JP2004284551A - 車両用シートのシートロック解除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の前面衝突時に確実にシートを後退でき、後方から追突された場合におけるシートの後退を防止する。
【解決手段】フロア上に車両の進行方向に延びてロアレール16a,16bが配設され、ロアレールに対向するようにシートクッション13aに固定されたアッパレール17a,17bがロアレールに前後方向に移動可能に取付けられる。アッパレールに被係止部材21が設けられ、被係止部材に対向するハウジング22がロアレールに設けられる。先端が被係止部材21に係止可能に構成された係止具31がハウジング22に没入可能に先端が突出して設けられ、所定値以上の衝撃力が前方及び後方からシート13に作用しないときに係止具31を没入不能にし、所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用したとき係止具の没入を許容するように制御する係止具制御手段32がハウジング22に内蔵される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の前面衝突時にシートのシートロックを自動的に解除する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用シートのシートロック解除装置として、フロア上に車両の進行方向に延びて配設されたロアレールに対向するようにシートクッションに固定されたアッパレールをそのロアレールに前後方向に移動可能に取付け、アッパレールを前進させる方向に付勢する弾性体を設けるとともに、アッパレール又はロアレールに複数の被係止部を設け、その被係止部に選択的に係止可能に構成されアッパレールが弾性体の付勢力に抗して後退するのを許容しかつ弾性体の弾性力により前進するのを阻止する係止具を備える装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置では、車両が前面衝突して車両の前面が車室に進入することにより、シートクッションに所定値以上の後ろ向き荷重が作用すると、アッパレールが弾性体の弾性力に抗して後退し、クッションフレームがシートクッション及びシートバックとともに後方に移動することにより、運転者は衝突した車両から容易に脱出できるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−250435号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の車両用シートのシートロック解除装置では、車両に後方から他の車両が追突した場合にもシートクッションに所定値以上の後ろ向き荷重が作用し、クッションフレームがシートクッション及びシートバックとともに後方に移動してしまう不具合があった。
本発明の目的は、車両の前面衝突時に確実にシートを後退できるけれども、後方から追突された場合におけるシートの後退を防止し得る車両用シートのシートロック解除装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1、図5及び図10に示すように、フロア11a上に車両10の進行方向に延びて配設された一対のロアレール16a,16bと、一対のロアレール16a,16bにそれぞれ対向するようにシート13のシートクッション13aに固定され一対のロアレール16a,16bに前後方向に移動可能にそれぞれ取付けられた一対のアッパレール17a,17bと、アッパレール17a,17b又はロアレール16a,16bに設けられた被係止部材21と、被係止部材21に対向するようにロアレール16a,16b又はアッパレール17a,17bに設けられたハウジング22と、ハウジング22に没入可能に先端が突出して設けられ突出した先端が被係止部材21に係止可能に構成された係止具31と、ハウジング22に内蔵され所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用しないときに係止具31を没入不能にし、所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用したときのみ係止具31の没入を許容するように制御する係止具制御手段32とを備えたことを特徴とする車両用シートのシートロック解除装置である。
