JP4004942B2 - 遊技機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い、識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とするパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、主に、前述した表示装置を画像表示装置として用いることにより行うもの(以下、特図ゲーム)がある。特図ゲームは、所定領域を通過する遊技球の検出に伴って表示図柄の更新表示を行い、表示図柄の更新表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。特図ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口と呼ばれる特別電動役物を作動させ、大入賞口扉を開放状態とする。これによって、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
【0004】
以下、特図ゲームにおいて大当りとなり、大入賞口扉が開放状態となることで、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態となることを特定遊技状態という。特定遊技状態となるためには、通常、特別図柄表示装置に表示される表示図柄の停止図柄態様が予め定められた特定表示態様となること(一般的には表示図柄が同一図柄で揃うこと)が条件となる。
【0005】
このように、遊技者にとって特図ゲームでは、停止図柄態様が特定表示態様となって「大当り」となるか否かに最大の関心が払われることになる。このため、「大当り」となるか否かを判別することのできる停止図柄態様の確定までの間に、表示図柄の変動態様を異ならせる等の遊技興趣を高めるための様々な演出表示が行われる。
【0006】
このような遊技機では、一般に、遊技状態に応じて、可変表示装置に所定のキャラクタを登場させたり、そのキャラクタを変化させたり、ランプ・LED等の発光体を明滅させたりすることによって各種の遊技演出が行われている。また、可変表示装置に実写画像などの多色画像を表示させることによって遊技演出を行うものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
通常、可変表示装置に多色画像による動画像を表示することによって演出表示を行う場合には、動画像データのデータ量が膨大なものとなるため、遊技演出に用いる動画像データは、例えばMPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)などの符号化技術によりデータ圧縮された状態で遊技機が備えるROMなどの記憶媒体に格納される。
【0008】
そして、動作再生を実行する際に、圧縮されている動画像データを順次読み出して伸張し、伸張した動画像データにもとづく画像を表示していく(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−184524号公報
【特許文献2】
特開平7−255918号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、動画再生に用いられる各画像について、圧縮データの読み出しやデータ伸張処理が動画再生時に行われるので、動画再生に関する処理を実行する演出制御手段の制御負担が大きくなってしまい、他の複雑な演出制御を行うことができないという課題があった。また、このように、複雑な演出を含む多種多様な遊技演出を行うことが困難であったため、遊技性を低下させてしまうおそれがあった。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、データ圧縮された動画像データを用いた表示演出のための制御負担を軽減し、複雑な演出制御を無理なく行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、遊技者が所定の遊技を実行可能であり、所定の遊技の結果として特定結果が得られたとき(例えば、左中右図柄が同一の図柄となったとき、第2種パチンコ遊技機において遊技機に設けられているいわゆる可変入賞球装置に流入した遊技球が所定の入賞領域に入賞したとき)に遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)とする遊技機であって、遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置(例えば可変表示装置6)と、遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段(例えばCGROM83)と、圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段(例えば動画圧縮・伸張部89におけるステップS214を実行する部分)と、遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段(例えばGCL81における図24に示す動画再生処理を実行する部分)と、を含むとともに、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間を計測し、データ伸張手段は、電力供給が開始したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理(例えばステップS702に示す事前復号化処理)を実行する事前伸張実行手段と、事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の格納領域に格納するデータ格納手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、画像表示手段は、事前伸張処理によって伸張され所定の格納領域に格納された画像データと再生時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行(例えばステップS213にて設定されたピクチャデータを用いて動画再生処理を行う)し、データ伸張手段は、電力供給が開始した後において、演出実行手段が遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間が所定期間を超えたと判断したことに基づいてデモンストレーション表示が開始されたことによって、事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
