JP2004282398A - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送する文字の入力を簡単な操作の繰り返しで行うことのできるファクシミリ装置を得ること。
【解決手段】ハンドスキャナ206で読み取った原稿の画像情報の一部に文字を組み込んだり、ファクシミリあるいは電子メールの宛先または電子メールの本文や題名を入力する際に、平仮名や片仮名の1文字をハンドスキャナ206で読み取ってその音を先頭部分に有する文字または文字列を発生させ、液晶ディスプレイ204に表示して操作部203で選択させることで所望の文字または文字列を入力データとする。辞書(電話帳)や過去に使用した文字あるいは文字列から選択させるが、対象が多いときには更に1文字をハンドスキャナ206で読み取って対象を絞る。これにより、高齢者等が簡易に宛先等を入力できる。
【選択図】 図2
【解決手段】ハンドスキャナ206で読み取った原稿の画像情報の一部に文字を組み込んだり、ファクシミリあるいは電子メールの宛先または電子メールの本文や題名を入力する際に、平仮名や片仮名の1文字をハンドスキャナ206で読み取ってその音を先頭部分に有する文字または文字列を発生させ、液晶ディスプレイ204に表示して操作部203で選択させることで所望の文字または文字列を入力データとする。辞書(電話帳)や過去に使用した文字あるいは文字列から選択させるが、対象が多いときには更に1文字をハンドスキャナ206で読み取って対象を絞る。これにより、高齢者等が簡易に宛先等を入力できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はファクシミリ装置に係わり、特に宛先の電話番号や送付状あるいは本文のデータ入力といったような文字または記号の入力に工夫したファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置は、電子メールが発達した今日でも、画像や文書の内容を簡単に相手先に送信する通信機器として広く使用されている。また電子メールと異なり、機密性が優れており、クレジットカードの番号のように第三者に知られたくない情報を通信ネットワークを用いて伝送する場合には特に重宝である。
【0003】
しかしながら、ファクシミリ装置で原稿の送信を行う場合には、読みにくい状態で記された文字もそのまま画像情報として送信してしまう。したがって、たとえばインターネットでテレホンショッピングを行う際にクレジットカードの番号を手書きで記入するような場合、特に高齢者や手が不自由な人は、相手が判別しやすい文字を用紙に書き込むのに苦労しているのが実情である。
【0004】
もちろん、パソコンやワードプロセッサ等のデータ入力機器を使用してクレジットカードの番号等のデータを入力して、これをプリントアウトして宛先に送信することは可能である。しかしながら、このような操作を行うことが高齢者等はますます苦手である場合が多い。また、ファクシミリ送信用の原稿を他人に代わりに書いてもらうことも可能であるが、クレジットカード等の個人情報を他人に知らせることは本人のプライバシの保護の点からも問題である。更に独力で情報の発信を行える環境を作ることは、一人暮らしの高齢者だけでなく、多くの者にとって必要なことである。
【0005】
そこで、ファクシミリ装置に必ず備えられている画像読み取りのためのスキャナ部を利用して送信に必要なデータを装置に入力することが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0006】
図12は、この提案によるファクシミリ原稿の一例を示したものである。ファクシミリ原稿101の右上には、ファクシミリの伝送に使用される電話番号102が記されており、図でそれより下の箇所が送信文(本文)103となっている。この提案では、このファクシミリ原稿101を図示しないファクシミリ装置にセットすると、装置が原稿の先端の読み込みを開始するようになっている。このときファクシミリ装置内の図示しない文字認識手段が電話番号としての数字や記号の列を認識すると、電話回線に接続して残りの画像情報の読み取りを開始し、読み取った画情報を電話回線に送信するようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−320542号公報(第0049段落、第0079段落、図2、図9)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、このようなファクシミリ装置はスキャナ部を用いて送信先のファクシミリ用の電話番号を判読してその宛先に原稿を送信するようになっているだけであり、先に説明したクレジットカードの番号やカードの有効期限等の情報そのものを送信するものではない。また、漢字や平仮名等の文字や記号(以下、単に文字と略称する。)から構成される文章が判読の困難な状態で書かれている場合、ファクシミリ装置に備えられたスキャナ部でこれを読み取ってイメージの修正を行おうとしても、判読の困難な文字を読みやすい文字に修正することは非常に困難であり、修正のための時間もかなり必要となり、現実的ではない。
【0010】
そこで本発明の目的は、伝送する文字の入力を簡単な操作の繰り返しで行うことのできるファクシミリ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ハ)所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(ニ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、(ホ)この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、(へ)この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を入力データに組み込む入力データ組込手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0012】
すなわち請求項1記載の発明では、ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナを取り外して文字を読み取り、入力対象文字情報格納部に格納されている過去に入力された文字や予め用意した文字あるいは文字列のうちで文字認識部が認識した文字と音(おん)でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしている。たとえば「に」という音を認識した場合には「二」、「似合う」、「西」、「日本」等の文字が入力対象文字として表示されることになる。このように表示対象の文字あるいは文字列が多い場合には更に次の1文字を読み取ってその音が続く文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしてもよい。次の音が「無音」であればたとえば文字「二」が選択され、「あ」であれば「似合う」、「ニアミス」等の文字列が表示対象を限定した形で表示されることになる。入力対象文字選択手段は所望の文字あるいは文字列を選択し、それが入力データに組み込まれることになる。ここで、入力データとは原稿の画像情報の一部のテキストデータであってもよいし、電子メールの宛先や本文あるいは題名(件名)であってもよい。ファクシミリの送信先の電話番号であってもよい。
【0013】
このように請求項1記載の発明では、ファクシミリ装置に元々画像を読むために用意されているハンドスキャナを用いてデータの入力を補助することにしたので、装置のハードウェアを追加することなくデータの入力の新たな手法を提供することができる。したがって、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずにファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0014】
請求項2記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このファクシミリ装置本体が読み取った原稿の画像情報を表示する原稿画像情報表示手段と、(ハ)この原稿画像情報表示手段に表示された画像情報の一部領域を編集領域として指定する編集領域指定手段と、(ニ)ハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ホ)所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(へ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を編集領域に入力する入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、(ト)この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、(チ)この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を編集領域に組み込む入力データ組込手段と、(リ)この入力データ組込手段によって文字あるいは文字列の組み込まれた原稿の画像情報を送信する送信手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0015】
すなわち請求項2記載の発明では、ファクシミリ装置で送信する原稿に文字を記入する等の文字の編集を行って送信する場合を扱っている。この発明では、ファクシミリ装置本体が読み取った原稿の画像情報を原稿画像情報表示手段で表示し、編集領域指定手段で編集領域を指定させ、ハンドスキャナをファクシミリ装置本体から取り外して文字を読み取り、入力対象文字情報格納部に格納されている過去に入力された文字や予め用意した文字あるいは文字列のうちで文字認識部が認識した文字と音(おん)でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしている。たとえば「に」という音を認識した場合には「二」、「似合う」、「西」、「日本」等の文字が入力対象文字として表示されることになる。このように表示対象の文字あるいは文字列が多い場合には更に次の1文字を読み取ってその音が続く文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしてもよい。次の音が「無音」であればたとえば文字「二」が選択され、「あ」であれば「似合う」、「ニアミス」等の文字列が表示対象を限定した形で表示されることになる。入力対象文字選択手段は所望の文字あるいは文字列を選択し、それが編集領域に組み込まれることになる。このようにして編集が行われた原稿の画像情報は送信手段によってファクシミリ伝送されることになる。
