JP2004281783A - 半導体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェハのスティッキング現象を検知する半導体処理装置を提供する。
【解決手段】半導体処理装置は、半導体ウェハ20を載置するステージ10と、ステージ10からウェハ20を離脱させるためのウェハ突き上げピン30と、ウェハ突き上げピン30によりウェハ20を突き上げる前に、振動子電源および制御部70により振動子50を振動させて検知子60により振動状態を検知して、その振動状態により半導体ウェハ20とステージ10との間で発生するスティッキング状態の有無を検知する制御装置100と、スティッキング状態が発生していると警報を出力する警報装置110とを含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハを処理する装置に関し、特に、所望の処理が完了した半導体ウェハをウェハ載置テーブルから取り外す際に発生する不良を検出したり、そのような不良を防止したりする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、顧客が要求した仕様によって配線パターンが変更される回路を備えたIC(Integrated Circuit)チップが生産されている。このようなICチップは、ICチップの製造工程の1つであるウェハ処理工程において、合成石英基板上に金属薄膜で遮光パターンを形成したマスクを原版として、ウェハにエッチングや薄膜形成等の処理を繰返すことにより製造される。
【0003】
このようなウェハ処理工程において、ウェハは所望の処理を行なう処理室のウェハ載置台(ステージ)に置かれて、所望の処理の後、ステージ内部からステージ上面に突出するウェハ突き上げピンを可動させて、ウェハ突き上げピンでウェハを押し上げて、ウェハをステージから離脱させる。ステージから離脱されたウェハは、搬送装置により処理室外へ搬送される。
【0004】
その際に、静電気等の原因によりウェハがステージに張り付く現象(スティッキング現象)が発生することがある。このような現象が発生しているにも関わらず、突き上げピンを可動させると、ウェハが割れたり、ステージから離脱して位置が所定の位置からずれてウェハの搬送不良を引き起こすことがあった。ウェハの割れやウェハの搬送不良が発生すると、ウェハ処理装置を一旦停止させてウェハの回収を行なう必要があり、装置の稼働率を低下させる要因となっている。特に、エッチング処理、イオン注入処理、スパッタリング処理等の真空にて所望の処理を行なう装置においては、装置内の圧力を一旦大気圧に戻してウェハの回収を行ない、装置内の圧力を真空に戻す必要があった。このようなスティッキング現象に対して様々な装置が開発されている。
【0005】
特開平11−162392号公報(特許文献1)は、スティッキングを検出する機能を有するイオン注入装置を開示する。このイオン注入装置は、少なくともその一部の外壁が透明な真空容器内に配置され、複数のウェハを保持する処理台と、その処理台に対してウェハの装着および取出しを行なうために、ウェハをチャックするためのチャックプレートを有するウェハホルダと、イオン注入処理後のウェハを、チャックプレートを用いて処理台より取出す時に、透明な外壁からチャックプレートまでの距離を測定するレーザ変位センサと、測定された距離が予め定められたしきい値より大きいとスティッキングが生じていると判定する判定回路とを含む。
【0006】
このイオン注入装置によると、スティッキングの有無を自動的に検出できるようにして、スティッキングを検出した場合にはウェハ搬送動作を中止させるようにできるので、スティッキング発生に伴うトラブルを未然に防ぐことができる。その結果、イオン注入装置におけるウェハ搬送のトラブル防止と信頼性の向上を図ることができる。
【0007】
特開平11−260894号公報(特許文献2)は、チャージによりウェハがステージと吸着したとき、ウェハ割れ等の搬送トラブルを防止する半導体製造装置を開示する。この半導体製造装置は、ウェハステージと、ウェハステージに載置されるウェハを突き上げる突き上げ用治具とを有し、この突き上げ用治具の先端のウェハとの接触部が導電性の材料からなるものである。
【0008】
この半導体製造装置によると、チャージによりウェハがステージと吸着したときに、導電性の材料を介してアースされて、ウェハ上の電荷を逃がすことにより搬送トラブルを抑えることができる。ウェハのチャージによる吸着を無くし、ウェハずれによる搬送トラブルを防止することができる。
【0009】
特開平11−330217号公報(特許文献3)は、基板を静電チャックプレート上からスムーズに離脱させる基板離脱方法を開示する。この基板離脱方法は、誘電体内に一対の電極が配置された双極型静電チャックプレート上に基板を配置するステップと、一対の電極に正負の電圧を印加して基板を静電吸着した状態で基板を真空雰囲気中で処理するステップと、基板の種類や処理の内容に応じて、予め、逆電圧の印加量と、印加後の残留電荷量の関係を電極毎に個別に求めておき、この関係に基づいて各電極の残留電荷量の絶対値が略等しくなる印加量を算出するステップと、一対の電極に、静電吸着時とは極性が逆の逆電圧をその算出された印加量だけ基板に印加して残留電荷を減少させるステップと、基板を双極型チャックプレート上から離脱させるステップとを含む。
【0010】
この基板離脱方法によると、逆電圧の印加量と、印加後の残留電荷量との関係を、予め電極毎に求めておき、その関係から、各電極の残留電荷量が略等しくなる逆電圧の印加量を求め、真空処理を行なった後、その印加量の逆電圧を印加するようにする。このようにすると、残留電荷量自体が小さくなるばかりでなく、正負電極上での残留電荷による吸着力が等しくなるので、離脱の際に基板が片寄って吸着されず、スムーズな基板離脱を行なうことができる。その結果、残留電荷による不均一な静電吸着がなくなるので、基板の跳ね上がりや脱落がなくなる。
【0011】
特開平9−27541号公報(特許文献4)は、基板の吸着を解除して持ち上げる際に基板が位置ずれしたり、基板の吸着が十分解除されないうちに持ち上げられて破損、帯電したりすることのない基板ホルダを開示する。この基板ホルダは、基板が載置される載置面を有し、その載置面に連通した配管部材を介して吸引装置で真空吸引することにより、基板を載置面上に吸着固定する基板ホルダである。基板ホルダは、配管部材に気体を供給することにより、吸着を解除する気体供給部と、載置面の上方および下方に移動可能な支持部を有し、支持部が載置面の上方に移動した際に基板を支持部上に支持して載置面から剥離する基板支持部と、基板支持部を駆動する駆動部と、駆動部の駆動力に対する抗力を検出する抗力検出部と、抗力検出部によって検出される抗力が所定の値となった際に気体供給部による気体の供給を行なう制御部とを含む。
【0012】
この基板ホルダによると、抗力検出部は、駆動部に流れる電流の変化を検出する電流計により駆動部にかかる抗力を検出し、この抗力が所定の値となったときに載置面に対して気体を供給するように制御部が制御する。このため、基板に対して必要以上の負荷がかかることを避けることができる。そのため、載置面に吸着された基板を強制的に剥離して基板を破損したり、帯電させたりすることなく、基板を載置面から上昇させることができる。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−162392号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平11−260894号公報
