JP2015044249A - バランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン - Google Patents

バランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン Download PDF

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雅広 小路
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Abstract

【課題】不良品の数を減少させることができるバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンを提供する。【解決手段】ターニング&ブローチングマシン103は、第1及び第2エンコーダ38,48と、第1及び第2振動センサ39,49と、制御部80と、を備える。第1及び第2エンコーダ38,48は、素材クランクシャフト1の回転中、回転軸AXを中心とする素材クランクシャフト1の位相を検出し、検出された位相を示す位相データを出力する。第1及び第2振動センサ39,49は、素材クランクシャフト1の回転中、径方向における素材クランクシャフト1の振動を検出し、検出された振動を示す振動データを出力する。制御部80は、位相データと振動データに基づいて、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量を算出する。【選択図】図3

Description

本発明は、クランクシャフトのバランス測定機能を有するターニング&ブローチングマシンに関する。
一般的に、クランクシャフトは、一対のセンタ孔を基準として素材状態のクランクシャフト(以下、「素材クランクシャフト」という。)を加工することによって作製される。例えば、特許文献1に記載されている手法によれば、クランクシャフトは、以下のように形成される。
まず、バランス測定器を用いて、素材クランクシャフトを回転させて形状を測定することによって、素材クランクシャフトの仕上がり形状でのバランス中心軸を見つけ出す。次に、センタ孔加工装置を用いて、素材クランクシャフトの両端面とバランス中心軸の交点に一対のセンタ孔を形成する。次に、クランクシャフトミラーやターニング&ブローチングマシンなどの切削加工装置によって、センタ孔を基準として素材クランクシャフトのメインジャーナル及びピンジャーナルを加工する。次に、研削加工装置によって、素材クランクシャフトを研削加工することでクランクシャフトが完成する。
特開2010−29994号公報
上述のような従来の製造工程では、最終工程近くでほぼ完成したクランクシャフトの回転アンバランス量を初工程機であるセンタ孔加工装置にフィードバックすることによって、センタ孔加工装置においてセンタ孔の位置を補正することができる。
しかしながら、このような従来の方法によって、センタ孔加工装置においてセンタ孔の位置を補正したとしても、既にセンタ孔が形成されて完成に至ったクランクシャフトについては、バランス修正しても回転アンバランス量が許容範囲に入らなければ不良品となってしまう。素材クランクシャフトの偏肉は製作ロットごとに異なるため、このような不良品は、素材クランクシャフトの製作ロットが変わるたびに発生してしまう。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、不良品の数を減少させることができるバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンを提供することを目的とする。
本発明に係るバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンは、第1センタと、第2センタと、チャック爪と、位相検出器と、振動検出器と、回転アンバランス量算出部と、を備える。第1センタは、メインジャーナルとピンジャーナルの加工が施された素材クランクシャフトのうち第1端部の第1端面に形成された第1センタ孔に挿入される。第2センタは、素材クランクシャフトのうち第2端部の第2端面に形成された第2センタ孔に挿入される。チャック爪は、第1端部をクランプして、第1センタ孔と第2センタ孔を結ぶ回転軸を中心として素材クランクシャフトを回転させる。位相検出器は、素材クランクシャフトの回転中、回転軸を中心とする素材クランクシャフトの位相を検出し、検出された位相を示す位相データを出力する。振動検出器は、素材クランクシャフトの回転中、回転軸に垂直な方向における素材クランクシャフトの振動を検出し、検出された振動を示す振動データを出力する。回転アンバランス量算出部は、位相データと振動データに基づいて、素材クランクシャフトの回転アンバランス量を算出する。
