JP2004276658A - 農用車輌における弾性履帯を装備せる走行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】石の噛み込みによる駆動輪のゴムクローラからの脱輪を防ぐために駆動輪とそれの手前の転輪との間に配位してフレームに固定装設する石排除器を、それの前端部による石の排除が確実に行われるようにしながら、その前端部によりゴムクローラの接地側の内面に生ずる損傷の防止が適確に行われるようにする。
【解決手段】無限軌道履帯をゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯5とした車輌の走行装置において、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に配設して、弾性履帯5の内面側に形成せる駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6の前端側を、転輪3の支軸30の下方位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3aと外転輪3aとの対向間隔内において該転輪3の軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、弾性履帯5の内面の軌道路uの底面に近接するよう配位せしめる。
【選択図】 図3
【解決手段】無限軌道履帯をゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯5とした車輌の走行装置において、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に配設して、弾性履帯5の内面側に形成せる駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6の前端側を、転輪3の支軸30の下方位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3aと外転輪3aとの対向間隔内において該転輪3の軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、弾性履帯5の内面の軌道路uの底面に近接するよう配位せしめる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ゴム材等の弾性の無限軌道履帯を履いた走行装置により走行して、運搬車等に用いる農用車輌における走行装置についての改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体の走行装置に装備せしめる無限軌道履帯を、ゴムクローラと呼ばれるゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯とした車輌の走行装置は、通常、図1および図2にあるよう車体aの底部側の左右の両側に配設した左右に一対の前後方向のフレーム1・1の、それぞれの外面側で、前端部(図において右端部)と中間部と後端部とに、従動輪2の支軸20と転輪3の支軸30と駆動輪4の支軸40とを、それぞれ外側に向け突出するように支架し、これら支軸20・30・40に、後端側の支軸40にあっては、車体aに装架するエンジン(図示省略)の出力軸と伝導機構(図示省略)を介し伝導して駆動される駆動輪4を装着し、前端側の支軸20には、従動輪2を回転自在に装着し、中間部の支軸30には転輪3を回転自在に装着しておき、これら駆動輪4と従動輪2と転輪3との外周側にゴム材等で成形したゴムクローラと呼ばれる弾性履帯5を巻き掛け、その弾性履帯5の内面側に、長手方向に所定の間隔をおいて鋸歯状に並列させて設けた2条の案内突起50…の条列の間に形成される断面U字状の軌道路uに、駆動輪4の輪周部を嵌め、並列する案内突起50の条列の案内突起50と案内突起50との間隔を、駆動輪4の左右の両側面に突起状に設けた係合歯41…に噛み合わせ、従動輪2および転輪3の周面を、2条に並列する前記案内突起50…の条列を跨ぐようにそれら案内突起50…の条列に嵌め合わせることで、この弾性履帯5を装着する。
【0003】
そして、弾性履帯5の内周に形成した軌道路uの、駆動輪4と転輪3との間における弾性履帯5の接地回動側の内面側に位置する部位には、この案内突起50の条列間に形成する駆動輪4の軌道路u内に嵌入する石類を、駆動輪4の手前においてその軌道路u内から排除して、駆動輪4の弾性履帯5からの脱輪を防止するための石類の排除器6を配設し、これを、前述のフレーム1の外面側に設けた取付金具7に支持させることで構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の弾性履帯5を装備する走行装置で走行させる農用車輌には、駆動輪4の弾性履帯5からの脱輪を防ぐために、駆動輪4の前方に配位して、2条に並列する案内突起50の条列の間に形成する軌道路uから石類を排除するように設ける石排除器6に起因して発生する問題がある。
