JP2004284913A - コンクリート平板 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で、表面温度の立ち上がり等を促進させ、熱効率を向上(エネルギー消費を抑制)させることができるコンクリート平板を提供する。
【解決手段】(A)ブレーン比表面積2500〜5000cm/gのセメント100質量部と、(B)BET比表面積5〜25m/gの微粒子10〜40質量部と、(C)ブレーン比表面積2500〜30000cm/gで、かつ上記セメントよりも大きなブレーン比表面積を有する無機粒子15〜55質量部と、(D)減水剤と、(E)水とを含む配合物の硬化体からなるコンクリート平板であって、その厚さが7cm以下であり、かつ、その片面に凹凸が形成されているコンクリート平板。
上記無機粒子(C)は、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子A10〜50質量部と、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子B5〜35質量部とから構成することができる。
また、上記コンクリート平板は、パイプや電気ヒーター線を内蔵することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート平板に関し、例えば、歩道、駐車場、車道などの積雪・凍結防止や、建築構造物の床、壁、天井等の冷暖房に使用するコンクリート平板に関する。
【0002】
【従来の技術】
降雪地方では、従来より歩道、駐車場、車道など(以下、単に「歩道」という)に対する積雪・凍結防止方法が知られている。例えば、融雪システム、融雪用ブロックなどの利用である。
融雪システムとしては、コンクリートまたはアスファルトの舗装部分(上層)と基礎部分(下層)とからなる歩道に適用する2層型システムであって、基礎部分に大径管と小径管とからなる二重管構造のガスパイプが配設されており、降雪時に、大径管と小径管との間に燃焼ガスを流して基礎部分に電熱し、さらに舗装部分に伝熱して路面の積雪を融雪する一方、冷却したガスは小径管で吸引し排泄するというシステムがある(例えば、特許文献1)。
融雪用ブロックとしては、普通コンクリートに0.5〜3重量%のカーボン粉末またはカーボンチップを混入し、ブロック低面付近に電気ヒーター線(例:炭素繊維強化複合材料の発熱体)を内蔵させて成形したものであり、路面に舗装して降雪時に通電させ、該ブロックを加熱して融雪するものがある(例えば、特許文献2)。
【0003】
また、従来より、建築構造物の壁等の冷暖房装置として、断熱層と、該断熱層の前面に形成された空気層とを有した断熱支持部と、該断熱支持部の前面に固定された無機粒子層(黄土等の風成堆積土の焼成体)と、該無機粒子層に埋設された放熱管とを有する伝熱部とを備えている壁冷暖房装置が知られている(例えば、特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−40607号公報
【特許文献2】
特開2002−242118号公報
【特許文献3】
特開平10−300108号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の融雪システムは、埋設されたガスパイプなどからの伝導熱が基礎部分(下層)を経由して上層のコンクリートまたはアスファルトを昇温し、表面(路面)の積雪を融雪するものである。
しかしながら、該コンクリートまたはアスファルトでは熱伝導率が小さいことにより、さらに、強度を考慮して層厚に施工される車道などではガスパイプなどの熱源から表面(路面)までの距離が大きいため、表面(路面)温度の立ち上がりが遅延し、熱効率の低下(エネルギー消費の増大)を招くなどの問題があった。
また、前記融雪ブロックは、カーボン粉末などをコンクリートへ混入することにより、熱伝導率の向上を図ったものである。
しかし、カーボン粉末などの混入は、コンクリートの強度を低下させるため、該ブロックを高強度を必要とする車道などに使用する場合、層厚に施工することになるので、上記融雪システムと同様、表面(路面)温度の立ち上がりが遅延し、熱効率の低下(エネルギー消費の増大)を招くなどの問題があった。
【0006】
上記壁冷暖房装置は、放熱管内に温水や冷水等を流すことにより壁の冷暖房を行うものである。