【0016】
請求項3記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ハ)送信の宛先を構成する文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(ニ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を送信の宛先の候補として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する宛先文字表示部と、(ホ)この宛先文字表示部に表示された送信の宛先の候補の中から送信の宛先を選択する宛先選択手段と、(へ)この宛先選択手段によって選択された送信の宛先に所定の送信情報を送信する送信手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0017】
すなわち請求項3記載の発明では、ファクシミリ装置でファクシミリ伝送する際の宛先や電子メールの送信機能を備えたファクシミリ装置で電子メールを送信する際の宛先をハンドスキャナを用いて入力するようにしている。すなわち、ハンドスキャナで読んだ文字を文字認識部で認識し、これと音でその一部が一致する文字列を送信の宛先の候補として入力対象文字情報格納部から取り出して宛先文字表示部に表示する。宛先選択手段は、宛先文字表示部に表示された送信の宛先の候補の中から送信の宛先を選択し、送信手段はこの選択された送信の宛先に所定の送信情報を送信することになる。
【0018】
請求項4記載の発明では、請求項3記載のファクシミリ装置で、送信手段はハンドスキャナによって読み取られた原稿の画像情報を送信することを特徴としている。
【0019】
すなわち請求項4記載の発明では、送信手段はハンドスキャナによって読み取られた原稿の画像情報を送信することにしている。すなわち、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明がファクシミリ伝送に適用される例を示している。
【0020】
請求項5記載の発明では、請求項3記載のファクシミリ装置が、(イ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を電子メールの本文または題名の文字列として入力対象文字情報格納部から取り出して候補として表示する文字列表示部と、(ロ)この文字列表示部に表示された文字列の候補の中から電子メールの本文または題名とする文字列を選択する文字列選択手段と、宛先選択手段あるいは文字列選択手段によって選択した宛先あるいは文字列を基にして電子メールを作成する電子メール作成手段とを備えており、送信手段は電子メール作成手段によって作成された電子メールを宛先に送信する手段であることを特徴としている。
【0021】
すなわち請求項5記載の発明では、請求項3記載の発明が電子メールの送信に適用されることを示している。電子メールは宛先と本文およびその題名から構成されるので、文字列表示部は文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を電子メールの本文または題名の文字列として入力対象文字情報格納部から取り出して表示することにし、候補中から所望のものを選択することで電子メールの本文または題名を作成するようにしている。また、宛先は宛先選択手段で同様にして選択する。送信手段は電子メール作成手段によって作成された電子メールを宛先に送信することになる。このように請求項5記載の発明では、キーボードを用いることなく電子メールの宛先や本文あるいは題名を入力することができるので、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずに、ファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0022】
請求項6記載の発明では、請求項1〜請求項3いずれかに記載のファクシミリ装置で、文字認識部はハンドスキャナの読み取った表音文字を1文字ずつ認識することを特徴としている。
【0023】
すなわち請求項6記載の発明では、表音文字を1文字読み取っただけでは対象となる文字または文字列の候補が多い場合、2文字以上読み取ることで対象を絞ることができるので、多数の候補が存在するとき等には効率的に文字または文字列を選択することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施例におけるファクシミリ装置の概観を示したものである。このファクシミリ装置201は、装置本体202の上部傾斜面にテンキー等の各種キーを配置した操作部203と、傾斜角度を調整することのできる比較的大型の液晶ディスプレイ204を備えている。また、装置本体202の図で左側部にはハンドセット205が着脱自在に配置されており、前面には、原稿の読み取りのためのハンドスキャナ206が挿抜自在に配置されている。更に装置本体202の後部には、図示しない原稿をセットしたり記録済みの用紙を排出するトレイ207が配置されている。
【0027】
本実施例のファクシミリ装置201は図示しない電話回線を通じてインターネットに接続されるようになっている。そして、インターネットに接続した状態で電子メールを送信したり受信することができる。
【0028】
また、装置本体202にハンドスキャナ206を装着した状態で、図1に示したトレイ207に図示しない原稿をセットしてこのハンドスキャナ206で原稿上の画像情報を読み取って相手先の図示しないファクシミリ装置に画像情報を送信することができる。この際に、ハンドスキャナ206で一度読み取った画像情報を表示して、その一部領域を指定し、その部分に文字を入力したり、すでに入力されている文字を消去して他の文字を入力することもできる。この際に入力された文字は文字フォントを使用して表示され、読み取った画像情報の一部として組み込まれる。したがって、読み込んだ写真の原稿の一部に文字を組み込んでファクシミリ画像として送信したり、読みにくい文字の部分のみを削除して、その部分を文字フォントを用いて発生させた文字に置き換えることができる。
【0029】
図2は、本実施例のファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたものである。このファクシミリ装置201は、CPU(中央処理装置)221と、このCPU221が実行する制御プログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)222と、図1に示した操作部203、液晶ディスプレイ204およびハンドスキャナ206と、ハンドスキャナ206の読み取った文字のイメージデータを基にして文字の識別を行う文字識別部223と、この文字識別部223で識別する1文字の画情報を格納する識別文字格納部224を備えた作業用のメモリ225と、各種の文字列をそれらの読みの最初の1文字あるいは2文字と対応付けて格納した文字列格納部226と、各文字フォントを格納した文字フォント格納部227とが備えられており、これらがデータバス等のバス229に接続されている。
【0030】
次に、このファクシミリ装置201を使用して原稿の一部を修正してファクシミリ信号として送信する場合を例に挙げて説明を行う。
【0031】
図3は、ある原稿をファクシミリ装置で読み込んだ場合のディスプレイに表示された通信開始前の画像の一例を示したものである。原稿の表示画面241には、手書き文字242、243と、原稿に印刷された、あるいは書き込まれたり貼り付けられたイラスト等の画像244と、本人のサイン245とが表示されている。この表示画面241に表示された画像情報をそのまま送信することはもちろん可能であるが、操作者は手書き文字242、243の部分を必要に応じて文字フォントを用いた文字に修正して送信することができる。このような修正あるいは文字の追加を行うときには、文字が配置される領域を表示画面241上で指定する。そして、ハンドスキャナ206を使用してその領域に入力すべき文字の先頭から1文字以上を平仮名で読み込むことで、入力すべき文字列を選択する。たとえば手書き文字242は、「昨日は」という文字列なので、まず、「さ」という文字をハンドスキャナ206から入力する。
【0032】
図4は、文字入力のために用意された文字集を一例として表わしたものである。この文字集251は各平仮名の文字を1ページに1つずつ表わしたものである。操作者は「さ」という文字を入力するときにその文字が表示されたページを開いて、図1に示した装置本体202から取り外したハンドスキャナ206でこれを走査する。
【0033】
図5は文字「さ」を表示したページの読み取りを行っている状態を表わしたものである。該当するページ252を開いてハンドスキャナ206を矢印253方向に走査すると、内蔵の図示しない1次元イメージセンサが文字の画像情報を読み取って、図2に示した識別文字格納部224に格納する。文字識別部223は周知の文字認識の技術を用いて文字「さ」を認識する。
【0034】
なお、ここでは文字集251から該当する文字を読み取って認識する場合を示しているが、文字は操作者が広告の裏等に筆記具を用いて書いたものをハンドスキャナ206で読み取ることもできる。小さな文字を書くことが苦手な高齢者等であっても、比較的大きな文字を書くことでその認識率を向上させることができる場合が多い。
【0035】
このようにしてハンドスキャナ206を用いて1つの文字が認識されると、その結果が液晶ディスプレイ204上に表示されたウィンドウ(図示せず)に表示される。操作者がその文字認識が正しいことを操作部203のキー入力によって応答すると、その文字を先頭の文字とする文字列が同様に液晶ディスプレイ204上に複数個表示される。この表示は過去の使用頻度や一般的な出現率を基にして行われる。表示候補が多い場合、操作者は読みにおける2番目の文字以降を順に入力することで候補を絞っていくこともできる。この例では文字「さ」の次に文字「く」を入力することで「昨日」あるいは「昨日は」という文字列を更に容易に表示させることができる。
【0036】