【0005】
その1つは、石排除器6は、案内突起50の条列間に形成する駆動輪4の軌道路u内に入り込んでくる石の弾き出しを確実にするために、実質的に石の排除を行うその石排除器6の、前端部60を出来るだけ弾性履帯5の接地側の内面側において、軌道路uの底面に近づけるようにすることが有効であるが、そのようにすると、弾性履帯5が石等の路面から突出する障害物に乗り上がったときにその弾性履帯自体の弾性により変形してくることで、この障害物により押し上げられて変形してきた軌道路uの底面が、石排除器6の前端部60に喰い込むようになって、弾性履帯5に破損・損傷を生ぜしめるようになり、この前端部60の弾性履帯5に対する喰い込みを避けるため、通常行われている図1にあるよう、側面視において、それの前端部60を浮き上がらせたそり状に形成すると、小径の石が石排除器6の下面側に入り込んで、排除されないようになり、軌道路u内に噛み込んだ石による駆動輪4の脱輪を完全に防ぎ得ないようになっていることである。
【0006】
また、この石の排除器6は、2条の案内突起50の条列の間に形成した駆動輪4の軌道路u内に嵌入した石類を、前端部60で弾き出すだけでなく、石をはじき出した軌道路u内に新たな石が飛び込んでくるのを防止する役割をもたせている。
【0007】
石をはじき出した軌道路uが、駆動輪4の手前までくる間に、その軌道路u内に新たな石が飛び込んでくれば、駆動輪4に石の噛み込みが生ずるようになるからである。
【0008】
このことから、この石排除器6は、図1にあるように、駆動輪4と転輪3との間において、軌道路u内に嵌入して駆動輪4に向かう石類をその軌道路u内からはじきだすよう作用させる前端部60を、駆動輪4と転輪3との間の前端側に位置させ、その前端部60から駆動輪4の手前までの間においては、石をはじき出した軌道路u内に再び石が飛び込むのを防ぐために、その軌道路u内に嵌入する断面形状をもって、転輪3と駆動輪4との間の距離に略対応する長さに連続する棒状乃至横木状に形成して、これを、フレーム1に設けた取付金具7に取り付け支持せしめ、転輪3と駆動輪4との間における弾性履帯5内面の軌道路u内に嵌挿して、その軌道路uを埋めそこに石が飛び込まないようにしている。
【0009】
このため、弾性履体5は、転輪3から駆動輪4に至る間においては、転輪3と石排除器6と駆動輪4とにより接地側の上面が押さえられることで、ゴム材等の弾性材の弾性による屈曲変形がなく、殆ど剛体となることにより、石塊・木材・隆起部等の障害物に乗り上がったときに、車体の重心が障害物を越えるまでは車体の前端側を大きく浮き上がらせ、車体の重心が障害物を越したところで、浮き上がっていた車体の前端側が急激に下降するようになり、車体の前後の端部の上下の揺動が激しく、運転操作をむずかしくしている問題を生ぜしめている。
【0010】
本発明は、従前のゴムクローラ(弾性履帯)を履いた走行装置により走行する農用車輌に生じている上述の問題を解消せしめるためになされたものであって、石の噛み込みによる駆動輪のゴムクローラからの脱輪を防ぐために駆動輪とそれの手前の転輪との間に配位してフレームに固定装設する石排除器を、それの前端部による石の排除が確実に行われるようにしながら、その前端部によりゴムクローラの接地側の内面に生ずる損傷の防止が適確に行われるようにすることと、障害物を乗り越えるときの車体の前端側が上昇した状態から水平に復元する作動が緩やかに行えるようにすることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明においては、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に配設して、弾性履帯5の内面側に形成する駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6の前端側を、転輪3の支軸30の下方位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの対向間隔内において軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、軌道路uの底面に近接するよう配位せしめる手段を提起するものである。
【0012】
この手段によれば、弾性履帯5の内面側の駆動輪4の軌道路u内に嵌入してくる石をはじき出す石排除器6の前端部60が、弾性履帯5に対し、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの踏面圧により押さえ付けられて、変形が阻止される部位に位置することで、この実質的に石をはじき出す石排除器6の前端部60を、弾性履帯5の内面側の軌道路uの底面に近接する位置を占めるように配位せしめて、小さい石のはじき出しまでが確実に行われるようにしながら、この前端部60が弾性履帯5の内面側に喰い込んで損傷を生ぜしめることがないようになる。