【0015】
【特許文献3】
特開平11−330217号公報
【0016】
【特許文献4】
特開平9−27541号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたイオン注入装置においては、レーザ変位センサで測定できる程度の大きさのチャックプレートの撓みが発生して、スティッキング現象が発生していることを判定できる。このためスティッキング現象が発生していると判定されたときには、チャックプレートが撓んでいるので、既にウェハを掴んでいる爪に力が加わり、ウェハが割れたり傷付けたりする可能性がある。また、このような場合に目視できる傷がなくてもウェハに歪が残り、その後の熱処理などの工程でウェハが割れる可能性がある。
【0018】
また、特許文献2に開示された半導体製造装置および特許文献3に開示された基板離脱方法のいずれにおいても、スティッキング現象の発生原因が静電気である場合にのみ有効である。さらに特許文献2に開示された半導体製造装置においては、ウェハに残る電荷(残留電荷)量が不明であり、ウェハ突き上げピンの動作タイミングが早くてウェハにまだ電荷が残っていてウェハがまだステージに張り付いている場合もあり、ウェハが割れたり離脱したウェハの位置がずれたりする可能性がある。
【0019】
さらに、特許文献1に開示されたイオン注入装置、特許文献2に開示された半導体製造装置および特許文献4に開示された基板ホルダのいずれにおいても、スティッキング現象の発生を、ウェハ突き上げピンやチャックプレートや支持部の動作前に検知できない。すなわち、ウェハ割れのおそれが発生してからでないと、またはウェハ割れやウェハの搬送不良などが発生して装置が停止してからでないと、スティッキング現象の発生を検知できないので、ウェハ割れのおそれや装置の停止を未然に防止できない。
【0020】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、実際にウェハに接触する前に、ウェハのスティッキング現象の発生を検知する半導体処理装置を提供することである。別の目的は、実際にウェハに接触する前に、ウェハのスティッキング現象の発生を検知して、ウェハの割れのおそれや、ウェハの離脱位置のずれを発生させない半導体処理装置を提供することである。さらに別の目的は、実際にウェハに接触する前に、ウェハのスティッキング現象の発生が検知されると、スティッキングを解除することにより、ウェハの割れのおそれや、ウェハの離脱位置のずれを発生させない半導体処理装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体処理装置は、ウェハ載置電極に取り付けられ、電極上に載置されたウェハに振動を付与するための振動付与手段と、ウェハ載置電極に取り付けられ、電極上に載置されたウェハに誘起される振動を検知するための振動検知手段と、振動検知手段で検知された振動に基づいて、ウェハのスティッキングの有無を判定するための判定手段とを含む。
【0022】
好ましくは、半導体処理装置は、判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、警報を出力するための出力手段をさらに含むようにしてもよい。
【0023】
さらに好ましくは、半導体処理装置は、判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、半導体の処理を中止させるための中止手段をさらに含むようにしてもよい。
【0024】
さらに好ましくは、半導体処理装置は、判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、上位コンピュータにスティッキング情報を送信するための通信手段をさらに含むようにしてもよい。
【0025】
さらに好ましくは、半導体処理装置は、判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、スティッキングを除去するための処理手段をさらに含むようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の構成について説明する。図1は、半導体処理装置のウェハ20を載置するステージ10の周辺の断面図である。
【0028】
この半導体処理装置は、ウェハ20を載置するステージ10と、半導体処理装置における処理後のウェハ20をステージ10から離脱させるためのウェハ突き上げピン30と、ウェハ突き上げピン30を上下方向に移動させるためのシリンダ40とを含む。また、この半導体処理装置は、ステージ10に載置されたウェハ20に振動を付与するための振動子50と、振動子電源および制御部70と、半導体ウェハ20の振動状態を検知する検知子60と、検知子電源および制御部80と、この装置全体を制御する制御装置100とをさらに含む。
【0029】
制御装置100には、振動子電源および制御部70と検知子電源および制御部80が接続されるとともに、シリンダ40が接続される。また、制御装置100には、警報装置110が接続される。さらに、制御装置100には、搬送装置コントローラ90およびネットワーク120が接続される。制御装置100には、ネットワーク120を介して上位コンピュータ130が通信可能に接続される。
【0030】
ウェハ20は、半導体処理装置において予め定められた処理が施される処理室内に、ウェハ搬送装置(搬送装置コントローラ90により制御される搬送装置)で搬送され、ステージ10内部から表面に上下に可動および突出するウェハ突き上げピン30によって受取られる。その後ウェハ搬送装置は、処理室外へ移動し、ウェハ突き上げピン30が下降し、ウェハ20はステージ10に載置される。このようにしてウェハ20がステージ10の所定の位置に載置された後、予め定められた半導体ウェハに対する処理が行なわれる。その後、ウェハ20はステージ10内部からステージ10の表面に上下に可動および突出するウェハ突き上げピン30によってステージ10から離脱され、ウェハ搬送装置によって処理室外へ移送される。
【0031】
このような半導体処理装置において、ステージ10上に、半導体ウェハ20が張り付く現象をスティッキング現象という。このようなスティッキング現象の検出方法について以下に説明する。
【0032】
半導体処理装置において予め定められた処理が終了し、ウェハ20をステージ10内部から表面に上下に可動および突出するウェハ突き上げピン30によってステージ10から離脱させる動作までの間に、ステージ10の下方に設けられた振動子50に振動子電源および制御部70から任意の周波数fi(Hz)の電圧を印加すると、振動子50は周波数fi(Hz)の振動を発生し、ステージ10にその周波数fi(Hz)の振動が印加される。
【0033】
スティッキング現象が発生していない場合は、ウェハ20はステージ10の上に載置されているだけであり、ウェハ20はステージ10からの振動を受けて、その振動子50の周波数がウェハ20の固有振動数と一致する場合(本実施の形態においてはfr(Hz))、ウェハ20に共鳴振動が発生する。また、振動子50の周波数(本実施の形態においてはfb(Hz))によっては、ステージ10からの振動を受けてステージ10とウェハ20との間で共鳴振動とは異なる、いわゆる「びびり」振動が発生する場合もある。
【0034】
