JP2004284343A - 熱転写用インクリボンのインク回収装置及びインク回収方法 - Google Patents

熱転写用インクリボンのインク回収装置及びインク回収方法 Download PDF

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裕之 山下
Masafumi Hayashi
雅史 林
Kazunori Yokouchi
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Abstract

【課題】大量の熱転写用インクリボンを、一括して処理可能にする。
【解決手段】熱転写用インク(熱転写インク層)が基材11に塗布されたインクフィルム10が巻かれた状態のインクリボン10Aから、熱転写用インクを回収する装置であって、投入部1から投入されたインクリボン10Aを予備加熱するプレヒート部20と、そのインクリボン10Aを本加熱する加熱部5と、投入部1から投入されたインクリボン10Aを加熱する加熱部5と、加熱部5で加熱したインクリボン10Aを加圧する加圧ローラ又は加圧板などの加圧部6と、加圧部6の表面に付着した熱転写用インクを掻き取る掻き取り部7と、掻き取った熱転写用インクInを回収する回収部8と、加圧部6で熱転写用インクが絞り取られたインクリボン10Bを排出する排出部9等とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写用インクが基材に塗布されたインクフィルムから、熱転写用インクを回収して、回収インク・紙管の再利用をするのに適した熱転写用インクリボンのインク回収装置及びインク回収方法関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(熱転写用インクリボン)
図7〜10は、一般的な熱転写用インクリボンの層構成を示す図である。
図7の熱転写用インクリボン10は、基材11の一方にアンダーコート層12と、熱溶融性インキ層13と、基材11の他方に耐熱層14とが積層されたものである。図8に示すように、図7のアンダーコート層12を抜いた熱転写用インクリボンもある。
また、図7は、転写する層が熱溶融インキ層13のみのタイプであるが、複数層からなる熱転写用インクリボンもある。例えば、図9に示すように、基材11の一方に剥離層15と、熱溶融性インキ層13と、接着層16と、基材11の他方に耐熱層14とが積層された熱転写用インクリボンや、図10に示すように、基材11の一方に熱溶融性インキ層13と、接着層16と、基材11の他方に耐熱層14とが積層された熱転写用インクリボンからなるタイプもある。
【0003】
(基材)
基材11は、一般的な熱転写シートに使用されていると同じ基材がそのまま用いられており、好ましい基材11の具体例としては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィルム、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等があり、又、これらを複合した基材であってもよい。特に好ましい基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
この基材11の厚さは、その強度及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変更することができるが、その厚さは、好ましくは、例えば、2〜25μmである。
【0004】
(アンダーコート層)
アンダーコート層12は、基材11の一方の表面に形成され、印字の時に熱溶融性インキ層13と一体とならず、転写しないものである。このようなアンダーコート層12を構成する材料は、基材と密着性の良好なバインダー、着色剤等である。
【0005】
バインダーとして用いられる樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、エーテル系樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂等の一般的な印刷インキに用いられるバインダー樹脂の中から適宜選択することができる。
【0006】
また、着色剤は、従来公知の無機顔料および有機顔料を用いることができ、例えば、カーボンブラック、アリニンブラック、鉄黒、アルミニウムペースト、フタロシアニン系顔料等の隠蔽力の大きな着色剤が挙げられる。ただし、熱溶融性インキ層の色相や厚みによっては、これらに限定されるものではなく、各種無機顔料、有機顔料が選択できる。
さらに、基材とアンダーコート層12との密着性を向上させるために、架橋剤としてポリイソシアネート等を添加してアンダーコート層12を形成してもよい。
【0007】
このようなアンダーコート層12は、2g/m以下、好ましくは0.2〜2g/mであることが望ましい。
【0008】
アンダーコート層12に帯電防止機能を付与するために導電性粉体を含有させてもよい。用いられる導電性粉体としては、カーボンブラックや、ニッケル、鉄、アルミニウム、スズ、チタン、亜鉛、モリブデン等の金属粉、または、これらの酸化物等を挙げることができる。このような導電性粉体は、アンダーコート層中に20〜90重量の範囲で含有させることができる。
【0009】
上述のようなアンダーコート層12は、上記のようなバインダー、着色剤と、これに必要に応じて、分散剤、レベリング剤、体質顔料等の種々の添加剤を加え、水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整したアンダーコート層形成用塗工液を、従来公知のグラビアコート、ダイコート、スクリーンコート等の方法で塗布、乾燥することにより形成することができる。