しかしながら、無機粒子層(黄土等の風成堆積土の焼成体)の熱伝導率が小さいことにより、無機粒子層表面温度の立ち上がり(暖房の場合)や低下(冷房の場合)が遅延し、熱効率の低下(エネルギー消費の増大)を招くなどの問題があった。また、上記壁冷暖房装置は、その構造が複雑であり、製造に手間がかかるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、製造が容易で、表面温度の立ち上がり等を促進させ、熱効率を向上(エネルギー消費を抑制)させることができるコンクリート平板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、特定の材料を含む配合物の硬化体からなるコンクリート平板であって、その厚さを特定するとともに、その片面に凹凸を形成することによって上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明は、(A)ブレーン比表面積2500〜5000cm/gのセメント100質量部と、(B)BET比表面積5〜25m/gの微粒子10〜40質量部と、(C)ブレーン比表面積2500〜30000cm/gで、かつ上記セメントよりも大きなブレーン比表面積を有する無機粒子15〜55質量部と、(D)減水剤と、(E)水とを含む配合物の硬化体からなるコンクリート平板であって、その厚さが7cm以下であり、かつ、その片面に凹凸が形成されていることを特徴とするコンクリート平板である(請求項1)。このように構成したコンクリート平板は、その製造が容易であり、また、マトリックスが100MPa以上の超高強度を発現し得るものであるので、その厚さを薄くすることができ、また、高熱伝導率を有するものであるので、表面温度の立ち上がりを促進させることができる。また、該コンクリート平板では、片面に凹凸が形成されているため伝熱面積が大きく、熱効率を向上(エネルギー消費を抑制)させることもできる。
上記無機粒子(C)は、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子A10〜50質量部と、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子B5〜35質量部とから構成することができる(請求項2)。このようにブレーン比表面積の異なる2種の無機粒子を用いることによって、配合物の流動性が向上してコンクリート平板の製造がより一層容易になるとともに、強度発現性をより一層向上させることができる。
上記コンクリート平板は、パイプ(請求項3)や、電気ヒーター線(請求項4)を内蔵することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
最初に、コンクリート平板(硬化体)の製造に使用する材料およびその配合割合について説明する。
本発明で使用するセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントが挙げられる。
本発明において、コンクリート平板の早期強度を向上させようとする場合には、早強ポルトランドセメントを使用することが好ましく、配合物の流動性を向上させようとする場合には、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを使用することが好ましい。
【0011】
セメントのブレーン比表面積は、2500〜5000cm/g、好ましくは3000〜4500cm/gである。該値が2500cm/g未満であると、水和反応が不活発になって、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点があり、5000cm/gを超えると、セメントの粉砕に時間がかかり、また、所定の流動性を得るための水量が多くなるため、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
【0012】
本発明で使用する微粒子としては、シリカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。
一般に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET比表面積が5〜25m/gであり、粉砕等をする必要がないので、本発明の微粒子として好適である。
【0013】
微粒子のBET比表面積は、5〜25m/g、好ましくは8〜25m/gである。該値が5m/g未満であると、配合物を構成する粒子の充填性に緻密さを欠くため、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点があり、25m/gを超えると、所定の流動性を得るための水量が多くなるため、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
微粒子の配合量は、セメント100質量部に対して10〜40質量部、好ましくは20〜40質量部である。配合量が10〜40質量部の範囲外では、流動性が極端に低下するのでコンクリート平板の製造に手間がかかる等の欠点がある。
【0014】
本発明で使用する無機粒子としては、セメント以外の無機粒子であり、スラグ、石灰石粉末、長石類、ムライト類、アルミナ粉末、石英粉末、フライアッシュ、火山灰、シリカゾル、炭化物粉末、窒化物粉末等が挙げられる。中でも、スラグ、石灰石粉末、石英粉末は、コストの点や硬化後の品質安定性の点で好ましく用いられる。
無機粒子は、ブレーン比表面積が2500〜30000cm/g、好ましくは4500〜20000cm/gで、かつセメント粒子よりも大きなブレーン比表面積を有する。
