JP2004282396A - ファクシミリ装置およびファクシミリ受信方法 - Google Patents
ファクシミリ装置およびファクシミリ受信方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ファクシミリ装置が受信できる画像データの量を増やす。
【解決手段】ファクシミリ装置が、ファクシミリ装置20の動作を制御する制御部1と、画像データの受信を行うFAX通信部8と、上記画像データを印刷する印字部11と、記録シートを上記印字部11に給紙する用紙給紙部(1)12〜用紙給紙部(m)と、上記画像データを格納するフラッシュメモリ6と、上記給紙部それぞれについて、通常給紙を行うか、非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部15とを備え、上記FAX通信部8が画像データを受信すると、上記制御部1がまず通常給紙を行って上記印字部に印刷させ、これができない場合には上記画像データを上記フラッシュメモリ6に格納させ、さらに、上記フラッシュメモリ6に上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行って上記印字部に印刷させる。
【選択図】 図1
【解決手段】ファクシミリ装置が、ファクシミリ装置20の動作を制御する制御部1と、画像データの受信を行うFAX通信部8と、上記画像データを印刷する印字部11と、記録シートを上記印字部11に給紙する用紙給紙部(1)12〜用紙給紙部(m)と、上記画像データを格納するフラッシュメモリ6と、上記給紙部それぞれについて、通常給紙を行うか、非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部15とを備え、上記FAX通信部8が画像データを受信すると、上記制御部1がまず通常給紙を行って上記印字部に印刷させ、これができない場合には上記画像データを上記フラッシュメモリ6に格納させ、さらに、上記フラッシュメモリ6に上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行って上記印字部に印刷させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に多量な画像データを受信可能なファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電話回線等を介して原稿データを受信するファクシミリ装置は、受信した後に原稿データを順次印字していくことで受信原稿を保存している。しかし、ファクシミリ装置が、多量の原稿を受信し、記録用紙を全て使い切ってしまった場合、これ以上の原稿を受信しても保存ができないため、ファクシミリ受信エラーを発して受信を拒否する。ファクシミリ装置がこのような状態になると、重要な原稿データが送られてきても受信できないという問題が生じる。
【0003】
そこで、ファクシミリ装置の記録用紙が切れてしまった場合に、ファクシミリ装置のメモリにて原稿を保存するメモリ受信を行うことで原稿を保存し、ファクシミリ装置を受信可能な状態に保つことができる。
【0004】
特許文献1は、このような方法を用いてメモリ受信を行い、メモリ受信した画像をPCにて確認できる方法を開示している。すなわち、特許文献1のファクシミリ装置は、印字用紙切れが発生するとファクシミリ装置がメモリ受信を行ってデータ記憶部に文書(原稿)を記憶し、その後上記ファクシミリ装置に接続したPCの電源が投入されると、ファクシミリ装置のデータ記憶部に格納していたファクシミリデータをPCに送信し、PCにてビットマップデータに変換し表示用ウィンドウに表示する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−125063号公報(公開日:2000年4月28日)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法でも、メモリ容量には限界があるので、メモリ容量がフルとなった場合、メモリ受信ができずファクシミリ受信エラーを発して受信拒否する。つまり、ファクシミリ装置で受信できる原稿の量は、セットされた記録用紙の枚数とメモリ容量とで保存可能な量に制限されているのである。
【0007】
この場合の受信できる原稿の量は十分でなく、長期間記録用紙の補充を行わない場合などに受信不能状態に陥るという問題が生じており、より多くの画像データが受信可能なファクシミリ装置が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、ファクス受信において、受信可能な画像データ量を増やして、極力受信拒否を抑えることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、記録シートを印刷部に給紙する複数の給紙部と、給紙された上記記録シートに上記画像データを印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記給紙部それぞれについて、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行うか、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う給紙部に給紙をさせて上記印刷部に印刷させ、上記通常給紙を行う給紙部から記録シートを給紙できなくなった場合は、上記画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させることを特徴としている。
【0010】
上記通信部にて、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを受信するファクシミリ装置は、受信した画像データを、上記印刷部にて記録シートに印刷するか、上記画像メモリに格納することで、画像データを保存しなければ、受信拒否状態に陥る。
【0011】
本発明のファクシミリ装置は、画像データを受信すると、まず、画像メモリへの格納より優先度の高い、すなわち画像メモリの状態を問わず給紙可能であれば記録シートを供給する通常給紙を行い、受信した画像データを印刷する。そして、この記録シートを全て使い切るなどの理由で通常給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替える。さらに、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを格納できなくなると、画像メモリへの格納より優先度の低い、すなわち画像メモリに画像データの保存ができない場合にのみ給紙を行う非常給紙を行って記録シートを印刷部に給紙し、ファクシミリ装置に新規に受信された、あるいは既に受信済み画像データを印刷するように制御する。これにより、多量の画像データを受信可能としている。
【0012】
優先度管理部には、それぞれの給紙部について、各給紙部が通常給紙をするか、非常給紙をするかという優先度が記憶されている。つまり、優先度管理部は、通常給紙または非常給紙の際に使用する給紙部を記憶しているとも言える。ここで、通常給紙も非常給紙も行わないように登録される給紙部があっても構わない。
【0013】
上記通常給紙を行う給紙部には、一般的にファクスの画像データ印刷に使用される記録シート、例えば普通紙等を補給しておき、上記非常給紙を行う給紙部には、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートを補給しておけば、コストを抑えながら、受信した画像データを良好に印刷可能である。
【0014】
なお、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートは、コストがかかり過ぎる、または良好に印刷できない可能性があるなどの理由で、使用されないものであり、例えば、プリンタでカラー印刷に使用されるコート紙や、片側が印刷済みのコピー用リサイクル紙等である。これらはファクシミリ装置にプリンタや複写機の機能も兼ね備えた複合機で余分に備えられている事が多い。本発明のファクシミリ装置は、このような余剰の記録シートを利用して、ファクスが受信拒否状態になるのを防ぐものである。
【0015】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常給紙を行い、記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量は、ファクシミリ装置にセットされる全ての給紙カセットの用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙を行ってしまう。
【0016】
この場合以下のような問題が生じる。例えば、通常給紙を行う給紙部が用紙切れを起こした後、すぐに、コート紙のような高価な記録シートを給紙する非常給紙に切り替わると、重要度の低い画像データや印刷する必要のない画像データまでが高価なコート紙に印刷される可能性が高くなり、ランニングコストが高くなる。また、コート紙の代わりにリサイクル紙を利用した場合、リサイクル紙は片面が印刷済みであるため、裏返しにセットされていた場合に既に印刷された画像と重なって新たに印刷された画像が判別できなくなったり、汚れ、折れなどがあって、重要な画像データが良好に印刷できないおそれがある。
【0017】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを、可能な限り、通常給紙を行う給紙部の記録シートへ印刷し、画像メモリへ格納した後にだけ、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙を行う給紙部に補給された記録シートへ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0018】
また、本発明のファクシミリ装置は、上記構成に加え、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、上記画像データを上記記録シートに印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行う記録シート種、および画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行う記録シート種を記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させ、上記通常給紙を行う記録シート種を給紙できなくなった場合は、画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させることを特徴としている。
【0019】
上記通信部にて、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを受信するファクシミリ装置は、受信した画像データを、上記印刷部にて記録シートに印刷するか、上記画像メモリに格納することで、画像データを保存しなければ、受信拒否状態に陥る。
【0020】
本発明のファクシミリ装置は、画像データを受信すると、まず、画像メモリへの格納より優先度の高い、すなわち画像メモリの状態を問わず給紙可能であれば記録シートを供給する通常給紙を行い、受信した画像データを印刷する。そして、この記録シート種を全て使い切るなどの理由で通常給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替える。さらに、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを格納できなくなると、画像メモリへの格納より優先度の低い、すなわち画像メモリに画像データの保存ができない場合にのみ給紙を行う非常給紙を行って記録シートを印刷部に給紙し、ファクシミリ装置に新規に受信された、あるいは既に受信済み画像データを印刷するように制御する。これにより、多量の画像データを受信可能としている。
【0021】
上記通常給紙、非常給紙の際は、優先度管理部が記憶している、通常給紙をする記録シート種、および非常給紙をする記録シート種にしたがって、該当する記録シート種を給紙する。つまり、優先度管理部は、通常給紙または非常給紙の際に使用する記録シート種を記憶しており、給紙の際は、例えばファクシミリ装置が該当する記録シート種がセットされている給紙部を探知したり、使用者が該当する記録シートが保持されている給紙部を登録するなどの方法で目的の記録シート種を給紙する。
【0022】
上記優先度管理部には、上記通常給紙を行う記録シート種として、一般的にファクスの画像データ印刷に使用される記録シート、例えば普通紙等を、上記非常給紙を行う記録シート種としては、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シート、例えばコート紙や、片側が印刷済みのリサイクル紙を記憶させておけば、コストを抑えながら、受信した画像データを良好に印刷可能である。ファクシミリ装置にプリンタや複写機の機能も兼ね備えた複合機で余分に備えられている事が多い。本発明のファクシミリ装置は、このような余剰の記録シートを利用して、ファクスが受信拒否状態になるのを防ぐものである。
【0023】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常給紙を行い、記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量は、ファクシミリ装置にセットされる全ての給紙カセットの用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙を行ってしまい、ランニングコストが高くなる、画像データが良好に印刷できなくなる可能性が高くなる。
【0024】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを、可能な限り、通常給紙を行う記録シート種で印刷し、画像メモリへ格納した後にだけ、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙を行う記録シート種へ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0025】
また、本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部が、上記印刷部に、上記画像メモリに格納された画像データのうち受信時間が一番早いものを印刷させ、印刷した画像データを画像メモリから消去させることを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、画像データを可能な限り、通常給紙を行う給紙部に補給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納した後に、画像メモリ内の一番古い画像データを印刷して画像メモリの容量を空け、新たに受信した画像データを画像メモリに保存可能な状態にできる。これにより、画像データを、受信時間の早い順に印刷できるので、受信した画像データの管理の点で利便性が高い。
【0027】
より詳しくは、本発明では、上述したように、通常給紙された記録シートへの印刷、画像メモリへの格納を可能な限り行った後、非常給紙された記録シートへ画像データを印刷するものである。しかし、非常給紙を行って、新たに受信した画像データを印刷していった場合、初期に受信された画像データは、通常給紙された記録シートに打ち出され、中期に受信された画像データは画像メモリに格納され、後期に受信された画像データは非常給紙された記録シートに打ち出される。したがって、ファクシミリ装置の排紙部には、中期に受信された画像データが抜けた画像データが打ち出されることになる。
【0028】
さらには、例えば、一連の複数ページにわたる画像データを通常給紙された記録シートに受信している途中にメモリ受信に切り替わった場合、一連の画像データの前半部分が、他の印刷物とまぎれ、管理がしにくい。
【0029】
本発明のファクシミリ装置によれば、上記のような問題は生じず、通常給紙または非常給紙された記録シートに印刷された画像データは、受信時間の早い順番に連続して排紙され、画像データの管理がしやすい。
【0030】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、 上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、受信した画像データのうち使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させることを特徴としている。
