JP2004275546A - 遊技機、遊技機の演出制御方法および遊技演出プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者にとって可変表示の表示結果が特定の表示結果となるか否かの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができる遊技機等を提供する。
【解決手段】可変表示装置6の表示画面が3行×3列に配置された9つに図柄表示エリアに分割されている。図柄表示エリアは複数種類の特別図柄を可変表示可能である。可変表示の開始後、9つの図柄表示エリアのうちの周囲に位置する8つの図柄表示エリアが特別図柄の可変表示を行いながら外側に移動し、移動した8つの図柄表示領域の一部が表示画面外に位置する。図柄表示エリアが移動した後、移動した図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄を隠すような位置にキャラクタが現れる。移動した8つの図柄表示エリアにおける特別図柄の可変表示を停止(確定)させて停止図柄を表示するときに、キャラクタの表示を消去して、移動していた図柄表示エリアをもとの初期位置に戻す。
【選択図】 図27

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像を可変表示可能な複数の可変表示領域を有する画像表示装置を備え、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能なパチンコ機等の遊技機、遊技機の演出制御方法および遊技演出プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示結果となることを、通常、「大当り」という。可変表示手段には、複数種類の特別図柄を可変表示可能な複数の可変表示部を有するものがあり、このような可変表示手段にあっては、可変表示手段の表示結果としての特別図柄の組合せが、特別図柄が停止可能な所定の有効ライン上において特定の表示態様の組合せ(例えば有効ラインで特別図柄が揃う)になったときに大当りとなる。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば有効ライン上の最後に停止する図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
従来のパチンコ遊技機では、可変表示手段(図柄表示装置)は、4行×4列のマトリックス状に配置された16個の領域に表示画面が分割されており、16個の領域それぞれに複数種類の図柄を可変表示することが可能である。可変表示手段の表示画面において図柄の変動が開始されると、16個の領域で図柄(あるいは図柄の一部)が変動し、その後、中央の4個の領域で変動している図柄が順次確定表示となる。そして、4個の領域の図柄が全て確定表示となった後に、4個の図柄の相対位置を変化させることなく、左右、上下または斜め方向に4個の図柄を移動させる。これにより、可変表示手段の表示画面における3個の図柄が停止可能な有効ラインの数が変化する(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−201914号公報(特許請求の範囲、段落0025−0030、図6)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のパチンコ遊技機では、中央の4個の領域に表示される図柄を画面移動させることにより有効ラインに変化を持たせているが、有効ライン上における最終停止図柄が遊技者に視認可能であるため、その最終停止図柄がどのような図柄(大当り図柄)となるか、すなわち可変表示の表示結果が特定の表示結果となるかについて遊技者が予測しやすく、遊技の興趣が高まらないという課題がある。
【0009】
そこで、本発明は、遊技者にとって可変表示の表示結果が特定の表示結果となるかどうかの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができる遊技機、遊技機の演出制御方法および遊技演出プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像(例えば特別図柄の画像)を可変表示可能な複数の可変表示領域(例えば図柄表示エリア)を有する画像表示装置(例えば可変表示装置6)を備え、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果(例えば有効ラインで特別図柄が揃う)になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、画像表示装置は、識別情報画像を含む画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面(例えば表示画面)を有し、画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段(例えばCGROM83)と、表示結果を導出表示する以前に実行される識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる複数種類の可変表示パターン(図9参照)のデータ(例えばプロセスデータ)を格納するパターンデータ格納手段(例えば演出制御基板100におけるROM102)と、表示結果として特定の表示結果を表示するか否かを決定する表示結果事前決定手段(例えばステップS57,S58を実行する部分)と、複数種類の可変表示パターンから所定の可変表示パターンを決定する可変表示パターン事前決定手段(例えばS78,S139を実行する部分)と、表示結果事前決定手段および可変表示パターン事前決定手段の決定結果にもとづいて、画像表示装置の表示状態を制御する表示制御用マイクロコンピュータ(例えば演出制御用CPU101)と、を備え、画像データ格納手段に格納される画像データは、識別情報画像とは異なるキャラクタ画像(例えば図24(c)に示すキャラクタの画像)の画像データを含み、可変表示パターンは、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターン(例えば図24に示す移動演出パターン)を含み、表示制御用マイクロコンピュータは、可変表示パターン事前決定手段により可変表示パターンとして表示領域移動演出パターンが決定されたとき、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行う(例えばステップS865,S884を実行する)ことを特徴とする。
【0011】
可変表示に関わる決定に用いられる数値データ(例えば乱数値)を所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段(例えば乱数を生成するためのカウンタ)と、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞)が成立したときに、数値データ更新手段が更新する数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えば、ステップS113において乱数を抽出する処理を実行する部分)と、数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段(例えば、ステップS113において乱数をRAM32に設けられている始動記憶数に応じた保存領域に格納する処理を実行する部分)と、数値データ格納手段に格納されている数値データが所定の判定値(例えば大当り判定値)と合致するか否かの判定を実行する格納データ判定手段(例えばステップS128,S129を実行する部分)と、格納データ判定手段が所定の判定値に合致していると判定したとき(例えばステップS129のY)に、当該合致していると判定された数値データにもとづく可変表示の停止以前に実行される複数回の可変表示に亘って、識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とすることを報知する予告表示制御(例えば連続予告演出)を実行させるか否かを決定する予告決定手段(例えばステップS135,S136を実行する部分)と、を含み、可変表示パターン事前決定手段は、予告決定手段により予告表示制御を実行する旨の決定がされたとき、当該予告表示制御に用いる可変表示パターンを表示領域移動演出パターンとする決定をする(例えばステップS139において連続予告演出に用いる変動パターンとして移動演出パターンを決定する)ように構成されていてもよい。
【0012】
表示領域移動演出パターンは、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の数に応じて複数種類設定され(図25参照)、可変表示パターン事前決定手段は、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行う(例えば図27(A)に示すように移動する図柄表示エリアの数が8つの移動演出パターンをそれ以外の移動演出パターンにより高い割合で決定する:ステップS78,S139)ように構成されていてもよい。
【0013】
表示領域移動演出パターンは、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の位置に応じて複数種類設定され(図26参照)、可変表示パターン事前決定手段は、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行う(例えば図27(B)に示すように移動する3つの図柄表示エリアの位置が左列である移動演出パターンをそれ以外の移動演出パターンより高い割合で決定する:ステップS78,S139)ように構成されていてもよい。
【0014】
画像表示装置に表示される画像(例えば特別図柄やキャラクタなどのスプライト画像やムービー画像)を一旦展開するための仮想表示領域(例えばVRAM空間上の表示領域:図40参照)を含む2次元空間の領域(例えばVRAM空間)が確保される一時格納手段(例えばVRAM、すなわちSDRAM84)を備え、表示制御用マイクロコンピュータは、画像データ格納手段に格納された画像データを用いた画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示し、表示制御用マイクロコンピュータからの指示に応じて、画像データ格納手段に格納された画像データを読み出し、読み出した当該画像データを用いた画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開する処理(例えば、ステップS101〜S105,S211〜S224に示す処理)を実行するとともに、一時格納手段における領域内に含まれる仮想表示領域内に展開された画像を画像表示装置に表示する処理(例えば、ステップS105,S223に示す処理)を実行するマイクロコントローラ(例えばGCL81)を備え、表示制御用マイクロコンピュータは、識別情報画像とキャラクタ画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、識別情報画像とキャラクタ画像とが重畳したときにいずれを優先して表示するか(例えば、いずれの画像を前面側に表示するかを示す優先度)をさらに指示し、表示制御用マイクロコンピュータは、識別情報画像とキャラクタ画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、展開を指示する識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示されるキャラクタ画像があるか否かを判定する重畳判定手段(例えばステップS894を実行する部分)と、重畳判定手段により展開を指示する識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示されるキャラクタ画像があると判定されたとき(例えばステップS894のY)、マイクロコントローラに対する識別情報画像の展開の指示を禁止する展開指示禁止手段(例えば、ステップS895,S883,S884,S864,S865を実行する部分)と、を含むように構成されていてもよい。
【0015】
マイクロコントローラは、一時格納手段における領域に画像を展開するときに、展開する画像が仮想表示領域内に存在するか否かを判定する領域判定手段(例えば、ステップS105における画像の各画素が表示領域内にあるか否かを判定する部分)と、領域判定手段により画像の少なくとも一部の領域が仮想表示領域外に存在するときには、仮想表示領域外に存在する画像の領域についての画像の展開を禁止する展開禁止手段(例えば、ステップS105における表示領域外の画像の画素に対して展開を禁止する部分)と、を含むように構成されていてもよい。
【0016】
一時格納手段における領域に複数の仮想表示領域(例えば、図40に示す2つの表示領域0,1)が設定され、マイクロコントローラは、一の仮想表示領域(例えば表示領域0)に展開された画像が画像表示装置に表示されている間に、別の仮想表示領域(例えば表示領域1)に画像を展開する処理を実行するように構成されていてもよい。
【0017】
本発明による遊技機の演出制御方法は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像(例えば特別図柄の画像)を可変表示可能な複数の可変表示領域(例えば図柄表示エリア)を有する画像表示装置(例えば可変表示装置6)と、識別情報画像および当該識別情報画像とは異なるキャラクタ画像(例えば図24(c)に示すキャラクタの画像)を含む画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段(例えばCGROM83)とを備え、画像表示装置は、画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面(例えば表示画面)を有し、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果(例えば有効ラインで特別図柄が揃う)になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機における演出制御方法であって、表示結果として特定の表示結果を表示するか否かを事前に決定するステップ(例えばステップS57,S58)と、表示結果を導出表示する以前に実行される識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる可変表示パターンをあらかじめ定められている複数種類の可変表示パターン(図9参照)から事前に決定するステップ(例えばS78,S139)と、可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターン(例えば図24に示す移動演出パターン)が決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行うステップ(例えばステップS865,S884)とを備えたことを特徴とする。
【0018】
本発明による遊技機の遊技演出プログラムは、遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像(例えば特別図柄の画像)を可変表示可能な複数の可変表示領域(例えば図柄表示エリア)を有する画像表示装置(例えば可変表示装置6)と、識別情報画像および当該識別情報画像とは異なるキャラクタ画像(例えば図24(c)に示すキャラクタの画像)を含む画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段(例えばCGROM83)とを備え、画像表示装置は、画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面(例えば表示画面)を有し、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果(例えば有効ラインで特別図柄が揃う)になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機における遊技演出プログラムであって、遊技機に搭載されたコンピュータに、表示結果として特定の表示結果を表示するか否かを事前に決定する処理(例えばステップS57,S58)と、表示結果を導出表示する以前に実行される識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる可変表示パターンをあらかじめ定められている複数種類の可変表示パターン(図9参照)から事前に決定する処理(例えばS78,S139)と、可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターン(例えば図24に示す移動演出パターン)が決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行う処理(例えばステップS865,S884)とを実行させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態における遊技機としては、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)等からなる画像表示装置(可変表示装置)により特図ゲーム(特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って特別図柄の可変表示を行い、特別図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。)を行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機を例にとって説明する。
【0020】
しかし、適用対象となる遊技機は、これに限るものではなく、例えば、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用可能である。また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類される遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカード(将来的にはICコイン等も含む価値媒体)によって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0021】
まず、CR式第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2が着脱可能に取り付けられる遊技機用枠3とで構成される。遊技盤2の前面には遊技領域4が形成されている。なお、遊技機1の前面側の下部右側には、打球を発射するハンドル5が設けられている。
【0022】
遊技領域4の中央付近には、各々が識別可能な識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置6が設けられている。可変表示装置6は、LCDによって構成されている。また、可変表示装置6は、3行×3列に配置された、複数種類の特別図柄を可変表示可能な9つの図柄表示エリア(可変表示部)が設けられている(図24参照)。図柄表示エリアには、可変表示の表示結果が特定の表示結果としての大当り表示態様であるか否かを特定するための有効ラインが予め設定されている。例えば、3行×3列に配置された9つの図柄表示エリアの有効ラインとして、3つの図柄表示エリアが一列に並ぶ横3ライン、縦3ラインおよび斜め2ラインの合計8ラインが予め設定される。有効ライン上で最終的に停止した各特別図柄の組合せによって大当り表示態様であるか否かが特定される。例えば、有効ライン上に3つの特別図柄が同一図柄で揃っている場合に大当り表示態様であるとされる。したがって、遊技者は可変表示装置6における有効ライン上の表示態様を確認することで、大当りとなったか否かを容易に認識することができる。
【0023】
可変表示装置6には、一般に、特別図柄の他に、背景画像や特別図柄とは別のキャラクタ画像等が表示される。その場合、それらの画像として静止画像やスプライト画像、ムービー画像が用いられる。静止画像は、主に背景画像を表示する際に用いられる。スプライト画像は、主にキャラクタを登場させたり変化させたりするような簡易的に動画表示を行う際に用いられる。また、ムービー画像は、主に実写画像に代表される多色画像によるリアリティのある動画表示を行う際に用いられる。静止画像、スプライト画像およびムービー画像は、それぞれ合成されて可変表示装置6で表示される場合もある。例えば、背景画像の静止画部分と、可変表示される特別図柄のスプライト画像と、特別なキャラクタのムービー画像とが合成されて可変表示装置に表示されるような場合である。
【0024】