【0010】
(熱溶融性インキ層)
この熱転写シート10は、基材11の一方の面に熱溶融性インキ層13を設けたものである。
熱溶融性インキ層13は、従来公知の着色剤とバインダーよりなり、必要に応じて鉱物油、植物油、ステアリン酸等の高級脂肪酸、可塑剤、熱可塑性樹脂、充填剤等の種々の添加剤を加えたものが使用される。
バインダーとして用いられるワックス成分としては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが用いられる。
この中で、特に融点が60℃以上で、85℃以下のワックスが好ましい。60℃以下であると、50℃の保存性に問題が生じ、又、85℃以上であると感度不足になる。なお、ここで、融点測定は、全て示差走査熱量計(DSC)で測定することができる。
【0011】
バインダーとして用いられる樹脂成分としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等が挙げられるが、特に、従来より感熱接着剤として使用されている比較的低軟化点、例えば、60〜85℃の軟化点を有するものが好ましい。
【0012】
着色剤としては、公知の有機又は無機の顔料或いは染料の中から適宜選択することができ、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱等により変色、退色しないものが好ましい。また、加熱により発色する物質や、被転写体の表面に塗布されている成分と接触することにより発色するような物質であってもよい。さらに、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の着色剤を使用することができる。
さらに、熱溶融性インキ層13に、良好な熱伝導性及び熱溶融転写性を与えるため、バインダーの充填剤として熱伝導性物質を配合してもよい。このような充填剤としては、例えば、カーボンブラック等の炭素質物質、アルミニウム、銅、酸化錫、二硫化モリブデン等の金属および金属化合物等がある。
【0013】
熱溶融性インキ層13の形成は、上述したような着色剤成分とバインダー成分と、さらに、必要に応じて水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整した熱溶融性インキ層形成用塗工液を、従来公知のホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で行う。また、水系又は非水系のエマルジョン塗液を用いて形成する方法もある。
熱溶融性インキ層13の厚みは、必要な印字濃度と熱感度との調和がとれるように、決定すべきであって、固形分で0.1〜30g/mの範囲、好ましくは、1〜20g/m 程度が、好ましい。
【0014】
(耐熱層)
基材11として熱に弱い材料を用いる場合に、サーマルヘッドに接する側の熱転写シート表面に、サーマルヘッドの滑り性をよくし、かつ、スティッキングを防止する耐熱層14を設けられている。耐熱層14は、耐熱性のある樹脂と熱離型剤又は滑剤の働きをする物質とを基本的な構成成分とする。
このような耐熱層14を設けることによって、熱に弱いプラスチックフィルムを基材11とした熱転写シート10においても、スティッキングが起こることなく熱印字が可能であって、プラスチックフィルムの持つ切れにくさ、加工のし易さ等のメリットが生かせる。
【0015】
この耐熱層14は、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加したものを、好適に使用し、形成される。
耐熱層14に使用されるバインダー樹脂は、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレタン樹脂等が、挙げられる。
【0016】
これらの中で、数個の反応性基、例えば、水酸基を有しているものを使用し、架橋剤として、ポリイソシアネートなどを併用して、架橋樹脂を使用することが好ましい。
耐熱層14を形成する手段は、上述したように、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加した材料を、適当な溶剤中に溶解又は分散させて、塗工液を調整し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバー等の慣用の塗工手段により、塗工し乾燥するものである。
耐熱層14の厚みは、0.1〜1.0g/ m 程度が望ましい。
【0017】
(剥離層)
剥離層15は、基材11の一方の表面に形成され、熱転写時に溶融して熱溶融性インキ層13の剥離性をよくし、転写後は、転写画像の表面に少なくとも一部が熱溶融性インキ層13と共に転写され、熱溶融性インキ層13の保護層、特に、転写画像に良好な滑り性を与えて、転写画像の耐擦過性を向上させる作用をする。
通常先ず、基材11の一方の面に剥離層15を形成する。この剥離層15は、例えば、剥離性に優れたアクリル樹脂、シリコーン樹脂、弗素樹脂、シリコーン或は弗素で変性した各種の樹脂が使用できるが、好ましいものは、ワックスである。
【0018】
このワックスは、印字時に溶融して剥離性を発揮する各種のワックスが好ましい。好適に使用されるワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。
特に好ましいワックスは、比較的融点が高くかつ溶剤に溶けにくいマイクロクリスタリンワックス及びカルナバワックス等である。
【0019】
剥離層15は、上述したようなワックスを主体にして、熱可塑性樹脂や、タルク、シリカ、カオリン等の無機フィラー、ポリスチレン系やアクリル系等の有機フィラーや、各種添加剤を、基材11との密着性、印字の解像度向上等の理由により、転写性を阻害しない範囲で添加することができる。