【0013】
また、このように配設する石排除器6には、それの前後の中間部で、車体aの重心を通る鉛直方向の仮想線よりも幾分後方に偏位した転輪3の後方に位置する部位に、上方に屈曲したのち下方に屈曲する上向きの弧状の屈曲部yを形成して、弾性履帯5が障害物に乗り上がって、その障害物がこの屈曲部yの下方に位置してきたときに、その障害物によるその部位の弾性履帯5の弾性変形を許容せしめるようにしておく手段を提起するものである。
【0014】
この手段によれば、車体aの進行により弾性履帯5が障害物に乗り上がり、それにより、車体aが前端側を上方に浮き上がらせた姿勢となって進行するようになり、引き続いての進行で、車体aの重心が障害物の上方位置を占めるまで進み、さらに進行して車体aの重心が障害物を越え、浮き上がっていた車体aの前端側が下降してくる状態になったとき、障害物が石排除器6に形設した山形の屈曲部yの下方に位置してくることで、弾性履帯5がこの屈曲部yの下方において屈曲変形してくることにより、車体aの前端側の下降が行われるようになることで、前端側を浮き上がらせた車体aが水平な姿勢に復元してくる作動を著しく緩やかにし、浮き上がった前端側が急激に下降することによる車体aの操縦性の困難さを解消し得るようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の態様を、図面に随い実施例について具体的に説明する。
図3は本発明手段を実施せる農用車輌Aの側面図、図4は同上の縦断した後面図、図5は同上の横断平面図であり、これら図において、aは車体、bはその車体aの底部の左右の両側に装架した弾性履帯の無限軌道帯を装備せる走行装置を示す。
【0016】
車体aは、図示する例のものにあっては、上面を荷台に形成して、その荷台に載架する荷を運搬する運搬車の形態に構成してあるが、通常の車輌のシャーシのように構成してよく適宜の形状でよい。
【0017】
走行装置bは、駆動輪4と従動輪2とに、ゴム材等からなる弾性履帯5をエンドレスに巻き掛け、その弾性履帯5の接地側の長手方向の中間部を転輪3により支承させる通常の形態のものに構成してよい。
【0018】
図示する例においては、駆動輪4・従動輪2・転輪3は、車体aの底部の左右の両側に左右に一対に並列するように設けた前後方向に長いフレーム1・1のそれぞれの後端側(図4・図6において左端側)と前端側と中間部とに、外側に向けてそれぞれ突出するように駆動輪4の支軸40と従動輪2の支軸20と転輪3の支軸30とを支架して、これら支軸40・20・30にそれぞれ装着せしめている。
【0019】
これら駆動輪4・従動輪2・転輪3に巻き掛ける弾性履帯5は、ゴム材により成形したゴムクローラと呼ばれる通常のもので、内面側の中央に寄る部位には、側面視において、ギヤの歯状に突出する多数の案内突起50…が、2条に並列する条列状に形成してあり、その2条の案内突起50…の条列の間隔は、前後方向視において略U字状の断面形状をなすチャンネル状の軌道路uに形成してある。
【0020】
そして、このように成形した弾性履帯5は、駆動輪4・従動輪2・転輪3の外周側に巻き掛けるが、そのとき、駆動輪4に対しては、該弾性履体5の内面側に形成した2条に並列する案内突起50…の間隔内に形成される断面U字状の軌道路uに、駆動輪4の転周部を嵌入させて、この軌道路u内を駆動輪4が回転して走行していくようにし、かつ、その駆動輪4の転周部の左右の両側面に突設した係合歯41を、2条に並列する案内突起50…の条列の案内突起50と案内突起50とのピッチ間隔内に噛み込ませて、軌道路u内を回転する駆動輪4に対し回転方向に係合させ、従動輪2および転輪3に対しては、それらを形成する左右に一対の外転輪3a・3aが、2条に並列する案内突起50の条列を跨いで、その並列する案内突起50の条列の左右の外側において、弾性履帯5の内面側の平滑面を回転して走行していくように装着する。
【0021】
このように装着した弾性履帯5の軌道路uを回転・走行する駆動輪4が、軌道路uに嵌入した石により脱輪するのを防ぐために、軌道路uに嵌入してきた石を軌道路uの外にはじき出すように設ける石排除器6は、金属材により、断面を、弾性履帯5の内面側に形成してある軌道路uに嵌入させることで その軌道路u内を塞ぐようになる形状とし、その断面形状をもって弾性履帯5の長手方向に連続するように形成し、これを、ブラケット6aに支持せしめて、駆動輪4とそれの前方に位置する転輪3との間に配位し、車体aに設けたフレーム1に、取付金具7を介して取り付け支持せしめて、弾性履帯5の内面の軌道路u内に位置させ、これにより、駆動輪4が回転して走行していく軌道路u内に嵌入している石を、駆動輪4の手前で軌道路uから排除するようにすることについては、従前手段のものと同様に構成する。
【0022】
しかし、この石排除器6の実質的に軌道路から石をはじき出すように作用する前端部60は、図3および図5にあるよう、転輪3の軸心の略下方に位置するようにする。
【0023】
