JP2004279910A - 生体関連物質を観察する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体関連物質を観察する顕微光学装置に於いて、観察できる部位を自由に選択でき、安価に構築できる生体関連物質観察装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、照明光を発する光源1と、照明光を試料3に導くシングルモード
光ファイバー2と、シングルモード光ファイバー2を試料3に近接・固定するための位置
調整装置5と、シングルモード光ファイバー2からの照明光で照射された試料3で発生する散乱光及び蛍光を取り込むための対物レンズ6と、観察像を得るためのカメラ7へ結像するための顕微光学装置8を設置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、照明光を発する光源1と、照明光を試料3に導くシングルモード
光ファイバー2と、シングルモード光ファイバー2を試料3に近接・固定するための位置
調整装置5と、シングルモード光ファイバー2からの照明光で照射された試料3で発生する散乱光及び蛍光を取り込むための対物レンズ6と、観察像を得るためのカメラ7へ結像するための顕微光学装置8を設置したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は細胞等の生体関連物質を観察するための顕微光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、細胞等の生体関連物質を観察するための顕微光学装置として、全反射蛍光顕微鏡がある(例えば、非特許文献1参照。)。また、レーザー共焦点顕微鏡もある。このうち全反射蛍光顕微鏡においては、レーザー光を全反射させることでエバネッセント波を発生させ、この光で試料の表面のごく近傍のみを照射し観察するものである。レーザー共焦点顕微鏡は、レーザー光を直接試料中に入射しガルバノスキャナを使って試料中の位置を走査するものである。
【0003】
【非特許文献1】
マキオ トクナガ(Makio Tokunaga)、外4名、「対物レンズ型内部全反射蛍光顕微法による蛍光団と酵素反応の単一分子イメージング(Single Molecule Imaging of Fluorophores and Enzymatic Reactions Achieved by Objective−Type Total Internal Reflection Fluorescence Microscopy)」、(米国)、バイオケミカル アンド バイオフィジカル リサーチ コミュニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、1997年1月、第235巻、第1号、p.47−53
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、全反射蛍光顕微鏡には観察可能な試料部位が限定される、レーザー共焦点顕微鏡の場合には一度に観察される範囲が広いという問題がそれぞれ存在する。全反射現象により発生するエバネッセント波を利用する全反射蛍光顕微鏡では、エバネッセント波発生原理から、観察部位は試料を乗せるカバーガラスとの境界面のごく近傍100ナノメートル程度の範囲に限定される。また、レーザー共焦点顕微鏡では、観察できる視野全ての範囲をレーザーが走査するため、視野中のある部分のみを照射し観察することはできない。さらに、これらの全反射蛍光顕微鏡、レーザー共焦点顕微鏡はともに高価な装置である点も問題である。
【0005】
そこで、本発明では観察できる部位を自由に選択でき、安価に構築できる生体関連物質観察装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明は、照明光を発する光源1と、照明光を試料3に導くシングルモード光ファイバー2と、シングルモード光ファイバー2を試料3に近接・固定するための位置調整装置5と、シングルモード光ファイバー2からの照明光で照射された試料3で発生する散乱光及び蛍光を取り込むための対物レンズ6と、観察像を得るためのカメラ7へ結像するための顕微光学装置8を設置したことを特徴とする。
【0007】
光源1は、レーザー光源、もしくは白色光源を波長選択装置9にて単色化したものが単一もしくは複数である。
