JP2004275625A - 浴槽用吐水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水膜形成装置を既存の浴槽であっても簡単に設置できてその汎用性の向上が図れると共に、入浴者の血行促進部位に水膜を効果的に浴びせることができて良好なマッサージ効果が容易に得られる浴槽用吐水装置を提供する。
【解決手段】浴槽とは別体で形成され水平方向のスリット状の吐水口を有する水膜形成装置を浴槽上縁面の上方に配設し、該水膜形成装置の吐水口から浴槽内に吐水して所定形状の水膜を形成する浴槽用吐水装置であって、前記水膜形成装置は、吐水口の浴槽の入浴座面からの高さが500〜800mmに設定されていることを特徴とする。前記水膜形成装置は、その水膜が入浴者の頭部を避けて首・肩・背中等に当たるように平面視で略U字形状に形成される。
【選択図】 図6
【解決手段】浴槽とは別体で形成され水平方向のスリット状の吐水口を有する水膜形成装置を浴槽上縁面の上方に配設し、該水膜形成装置の吐水口から浴槽内に吐水して所定形状の水膜を形成する浴槽用吐水装置であって、前記水膜形成装置は、吐水口の浴槽の入浴座面からの高さが500〜800mmに設定されていることを特徴とする。前記水膜形成装置は、その水膜が入浴者の頭部を避けて首・肩・背中等に当たるように平面視で略U字形状に形成される。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシステムバスルーム内の浴槽の上縁面上方に配設されて、入浴者の両肩部分等に水膜を効果的に浴びせることが可能な浴槽用吐水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽内に吐水する吐水装置としては、例えば特許文献1あるいは特許文献2に示す吐水装置が提案されている。この特許文献1及び特許文献2に開示の吐水装置は、浴槽の背側の上縁面に背当部を一体形成し、この背当部内に先端部にスリット状の吐水口を有する吐水ノズル(水膜形成装置)や給水配管を収納配置し、この背当部の前面に開口する吐水口から浴槽内に吐水して水膜を形成するようにしたものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−65490号公報
【特許文献2】
特開2002−153391号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1、2に開示の吐水装置にあっては、浴槽自体に背当部が一体形成されこの背当部内に吐水ノズルや給水配管が収納配置される構造であるため、吐水装置が背当部を有する浴槽にしか取り付けできず、汎用タイプの既存の浴槽に適用することが困難で、吐水装置の設置の汎用性が劣ると共に、既存製品に簡単に取り付けて水膜によるマッサージ効果を得ることが難しいという問題点を有している。
【0005】
また、吐水ノズルが背当部内に収納配置されることから、吐水口の高さが背当部の高さによって制限され、例えば浴槽に入浴中の入浴者の頭部を避けた首・肩・背中等の血行促進のマッサージ効果が得られる部位に水膜を効果的に浴びせることが難しいという問題点も有している。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、水膜形成装置を既存の浴槽であっても簡単に設置できてその汎用性の向上が図れると共に、入浴者の血行促進部位に水膜を効果的に浴びせることができて良好なマッサージ効果が容易に得られる浴槽用吐水装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、浴槽とは別体で形成され水平方向のスリット状の吐水口を有する水膜形成装置を浴槽上縁面の上方に配設し、該水膜形成装置の吐水口から浴槽内に吐水して所定形状の水膜を形成する浴槽用吐水装置であって、前記水膜形成装置は、吐水口の浴槽の入浴座面からの高さが500〜800mmに設定されていることを特徴とする。
【0008】
このように構成することにより、例えば浴槽内の湯は、浴槽壁面に設けた吸込口から循環ポンプによって吸い込まれ、温水配管を介して浴槽上縁面の上方に配設された水膜形成装置に供給され、該水膜形成装置内の水路を流れてそのスリット状の吐水口から浴槽内に膜状に吐水されて水膜を形成する。この時、水膜形成装置の吐水口の高さが、浴槽の入浴座面から500〜800mmに設定されていることから、水膜が入浴座面に座って入浴中の入浴者の首・肩・背中等の血行促進効果が得られる部位に効果的に浴びせられ、入浴者に良好なマッサージ効果が得られる。また、水膜形成装置が浴槽と別体で形成されて、浴槽上縁面の上方に配設されることから、水膜形成装置の設置が浴槽の上縁面形状等に影響されず、既存の浴槽等にも簡単に設置できる。
【0009】
そして、前記水膜形成装置は、請求項2に記載の発明のように、その水膜が入浴者の頭部を避けて首・肩・背中等に当たるように平面視で略U字形状に形成されることが好ましい。このように構成することにより、吐水口からの吐水で形成される水膜が平面視で略U字形状であることから、水膜を入浴者の血行促進等に効果的な首や肩及び背中等に浴びせることができて、 一層良好なマッサージ効果が得られる。
【0010】
また、前記水膜形成装置は、請求項3に記載の発明のように、薄形板状に形成されて、その内部に一端に吸水口が設けられ他端が前記吐水口に連通するスリット状の水路を有し、該水路は浴槽上縁面上の浴室壁面に沿って立ち上がる垂直部と、該垂直部の先端に浴槽方向に向けて指向された水平部とで形成されていることが好ましい。このように構成することにより、薄形板状に形成された水膜形成装置の水路の垂直部が浴室壁面に沿って上がり、水路の水平部が浴槽方向に指向することから、水膜形成装置全体が薄形形状に形成されて、例えば既存の浴槽でもその上縁面上に容易に設置できる。
【0011】
また、前記水路は、請求項4に記載の発明のように、吸込口側から吐水口に向けて開いたテーパー状に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、水路がテーパー状に形成されていることから、この水路形状で平面視略U字形状の水膜が容易に形成される。
【0012】
また、前記水膜形成装置は、請求項5に記載の発明のように、吐水口からの吐水方向が可変可能に構成されていることが好ましい。このように構成することにより、吐水口からの吐水方向が可変可能であることから、水膜を例えば入浴者の体型や好み等に応じて最適方向に吐水できて、水膜が入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせられる。
【0013】
また、前記水膜形成装置は、請求項6に記載の発明のように、吐水口の高さ位置が可変可能に構成されていることが好ましい。このように構成することにより、吐水口の高さ位置が可変可能であることから、水膜を例えば入浴者の座高・身長等に応じて最適高さに吐水できて、水膜が入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせられる。
【0014】
また、前記水膜形成装置は、請求項7に記載の発明のように、吐水口からの吐水に光を照射する照明装置を備えることが好ましい。このように構成することにより、照明装置の照明光が水膜中に侵入しこの水膜が入浴者の首や肩等に接触した際に当該部位が光って視認されることから、入浴中の入浴者に水膜によるマッサージ効果と併せ光によるリクラゼーション効果が同時に得られる。
【0015】
また、前記水膜形成装置は、請求項8に記載の発明のように、吸込口が浴槽壁面と浴室壁面とで形成される空間内に位置し、該空間内に循環ポンプ及び温水配管が配設されていることが好ましい。このように構成することにより、浴槽壁面と浴室壁面との間に形成される空間を利用して、循環ポンプや温水配管等が配設されることから、従来デットスペースとなっていた空間を有効利用して水膜形成装置等を効率的に設置できる。
【0016】
また、前記入浴座面は、請求項9に記載の発明のように、通常浴槽の場合はその底面であり、半身浴用浴槽の場合は半身浴用座面か底面であることが好ましい。このように構成することにより、吐水口の高さ寸法の基準となる入浴座面が、底面や半身浴用座面等で形成されることから、各種浴槽における吐水口の高さを最適位置に容易に設定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は、本発明に係わる浴槽用吐水装置の第1の実施形態を示し、図1がその設置状態の浴室内部の斜視図、図2がその一部を分解した概略縦断面図、図3及び図4が水膜形成装置の分解斜視図、図5が水膜形成装置の横断面図、図6が使用状態の説明図である。
【0018】
図1において、浴室1は、防水パン2と、浴室壁面としての4枚の壁パネル3a〜3d(壁パネル3dは図示せず)及び浴室天井としての例えばドーム型の天井パネル4によって略箱状に形成されている。防水パン2の壁パネル3a側には浴槽5が設置されると共に、この浴槽5の側方の防水パン2上には洗い場6が設けられている。また、洗い場6の壁パネル3b側にはカウンタ7が設けられ、このカウンタ7上方の壁パネル3bには、水栓9、シャワー10、ミラー11、収納棚12等が一体的に組み込まれたミラーパネル8が配置されている。
【0019】
そして、浴室1の壁パネル3bには、浴槽用吐水装置15が配設されている。この浴槽用吐水装置15は、図2に示すように、そのスリット状の吐水口16aから浴槽5内に吐水することにより後述する如く平面視で略U字形状の水膜17(図1参照)を形成する水膜形成装置16と、この水膜形成装置16に浴槽5内の湯を温水配管19を介して循環供給する循環ポンプ18等を有している。