また、可変表示装置6には、始動入賞口7に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(以下、始動記憶表示エリア)8が設けられている。始動記憶表示エリア8には、始動入賞記憶数が4未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的には、通常、青色表示であった表示を赤色表示に変化させる。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア8とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリア8を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリア8を可変表示装置6に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置6とは別個に設けるようにしてもよい。
【0025】
可変表示装置6の下方には、開閉動作を行う普通電動役物9を兼用する始動入賞口7と、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド等を駆動することで開状態とされる大入賞口10とが上下に並んで配設されている。また、始動入賞口7の左側には、ゲート13が配設されている。大入賞口10は、大入賞口扉11を開閉することによって開状態あるいは閉状態とされる。ゲート13に遊技球が入賞すると、普通図柄表示装置14において表示状態が変化する可変表示が開始される。普通図柄表示装置14の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器15が設けられている。また、遊技盤2には、複数の入賞口16,17,18,19が設けられている。
【0026】
遊技機用枠3の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ20L,20Rが設けられている。また、遊技領域4の外周には、天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21cが設けられている。さらに、図示はしないが、遊技領域4における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾用LEDが設置されている。天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている発光体の一例である。
【0027】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。図2は、遊技機を裏面から見た背面図である。図2に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置6等を制御する演出制御基板100、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)30が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板40が設置されている。また、所定の電源電圧を供給するための電源回路が搭載された電源基板150や発射制御基板が設けられている。さらに、主基板30からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた盤用外部端子基板50と、賞球個数や球貸し個数等の各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた枠用外部端子基板51とが設置されている。
【0028】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)150と、遊技制御部(主基板)30と、入力部52と、出力部53と、演出制御部(演出制御基板)100と、払出制御部(払出制御基板)40と、盤用外部端子基板50と、枠用外部端子基板51とを備えている。
【0029】
遊技制御部30は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM31、ワークメモリとして使用されるRAM32、プログラムに従って制御動作を行うCPU33及びI/Oポート部34を含む。なお、CPU33はROM31に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU33が実行する(又は、処理を行う)ということは、CPU33がプログラムに従って制御を実行することをいう。このことは、主基板30以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、図示はしないが、遊技制御部30は、入力部52からの信号入力を受け付けるスイッチ回路と、出力部53に向けて駆動信号の出力を行うソレノイド回路とを備えている。なお、遊技制御部30は、遊技に用いられる各種の乱数を生成する機能、演出制御部100や払出制御部40に制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等の各種の機能を有している。
【0030】
入力部52は、始動入賞口7への入賞球を検出する始動口スイッチ7a、ゲート13への入賞球を検出するゲートスイッチ13a、大入賞口10から遊技盤2の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球を検出する特定領域スイッチ22、大入賞口10からの入賞球を検出するカウントスイッチ23、各入賞口16,17,18,19への入賞球を検出する入賞口スイッチ16a,17a,18a,19a等の各種の検出手段によって構成される。上記の各スイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球の検出等の、各種の検出を行うことができる検出手段であれば、その名称を問わない。
【0031】
出力部53は、可変入賞球装置9を開閉するための普通電動役物ソレノイド9a、開閉板11の開閉に用いられる大入賞口扉ソレノイド11a及び大入賞口10内の経路の切り換えに用いられる大入賞口内誘導板ソレノイド12a等の各種の駆動手段によって構成される。
【0032】
図3に示すように、演出制御部100は、可変表示装置6や普通図柄表示装置14等の表示に関する制御を行う表示制御部80と、スピーカ20L,20R等の音声出力に関する制御を行う音声制御部70と、天枠ランプ21a等の発光体の点灯/消灯に関する制御を行うランプ制御部60とを備えている。演出制御部100は、遊技制御部30からの制御コマンドに基づいて、特別図柄を可変表示する可変表示装置6及び普通図柄を可変表示する普通図柄表示装置14の表示制御、音声を出力するスピーカ20L,20Rの音声出力制御、点灯/消灯を行うランプ・LED24のランプ表示制御をそれぞれ実行する。
【0033】
払出制御部40は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を実行する機能を有している。また、盤用外部端子基板50及び枠用外部端子基板51は、各種遊技関連情報を外部に出力する役割を果たす。さらに、電源部150は、パチンコ遊技機1内の各回路に、所定の電源電圧を供給するために設けられている。
【0034】
ここで、本例のパチンコ遊技機1における遊技の様子について説明する。打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域4に入り、その後、遊技領域4を下りてくる。打球が始動入賞口7に入り始動口スイッチ7aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置6において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0035】
可変表示装置6における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時における有効ライン上の特別図柄の組合せが大当り表示態様であると、大当り遊技状態に移行する。具体的には、大入賞口10が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば、10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口10の開放中に打球がV入賞領域に入賞し特定領域スイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口10が再度開放される。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
【0036】
停止時の可変表示装置6における特別図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0037】
なお、可変表示装置6上に表示される特別図柄の仮停止タイミングや変動時間等は、後述する変動パターン指定コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、演出制御部100は、変動パターンコマンドを受け取ったタイミングから、可変表示装置6上における特別図柄の変動、スピーカ20L,20Rからの音声出力及びランプ・LED21a等の明滅表示が連動して行われるように制御を実行する。
【0038】
図4は、演出制御基板100の回路構成を示すブロック図である。演出制御基板100は、表示制御部80と、音声制御部70と、ランプ制御部60と、各制御部60,70,80の制御を行う演出制御用CPU101と、演出制御用のプログラムや図柄表示・発光・音声出力等の各種の演出パターン等を記憶するROM102と、ワークメモリとして使用されるRAM103とを備えている。なお、図示はしないが、演出制御基板100には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられている。
【0039】
演出制御用CPU101は、ROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板30からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従って、可変表示装置6の表示制御や、発光体の点灯/消灯制御、音声出力制御、可動演出装置の駆動制御等の各種制御を行う。
【0040】
表示制御部80は、描画用(画像処理用)のマイクロコントローラとしてのGCL(Graphics Controller LSI )81と、各種画像データを格納するCGROM83と、可変表示装置6に表示する画像を展開するためのSDRAM(以下、VRAM(ビデオRAM)という。)84とを備えている。可変表示装置6の表示制御は、演出制御用CPU101が演出制御コマンドに応じた指令をGCL81に与えることにより行われる。GCL81は、演出制御用CPU101からの指令にもとづいて、CGROM83等から必要なデータを読み出す。そして、GCL81は、読み出した画像データをVRAM84の所定領域に展開して、可変表示装置6に画像を表示させる。また、GCL81には、複数の画像を重ね合わせて(合成して)描画する機能も設けられている。
【0041】
CGROM83には、使用頻度の高いキャラクタを示すデータが格納されている。CGROM83に格納されている使用頻度の高いキャラクタとは、例えば、可変表示装置6に表示される人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。なお、キャラクタには、実写による動画像や静止画像も含まれる。GCL81は、入力したデータに従って可変表示装置6に表示するための画像データを生成し、R(赤),G(緑),B(青)信号及び同期信号を可変表示装置6に出力する。可変表示装置6は、例えば、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行う。本例では、R,G,B信号がそれぞれ8ビットで表される。したがって、可変表示装置6は、GCL81からの指示に従って、R,G,Bそれぞれが256階調であるので、約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R,G,B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R,G,B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
【0042】
SDRAM84には、フレームバッファ、キャラクタのソースデータ、表示色の特定や変更等のために用いられるパレットデータ等の表示画像に関するデータが格納される。また、表示制御部80は、GCL81と、普通図柄表示装置14に信号を出力するための普通図柄駆動回路82とを備えている。
【0043】
GCL81は、所定のパレットデータを一時的に保存するためなどに用いられるパレットデータバッファ85や、所定のCGデータを一時的に保存するためなどに用いられるCGデータバッファ86等の各種の記憶媒体の他、描画制御部と、可変表示装置6に信号を出力するための可変表示装置制御部87及びDAC(ディジタルアナログコンバータ)88と、動画圧縮処理や伸張処理を行う動画圧縮伸張部89とを含む。描画制御部は、アトリビュート解析部81aと、VRAMアドレス生成部81bと、クリッピング部81cと、半透明輝度変調部81dとを含む。アトリビュート解析部81aは、キャラクタを描画する際に使用されるパラメータ(これをアトリビュートと呼ぶ。)の解析を行う。このパラメータには、画像の描画順序、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標等を指定するための情報が設定されている。なお、動画圧縮伸張部89は、GCL81によって制御される構成としても、演出制御用CPU101によって制御される構成としてもよい。
【0044】
音声制御部70は、遊技制御部30からの制御コマンドに従って音声や効果音を発生する音声IC71と、音声データ等を記憶する音声ROM72と、音声信号を増幅してスピーカ20L,20Rに出力するための低周波増幅回路73と、低周波増幅回路73から出力される音声信号の出力レベルを設定されている音量に応じたレベルにするディジタルボリューム74とを備えている。
【0045】
ランプ制御部60は、ランプ・LED24に含まれている遊技状態飾りランプ24aに駆動信号を出力するためのランプ駆動回路61と、ランプ・LED24に含まれている遊技状態飾りLED24bに駆動信号を出力するためのLED駆動回路62とを備えている。
【0046】
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板30における遊技制御手段(CPU33およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU33は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU33は、まず、必要な初期設定を行う。
【0047】
初期設定処理において、CPU33は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ33が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0048】
次いで、CPU33は、遊技機に設けられているクリアスイッチクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU33は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0049】
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU33は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0050】
バックアップありを確認したら、CPU33は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0051】
チェック結果が正常であれば、CPU33は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0052】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0053】
初期化処理では、CPU33は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板40および演出制御基板100)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置6に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板100に対して)や、払出可能状態であることを示す払出可能状態指定コマンド等がある。
【0054】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU33に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0055】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置6に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0056】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0057】
タイマ割込が発生すると、CPU33は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図6に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU33は、まず、スイッチ回路を介して、始動口スイッチ7a、ゲートスイッチ13a、特定領域スイッチ22、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ16a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0058】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU33は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0059】
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:複数の図柄表示エリア(可変表示部)に表示される特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)。なお、図7には示していないが、特別図柄を可変表示可能な9つの図柄表示エリア(可変表示部)に対応する9つのランダム2−1〜2−9が実際には設けられている。
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
(9)ランダム9:予告演出(大当りとなる(その可能性がある)ことや、リーチとなる(その可能性がある)ことを事前に報知するための演出)を実行するか否かを決定する(予告判定用)
(10)ランダム10:予告演出の演出パターンを決定する(予告パターン決定用)
【0060】
図6に示された遊技制御処理におけるステップS22では、CPU33は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、(6)の普通図柄当り判定用乱数、および(9)の予告判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(10)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
【0061】
さらに、CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置14の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0062】
次いで、CPU33は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM32の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM32の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0063】
さらに、CPU33は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0064】
また、CPU33は、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板40に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板40に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置を駆動する。