この請求項1に記載された車両用シートのシートロック解除装置では、車両10が前面衝突すると、係止具制御手段32は係止具31の没入を許容し、係止具31が没入することによりその係止具31と被係止部材21との係止状態は解除される。するとアッパレール17a,17bはロアレール16a,16bに対して後方向に移動できるので、車両10の前面の車室への侵入やエアバッグ等の膨張によりアッパレール17a,17bはシート13とともに後退する。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、係止具制御手段32は、係止具31の基端と基端に対向するハウジング22の内面との間の第1位置34と第1位置34の前方の係止具31の基端から外れたハウジング22内部の第2位置36を移動可能にハウジング22に収容された摺動駒33と、摺動駒33を第1位置34及び第2位置36に維持させるように付勢する維持スプリング37,38とを備え、維持スプリング37,38は所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用しないときに摺動駒33を第1位置34に維持させ、シート13に作用する前向き荷重が衝撃所定値以上になったときに摺動駒33の第1位置34から第2位置36への移動を許容するように調整されたことを特徴とする。
この請求項2に記載された車両用シートのシートロック解除装置では、車両10が前面衝突すると、係止具制御手段32の摺動駒33は維持スプリング37,38の付勢力に抗して第1位置34から第2位置36に移動する。摺動駒33が第2位置に移動すると係止具31の没入が許容され、係止具31が没入することによりその係止具31と被係止部材21との係止状態は解除される。
一方、車両10が後方から追突されても、係止具制御手段32の摺動駒33は第1位置34から第2位置36に移動することはない。従って、係止具31は没入不能な状態に維持され、シート13の後退は禁止される。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、係止具31はシート13に作用する荷重が前向きのときに没入不能にかつシート13に作用する荷重が後向きのときに没入可能にハウジング22に設けられ、ハウジング22に係止具31の先端を突出させるように係止具31を付勢するコイルばね40が設けられ、コイルばね40は所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用しかつ後向き荷重が通常走行所定値以上になったときに係止具31の没入を許容するように調整されたことを特徴とする。
この請求項3に記載された車両用シートのシートロック解除装置では、シート13に前向き荷重又は前向き加速度が作用してもアッパレール17a,17bがシート13とともに前進するのを防止できる。また、コイルばね40を備えるので、通常走行時に係止具31がハウジング22に没入することはなく、通常走行時にシート13が後方に移動することを防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図5〜図10に示すように、キャブオーバ型トラック10のキャブ11にはステアリングシャフトを回転可能に保持するステアリングコラム12に対向して運転席13が設けられ、この運転席13はシートロック解除装置14を介してフロア11aに取付けられる。運転席13は運転者の尻部を受けるシートクッション13aと、シートクッション13aの後端にリクライニングアジャスタ13bを介して取付けられ運転者の背部を受けるシートバック13cとを備える(図6、図7及び図10)。シートクッション13aの下部には丸パイプを四角枠状に形成したクッションフレーム13dが内蔵される(図5,図8及び図9)。シートロック解除装置14はフロア11a上にトラック10の進行方向に延びて配設された一対のロアレール16a,16bと、一対のロアレール16a,16bにそれぞれ対向するようにシートクッション13aにシートトラック19を介してそれぞれ固定された一対のアッパレール17a,17bと、アッパレール17aに設けられた被係止部材21と、ロアレール16aに設けられ被係止部材21に対向するように設けられたハウジング22とを備える(図5)。
【0009】