【0031】
上記構成では、使用者が、得意先など、重要度の高いファクス原稿を送信すると判断した送信元を特別送信元として登録すれば、通常給紙された記録シートおよび画像メモリによって画像データを可能な限り受信した後は、重要度の高いファクス原稿のみを受信する。
【0032】
重要度の高いファクスのみを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させれば、受信数は限定されるので、非常給紙される記録シートがコート紙のような高価な用紙であっても、コストはそれほどかからない。すなわち、不必要な画像データを受信することなく、ランニングコストの低減を図りながら、特別送信先からの原稿については、より多くの画像データが受信できる。
【0033】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部は、給紙された記録シートが、使用者の登録した第1の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを優先して印刷させ、給紙された記録シートが、使用者が登録した第2の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元以外から送信された画像データを優先して印刷させることを特徴としている。
【0034】
上記構成によれば、メモリ受信により画像メモリがフルになった後、非常給紙して受信データを印刷出力する場合に、供給された記録シート種によって、使用者が登録した、重要度の高い特別送信元から送信された画像データ(あるいは特別送信元以外から送信された画像データ)を優先して印刷できる。なお、「優先して印刷する」とは、特別送信元からの画像データがあればそれを、なければ他の画像データを印刷することを示している。
【0035】
非常給紙される記録シートは、一般にファクスで受信した画像データを印刷するのに最適ではないとされているものであるが、これは、画像データを良好に印刷可能であるが、高価でコストがかかる記録シート種と、良好に画像データを印刷できない可能性がある記録シート種の2つに大別される。
【0036】
そこで、第1の記録シート種を、画像データを良好に印刷可能であるが、高価でコストがかかるもの、第2の記録シート種を、良好に画像データを印刷できない可能性があるもの、として使用者が登録すれば、ラニングコストを低減しながら、重要な画像データは良好に印刷できる。
【0037】
例えば、使用者が第1の記録シート種としてコート紙を登録した場合、コート紙が給紙されれば、特別送信元から送られた画像データを優先して印刷する。一方、使用者が第2の記録シート種としてリサイクル紙を登録した場合、リサイクル紙が給紙されれば、登録された送信元以外から送信された、重要度の低い画像データを優先して印刷する。
【0038】
このようにすることで、高価な記録シートには重要度の高い画像データを、良好に印刷できない可能性がある記録シートには重要度の低い画像データを、優先して印刷でき、複数の給紙部について非常給紙を行うと設定されて、複数種の、特性が異なる記録シートが非常供給可能な場合でも、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0039】
本発明では、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記制御部は、使用者が上記優先度管理部に登録した優先順位に従って、上記給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる、あるいは画像メモリへ格納させることを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、使用者が、上記優先度管理部に、上記複数の給紙部のそれぞれ、および画像メモリに優先順位を登録し、その優先順位に従って、受信した画像データを、給紙部から給紙された記録シートへ印刷するか、あるいは画像メモリへ格納するので、画像データを記録する優先順位を任意に決められる。例えば、ファクシミリ装置に普通紙、コート紙、リサイクル紙、があった場合、普通紙を保持する給紙部、リサイクル紙を保持する給紙部、画像メモリ、コート紙を保持する給紙部の順に高い優先順位を登録すれば、受信した画像データをまず普通紙に印刷し、普通紙がなくなればリサイクル紙に印刷し、リサイクル紙がなくなれば画像メモリに格納し、そしてメモリに空き容量がなくなればコート紙に印刷するというように、画像データの保存媒体を任意の優先順位で選択できる。また、別の例で、普通紙を保持する給紙部、画像メモリ、リサイクル紙を保持する給紙部、コート紙を保持する給紙部をこの順に優先順位を高く登録すれば、普通紙印刷→メモリ受信→リサイクル紙印刷→コート紙とすることも可能である。
【0041】
これにより、使用者が、特定の給紙部から給紙された記録シートへの印刷を、画像メモリへの格納より優先して行うかどうかを登録でき、さらにその他の給紙部から給紙された記録シートへの印刷より優先して行うかも特定できる。これにより、高価なコート用紙の使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図ったり、良好な印刷ができない可能性のあるリサイクル紙を後回しにして、印刷不良の可能性を低減するという設定を、使用者が選択して行える。
【0042】
本発明のファクシミリ受信方法では、上記の課題を解決するために、外部装置から送信された画像データを受信した後、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行って上記画像データを印刷し、上記通常給紙を行う給紙部が記録シートを給紙できなくなった場合に上記画像データを画像メモリに格納し、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合に、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行って、受信した画像データあるいは上記画像メモリ内の画像データを印刷することを特徴としている。
【0043】
上記方法によれば、例えば、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを、一般的にファクスの画像データの印刷に使用される普通紙等を供給する通常給紙してに印刷し、この記録シートを全て使い切るなどして給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替え、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを保存できなくなると、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートを印刷部に非常給紙し、新規にファクシミリ受信した、あるいは既にファクシミリ受信済み画像データを印刷するので、多量の画像データを受信可能となる。
【0044】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常供給を行って記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量だけを鑑みると、ファクシミリ装置にセットされる全ての用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙をして印刷してしまい、ランニングコストが高くなったり、良好な印刷ができなくなったりするという問題がある。
【0045】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを可能な限り、通常供給して印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙した記録シートへ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図3を用いて詳細に説明する。
【0047】
図1に本実施の形態に係るファクシミリ装置20のブロック図を示す。
【0048】
ファクシミリ装置20は、制御部1、操作部2、表示部3、ROM4、RAM5、フラッシュメモリ(画像メモリ)6、符号・復号化部7、FAX通信部(通信部)8、ホスト通信部9、原稿読取部10、印字部(印刷部)11、用紙給紙部(1)(給紙部)、用紙給紙部(2)(給紙部)13、用紙給紙部(3)(給紙部)23〜用紙給紙部(m)(給紙部)、ジョブ管理部14、および優先順位管理部15から構成される。
【0049】
上記の各構成を説明すると、制御部1はファクシミリ装置20全体の制御を行うものであり、操作部2は電話番号の入力やメニュー操作を行い、表示部3はファクシミリの状態やメニューの表示などを行う。なお、操作部2および表示部3は併せて操作パネルとして備えられる。また、ROM4は制御プログラムやデータを格納しており、RAM5はプログラムを処理する場合にワークメモリや画像メモリを格納するためのものである。したがって、使用者は表示部3の表示にしたがって操作部2に指示を与え、制御部1を介して動作を指示しており、制御部1にしたがってROM4に格納されたプログラムをRAM5を用いて処理される。また、ホスト通信部9はPCなどのホストコンピュータやサーバと接続し、USBやLANにより外部装置と接続する。そして、ホストコンピュータやサーバから印刷ジョブを受信したり、インターネットファクスとしてのデータの送受を行なう。
【0050】
ファクシミリ装置20は、本来のファクシミリ機能のほかに、プリンタ機能およびコピー機能を兼ね備えている。プリンタ機能では、ホストコンピュータやサーバから送られてきた印刷ジョブをホスト通信部9で受信しユーザが選択した用紙給紙部もしくはユーザが選択した用紙種類に応じた紙給紙部から用紙を給紙し、印字部11で画像形成を行なって出力する。また、コピー機能では、原稿読取部10で読み取った画像データをユーザが選択した用紙給紙部もしくはユーザが選択した用紙種類に応じた用紙給紙部から用紙を給紙し印字部11で画像形成を行なって出力する。
【0051】
このようにファクシミリ装置20は、複数の画像出力機能を備えるから、用途に応じて用紙給紙部には様々な種類の用紙がユーザによりセットされている。例えば、プリンタやコピーの場合は、用途に応じて画質を重視した印刷が求められ、このような場合は、印字部11がインクジェット式の場合、コート紙や光沢紙を用いることにより普通紙よりもより高画質で印刷することが可能となる。このコート紙や光沢紙は、ファクシミリ機能では使用されない。これは、ファクシミリ機能においては、印刷原稿の画質は内容を理解できる程度であれば十分であり、高い画質は要求されないため、コート紙や光沢紙を用いてファクシミリ印刷すると不必要に消耗品のコストがかかってしまうからである。
【0052】
次に、原稿(画像データ)の送信に係る構成を説明すると、原稿読取部10は送信する原稿を読み取るスキャナであり、符号・復号化部7は読み取った送信原稿を符号化するものである。FAX通信部8は相手ファクシミリ(外部装置)と電話回線を介して接続しており、符号化された原稿の送信を行う。
【0053】
また、FAX通信部8は相手ファクシミリから送信された原稿データの受信も行う。ジョブ管理部14は受信した原稿データの管理を行うものである。フラッシュメモリ6は、受信した原稿データを格納して保存するための揮発性のメモリである。符号・復号化部7は、受信した原稿データを印刷可能なイメージデータに復号化し、印字部11は復号化した原稿を印字する。用紙給紙部(1)12、用紙給紙部(2)13、用紙給紙部(3)23〜用紙給紙部(m)は、印字に使うm種類の記録用紙を印字部に給紙する。ここでは、用紙給紙部(1)12に普通紙が、用紙給紙部(2)13にはコート紙が、用紙給紙部(3)23にはリサイクル紙が備えられている。優先順位管理部15は、原稿データをどの記録用紙に印刷するか、またはフラッシュメモリ6に格納するかの優先順位を記憶したもので、これにしたがって、受信した原稿データをフラッシュメモリ6に保存、あるいは用紙給紙部(1)12〜(m)から給紙される記録用紙に印刷するかが決定される。
【0054】
優先順位管理部15について具体的に説明すると、優先順位管理部15には表1のような優先順位と出力先、用紙種類を示す表が作成されている。これによると、画像メモリ格納より優先順位が高い通常供給をする用紙は普通紙であり、また、画像メモリ格納より優先順位が低い非常給紙をする用紙はリサイクル紙である。そして、用紙給紙部(3)23のコート紙は使用しない。
【0055】
【表1】
【0056】
これに従えば、ファクシミリ装置20は以下のように動作する。まず優先順位1の用紙給紙部(1)12に給紙させて、受信原稿を普通紙に印刷し、普通紙がなくなった場合には、優先順位2のフラッシュメモリ6にて保存する(以降用紙に受信原稿を出力せずに、フラッシュメモリ6にて保存して受信動作を終了することをメモリ受信と称する)。そして、フラッシュメモリ6にも空き容量がなくなった場合、優先順位3の用紙給紙部(3)23のリサイクル紙に印刷する。そして、リサイクル紙がなくなった場合には、優先順位4はないので、受信拒否をして新規の受信原稿を受け取らない。
【0057】
このファクシミリ装置20における、ファクスの受信に伴う動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0058】
まず、S1で、新規に受信すべき原稿があるかを調べる。ある場合、後述する受信処理を行った後、再びS1にもどる。S1で新規に受信すべき原稿がなかった場合、S2に移行してフラッシュメモリ6に受信した原稿データが残っているかを調べ、残っていなかった場合はS1に戻る。残っていた場合はS3に移行する。S3で、上述した優先順位管理部15に登録された表1を参照して、メモリ受信より優先順位の高い出力先に用紙が残っているか(ここでは用紙給紙部(1)12に普通紙が残っているか)を調べる。残っていない場合はS1に戻り、残っている場合はS4に移行し、指定された用紙給紙部から給紙された記録用紙(ここでは普通紙)に、フラッシュメモリ6の原稿データを印刷する。なお、S4に移行するのは、フラッシュメモリ6より優先順位の高い記録用紙があるにもかかわらず、印刷されていない場合であり、具体的には、受信処理時に普通紙がセットされておらず、その後に、普通紙が補充された場合等である。
【0059】
次に、S5の受信処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
本実施の形態のファクシミリ装置20では、上述した表1に従い、受信した原稿データを、まずファクス受信で一般に使用される、用紙給紙部(1)12の普通紙に印刷し、普通紙が切れるとメモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになると、一般にファクス出力では使われない用紙給紙部(3)23のリサイクル紙(片面が印刷済みの用紙)を使い受信原稿を印字する設定を行ったものである。
【0061】
まず、用紙給紙部(1)12にセットされた普通紙への印字を試みる。ステップA1で、用紙給紙部(1)12の普通紙があるかを調べる。用紙があれば、A4に移行し、1ページ受信を行う。ここで、1ページ受信とは、次の1ページの原稿データをFAX通信部8にて受信することをいう。A4で受信した原稿データは、A5にて用紙給紙部(1)12の普通紙に印字を行う。
【0062】
そして、ステップA10に移行し、次のページがあるか、すなわち新たに受信すべき原稿データがあるかを調べる。次のページがあれば、ステップA1に移行し、次のページを受信する。ページが無ければ、FAX受信を完了する。
【0063】
一方、ステップA1で、用紙給紙部(1)12に普通紙が無ければ、フラッシュメモリ6へのメモリ受信を試みる。すなわち、ステップA2に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があればステップA6にて1ページ受信を行い、ステップA7にて受信した原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップA10に移行し、以降は上述の通りである。
【0064】
また、ステップA2で、空き容量も無ければ、用紙給紙部(3)23にあるリサイクル紙への印字を試みる。すなわち、ステップA3にて、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるかを調べる。リサイクル紙があればステップA8にて1ページ受信を行い、ステップA9にてリサイクル紙に印字を行う。そして、ステップA10に移行し、以降は上述の通りである。
【0065】