ウェハ20に共鳴振動が発生した場合は、振動子50から印加した周波数fr(Hz)の周波数で、その信号強度が共振のために大きくなった信号が検知子60で検知できる。また、いわゆる「びびり」振動が発生した場合は、振動子50から印加した周波数fi(Hz)の周波数とは異なる別の周波数fb(Hz)を中心とする振動が発生する。
【0035】
これらの振動をステージ10に取り付けられた検知子電源および制御部80で駆動する検知子60で検知することにより、スティッキング現象の発生の有無を、ウェハ突き上げピン30を動作させることなく、その動作の前に検知することができる。
【0036】
一方、スティッキング現象が発生し、ウェハ20がステージ10に張り付いた状態が発生した場合、ステージ10とウェハ20とは一体となり、ウェハ20単体の場合と異なる固有振動数での振動が発生する。この場合、ステージ10とウェハ20とは一体となるため、その固有振動数はウェハ20単体の場合に比べて低くなり、スティッキング現象が発生していない場合のウェハ20単体の固有振動数fr(Hz)とは異なるものとなる。
【0037】
このため、ステージ10に加えられた周波数fr(Hz)では共鳴振動が発生しない。ステージ10とウェハ20とが一体となっているため、いわゆる「びびり」振動も発生しない。これらのことから、スティッキング現象が発生している場合には、ステージ10に取り付けられた検知子60で検知される信号には、共鳴振動やいわゆる「びびり」振動が発生していない。このとき、振動子50から印加した周波数fi(Hz)と同じ周波数fi(Hz)で、その振動強度がステージ10内のロスのためにやや低下した信号が検知されることになる。
【0038】
図2に、スティッキング現象が発生していない場合および発生した場合において、検知子60で検知した振動の周波数分布とその信号強度とを、スペクトラムアナライザで測定した例を示す。なお、図2(A)、(B)、(C)は、一例であって、周波数fi(Hz)、周波数fr(Hz)、周波数fb(Hz)の大小およびその周波数分布曲線、信号の強度分布およびしきい値などは、半導体処理装置のステージ10や、ウェハ20や、その他のステージ10の周辺の構成物の寸法、構造および材質などの値によりそれぞれ定まるものである。
【0039】
図2(A)に、スティッキング現象が発生せず共鳴振動が発生している場合の周波数と信号強度との関係を示す。図2において信号強度のピークを発生させる周波数が共鳴振動周波数である。この共鳴振動周波数は、ウェハ20の固有振動数と一致する。
【0040】
図2(B)に、スティッキング現象が発生していない場合であって、いわゆる「びびり」振動が発生している場合の、周波数と信号強度との関係を示す。図2(B)に示すように、「びびり」振動が発生すると、図2(A)に示した信号強度がピークとなる周波数とは異なる別の周波数fb(Hz)を中心とする振動が発生していることがわかる。
【0041】
さらに図2(C)に、スティッキング現象が発生している場合の周波数と信号強度との関係を示す。図2(C)に示すように、スティッキング現象が発生している場合には、ステージ10とウェハ20とは一体となっているため、ステージ10に加えられた周波数fr(Hz)では共鳴振動が発生せず、かついわゆる「びびり」振動も発生していない。すなわち、振動子50から印加した周波数fi(Hz)と同じ周波数fi(Hz)において、その振動強度がステージ10内のロスのためにやや低下した信号が検知されている。
【0042】
なお、スティッキング発生の検知精度を上げるためには、予めスティッキングが発生していない場合に、ウェハ20の共鳴振動が発生する周波数を測定することが望ましい。また、スティッキング発生の検知は、振動子50によりウェハ20に付与される振動の波形と、検知子60により検知された振動の波形とで、振動の位相が異なることに基づいて、スティッキング発生を検知するようにしてもよい。また、振動の強度、周波数および位相の組合せスティッキングを検知するようにしてもよい。このように、付与された振動の波形と検知された振動の波形との違い、検知された信号の波形間の違いを、様々なファクター(振動強度、周波数、位相など)に基づいて、スティッキング発生を検知するようにすればよい。
【0043】
振動子50および検知子60は、共にチタン酸バリウム(BaTiO)の圧電効果を利用した圧電セラミックスからなる。圧電セラミックスに交流電圧を印加すると、逆圧電効果によりその印加周波数で圧電セラミックスが歪み、振動が励起される。一方、圧電セラミックスに振動が加われば、その周波数で圧電セラミックスが歪み、圧電効果によりその周波数の電圧が誘起される。
【0044】
なお、本実施の形態においては振動子50と検知子60とにチタン酸バリウムを用いた場合を説明したが、圧電効果、逆圧電効果を有する材料であれば、これに限定されない。たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O)、LiNbO、LiTaO、KNbOなどのペロブスカイト型の結晶構造などを持つ圧電セラミックス、ポリフッ化ビニリデンなどの圧電性高分子あるいは水晶などを用いても同様の効果を得ることができる。また交流電圧に代えて、交流磁場を印加して振動を発生する磁気歪み効果を持ったセラミックスなどでもよい。
【0045】
さらに、振動子50は圧電素子の代わりに機械的な振動生成方法を用いることができる、たとえばモータの回転軸に偏心したウエイトなどを取り付けた機械的な方法であってもよい。また、このような機械的振動を生成する手段としては、磁性材料を磁石あるいはコイル等で生成する磁場で駆動する方法であってもよい。
【0046】
図3を参照して、本実施の形態に係る半導体処理装置の制御装置100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0047】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、制御装置100は、変数Nを初期化(N=0)する。S102にて、制御装置100は、半導体処理装置における予め定められた処理が終了したか否かを判断する。処理が終了すると(S102にてYES)、処理はS104へ移される。もしそうでないと(S102にてNO)、処理はS102へ戻され、予め定められた処理が終了するのを待つ。
【0048】
S104にて、制御装置100は、振動子50に電圧を印加する。このとき、制御装置100は、振動子電源および制御部70に対して、電圧の印加の開始を示す制御信号を送信することにより、振動子電源および制御部70が振動子50に電圧を印加する。S106にて、制御装置100は、検知子50と検知子電源および制御部80とを用いて信号を検知する。このとき検知される信号は、ステージ10およびウェハ20の振動を表わす信号である。S108にて、制御装置100は、検知した信号を記憶する。
【0049】
S110にて、制御装置100は、「びびり」振動が発生しているか否かを判断する。「びびり」振動が発生している場合、周波数と信号強度との特性は、図2(B)のようになる。「びびり」振動が発生していると(S110にてYES)、処理はS114へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS112へ移される。
【0050】
S112にて、制御装置100は、共鳴振動が発生しているか否かを判断する。共鳴振動が発生している場合、周波数と信号強度との関係は、図2(A)に示すようなものとなる。共鳴振動が発生していると(S112にてYES)、処理はS114へ移される。もしそうでないと(S112にてNO)、処理はS120へ移される。
