JP2004278952A - 除湿機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本体上部に設けた貯水タンクへの送水が漏れなく行えるようにする。
【解決手段】吸湿材1、室内空気2を吸湿材1に通して室内に戻し除湿を行う除湿ファン3、再生空気4を加熱して吸湿材1に通し再生させる再生ヒータ5および再生ファン6、吸湿材1に通され再生ヒータ5側に戻される途中の再生空気4との熱交換器7、熱交換器7で再生空気4から分離した除湿水の水受け8、水受け8の除湿水を着脱できる貯水タンク9に送り込む貯水ポンプ11とを、本体12に備え、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設け、この接続部20の下流側に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部10を設けることにより、上記目的を達成する。
【選択図】 図1
【解決手段】吸湿材1、室内空気2を吸湿材1に通して室内に戻し除湿を行う除湿ファン3、再生空気4を加熱して吸湿材1に通し再生させる再生ヒータ5および再生ファン6、吸湿材1に通され再生ヒータ5側に戻される途中の再生空気4との熱交換器7、熱交換器7で再生空気4から分離した除湿水の水受け8、水受け8の除湿水を着脱できる貯水タンク9に送り込む貯水ポンプ11とを、本体12に備え、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設け、この接続部20の下流側に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部10を設けることにより、上記目的を達成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は小さく、重量も軽い、繰り返し移動する吸湿材を備えた軽量かつコンパクトな除湿機に関し、詳しくは、ファンにより室内空気を吸湿材に通して室内に戻し室内を除湿しながら、加熱した空気を吸湿部に通して吸湿材の水分を奪って再生を図りながら、吸湿材から水分を奪った吸湿空気から熱交換器により水を分離して回収し貯水するようにした除湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の除湿機で、本体の後部スペースに貯水タンクを、本体の上部開口を通じ出し入れできるように収容し、本体内において、熱交換器により分離した除湿水を本体底部の水受けにより受けながら、この水受けに受けた除湿水を貯水ポンプによって貯水タンクに向け送水し、貯水タンクの上部開口から送り込むようにしたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
このようなものでは、水受け、貯水ポンプ、貯水タンクの組み合わせから、熱交換器にて吸湿空気から分離される水を、熱交換器の近傍に小さく邪魔なく位置する水受けによって伝い落ちや自然流下を利用して集水しながら、貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込む強制的な送水によって、本体とほぼ等しい高さの貯水タンクに送り込めるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−300142号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−333241号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、除湿には除湿水の生成が伴う。しかし、上記したものを含む従来の除湿機はその除湿方式の如何にかかわりなく、ユーザーにとって除湿の実効を実感しにくく、性能を評価できないことから、使用しながらも機能に不信や不安を抱いたり、使用をためらう原因になっている。
【0007】
例えば、特許文献1、2に記載のものの水受けおよび貯水タンクは、共に本体内にあってそこに受けられ、また送り込まれる除湿水を外観することはできない。従って、除湿機の働きがわからない。また、貯水タンクは本体内のどの位置にも設けられるものでありながら、最後部に配置されているので、ここへの除湿水の送り込みや貯水状態も外観できない。また、貯水タンクが満杯になったようなときに、本体の後部内スペースに深く収容された貯水タンクを一旦取り出してから排水位置まで持ち運び排水したりする必要があるので、日常的に手間の掛かるものとなる。
【0008】
これらのことに関連して、本発明者は、本体の上部に貯水タンクを設けて対応することを先に提案した。しかし、貯水タンクでの貯水が貯水ポンプからの強制送水によるために、貯水タンクが本体の上部に位置して送水経路が長く送水圧が高まることも相まって、漏水しやすい。貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行うような接続部ではなおさらである。
【0009】
本発明の目的は、本体の上部に設けた貯水タンクへの送水が漏れなく行なえるようにした除湿機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の除湿機は、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、
貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを1つの特徴としている。
【0011】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0012】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0013】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に設けられた中継部は、貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0014】
本発明の除湿機は、また、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを別の特徴としている。
【0015】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0016】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0017】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部の下流側に中継部があって貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても、前記貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0018】
接続部が、上流側経路と下流側経路とのシールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部である、さらなる構成では、
シールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線方向を貯水タンクの着脱方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンクの着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンクの装着度合に多少があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代を大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。
【0019】
貯水タンクは本体に対し上方から装着し、中継部は貯水タンクに設け、接続部は、中継部の貯水タンクからの張り出し部と、本体の上面との、上下方向の対向部間に設けられている、さらなる構成では、
貯水タンクを上方から本体上に装着したり取り外したりできるので、作業がしやすい上に、この着脱によって、貯水タンクに設けた中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間に設けた接続部の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。また、接続状態の接続部は中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間にあって外力を受けにくく、貯水タンクの装着状態で接続を損なわれるようなことがない。
【0020】
中継部が上部に通気部を有している、さらなる構成では、
中継部が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部から吸気することによって溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の送水経路を配慮するだけで送水圧なしに貯水タンクなどへ送り込める。
【0021】
中継部が貯水タンクへ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口の開口径よりも、貯水タンクへの出口の開口径の方が大きい、さらなる構成では、
出口の開口径が流入口または送水口の開口径よりも大きい分だけ、給水タンクへの自然流下を促進して、中継部の除湿水が増量して満杯となりかえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0022】
本発明の除湿機は、また、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、シールパッキンを介した突合せにて送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて貯水タンク内へ出す中継部を設けたことを今1つの特徴としている。
【0023】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0024】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0025】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部がシールパッキンを介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンクの重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部は本体側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま給水タンクに送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に嵌め合わせがないので貯水タンクの装着位置の誤差が影響しにくい。
【0026】
中継部を、貯水タンクの上部に設けた中継室内に設けてある、さらなる構成では、中継部が本体側から送水される除湿水を本体の上部に装着した貯水タンクに導く送水経路を構成するのに、貯水タンクの取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【0027】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明に係る除湿機につき、幾つかの例とともに、図1〜図19を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。以下の説明は、本発明の具体例を示すものであり、特許請求の範囲の記載内容を限定するものではない。
【0029】
本実施例の除湿機につき図1〜図17に示す例で代表して説明すると、図1、図2に示すように、繰り返し移動する吸湿材1と、室内空気2を前記吸湿材1に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファン3と、再生用の再生空気4を加熱して前記吸湿材1に通し除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータ5および再生ファン6と、前記吸湿材1に通され除湿水を奪い再生ヒータ5側に戻される途中の吸湿した吸湿空気4aと熱交換して除湿水を分離する熱交換器7と、熱交換器7によって分離した除湿水を受ける水受け8と、水受け8の除湿水を着脱できる貯水タンク9に送り込んで貯水する貯水ポンプ11とを、本体12に、例えば内部機器16などとして備え、貯水タンク9は本体12に着脱できるように装着される。
【0030】