【0065】
そして、CPU33は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路に駆動指令を行う(ステップS33)。可変入賞球装置9または開閉板11を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド9a,11a,12aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0066】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0067】
この実施の形態では、複数種類の特別図柄として、「1」〜「12」の図柄が、可変表示装置6における複数の図柄表示エリア(可変表示部)においてそれぞれ可変表示(変動)される。「1」〜「12」の図柄には、図柄番号0〜11の図柄番号が付されている。また、可変表示装置6における複数の図柄表示エリアの最終停止図柄(確定図柄)が所定の有効ライン上でそろった場合に大当りが発生する。そして、奇数の図柄でそろった場合に、大当りが発生する確率が向上した状態である高確率状態(確変状態)に変化する。
【0068】
図8は、CPU33が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤4に設けられている始動入賞口7に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ7aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口7に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0069】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0070】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0071】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板100に対して、最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0072】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0073】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置6において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0074】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド11aを駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0075】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0076】
特定領域有効時間処理(ステップS307):特定領域スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0077】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0078】
図9は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図9において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0079】
この例では、特別図柄の各変動パターンは、確変大当りとするか否か、非確変大当りとするか否か、リーチとするか否か、リーチとする場合のリーチ態様、予告演出を行うか否か、および予告演出を行う場合の予告態様など、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。
【0080】
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0081】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0082】
また、「予告A」〜「予告D」は、それぞれ、予告演出の演出態様を持つ変動パターンである。なお、複数回の特別図柄の可変表示に亘って連続的に実行される予告演出を連続予告演出という。
【0083】
なお、短縮表示パターンが用いられるようにしてもよい。短縮表示パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0084】
また、この実施の形態では、高確率時(確変中)でも低確率時(非確変中=通常状態)でも変動パターン1〜89の変動パターンが用いられるが、高確率時には変動パターン1〜14のそれぞれの変動時間を短くするようにしてもよい。また、高確率時に用いられる変動パターン群(使用されうる複数の変動パターン)と低確率時に用いられる変動パターン群とを別にしてもよい。
【0085】
図10は、変動パターン種別テーブルの一例を示す説明図である。図10には、大当り時変動パターン種別テーブルとはずれ時変動パターン種別テーブルとが示されている。大当り時変動パターン種別テーブル(識別記号:TA)は、大当りと判定されたときの変動パターンの種別を決定するために使用されるテーブルである。はずれ時変動パターン種別テーブル(識別記号:TH)は、はずれと判定されたときの変動パターンの種別を決定するために使用されるテーブルである。
【0086】
図10に示すように、大当り時変動パターン種別テーブルには、変動パターン決定用乱数と比較される比較値が、大当り時の各変動パターン(変動パターン番号15以降)に対応して振り分けられた状態で設定される。ここで、a1,a2,・・・は、大当り時の各変動パターンに割り当てられる比較値の数を示している。例えば、変動パターン番号15には比較値の数a1が割り当てられている。比較値の総数が150であるので、a1,a2,・・・の合計も150となっている。
【0087】
また、図10に示すように、はずれ時変動パターン種別テーブルには、変動パターン決定用乱数と比較される比較値が、はずれ時の各変動パターン(変動パターン番号1〜14)に対応して振り分けられた状態で設定される。ここで、h1,h2,・・・は、はずれ時の各変動パターンに割り当てられる比較値の数を示している。例えば、変動パターン番号1には比較値の数h1が割り当てられている。比較値の総数が150であるので、h1,h2,・・・の合計も150となっている。なお、図10には、リーチにもならないはずれの場合およびリーチになるはずれの場合のいずれにも使用される変動パターン種別テーブルが示されているが、リーチにもならないはずれの場合とリーチになるはずれの場合とに分けてテーブルを設定するようにしてもよい。
【0088】
図11は、連続予告の予告実行回数毎の予告パターン決定用テーブルの一例を示す説明図である。予告パターン決定用テーブルは、連続予告を実行すると判定されたときの予告パターンの種別を決定するために使用されるテーブルである。予告パターンは、連続予告の実行回数の何回目にどの予告態様(予告A〜予告D)を実行させるかを定めた予告態様の組合せのパターンである。例えば、実行回数が4回の場合、1回目に変動パターン番号2の「予告A」を実行させ、2回目に変動パターン番号3の「予告B」を実行させ、3回目に変動パターン番号12の「予告C」を実行させ、4回目に変動パターン番号89の「予告D」を実行させる、というように定められる。そして、このような予告パターンが予告パターン決定用テーブルには予め複数設定されている。複数の予告パターンには、予告パターン決定用乱数と比較される比較値が振分けられている。また、複数の予告パターンに振分けられた比較値の総数は150となっている。
【0089】
図11に示すように、連続予告の予告実行回数毎に予告パターン決定用テーブルが分けられている。さらに、各予告実行回数の予告パターン決定用テーブルは、大当り時予告パターン決定用テーブルとはずれ時予告パターン決定用テーブルとに分けられている。従って、連続予告の実行回数および大当りとなるか否かによって、予告パターンを決定するために用いられるテーブルが異なる(ステップS128,S129,S137〜S139参照)。具体的には、大当りとなるときに連続予告の実行回数が2回のときは大当り時予告パターン決定用テーブル(識別記号:T1)が使用され、はずれとなるときに連続予告の実行回数が2回のときははずれ時予告パターン決定用テーブル(識別記号:T2)が使用され、大当りとなるときに連続予告の実行回数が3回のときは予告パターン決定用テーブル(識別記号:T3)が使用され、はずれとなるときに連続予告の実行回数が3回のときは予告パターン決定用テーブル(識別記号:T4)が使用され、大当りとなるときに連続予告の実行回数が4回のときは予告パターン決定用テーブル(識別記号:T5)が使用され、はずれとなるときに連続予告の実行回数が4回のときは予告パターン決定用テーブル(識別記号:T6)が使用される。
【0090】
図12は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU33は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5、ランダム9およびランダム10が抽出される。そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。
【0091】
図13(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図13(B)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。さらに、図13(C)は、予告設定処理で用いられる予告判定テーブルの一例を示す説明図である。図13(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図13(B)に示すように、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「9」、「11」、「12」である。さらに、図13(C)に示すように、保留記憶の全てがはずれであったときには予告判定値は「1」、「7」、「17」であり、保留記憶中に大当りとなるものがあったときには予告判定値は「0」〜「30」、「70」〜「99」である。
【0092】
図14は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU33は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141)、確変中であれば、図13(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0093】
そして、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145)、一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0094】
図15は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU33は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS151)、確変中であれば、図13(B)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。確変中でなければ、リーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。
【0095】
そして、抽出されているランダム5の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154,S155)、一致する値があればリーチすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチしないことに決定する(ステップS157)。
【0096】
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU33は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置6において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0097】
始動入賞記憶数が0でなければ、予告設定処理を実行する(ステップS53)。次いで、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM32の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS54)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS55)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各始動入賞記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、始動入賞記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
【0098】
次いで、CPU33は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS56)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS57)。大当りとすることに決定した場合には(ステップS58)、CPU33は、大当りフラグをセットする(ステップS59)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS60)。
【0099】
図17は、特別図柄通常処理における予告設定処理(ステップS53)を示すフローチャートである。なお、本例の予告設定処理は、始動入賞カウンタ=0のときは、何らの処理も実行されることなく終了するものとする。予告設定処理において、CPU33は、確変状態でなければ(ステップS121)、連続予告演出を実現するための予告演出の実行回数のうち、未だ実行されていない残りの回数が記憶されている予告回数カウンタを読み出す(ステップS122)。読み出した予告回数カウンタのカウント値が0であれば(ステップS123)、CPU33は、始動入賞カウンタのカウント値を処理数に設定するとともに(ステップS124)、検査回数カウンタのカウント値を初期値である0に設定する(ステップS125)。なお、検査回数カウンタは、後述するステップS126〜ステップS129のループ処理の繰り返し回数をカウントするためのカウンタである。
【0100】
次いで、CPU33は、検査回数カウンタのカウント値を1加算し(ステップS126)、始動入賞記憶数=(検査回数カウンタのカウント値が示す数)に対応する保存領域に格納されている大当り判定用乱数値を読み出して(ステップS127)、大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS128)。大当り判定モジュールにおいて読み出した大当り判定用乱数値にもとづいて大当りとならないと判定された場合には、CPU33は、処理数を1減算し(ステップS130)、減算後の処理数が0になっていなければステップS126の処理に移行する(ステップS131)。
【0101】
すなわち、この例では、ステップS126〜ステップS131の処理が、処理数が0になるまで繰り返し実行される。ただし、この例では、ステップS126〜ステップS131のループ処理におけるステップS129にて大当りとなるとの判定がなされると、その時点でループ処理を終了する。つまり、ステップS126〜ステップS131では、保留中の可変表示の中に大当りとなるものがあると判定されるまで、または、処理数が0となるまで(保留中の可変表示についての判定を全て終えるまで)、始動入賞記憶数=1〜4に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各大当り判定用乱数値が、抽出された時期が早い方から順番に読み出され、大当りとなるか否かの判定が実行される。
【0102】
CPU33は、ステップS129において大当りとなると判定された場合には(ステップS129)、大当りあり時の予告判定テーブル(図13(C)の右側のテーブル)を使用テーブルとして設定する(ステップS132)。また、CPU33は、ステップS131において減算後の処理数が0となっていた場合には、保留中の可変表示の中に大当りとなるものは含まれていないと判定し、はずれ時の予告判定テーブル(図13(C)の左側のテーブル)を使用テーブルとして設定する(ステップS133)。
【0103】
そして、CPU33は、検査回数カウンタのカウント値が2以上であれば(ステップS134)、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている予告判定用乱数を抽出し(ステップS135)、使用テーブルとして設定されている予告判定テーブルを用いて連続予告を行うことにするか否か判定する(ステップS136)。
【0104】
連続予告を行うと判定された場合には、連続予告における予告演出の連続回数の残数をカウントする予告回数カウンタに、検査回数カウンタのカウント値を設定する(ステップS137)。そして、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている予告パターン決定用乱数値を抽出し(ステップS138)、その予告パターン決定用乱数にもとづいて予告パターンを決定する(ステップS139)。
【0105】
ステップS139での予告パターンの決定には、予告パターン決定用乱数の抽出値と比較される比較値が振り分けられた予告パターン決定用テーブル(図11)が用いられる。予告パターン決定用テーブルには、上述したように、連続予告の実行回数毎に、実行回数分の予告演出の変動パターンの組合せの予告パターンが予め設定されており、その予告パターンに比較値が割り当てられている。従って、ステップS139では、連続予告の実行回数分の予告演出の変動パターンの組合せが決定される。
【0106】
具体的には、ステップS129にて大当りになると判定されたときに、ステップS137にて予告回数カウンタに「4」が設定されている場合には、ステップS139にて4回分の予告演出の組合せが予め設定されている大当り時予告パターン決定用テーブル(T5)が用いられ、ステップS138で抽出された予告パターン決定用乱数値によって4回分の可変表示それぞれで実行される各予告演出の変動パターンが決定される。例えば、実行回数1回目に予告A、実行回数2回目に予告B、実行回数3回目に予告C、実行回数4回目に予告Dというように4回分の予告演出の変動パターンの組合せが決定される。
【0107】
図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、CPU33は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS61)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄用乱数(ランダム3)の値(ステップS53において読み出したランダム3の値)に従って大当り図柄を決定する(ステップS62)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した図柄番号が設定されている。なお、CPU33は、有効ライン決定用の乱数(図7に示していない)の値に従って大当りとなる有効ラインを決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS63)。
【0108】
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU33は、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS65)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム5の値すなわち乱数値バッファに格納されている値にもとづいてリーチとするか否かの決定が行われる(ステップS64)。リーチすることに決定された場合には、ランダム2の値に従って各図柄表示エリアに表示される各図柄を所定の有効ライ上でリーチとなるように決定する(ステップS67)。そして、ステップS63に移行する。
【0109】