本発明に係るバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンによれば、メインジャーナルとピンジャーナルの加工が施されたより仕上がり状態に近い素材クランクシャフトの回転アンバランス量を製造工程の早い時点で測定することで、初工程機のセンタ孔加工装置などにフィードバックしてセンタリング位置を修正することができる。そのため、従来のように製造工程の最終段階近くで、ほぼ完成したクランクシャフトの回転アンバランス量をフィードバックする場合などに比べて、不良品の数を減少させることができる。
本発明によれば、不良品の数を減少させることができるバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンを提供することができる。
素材クランクシャフトの外観斜視図 クランクシャフト加工システムの構成を示すブロック図 本発明の一実施形態に係るバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンの構成を示す側面透視図 3つのチャック爪の位置を説明するための図 制御部の動作を説明するためのフローチャート 回転アンバランス量の算出手法を説明するための図
図面に基づいて、本発明に係るバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシンの一実施形態を説明する。
なお、以下においては、直列4気筒エンジン用の素材クランクシャフトの加工を例に挙げて説明するが、使用対象のエンジン形式はこれに限られるものではない。
(素材クランクシャフト1)
図1は、未加工状態の素材クランクシャフト1の斜視図である。素材クランクシャフト1は、鍛造又は鋳造により棒状に形成されている。素材クランクシャフト1は、加工代を考慮して、完成品のクランクシャフトよりも大きい。
素材クランクシャフト1は、フロントシャフト11(第1端部の一例)と、メインジャーナルJ(J1〜J5)と、ピンジャーナルP(P1〜P4)と、カウンタウェイトCW(CW1〜CW8)と、リアフランジ12(第2端部の一例)と、を有する。
フロントシャフト11は、第1端面S1と、第1側面S2と、を有する。第1端面S1には、後述するセンタ孔加工装置101(図2参照)によってフライス加工とセンタリング加工が施される。リアフランジ12は、第2端面T1と、第2側面T2と、を有する。第2端面S2には、センタ孔加工装置101によってフライス加工とセンタリング加工が施される。
メインジャーナルJとピンジャーナルPは、後述するクランクシャフトミラー102(図2参照)によって加工(荒仕上げ加工)される。さらに、メインジャーナルJとフロントシャフト11とリアフランジ12は、後述するターニング&ブローチングマシン103(図2参照)によって旋削(中仕上げ加工)される。その後、熱処理と研削処理が施されることによって、素材クランクシャフト1からクランクシャフトが完成する。
(クランクシャフト加工システム)
次に、本実施形態に係るクランクシャフト加工システム100について説明する。図2は、クランクシャフト加工システム100の構成を示すブロック図である。クランクシャフト加工システム100は、センタ孔加工装置101と、クランクシャフトミラー102と、ターニング&ブローチングマシン103と、を備える。
(1)センタ孔加工装置101
センタ孔加工装置101は、素材クランクシャフト1の第1端面S1と第2端面S2にセンタリング加工を施す。具体的には、まず、センタ孔加工装置101は、ワーククランパで素材クランクシャフト1のメインジャーナルJ1及びメインジャーナルJ5をクランプする。次に、センタ孔加工装置101は、フライスカッタによって、第1端面S1と第2端面S2をフライス加工する。次に、センタ孔加工装置101は、初期のバランス測定によって得られるデータに基づいて、第1端面S1と第2端面S2の幾何中心を決定する。次に、センタ孔加工装置101は、一対のセンタドリルを用いて、第1端面S1に第1センタ孔CH1を形成し、第2端面S2に第2センタ孔CH2を形成する。