図6は、このようにして2つの領域を指定して手書き文字をフォントを用いた文字に変換した後の表示画面の表示状態を表わしたものである。ここでは、図5に示した手書き文字242、243がフォントによる文字251、252に変換されている。フォントは操作部203を使用して書体やサイズを指定することができる。また、カラーのファクシミリや電子メールで同様のファイルを転送するような場合には同様に操作部203を使用して着色を指定することもできる。表示された内容に満足した場合、操作者は図示しない送信ボタンを押してファクシミリの送信を開始することになる。
【0037】
図7は、以上の原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の流れを表わしたものである。図1に示したCPU221は原稿をそのまま送信せず一度編集した後に送信する原稿編集モードが選択されたかどうかを監視している(ステップS301)。操作者が操作部203を選択して原稿編集モードを選択した場合には(Y)、すでに説明した原稿の編集が行われる。その流れについては次に説明する。これ以外のモードが選択された場合には(ステップS301:N)、該当するモードが実行される。これについては本発明と直接関係しないので、説明を省略する。
【0038】
原稿編集モードが選択された場合、CPU221は装置本体202に原稿がセットされている場合には(ステップS302:Y)、その読み取りを行って画像情報をメモリ225の作業領域に格納する(ステップS303)。そして、読み取った原稿の1ページ分の画像情報を液晶ディスプレイ204に表示する(ステップS304)。これが図3の表示状態である。
【0039】
この後、CPU221は操作部203から入力文字領域の指定が行われるか(ステップS305)、特定の領域の画像情報を削除する削除領域の指定が行われるか(ステップS306)、あるいは指定した領域の属性が指定あるいは変更されるか(ステップS307)を監視する。たとえば図3の手書き文字242の領域を指定して入力文字領域の指定が行われたら(ステップS305:Y)、その領域に対する文字入力処理が実行される(ステップS308)。
【0040】
図8はこのステップS308の文字入力処理を具体的に表わしたものである。文字入力処理では、操作者がハンドスキャナ206(図1)を装置本体202から取り外し、これを1つの文字(本実施例では平仮名)の描かれた用紙の先端部に配置して、読み取りを開始させる(ステップS321)。これによりハンドスキャナ206による文字の読み取りが行われてその画像が識別文字格納部224に格納される(ステップS322)。1文字分の読み取りが終了すると(ステップS323:Y)、文字識別部223がその文字を識別する(ステップS324)。CPU221は識別された文字を液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する(ステップS325)。
【0041】
操作者が表示された文字が意図した文字であるとして操作部203からOK(肯定)を示す操作を行った場合には(ステップS326:Y)、認識したその文字を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を文字列格納部226から所定の順序で抽出して液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する(ステップS327)。最初の1文字に続いて2文字目あるいはこれ以上の文字が入力されたときにはそれらの文字列を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を文字列格納部226から検索して、所定の順序でこれを表示することになる。操作者の所望の文字あるいは文字列がこのウィンドウに表示された場合、操作部203からこれを選択する指示が入力される。更に追加の文字の読み取りが必要であるとされた場合には、操作部203から文字の読み取りの追加が指示される。
【0042】
ウィンドウに表示された文字あるいは文字列を選択する指示が入力された場合には(ステップS328:Y)、その表示された文字あるいは文字列が該当する領域に貼り付けられることになる(ステップS329)。これらはフォントの発生した画像である。これに対して文字の読み取りの追加が指示された場合には(ステップS340:Y)、ステップS321に戻って次の文字の入力が待機される。たとえば「ありがとう」という文字を入力する場合に最初の「あ」の文字だけでは「ありがとう」という文字列が出にくい場合、次の文字「り」を追加的に入力することになる。
【0043】
一方、ステップS325で認識結果としての文字が表示されたときそれが意図したものではなかった場合、操作者は文字入力の作業自体を断念するか、新たに文字を書き直してその認識を再度行わせる。前者の場合には(ステップS341:Y)、図8に示した文字入力処理は終了する(エンド)。後者の文字入力を再度行う場合には(ステップS341:N)、ステップS321に処理が戻ることになる。
【0044】
図7に戻って原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の説明を続ける。ステップS308で文字の入力処理が行われたら、図2に示したCPU221は文字入力を行ってその範囲で原稿の画像情報が変更された状態のその原稿を最終的に送信するのか(ステップS309)、あるいは他の処理を更に行うのか(ステップS310)を待機する。その状態の原稿を送信する場合には(ステップS309:Y)、その内容の画像情報で送信処理が行われる(ステップS311)。すなわち、ステップS308で入力されたフォントの文字が追加され、あるいは文字の修正を行った時点で変更後の画像情報が液晶ディスプレイ204に表示されているので、その内容でよければその画像情報がファクシミリで相手先に送信される。
【0045】
これに対して他の処理が選択された場合には(ステップS310:Y)、ステップS305に処理が戻り、操作者は他の領域を指定して同様に文字の入力を行ったり(ステップS305)、領域の画像情報を削除したり(ステップS306)、標準で指定されたフォントのサイズ、書体等の属性を変更することができる(ステップS307)。このうち指定した領域の画像情報を削除する処理が指定された場合には(ステップS306:Y)、領域内の画像情報が地色に変更される(ステップS312)。白地に変更するものであってもよい。属性変更が指定された場合には(ステップS307:Y)、指定した領域の文字フォントのサイズや書体あるいは色が変更されることになる(ステップS313)。
【0046】
なお、以上説明した実施例では原稿本文についてファクシミリ送信を行う場合について説明したが、電子メールに添付するファイルあるいは電子メールの本文における文字入力についても、文字列の最初の1文字等の表音文字を読み取ることで該当する文字あるいは文字列を選択して入力を簡略化することができることは当然である。また、この実施例では平仮名を読み取って文字あるいは文字列を予測することにしたが、カタカナを読み取ったり、漢字や英数字を直接読み取ることで該当する文字あるいは文字列を予測するようにしてもよい。また、電子メール等における題名についても同様の手法で入力を簡易化することが可能である。
【0047】
<発明の変形例>
【0048】
図9は本発明の変形例におけるファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたものである。この変形例のファクシミリ装置201Aで図2と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。ファクシミリ装置201Aは、先の実施例の回路構成に更に宛先データ格納部401と宛先識別部402とが追加された構成となっている。ここで宛先データ格納部401は、電子メールやファクシミリ送信の宛先の電話番号を入力する場合に、ハンドスキャナ206で読み取った文字の画像情報を格納するメモリ領域であり、メモリ225内に識別文字格納部224と共に配置されている。宛先識別部402はこのファクシミリ装置201Aに内蔵されている電話帳403とこれに登録されているデータから宛先の電子メールのアドレスやファクシミリ送信の宛先の電話番号を検索してその候補を表示し、操作者によって選択されたものを入力するようになっている。
【0049】
すなわち、この変形例のファクシミリ装置201Aは実施例のファクシミリ装置201と同様にインターネットに接続する機能を備えているので、電子メールの送受信も行うことができる。電子メールの送信は図1に示した操作部203を操作して、携帯電話と同様にデータ入力を行うことができるが、先の実施例と同様にハンドスキャナ206を用いてデータ入力を行うことも可能である。
【0050】
図10は、この変形例におけるハンドスキャナを用いた電子メールの入力・送信モードによる処理の流れの概要を表わしたものである。操作者は図9に示した操作部203を操作することで、ファクシミリ装置201Aを電子メール入力・送信モードに設定することができる。このモードではハンドスキャナ206を用いた電子メールの入力とそれに続く送信処理とが行われる。電子メール入力・送信モードに設定すると(ステップS501:Y)、液晶ディスプレイ204に「題名入力」、「本文入力」、「宛先入力」、「送信」および「破棄」という処理の内容とそれらに対応する番号を記したメニュー画面が表示される(ステップS502)。操作者は操作部203から対応する番号を入力して、所望の処理を選択することになる。液晶ディスプレイ204にタッチパネルが付属している場合には、該当する処理の表示箇所をタッチすることでも希望の処理を選択できる。
【0051】
CPU221は操作部203の操作によって題名入力(件名入力)が選択されたことを検出すると(ステップS503:Y)、題名用文字入力処理を実行する(ステップS504)。これとは異なり、メール本文の入力が選択された場合には(ステップS505:Y)、メール本文用の文字入力処理が実行される(ステップS506)。以上と異なり宛先入力が選択されたときには(ステップS507:Y)、宛先用文字入力処理が実行される(ステップS508)。このうちステップS504の題名用文字入力処理とステップS506の文字用入力処理は先の実施例と基本的に同一の処理内容となる。ただし、文字列格納部226では処理内容ごとに区別してハンドスキャナ206の読み取った文字と前方一致検索を行うようにしている。したがって、本文用文字と題名用文字がそれぞれ文字列格納部226の別々のメモリ領域に格納されており、対応するメモリ領域が検索の対象となる。一方、ステップS508の宛先用文字入力処理の場合には、図9に示した電話帳403を使用した文字入力処理が行われる。
【0052】