【0051】
S114にて、制御装置100は、スティッキング現象なしと判定する。S116にて、制御装置100は、ウェハ突き上げピン30をシリンダ40を用いて上昇させる動作を実行させる。S118にて、制御装置100は、搬送装置コントローラ90に進入許可信号を送信する。
【0052】
S120にて、制御装置100は、スティッキング現象があると判定する。S122にて、制御装置100は、変数Nが3より大きいか否かを判断する。変数Nが3より大きいと(S122にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S122にてNO)、処理はS300へ移される。
【0053】
S200にて、制御装置100は、エラー処理を実行する。このS200のエラー処理の詳細については後述する。
【0054】
S300にて、制御装置100は、スティッキング現象除去処理を実行する。このS300におけるスティッキング現象除去処理の詳細については、本発明の実施の形態の変形例として後述する。
【0055】
S124にて、制御装置100は、変数Nに1を加算する。その後、処理はS104へ戻される。
【0056】
図4を参照して、図3のS200のエラー処理の詳細について説明する。
S202にて、制御装置100は、警報装置110に警報出力を指示する。S204にて、制御装置100は、搬送装置コントローラ90へ新規ウェハの搬送禁止信号を送信する。S206にて、制御装置100は、上位コンピュータ130に、スティッキング情報を送信する。このとき、発生した半導体処理装置を特定する情報や、発生した時刻を特定する情報や、発生したロットを特定する情報や発生した品種を特定する情報などが送信される。
【0057】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る半導体処理装置の動作について説明する。
【0058】
ウェハ20が半導体処理を実行する処理室内にウェハ搬送装置で搬送され、ステージ10内部から表面に上下に可動および突出するウェハ突き上げピン30によって受取られ、ウェハ突き上げピン30が下降して、ウェハ20はステージ10に載置される。半導体処理装置において予め定められた処理が終了すると(S102にてYES)、制御装置100は、振動子50に電圧を印加するように振動子電源および制御部70に制御信号を送信する(S104)。検知子60で信号が検知され(S106)、検知した信号が記憶される(S108)。このとき、図2(A)〜図2(C)の信号が記憶される。
【0059】
「びびり」振動が発生していると(S110にてYES)、スティッキング現象なしと判定される(S114)。「びびり」振動が発生していないが(S110にてNO)、共鳴振動が発生している場合には(S112にてYES)、同じくスティッキング現象がないと判定される(S114)。
【0060】
「びびり」振動が発生していないで(S110にてNO)、共鳴振動も発生していないと(S112にてNO)、スティッキング現象があると判定される(S120)。
【0061】
スティッキング現象がないと判定されると(S114)、ウェハ突き上げピン30がシリンダ40を用いて上昇される(S116)。搬送装置コントローラ90に進入許可信号が送信され(S118)、搬送装置がウェハ突き上げピン30によりステージ10から離脱されたウェハ20を処理室外へ搬送する。
【0062】
スティッキング現象があると判定された場合であって、変数Nが3以下の場合には(S112にてNO)、スティッキング現象を除去するための処理が実行される(S300)。スティッキング現象が処理された後、変数Nに1が加算され(S124)、再度振動子に電圧を印加し検知子で信号を検知し検知した信号に基づいてスティッキング現象の有無が判定される。
【0063】
スティッキング現象の除去処理を3回続けても、スティッキング現象があると判定されると(S112にてYES)、エラー処理が実行される(S200)。
【0064】
エラー処理においては、警報装置110に警報出力が指示され(S202)、警報装置110によりスティッキング現象の発生を表わす警報情報が出力される。また搬送装置コントローラ90へ新規ウェハの搬送禁止信号が送信され(S204)、スティッキング現象が起こっている半導体処理装置に新たにウェハが搬送されなくなる。さらに、上位コンピュータ130へ、スティッキング情報が送信され(S206)、上位コンピュータ130により、発生した半導体装置、発生時刻、発生ロット、発生品種などに基づいて、スティッキング現象が分析される。
【0065】
以上のようにして、本実施の形態に係る半導体処理装置によると、所定の半導体処理が終了した後、半導体ウェハをステージから離脱させる動作を実際に行なう前に、ステージに振動を加え、その振動を検知する。検知した信号に基づいて、ウェハがステージとの間でスティッキング現象が発生しているか否かを判断して、スティッキング現象が発生している場合にはスティッキング現象除去処理を行なうようにすることができる。さらにこのようなスティッキング現象除去処理を繰返し実行してもスティッキング現象が除去されない場合にはエラー処理を実行することができる。上記の実施の形態においては、N=3の例を示したが、Nは1以上であれば良い。
【0066】
その結果、実際にウェハに接触する前に、ウェハのスティッキング現象の発生を検知する半導体処理装置を提供することができる。また、ウェハのスティッキング現象の発生を検知するとスティッキング現象の解除処理を実行することにより、ウェハの割れの恐れや、ウェハの離脱位置のずれを発生させない半導体処理装置を提供することができる。
【0067】
<第1の実施の形態の第1の変形例>
以下、第1の実施の形態に係る半導体処理装置の第1の変形例について説明する。本変形例に係る半導体処理装置は、図3のS300のスティッキング現象除去処理を実行するための構造をさらに有する。
【0068】
図5を参照して、本変形例に係る半導体処理装置の構成について説明する。本変形例に係る半導体処理装置は、前述の図1に示した半導体処理装置の構成に加えて、熱伝達を促進するためのガスを供給する熱伝達促進用ガス供給ライン200と、熱伝達促進用ガス供給ライン200と処理室内との間に設けられた熱伝達促進用ガス供給バルブ202と、熱伝達促進用ガスを処理室外部へ排出するための熱伝達促進用ガス排出ライン206と、熱伝達促進用ガス排出ライン206に設けられた熱伝達促進用ガス排出バルブ204と、処理室内の熱伝達促進用ガスの圧力を検知する圧力センサ208とをさらに含む。
【0069】
熱伝達促進用ガス供給バルブ202、熱伝達促進用ガス排出バルブ204および圧力センサ208は、それぞれ制御装置100に接続されている。なお、本変形例に係る半導体処理装置は、これ以外の構造は前述の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の構造と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0070】