【0008】
結合レンズ4は、上記光源から発せられた光をシングルモード光ファイバー2に結合、入射させるものである。
【0009】
シングルモード光ファイバー2は単一もしくは複数である。
【0010】
シングルモード光ファイバー2は、光ファイバーが切断された面を照射口とし、その切断面を光ファイバーの光軸方向と垂直方向に研磨された状態で照明光を出射する。あるいは、照射口先端を凸状の円錐形かマイナスドライバー状に研磨するか、照射口先端に微小レンズを装着し、照明光を集光する作用を有する。
【0011】
シングルモード光ファイバー2は、位置調整装置5により試料3に近接、保持される。
【0012】
【作用】位置調整装置5により試料3に近接して固定されたシングルモード光ファイバー2を経由して光源1から発せられた照明光は試料3に導かれる。この照明光は、試料3のごく限られた部位のみを照明し、その部分が散乱像または蛍光像として対物レンズ6と顕微光学装置8を経てカメラ7で観察される。位置調整装置5により試料3の別な部位にシングルモード光ファイバー2の照射口2cを移動させて照射することで、その別な部位が観察できる。また、照射される試料3の観察部位の範囲は、位置調整装置5により試料3とシングルモード光ファイバー2の照射口2cとの間の距離を調整して制御される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例について図面を使って詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の基本的な実施例である。光源1から発せられた光はそのまま、もしくは波長選択装置9により単色化されて、結合レンズ4によりシングルモード光ファイバー2へ入射される。光源としては、光ファイバーとの結合効率からレーザーの方が好ましいが、白色光源を用いると、波長選択装置9により任意の波長を切り出し、照射に利用できる利点がある。この場合、波長に対する制限がレーザーを利用する場合に比べて遙かに少ない利点もある。実施例では光源1として、白色キセノンランプを波長選択装置である分光器により単色化したもの、もしくは波長488ナノメートルのアルゴンイオンレーザー、波長543.5ナノメートルのヘリウムネオンレーザー、波長632.8ナノメートルのヘリウムネオンレーザー、波長532ナノメートルのネオジウム:ヤグレーザーの第二高調波を使用した。これらのうち、パルス動作のネオジウム:ヤグレーザーの第二高調波以外は、時間的に連続動作するものである。光源としての動作は連続的、パルス的どちらでもよい。また、レーザーを光源とする場合には、波長選択装置9は必ずしも必要ない。
【0015】
シングルモード光ファイバー2はその照射口2c付近を図2に示すような光ファイバー保持器11を介して、位置調整装置5に接続されており、試料3に近接して固定される。本発明で観察する生体関連物質は細胞並びに細胞中に含まれるデオキシリボ核酸やその他の小器官であり、その寸法は細胞でおよそ直径が10から20マイクロメートル、デオキシリボ核酸は縮んだ状態で直径数マイクロメートル、その他の小器官は更に小さい。このような微小な対象物だけを狙って照射する照明光としては、大きく広がった従来の光源から発せられる光では不十分である。光ファイバーの中でも、光を通過させる部分のコア2aが最も小さなシングルモード光ファイバーは、そのコア2aの径が数マイクロメートルであり、これらの生体関連物質と同じオーダーの寸法である。このシングルモード光ファイバーから出射される光は、この小さなコア2aの径と光ファイバー自身が有する開口数により決定された広がり角とビーム径を持って出射される。そのため、光ファイバーの照射口からあまり距離を置いてしまうと、径が広がった照明光となり本用途には適さないため、十分に試料に近づけて照射することが必要となる。
つまり、試料3とシングルモード光ファイバー2の照射口2cとの距離を数マイクロメートルまで近づけると、ビームの直径が数マイクロメートルのスポットを得ることができ、生体関連物質照明に適したものとすることができる。通常、シングルモード光ファイバー2の照射口2cの形状は図3に示すように、切断されたそのままの状態を光ファイバーの光軸に垂直な方向に平面研磨したものを使用するが、この場合に得られる最小のスポット径は、光ファイバーのコア径とほぼ同じ寸法になる。実施例では、コア径3マイクロメートルのシングルモード光ファイバーを用いて最小で直径3マイクロメートルまで得ることが可能であった。
