JP2004276212A - 計測不良検出装置 - Google Patents

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雅胤 森
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Abstract

【課題】加工量を補正する前段階として、タッチセンサ7によるワークの位置の計測に計測不良があったか否かを検出することができる計測不良判定装置を提供する。
【解決手段】本発明の計測不良判定装置は、ワークを保持する治具3の位置が加工時に変位する量を算出する変位量算出手段と、算出した変位量に基づいて、予め求められているワークの理論位置を補正するワーク理論位置補正手段と、補正されたワークの理論位置を基準として、ワークが変位する最大範囲として第1範囲を設定する第1範囲設定手段と、ワークの実際の位置を計測するタッチセンサ7と、計測された前記ワークの位置が前記第1範囲外である場合に、ワーク位置計測手段の計測が不良であると判断する計測不良判定手段とを有する。上記変位位置算出手段、ワーク理論位置補正手段、第1範囲設定手段、計測不良判定手段は、制御部4により実現される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工途中におけるワークの位置の計測について計測不良を判定する計測不良判定装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークは、加工時に、工具の摩擦等の要因により加熱され、熱膨張する。熱膨張によるワークの変位を無視して加工しては、ワークの精度が低下してしまう。
【0003】
そこで、たとえば、マシニングセンタにより加工する場合では、仕上げ加工を行う前に、主軸にタッチセンサを装着して、ワークの被加工面を計測している。この計測結果に基づいて、加工量を熱膨張が勘案されたものに補正して高精度な加工を可能としている。(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−229774号公報(「発明の詳細な説明」の段落「0027」〜「0029」、「0034」等参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記技術では、タッチセンサが計測不良を起こした場合、たとえば、ワーク表面の切屑を噛み込んで計測したり、タッチセンサ自体が故障したりして計測不良を起こした場合でも、この計測結果に基づいて加工量の補正を行うこととなり、逆に精度を悪化してしまう。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、加工量を補正する前段階として、タッチセンサによるワークの位置の計測に計測不良があったか否かを検出することができる計測不良判定装置およびその方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
本発明の計測不良判定装置は、ワークを保持する治具の位置が加工時に変位する量を算出する変位量算出手段と、算出した変位量に基づいて、予め求められている前記ワークの理論位置を補正するワーク理論位置補正手段と、補正された前記ワークの理論位置を基準として、前記ワークが変位する最大範囲として第1範囲を設定する第1範囲設定手段と、前記ワークの実際の位置を計測するワーク位置計測手段と、計測された前記ワークの位置が前記第1範囲外である場合に、前記ワーク位置計測手段の計測が不良であると判断する計測不良判定手段と、を有する。
【0009】
また、本発明の計測不良判定方法は、ワークを保持する治具の位置が加工時に変位する量を算出する工程と、算出した変位量に基づいて、予め求められている前記ワークの理論位置を補正する工程と、補正された前記ワークの理論位置を基準として、前記ワークが変位する最大範囲として第1範囲を設定する工程と、前記ワークの実際の位置を計測する工程と、計測された前記ワークの位置が前記第1範囲外である場合に、前記ワークの位置の計測が不良であると判断する工程と、を有する。
【0010】
【発明の効果】
上記本発明の計測不良判定装置および計測不良判定方法は、ワークの理論位置を基準として第1範囲を設定し、この第1範囲からワークの計測位置が外れている場合に計測不良と判定する。したがって、不良な計測結果に基づく加工の進行を防止し、ワークの高精度を保つことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図中では、説明の明確のために、熱による治具やワークの変位等を誇張して表現している。
【0012】
図1は、本発明が適用されるマシニングセンタ1の概略構成図である。