ステップA3で、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がなければ、FAX受信不可処理に移行する。受信不可処理では、受信元に受信ができない旨知らせるなどの処理を行う。
【0066】
以上のような手順でファクス受信処理を行うことで、普通紙が切れ、メモリ受信に切り替わり、その後画像メモリがフルになっても、リサイクル紙を用いて原稿の印字、保存を続けることができるので、より多くの原稿データを受信することができる。
【0067】
また、受信した原稿データを可能な限り、普通紙へ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、受信しきれない原稿データをリサイクル紙へ印刷することで、できるだけ良好な印刷を保ちながら、より多くの原稿データを受信できる。
【0068】
なお、本実施の形態では、普通紙を通常供給し、リサイクル紙を非常供給する設定としたものを例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば、カラー印刷用の高価なコート紙を非常供給してもよい。この場合、コート紙への印刷の優先順位を下げることで、コート紙使用により生じるコストをできるだけ抑えられる。また、リサイクル紙やコート紙を通常供給してもよく、供給は行わないよう設定としても構わない。
【0069】
〔実施の形態2〕
本実施の形態のファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0070】
本実施の形態のファクシミリ装置20では、原稿データを用紙給紙部(1)12の普通紙に印刷し、用紙給紙部(1)12の用紙が切れるとメモリ受信に切り替わり、その後フラッシュメモリ6がフルになると、フラッシュメモリ6に蓄積された原稿データの中で一番古いもの、すなわち受信時間が一番早い原稿データを、用紙給紙部(3)23のリサイクル紙(片面が印刷済みの用紙)を使って印字する。そして、上記の印字出力された原稿データをフラッシュメモリ6から消去することでできたフラッシュメモリ6の空き容量に新規の受信原稿データをメモリ受信するものである。
【0071】
この受信処理動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0072】
ファクスの受信処理を行う場合、まず、用紙給紙部(1)12にセットされた普通紙への印字を試みる。そこで、ステップB1で、用紙給紙部(1)12に普通紙があるかを調べる。用紙があれば、B4に移行し、1ページ受信を行う。B4で受信した原稿データは、B5にて用紙給紙部(1)12から給紙された普通紙に印字を行う。
【0073】
そして、ステップB10に移行し、次に受信する原稿データがあるかを調べる。原稿データがあれば、ステップB1に移行し、次のページの受信に移る。次の原稿データが無ければ、FAX受信を完了する。
【0074】
一方、ステップB1で、用紙給紙部(1)12に普通紙が無ければ、フラッシュメモリ6へのメモリ受信を試みる。すなわち、ステップB2に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があればステップB8にて1ページ受信を行い、ステップB9にて受信した原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップB10に移行し、以降は上述の通りである。
【0075】
また、ステップB2で空き容量が無ければ、ステップB3に移行し、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるかを調べる。リサイクル紙があればステップB6にてフラッシュメモリ6内にある一番古い原稿データ、すなわち受信時間が一番早い原稿データを取り出し、その後使っていたメモリ部分を消去する。取り出した原稿データはステップB7にて、用紙給紙部(3)23のリサイクル紙を使って印字する。ステップB6により、フラッシュメモリ6のメモリが空いたので、ステップB8にて、1ページ受信を行い、ステップB9にて新規に受信したページの原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップB10に移行し、以降は上述の通りである。
【0076】
ステップB3で、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がなければ、FAX受信不可処理に移行する。
【0077】
以上のような手順で受信を行うことにより、フラッシュメモリ6がフルになった後に、フラッシュメモリ6内の一番古い受信データが出力されるので、ファクス原稿を受信時間順に印刷できる。例えば一連の複数枚にわたったファクス受信データの受信途中で、メモリ受信に切り替わった場合にも、一連の記録用紙が連続して記録用紙に打ち出される。よって、受信した画像データの管理の点で利便性が高い。
【0078】
〔実施の形態3〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0079】
本実施の形態では、ファクシミリ装置20に複数種類の記録用紙があり、これらの用紙を使ったファクス受信と、フラッシュメモリ6を使ったメモリ受信に対して、その出力先の優先順位を任意に指定できる場合について説明する。
【0080】
まず、使用者の登録により、どの記録用紙種を優先して給紙するのかを指定する。ここでは、表2のように、普通紙が入った用紙給紙部(1)12を優先順位「1」、リサイクル紙が入った用紙給紙部(3)23を優先順位「2」、フラッシュメモリ6によるメモリ受信を優先順位「3」、コート紙が入った用紙給紙部(2)13を優先順位「4」に、優先順位管理部15にて、設定したものとする。なお、本実施の形態では、リサイクル紙への印刷がメモリ受信よりも優先されるので、用紙給紙部(3)23は通常供給する給紙部となる。
【0081】
【表2】
【0082】
この場合、普通紙、リサイクル紙をこの優先順位で印字部11に両者が用紙切れを起こすまで給紙し、その後メモリ受信となり、画像メモリがフルになると、コート紙が使われるようになる。この手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0083】
ここでは、出力手段がメモリ受信を加え4種類の為、フローチャートでは優先順位を「4」までの処理として説明するが、一般的にm種類の用紙給紙部がある場合は、メモリ受信を加え優先順位の指定は「m+1」までとして処理を行う。
【0084】
まず、ステップC1で、出力先の優先順位を示すカウンターNを「1」にセットする。次に、ステップC2で、優先順位N(ここでは優先順位1)の出力先が用紙給紙部であるかを調べる。優先順位「1」は用紙給紙部(1)12の普通紙出力であるので、C6にて優先順位Nに相当する用紙給紙部に用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(1)12に普通紙があるか)を調べる。用紙給紙部(1)に普通紙がある場合、ステップC7で1ページ受信を行い、C8で優先順位Nに相当する用紙給紙部の用紙(ここでは普通紙)に受信したデータを印字する。
【0085】
そして、ステップC11に移行し、次の受信ページがあるかを調べる。ページがあれば、ステップC1に移行し、次のページ受信を行う。ページが無ければ、FAX受信を完了する。
【0086】
ステップC6で、印字する用紙がないと判断された場合、次の順位の出力を行う。つまり、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、最大値MAXは4であり、Nは1であるので、C5に移行し、出力先の優先順位を示すカウンターNを1増加させ、カウンターNを2とする。
【0087】
次に、ステップC2に移行し、優先順位2の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位「2」はリサイクル紙が入った用紙給紙部(3)23であるので、用紙出力であると判断し、C6に移行する。そして、C6にて印字する用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるか)を調べる。用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がある場合、ステップC7に移行し、その後は、普通紙に印字する場合と同様である。
【0088】
一方ステップC6で、印字するリサイクル紙がないと判断された場合、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは2であるので、C5に移行し、N=N+1の式により、Nを3とする。
【0089】
次に、ステップC2に移行し、優先順位3の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位3はフラッシュメモリ6によるメモリ受信であり、出力先が用紙でないので、ステップC3に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があれば1ページ受信(ステップC9)およびメモリ蓄積(ステップ10)を行い、ステップC11にて次のページの有無を確認する。
【0090】
ステップC3で、空き容量が無いと判断されれば、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは3であるので、C5に移行し、N=N+1の式により、Nを4とする。
【0091】
さらに、ステップC2に移行し、優先順位4の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位4はコート紙が入った用紙給紙部(2)13であるので、用紙出力であると判断し、C6に移行する。そして、C6にて印字する用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(2)13にコート紙があるか)を調べる。用紙給紙部2にコート紙がある場合、ステップC7に移行し、その後は、普通紙に印字する場合と同様である。
【0092】
C6にて、コート紙がない場合、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは4で最大値MAXであるので、FAX受信不可処理を行う。
【0093】
以上のように、優先順位を任意に指定することで、高価なコート用紙の使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図ることができる。また、良好な印刷ができない可能性のあるリサイクル紙を後回しにすれば、印刷不良の可能性を低減するという設定にもできる。
【0094】
〔実施の形態4〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図6のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0095】
図6のフローチャートでは、出力先の優先順位を任意に指定でき、メモリフル後に、メモリ受信されたデータの一番古いものから印字を行い、新規に受信された原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する例を説明する。
【0096】
ほぼ図5のフローチャートと同様であるが、メモリ受信より優先順位が低い非常供給をして印刷出力を行う場合が異なる。すなわち、D2で優先順位Nの出力先が用紙であると判断され、D6で優先順位Nに相当する用紙給紙部に用紙がある場合で、D7で優先順位Nがメモリ受信の優先順位より低い場合である。メモリ受信より優先順位の低い記録用紙に印刷される場合、フラッシュメモリ6に空き容量が無い事がわかる。そこで、原稿データを格納するためのフラッシュメモリ6の容量を確保するため、先にD10でフラッシュメモリ6にある一番古い原稿データを取り出し、使っていたメモリ部分を消去する。そして、D11で、取り出した原稿データを優先順位Nに相当する用紙給紙部の記録用紙で印字する。これにより、フラッシュメモリ6に1ページ分の空きができるので、D12にて1ページ受信を行い、この新規に受信したデータをフラッシュメモリ6に蓄積する。
【0097】
このようなファクシミリ装置20では、優先順位を任意に決定できて、ラニングコストを低減あるいは良好な印刷をさせながら多くの原稿を受信でき、また画像データの管理の点でも利便性が高い。
【0098】
〔実施の形態5〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図7のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0099】
本実施の形態では、メモリ受信でフラッシュメモリ6がフルになった後、受信原稿を記録用紙に印字出力する時、特定の相手からのファクスのみを印字出力するものである。また、出力の優先順位は、普通紙印字、メモリ受信、コート紙印字の順とする。
【0100】
なお、特定の相手(特別送信元)からのファクスであるかは、送信元が予め登録された相手先電話番号であるかで判断される。ここでは、表2のような、特別送信元電話番号リストをユーザーが登録しておき、受信時に送信元の電話番号と照合して、送信元の電話番号がこのリストにある、例えば「06−××××−○○○○」であった場合には、特別送信元であるABCからのファクスであると判断される。
【0101】
【表3】
【0102】
この実施の形態の動作を図7のフローチャートを用いて説明する。ここでは、まず用紙給紙部(1)12にあるファクス受信で一般に使用されるに普通紙への印刷を試み、用紙給紙部(1)12の用紙が無くなるとメモリ受信に切り替わるが、その後メモリフルになるまでの手順(E1、E2、E5〜E8)は実施の形態1と同様である。
【0103】
E2でメモリフルと判断された場合、E3で、上述した表2のリストに基づいて、受信した原稿が特別送信元からのものであるかを判断する。特別送信元からのファクス原稿である場合、E4で用紙給紙部(2)13にコート紙があるかを調べる。用紙があれば、E9にて1ページ受信を行い、E10にてコート紙に印字を行う。そして、E11で次のページがあるかを確認し、ある場合にはE1に移行して受信処理を行う。次のページがなければ、受信を完了する。また、E4でコート紙が無ければ、FAX受信不可処理に移行する。
【0104】
一方、E3で特別送信元からの受信でないと判断された場合、FAX受信不可処理に移行する。
【0105】
以上のような手順で、メモリフルになった後、重要度の高い特別送信元からのファクスに限り受信すれば、重要度の低いファクス受信を行わないため、重要度の高いファクスに関しては、より多くのファクス受信を行うことができる。また、メモリフルになった後コート紙のような高価な用紙等を使って印字を行う設定としている場合、全ての受信を行ったのではコストがかかるが、重要度の高いファクスに限り受信を行うことで、ランニングコストの低減を図りながら受信を継続することができる。
【0106】
〔実施の形態6〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図8のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0107】
本実施の形態では、メモリ受信でメモリフルになった後、フラッシュメモリ6内の受信原稿を記録用紙に印字出力して、新規のファクス原稿をメモリ受信する方法において、印字する記録用紙種により、印刷する原稿データを選択して印字する方法である。
【0108】
より詳しくは、印字する記録用紙が、使用者が第1の記録シート種として登録したコート紙である場合、重要度の高い特別送信元からのファクスを優先して印字出力する。コート紙は、ファクス原稿を確実に印字できるので重要な原稿を確実に出力でき、また、不要なファクス原稿を高価なコート紙に印字すること防がれてラニングコストの低減につながる。一方、印字する記録用紙が、使用者が第2の記録シート種として登録したリサイクル紙である場合、セットミスで印刷済みの面に印字出力してしまったり、リサイクル紙に汚れや折れがある可能性を鑑みて、特別送信元以外の重要度の低いファクス原稿を印字して、新規のファクス原稿を蓄積するためのメモリを確保する。
【0109】
なお、特定の相手(特別送信元)からのファクスであるかは、例えば表3の特別送信元電話番号リストを、表4のフラッシュメモリ6内のファクス原稿の受信記録と照合させて決定する。すなわち、コート紙に印刷する場合は、表4のフラッシュメモリ6に蓄積された原稿データ(ジョブNo.1〜4)のうち、送信元の電話番号が特別送信元電話番号リストと一致するファクス原稿、ジョブNo.2およびジョブNo.3で、受信した日付がより早いジョブNo.2を印字する。一方、リサイクル紙に印刷する場合は、フラッシュメモリ6に蓄積されたジョブのうち、特別送信元からのファクスでないジョブNo.1およびジョブNo.4で、受信日付がより早いジョブNo.1を印字する。