ウェハを処理する半導体処理装置の中で、特にウェハ処理にプラズマを用いる装置や、ウェハの処理中の温度を正確に制御する必要がある装置においては、その処理室内のステージ10にはウェハ20とステージ10との間の熱伝達を促進するための熱伝達促進用のガスが供給される。たとえば、このようなガスとしてヘリウムガスなどが、所定の圧力で、ガス供給源から熱伝達促進用ガス供給ライン200および熱伝達促進用ガス供給バルブ202を介してステージ10に供給される。なお、その際、ウェハ20とステージ10との間に供給されるヘリウムガスなどの圧力によって、ウェハ20がステージ10から移動したり、浮き上がらないように、ウェハ20の周辺を機械的に押さえる機構や、静電気力を利用して押さえる機構などのウェハ浮上防止機構が設けられることもある。
【0071】
通常の場合には、ウェハ20に対して予め定められた処理が終了すると、熱伝達促進用ガス供給バルブ202を閉じて、次いで熱伝達促進用ガス排出バルブ204を開いて、ウェハ20とステージ10との間に供給されていたガスを熱伝達促進用ガス排出ライン206を経由して処理室外へ排出し、ウェハ突き上げピン30でウェハ20をステージ10から離脱させる。
【0072】
スティッキング現象が発生した場合には、図3のS300のスティッキング現象除去処理が実行される。
【0073】
図6を参照して、このスティッキング現象除去処理について説明する。
S302にて、制御装置100は、ウェハ浮上防止機構を作動させる。S304にて、制御装置100は、熱伝達促進用ガス排出バルブ204を閉じて、熱伝達促進用ガス供給バルブ202を開く。
【0074】
S306にて、制御装置100は、熱伝達促進用ガス供給ライン200から熱伝達促進用ガスを処理室内のステージ10とウェハ20との間に供給する。このとき、所定圧になるように所定時間供給するとともに、パルス供給するようにしてもよい。
【0075】
S308にて、制御装置100は、熱伝達促進用ガスの供給が停止されたことを確認した後、ウェハ浮上防止機構を非作動状態とする。
【0076】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る半導体処理装置の動作について説明する。なお、本変形例に係る半導体処理装置の動作の説明は、スティッキング現象防止処理に関する動作に限定して説明する。
【0077】
スティッキング現象が発生していると判定された場合には、熱伝達促進用ガスの供給によるウェハ20の浮上を防止するウェハ浮上防止機構が作動される(S302)。熱伝達促進用ガス排出バルブ204を閉じて熱伝達促進用ガス供給バルブ202を開く(S304)。熱伝達促進用ガス供給ライン200から熱伝達促進用ガスが所定圧で所定時間供給される(S306)。
【0078】
このようにしてヘリウムなどの熱伝達促進用ガスが再度供給されると、この導入されるガスの圧力により、ウェハ突き上げピン30によってウェハ20が部分的に突き上げる場合と異なり、ウェハ20の全面に亘って均一にウェハ20が押し上げられる。このとき、ウェハ20はウェハ浮上防止機構によりウェハ20の周辺を機械的に押さえられていたり静電気力を利用して押さえられているため、ウェハ20の割れやウェハ20の移動および浮き上がりによるウェハ位置がずれることを生じることなくスティッキング現象が解消される。
【0079】
なお、熱伝達促進用ガス供給ラインに供給するガスの圧力が高い場合には、場合によってはウェハ20が上述のウェハ浮上防止機構に反してステージ10から飛び出したりステージ10上で移動する場合がある。このため、供給される熱伝達促進用ガスの圧力は、1333.22Pa(=10Torr)以下、望ましくは399.966Pa(=3Torr)以下が好ましい。また、熱伝達促進用ガスの供給方法も、圧力センサ208で熱伝達促進用ガスの圧力をモニタリングしながら所定の時間一定の圧力で印加する方法が好ましいが、これに限定されるものではなく、パルス的にガス圧力を加える方法や、パルス的にガス圧力を加える時間と一定の圧力を加える時間とを組合せるようにしてもよい。このようにすることによりウェハ20がステージ10から飛び出したり、ステージ10上で移動することを防止することができる。
【0080】
<第1の実施の形態の第2の変形例>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の第2の変形例について説明する。本変形例に係る半導体処理装置も図3のS300のスティッキング現象除去処理を実行するための構造をさらに有する。
【0081】
図7を参照して、本変形例に係る半導体処理装置の構成について説明する。本変形例に係る半導体処理装置は、半導体ウェハの処理にプラズマを用いる装置であって、ウェハ20の処理中の温度を正確に制御するためにウェハ20とステージ10との密着性を向上させることを目的として、ステージ10の表面に絶縁膜400を施し、ステージ10に直流電圧を印加し、ウェハ20を静電的に吸着する静電チャックと呼ばれる構成を有する。
【0082】
半導体処理装置は、このような静電チャックを実現するために、直流電源404と、直流電源に接続されたケーブル402と、ケーブル402とステージ10との間に設けられたスイッチ406と、ステージ10の表面に設けられた絶縁膜400とを含む。このような構成を有するため、ウェハ20の処理が終了して、プラズマが消えた場合には、ウェハ20が帯電状態にあることが多い。
【0083】
このような帯電状態である場合、絶縁膜400が施してあるために、ステージ表面を経由して電荷を逃がすことができない。このような場合、従来の技術ではウェハ突き上げピン30をたとえば導電性材料で製作したり、ウェハ突き上げピン30の表面を導電性材料でコーティングするなどの方法により、ウェハ20の裏面からウェハ20に蓄積された電荷を逃がすことが考えられているが、ウェハ20には、各種の膜を生成する処理が施され、その中にはシリコン酸化膜などの絶縁性の膜も数多くある。そのため、従来の方法では、ウェハに蓄積された残留電荷を逃がすことが困難である。
【0084】
本変形例に係る半導体処理装置においては、スティッキング除去処理として、処理室内にプラズマを生成することにより、プラズマを介してウェハ20の電荷を除去するようにした。そのため、図7に示すように、本変形例に係る半導体処理装置は、プラズマ生成ガス供給ライン300と、プラズマ生成ガス供給ライン300に設けられたプラズマ生成ガス供給バルブ302と、プラズマ生成ガスを処理室外へ排出するプラズマ生成ガス排出ライン306と、プラズマ生成ガス排出ライン306に設けられたプラズマ生成ガス排出バルブ304と、プラズマ生成ガスの圧力を検知する圧力センサ308とを含む。プラズマ生成ガス供給バルブ302、プラズマ生成ガス排出バルブ304および圧力センサ308は、制御装置100に接続されている。
【0085】
プラズマ生成ガスは、プラズマ生成によりウェハ20に影響を与えることの少ないガスを選択する必要があり、たとえば希ガスのヘリウム、アルゴンなどが適当である。また、予め処理装置にガス供給のための配管系が施されておりウェハに対する影響が比較的少ない窒素ガスなどであってもよい。なお、本変形例に係る半導体処理装置においては、プラズマ生成用のガスとして説明したが、エッチングやCVD(Chemical Vapor Deposition)の処理に用いるものと同じガスを用いてもまた、複数のガスの組合せであってもよい。
【0086】
図8を参照して、本変形例に係る半導体処理装置の制御装置100で実行されるスティッキング現象除去処理について説明する。
【0087】