ロアレール16a,16bはフロア11a上にシートレッグ18及びシートブラケット20を介して取付けられる(図6及び図7)。ロアレール16a,16b及びアッパレール17a,17b間には単一のローラ収容部23と一対の鋼球収容部24,24とがそれぞれ形成される(図9)。ローラ収容部23には各アッパレール17a,17bにローラブラケット26を介して回転可能に取付けられたローラ27(図6、図7及び図9)が収容され、このローラ27がロアレール16a,16bのローラ転動面16c上を転動することによりアッパレール17a,17bがロアレール16a,16bの長手方向に沿って移動可能に構成される。ローラ27は一対のアッパレール17a,17bにそれぞれ2個ずつ取付けられる(図6及び図7)。一対の鋼球収容部24,24にはロアレール16a,16b及びアッパレール17a,17b間の幅方向及び鉛直方向のがたつきを防止する一対の鋼球28,28がそれぞれ収容される(図9)。
【0010】
シートトラック19は一対のアッパレール17a,17bの上面にリベット30(図8)によりそれぞれ固着された一対の下側レール19a,19bと、一対の下側レール19a,19bにそれぞれ対向するように第1及び第2連結ブラケット51,52(図5、図8及び図9)を介してシートクッション13aにそれぞれ固定された一対の上側レール19c,19dとを備える(図5〜図9)。下側レール19a,19b及び上側レール19c,19dはロアレール16a,16b及びアッパレール17a,17bとそれぞれ同一形状に形成され、下側レール19a,19b及び上側レール19c,19d間には上記ローラ収容部23及び鋼球収容部24と同一形状のローラ収容部19e及び鋼球収容部19fがそれぞれ形成される。またこれらの収容部19e,19fには上記ローラ27及び鋼球28と同一形状のローラ19g及び鋼球19hがそれぞれ収容される。
【0011】
ロアレール16a,16bのローラ転動面16cの前端及び後端にはアッパレール17a,17bの最も前進した位置及び最も後退した位置を決定する前進ストッパ(図示せず)及び後退ストッパ(図示せず)がそれぞれ突設され、下側レール19a,19bのローラ転動面19iの前端及び後端にも上側レール19c,19dの最も前進した位置及び最も後退した位置を決定する前進ストッパ(図示せず)及び後退ストッパ(図示せず)がそれぞれ突設される。
【0012】
図1〜図5に示すように、被係止部材21は一対のアッパレール17a,17bのうちの一方のアッパレール17aの内側面に長手方向に沿って設けられる。この被係止部材21にはレール17aの長手方向に所定の間隔をあけて複数の被係止部21aが形成される。また一対のロアレール16a,16bのうちの一方のロアレール16aの底面には保持具29の基端が固着され、この保持具29の他端に被係止部材21に対向するハウジング22取付けられる(図5〜図7)。このハウジング22には、係止具31が没入可能に先端が突出して設けられ、係止具31の突出した先端は被係止部材21に形成された被係止部21aに係止可能に構成される。被係止部21aは係止具31に対向する被係止部材21に形成された鋸歯状の凹部であり、この被係止部21aの後面21bは略車幅方向に延びる起立面に形成され、かつ前面21cは後方に向うに従ってなだらかに登る傾斜面に形成される。
【0013】
図1〜図4に示すように、ハウジング22に没入可能に設けられた係止具31の突出した先端は、その前面31aが傾斜して形成され、被係止部21aにその先端が進入した状態で被係止部21aの前面21cに面接触するように形成される。またハウジング22の内部には係止具31をその先端が突出するように付勢するコイルばね40が設けられる。係止具31の先端はこのコイルばね40の弾性力により被係止部材22の被係止部21aに選択的に係止するように構成される。またアッパレール17aに後向きの荷重F(図7)が作用すると、被係止部材21はアッパレール17aとともに後方に移動しようとする。すると図3に示すように、被係止部21aの傾斜した前面21cにより係止具31はコイルばね40の付勢力に抗してハウジング22に没入し、被係止部材21が後方に移動して係止具31の先端が今まで係止していた被係止部21a前方における次の被係止部21aに先端が対向した時点で図4に示すようにコイルばね40の付勢力により突出する。そしてその被係止部21aに係止具31の先端が係止する。即ち、被係止部材21及び係止具31は、アッパレール17a,17bが前進するのを防止する一方で、アッパレール17a,17bが後退するのを許容するように構成される。