図11はステップS508で示した宛先用文字入力処理の内容を具体的に表わしたものである。先の実施例の図8と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例の宛先用文字入力処理では、操作者がハンドスキャナ206(図1)を装置本体202から取り外し、これを1つの文字(平仮名あるいは片仮名)の描かれた用紙の先端部に配置して、読み取りを開始させる(ステップS321)。これによりハンドスキャナ206による文字の読み取りが行われてその画像が宛先データ格納部401に格納される(ステップS521)。宛先データ格納部401が識別文字格納部224と別に設けられているのは、両データを並存させることで本文の記入の途中で宛先を変更したり追加する等の作業が行えるようにするためである。
【0053】
ステップS326で液晶ディスプレイ204に確認のために表示された文字が意図した文字であるとされた場合には(Y)、次のステップS522では認識したその文字を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を電話帳403から所定の順序で抽出して液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する。このとき、電子メールの宛先を入力する作業が行われているので、電話帳403がファクシミリの宛先(電話番号)と電子メールの宛先(メールアドレス)に分けられて記入されている場合には、電子メールの宛先のデータに対して検索が行われ、頻度順にこれが表示されることになる。
【0054】
最初の1文字に続いて2文字目あるいはこれ以上の文字が入力されたときにはそれらの文字列を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を電話帳403から検索して、所定の順序でこれを表示することになる。操作者の所望の宛先のメールアドレスがこのウィンドウに表示された場合、操作部203からこれを選択する指示が入力される。更に追加の文字の読み取りが必要であるとされた場合には、操作部203から文字の読み取りの追加が指示される。
【0055】
ウィンドウに表示されたメールアドレスを選択する指示が入力された場合には(ステップS328:Y)、その表示された宛先としてのメールアドレスが該当する領域に貼り付けられることになる(ステップS523)。これに対して文字の読み取りの追加が指示された場合には(ステップS340:Y)、ステップS321に戻って次の文字の入力が待機される。たとえば「とっきょちょう」のメールアドレスを入力する場合に最初の「と」の文字だけでは意図したアドレスが出にくい場合、次の文字「つ」を追加的に入力することになる。以下同様である。
【0056】
図10に戻って説明を続ける。操作者がステップS504、S506あるいはS508の入力処理を終了させたら、CPU221はメニュー画面に処理を戻す(ステップS502)。ここで操作者は再びステップS504、S506あるいはS508の入力処理を新規にあるいは再度行うことができる他、電子メールの送信を選択したり(ステップS509)、あるいは電子メールの作成自体を中止して廃棄することもできる(ステップS510)。ここでは触れていないがそのドラフトを一次保管の領域に保存してとりあえずの処理を終了させたり、送信箱に入れておくこともシステムによっては可能である。
【0057】
操作者が送信を選択した場合には(ステップS509:Y)、作成した電子メールが相手先に送信される(ステップS511)。破棄を選択した場合には(ステップS510:Y)、そのまま処理が終了する。ただし、そのファクシミリ装置を他人が共用しているような場合には、メモリ225の内容をすべてクリアして処理を終了するようにしてもよい。
【0058】
<発明のその他の変形可能性>
【0059】
以上説明した実施例および変形例ではファクシミリ装置の本体にもともと備わっているスキャナとしてのハンドスキャナ206を兼用して文字を入力することで、高齢者等の細かい文字を書くことや複雑な操作が苦手な人でも大きな文字を書いて簡易に文字またはデータを入力できるようにした。ある程度小さな文字を複数書いて、これをハンドスキャナ206で一度に読み込み、液晶ディスプレイ等のディスプレイにこれらを一度に表示させ、この中から所望の文字を何らかの手法で選択させるようにしてもよい。
【0060】
たとえば、ある人から海外旅行の葉書が来たので電子メールで返事を送るような場合、その葉書の文字をハンドスキャナで読み取らせ、その中から適宜文字を指定して、これを辞書あるいは電話帳と照合することで電子メールのアドレスを検索して送信することも可能である。また、質問事項を書いたファクシミリを受信した際に、それぞれら質問事項を引用しながら返事をファクシミリで返すような場合、送られてきた用紙をハンドスキャナで読み取り、文字認識を行ってその結果を液晶ディスプレイ等のディスプレイに表示し、答えの文章を定型語句として予め用意した語句の中から先頭の1文字または2文字の仮名の読み取りで作成するようにすることも可能である。このとき、読み取った語句の中に誤認識された文字があった場合には、この部分については領域を指定して先の実施例のように正しい文字に修正することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1〜請求項3記載の発明によれば、ファクシミリ装置に元々画像を読むために用意されているハンドスキャナを用いてデータの入力を補助することにしたので、装置のハードウェアを追加することなくデータの入力の新たな手法を提供することができる。したがって、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずにファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0062】
また請求項2記載の発明によれば、ファクシミリ装置で原稿を構成する文字の少なくとも一部をフォントを用いて誰でも読み易い文字に変換して送信することができる。したがって、クレジットカードのデータを相手先に送信するような場合に判読間違いによるトラブルの発生を防止することができる。
【0063】
更に請求項3記載の発明によれば、電子メール等の宛先をキーボードを用いることなく入力して送信することができる。
【0064】
また、請求項5記載の発明によれば、電子メールの本文、題名あるいは宛先をキーボードを用いることなく入力することができる。
【0065】
更に請求項6記載の発明によれば、表音文字を1文字読み取っただけでは対象となる文字または文字列の候補が多い場合、2文字以上入力することで対象を絞ることができるので、多数の候補が存在するとき等には効率的に文字または文字列を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるファクシミリ装置の概観を示した斜視図である。
【図2】本実施例のファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図3】実施例で原稿の読取結果を表示した表示画面の一例を示す平面図である。
【図4】実施例で文字入力のために用意された文字集を表わした斜視図である。
【図5】実施例で文字「さ」を表示したページの読み取りを行っている状態を表わした説明図である。
【図6】実施例で手書き文字をフォントを用いた文字に変換した後の表示画面の表示状態を表わした平面図である。
【図7】実施例で原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の流れを表わした流れ図である。
【図8】図7のステップS308の文字入力処理を具体的に表わした流れ図である。
【図9】本発明の変形例におけるファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図10】変形例におけるハンドスキャナを用いた電子メールの入力・送信モードによる処理の流れの概要を表わした流れ図である。
【図11】図10のステップS508で示した宛先用文字入力処理の内容を具体的に表わした流れ図である。
【図12】従来のファクシミリ原稿の一例を示した平面図である。
【符号の説明】
201、201A ファクシミリ装置
202 装置本体
203 操作部
204 液晶ディスプレイ
206 ハンドスキャナ
221 CPU
222 ROM
223 文字識別部
224 識別文字格納部
227 文字フォント格納部
241 表示画面
401 宛先データ格納部
402 宛先識別部
403 電話帳
【発明の属する技術分野】
本発明はファクシミリ装置に係わり、特に宛先の電話番号や送付状あるいは本文のデータ入力といったような文字または記号の入力に工夫したファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置は、電子メールが発達した今日でも、画像や文書の内容を簡単に相手先に送信する通信機器として広く使用されている。また電子メールと異なり、機密性が優れており、クレジットカードの番号のように第三者に知られたくない情報を通信ネットワークを用いて伝送する場合には特に重宝である。
【0003】
しかしながら、ファクシミリ装置で原稿の送信を行う場合には、読みにくい状態で記された文字もそのまま画像情報として送信してしまう。したがって、たとえばインターネットでテレホンショッピングを行う際にクレジットカードの番号を手書きで記入するような場合、特に高齢者や手が不自由な人は、相手が判別しやすい文字を用紙に書き込むのに苦労しているのが実情である。
【0004】
もちろん、パソコンやワードプロセッサ等のデータ入力機器を使用してクレジットカードの番号等のデータを入力して、これをプリントアウトして宛先に送信することは可能である。しかしながら、このような操作を行うことが高齢者等はますます苦手である場合が多い。また、ファクシミリ送信用の原稿を他人に代わりに書いてもらうことも可能であるが、クレジットカード等の個人情報を他人に知らせることは本人のプライバシの保護の点からも問題である。更に独力で情報の発信を行える環境を作ることは、一人暮らしの高齢者だけでなく、多くの者にとって必要なことである。
【0005】
そこで、ファクシミリ装置に必ず備えられている画像読み取りのためのスキャナ部を利用して送信に必要なデータを装置に入力することが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0006】