【0110】
【表4】
【0111】
この実施の形態では、フラッシュメモリ6がフルになった後の印字出力を行う場合以外の手順は実施の形態4と同様である。つまり、本実施の形態のフローチャート図は、図6のフローチャートのD10およびD11に当たる工程(点線で囲った工程)を、図8のフローチャートのように差し替えたものである。なお、図8の矢印A,Bは、図6の矢印A,Bを示している。
【0112】
D7で、出力先が用紙給紙部であり、指定された用紙給紙部がフラッシュメモリ6より優先順位が低いと判断された場合、F1で用紙給紙部の用紙種類を調べる。用紙種類がコート紙であった場合は、F2に移行し、フラッシュメモリ6内に特別送信元からのファクス原稿があるか調べる。あった場合F3に移行し、特別送信元からのファクス原稿のうち受信時間が一番早い物を取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出した原稿データをコート紙で印字する。F2にて、特別送信元のファクス原稿がなかった場合は、F5にて、送信元を問わず、受信日付けが一番早いものを取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出したジョブを優先順位Nに相当する用紙給紙部の用紙で印字する。
【0113】
一方、F1で給紙部の用紙種類がリサイクル紙であった場合は、F6に移行し、フラッシュメモリ6内に特別送信元以外からの原稿があるか調べる。あった場合F7に移行し、特別送信元以外からの原稿のうち受信時間が一番早い物を取り出し、フラッシュメモリ6からその原稿データを消去する。そして、F4にて、取出したジョブをリサイクル紙で印字する。F6にて、特別送信元以外のファクス原稿がなかった場合は、F5にて、送信元を問わず、受信日付けが一番早いものを取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出したジョブをリサイクル紙に印字する。
【0114】
このようにすることで、高価な用紙には重要度の高い原稿データを、良好に印刷できない可能性がある用紙には重要度の低い画像データを、優先して印刷でき、複数種の、非常供給するものとして特性が異なる複数の記録シートが供給される場合でも、受信しきれない原稿データを、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、受信できる。
【0115】
〔実施の形態7〕
本発明の別の実施の形態について、以下に説明する。本実施の形態のファクシミリ装置は、実施の形態1のファクシミリ装置20と同様の構成であるが、優先度管理部の動作が異なる。
【0116】
本実施の形態では、表5のように記録用紙種(記録シート種)の優先順位を指定して、通常給紙または非常給紙の際に使用する給紙部を決定している。ファクシミリ装置は、上記表に従って指定された記録用紙種の用紙を保持する用紙給紙部を検知し、そこから給紙を行う。
【0117】
【表5】
【0118】
検知する方法としては、用紙給紙部にセットされた記録用紙種をファクシミリ装置がセンサーにより検知して、指定された用紙種類が保持されていると検知された給紙部から自動的に給紙をするという方法でも良い。
【0119】
この場合、表5によれば、優先順位1は普通紙であるので、ファクシミリ装置は各用紙給紙部にどのような用紙種類が保持されているかをセンサーにより調べ、普通紙が保持されている用紙給紙部を検知し、そこから記録用紙を給紙する。この用紙給紙部からの給紙が行えなくなれば、優先順位2のメモリ受信に切り替わり、メモリ受信ができなくなれば、優先順位3のリサイクル紙の給紙になる。ファクシミリ装置は各用紙給紙部にどのような用紙種類が保持されているかをセンサーにより調べ、リサイクル紙が保持されている用紙給紙部を検知し、そこから記録用紙を給紙する。
【0120】
別の検知方法として、ユーザが、表6のような用紙給紙部とセットされた記録用紙種との対応表をファクシミリ装置20内に登録し、ユーザがこれに従って用紙給紙部に用紙を補給するようにしても良い。
【0121】
【表6】
【0122】
この場合、表5によれば優先順位1は普通紙であり、表6によれば、ユーザが普通紙を用紙給紙部(1)12に補給し、普通紙は用紙給紙部(1)12に保持されるので、用紙給紙部(1)12から記録用紙を給紙する。この用紙給紙部からの給紙が行えなくなれば、優先順位2のメモリ受信に切り替わり、メモリ受信ができなくなれば、優先順位3のリサイクル紙の給紙になる。表6によれば、ユーザがリサイクル紙を用紙給紙部(2)13に補給し、リサイクル紙は用紙給紙部(2)に保持されるので、用紙給紙部(2)から記録用紙を給紙する。なお、用紙給紙部(3)に保持されるコート紙は優先順位に登録されていないので、ファクシミリ受信により受信した画像データが印刷されることはない。
【0123】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0124】
また、本発明は、以下の構成とすることもできる。
【0125】
ファクシミリ装置全体の制御を行う制御部、電話番号の入力やメニュー操作を行う操作部、ファクシミリの状態やメニューの表示などを行う表示部、ワークメモリや画像メモリを格納するためのRAM、メモリ受信の受信データを格納するためのフラッシュメモリ、制御プログラムやデータを格納するROM、相手ファクシミリとの接続を行う通信制御部、送信する原稿を符号化する符号化部、送信する原稿を読み取る原稿読取部、受信した原稿を復号化する復号化部、複合化した文書を印字する印字部、印字に使う複数種類の記録用紙を給紙することができる用紙給紙部、から構成されたファクシミリ装置であり、ファクス受信によりファクス出力を行う記録用紙切れが起き、その後メモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになっても、一般にファクス受信には使用されない別の用紙を使い印字することでファクス受信を継続できることを特長とする第1のファクシミリ装置。
【0126】
上記第1のファクシミリ装置において、記録用紙切れが起き、メモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになった場合、別の記録用紙にメモリ受信済みのデータで一番古いものから印字出力を行い、空いたメモリ部分にファクス受信データを蓄積することで、ファクス受信を継続できることを特長とする第2のファクシミリ装置。
【0127】
上記第1、及び第2のファクシミリ装置において、複数種類の記録用紙出力とメモリ受信の順番を任意に指定できることを特長とする第3のファクシミリ装置。
【0128】
上記第1、第2、及び第3のファクシミリ装置において、メモリ受信でメモリフルになった後、受信データを一般にファクス受信には使用されない記録用紙に印字出力する場合、特別受信許可登録されている相手先電話番号からのファクスのみを受信し、印字することを特長とするファクシミリ装置。
【0129】
上記第1、第2、及び第3のファクシミリ装置において、メモリ受信でメモリフルになった後、受信データを一般にファクス受信には使用されない記録用紙に印字出力する場合、記録用紙の種類に応じて、メモリに記憶している、もしくは、これから受信するファクスジョブの中から選択的に印刷出力することを特著とするファクシミリ装置。
【0130】
【発明の効果】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、記録シートを印刷部に給紙する複数の給紙部と、給紙された上記記録シートに上記画像データを印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記給紙部それぞれについて、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行うか、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う給紙部に給紙をさせて上記印刷部に印刷させ、上記通常給紙を行う給紙部から記録シートを給紙できなくなった場合は、上記画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる構成である。
【0131】
また、上記ファクシミリ装置は、外部装置から送信された画像データを受信した後、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行って上記画像データを印刷し、上記通常給紙を行う給紙部が記録シートを給紙できなくなった場合に上記画像データを画像メモリに格納し、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合に、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行って、受信した画像データあるいは上記画像メモリ内の画像データを印刷することを特徴とするファクシミリ受信方法にて受信を行うものである。
【0132】
これによれば、通常ファクシミリ装置にて受信した画像データの印刷には用いられていない記録シートを利用して、受信可能な画像データを増やせるという効果を奏する。
【0133】
また本発明のファクシミリ装置は、画像データを可能な限り、通常供給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、初めて非常供給を行って印刷をするので、非常供給に伴った、ランニングコストが高くなる、あるいは良好な印刷ができなくなるという問題をできるだけ回避しながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0134】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、上記画像データを上記記録シートに印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行う記録シート種、および画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行う記録シート種を記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させ、上記通常給紙を行う記録シート種を給紙できなくなった場合は、画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させる構成である。
【0135】
これによれば、通常ファクシミリ装置にて受信した画像データの印刷には用いられていない記録シートを利用して、受信可能な画像データを増やせるという効果を奏する。
【0136】
また本発明のファクシミリ装置は、画像データを可能な限り、通常供給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、初めて非常供給を行って印刷をするので、非常供給に伴った、ランニングコストが高くなる、あるいは良好な印刷ができなくなるという問題をできるだけ回避しながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0137】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部が、上記印刷部に、上記画像メモリに格納された画像データのうち受信時間が一番早いものを印刷させ、印刷した画像データを画像メモリから消去させる構成である。
【0138】
上記構成によれば、画像データが受信時間の早い順に印刷されるので、印刷された画像データ、および画像メモリ内の画像データの管理がしやすい。
【0139】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、上記通信部に、使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して受信させる構成である。
【0140】
上記構成によれば、使用者が、得意先など、重要度の高いファクスを送信すると判断した送信元を、特別送信元として登録することで、不必要な画像データを受信することが防がれるので、ラニングコストが低減されるとともに、受信可能な画像データの限られた量の中で、効率よく必要な画像データを受信できる。
【0141】
本発明のファクス装置は、以上のように、上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、受信した画像データのうち使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させる構成である。
【0142】
上記構成によれば、高価な記録シートには重要度の高い画像データを、良好に印刷できない可能性がある記録シートには重要度の低い画像データを、優先して印刷するので、ラニングコストを低減しながら、あるいは重要な画像データを良好に印刷させながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0143】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記制御部は、使用者が上記優先度管理部に登録した優先順位に従って、上記給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる、あるいは画像メモリへ格納させる構成である。
【0144】
上記構成により、高価な記録シートの使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図る、あるいは良好な印刷ができない可能性のある記録シートへの印刷を後回しにして、印刷不良の可能性を低減するというような設定を、使用者の意向に従って行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信に伴う動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御部
2 操作部
3 表示部
4 ROM
5 RAM
6 フラッシュメモリ(画像メモリ)
7 符号・復号化部
8 FAX通信部(通信部)
9 ホスト通信部
10 原稿読取部
11 印字部(印刷部)
12 用紙給紙部(1)(給紙部)
13 用紙給紙部(2)(給紙部)
23 用紙給紙部(3)(給紙部)
14 ジョブ管理部
15 優先順位管理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に多量な画像データを受信可能なファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電話回線等を介して原稿データを受信するファクシミリ装置は、受信した後に原稿データを順次印字していくことで受信原稿を保存している。しかし、ファクシミリ装置が、多量の原稿を受信し、記録用紙を全て使い切ってしまった場合、これ以上の原稿を受信しても保存ができないため、ファクシミリ受信エラーを発して受信を拒否する。ファクシミリ装置がこのような状態になると、重要な原稿データが送られてきても受信できないという問題が生じる。
【0003】
そこで、ファクシミリ装置の記録用紙が切れてしまった場合に、ファクシミリ装置のメモリにて原稿を保存するメモリ受信を行うことで原稿を保存し、ファクシミリ装置を受信可能な状態に保つことができる。
【0004】
特許文献1は、このような方法を用いてメモリ受信を行い、メモリ受信した画像をPCにて確認できる方法を開示している。すなわち、特許文献1のファクシミリ装置は、印字用紙切れが発生するとファクシミリ装置がメモリ受信を行ってデータ記憶部に文書(原稿)を記憶し、その後上記ファクシミリ装置に接続したPCの電源が投入されると、ファクシミリ装置のデータ記憶部に格納していたファクシミリデータをPCに送信し、PCにてビットマップデータに変換し表示用ウィンドウに表示する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−125063号公報(公開日:2000年4月28日)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法でも、メモリ容量には限界があるので、メモリ容量がフルとなった場合、メモリ受信ができずファクシミリ受信エラーを発して受信拒否する。つまり、ファクシミリ装置で受信できる原稿の量は、セットされた記録用紙の枚数とメモリ容量とで保存可能な量に制限されているのである。