また、センタ孔加工装置101は、次々工程のターニング&ブローチングマシン103から回転アンバランス量が通知された場合、幾何中心を回転アンバランス量で修正した位置にセンタリング加工を施す。このように、工程間の近いターニング&ブローチングマシン103から通知される回転アンバランス量を初工程のセンタ孔加工装置101にフィードバックすることによって、第1センタ孔CH1と第2センタ孔CH2の位置精度が向上され、素材クランクシャフト1の回転アンバランスが低減される。ターニング&ブローチングマシン103における回転アンバランス量の算出方法については後述する。
センタリング加工が施された素材クランクシャフト1は、ワークローダによって次工程のクランクシャフトミラー102へと搬出される。
(2)クランクシャフトミラー102
クランクシャフトミラー102は、素材クランクシャフト1のメインジャーナルJとピンジャーナルPに荒仕上げ加工を施す。具体的には、まず、センタリング加工が施された素材クランクシャフト1が、クランクシャフトミラー102に搬入される。次に、クランクシャフトミラー102は、一対のワークヘッドによって素材クランクシャフト1のフロントシャフト11とリアフランジ12を把持する。次に、クランクシャフトミラー102は、両ワークヘッド間に配置されたカッタユニットによって素材クランクシャフト1のメインジャーナルJとピンジャーナルPの外周面に加工を施す。
カッタユニットは、素材クランクシャフト1の長手方向に移動可能なサドルと、クランクシャフトミラー102の奥行き方向に移動可能なスライドとを備えており、スライドには上下方向に移動可能なスイングヘッドが装着されている。ジャーナルの荒仕上げ加工は、スイングヘッドの内周に設けられ、モータによって回転駆動されるカッタドラムによって実行される。
荒仕上げ加工が施された素材クランクシャフト1は、ワークローダによって次工程のターニング&ブローチングマシン103へと搬出される。
(3)ターニング&ブローチングマシン103
図3は、ターニング&ブローチングマシン103の構成を示す側面透視図である。
ターニング&ブローチングマシン103は、荒仕上げ加工された素材クランクシャフト1のメインジャーナルJ、フロントシャフト11及びリアフランジ12に中仕上げ加工を施す。また、本実施形態において、ターニング&ブローチングマシン103は、少なくともメインジャーナルJとピンジャーナルPの加工が施された素材クランクシャフト1のバランス測定機能を有し、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量を測定する。ただし、ターニング&ブローチングマシン103は、全ての素材クランクシャフト1について回転アンバランス量を測定する必要はなく、例えば素材クランクシャフト1の金型が変わった時点や素材クランクシャフト1のロットが変わった時点において回転アンバランス量を測定すればよい。
ターニング&ブローチングマシン103は、図3に示すように、台座10、旋削具20、第1ワークヘッド30、第2ワークヘッド40、スライダ50、ボールネジ60、サーボモータ70、及び制御部80(回転アンバランス量算出部の一例)を備える。
台座10は、旋削具20、第1ワークヘッド30及び第2ワークヘッド40などを支持する。
旋削具20は、ツールヘッド21とツール22とを有する。ツールヘッド21は、台座10に対して移動自在に支持される。ツール22は、ツールヘッド21に取り付けられる。
第1ワークヘッド30は、台座10の長手方向に移動可能である。第1ワークヘッド30は、第1スピンドルモータ31、第1チャック装置32、可動台33、第1主軸34、第1プランジャ35、第1チャッククランプシリンダ36、第1回転シリンダ37、第1エンコーダ(位相検出器の一例)38、及び一対の第1振動センサ(振動検出器の一例)39を有する。
第1スピンドルモータ31は、可動台33の内部に収容されている。第1スピンドルモータ31は、回転軸AXを中心として第1主軸34を回転させる。回転軸AXは、素材クランクシャフト1の第1センタ孔CH1と第2センタ孔CH2を結ぶ線に一致する。
第1チャック装置32は、可動台33に支持される。第1チャック装置32は、第1本体部32aと、3つの第1チャック爪32bと、第1センタ32cと、を有する。第1本体部32aは、第1主軸34の一端部に固定される。3つの第1チャック爪32bは、第1本体部32aに取り付けられる。3つの第1チャック爪32bは、回転軸AXを中心とする径方向に沿って移動可能である。3つの第1チャック爪32bは、中仕上げ加工において、第1センタ孔CH1を基準としてフロントシャフト11をクランプした状態で、回転軸AXを中心として素材クランクシャフト1を回転させる。