【0014】
図1及び図2に示すように、ハウジング22の内部には、係止具制御手段32が設けられる。この実施の形態における係止具制御手段32は摺動駒33を備える。摺動駒33は係止具31の基端とその基端に対向するハウジング22の内面との間の図1に示す第1位置34と、その第1位置34の前方の係止具31の基端から外れたハウジング22内部の図2に示す第2位置36を移動可能にハウジング22に収容される。また、係止具制御手段32は、ハウジング22に収容されその摺動駒33を第1位置34及び第2位置36に維持させるように付勢する第1及び第2維持スプリング37,38を備える。第1及び第2維持スプリング37,38は摺動駒33に直接当接するボール37a,38aが先端に設けられ、そのボール37a,38aを介して摺動駒33をハウジング22の内面又は係止具31の基端に押し付けるように構成される。
【0015】
図1に示すように、摺動駒33を第1位置に維持させる第1維持スプリング37は、所定値以上の衝撃力が前方からシート13に作用しないときにその摺動駒33を第1位置34に維持させ、摺動駒33が第1位置34に位置する場合には、その摺動駒33の存在により係止具31はその没入が不能になるように構成される。一方、第1維持スプリング37は、シート13に作用する前向き荷重が衝撃所定値以上になったときに摺動駒33の第1位置34から第2位置36への移動を許容するように調整され、摺動駒33が第2位置36に位置する場合には、その摺動駒33が移動した空間に係止具31の基端が進入することによりその係止具31の没入が許容されるように構成される。そして、図2に示すように、第2維持スプリング38は、シート13に作用する前向き荷重が衝撃所定値以上になったときに第1位置34から第2位置36への移動した摺動駒33をその第2位置36に維持させるように調整される。
【0016】
図8に示すように、他方のアッパレール17bと他方の下側レール19bとの間には孔付プレート41が介装され、この孔付プレート41には上記レール17b,19bの長手方向に沿って多数の角孔41aが形成される。また他方の上側レール19dの上面にはハンドルホルダ42の基端が固着され、このハンドルホルダ42の先端はリング状に曲げられる。このハンドルホルダ42のリング状に曲げられた先端には調節ハンドル43が回動可能に挿入される。この調節ハンドル43には爪部材44の基端が固着され、この爪部材44の先端は上記多数の角孔41aに選択的に挿入可能に曲げられる。また調節ハンドル43には図示しないねじりコイルばねが巻回され、このばねは爪部材44を角孔41aに挿入する方向に調節ハンドル43を回転させるように付勢する。一方、図10に詳しく示すように、ステアリングコラム12は運転席13の前方のダッシュパネル46にコラムサポートブラケット47を介して支持され、ステアリングコラム12の上端から突出するステアリングシャフトにはステアリングホイール48が固着される。
【0017】
このように構成されたトラック用運転席のシートロック解除装置の動作を図1〜図4及び図11に基づいて説明する。
トラック10の通常走行時に運転席13には走行に伴う慣性力が作用する。この慣性力は衝撃的な荷重ではないため、係止具制御手段32における摺動駒33は第1維持スプリング37の付勢力により第1位置34に位置する。一方、トラック10が前面衝突すると、運転席13に衝撃的かつ大きな前向き荷重が作用する(図11の▲1▼の範囲)。すると、第1維持スプリング37の付勢力に抗して摺動駒33は図1に示す第1位置34から図2に示す第2位置36へ移動する。これにより係止具31の没入は許容されることになるけれども、被係止部材21及び係止具31によりアッパレール17a,17bが前進することは防止される。その後運転席13に作用する前向き荷重は減少して図11の▲2▼の範囲に移行する。しかし、第2維持スプリング38の付勢力により、第2位置36への移動した摺動駒33はその第2位置36に維持させられ、コイルばね40の付勢力により係止具31がハウジング22に没入することはなく、図11の▲2▼の範囲の荷重によりシート13が後方に移動することは防止される。
【0018】