【0007】
この場合の受信できる原稿の量は十分でなく、長期間記録用紙の補充を行わない場合などに受信不能状態に陥るという問題が生じており、より多くの画像データが受信可能なファクシミリ装置が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、ファクス受信において、受信可能な画像データ量を増やして、極力受信拒否を抑えることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、記録シートを印刷部に給紙する複数の給紙部と、給紙された上記記録シートに上記画像データを印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記給紙部それぞれについて、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行うか、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う給紙部に給紙をさせて上記印刷部に印刷させ、上記通常給紙を行う給紙部から記録シートを給紙できなくなった場合は、上記画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させることを特徴としている。
【0010】
上記通信部にて、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを受信するファクシミリ装置は、受信した画像データを、上記印刷部にて記録シートに印刷するか、上記画像メモリに格納することで、画像データを保存しなければ、受信拒否状態に陥る。
【0011】
本発明のファクシミリ装置は、画像データを受信すると、まず、画像メモリへの格納より優先度の高い、すなわち画像メモリの状態を問わず給紙可能であれば記録シートを供給する通常給紙を行い、受信した画像データを印刷する。そして、この記録シートを全て使い切るなどの理由で通常給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替える。さらに、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを格納できなくなると、画像メモリへの格納より優先度の低い、すなわち画像メモリに画像データの保存ができない場合にのみ給紙を行う非常給紙を行って記録シートを印刷部に給紙し、ファクシミリ装置に新規に受信された、あるいは既に受信済み画像データを印刷するように制御する。これにより、多量の画像データを受信可能としている。
【0012】
優先度管理部には、それぞれの給紙部について、各給紙部が通常給紙をするか、非常給紙をするかという優先度が記憶されている。つまり、優先度管理部は、通常給紙または非常給紙の際に使用する給紙部を記憶しているとも言える。ここで、通常給紙も非常給紙も行わないように登録される給紙部があっても構わない。
【0013】
上記通常給紙を行う給紙部には、一般的にファクスの画像データ印刷に使用される記録シート、例えば普通紙等を補給しておき、上記非常給紙を行う給紙部には、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートを補給しておけば、コストを抑えながら、受信した画像データを良好に印刷可能である。
【0014】
なお、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートは、コストがかかり過ぎる、または良好に印刷できない可能性があるなどの理由で、使用されないものであり、例えば、プリンタでカラー印刷に使用されるコート紙や、片側が印刷済みのコピー用リサイクル紙等である。これらはファクシミリ装置にプリンタや複写機の機能も兼ね備えた複合機で余分に備えられている事が多い。本発明のファクシミリ装置は、このような余剰の記録シートを利用して、ファクスが受信拒否状態になるのを防ぐものである。
【0015】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常給紙を行い、記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量は、ファクシミリ装置にセットされる全ての給紙カセットの用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙を行ってしまう。
【0016】
この場合以下のような問題が生じる。例えば、通常給紙を行う給紙部が用紙切れを起こした後、すぐに、コート紙のような高価な記録シートを給紙する非常給紙に切り替わると、重要度の低い画像データや印刷する必要のない画像データまでが高価なコート紙に印刷される可能性が高くなり、ランニングコストが高くなる。また、コート紙の代わりにリサイクル紙を利用した場合、リサイクル紙は片面が印刷済みであるため、裏返しにセットされていた場合に既に印刷された画像と重なって新たに印刷された画像が判別できなくなったり、汚れ、折れなどがあって、重要な画像データが良好に印刷できないおそれがある。
【0017】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを、可能な限り、通常給紙を行う給紙部の記録シートへ印刷し、画像メモリへ格納した後にだけ、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙を行う給紙部に補給された記録シートへ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0018】
また、本発明のファクシミリ装置は、上記構成に加え、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、上記画像データを上記記録シートに印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行う記録シート種、および画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行う記録シート種を記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させ、上記通常給紙を行う記録シート種を給紙できなくなった場合は、画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させることを特徴としている。
【0019】
上記通信部にて、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを受信するファクシミリ装置は、受信した画像データを、上記印刷部にて記録シートに印刷するか、上記画像メモリに格納することで、画像データを保存しなければ、受信拒否状態に陥る。
【0020】
本発明のファクシミリ装置は、画像データを受信すると、まず、画像メモリへの格納より優先度の高い、すなわち画像メモリの状態を問わず給紙可能であれば記録シートを供給する通常給紙を行い、受信した画像データを印刷する。そして、この記録シート種を全て使い切るなどの理由で通常給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替える。さらに、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを格納できなくなると、画像メモリへの格納より優先度の低い、すなわち画像メモリに画像データの保存ができない場合にのみ給紙を行う非常給紙を行って記録シートを印刷部に給紙し、ファクシミリ装置に新規に受信された、あるいは既に受信済み画像データを印刷するように制御する。これにより、多量の画像データを受信可能としている。
【0021】
上記通常給紙、非常給紙の際は、優先度管理部が記憶している、通常給紙をする記録シート種、および非常給紙をする記録シート種にしたがって、該当する記録シート種を給紙する。つまり、優先度管理部は、通常給紙または非常給紙の際に使用する記録シート種を記憶しており、給紙の際は、例えばファクシミリ装置が該当する記録シート種がセットされている給紙部を探知したり、使用者が該当する記録シートが保持されている給紙部を登録するなどの方法で目的の記録シート種を給紙する。
【0022】
上記優先度管理部には、上記通常給紙を行う記録シート種として、一般的にファクスの画像データ印刷に使用される記録シート、例えば普通紙等を、上記非常給紙を行う記録シート種としては、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シート、例えばコート紙や、片側が印刷済みのリサイクル紙を記憶させておけば、コストを抑えながら、受信した画像データを良好に印刷可能である。ファクシミリ装置にプリンタや複写機の機能も兼ね備えた複合機で余分に備えられている事が多い。本発明のファクシミリ装置は、このような余剰の記録シートを利用して、ファクスが受信拒否状態になるのを防ぐものである。
【0023】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常給紙を行い、記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量は、ファクシミリ装置にセットされる全ての給紙カセットの用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙を行ってしまい、ランニングコストが高くなる、画像データが良好に印刷できなくなる可能性が高くなる。
【0024】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを、可能な限り、通常給紙を行う記録シート種で印刷し、画像メモリへ格納した後にだけ、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙を行う記録シート種へ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0025】
また、本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部が、上記印刷部に、上記画像メモリに格納された画像データのうち受信時間が一番早いものを印刷させ、印刷した画像データを画像メモリから消去させることを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、画像データを可能な限り、通常給紙を行う給紙部に補給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納した後に、画像メモリ内の一番古い画像データを印刷して画像メモリの容量を空け、新たに受信した画像データを画像メモリに保存可能な状態にできる。これにより、画像データを、受信時間の早い順に印刷できるので、受信した画像データの管理の点で利便性が高い。
【0027】
より詳しくは、本発明では、上述したように、通常給紙された記録シートへの印刷、画像メモリへの格納を可能な限り行った後、非常給紙された記録シートへ画像データを印刷するものである。しかし、非常給紙を行って、新たに受信した画像データを印刷していった場合、初期に受信された画像データは、通常給紙された記録シートに打ち出され、中期に受信された画像データは画像メモリに格納され、後期に受信された画像データは非常給紙された記録シートに打ち出される。したがって、ファクシミリ装置の排紙部には、中期に受信された画像データが抜けた画像データが打ち出されることになる。
【0028】
さらには、例えば、一連の複数ページにわたる画像データを通常給紙された記録シートに受信している途中にメモリ受信に切り替わった場合、一連の画像データの前半部分が、他の印刷物とまぎれ、管理がしにくい。
【0029】
本発明のファクシミリ装置によれば、上記のような問題は生じず、通常給紙または非常給紙された記録シートに印刷された画像データは、受信時間の早い順番に連続して排紙され、画像データの管理がしやすい。
【0030】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、 上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、受信した画像データのうち使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させることを特徴としている。
【0031】
上記構成では、使用者が、得意先など、重要度の高いファクス原稿を送信すると判断した送信元を特別送信元として登録すれば、通常給紙された記録シートおよび画像メモリによって画像データを可能な限り受信した後は、重要度の高いファクス原稿のみを受信する。
【0032】
重要度の高いファクスのみを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させれば、受信数は限定されるので、非常給紙される記録シートがコート紙のような高価な用紙であっても、コストはそれほどかからない。すなわち、不必要な画像データを受信することなく、ランニングコストの低減を図りながら、特別送信先からの原稿については、より多くの画像データが受信できる。
【0033】
本発明のファクシミリ装置は、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部は、給紙された記録シートが、使用者の登録した第1の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを優先して印刷させ、給紙された記録シートが、使用者が登録した第2の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元以外から送信された画像データを優先して印刷させることを特徴としている。
【0034】
上記構成によれば、メモリ受信により画像メモリがフルになった後、非常給紙して受信データを印刷出力する場合に、供給された記録シート種によって、使用者が登録した、重要度の高い特別送信元から送信された画像データ(あるいは特別送信元以外から送信された画像データ)を優先して印刷できる。なお、「優先して印刷する」とは、特別送信元からの画像データがあればそれを、なければ他の画像データを印刷することを示している。
【0035】
非常給紙される記録シートは、一般にファクスで受信した画像データを印刷するのに最適ではないとされているものであるが、これは、画像データを良好に印刷可能であるが、高価でコストがかかる記録シート種と、良好に画像データを印刷できない可能性がある記録シート種の2つに大別される。
【0036】
そこで、第1の記録シート種を、画像データを良好に印刷可能であるが、高価でコストがかかるもの、第2の記録シート種を、良好に画像データを印刷できない可能性があるもの、として使用者が登録すれば、ラニングコストを低減しながら、重要な画像データは良好に印刷できる。
【0037】
例えば、使用者が第1の記録シート種としてコート紙を登録した場合、コート紙が給紙されれば、特別送信元から送られた画像データを優先して印刷する。一方、使用者が第2の記録シート種としてリサイクル紙を登録した場合、リサイクル紙が給紙されれば、登録された送信元以外から送信された、重要度の低い画像データを優先して印刷する。
【0038】
このようにすることで、高価な記録シートには重要度の高い画像データを、良好に印刷できない可能性がある記録シートには重要度の低い画像データを、優先して印刷でき、複数の給紙部について非常給紙を行うと設定されて、複数種の、特性が異なる記録シートが非常供給可能な場合でも、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0039】
本発明では、上記の課題を解決するために、上記構成に加え、上記制御部は、使用者が上記優先度管理部に登録した優先順位に従って、上記給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる、あるいは画像メモリへ格納させることを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、使用者が、上記優先度管理部に、上記複数の給紙部のそれぞれ、および画像メモリに優先順位を登録し、その優先順位に従って、受信した画像データを、給紙部から給紙された記録シートへ印刷するか、あるいは画像メモリへ格納するので、画像データを記録する優先順位を任意に決められる。例えば、ファクシミリ装置に普通紙、コート紙、リサイクル紙、があった場合、普通紙を保持する給紙部、リサイクル紙を保持する給紙部、画像メモリ、コート紙を保持する給紙部の順に高い優先順位を登録すれば、受信した画像データをまず普通紙に印刷し、普通紙がなくなればリサイクル紙に印刷し、リサイクル紙がなくなれば画像メモリに格納し、そしてメモリに空き容量がなくなればコート紙に印刷するというように、画像データの保存媒体を任意の優先順位で選択できる。また、別の例で、普通紙を保持する給紙部、画像メモリ、リサイクル紙を保持する給紙部、コート紙を保持する給紙部をこの順に優先順位を高く登録すれば、普通紙印刷→メモリ受信→リサイクル紙印刷→コート紙とすることも可能である。