【0013】
以下では、マシニングセンタ1により、自動車のエンジンに使用されるシリンダヘッドのジョイント面をフィニッシュミル加工する場合についての本発明の適用を例示する。しかし、本発明の適用は、該加工に限定されないことは言うまでもない。
【0014】
マシニングセンタ1は、フライス削り、中ぐり、穴あけ、研削などの加工を1回のワークの取り付けで行える工作機械である。マシニングセンタ1は、工具7を保持する工具保持部2と、加工対象たるワークとしてシリンダヘッドWを保持する治具3と、工具保持部2および治具3の動作を制御する制御部4と、治具3の理論位置や、前回の加工時のシリンダヘッドWの計測位置などの情報を記憶する記憶部5と、シリンダヘッドWの位置の計測結果等を表示する表示部6とを有する。
【0015】
工具保持部2は、各種工具7を着脱自在に保持する工具ホルダ21と、該工具ホルダ21を上下方向(図中、Z方向)に移動自在に保持する保持部本体22と、該保持部本体22を載置した状態で左右方向(図中、Y方向)に移動自在な保持部台座23とからなる。
【0016】
工具ホルダ21は、シリンダヘッドWを加工等するために、装着された工具をシリンダヘッドWに対して近づけたり、遠ざけたりできる。すなわち、工具ホルダ21は、工具を前後(図中、X方向)に移動可能である。工具ホルダ21、保持部本体22、保持部台座23の作用は、それぞれモータ等の駆動機器により達成される。
【0017】
治具3は、シリンダヘッドWを保持する治具本体31と、該治具本体31を載置した状態で左右方向に移動自在な第1台座32と、該治具本体31台座を載置した状態で前後方向に移動自在な第2台座33とからなる。第1台座32および第2台座33により、治具3は、XY平面を自由に移動することができる。
【0018】
治具本体31は、シリンダヘッドWを位置決めして保持するために、表面に複数の位置決めピンが突出されている。位置決めピンは、シリンダヘッドWであるシリンダヘッドWに形成された穴の数だけ設けられている。位置決めピン同士の位置関係は、シリンダヘッドWの穴の位置関係に対応している。シリンダヘッドの穴に、位置決めピンを差し込むことにより、治具3に対するシリンダヘッドの位置が一義的に決定される。加えて、位置決めピンによりシリンダヘッドが支持されるので、落下しない。
【0019】
制御部4は、上記各構成と接続されており、各種演算を行い、各構成の動作を制御する。制御部4は、特許請求の範囲でいう変位位置算出手段、ワーク理論位置補正手段、第1範囲設定手段、計測不良判定手段、第2範囲設定手段および第3範囲設定手段の役割を果たす。制御部4には、さらに、記憶部5および表示部6(表示手段)が接続されている。
【0020】
記憶部5は、後述する計測不良の判定のために必要な情報を記憶している。制御部4は、該記憶部5の記憶を適宜受信して、各句構成を制御する。また、表示部6は、計測不良の判定結果等を表示する。
【0021】
なお、上記マシニングセンタ1は、工具に代えて、工具ホルダ21にタッチセンサ等の計測装置を装着することもできる。工具ホルダ21に装着する工具7や、計測装置は、工具保持部2近傍に配置されており、加工工程の進行に従って適宜取り換えられる。
【0022】
本実施形態では、加工精度の向上のために、途中で工具をタッチセンサ7(ワーク位置計測手段、治具位置計測手段)に持ち替えて、シリンダヘッドWおよび治具3の位置を計測している。本実施形態のマシニングセンタ1の動作を説明する前に、タッチセンサ7により計測する治具3およびシリンダヘッドW上のポイントについて説明する。
【0023】
図2はタッチセンサにより計測する位置を治具側方から示す図、図3はタッチセンサにより計測する位置を治具前方から示す図である。
【0024】
図2および図3に示すように、タッチセンサ7は、治具3上のポイントAを計測する。ポイントAは、治具3上であればどこでも良いが、タッチセンサ7による計測のし易さを考えると、シリンダヘッドW上方で治具3の中心線上であることが好ましい。
【0025】
また、タッチセンサ7は、シリンダヘッドW上の2点のポイントB、Cをそれぞれ計測する。シリンダヘッドWは図3に示すジョイント面が平滑に形成されているので、このジョイント面上のどこを計測してもよい。ただし、後述するように、2点を計測することにより、ジョイント面の平滑度を判定するので、ポイントB、Cは近接しない方が好ましい。
【0026】
なお、タッチセンサ7により計測する計測対象物(治具3、シリンダヘッド)の位置とは、タッチセンサ7が、規定の基本位置から計測対象物に接触するまでに、X方向(図1参照)に送られた送り量で表されるものである。送り量は、タッチセンサ7が進行した距離や、タッチセンサ7を駆動するモータの回転数に基づく量である。