ステップS66においてリーチしないことに決定された場合には、ランダム2の値に従って各図柄表示エリアに表示される各図柄を全ての有効ライン上でリーチにならないように決定する(ステップS68)。そして、ステップS63に移行する。なお、ステップS62において確変図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後に確変状態に移行することを示す確変フラグがセットされる。
【0110】
図19は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU33は、予告回数カウンタのカウント値を読み出す(ステップS71)。そして、読み出した予告回数カウンタのカウント値が0でなければ、ステップS139において決定されている予告パターンにもとづいて当該予告回数の予告演出を実行する変動パターンを、これから変動を開始させる変動パターンとすることに決定する(ステップS73)。一方、ステップS71にて読み出した予告回数カウンタのカウント値が0であれば、大当りフラグの状態を確認し(ステップS74)、大当りフラグがセットされていれば大当り時変動パターン種別テーブルを選択し(ステップS75)、大当りフラグがセットされていなければはずれ時変動パターン種別テーブルを選択する(ステップS76)。
【0111】
次いで、CPU33は、変動パターン決定用乱数カウンタから変動パターン決定用乱数を抽出し(ステップS77)、ステップS75またはステップS76にて選択された変動パターン種別テーブルを用いて変動パターンを決定する(ステップS78)。具体的には、使用テーブルとして選択された大当り時変動パターン種別テーブル(TA)またははずれ時変動パターン種別テーブル(TH)には、複数種類の変動パターン(図9参照)の中の所定の変動パターンが予め設定されている(図10参照)。そして、ステップS78において、大当り時変動パターン種別テーブル(TA)またははずれ時変動パターン種別テーブル(TH)に予め設定された変動パターンのうち、ステップS77で抽出した変動パターン決定用乱数の値と一致する比較値が割り当てられている変動パターンを、これから変動を開始させる変動パターンとすることに決定する。
【0112】
変動パターンを決定すると、CPU33は、決定した変動パターンの変動時間データを特別図柄プロセスタイマに設定する(ステップS79)。そして、CPU33は、決定した変動パターン指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS80)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS81)。
【0113】
コマンドセット処理を実行することによって演出制御コマンドが演出制御基板100に送信される。この実施の形態では、演出制御手段に送信されうる各演出制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。また、コマンドセット処理では、CPU33は、ポインタが示すROM31のアドレスに格納されている演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
【0114】
図20は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU33は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。
【0115】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板100に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。
【0116】
上記のように、可変表示装置6において可変表示を開始できる条件(開始条件)が成立したときには、大当りとするか否か、またはずれリーチとするか否かが決定される(ステップS57,S65参照)。そして、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の表示結果が導出される(ステップS62,S67,S68参照)。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。
【0117】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図21は、主基板30から演出制御基板100に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図21に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板30から演出制御基板100に送信される。また、主基板30と演出制御基板100との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図21には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0118】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0119】
図22に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板100に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0120】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図22に示された極性と逆極性であってもよい。
【0121】
図23は、演出制御基板100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図23に示す例において、コマンド8000(H)〜8058(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置6における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0122】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0123】
コマンド91XX(H)は、特別図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置6の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0124】
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0125】
コマンドE0XX(H)は、可変表示装置6における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおいて、表示色を変化させる始動記憶表示エリア8の個数を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、各始動記憶表示エリア8のうち「XX(H)」で指定される個数の始動記憶表示エリア8の表示色を変化させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を変化させる始動記憶表示エリア8の個数に関するコマンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0126】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0127】
演出制御基板100の演出制御手段は、主基板30の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図23に示された内容に応じて可変表示装置6および普通図柄表示装置14の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声制御部70に対して音番号データを出力する。なお、図23に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプや球切れランプの表示状態、および普通図柄始動記憶表示器15の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0128】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、特別図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0129】
図24は、可変表示装置6に表示される特別な態様の変動パターンの例を示す説明図である。図24において、外枠は、可変表示装置6に表示される各種画像を遊技者が視認可能な可変表示装置6の固定的な表示画面(表示面)を示している。また、表示画面は3行×3列の9つに分割されており、9つに分割された領域が特別図柄を可変表示可能な図柄表示エリア(可変表示部)である。3行×3列に配置された図柄表示エリアの各行を上段、中段および下段といい、各列を左列、中列および右列という。9つの図柄表示エリアのそれぞれの位置を特定する場合は、左上から順に、「左上」「中上」「右上」「左中」「中中」「右中」「左下」「中下」「右下」という。そして、各図柄表示エリアに表示される特別図柄を、「左上図」「中上図」「右上図」「左中図」「中中図」「右中図」「左下図」「中下図」「右下図」という。なお、図24(a)〜(d)に示すように、複数の図柄表示エリアが所定位置に移動することから、図24に示す特別な態様の変動パターンのことを移動演出パターンという。
【0130】
図24(a)に示すように、通常の特別図柄の可変表示を行う位置では、9つの図柄表示エリアの全ての領域が可変表示装置6の表示画面内に収まっている。従って、遊技者は、9つの図柄表示エリアに表示されている特別図柄の全領域を視認することが可能である。このような図柄表示エリアの位置を通常位置または初期位置という。なお、図柄表示エリア内の矢印は特別図柄が可変表示(変動)していることを示している。
【0131】
図24(b)に示すように、特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間経過すると、9つの図柄表示エリアのうちの周囲(外側)に位置する8つの図柄表示エリア(真中以外の図柄表示エリア)が特別図柄の可変表示を行いながら外側に移動し、移動した8つの図柄表示領域の一部がそれぞれ表示画面外に位置する。そして、移動しない1つの図柄表示エリアおよび移動した8つの図柄表示エリアにおいて特別図柄の可変表示を行う。このとき、遊技者は、移動した図柄表示エリアにて可変表示されている特別図柄の一部を視認することができる。なお、表示画面内の実線で示している部分は遊技者が視認可能な画像であり、表示画面外の破線で示している部分は遊技者が視認不可能な画像である。
【0132】
次に、図24(c)に示すように、8つの図柄表示エリアが移動してから所定時間経過すると、女の子のキャラクタが登場する。図24(c)に示す例では、4人の女の子のキャラクタが登場している。女の子のキャラクタは、移動した図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄を隠す(遮蔽する)ような位置に現れる。すなわち、女の子のキャラクタは、移動した図柄表示エリアの前面側で、図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄のうちの遊技者が視認可能な部分の表示を邪魔する位置に現れる。このとき、移動した図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄がキャラクタにより隠されているので、遊技者は、キャラクタで隠されている特別図柄を視認することが困難となる。従って、遊技者は、キャラクタにより隠された特別図柄が現在どの図柄で変動しているか、どの図柄で確定(停止)しているか、についての期待感を持つことになる。
【0133】
女の子のキャラクタは移動しない真中の図柄表示エリアにおける特別図柄の表示を隠さないので、遊技者は真中の特別図柄の可変表示に注目する。そして、移動しない真中の図柄表示エリアにおいて、特別図柄の可変表示が停止して、停止図柄が表示される。図24(c)に示す例では、停止図柄は「7」となっている。
【0134】
なお、キャラクタは、女の子のキャラクタに限られるわけではない。また、キャラクタは、移動した8つ(全て)の図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄を隠すような位置に現れてもよいし、または移動した8つの図柄表示エリアのうちの所定数の図柄表示エリアで可変表示されている特別図柄を隠すような位置に現れてもよい。また、キャラクタは、表示画面内に登場した後に、移動した図柄表示エリアにて表示される特別図柄を隠しつつ動き回るようにされていてもよい。
【0135】
次に、図24(d)に示すように、移動した8つの図柄表示エリアにおける特別図柄の可変表示を停止(確定)させて停止図柄を表示(表示結果を導出表示)するときに、キャラクタの表示を消去して、移動していた図柄表示エリアをもとの初期位置に戻す。遊技者は、このとき初めて、移動していた図柄表示エリアに表示される停止図柄をはっきりと視認可能になる。
【0136】
以上のような移動演出パターンでは、特別図柄の組合せが有効ライン上にて大当りの表示態様となる(同一図柄で揃う)か否かを決定する周囲の図柄表示エリアにおける停止図柄が、その停止図柄を表示する直前まで視認困難となるため、遊技者にとって特別図柄の表示結果が大当り表示態様となるかどうかの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができるようになる。また、キャラクタを用いることにより華やかな演出を実現することができるとともに、キャラクタにより隠された特別図柄に対する遊技者の興味を高めることができる。特に、キャラクタが動く(変化する)ことにより隠されている特別図柄が見えたり見えなかったりするような場合には、隠された特別図柄に対する遊技者の興味を一層高めることができるようになる。
【0137】
なお、移動演出パターンにおいて、キャラクタが登場するタイミングや、特別図柄の可変表示が停止するタイミング、図柄表示エリアが初期位置に戻るタイミングなどは、図24(a)〜(d)に示したものに限られるわけではない。例えば、キャラクタは図柄表示エリアが移動する前に登場してもよく、移動した8つの図柄表示エリアにおける特別図柄は所定の特別図柄から順に停止していくようにしてもよく、さらに、移動した8つの図柄表示エリアは所定の図柄表示エリアから順に初期位置に戻るようにしてもよい。
【0138】
また、特別図柄を可変表示可能な図柄表示エリアは、輪郭画像として表示されてもよいし、表示されなくてもよい。また、可変表示装置6の表示画面に表示される複数種類の特別図柄やキャラクタは、スプライト画像およびムービー画像のいずれも用いることが可能である。なお、複数種類の特別図柄をムービー画像を用いて表示する場合は、特別図柄を表示するための図柄表示エリアがムービー画像を動画表示するためのムービー画像表示領域となる。
【0139】
図25は、移動する表示領域(図柄表示エリア)の数が異なる変形表示態様を示す説明図である。図24に示した移動演出パターンでは、9つの図柄表示エリアのうちの周囲に位置する8つの図柄表示エリアを外側に移動させていたが、任意の数の図柄表示エリアを移動させることも可能である。図25(A)では、上段および右列の5つの図柄表示エリアを移動させている。図25(B)では、右列の3つの図柄表示エリアを移動させている。また、図25(C)では、右上の1つの図柄表示エリアを移動させている。
【0140】
なお、移動させることができる図柄表示エリアの数は、1,3,5,8に限られるわけではなく、周囲に位置する図柄表示エリアの数(8つ)以内であれば、2,4,6,7であってもよい。すなわち、移動させることができる図柄表示エリアの数は、最大8つであれば、1〜8つのうちの任意の数でもよい。
【0141】
図26は、移動する表示領域(図柄表示エリア)の位置が異なる変形表示態様を示す説明図である。例えば、3つの図柄表示エリアを移動させる場合として、図26(A)に示すように、上段の図柄表示エリアを移動させる場合、図26(B)に示すように、右列の図柄表示エリアを移動させる場合、図26(C)に示すように、下段の図柄表示エリアを移動させる場合、図26(D)に示すように、左列の図柄表示エリアを移動させる場合が考えられる。また、図示していないが、隣り合う3つの図柄表示エリア、例えば「左中」「左上」「中上」の図柄表示エリアや「中上」「右上」「右中」の図柄表示エリアなどを移動させる場合も考えられる。さらに、隣り合わない3つの図柄表示エリア、例えば「左上」「右上」「中下」の図柄表示エリアなどを移動させる場合も考えられる。このことは図柄表示エリアの数が3つ以外の数の場合でも同様である。
【0142】
図25および図26から明らかなように、移動演出パターンでは、周囲に位置する図柄表示エリアであれば、任意の数の任意の位置の図柄表示エリアを移動させることが可能となる。
【0143】
以上のような移動演出パターンは、リーチ演出や予告演出の変動パターンに用いることが可能である。具体的には、図9に示した「リーチA〜D」や「予告A〜D」の変動パターンとして使用することが可能である。このように、移動演出パターンをリーチ演出や予告演出の変動パターンに用いれば、遊技者の大当りの期待感を向上させることができるようになる。
【0144】
また、移動演出パターンを、複数回の可変表示に亘って実行される連続予告演出の変動パターンに用いることも可能である。例えば、所定の保留記憶の乱数値が大当りになると事前に決定されている場合に、大当りとなることを複数回の可変表示に亘って報知する予告演出の変動パターンを移動演出パターンを用いて連続的に実行することができる。このように、移動演出パターンを連続予告演出の変動パターンとして用いれば、遊技者の大当りの期待感をより一層向上させることができるようになる。
【0145】
さらに、連続予告演出が実行される複数回の可変表示において、予告演出の変動パターンとして用いられる移動演出パターンの態様を可変表示毎に段階的に変化させることも可能である。例えば、1回目の予告では1つの図柄表示エリアが移動し、2回目の予告では3つの図柄表示エリアが移動し、3回目の予告では5つの図柄表示エリアが移動し、4回目の予告では8つの図柄表示エリアが移動するようにしてもよい。また、1回目の予告では上段の3つの図柄表示エリアが移動し、2回目の予告では右列の3つの図柄表示エリアが移動し、3回目の予告では下段の3つの図柄表示エリアが移動し、4回目の予告では左列の3つの図柄表示エリアが移動するようにしてもよい。このように、連続予告演出の変動パターンに用いられる移動演出パターンの態様を可変表示毎に段階的に変化させるようにすれば、遊技者の大当りの期待感を徐々に向上させることができ、遊技の興趣を一層向上させることができる。
【0146】
図27は、変動パターンと大当りの信頼度との関係の一例を示す説明図である。リーチ演出や予告演出(連続予告演出も含む)の移動演出パターンとして、移動する図柄表示エリア(表示領域)の数に応じた複数種類の移動演出パターンが予め設定されているものとする。例えば、図27(A)に示すように、移動する図柄表示エリアの数が1,3,5,6,7,8に応じた6種類の移動演出パターンが設定されているものとする。この場合、大当りおよび確変大当りの信頼度(大当りおよび確変大当りが発生する確率または割合)は、移動する図柄表示エリアの数の増加に応じて相対的に高くなっている。このような移動演出パターンの種別に応じた信頼度の変化は、大当りおよび確変大当りとなることが事前に決定されたときに、移動する図柄表示エリアの数が多い移動演出パターンを高い割合で選択(決定)するように構成することにより実現される。
【0147】
具体的には、大当り時の変動パターンの種別を決定するために用いる大当り時変動パターン種別テーブル(TA)において、複数種類の移動演出パターンに対して割り当てられる比較値の数を、移動する図柄表示エリアの数が多い移動演出パターンほど相対的に多くする。また、はずれ時の変動パターンの種別を決定するために用いるはずれ時変動パターン種別テーブル(TH)において、複数種類の移動演出パターンに対して割り当てられる比較値に数を、移動する図柄表示エリアの数が少ない移動演出パターンほど相対的に多くする。
【0148】
より詳しく言うと、例えば、図9に示す変動パターン番号8および変動パターン番号17の変動パターンが、それぞれ、移動する図柄表示エリアの数が「1」の移動演出パターンであるとする。このとき、図10に示す大当り時変動パターン種別テーブル(TA)において、変動パターン番号17の変動パターンに割り当てられる比較値の数a3を少なくする。例えば比較値の数a3を「3」とする。また、図10に示すはずれ時変動パターン種別テーブル(TH)において、変動パターン番号8の変動パターンに割り当てられる比較値の数h8(図10には示していない)を多くする。例えば比較値の数h8を「15」とする。このように移動する図柄表示エリアの数が「1」の移動演出パターンに割り当てられる比較値の数を、大当り時の方が少なく、はずれ時の方が多くなるように設定することにより、当該移動演出パターンに対する大当りの信頼度は相対的に低くなる。上記の例では、比較値の数a3が「3」で比較値の数h8が「15」であるので、移動する図柄表示エリアの数が「1」の移動演出パターンが出現した場合、大当りとなる確率よりもはずれとなる確率の方が5倍高くなる。
