。これらのフィルムの上に白紙をのせ、10g/cmの荷重をかけながら60℃のオーブン中で24時間放置後、それぞれの白紙の状態を観察した。それらの結果を下記〔表3〕に示す。
【0064】
【表3】
Figure 2004285295
【0065】
〔実施例8〕(着色樹脂成形物)
下記〔表4〕に示すカチオン成分とアニオン成分の組み合わせから得られる色素単量体30質量部および過酸化ベンゾイル3質量部をメチルメタクリレート70質量部に溶解し、この溶液を直径5cmのアルミ箔カップに厚さ1cmになるように注いで60℃で塊状重合し、着色樹脂成形物とした。
【0066】
得られた着色樹脂成形物それぞれを、メタノール/水混合溶液(質量比5/5)に浸漬し、室温で24時間放置した後、それぞれの溶液の色を観察した。それらの結果を下記〔表4〕に示す。
【0067】
【表4】
Figure 2004285295
【0068】
【発明の効果】
本発明の重合可能な色素単量体および該単量体から得られる本発明の重合体は、耐光性、耐移行性、耐溶剤性に優れたものであり、従来の染料に代わる色素として有用である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される末端二重結合を含有する4級アンモニウムカチオンを含有する、吸収極大が400nm以上450nm以下にある重合可能な色素単量体。
    Figure 2004285295
    (式中、Xは−CH−、−COO−、−CONH−を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、RおよびRは各々独立に炭素原子数1〜10のアルキル基またはベンジル基を示し、nは0〜8の数を示す。)
  2. 上記一般式(1)において、Xが−COO−であり、nが2である請求項1記載の重合可能な色素単量体。
  3. 上記一般式(1)において、Xが−CONH−であり、nが3である請求項1記載の重合可能な色素単量体。
  4. ピラゾロン系色素アニオンを含有する請求項1〜3の何れかに記載の重合可能な色素単量体。
  5. 上記ピラゾロン系色素アニオンが、下記化学式(2)または下記化学式(3)で表される化合物である請求項4記載の重合可能な色素単量体。
    Figure 2004285295
    Figure 2004285295
  6. インクジェットプリンターのインク用またはカラートナー用の色素に用いられる請求項1〜5の何れかに記載の重合可能な色素単量体。
  7. 請求項1〜5の何れかに記載の重合可能な色素単量体から得られる重合体。
  8. インクジェットプリンターのインク用またはカラートナー用の色素に用いられる請求項7記載の重合体。
  9. 請求項1〜5の何れかに記載の重合可能な色素単量体および/または請求項7記載の重合体からなる、インクジェットプリンターのインク用またはカラートナー用の色素。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018024749A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 Jsr株式会社 着色剤、着色組成物、着色硬化膜、表示素子、固体撮像素子、化合物及び重合体

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