このため、取付金具7に組み付けるブラケット6aに支持せしめた石排除器6は、それの前端側を、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの間隔内に位置する支軸30と嵌合する転輪3のボス部31の下方にもぐり込ませるように前方に延出せしめ、その延出部の前端をもって、石の排除を行なう前端部60に形成し、かつ、この前端部60を、図3にあるように、軌道路uの底面に極く近接させ、軌道路u内に嵌入した石が小径のものでも、この前端部60により軌道路uの外にはじき出していけるようにしている。
【0024】
この石排除器6の前端部60を配位せしめる転輪の軸心の略下方位置は、弾性履帯5が障害物に乗り上がって、その障害物により弾性履帯5の接地側に弾性変形が生ずるようになったとき、弾性履帯5の接地側を上から踏圧して押さえ込み、弾性変形を阻止するように作用する転輪3の外転輪3a・3aの踏圧位置を指すものであり、転輪3の軸心を通る鉛直線上に位置する部位を指すものではない。
【0025】
そして、このように転輪3の軸心の略下方に前端部60を配位した石排除器6は、それの前端部60から弾性履帯5の内面の軌道路u内に嵌入させている主体部に至る間の途中で、転輪3に近い部位に、上方に屈曲した後下方に屈曲する側面視において上向きの弧状の屈曲部yを形設しておく。この屈曲部yは、石排除器6による弾性履帯5の内面側からの押圧を解放して、弾性履帯5の屈曲変形を許容するためのもので、弾性履帯5が障害物に乗り上がって走行するときに、車体aの重心位置がその障害物を越して、浮き上がっていた車体aの前端側が下降し出す位置を選定して設定する。
【0026】
図示する例は、車体aの重心を通る仮想線が、図3において符号wに示す位置にあるとしている場合であり、このため、石排除器6は、弾性履体5の内面の軌道路uの底面に接近させている前端部60の後方部分から転輪3の外転輪3aの外周面に沿い上方に屈曲させ、転輪3の少し後方位置において最も高くなり、そこから下降側に屈曲して、軌道路u内に嵌入する後端側に連続していく上向きの弧状の屈曲部yに形成している。
【0027】
この石排除器6の後端側は、駆動輪4に近接する後端側に、上向きにそり返る屈曲部を形成しているが、弾性履帯5を逆転させたときの喰い込みを避けるためのものであり、省略してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明手段は、弾性履帯5の内面側に形成された駆動輪4の軌道路u内に、石が飛び込んで駆動輪4を脱輪させるのを防止するための石排除器6の、軌道路u内から石をはじき出す作用を行う前端部60を、弾性履帯5が障害物に乗り上がったときに、弾性変形が抑えられるよう転輪3の外転輪3a・3aにより踏圧される部位となる転輪3の軸心の略下方に配位して、軌道路uの底面に近接させているのだから、障害物に乗り上がることによる弾性履帯5の変形によって石排除器6の前端部60に弾性履帯5が喰い込んで損傷を生ずるようになるのを有効に防止して、小さい石まで軌道路uから排除できるようになる。
【0029】
また、石排除器6を、そり状に形成して、軌道路u内に嵌入させるときに、そのそり状の石排除器6の前後の中間部で、障害物に乗り上がった弾性履帯5がその障害物に対して車体aの重心が少し越えたときに、その障害物と対応している部位に、上方に屈曲して弾性履帯5の内面側から離れる屈曲部yを設ける手段にあっては、障害物に乗り上がって浮き上がった車体aの前端側の下降復元の作動を、弾性履帯5の屈曲変形により柔らげ、急激な下降によるショックをなくして、操縦性を良くする。
【図面の簡単な説明】
【図1】従前の農用車輌の弾性履帯を装備せる走行装置の側面図である。
【図2】同上の縦断した後面図である。
【図3】本発明を実施せる農用車輌の側面図である。
【図4】同上の縦断した後面図である。
【図5】同上の横断した平面図である。
【符号の説明】
A…農用車輌、a…車体、b…走行装置、u…軌道路、w…仮想鉛直線、y…屈曲部、1…フレーム、2…従動輪、20…支軸、3…転輪、3a…外転輪、30…支軸、31…ボス部、4…駆動輪、40…支軸、41…係合歯、5…弾性履帯、50…案内突起、6…石排除器、6a…ブラケット、60…前端部、7…取付金具。
【発明が属する技術分野】