【0020】
前記水膜形成装置16は、図2〜図4に示すように、前後一対のステンレス板等からなる薄板20と、この薄板20間に介装された切欠き21aを有するゴム板21とにより、垂直部16bと曲線部16c及び水平部16d(図2参照)を有する薄形板状に形成されている。また、水膜形成装置16は、後述する平面視で略U字形状の水膜17を形成するために、水平部16dの突出長さLが5〜150mm程度で、水平部16dの幅W(図3参照)が200〜350mm程度に設定されている。
【0021】
そして、水膜形成装置16は、一対の薄板20を水密性と気密性を有するゴム板21を介して積層し、その外周部をネジ22とナット23で固定することにより全体形状が薄形板状に形成されると共に、内部にゴム板21の切欠き21aによって水路24(図2参照)が形成され、この水路24の先端にスリット状の前記吐水口16aが形成されている。この時、前記ゴム板21に形成される切欠き21aの形状を、垂直部16b側から水平部16dの先端側にかけて次第に幅が広くなる平面視でテーパー状に形成することにより、前記水路24が図5に示すように、垂直部16b側が幅狭で吐水口16a側が幅広となるように設定されている。
【0022】
つまり、水路24の幅方向両側面が外側に向って直線状に広がるテーパー面とされており、このテーパー面で吐水口16aからの吐水の流速に変化が得られ、例えば吐水口16aの幅方向の両端部の流速が高く中央部が低くなることにより、平面視で略U字形状の水膜17が形成されることになる。なお、直線状のテーパー面の代わりに、図5の二点鎖線で示すように、僅かに凹状もしくは凸状のテーパー面として、水膜17の平面視形状を所望に形成することも勿論可能である。
【0023】
さらに、一対の薄板20のうち、後側の薄板20の垂直部で水路24の下部には、後方に向けてパイプを所定長さ突出させることで吸込口25が設けられ、この吸込口25と前記吐水口16aとが水路24を介して連通状態とされている。また、後側の薄板20の吸込口25の上部には、先端部に円形の径大部を有する左右一対の係合突起26が後方に突出状態で一体的に設けられ、前後一対の薄板20の垂直部及びゴム板21の下部中央には、前後方向に貫通する状態で取付孔27が形成されている。
【0024】
このように構成された水膜形成装置16は、図2及び図3に示すように、支持板30を介して浴室1の壁パネル3bに設置される。すなわち、壁パネル3bの浴槽5の上縁面5aより所定高さ上方位置と、上縁面5aより所定高さ下方位置に配管孔31、32が形成され、この配管孔31、32間に筒状で側面視略コ字状の配管部材33の両端部が水密状態で嵌合されることにより、例えば樹脂製の配管部材33が壁パネル3b内に位置する状態で取り付けられている。
【0025】
また、上方の配管孔31の壁パネル3bの前面側には前記支持板30が、その上下のフランジ部30bをネジでねじ込むことによって固定されている。この支持板30は、金属板の加工によって水膜形成装置16が取り付けられる取付部30aと、この取付部30aの上下に一体形成された前記フランジ部30bとで構成され、取付部30aには、その略中央部分に縦長の配管孔34が形成されると共にその上部左右に孔部と溝部を有する上下に複数個(図では2個)の係合孔35がそれぞれ形成され、また、その下部中央には上下に複数個(図では2個)のネジ孔36(もしくはナット)設けられている。
【0026】
そして、壁パネル3bに固定された支持板30の配管孔34には、水膜形成装置16の前記吸込口25にその一端が接続されたフレキシブル管からなる温水配管19が挿通されている。この温水配管19は、配管部材33内を挿通されて、下方の配管孔32から浴槽5の背側の壁面5bと壁パネル3bとの間で形成される空間37内に引き出され、その他端が浴槽5の図示しない壁面の吸込口に接続された前記循環ポンプ18に接続されている。
【0027】
また、支持板30の取付部30aの所定高さ位置の係合孔35には、その前方から水膜形成装置16の前記係合突起26がそれぞれ係合され、取付部30aの所定高さ位置のネジ孔36には、水膜形成装置16の前記取付孔27からネジ38がねじ込まれている。この時、高さ調整手段しての係合孔35とネジ孔36が上下に複数個設けられていることから、所定高さ位置の係合孔35やネジ孔36を使用することにより、水膜形成装置16の取付け高さ位置が壁パネル3bに固定された支持板30に対して上下方向で調整(可変)でき、水膜形成装置16の吐水口16aの高さH(図2参照)が浴槽5の入浴座面である底面5cから500〜800mmの所定高さ位置に設定されるようになっている。
【0028】
この吐水口16aの高さ位置に所定幅を設けた理由は、入浴者の座高等の違いに的確に対応したり、浴槽5が半身浴用座面を有する場合と半身浴用座面を有さない場合のいずれにも的確に対応できるようにするためであり、浴槽5の形態が特定された場合等には、高さHの許容幅を小さく設定できることはいうまでもない。なお、水膜形成装置16の吐水口16aの高さHを調整する高さ調整手段の構成は、上下方向に複数個設けられた係合孔35とネジ孔36等に限らず、例えば水膜形成装置16の薄板20に設けたガイドを支持板30のレールに上下方向にスライド移動可能に設けて、無段階に上下動できる構成とする等、適宜の高さ調整手段を採用できるし、高さ調整も水膜形成装置16の設置前の調整に限らず、設置後に入浴者の操作によって行う構成とすることもできる。
【0029】
そして、水膜形成装置16と支持板30の外周部には、図2に示すように、水膜形成装置16の外形形状等に対応して樹脂成形されたカバー39が前方から嵌め込まれ、このカバー39の側面に設けた取付孔から薄板20の側面に設けたネジ孔にネジがねじ込まれている。これにより、図1に示すように、カバー39で水膜形成装置16と支持板30が略完全に覆われた状態となって、水膜形成装置16が浴室1の壁パネル3bに取り付けられている。
【0030】
このように浴室1に設置された水膜形成装置16を有する浴槽5によれば、入浴者が例えば浴槽5内に入浴中に、水膜形成装置16を作動させようとする場合は、壁パネル3aに設けたリモコン41の吐水スイッチ41a(図1参照)をオン操作する。吐水スイッチ41aがオン操作されると、リモコン41に接続された図示しない制御装置により循環ポンプ18が作動し、温水配管19を介して浴槽5内の湯が浴槽5の吸込口から吸い込まれて温水配管19から水膜形成装置16に供給される。
【0031】
そして、この水膜形成装置16に供給された湯は、水膜形成装置16の吸込口25から水路24内を流れてスリット状の吐水口16aから浴槽5内に吐水され、この吐水により所定の落差を有する水膜17が形成される。この時、水膜形成装置16の水路24が、垂直部16b側から水平部16dの先端側にかけてテーパー状に形成されていることから、図5に示すように、湯が水路24のテーパー面に沿って外方に拡大しつつ流れて、吐水口16aの幅方向の両端部側の流速が高く幅方向の中央部分の流速が低くなる。
【0032】
これにより、スリット状の所定幅の吐水口16aからの湯が吐水されることで浴槽5上に形成される水膜17が平面視で略U字形状となり、これが図6の二点鎖線で示すように、入浴者Mの首、肩及び背中部分に浴びせられる。また、この時の平面視U字形状の水膜17は、水膜形成装置16の吐水口16aの浴槽5の入浴座面(底面5c)からの高さHが前述したように所定値に設定されると共に、水膜形成装置16の取付位置を前述した上下方向の複数の係合孔35等の利用によって、浴槽5の上縁面5aから高さH1の位置や高さH2の位置等に設定、すなわち水膜形成装置16の高さHを可変できて、水膜17を入浴者Mの血行促進に効果的な首、肩、背中部分等に浴びせることができる。
【0033】
そして、水膜形成装置16による吐水を停止させる場合は、リモコン41の吐水スイッチ41aをオフ操作して循環ポンプ18を停止させることによって行われ、これにより、入浴者Mが浴槽5に入浴中の所望時期に水膜17を形成させることが可能になる。なお、この時、例えばリモコン41に吐水スイッチ41aと流量調整スイッチを設けた場合等には、この流量調整スイッチの操作で水膜17の吐水量等の状態を入浴者Mの好みに応じて容易に設定することが可能になる。
【0034】
なお、以上の例においては、水膜形成装置16の薄板20を剛性ある材質で形成することにより、水平部16dの吐水口16aの指向方向が一定である場合について説明したが、例えば薄板20を弾性を有する樹脂板等で形成することにより、ゴム板21の弾性と共に、少なくとも水平部16dを弾性変更可能に形成して、吐水口16aの指向方向を可変可能に構成しても良い。すなわち、図7(a)に示すように、水膜形成装置16の吐水口16a近傍である水平部16dの例えば上面側もしくは二点鎖線で示す下面側を例えばモータ、操作釦等の駆動源40aの作動で傾動させることにより、水平部16d(吐水口16a)を上下方向に可変させる吐水方向可変手段40を設ける。
【0035】
そして、この吐水方向可変手段40で吐水口16aの指向方向を図7(a)に示す水平状態から、上方に指向させたい場合は、駆動源40aを作動させて吐水方向可変手段40を上方に所定距離移動させる。これにより、図7(b)に示すように、水平部16bの弾性力によって水平部16b先端が上方に傾動して、吐水口16aの指向方向が水平状態から所定角度上方を指向した位置に設定される。一方、吐水口16aの指向方向を水平状態から下方に指向させたい場合は、図7(a)の水平位置から駆動源40aを作動させて吐水方向可変手段40を所定距離下方に移動させる。これにより、図7(c)に示すように、水平部16dが下方に傾動させられ、吐水口16aの指向方向が水平状態から所定角度下方を指向した位置に設定される。