但し、剥離層15中のワックス材料の含有割合は、50質量%以上、好ましくは80質量%以上がよい。
剥離層15は、熱転写シート10の感度を低下させることがないように薄い層、例えば、ホットメルトコート法、ソルベントコート法、エマルジョンコート法等で、乾燥状態で0.1〜2g/m 程度の厚みで形成することができる。
【0020】
(接着層)
この熱転写シート10は、熱溶融性インキ層13の上に接着層16が設けられている。
接着層16は、表面平滑性の低い用紙に対する転写性を向上させたり、着色剤としての顔料を含まない構成で、実質的に無色透明な層とすることにより、被転写体と熱転写シート10との印字搬送時の擦れによる被転写体の表面汚れを防止することができる。
この接着層16は、サーマルヘッド、レーザー等の加熱により、軟化して接着性を発揮する熱可塑性樹脂を主体とし、得られる熱転写シートをロール状に巻き取ったとき、ブロッキングを防止するために、ワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル及び塩、フッ素樹脂や無機物質のフィラーのようにブロッキング防止剤を添加することができる。
【0021】
熱可塑性樹脂として、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(EEA)、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロースまたはポリアセタールなどが挙げられ、特に従来感熱接着剤として使用されている比較的低軟化点、例えば、50〜150℃の軟化点を有するものが好ましい。
【0022】
接着層16の形成は、上記熱可塑性樹脂と添加剤を適当な有機溶剤又は水に溶解又は分散した接着層形成用塗工液を、従来公知のホットラッカーコート、グラビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート等の方法により、乾燥状態で厚さ0.05〜5g/mを設けるものである。
乾燥塗膜の厚さが、0.05g/m未満の場合には、受像シート及び熱溶融性インキ層13との接着性が劣り、印字の際に転写不良となる。また、厚さが5g/mを越えた場合には、印字時の転写感度が低下し、満足のいく印字品質が得られない。
【0023】
この熱転写用インクリボン10は、受像シートに密着させて、サーマルヘッドで熱転写することにより、受像シートに画像を転写するが、転写に使用されなかったインクは、そのまま廃棄されていた。
また、熱転写用インクリボン製造時に発生する破材なども同様に廃棄されており、資源の有効利用の観点からインクを回収することが強く望まれている。
【0024】
この問題を解決するために、「熱転写装置の下流に熱転写後の転写シートのインク層を加熱溶融させる加熱器を設けると共に、溶融したインクを掻取る掻取り刃を転写シートに当接して設け、更に掻取ったインクを収集する収集容器を設けた」感熱転写シートのインク回収装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0025】
【特許文献1】
実開昭62−11651号
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の技術では、熱転写装置の下流で感熱転写シートを給送しながら回収するので、熱転写装置に取り付けられていないと、使用できないばかりでなく、感熱転写シートを給送しながらの処理であるから、処理時間がかかるという問題があった。
【0027】
本発明の課題は、大量の熱転写用インクリボンを、一括して処理可能な熱転写用インクリボンのインク回収装置及びインク回収方法を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、熱転写用インクが基材フィルムに塗布されたインクフィルム巻かれた状態のインクリボン、又は、インクフィルムの破材から、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収装置であって、前記インクリボンを加熱する加熱部と、前記加熱部で加熱したインクリボンを加圧する加圧部と、を備えた熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0029】
請求項2の発明は、請求項1に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加圧部の圧力が10N/cm 以上であることを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0030】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加熱部の温度が50℃以上であることを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0031】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記熱転写用インクの回収率が50〜100%であることを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0032】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記熱転写用インクリボンを一括して搬送する搬送部を備え、前記加圧部は、複数を一括して加圧処理を行うことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0033】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加圧部は、加圧ローラを備え、前記加圧ローラの表面に付着した前記熱転写用インクを掻き取る掻き取り部を備えたことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0034】