これにより、本体12側に備えた、吸湿材1、除湿ファン3、再生ヒータ5、再生ファン6、熱交換器7の組み合わせにより、室内空気2を吸湿材1にて除湿することを繰り返しながら、室内空気2から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材1につき加熱した再生空気4を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気2に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材1から除湿水を奪って吸湿した再生空気4から熱交換器7との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材1を再生した後の吸湿した吸湿空気4aから分離した除湿水は、同じく本体12側に備えた水受け8で受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプ11による貯水タンク9への送り込みと貯水に供して、本体12の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0031】
また、貯水タンク9は図1、図3、図5に示すように本体12の上部に着脱できるように設けてあって、前記のように水受け8に集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンク9に関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンク9が本体12外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0032】
特に、貯水ポンプ11から貯水タンク9への図1、図11、図12に示すような送水経路26の途中に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す図1、図17に示すような中継部10を設けてある。これにより、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に設けられた中継部10は、貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路26を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路26が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0033】
また、貯水タンク9は図1、図3、図5、図7に示すように本体12の上部の前面側にあることによって、本体12のユーザーに近い前部まわりからより外観されやすくすることができる。しかも、本体12に設ける貯水タンク9の形状および大きさを本体12側の内部機器16の配置による余剰スペースに対応させることにより、無駄なスペースができたり、不自然な窪みや飛び出しをなくして貯水タンク9を設けたりすることができる。
【0034】
もっとも、これには貯水タンク9が無色または有色の透明、半透明か、乳白色などの不透明でも内部の貯水やそのレベルの影が外面に反映して外部から確認できるか、あるいは、部分的にでもそのような貯水やそのレベルを確認できる貯水点検部があればよい。このような貯水タンク9やその部分は硝子や合成樹脂によって得られるが、軽量性、破損性の面にて合成樹脂製とするのが好適である。本体12は前記のような多種多様な機器を装備するもので、耐久性上や耐熱性上からその全体または一部を金属製とすることができるが、これに限られることはなくその一部または全体を合成樹脂製とすることができる。また、合成樹脂製でも耐熱樹脂材料によって必要に応じ耐熱性は得られる。
【0035】
本例の送水経路26はパイプ経路よりなり、その貯水ポンプ11と貯水タンク9との間の途中に、貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う図1、図17に示すような接続部20を設けてある。また、この接続部20の下流側に前記中継部10を設けてある。このように、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設けているので、貯水タンク9の着脱が前記貯水ポンプ11と送水経路26とによる強制送水の邪魔にならず簡単に行える。同時に、この接続部20の下流側に中継部10があって貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路26を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路26が長く送水圧が高くても、貯水タンク9の着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部20に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0036】
また、接続部20は、図17に示すように上流側経路26aと下流側経路26bとのシールパッキン30を介した雌雄嵌まり合い部で構成している。このようなシールパッキン30を介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線Xの方向を貯水タンク9の着脱方向、従って本例では上下方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンク9の着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンク9の本体12への装着度合や、相互寸法に多少の過不足があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代Lを大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。しかし、この場合のシールパッキン30は雌雄嵌合部の間で径方向の圧迫を受けてシールするものであるため、シール圧を増大すると雌雄嵌合部の嵌め合い抵抗が増大するので、送水経路26の接続、接続解除がしにくくなる。そこで、シール圧は抑え気味にならざるを得ないが、前記中継部10での圧力開放による漏水防止作用との組合せが特に好適となる。
【0037】
また、中継部10は図1、図17に示すように貯水タンク9に設け、接続部20は、中継部10の貯水タンク9からの図1、図5、図8〜図10、図17に示すような張り出し部10aと、本体12の図1、図7、図17に示すような一部上面12aとの、図1、図17に示すような上下方向の対向部間に設けてある。これにより、貯水タンク9を上方から本体12上に装着したり取り外したりする着脱によって、貯水タンク9に設けた中継部10の張り出し部10aと、本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部間にある接続部20の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。しかも、接続部20は中継部10の張り出し部10aと、本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部間に位置することにより、貯水タンク9を装着した状態では外力やいたずらなどで接続部20の接続が損なわれるようなことはない。さらに、本体12の一部上面12aは図1に示すように、本体12の切り欠き状に設けた段部15の立ち上がり面と本体12の貯水タンク9の上面とほぼ面一な上面との間に小さな段部をなし、その段部内に前記中継部10の張り出し部10aと本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部が位置するようにしている。これにより、前記接続部20を持った接続構造部は全く外部に出ず外観がシンプルで、しかも、外力からさらに保護しやすいものとなる。
【0038】
また、中継部10は図1、図5、図10、図17に示すような皿型で、上方が開放した通気部10bとなっている。通気部10bが小さな孔である場合も含め、中継部10が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部10bから吸気し、あるいは大気圧を受けて溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の下流側経路26bの水勾配などを配慮するだけで送水圧なしに貯水タンク9などへ送り込める。
【0039】
また、図1、図17に示すように、中継部10が貯水タンク9へ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口26cの開口径よりも、貯水タンク9への出口26dの開口径の方を大きくしてある。このように、出口26dの開口径が流入口または送水口26cの開口径よりも大きい分だけ、貯水タンク9への自然流下を促進して、中継部10の除湿水が増量して満杯となり、かえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0040】
本例について、さらに詳述すると、前記貯水タンク9を本体12の上部の前面側に設けるのに加え、さらに、底部が図1、図9に示すように上方に窪んだ窪み部13を有したものとし、この窪み部13が、本体12の上部の前面側に図1、図7に示したような段部15の外まわり段部15aに対し、印籠嵌め状態に嵌り合うようにしてある。このような嵌まり合いによって貯水タンク9と本体12の段部15との間の図1、図3に示すような割線112を、すっきりしたラインにすることができる。なお、前記印籠嵌め状態の嵌まり合いは、また、本体12の段部15上に装着するときのガイドとなるので、貯水タンク9が装着しやすくなるし、装着状態での貯水タンク9の左右振れを防止する働きをする。
【0041】
これに併せ、貯水タンク9と段部15の立ち上がり壁との間には上下方向にスライドできるように嵌まり合う図1に示す凹凸嵌合部111を設けてある。この凹凸嵌合部111は、図8〜図10に示すような横断面翼型の異形凸条である凸嵌合部111aと、図7に示すように前記凸嵌合部111aの翼型の横断面に適合する横断面を持った凹条をなす凹嵌合部111bとで構成し、貯水タンク9を本体12の段部15に上方から載置して装着する際、凸嵌合部111aを凹嵌合部111bに上方から嵌め合せていくことにより、貯水タンク9を平面視正確な位置合わせのもとに難なく装着することができ、貯水タンク9の左右および前方のいずれへの振れや倒れも防止することができる。これは、本体12がどのような向きに傾けられても同じであり、凹凸嵌合部111が本体12の幅方向のほぼ中央にやや幅広く位置していることも、貯水タンク9を本体12に対して安定させる要因である。従って、前記印籠嵌め状態の嵌まり合い構造による貯水タンク9に対するガイド機能は省略でき、却って、凹凸嵌合部111による位置決めは、割線112部に貯水タンク9と段部15との間の位置ズレなどを生じさせない位置規制をもなしている。なお、貯水タンク9の底部9bは図1に示すように前部に向け低くなっている。具体的にはほぼ12°傾斜している。このため、貯水タンク9に送り込まれる除湿水は貯水タンク9の底部の前部側から溜まり始める。従って初期貯水状態が前側から確認しやすいし、初期貯水時の水位の増加を早めて除湿機能をより実感されやすくする。
【0042】
特に、凹凸嵌合部111による位置決めは、貯水タンク9を本体12に装着したときの前記接続部20の接続位置にズレが生じるのを防止する位置決め機能を奏する。よって、貯水タンク9の装着位置にばらつきが生じて接続部20での接続が位置ずれにより不足したり、甘くなるようなことを回避することができる。また、凹凸嵌合部111が少しでも嵌り合うと、以降はその嵌り合いの案内に従い貯水タンク9を段部15などと当接するまで落ち着かせればよく、また、貯水タンク9の重みで落ち着くので、貯水タンク9に本体12や段部15に対し浮きが生じて接続部20での接続が不足したり、甘くなったりすることもない。万一、貯水タンク9に浮きが生じるような場合でも、割線112に隙間ができたり、貯水タンク9の上面と本体12の上面との間に段差ができたりするので、ユーザーに気付かせやすく、最終段階までの装着を促し装着が不適正なまま使用されて漏水が生じるようなことを防止できる。
【0043】
なお、凹嵌合部111bは図10、図17に示すように、前記本体12の一部上面12aにおける、上流側経路26aが突出して接続部20をなしている部分12bと共に一体形成して、段部15の立ち上がり壁に当てがい螺子121により取り付けてある。また、凸嵌合部111aは図10、図11に示すように前記矩形な中継部10と鉤型に連続するように一体成形したものを貯水タンク9の背面に当てがって螺子113により後付けしてある。これにより、貯水タンク9はブロー成形などにて容易に形成することができるし、本体12も通常の型成形が容易となる。しかも、凹凸嵌合部111に十分な位置決め強度を確保することができる。貯水タンク9の上部には図1、図5、図8、図9、図17に示すような前記中継部10を配置する凹部9aを有し、この凹部9aにカバー114を施して中継部10を収容する中継室115を形成している。これにより、中継部10が本体12側から送水される除湿水を本体12の上部に装着した貯水タンク9に導く送水経路26を構成するのに、貯水タンク9の取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路26のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【0044】