【0027】
(治具の理論位置補正)
次に、本発明の計測不良判定装置の動作について説明する。本発明の計測不良判定装置は、上記マシニングセンタ1に含まれ、すなわち、マシニングセンタ1の上記構成を組み合わせたものである。計測不良判定装置の主構成は、制御部4、表示部6、記憶部5およびタッチセンサ7である。
【0028】
本発明では、シリンダヘッドWの位置に関する計測結果が計測不良であるかどうかを判定するために、治具3の位置の理論位置および計測値を用いる。ここで、治具3の位置の理論位置が正確である必要があるので、最初に、加工開始前の治具3の理論位置を正確な値に補正する。計測不良判定装置により、治具3の理論位置を補正する動作について説明する。各部の動作は、制御部4により制御されている。
【0029】
図4は治具3の理論位置を補正する動作の流れを示すフローチャート、図5は治具3の理論位置を補正する際の概念を示す概念図である。マシニングセンタ1の工具保持部2にはタッチセンサ7が装着されている。
【0030】
タッチセンサ7は、加工開始前の常温の状態における治具3の位置を計測する(ステップS1)。すなわち、図5に示すように、タッチセンサ7を基本位置から治具3の方に進めていき、ポイントAに接触するまでの送り量を治具位置実測位置Z’として計測する。
【0031】
次に、制御部4は、計測して得られた治具位置実測位置Z’を、記憶部5に記憶されている治具理論位置Zと比較して、誤差を算出する(ステップS2)。治具理論位置Zは、理論的な治具3の位置として予め求められている。概念的には、図5に示す通りである。
【0032】
最後に、算出した誤差に基づいて、治具理論位置Z−治具位置実測位置Z’=0となるように治具理論位置Zを補正する(ステップS3)。
【0033】
以上のようにして、基準となる治具理論位置Zが最初に設定される。
【0034】
(計測不良の判定)
設定した治具理論位置Zを用いて、シリンダヘッドWの位置の計測不良を計測不良判定装置が判定する動作について説明する。この計測不良の判定は、上記「治具の理論位置補正」とは異なり、加工サイクルの開始後に、その途中で実行される。したがって、シリンダヘッドWは、加工時に発生する熱により、熱膨張した状態である。
【0035】
図6はシリンダヘッドの位置の計測不良を判定する流れを示すフローチャート、図7はタッチセンサ7による計測および理論位置の補正の様子を示す概念図、図8は計測不良の判定範囲を示す図である。
【0036】
図7では、タッチセンサ7の基本位置に基づく、治具3およびシリンダヘッドの理論位置および実測位置を概念的に示している。また、図8では、タッチセンサ7の基本位置に基づく、ワークの理論位置、前回のワークの実測位置等に加えて、これらに基づいて設定される範囲を概念的に示している。
【0037】
タッチセンサ7により治具3上のポイントAの位置を計測し(ステップS11)、制御部4が治具3の位置Z(図7参照)を算出する(ステップS12)。次に、制御部4は、上記「治具の理論位置補正」において求めた治具理論位置Zの値から治具位置Zの値を差し引いて、誤差を求める(ステップS13)。通常、加工開始後には、治具3は加熱により膨張しているので、膨張の分、タッチセンサ7の基本位置に近づいている。したがって、治具理論位置Zの値よりも治具位置Zの値の方が小さい。熱膨張前の理論位置であるZから膨張後の実測位置Zを差し引いているので、これが熱膨張による治具3の熱変位量αとなる。
【0038】
制御部4は、ワーク理論位置Zに上記熱変位量αを加えて、ワーク理論位置Zを補正する(ステップS14)。ここで、ワーク理論位置Zは、シリンダヘッドWの理論位置として予め設定されている。ワーク理論位置Zを補正するのは、治具3の熱変位量に従って、シリンダヘッドWの位置も変位しており、この変位分補正する必要があるからである。補正されたワーク理論位置Zは、ワーク理論位置Z’として、記憶部5に記憶される。
【0039】
このワーク理論位置Z’に基づいて、制御部4は、最大熱変位範囲を設定する(ステップS15)。この最大熱変位範囲は、シリンダヘッドW自体が熱膨張することも勘案して設定するものである。つまり、熱変位量αに基づく補正だけでは、治具3の熱膨張しか勘案していないので、これに、シリンダヘッドWが熱膨張により変位しうる範囲を加えて、シリンダヘッドWが存在すべき位置の範囲を設定する。最大熱変位範囲は、シリンダヘッドWが熱膨張により変位する範囲を擬制するために設ける範囲である。たとえば、最大熱変位範囲は、図8に示すように、シリンダヘッドWを基準として、その前後に均等な距離に設定する。基本的に、シリンダヘッドWは膨張するので、ワークの理論位置Zに対してタッチセンサ7側の範囲を大きく設定してもよい。
【0040】