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加圧部は、加圧板を備えたことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0035】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加圧部及び/又は前記加熱部の上流に、前記インクリボンから芯管を分離する芯管分離部を備えたことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0036】
請求項9の発明は、請求項8に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記芯管分離部は、温度差のある状態の変化を、少なくとも1回行うことにより、前記インクフィルムと前記芯管との熱収縮差を利用して、前記芯管を分離することを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
【0037】
請求項10の発明は、熱転写用インクが基材フィルムに塗布されたインクフィルムが巻かれた状態のインクリボン、又は、インクフィルムの破材から、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収方法であって、前記インクリボンを加熱する加熱工程と、前記加熱工程で加熱したインクリボンを加圧する加圧工程と、を備えた熱転写用インクリボンのインク回収方法である。
【0038】
請求項11の発明は、熱転写用インクが基材フィルムに塗布されたインクフィルムが芯管に巻かれた状態のインクリボンから、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収方法であって、前記インクリボンから芯管を分離する芯管分離工程と、前記芯管分離工程で芯管を分離されたインクリボンを加熱する加熱工程と、前記加熱工程で加熱したインクリボンを加圧する加圧工程と、を備えた熱転写用インクリボンのインク回収方法である。
請求項12の発明は、請求項11に記載の熱転写用インクリボンのインク回収方法において、前記芯管分離工程は、温度差のある状態の変化を、少なくとも1回行うことにより、前記インクフィルムと前記芯管との熱収縮差を利用して、前記芯管を分離すること、を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収方法である。
【0039】
請求項13の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記加熱部及び前記加圧部の上流にプレヒート部を備えたことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
請求項14の発明は、請求項13に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記プレヒート部の温度が50℃以上であることを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
請求項15の発明は、請求項14に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、前記プレヒート部の温度が前記加熱部の処理時の温度よりも低いことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置である。
請求項16の発明は、請求項10に記載の熱転写用インクリボンのインク回収方法において、前記加熱工程及び前記加圧工程の上流にプレヒート工程を備えたことを特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収方法である。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の実施の形態について、さらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第1実施形態を示す模式図である。
第1実施形態のインク回収装置Aは、熱転写用インクが基材11に塗布されたインクフィルム10が巻かれた状態のインクリボン10Aから、熱転写用インクを回収する装置であって、投入部1から投入されたインクリボン10Aを加熱する加熱部5と、加熱部5で加熱したインクリボン10Aを加圧する加圧ローラ(加圧部)6と、加圧ローラ6の表面に付着した熱転写用インクを掻き取る掻き取り部7と、掻き取った熱転写用インクInを回収する回収部8と、加圧ローラ6で熱転写用インクが絞り取られたインクリボン10Bを排出する排出部9等とを備えている。
【0041】
加熱部5の温度は、50℃以上であることが好ましい。
また、加圧ローラ6の圧力は、10N/cm 以上であることが好ましい。なお、熱転写用インクリボンを一括して搬送するベルトコンベア等の搬送部(不図示)を備えており、このため、加圧ローラ6は、複数を一括して加圧処理を行うことができる。このようにすれば、熱転写用インクの回収率が50〜100%とすることが可能となる。
【0042】
ここで、熱転写用インクリボンは、使用済みのインクリボンだけでなく、未使用のインクリボン及びインクリボン製造工程における破材の熱転写インクリボンについても含まれる。