更に小さいなスポットを得るためには照明光を集光する必要がある。そのために、図4や図6までに示したように、凸レンズの効果を付与するために凸状に研磨したり、微小なレンズを装着したりする。こうすることで、光ファイバーのコア径よりも小さなスポット径を得ることができる。また、観察対象物が、長く引き伸ばされたデオキシリボ核酸のように細長いものであるような場合には、細長く照明した方が観察に適しているため、図5のようにマイナスドライバ状に研磨し、円柱レンズの効果を使って直線上に集光することも可能である。
【0016】
位置調整装置5は3次元もしくはそれ以上の自由度を有するもので、試料3に対してシングルモード光ファイバー2の照射口2cを任意の場所に固定できる機能を有する。光ファイバー保持器11は、シングルモード光ファイバー2をこの位置調整装置5に確実に固定するためのものである。これは、観察対象物がマイクロメートルオーダーかそれ以下で、その照明光もマイクロメートルオーダーであるため、振動などの外乱を可能限り排除するためである。実施例では光学顕微鏡用のインジェクションホルダーを利用した。試料3にシングルモード光ファイバー2の照射口2cを近接させる距離は少なくとも1ミリメートル以下で、最短で数マイクロメートルである。このため、位置調整装置5にはマイクロメートルオーダーの精度が必要となる。実施例ではx、y、z軸の3次元方向に軸調整可能な顕微鏡用マニピュレーターに、シングルモード光ファイバー2の光軸方向に更に1軸調整可能なマニピュレーターを追加し使用した。これらの使用したマニピュレーターの分解能は1マイクロメートルが保証されている。その上、試料3の任意の部位に容易に近接できるように、鉛直軸方向ならびに水平軸方向にこれらのマニピュレーターが回転運動できるように設置した。この状態で光を照射すれば、試料3の目的の部位が照射できる。照射される部位の範囲は、位置調整装置5によりシングルモード光ファイバー2の照射口2cと目的とする試料3の部位との間の距離を変えることで調整される。
【0017】
試料3は、図7のように水平面とある角度を持って位置調整装置5によりシングルモード光ファイバー2の照射口2cの位置を固定し照射される。この角度は正の角度もしくは負の角度、または零度であり、試料3の状態や顕微光学装置8により決定される。実施例では、強い強度の散乱光もしくは蛍光が必要場合には90度に近い角度から照射し、照明光をできるだけ低減して蛍光を観察したい場合には零度の水平か、水平に近い浅い角度で照射した。また、この照射の角度を変えることである程度照射範囲を変えることもできる。
【0018】
対物レンズ6で集められた生体関連物質からの散乱光や蛍光は顕微光学装置8を通して、カメラ7で像として見ることができる。対物レンズ6は可能な限り多くの散乱光および蛍光を集める必要があるため、開口数の大きなものが好ましい。
実施例では倍率100倍で開口数が1.4と1.35のものを利用した。さらに、一分子イメージングやそれに近い状態の微弱な蛍光を観察する際には、顕微光学装置8の中に、照明光を可能な限り取り除く干渉フィルターやノッチフィルターを挿入した。また、図1には試料3を上方から観察するようになっている実施例を示したが、試料3が乗っているカバーガラスやスライドガラスなどの光学顕微鏡用ガラス板15を通して下方から観察しても良い。
【0019】
図1に示した構成では、主要な構成要素は顕微光学装置8に加えてシングルモード光ファイバー2と位置調整装置5と光源1で複雑なシステムは必要ない。そのため、全体のシステム構築の費用の点から見ると、全反射蛍光顕微鏡およびレーザー共焦点顕微鏡にくらべて低く抑えることが可能である。
【0020】
図8は、複数の光源1からの光をダイクロイックミラー12とミラー13を使って1本のシングルモード光ファイバー2に入射して観察を行う実施例を示したものである。これは、複数の異なる生体関連物質を観察対象とし、それぞれ異なる蛍光色素を導入し、それぞれの色素に対応した異なる波長の光源を用いるものである。この方式によれば、同じ観察部位に存在する異なる生体関連物質を一度に観察できることになる。図8のダイクロイックミラー12とミラー13の代わりに図9のように光ファイバーのカプラー14を使用してもよい。カプラー14を用いることで、装置全体をコンパクトにすることができる。図8および図9では光源と光ファイバーともに3つずつ示してあるが、これらは2つでもよいし、4つ以上でも構わない。