【0149】
また、例えば、図9に示す変動パターン番号9および変動パターン番号18(図9には示していない)の変動パターンが、それぞれ、移動する図柄表示エリアの数が「8」の移動演出パターンであるとする。このとき、図10に示す大当り時変動パターン種別テーブル(TA)において、変動パターン番号18の変動パターンに割り当てられる比較値の数a4(図10には示していない)を多くする。例えば比較値の数a4を「15」とする。また、図10に示すはずれ時変動パターン種別テーブル(TH)において、変動パターン番号9の変動パターンに割り当てられる比較値の数h9(図10には示していない)を少なくする。例えば比較値の数h9を「3」とする。このように移動する図柄表示エリアの数が「8」の移動演出パターンに割り当てられる比較値の数を、大当り時の方が多く、はずれ時の方が少なくなるように設定することにより、当該移動演出パターンに対する大当りの信頼度は相対的に高くなる。上記の例では、比較値の数a4が「15」で比較値の数h9が「3」であるので、移動する図柄表示エリアの数が「8」の移動演出パターンが出現した場合、はずれとなる確率よりも大当りとなる確率の方が5倍高くなる。
【0150】
なお、連続予告演出の予告パターンを決定するために用いる予告パターン決定用テーブル(図11参照)においても、大当り時のテーブルとはずれ時のテーブルとに分けるとともに、大当り時のテーブルに設定される予告演出の変動パターンの組合せを移動する図柄表示エリアの数が多い移動演出パターンの組合せとし、はずれ時のテーブルに設定される予告演出の変動パターンの組合せを移動する図柄表示エリアの数が少ない移動演出パターンの組合せとすることにより、移動する図柄表示エリアの数の増加に応じた相対的な信頼度の変化を実現することが可能となる。
【0151】
リーチ演出や予告演出(連続予告演出も含む)の移動演出パターンとして、移動する図柄表示エリア(表示領域)の位置に応じた複数種類の移動演出パターンが予め設定されているものとする。例えば、図27(B)に示すように、移動する3つの図柄表示エリアの位置が上段、右列、下段、左列に応じた4種類の移動演出パターンが設定されているものとする。この場合、大当りおよび確変大当りの信頼度は、移動する図柄表示エリアの位置に応じて相対的に変化している。このような移動演出パターンの種別に応じた信頼度の変化は、大当りおよび確変大当りとなることが事前に決定されたときに、移動する図柄表示エリアの位置が特定の位置(例えば左列)の移動演出パターンを高い割合で選択(決定)するように構成することにより実現される。これを実現する具体的な構成については、上記したのと同様に、各種の変動パターン種別テーブルにおいて各移動演出パターンに割り当てられる比較値の数を、移動演出パターンの種別に応じた最適な数にすることにより行われる。
【0152】
なお、移動演出パターンと信頼度との関係は、上記の態様に限られるわけではなく、例えば、移動する図柄表示エリアの数が少なくなるほど信頼度が高くなるようにしてもよいし、また、移動する3つの図柄表示エリアの位置が上段のときに最も信頼度が高くなるようにしてもよい。
【0153】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込みフラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込みが発生すると、演出制御用CPU101は、割込み処理処理内でタイマ割込みフラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0154】
この実施の形態では、タイマ割込みは2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込み処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込み処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0155】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、演出制御基板100で用いられる各種の乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。次いで、演出制御用CPU101は、図示しない遊技演出装置による演出を行う場合に、図示しない可動役物制御部が備えるソレノイド回路に駆動指令を行う(ソレノイド出力処理:ステップS707)。遊技演出装置を動作させるために、ソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイドを駆動する。
【0156】
次いで、演出制御用CPU101は、GCL割込の発生の有無を確認する(ステップS708)。GCL割込みの発生の有無は、GCL81からVブランク開始時に出力される割込信号(INT信号)にもとづいて確認される。Vブランクは、VRAM84の表示領域(図40参照)に展開された画像を可変表示装置6の表示領域に描画し終えてから、VRAM84の表示領域に次に展開された画像を可変表示装置6の表示領域に描画し始めるまでの期間をいう。GCL81は、Vブランク開始時に割込信号を演出制御用CPU101に出力してGCL割込み(Vブランク割込)をかける。例えば、1秒間に30フレームの画像が描画される場合は、約33ms毎にGCL割込がかけられることになる。
【0157】
演出制御用CPU101は、GCL81からの割込信号を受け取るための割込端子(INT端子)を備えている。演出制御用CPU101は、割込端子の入力レベルがローレベルに立ち下がると、外部割込みとしてのGCL割込みの発生を検出する。例えば、図29に示すように、演出制御用CPU101は、GCL割込みの発生を検出すると、GCL割込み有りを示すフラグをレジスタに設定する(ステップS711)。
【0158】
演出制御用CPU101は、GCL割込み有りとなると、割込み処理として画像展開指示制御処理を行う(ステップS709)。画像展開指示制御処理では、後述するように、GCL81に対して画像の展開指示を行うか否かを判定し、展開指示を行わないと判定した画像について展開指示を禁止する制御を行う。GCL割込み有りとならなかったとき、また画像展開指示制御処理を実行した後、ステップS702のタイマ割込みフラグの確認を行う処理に戻る。
【0159】
次に、主基板30からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図30は、主基板30から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0160】
主基板30からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板30からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0161】
図31は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板30から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0162】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0163】
受信した演出制御コマンドが特別図柄指定の演出制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される特別図柄を示すデータを、RAMにおける図柄格納領域に格納する(ステップS614)。
【0164】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0165】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、可変表示装置6において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS633)。さらに、予告乱数カウンタの値を+1する(ステップS634)。なお、予告乱数カウンタのカウント値が最大値を越えたら、その値を0に戻す。また、予告乱数カウンタが複数設けられている場合には、各予告乱数カウンタの歩進がなるべく同期しないように、例えば、予告乱数カウンタn(予告乱数カウンタが4つ設けられている場合であればn=1〜3)のカウント値が0に戻されるときに、予告乱数カウンタn+1のカウント値を+1するようにしてもよい。
【0166】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS635)。
【0167】
図32は、図28に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0168】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623)。
【0169】
予告選択処理(ステップS801):大当りまたはリーチとなること(その可能性が高いこと)を遊技者に報知する予告演出を行うことになっているか否かと、行う場合の予告演出の演出態様とを確認し、予告演出に用いる演出手段を選択して演出態様を確定させる。
【0170】
全図柄変動開始処理(ステップS802):特別図柄の変動が開始されるように制御する。
【0171】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、特別図柄の停止制御を行う。
【0172】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0173】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0174】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0175】
図33は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組合せが複数集まったデータで構成されている。各演出制御実行データには、可変表示装置6等の表示制御の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている表示制御実行データと、ランプ・LED等の表示制御の変動パターンを構成する各変動態様が記載されているランプ制御実行データとが含まれている。具体的には、表示制御実行データは、各変動態様の可変表示装置6の表示状態を示すデータが設定されている。より詳しくは、表示状態を示すデータには、可変表示装置6に可変表示される各フレーム(動画像を構成する単位となる1枚の画像)を構成する背景、図柄、キャラクタ等の画像の種類(静止画像、スプライト画像、ムービー画像)、位置、サイズを示すデータが含まれている。また、所定の画像を変形表示させる場合はその変形態様(例えば縮小、拡大または回転)を示すデータ(縮小/拡大率、回転率)が含まれている。さらに、複数の画像を重畳して(幾重にも重ねて)表示させる場合は、いずれの画像を前面側に表示させるかを示す優先度に関するデータも含まれている。なお、フレームにムービー画像が含まれている場合は、画像の位置、サイズおよび変形態様を示すデータは、ムービー画像を動画表示するムービー画像表示領域の位置、サイズおよび変形態様を示すデータとなる。ランプ制御実行データは、各変動態様のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。
【0176】
また、プロセスタイマ設定値には、演出制御実行データの各変動態様での変動時間(変動態様の切替のタイミングに応じた時間)が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセスデータを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で画像を変動表示させたり、発光体を点灯/消灯させたりする制御を行う。
【0177】
図33に示すプロセスデータは、演出制御基板100におけるROMに格納されており、全図柄変動開始処理(ステップS802)にて、使用テーブルとして選択された変動パターンテーブルに設定されているプロセスデータに基づく可変表示装置6およびランプ・LED24の制御が開始され、図柄変動中処理(ステップS803)にて、演出制御実行データに応じた制御が順次実行される。なお、プロセスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
【0178】
このように、演出制御手段が、ROMに記憶されているプログラムおよびプロセスデータにもとづいて演出手段を制御し、複数の演出手段(この実施の形態では可変表示装置6およびランプ・LED)の制御に関わるプログラムが、演出制御基板100に搭載されているROMに格納されている。そして、それらのプログラムを格納するROMを1つのROMとして構成することができる。従って、部品点数を減らすことができる。また、ROMに記憶されているプロセスデータのうち、プロセスタイマ設定値が共通化されている。従って、演出制御手段のROM容量を節減することができる。なお、演出制御実行データについても、表示制御実行データとランプ制御実行データとを共通化できるのであれば、1つの演出制御実行データとしてもよい。このように、この実施の形態では、複数の演出手段の制御に関わるデータのうち少なくとも一部のデータを同一ROMに格納することができる。
【0179】
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0180】
図35は、図32に示された演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドに基づいて予告するか否かを判定する(ステップS811)。具体的には、受信した変動パターンコマンドのEXTデータを参照して、予告演出の実行を指定する変動パターンコマンドがあるか否か判定する。例えば、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一の値が、図示しない予告態様判定用テーブルに設定されている予告態様判定用判定値の中に含まれているか否かを判定することによって行われる。
【0181】
次いで、演出制御用CPU101は、予告すると判定した場合には(ステップS812)、予告態様判定用テーブルを用いて、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一値の予告態様判定用判定値に対応付けされている予告態様で予告演出を実行することに決定する(ステップS813)。なお、ステップS813にて決定された予告態様を示す予告態様データは、演出制御基板100が備えるRAMに設けられている演出態様バッファに記憶される。
【0182】
また、演出制御用CPU101は、演出手段決定用予告乱数を抽出し(ステップS814)、受信した変動パターンコマンドのEXTデータに基づいて判定される大当り/はずれの判定結果に応じた演出手段決定用テーブルを使用テーブルに設定する。そして、抽出した演出手段決定用予告乱数の値と同一の演出手段決定用判定値に対応する演出手段を、予告演出にて使用する演出手段に決定する(ステップS815)。なお、ステップS815にて予告演出に使用することに決定された演出手段を示す演出手段名データは、演出制御基板100が備えるRAMに設けられている演出手段名バッファに記憶される。
【0183】
そして、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS816)。さらに、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS817)。予告開始時間決定タイマは、可変表示装置6において図柄の変動が開始されてから、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。なお、ステップS812において予告演出を行わないと判定した場合には、ステップS817に移行する。
【0184】
図36は、演出制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS881)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS882)。次いで、演出制御用CPU101は、図39のステップS895においてレジスタに設定される画像の展開指示を禁止する展開指示禁止データを参照してから(ステップS883)、プロセスデータ中の表示制御実行データ1にもとづいてLCD制御を行う(ステップS884)。具体的には、演出制御用CPU101は、展開指示禁止データがレジスタに設定されていないかどうかを確認する。そして、展開指示禁止データがレジスタに設定されていない場合は、演出制御用CPU101は、表示制御実行データ1に画像をVRAM84に展開すべきことを示すデータが設定されていれば、そのデータの内容に従って、可変表示装置6に表示されるフレームに配置される各部品画像(静止画像、スプライト画像およびムービー画像)のVRAM84への展開を指示する信号をGCL81に出力する。展開指示禁止データがレジスタに設定されている場合は、展開指示が禁止された画像を除く各部品画像のVRAM84への展開を指示する信号をGCL81に出力する。
【0185】
画像の展開指示の信号には、各部品画像の展開位置やサイズを示すデータが含まれている。また、所定の部品画像を変形(縮小、拡大または回転)させて表示させる場合には、その所定の部品画像の変形態様を示すデータ(縮小/拡大率、回転率)も含まれる。また、複数の部品画像を重畳して表示させる場合には、いずれの部品画像を前面側に表示するかを示す優先度に関するデータも含まれる。演出制御用CPU101からの画像の展開指示の信号にもとづくGCL81による画像の展開処理については後述する。なお、表示制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってLCD制御を行うように構成してもよい。
【0186】
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS885)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号をランプ制御部60に与える。ランプ制御部60は、演出制御用CPU101からの信号にもとづいて、各ランプ・LED24の点灯/消灯を制御する。なお、ランプ制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってランプ・LED制御を行うように構成してもよい。
【0187】
また、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた音番号データを音声制御部70に出力する(ステップS886)。音声制御部70において、音声IC71は、音番号データに応じたデータを音声ROM72から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し低周波増幅回路73に出力する。低周波増幅回路73は、デジタルボリューム74で設定されている音量に応じた出力レベルに増幅した音声信号をスピーカ20L,20Rに出力する。
【0188】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS888)。
【0189】
図37は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。なお、図35のステップS816において予告開始時間決定タイマがスタートされていない場合は、予告演出が行われない場合である。この場合、ステップS854〜S856に移行する必要がないため、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定タイマがスタートされていないことを確認することにより、ステップS861に移行する。
【0190】