また、回収する熱転写用インクの主成分は、図7で説明した一般的な熱転写用インクリボン10の層構成中の熱転写用インク層13を指す。
【0043】
本実施形態によれば、多量のインクフィルム10が巻かれた状態のインクリボン10Aから、一括して、熱転写用インクを回収することができる。
【0044】
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態に係る熱転写用インクリボンのインク回収装置の加圧板加圧装置を示す図である。
なお、以下に示す各実施形態では、前述した第1実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図示を適宜省略する。
第2実施形態のインク回収装置Bは、第1実施形態のインク回収装置Aの加圧ローラ6の替わりに、加圧板加圧装置60を用いたものである。
【0045】
この加圧板加圧装置60は、フレーム61と、フレーム61に取り付けられた油圧シリンダ62と、油圧シリンダ62によって加圧される加圧板63A,63Bと、加圧板63Bの下側に配置されたヒータ64と、回収されたインクInを収容するパン65と、パン65の外周を加熱するヒータ66等を備えている。
本実施形態によれば、回収対象が多種多様な形状に対応することができる。
【0046】
(第3実施形態)
図3は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第3実施形態を示す模式図である。
第3実施形態のインク回収装置Cは、第1実施形態の加熱部5と加圧部6とを兼ね備えた加熱・加圧ローラ56を設けたものである。また、加熱・加圧ローラ6の替わりに加熱・加圧板を用いてもよい。
本実施形態によれば、加熱・加圧ローラ56で、加熱処理と、加圧処理を同時に行うので、装置が簡素化できる。
【0047】
(第4実施形態)
図4は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第4実施形態を示す模式図である。
第4実施形態のインク回収装置Dは、インクリボン10Aの搬送方向を、縦方向(重力方向)にしたものであり、加圧ローラ6の表面に付着した熱転写用インクを掻き取り部7で掻き取る代わりに、加圧ローラ6で絞った熱転写用インクInを濾す濾し網7Dを設けたものである。また、加圧ローラ6の替わりに加圧板を用いてもよい。
本実施形態によれば、処理対象となるインクリボン10Aの流れを、重力方向としたので、熱転写用インクの回収が容易になった。
【0048】
(第5実施形態)
図5は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第5実施形態を示す模式図である。
第5実施形態のインク回収装置Eは、第4実施形態のインク回収装置Dに対して、第3実施形態と同様に、加熱部5と加圧部6とを、兼ね備えた加熱・加圧ローラ56を設けたものである。また、加熱・加圧ローラ56の替わりに加熱・加圧板を用いてもよい。
【0049】
(第6実施形態)
図6は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第6実施形態を示す模式図である。
第6実施形態のインク回収装置Fは、第1実施形態のインク回収装置Aの加熱部5の前に、加熱部2、冷却部3、紙管分離部(芯管分離部)4を設けたものである。
紙管分離部4は、加熱部2、冷却部3で温度差のある状態の変化を、少なくとも1回行うことにより、インクフィルムと芯管との熱収縮差を利用して、芯管を分離するようにしたものである。
【0050】
加熱部2の設定温度は、50〜120℃が好ましく、特に60〜80℃がより望ましい。それよりも高温に設定した場合は、加熱部2内で熱転写用インクリボンから熱転写用インクが加圧無しで流れ出してしまい、回収部8での回収率が低下してしまう。
加熱部2の設定時間は、3〜24時間と熱転写用インクリボンの巻長さにより異なる。この理由は、巻長さが長いほど巻芯まで熱が伝わり難いためである。
【0051】
冷却部3の設定温度は−20℃〜40℃が好ましく、特に−10℃〜25℃がより望ましい。また、冷却部3の設定時間は、2〜24時間と冷却部3の設定温度と熱転写用インクリボンの巻長さにより異なる。
【0052】
紙管分離部4では、常温の状態から、加熱部2と冷却部3とで、高温,常温(低温)とサイクルをかけることで、インクフィルムと紙管との収縮差を利用し、紙管端面に圧力をかけることによって、紙管が熱転写用インクリボンから抜け、インクフィルムと紙管と分離できる。
【0053】
本実施形態により、紙管分離部を設けたので、熱転写用インクの回収率を向上させるとともに紙管の再利用が可能になる。
【0054】
(第7実施形態)
図11は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第7実施形態を示す模式図である。
第7実施形態のインク回収装置Gは、第1実施形態のインク回収装置Aの加熱部5の上流にプレヒート部20を設けたものである。
このインク回収装置Gは、熱転写用インクが基材11に塗布されたインクフィルム10が巻かれた状態のインクリボン10Aから、熱転写用インクを回収する装置であって、投入部1から投入されたインクリボン10Aを予備加熱するプレヒート部20と、そのインクリボン10Aを本加熱する加熱部5と、加熱部5で加熱したインクリボン10Aを加圧する加圧ローラ(加圧部)6と、加圧ローラ6の表面に付着した熱転写用インクを掻き取る掻き取り部7と、掻き取った熱転写用インクInを回収する回収部8と、加圧ローラ6で熱転写用インクが絞り取られたインクリボン10Bを排出する排出部9等とを備えている。
【0055】