本発明による遊技機の他の態様は、遊技者が所定の遊技を実行可能であり、所定の遊技の結果として特定結果が得られたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置と、遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、演出実行手段は、圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段と、圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段と、を含むとともに、可変表示開始条件の成立により遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて画像による演出として識別情報の可変表示を実行して、識別情報の可変表示実行回数を計数し、データ伸張手段は、電力供給が開始したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理を実行する事前伸張実行手段と、事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の格納領域に格納するデータ格納手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、画像表示手段は、事前伸張処理によって伸張され所定の格納領域に格納された画像データと実行時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行し、データ伸張手段は、電力供給が開始した後において、演出実行手段によって計数された識別情報の可変表示実行回数が所定回数となる識別情報の可変表示が開始されること、または該識別情報の可変表示が終了したことに基づいて、事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態における遊技機としては、LCD等からなる画像表示装置(可変表示装置)により特図ゲームを行う遊技機であり、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機を例にとって説明する。しかし、適用対象となる遊技機は、これに限るものではなく、例えば、LCDを搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用可能である。また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機であっても、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類される遊技機や、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカード(将来的にはICコイン等も含む価値媒体)によって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる画像表示装置を有し、特図ゲームに相当する演出表示を行うことが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0019】
まず、CR式第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2が着脱可能に取り付けられる遊技機用枠3とで構成される。遊技盤2の前面には遊技領域4が形成されている。なお、遊技機1の前面側の下部右側には、打球を発射するハンドル5が設けられている。
【0020】
遊技領域4の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置6が設けられている。可変表示装置6は、LCDによって構成され、「左」、「中」、「右」の3つ特別図柄が表示される図柄表示エリア(可変表示部)が設けられている。図柄表示エリアには、変動表示の表示結果が大当り表示態様であるか否かを特定するための有効ラインが予め設定されている。有効ライン上で最終的に停止した各特別図柄の組合せによって大当り表示態様であるか否かが特定され、有効ライン上に各特別図柄が同一図柄で揃っている場合に大当り表示態様であることが特定される。したがって、遊技者は可変表示装置6における有効ライン上の表示態様を確認することで、大当りとなったか否かを容易に認識することができる。
【0021】
また、可変表示装置6には、始動入賞口7に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(以下、始動記憶表示エリア)8が設けられている。始動記憶表示エリアには、始動入賞記憶数が4未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的には、通常青色表示であった表示を赤色表示に変化させる。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア8とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリア8を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリア8を可変表示装置6に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置6とは別個に設けるようにしてもよい。
【0022】
可変表示装置6の下方には、開閉動作を行う普通電動役物9を兼用する始動入賞口7と、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド等を駆動することで開状態とされる大入賞口10とが上下に並んで配設されており、始動入賞口7の左側には、ゲート13が配設されている。大入賞口10は、大入賞口扉11を開閉することによって開状態あるいは閉状態とされる。ゲート13に遊技球が入賞すると、普通図柄表示装置14において表示状態が変化する可変表示が開始される。普通図柄表示装置14の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器15が設けられている。また、遊技盤2には、複数の入賞口16,17,18,19が設けられている。
【0023】
遊技機用枠3の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ20L,20Rが設けられている。また、遊技領域4の外周には、天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21cが設けられている。さらに、図示はしないが、遊技領域4における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾用LEDが設置されている。天枠ランプ21a、左枠ランプ21b及び右枠ランプ21c及び装飾用LEDは、遊技機に設けられている発光体の一例である。
【0024】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図2を参照して説明する。図2は、遊技機を裏面から見た背面図である。図2に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置6等を制御する演出制御基板100、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)30が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板40が設置されている。また、所定の電源電圧を供給するための電源回路が搭載された電源基板150や発射制御基板91が設けられている。さらに、主基板30からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた盤用外部端子基板50と、賞球個数や球貸し個数等の各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた枠用外部端子基板51とが設置されている。
【0025】
図3は、遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、主として、電源部(電源基板)150と、遊技制御部(主基板)30と、入力部52と、出力部53と、演出制御部(演出制御基板)100と、払出制御部(払出制御基板)40と、盤用外部端子基板50と、枠用外部端子基板51とを備えている。