【0021】
図10は、複数の光源1からの光をそれぞれ異なるシングルモード光ファイバー2に導入して、図8と同様に複数の生体関連物質を観察するための実施例を示す。図8の場合と同様に、異なる生体関連物質には異なる蛍光色素を導入し、それに対応した異なる波長の光源を用意する。この実施例では、顕微視野を変更することなく、異なる生体関連物質を同時に異なる任意の部位で観察できる。また、複数の異なる波長の光源の代わりに、図11に示すように、1台の白色光源からの光を使うこともできる。この場合、波長選択装置である分光器16の入射側スリット18から光源の光を分光器16に集光レンズ20を通して入射し、分光器内部の回折格子17あるいはプリズムが使われている場合にはプリズムにより光を波長に応じて分散させ、分光器16の出射側スリット19から出射する。出射スリット19上で、光が焦点を結ぶように分光器16の光学系は設計されているので、出射スリット19付近に図11のように水平方向に複数本の光ファイバーを並べて設置すると、その設置場所に応じた波長の光をそれぞれの光ファイバーに入射することができる。この構成にすると、1つの光源で任意の波長の光を同時に複数得ることができ、装置をコンパクトにすることが可能となるうえ、波長に対する制限もレーザーを利用する場合に比べて遙かに少ない利点がある。図10では、2組の光源と光ファイバーを示しているが、光源と光ファイバーは3つ以上になっても構わない。また、図11の1つの白色光源を分光器で分散して光ファイバーに導入する場合には、光源が1つで、光ファイバーだけ2本以上の複数本存在する構成となる。この際の分光器の形式に特に制限はなく、必要とする波長分解能があればよい。
【0022】
【発明の効果】以上示したように、本発明の生体関連物質観察装置においては、試料3中の任意の部位をシングルモード光ファイバー2の照射口2cを位置調整装置5により近接・固定することで観察が可能となる。また、顕微視野を変更することなしに、複数の生体関連物質を観察対象として、任意の異なる観察部位で観察が可能となる。さらに、本発明に必要となる装置は、その主要構成要素が顕微光学装置8とシングルモード光ファイバー2と位置調整装置5と光源1であり複雑なシステムは必要ないため、費用の点からも全反射蛍光顕微鏡およびレーザー共焦点顕微鏡にくらべて低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の基本的な構成図である。
【図2】シングルモード光ファイバーの位置調整装置への固定方法を示した図である。
【図3】シングルモード光ファイバーの無加工の照射口の図である。
【図4】シングルモード光ファイバーの凸状円錐形に研磨した照射口の図である。
【図5】シングルモード光ファイバーのマイナスドライバー状に研磨した照射口の図である。
【図6】シングルモード光ファイバーの微小レンズを設置した照射口の図である。
【図7】試料とシングルモード光ファイバーの位置関係を示す図である。
【図8】本発明で複数の光源と1本のシングルモード光ファイバーをダイクロイックミラーを使って結合し使用する実施例の図である。
【図9】本発明で複数の光源と1本のシングルモード光ファイバーをカプラーを使って結合し使用する実施例の図である。
【図10】本発明で複数の光源と複数本のシングルモード光ファイバーを使用する実施例の図である。
【図11】本発明で1つの白色光源と複数本のシングルモード光ファイバーを使う実施例の光源部の拡大図である。
【符号の説明】
1・・・光源
2・・・シングルモード光ファイバー
2a・・・コア
2c・・・照射口
3・・・試料
4・・・結合レンズ
5・・・位置調整装置
6・・・対物レンズ
7・・・カメラ
8・・・顕微光学装置
9・・・波長選択装置
10・・・微小レンズ
11・・・光ファイバー保持器
12・・・ダイクロイックミラー
13・・・ミラー
14・・・カプラー
15・・・光学顕微鏡用ガラス板
16・・・分光器
17・・・回折格子
18・・・入射スリット
19・・・出射スリット
20・・・集光レンズ