なお、中継室115は貯水タンク9の上面と面一で、本体12の上面とも面一になるようにしてある。また、この中継室115の上面の凹部115aと前記凹部9aとを利用して、貯水タンク9の取っ手116を起伏できるように収納して設けてあり、図1に示す軸117によって軸支し、図1の実線と仮想線との間で回動できるようにしてある。取っ手116は中継室115、貯水タンク9、本体12の上面と面一である。従って、貯水タンク9の装着が甘いと、取っ手116が本体12の上面から浮くので、それをユーザーに気付かせやすい。ここに、取っ手116と中継部10およびそれをカバーする中継室115はそれぞれ上下に重なって住み分けし、貯水タンク9の上部に設けた1箇所の凹部9aを利用してコンパクトに、また他の邪魔になるような飛び出しや凹凸なく設けられている。
【0045】
また、貯水タンク9の背面の右上に図8〜図10に示すような排水口118を設け螺子などによって着脱できるキャップ119により開閉できるようにしている。つまり、排水口118は貯水タンク9の中継部10ないしは中継室115を避けた位置に設けると、中継部10ないしは中継室115と互いに邪魔し合うことがない。特に、貯水タンク9の背面に設けておくと、貯水タンク9を本体12に装着した状態で排水口118が外力を受けたり、いたずらされるのを防止することができる。
【0046】
図示する例では、図1、図2に示すように、さらに、本体12の貯水タンク9の下、つまり貯水タンク9を設ける設置部の下、図示する例では前記段部15の下に、前側から順に、熱交換器7、回転する吸湿材1が位置し、吸湿材1の後ろの上下に再生ヒータ5および再生ファン6が位置して、再生空気4が再生ファン6から、再生ヒータ5、吸湿材1、熱交換器7に順次至って後、再生ファン6に戻る再生循環系21をなし、これら再生ヒータ5および再生ファン6の後ろに除湿ファン3がその吸気口3aを吸湿材1を介して本体12の前面の吸気口22に向け開口し、送風口3bを本体12上部の排気口23に繋がるようにして位置し、水受け8は熱交換器7の下部に位置して熱交換器7からの分離された除湿水を受け、貯水ポンプ11は図11、図12に示すように水受け8から貯水タンク9に至る送水経路26の基部に設けてある。図示する例では吸気口22の内側に図1に示すようなフィルタ93が設けられ、図1、図11に示すように、ゼオライトなどの吸湿剤1aを収容保持したケース1bにギヤ1cを設け、このギヤ1cにギヤドモータ71に直結するなどしたピニオンギヤ72を噛み合わせることによって所定の速度で回転駆動するようにしてある。
【0047】
以上のような内部機器16の配置により、吸湿材1が回転して繰り返し室内空気2の除湿とその後の再生を行うので、前記除湿のための室内空気2の図1に示す通過方向に厚みが向く扁平なものでよくなり、その前部に位置する熱交換器7とともに本体12上部の前側に設けられる貯水タンク9の平面スペースを利用した下側に位置して、前後方向および上下方向に無駄なスペースなく設置できる。また、これら上部の貯水タンク9、その下部の熱交換器7および吸湿材1と、これらの後方に位置した再生ヒータ5および再生ファン6とで、互いが無駄に分散するようなことなく前記再生循環系21を、これを収納する本体12部分とともに例えば図1、図2に示すようにコンパクトに構成しながら、この再生循環系21の後ろに本体12の高さ一杯を利用した図1、図2に示すような十分な大きさの除湿ファン3を本体12を特に大型化したりしないで設けて、十分な風量と、静かで人に風を感じさせない程度の低速吸気、および低速送風とを確保して、高い除湿機能を発揮することができる。しかし、広域の除湿には吸気および送風のうち少なくとも一方は除湿の必要な範囲まで及ぶ条件を満足する必要がある。
【0048】
本体12内は図1、図2に示すように除湿ファン3を収容した後部と、再生循環系21を収容した前部とを合成樹脂製の仕切り壁75によって仕切っている。仕切り壁75は本体後部側に除湿モータ3eを取り付け、そのまわりに吸気口3aを形成している。除湿モータ3eに直結した羽根車3cは後部側に位置して、仕切り壁75に取り付けた図1、図2、図15に示すような合成樹脂製のベルマウス3dで覆い除湿ファン3を構成している。また、本体12の前部側には、さらに、吸湿材1側と熱交換器7側とを仕切る図1、図2、図11に示すような合成樹脂製の仕切り壁77を設けている。仕切り壁77はその中央に吸湿材1を図1、図2に示す軸部77aによって回転できるように支持するとともに、前記ギヤドモータ71を取り付け、吸湿材1を仕切り壁77上で回転駆動するようにしている。
【0049】
仕切り壁75、77間には除湿モータ3eのほか、前記再生ヒータ5および再生ファン6が位置している。再生ヒータ5は仕切り壁77に取り付けた図1に示すような加熱部カバー73の後部にある流入口73a内に保持し、加熱部カバー73が前部側に向け、上下左右にラッパ形に広がって形成する流出口73bを吸湿材1の再生を図る範囲に対し隙間を持って対向させている。加熱部カバー73の前記のようなラッパ形状は、小さな流入口73aにて再生ヒータ5と再生空気4との効率のよい接触とそれによる加熱を達成した後、十分に昇温した再生空気4を可能な限り吸湿材1のより広域に通風させて、効率のよい再生が図れるようにしている。加熱部カバー73の後部には、再生ファン6からの再生空気4を再生ヒータ5に導いた後、吸湿材1を通過させる、図1、図11に示すような再生カバー74を設けてあり、加熱部カバー73とともに仕切り壁77に取り付けてある。再生カバー74は図1に示すように加熱部カバー73の全体を覆った状態で再生空気4を再生ヒータ5に送風するようにしてあり、加熱部からその後側まわりへの熱影響を防止する遮熱カバーにもなっている。
【0050】
再生ファン6は羽根車6aを収容したケーシング6bの吸引口6cが、図2に示すように仕切り壁77に一体成形した、熱交換器7と再生ファン6との連絡路101であるダクト103における後部端に図示するように嵌め合わせるなどして接続してあり、ケーシング6bの吹き出し口6dを図11に示すように再生カバー74の導風口74aに接続してある。
【0051】
ここで、再生ファン6から再生ヒータ5に至る経路、たとえば再生カバー74は図11に示すように、下部が低位部74cに向かう傾斜部74dを有し、温度差などにより万一にも結露水が生じたり、あるいは侵入することがあっても、それを低位部74cに誘導し、結露水が再生循環系21を循環して除湿効率を低下させたり、他に影響したりするのを防止することができる。このような結露水が極く少ないと低位部74cに至る途中、または至ってから乾燥し発散されるようにすることができる。しかし、それが徐々に増量するような場合は、低位部74cから図2、図3に示すような回収管路212を通じるなどして水受け8へ回収するようにもできる。他の部分で生じたり、溜まったりする結露水でも同様に取り扱える。
【0052】
再生循環系21における他の部分例えば、図2、図14に示すダクト103においても、熱交換器7で分離できなかった水分が温度差などで結露することがあるので、この部分にも結露水を集める凹部102または及び溜まり部104を低位部に設けて、回収管路105によって水受け8へ回収するようにしてある。
【0053】
要するに、再生循環系21の結露水が溜まりやすい部分、溜まることがあると思われる部分、あるいは溜まるようにした部分に回収管路212を設けて水受け8への回収を図るのが好適である。
【0054】
仕切り壁77は、さらに、図1、図2に示すように、吸湿材1に対応する部分を前部側に開放して、再生ファン6によって吸引される室内空気2を吸湿材1に通風させる通風口78と、吸湿材1の前部側で再生ヒータ5、吸湿材1を通過し、吸湿材1を再生させた後の吸湿空気4aを受け入れる図1に示すような受入室79を形成している。受入室79はその後端が吸湿材1と隙間を持って対向して吸湿空気4aを受入れ、前部には前記熱交換器7における導入口7cとの接続口80を設けて受け入れた吸湿空気4aを熱交換器7に送り込むようにしてある。熱交換器7の図2に示す排出口7dは図2に示すように連絡路101をなすダクト103の前端部に接続して、室内空気2との熱交換によって除湿水が分離され再生した再生空気4が再生ファン6によって吸引され、吸湿材1の再生に再度供されるようにしている。
【0055】
本体12の後部上面には図5に示す操作面28と除湿ファン3からの排気口23とを横に並ぶように併設している。排気口23は本体12の上面への矩形な開口を有し、軸64により開閉できるように枢支した風向設定蓋65を設け、操作面28にて設定した風向状態になるように図示しないモータなどのアクチュエータにより駆動するようにしてある。風向設定は例えばほぼ鉛直な全開状態と、この全開状態から図1に実線で示す全閉状態と、これらの間の各中間開き状態と、全閉状態と全開状態との間を連続的に往復する風向連続変更状態とがある。
【0056】
本体12には、さらに、図1、図4〜図6に示すように、本体12の側方から見て貯水タンク9と対角線上の位置となるコーナ部の左右両側にキャスタ33を設けてある。これにより、本体12を左右一対のキャスタ33にて接地して引き回すのに、前記対角線が鉛直となる側に本体12を後ろ側に倒すと、本体12の貯水タンク9を含む重心をキャスタ33上に位置させられるし、貯水タンク9での貯水量の違いでその時々で前記重心の位置が異なっても、本体12の後ろ側への倒し角度を調節することによって重量を前後にバランスさせて難なく移動させられ、同一の居室内は勿論、居室間、居室と風呂場など場所を移して使用するような場合に便利である。風呂場ではそれ自体の除湿、乾燥はもとより、洗濯物の乾燥にも供することができる。
【0057】
なお、本体12の底部には使用状態に接地する座部の1つの例として座脚35を設けてあり、図1に示すようにキャスタ33を接地面36から少し浮かせて本体12を接地するようにしてある。これにより、本体12を使用状態に接地している状態ではキャスタ33は接地せず本体12の接地状態を不安定にするようなことはない。傾斜した接地面36aとの関係で示しているように、本体12はある角度θ、例えば後部の座脚35を基点にほぼ15°後方に傾斜したときに接地し、それ以上の傾斜によって後方の座脚35を接地面36から浮かせて本体12を座脚35の邪魔なしにキャスタ33だけで軽快に引き動かせる。
【0058】
前記キャスタ33を設けるのに併せ、本体12の背面には図1、図2、図4、図5に示すように、上下方向に出し入れできる引き手37を設けてある。図示する例の引き手37は本体12の背部に縦向きに設けた鞘部39に出し入れできるように保持された左右一対の引き棒37aと、これら引き棒37aの上端に取り付けられたグリップ部37bとで構成している。このような引き手37は本体12を前記のように後ろ側に倒して引き回すときの、本体12の支え、角度調節、引き回しのそれぞれに共用して、容易かつ自在に移動できる。なお、貯水タンク9の上部には図示しない起伏できるように枢支した手提げハンドルを設けるのが好適である。
【0059】
除湿ファン3は図1、図2、図15に示すように、仕切り壁75と、この仕切り壁75に当てがって図2、図15に示す螺子122により取り付け、羽根車3cのまわりを覆ったベルマウス3dとでケーシングを構成し、送風口3bが本体12の排気口23に繋がっている。ここで、ベルマウス3dは本体12内の電装部と引き手37を設ける部分とを絶縁性を有して区画する絶縁区画壁を共用しており、引き手37のグリップ部37b、引き棒37aが金属製であっても使用の安全が図れる。また、除湿ファン3のケーシングを形成する一方の部材である仕切り壁75は平坦であるのに対し、ベルマウス3dは羽根車3cのまわりを軸方向片側から覆うカップ形状をなした本体から送風口3bが排気口23近くにまで延びる立体形状を有し、これの側には補強などを目的としてリブを設けず、滑らかな表面形状のものとする。これにより、成形が容易になる。また、本体12の後壁における鞘部39の間は内側に凹陥させたコード収納部313として図示しない電源コードを収納するスペースとすることができる。また、本体12の壁に図示しないボスを設けてカバー壁3cをねじ止めなどすれば、本体12の壁とカバー壁3cとによって引き手37の格納部を形成し、前部の電装側と隔離することができる。
【0060】
なお、水受け8には図12、図13に示すようなフロート式の満水位検出センサ91を、貯水タンク9には図5に破線で示すようなフロート92a、これに対応した本体12側のリードセンサ92bの組合せからなる満水位検出センサ92を設け、少なくともいずれかが所定の満水位に達した場合に除湿機の運転を停止するようにしてある。これに対応して、本体12の段部15における外まわり段部15aの前面に、電源投入ランプ131、水受け満杯ランプ132、貯水タンク満杯ランプ133、排水を促す排水ランプ134などを設け、使用状態が貯水タンク9の前記窪み部13によるスカート壁9cを通して確認できるようにしている。しかし、使用状態の表示の仕方は自由である。さらに、図5、図15、図16に示すように除湿ファン3の本体12における偏った送風口3bおよび排気口23の近傍にできるデッドスペース310を利用して、操作面28に設ける操作回路基板311、電源回路基板312、およびハード回路333を、上下に、あるいは横に並べて設けてあり、図16に示すようにそれぞれを合成樹脂製のボックス334にて仕切ってある。また、本体12の背部壁の中央には引き手37のグリップ部37bの下面中央を下向きに開放するための凹部314を設けてあり、引き手37を引き出しやすくしている。