S400にて、制御装置100は、静電チャックを解除する。このとき、スイッチ406が開かれる。S402にて、制御装置100は、プラズマ生成ガス排出バルブ304を閉じて、プラズマ生成ガス供給バルブ30を開く。S404にて、制御装置100は、プラズマ生成ガス供給ライン300からプラズマ生成ガスを処理室内に供給する。
【0088】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る半導体処理装置の動作について説明する。なお、以下の動作の説明においては、スティッキング現象除去処理に関する動作のみについて説明する。
【0089】
予め定められたプラズマを用いた処理が終了して、スティッキング現象が発生していると判断されると、静電チャックを解除する処理が実行され(S400)、プラズマ生成ガス排出バルブ304が閉じられ、プラズマ生成ガス供給バルブ302が開かれる(S402)。このような状態でプラズマ生成ガス供給ライン300からプラズマ生成ガスが供給され(S404)、処理室内にプラズマが生成される。
【0090】
このようにして処理室内にプラズマが生成されると、そのプラズマにより、ウェハ20に蓄積された残留電荷を逃がすことができる。このようにプラズマを介してウェハ20の電荷を除去することができるのでスティッキング現象を除去することができる。上記の実施の形態においては、プラズマ生成ガスは、プラズマガス供給ライン300からステージ10とウェハ20との間に供給されたが、プラズマ供給ガスは、処理室内の他の場所から供給しても同様の効果がある。
【0091】
なお、本変形例に係る半導体処理装置においても、プラズマ生成ガス供給ライン300からステージ10とウェハ20との間にプラズマ生成ガスを供給する。そのため、前述の第1の実施の形態の第1の変形例と同じく、ウェハ20がステージ10から飛び出したりウェハ20がステージ10上で移動したりする。これらによる不具合を防止するために、前述の第1の変形例と同様、ガス供給中には機械的手段などによりウェハ20を固定するようにしてもよい。
【0092】
以上のようにして、本変形例に係る半導体処理装置によると、スティッキング現象があると判定された場合に、プラズマ生成ガスを用いてプラズマを処理室内に発生させて、そのプラズマによりウェハの残留電荷を除去して、スティッキング現象を除去することができる。
【0093】
なお、第1の実施の形態の第1の変形例に係る半導体処理装置におけるスティッキング現象除去処理と本変形例に係るスティッキング現象除去処理とを組合せて実行するようにしてもよい。さらに、このようなガスを用いたスティッキング現象除去処理の他に、機械的な手段を用いてスティッキング現象の除去処理を実行するようにしてもよいし、これらの機械的な処理とガスを用いて処理とを適宜組合せて実行するようにしてもよい。
【0094】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る半導体処理装置について説明する。
【0095】
本実施の形態に係る半導体処理装置は、前述の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の振動子電源および制御部70に代えて、振動子用可変電源および振動子制御部500を構成要素とする。
【0096】
図9を参照して、本実施の形態に係る半導体処理装置の構成について説明する。図9に示すように、本実施の形態に係る半導体処理装置は、前述の図1に示した半導体処理装置の振動子電源および制御部70に代えて、振動子50に供給する電源の周波数を可変とすることができる振動子用可変電源および振動子制御部500を構成要素とする。これ以外の構造については、前述の第1の実施の形態に係る半導体処理装置と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0097】
この振動子用可変電源および振動子制御部500は、PLL(フェーズロックドループ)回路を使用したシンセサイズド方式電源であり、出力周波数は10Hz〜100kHzである。振動子用可変電源および振動子制御部500から任意の周波数fi(Hz)の電圧を印加すると、振動子50は周波数fi(Hz)の振動を発生し、ステージ10に振動が印加される。振動子用可変電源および振動子制御部500の発振周波数を変化させるとステージ10に印加される振動の周波数も変化し、その振動周波数fi(Hz)がウェハ20の固有振動数と一致する場合は共鳴振動が生じる。
【0098】
ステージ下方に設けられた振動子50により印加する周波数fi(Hz)を時間的に変化させる際に、周波数fi(Hz)を横軸として検知子60で受信した信号の強度を縦軸に表わしたものを図10に示す。図10(A)にスティッキング現象が発生していない場合を、図10(B)にスティッキング現象が発生している場合を、図10(C)にスティッキング現象が発生していない場合であって「びびり」振動がある場合を示す。
【0099】
図10(A)に示すように、スティッキング現象が発生していない場合、ステージ10下部に設けられた振動子50により印加する周波数fi(Hz)をたとえば時間的に増加させた場合、第1の実施の形態で述べたように、発振周波数がウェハ20の固有振動数と同じ周波数fr(Hz)になった際に、ウェハ20に共鳴振動が発生するために、検知子60で受信した信号の強度ピークはウェハ20に共鳴振動が発生しない場合の検知子60で受信した信号のピーク強度の包絡線に比べて大きくなる。
【0100】
一方、図10(B)に示すように、スティッキング現象が発生した場合には、ステージ10とウェハ20とは一体となるため、その固有振動数はウェハ20単体の場合に比べて低くなり、振動子50により印加する周波数fi(Hz)の最小値を適当な値を選ぶことで、周波数fz(Hz)の掃引幅内には、一体化したステージ10とウェハ20との共鳴振動が発生しない。そのため、検知子60で受信した信号の強度のしきい値を予め定めておくことにより、周波数fi(Hz)の掃引幅内に設定したしきい値を超える信号がない場合には、ウェハ20にスティッキングが発生していると判定できる。
【0101】
さらに、図10(C)に示すように、スティッキング現象が発生していない場合であって、ステージ10からの振動を受けステージ10とウェハ20との間で共鳴振動とは異なる、いわゆる「びびり」振動が発生することがある。図10(C)に示すように周波数fb(Hz)において「びびり」振動が発生し、そのピーク強度はしきい値を超えている。「びびり」振動のピーク強度は、必ずしもしきい値を超えるとは限らないが、「びびり」振動の他にウェハ20に共鳴振動も発生するため、この共鳴振動の強度がしきい値を超えるためにスティッキング現象が発生していないと判定することができる。
【0102】
なお、本実施の形態の場合、スティッキング現象が発生している場合に、ステージ10とウェハ20とが一体化した場合でも、両者の固有振動数が振動子用可変電源および振動子制御部500の周波数の下限値より高い場合には、しきい値を超える共鳴振動のピークを検出することがある。半導体処理装置の構成にもよるが、振動子用可変電源および振動子制御部500の周波数の下限値は、従容電源周波数によるノイズも考慮して120(Hz)に設定することがより好ましい。
【0103】