【0036】
つまり、駆動源40aで吐水方向可変手段40を所定方向に移動させることにより、水膜形成装置16の水平部16dの弾性力を利用して該水平部16dを傾動させ、吐水口16aの指向方向を所定方向に設定する。この時、水膜形成装置16のカバー39の吐水口16a部分には、吐水口16aの傾動範囲をカバーできる大きさの開口が設けられており、また、吐水方向可変手段40の操作釦等は、カバー39の外側に配設されて入浴者Mによる操作が容易に行えるようになっている。なお、水膜形成装置16の吐水方向可変手段40としては、この例に限定されず、例えば水膜形成装置16自体をカバー39内で所定角度傾動させることにより、その吐水口16aの指向方向を可変させる等、他の適宜の可変手段を採用することができる。
【0037】
このように、上記第1の実施形態の浴槽用吐水装置15にあっては、水膜形成装置16が壁パネル3bに浴槽5の上縁面5aから所定高さ浮いた状態でかつその吐水口16aが浴槽5の入浴座面から所定高さHとなるようにして取り付けられているため、吐水口16aからの吐水により形成される水膜17を入浴座面に座って入浴中の入浴者Mの頭部を除く例えば首、肩、背中等の血行促進部位に効果的に浴びせることができる。特に、吐水口16aを浴槽5の入浴座面から500〜800mmの高さHに設定することで、例えば半身浴用座面を有さない通常浴槽5であっても、半身浴用座面を有する浴槽5であっても、所定の入浴座面に座って入浴中の入浴者Mの首や肩等に水膜17を確実かつ容易に浴びせることができる。
【0038】
また、水膜形成装置16の係合突起26等を支持板30に設けた高さ調整手段としての上下方向に複数の係合孔35等に係合させることにより、この高さ調整手段で吐水口16aの高さHを所定高さに設定できると共に、吐水方向可変手段40により吐水口16aの指向方向を可変可能に構成することで、吐水方向を所定方向に設定することができる等、吐水口16aの高さHや指向方向を入浴者Mの体型や好み等に応じた最適位置に容易に設定することができる。
【0039】
また、水膜形成装置16の吐水口16aが水平なスリット状に形成されると共に、水路24がテーパー状に形成されているため、吐水口16aからの吐水で形成される水膜17を平面視で略U字形状に形成でき、このU字形状の水膜17を入浴者Mの頭部を避けた状態で首、肩、背中等に浴びせることができる。これらのことから、U字形状の水膜17によって入浴中の入浴者Mの体型等に係わらず首、肩等の血行を促進させることができて、入浴者Mに良好なマッサージ効果を得ることが可能になる。
【0040】
また、水膜形成装置16が全体として薄形板状で浴槽5の上縁面5aの上方の壁パネル3bに設置されるため、水膜形成装置16の設置に浴槽5の上縁面5aの形状等(すなわち浴槽5の形態)が何等影響されることがなく、比較的狭い設置スペースに効率的に設置できると共に、水膜形成装置16を支持する支持板30が壁パネル3bに直接固定されているため、配管孔31から配管部材33内に挿通した温水配管19を壁パネル3b内に配置できて、浴槽用吐水装置15の設置時の温水配管19が浴槽5の形態に何等影響されることもなくなり、これらにより、浴槽5の形態に係わらず浴槽用吐水装置15を浴室1に容易に設置することができる。
【0041】
さらに、温水配管19としてフレキシブル管が使用されると共に、浴槽用吐水装置15の設置時に温水配管19が樹脂製の配管部材33内に挿通されるため、温水配管19自体の配管作業をスムーズに行うことができると共に、浴槽5自体に貫通した配管孔等を設ける必要がなくなり、空間37内に配置した循環ポンプ18と水膜形成装置16や浴槽5との配管を容易に行うことができる。また、水膜形成装置16がその係合突起26を支持板30の係合孔35に係合させること等により位置決めされて支持板30に取り付けできるため、水膜形成装置16の取付作業自体を簡単に行うこともできる。
【0042】
また、空間37内に循環ポンプ18と温水配管19が配置されるため、従来デッドスペースとなっていた空間37の有効利用が図れると共に、空間37のスペースが小さい浴室1の場合であっても、浴槽用吐水装置15を簡単に設置することができると共に、所定形状の配管部材33が使用されるため、壁パネル3b内における温水配管19の配管スペースを小さくすることもできる。これらのことから、浴槽用吐水装置15の設置に浴槽5の形状上の制限がなくなって専用の浴槽5が不要となり、浴槽用吐水装置15を汎用タイプの浴槽5にも設置することができて、設置の汎用性を一向上させることができる。
【0043】
また同時に、浴槽用吐水装置15が浴槽5の上縁面5aより所定高さ位置上方に設置されるため、背当部を有さない浴槽5であっても浴槽用吐水装置15の吐水口16aを最適位置に設けて平面視略U字形状の水膜17を形成することが可能となり、例えば一般家庭のシステムバスルーム等の浴室1に設置して、良好な水膜17によるマッサージ効果を容易に得ることができ、浴槽5の使い勝手や付加価値の向上を図ること等もできる。さらにまた、水膜形成装置16が前後一対の薄板20やゴム板21により全体形状が薄形板状に形成されているため、その設置スペースを小さくした状態で壁パネル3bにすっきりと取り付けることができて、浴槽用吐水装置15の設置による浴室1自体のデザイン性の低下を防止することができると共に、浴槽用吐水装置15自体のデザイン性を向上させることもできる。
【0044】
図8及び図9と図10は、本発明に係わる浴槽用吐水装置のそれぞれ他の実施形態を示す設置状態の斜視図及びその断面図、設置状態の断面図である。以下、上記第1の実施形態と同一部位には同一符号を付して説明する。先ず、図8及び図9に示す第2の実施形態の浴槽用吐水装置15の特徴は、水膜形成装置16を浴槽5の背側の上縁面5a上に左右一対の例えば金属製の支持パイプ42、43で上縁面5aから所定高さ浮いた状態で配設すると共に、水膜形成装置16に照明装置44を一体的に付設した点にある。
【0045】
すなわち、水膜形成装置16は、上記第1の実施形態と略同様に、一対の薄板20及びゴム板21等で薄形板状に形成され、前側の薄板20の垂直部に前方に向けて吸込口25が設けられると共に、後方の薄板20の水平部16d後部に照明装置44が例えば薄板20に固定されることで一体的に設けられている。この照明装置44は、例えば側面視略L字形状のケース45を有し、このケース45の水平壁部内にはその長手方向に沿って複数個のLED46が基板47に実装された状態で収納配置されている。
【0046】
そして、このLED46は、同一色もしくは複数色のLEDが使用され、その発光方向が前方に設定されて、ケース45の前面に設けた透明な照明カバー48aから所定色の光が前方の水平部16dに向けて照射されるようになっている。なお、水膜形成装置16の薄板20で少なくともその水平部16dは透明材によって形成され、照明装置44から照射される光が内部の水路24を流れる湯に照射されることにより、入浴時に水膜17に触れた部分が光るようになっている。
【0047】
そして、このように構成された水膜形成装置16は、その吸込口25部分が温水配管としての一方の支持パイプ42で支持され、左端部分が配線収納管としての他方の支持パイプ43で浴槽5の上縁面5a上に支持されており、その吐水口16aの高さHは、浴槽5の入浴座面(底面5c)から500〜800mmとなるように設定されている。つまり、支持パイプ42の一端が水膜形成装置16の吸込口25に接続されて取付板49で薄板20前面に固定されると共に、この支持パイプ42の下方に屈曲された他端が浴槽5の上縁面5aの一端側(壁パネル3bに向って右側)に貫通配置され、その端部が温水配管19や継手等を介して空間37内に配置された循環ポンプ18に接続されている。
【0048】
また、水膜形成装置16の薄板20の左端部には、取付板49で支持パイプ43の一端が固定され、この支持パイプ43の下方に屈曲した他端が浴槽5の上縁面5aの他端側(壁パネル3bに向って左側)に貫通配置され、その先端が空間37内に所定長さ突出している。これにより、一対の支持パイプ42、43で水膜形成装置16が支持され、この時、支持パイプ42が空間37内の温水配管19に接続されることで浴槽用吐水装置15の温水配管として機能し、支持パイプ43がその内部に照明装置44の電源コード50等が収納される配線収納管として機能することになる。
【0049】
なお、各支持パイプ42、43は、浴槽5内から見た場合に略左右対称形状となるように屈曲形成されると共に、浴槽5の上縁面5aに設けた貫通孔に配管アダプター51を介して貫通配置されている。この時、支持パイプ42、43の他端部を支持する配管アダプター51に所定の取付強度を持たせたり、あるいは適宜の補強部材で支持パイプ42、43を補強することにより、支持パイプ42、43を握りバーとして使用できる構成とすることもできる。
【0050】
この第2の実施形態の浴槽用吐水装置15においても、水膜形成装置16の下端が浴槽5の上縁面5aより所定高さ浮いた状態で上縁面5aの上方に設置されると共に、吐水口16aの入浴座面からの高さHが所定寸法に設定されていることから、ほとんど全ての浴槽5に設けられる上縁面5aを使用して水膜形成装置16を設置できて、設置スペースの省スペース化が図れ各種浴槽5に簡単に設置できたり、平面視略U字形状の水膜17を入浴者の血行促進部位に良好に浴びせることができる等、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