【0061】
図18の例、図19の例は、それぞれ、中継部10、接続部20、および中継室115以外の部分が、図1〜図17の例と基本的に変わらないので、重複する図示および説明は省略する。以下、図1〜図17の例と共通する部材には同一の符号を付して以下説明する。前記貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、シールパッキン141を介した突合せにて送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設け、この接続部20の下流側に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて貯水タンク9内へ出す中継部10を設けてある。
【0062】
このように、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設けているので、貯水タンク9の着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部20がシールパッキン141を介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンク9の重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部10は本体12側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま貯水タンク9に送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に密な嵌め合わせがないので貯水タンク9の装着位置の誤差が影響しにくい。従って、貯水タンク9の装着時位置規制を先の例よりも甘くしても問題はなく、その分コストの低減が図れる。
【0063】
図18に示す例では、接続部20は本体12の前記一部上面12aと、貯水タンク9に一体に設けた中継室115内に格納された中継部10の貯水タンク9からの張り出し部10aとの上下方向の対向部間で形成していて、貯水タンク9を本体1に上方から装着したときに、中継部10の張り出し部10aを持った下流側経路26bの下向きに開口した流入口10eと、前記一部上面12aに形成された上流側経路26aの拡径した上端開口部26a1に遊びを持って図示するように嵌まり合った状態で、流入口10eのやや下流側に形成したフランジ10fを利用して装着したシールパッキン141が前記上端開口部26a1に圧着することにより接続状態となる。
【0064】
図19に示す例では、接続部20は本体12の前記一部上面12aと、貯水タンク9に一体に設けた中継室115内に格納された中継部10の貯水タンク9からの張り出し部10aとの上下方向の対向部間で形成していて、貯水タンク9を本体12に上方から装着したときに、中継部10の張り出し部10aを持った下流側経路26bにおいて、その流入口10eが下向きに開口した受圧ヘッド10gと、前記一部上面12aに突出した上流側経路26aの上端部26a2に装着されているシールパッキン141とが圧着することにより接続状態となる。
【0065】
これら図18の例、図19の例における接続部20での圧着力は大きくしても、先の雌雄嵌め合わせの例、のように接続を困難にするようなことがない。従って、貯水タンク9を浮き上がらせなければよい。これを満足するのに、そのような浮きを防止する係止機構を設けてもよいことから、圧着力に制限はない。このため、シール性が高く中継部10は本体12側から貯水タンク9側に除湿水を送水するだけでよいものとなる。従って、図示する場合、必要な経路形態を取るために複数の部材を繋ぎ合わせたものとしてあるだけで、通路断面積は特に変わっていない。
【0066】
なお、図19に示す例では、さらに、中継室115の中央部に貯水タンク9の排出口151を設け、この排出口151に取っ手116と同軸117により互いに連動する蓋152設けてある。これにより、取っ手116を起こすと蓋152が開き、貯水タンク9を取っ手116によって持ち運び排水するとき、蓋152が既に開いているので、そのまま排水できる。貯水タンク9を本体12に装着して使用する状態では取っ手116は格納状態とされるので、蓋152は閉じられ開いたまま使用されるのを防止することができる。蓋152が開いていると貯水が加湿源になる可能性があり好ましくない。また、埃や細菌が混入して繁殖したり腐敗の原因になる。そこで、取っ手116を格納側に蓋152を閉じ側にばねで付勢しておくのが好適である。また、蓋152と排出口151との間はシールパッキン153によってシールするのが好適である。中継部10は排出口151を避けた経路で設けて互いが邪魔し合わないようになっている。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る除湿機の1つの特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0068】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0069】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に設けられた中継部は、貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0070】
本発明に係る除湿機の他の特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0071】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0072】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部の下流側に中継部があって貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても、前記貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0073】
接続部が、上流側経路と下流側経路とのシールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部である、さらなる構成によれば、
シールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線方向を貯水タンクの着脱方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンクの着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンクの装着度合に多少があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代を大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。
【0074】
貯水タンクは本体に対し上方から装着し、中継部は貯水タンクに設け、接続部は、中継部の貯水タンクからの張り出し部と、本体の上面との、上下方向の対向部間に設けられている、さらなる構成によれば、
貯水タンクを上方から本体上に装着したり取り外したりできるので、作業がしやすい上に、この着脱によって、貯水タンクに設けた中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間に設けた接続部の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。また、接続状態の接続部は中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間にあって外力を受けにくく、貯水タンクの装着状態で接続を損なわれるようなことがない。
【0075】
中継部が上部に通気部を有している、さらなる構成によれば、
中継部が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部から吸気することによって溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の送水経路を配慮するだけで送水圧なしに貯水タンクなどへ送り込める。
【0076】
中継部が貯水タンクへ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口の開口径よりも、貯水タンクへの出口の開口径の方が大きい、さらなる構成によれば、
出口の開口径が流入口または送水口の開口径よりも大きい分だけ、給水タンクへの自然流下を促進して、中継部の除湿水が増量して満杯となりかえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0077】
本発明に係る除湿機の今1つの特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0078】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0079】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部がシールパッキンを介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンクの重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部は本体側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま給水タンクに送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に嵌め合わせがないので貯水タンクの装着位置の誤差が影響しにくい。
【0080】
中継部を、貯水タンクの上部に設けた中継室内に設けてある、さらなる構成によれば、中継部が本体側から送水される除湿水を本体の上部に装着した貯水タンクに導く送水経路を構成するのに、貯水タンクの取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除湿機の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の除湿機の横断面図である。
【図3】図1の除湿機の正面図である。
【図4】図1の除湿機の背面図である。
【図5】図1の除湿機の上面図である。
【図6】図1の除湿機の下面図である。
【図7】図1の除湿機の本体の斜視図である。
【図8】図1の除湿機の貯水タンクの斜視図である。
【図9】図1の除湿機の貯水タンクの角度を変えて見た斜視図である。
【図10】図1の除湿機の貯水タンクの中継室および取っ手を取り外して見た斜視図である。
【図11】図1の除湿機の吸湿材を持った仕切り壁の背面図である。
【図12】図1の除湿機の水受けの断面図である。
【図13】図12の水受けの平面図である。
【図14】図1の除湿機の熱交換器と再生ファンとの連絡路部の断面図である。
【図15】図1の除湿機の除湿ファンを持った仕切り壁の背面図である。
【図16】図1の除湿機の操作面部の断面図である。
【図17】図1の除湿機の主要部を示す断面図である。
【図18】本発明に係る除湿機の他の例を示す主要部の断面図である。
【図19】本発明に係る除湿機の別の例を示す主要部の断面図である。
【符号の説明】
1 吸湿材
2 室内空気
3 除湿ファン
4 再生空気
4a 吸湿空気
5 再生ヒータ
6 再生ファン
7 熱交換器
8 水受け
9 貯水タンク
10 中継部
11 貯水ポンプ
12 本体
20 接続部
26 送水経路
30、141 シールパッキン
【発明の属する技術分野】
本発明は小さく、重量も軽い、繰り返し移動する吸湿材を備えた軽量かつコンパクトな除湿機に関し、詳しくは、ファンにより室内空気を吸湿材に通して室内に戻し室内を除湿しながら、加熱した空気を吸湿部に通して吸湿材の水分を奪って再生を図りながら、吸湿材から水分を奪った吸湿空気から熱交換器により水を分離して回収し貯水するようにした除湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の除湿機で、本体の後部スペースに貯水タンクを、本体の上部開口を通じ出し入れできるように収容し、本体内において、熱交換器により分離した除湿水を本体底部の水受けにより受けながら、この水受けに受けた除湿水を貯水ポンプによって貯水タンクに向け送水し、貯水タンクの上部開口から送り込むようにしたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