プレヒート部20に用いられる加熱装置には、熱を発する装置であれば特に規定は無く、特に電気加熱(電熱線、ヒーター)、燃焼加熱(ガスヒーター、オイルヒーター)、誘電加熱(マイクロ波、ミリ波)等が好ましい。また、これらの加熱装置を加熱部5に用いてもよい。
【0056】
プレヒート部20と加熱部5は、バッチ形式で個々に存在していても、同一部で仕切り板(不図示)で仕切られていてもよい。バッチ形式の場合には、プレヒート部20から加熱部5にインクリボンを搬送する手段としては、ハンドリングによる搬送、複数を一括または単数を順次搬送するベルトコンベア等(不図示)の搬送が望ましい。
【0057】
プレヒート部20の温度は、50℃以上が好ましく、加熱部5の温度は、50℃以上であることが好ましい。ただし、プレヒート部20は、加熱部5に対して予備加熱の意味合いが強いために、加熱部5よりも温度が低いことが特に望ましい。
【0058】
本実施形態によれば、プレヒート部20を設けたので、加熱部5によって熱転写インクリボンを処理するまでの時間が短縮される。
【0059】
(第8実施形態)
図12は、本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第8実施形態を示す模式図である。
第8実施形態のインク回収装置Hは、インクリボン10Aの搬送方向を、縦方向(重力方向)にしたものであり、投入部1から投入されたインクリボン10Aを予備加熱するプレヒート部20と、加圧ローラ6の表面に付着した熱転写用インクを掻き取り部7で掻き取る代わりに、加圧ローラ6で絞った熱転写用インクInを濾す濾し網7Dを設けたものである。また、加圧ローラ6の替わりに加圧板を用いてもよい。
【0060】
プレヒート部20と加熱部5が同一部で仕切り板(不図示)で仕切られている場合には、プレヒート部20が加熱部5よりも垂直方向に対して上部に存在していることが望ましく、仕切り板をはずすことによって、重力落下によりプレヒート部20から加熱部5にインクリボン10Aを搬送する。
【0061】
本実施形態によれば、プレヒート部20を設けたので、加熱部5によって熱転写インクリボンを処理するまでの時間が短縮されるとともに、処理対象となるインクリボン10Aの流れを、重力方向としたので、熱転写用インクの回収が容易になった。
【0062】
(第9実施形態)
図13は、第9実施形態に係る熱転写用インクリボンのインク回収装置の加圧板加圧装置を示す図である。
第9実施形態のインク回収装置Iは、第8実施形態のインク回収装置Hの加圧ローラ6の替わりに、加圧板加圧装置60を用いたものである。
【0063】
この加圧板加圧装置60は、フレーム61と、フレーム61に取り付けられた油圧シリンダ62と、油圧シリンダ62によって加圧される加圧板63A,63Bと、ボックスを加熱するために周囲に配置されたヒータ64と、回収されたインクInを収容するパン65と、パン65の外周を加熱するヒータ66等を備え、加熱加圧板の上流に予備加熱するプレヒート部20を備え、プレヒート部20と加熱加圧部間に熱転写用インクリボンを複数を一括または単数を順次搬送するベルトコンベア等の搬送部(不図示)を備えている。
本実施形態によれば、プレヒート部20を設けたので、加熱部によって熱転写インクリボンの処理するまでの時間が短縮されるとともに、回収対象が多種多様な形状に対応することができる。
【0064】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、紙管分離部4で、圧力をかける方法は、紙管端面を金属棒で突くほかに、手及びペンチで引きぬく等が挙げられる。
本発明の芯管の定義については、紙製の管だけでなく、プラスチックのコアについても対象となる。
また、熱転写用インクが基材に塗布されたインクフィルムが巻かれた状態のインクリボンから、熱転写用インクを回収する例で説明したが、インクフィルムの製造工程で両端を切断した耳の部分(破材)から、熱転写用インクを回収する場合も、本発明に含まれる。
【0065】
【実施例】
次に、具体的な実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
(実施例1〜5)
第2実施形態のインク回収装置Bを用いて、回収試験を実施した。
普通紙FAX用プリンタを用いて、転写部分が5%になるように印字した熱転写用インクリボン(幅220mm×巻長さ100m)を用意し、加圧部(加圧板加圧装置60の加圧板63)の圧力及び加熱部(ヒータ64)の温度を変化させて、熱転写用インクの回収率について測定を行った。
【0066】
熱転写用インクの回収率については、あらかじめ各層の塗布量を測定している熱転写用インクリボンを用い、回収装置Bへの投入前後の熱転写用インクリボンの重量差により算出した。
すなわち、熱転写インクリボンの総面積は、220mm×100m=22m であり、熱転写インクは5g/mであるため、110g含有されている。印字率が5%であるため、残量は104.5gとなり、回収された量より、回収率が計算される。
【0067】
ここで、実施例1〜5では、4.5μmのPETフィルムの一方の面に、耐熱層を0.1μmグラビア法によって塗布した。逆側に、アンダーコート層を0.2μm塗布し、その上に、熱転写インク層を5g/m 塗布した熱転写用インクリボンを使用した。
Figure 2004284343
【0068】
実施例1〜5及び比較例1〜2の圧力、温度条件と、そのときの回収率を、表1に示す。なお、加熱・加圧時間はすべて30分とした。
【0069】
【表1】
Figure 2004284343
【0070】
表1によれば、加圧部の圧力は、高いほど好ましいことがわかる。加熱部5の温度は、55〜150℃が好適であることがわかる。その結果、熱転写用インクの回収率が50.5〜97%となることがわかった。