本実施形態において、3つの第1チャック爪32bは、素材クランクシャフト1のフロントシャフト11を、強弱二段階のクランプ力でクランプできる。3つの第1チャック爪32bは、中仕上げ加工中は強クランプし、回転アンバランス量測定中は弱クランプする。クランプ力は、第1回転シリンダ37に接続される油圧回路からの油圧に応じて切換え可能である。
ここで、図4は、3つの第1チャック爪32bの位置を説明するための図である。図4(a)に示すように、中仕上げ加工中、3つの第1チャック爪32bは、各爪の内面全体がフロントシャフト11の第1側面S2に接触するように配置される。一方、図4(b)に示すように、回転アンバランス測定中、3つの第1チャック爪32bは、各爪の内面のうち半分程度が第1側面S2に接触するように配置される。
第1センタ32cは、第1本体部32aの中心に挿通され、回転軸AXに沿って配置される。第1センタ32cは、第1プランジャ35の端部に固定されている。第1センタ32cは、回転軸AXに沿って移動可能である。第1センタ32cは、クランクシャフトミラー102から荒仕上げ加工された素材クランクシャフト1がワークローダによって搬入されてくると、素材クランクシャフト1の第1センタ孔CH1に挿入される。第1センタ32cは、ワークローダによって素材クランクシャフト1が搬出されるまで第1センタ孔CH1に挿入された状態を維持する。従って、第1センタ32cは、中仕上げ加工中および回転アンバランス量測定中、継続して第1センタ孔CH1に挿入されている。
可動台33は、台座10上に配置される。可動台33には、スライダ50が固定される。スライダ50は、台座10の長手方向に摺動可能にボールネジ60に取り付けられている。ボールネジ60は、ネジ軸61と、ネジ軸61に螺合されるナット62と、を有する。サーボモータ70がネジ軸61を回転することによって、可動台33は第2ワークヘッド40に対して進退する。
第1主軸34は、回転軸AXに沿って可動台33に挿通される。第1主軸34は、第1チャッククランプシリンダ36によって、回転軸AXに沿って摺動される。これにより、3つの第1チャック爪32bは素材クランクシャフト1に対して進退する。第1主軸34は、第1スピンドルモータ31によって、回転軸AXを中心として回転される。これにより、3つの第1チャック爪32bは回転軸AXを中心として回転される。
第1プランジャ35は、回転軸AXに沿って第1主軸34に挿通される。第1プランジャ35は、第1回転シリンダ37によって、回転軸AXに沿って摺動される。これにより、第1センタ32cは素材クランクシャフト1に対して進退する。
第1エンコーダ38は、回転軸AXを中心とする第1主軸34の位相を検出する。これにより、回転軸AXを中心とする素材クランクシャフト1の位相が検出される。第1エンコーダ38は、検出された位相を示す位相データを、後述する制御部80に出力する。なお、本実施形態では、ワークローダによって素材クランクシャフト1が搬入される際、素材クランクシャフト1は所定位相にセットされていることが想定されている。
一対の第1振動センサ39は、可動台33上に配置される。一対の第1振動センサ39は、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量測定中、回転している素材クランクシャフト1の径方向における振動を検出する。一対の第1振動センサ39は、検出された振動を示す振動データを、制御部80に出力する。
第2ワークヘッド40は、第1ワークヘッド30に対向する。第2ワークヘッド40は、第2スピンドルモータ41、第2チャック装置42、固定台43、第2主軸44、第2プランジャ45、第2チャッククランプシリンダ46、第2回転シリンダ47、第2エンコーダ(位相検出器の一例)48、及び一対の第2振動センサ(振動検出器の一例)49を有する。以下においては、第1ワークヘッド30と同様の構成要素についての説明を省略する。
第2チャック装置42は、固定台43に支持される。第2チャック装置42は、第2本体部42aと、3つの第2チャック爪42bと、第2センタ42cと、を有する。3つの第2チャック爪42bは、中仕上げ加工中、リアフランジ12をクランプした状態で、回転軸AXを中心として素材クランクシャフト1を回転させる。3つの第2チャック爪42bは、中仕上げ加工中は強クランプし、回転アンバランス量測定中はアンクランプする。第2センタ42cは、素材クランクシャフト1の搬入から搬出まで継続して第2センタ孔CH2に挿入される。
第2エンコーダ48は、回転軸AXを中心とする第2主軸44の位相を検出する。これにより、回転軸AXを中心とする素材クランクシャフト1の位相が検出される。なお、第2エンコーダ48によって検出される素材クランクシャフト1の位相は、通常、第1エンコーダ38によって検出される素材クランクシャフト1の位相と一致する。第2エンコーダ48は、検出された位相を示す位相データを、制御部80に出力する。
