JP2004277926A - 低級アルデヒド類除去用活性炭繊維及び空気浄化用シート - Google Patents

低級アルデヒド類除去用活性炭繊維及び空気浄化用シート Download PDF

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Abstract

【目的】住環境で発生するホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を除去する活性炭繊維シートに関する。
【構成】p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物が担持された活性炭繊維において、p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物のモル比が9.5/0.5〜8.5/1.5であり担持量が10〜40質量%であり、かつ、担持後の活性炭繊維の比表面積が300〜1000m/gであることを特徴とする低級アルデヒド類除去用活性炭繊維。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シックハウス症候群、及び化学薬品過敏症などの原因物質であると考えられているホルムアルデヒド等の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維、及びその活性炭繊維を主成分とする空気浄化用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シックハウス症候群、及び化学薬品過敏症などはマンション、住宅、ビルなどの建材、塗料、接着剤などから発生するホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどのVOC成分が大きな原因と考えられてきた。このホルムアルデヒドの除去を目的として、多孔質体に有機アミン化合物等を添着した低級アルデヒド除去材が知られており、特許文献1や特許文献2には、アミン化合物としてアニリン、トルイジン等を添着した活性炭が開示されている。しかし、これらのアミン化合物は本来劇薬であり、人のいる空間の空気浄化に用いるには安全や衛生上好ましくなく、また、満足のいく除去効果を示すものでもなかった。
【0003】
また、特許文献3には、セピオライト、活性炭等の多孔性担体に、芳香族アミノ酸化合物又は芳香族アミノ酸化合物の塩を担持した低級アルデヒド類の除去剤が提案されている。低級アルデヒド類を効率的に除去するためには、薬剤の担持量と薬剤担持後の多孔性担体の残存比表面積が重要なフアクターとなる。すなわち、多孔性担体,例えば活性炭の物理的な吸引力により引き寄せられた低級アルデヒド類は、担持された薬剤と素早く反応することにより、除去が可能となるのである。しかしながら、上記公報には、多孔性担体への薬剤の担持量と薬剤担持後の多孔性担体の残存比表面積との関係が何ら記載されておらず、そのため、単に薬剤の担持量を増加させても、低級アルデヒドの除去能力が低いという欠点があった。
【0004】
その点を解決するために特許文献4には、多孔性担体への薬剤の担持量と薬剤担持後の多孔性担体の残存比表面積との関係から最適な薬剤の添着量を開示した報告例がある。しかしながら、低級アルデヒドの除去能力が低いという欠点は、解消されていなかった。
【0005】
【特許文献1】
特公昭60−54095号公報
【特許文献2】
特開平7−80292号公報
【特許文献3】
特公平4−39368号公報
【特許文献4】
特開2002−219163号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、低級アルデヒド類の除去量が大きく、かつ、除去速度の速い低級アルデヒド類除去用活性炭繊維と、その活性炭繊維を主成分とする空気浄化用シートを提供することを技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の薬剤を特定量担持させ、特定の比表面積を残存させた活性炭繊維は、低級アルデヒド類の除去量が多く、かつ、除去速度が速いことを見出して本発明に到達した。すなわち、本発明は、次の構成をその要旨とするものである。
(1) p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物が担持された活性炭繊維において、p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物のモル比が9.5/0.5〜8.5/1.5であり、両者トータルの担持量が10〜40質量%であり、かつ、担持後の活性炭繊維の比表面積が300〜1000m/gであることを特徴とする低級アルデヒド類除去用活性炭繊維。