本発明は、ゴム材等の弾性の無限軌道履帯を履いた走行装置により走行して、運搬車等に用いる農用車輌における走行装置についての改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体の走行装置に装備せしめる無限軌道履帯を、ゴムクローラと呼ばれるゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯とした車輌の走行装置は、通常、図1および図2にあるよう車体aの底部側の左右の両側に配設した左右に一対の前後方向のフレーム1・1の、それぞれの外面側で、前端部(図において右端部)と中間部と後端部とに、従動輪2の支軸20と転輪3の支軸30と駆動輪4の支軸40とを、それぞれ外側に向け突出するように支架し、これら支軸20・30・40に、後端側の支軸40にあっては、車体aに装架するエンジン(図示省略)の出力軸と伝導機構(図示省略)を介し伝導して駆動される駆動輪4を装着し、前端側の支軸20には、従動輪2を回転自在に装着し、中間部の支軸30には転輪3を回転自在に装着しておき、これら駆動輪4と従動輪2と転輪3との外周側にゴム材等で成形したゴムクローラと呼ばれる弾性履帯5を巻き掛け、その弾性履帯5の内面側に、長手方向に所定の間隔をおいて鋸歯状に並列させて設けた2条の案内突起50…の条列の間に形成される断面U字状の軌道路uに、駆動輪4の輪周部を嵌め、並列する案内突起50の条列の案内突起50と案内突起50との間隔を、駆動輪4の左右の両側面に突起状に設けた係合歯41…に噛み合わせ、従動輪2および転輪3の周面を、2条に並列する前記案内突起50…の条列を跨ぐようにそれら案内突起50…の条列に嵌め合わせることで、この弾性履帯5を装着する。
【0003】
そして、弾性履帯5の内周に形成した軌道路uの、駆動輪4と転輪3との間における弾性履帯5の接地回動側の内面側に位置する部位には、この案内突起50の条列間に形成する駆動輪4の軌道路u内に嵌入する石類を、駆動輪4の手前においてその軌道路u内から排除して、駆動輪4の弾性履帯5からの脱輪を防止するための石類の排除器6を配設し、これを、前述のフレーム1の外面側に設けた取付金具7に支持させることで構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の弾性履帯5を装備する走行装置で走行させる農用車輌には、駆動輪4の弾性履帯5からの脱輪を防ぐために、駆動輪4の前方に配位して、2条に並列する案内突起50の条列の間に形成する軌道路uから石類を排除するように設ける石排除器6に起因して発生する問題がある。
【0005】
その1つは、石排除器6は、案内突起50の条列間に形成する駆動輪4の軌道路u内に入り込んでくる石の弾き出しを確実にするために、実質的に石の排除を行うその石排除器6の、前端部60を出来るだけ弾性履帯5の接地側の内面側において、軌道路uの底面に近づけるようにすることが有効であるが、そのようにすると、弾性履帯5が石等の路面から突出する障害物に乗り上がったときにその弾性履帯自体の弾性により変形してくることで、この障害物により押し上げられて変形してきた軌道路uの底面が、石排除器6の前端部60に喰い込むようになって、弾性履帯5に破損・損傷を生ぜしめるようになり、この前端部60の弾性履帯5に対する喰い込みを避けるため、通常行われている図1にあるよう、側面視において、それの前端部60を浮き上がらせたそり状に形成すると、小径の石が石排除器6の下面側に入り込んで、排除されないようになり、軌道路u内に噛み込んだ石による駆動輪4の脱輪を完全に防ぎ得ないようになっていることである。
【0006】
また、この石の排除器6は、2条の案内突起50の条列の間に形成した駆動輪4の軌道路u内に嵌入した石類を、前端部60で弾き出すだけでなく、石をはじき出した軌道路u内に新たな石が飛び込んでくるのを防止する役割をもたせている。
【0007】
石をはじき出した軌道路uが、駆動輪4の手前までくる間に、その軌道路u内に新たな石が飛び込んでくれば、駆動輪4に石の噛み込みが生ずるようになるからである。
【0008】
このことから、この石排除器6は、図1にあるように、駆動輪4と転輪3との間において、軌道路u内に嵌入して駆動輪4に向かう石類をその軌道路u内からはじきだすよう作用させる前端部60を、駆動輪4と転輪3との間の前端側に位置させ、その前端部60から駆動輪4の手前までの間においては、石をはじき出した軌道路u内に再び石が飛び込むのを防ぐために、その軌道路u内に嵌入する断面形状をもって、転輪3と駆動輪4との間の距離に略対応する長さに連続する棒状乃至横木状に形成して、これを、フレーム1に設けた取付金具7に取り付け支持せしめ、転輪3と駆動輪4との間における弾性履帯5内面の軌道路u内に嵌挿して、その軌道路uを埋めそこに石が飛び込まないようにしている。
【0009】
このため、弾性履体5は、転輪3から駆動輪4に至る間においては、転輪3と石排除器6と駆動輪4とにより接地側の上面が押さえられることで、ゴム材等の弾性材の弾性による屈曲変形がなく、殆ど剛体となることにより、石塊・木材・隆起部等の障害物に乗り上がったときに、車体の重心が障害物を越えるまでは車体の前端側を大きく浮き上がらせ、車体の重心が障害物を越したところで、浮き上がっていた車体の前端側が急激に下降するようになり、車体の前後の端部の上下の揺動が激しく、運転操作をむずかしくしている問題を生ぜしめている。
【0010】