特に、この第2の実施形態によれば、水膜形成装置16が浴槽5の上縁面5a上に設置されることから、上記第1の実施形態のように、壁パネル3bに配管孔31、32を開ける必要がなく、既に一般家庭等に設置されている浴室1であっても、水膜形成装置16を浴室1に水密性を維持しつつ簡単かつ確実に設置できて、汎用性を一層向上させることができる。
【0052】
また、この浴槽用吐水装置15の場合は、水膜形成装置16に照明装置44が一体化されてカバー39内に収納配置されているため、吐水口16aから吐水されて形成される水膜17を照明装置44の所定色の光で光らせることができ、マッサージ効果が得られる水膜17によって幻想的な雰囲気をも醸し出すことができて、例えばリクラゼーション効果を得ることができる。さらに、水膜形成装置16が浴槽5の上縁面5a上に、給水用及び配線収納用として機能する左右一対の支持パイプ42、43で浮いた状態で壁パネル3b側に設置されているため、各支持パイプ42、43の付加価値を高めることができると共に、浴槽5内から壁パネル3bを見た場合に、水膜形成装置16の設置部分のデザイン性を向上させることもできる。特に、支持パイプ42、43に握りバーの機能を持たせれば、浴槽5への出入りの際の安全性等を向上させることができる。
【0053】
また、図10に示す第3の実施形態の浴槽用吐水装置15は、薄形板状の水膜形成装置16を浴槽5の上縁面5aの後端部と壁パネル3b間に介装した点にある。すなわち、浴槽5の上縁面5aの後端面に水膜形成装置16の垂直部16bが嵌装される凹部52を形成し、この凹部52内に垂直部16bを位置させて、該垂直部16bを取付板53を介して浴槽5の壁面5b等に取り付ける。そして、一対の薄板20のうち前方の薄板20に前記吸込口25を設け、この吸込口25と浴槽5の壁パネル3b側の壁面5bに設けた吸込口54とを途中に循環ポンプ18を有する温水配管19で接続する。
【0054】
これにより、壁面5b外側と壁パネル3b間で形成される空間37内に循環ポンプ18等が配置されて浴槽用吐水装置15が設置され、この設置時に、水膜形成装置16の吐水口16aの高さHは、浴槽5の入浴座面である底面5cから500〜800mmに設定されている。つまり、薄形板状の水膜形成装置16の垂直部16bを浴槽5の上縁面5aと壁パネル3b間に挟み込む状態で取り付け、上縁面5aの下部に形成される空間37を循環ポンプ17等の配置スペースとして有効利用する。
【0055】
この第3の実施形態においても、水膜形成装置16の吐水口16aを浴槽5の上縁面5aの上方で浴槽5の入浴座面5cから所定高さHに設定した状態で配置されるため、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる他に、水膜形成装置16を第1の実施形態と同様に壁パネル3bに密着した状態で取り付けできて、取付状態にスッキリ感が得られると共に、第2の実施形態と同様に壁パネル3bに加工を加えることなく簡単に取り付けできるという作用効果が得られる。
【0056】
なお、本発明は、上記した各実施形態のそれぞれに限定されるものではなく、例えば吐水口可変手段40を第2の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16に適用したり、第2の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16の吐水口16aを、第1の実施形態に示すように高さ調整手段で高さ調整可能に構成したり、第2の実施形態に示す照明装置44を第1の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16に採用する等、各実施形態の全部あるいは一部を適宜に組み合わせることができる。また、上記各実施形態における水膜形成装置16自体の構成や吐水口16aの形状等も一例であって、所定の水膜17を形成させ得る所定形状の吐水口16aを採用する等、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、水膜形成装置の吐水口の高さが、浴槽の入浴座面から500〜800mmの最適高さ位置に設定されているため、水膜を入浴座面に座って入浴中の入浴者の首・肩・背中等の血行促進等が得られる部位に効果的に浴びせることができて、入浴者に良好なマッサージ効果が容易に得られると共に、水膜形成装置が浴槽と別体で形成されて浴槽上縁面の上方に配設されるため、水膜形成装置の設置が浴槽の上縁面形状等に影響されず、既存の浴槽等にも簡単に設置することができる。
【0058】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、水膜が平面視で略U字形状に形成されるため、血行促進等が得られる水膜を入浴者の頭部を避けて首や肩及び背中等に効果的に浴びせることができて、 一層良好なマッサージ効果を得ることができる。
【0059】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、薄形板状に形成された水膜形成装置の水路の垂直部が浴室壁面に沿って上がり、水路の水平部が浴槽方向に指向するため、水膜形成装置全体が薄形に形成されて、例えば既存の浴槽でもその上縁面上に容易に設置することができる。
【0060】
また、請求項4に記載の発明によれは、請求項3に記載の発明の効果に加え、水路がテーパー状に形成されているため、この水路形状によって平面視略U字形状の水膜を容易に形成することができる。
【0061】
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、水膜形成装置の吐水方向が可変可能に構成されているため、水膜が例えば入浴者の好み等に応じて最適方向に吐水され、水膜を入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせることができる。
【0062】
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし5に記載の発明の効果に加え、水膜形成装置の吐水口の高さ位置が可変可能に構成されているため、水膜が例えば入浴者の座高・身長等に応じて最適方向に吐水され、水膜を入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせることができる。
【0063】
また、請求項7に記載の発明によれば、請求項1ないし6に記載の発明の効果に加え、照明装置の照明光が水膜中に侵入されこの水膜が入浴者の首や肩等に接触した際に当該部位が光って視認されるため、入浴中の入浴者に水膜によるマッサージ効果と光によるリクラゼーション効果とを同時に得ることができる。
【0064】
また、請求項8に記載の発明によれば、請求項1ないし7に記載の発明の効果に加え、浴槽壁面と浴室壁面との間に形成される空間を利用して、循環ポンプや温水配管等が配設されるため、従来デットスペースとなっていた空間を有効利用して水膜形成装置等を効率的に設置することができる。
【0065】
また、請求項9に記載の発明によれば、請求項1ないし8に記載の発明の効果に加え、吐水口の高さ寸法の基準となる入浴座面が、底面や半身浴用座面等で形成されるため、各種浴槽における吐水口の高さを最適位置に容易に設定できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第1の実施形態の設置状態の浴室内部を示す斜視図
【図2】同その一部を分解した概略縦断面図
【図3】同支持板と水膜形成装置の分解斜視図
【図4】同水膜形成装置の分割斜視図
【図5】同水膜形成装置の横断面図
【図6】同使用状態の説明図
【図7】同変形例を示す概略構成図
【図8】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第2の実施形態の設置状態を示す斜視図
【図9】同その概略縦断面図
【図10】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第3の実施形態の設置状態を示す概略縦断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・浴室
3a〜3d・・・・・壁パネル
5・・・・・・・・・浴槽
5a・・・・・・・・上縁面
5b・・・・・・・・壁面
5c・・・・・・・・底面(入浴座面)
15・・・・・・・・浴槽用吐水装置
16・・・・・・・・水膜形成装置
16a・・・・・・・吐水口
16d・・・・・・・水平部
17・・・・・・・・水膜
18・・・・・・・・循環ポンプ
19・・・・・・・・温水配管
20・・・・・・・・薄板
21・・・・・・・・ゴム板
24・・・・・・・・水路
25・・・・・・・・吸込口
26・・・・・・・・係合突起
27・・・・・・・・取付孔
30・・・・・・・・支持板
33・・・・・・・・配管部材
35・・・・・・・・係合孔
36・・・・・・・・ネジ孔
37・・・・・・・・空間
40・・・・・・・・吐水方向可変手段
40a・・・・・・・駆動源
42、43・・・・・支持パイプ
44・・・・・・・・照明装置
46・・・・・・・・LED