【発明の属する技術分野】本発明は細胞等の生体関連物質を観察するための顕微光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、細胞等の生体関連物質を観察するための顕微光学装置として、全反射蛍光顕微鏡がある(例えば、非特許文献1参照。)。また、レーザー共焦点顕微鏡もある。このうち全反射蛍光顕微鏡においては、レーザー光を全反射させることでエバネッセント波を発生させ、この光で試料の表面のごく近傍のみを照射し観察するものである。レーザー共焦点顕微鏡は、レーザー光を直接試料中に入射しガルバノスキャナを使って試料中の位置を走査するものである。
【0003】
【非特許文献1】
マキオ トクナガ(Makio Tokunaga)、外4名、「対物レンズ型内部全反射蛍光顕微法による蛍光団と酵素反応の単一分子イメージング(Single Molecule Imaging of Fluorophores and Enzymatic Reactions Achieved by Objective−Type Total Internal Reflection Fluorescence Microscopy)」、(米国)、バイオケミカル アンド バイオフィジカル リサーチ コミュニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、1997年1月、第235巻、第1号、p.47−53
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、全反射蛍光顕微鏡には観察可能な試料部位が限定される、レーザー共焦点顕微鏡の場合には一度に観察される範囲が広いという問題がそれぞれ存在する。全反射現象により発生するエバネッセント波を利用する全反射蛍光顕微鏡では、エバネッセント波発生原理から、観察部位は試料を乗せるカバーガラスとの境界面のごく近傍100ナノメートル程度の範囲に限定される。また、レーザー共焦点顕微鏡では、観察できる視野全ての範囲をレーザーが走査するため、視野中のある部分のみを照射し観察することはできない。さらに、これらの全反射蛍光顕微鏡、レーザー共焦点顕微鏡はともに高価な装置である点も問題である。
【0005】
そこで、本発明では観察できる部位を自由に選択でき、安価に構築できる生体関連物質観察装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明は、照明光を発する光源1と、照明光を試料3に導くシングルモード光ファイバー2と、シングルモード光ファイバー2を試料3に近接・固定するための位置調整装置5と、シングルモード光ファイバー2からの照明光で照射された試料3で発生する散乱光及び蛍光を取り込むための対物レンズ6と、観察像を得るためのカメラ7へ結像するための顕微光学装置8を設置したことを特徴とする。
【0007】
光源1は、レーザー光源、もしくは白色光源を波長選択装置9にて単色化したものが単一もしくは複数である。
【0008】
結合レンズ4は、上記光源から発せられた光をシングルモード光ファイバー2に結合、入射させるものである。
【0009】
シングルモード光ファイバー2は単一もしくは複数である。
【0010】
シングルモード光ファイバー2は、光ファイバーが切断された面を照射口とし、その切断面を光ファイバーの光軸方向と垂直方向に研磨された状態で照明光を出射する。あるいは、照射口先端を凸状の円錐形かマイナスドライバー状に研磨するか、照射口先端に微小レンズを装着し、照明光を集光する作用を有する。
【0011】
シングルモード光ファイバー2は、位置調整装置5により試料3に近接、保持される。
【0012】
【作用】位置調整装置5により試料3に近接して固定されたシングルモード光ファイバー2を経由して光源1から発せられた照明光は試料3に導かれる。この照明光は、試料3のごく限られた部位のみを照明し、その部分が散乱像または蛍光像として対物レンズ6と顕微光学装置8を経てカメラ7で観察される。位置調整装置5により試料3の別な部位にシングルモード光ファイバー2の照射口2cを移動させて照射することで、その別な部位が観察できる。また、照射される試料3の観察部位の範囲は、位置調整装置5により試料3とシングルモード光ファイバー2の照射口2cとの間の距離を調整して制御される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例について図面を使って詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の基本的な実施例である。