無機粒子のブレーン比表面積が2500cm/g未満であると、セメントとのブレーン比表面積の差が小さくなり、高い流動性(自己充填性)を確保することが困難になるのでコンクリート平板の製造に手間がかかる等の欠点があり、30000cm/gを超えると、粉砕に手間がかかるため材料が入手し難くなったり、所定の流動性が得られ難くなるのでコンクリート平板の製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
【0015】
無機粒子がセメントよりも大きなブレーン比表面積を有することによって、無機粒子が、セメントと微粒子との間隙を埋める粒度を有することになり、高い流動性(自己充填性)等を確保することができる。
無機粒子とセメントとのブレーン比表面積の差は、硬化前の流動性と硬化後の強度発現性の観点から、1000cm/g以上が好ましく、2000cm/g以上がより好ましい。
無機粒子の配合量は、セメント100質量部に対して15〜55質量部、好ましくは20〜50質量部である。配合量が15〜55質量部の範囲外では、流動性が極端に低下するのでコンクリート平板の製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
【0016】
本発明においては、無機粒子として、異なる2種の無機粒子A及び無機粒子Bを併用することができる。
この場合、無機粒子Aと無機粒子Bは、同じ種類の粉末(例えば、石灰石粉末)を使用してもよいし、異なる種類の粉末(例えば、石灰石粉末及び石英粉末)を使用してもよい。
無機粒子Aは、ブレーン比表面積が5000〜30000cm/g、好ましくは6000〜20000cm/gのものである。また、無機粒子Aは、セメント及び無機粒子Bよりもブレーン比表面積が大きいものである。
無機粒子Aのブレーン比表面積が5000cm/g未満であると、セメントや無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が小さくなり、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。該ブレーン比表面積が30000cm/gを超えると、粉砕に手間がかかるため、材料が入手し難くなったり、所定の流動性が得られ難くなるのでコンクリート平板の製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
【0017】
また、無機粒子Aが、セメント及び無機粒子Bよりも大きなブレーン比表面積を有することによって、無機粒子Aが、セメント及び無機粒子Bと、微粒子との間隙を埋めるような粒度を有することになり、より優れた流動性等を確保することができる。
無機粒子Aとセメント及び無機粒子Bとのブレーン比表面積の差(換言すれば、無機粒子Aと、セメントと無機粒子Bのうちブレーン比表面積の大きい方とのブレーン比表面積の差)は、配合物の流動性と硬化後の強度発現性の観点から、1000cm/g以上が好ましく、2000cm/g以上がより好ましい。
【0018】
無機粒子Bのブレーン比表面積は、2500〜5000cm/gである。また、セメントと無機粒子Bとのブレーン比表面積の差は、100cm/g以上が好ましく、配合物の流動性と硬化後の強度発現性の観点から、200cm/g以上がより好ましい。
無機粒子Bのブレーン比表面積が2500cm/g未満であると、流動性が低下して自己充填性が得られ難くなるのでコンクリート平板の製造に手間がかかる等の欠点があり、5000cm/gを超えると、ブレーン比表面積の数値が無機粒子Aに近づくため、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。
また、セメントと無機粒子Bとのブレーン比表面積の差が100cm/g以上であることによって、配合物を構成する粒子の充填性が向上し、より優れた流動性等を確保することができる。
【0019】
無機粒子Aの配合量は、セメント100質量部に対して10〜50質量部、好ましくは15〜40質量部である。無機粒子Bの配合量は、セメント100質量部に対して5〜35質量部、好ましくは10〜30質量部である。無機粒子A及び無機粒子Bの配合量が前記の数値範囲外では、前記の1種の無機粒子を用いる場合と比べて、流動性等を向上させる効果が小さくなるばかりか、2種の無機粒子を用いているために、材料の準備に手間がかかるので、好ましくない。
無機粒子Aと無機粒子Bの合計量は、セメント100質量部に対して15〜55質量部、好ましくは25〜50質量部である。合計量が15〜55質量部の範囲外では、流動性が極端に低下するのでコンクリート平板の製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。
【0020】
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することができる。これらのうち、減水効果の大きな高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましく、特に、ポリカルボン酸系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。