続いて、制御部4は、前回加工を行った他のシリンダヘッドの実測位置W1’、W2’を参照し(ステップS16)、これらに基づいてOK範囲を設定する(ステップS17)。前回加工を行った他のシリンダヘッドの実測位置W’、W’は、前回の加工時に記憶部5に記憶されている。実測位置W’、W’として2つあるのは、シリンダヘッドWのポイントBおよびCが計測されているからである。OK範囲は、シリンダヘッドの実測位置W’、W’を基準として、それぞれ設定される。設定される範囲の大きさは、前回のシリンダヘッドの実測位置に対して、今回のシリンダヘッドWの実測位置が変わる範囲内である。
【0041】
そして、今回の加工対象たるシリンダヘッドW上のポイントB、Cの位置をタッチセンサ7により計測し(ステップS18)、この計測結果に基づいて、制御部4がシリンダヘッドWの実測位置W、Wを算出する(ステップS19)。
【0042】
制御部4は、計測して算出した実測位置W、Wがタッチセンサ7の計測可能範囲内かどうか判定する(ステップS20)。計測可能範囲内でない場合(ステップS20:NO)、すなわち、タッチセンサ7が図8に示すNGパターン1の範囲内でシリンダヘッドWの位置を検出したときには、NGパターン1に該当する旨の表示をする(ステップS21)。たとえば、タッチセンサ7の検出が計測可能範囲外で得られており、タッチセンサ7の故障である可能性が高い旨を表示する。この計測可能範囲は、予め記憶部5に記憶されている。
【0043】
計測した実測位置W、Wがタッチセンサ7の計測可能範囲内の場合(ステップS20:YES)、さらに、制御部4は、最大熱範囲内かどうか判定する(ステップS22)。最大熱範囲内でない場合(ステップS22:NO)、すなわち、計測可能範囲内であり、最大熱範囲外である場合には、タッチセンサ7は図8に示すNGパターン2の範囲内でシリンダヘッドWの位置を検出している。したがって、NGパターン2に該当する旨の表示をする(ステップS23)。たとえば、タッチセンサ7自体の故障である可能性は低く、シリンダヘッドWの前加工に不備があるか、タッチセンサ7がシリンダヘッドWとの間に切屑等を挟み込んでいる可能性がある旨を表示する。
【0044】
最大熱範囲内である場合(ステップS22:YES)、さらに、制御部4は、OK範囲内かどうかを判定する(ステップS24)。OK範囲内でない場合(ステップS24:NO)、すなわち、最大熱範囲内であり、OK範囲外である場合には、タッチセンサ7は、図8に示すNGパターン3の範囲内でシリンダヘッドWの位置を検出している。したがって、NGパターン3に該当する旨の表示をする(ステップS25)。たとえば、前回加工を行った他のシリンダヘッドの実測位置W1’、W’と今回計測したシリンダヘッドWの実測位置W1、Wとが大幅に異なるので、計測不良の虞がある旨を表示する。
【0045】
OK範囲内である場合(ステップS24:YES)、今回のシリンダヘッドWの実測が良好である旨を表示して(ステップS26)、良好である実測位置W、Wを記憶部5に記憶して、計測不良の判定を終了する。次のシリンダヘッドの実測位置の良否判定に用いるためである。
【0046】
この後、ステップS21、23、25で、計測不良と判定されている場合には、計測不良の要因が追究される。また、ステップS26で、計測良好と判定されている場合には、計測結果に基づいて、次工程のミル加工の加工量が算出され、後続の加工が予定通り実行される。
【0047】
以上説明してきたように、本実施形態では、まず、シリンダヘッドWの理論位置Zを基準として最大熱変位範囲(第1範囲)を設定し、この最大熱変位範囲からシリンダヘッドWの実測位置W、Wが外れている場合に計測不良と判定する。したがって、不良な計測結果に基づく加工の進行を防止し、ワークの高精度を保つことができる。
【0048】
また、最大熱変位範囲は、治具3の実測位置Zに基づいて求められたシリンダヘッドWの理論位置Zを基準に設定されている。治具3には加工時の切屑等が付着しにくく、切屑の挟み込み等によるタッチセンサ7の計測不良は起こりにくい。したがって、治具3の実測位置Zの精度は高く、シリンダヘッドWの実測位置W、Wの判定基準に適している。
【0049】
また、最大熱変位範囲に加えて、OK範囲(第2範囲)も設定している。したがって、最大熱変位範囲とは異なる基準により計測不良を判定でき、より確実に計測不良を判定できる。
【0050】
加えて、OK範囲に加えて、計測可能範囲(第3範囲)も設定している。したがって、さらに異なる基準により計測不良を判定できる。
【0051】
このように、計測可能範囲、最大熱変位範囲およびOK範囲を設定し、どの範囲から外れたかをNGパターン1〜3として表示する。したがって、どのNGパターンに該当するかを確認することにより、計測不良の要因特定に役立てられ、不良の改善が容易となる。また、計測不良の要因と考えられるものを、NGパターンと共に表示することにより、よりユーザが計測不良の要因を特定しやすくなる。