トラック10が前面衝突すると、次にステアリングコラム12が後退してシートクッション13aに当接したり或いはエアバッグ(図示せず)が膨張したりすることにより、運転席13に後向き荷重が作用する(図51の▲3▼の範囲)。すると、被係止部材21はアッパレール17aとともに後方に移動しようとし、図3に示すように、被係止部21aの傾斜した前面21cにより係止具31はコイルばね40の付勢力に抗してハウジング22に没入する。すると、被係止部材21が後方に移動することは許容され、アッパレール17a,17bが運転席13とともにロアレール16a,16bに沿って後退する。この結果、トラック10の前面衝突時に確実に運転席13を後退でき、運転席13の着席者の脱出性を向上できる。またアッパレール17a,17bが運転席13とともに後退するに従って係止具31が順次前方の被係止部21aに係止していくので、アッパレール17a,17bは後退した位置に保持され、たとえ運転席13に再び前向き荷重が作用したとしても、運転席13が前進することはない。
一方、車両10が後方から追突された場合、運転席13に衝撃的かつ大きな前向き荷重が作用することはない。従って、係止具制御手段32の摺動駒33は第1位置34から第2位置36に移動することもない。よって、摺動駒33が第1位置34に位置することにより係止具31は没入不能な状態に維持される。この結果、車両10が後方から追突された場合のシート13の後退は禁止される。
【0019】
なお、この実施の形態では、車両としてキャブオーバ型トラックを挙げたが、乗用車又はその他の車両でもよい。
また、この実施の形態では、アッパレールに被係止部材を設け、ロアレールにハウジングを設けたが、ロアレールに被係止部材を設け、アッパレールにハウジングを設けてもよい。
また、この実施の形態では、シートとして運転席を挙げたが、助手席又はその他の座席でもよい。
また、この実施の形態では、アッパレールの上面にシートトラックを取付けたが、ロアレールの下面にシートトラックを取付けてもよい。
更に、この実施の形態では、係止具の向きを車幅方向にして示したが、この係止具の向きは上下方向でもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、アッパレール又はロアレールに設けられた被係止部材と、被係止部材に対向するようにロアレール又はアッパレールに設けられたハウジングと、ハウジングに没入可能に先端が突出して設けられ突出した先端が被係止部材に係止可能に構成された係止具と、ハウジングに内蔵され所定値以上の衝撃力が前方及び後方からシートに作用しないときに係止具を没入不能にし、所定値以上の衝撃力が前方からシートに作用したとき係止具の没入を許容するように制御する係止具制御手段とを備えたので、車両が前面衝突すると、係止具制御手段は係止具の没入を許容し、係止具が没入することによりその係止具と被係止部材との係止状態は解除される。これによりアッパレールはロアレールに対して後方向に移動できるので、車両の前面の車室への侵入やエアバッグ等の膨張によりアッパレールはシートとともに後退する。この結果、車両の前面衝突時に確実にシートを後退でき、シートの着席車の脱出性を向上でき、運転席のみならず助手席等についても本発明のシートロック解除装置を適用できる。
【0021】
この場合、係止具制御手段が、係止具の基端と基端に対向するハウジングの内面との間の第1位置と第1位置の前方の係止具の基端から外れたハウジング内部の第2位置を移動可能にハウジングに収容された摺動駒と、摺動駒を第1位置及び第2位置に維持させるように付勢する維持スプリングとを備え、維持スプリングを所定値以上の衝撃力が前方からシートに作用しないときに摺動駒を第1位置に維持させ、シートに作用する前向き荷重が衝撃所定値以上になったときに摺動駒の第1位置から第2位置への移動を許容するように調整すれば、車両の前面衝突時に、摺動駒が第2位置に移動することにより係止具と被係止部材との係止状態を確実に解除することができる。その一方で、車両が後方から追突された場合には運転席に衝撃的かつ大きな前向き荷重が作用することはないので、摺動駒は移動せず、係止具は没入不能な状態に維持され、車両が後方から追突された場合のシートの後退を禁止することができる。
【0022】
そして、シートに作用する荷重が前向きのときに没入不能にかつシートに作用する荷重が後向きのときに没入可能に係止具をハウジングに設け、そのハウジングに係止具の先端を突出させるように係止具を付勢するコイルばねを設け、後向き荷重が通常走行所定値以上になったときに係止具の没入を許容するようにコイルばねを調整すれば、シートに前向き荷重又は前向き加速度が作用してもアッパレールがシートとともに前進するのを防止できる。また、コイルばねを備えることにより、通常走行時にシートが後方に移動することを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シートのシートロック解除装置を示す図5のE−E線断面図。