また、振動子用可変電源および振動子制御部500の発振周波数の掃引方法については、時間と共に周波数を上げたり、時間と共に周波数を下げたりするいずれの方法であってもよく、時間と周波数との関係に特別な比例関係はなくてもよい。さらに、印加する振動の波形も、正弦波以外に矩形波、三角波などの任意の波形であってよい。さらに、スティッキング発生の検知は、振動子50によりウェハ20に掃引されながら付与される振動の波形と、検知子60により検知された振動の波形とで、振動の位相が異なることに基づいて、スティッキング発生を検知するようにしてもよい。また、振動の強度、周波数および位相の組合せスティッキングを検知するようにしてもよい。このように、掃引されながら付与された振動の波形と検知された振動の波形との違い、検知された信号の波形間の違いを、様々なファクター(振動強度、周波数、位相など)に基づいて、スティッキング発生を検知するようにすればよい。
【0104】
図11を参照して、本実施の形態に係る半導体処理装置の制御装置100で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図11に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。また、図3と同じく、N=3の例を示すが、Nは1以上であれば良い。
【0105】
S500にて、制御装置100は、周波数を掃引しながら振動子50に電圧を印加するように、振動子用可変電源および振動子制御部500に制御信号を送信する。S502にて、制御装置100は、掃引周波数領域内にしきい値を超える信号があるか否かを判断する。掃引周波数領域内にしきい値を超える信号がある場合には(S502にてYES)、処理はS114へ移される。もしそうでないと(S502にてNO)、処理はS120へ移される。
【0106】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る半導体処理装置の動作について説明する。
【0107】
半導体処理装置における処理が終了すると(S102にてYES)、振動子用可変電源および振動子制御部500が振動子50に周波数を掃引しながら電圧を印加する(S500)。検知子60で信号を検知し検知した信号が記憶される(S106、S108)。掃引周波数領域内にしきい値を超える信号がある場合には(S502にてYES)、スティッキング現象はなしと判定される(S114)。このときの周波数と信号強度との関係は、図10(A)および図10(C)のいずれかの状態である。いずれの状態においても、スティッキング現象が発生していないため、ウェハ20の固有振動数で強度信号のピーク値となっている。
【0108】
掃引周波数領域にしきい値を超える信号がないと(S502にてNO)、スティッキング現象があると判定される(S120)。このときの周波数と信号強度との関係は、図10(B)に示される状態である。
【0109】
以上のようにして、本実施の形態に係る半導体処理装置によると、ウェハの固有振動数は、ウェハ20とステージ10との間で発生する「びびり」振動の発生周波数などが予め不明である場合であっても、試行錯誤的に周波数を変えることなく、スティッキング現象の発生の有無を容易に判定することができる。
【0110】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係る半導体処理装置について説明する。
前述の第1の実施の形態に係る半導体処理装置および第2の実施の形態に係る半導体処理装置は、振動子50からステージ10に加える振動が連続した振動波形であるのに対して、本実施の形態に係る半導体処理装置において印加される振動波形は間欠的なものである。
【0111】
図12を参照して、本実施の形態に係る半導体処理装置の振動発生部と振動検知部の回路構成について説明する。図12に示すように、本実施の形態に係る半導体処理装置は、発振回路600と、発振回路600に接続された増幅回路(送信)610と、スイッチング回路640と、振動子650と、増幅回路(受信)620とスイッチング回路640と、スイッチング回路640を制御する制御パルス制御回路630とを含む。
【0112】
発振回路600では、連続して振動電圧信号を生成して、送信用の増幅回路610で振動子650を駆動させて振動の発生が可能なレベルまで信号を増幅する。スイッチング回路640においては、生成された信号を振動子650に与えるか否か、つまり振動子650の送信状態と受信状態との切換を行なう。このタイミングは、制御パルス生成回路630からのパルスによって定められ、パルスのタイミングに合せた信号が振動子650に与えられる。このとき、同時に受信側のスイッチング回路640には、送信側とは逆のタイミングのパルスが与えられており、振動子650から振動の送信中には、振動の受信が行なえないようになっている。
【0113】
第1の実施の形態に係る半導体処理装置および第2の実施の形態に係る半導体処理装置では、振動子50からステージ10に加える振動は図13(A)のような連続した振動波形であった。しかしながら、スティッキング現象が発生していない場合、ウェハ20がステージ10に加わる振動で共鳴振動や「びびり」振動を生じた場合、その強度によってはウェハ20がステージ10上で移動する場合や、ウェハ20の裏面や端部とステージ10の表面が接触し、異物が発生する可能性を否定できない。そのため、本実施の形態に係る半導体処理装置においては、振動子50からステージ10に加える振動を間欠的に行なうことで、このような問題を解決する。
【0114】
本実施の形態に係る半導体処理装置で、振動子50からステージ10に加えられる振動波形の一例を図13(B)に示す。図13(B)に示される振動波形は、図13(A)の振動波形と、周波数は同じであるが、発振を休止する時間を与え、間欠的に振動を発生させている。このような振動波形をステージ10に加えることにより、スティッキング現象の発生有無の判定に影響を与えることなく、ウェハ20がステージ10に加わる振動でステージ10上を移動する現象やウェハ20の裏面や端部とステージ10の表面とが接触することにより、異物を発生する可能性を防止することができる。
【0115】
さらに、発振を間欠的に行なうとともに、そのデューティ比を50%以下とすることにより、1つの振動子が検知子を兼ねるような構成としている。
【0116】
以上のようにして、本実施の形態に係る半導体処理装置によると、振動子と検知子を1つのモジュールとして構成することができるとともに、ステージに加えられた振動によりウェハがステージ上を移動する現象やウェハとステージとが接触することにより異物を発生する現象を防ぐことができる。
【0117】
以上のようにして、第1の実施の形態に係る半導体処理装置、第1の実施の形態の変形例に係る半導体処理装置、第2の実施の形態に係る半導体処理装置、第3の実施の形態に係る半導体処理装置について説明したが、スティッキング現象の発生の有無を検知するタイミングについては、ウェハ処理が終了し、プロセスガス等の廃棄が完了した時点に限定されるものではない。たとえばウェハの処理中の任意の時間でスティッキング現象の発生の有無を検知するようにしてもよい。
【0118】
また、スパッタ装置などでスティッキング現象発生の原因がウェハ端面とステージ表面とがスパッタ膜で覆われることによるなどの場合には、スティッキング現象の発生の有無判定をスパッタ処理中のタイミングで実施し、ウェハ端面とステージ端面とがスパッタ膜で厚く覆われる前に、強制的に振動子50を用いて外部からステージ10やウェハ20に振動を与えることあるいは第1の実施の形態の第1の変形例および第2の変形例で説明したように、ウェハにガスを印加するなどの方法により、ウェハのスティッキングをより容易に除去することもできる。