このようなものでは、水受け、貯水ポンプ、貯水タンクの組み合わせから、熱交換器にて吸湿空気から分離される水を、熱交換器の近傍に小さく邪魔なく位置する水受けによって伝い落ちや自然流下を利用して集水しながら、貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込む強制的な送水によって、本体とほぼ等しい高さの貯水タンクに送り込めるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−300142号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−333241号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、除湿には除湿水の生成が伴う。しかし、上記したものを含む従来の除湿機はその除湿方式の如何にかかわりなく、ユーザーにとって除湿の実効を実感しにくく、性能を評価できないことから、使用しながらも機能に不信や不安を抱いたり、使用をためらう原因になっている。
【0007】
例えば、特許文献1、2に記載のものの水受けおよび貯水タンクは、共に本体内にあってそこに受けられ、また送り込まれる除湿水を外観することはできない。従って、除湿機の働きがわからない。また、貯水タンクは本体内のどの位置にも設けられるものでありながら、最後部に配置されているので、ここへの除湿水の送り込みや貯水状態も外観できない。また、貯水タンクが満杯になったようなときに、本体の後部内スペースに深く収容された貯水タンクを一旦取り出してから排水位置まで持ち運び排水したりする必要があるので、日常的に手間の掛かるものとなる。
【0008】
これらのことに関連して、本発明者は、本体の上部に貯水タンクを設けて対応することを先に提案した。しかし、貯水タンクでの貯水が貯水ポンプからの強制送水によるために、貯水タンクが本体の上部に位置して送水経路が長く送水圧が高まることも相まって、漏水しやすい。貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行うような接続部ではなおさらである。
【0009】
本発明の目的は、本体の上部に設けた貯水タンクへの送水が漏れなく行なえるようにした除湿機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の除湿機は、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、
貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを1つの特徴としている。
【0011】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0012】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0013】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に設けられた中継部は、貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0014】
本発明の除湿機は、また、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを別の特徴としている。
【0015】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0016】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0017】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部の下流側に中継部があって貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても、前記貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0018】
接続部が、上流側経路と下流側経路とのシールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部である、さらなる構成では、
シールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線方向を貯水タンクの着脱方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンクの着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンクの装着度合に多少があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代を大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。
【0019】
貯水タンクは本体に対し上方から装着し、中継部は貯水タンクに設け、接続部は、中継部の貯水タンクからの張り出し部と、本体の上面との、上下方向の対向部間に設けられている、さらなる構成では、
貯水タンクを上方から本体上に装着したり取り外したりできるので、作業がしやすい上に、この着脱によって、貯水タンクに設けた中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間に設けた接続部の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。また、接続状態の接続部は中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間にあって外力を受けにくく、貯水タンクの装着状態で接続を損なわれるようなことがない。
【0020】
中継部が上部に通気部を有している、さらなる構成では、
中継部が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部から吸気することによって溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の送水経路を配慮するだけで送水圧なしに貯水タンクなどへ送り込める。
【0021】
中継部が貯水タンクへ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口の開口径よりも、貯水タンクへの出口の開口径の方が大きい、さらなる構成では、
出口の開口径が流入口または送水口の開口径よりも大きい分だけ、給水タンクへの自然流下を促進して、中継部の除湿水が増量して満杯となりかえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0022】
本発明の除湿機は、また、繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、シールパッキンを介した突合せにて送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて貯水タンク内へ出す中継部を設けたことを今1つの特徴としている。
【0023】
このような構成では、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0024】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0025】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部がシールパッキンを介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンクの重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部は本体側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま給水タンクに送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に嵌め合わせがないので貯水タンクの装着位置の誤差が影響しにくい。
【0026】
中継部を、貯水タンクの上部に設けた中継室内に設けてある、さらなる構成では、中継部が本体側から送水される除湿水を本体の上部に装着した貯水タンクに導く送水経路を構成するのに、貯水タンクの取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【0027】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明に係る除湿機につき、幾つかの例とともに、図1〜図19を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。以下の説明は、本発明の具体例を示すものであり、特許請求の範囲の記載内容を限定するものではない。
【0029】
本実施例の除湿機につき図1〜図17に示す例で代表して説明すると、図1、図2に示すように、繰り返し移動する吸湿材1と、室内空気2を前記吸湿材1に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファン3と、再生用の再生空気4を加熱して前記吸湿材1に通し除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータ5および再生ファン6と、前記吸湿材1に通され除湿水を奪い再生ヒータ5側に戻される途中の吸湿した吸湿空気4aと熱交換して除湿水を分離する熱交換器7と、熱交換器7によって分離した除湿水を受ける水受け8と、水受け8の除湿水を着脱できる貯水タンク9に送り込んで貯水する貯水ポンプ11とを、本体12に、例えば内部機器16などとして備え、貯水タンク9は本体12に着脱できるように装着される。
【0030】
これにより、本体12側に備えた、吸湿材1、除湿ファン3、再生ヒータ5、再生ファン6、熱交換器7の組み合わせにより、室内空気2を吸湿材1にて除湿することを繰り返しながら、室内空気2から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材1につき加熱した再生空気4を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気2に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材1から除湿水を奪って吸湿した再生空気4から熱交換器7との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材1を再生した後の吸湿した吸湿空気4aから分離した除湿水は、同じく本体12側に備えた水受け8で受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプ11による貯水タンク9への送り込みと貯水に供して、本体12の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0031】
また、貯水タンク9は図1、図3、図5に示すように本体12の上部に着脱できるように設けてあって、前記のように水受け8に集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンク9に関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンク9が本体12外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0032】
特に、貯水ポンプ11から貯水タンク9への図1、図11、図12に示すような送水経路26の途中に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す図1、図17に示すような中継部10を設けてある。これにより、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に設けられた中継部10は、貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路26を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路26が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0033】
また、貯水タンク9は図1、図3、図5、図7に示すように本体12の上部の前面側にあることによって、本体12のユーザーに近い前部まわりからより外観されやすくすることができる。しかも、本体12に設ける貯水タンク9の形状および大きさを本体12側の内部機器16の配置による余剰スペースに対応させることにより、無駄なスペースができたり、不自然な窪みや飛び出しをなくして貯水タンク9を設けたりすることができる。
【0034】