本発明は、従前のゴムクローラ(弾性履帯)を履いた走行装置により走行する農用車輌に生じている上述の問題を解消せしめるためになされたものであって、石の噛み込みによる駆動輪のゴムクローラからの脱輪を防ぐために駆動輪とそれの手前の転輪との間に配位してフレームに固定装設する石排除器を、それの前端部による石の排除が確実に行われるようにしながら、その前端部によりゴムクローラの接地側の内面に生ずる損傷の防止が適確に行われるようにすることと、障害物を乗り越えるときの車体の前端側が上昇した状態から水平に復元する作動が緩やかに行えるようにすることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明においては、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に配設して、弾性履帯5の内面側に形成する駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6の前端側を、転輪3の支軸30の下方位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの対向間隔内において軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、軌道路uの底面に近接するよう配位せしめる手段を提起するものである。
【0012】
この手段によれば、弾性履帯5の内面側の駆動輪4の軌道路u内に嵌入してくる石をはじき出す石排除器6の前端部60が、弾性履帯5に対し、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの踏面圧により押さえ付けられて、変形が阻止される部位に位置することで、この実質的に石をはじき出す石排除器6の前端部60を、弾性履帯5の内面側の軌道路uの底面に近接する位置を占めるように配位せしめて、小さい石のはじき出しまでが確実に行われるようにしながら、この前端部60が弾性履帯5の内面側に喰い込んで損傷を生ぜしめることがないようになる。
【0013】
また、このように配設する石排除器6には、それの前後の中間部で、車体aの重心を通る鉛直方向の仮想線よりも幾分後方に偏位した転輪3の後方に位置する部位に、上方に屈曲したのち下方に屈曲する上向きの弧状の屈曲部yを形成して、弾性履帯5が障害物に乗り上がって、その障害物がこの屈曲部yの下方に位置してきたときに、その障害物によるその部位の弾性履帯5の弾性変形を許容せしめるようにしておく手段を提起するものである。
【0014】
この手段によれば、車体aの進行により弾性履帯5が障害物に乗り上がり、それにより、車体aが前端側を上方に浮き上がらせた姿勢となって進行するようになり、引き続いての進行で、車体aの重心が障害物の上方位置を占めるまで進み、さらに進行して車体aの重心が障害物を越え、浮き上がっていた車体aの前端側が下降してくる状態になったとき、障害物が石排除器6に形設した山形の屈曲部yの下方に位置してくることで、弾性履帯5がこの屈曲部yの下方において屈曲変形してくることにより、車体aの前端側の下降が行われるようになることで、前端側を浮き上がらせた車体aが水平な姿勢に復元してくる作動を著しく緩やかにし、浮き上がった前端側が急激に下降することによる車体aの操縦性の困難さを解消し得るようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の態様を、図面に随い実施例について具体的に説明する。
図3は本発明手段を実施せる農用車輌Aの側面図、図4は同上の縦断した後面図、図5は同上の横断平面図であり、これら図において、aは車体、bはその車体aの底部の左右の両側に装架した弾性履帯の無限軌道帯を装備せる走行装置を示す。
【0016】
車体aは、図示する例のものにあっては、上面を荷台に形成して、その荷台に載架する荷を運搬する運搬車の形態に構成してあるが、通常の車輌のシャーシのように構成してよく適宜の形状でよい。
【0017】
走行装置bは、駆動輪4と従動輪2とに、ゴム材等からなる弾性履帯5をエンドレスに巻き掛け、その弾性履帯5の接地側の長手方向の中間部を転輪3により支承させる通常の形態のものに構成してよい。
【0018】
図示する例においては、駆動輪4・従動輪2・転輪3は、車体aの底部の左右の両側に左右に一対に並列するように設けた前後方向に長いフレーム1・1のそれぞれの後端側(図4・図6において左端側)と前端側と中間部とに、外側に向けてそれぞれ突出するように駆動輪4の支軸40と従動輪2の支軸20と転輪3の支軸30とを支架して、これら支軸40・20・30にそれぞれ装着せしめている。
【0019】
これら駆動輪4・従動輪2・転輪3に巻き掛ける弾性履帯5は、ゴム材により成形したゴムクローラと呼ばれる通常のもので、内面側の中央に寄る部位には、側面視において、ギヤの歯状に突出する多数の案内突起50…が、2条に並列する条列状に形成してあり、その2条の案内突起50…の条列の間隔は、前後方向視において略U字状の断面形状をなすチャンネル状の軌道路uに形成してある。
【0020】