(2) 上記(1) 記載の活性炭繊維が47〜53wt%、残りがポリエステル系バインダー繊維であり目付が55〜65g/m2であることを特徴とする空気浄化用シート。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維は、活性炭繊維を基材とし、p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物を担持させたものである。活性炭繊維は、通常の粒状活性炭に比べるとその外表面積、比表面積共に大きいので、空間中に存在するガス成分との接触効率が高く、吸着速度を速めることができる。
【0009】
本発明では、活性炭繊維にp−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物を担持させることにより、低級アルデヒド類除去能を付与するが、その担持量は低級アルデヒド類除去用活性炭繊維全体の10〜40質量%、好ましくは15〜35質量%となる量であることが必要である。
【0010】
p−アミノ安息香酸以外の芳香族アミノ酸化合物としては、アミノアセトアニリド、アミノサリチル酸及びそれらのエチル、メチルエステル等のエステル化合物、アミノスルフアニル酸、Na、K塩等が挙げられるが、アミノスルファニル酸が好ましい。反応機構として、その2種類の芳香族アミノ化合物のアミノ基と低級アルデヒド類が脱水反応し、シッフ塩基を形成して低級アルデヒド類を固定化する。2種類の芳香族アミノ酸を使用することにより詳しい反応機構はわからないが、低級アルデヒド類を固定化する反応がP−アミノ安息香酸だけの時に比べ、迅速に起こると考えている。これらの芳香族アミノ酸化合物は活性炭繊維に吸着されていると、化学的に安定になり、活性炭繊維の分子の吸着力と2種類の芳香族アミノ酸化合物の化学反応の相乗効果で低級アルデヒド類の除去量が向上するものと推定される。
【0011】
本発明では、担持するp−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物のモル比が9.5/0.5〜8.5/1.5、担持量を10〜40質量%とすることで十分な低級アルデヒドの除去量を確保できる。p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物のモル比が9.5/0.5〜8.5/1.5の範囲をはずれる場合、および芳香族アミノ酸化合物全体量が10質量%より少ないと低級アルデヒドの除去量が少なくなり、40質量%より多くなると担持後の活性炭繊維の比表面積が小さくなりすぎ、活性炭繊維の吸着力が弱まることで低級アルデヒドの除去量が逆に下がり、除去速度も低下する。
【0012】
さらに、p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物を担持させた後の活性炭繊維の比表面積も重要である。芳香族アミノ酸化合物と低級アルデヒド類が反応することで低級アルデヒド類が除去されるが、その前に活性炭繊維が低級アルデヒド類を吸着し、活性炭繊維の細孔内にある芳香族アミノ酸化合物のところまで導かなければ芳香族アミノ酸化合物との反応は起こらない。活性炭繊維の細孔が埋まってしまうほどの担持は、低級アルデヒド類の除去量、除去速度を下げてしまうどころか、全く除去できなくなることさえある。
【0013】
したがって、本発明では、担持後の活性炭繊維の比表面積が300〜1000m/g、好ましくは350〜800m/gであることが必要である。この比表面積が300m/g未満では、活性炭繊維による低級アルデヒド類の吸着が起こり難くなり、1000m/gを超えると、芳香族アミノ酸化合物の担持量を満足することが困難となる。
【0014】
低級アルデヒド類の除去量を高めることは、2種類の芳香族アミノ酸化合物の担持量を増加させればある程度可能となるが、いかに除去量が高くても空気浄化用シートとして用いるためには、除去速度が速くなければ実用には至らない。本発明では、除去速度を速くするために比表面積の高い活性炭繊維を使用し、担持後の比表面積を高くすることで、活性炭繊維の持つ速い物理吸着能力をそのまま保存させ、活性炭繊維の細孔内にある芳香族アミノ酸化合物のところまで低級アルデヒド類を素早く導き、2種類の芳香族アミノ酸化合物を前記比率で担持させることでその反応速度を速め、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の低級アルデヒド類の除去速度を非常に速くすることが可能となる。さらに、担持後の活性炭繊維の比表面積が300〜1000m/gであることから、物理吸着能も十分に有しており、トルエン、キシレン等の炭化水素や酢酸等のガスの吸着量も高い。
【0015】