一対の第2振動センサ49は、固定台43上に配置される。一対の第2振動センサ49は、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量測定中、回転している素材クランクシャフト1の径方向における振動を検出する。一対の第2振動センサ49は、検出された振動を示す振動データを、制御部80に出力する。
制御部80は、ターニング&ブローチングマシン103の各構成部材を統括制御する。制御部80は、マシン内の各構成部材と有線で接続されるとともに、例えばイーサネット(登録商標)規格に準拠するLANなどを介してセンタ孔加工装置101と接続されている。
ここで、図5は、制御部80の動作を説明するためのフローチャートである。以下、フローチャートに沿って制御部80の動作について説明する。
まず、ステップS1において、荒仕上げ加工された素材クランクシャフト1が搬入されると、制御部80は、第1及び第2センタ32c,42cを第1及び第2センタ孔CH1,CH2に挿入する。この際、素材クランクシャフト1は所定位相にセットされている。
ステップS2において、制御部80は、第1チャック爪32bを駆動してフロントシャフト11を強クランプするとともに、第2チャック爪42bを駆動してリアフランジ12を強クランプ(図4(a)参照)する。
ステップS3において、制御部80は、素材クランクシャフト1を回転させながら、旋削具20によってメインジャーナルJ、フロントシャフト11及びリアフランジ12に中仕上げ加工を施す。
中仕上げ加工後、ステップS4において、制御部80は、第1及び第2チャック爪32b,42bをアンクランプした後、第1チャック爪32bだけを駆動して、第1センタ孔CH1を基準としてフロントシャフト11を弱クランプ(図4(b)参照)する。
ステップS5において、制御部80は、加工後の素材クランクシャフト1を回転させながら、第1及び第2エンコーダ38,48からの位相データと第1及び第2振動センサ39,49からの振動データを取得する。この際、フロントシャフト11は第1チャック爪32bによって弱クランプされ、リアフランジ12は第2センタ42cによって保持されているため、素材クランクシャフト1の振動がクランプによって阻害されることはない。
ステップS6において、制御部80は、位相データと振動データに基づいて、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量を算出する。具体的に、制御部80は、マスターワーク(すなわち、理想的な形状の素材クランクシャフト)を回転させた時の振動データ(以下、「基準振動データ」という。)を予め記憶している。そして、制御部80は、基準振動データと検出された振動データを比較して、フロントシャフト11の第1端面S1における重心位置を算出する。次に、制御部80は、図6に示すように、第1端面S1上において第1センタ孔CH1の中心CPを基準とする重心WCの座標(○○○、△△△)を回転アンバランス量として算出する。ただし、制御部80は、全ての素材クランクシャフト1について回転アンバランス量を算出する必要はなく、例えば素材クランクシャフト1の金型が変わった時点や素材クランクシャフト1のロットが変わった時点においてのみ算出すればよい。
ステップS7において、制御部80は、算出した回転アンバランス量を初工程機であるセンタ孔加工装置101に出力する。これに応じて、センタ孔加工装置101では、幾何中心を回転アンバランス量で修正した位置にセンタリング加工が施される。
(特徴)
ターニング&ブローチングマシン103は、第1及び第2エンコーダ38,48(位相検出器の一例)と、第1及び第2振動センサ39,49(振動検出器の一例)と、制御部80(回転アンバランス量算出部の一例)と、を備える。第1及び第2エンコーダ38,48は、素材クランクシャフト1の回転中、回転軸AXを中心とする素材クランクシャフト1の位相を検出し、検出された位相を示す位相データを出力する。第1及び第2振動センサ39,49は、素材クランクシャフト1の回転中、径方向における素材クランクシャフト1の振動を検出し、検出された振動を示す振動データを出力する。制御部80は、位相データと振動データに基づいて、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量を算出する。