そして、このように成形した弾性履帯5は、駆動輪4・従動輪2・転輪3の外周側に巻き掛けるが、そのとき、駆動輪4に対しては、該弾性履体5の内面側に形成した2条に並列する案内突起50…の間隔内に形成される断面U字状の軌道路uに、駆動輪4の転周部を嵌入させて、この軌道路u内を駆動輪4が回転して走行していくようにし、かつ、その駆動輪4の転周部の左右の両側面に突設した係合歯41を、2条に並列する案内突起50…の条列の案内突起50と案内突起50とのピッチ間隔内に噛み込ませて、軌道路u内を回転する駆動輪4に対し回転方向に係合させ、従動輪2および転輪3に対しては、それらを形成する左右に一対の外転輪3a・3aが、2条に並列する案内突起50の条列を跨いで、その並列する案内突起50の条列の左右の外側において、弾性履帯5の内面側の平滑面を回転して走行していくように装着する。
【0021】
このように装着した弾性履帯5の軌道路uを回転・走行する駆動輪4が、軌道路uに嵌入した石により脱輪するのを防ぐために、軌道路uに嵌入してきた石を軌道路uの外にはじき出すように設ける石排除器6は、金属材により、断面を、弾性履帯5の内面側に形成してある軌道路uに嵌入させることで その軌道路u内を塞ぐようになる形状とし、その断面形状をもって弾性履帯5の長手方向に連続するように形成し、これを、ブラケット6aに支持せしめて、駆動輪4とそれの前方に位置する転輪3との間に配位し、車体aに設けたフレーム1に、取付金具7を介して取り付け支持せしめて、弾性履帯5の内面の軌道路u内に位置させ、これにより、駆動輪4が回転して走行していく軌道路u内に嵌入している石を、駆動輪4の手前で軌道路uから排除するようにすることについては、従前手段のものと同様に構成する。
【0022】
しかし、この石排除器6の実質的に軌道路から石をはじき出すように作用する前端部60は、図3および図5にあるよう、転輪3の軸心の略下方に位置するようにする。
【0023】
このため、取付金具7に組み付けるブラケット6aに支持せしめた石排除器6は、それの前端側を、転輪3の左右に一対の外転輪3a・3aの間隔内に位置する支軸30と嵌合する転輪3のボス部31の下方にもぐり込ませるように前方に延出せしめ、その延出部の前端をもって、石の排除を行なう前端部60に形成し、かつ、この前端部60を、図3にあるように、軌道路uの底面に極く近接させ、軌道路u内に嵌入した石が小径のものでも、この前端部60により軌道路uの外にはじき出していけるようにしている。
【0024】
この石排除器6の前端部60を配位せしめる転輪の軸心の略下方位置は、弾性履帯5が障害物に乗り上がって、その障害物により弾性履帯5の接地側に弾性変形が生ずるようになったとき、弾性履帯5の接地側を上から踏圧して押さえ込み、弾性変形を阻止するように作用する転輪3の外転輪3a・3aの踏圧位置を指すものであり、転輪3の軸心を通る鉛直線上に位置する部位を指すものではない。
【0025】
そして、このように転輪3の軸心の略下方に前端部60を配位した石排除器6は、それの前端部60から弾性履帯5の内面の軌道路u内に嵌入させている主体部に至る間の途中で、転輪3に近い部位に、上方に屈曲した後下方に屈曲する側面視において上向きの弧状の屈曲部yを形設しておく。この屈曲部yは、石排除器6による弾性履帯5の内面側からの押圧を解放して、弾性履帯5の屈曲変形を許容するためのもので、弾性履帯5が障害物に乗り上がって走行するときに、車体aの重心位置がその障害物を越して、浮き上がっていた車体aの前端側が下降し出す位置を選定して設定する。
【0026】
図示する例は、車体aの重心を通る仮想線が、図3において符号wに示す位置にあるとしている場合であり、このため、石排除器6は、弾性履体5の内面の軌道路uの底面に接近させている前端部60の後方部分から転輪3の外転輪3aの外周面に沿い上方に屈曲させ、転輪3の少し後方位置において最も高くなり、そこから下降側に屈曲して、軌道路u内に嵌入する後端側に連続していく上向きの弧状の屈曲部yに形成している。
【0027】
この石排除器6の後端側は、駆動輪4に近接する後端側に、上向きにそり返る屈曲部を形成しているが、弾性履帯5を逆転させたときの喰い込みを避けるためのものであり、省略してもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明手段は、弾性履帯5の内面側に形成された駆動輪4の軌道路u内に、石が飛び込んで駆動輪4を脱輪させるのを防止するための石排除器6の、軌道路u内から石をはじき出す作用を行う前端部60を、弾性履帯5が障害物に乗り上がったときに、弾性変形が抑えられるよう転輪3の外転輪3a・3aにより踏圧される部位となる転輪3の軸心の略下方に配位して、軌道路uの底面に近接させているのだから、障害物に乗り上がることによる弾性履帯5の変形によって石排除器6の前端部60に弾性履帯5が喰い込んで損傷を生ずるようになるのを有効に防止して、小さい石まで軌道路uから排除できるようになる。
【0029】