予告開始時間決定タイマがタイムアウトしていたら、演出制御用CPU101は、演出手段名バッファに設定されている演出手段すなわち予告演出を実行することに決定されている演出手段を示すデータと演出態様バッファに設定されている演出態様とに対応したプロセスデータを選択する(ステップS854)。すなわち、以後、選択したプロセスデータを用いて演出手段の演出を制御することに決定する。また、予告演出でスピーカ20L,20Rを使用する場合には、予告の演出態様に応じた音番号データを音声制御部70に出力する(ステップS855,S856)。音声制御部70において、音声IC71は、音番号データに応じたデータを音声ROM72から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し低周波増幅回路73に出力する。低周波増幅回路73は、デジタルボリューム74で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ20L,20Rに出力する。
【0191】
なお、演出制御手段は、予告演出の演出制御を、変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち変動表示結果が確定する前に終了する。この終了時期は、リーチ演出表示態様となる旨を予告するリーチ予告報知として予告演出を実行する場合には例えばリーチとなるか否かが確定する前、大当りとなる旨を予告する大当り予告報知として予告演出を実行する場合には例えばリーチとなった後の可変表示期間中などとすればよい。このような予告演出は実際には大当り遊技などの発生を予告しているものではないが、遊技演出のバリエーションを豊富にするために効果的である。また、非確変大当り予告報知に用いられる予告の種類と確変大当り予告報知に用いられる予告の種類とを別にして、非確変大当り予告報知と確変大当り予告報知とを区別して実行するようにしてもよい。
【0192】
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS861)、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行う(ステップS862)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS863)、図39のステップS895においてレジスタに設定される展開指示禁止データを参照してから(ステップS864)、次に設定されている表示制御実行データにもとづいてLCD制御を行う(ステップS865)。また、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS866)。なお、展開指示禁止データの参照(ステップS864)および表示制御実行データにもとづくLCD制御(ステップS865)の処理は、上述した図36のステップS883、S884と同様である。
【0193】
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS867)、特別図柄停止の表示制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS868)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS869)。
【0194】
図38は、演出制御プロセス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS842)。
【0195】
そして、ステップS842で大当り図柄を表示した場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0196】
ステップS842で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0197】
全図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS848)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置6にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS849)。そして、ステップS843に移行する。
【0198】
図39は、図28に示されたメイン処理における画像展開指示制御処理(ステップS709)の例を示すフローチャートである。画像展開指示制御処理において、まず、演出制御用CPU101は、現在用いられている特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS891)。そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセスデータ中の現在演出制御プロセス処理において用いられている表示制御実行データの次の表示制御実行データを参照し、その表示制御実行データに、複数の画像(スプライト画像、ムービー画像)をVRAM84に展開すべきことを示すデータが設定されていれば、複数の画像の展開位置やサイズ(展開対象がムービー画像の場合はムービー画像表示領域の展開位置やサイズ)を認識して、複数の画像が重畳するか否かを判定する(ステップS892)。複数の画像が重畳すると判定した場合、演出制御用CPU101は、プロセスデータ中の現在演出制御プロセス処理において用いられている表示制御実行データの次の表示制御実行データを参照して、いずれの画像を前面側に表示するかを示す優先度を各画像について確認する(ステップS893)。
【0199】
そして、演出制御用CPU101は、優先度の低い画像の全ての部分(全領域)が優先度の高い画像により完全に隠されてしまうかどうかを判定する(ステップS894)。優先度の高い画像によって完全に隠されてしまう優先度の低い画像が存在すると判定した場合には、レジスタに当該優先度の低い画像の展開指示を禁止する展開指示禁止データを設定する(ステップS895)。展開指示禁止データは、上述したステップS883,S864において参照される。なお、画像をVRAM84に展開すべきことを示すデータには、VRAM84における展開位置を示す座標情報も含まれている。また、現在演出制御プロセス処理において用いられている表示制御実行データとは、ステップS862において切り替えられる前の表示制御実行データである。画像のサイズとは、画像(ムービー画像の場合はムービー画像表示領域)の水平サイズ(横の幅)および垂直サイズ(縦の幅)のことである。
【0200】
変動パターンとして移動演出パターンが用いられる場合(図24参照)、特別図柄の画像が前面側に表示されるキャラクタの画像によって完全に隠されてしまい、当該特別図柄の画像が画像表示されないことがある。その場合、キャラクタの画像によって隠されて画像表示されない特別図柄の画像をVRAM空間に展開する必要はないので、演出制御用CPU101は、当該特別図柄の画像の展開指示を行わないように構成されるのが好ましい。そこで、上記のような画像展開指示制御処理において、優先度の低い特別図柄の画像(スプライト画像またはムービー画像)の全領域が優先度の高いキャラクタの画像(スプライト画像またはムービー画像)によって完全に隠されてしまうか否かを判定し、特別図柄の画像が完全に隠されてしまう場合には、そのような特別図柄の画像の展開指示を禁止するようにしている。このような構成によれば、キャラクタの画像に隠れて画像表示されない特別図柄の画像に関する処理をGCL(マイクロコントローラ)81に行わせる必要がなくなり、GCL81の制御負担をより一層軽減させることができるようになる。なお、画像展開指示制御処理は、移動演出パターンだけでなくその他の変動パターンにも適用される。
【0201】
図40は、VRAM空間における表示領域の設定位置および画像の展開位置の例を示す説明図である。図40に示すように、画像メモリとしてのVRAM84は、所定サイズの2次元の空間になっている。2次元のVRAM空間は、ドット単位の2次元座標で表され、図40の例ではVRAM空間の左上座標が原点(0,0)とされている。VRAM空間の所定位置には、2つの表示領域0,1が設定されている。VRAM空間に設定された表示領域0,1は、フレームバッファとして機能するものであって、表示領域0,1内に展開された画像が可変表示装置6の表示領域(表示画面)に描画されることにより画像表示される。なお、表示領域0は、例えば左上座標が(X0,Y0)の位置に設定され、表示領域1は、例えば左上座標が(X1,Y0)の位置に設定される。表示領域0,1の水平サイズおよび垂直サイズはいずれも同じである。
【0202】
VRAM空間に設定されたフレームバッファとしての2つの表示領域0,1を用いて、転送されてくる画像データを保持することをダブルバッファリングという。GCL81は、一方の表示領域(例えば表示領域0)に展開された画像が可変表示装置6に表示されている間に、他方の表示領域(例えば表示領域1)に画像データを展開する処理を実行する。このような構成によれば、展開処理における画像データの誤り等が少なくなり、間違った画像データによる画像表示を防止することができるようになる。なお、2つの表示領域0,1に交互に画像データが展開される必要はなく、必要な場合は、一方の表示領域に続けて画像データを展開するようにされていてもよい。また、図40に示す例では、VRAM空間には、2つの表示領域0,1が設けられていたが、3つ以上の表示領域が設けられてもよい。
【0203】
図40には、図24(b)に示した8つの図柄表示エリアが外側に移動した状態における表示領域0への展開画像が示されている。図40に示すように、移動した8つの図柄表示エリアは、その一部が表示領域0の外にはみ出ている。図柄表示エリアのはみ出た部分の画像は、表示領域0内に展開されていないので、可変表示装置6に画像表示されない。
【0204】
次に、演出制御基板100における表示制御部80の動作について、スプライト画像の表示制御とムービー画像の表示制御とに分けて説明する。
【0205】
まず、スプライト画像の表示制御について説明する。図41は、CGROM83に記憶されているCGデータのデータ構成を示す説明図である。図41に示すように、CGROM83には、圧縮/非圧縮のCGデータおよび非圧縮のパレットデータが格納されている。CGデータは、キャラクタのデータのことをいい、スプライト画像の元となるスプライト画像データも含まれている。ここでは、CGデータをスプライト画像データとして説明する。なお、CGROM83は、1次元の空間(最大容量までの連続空間)になっている。
【0206】
図42は、GCL81が実行するスプライト画像復号化表示処理の例を示すフローチャートである。スプライト画像復号化表示処理において、GCL81は、演出制御用CPU101から所定のスプライト画像データの展開指示を受けると、CGROM83に格納されている指示された所定のスプライト画像データを読み出す(ステップS101)。次いで、GCL81は、読み出したスプライト画像データが圧縮されている場合は、動画圧縮・伸張部89を制御して読み出したスプライト画像データを復号化する(ステップS102)。
【0207】
GCL81は、演出制御用CPU101からスプライト画像の変形の指示があったか否かについて判定する(ステップS103)。スプライト画像の変形の指示がなかった場合には、GCL81は、画像データの変形処理を実行せずに、ステップS105に移行する。スプライト画像の変形の指示があった場合には、GCL81は、指示された所定の変形態様(拡大、縮小または回転)で画像データの変形処理を実行する(ステップS104)。具体的には、まず、GCL81は、変形を行わない場合の画像データを展開するVRAM空間の各ドット(各画素)の座標を認識する。そして、演出制御用CPU101から指示された所定の変形態様が拡大または縮小である場合、GCL81は、演出制御用CPU101から出力された拡大/縮小率のデータにもとづいて、拡大または縮小した後の画像データを展開するVRAM空間の各ドットの座標を演算する。また、演出制御用CPU101から指示された所定の変形態様が回転である場合、GCL81は、演出制御用CPU101から出力された回転率のデータにもとづいて、回転した後の画像データを展開するVRAM空間の各ドットの座標を演算する。
【0208】
なお、画像データの拡大/縮小処理は、画像データを水平方向および垂直方向に等倍率で拡大または縮小させる処理に限られない。また、画像データを水平方向のみ拡大または縮小させる処理や、画像データを垂直方向のみ拡大または縮小させる処理であってもよい。また、画像データの回転処理としては、画像の中心位置を回転中心として所定角回転させる場合や、所定の基準点(例えば表示領域の左上座標)を回転中心として所定角回転させる場合などがある。さらに、画像データの拡大/縮小処理と回転処理を同時に行うことも可能である。
【0209】
次いで、GCL81は、変形処理されたまたは変形処理されていない画像データを、演出制御用CPU101から指定されたVRAM(画像メモリ)84上の所定の展開位置に展開する。このとき、GCL81は、画像データを展開するVRAM84上の各ドット(各画素)の座標が表示領域内の座標であるか否かを判定する。そして、GCL81は、表示領域内のドットに対してのみ画像データを展開する。すなわち、表示領域外のドットに対する画像データの展開を禁止する。例えば、図43に示すように、図柄表示エリアが移動して、図柄表示エリアにおいて表示される特別図柄のスプライト画像が表示領域外にはみ出してしまう場合、図柄表示エリアのはみ出し部分への画像データの展開処理が禁止される。その後、画像の表示タイミングになると、GCL81は、表示領域内に展開された画像を可変表示装置(LCD)6に出力して、画像を可変表示装置6の表示領域(表示画面)に表示させる(ステップS105)。
【0210】
次に、ムービー画像の表示制御について説明する。図44は、ムービー画像データのデータ構造の一例を示す説明図である。ムービー画像データは、例えばMPEG2と呼ばれる符号化技術によりデータ圧縮された状態で演出制御基板100が備えるCGROM83に格納されている。
【0211】
本例では、複数種類のムービー画像データが予め用意されてCGROM83に格納されている。なお、この例では、大当り遊技演出時に使用されるムービー画像データ、リーチ演出時に使用されるムービー画像データなど、使用される演出毎に区別されてCGROM83に格納されている。そして、GCL81は、演出制御用CPU101からの指示にもとづいて、複数種類のムービー画像データの中からムービー画像演出に使用する所定のムービー画像データを選択する。
【0212】
図44に示すように、ムービー画像データは、シーケンスと呼ばれるストリームデータによって構成される。シーケンスは、画像の大きさを示す情報などのシーケンス全体に関連する情報が含まれているシーケンスヘッダで始まり、シーケンスエンドで終了する。このシーケンスは、例えば、ムービー画像による1単位の遊技演出を実現するためのビデオプログラム全体の符号化データによって構成されている。すなわち、本例では、ムービー画像による遊技演出の種類毎に予めシーケンスが用意され、ムービー画像による遊技演出を実行するためのムービー画像データは、1つのシーケンスによって構成されている。シーケンスは、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのGOP(Group Of Picture)とを含む。シーケンスに含まれているMPEG2機能拡張情報は、MPEG2に準拠した符号化データであることを示す情報などの各種の情報を含む。
【0213】
各GOPは、GOPヘッダと、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのうち少なくとも1つのピクチャとを含む。ここで、Iピクチャは、フレーム内符号化によって符号化されているピクチャである。Pピクチャは、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償予測を行うピクチャである。Bピクチャは、過去及び未来の両方のフレームを用いて双方向の動き補償予測を行うピクチャである。
【0214】
各ピクチャは、ピクチャヘッダと、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのスライスとを含む。ピクチャヘッダには、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのいずれかを識別するための情報や、各ピクチャの表示順序を指定する情報などが含まれている。ピクチャに含まれているMPEG2機能拡張情報には、例えば、フレーム構造やフィールド構造を設定するための情報などが含まれる。スライスは、分割フレーム内符号化を実現するためにピクチャが細分化された1つの単位を意味する。
【0215】
各スライスは、スライス情報と、少なくとも1つのマクロブロックとを含む。スライス情報は、スライス内で使用される符号化情報が含まれている。符号化情報には、例えば、量子化特性を示す情報が該当する。
【0216】
各マクロブロックは、マクロブロック情報と、複数のブロックとを含む。1つのマクロブロックには、例えば、4個の輝度信号ブロックと、2個(Cr信号、Cb信号各1個)の色差信号ブロックとが含まれる。マクロブロック情報には、マクロブロック単位で符号化制御を行うための情報などが含まれる。各ブロックは、輝度信号、Cr信号、Cb信号のいずれかのDCT(離散コサイン変換)係数データ(離散コサイン変換によって得られる係数群)から構成される。なお、各ブロックは、EOB(End Of Block)コードで終了する。
【0217】
なお、本例では、各シーケンスは、再生時に表示されるキャラクタなどの表示物体が速い動きをする部分には、キーフレームとして用いられるIピクチャを多く用いるようにしている。また、各シーケンスは、再生時に表示されるキャラクタなどの表示物体の動きが少ない部分には、PピクチャやBピクチャを多く用いた構成とされている。特に表示物体の動きがない部分や、動きが特に少ない部分には、最もデータ量の少ないBピクチャを多く用いた構成とされている。
【0218】
上記のように、表示物体の動きが速い部分にはキーフレームデータ(例えばIピクチャデータ)を多く用いてムービー画像データを構成しているので、動きの速い物体が表示されるムービー画像によって演出を行う場合であっても、情報の欠落がほとんどない良好な画像品質の画像を復号化によって得ることができ、そのような良質の画像によってムービー画像演出を行うことができる。よって、表示物体の動きが速い部分の画像品質を向上させることができる。
【0219】
また、上記のように、表示物体の動きが遅い部分には前方向予測符号化フレームデータ(例えばPピクチャデータ)や双方向予測符号化フレームデータ(例えばBピクチャデータ)を多く用いてムービー画像データを構成しているので、画像品質を劣化させることなく、ムービー画像データのデータ量を削減することができる。このような効果は、データ圧縮率が向上するので、ムービー画像データによって再生されるムービー画像における表示物体の動きが速い部分が少ないほど著しい。
【0220】
つまり、上記のように、表示物体の動きが速い部分にはキーフレームデータを多く用い、表示物体の動きが遅い部分には前方向予測符号化フレームデータや双方向予測符号化フレームデータを多く用いるようにしてムービー画像データを作成しているので、全体としての画像品質を向上させることができるとともに、ムービー画像データのデータ総量を低減させることができるようになる。
【0221】
図45は、GCL81が実行するムービー画像表示領域設定処理の例を示すフローチャートである。ムービー画像表示領域設定処理は、例えば、ムービー画像データにもとづくムービー画像による遊技演出が開始されるときに実行される。本例では、シーケンスによる一連のムービー画像演出が開始される毎に、ムービー画像表示領域設定処理が実行されるものとする。このような構成によれば、複数のムービー画像演出が開始される毎に、ムービー画像表示領域の設定位置を変更させていくことができるようになり、ムービー画像表示領域においてムービー画像を動画表示させながらムービー画像の表示位置を変更することが可能となり、画像表示装置に表示されるムービー画像による演出効果をより一層向上させることができる。
【0222】
ムービー画像表示領域設定処理において、GCL81は、まず、CGROM83に格納されている演出制御用CPU101より指示されたムービー画像データ(シーケンス)に領域指定データが設定されているか否かを確認する(ステップS201)。領域指定データは、例えば、各シーケンスにおけるシーケンスヘッダのあとのMPEG2機能拡張情報に含まれている。従って、GCL81は、シーケンスのMPEG2機能拡張情報を確認することで、領域指定データが設定されているか否かを判定することができる。また、領域指定データには、各シーケンスにもとづくムービー画像の動画表示を行うムービー画像表示領域を特定するため情報が含まれている。
【0223】