【0026】
遊技制御部30は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM31、ワークメモリとして使用されるRAM32、プログラムに従って制御動作を行うCPU33及びI/Oポート部34を含む。なお、CPU33はROM31に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU33が実行する(又は、処理を行う)ということは、CPU33がプログラムに従って制御を実行することをいう。このことは、主基板30以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、図示はしないが、遊技制御部30は、入力部52からの信号入力を受け付けるスイッチ回路と、出力部53に向けて駆動信号の出力を行うソレノイド回路とを備えている。なお、遊技制御部30は、遊技に用いられる各種の乱数を生成する機能、演出制御部100や払出制御部40に制御コマンドを出力する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等の各種の機能を有している。
【0027】
入力部52は、始動入賞口7への入賞球を検出する始動口スイッチ7a、ゲート13への入賞球を検出するゲートスイッチ13a、大入賞口10から遊技盤2の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球を検出する特定領域スイッチ22、大入賞口10からの入賞球を検出するカウントスイッチ23、各入賞口16,17,18,19への入賞球を検出する入賞口スイッチ16a,17a,18a,19a等の各種の検出手段によって構成される。上記の各スイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球の検出等の、各種の検出を行うことができる検出手段であれば、その名称を問わない。
【0028】
出力部53は、可変入賞球装置9を開閉するための普通電動役物ソレノイド9a、開閉板11の開閉に用いられる大入賞口扉ソレノイド11a及び大入賞口10内の経路の切り換えに用いられる大入賞口内誘導板ソレノイド12a等の各種の駆動手段によって構成される。
【0029】
図3に示すように、演出制御部100は、可変表示装置6や普通図柄表示装置14等の表示に関する制御を行う表示制御部80と、スピーカ20L,20R等の音に関する制御を行う音制御部70と、天枠ランプ21a等の発光体に関する制御を行うランプ制御部60とを備えている。演出制御部100は、遊技制御部30からの制御コマンドに基づいて、特別図柄を可変表示する可変表示装置6及び普通図柄を可変表示する普通図柄表示装置14の表示制御、音声出力制御、ランプ表示制御をそれぞれ実行する。
【0030】
払出制御部40は、遊技球の貸出や賞球等の払出制御を実行する機能を有している。また、盤用外部端子基板50及び枠用外部端子基板51は、各種遊技関連情報を外部に出力する役割を果たす。さらに、電源部150は、パチンコ遊技機1内の各回路に、所定の電源電圧を供給するために設けられている。
【0031】
ここで、本例のパチンコ遊技機1における遊技の様子について説明する。打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域4に入り、その後、遊技領域4を下りてくる。打球が始動入賞口7に入り始動口スイッチ7aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置6において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0032】
可変表示装置6における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時における有効ライン上の特別図柄の組合せが大当り表示態様であると、大当り遊技状態に移行する。具体的には、大入賞口10が、一定時間経過するまで、又は、所定個数(例えば、10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口10の開放中に打球がV入賞領域に入賞し特定領域スイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口10が再度開放される。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
【0033】
停止時の可変表示装置6における特別図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0034】
なお、可変表示装置6上に表示される特別図柄の仮停止タイミングや変動時間等は、後述する変動パターン指定コマンドに従って一意に定まっている。すなわち、演出制御部100は、変動パターンコマンドを受け取ったタイミングから、可変表示装置6上における特別図柄の変動、スピーカ20L,20Rからの音声出力及びランプ・LED21a等の明滅表示が連動して行われるように制御を実行する。
【0035】
図4は、演出制御基板100の回路構成を示すブロック図である。演出制御基板100は、表示制御部80と、音制御部70と、ランプ制御部60と、各制御部60,70,80の制御を行う演出制御用CPU101と、演出制御用のプログラムや図柄表示・発光・音声出力等の各種の演出パターン等を記憶するROM102と、ワークメモリとして使用されるRAM103とを備えている。なお、図示はしないが、演出制御基板100には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられている。
【0036】
演出制御用CPU101は、ROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板30からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従って、可変表示装置6の表示制御や、発光体の点灯/消灯制御、音出力制御、可動演出装置の駆動制御等の各種制御を行う。
【0037】
可変表示装置6の表示制御は、具体的には、演出制御コマンドに応じた指令をGCL(Graphics Controller LSI)81に与える。GCL81は、CGROM83等から必要なデータを読み出す。なお、CGROM83には、使用頻度の高いキャラクタを示すデータが格納されている。CGROM83に格納されている使用頻度の高いキャラクタとは、例えば、可変表示装置6に表示される人物、動物、又は、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。なお、キャラクタには、実写による動画像や静止画像も含まれる。GCL81は、入力したデータに従って可変表示装置6に表示するための画像データを生成し、R(赤),G(緑),B(青)信号及び同期信号を可変表示装置6に出力する。可変表示装置6は、例えば、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行う。本例では、R,G,B信号がそれぞれ8ビットで表される。したがって、可変表示装置6は、GCL81からの指示に従って、R,G,Bそれぞれが256階調であり、約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R,G,B信号のビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R,G,B信号の各ビット数が互いに異なる数であってもよい。