本発明において、活性炭繊維に担持されている芳香族アミノ酸化合物の担持量は、有機元素分析により測定するものである。すなわち、担持された活性炭繊維そのものを有機元素分析することで、活性炭繊維中に存在する窒素を定量し、窒素の割合から芳香族アミノ酸化合物の量を算出することで、芳香族アミノ酸化合物の担持量が求められる。
【0016】
次に、本発明の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維の製法例について説明する。前記のように、2種類の芳香族アミノ酸化合物を所定量担持した後の活性炭繊維の比表面積を300〜1000m/gとするためには、比表面積が700m/g以上の活性炭繊維に担持させることが好ましい。担持前の活性炭繊維の比表面積が700m/gより小さいと、担持後の比表面積を300m/g以上とするには担持量が少なくなりすぎ、低級アルデヒド類の除去量や除去速度が低下する。
【0017】
本発明では、活性炭繊維の比表面積に応じて、担持後の比表面積が300〜1000m/g残るように、好ましくは350〜800m/gの比表面積が残るように芳香族アミノ酸化合物を10〜40質量%から選択して担持させることで、低級アルデヒド類に対して非常に優れた除去速度と大きい除去量を有する本発明の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維を得ることができる。
【0018】
次に、本発明の空気浄化用シートについて説明する。本発明の空気浄化用シートは、前記した芳香族アミノ酸化合物を担持した低級アルデヒド類除去用活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維を主成分とし、ポリエステル系バインダー繊維の融着又は軟化により所定の形態を保持したシートであり、前記活性炭繊維の含有率が47〜53wt%、残りがポリエステル系バインダー繊維であり目付が55〜65g/m2を占めているものである。空気浄化用シート中の活性炭繊維の含有量が47wt%未満、目付が55g/m2未満であると除去量、除去率ともに低下する。また、活性炭繊維の含有率が53wt%、目付が65g/m2を越えるとシートをはさみなどでカットしたときに炭塵がでる虞があり好ましくない。
【0019】
活性炭繊維とともに本発明の低級アルデヒド吸着用活性炭繊維シートを構成するポリエステル系バインダー繊維は、接触している活性炭繊維を接触点においてのみ、重合体の溶融又は軟化により接着することができる。ポリエステル系バインダー繊維の構成は、単一成分、複数成分からなる複合繊維のいずれでもよいが、鞘成分に低融点重合体を、芯成分に高融点重合体を配した芯鞘複合繊維の場合、鞘成分は熱融着による繊維間の接着を行うが、芯成分は付与された熱量により熱的劣化や不定型化することがないので、空気浄化用シートを構成する繊維の一つとなり、シートの機械的性能を向上させることから特に好ましい。
【0020】
また、ポリエステル系バインダー繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリ乳酸等の生分解性高分子であるポリエステル系重合体や、これら重合体のブレンド物や、これら重合体同士の共重合体からなるものも含まれる。さらに、本発明の効果を阻害しない範囲で、艶消し剤、顔料、防炎剤、難燃剤、消泡剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの任意の添加剤が添加されていてもよい。
【0021】
本発明の空気浄化用シートは、前記のように低級アルデヒド類除去用活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維を主成分とするものであるが、低級アルデヒド類除去用活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維のみで構成してもよく、あるいは本発明の効果を損なわない範囲で他の繊維やパルプ等を含有させてもよい。
【0022】
次に、本発明の空気浄化用シートの製法例について説明する。まず、前記した低級アルデヒド類除去用活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維を所定の重量比にて混綿した後、ランダムカード、パラレルカード等のカード機を用い、活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維からなる不織ウェブを形成する。なおこの際、目付に応じてクロスラッパー等により不織ウェブをクロスラップさせ、ニードルパンチ装置により機械的に繊維の三次元交絡を生じさせて一体化した不織ウェブを形成する方法も採用することができる。
【0023】