減水剤の配合量は、セメント、微粒子及び無機粒子の合計量100質量部に対して、固形分換算で0.1〜4.0質量部が好ましく、0.1〜2.0質量部がより好ましい。配合量が0.1質量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下し、コンクリートの製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。配合量が4.0質量部を超えると、材料分離や著しい凝結遅延が生じ、また、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下することもある。
なお、減水剤は、液状または粉末状のいずれでも使用することができる。
【0021】
配合物を調製する際の水の量は、セメント、微粒子及び無機粒子の合計量100質量部に対して、好ましくは10〜30質量部、より好ましくは12〜25質量部である。水の量が10質量部未満では、混練が困難になるとともに、流動性が低下し、コンクリート平板の製造に手間がかかる、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する等の欠点がある。水の量が30質量部を超えると、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下する。
【0022】
本発明で用いる配合物には、細骨材を配合することができる。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂等又はこれらの混合物を使用することができる。
細骨材は、粒径2mm以下のものを用いることが好ましい。ここで、細骨材の粒径とは、85%質量累積粒径である。細骨材の粒径が2mmを超えると、硬化後の機械的特性が低下するので好ましくない。
また、細骨材は、75μm以下の粒子の含有量が2.0質量%以下のものを用いることが好ましい。該含有量が2.0質量%を超えると、配合物の流動性が極端に低下し、コンクリート平板の製造に手間がかかる、また、コンクリート平板の強度や熱伝導率が低下するので、好ましくない。
【0023】
なお、本発明においては、コンクリート平板の強度等から、最大粒径が2mm以下の細骨材を用いることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の細骨材を用いることがより好ましい。また、流動性等から、75μm以下の粒子の含有量が1.5質量%以下である細骨材を用いることがより好ましい。
細骨材の配合量は、配合物の流動性やコンクリート平板の強度等の観点から、セメント、微粒子、無機粒子の合計量100質量部に対して130質量部以下であることが好ましく、自己収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減等の観点から、10〜130質量部(さらには30〜130質量部、特に40〜130質量部)であることがより好ましい。
【0024】
本発明で用いる配合物には、金属繊維、有機繊維及び炭素繊維からなる群より選ばれる1種以上の繊維を配合することができる。
金属繊維は、コンクリート平板の曲げ強度等を大幅に高める観点から、配合される。
金属繊維としては、鋼繊維、ステンレス繊維、アモルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、強度に優れており、また、コストや入手のし易さの点からも好ましいものである。金属繊維の寸法は、配合物中における金属繊維の材料分離の防止や、コンクリート平板の曲げ強度の向上の点から、直径が0.01〜1.0mm、長さが2〜30mmであることが好ましく、直径が0.05〜0.5mm、長さが5〜25mmであることがより好ましい。また、金属繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは40〜150である。
【0025】
金属繊維の形状は、直線状よりも、何らかの物理的付着力を付与する形状(例えば、螺旋状や波形)が好ましい。螺旋状等の形状にすれば、金属繊維とマトリックスとが引き抜けながら応力を担保するため、曲げ強度が向上する。
金属繊維の好適な例としては、例えば、直径が0.5mm以下、引張強度が1〜3.5GPaの鋼繊維からなり、かつ、120MPaの圧縮強度を有するセメント系硬化体のマトリックスに対する界面付着強度(付着面の単位面積当たりの最大引張力)が3MPa以上であるものが挙げられる。本例において、金属繊維は、波形または螺旋形の形状に加工することができる。また、本例の金属繊維の周面上に、マトリックスに対する運動(長手方向の滑り)に抵抗するための溝または突起を付けることもできる。また、本例の金属繊維は、鋼繊維の表面に、鋼繊維のヤング係数よりも小さなヤング係数を有する金属層(例えば、亜鉛、錫、銅、アルミニウム等から選ばれる1種以上からなるもの)を設けたものとしてもよい。