【0038】
表示制御部80には、CGROM83やSDRAM(VRAM)84等の各種の記憶媒体が備えられている。SDRAM84には、フレームバッファ、キャラクタのソースデータ、表示色の特定や変更等のために用いられるパレットデータ等の表示画像に関するデータが格納される。また、表示制御部80は、GCL81と、普通図柄表示装置14に信号を出力するための普通図柄駆動回路82とを備えている。
【0039】
GCL81は、所定のパレットデータを一時的に保存するためなどに用いられるパレットデータバッファ85や、所定のCGデータを一時的に保存するためなどに用いられるCGデータバッファ86等の各種の記憶媒体の他、描画制御部と、可変表示装置6に信号を出力するための可変表示装置制御部87及びDAC(ディジタルアナログコンバータ)88と、動画圧縮処理や伸張処理を行う動画圧縮伸張部89とを含む。描画制御部は、アトリビュート解析部81aと、VRAMアドレス生成部81bと、クリッピング部81cと、半透明輝度変調部81dとを含む。アトリビュート解析部81aは、キャラクタを描画する際に使用されるパラメータの解析を行う。このパラメータには、画像の描画順序、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標等を指定するための情報が設定されている。なお、動画圧縮伸張部89は、GCL81によって制御される構成としても、演出制御用CPU101によって制御される構成としてもよい。
【0040】
音制御部70は、遊技制御部30からの制御コマンドに従って音声や効果音を発生する音声IC71と、音声データ等を記憶する音声ROM72と、音声信号を増幅してスピーカ20L,20Rに出力するための低周波増幅回路73と、低周波増幅回路73から出力される音声信号の出力レベルを設定されている音量に応じたレベルにするディジタルボリューム74とを備えている。
【0041】
ランプ制御部60は、ランプ・LED24に含まれている遊技状態飾りランプ24aに信号を出力するためのランプ駆動回路61と、ランプ・LED24に含まれている遊技状態飾りLED24bに信号を出力するためのLED駆動回路62とを備えている。
【0042】
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板30における遊技制御手段(CPU33及びROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU33は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU33は、まず、必要な初期設定を行う。
【0043】
初期設定処理において、CPU33は、まず、割込み禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込みモードを割込みモード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0044】
この実施の形態で用いられるCPU33は、I/Oポート(PIO)及びタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0045】
この実施の形態で用いられているCPU33には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU33は、自動的に割込み禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0046】
割込みモード0:割込み要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)又はCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU33は、RST命令に対応したアドレス又はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU33は自動的に割込みモード0になる。よって、割込みモード1又は割込みモード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込みモード1又は割込みモード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0047】
割込みモード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0048】
割込みモード2:CPU33の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。すなわち、割込み番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込みベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。したがって、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込み処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込み要求を行うときに割込みベクタを送出する機能を有している。
【0049】
よって、割込みモード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込み要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込み処理を設置することが可能になる。さらに、割込みモード1とは異なり、割込み発生要因毎のそれぞれの割込み処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU33は割込みモード2に設定される。
【0050】
次いで、CPU33は、遊技機に設けられているクリアスイッチがオン状態であるか否かを確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU33は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS12)。クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えば、パリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU33は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
【0051】
バックアップありを確認したら、CPU33は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS9)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0052】
初期化処理では、CPU33は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う。さらに、サブ基板(演出制御基板100、払出制御基板40)を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS11)。初期化コマンドとして、可変表示装置6に表示される初期図柄を示すコマンドや、払出可能状態であることを示す払出可能状態指定コマンド等がある。