このようにして形成した活性炭繊維からなる不織ウェブを、ポリエステル系バインダー繊維の融点又は軟化点温度以上、(融点又は軟化点+40)℃未満の温度に設定した乾燥機中を通過させることで、活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維との間に熱融着又は軟化による繊維間固定を生じさせてシート化することにより、目的とする空気浄化用シートを得る。その際、カレンダーロールでシートの厚みを調整することもできる。
【0024】
このようにして得られた空気浄化用シートを空気浄化用として用いる際には、施工後のマンション、住宅などの床に敷設したり、壁に掛けることにより建材、塗料、接着剤などから発生するホルムアルデヒド、トルエンなどのVOC成分を除去できる。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例における各物性値は、次の方法で測定した。
(1) 単位質量当たりのホルムアルデヒド吸着量試料を、ホルムアルデヒド濃度100ppm、ガス容量3Lのテドラーバック中に24時間静置し、24時間後のホルムアルデヒド濃度を測定し、測定した値から単位質量当たりのホルムアルデヒド吸着量を求めた。
(2) ホルムアルデヒドの吸着速度ホルムアルデヒド濃度20ppm、ガス容量20Lのテドラーバック内のガスを、ポンプを使い、7L/分のガス流量で試料を入れたガラスカラム中を通過させ、出てきたガスをもう一度テドラーバック内に戻す循環通気を行い、ホルムアルデヒドの減衰濃度を測定して、測定した値から単位時間当たりのホルムアルデヒド吸着量を求めた。上記(1)(2)において、ホルムアルデヒド濃度は、FIDガス検出器を備えたYanaco製G3810ガスクロマトグラフィを用いて測定した。
(3) 比表面積カンターソーブ社製オートシックス自動ガス吸着装置を用い、低温窒素吸着法でBET多点法による相対圧0.3で測定した。
【0026】
実施例1
比表面積1200m/gの活性炭繊維にp−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=9/1(モル比)を浸漬法で21質量%担持させ、担持後の活性炭繊維の比表面積を800m/gとした低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Aを作製した。この試料を用い、単位質量当たりのホルムアルデヒド吸着量、ホルムアルデヒドの吸着速度を測定した。
【0027】
実施例2
実施例1と同じ活性炭繊維を用い、同様の方法でp−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=9/1(モル比)の担持量を27質量%とし、担持後の活性炭繊維の比表面積を700m/gとした以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、各物性値を測定した。
【0028】
実施例3
比表面積1700m/gの活性炭繊維を用い、p−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=9/1(モル比)の担持量を34質量%、担持後の活性炭繊維の比表面積を850m/gとした以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、各物性値を測定した。
【0029】
実施例4
実施例1で作製した低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Aと、芯成分がポリエチレンテレフタレート、鞘成分がイソフタル酸共重合ポリエステル(ユニチカ社製 メルティー 4080 融点:80℃)からなるポリエステル系バインダー繊維とをパラレルカードを用いて質量比(A:B)が50/50となる不織ウェブを形成した後、クロスラッパーにより不織ウェブをクロスラップさせ、ニードルパンチ装置により機械的に繊維の三次元交絡を生じさせて一体化した不織ウェブを作成した。さらに、この不織ウェブを、(鞘成分の融点+30)℃の温度で乾燥機中を通過させ、活性炭繊維とポリエステル系バインダー繊維とを熱融着による繊維間固定を生じさせて目付60g/m の空気浄化用シートとし、このシートの各物性値を測定した。実施例1〜4で得られた評価結果を表1に示す。
【0030】
比較例1
実施例1と同じ活性炭繊維を用い、同様の方法でp−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=7/3(モル比)の担持量を27質量%とし、担持後の活性炭繊維の比表面積を700m/gとした以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、各物性値を測定した。評価結果を表1に示す。
【0031】
比較例2