図12は、この提案によるファクシミリ原稿の一例を示したものである。ファクシミリ原稿101の右上には、ファクシミリの伝送に使用される電話番号102が記されており、図でそれより下の箇所が送信文(本文)103となっている。この提案では、このファクシミリ原稿101を図示しないファクシミリ装置にセットすると、装置が原稿の先端の読み込みを開始するようになっている。このときファクシミリ装置内の図示しない文字認識手段が電話番号としての数字や記号の列を認識すると、電話回線に接続して残りの画像情報の読み取りを開始し、読み取った画情報を電話回線に送信するようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−320542号公報(第0049段落、第0079段落、図2、図9)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、このようなファクシミリ装置はスキャナ部を用いて送信先のファクシミリ用の電話番号を判読してその宛先に原稿を送信するようになっているだけであり、先に説明したクレジットカードの番号やカードの有効期限等の情報そのものを送信するものではない。また、漢字や平仮名等の文字や記号(以下、単に文字と略称する。)から構成される文章が判読の困難な状態で書かれている場合、ファクシミリ装置に備えられたスキャナ部でこれを読み取ってイメージの修正を行おうとしても、判読の困難な文字を読みやすい文字に修正することは非常に困難であり、修正のための時間もかなり必要となり、現実的ではない。
【0010】
そこで本発明の目的は、伝送する文字の入力を簡単な操作の繰り返しで行うことのできるファクシミリ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ハ)所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(ニ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、(ホ)この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、(へ)この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を入力データに組み込む入力データ組込手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0012】
すなわち請求項1記載の発明では、ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナを取り外して文字を読み取り、入力対象文字情報格納部に格納されている過去に入力された文字や予め用意した文字あるいは文字列のうちで文字認識部が認識した文字と音(おん)でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしている。たとえば「に」という音を認識した場合には「二」、「似合う」、「西」、「日本」等の文字が入力対象文字として表示されることになる。このように表示対象の文字あるいは文字列が多い場合には更に次の1文字を読み取ってその音が続く文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしてもよい。次の音が「無音」であればたとえば文字「二」が選択され、「あ」であれば「似合う」、「ニアミス」等の文字列が表示対象を限定した形で表示されることになる。入力対象文字選択手段は所望の文字あるいは文字列を選択し、それが入力データに組み込まれることになる。ここで、入力データとは原稿の画像情報の一部のテキストデータであってもよいし、電子メールの宛先や本文あるいは題名(件名)であってもよい。ファクシミリの送信先の電話番号であってもよい。
【0013】
このように請求項1記載の発明では、ファクシミリ装置に元々画像を読むために用意されているハンドスキャナを用いてデータの入力を補助することにしたので、装置のハードウェアを追加することなくデータの入力の新たな手法を提供することができる。したがって、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずにファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0014】
請求項2記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このファクシミリ装置本体が読み取った原稿の画像情報を表示する原稿画像情報表示手段と、(ハ)この原稿画像情報表示手段に表示された画像情報の一部領域を編集領域として指定する編集領域指定手段と、(ニ)ハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ホ)所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(へ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を編集領域に入力する入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、(ト)この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、(チ)この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を編集領域に組み込む入力データ組込手段と、(リ)この入力データ組込手段によって文字あるいは文字列の組み込まれた原稿の画像情報を送信する送信手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0015】
すなわち請求項2記載の発明では、ファクシミリ装置で送信する原稿に文字を記入する等の文字の編集を行って送信する場合を扱っている。この発明では、ファクシミリ装置本体が読み取った原稿の画像情報を原稿画像情報表示手段で表示し、編集領域指定手段で編集領域を指定させ、ハンドスキャナをファクシミリ装置本体から取り外して文字を読み取り、入力対象文字情報格納部に格納されている過去に入力された文字や予め用意した文字あるいは文字列のうちで文字認識部が認識した文字と音(おん)でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしている。たとえば「に」という音を認識した場合には「二」、「似合う」、「西」、「日本」等の文字が入力対象文字として表示されることになる。このように表示対象の文字あるいは文字列が多い場合には更に次の1文字を読み取ってその音が続く文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字表示部に表示するようにしてもよい。次の音が「無音」であればたとえば文字「二」が選択され、「あ」であれば「似合う」、「ニアミス」等の文字列が表示対象を限定した形で表示されることになる。入力対象文字選択手段は所望の文字あるいは文字列を選択し、それが編集領域に組み込まれることになる。このようにして編集が行われた原稿の画像情報は送信手段によってファクシミリ伝送されることになる。
【0016】
請求項3記載の発明では、(イ)ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、(ロ)このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、(ハ)送信の宛先を構成する文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、(ニ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を送信の宛先の候補として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する宛先文字表示部と、(ホ)この宛先文字表示部に表示された送信の宛先の候補の中から送信の宛先を選択する宛先選択手段と、(へ)この宛先選択手段によって選択された送信の宛先に所定の送信情報を送信する送信手段とをファクシミリ装置に具備させる。
【0017】
すなわち請求項3記載の発明では、ファクシミリ装置でファクシミリ伝送する際の宛先や電子メールの送信機能を備えたファクシミリ装置で電子メールを送信する際の宛先をハンドスキャナを用いて入力するようにしている。すなわち、ハンドスキャナで読んだ文字を文字認識部で認識し、これと音でその一部が一致する文字列を送信の宛先の候補として入力対象文字情報格納部から取り出して宛先文字表示部に表示する。宛先選択手段は、宛先文字表示部に表示された送信の宛先の候補の中から送信の宛先を選択し、送信手段はこの選択された送信の宛先に所定の送信情報を送信することになる。
【0018】
請求項4記載の発明では、請求項3記載のファクシミリ装置で、送信手段はハンドスキャナによって読み取られた原稿の画像情報を送信することを特徴としている。
【0019】
すなわち請求項4記載の発明では、送信手段はハンドスキャナによって読み取られた原稿の画像情報を送信することにしている。すなわち、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明がファクシミリ伝送に適用される例を示している。
【0020】
請求項5記載の発明では、請求項3記載のファクシミリ装置が、(イ)文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を電子メールの本文または題名の文字列として入力対象文字情報格納部から取り出して候補として表示する文字列表示部と、(ロ)この文字列表示部に表示された文字列の候補の中から電子メールの本文または題名とする文字列を選択する文字列選択手段と、宛先選択手段あるいは文字列選択手段によって選択した宛先あるいは文字列を基にして電子メールを作成する電子メール作成手段とを備えており、送信手段は電子メール作成手段によって作成された電子メールを宛先に送信する手段であることを特徴としている。
【0021】