もっとも、これには貯水タンク9が無色または有色の透明、半透明か、乳白色などの不透明でも内部の貯水やそのレベルの影が外面に反映して外部から確認できるか、あるいは、部分的にでもそのような貯水やそのレベルを確認できる貯水点検部があればよい。このような貯水タンク9やその部分は硝子や合成樹脂によって得られるが、軽量性、破損性の面にて合成樹脂製とするのが好適である。本体12は前記のような多種多様な機器を装備するもので、耐久性上や耐熱性上からその全体または一部を金属製とすることができるが、これに限られることはなくその一部または全体を合成樹脂製とすることができる。また、合成樹脂製でも耐熱樹脂材料によって必要に応じ耐熱性は得られる。
【0035】
本例の送水経路26はパイプ経路よりなり、その貯水ポンプ11と貯水タンク9との間の途中に、貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う図1、図17に示すような接続部20を設けてある。また、この接続部20の下流側に前記中継部10を設けてある。このように、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設けているので、貯水タンク9の着脱が前記貯水ポンプ11と送水経路26とによる強制送水の邪魔にならず簡単に行える。同時に、この接続部20の下流側に中継部10があって貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路26を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路26が長く送水圧が高くても、貯水タンク9の着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部20に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0036】
また、接続部20は、図17に示すように上流側経路26aと下流側経路26bとのシールパッキン30を介した雌雄嵌まり合い部で構成している。このようなシールパッキン30を介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線Xの方向を貯水タンク9の着脱方向、従って本例では上下方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンク9の着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンク9の本体12への装着度合や、相互寸法に多少の過不足があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代Lを大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。しかし、この場合のシールパッキン30は雌雄嵌合部の間で径方向の圧迫を受けてシールするものであるため、シール圧を増大すると雌雄嵌合部の嵌め合い抵抗が増大するので、送水経路26の接続、接続解除がしにくくなる。そこで、シール圧は抑え気味にならざるを得ないが、前記中継部10での圧力開放による漏水防止作用との組合せが特に好適となる。
【0037】
また、中継部10は図1、図17に示すように貯水タンク9に設け、接続部20は、中継部10の貯水タンク9からの図1、図5、図8〜図10、図17に示すような張り出し部10aと、本体12の図1、図7、図17に示すような一部上面12aとの、図1、図17に示すような上下方向の対向部間に設けてある。これにより、貯水タンク9を上方から本体12上に装着したり取り外したりする着脱によって、貯水タンク9に設けた中継部10の張り出し部10aと、本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部間にある接続部20の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。しかも、接続部20は中継部10の張り出し部10aと、本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部間に位置することにより、貯水タンク9を装着した状態では外力やいたずらなどで接続部20の接続が損なわれるようなことはない。さらに、本体12の一部上面12aは図1に示すように、本体12の切り欠き状に設けた段部15の立ち上がり面と本体12の貯水タンク9の上面とほぼ面一な上面との間に小さな段部をなし、その段部内に前記中継部10の張り出し部10aと本体12の一部上面12aとの上下方向の対向部が位置するようにしている。これにより、前記接続部20を持った接続構造部は全く外部に出ず外観がシンプルで、しかも、外力からさらに保護しやすいものとなる。
【0038】
また、中継部10は図1、図5、図10、図17に示すような皿型で、上方が開放した通気部10bとなっている。通気部10bが小さな孔である場合も含め、中継部10が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部10bから吸気し、あるいは大気圧を受けて溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の下流側経路26bの水勾配などを配慮するだけで送水圧なしに貯水タンク9などへ送り込める。
【0039】
また、図1、図17に示すように、中継部10が貯水タンク9へ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口26cの開口径よりも、貯水タンク9への出口26dの開口径の方を大きくしてある。このように、出口26dの開口径が流入口または送水口26cの開口径よりも大きい分だけ、貯水タンク9への自然流下を促進して、中継部10の除湿水が増量して満杯となり、かえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0040】
本例について、さらに詳述すると、前記貯水タンク9を本体12の上部の前面側に設けるのに加え、さらに、底部が図1、図9に示すように上方に窪んだ窪み部13を有したものとし、この窪み部13が、本体12の上部の前面側に図1、図7に示したような段部15の外まわり段部15aに対し、印籠嵌め状態に嵌り合うようにしてある。このような嵌まり合いによって貯水タンク9と本体12の段部15との間の図1、図3に示すような割線112を、すっきりしたラインにすることができる。なお、前記印籠嵌め状態の嵌まり合いは、また、本体12の段部15上に装着するときのガイドとなるので、貯水タンク9が装着しやすくなるし、装着状態での貯水タンク9の左右振れを防止する働きをする。
【0041】
これに併せ、貯水タンク9と段部15の立ち上がり壁との間には上下方向にスライドできるように嵌まり合う図1に示す凹凸嵌合部111を設けてある。この凹凸嵌合部111は、図8〜図10に示すような横断面翼型の異形凸条である凸嵌合部111aと、図7に示すように前記凸嵌合部111aの翼型の横断面に適合する横断面を持った凹条をなす凹嵌合部111bとで構成し、貯水タンク9を本体12の段部15に上方から載置して装着する際、凸嵌合部111aを凹嵌合部111bに上方から嵌め合せていくことにより、貯水タンク9を平面視正確な位置合わせのもとに難なく装着することができ、貯水タンク9の左右および前方のいずれへの振れや倒れも防止することができる。これは、本体12がどのような向きに傾けられても同じであり、凹凸嵌合部111が本体12の幅方向のほぼ中央にやや幅広く位置していることも、貯水タンク9を本体12に対して安定させる要因である。従って、前記印籠嵌め状態の嵌まり合い構造による貯水タンク9に対するガイド機能は省略でき、却って、凹凸嵌合部111による位置決めは、割線112部に貯水タンク9と段部15との間の位置ズレなどを生じさせない位置規制をもなしている。なお、貯水タンク9の底部9bは図1に示すように前部に向け低くなっている。具体的にはほぼ12°傾斜している。このため、貯水タンク9に送り込まれる除湿水は貯水タンク9の底部の前部側から溜まり始める。従って初期貯水状態が前側から確認しやすいし、初期貯水時の水位の増加を早めて除湿機能をより実感されやすくする。
【0042】
特に、凹凸嵌合部111による位置決めは、貯水タンク9を本体12に装着したときの前記接続部20の接続位置にズレが生じるのを防止する位置決め機能を奏する。よって、貯水タンク9の装着位置にばらつきが生じて接続部20での接続が位置ずれにより不足したり、甘くなるようなことを回避することができる。また、凹凸嵌合部111が少しでも嵌り合うと、以降はその嵌り合いの案内に従い貯水タンク9を段部15などと当接するまで落ち着かせればよく、また、貯水タンク9の重みで落ち着くので、貯水タンク9に本体12や段部15に対し浮きが生じて接続部20での接続が不足したり、甘くなったりすることもない。万一、貯水タンク9に浮きが生じるような場合でも、割線112に隙間ができたり、貯水タンク9の上面と本体12の上面との間に段差ができたりするので、ユーザーに気付かせやすく、最終段階までの装着を促し装着が不適正なまま使用されて漏水が生じるようなことを防止できる。
【0043】
なお、凹嵌合部111bは図10、図17に示すように、前記本体12の一部上面12aにおける、上流側経路26aが突出して接続部20をなしている部分12bと共に一体形成して、段部15の立ち上がり壁に当てがい螺子121により取り付けてある。また、凸嵌合部111aは図10、図11に示すように前記矩形な中継部10と鉤型に連続するように一体成形したものを貯水タンク9の背面に当てがって螺子113により後付けしてある。これにより、貯水タンク9はブロー成形などにて容易に形成することができるし、本体12も通常の型成形が容易となる。しかも、凹凸嵌合部111に十分な位置決め強度を確保することができる。貯水タンク9の上部には図1、図5、図8、図9、図17に示すような前記中継部10を配置する凹部9aを有し、この凹部9aにカバー114を施して中継部10を収容する中継室115を形成している。これにより、中継部10が本体12側から送水される除湿水を本体12の上部に装着した貯水タンク9に導く送水経路26を構成するのに、貯水タンク9の取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路26のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【0044】
なお、中継室115は貯水タンク9の上面と面一で、本体12の上面とも面一になるようにしてある。また、この中継室115の上面の凹部115aと前記凹部9aとを利用して、貯水タンク9の取っ手116を起伏できるように収納して設けてあり、図1に示す軸117によって軸支し、図1の実線と仮想線との間で回動できるようにしてある。取っ手116は中継室115、貯水タンク9、本体12の上面と面一である。従って、貯水タンク9の装着が甘いと、取っ手116が本体12の上面から浮くので、それをユーザーに気付かせやすい。ここに、取っ手116と中継部10およびそれをカバーする中継室115はそれぞれ上下に重なって住み分けし、貯水タンク9の上部に設けた1箇所の凹部9aを利用してコンパクトに、また他の邪魔になるような飛び出しや凹凸なく設けられている。
【0045】
また、貯水タンク9の背面の右上に図8〜図10に示すような排水口118を設け螺子などによって着脱できるキャップ119により開閉できるようにしている。つまり、排水口118は貯水タンク9の中継部10ないしは中継室115を避けた位置に設けると、中継部10ないしは中継室115と互いに邪魔し合うことがない。特に、貯水タンク9の背面に設けておくと、貯水タンク9を本体12に装着した状態で排水口118が外力を受けたり、いたずらされるのを防止することができる。
【0046】
図示する例では、図1、図2に示すように、さらに、本体12の貯水タンク9の下、つまり貯水タンク9を設ける設置部の下、図示する例では前記段部15の下に、前側から順に、熱交換器7、回転する吸湿材1が位置し、吸湿材1の後ろの上下に再生ヒータ5および再生ファン6が位置して、再生空気4が再生ファン6から、再生ヒータ5、吸湿材1、熱交換器7に順次至って後、再生ファン6に戻る再生循環系21をなし、これら再生ヒータ5および再生ファン6の後ろに除湿ファン3がその吸気口3aを吸湿材1を介して本体12の前面の吸気口22に向け開口し、送風口3bを本体12上部の排気口23に繋がるようにして位置し、水受け8は熱交換器7の下部に位置して熱交換器7からの分離された除湿水を受け、貯水ポンプ11は図11、図12に示すように水受け8から貯水タンク9に至る送水経路26の基部に設けてある。図示する例では吸気口22の内側に図1に示すようなフィルタ93が設けられ、図1、図11に示すように、ゼオライトなどの吸湿剤1aを収容保持したケース1bにギヤ1cを設け、このギヤ1cにギヤドモータ71に直結するなどしたピニオンギヤ72を噛み合わせることによって所定の速度で回転駆動するようにしてある。
【0047】