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシステムバスルーム内の浴槽の上縁面上方に配設されて、入浴者の両肩部分等に水膜を効果的に浴びせることが可能な浴槽用吐水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽内に吐水する吐水装置としては、例えば特許文献1あるいは特許文献2に示す吐水装置が提案されている。この特許文献1及び特許文献2に開示の吐水装置は、浴槽の背側の上縁面に背当部を一体形成し、この背当部内に先端部にスリット状の吐水口を有する吐水ノズル(水膜形成装置)や給水配管を収納配置し、この背当部の前面に開口する吐水口から浴槽内に吐水して水膜を形成するようにしたものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−65490号公報
【特許文献2】
特開2002−153391号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1、2に開示の吐水装置にあっては、浴槽自体に背当部が一体形成されこの背当部内に吐水ノズルや給水配管が収納配置される構造であるため、吐水装置が背当部を有する浴槽にしか取り付けできず、汎用タイプの既存の浴槽に適用することが困難で、吐水装置の設置の汎用性が劣ると共に、既存製品に簡単に取り付けて水膜によるマッサージ効果を得ることが難しいという問題点を有している。
【0005】
また、吐水ノズルが背当部内に収納配置されることから、吐水口の高さが背当部の高さによって制限され、例えば浴槽に入浴中の入浴者の頭部を避けた首・肩・背中等の血行促進のマッサージ効果が得られる部位に水膜を効果的に浴びせることが難しいという問題点も有している。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、水膜形成装置を既存の浴槽であっても簡単に設置できてその汎用性の向上が図れると共に、入浴者の血行促進部位に水膜を効果的に浴びせることができて良好なマッサージ効果が容易に得られる浴槽用吐水装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、浴槽とは別体で形成され水平方向のスリット状の吐水口を有する水膜形成装置を浴槽上縁面の上方に配設し、該水膜形成装置の吐水口から浴槽内に吐水して所定形状の水膜を形成する浴槽用吐水装置であって、前記水膜形成装置は、吐水口の浴槽の入浴座面からの高さが500〜800mmに設定されていることを特徴とする。
【0008】
このように構成することにより、例えば浴槽内の湯は、浴槽壁面に設けた吸込口から循環ポンプによって吸い込まれ、温水配管を介して浴槽上縁面の上方に配設された水膜形成装置に供給され、該水膜形成装置内の水路を流れてそのスリット状の吐水口から浴槽内に膜状に吐水されて水膜を形成する。この時、水膜形成装置の吐水口の高さが、浴槽の入浴座面から500〜800mmに設定されていることから、水膜が入浴座面に座って入浴中の入浴者の首・肩・背中等の血行促進効果が得られる部位に効果的に浴びせられ、入浴者に良好なマッサージ効果が得られる。また、水膜形成装置が浴槽と別体で形成されて、浴槽上縁面の上方に配設されることから、水膜形成装置の設置が浴槽の上縁面形状等に影響されず、既存の浴槽等にも簡単に設置できる。
【0009】
そして、前記水膜形成装置は、請求項2に記載の発明のように、その水膜が入浴者の頭部を避けて首・肩・背中等に当たるように平面視で略U字形状に形成されることが好ましい。このように構成することにより、吐水口からの吐水で形成される水膜が平面視で略U字形状であることから、水膜を入浴者の血行促進等に効果的な首や肩及び背中等に浴びせることができて、 一層良好なマッサージ効果が得られる。
【0010】
また、前記水膜形成装置は、請求項3に記載の発明のように、薄形板状に形成されて、その内部に一端に吸水口が設けられ他端が前記吐水口に連通するスリット状の水路を有し、該水路は浴槽上縁面上の浴室壁面に沿って立ち上がる垂直部と、該垂直部の先端に浴槽方向に向けて指向された水平部とで形成されていることが好ましい。このように構成することにより、薄形板状に形成された水膜形成装置の水路の垂直部が浴室壁面に沿って上がり、水路の水平部が浴槽方向に指向することから、水膜形成装置全体が薄形形状に形成されて、例えば既存の浴槽でもその上縁面上に容易に設置できる。
【0011】
また、前記水路は、請求項4に記載の発明のように、吸込口側から吐水口に向けて開いたテーパー状に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、水路がテーパー状に形成されていることから、この水路形状で平面視略U字形状の水膜が容易に形成される。
【0012】
また、前記水膜形成装置は、請求項5に記載の発明のように、吐水口からの吐水方向が可変可能に構成されていることが好ましい。このように構成することにより、吐水口からの吐水方向が可変可能であることから、水膜を例えば入浴者の体型や好み等に応じて最適方向に吐水できて、水膜が入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせられる。
【0013】
また、前記水膜形成装置は、請求項6に記載の発明のように、吐水口の高さ位置が可変可能に構成されていることが好ましい。このように構成することにより、吐水口の高さ位置が可変可能であることから、水膜を例えば入浴者の座高・身長等に応じて最適高さに吐水できて、水膜が入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせられる。
【0014】
また、前記水膜形成装置は、請求項7に記載の発明のように、吐水口からの吐水に光を照射する照明装置を備えることが好ましい。このように構成することにより、照明装置の照明光が水膜中に侵入しこの水膜が入浴者の首や肩等に接触した際に当該部位が光って視認されることから、入浴中の入浴者に水膜によるマッサージ効果と併せ光によるリクラゼーション効果が同時に得られる。
【0015】
また、前記水膜形成装置は、請求項8に記載の発明のように、吸込口が浴槽壁面と浴室壁面とで形成される空間内に位置し、該空間内に循環ポンプ及び温水配管が配設されていることが好ましい。このように構成することにより、浴槽壁面と浴室壁面との間に形成される空間を利用して、循環ポンプや温水配管等が配設されることから、従来デットスペースとなっていた空間を有効利用して水膜形成装置等を効率的に設置できる。
【0016】
また、前記入浴座面は、請求項9に記載の発明のように、通常浴槽の場合はその底面であり、半身浴用浴槽の場合は半身浴用座面か底面であることが好ましい。このように構成することにより、吐水口の高さ寸法の基準となる入浴座面が、底面や半身浴用座面等で形成されることから、各種浴槽における吐水口の高さを最適位置に容易に設定できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図6は、本発明に係わる浴槽用吐水装置の第1の実施形態を示し、図1がその設置状態の浴室内部の斜視図、図2がその一部を分解した概略縦断面図、図3及び図4が水膜形成装置の分解斜視図、図5が水膜形成装置の横断面図、図6が使用状態の説明図である。
【0018】
図1において、浴室1は、防水パン2と、浴室壁面としての4枚の壁パネル3a〜3d(壁パネル3dは図示せず)及び浴室天井としての例えばドーム型の天井パネル4によって略箱状に形成されている。防水パン2の壁パネル3a側には浴槽5が設置されると共に、この浴槽5の側方の防水パン2上には洗い場6が設けられている。また、洗い場6の壁パネル3b側にはカウンタ7が設けられ、このカウンタ7上方の壁パネル3bには、水栓9、シャワー10、ミラー11、収納棚12等が一体的に組み込まれたミラーパネル8が配置されている。
【0019】
そして、浴室1の壁パネル3bには、浴槽用吐水装置15が配設されている。この浴槽用吐水装置15は、図2に示すように、そのスリット状の吐水口16aから浴槽5内に吐水することにより後述する如く平面視で略U字形状の水膜17(図1参照)を形成する水膜形成装置16と、この水膜形成装置16に浴槽5内の湯を温水配管19を介して循環供給する循環ポンプ18等を有している。
【0020】
前記水膜形成装置16は、図2〜図4に示すように、前後一対のステンレス板等からなる薄板20と、この薄板20間に介装された切欠き21aを有するゴム板21とにより、垂直部16bと曲線部16c及び水平部16d(図2参照)を有する薄形板状に形成されている。また、水膜形成装置16は、後述する平面視で略U字形状の水膜17を形成するために、水平部16dの突出長さLが5〜150mm程度で、水平部16dの幅W(図3参照)が200〜350mm程度に設定されている。
【0021】
そして、水膜形成装置16は、一対の薄板20を水密性と気密性を有するゴム板21を介して積層し、その外周部をネジ22とナット23で固定することにより全体形状が薄形板状に形成されると共に、内部にゴム板21の切欠き21aによって水路24(図2参照)が形成され、この水路24の先端にスリット状の前記吐水口16aが形成されている。この時、前記ゴム板21に形成される切欠き21aの形状を、垂直部16b側から水平部16dの先端側にかけて次第に幅が広くなる平面視でテーパー状に形成することにより、前記水路24が図5に示すように、垂直部16b側が幅狭で吐水口16a側が幅広となるように設定されている。
【0022】
つまり、水路24の幅方向両側面が外側に向って直線状に広がるテーパー面とされており、このテーパー面で吐水口16aからの吐水の流速に変化が得られ、例えば吐水口16aの幅方向の両端部の流速が高く中央部が低くなることにより、平面視で略U字形状の水膜17が形成されることになる。なお、直線状のテーパー面の代わりに、図5の二点鎖線で示すように、僅かに凹状もしくは凸状のテーパー面として、水膜17の平面視形状を所望に形成することも勿論可能である。