【0026】
金属繊維の配合量は、配合物中の体積百分率で、好ましくは4%以下、より好ましくは0.5〜3%、特に好ましくは1〜3%である。該配合量が4%を超えると、流動性等を確保するために単位水量が増大するうえ、配合量を増やしても金属繊維の補強効果が向上しないため、経済的でなく、さらに、混練物中でいわゆるファイバーボールを生じ易くなるので、好ましくない。
【0027】
有機繊維及び炭素繊維は、コンクリート平板の破壊エネルギー等を高める観点から、配合される。
有機繊維としては、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。中でも、ビニロン繊維及び/又はポリプロピレン繊維は、コストや入手のし易さの点で好ましく用いられる。
炭素繊維としては、PAN系炭素繊維やピッチ系炭素繊維が挙げられる。
有機繊維及び炭素繊維の寸法は、配合物中におけるこれら繊維の材料分離の防止や、硬化後の破壊エネルギーの向上の点から、直径が0.005〜1.0mm、長さ2〜30mmであることが好ましく、直径が0.01〜0.5mm、長さ5〜25mmであることがより好ましい。また、有機繊維及び炭素繊維のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20〜200、より好ましくは30〜150である。
【0028】
有機繊維及び炭素繊維の配合量は、配合物中の体積百分率で好ましくは10.0%以下、より好ましくは1.0〜9.0%、特に好ましくは2.0〜8.0%である。配合量が10.0%を超えると、流動性等を確保するために単位水量が増大するうえ、配合量を増やしても繊維の増強効果が向上しないため、経済的でなく、さらに、混練物中にいわゆるファイバーボールを生じ易くなるので、好ましくない。
【0029】
次に、配合物および硬化体(ペースト又はモルタル)の物性(フロー値、圧縮強度、曲げ強度、破壊エネルギー)を説明する。
配合物(ペースト又はモルタル)のフロー値は、好ましくは230mm以上、より好ましくは240mm以上である。
また、無機粒子として無機粒子A及び無機粒子Bを用いた場合、配合物のフロー値は、好ましくは240mm以上、より好ましくは250mm以上である。特に、75μm以下の粒子の含有量が2.0質量%以下である細骨材を用いた場合には、該フロー値は、好ましくは250mm以上、より好ましくは260mm以上である。なお、本明細書中において、フロー値とは、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した値(本明細書中において、「0打フロー値」ともいう。)である。
また、前記フロー試験において、フロー値が200mmに達する時間は、好ましくは10.5秒以内、より好ましくは10.0秒以内である。
【0030】
硬化体(ペースト又はモルタル)の圧縮強度は、好ましくは120MPa以上、より好ましくは130MPa以上である。
硬化体(ペースト又はモルタル)の曲げ強度は、好ましくは15MPa以上、より好ましくは18MPa以上、特に好ましくは20MPa以上である。特に、配合物が金属繊維を含む場合には、硬化体の曲げ強度は、好ましくは30MPa以上、より好ましくは32MPa以上、特に好ましくは35MPa以上である。
硬化体(ペースト又はモルタル)の熱伝導率は、好ましくは2.0W/(m・k)以上、より好ましくは2.1W/(m・k)以上である。
【0031】
なお、前記熱伝導率は、以下の方法で測定する。
図7は、本発明の材料で製造したコンクリート硬化体の熱伝導率を測定するための円筒供試体の模式図である。
図7に示すように、鋼管7(φ1.8×60cm)を内蔵したコンクリート製円筒供試体6(φ20×40cm)の上面および下面には、断熱材(図示せず)が設置されている。そして、該鋼管7の中には、直径1.6cmの電気ヒーターが配設され、高さ方向の中心部に熱電対8がセットされている。
【0032】
熱伝導率を測定する場合、コンクリート製円筒供試体を温度制御された液体(水)に漬し、一定電力を電気ヒーターに供給する。
該円筒供試体中心部と外面の温度が平衡状態になったとき、両者の温度を測定し、下記の式から熱伝導率を算出する。
λ=Q・ln(b/a)/(2・π・L・(Ta−Tb))・・・・(1)
ここで、λ :熱伝導率(W/(m・k))
Q :電力(W)
a :鋼管の外径(m)
b :供試体の外径(m)
L :供試体の高さ(m)
Ta:供試体中心部温度(℃)
Tb:供試体の外面温度(℃)
【0033】
次に、本発明のコンクリート平板について説明する。
本発明のコンクリート平板は、高強度および高熱伝導率に着眼し、歩道の融雪用や、建築構造物の床、壁、天井等の冷暖房用等に開発されたものである。
本発明のコンクリート平板を歩道の融雪用として使用するためには、積雪量、熱伝導性および車両などの荷重との関係、耐久性などを考慮すると、その板厚は最大でも7cmで十分である。好ましくは2.0〜6.5cm、より好ましくは3.0〜6.0cmである。