以上のような内部機器16の配置により、吸湿材1が回転して繰り返し室内空気2の除湿とその後の再生を行うので、前記除湿のための室内空気2の図1に示す通過方向に厚みが向く扁平なものでよくなり、その前部に位置する熱交換器7とともに本体12上部の前側に設けられる貯水タンク9の平面スペースを利用した下側に位置して、前後方向および上下方向に無駄なスペースなく設置できる。また、これら上部の貯水タンク9、その下部の熱交換器7および吸湿材1と、これらの後方に位置した再生ヒータ5および再生ファン6とで、互いが無駄に分散するようなことなく前記再生循環系21を、これを収納する本体12部分とともに例えば図1、図2に示すようにコンパクトに構成しながら、この再生循環系21の後ろに本体12の高さ一杯を利用した図1、図2に示すような十分な大きさの除湿ファン3を本体12を特に大型化したりしないで設けて、十分な風量と、静かで人に風を感じさせない程度の低速吸気、および低速送風とを確保して、高い除湿機能を発揮することができる。しかし、広域の除湿には吸気および送風のうち少なくとも一方は除湿の必要な範囲まで及ぶ条件を満足する必要がある。
【0048】
本体12内は図1、図2に示すように除湿ファン3を収容した後部と、再生循環系21を収容した前部とを合成樹脂製の仕切り壁75によって仕切っている。仕切り壁75は本体後部側に除湿モータ3eを取り付け、そのまわりに吸気口3aを形成している。除湿モータ3eに直結した羽根車3cは後部側に位置して、仕切り壁75に取り付けた図1、図2、図15に示すような合成樹脂製のベルマウス3dで覆い除湿ファン3を構成している。また、本体12の前部側には、さらに、吸湿材1側と熱交換器7側とを仕切る図1、図2、図11に示すような合成樹脂製の仕切り壁77を設けている。仕切り壁77はその中央に吸湿材1を図1、図2に示す軸部77aによって回転できるように支持するとともに、前記ギヤドモータ71を取り付け、吸湿材1を仕切り壁77上で回転駆動するようにしている。
【0049】
仕切り壁75、77間には除湿モータ3eのほか、前記再生ヒータ5および再生ファン6が位置している。再生ヒータ5は仕切り壁77に取り付けた図1に示すような加熱部カバー73の後部にある流入口73a内に保持し、加熱部カバー73が前部側に向け、上下左右にラッパ形に広がって形成する流出口73bを吸湿材1の再生を図る範囲に対し隙間を持って対向させている。加熱部カバー73の前記のようなラッパ形状は、小さな流入口73aにて再生ヒータ5と再生空気4との効率のよい接触とそれによる加熱を達成した後、十分に昇温した再生空気4を可能な限り吸湿材1のより広域に通風させて、効率のよい再生が図れるようにしている。加熱部カバー73の後部には、再生ファン6からの再生空気4を再生ヒータ5に導いた後、吸湿材1を通過させる、図1、図11に示すような再生カバー74を設けてあり、加熱部カバー73とともに仕切り壁77に取り付けてある。再生カバー74は図1に示すように加熱部カバー73の全体を覆った状態で再生空気4を再生ヒータ5に送風するようにしてあり、加熱部からその後側まわりへの熱影響を防止する遮熱カバーにもなっている。
【0050】
再生ファン6は羽根車6aを収容したケーシング6bの吸引口6cが、図2に示すように仕切り壁77に一体成形した、熱交換器7と再生ファン6との連絡路101であるダクト103における後部端に図示するように嵌め合わせるなどして接続してあり、ケーシング6bの吹き出し口6dを図11に示すように再生カバー74の導風口74aに接続してある。
【0051】
ここで、再生ファン6から再生ヒータ5に至る経路、たとえば再生カバー74は図11に示すように、下部が低位部74cに向かう傾斜部74dを有し、温度差などにより万一にも結露水が生じたり、あるいは侵入することがあっても、それを低位部74cに誘導し、結露水が再生循環系21を循環して除湿効率を低下させたり、他に影響したりするのを防止することができる。このような結露水が極く少ないと低位部74cに至る途中、または至ってから乾燥し発散されるようにすることができる。しかし、それが徐々に増量するような場合は、低位部74cから図2、図3に示すような回収管路212を通じるなどして水受け8へ回収するようにもできる。他の部分で生じたり、溜まったりする結露水でも同様に取り扱える。
【0052】
再生循環系21における他の部分例えば、図2、図14に示すダクト103においても、熱交換器7で分離できなかった水分が温度差などで結露することがあるので、この部分にも結露水を集める凹部102または及び溜まり部104を低位部に設けて、回収管路105によって水受け8へ回収するようにしてある。
【0053】
要するに、再生循環系21の結露水が溜まりやすい部分、溜まることがあると思われる部分、あるいは溜まるようにした部分に回収管路212を設けて水受け8への回収を図るのが好適である。
【0054】
仕切り壁77は、さらに、図1、図2に示すように、吸湿材1に対応する部分を前部側に開放して、再生ファン6によって吸引される室内空気2を吸湿材1に通風させる通風口78と、吸湿材1の前部側で再生ヒータ5、吸湿材1を通過し、吸湿材1を再生させた後の吸湿空気4aを受け入れる図1に示すような受入室79を形成している。受入室79はその後端が吸湿材1と隙間を持って対向して吸湿空気4aを受入れ、前部には前記熱交換器7における導入口7cとの接続口80を設けて受け入れた吸湿空気4aを熱交換器7に送り込むようにしてある。熱交換器7の図2に示す排出口7dは図2に示すように連絡路101をなすダクト103の前端部に接続して、室内空気2との熱交換によって除湿水が分離され再生した再生空気4が再生ファン6によって吸引され、吸湿材1の再生に再度供されるようにしている。
【0055】
本体12の後部上面には図5に示す操作面28と除湿ファン3からの排気口23とを横に並ぶように併設している。排気口23は本体12の上面への矩形な開口を有し、軸64により開閉できるように枢支した風向設定蓋65を設け、操作面28にて設定した風向状態になるように図示しないモータなどのアクチュエータにより駆動するようにしてある。風向設定は例えばほぼ鉛直な全開状態と、この全開状態から図1に実線で示す全閉状態と、これらの間の各中間開き状態と、全閉状態と全開状態との間を連続的に往復する風向連続変更状態とがある。
【0056】
本体12には、さらに、図1、図4〜図6に示すように、本体12の側方から見て貯水タンク9と対角線上の位置となるコーナ部の左右両側にキャスタ33を設けてある。これにより、本体12を左右一対のキャスタ33にて接地して引き回すのに、前記対角線が鉛直となる側に本体12を後ろ側に倒すと、本体12の貯水タンク9を含む重心をキャスタ33上に位置させられるし、貯水タンク9での貯水量の違いでその時々で前記重心の位置が異なっても、本体12の後ろ側への倒し角度を調節することによって重量を前後にバランスさせて難なく移動させられ、同一の居室内は勿論、居室間、居室と風呂場など場所を移して使用するような場合に便利である。風呂場ではそれ自体の除湿、乾燥はもとより、洗濯物の乾燥にも供することができる。
【0057】
なお、本体12の底部には使用状態に接地する座部の1つの例として座脚35を設けてあり、図1に示すようにキャスタ33を接地面36から少し浮かせて本体12を接地するようにしてある。これにより、本体12を使用状態に接地している状態ではキャスタ33は接地せず本体12の接地状態を不安定にするようなことはない。傾斜した接地面36aとの関係で示しているように、本体12はある角度θ、例えば後部の座脚35を基点にほぼ15°後方に傾斜したときに接地し、それ以上の傾斜によって後方の座脚35を接地面36から浮かせて本体12を座脚35の邪魔なしにキャスタ33だけで軽快に引き動かせる。
【0058】
前記キャスタ33を設けるのに併せ、本体12の背面には図1、図2、図4、図5に示すように、上下方向に出し入れできる引き手37を設けてある。図示する例の引き手37は本体12の背部に縦向きに設けた鞘部39に出し入れできるように保持された左右一対の引き棒37aと、これら引き棒37aの上端に取り付けられたグリップ部37bとで構成している。このような引き手37は本体12を前記のように後ろ側に倒して引き回すときの、本体12の支え、角度調節、引き回しのそれぞれに共用して、容易かつ自在に移動できる。なお、貯水タンク9の上部には図示しない起伏できるように枢支した手提げハンドルを設けるのが好適である。
【0059】
除湿ファン3は図1、図2、図15に示すように、仕切り壁75と、この仕切り壁75に当てがって図2、図15に示す螺子122により取り付け、羽根車3cのまわりを覆ったベルマウス3dとでケーシングを構成し、送風口3bが本体12の排気口23に繋がっている。ここで、ベルマウス3dは本体12内の電装部と引き手37を設ける部分とを絶縁性を有して区画する絶縁区画壁を共用しており、引き手37のグリップ部37b、引き棒37aが金属製であっても使用の安全が図れる。また、除湿ファン3のケーシングを形成する一方の部材である仕切り壁75は平坦であるのに対し、ベルマウス3dは羽根車3cのまわりを軸方向片側から覆うカップ形状をなした本体から送風口3bが排気口23近くにまで延びる立体形状を有し、これの側には補強などを目的としてリブを設けず、滑らかな表面形状のものとする。これにより、成形が容易になる。また、本体12の後壁における鞘部39の間は内側に凹陥させたコード収納部313として図示しない電源コードを収納するスペースとすることができる。また、本体12の壁に図示しないボスを設けてカバー壁3cをねじ止めなどすれば、本体12の壁とカバー壁3cとによって引き手37の格納部を形成し、前部の電装側と隔離することができる。
【0060】
なお、水受け8には図12、図13に示すようなフロート式の満水位検出センサ91を、貯水タンク9には図5に破線で示すようなフロート92a、これに対応した本体12側のリードセンサ92bの組合せからなる満水位検出センサ92を設け、少なくともいずれかが所定の満水位に達した場合に除湿機の運転を停止するようにしてある。これに対応して、本体12の段部15における外まわり段部15aの前面に、電源投入ランプ131、水受け満杯ランプ132、貯水タンク満杯ランプ133、排水を促す排水ランプ134などを設け、使用状態が貯水タンク9の前記窪み部13によるスカート壁9cを通して確認できるようにしている。しかし、使用状態の表示の仕方は自由である。さらに、図5、図15、図16に示すように除湿ファン3の本体12における偏った送風口3bおよび排気口23の近傍にできるデッドスペース310を利用して、操作面28に設ける操作回路基板311、電源回路基板312、およびハード回路333を、上下に、あるいは横に並べて設けてあり、図16に示すようにそれぞれを合成樹脂製のボックス334にて仕切ってある。また、本体12の背部壁の中央には引き手37のグリップ部37bの下面中央を下向きに開放するための凹部314を設けてあり、引き手37を引き出しやすくしている。
【0061】
図18の例、図19の例は、それぞれ、中継部10、接続部20、および中継室115以外の部分が、図1〜図17の例と基本的に変わらないので、重複する図示および説明は省略する。以下、図1〜図17の例と共通する部材には同一の符号を付して以下説明する。前記貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い、シールパッキン141を介した突合せにて送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設け、この接続部20の下流側に貯水タンク9へ送られてくる除湿水を一旦受け入れて貯水タンク9内へ出す中継部10を設けてある。
【0062】
このように、貯水ポンプ11から貯水タンク9への送水経路26の途中に貯水タンク9の着脱に伴い送水経路26の接続、接続解除を行う接続部20を設けているので、貯水タンク9の着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部20がシールパッキン141を介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンク9の重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部10は本体12側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま貯水タンク9に送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に密な嵌め合わせがないので貯水タンク9の装着位置の誤差が影響しにくい。従って、貯水タンク9の装着時位置規制を先の例よりも甘くしても問題はなく、その分コストの低減が図れる。
【0063】
図18に示す例では、接続部20は本体12の前記一部上面12aと、貯水タンク9に一体に設けた中継室115内に格納された中継部10の貯水タンク9からの張り出し部10aとの上下方向の対向部間で形成していて、貯水タンク9を本体1に上方から装着したときに、中継部10の張り出し部10aを持った下流側経路26bの下向きに開口した流入口10eと、前記一部上面12aに形成された上流側経路26aの拡径した上端開口部26a1に遊びを持って図示するように嵌まり合った状態で、流入口10eのやや下流側に形成したフランジ10fを利用して装着したシールパッキン141が前記上端開口部26a1に圧着することにより接続状態となる。