従って、メインジャーナルJとピンジャーナルPの加工が施された後の素材クランクシャフト1の回転アンバランス量を製造工程の早い時点で測定することで、初工程機のセンタ孔加工装置101にフィードバックしてセンタリング位置を修正することができる。そのため、従来のように製造工程の最終段階近くで、ほぼ完成したクランクシャフトの回転アンバランス量をフィードバックする場合などに比べて、不良品の数を減少させることができる。
(その他の実施形態)
(A)上記実施形態において、制御部80は、第1端面S1上における重心WCの第1センタ孔CH1からのずれ量を回転アンバランス量として算出したが、第2端面S2上における重心WCの第2センタ孔CH2からのずれ量を回転アンバランス量として算出してもよい。
(B)上記実施形態において、第1チャック爪32bは、フロントシャフト11を、強弱二段階のクランプ力でクランプできることとしたが、クランプ力は1種類のみであってもよい。
(C)上記実施形態において、ターニング&ブローチングマシン103は、一対の第1振動センサ39と一対の第2振動センサ49を有することとしたが、これに限られるものではない。ターニング&ブローチングマシン103が備える振動センサの数や配置位置は適宜変更可能である。
(D)上記実施形態において、ターニング&ブローチングマシン103は、第1エンコーダ38と第2エンコーダ48を有することとしたが、いずれか一方のみを有していてもよい。
(E)上記実施形態では、素材クランクシャフト1の回転アンバランス量をターニング&ブローチングマシン103による加工後に測定することとしたが、ターニング&ブローチングマシン103による加工前に第1及び第2センタ孔CH1,CH2を基準として測定してもよい。
1 素材クランクシャフト
32b 第1チャック爪
32c 第1センタ
38 第1エンコーダ
39 第1振動センサ
42b 第2チャック爪
42c 第2センタ
48 第2エンコーダ
49 第2振動センサ
80 制御部
100 クランクシャフト加工システム
101 センタ孔加工装置
102 クランクシャフトミラー
103 バランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン

Claims (4)

  1. メインジャーナルとピンジャーナルの加工が施された素材クランクシャフトのうち第1端部の第1端面に形成された第1センタ孔に挿入される第1センタと、
    前記素材クランクシャフトのうち第2端部の第2端面に形成された第2センタ孔に挿入される第2センタと、
    前記第1端部をクランプして、前記第1センタ孔と前記第2センタ孔を結ぶ回転軸を中心として前記素材クランクシャフトを回転させるチャック爪と、
    前記素材クランクシャフトの回転中、前記回転軸を中心とする前記素材クランクシャフトの位相を検出し、検出された位相を示す位相データを出力する位相検出器と、
    前記素材クランクシャフトの回転中、前記回転軸に垂直な方向における前記素材クランクシャフトの振動を検出し、検出された振動を示す振動データを出力する振動検出器と、
    前記位相データと前記振動データに基づいて、前記素材クランクシャフトの回転アンバランス量を算出する回転アンバランス量算出部と、
    を備えるバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン。
  2. 前記回転アンバランス量算出部は、前記第1端面上における前記第1センタ孔の中心を基準として、前記素材クランクシャフトの重心の座標を前記回転アンバランス量として算出する、
    請求項1に記載のバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン。
  3. 前記回転アンバランス量算出部は、マスターワークの回転アンバランス量を示す基準振動データと前記振動データを比較することによって、前記回転アンバランス量を算出する、
    請求項1又は2に記載のバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン。
  4. 前記第1センタと前記第1チャック爪を支持する第1本体部と、
    前記第2センタを支持する第2本体部と、
    を備え、
    前記振動検出器は、前記第1本体部に取り付けられる第1振動検出器と、前記第2本体部に取り付けられる第2振動検出器と、を有する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のバランス測定機能付ターニング&ブローチングマシン。
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