【0119】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の検知子で検知される周波数と信号強度との関係を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の制御装置で実行される処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る半導体処理装置の制御装置で実行されるエラー処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る半導体処理装置の構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係る半導体処理装置の制御装置で実行されるスティッキング現象除去処理のフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る半導体処理装置の構成図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係る半導体処理装置の制御装置で実行されるスティッキング現象除去処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る半導体処理装置の構成図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る半導体処理装置の検知子で検知される周波数と信号強度との関係を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る半導体処理装置の制御装置で実行される処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る半導体処理装置の振動子兼用検知子の構成図である。
【図13】図12の振動子兼用検知子における出力振動波形を示す図である。
【符号の説明】
10 ステージ、20 ウェハ、30 ウェハ突き上げピン、40 シリンダ、50 振動子、60 検知子、70 振動子電源および振動子制御部、80 固定子電源および固定子制御部、90 搬送装置コントローラ、100 制御装置、110 警報装置、120 ネットワーク、130 上位コンピュータ、200 熱伝達促進用ガス供給ライン、202 熱伝達促進用ガス供給バルブ、204 熱伝達促進用ガス排出バルブ、206 熱伝達促進用ガス排出ライン、208 熱伝達促進用ガス圧力センサ、300 プラズマ生成用ガス供給ライン、302 プラズマ生成用ガス供給バルブ、304 プラズマ生成用ガス排出バルブ、306 プラズマ生成用ガス排出ライン、308 プラズマ生成用ガス圧力センサ、400 絶縁膜、402 ケーブル、404 直流電源、406 スイッチ、500 振動子用可変電源および振動子制御部、600 発振回路、610 増幅回路(送信)、620 増幅回路(受信)、630 制御パルス生成回路、640 スイッチング回路、650 振動子。

Claims (20)

  1. ウェハ載置電極に取り付けられ、前記電極上に載置されたウェハに振動を付与するための振動付与手段と、
    ウェハ載置電極に取り付けられ、前記電極上に載置されたウェハに誘起される振動を検知するための振動検知手段と、
    前記振動検知手段で検知された振動に基づいて、前記ウェハのスティッキングの有無を判定するための判定手段とを含む、半導体処理装置。
  2. 前記振動付与手段は、前記電極上に載置されたウェハに付与される振動の周波数を時間的に変化させて、前記ウェハに振動を付与するための手段を含む、請求項1に記載の半導体処理装置。
  3. 前記判定手段は、前記検知された振動の波形に基づいて、前記ウェハのスティッキングの有無を判定するための手段を含む、請求項1または2に記載の半導体処理装置。
  4. 前記判定手段は、前記振動付与手段による振動の波形と、前記検知された振動の波形とに基づいて、前記ウェハのスティッキングの有無を判定するための手段を含む、請求項1または2に記載の半導体処理装置。
  5. 前記判定手段は、前記振動付与手段による振動の波形と、前記検知された振動の波形とが異なることに基づいて、前記ウェハのスティッキングの有無を判定するための手段を含む、請求項1または2に記載の半導体処理装置。
  6. 前記判定手段は、前記振動付与手段による振動の波形と、前記検知された振動の波形とで、振動の強度、周波数および位相の少なくとも1つが異なることに基づいて、前記ウェハのスティッキングの有無を判定するための手段を含む、請求項1または2に記載の半導体処理装置。
  7. 前記振動検知手段により検知される、前記電極上に載置されたウェハに誘起される振動の周波数は、前記ウェハの固有振動周波数である、請求項1〜6のいずれかに記載された、半導体処理装置。
  8. 前記振動付与手段と前記振動検知手段とが、1つのモジュールで構成される、請求項1〜7のいずれかに記載された、半導体処理装置。
  9. 前記振動付与手段は、前記電極上に載置されたウェハに、パルス振動を付与するための手段を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の半導体処理装置。
  10. パルス振動が発振されるデューティ率は、50%以下である、請求項9に記載の半導体処理装置。
  11. 前記振動付与手段は、前記電極上に載置されたウェハに、周波数が120Hz以上の振動を付与するための手段を含む、請求項1〜10のいずれかに記載の半導体処理装置。
  12. 前記半導体処理装置は、前記判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、警報を出力するための出力手段をさらに含む、請求項1〜11のいずれかに記載の半導体処理装置。
  13. 前記半導体処理装置は、前記判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、半導体の処理を中止させるための中止手段をさらに含む、請求項1〜12のいずれかに記載の半導体処理装置。
  14. 前記半導体処理装置は、前記判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、上位コンピュータにスティッキング情報を送信するための通信手段をさらに含む、請求項1〜13のいずれかに記載の半導体処理装置。
  15. 前記半導体処理装置は、前記判定手段によりスティッキングが有ることが判定されると、スティッキングを除去するための処理手段をさらに含む、請求項1〜14のいずれかに記載の半導体処理装置。
  16. 前記処理手段は、前記スティッキングを除去するための機械的な手段を含む、請求項15に記載の半導体処理装置。
  17. 前記処理手段は、前記スティッキングを除去するためのガスを供給するための手段を含む、請求項15に記載の半導体処理装置。
  18. 前記処理手段は、前記スティッキングを除去するためのプラズマを発生するための手段を含む、請求項15に記載の半導体処理装置。
  19. 請求項16〜18の少なくとも2つの処理手段を含む、半導体処理装置。
  20. 前記半導体処理装置は、前記処理手段により予め定められた回数のスティッキング除去処理を実行するように、前記処理手段を制御するための制御手段をさらに含む、請求項16〜19のいずれかに記載の半導体処理装置。
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