本発明のコンクリート平板を建築構造物の床、壁、天井等の冷暖房用として使用するためには、熱伝導性および積載荷重との関係、耐久性などを考慮すると、その板厚は最大でも7cmで十分である。好ましくは2.0〜6.0cm、より好ましくは3.0〜5.0cmである。
なお、板厚を7cmを越えて製造することは可能であるが、コスト高を招くとともに、熱効率が低下するので好ましくない。
【0034】
本発明のコンクリート平板は、その片面に、凹凸が形成されていることを特徴とする。表面に凹凸を形成することにより、該面の表面積(伝熱面積)を増大させることができ、熱効率が向上(エネルギー消費を抑制)する。
本発明においては、凹凸を形成した面の表面積は、凹凸を形成しない場合の表面積の1.01〜8.00倍であることが好ましく、1.05〜5.00倍がより好ましく、1.10〜3.00倍が特に好ましい。該数値が1.01倍未満では、熱効率の向上効果が認められない。一方、該数値が8.00倍を越えると、熱効率は向上するのであるが、コンクリート平板の製造が困難となるうえ、コンクリート平板の耐久性(特に、凹凸部分の耐久性)が低下するので好ましくない。
【0035】
コンクリート平板の片面に形成する凹凸の形状を図面により説明する。
図1は、本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の形状の1例を示す部分斜視図で、コンクリート平板の片面に断面が台形の長尺のリブが縦方向に多数平行に形成されている。本発明において、リブの断面形状は、図1の例に限られず、例えば、部分断面図を図2〜図4に示すような各種のものを用いることができる。さらに、凹凸の形状は、長尺のリブ状または溝状のものに限られない。例えば、図5に例を示すような、短尺のリブを千鳥状に配置したものなどを用いることができる。
なお、本発明においては、コンクリート平板の耐久性(特に、凹凸部分の耐久性)から、片面に形成する凹凸部の高さの差は、10mm以下であることが好ましく、0.5〜5mmであることがより好ましい。
【0036】
本発明のコンクリート平板は、パイプを内蔵することができる。パイプとしては、ステンレスパイプ、スチールパイプ、樹脂パイプ等が挙げられる。パイプを内蔵したコンクリート平板では、パイプ内に液体や蒸気等を流すことにより、コンクリート平板表面温度を任意に変えることができる。
パイプの配設パターンは、特に限定するものではなく、従来から知られている配設パターンを利用できる。具体的には、図6に示すような配設パターンが挙げられる。
また、本発明のコンクリート平板は、電気ヒーター線を内蔵することができる。電気ヒーター線としては、ニッケルクロム合金線、銅ニッケル合金線等が挙げられる。電気ヒーター線を内蔵したコンクリート平板では、電気ヒーター線に通電することにより、コンクリート平板表面温度を高めることができる。
電気ヒーター線の配設パターンは、特に限定するものではなく、従来から知られている配設パターンを利用できる。
【0037】
本発明のコンクリート平板の製造方法について説明する。
配合物の混練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、(a)水、減水剤以外の材料を予め混合して、プレミックス材を調製しておき、該プレミックス材、水及び減水剤をミキサに投入し、混練する方法、(b)粉末状の減水剤を用意し、水以外の材料を予め混合して、プレミックス材を調製しておき、該プレミックス材及び水をミキサに投入し、混練する方法、(c)各材料を各々個別にミキサに投入し、混練する方法、等を採用することができる。
混練に用いるミキサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例えば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
混練後、配合物を所定の型枠(コンクリート平板の片面に凹凸を形成することのできる型枠)に流し込んで養生することにより、本発明のコンクリート平板が得られる。パイプや電気ヒーター線を内蔵させる場合は、前記型枠内にパイプや電気ヒーター線を設置し、配合物を該型枠に流し込めばよい。
前述したように、本発明で用いる配合物は、0打フロー値が230mm以上と流動性に優れ、自己充填性を有するので、コンクリート平板の製造(特に成形)を容易に行なうことができる。
なお、養生方法は、特に限定されるものではなく、気中養生や蒸気養生等を行なえばよい。
【0038】
本発明のコンクリート平板の利用について説明する。
例えば、従来の2層型の融雪システム(前記特許文献1)の歩道の上層部として敷設した場合(凹凸を有する面が路面となるように敷設する)、下層(熱源)から路面への伝熱効率が改良され、路面温度の立ち上がりも早く、エネルギー消費を低下させるなどランニングコストを低減することができる。
また、例えば、温泉地のような地熱が比較的高い地域では、その地面を熱源とし、その上にコンクリート平板を敷設(凹凸を有する面が路面となるように敷設する)し歩道としても融雪が可能である。