光源1から発せられた光はそのまま、もしくは波長選択装置9により単色化されて、結合レンズ4によりシングルモード光ファイバー2へ入射される。光源としては、光ファイバーとの結合効率からレーザーの方が好ましいが、白色光源を用いると、波長選択装置9により任意の波長を切り出し、照射に利用できる利点がある。この場合、波長に対する制限がレーザーを利用する場合に比べて遙かに少ない利点もある。実施例では光源1として、白色キセノンランプを波長選択装置である分光器により単色化したもの、もしくは波長488ナノメートルのアルゴンイオンレーザー、波長543.5ナノメートルのヘリウムネオンレーザー、波長632.8ナノメートルのヘリウムネオンレーザー、波長532ナノメートルのネオジウム:ヤグレーザーの第二高調波を使用した。これらのうち、パルス動作のネオジウム:ヤグレーザーの第二高調波以外は、時間的に連続動作するものである。光源としての動作は連続的、パルス的どちらでもよい。また、レーザーを光源とする場合には、波長選択装置9は必ずしも必要ない。
【0015】
シングルモード光ファイバー2はその照射口2c付近を図2に示すような光ファイバー保持器11を介して、位置調整装置5に接続されており、試料3に近接して固定される。本発明で観察する生体関連物質は細胞並びに細胞中に含まれるデオキシリボ核酸やその他の小器官であり、その寸法は細胞でおよそ直径が10から20マイクロメートル、デオキシリボ核酸は縮んだ状態で直径数マイクロメートル、その他の小器官は更に小さい。このような微小な対象物だけを狙って照射する照明光としては、大きく広がった従来の光源から発せられる光では不十分である。光ファイバーの中でも、光を通過させる部分のコア2aが最も小さなシングルモード光ファイバーは、そのコア2aの径が数マイクロメートルであり、これらの生体関連物質と同じオーダーの寸法である。このシングルモード光ファイバーから出射される光は、この小さなコア2aの径と光ファイバー自身が有する開口数により決定された広がり角とビーム径を持って出射される。そのため、光ファイバーの照射口からあまり距離を置いてしまうと、径が広がった照明光となり本用途には適さないため、十分に試料に近づけて照射することが必要となる。
つまり、試料3とシングルモード光ファイバー2の照射口2cとの距離を数マイクロメートルまで近づけると、ビームの直径が数マイクロメートルのスポットを得ることができ、生体関連物質照明に適したものとすることができる。通常、シングルモード光ファイバー2の照射口2cの形状は図3に示すように、切断されたそのままの状態を光ファイバーの光軸に垂直な方向に平面研磨したものを使用するが、この場合に得られる最小のスポット径は、光ファイバーのコア径とほぼ同じ寸法になる。実施例では、コア径3マイクロメートルのシングルモード光ファイバーを用いて最小で直径3マイクロメートルまで得ることが可能であった。
更に小さいなスポットを得るためには照明光を集光する必要がある。そのために、図4や図6までに示したように、凸レンズの効果を付与するために凸状に研磨したり、微小なレンズを装着したりする。こうすることで、光ファイバーのコア径よりも小さなスポット径を得ることができる。また、観察対象物が、長く引き伸ばされたデオキシリボ核酸のように細長いものであるような場合には、細長く照明した方が観察に適しているため、図5のようにマイナスドライバ状に研磨し、円柱レンズの効果を使って直線上に集光することも可能である。
【0016】
位置調整装置5は3次元もしくはそれ以上の自由度を有するもので、試料3に対してシングルモード光ファイバー2の照射口2cを任意の場所に固定できる機能を有する。光ファイバー保持器11は、シングルモード光ファイバー2をこの位置調整装置5に確実に固定するためのものである。これは、観察対象物がマイクロメートルオーダーかそれ以下で、その照明光もマイクロメートルオーダーであるため、振動などの外乱を可能限り排除するためである。実施例では光学顕微鏡用のインジェクションホルダーを利用した。試料3にシングルモード光ファイバー2の照射口2cを近接させる距離は少なくとも1ミリメートル以下で、最短で数マイクロメートルである。このため、位置調整装置5にはマイクロメートルオーダーの精度が必要となる。実施例ではx、y、z軸の3次元方向に軸調整可能な顕微鏡用マニピュレーターに、シングルモード光ファイバー2の光軸方向に更に1軸調整可能なマニピュレーターを追加し使用した。これらの使用したマニピュレーターの分解能は1マイクロメートルが保証されている。その上、試料3の任意の部位に容易に近接できるように、鉛直軸方向ならびに水平軸方向にこれらのマニピュレーターが回転運動できるように設置した。この状態で光を照射すれば、試料3の目的の部位が照射できる。照射される部位の範囲は、位置調整装置5によりシングルモード光ファイバー2の照射口2cと目的とする試料3の部位との間の距離を変えることで調整される。