すなわち請求項5記載の発明では、請求項3記載の発明が電子メールの送信に適用されることを示している。電子メールは宛先と本文およびその題名から構成されるので、文字列表示部は文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を電子メールの本文または題名の文字列として入力対象文字情報格納部から取り出して表示することにし、候補中から所望のものを選択することで電子メールの本文または題名を作成するようにしている。また、宛先は宛先選択手段で同様にして選択する。送信手段は電子メール作成手段によって作成された電子メールを宛先に送信することになる。このように請求項5記載の発明では、キーボードを用いることなく電子メールの宛先や本文あるいは題名を入力することができるので、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずに、ファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0022】
請求項6記載の発明では、請求項1〜請求項3いずれかに記載のファクシミリ装置で、文字認識部はハンドスキャナの読み取った表音文字を1文字ずつ認識することを特徴としている。
【0023】
すなわち請求項6記載の発明では、表音文字を1文字読み取っただけでは対象となる文字または文字列の候補が多い場合、2文字以上読み取ることで対象を絞ることができるので、多数の候補が存在するとき等には効率的に文字または文字列を選択することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施例におけるファクシミリ装置の概観を示したものである。このファクシミリ装置201は、装置本体202の上部傾斜面にテンキー等の各種キーを配置した操作部203と、傾斜角度を調整することのできる比較的大型の液晶ディスプレイ204を備えている。また、装置本体202の図で左側部にはハンドセット205が着脱自在に配置されており、前面には、原稿の読み取りのためのハンドスキャナ206が挿抜自在に配置されている。更に装置本体202の後部には、図示しない原稿をセットしたり記録済みの用紙を排出するトレイ207が配置されている。
【0027】
本実施例のファクシミリ装置201は図示しない電話回線を通じてインターネットに接続されるようになっている。そして、インターネットに接続した状態で電子メールを送信したり受信することができる。
【0028】
また、装置本体202にハンドスキャナ206を装着した状態で、図1に示したトレイ207に図示しない原稿をセットしてこのハンドスキャナ206で原稿上の画像情報を読み取って相手先の図示しないファクシミリ装置に画像情報を送信することができる。この際に、ハンドスキャナ206で一度読み取った画像情報を表示して、その一部領域を指定し、その部分に文字を入力したり、すでに入力されている文字を消去して他の文字を入力することもできる。この際に入力された文字は文字フォントを使用して表示され、読み取った画像情報の一部として組み込まれる。したがって、読み込んだ写真の原稿の一部に文字を組み込んでファクシミリ画像として送信したり、読みにくい文字の部分のみを削除して、その部分を文字フォントを用いて発生させた文字に置き換えることができる。
【0029】
図2は、本実施例のファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたものである。このファクシミリ装置201は、CPU(中央処理装置)221と、このCPU221が実行する制御プログラムを格納したROM(リード・オンリ・メモリ)222と、図1に示した操作部203、液晶ディスプレイ204およびハンドスキャナ206と、ハンドスキャナ206の読み取った文字のイメージデータを基にして文字の識別を行う文字識別部223と、この文字識別部223で識別する1文字の画情報を格納する識別文字格納部224を備えた作業用のメモリ225と、各種の文字列をそれらの読みの最初の1文字あるいは2文字と対応付けて格納した文字列格納部226と、各文字フォントを格納した文字フォント格納部227とが備えられており、これらがデータバス等のバス229に接続されている。
【0030】
次に、このファクシミリ装置201を使用して原稿の一部を修正してファクシミリ信号として送信する場合を例に挙げて説明を行う。
【0031】
図3は、ある原稿をファクシミリ装置で読み込んだ場合のディスプレイに表示された通信開始前の画像の一例を示したものである。原稿の表示画面241には、手書き文字242、243と、原稿に印刷された、あるいは書き込まれたり貼り付けられたイラスト等の画像244と、本人のサイン245とが表示されている。この表示画面241に表示された画像情報をそのまま送信することはもちろん可能であるが、操作者は手書き文字242、243の部分を必要に応じて文字フォントを用いた文字に修正して送信することができる。このような修正あるいは文字の追加を行うときには、文字が配置される領域を表示画面241上で指定する。そして、ハンドスキャナ206を使用してその領域に入力すべき文字の先頭から1文字以上を平仮名で読み込むことで、入力すべき文字列を選択する。たとえば手書き文字242は、「昨日は」という文字列なので、まず、「さ」という文字をハンドスキャナ206から入力する。
【0032】
図4は、文字入力のために用意された文字集を一例として表わしたものである。この文字集251は各平仮名の文字を1ページに1つずつ表わしたものである。操作者は「さ」という文字を入力するときにその文字が表示されたページを開いて、図1に示した装置本体202から取り外したハンドスキャナ206でこれを走査する。
【0033】
図5は文字「さ」を表示したページの読み取りを行っている状態を表わしたものである。該当するページ252を開いてハンドスキャナ206を矢印253方向に走査すると、内蔵の図示しない1次元イメージセンサが文字の画像情報を読み取って、図2に示した識別文字格納部224に格納する。文字識別部223は周知の文字認識の技術を用いて文字「さ」を認識する。
【0034】
なお、ここでは文字集251から該当する文字を読み取って認識する場合を示しているが、文字は操作者が広告の裏等に筆記具を用いて書いたものをハンドスキャナ206で読み取ることもできる。小さな文字を書くことが苦手な高齢者等であっても、比較的大きな文字を書くことでその認識率を向上させることができる場合が多い。
【0035】
このようにしてハンドスキャナ206を用いて1つの文字が認識されると、その結果が液晶ディスプレイ204上に表示されたウィンドウ(図示せず)に表示される。操作者がその文字認識が正しいことを操作部203のキー入力によって応答すると、その文字を先頭の文字とする文字列が同様に液晶ディスプレイ204上に複数個表示される。この表示は過去の使用頻度や一般的な出現率を基にして行われる。表示候補が多い場合、操作者は読みにおける2番目の文字以降を順に入力することで候補を絞っていくこともできる。この例では文字「さ」の次に文字「く」を入力することで「昨日」あるいは「昨日は」という文字列を更に容易に表示させることができる。
【0036】
図6は、このようにして2つの領域を指定して手書き文字をフォントを用いた文字に変換した後の表示画面の表示状態を表わしたものである。ここでは、図5に示した手書き文字242、243がフォントによる文字251、252に変換されている。フォントは操作部203を使用して書体やサイズを指定することができる。また、カラーのファクシミリや電子メールで同様のファイルを転送するような場合には同様に操作部203を使用して着色を指定することもできる。表示された内容に満足した場合、操作者は図示しない送信ボタンを押してファクシミリの送信を開始することになる。
【0037】
図7は、以上の原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の流れを表わしたものである。図1に示したCPU221は原稿をそのまま送信せず一度編集した後に送信する原稿編集モードが選択されたかどうかを監視している(ステップS301)。操作者が操作部203を選択して原稿編集モードを選択した場合には(Y)、すでに説明した原稿の編集が行われる。その流れについては次に説明する。これ以外のモードが選択された場合には(ステップS301:N)、該当するモードが実行される。これについては本発明と直接関係しないので、説明を省略する。
【0038】
原稿編集モードが選択された場合、CPU221は装置本体202に原稿がセットされている場合には(ステップS302:Y)、その読み取りを行って画像情報をメモリ225の作業領域に格納する(ステップS303)。そして、読み取った原稿の1ページ分の画像情報を液晶ディスプレイ204に表示する(ステップS304)。これが図3の表示状態である。
【0039】
この後、CPU221は操作部203から入力文字領域の指定が行われるか(ステップS305)、特定の領域の画像情報を削除する削除領域の指定が行われるか(ステップS306)、あるいは指定した領域の属性が指定あるいは変更されるか(ステップS307)を監視する。たとえば図3の手書き文字242の領域を指定して入力文字領域の指定が行われたら(ステップS305:Y)、その領域に対する文字入力処理が実行される(ステップS308)。
【0040】
図8はこのステップS308の文字入力処理を具体的に表わしたものである。文字入力処理では、操作者がハンドスキャナ206(図1)を装置本体202から取り外し、これを1つの文字(本実施例では平仮名)の描かれた用紙の先端部に配置して、読み取りを開始させる(ステップS321)。これによりハンドスキャナ206による文字の読み取りが行われてその画像が識別文字格納部224に格納される(ステップS322)。1文字分の読み取りが終了すると(ステップS323:Y)、文字識別部223がその文字を識別する(ステップS324)。CPU221は識別された文字を液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する(ステップS325)。
【0041】
操作者が表示された文字が意図した文字であるとして操作部203からOK(肯定)を示す操作を行った場合には(ステップS326:Y)、認識したその文字を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を文字列格納部226から所定の順序で抽出して液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する(ステップS327)。最初の1文字に続いて2文字目あるいはこれ以上の文字が入力されたときにはそれらの文字列を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を文字列格納部226から検索して、所定の順序でこれを表示することになる。操作者の所望の文字あるいは文字列がこのウィンドウに表示された場合、操作部203からこれを選択する指示が入力される。更に追加の文字の読み取りが必要であるとされた場合には、操作部203から文字の読み取りの追加が指示される。