さらに、歩道以外の適用例として、例えば、降雪地方のビルや家屋の屋上の屋根材として本発明のコンクリート平板を用いた場合(凹凸を有する面を上側となるようにする)は、室内暖房を熱源とした屋上の融雪システムとなる。
【0039】
パイプを内蔵したコンクリート平板では、前述したように、パイプ内に液体や蒸気等を流すことにより、コンクリート平板表面温度を任意に変えることができるので、例えば、パイプ内に10℃以上の液体等を流すことにより融雪ブロックとして使用することができる。また、パイプ内に15℃以上の液体等を流すことにより建築構造物の床、壁、天井等の暖房に使用することができる。さらに、パイプ内に30℃以下の液体等を流すことにより建築構造物の床、壁、天井等の冷房に使用することができる。
【0040】
電気ヒーター線を内蔵したコンクリート平板では、前述したように、電気ヒーター線に通電することにより、コンクリート平板表面温度を高めることができるので、融雪ブロックや、建築構造物の床、壁、天井等の暖房に使用することができる。
【0041】
なお、パイプや電気ヒーター線を内蔵したコンクリート平板では、例えば、融雪ブロックとして使用する場合は、凹凸を有する面が路面となるように敷設する。建築構造物の床、壁、天井等の冷暖房用に使用する場合は、凹凸を有する面が内面(室内側)となるように配置する。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
[1.使用材料]
以下に示す材料を使用した。
(1)セメントA;低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積3200cm/g)
セメントB;普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積3300cm/g)
(2)微粒子;シリカフューム(BET比表面積10m/g)
(3)無機粒子A;石英粉末(ブレーン比表面積7500cm/g)
(4)無機粒子B;石英粉末(ブレーン比表面積4000cm/g)
(5)骨材A;珪砂(最大粒径0.6mm、75μm以下の粒子の含有量0.3質量%)
骨材B;陸砂(最大粒径5.0mm、F.M.2.80)
骨材C;砕石(最大粒径20mm、F.M.6.00)
(6)金属繊維;鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:13mm)
(7)減水剤A;ポリカルボン酸系高性能AE減水剤
減水剤B;リグニンスルホン酸系AE減水剤
(8)水;水道水
前記材料を用いた実施例1〜3の配合条件を表1に、比較例1の配合条件を表2に示す。
【0043】
【表1】
Figure 2004284913
【0044】
【表2】
Figure 2004284913
【0045】
[2.実施例の配合物(モルタル)の調製及び評価]
各材料を個別に二軸練りミキサに投入し、混練した。混練後、次のように配合物及び硬化体の物性を測定し評価した。
(1)フロー値
「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した。
(2)200mm到達時間
上記フロー試験において、フロー値が200mmに達するまでの時間を測定した。
(3)圧縮強度
各混練物をφ10×20cmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3本)を作製した後、「JIS A 1108(コンクリートの圧縮試験方法)」に準じて、該硬化体の圧縮強度を測定した。硬化体(3本)の測定値の平均値を圧縮強度とした。
(4)曲げ強度
各混練物を10×10×40cmの型枠内に流し込み、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3本)を作製した後、「JIS A 1106(コンクリートの曲げ強度試験方法)」に準じて、該硬化体の曲げ強度を測定した。載荷条件は、下支点間距離30cm、上支点間距離10cmの4点曲げとした。硬化体(3本)の測定値の平均値を曲げ強度とした。
(5)熱伝導率
各混練物を用いて図7に示すような鋼管を内蔵した円筒供試体(φ20×40cm)を作製し(養生は、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した)、その上面および下面に断熱材を貼付したのち、該円筒供試体を精密冷水槽および制御測定装置((株)チノー社製)内に設置した(水槽内には水を満たした)。
そして、該鋼管内に直径1.6cmの電気ヒーターを配設したのち、一定電力(90W)を供給し、円筒供試体中心部と外面の温度が平衡状態になったとき、両者の温度を測定し、前記(1)式から熱伝導率を算出した。
結果を表3に示す。
【0046】
[3.比較例の配合物(コンクリート)の調製及び評価]
各材料を個別に二軸練りミキサに投入し、混練した。混練後、次のように配合物及び硬化体の物性を測定し評価した。
(1)スランプ
「JIS A 1101(コンクリートのスランプ試験方法)」に準じて測定した。
(2)圧縮強度、曲げ強度、熱伝導率