実施例1と同じ活性炭繊維を用い、同様の方法でp−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=9/1(モル比)を5質量%となる量担持させ、担持後の活性炭繊維の比表面積を1050m/gとした試料を作製し、各物性値を測定した。評価結果を表1に示す。
【0032】
比較例3
実施例1と同じ活性炭繊維を用い、同様の方法でp−アミノ安息香酸/アミノスルファニル酸=9/1(モル比)の担持量を50質量%とし、担持後の活性炭繊維の比表面積を200m/gとした以外は、実施例1と同様にして試料を作製し、各物性値を測定した。評価結果を表1に示す。
【0033】
比較例4
比表面積1200m/gの活性炭繊維にp−アミノ安息香酸を浸漬法で21質量%担持させ、担持後の活性炭繊維の比表面積を800m/gとした低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Bを作製した。この試料を用い、単位質量当たりのホルムアルデヒド吸着量、ホルムアルデヒドの吸着速度を測定した。
【0034】
比較例5
実施例4と同様の方法で低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Aと、ポリエステル系バインダー繊維とをパラレルカードを用いて質量比(A:B)が70/30となる目付60g/m の空気浄化用シートを作製した。このシートをはさみでカットしたところ、炭塵が多く出て作業環境が悪化した。
【0035】
比較例6
実施例4と同様の方法で低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Aと、ポリエステル系バインダー繊維とをパラレルカードを用いて質量比(A:B)が50/50となる目付45g/m の空気浄化用シートを作製した。このシートの各物性値を測定した。評価結果を表1に示す。
【0036】
比較例7
実施例4と同様の方法で低級アルデヒド類除去用活性炭繊維Aと、ポリエステル系バインダー繊維とをパラレルカードを用いて質量比(A:B)が50/50となる目付75g/m の空気浄化用シートを作製した。このシートをこのシートをはさみでカットしたところ、炭塵が多く出て作業環境が悪化した。
【0037】
実施例5
実施例4の空気浄化用シートを用い、トルエンの吸着能力を評価した。測定は、トルエン濃度100ppm、ガス容量3Lのテドラーバック中に試料を24時間静置、24時間後のトルエン濃度を北川式ガス検知管で測定し、測定値から単位質量当たりの酢酸トルエン吸着量を求めた。また、吸着速度は、トルエン濃度50ppm、ガス容量20Lのテドラーバック内のガスを、ポンプを使い、7L/分のガス流量で試料を入れたガラスカラム中を通過させ、出てきたガスをもう一度テドラーバック内に戻す循環通気を行い、トルエンの減衰濃度を測定し、測定した値から単位時間当たりの酢酸吸着量を求めた。得られた結果を表2に示すが、トルエンに対して良好な吸着能力と吸着速度を有していた。
【0038】
【表1】
Figure 2004277926
【0039】
【表2】
Figure 2004277926
【0040】
表1、2から明らかなように、実施例1〜3で得られた低級アルデヒド類除去用活性炭繊維や、実施例4で得られた空気浄化用シートは、ホルムアルデヒドの吸着量が高く、かつ吸着速度も速く優れている。これに対して、比較例1〜5のものは、ホルムアルデヒドの吸着量、吸着速度とも性能が悪く、低級アルデヒド類の除去用素材としては劣るものであった。また、実施例5からわかるように本発明空気浄化シートは、トルエンの吸着性能にも優れている。
【0041】
【発明の効果】
本発明の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維は、ホルムアルデヒド等の除去量が高く、かつ、その除去速度も速いものである。そのため、本発明の低級アルデヒド類除去用活性炭繊維を主成分とする本発明の空気浄化用シートは、シックハウス症候群、化学物質過敏症対策用シートとして室内用、車載用を問わず、好適なものである。

Claims (2)

  1. p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物が担持された活性炭繊維において、p−アミノ安息香酸と他の芳香族アミノ酸化合物のモル比が9.5/0.5〜8.5/1.5であり担持量が10〜40質量%であり、かつ、担持後の活性炭繊維の比表面積が300〜1000m/gであることを特徴とする低級アルデヒド類除去用活性炭繊維。
  2. 請求項1記載の活性炭繊維が47〜53wt%、残りがポリエステル系バインダー繊維であり目付が55〜65g/m2であることを特徴とする空気浄化用シート。
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