【0064】
図19に示す例では、接続部20は本体12の前記一部上面12aと、貯水タンク9に一体に設けた中継室115内に格納された中継部10の貯水タンク9からの張り出し部10aとの上下方向の対向部間で形成していて、貯水タンク9を本体12に上方から装着したときに、中継部10の張り出し部10aを持った下流側経路26bにおいて、その流入口10eが下向きに開口した受圧ヘッド10gと、前記一部上面12aに突出した上流側経路26aの上端部26a2に装着されているシールパッキン141とが圧着することにより接続状態となる。
【0065】
これら図18の例、図19の例における接続部20での圧着力は大きくしても、先の雌雄嵌め合わせの例、のように接続を困難にするようなことがない。従って、貯水タンク9を浮き上がらせなければよい。これを満足するのに、そのような浮きを防止する係止機構を設けてもよいことから、圧着力に制限はない。このため、シール性が高く中継部10は本体12側から貯水タンク9側に除湿水を送水するだけでよいものとなる。従って、図示する場合、必要な経路形態を取るために複数の部材を繋ぎ合わせたものとしてあるだけで、通路断面積は特に変わっていない。
【0066】
なお、図19に示す例では、さらに、中継室115の中央部に貯水タンク9の排出口151を設け、この排出口151に取っ手116と同軸117により互いに連動する蓋152設けてある。これにより、取っ手116を起こすと蓋152が開き、貯水タンク9を取っ手116によって持ち運び排水するとき、蓋152が既に開いているので、そのまま排水できる。貯水タンク9を本体12に装着して使用する状態では取っ手116は格納状態とされるので、蓋152は閉じられ開いたまま使用されるのを防止することができる。蓋152が開いていると貯水が加湿源になる可能性があり好ましくない。また、埃や細菌が混入して繁殖したり腐敗の原因になる。そこで、取っ手116を格納側に蓋152を閉じ側にばねで付勢しておくのが好適である。また、蓋152と排出口151との間はシールパッキン153によってシールするのが好適である。中継部10は排出口151を避けた経路で設けて互いが邪魔し合わないようになっている。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る除湿機の1つの特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0068】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0069】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に設けられた中継部は、貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは低減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても接続部などから漏水するのを防止することができる。
【0070】
本発明に係る除湿機の他の特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0071】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0072】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部の下流側に中継部があって貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す広さを有することから、ここで、送水経路を通じた強制送水の圧力を開放ないしは軽減させるので、送水経路が長く送水圧が高くても、前記貯水タンクの着脱に伴い接続、接続解除を行う接続部に対しては、そこに達する除湿水の圧力を予め開放または低減しているため漏水するのを防止することができる。
【0073】
接続部が、上流側経路と下流側経路とのシールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部である、さらなる構成によれば、
シールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部は、その軸線方向を貯水タンクの着脱方向と一致させ、または平行とすることにより、貯水タンクの着脱に伴って自動的に接続、接続解除となるので、手間がかからず使用に便利である。また、貯水タンクの装着度合に多少があっても、雌雄嵌まり合い部の嵌まり合い代を大きくしておけば接続不足になるようなことを回避することができる。
【0074】
貯水タンクは本体に対し上方から装着し、中継部は貯水タンクに設け、接続部は、中継部の貯水タンクからの張り出し部と、本体の上面との、上下方向の対向部間に設けられている、さらなる構成によれば、
貯水タンクを上方から本体上に装着したり取り外したりできるので、作業がしやすい上に、この着脱によって、貯水タンクに設けた中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間に設けた接続部の離接を図って、接続、接続解除を自動的に行えるので、さらに使用しやすく便利である。また、接続状態の接続部は中継部の張り出し部と、本体の上面との上下方向の対向部間にあって外力を受けにくく、貯水タンクの装着状態で接続を損なわれるようなことがない。
【0075】
中継部が上部に通気部を有している、さらなる構成によれば、
中継部が一旦受け入れた除湿水を溜めながら出すのに、上部の通気部から吸気することによって溜めている除湿水を自然流下させられるので、それ以降の送水経路を配慮するだけで送水圧なしに貯水タンクなどへ送り込める。
【0076】
中継部が貯水タンクへ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口の開口径よりも、貯水タンクへの出口の開口径の方が大きい、さらなる構成によれば、
出口の開口径が流入口または送水口の開口径よりも大きい分だけ、給水タンクへの自然流下を促進して、中継部の除湿水が増量して満杯となりかえって昇圧し漏水の原因となるようなことを防止することができる。
【0077】
本発明に係る除湿機の今1つの特徴によれば、本体側に備えた、吸湿材、除湿ファン、再生ヒータ、再生ファン、熱交換器の組み合わせにより、室内空気を吸湿材にて除湿することを繰り返しながら、室内空気から吸湿して除湿を繰り返す吸湿材につき加熱した空気を通すことによって除湿水を奪い再生を図って前記室内空気に対する吸湿機能を保証しつつ、吸湿材から除湿水を奪った吸湿空気から熱交換器との熱交換によって除湿水を分離することを継続して、圧縮機を用いるタイプのものよりも小型かつ軽量なものにて除湿機能を満足することができる。また、吸湿材を再生した後の吸湿空気から分離した除湿水は、同じく本体側に備えた水受けで受けることにより広域に拡がらせないで貯水ポンプによる貯水タンクへの送り込みと貯水に供して、本体の必要スペースを最小限に抑えて満杯回避により長時間の除湿を可能としながら、分離した除湿水が蒸発、逸散して室内を却って加湿してしまうような不都合を防止することができる。
【0078】
また、貯水タンクは本体の上部にあって、前記のように水受けに集められる除湿水の送り込みを受けて貯水し、これが外観され得るので、ユーザーによって除湿が実感され、評価されやすくする。同時に、貯水タンクに関し排水したり、洗浄などの手入れをしたりするのに、貯水タンクが本体外の上部に位置しているので簡単に取り外して対応することができる。
【0079】
特に、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設けているので、貯水タンクの着脱が強制送水の邪魔にならず簡単に行えるし、この接続部がシールパッキンを介した突合せにて行うものであることにより、貯水タンクの重みやばね付勢などによる十分な突合せ圧を確保しやすく、中継部は本体側から送水されてくる除湿水を受け入れて、溜めることなくそのまま給水タンクに送り込んでも、強制送水による送水圧が原因した漏水が接続部にて生じるのを防止することができる。また、接続に嵌め合わせがないので貯水タンクの装着位置の誤差が影響しにくい。
【0080】
中継部を、貯水タンクの上部に設けた中継室内に設けてある、さらなる構成によれば、中継部が本体側から送水される除湿水を本体の上部に装着した貯水タンクに導く送水経路を構成するのに、貯水タンクの取り扱いによって引っ掛かったり、他と緩衝して外力を受けたりするようなことから保護できるし、そのような送水経路のディテール部分が外観されないし、汚れにくい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除湿機の実施例の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の除湿機の横断面図である。
【図3】図1の除湿機の正面図である。
【図4】図1の除湿機の背面図である。
【図5】図1の除湿機の上面図である。
【図6】図1の除湿機の下面図である。
【図7】図1の除湿機の本体の斜視図である。
【図8】図1の除湿機の貯水タンクの斜視図である。
【図9】図1の除湿機の貯水タンクの角度を変えて見た斜視図である。
【図10】図1の除湿機の貯水タンクの中継室および取っ手を取り外して見た斜視図である。
【図11】図1の除湿機の吸湿材を持った仕切り壁の背面図である。
【図12】図1の除湿機の水受けの断面図である。
【図13】図12の水受けの平面図である。
【図14】図1の除湿機の熱交換器と再生ファンとの連絡路部の断面図である。
【図15】図1の除湿機の除湿ファンを持った仕切り壁の背面図である。
【図16】図1の除湿機の操作面部の断面図である。
【図17】図1の除湿機の主要部を示す断面図である。
【図18】本発明に係る除湿機の他の例を示す主要部の断面図である。
【図19】本発明に係る除湿機の別の例を示す主要部の断面図である。
【符号の説明】
1 吸湿材
2 室内空気
3 除湿ファン
4 再生空気
4a 吸湿空気
5 再生ヒータ
6 再生ファン
7 熱交換器
8 水受け
9 貯水タンク
10 中継部
11 貯水ポンプ
12 本体
20 接続部
26 送水経路
30、141 シールパッキン
Claims (8)
- 繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、
貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを特徴とする除湿機。 - 繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、
貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて溜めながら出す中継部を設けたことを特徴とする除湿機。 - 接続部は、上流側経路と下流側経路とのシールパッキンを介した雌雄嵌まり合い部である請求項2に記載の除湿機。
- 貯水タンクは本体に対し上方から装着し、中継部は貯水タンクに設け、接続部は、中継部の貯水タンクからの張り出し部と、本体の上面との、上下方向の対向部間に設けられている請求項2、3のいずれか1項に記載の除湿機。
- 中継部は上部に通気部を有している請求項2〜4のいずれか1項に記載の除湿機。
- 中継部は貯水タンクへ送られてくる除湿水を受け入れる流入口または送水口の開口径よりも、貯水タンクへの出口の開口径の方が大きい請求項4、5のいずれか1項に記載の除湿機。
- 繰り返し移動する吸湿材と、室内空気を前記吸湿材に通した後に室内に戻して室内の除湿を行う除湿ファンと、空気を加熱して前記吸湿材に通して除湿水を奪い再生させることを繰り返す再生ヒータおよび再生ファンと、前記吸湿材に通され除湿水を奪い再生ヒータ側に戻される途中の吸湿空気を熱交換して除湿水を分離する熱交換器と、熱交換器によって分離した除湿水を受ける水受けと、水受けの除湿水を着脱できる貯水タンクに送り込んで貯水する貯水ポンプとを、本体に備え、
貯水タンクは本体の上部に設け、貯水ポンプから貯水タンクへの送水経路の途中に貯水タンクの着脱に伴い、シールパッキンを介した突合せにて送水経路の接続、接続解除を行う接続部を設け、この接続部の下流側に貯水タンクへ送られてくる除湿水を一旦受け入れて貯水タンク内へ出す中継部を設けたことを特徴とする除湿機。 - 中継部は、貯水タンクの上部に設けた中継室内に設けてある請求項1〜7のいずれか1項に記載の除湿機。
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-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003072468A patent/JP2004278952A/ja active Pending
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