前記実施例と同様に測定した。
結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
Figure 2004284913
【0048】
[4.実施例の配合物を用いたコンクリート平板の製造]
実施例1〜3の各混練物を用いて、片面に断面が台形の長尺のリブを縦方向に多数平行に形成した縦3m×横1m×厚さ7cmのコンクリート平板を製造した(養生は、20℃で48時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生した)。片面に形成したリブ(断面形状が台形)の大きさは、上辺2mm、下辺3mm、高さ1mmとした。また、リブ間の距離は2mmとした。該コンクリート平板には、図6に示すようにスチールパイプ(φ16.8mm)をかぶり厚さが2.5cmとなるように内蔵させた。
なお、製造したコンクリート平板においては、リブを形成した面の表面積は、リブを形成しない場合の表面の表面積の1.17倍である。
【0049】
[5.比較例の配合物を用いたコンクリート平板の製造]
比較例1の混練物を用いて、コンクリート平板の厚さを12cmに、スチールパイプのかぶり厚さを5.0cmに、した以外は前記実施例と同様にコンクリート平板を製造した。
【0050】
[6.コンクリート平板の評価]
各コンクリート平板を屋外に敷設(リブを形成した面を上側となるように敷設する)後、自然降雪高さが20cmに達した後、該コンクリート平板上にそれ以上降雪しないように処置を施した。
その後、スチールパイプ内に20℃の不凍液を流し(図6の5Aより不凍液を流し込み、5Bより排出させる)、30分、60分、120分、180分、240分経過後のコンクリート平板上側表面の中心点(対角線の交点)の温度を測定した。また、雪の単位時間当りの高さ減少量も測定した。
結果を表4に示す。
【0051】
【表4】
Figure 2004284913
【0052】
表4より、本発明のコンクリート平板は、表面温度の立ち上がりが早く、融雪機能が優れていることが分かる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコンクリート平板は、流動性に優れる配合物を用いるので、その製造を容易に行なうことができる。また、本発明のコンクリート平板は、高強度および高熱伝導率を具備する硬化体からなり、かつ、片面に凹凸が形成されているので、表面温度の立ち上がり等を促進させ、熱効率を向上(エネルギー消費を抑制)させることができる。
従って、本発明のコンクリート平板を、融雪用に使用した場合は、路面温度の立ち上がりを促進して降雪・凍結を防止し、加熱に要するエネルギー消費を低減することができる。また、建築構造物の床、壁、天井等の冷暖房に使用した場合は、効率的な冷暖房をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の形状の1例を示す部分斜視図である。
【図2】本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の断面形状の1例を示す部分断面図である。
【図3】本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の断面形状の1例を示す部分断面図である。
【図4】本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の断面形状の1例を示す部分断面図である。
【図5】本発明に係わるコンクリート平板の凹凸面の形状の他の例を示す図である。
【図6】実施例で使用したコンクリート平板のスチールパイプの配設パターンを示す図である。
【図7】本発明の材料で製造した硬化体の熱伝導率を測定するための円筒供試体の模式図である。
【符号の説明】
1 コンクリート平板
2 長尺のリブ
3 短尺のリブ
4 スチールパイプ
5A 不凍液入口
5B 不凍液出口
6 円筒供試体
7 鋼管
8 熱電対

Claims (4)

  1. (A)ブレーン比表面積2500〜5000cm/gのセメント100質量部と、(B)BET比表面積5〜25m/gの微粒子10〜40質量部と、(C)ブレーン比表面積2500〜30000cm/gで、かつ上記セメントよりも大きなブレーン比表面積を有する無機粒子15〜55質量部と、(D)減水剤と、(E)水とを含む配合物の硬化体からなるコンクリート平板であって、その厚さが7cm以下であり、かつ、その片面に凹凸が形成されていることを特徴とするコンクリート平板。
  2. 上記無機粒子(C)が、ブレーン比表面積5000〜30000cm/gの無機粒子A10〜50質量部と、ブレーン比表面積2500〜5000cm/gの無機粒子B5〜35質量部とからなる請求項1記載のコンクリート平板。
  3. パイプを内蔵する請求項1又は2記載のコンクリート平板。
  4. 電気ヒーター線を内蔵する請求項1又は2記載のコンクリート平板。
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