【0023】
さらに、一対の薄板20のうち、後側の薄板20の垂直部で水路24の下部には、後方に向けてパイプを所定長さ突出させることで吸込口25が設けられ、この吸込口25と前記吐水口16aとが水路24を介して連通状態とされている。また、後側の薄板20の吸込口25の上部には、先端部に円形の径大部を有する左右一対の係合突起26が後方に突出状態で一体的に設けられ、前後一対の薄板20の垂直部及びゴム板21の下部中央には、前後方向に貫通する状態で取付孔27が形成されている。
【0024】
このように構成された水膜形成装置16は、図2及び図3に示すように、支持板30を介して浴室1の壁パネル3bに設置される。すなわち、壁パネル3bの浴槽5の上縁面5aより所定高さ上方位置と、上縁面5aより所定高さ下方位置に配管孔31、32が形成され、この配管孔31、32間に筒状で側面視略コ字状の配管部材33の両端部が水密状態で嵌合されることにより、例えば樹脂製の配管部材33が壁パネル3b内に位置する状態で取り付けられている。
【0025】
また、上方の配管孔31の壁パネル3bの前面側には前記支持板30が、その上下のフランジ部30bをネジでねじ込むことによって固定されている。この支持板30は、金属板の加工によって水膜形成装置16が取り付けられる取付部30aと、この取付部30aの上下に一体形成された前記フランジ部30bとで構成され、取付部30aには、その略中央部分に縦長の配管孔34が形成されると共にその上部左右に孔部と溝部を有する上下に複数個(図では2個)の係合孔35がそれぞれ形成され、また、その下部中央には上下に複数個(図では2個)のネジ孔36(もしくはナット)設けられている。
【0026】
そして、壁パネル3bに固定された支持板30の配管孔34には、水膜形成装置16の前記吸込口25にその一端が接続されたフレキシブル管からなる温水配管19が挿通されている。この温水配管19は、配管部材33内を挿通されて、下方の配管孔32から浴槽5の背側の壁面5bと壁パネル3bとの間で形成される空間37内に引き出され、その他端が浴槽5の図示しない壁面の吸込口に接続された前記循環ポンプ18に接続されている。
【0027】
また、支持板30の取付部30aの所定高さ位置の係合孔35には、その前方から水膜形成装置16の前記係合突起26がそれぞれ係合され、取付部30aの所定高さ位置のネジ孔36には、水膜形成装置16の前記取付孔27からネジ38がねじ込まれている。この時、高さ調整手段しての係合孔35とネジ孔36が上下に複数個設けられていることから、所定高さ位置の係合孔35やネジ孔36を使用することにより、水膜形成装置16の取付け高さ位置が壁パネル3bに固定された支持板30に対して上下方向で調整(可変)でき、水膜形成装置16の吐水口16aの高さH(図2参照)が浴槽5の入浴座面である底面5cから500〜800mmの所定高さ位置に設定されるようになっている。
【0028】
この吐水口16aの高さ位置に所定幅を設けた理由は、入浴者の座高等の違いに的確に対応したり、浴槽5が半身浴用座面を有する場合と半身浴用座面を有さない場合のいずれにも的確に対応できるようにするためであり、浴槽5の形態が特定された場合等には、高さHの許容幅を小さく設定できることはいうまでもない。なお、水膜形成装置16の吐水口16aの高さHを調整する高さ調整手段の構成は、上下方向に複数個設けられた係合孔35とネジ孔36等に限らず、例えば水膜形成装置16の薄板20に設けたガイドを支持板30のレールに上下方向にスライド移動可能に設けて、無段階に上下動できる構成とする等、適宜の高さ調整手段を採用できるし、高さ調整も水膜形成装置16の設置前の調整に限らず、設置後に入浴者の操作によって行う構成とすることもできる。
【0029】
そして、水膜形成装置16と支持板30の外周部には、図2に示すように、水膜形成装置16の外形形状等に対応して樹脂成形されたカバー39が前方から嵌め込まれ、このカバー39の側面に設けた取付孔から薄板20の側面に設けたネジ孔にネジがねじ込まれている。これにより、図1に示すように、カバー39で水膜形成装置16と支持板30が略完全に覆われた状態となって、水膜形成装置16が浴室1の壁パネル3bに取り付けられている。
【0030】
このように浴室1に設置された水膜形成装置16を有する浴槽5によれば、入浴者が例えば浴槽5内に入浴中に、水膜形成装置16を作動させようとする場合は、壁パネル3aに設けたリモコン41の吐水スイッチ41a(図1参照)をオン操作する。吐水スイッチ41aがオン操作されると、リモコン41に接続された図示しない制御装置により循環ポンプ18が作動し、温水配管19を介して浴槽5内の湯が浴槽5の吸込口から吸い込まれて温水配管19から水膜形成装置16に供給される。
【0031】
そして、この水膜形成装置16に供給された湯は、水膜形成装置16の吸込口25から水路24内を流れてスリット状の吐水口16aから浴槽5内に吐水され、この吐水により所定の落差を有する水膜17が形成される。この時、水膜形成装置16の水路24が、垂直部16b側から水平部16dの先端側にかけてテーパー状に形成されていることから、図5に示すように、湯が水路24のテーパー面に沿って外方に拡大しつつ流れて、吐水口16aの幅方向の両端部側の流速が高く幅方向の中央部分の流速が低くなる。
【0032】
これにより、スリット状の所定幅の吐水口16aからの湯が吐水されることで浴槽5上に形成される水膜17が平面視で略U字形状となり、これが図6の二点鎖線で示すように、入浴者Mの首、肩及び背中部分に浴びせられる。また、この時の平面視U字形状の水膜17は、水膜形成装置16の吐水口16aの浴槽5の入浴座面(底面5c)からの高さHが前述したように所定値に設定されると共に、水膜形成装置16の取付位置を前述した上下方向の複数の係合孔35等の利用によって、浴槽5の上縁面5aから高さH1の位置や高さH2の位置等に設定、すなわち水膜形成装置16の高さHを可変できて、水膜17を入浴者Mの血行促進に効果的な首、肩、背中部分等に浴びせることができる。
【0033】
そして、水膜形成装置16による吐水を停止させる場合は、リモコン41の吐水スイッチ41aをオフ操作して循環ポンプ18を停止させることによって行われ、これにより、入浴者Mが浴槽5に入浴中の所望時期に水膜17を形成させることが可能になる。なお、この時、例えばリモコン41に吐水スイッチ41aと流量調整スイッチを設けた場合等には、この流量調整スイッチの操作で水膜17の吐水量等の状態を入浴者Mの好みに応じて容易に設定することが可能になる。
【0034】
なお、以上の例においては、水膜形成装置16の薄板20を剛性ある材質で形成することにより、水平部16dの吐水口16aの指向方向が一定である場合について説明したが、例えば薄板20を弾性を有する樹脂板等で形成することにより、ゴム板21の弾性と共に、少なくとも水平部16dを弾性変更可能に形成して、吐水口16aの指向方向を可変可能に構成しても良い。すなわち、図7(a)に示すように、水膜形成装置16の吐水口16a近傍である水平部16dの例えば上面側もしくは二点鎖線で示す下面側を例えばモータ、操作釦等の駆動源40aの作動で傾動させることにより、水平部16d(吐水口16a)を上下方向に可変させる吐水方向可変手段40を設ける。
【0035】
そして、この吐水方向可変手段40で吐水口16aの指向方向を図7(a)に示す水平状態から、上方に指向させたい場合は、駆動源40aを作動させて吐水方向可変手段40を上方に所定距離移動させる。これにより、図7(b)に示すように、水平部16bの弾性力によって水平部16b先端が上方に傾動して、吐水口16aの指向方向が水平状態から所定角度上方を指向した位置に設定される。一方、吐水口16aの指向方向を水平状態から下方に指向させたい場合は、図7(a)の水平位置から駆動源40aを作動させて吐水方向可変手段40を所定距離下方に移動させる。これにより、図7(c)に示すように、水平部16dが下方に傾動させられ、吐水口16aの指向方向が水平状態から所定角度下方を指向した位置に設定される。
【0036】
つまり、駆動源40aで吐水方向可変手段40を所定方向に移動させることにより、水膜形成装置16の水平部16dの弾性力を利用して該水平部16dを傾動させ、吐水口16aの指向方向を所定方向に設定する。この時、水膜形成装置16のカバー39の吐水口16a部分には、吐水口16aの傾動範囲をカバーできる大きさの開口が設けられており、また、吐水方向可変手段40の操作釦等は、カバー39の外側に配設されて入浴者Mによる操作が容易に行えるようになっている。なお、水膜形成装置16の吐水方向可変手段40としては、この例に限定されず、例えば水膜形成装置16自体をカバー39内で所定角度傾動させることにより、その吐水口16aの指向方向を可変させる等、他の適宜の可変手段を採用することができる。
【0037】
このように、上記第1の実施形態の浴槽用吐水装置15にあっては、水膜形成装置16が壁パネル3bに浴槽5の上縁面5aから所定高さ浮いた状態でかつその吐水口16aが浴槽5の入浴座面から所定高さHとなるようにして取り付けられているため、吐水口16aからの吐水により形成される水膜17を入浴座面に座って入浴中の入浴者Mの頭部を除く例えば首、肩、背中等の血行促進部位に効果的に浴びせることができる。特に、吐水口16aを浴槽5の入浴座面から500〜800mmの高さHに設定することで、例えば半身浴用座面を有さない通常浴槽5であっても、半身浴用座面を有する浴槽5であっても、所定の入浴座面に座って入浴中の入浴者Mの首や肩等に水膜17を確実かつ容易に浴びせることができる。
【0038】