ムービー画像データに領域指定データが設定されていた場合には、GCL81は、演出制御用CPU101からムービー画像表示領域の変形の指示があったか否かについて判定する(ステップS202)。ムービー画像表示領域の変形の指示があった場合には、GCL81は、指示された所定の変形態様(拡大、縮小または回転)でムービー画像表示領域の変形処理を実行する(ステップS203)。具体的には、まず、GCL81は、領域指定データ中に設定されているムービー画像表示領域を特定するため情報にもとづいて、VRAM空間におけるムービー画像表示領域の設定位置およびサイズを座標で認識する。ここで、演出制御用CPU101から指示された所定の変形態様が拡大または縮小である場合、GCL81は、演出制御用CPU101から出力された拡大/縮小率のデータにもとづいて、当該拡大/縮小率で拡大または縮小した後のムービー画像表示領域の設定位置およびサイズを演算する。また、演出制御用CPU101から指示された所定の変形態様が回転である場合、GCL81は、演出制御用CPU101から出力された回転率のデータにもとづいて、当該回転率で回転した後のムービー画像表示領域の設定位置およびサイズを演算する。
【0224】
なお、ムービー画像表示領域の拡大/縮小処理は、ムービー画像表示領域を水平方向および垂直方向に等倍率で拡大または縮小させる処理に限られない。また、ムービー画像表示領域を水平方向のみ拡大または縮小させる処理や、ムービー画像表示領域を垂直方向のみ拡大または縮小させる処理であってもよい。また、ムービー画像表示領域の回転処理としては、ムービー画像表示領域の中心位置を回転中心として所定角回転させる場合や、所定の基準点(例えば表示領域の左上座標)を回転中心として所定角回転させる場合などがある。さらに、ムービー画像表示領域の拡大/縮小処理と回転処理を同時に行うことも可能である。
【0225】
GCL81は、変形処理されたまたは変形処理されていないムービー画像表示領域を、演出制御用CPU101から指定されたVRAM(画像メモリ)84上の所定位置に設定する(ステップS204)。
【0226】
図46は、GCL81が実行するムービー画像復号化処理の例を示すフローチャートである。ムービー画像復号化処理において、GCL81は、まず、CGROM83に格納されている演出制御用CPU101より指示されたムービー画像データ(シーケンス)からピクチャを示すピクチャデータを読み出す(ステップS211)。ピクチャデータは、ムービー画像データにて配列されている順番に従って再生することができるような順番で読み出される。なお、再生される順番と復号化される順番は必ずしも一致しない。例えば、Bピクチャは、その後に配されているIピクチャ又はPピクチャを復号化したあとに復号化される。
【0227】
次いで、GCL81は、動画圧縮・伸張部89を制御して読み出したピクチャデータを復号化し(ステップS212)、展開領域指定ポインタが指す画像メモリの展開領域に、復号化したピクチャデータをフレーム単位で展開する(ステップS213)。なお、復号化を行うときには、動画圧縮・伸張部89は、対象となるピクチャデータがIピクチャデータであるか、Pピクチャデータであるか、Bピクチャデータであるかに応じた復号化処理を実行する。そして、GCL81は、展開領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、展開領域指定ポインタの値を更新する(ステップS214)。
【0228】
なお、画像メモリには、フレーム単位で画像データを展開するための展開領域が複数設けられている。展開領域指定ポインタは、VRAM84の所定の領域に設けられ、復号化した画像データを展開する展開領域を指すポインタである。例えば、画像メモリに展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、展開領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとる。そして、ステップS214にて、展開領域指定ポインタの値が、復号化された画像データが再生される順番で画像メモリに展開されるような値に更新される。そして、GCL81によって、次回の復号化処理のステップS213にて、展開領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が画像データを展開する領域として選択される。
【0229】
具体的には、例えばIピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャ、Pピクチャの順番で再生される場合には、Iピクチャ、Pピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの順番で復号化されることになる。この場合、Iピクチャの画像データを画像メモリに展開したあと展開領域指定ポインタの値を3加算し、加算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にPピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を2減算し、減算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にB1ピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を1加算し、加算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にB2ピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を次に復号化されるピクチャに応じて更新するようにすればよい。なお、展開領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。
【0230】
図47は、GCL81が実行するムービー画像再生処理の例を示すフローチャートである。ムービー画像再生処理において、GCL81は、ステップS203にてムービー画像表示領域の変形処理が行われているか否かを判定する(ステップS221)。ムービー画像表示領域の変形処理が行われている場合には、GCL81は、変形処理が行われたムービー画像表示領域の設定位置およびサイズに合わせて、再生領域指定ポインタが指す画像メモリの展開領域に展開されている画像データの変形処理を実行する(ステップS222)。具体的には、まず、GCL81は、変形を行わない場合のフレームデータを展開するVRAM空間の各ドット(各画素)の座標を認識する。ここで、ムービー画像表示領域が拡大/縮小処理されている場合は、GCL81は、ムービー画像表示領域の拡大/縮小率にもとづいて、拡大または縮小した後のムービー画像表示領域内に展開する画像データの各ドットの座標を演算する。また、ムービー画像表示領域が回転処理されている場合は、GCL81は、ムービー画像表示領域の回転率にもとづいて、回転した後のムービー画像表示領域内に展開する画像データの各ドットの座標を演算する。
【0231】
次いで、GCL81は、変形処理されていない画像データを、変形処理されていないムービー画像表示領域に展開する。または、変形処理された画像データを、変形処理されたムービー画像表示領域に展開する。このとき、GCL81は、画像データを展開するVRAM84上の各ドット(各画素)の座標が表示領域内の座標であるか否かを判定する。そして、GCL81は、表示領域内のドットに対してのみ画像データを展開する。すなわち、表示領域外のドットに対する画像データの展開を禁止する。例えば、図48に示すように、ムービー画像表示領域としての図柄表示エリアが移動して、図柄表示エリアにおいて動画表示される特別図柄のムービー画像が表示領域外にはみ出してしまう場合、図柄表示エリアのはみ出し部分への画像データの展開処理が禁止される。その後、画像の表示タイミングになると、GCL81は、表示領域内に展開された画像を可変表示装置(LCD)6に出力して、画像を可変表示装置6の表示領域に表示させる(ステップS223)。そして、GCL81は、再生領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、再生領域指定ポインタの値を更新する(ステップS224)。
【0232】
再生領域指定ポインタは、例えばVRAM84の所定の領域に設けられ、動画再生を行うために次に用いられる画像データが展開されている展開領域を指すポインタである。例えば、画像メモリに展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、再生領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとり、ステップS224にて再生領域指定ポインタの値が1加算されるように構成される。なお、再生領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。そして、GCL81によって、ステップS222にて、再生領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が、動画再生のために次に使用する画像データが格納されている領域として選択される。
【0233】
なお、上述したムービー画像再生処理は、例えば、上述したムービー画像復号化処理のあとに続けて実行される。ただし、画像データが復号化される順番と再生される順番が異なるので、ムービー画像再生処理よりもムービー画像復号化処理が少なくとも数回分先行して実行される必要がある。このムービー画像復号化処理及びムービー画像再生処理は、ムービー画像による遊技演出が行われるときに呼び出されて繰り返し実行される。ムービー画像復号化処理及びムービー画像再生処理が繰り返し実行されることで、LCD6の表示領域中のムービー画像表示領域上に、圧縮されているムービー画像データに基づくムービー画像が動画表示され、遊技演出が実行される。
【0234】
図49は、本発明の遊技演出プログラムに基づく制御処理の概要を示す概念図である。本発明における遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像を可変表示可能な複数の可変表示領域を有する画像表示装置6Aと、識別情報画像および当該識別情報画像とは異なるキャラクタ画像を含む画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段83Aとを備えている。また、画像表示装置6Aは、画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面を有している。遊技機の主基板30に搭載されたコンピュータ(遊技制御用マイクロコンピュータ)33Aに、表示結果として特定の表示結果を表示するか否かを事前に決定する処理(表示結果事前決定処理)と、表示結果を導出表示する以前に実行される識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる可変表示パターンをあらかじめ定められている複数種類の可変表示パターンから事前に決定する処理(可変表示パターン事前決定処理)とを実行させるための遊技演出プログラムが例えばROM31Aに格納されている。また、遊技機の演出制御基板100に搭載されたコンピュータ(表示制御用マイクロコンピュータ)101Aに、可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行う処理(表示状態制御処理)を実行させるための遊技演出プログラムが例えばROM102Aに格納されている。
【0235】
なお、遊技機の演出制御基板に100は、画像の描画処理を実行するマイクロコントローラ81Aも設けられている。また、ROM102Aには、複数種類の可変表示パターンに関するデータも格納されている。
【0236】
ROM31A,102Aに格納された本発明の遊技演出プログラムは、ハードディスクやCD−ROM等の他の記憶媒体に格納することも可能である。また、インターネット等の電気通信回線を通じて他者に送信することも可能である。
【0237】
以上に説明したように、この実施の形態では、リーチ演出や予告演出などの変動パターンとして移動演出パターンを使用しているので、遊技者にとって最も関心の高い、大当りとなるかどうかを決定する特別図柄の停止図柄が、その停止図柄の表示直前まで視認することが困難となり、遊技者の大当りの期待を持続させて、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、移動演出パターンではキャラクタが登場するので、華やかな演出となる。また、キャラクタにより隠された特別図柄に対する遊技者の興味を高めることができる。
【0238】
また、連続予告演出に用いる変動パターンとして移動演出パターンを使用することにより、連続予告に対する興味を高めることができ、遊技者による大当りの発生への期待を一層向上させることができる。
【0239】
また、移動演出パターンにおける移動する図柄表示エリアの数に応じて大当りの信頼度を変化させることにより、いくつの図柄表示エリアが移動するかについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣が向上する。また、移動演出パターンにおける移動する図柄表示エリアの位置に応じて大当りの信頼度を変化させることにより、どの位置の図柄表示エリアが移動するかについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技の興趣がさらに向上する。
【0240】
また、移動演出パターンにおいて特別図柄の画像の全ての部分がキャラクタの画像により完全に隠されてしまう場合には、当該特別図柄の画像の展開指示が禁止されるように構成されているので、キャラクタの画像に隠れて画像表示されない特別図柄の画像に関する処理をマイクロコントローラとしてのGCL81に行わせる必要がなくなり、GCL81の制御負担を軽減させることができる。
【0241】
また、GCL81は、画像(スプライト画像およびムービー画像)をVRAM空間に展開する際に、その画像を構成する各画素について表示領域0,1内に存在するか否かを判定し、表示領域0,1外に存在する画素に対する画像の展開を禁止しているので、画像表示されない画像の一部分に関する展開処理を省くことができ、GCL81の制御負担がさらに軽減される。
【0242】
また、GCL81は、画像を変形表示させる機能を備え、変形処理された画像を展開するときであっても、画像を構成する各画素について表示領域0,1内に存在するか否かを判定し、表示領域0,1外に存在する画素に対する画像の展開を禁止することができるように構成されている。従って、表示領域0,1からはみ出す可能性の高い変形画像の展開処理においても、画像表示されない変形画像のはみ出し部分の展開処理を確実に防止することができ、GCL81の制御負担を軽減することができるようになる。
【0243】
さらに、GCL81は、一方の表示領域(例えば表示領域0)に展開された画像が可変表示装置6に表示されている間に、他方の表示領域(例えば表示領域1)に画像データを展開する処理を実行するので、展開処理における画像データの誤り等が少なくなり、間違った画像データによる画像表示を防止することができるようになる。
【0244】
なお、上記の実施の形態では、スプライト画像およびムービー画像のいずれも表示できるように構成されている。従って、例えば、特別図柄をスプライト画像およびムービー画像の両方で構成しておき、通常の特別図柄の変動パターンにおいては、スプライト画像で可変表示を行い、特別な特別図柄の変動パターン(例えば移動演出パターン)においては、ムービー画像で可変表示を行うように構成することも可能となる。このような構成によれば、可変表示装置6に表示される画像による演出効果を向上させることができるようになる。なお、このような態様とは逆の態様で可変表示を行うように構成されていてもよい。
【0245】
また、上記の実施の形態では、大当り図柄が奇数の図柄である場合に大当りが発生する確率が向上した状態である高確率状態(確変状態)に移行するようにされていたが、例えば2ライン以上の有効ラインで図柄(偶数、奇数を問わない)がそろった場合に、大当りが発生する確率が向上した状態である高確率状態(確変状態)に移行するようにされていてもよい。特別図柄も、「1」〜「12」の数字の図柄とされていたが、数字以外の図柄であってもかまわない。
【0246】
また、上記の実施の形態では、複数の図柄表示エリアは3行×3列に配置されていたが、例えば3行×2列、2行×3列などに配置されている場合であってもよい。
【0247】
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置6に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であった。すなわち、可変表示手段において複数種類の識別情報の可変表示を行い、識別情報の表示結果が特定表示結果(例えば大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)とする遊技機であった。しかし、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、所定の電動役物への入賞があると所定の権利発生状態が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0248】
さらに、上記の実施の形態のパチンコ遊技機1は、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機であったが、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。
【0249】
また、パチンコ遊技機に限られず、可変表示装置と画像表示装置とを別個に備えたスロット機等の他の遊技機においても、本発明を適用することができる。すなわち、遊技球を用いて1ゲームに賭ける賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能であるスロットマシンであって、遊技に応じた演出画像を表示するLCD等の画像表示装置を備えたスロットマシンにおいて、画像表示装置に対して本発明を適用することができる。
【0250】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技機を、識別情報画像の可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが含まれ、表示制御用マイクロコンピュータが、可変表示パターン事前決定手段により可変表示パターンとして表示領域移動演出パターンが決定されたとき、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行う構成にしたので、遊技者にとって最も関心の高い、表示結果を決定する識別情報画像の結果が表示結果の導出表示直前まで認識困難となるため、遊技者にとって表示結果が特定の表示結果となるかどうかの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタ画像を用いることにより華やかな可変表示の演出を実現することができるとともに、キャラクタ画像により遮蔽された識別情報画像に対する遊技者の興味を高めることができる。
【0251】
請求項2記載の発明では、可変表示パターン事前決定手段が、予告決定手段により予告表示制御を実行する旨の決定がされたとき、複数回の可変表示に亘って識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とすることを報知する予告表示制御に用いる可変表示パターンを表示領域移動演出パターンとする決定をするように構成されているので、予告表示制御に対する興味を高めることができ、遊技者による特定遊技状態の発生への期待を向上させることができる。
【0252】
請求項3記載の発明では、表示領域移動演出パターンには、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の数に応じて複数種類設定され、可変表示パターン事前決定手段が、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行うように構成されているので、遊技者にいくつの可変表示領域が移動するかについて興味を持たせることができ、遊技の興趣が向上する。
【0253】
請求項4記載の発明では、表示領域移動演出パターンには、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の位置に応じて複数種類設定され、可変表示パターン事前決定手段が、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行うように構成されているので、遊技者にどの位置の可変表示領域が移動するかについて興味を持たせることができ、遊技の興趣が向上する。
【0254】