【0071】
(実施例6)
第2実施形態の回収装置Bを用いて、回収試験を実施した。
熱転写用インクリボン製造時に発生する破材(幅10mm×巻長さ15, 000m)を用意し、加圧板加圧装置60の加圧板63の圧力を、1000N/cm 、ヒータ64の温度を150℃にした結果、回収率は95%であった。
【0072】
(実施例7)
第1実施形態の回収装置Aを用いて、回収試験を実施した。
普通紙FAX用プリンタを用いて、転写部分が5%になるように印字した熱転写用インクリボン(幅220mm×巻長さ100m)を用意し、加圧部の加圧ローラ6の圧力を、1000N/m 及び加熱部7の温度を150℃、速度を1m/minで実施した。その結果、回収率は81%であった。
【0073】
(実施例8)
第6実施形態の回収装置Fを用いて、回収試験を実施した。
普通紙FAX用プリンターを用いて、転写部分が5%になるように印字した熱転写用インクリボン(幅220mm×巻長さ100m)を用意し、加熱部2を80℃、冷却部3をー5℃にして、紙管を分離した後に、加圧部の加圧ローラ6の圧力を、1000N/cm 及び加熱部7の温度を150℃で行った。その結果、熱転写用インクの回収率は、95%であった。
【0074】
(実施例9〜13)
第7実施形態のインク回収装置を用いて、回収試験を実施した。
普通紙FAX用プリンタを用いて、転写部分が5%になるように印字した熱転写用インクリボン(幅220mm×巻長さ100m)を用意し、加熱部(ヒータ64)及びプレヒート部20の温度を変化させて、熱転写用インクの回収率について測定を行った。
【0075】
熱転写用インクの回収率算出法、塗布方法は実施例1〜5と同様の方法で行った。
実施例9〜13及び比較例3〜6の加熱部5の温度・時間、プレヒート部20の温度・時間と、そのときの回収率を、表2に示す。加圧した圧力はすべて1000N/cmとした。
【0076】
【表2】
Figure 2004284343
【0077】
表1、2によれば、プレヒート部20の温度は、加熱部5の温度を超えなければ高いほど、プレヒート時間は長いほど好ましく、50℃以上が好適であることがわかる。またプレヒートを行うことで全体の回収時間の短縮を図れた。
【0078】
(実施例14)
第8実施形態の回収装置Hを用いて、回収試験を実施した。
普通紙FAX用プリンタを用いて、転写部分が5%になるように印字した熱転写用インクリボン(幅220mm×巻長さ100m)を用意し、加圧部の加圧ローラ6の圧力を、1000N/m 及び加熱部7の温度を150℃、プレヒート部20の温度を130℃、速度を1m/minで実施した。その結果、回収率は83%であった。
【0079】
(実施例15)
第9実施形態の回収装置Iを用いて、回収試験を実施した。
熱転写用インクリボン製造時に発生する破材(幅10mm×巻長さ15, 000m)を用意し、加圧板加圧装置60の加圧板63の圧力を、1000N/cm、加熱部(ヒータ64)の温度を150℃、プレヒート部20の温度を130℃、加熱・加圧時間は30分とした結果、回収率は97%であった。
【0080】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、大量の熱転写用インクリボンを、一括して処理可能となり、また、インクの回収率を向上させることができる、という効果がある。
また、プレヒート部を設けたので、加熱部によって熱転写インクリボンを処理するまでの時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第1実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第2実施形態を示す模式図である。
【図3】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第3実施形態を示す模式図である。
【図4】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第4実施形態を示す模式図である。
【図5】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第5実施形態を示す模式図である。
【図6】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第6実施形態を示す模式図である。
【図7】一般的な熱転写用インクリボンの層構成を示す図である。
【図8】一般的な熱転写用インクリボンの層構成を示す図である。
【図9】一般的な熱転写用インクリボンの層構成を示す図である。
【図10】一般的な熱転写用インクリボンの層構成を示す図である。
【図11】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第7実施形態を示す模式図である。
【図12】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第8実施形態を示す模式図である。
【図13】本発明による熱転写用インクリボンのインク回収装置の第9実施形態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 投入部
2 加熱部
3 冷却部
4 紙管分離部(芯管分離部)
5 加熱部
6 加圧ローラ・加圧板(加圧部)
7 掻き取り部
8 回収部
9 排出部
20 プレヒート部
60 加圧板加圧装置
61 フレーム
62 油圧シリンダ
63(63A,63B)
64,66 ヒータ
65 パン

Claims (16)