【0041】
これにより、使用者が、特定の給紙部から給紙された記録シートへの印刷を、画像メモリへの格納より優先して行うかどうかを登録でき、さらにその他の給紙部から給紙された記録シートへの印刷より優先して行うかも特定できる。これにより、高価なコート用紙の使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図ったり、良好な印刷ができない可能性のあるリサイクル紙を後回しにして、印刷不良の可能性を低減するという設定を、使用者が選択して行える。
【0042】
本発明のファクシミリ受信方法では、上記の課題を解決するために、外部装置から送信された画像データを受信した後、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行って上記画像データを印刷し、上記通常給紙を行う給紙部が記録シートを給紙できなくなった場合に上記画像データを画像メモリに格納し、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合に、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行って、受信した画像データあるいは上記画像メモリ内の画像データを印刷することを特徴としている。
【0043】
上記方法によれば、例えば、他のファクシミリ装置などの外部装置から送信された画像データを、一般的にファクスの画像データの印刷に使用される普通紙等を供給する通常給紙してに印刷し、この記録シートを全て使い切るなどして給紙ができなくなった後、画像データを画像メモリに格納するメモリ受信に切り替え、画像メモリに空き容量がなくなるなどで画像データを保存できなくなると、一般にファクス画像データ印刷に使用しない記録シートを印刷部に非常給紙し、新規にファクシミリ受信した、あるいは既にファクシミリ受信済み画像データを印刷するので、多量の画像データを受信可能となる。
【0044】
また本発明は、画像メモリの空き容量がなくなってから、非常供給を行って記録シートに印刷をするものである。受信できる画像データの量だけを鑑みると、ファクシミリ装置にセットされる全ての用紙が無くなってからメモリ受信に切り替えても同じであるが、この場合、受信する画像データ量がさほど多くなくて、画像メモリに全ての受信画像データが収まる場合であっても、非常給紙をして印刷してしまい、ランニングコストが高くなったり、良好な印刷ができなくなったりするという問題がある。
【0045】
そこで、本発明のファクシミリ装置では、画像データを可能な限り、通常供給して印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、受信しきれない画像データあるいは、画像メモリの画像データを非常給紙した記録シートへ印刷することで、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、最大限の画像データを受信できる。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図3を用いて詳細に説明する。
【0047】
図1に本実施の形態に係るファクシミリ装置20のブロック図を示す。
【0048】
ファクシミリ装置20は、制御部1、操作部2、表示部3、ROM4、RAM5、フラッシュメモリ(画像メモリ)6、符号・復号化部7、FAX通信部(通信部)8、ホスト通信部9、原稿読取部10、印字部(印刷部)11、用紙給紙部(1)(給紙部)、用紙給紙部(2)(給紙部)13、用紙給紙部(3)(給紙部)23〜用紙給紙部(m)(給紙部)、ジョブ管理部14、および優先順位管理部15から構成される。
【0049】
上記の各構成を説明すると、制御部1はファクシミリ装置20全体の制御を行うものであり、操作部2は電話番号の入力やメニュー操作を行い、表示部3はファクシミリの状態やメニューの表示などを行う。なお、操作部2および表示部3は併せて操作パネルとして備えられる。また、ROM4は制御プログラムやデータを格納しており、RAM5はプログラムを処理する場合にワークメモリや画像メモリを格納するためのものである。したがって、使用者は表示部3の表示にしたがって操作部2に指示を与え、制御部1を介して動作を指示しており、制御部1にしたがってROM4に格納されたプログラムをRAM5を用いて処理される。また、ホスト通信部9はPCなどのホストコンピュータやサーバと接続し、USBやLANにより外部装置と接続する。そして、ホストコンピュータやサーバから印刷ジョブを受信したり、インターネットファクスとしてのデータの送受を行なう。
【0050】
ファクシミリ装置20は、本来のファクシミリ機能のほかに、プリンタ機能およびコピー機能を兼ね備えている。プリンタ機能では、ホストコンピュータやサーバから送られてきた印刷ジョブをホスト通信部9で受信しユーザが選択した用紙給紙部もしくはユーザが選択した用紙種類に応じた紙給紙部から用紙を給紙し、印字部11で画像形成を行なって出力する。また、コピー機能では、原稿読取部10で読み取った画像データをユーザが選択した用紙給紙部もしくはユーザが選択した用紙種類に応じた用紙給紙部から用紙を給紙し印字部11で画像形成を行なって出力する。
【0051】
このようにファクシミリ装置20は、複数の画像出力機能を備えるから、用途に応じて用紙給紙部には様々な種類の用紙がユーザによりセットされている。例えば、プリンタやコピーの場合は、用途に応じて画質を重視した印刷が求められ、このような場合は、印字部11がインクジェット式の場合、コート紙や光沢紙を用いることにより普通紙よりもより高画質で印刷することが可能となる。このコート紙や光沢紙は、ファクシミリ機能では使用されない。これは、ファクシミリ機能においては、印刷原稿の画質は内容を理解できる程度であれば十分であり、高い画質は要求されないため、コート紙や光沢紙を用いてファクシミリ印刷すると不必要に消耗品のコストがかかってしまうからである。
【0052】
次に、原稿(画像データ)の送信に係る構成を説明すると、原稿読取部10は送信する原稿を読み取るスキャナであり、符号・復号化部7は読み取った送信原稿を符号化するものである。FAX通信部8は相手ファクシミリ(外部装置)と電話回線を介して接続しており、符号化された原稿の送信を行う。
【0053】
また、FAX通信部8は相手ファクシミリから送信された原稿データの受信も行う。ジョブ管理部14は受信した原稿データの管理を行うものである。フラッシュメモリ6は、受信した原稿データを格納して保存するための揮発性のメモリである。符号・復号化部7は、受信した原稿データを印刷可能なイメージデータに復号化し、印字部11は復号化した原稿を印字する。用紙給紙部(1)12、用紙給紙部(2)13、用紙給紙部(3)23〜用紙給紙部(m)は、印字に使うm種類の記録用紙を印字部に給紙する。ここでは、用紙給紙部(1)12に普通紙が、用紙給紙部(2)13にはコート紙が、用紙給紙部(3)23にはリサイクル紙が備えられている。優先順位管理部15は、原稿データをどの記録用紙に印刷するか、またはフラッシュメモリ6に格納するかの優先順位を記憶したもので、これにしたがって、受信した原稿データをフラッシュメモリ6に保存、あるいは用紙給紙部(1)12〜(m)から給紙される記録用紙に印刷するかが決定される。
【0054】
優先順位管理部15について具体的に説明すると、優先順位管理部15には表1のような優先順位と出力先、用紙種類を示す表が作成されている。これによると、画像メモリ格納より優先順位が高い通常供給をする用紙は普通紙であり、また、画像メモリ格納より優先順位が低い非常給紙をする用紙はリサイクル紙である。そして、用紙給紙部(3)23のコート紙は使用しない。
【0055】
【表1】
【0056】
これに従えば、ファクシミリ装置20は以下のように動作する。まず優先順位1の用紙給紙部(1)12に給紙させて、受信原稿を普通紙に印刷し、普通紙がなくなった場合には、優先順位2のフラッシュメモリ6にて保存する(以降用紙に受信原稿を出力せずに、フラッシュメモリ6にて保存して受信動作を終了することをメモリ受信と称する)。そして、フラッシュメモリ6にも空き容量がなくなった場合、優先順位3の用紙給紙部(3)23のリサイクル紙に印刷する。そして、リサイクル紙がなくなった場合には、優先順位4はないので、受信拒否をして新規の受信原稿を受け取らない。
【0057】
このファクシミリ装置20における、ファクスの受信に伴う動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0058】
まず、S1で、新規に受信すべき原稿があるかを調べる。ある場合、後述する受信処理を行った後、再びS1にもどる。S1で新規に受信すべき原稿がなかった場合、S2に移行してフラッシュメモリ6に受信した原稿データが残っているかを調べ、残っていなかった場合はS1に戻る。残っていた場合はS3に移行する。S3で、上述した優先順位管理部15に登録された表1を参照して、メモリ受信より優先順位の高い出力先に用紙が残っているか(ここでは用紙給紙部(1)12に普通紙が残っているか)を調べる。残っていない場合はS1に戻り、残っている場合はS4に移行し、指定された用紙給紙部から給紙された記録用紙(ここでは普通紙)に、フラッシュメモリ6の原稿データを印刷する。なお、S4に移行するのは、フラッシュメモリ6より優先順位の高い記録用紙があるにもかかわらず、印刷されていない場合であり、具体的には、受信処理時に普通紙がセットされておらず、その後に、普通紙が補充された場合等である。
【0059】
次に、S5の受信処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
本実施の形態のファクシミリ装置20では、上述した表1に従い、受信した原稿データを、まずファクス受信で一般に使用される、用紙給紙部(1)12の普通紙に印刷し、普通紙が切れるとメモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになると、一般にファクス出力では使われない用紙給紙部(3)23のリサイクル紙(片面が印刷済みの用紙)を使い受信原稿を印字する設定を行ったものである。
【0061】
まず、用紙給紙部(1)12にセットされた普通紙への印字を試みる。ステップA1で、用紙給紙部(1)12の普通紙があるかを調べる。用紙があれば、A4に移行し、1ページ受信を行う。ここで、1ページ受信とは、次の1ページの原稿データをFAX通信部8にて受信することをいう。A4で受信した原稿データは、A5にて用紙給紙部(1)12の普通紙に印字を行う。
【0062】
そして、ステップA10に移行し、次のページがあるか、すなわち新たに受信すべき原稿データがあるかを調べる。次のページがあれば、ステップA1に移行し、次のページを受信する。ページが無ければ、FAX受信を完了する。
【0063】
一方、ステップA1で、用紙給紙部(1)12に普通紙が無ければ、フラッシュメモリ6へのメモリ受信を試みる。すなわち、ステップA2に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があればステップA6にて1ページ受信を行い、ステップA7にて受信した原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップA10に移行し、以降は上述の通りである。
【0064】
また、ステップA2で、空き容量も無ければ、用紙給紙部(3)23にあるリサイクル紙への印字を試みる。すなわち、ステップA3にて、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるかを調べる。リサイクル紙があればステップA8にて1ページ受信を行い、ステップA9にてリサイクル紙に印字を行う。そして、ステップA10に移行し、以降は上述の通りである。
【0065】
ステップA3で、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がなければ、FAX受信不可処理に移行する。受信不可処理では、受信元に受信ができない旨知らせるなどの処理を行う。
【0066】
以上のような手順でファクス受信処理を行うことで、普通紙が切れ、メモリ受信に切り替わり、その後画像メモリがフルになっても、リサイクル紙を用いて原稿の印字、保存を続けることができるので、より多くの原稿データを受信することができる。
【0067】
また、受信した原稿データを可能な限り、普通紙へ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、受信しきれない原稿データをリサイクル紙へ印刷することで、できるだけ良好な印刷を保ちながら、より多くの原稿データを受信できる。
【0068】
なお、本実施の形態では、普通紙を通常供給し、リサイクル紙を非常供給する設定としたものを例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば、カラー印刷用の高価なコート紙を非常供給してもよい。この場合、コート紙への印刷の優先順位を下げることで、コート紙使用により生じるコストをできるだけ抑えられる。また、リサイクル紙やコート紙を通常供給してもよく、供給は行わないよう設定としても構わない。
【0069】
〔実施の形態2〕
本実施の形態のファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図4のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0070】
本実施の形態のファクシミリ装置20では、原稿データを用紙給紙部(1)12の普通紙に印刷し、用紙給紙部(1)12の用紙が切れるとメモリ受信に切り替わり、その後フラッシュメモリ6がフルになると、フラッシュメモリ6に蓄積された原稿データの中で一番古いもの、すなわち受信時間が一番早い原稿データを、用紙給紙部(3)23のリサイクル紙(片面が印刷済みの用紙)を使って印字する。そして、上記の印字出力された原稿データをフラッシュメモリ6から消去することでできたフラッシュメモリ6の空き容量に新規の受信原稿データをメモリ受信するものである。
【0071】
この受信処理動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0072】
ファクスの受信処理を行う場合、まず、用紙給紙部(1)12にセットされた普通紙への印字を試みる。そこで、ステップB1で、用紙給紙部(1)12に普通紙があるかを調べる。用紙があれば、B4に移行し、1ページ受信を行う。B4で受信した原稿データは、B5にて用紙給紙部(1)12から給紙された普通紙に印字を行う。
【0073】
そして、ステップB10に移行し、次に受信する原稿データがあるかを調べる。原稿データがあれば、ステップB1に移行し、次のページの受信に移る。次の原稿データが無ければ、FAX受信を完了する。
【0074】
一方、ステップB1で、用紙給紙部(1)12に普通紙が無ければ、フラッシュメモリ6へのメモリ受信を試みる。すなわち、ステップB2に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があればステップB8にて1ページ受信を行い、ステップB9にて受信した原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップB10に移行し、以降は上述の通りである。
【0075】
また、ステップB2で空き容量が無ければ、ステップB3に移行し、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるかを調べる。リサイクル紙があればステップB6にてフラッシュメモリ6内にある一番古い原稿データ、すなわち受信時間が一番早い原稿データを取り出し、その後使っていたメモリ部分を消去する。取り出した原稿データはステップB7にて、用紙給紙部(3)23のリサイクル紙を使って印字する。ステップB6により、フラッシュメモリ6のメモリが空いたので、ステップB8にて、1ページ受信を行い、ステップB9にて新規に受信したページの原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する。そして、ステップB10に移行し、以降は上述の通りである。