【図2】その摺動駒が第1位置から第2位置に移動した状態を示す図1に対応する断面図。
【図3】その係止具がハウジングに没入し始めた状態を示す図1に対応する断面図。
【図4】その係止具が次の被係止部に係止した状態を示す図1に対応する断面図。
【図5】その車両用シートのシートロック解除装置を示す図6のA−A線断面図。
【図6】図10のB部拡大側面図。
【図7】アッパレールがシートとともに後方に移動した状態を示す図6に対応する側面図。
【図8】図6のC−C線断面図。
【図9】図6のD−D線断面図。
【図10】前面衝突する前の状態を示す運転席を含むトラックのキャブの断面構成図。
【図11】そのトラックが前面衝突したときにシートに作用する荷重の変化を示す図。
【符号の説明】
10 トラック(車両)
11a フロア
13 運転席(シート)
13a シートクッション
14 シートロック解除装置
16a,16b ロアレール
17a,17b アッパレール
21 被係止部材
22 ハウジング
31 係止具
32 係止具制御手段
33 摺動駒
34 第1位置
36 第2位置
37,38 維持スプリング
40 コイルばね

Claims (3)

  1. フロア(11a)上に車両(10)の進行方向に延びて配設された一対のロアレール(16a,16b)と、
    前記一対のロアレール(16a,16b)にそれぞれ対向するようにシート(13)のシートクッション(13a)に固定され前記一対のロアレール(16a,16b)に前後方向に移動可能にそれぞれ取付けられた一対のアッパレール(17a,17b)と、
    前記アッパレール(17a,17b)又は前記ロアレール(16a,16b)に設けられた被係止部材(21)と、
    前記被係止部材(21)に対向するように前記ロアレール(16a,16b)又は前記アッパレール(17a,17b)に設けられたハウジング(22)と、
    前記ハウジング(22)に没入可能に先端が突出して設けられ突出した先端が前記被係止部材(21)に係止可能に構成された係止具(31)と、
    前記ハウジング(22)に内蔵され所定値以上の衝撃力が前方から前記シート(13)に作用しないときに前記係止具(31)を没入不能にし、所定値以上の衝撃力が前方から前記シート(13)に作用したときのみ前記係止具(31)の没入を許容するように制御する係止具制御手段(32)と
    を備えたことを特徴とする車両用シートのシートロック解除装置。
  2. 係止具制御手段(32)は、係止具(31)の基端と前記基端に対向するハウジング(22)の内面との間の第1位置(34)と前記第1位置(34)の前方の前記係止具(31)の基端から外れた前記ハウジング(22)内部の第2位置(36)を移動可能に前記ハウジング(22)に収容された摺動駒(33)と、前記摺動駒(33)を前記第1位置(34)及び第2位置(36)に維持させるように付勢する維持スプリング(37,38)とを備え、
    前記維持スプリング(37,38)は所定値以上の衝撃力が前方から前記シート(13)に作用しないときに前記摺動駒(33)を前記第1位置(34)に維持させ、前記シート(13)に作用する前向き荷重が衝撃所定値以上になったときに前記摺動駒(33)の第1位置(34)から第2位置(36)への移動を許容するように調整された請求項1記載の車両用シートのシートロック解除装置。
  3. 係止具(31)は前記シート(13)に作用する荷重が前向きのときに没入不能にかつ前記シート(13)に作用する荷重が後向きのときに没入可能にハウジング(22)に設けられ、前記ハウジング(22)に前記係止具(31)の先端を突出させるように前記係止具(31)を付勢するコイルばね(40)が設けられ、
    前記コイルばね(40)は所定値以上の衝撃力が前方から前記シート(13)に作用しかつ後向き荷重が通常走行所定値以上になったときに前記係止具(31)の没入を許容するように調整された請求項1又は2記載の車両用シートのシートロック解除装置。
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