  1. 熱転写用インクが基材フィルムに塗布されたインクフィルムが巻かれた状態のインクリボン、又は、インクフィルムの破材から、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収装置であって、
    前記インクリボンを加熱する加熱部と、
    前記加熱部で加熱したインクリボンを加圧する加圧部と、
    を備えた熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  2. 請求項1に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加圧部の圧力が10N/cm 以上であること
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加熱部の温度が50℃以上であること
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記熱転写用インクの回収率が50〜100%であること
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記熱転写用インクリボンを一括して搬送する搬送部を備え、
    前記加圧部は、複数を一括して加圧処理を行うこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加圧部は、加圧ローラを備え、
    前記加圧ローラの表面に付着した前記熱転写用インクを掻き取る掻き取り部を備えたこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加圧部は、加圧板を備えたこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加圧部及び/又は前記加熱部の上流に、前記インクリボンから芯管を分離する芯管分離部を備えたこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  9. 請求項8に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記芯管分離部は、温度差のある状態の変化を、少なくとも1回行うことにより、前記インクフィルムと前記芯管との熱収縮差を利用して、前記芯管を分離すること
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  10. 熱転写用インクが基材に塗布されたインクフィルムが巻かれた状態のインクリボン、又は、インクフィルムの破材から、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収方法であって、
    前記インクリボンを加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱したインクリボンを加圧する加圧工程と
    を備えた熱転写用インクリボンのインク回収方法。
  11. 熱転写用インクが基材に塗布されたインクフィルムが芯管に巻かれた状態のインクリボンから、前記熱転写用インクを回収する熱転写用インクリボンのインク回収方法であって、
    前記インクリボンから芯管を分離する芯管分離工程と、
    前記芯管分離工程で芯管を分離されたインクリボンを加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程で加熱したインクリボンを加圧する加圧工程と
    を備えた熱転写用インクリボンのインク回収方法。
  12. 請求項11に記載の熱転写用インクリボンのインク回収方法において、
    前記芯管分離工程は、温度差のある状態の変化を、少なくとも1回行うことにより、前記インクフィルムと前記芯管との熱収縮差を利用して、前記芯管を分離すること、
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収方法。
  13. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記加熱部及び前記加圧部の上流にプレヒート部を備えたこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  14. 請求項13に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記プレヒート部の温度が50℃以上であること
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  15. 請求項14に記載の熱転写用インクリボンのインク回収装置において、
    前記プレヒート部の温度が前記加熱部の処理時の温度よりも低いこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収装置。
  16. 請求項10に記載の熱転写用インクリボンのインク回収方法において、
    前記加熱工程及び前記加圧工程の上流にプレヒート工程を備えたこと
    を特徴とする熱転写用インクリボンのインク回収方法。
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CN101508214B (zh) * 2009-03-31 2012-10-03 天津市赢事达办公用品厂 热转印色带油墨及基材的回收方法及其设备
CN109177540A (zh) * 2018-10-29 2019-01-11 河南卓立膜材料股份有限公司 一种转印印迹超耐高温的碳带及其制备方法

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