【0076】
ステップB3で、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がなければ、FAX受信不可処理に移行する。
【0077】
以上のような手順で受信を行うことにより、フラッシュメモリ6がフルになった後に、フラッシュメモリ6内の一番古い受信データが出力されるので、ファクス原稿を受信時間順に印刷できる。例えば一連の複数枚にわたったファクス受信データの受信途中で、メモリ受信に切り替わった場合にも、一連の記録用紙が連続して記録用紙に打ち出される。よって、受信した画像データの管理の点で利便性が高い。
【0078】
〔実施の形態3〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0079】
本実施の形態では、ファクシミリ装置20に複数種類の記録用紙があり、これらの用紙を使ったファクス受信と、フラッシュメモリ6を使ったメモリ受信に対して、その出力先の優先順位を任意に指定できる場合について説明する。
【0080】
まず、使用者の登録により、どの記録用紙種を優先して給紙するのかを指定する。ここでは、表2のように、普通紙が入った用紙給紙部(1)12を優先順位「1」、リサイクル紙が入った用紙給紙部(3)23を優先順位「2」、フラッシュメモリ6によるメモリ受信を優先順位「3」、コート紙が入った用紙給紙部(2)13を優先順位「4」に、優先順位管理部15にて、設定したものとする。なお、本実施の形態では、リサイクル紙への印刷がメモリ受信よりも優先されるので、用紙給紙部(3)23は通常供給する給紙部となる。
【0081】
【表2】
【0082】
この場合、普通紙、リサイクル紙をこの優先順位で印字部11に両者が用紙切れを起こすまで給紙し、その後メモリ受信となり、画像メモリがフルになると、コート紙が使われるようになる。この手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0083】
ここでは、出力手段がメモリ受信を加え4種類の為、フローチャートでは優先順位を「4」までの処理として説明するが、一般的にm種類の用紙給紙部がある場合は、メモリ受信を加え優先順位の指定は「m+1」までとして処理を行う。
【0084】
まず、ステップC1で、出力先の優先順位を示すカウンターNを「1」にセットする。次に、ステップC2で、優先順位N(ここでは優先順位1)の出力先が用紙給紙部であるかを調べる。優先順位「1」は用紙給紙部(1)12の普通紙出力であるので、C6にて優先順位Nに相当する用紙給紙部に用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(1)12に普通紙があるか)を調べる。用紙給紙部(1)に普通紙がある場合、ステップC7で1ページ受信を行い、C8で優先順位Nに相当する用紙給紙部の用紙(ここでは普通紙)に受信したデータを印字する。
【0085】
そして、ステップC11に移行し、次の受信ページがあるかを調べる。ページがあれば、ステップC1に移行し、次のページ受信を行う。ページが無ければ、FAX受信を完了する。
【0086】
ステップC6で、印字する用紙がないと判断された場合、次の順位の出力を行う。つまり、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、最大値MAXは4であり、Nは1であるので、C5に移行し、出力先の優先順位を示すカウンターNを1増加させ、カウンターNを2とする。
【0087】
次に、ステップC2に移行し、優先順位2の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位「2」はリサイクル紙が入った用紙給紙部(3)23であるので、用紙出力であると判断し、C6に移行する。そして、C6にて印字する用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(3)23にリサイクル紙があるか)を調べる。用紙給紙部(3)23にリサイクル紙がある場合、ステップC7に移行し、その後は、普通紙に印字する場合と同様である。
【0088】
一方ステップC6で、印字するリサイクル紙がないと判断された場合、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは2であるので、C5に移行し、N=N+1の式により、Nを3とする。
【0089】
次に、ステップC2に移行し、優先順位3の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位3はフラッシュメモリ6によるメモリ受信であり、出力先が用紙でないので、ステップC3に移行し、フラッシュメモリ6に1ページ分の空き容量があるかを調べる。空き容量があれば1ページ受信(ステップC9)およびメモリ蓄積(ステップ10)を行い、ステップC11にて次のページの有無を確認する。
【0090】
ステップC3で、空き容量が無いと判断されれば、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは3であるので、C5に移行し、N=N+1の式により、Nを4とする。
【0091】
さらに、ステップC2に移行し、優先順位4の出力先が用紙であるかを調べる。優先順位4はコート紙が入った用紙給紙部(2)13であるので、用紙出力であると判断し、C6に移行する。そして、C6にて印字する用紙があるか(ここでは、用紙給紙部(2)13にコート紙があるか)を調べる。用紙給紙部2にコート紙がある場合、ステップC7に移行し、その後は、普通紙に印字する場合と同様である。
【0092】
C6にて、コート紙がない場合、C4に移行し、優先順位Nが最大値MAXであるかを調べる。ここでは、Nは4で最大値MAXであるので、FAX受信不可処理を行う。
【0093】
以上のように、優先順位を任意に指定することで、高価なコート用紙の使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図ることができる。また、良好な印刷ができない可能性のあるリサイクル紙を後回しにすれば、印刷不良の可能性を低減するという設定にもできる。
【0094】
〔実施の形態4〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図6のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0095】
図6のフローチャートでは、出力先の優先順位を任意に指定でき、メモリフル後に、メモリ受信されたデータの一番古いものから印字を行い、新規に受信された原稿データをフラッシュメモリ6に蓄積する例を説明する。
【0096】
ほぼ図5のフローチャートと同様であるが、メモリ受信より優先順位が低い非常供給をして印刷出力を行う場合が異なる。すなわち、D2で優先順位Nの出力先が用紙であると判断され、D6で優先順位Nに相当する用紙給紙部に用紙がある場合で、D7で優先順位Nがメモリ受信の優先順位より低い場合である。メモリ受信より優先順位の低い記録用紙に印刷される場合、フラッシュメモリ6に空き容量が無い事がわかる。そこで、原稿データを格納するためのフラッシュメモリ6の容量を確保するため、先にD10でフラッシュメモリ6にある一番古い原稿データを取り出し、使っていたメモリ部分を消去する。そして、D11で、取り出した原稿データを優先順位Nに相当する用紙給紙部の記録用紙で印字する。これにより、フラッシュメモリ6に1ページ分の空きができるので、D12にて1ページ受信を行い、この新規に受信したデータをフラッシュメモリ6に蓄積する。
【0097】
このようなファクシミリ装置20では、優先順位を任意に決定できて、ラニングコストを低減あるいは良好な印刷をさせながら多くの原稿を受信でき、また画像データの管理の点でも利便性が高い。
【0098】
〔実施の形態5〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図7のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0099】
本実施の形態では、メモリ受信でフラッシュメモリ6がフルになった後、受信原稿を記録用紙に印字出力する時、特定の相手からのファクスのみを印字出力するものである。また、出力の優先順位は、普通紙印字、メモリ受信、コート紙印字の順とする。
【0100】
なお、特定の相手(特別送信元)からのファクスであるかは、送信元が予め登録された相手先電話番号であるかで判断される。ここでは、表2のような、特別送信元電話番号リストをユーザーが登録しておき、受信時に送信元の電話番号と照合して、送信元の電話番号がこのリストにある、例えば「06−××××−○○○○」であった場合には、特別送信元であるABCからのファクスであると判断される。
【0101】
【表3】
【0102】
この実施の形態の動作を図7のフローチャートを用いて説明する。ここでは、まず用紙給紙部(1)12にあるファクス受信で一般に使用されるに普通紙への印刷を試み、用紙給紙部(1)12の用紙が無くなるとメモリ受信に切り替わるが、その後メモリフルになるまでの手順(E1、E2、E5〜E8)は実施の形態1と同様である。
【0103】
E2でメモリフルと判断された場合、E3で、上述した表2のリストに基づいて、受信した原稿が特別送信元からのものであるかを判断する。特別送信元からのファクス原稿である場合、E4で用紙給紙部(2)13にコート紙があるかを調べる。用紙があれば、E9にて1ページ受信を行い、E10にてコート紙に印字を行う。そして、E11で次のページがあるかを確認し、ある場合にはE1に移行して受信処理を行う。次のページがなければ、受信を完了する。また、E4でコート紙が無ければ、FAX受信不可処理に移行する。
【0104】
一方、E3で特別送信元からの受信でないと判断された場合、FAX受信不可処理に移行する。
【0105】
以上のような手順で、メモリフルになった後、重要度の高い特別送信元からのファクスに限り受信すれば、重要度の低いファクス受信を行わないため、重要度の高いファクスに関しては、より多くのファクス受信を行うことができる。また、メモリフルになった後コート紙のような高価な用紙等を使って印字を行う設定としている場合、全ての受信を行ったのではコストがかかるが、重要度の高いファクスに限り受信を行うことで、ランニングコストの低減を図りながら受信を継続することができる。
【0106】
〔実施の形態6〕
このファクシミリ装置20において、ファクスの受信処理を行う別の方法を図8のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態の構成、受信処理以外の工程は、実施の形態1と同じである。
【0107】
本実施の形態では、メモリ受信でメモリフルになった後、フラッシュメモリ6内の受信原稿を記録用紙に印字出力して、新規のファクス原稿をメモリ受信する方法において、印字する記録用紙種により、印刷する原稿データを選択して印字する方法である。
【0108】
より詳しくは、印字する記録用紙が、使用者が第1の記録シート種として登録したコート紙である場合、重要度の高い特別送信元からのファクスを優先して印字出力する。コート紙は、ファクス原稿を確実に印字できるので重要な原稿を確実に出力でき、また、不要なファクス原稿を高価なコート紙に印字すること防がれてラニングコストの低減につながる。一方、印字する記録用紙が、使用者が第2の記録シート種として登録したリサイクル紙である場合、セットミスで印刷済みの面に印字出力してしまったり、リサイクル紙に汚れや折れがある可能性を鑑みて、特別送信元以外の重要度の低いファクス原稿を印字して、新規のファクス原稿を蓄積するためのメモリを確保する。
【0109】
なお、特定の相手(特別送信元)からのファクスであるかは、例えば表3の特別送信元電話番号リストを、表4のフラッシュメモリ6内のファクス原稿の受信記録と照合させて決定する。すなわち、コート紙に印刷する場合は、表4のフラッシュメモリ6に蓄積された原稿データ(ジョブNo.1〜4)のうち、送信元の電話番号が特別送信元電話番号リストと一致するファクス原稿、ジョブNo.2およびジョブNo.3で、受信した日付がより早いジョブNo.2を印字する。一方、リサイクル紙に印刷する場合は、フラッシュメモリ6に蓄積されたジョブのうち、特別送信元からのファクスでないジョブNo.1およびジョブNo.4で、受信日付がより早いジョブNo.1を印字する。
【0110】
【表4】
【0111】
この実施の形態では、フラッシュメモリ6がフルになった後の印字出力を行う場合以外の手順は実施の形態4と同様である。つまり、本実施の形態のフローチャート図は、図6のフローチャートのD10およびD11に当たる工程(点線で囲った工程)を、図8のフローチャートのように差し替えたものである。なお、図8の矢印A,Bは、図6の矢印A,Bを示している。
【0112】
D7で、出力先が用紙給紙部であり、指定された用紙給紙部がフラッシュメモリ6より優先順位が低いと判断された場合、F1で用紙給紙部の用紙種類を調べる。用紙種類がコート紙であった場合は、F2に移行し、フラッシュメモリ6内に特別送信元からのファクス原稿があるか調べる。あった場合F3に移行し、特別送信元からのファクス原稿のうち受信時間が一番早い物を取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出した原稿データをコート紙で印字する。F2にて、特別送信元のファクス原稿がなかった場合は、F5にて、送信元を問わず、受信日付けが一番早いものを取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出したジョブを優先順位Nに相当する用紙給紙部の用紙で印字する。
【0113】
一方、F1で給紙部の用紙種類がリサイクル紙であった場合は、F6に移行し、フラッシュメモリ6内に特別送信元以外からの原稿があるか調べる。あった場合F7に移行し、特別送信元以外からの原稿のうち受信時間が一番早い物を取り出し、フラッシュメモリ6からその原稿データを消去する。そして、F4にて、取出したジョブをリサイクル紙で印字する。F6にて、特別送信元以外のファクス原稿がなかった場合は、F5にて、送信元を問わず、受信日付けが一番早いものを取り出し、フラッシュメモリ6からそのファクス原稿のメモリを消去する。そして、F4にて、取出したジョブをリサイクル紙に印字する。
【0114】
このようにすることで、高価な用紙には重要度の高い原稿データを、良好に印刷できない可能性がある用紙には重要度の低い画像データを、優先して印刷でき、複数種の、非常供給するものとして特性が異なる複数の記録シートが供給される場合でも、受信しきれない原稿データを、ラニングコストをできるだけ低く、あるいは良好な印刷ができなくなる可能性を低く保ちながら、受信できる。
【0115】
〔実施の形態7〕
本発明の別の実施の形態について、以下に説明する。本実施の形態のファクシミリ装置は、実施の形態1のファクシミリ装置20と同様の構成であるが、優先度管理部の動作が異なる。
【0116】
本実施の形態では、表5のように記録用紙種(記録シート種)の優先順位を指定して、通常給紙または非常給紙の際に使用する給紙部を決定している。ファクシミリ装置は、上記表に従って指定された記録用紙種の用紙を保持する用紙給紙部を検知し、そこから給紙を行う。
【0117】
【表5】
【0118】
検知する方法としては、用紙給紙部にセットされた記録用紙種をファクシミリ装置がセンサーにより検知して、指定された用紙種類が保持されていると検知された給紙部から自動的に給紙をするという方法でも良い。
【0119】
この場合、表5によれば、優先順位1は普通紙であるので、ファクシミリ装置は各用紙給紙部にどのような用紙種類が保持されているかをセンサーにより調べ、普通紙が保持されている用紙給紙部を検知し、そこから記録用紙を給紙する。この用紙給紙部からの給紙が行えなくなれば、優先順位2のメモリ受信に切り替わり、メモリ受信ができなくなれば、優先順位3のリサイクル紙の給紙になる。ファクシミリ装置は各用紙給紙部にどのような用紙種類が保持されているかをセンサーにより調べ、リサイクル紙が保持されている用紙給紙部を検知し、そこから記録用紙を給紙する。
【0120】
別の検知方法として、ユーザが、表6のような用紙給紙部とセットされた記録用紙種との対応表をファクシミリ装置20内に登録し、ユーザがこれに従って用紙給紙部に用紙を補給するようにしても良い。
【0121】
【表6】
【0122】