請求項5記載の発明では、表示制御用マイクロコンピュータが、識別情報画像とキャラクタ画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、識別情報画像とキャラクタ画像とが重畳したときにいずれを優先して表示するかをさらに指示し、表示制御用マイクロコンピュータが、識別情報画像とキャラクタ画像を一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、展開を指示する識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示されるキャラクタ画像があるか否かを判定する重畳判定手段と、重畳判定手段により展開を指示する識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示されるキャラクタ画像があると判定されたとき、マイクロコントローラに対する識別情報画像の展開の指示を禁止する展開指示禁止手段とを含む構成とされているので、優先して表示されるキャラクタ画像に隠れて画像表示されない識別情報画像に関する処理をマイクロコントローラに行わせる必要がなくなり、マイクロコントローラの制御負担を軽減させることができる。
【0255】
請求項6記載の発明では、マイクロコントローラが、一時格納手段における領域に画像を展開するときに、展開する画像が仮想表示領域内に存在するか否かを判定する領域判定手段と、領域判定手段により画像の少なくとも一部の領域が仮想表示領域外に存在するときには、仮想表示領域外に存在する画像の領域についての画像の展開を禁止する展開禁止手段とを含む構成とされているので、画像表示されない画像の一部分に関する展開処理を省くことができ、マイクロコントローラの制御負担が一層軽減される。
【0256】
請求項7記載の発明では、一時格納手段における領域に複数の仮想表示領域が設定され、マイクロコントローラが、一の仮想表示領域に展開された画像が画像表示装置に表示されている間に、別の仮想表示領域に画像を展開する処理を実行するように構成されているので、展開処理における画像データの誤り等が少なくなり、間違った画像データによる画像表示を防止することができるようになる。
【0257】
請求項8記載の発明では、遊技機における演出制御方法を、可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行うステップを備えた構成にしたので、遊技者にとって表示結果が特定の表示結果となるかどうかの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタ画像を用いることにより華やかな可変表示の演出を実現することができるとともに、キャラクタ画像により遮蔽された識別情報画像に対する遊技者の興味を高めることができる。
【0258】
請求項9記載の発明では、遊技機における遊技演出プログラムを、可変表示パターンとして、可変表示の開始後、複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を表示面外に向かって移動する表示をし、所定の可変表示領域の一部を表示面に残した状態で識別情報画像の可変表示を行い、所定の可変表示領域にて可変表示されている識別情報画像をキャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、表示結果を導出表示するときに、移動した所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って画像表示装置の表示状態の制御を行う処理を実行させる構成としたので、遊技者にとって表示結果が特定の表示結果となるかどうかの予測が困難となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタ画像を用いることにより華やかな可変表示の演出を実現することができるとともに、キャラクタ画像により遮蔽された識別情報画像に対する遊技者の興味を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】遊技機を裏面から見た背面図である。
【図3】遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】演出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図6】2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図7】各乱数を示す説明図である。
【図8】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図9】変動パターンの一例を示す説明図である。
【図10】変動パターン種別テーブルの一例を示す説明図である。
【図11】予告パターン決定用テーブルの一例を示す説明図である。
【図12】始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図13】大当り判定テーブル、リーチ判定テーブルおよび予告判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図14】大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図15】リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図16】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【図17】予告設定処理を示すフローチャートである。
【図18】特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図19】変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
【図20】記憶処理を示すフローチャートである。
【図21】演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図22】制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図23】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図24】特別な態様の変動パターンの例を示す説明図である。
【図25】移動する表示領域の数が異なる変形表示態様を示す説明図である。
【図26】移動する表示領域の位置が異なる変形表示態様を示す説明図である。
【図27】変動パターンと大当りの信頼度の関係の一例を示す説明図である。
【図28】演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図29】GCL割込み処理を示すフローチャートである。
【図30】コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図31】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図32】演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図33】プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図34】変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図35】予告選択処理を示すフローチャートである。
【図36】全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図37】図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図38】全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図39】画像展開指示制御処理の例を示すフローチャートである。
【図40】VRAM空間における表示領域の設定位置および画像の展開位置の例を示す説明図である。
【図41】CGROMに記憶されるCGデータのデータ構成を示す説明図である。
【図42】スプライト画像復号化表示処理の例を示すフローチャートである。
【図43】表示領域外にはみ出したスプライト画像の例を示す説明図である。
【図44】ムービー画像データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図45】ムービー画像表示領域設定処理の例を示すフローチャートである。
【図46】ムービー画像復号化処理の例を示すフローチャートである。
【図47】ムービー画像再生処理の例を示すフローチャートである。
【図48】表示領域外にはみ出したムービー画像表示領域の例を示す説明図である。
【図49】本発明の遊技演出プログラムに基づく制御処理の概要を示す概念図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
6 可変表示装置(画像表示装置)
30 主基板
33 CPU
60 ランプ制御部
70 音制御部
80 表示制御部
81 GCL
83 CGROM
84 SDRAM(VRAM)
100 演出制御基板
101 演出制御用CPU
102 ROM

Claims (9)

  1. 遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像を可変表示可能な複数の可変表示領域を有する画像表示装置を備え、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機であって、
    前記画像表示装置は、前記識別情報画像を含む画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面を有し、
    前記画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段と、
    前記表示結果を導出表示する以前に実行される前記識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる複数種類の可変表示パターンのデータを格納するパターンデータ格納手段と、
    前記表示結果として前記特定の表示結果を表示するか否かを決定する表示結果事前決定手段と、
    前記複数種類の可変表示パターンから所定の可変表示パターンを決定する可変表示パターン事前決定手段と、
    前記表示結果事前決定手段および前記可変表示パターン事前決定手段の決定結果にもとづいて、前記画像表示装置の表示状態を制御する表示制御用マイクロコンピュータと、を備え、
    前記画像データ格納手段に格納される画像データは、前記識別情報画像とは異なるキャラクタ画像の画像データを含み、
    前記可変表示パターンは、可変表示の開始後、前記複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を前記表示面外に向かって移動する表示をし、前記所定の可変表示領域の一部を前記表示面に残した状態で前記識別情報画像の可変表示を行い、前記所定の可変表示領域にて可変表示されている前記識別情報画像を前記キャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、前記表示結果を導出表示するときに、移動した前記所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンを含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記可変表示パターン事前決定手段により前記可変表示パターンとして前記表示領域移動演出パターンが決定されたとき、当該表示領域移動演出パターンに従って前記画像表示装置の表示状態の制御を行う
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 可変表示に関わる決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段と、
    あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立したときに、前記数値データ更新手段が更新する数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段が抽出した前記数値データを格納する数値データ格納手段と、
    前記数値データ格納手段に格納されている前記数値データが所定の判定値と合致するか否かの判定を実行する格納データ判定手段と、
    前記格納データ判定手段が前記所定の判定値に合致していると判定したときに、当該合致していると判定された数値データにもとづく可変表示の停止以前に実行される複数回の可変表示に亘って、識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とすることを報知する予告表示制御を実行させるか否かを決定する予告決定手段と、を含み、
    可変表示パターン事前決定手段は、前記予告決定手段により前記予告表示制御を実行する旨の決定がされたとき、当該予告表示制御に用いる可変表示パターンを表示領域移動演出パターンとする決定をする
    請求項1記載の遊技機。
  3. 表示領域移動演出パターンは、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の数に応じて複数種類設定され、
    可変表示パターン事前決定手段は、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを前記複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定数の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行う
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 表示領域移動演出パターンは、可変表示の開始後に移動する可変表示領域の位置に応じて複数種類設定され、
    可変表示パターン事前決定手段は、表示結果事前決定手段により識別情報画像の表示結果を特定の表示結果とする旨の決定がされたときに、可変表示パターンを前記複数種類の表示領域移動演出パターンのうち特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定を非特定位置の可変表示領域を移動させる表示領域移動演出パターンとする決定に比べて高い割合で行う
    請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 画像表示装置に表示される画像を一旦展開するための仮想表示領域を含む2次元空間の領域が確保される一時格納手段を備え、
    表示制御用マイクロコンピュータは、画像データ格納手段に格納された画像データを用いた前記画像を前記一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示し、
    前記表示制御用マイクロコンピュータからの指示に応じて、前記画像データ格納手段に格納された前記画像データを読み出し、読み出した当該画像データを用いた画像を前記一時格納手段における領域の所定位置に展開する処理を実行するとともに、前記一時格納手段における領域内に含まれる前記仮想表示領域内に展開された画像を前記画像表示装置に表示する処理を実行するマイクロコントローラを備え、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、識別情報画像とキャラクタ画像を前記一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、前記識別情報画像と前記キャラクタ画像とが重畳したときにいずれを優先して表示するかをさらに指示し、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記識別情報画像と前記キャラクタ画像を前記一時格納手段における領域の所定位置に展開することを指示するときに、展開を指示する前記識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示される前記キャラクタ画像があるか否かを判定する重畳判定手段と、
    前記重畳判定手段により展開を指示する前記識別情報画像の全領域に重畳して優先して表示される前記キャラクタ画像があると判定されたとき、前記マイクロコントローラに対する前記識別情報画像の展開の指示を禁止する展開指示禁止手段と、を含む
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. マイクロコントローラは、一時格納手段における領域に画像を展開するときに、展開する画像が仮想表示領域内に存在するか否かを判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段により前記画像の少なくとも一部の領域が仮想表示領域外に存在するときには、前記仮想表示領域外に存在する前記画像の領域についての画像の展開を禁止する展開禁止手段と、を含む
    請求項5記載の遊技機。
  7. 一時格納手段における領域に複数の仮想表示領域が設定され、マイクロコントローラは、一の仮想表示領域に展開された画像が画像表示装置に表示されている間に、別の仮想表示領域に画像を展開する処理を実行する
    請求項5または請求項6記載の遊技機。
  8. 遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像を可変表示可能な複数の可変表示領域を有する画像表示装置と、識別情報画像および当該識別情報画像とは異なるキャラクタ画像を含む画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段とを備え、前記画像表示装置は、前記画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面を有し、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機における演出制御方法であって、
    前記表示結果として前記特定の表示結果を表示するか否かを事前に決定するステップと、
    前記表示結果を導出表示する以前に実行される前記識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる可変表示パターンをあらかじめ定められている複数種類の可変表示パターンから事前に決定するステップと、
    前記可変表示パターンとして、可変表示の開始後、前記複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を前記表示面外に向かって移動する表示をし、前記所定の可変表示領域の一部を前記表示面に残した状態で前記識別情報画像の可変表示を行い、前記所定の可変表示領域にて可変表示されている前記識別情報画像を前記キャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、前記表示結果を導出表示するときに、移動した前記所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って前記画像表示装置の表示状態の制御を行うステップとを備えた
    ことを特徴とする遊技機の演出制御方法。
  9. 遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、各々が識別可能な複数種類の識別情報画像を可変表示可能な複数の可変表示領域を有する画像表示装置と、識別情報画像および当該識別情報画像とは異なるキャラクタ画像を含む画像を表示するために用いられる画像データを格納する画像データ格納手段とを備え、前記画像表示装置は、前記画像を遊技者に対して視認可能に表示する表示面を有し、表示結果として識別情報画像の組合せが特定の表示結果になったときに遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態に制御可能な遊技機における遊技演出プログラムであって、
    遊技機に搭載されたコンピュータに、
    前記表示結果として前記特定の表示結果を表示するか否かを事前に決定する処理と、
    前記表示結果を導出表示する以前に実行される前記識別情報画像の可変表示中の表示態様に関わる可変表示パターンをあらかじめ定められている複数種類の可変表示パターンから事前に決定する処理と、
    前記可変表示パターンとして、可変表示の開始後、前記複数の可変表示領域のうちの所定の可変表示領域を前記表示面外に向かって移動する表示をし、前記所定の可変表示領域の一部を前記表示面に残した状態で前記識別情報画像の可変表示を行い、前記所定の可変表示領域にて可変表示されている前記識別情報画像を前記キャラクタ画像を表示することにより遮蔽し、前記表示結果を導出表示するときに、移動した前記所定の可変表示領域を可変表示開始時の位置に戻す表示領域移動演出パターンが決定されたときに、当該表示領域移動演出パターンに従って前記画像表示装置の表示状態の制御を行う処理とを
    実行させるための遊技演出プログラム。
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