また、石排除器6を、そり状に形成して、軌道路u内に嵌入させるときに、そのそり状の石排除器6の前後の中間部で、障害物に乗り上がった弾性履帯5がその障害物に対して車体aの重心が少し越えたときに、その障害物と対応している部位に、上方に屈曲して弾性履帯5の内面側から離れる屈曲部yを設ける手段にあっては、障害物に乗り上がって浮き上がった車体aの前端側の下降復元の作動を、弾性履帯5の屈曲変形により柔らげ、急激な下降によるショックをなくして、操縦性を良くする。
【図面の簡単な説明】
【図1】従前の農用車輌の弾性履帯を装備せる走行装置の側面図である。
【図2】同上の縦断した後面図である。
【図3】本発明を実施せる農用車輌の側面図である。
【図4】同上の縦断した後面図である。
【図5】同上の横断した平面図である。
【符号の説明】
A…農用車輌、a…車体、b…走行装置、u…軌道路、w…仮想鉛直線、y…屈曲部、1…フレーム、2…従動輪、20…支軸、3…転輪、3a…外転輪、30…支軸、31…ボス部、4…駆動輪、40…支軸、41…係合歯、5…弾性履帯、50…案内突起、6…石排除器、6a…ブラケット、60…前端部、7…取付金具。
Claims (3)
- 駆動輪4と従動輪2と転輪3とにかけ回す無限軌道履帯をゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯5とした車輌の走行装置において、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に配設して、弾性履帯5の内面側に形成せる駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6の前端側を、転輪3の支軸30の下方位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3aと外転輪3aとの対向間隔内において該転輪3の軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、弾性履帯5の内面の軌道路uの底面に近接するよう配位せしめることを特徴とする農用車輌における弾性履帯を装備せる走行装置。
- 駆動輪4と従動輪2と転輪3とにかけ回す無限軌道履帯をゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯5とした車輌の走行装置において、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に、弾性履帯5の内面側に形成せる駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6を、軌道路u内に嵌入するそり状に形成して配設し、そのそり状の石排除器6の前後の中間部で、車体aの重心を通る仮想鉛直線wよりも幾分後方に偏位する部位に、上方に屈曲した後下方に屈曲する上向きの弧状の屈曲部yを形成したことを特徴とする農用車輌における弾性履帯を装備せる走行装置。
- 駆動輪4と従動輪2と転輪3とにかけ回す無限軌道履帯をゴム材等の弾性材により成形する弾性履帯5とした車輌の走行装置において、駆動輪4とそれの前方に軸支せる転輪3との間に、弾性履帯5の内面側に形成せる駆動輪4の軌道路u内に嵌り込む石を排除せしめる石排除器6を、軌道路u内に嵌入するそり状に形成して配設し、そのそり状の石排除器6の前後の中間部で、車体aの重心を通る仮想鉛直線wよりも幾分後方に偏位する部位に、上方に屈曲した後下方に屈曲する上向きの弧状の屈曲部yを形成し、前端側を転輪3の支軸30の下方の位置に向け延出し、それの前端部60を、転輪3の左右に一対の外転輪3aと外転輪3aとの対向間隔内において該転輪3の軸心の略下方に位置せしめ、その位置において、弾性履帯5の内面の軌道路uの底面に近接するよう配位せしめることを特徴とする農用車輌における弾性履帯を装備せる走行装置。
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JP2003067629A JP2004276658A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | 農用車輌における弾性履帯を装備せる走行装置 |
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KR101652195B1 (ko) * | 2015-03-09 | 2016-08-29 | 주식회사 한화 | 무한궤도 차량용 트랙 구조체 |
CN114740682A (zh) * | 2022-04-15 | 2022-07-12 | 陈灿远 | 一种便携式3d全息投影设备 |
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- 2003-03-13 JP JP2003067629A patent/JP2004276658A/ja active Pending
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