この場合、表5によれば優先順位1は普通紙であり、表6によれば、ユーザが普通紙を用紙給紙部(1)12に補給し、普通紙は用紙給紙部(1)12に保持されるので、用紙給紙部(1)12から記録用紙を給紙する。この用紙給紙部からの給紙が行えなくなれば、優先順位2のメモリ受信に切り替わり、メモリ受信ができなくなれば、優先順位3のリサイクル紙の給紙になる。表6によれば、ユーザがリサイクル紙を用紙給紙部(2)13に補給し、リサイクル紙は用紙給紙部(2)に保持されるので、用紙給紙部(2)から記録用紙を給紙する。なお、用紙給紙部(3)に保持されるコート紙は優先順位に登録されていないので、ファクシミリ受信により受信した画像データが印刷されることはない。
【0123】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0124】
また、本発明は、以下の構成とすることもできる。
【0125】
ファクシミリ装置全体の制御を行う制御部、電話番号の入力やメニュー操作を行う操作部、ファクシミリの状態やメニューの表示などを行う表示部、ワークメモリや画像メモリを格納するためのRAM、メモリ受信の受信データを格納するためのフラッシュメモリ、制御プログラムやデータを格納するROM、相手ファクシミリとの接続を行う通信制御部、送信する原稿を符号化する符号化部、送信する原稿を読み取る原稿読取部、受信した原稿を復号化する復号化部、複合化した文書を印字する印字部、印字に使う複数種類の記録用紙を給紙することができる用紙給紙部、から構成されたファクシミリ装置であり、ファクス受信によりファクス出力を行う記録用紙切れが起き、その後メモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになっても、一般にファクス受信には使用されない別の用紙を使い印字することでファクス受信を継続できることを特長とする第1のファクシミリ装置。
【0126】
上記第1のファクシミリ装置において、記録用紙切れが起き、メモリ受信に切り替わり、その後メモリフルになった場合、別の記録用紙にメモリ受信済みのデータで一番古いものから印字出力を行い、空いたメモリ部分にファクス受信データを蓄積することで、ファクス受信を継続できることを特長とする第2のファクシミリ装置。
【0127】
上記第1、及び第2のファクシミリ装置において、複数種類の記録用紙出力とメモリ受信の順番を任意に指定できることを特長とする第3のファクシミリ装置。
【0128】
上記第1、第2、及び第3のファクシミリ装置において、メモリ受信でメモリフルになった後、受信データを一般にファクス受信には使用されない記録用紙に印字出力する場合、特別受信許可登録されている相手先電話番号からのファクスのみを受信し、印字することを特長とするファクシミリ装置。
【0129】
上記第1、第2、及び第3のファクシミリ装置において、メモリ受信でメモリフルになった後、受信データを一般にファクス受信には使用されない記録用紙に印字出力する場合、記録用紙の種類に応じて、メモリに記憶している、もしくは、これから受信するファクスジョブの中から選択的に印刷出力することを特著とするファクシミリ装置。
【0130】
【発明の効果】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、記録シートを印刷部に給紙する複数の給紙部と、給紙された上記記録シートに上記画像データを印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記給紙部それぞれについて、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行うか、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う給紙部に給紙をさせて上記印刷部に印刷させ、上記通常給紙を行う給紙部から記録シートを給紙できなくなった場合は、上記画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる構成である。
【0131】
また、上記ファクシミリ装置は、外部装置から送信された画像データを受信した後、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行って上記画像データを印刷し、上記通常給紙を行う給紙部が記録シートを給紙できなくなった場合に上記画像データを画像メモリに格納し、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合に、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行って、受信した画像データあるいは上記画像メモリ内の画像データを印刷することを特徴とするファクシミリ受信方法にて受信を行うものである。
【0132】
これによれば、通常ファクシミリ装置にて受信した画像データの印刷には用いられていない記録シートを利用して、受信可能な画像データを増やせるという効果を奏する。
【0133】
また本発明のファクシミリ装置は、画像データを可能な限り、通常供給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、初めて非常供給を行って印刷をするので、非常供給に伴った、ランニングコストが高くなる、あるいは良好な印刷ができなくなるという問題をできるだけ回避しながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0134】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、上記画像データを上記記録シートに印刷する印刷部と、上記画像データを格納する画像メモリと、上記画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行う記録シート種、および画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行う記録シート種を記憶する優先度管理部とを備え、上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させ、上記通常給紙を行う記録シート種を給紙できなくなった場合は、画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させる構成である。
【0135】
これによれば、通常ファクシミリ装置にて受信した画像データの印刷には用いられていない記録シートを利用して、受信可能な画像データを増やせるという効果を奏する。
【0136】
また本発明のファクシミリ装置は、画像データを可能な限り、通常供給された記録シートへ印刷、あるいは画像メモリへ格納したあと、初めて非常供給を行って印刷をするので、非常供給に伴った、ランニングコストが高くなる、あるいは良好な印刷ができなくなるという問題をできるだけ回避しながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0137】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部が、上記印刷部に、上記画像メモリに格納された画像データのうち受信時間が一番早いものを印刷させ、印刷した画像データを画像メモリから消去させる構成である。
【0138】
上記構成によれば、画像データが受信時間の早い順に印刷されるので、印刷された画像データ、および画像メモリ内の画像データの管理がしやすい。
【0139】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、上記通信部に、使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して受信させる構成である。
【0140】
上記構成によれば、使用者が、得意先など、重要度の高いファクスを送信すると判断した送信元を、特別送信元として登録することで、不必要な画像データを受信することが防がれるので、ラニングコストが低減されるとともに、受信可能な画像データの限られた量の中で、効率よく必要な画像データを受信できる。
【0141】
本発明のファクス装置は、以上のように、上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、受信した画像データのうち使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させる構成である。
【0142】
上記構成によれば、高価な記録シートには重要度の高い画像データを、良好に印刷できない可能性がある記録シートには重要度の低い画像データを、優先して印刷するので、ラニングコストを低減しながら、あるいは重要な画像データを良好に印刷させながら、多量の画像データを受信可能とするという効果を奏する。
【0143】
本発明のファクシミリ装置は、以上のように、上記制御部は、使用者が上記優先度管理部に登録した優先順位に従って、上記給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる、あるいは画像メモリへ格納させる構成である。
【0144】
上記構成により、高価な記録シートの使用を後回しにして、ランニングコストの低減を図る、あるいは良好な印刷ができない可能性のある記録シートへの印刷を後回しにして、印刷不良の可能性を低減するというような設定を、使用者の意向に従って行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信に伴う動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るファクシミリ装置の画像データ受信処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御部
2 操作部
3 表示部
4 ROM
5 RAM
6 フラッシュメモリ(画像メモリ)
7 符号・復号化部
8 FAX通信部(通信部)
9 ホスト通信部
10 原稿読取部
11 印字部(印刷部)
12 用紙給紙部(1)(給紙部)
13 用紙給紙部(2)(給紙部)
23 用紙給紙部(3)(給紙部)
14 ジョブ管理部
15 優先順位管理部
Claims (7)
- ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、
外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、
記録シートを印刷部に給紙する複数の給紙部と、
給紙された上記記録シートに上記画像データを印刷する印刷部と、
上記画像データを格納する画像メモリと、
上記給紙部それぞれについて、画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行うか、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行うかを記憶する優先度管理部とを備え、
上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う給紙部に給紙をさせて上記印刷部に印刷させ、上記通常給紙を行う給紙部から記録シートを給紙できなくなった場合は、上記画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させることを特徴とするファクシミリ装置。 - ファクシミリ装置の動作を制御する制御部と、
外部装置と接続し、外部装置から送信された画像データの受信を行う通信部と、
上記画像データを上記記録シートに印刷する印刷部と、
上記画像データを格納する画像メモリと、
上記画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行う記録シート種、および画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行う記録シート種を記憶する優先度管理部とを備え、
上記通信部が画像データを受信すると、上記制御部が、上記通常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させ、上記通常給紙を行う記録シート種を給紙できなくなった場合は、画像データを上記画像メモリに格納させ、さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合は、上記非常給紙を行う記録シート種を印刷部に給紙して印刷させることを特徴とするファクシミリ装置。 - 上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部が、上記印刷部に、上記画像メモリに格納された画像データのうち受信時間が一番早いものを印刷させ、印刷した画像データを画像メモリから消去させることを特徴とする請求項1または2に記載のファクシミリ装置。
- 上記通常給紙を行うことができず、かつ上記画像メモリが画像データを格納できない場合に、上記制御部が、受信した画像データのうち使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを選択して、印刷あるいは画像メモリに格納させることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のファクシミリ装置。
- 上記非常給紙が行われた場合に、上記制御部は、給紙された記録シートが、使用者の登録した第1の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元から送信された画像データを優先して印刷させ、
給紙された記録シートが、使用者が登録した第2の記録シート種であれば、使用者が登録した特別送信元以外から送信された画像データを優先して印刷させることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のファクシミリ装置。 - 上記制御部は、使用者が上記優先度管理部に登録した優先順位に従って、上記給紙部に記録シートを給紙させて上記印刷部に印刷させる、あるいは画像メモリへ格納させることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のファクシミリ装置。
- 外部装置から送信された画像データを受信した後、
画像メモリへの格納より優先度の高い通常給紙を行って上記画像データを印刷し、
上記通常給紙を行う給紙部が記録シートを給紙できなくなった場合に上記画像データを画像メモリに格納し、
さらに、上記画像メモリに上記画像データを格納できなくなった場合に、画像メモリへの格納より優先度の低い非常給紙を行って、受信した画像データあるいは上記画像メモリ内の画像データを印刷することを特徴とするファクシミリ受信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003070836A JP2004282396A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | ファクシミリ装置およびファクシミリ受信方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2004282396A true JP2004282396A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33287479
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JP2003070836A Withdrawn JP2004282396A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | ファクシミリ装置およびファクシミリ受信方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004282396A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007208475A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Murata Mach Ltd | 画像形成装置 |
JP2018020575A (ja) * | 2017-10-02 | 2018-02-08 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷装置 |
-
2003
- 2003-03-14 JP JP2003070836A patent/JP2004282396A/ja not_active Withdrawn
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