【0017】
試料3は、図7のように水平面とある角度を持って位置調整装置5によりシングルモード光ファイバー2の照射口2cの位置を固定し照射される。この角度は正の角度もしくは負の角度、または零度であり、試料3の状態や顕微光学装置8により決定される。実施例では、強い強度の散乱光もしくは蛍光が必要場合には90度に近い角度から照射し、照明光をできるだけ低減して蛍光を観察したい場合には零度の水平か、水平に近い浅い角度で照射した。また、この照射の角度を変えることである程度照射範囲を変えることもできる。
【0018】
対物レンズ6で集められた生体関連物質からの散乱光や蛍光は顕微光学装置8を通して、カメラ7で像として見ることができる。対物レンズ6は可能な限り多くの散乱光および蛍光を集める必要があるため、開口数の大きなものが好ましい。
実施例では倍率100倍で開口数が1.4と1.35のものを利用した。さらに、一分子イメージングやそれに近い状態の微弱な蛍光を観察する際には、顕微光学装置8の中に、照明光を可能な限り取り除く干渉フィルターやノッチフィルターを挿入した。また、図1には試料3を上方から観察するようになっている実施例を示したが、試料3が乗っているカバーガラスやスライドガラスなどの光学顕微鏡用ガラス板15を通して下方から観察しても良い。
【0019】
図1に示した構成では、主要な構成要素は顕微光学装置8に加えてシングルモード光ファイバー2と位置調整装置5と光源1で複雑なシステムは必要ない。そのため、全体のシステム構築の費用の点から見ると、全反射蛍光顕微鏡およびレーザー共焦点顕微鏡にくらべて低く抑えることが可能である。
【0020】
図8は、複数の光源1からの光をダイクロイックミラー12とミラー13を使って1本のシングルモード光ファイバー2に入射して観察を行う実施例を示したものである。これは、複数の異なる生体関連物質を観察対象とし、それぞれ異なる蛍光色素を導入し、それぞれの色素に対応した異なる波長の光源を用いるものである。この方式によれば、同じ観察部位に存在する異なる生体関連物質を一度に観察できることになる。図8のダイクロイックミラー12とミラー13の代わりに図9のように光ファイバーのカプラー14を使用してもよい。カプラー14を用いることで、装置全体をコンパクトにすることができる。図8および図9では光源と光ファイバーともに3つずつ示してあるが、これらは2つでもよいし、4つ以上でも構わない。
【0021】
図10は、複数の光源1からの光をそれぞれ異なるシングルモード光ファイバー2に導入して、図8と同様に複数の生体関連物質を観察するための実施例を示す。図8の場合と同様に、異なる生体関連物質には異なる蛍光色素を導入し、それに対応した異なる波長の光源を用意する。この実施例では、顕微視野を変更することなく、異なる生体関連物質を同時に異なる任意の部位で観察できる。また、複数の異なる波長の光源の代わりに、図11に示すように、1台の白色光源からの光を使うこともできる。この場合、波長選択装置である分光器16の入射側スリット18から光源の光を分光器16に集光レンズ20を通して入射し、分光器内部の回折格子17あるいはプリズムが使われている場合にはプリズムにより光を波長に応じて分散させ、分光器16の出射側スリット19から出射する。出射スリット19上で、光が焦点を結ぶように分光器16の光学系は設計されているので、出射スリット19付近に図11のように水平方向に複数本の光ファイバーを並べて設置すると、その設置場所に応じた波長の光をそれぞれの光ファイバーに入射することができる。この構成にすると、1つの光源で任意の波長の光を同時に複数得ることができ、装置をコンパクトにすることが可能となるうえ、波長に対する制限もレーザーを利用する場合に比べて遙かに少ない利点がある。図10では、2組の光源と光ファイバーを示しているが、光源と光ファイバーは3つ以上になっても構わない。また、図11の1つの白色光源を分光器で分散して光ファイバーに導入する場合には、光源が1つで、光ファイバーだけ2本以上の複数本存在する構成となる。この際の分光器の形式に特に制限はなく、必要とする波長分解能があればよい。