また、水膜形成装置16の係合突起26等を支持板30に設けた高さ調整手段としての上下方向に複数の係合孔35等に係合させることにより、この高さ調整手段で吐水口16aの高さHを所定高さに設定できると共に、吐水方向可変手段40により吐水口16aの指向方向を可変可能に構成することで、吐水方向を所定方向に設定することができる等、吐水口16aの高さHや指向方向を入浴者Mの体型や好み等に応じた最適位置に容易に設定することができる。
【0039】
また、水膜形成装置16の吐水口16aが水平なスリット状に形成されると共に、水路24がテーパー状に形成されているため、吐水口16aからの吐水で形成される水膜17を平面視で略U字形状に形成でき、このU字形状の水膜17を入浴者Mの頭部を避けた状態で首、肩、背中等に浴びせることができる。これらのことから、U字形状の水膜17によって入浴中の入浴者Mの体型等に係わらず首、肩等の血行を促進させることができて、入浴者Mに良好なマッサージ効果を得ることが可能になる。
【0040】
また、水膜形成装置16が全体として薄形板状で浴槽5の上縁面5aの上方の壁パネル3bに設置されるため、水膜形成装置16の設置に浴槽5の上縁面5aの形状等(すなわち浴槽5の形態)が何等影響されることがなく、比較的狭い設置スペースに効率的に設置できると共に、水膜形成装置16を支持する支持板30が壁パネル3bに直接固定されているため、配管孔31から配管部材33内に挿通した温水配管19を壁パネル3b内に配置できて、浴槽用吐水装置15の設置時の温水配管19が浴槽5の形態に何等影響されることもなくなり、これらにより、浴槽5の形態に係わらず浴槽用吐水装置15を浴室1に容易に設置することができる。
【0041】
さらに、温水配管19としてフレキシブル管が使用されると共に、浴槽用吐水装置15の設置時に温水配管19が樹脂製の配管部材33内に挿通されるため、温水配管19自体の配管作業をスムーズに行うことができると共に、浴槽5自体に貫通した配管孔等を設ける必要がなくなり、空間37内に配置した循環ポンプ18と水膜形成装置16や浴槽5との配管を容易に行うことができる。また、水膜形成装置16がその係合突起26を支持板30の係合孔35に係合させること等により位置決めされて支持板30に取り付けできるため、水膜形成装置16の取付作業自体を簡単に行うこともできる。
【0042】
また、空間37内に循環ポンプ18と温水配管19が配置されるため、従来デッドスペースとなっていた空間37の有効利用が図れると共に、空間37のスペースが小さい浴室1の場合であっても、浴槽用吐水装置15を簡単に設置することができると共に、所定形状の配管部材33が使用されるため、壁パネル3b内における温水配管19の配管スペースを小さくすることもできる。これらのことから、浴槽用吐水装置15の設置に浴槽5の形状上の制限がなくなって専用の浴槽5が不要となり、浴槽用吐水装置15を汎用タイプの浴槽5にも設置することができて、設置の汎用性を一向上させることができる。
【0043】
また同時に、浴槽用吐水装置15が浴槽5の上縁面5aより所定高さ位置上方に設置されるため、背当部を有さない浴槽5であっても浴槽用吐水装置15の吐水口16aを最適位置に設けて平面視略U字形状の水膜17を形成することが可能となり、例えば一般家庭のシステムバスルーム等の浴室1に設置して、良好な水膜17によるマッサージ効果を容易に得ることができ、浴槽5の使い勝手や付加価値の向上を図ること等もできる。さらにまた、水膜形成装置16が前後一対の薄板20やゴム板21により全体形状が薄形板状に形成されているため、その設置スペースを小さくした状態で壁パネル3bにすっきりと取り付けることができて、浴槽用吐水装置15の設置による浴室1自体のデザイン性の低下を防止することができると共に、浴槽用吐水装置15自体のデザイン性を向上させることもできる。
【0044】
図8及び図9と図10は、本発明に係わる浴槽用吐水装置のそれぞれ他の実施形態を示す設置状態の斜視図及びその断面図、設置状態の断面図である。以下、上記第1の実施形態と同一部位には同一符号を付して説明する。先ず、図8及び図9に示す第2の実施形態の浴槽用吐水装置15の特徴は、水膜形成装置16を浴槽5の背側の上縁面5a上に左右一対の例えば金属製の支持パイプ42、43で上縁面5aから所定高さ浮いた状態で配設すると共に、水膜形成装置16に照明装置44を一体的に付設した点にある。
【0045】
すなわち、水膜形成装置16は、上記第1の実施形態と略同様に、一対の薄板20及びゴム板21等で薄形板状に形成され、前側の薄板20の垂直部に前方に向けて吸込口25が設けられると共に、後方の薄板20の水平部16d後部に照明装置44が例えば薄板20に固定されることで一体的に設けられている。この照明装置44は、例えば側面視略L字形状のケース45を有し、このケース45の水平壁部内にはその長手方向に沿って複数個のLED46が基板47に実装された状態で収納配置されている。
【0046】
そして、このLED46は、同一色もしくは複数色のLEDが使用され、その発光方向が前方に設定されて、ケース45の前面に設けた透明な照明カバー48aから所定色の光が前方の水平部16dに向けて照射されるようになっている。なお、水膜形成装置16の薄板20で少なくともその水平部16dは透明材によって形成され、照明装置44から照射される光が内部の水路24を流れる湯に照射されることにより、入浴時に水膜17に触れた部分が光るようになっている。
【0047】
そして、このように構成された水膜形成装置16は、その吸込口25部分が温水配管としての一方の支持パイプ42で支持され、左端部分が配線収納管としての他方の支持パイプ43で浴槽5の上縁面5a上に支持されており、その吐水口16aの高さHは、浴槽5の入浴座面(底面5c)から500〜800mmとなるように設定されている。つまり、支持パイプ42の一端が水膜形成装置16の吸込口25に接続されて取付板49で薄板20前面に固定されると共に、この支持パイプ42の下方に屈曲された他端が浴槽5の上縁面5aの一端側(壁パネル3bに向って右側)に貫通配置され、その端部が温水配管19や継手等を介して空間37内に配置された循環ポンプ18に接続されている。
【0048】
また、水膜形成装置16の薄板20の左端部には、取付板49で支持パイプ43の一端が固定され、この支持パイプ43の下方に屈曲した他端が浴槽5の上縁面5aの他端側(壁パネル3bに向って左側)に貫通配置され、その先端が空間37内に所定長さ突出している。これにより、一対の支持パイプ42、43で水膜形成装置16が支持され、この時、支持パイプ42が空間37内の温水配管19に接続されることで浴槽用吐水装置15の温水配管として機能し、支持パイプ43がその内部に照明装置44の電源コード50等が収納される配線収納管として機能することになる。
【0049】
なお、各支持パイプ42、43は、浴槽5内から見た場合に略左右対称形状となるように屈曲形成されると共に、浴槽5の上縁面5aに設けた貫通孔に配管アダプター51を介して貫通配置されている。この時、支持パイプ42、43の他端部を支持する配管アダプター51に所定の取付強度を持たせたり、あるいは適宜の補強部材で支持パイプ42、43を補強することにより、支持パイプ42、43を握りバーとして使用できる構成とすることもできる。
【0050】
この第2の実施形態の浴槽用吐水装置15においても、水膜形成装置16の下端が浴槽5の上縁面5aより所定高さ浮いた状態で上縁面5aの上方に設置されると共に、吐水口16aの入浴座面からの高さHが所定寸法に設定されていることから、ほとんど全ての浴槽5に設けられる上縁面5aを使用して水膜形成装置16を設置できて、設置スペースの省スペース化が図れ各種浴槽5に簡単に設置できたり、平面視略U字形状の水膜17を入浴者の血行促進部位に良好に浴びせることができる等、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0051】
特に、この第2の実施形態によれば、水膜形成装置16が浴槽5の上縁面5a上に設置されることから、上記第1の実施形態のように、壁パネル3bに配管孔31、32を開ける必要がなく、既に一般家庭等に設置されている浴室1であっても、水膜形成装置16を浴室1に水密性を維持しつつ簡単かつ確実に設置できて、汎用性を一層向上させることができる。
【0052】
また、この浴槽用吐水装置15の場合は、水膜形成装置16に照明装置44が一体化されてカバー39内に収納配置されているため、吐水口16aから吐水されて形成される水膜17を照明装置44の所定色の光で光らせることができ、マッサージ効果が得られる水膜17によって幻想的な雰囲気をも醸し出すことができて、例えばリクラゼーション効果を得ることができる。さらに、水膜形成装置16が浴槽5の上縁面5a上に、給水用及び配線収納用として機能する左右一対の支持パイプ42、43で浮いた状態で壁パネル3b側に設置されているため、各支持パイプ42、43の付加価値を高めることができると共に、浴槽5内から壁パネル3bを見た場合に、水膜形成装置16の設置部分のデザイン性を向上させることもできる。特に、支持パイプ42、43に握りバーの機能を持たせれば、浴槽5への出入りの際の安全性等を向上させることができる。
【0053】
また、図10に示す第3の実施形態の浴槽用吐水装置15は、薄形板状の水膜形成装置16を浴槽5の上縁面5aの後端部と壁パネル3b間に介装した点にある。すなわち、浴槽5の上縁面5aの後端面に水膜形成装置16の垂直部16bが嵌装される凹部52を形成し、この凹部52内に垂直部16bを位置させて、該垂直部16bを取付板53を介して浴槽5の壁面5b等に取り付ける。そして、一対の薄板20のうち前方の薄板20に前記吸込口25を設け、この吸込口25と浴槽5の壁パネル3b側の壁面5bに設けた吸込口54とを途中に循環ポンプ18を有する温水配管19で接続する。