【0042】
ウィンドウに表示された文字あるいは文字列を選択する指示が入力された場合には(ステップS328:Y)、その表示された文字あるいは文字列が該当する領域に貼り付けられることになる(ステップS329)。これらはフォントの発生した画像である。これに対して文字の読み取りの追加が指示された場合には(ステップS340:Y)、ステップS321に戻って次の文字の入力が待機される。たとえば「ありがとう」という文字を入力する場合に最初の「あ」の文字だけでは「ありがとう」という文字列が出にくい場合、次の文字「り」を追加的に入力することになる。
【0043】
一方、ステップS325で認識結果としての文字が表示されたときそれが意図したものではなかった場合、操作者は文字入力の作業自体を断念するか、新たに文字を書き直してその認識を再度行わせる。前者の場合には(ステップS341:Y)、図8に示した文字入力処理は終了する(エンド)。後者の文字入力を再度行う場合には(ステップS341:N)、ステップS321に処理が戻ることになる。
【0044】
図7に戻って原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の説明を続ける。ステップS308で文字の入力処理が行われたら、図2に示したCPU221は文字入力を行ってその範囲で原稿の画像情報が変更された状態のその原稿を最終的に送信するのか(ステップS309)、あるいは他の処理を更に行うのか(ステップS310)を待機する。その状態の原稿を送信する場合には(ステップS309:Y)、その内容の画像情報で送信処理が行われる(ステップS311)。すなわち、ステップS308で入力されたフォントの文字が追加され、あるいは文字の修正を行った時点で変更後の画像情報が液晶ディスプレイ204に表示されているので、その内容でよければその画像情報がファクシミリで相手先に送信される。
【0045】
これに対して他の処理が選択された場合には(ステップS310:Y)、ステップS305に処理が戻り、操作者は他の領域を指定して同様に文字の入力を行ったり(ステップS305)、領域の画像情報を削除したり(ステップS306)、標準で指定されたフォントのサイズ、書体等の属性を変更することができる(ステップS307)。このうち指定した領域の画像情報を削除する処理が指定された場合には(ステップS306:Y)、領域内の画像情報が地色に変更される(ステップS312)。白地に変更するものであってもよい。属性変更が指定された場合には(ステップS307:Y)、指定した領域の文字フォントのサイズや書体あるいは色が変更されることになる(ステップS313)。
【0046】
なお、以上説明した実施例では原稿本文についてファクシミリ送信を行う場合について説明したが、電子メールに添付するファイルあるいは電子メールの本文における文字入力についても、文字列の最初の1文字等の表音文字を読み取ることで該当する文字あるいは文字列を選択して入力を簡略化することができることは当然である。また、この実施例では平仮名を読み取って文字あるいは文字列を予測することにしたが、カタカナを読み取ったり、漢字や英数字を直接読み取ることで該当する文字あるいは文字列を予測するようにしてもよい。また、電子メール等における題名についても同様の手法で入力を簡易化することが可能である。
【0047】
<発明の変形例>
【0048】
図9は本発明の変形例におけるファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたものである。この変形例のファクシミリ装置201Aで図2と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。ファクシミリ装置201Aは、先の実施例の回路構成に更に宛先データ格納部401と宛先識別部402とが追加された構成となっている。ここで宛先データ格納部401は、電子メールやファクシミリ送信の宛先の電話番号を入力する場合に、ハンドスキャナ206で読み取った文字の画像情報を格納するメモリ領域であり、メモリ225内に識別文字格納部224と共に配置されている。宛先識別部402はこのファクシミリ装置201Aに内蔵されている電話帳403とこれに登録されているデータから宛先の電子メールのアドレスやファクシミリ送信の宛先の電話番号を検索してその候補を表示し、操作者によって選択されたものを入力するようになっている。
【0049】
すなわち、この変形例のファクシミリ装置201Aは実施例のファクシミリ装置201と同様にインターネットに接続する機能を備えているので、電子メールの送受信も行うことができる。電子メールの送信は図1に示した操作部203を操作して、携帯電話と同様にデータ入力を行うことができるが、先の実施例と同様にハンドスキャナ206を用いてデータ入力を行うことも可能である。
【0050】
図10は、この変形例におけるハンドスキャナを用いた電子メールの入力・送信モードによる処理の流れの概要を表わしたものである。操作者は図9に示した操作部203を操作することで、ファクシミリ装置201Aを電子メール入力・送信モードに設定することができる。このモードではハンドスキャナ206を用いた電子メールの入力とそれに続く送信処理とが行われる。電子メール入力・送信モードに設定すると(ステップS501:Y)、液晶ディスプレイ204に「題名入力」、「本文入力」、「宛先入力」、「送信」および「破棄」という処理の内容とそれらに対応する番号を記したメニュー画面が表示される(ステップS502)。操作者は操作部203から対応する番号を入力して、所望の処理を選択することになる。液晶ディスプレイ204にタッチパネルが付属している場合には、該当する処理の表示箇所をタッチすることでも希望の処理を選択できる。
【0051】
CPU221は操作部203の操作によって題名入力(件名入力)が選択されたことを検出すると(ステップS503:Y)、題名用文字入力処理を実行する(ステップS504)。これとは異なり、メール本文の入力が選択された場合には(ステップS505:Y)、メール本文用の文字入力処理が実行される(ステップS506)。以上と異なり宛先入力が選択されたときには(ステップS507:Y)、宛先用文字入力処理が実行される(ステップS508)。このうちステップS504の題名用文字入力処理とステップS506の文字用入力処理は先の実施例と基本的に同一の処理内容となる。ただし、文字列格納部226では処理内容ごとに区別してハンドスキャナ206の読み取った文字と前方一致検索を行うようにしている。したがって、本文用文字と題名用文字がそれぞれ文字列格納部226の別々のメモリ領域に格納されており、対応するメモリ領域が検索の対象となる。一方、ステップS508の宛先用文字入力処理の場合には、図9に示した電話帳403を使用した文字入力処理が行われる。
【0052】
図11はステップS508で示した宛先用文字入力処理の内容を具体的に表わしたものである。先の実施例の図8と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例の宛先用文字入力処理では、操作者がハンドスキャナ206(図1)を装置本体202から取り外し、これを1つの文字(平仮名あるいは片仮名)の描かれた用紙の先端部に配置して、読み取りを開始させる(ステップS321)。これによりハンドスキャナ206による文字の読み取りが行われてその画像が宛先データ格納部401に格納される(ステップS521)。宛先データ格納部401が識別文字格納部224と別に設けられているのは、両データを並存させることで本文の記入の途中で宛先を変更したり追加する等の作業が行えるようにするためである。
【0053】
ステップS326で液晶ディスプレイ204に確認のために表示された文字が意図した文字であるとされた場合には(Y)、次のステップS522では認識したその文字を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を電話帳403から所定の順序で抽出して液晶ディスプレイ204の一部にウィンドウを設けて表示する。このとき、電子メールの宛先を入力する作業が行われているので、電話帳403がファクシミリの宛先(電話番号)と電子メールの宛先(メールアドレス)に分けられて記入されている場合には、電子メールの宛先のデータに対して検索が行われ、頻度順にこれが表示されることになる。
【0054】
最初の1文字に続いて2文字目あるいはこれ以上の文字が入力されたときにはそれらの文字列を先頭部分の表音文字とする文字または文字列を電話帳403から検索して、所定の順序でこれを表示することになる。操作者の所望の宛先のメールアドレスがこのウィンドウに表示された場合、操作部203からこれを選択する指示が入力される。更に追加の文字の読み取りが必要であるとされた場合には、操作部203から文字の読み取りの追加が指示される。
【0055】
ウィンドウに表示されたメールアドレスを選択する指示が入力された場合には(ステップS328:Y)、その表示された宛先としてのメールアドレスが該当する領域に貼り付けられることになる(ステップS523)。これに対して文字の読み取りの追加が指示された場合には(ステップS340:Y)、ステップS321に戻って次の文字の入力が待機される。たとえば「とっきょちょう」のメールアドレスを入力する場合に最初の「と」の文字だけでは意図したアドレスが出にくい場合、次の文字「つ」を追加的に入力することになる。以下同様である。
【0056】
図10に戻って説明を続ける。操作者がステップS504、S506あるいはS508の入力処理を終了させたら、CPU221はメニュー画面に処理を戻す(ステップS502)。ここで操作者は再びステップS504、S506あるいはS508の入力処理を新規にあるいは再度行うことができる他、電子メールの送信を選択したり(ステップS509)、あるいは電子メールの作成自体を中止して廃棄することもできる(ステップS510)。ここでは触れていないがそのドラフトを一次保管の領域に保存してとりあえずの処理を終了させたり、送信箱に入れておくこともシステムによっては可能である。
【0057】
操作者が送信を選択した場合には(ステップS509:Y)、作成した電子メールが相手先に送信される(ステップS511)。破棄を選択した場合には(ステップS510:Y)、そのまま処理が終了する。ただし、そのファクシミリ装置を他人が共用しているような場合には、メモリ225の内容をすべてクリアして処理を終了するようにしてもよい。
【0058】