【0052】
なお、上記実施形態では、前回計測したシリンダヘッドの計測位置W’、W’を基準にして、それぞれOK範囲を設定していた。しかし、計測位置W’、W’の平均をとって、これを基準にしてOK範囲を設定してもよい。この場合、今回計測したシリンダヘッドW上のポイントB、Cの実測位置も平均をとって、OK範囲と比較することができる。
【0053】
また、シリンダヘッドW上の計測するポイントは、ポイントB、Cの2点だけではなく、1点や3点以上であってよい。
【0054】
また、上記実施形態では、治具3およびシリンダヘッドが熱により変位する場合について説明したが、これに限定されない。治具3およびシリンダヘッドが荷重等により変位した場合にも、適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるマシニングセンタの概略構成図である。
【図2】タッチセンサにより計測する位置を治具側方から示す図である。
【図3】タッチセンサにより計測する位置を治具前方から示す図である。
【図4】治具の理論位置を補正する動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】治具の理論位置を補正する際の概念を示す概念図である。
【図6】シリンダヘッドの位置の計測不良を判定する流れを示すフローチャートである。
【図7】タッチセンサによる計測および理論位置の補正の様子を示す概念図である。
【図8】計測不良の判定範囲を示す図である。
【符号の説明】
1…マシニングセンタ、
2…工具保持部、
3…治具、
4…制御部、
5…記憶部、
6…表示部、
7…タッチセンサ、工具、
W…シリンダヘッド。

Claims (8)

  1. ワークを保持する治具の位置が加工時に変位する量を算出する変位量算出手段と、
    算出した変位量に基づいて、予め求められている前記ワークの理論位置を補正するワーク理論位置補正手段と、
    補正された前記ワークの理論位置を基準として、前記ワークが変位する最大範囲として第1範囲を設定する第1範囲設定手段と、
    前記ワークの実際の位置を計測するワーク位置計測手段と、
    計測された前記ワークの位置が前記第1範囲外である場合に、前記ワーク位置計測手段の計測が不良であると判断する計測不良判定手段と、
    を有する計測不良判定装置。
  2. 過去に他のワークを加工した際の該他のワークの位置を基準として、現在加工されている前記ワークの位置の計測不良を判定する範囲として第2範囲を設定する第2範囲設定手段をさらに有し、
    前記計測不良判定手段は、前記ワーク位置計測手段により計測された前記ワークの位置が前記第2範囲外である場合に、該ワーク位置計測手段の計測が不良であると判断する請求項1に記載の計測不良判定装置。
  3. 前記計測不良判定手段は、前記ワーク位置計測手段が計測可能な範囲として予め定められている第3範囲に基づいて、前記ワーク位置計測手段により計測された前記ワークの位置が前記第2範囲外である場合に、該ワーク位置計測手段の計測が不良であると判断する請求項2に記載の計測不良判定装置。
  4. 前記計測不良手段により計測不良と判断された場合、前記第1範囲、前記第2範囲および前記第3範囲のどれから前記ワークの位置が外れたかを表示する表示手段をさらに有する請求項3に記載の計測不良判定装置。
  5. 前記変位量算出手段は、
    前記治具の位置を計測する治具位置計測手段により計測した治具の位置と、予め求めている治具の理論的な位置との誤差を求める誤差算出手段をさらに含み、該誤差を変位量とする請求項1〜4に記載の計測不良判定装置。
  6. 前記ワーク位置計測手段は、タッチセンサである請求項1〜5のいずれか一項に記載の計測不良判定装置。
  7. 前記治具は、加工時に加工熱により変位することを特徴とする請求項1〜6に記載の計測不良判定装置。
  8. ワークを保持する治具の位置が加工時に変位する量を算出する工程と、
    算出した変位量に基づいて、予め求められている前記ワークの理論位置を補正する工程と、
    補正された前記ワークの理論位置を基準として、前記ワークが変位する最大範囲として第1範囲を設定する工程と、
    前記ワークの実際の位置を計測する工程と、
    計測された前記ワークの位置が前記第1範囲外である場合に、前記ワークの位置の計測が不良であると判断する工程と、
    を有する計測不良判定方法。
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