【0022】
【発明の効果】以上示したように、本発明の生体関連物質観察装置においては、試料3中の任意の部位をシングルモード光ファイバー2の照射口2cを位置調整装置5により近接・固定することで観察が可能となる。また、顕微視野を変更することなしに、複数の生体関連物質を観察対象として、任意の異なる観察部位で観察が可能となる。さらに、本発明に必要となる装置は、その主要構成要素が顕微光学装置8とシングルモード光ファイバー2と位置調整装置5と光源1であり複雑なシステムは必要ないため、費用の点からも全反射蛍光顕微鏡およびレーザー共焦点顕微鏡にくらべて低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の基本的な構成図である。
【図2】シングルモード光ファイバーの位置調整装置への固定方法を示した図である。
【図3】シングルモード光ファイバーの無加工の照射口の図である。
【図4】シングルモード光ファイバーの凸状円錐形に研磨した照射口の図である。
【図5】シングルモード光ファイバーのマイナスドライバー状に研磨した照射口の図である。
【図6】シングルモード光ファイバーの微小レンズを設置した照射口の図である。
【図7】試料とシングルモード光ファイバーの位置関係を示す図である。
【図8】本発明で複数の光源と1本のシングルモード光ファイバーをダイクロイックミラーを使って結合し使用する実施例の図である。
【図9】本発明で複数の光源と1本のシングルモード光ファイバーをカプラーを使って結合し使用する実施例の図である。
【図10】本発明で複数の光源と複数本のシングルモード光ファイバーを使用する実施例の図である。
【図11】本発明で1つの白色光源と複数本のシングルモード光ファイバーを使う実施例の光源部の拡大図である。
【符号の説明】
1・・・光源
2・・・シングルモード光ファイバー
2a・・・コア
2c・・・照射口
3・・・試料
4・・・結合レンズ
5・・・位置調整装置
6・・・対物レンズ
7・・・カメラ
8・・・顕微光学装置
9・・・波長選択装置
10・・・微小レンズ
11・・・光ファイバー保持器
12・・・ダイクロイックミラー
13・・・ミラー
14・・・カプラー
15・・・光学顕微鏡用ガラス板
16・・・分光器
17・・・回折格子
18・・・入射スリット
19・・・出射スリット
20・・・集光レンズ
Claims (6)
- 細胞等の生体関連物質である試料を置く試料台と、光を発生する光源と、該光源からの光を導き先端の照射口からの光で試料を直接照射するよう先端が固定されるシングルモード光ファイバーと、該光ファイバーの先端の照射口を試料から1ミリメートル以下に近接させるよう位置調整可能とする位置調整装置と、顕微光学装置とを設けたことを特徴とする生体関連物質観察装置。
- 上記光源が試料に導入される蛍光色素の吸収波長に対応した特定波長の光を発生するもので、かつ上記位置調整装置による光ファイバーの先端照射口位置調整が、試料の色素導入部分に数十マイクロメートル以下に近接して位置固定されるようにされたことを特徴とする請求項1記載の生体関連物質観察装置。
- 上記光ファイバー先端照射口が集光のため、凸状に研磨され、あるいはレンズが装着されたことを特徴とする請求項1または2記載の生体関連物質観察装置。
- レーザーを上記光源として設置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の生体関連物質観察装置。
- 特定の波長の光を選択するために上記光源装置直後に波長選択装置を設置したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の生体関連物質観察装置。
- 異なる波長の光を発生する複数の光源を設置したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の生体関連物質観察装置。
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2003
- 2003-03-18 JP JP2003073607A patent/JP2004279910A/ja active Pending
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