<発明のその他の変形可能性>
【0059】
以上説明した実施例および変形例ではファクシミリ装置の本体にもともと備わっているスキャナとしてのハンドスキャナ206を兼用して文字を入力することで、高齢者等の細かい文字を書くことや複雑な操作が苦手な人でも大きな文字を書いて簡易に文字またはデータを入力できるようにした。ある程度小さな文字を複数書いて、これをハンドスキャナ206で一度に読み込み、液晶ディスプレイ等のディスプレイにこれらを一度に表示させ、この中から所望の文字を何らかの手法で選択させるようにしてもよい。
【0060】
たとえば、ある人から海外旅行の葉書が来たので電子メールで返事を送るような場合、その葉書の文字をハンドスキャナで読み取らせ、その中から適宜文字を指定して、これを辞書あるいは電話帳と照合することで電子メールのアドレスを検索して送信することも可能である。また、質問事項を書いたファクシミリを受信した際に、それぞれら質問事項を引用しながら返事をファクシミリで返すような場合、送られてきた用紙をハンドスキャナで読み取り、文字認識を行ってその結果を液晶ディスプレイ等のディスプレイに表示し、答えの文章を定型語句として予め用意した語句の中から先頭の1文字または2文字の仮名の読み取りで作成するようにすることも可能である。このとき、読み取った語句の中に誤認識された文字があった場合には、この部分については領域を指定して先の実施例のように正しい文字に修正することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1〜請求項3記載の発明によれば、ファクシミリ装置に元々画像を読むために用意されているハンドスキャナを用いてデータの入力を補助することにしたので、装置のハードウェアを追加することなくデータの入力の新たな手法を提供することができる。したがって、文字をうまく書けない外国人や高齢者、あるいは体の不自由な人等が他人の助けを借りずにファクシミリ送信や電子メールの送信を行うことができ、これらの者に通信の機会を与えると共に、他人を介在させずにこのような通信を行えるようにすることで個人のプライバシの保護を図ることもできる。
【0062】
また請求項2記載の発明によれば、ファクシミリ装置で原稿を構成する文字の少なくとも一部をフォントを用いて誰でも読み易い文字に変換して送信することができる。したがって、クレジットカードのデータを相手先に送信するような場合に判読間違いによるトラブルの発生を防止することができる。
【0063】
更に請求項3記載の発明によれば、電子メール等の宛先をキーボードを用いることなく入力して送信することができる。
【0064】
また、請求項5記載の発明によれば、電子メールの本文、題名あるいは宛先をキーボードを用いることなく入力することができる。
【0065】
更に請求項6記載の発明によれば、表音文字を1文字読み取っただけでは対象となる文字または文字列の候補が多い場合、2文字以上入力することで対象を絞ることができるので、多数の候補が存在するとき等には効率的に文字または文字列を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるファクシミリ装置の概観を示した斜視図である。
【図2】本実施例のファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図3】実施例で原稿の読取結果を表示した表示画面の一例を示す平面図である。
【図4】実施例で文字入力のために用意された文字集を表わした斜視図である。
【図5】実施例で文字「さ」を表示したページの読み取りを行っている状態を表わした説明図である。
【図6】実施例で手書き文字をフォントを用いた文字に変換した後の表示画面の表示状態を表わした平面図である。
【図7】実施例で原稿の読み取りから画像の送信までの全体的な処理の流れを表わした流れ図である。
【図8】図7のステップS308の文字入力処理を具体的に表わした流れ図である。
【図9】本発明の変形例におけるファクシミリ装置の回路構成の概要を表わしたブロック図である。
【図10】変形例におけるハンドスキャナを用いた電子メールの入力・送信モードによる処理の流れの概要を表わした流れ図である。
【図11】図10のステップS508で示した宛先用文字入力処理の内容を具体的に表わした流れ図である。
【図12】従来のファクシミリ原稿の一例を示した平面図である。
【符号の説明】
201、201A ファクシミリ装置
202 装置本体
203 操作部
204 液晶ディスプレイ
206 ハンドスキャナ
221 CPU
222 ROM
223 文字識別部
224 識別文字格納部
227 文字フォント格納部
241 表示画面
401 宛先データ格納部
402 宛先識別部
403 電話帳
Claims (6)
- ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、
このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、
所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、
前記文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、
この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、
この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を入力データに組み込む入力データ組込手段
とを具備することを特徴とするファクシミリ装置。 - ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、
このファクシミリ装置本体が読み取った原稿の画像情報を表示する原稿画像情報表示手段と、
この原稿画像情報表示手段に表示された画像情報の一部領域を編集領域として指定する編集領域指定手段と、
前記ハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、
所定の文字あるいは文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、
前記文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字あるいは文字列を前記編集領域に入力する入力対象文字として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する入力対象文字表示部と、
この入力対象文字表示部に表示された入力対象文字の中から所望の文字あるいは文字列を選択する入力対象文字選択手段と、
この入力対象文字選択手段によって選択された文字あるいは文字列を前記編集領域に組み込む入力データ組込手段と、
この入力データ組込手段によって文字あるいは文字列の組み込まれた原稿の画像情報を送信する送信手段
とを具備することを特徴とするファクシミリ装置。 - ファクシミリ装置本体に原稿の読み取りのために着脱自在に取り付けられたハンドスキャナと、
このハンドスキャナがファクシミリ装置本体から取り外された状態でその読み取った文字を認識する文字認識部と、
送信の宛先を構成する文字列を音読みと対応付けて複数格納した入力対象文字情報格納部と、
前記文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を送信の宛先の候補として入力対象文字情報格納部から取り出して表示する宛先文字表示部と、
この宛先文字表示部に表示された送信の宛先の候補の中から送信の宛先を選択する宛先選択手段と、
この宛先選択手段によって選択された送信の宛先に所定の送信情報を送信する送信手段
とを具備することを特徴とするファクシミリ装置。 - 前記送信手段は前記ハンドスキャナによって読み取られた原稿の画像情報を送信することを特徴とする請求項3記載のファクシミリ装置。
- 前記文字認識部が認識した文字と音でその一部が一致する文字列を電子メールの本文または題名の文字列として入力対象文字情報格納部から取り出して候補として表示する文字列表示部と、
この文字列表示部に表示された文字列の候補の中から電子メールの本文または題名とする文字列を選択する文字列選択手段と、前記宛先選択手段あるいは文字列選択手段によって選択した宛先あるいは文字列を基にして電子メールを作成する電子メール作成手段とを備え、前記送信手段は電子メール作成手段によって作成された電子メールを宛先に送信する手段であることを特徴とする請求項3記載のファクシミリ装置。 - 前記文字認識部は前記ハンドスキャナの読み取った表音文字を1文字ずつ認識することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載のファクシミリ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003070875A JP2004282398A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | ファクシミリ装置 |
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JP2003070875A JP2004282398A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | ファクシミリ装置 |
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JP (1) | JP2004282398A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011204188A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-13 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 文書処理方法および文書処理システム |
JP2018163441A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像処理装置、及びプログラム |
-
2003
- 2003-03-14 JP JP2003070875A patent/JP2004282398A/ja active Pending
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