【0054】
これにより、壁面5b外側と壁パネル3b間で形成される空間37内に循環ポンプ18等が配置されて浴槽用吐水装置15が設置され、この設置時に、水膜形成装置16の吐水口16aの高さHは、浴槽5の入浴座面である底面5cから500〜800mmに設定されている。つまり、薄形板状の水膜形成装置16の垂直部16bを浴槽5の上縁面5aと壁パネル3b間に挟み込む状態で取り付け、上縁面5aの下部に形成される空間37を循環ポンプ17等の配置スペースとして有効利用する。
【0055】
この第3の実施形態においても、水膜形成装置16の吐水口16aを浴槽5の上縁面5aの上方で浴槽5の入浴座面5cから所定高さHに設定した状態で配置されるため、上記第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる他に、水膜形成装置16を第1の実施形態と同様に壁パネル3bに密着した状態で取り付けできて、取付状態にスッキリ感が得られると共に、第2の実施形態と同様に壁パネル3bに加工を加えることなく簡単に取り付けできるという作用効果が得られる。
【0056】
なお、本発明は、上記した各実施形態のそれぞれに限定されるものではなく、例えば吐水口可変手段40を第2の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16に適用したり、第2の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16の吐水口16aを、第1の実施形態に示すように高さ調整手段で高さ調整可能に構成したり、第2の実施形態に示す照明装置44を第1の実施形態や第3の実施形態の水膜形成装置16に採用する等、各実施形態の全部あるいは一部を適宜に組み合わせることができる。また、上記各実施形態における水膜形成装置16自体の構成や吐水口16aの形状等も一例であって、所定の水膜17を形成させ得る所定形状の吐水口16aを採用する等、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、水膜形成装置の吐水口の高さが、浴槽の入浴座面から500〜800mmの最適高さ位置に設定されているため、水膜を入浴座面に座って入浴中の入浴者の首・肩・背中等の血行促進等が得られる部位に効果的に浴びせることができて、入浴者に良好なマッサージ効果が容易に得られると共に、水膜形成装置が浴槽と別体で形成されて浴槽上縁面の上方に配設されるため、水膜形成装置の設置が浴槽の上縁面形状等に影響されず、既存の浴槽等にも簡単に設置することができる。
【0058】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、水膜が平面視で略U字形状に形成されるため、血行促進等が得られる水膜を入浴者の頭部を避けて首や肩及び背中等に効果的に浴びせることができて、 一層良好なマッサージ効果を得ることができる。
【0059】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、薄形板状に形成された水膜形成装置の水路の垂直部が浴室壁面に沿って上がり、水路の水平部が浴槽方向に指向するため、水膜形成装置全体が薄形に形成されて、例えば既存の浴槽でもその上縁面上に容易に設置することができる。
【0060】
また、請求項4に記載の発明によれは、請求項3に記載の発明の効果に加え、水路がテーパー状に形成されているため、この水路形状によって平面視略U字形状の水膜を容易に形成することができる。
【0061】
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1ないし4に記載の発明の効果に加え、水膜形成装置の吐水方向が可変可能に構成されているため、水膜が例えば入浴者の好み等に応じて最適方向に吐水され、水膜を入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせることができる。
【0062】
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1ないし5に記載の発明の効果に加え、水膜形成装置の吐水口の高さ位置が可変可能に構成されているため、水膜が例えば入浴者の座高・身長等に応じて最適方向に吐水され、水膜を入浴者の血行促進部位等により一層効果的に浴びせることができる。
【0063】
また、請求項7に記載の発明によれば、請求項1ないし6に記載の発明の効果に加え、照明装置の照明光が水膜中に侵入されこの水膜が入浴者の首や肩等に接触した際に当該部位が光って視認されるため、入浴中の入浴者に水膜によるマッサージ効果と光によるリクラゼーション効果とを同時に得ることができる。
【0064】
また、請求項8に記載の発明によれば、請求項1ないし7に記載の発明の効果に加え、浴槽壁面と浴室壁面との間に形成される空間を利用して、循環ポンプや温水配管等が配設されるため、従来デットスペースとなっていた空間を有効利用して水膜形成装置等を効率的に設置することができる。
【0065】
また、請求項9に記載の発明によれば、請求項1ないし8に記載の発明の効果に加え、吐水口の高さ寸法の基準となる入浴座面が、底面や半身浴用座面等で形成されるため、各種浴槽における吐水口の高さを最適位置に容易に設定できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第1の実施形態の設置状態の浴室内部を示す斜視図
【図2】同その一部を分解した概略縦断面図
【図3】同支持板と水膜形成装置の分解斜視図
【図4】同水膜形成装置の分割斜視図
【図5】同水膜形成装置の横断面図
【図6】同使用状態の説明図
【図7】同変形例を示す概略構成図
【図8】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第2の実施形態の設置状態を示す斜視図
【図9】同その概略縦断面図
【図10】本発明に係わる浴槽用吐水装置の第3の実施形態の設置状態を示す概略縦断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・浴室
3a〜3d・・・・・壁パネル
5・・・・・・・・・浴槽
5a・・・・・・・・上縁面
5b・・・・・・・・壁面
5c・・・・・・・・底面(入浴座面)
15・・・・・・・・浴槽用吐水装置
16・・・・・・・・水膜形成装置
16a・・・・・・・吐水口
16d・・・・・・・水平部
17・・・・・・・・水膜
18・・・・・・・・循環ポンプ
19・・・・・・・・温水配管
20・・・・・・・・薄板
21・・・・・・・・ゴム板
24・・・・・・・・水路
25・・・・・・・・吸込口
26・・・・・・・・係合突起
27・・・・・・・・取付孔
30・・・・・・・・支持板
33・・・・・・・・配管部材
35・・・・・・・・係合孔
36・・・・・・・・ネジ孔
37・・・・・・・・空間
40・・・・・・・・吐水方向可変手段
40a・・・・・・・駆動源
42、43・・・・・支持パイプ
44・・・・・・・・照明装置
46・・・・・・・・LED
Claims (9)
- 浴槽とは別体で形成され水平方向のスリット状の吐水口を有する水膜形成装置を浴槽上縁面の上方に配設し、該水膜形成装置の吐水口から浴槽内に吐水して所定形状の水膜を形成する浴槽用吐水装置であって、
前記水膜形成装置は、吐水口の浴槽の入浴座面からの高さが500〜800mmに設定されていることを特徴とする浴槽用吐水装置。 - 前記水膜形成装置は、その水膜が入浴者の頭部を避けて首・肩・背中等に当たるように平面視で略U字形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水膜形成装置は、薄形板状に形成されて、その内部に一端に吸水口が設けられ他端が前記吐水口に連通するスリット状の水路を有し、該水路は浴槽上縁面上の浴室壁面に沿って立ち上がる垂直部と、該垂直部の先端に浴槽方向に向けて指向された水平部とで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水路は、吸込口側から吐水口に向けて開いたテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水膜形成装置は、吐水口からの吐水方向が可変可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水膜形成装置は、吐水口の高さ位置が可変可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水膜形成装置は、吐水口からの吐水に光を照射する照明装置を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の浴槽用吐水装置。
- 前記水膜形成装置は、吸込口が浴槽壁面と浴室壁面とで形成される空間内に位置し、該空間内に循環ポンプ及び温水配管が配設されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の浴槽用吐水装置。
- 前記入浴座面は、通常浴槽の場合はその底面であり、半身浴用浴槽の場合は半身浴用座面か底面であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の浴槽用吐水装置。
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