【0053】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるようにCPU33に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS12)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0054】
初期化処理の実行(ステップS10〜S12)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS14)及び初期値用乱数更新処理(ステップS15)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込み禁止状態とされ(ステップS13)、表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込み許可状態とされる(ステップS16)。表示用乱数とは、可変表示装置6に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0055】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込み禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込み処理でも実行されることから、タイマ割込み処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS14の処理中にタイマ割込みが発生してタイマ割込み処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS14の処理中では割込み禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0056】
タイマ割込みが発生すると、CPU33は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図6に示すステップS21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU33は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ12a、始動口スイッチ7a、カウントスイッチ23及び入賞口スイッチ16a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0057】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU33は、さらに、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24)。
【0058】
この例では、大当りを発生させるか否かの決定に用いられる大当り判定用乱数、特別図柄の左中右のはずれ図柄の決定に用いられるはずれ図柄決定用乱数、大当りを発生させる際の特別図柄の組合せを決定する際に用いられる大当り図柄決定用乱数、特別図柄の変動パターンの決定に用いられる変動パターン決定用乱数、普通図柄に基づく当りを発生させるか否かの決定に用いられる普通図柄当り判定用乱数、各乱数の初期値の決定に用いられる初期値決定用乱数等の各種の乱数が用意されている。
【0059】
ステップS23では、CPU33は、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、及び普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数又は初期値用乱数である。
【0060】
さらに、CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示装置14の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0061】
次いで、CPU33は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM32の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0062】
さらに、CPU33は、例えば、ホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0063】
また、CPU33は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路に駆動指令を行う(ステップS30)。可変入賞球装置9又は開閉板11を開状態又は閉状態としたり、大入賞口10内の遊技球通路を切り替えたりするために、主基板30が備えるソレノイド回路は、駆動指令に応じてソレノイド9a,11a,12aを駆動する。
【0064】
そして、CPU33は、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ16a,17a,18a,19aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板40に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板40に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS32)、割込み許可状態に設定する(ステップS33)。
【0065】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込み処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込み処理では例えば、割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0066】
この実施の形態では、左図柄、中図柄及び右図柄として、それぞれ「1」〜「12」の図柄が、可変表示装置6において可変表示(変動)される。「1」〜「12」の図柄には、図柄番号0〜11の図柄番号が付されている。また、可変表示装置6における最終停止図柄(確定図柄)がそろった場合に大当りが発生する。そして、奇数の図柄でそろった場合に、大当りが発生する確率が向上した状態である高確率状態(確変状態)に変化する。
【0067】
図7は、CPU33が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図7に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。CPU33は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)及び入賞確認処理(ステップS311)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS301〜S309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0068】
入賞確認処理(ステップS311):始動入賞口7に打球入賞して始動口スイッチ7aがオンするのを待つ。始動口スイッチ7aがオンすると、始動入賞記憶数が満タン(この実施の形態での最大値である4に達している状態)でなければ、始動入賞記憶数を1加算するとともに、大当り決定用乱数等の各乱数を抽出する。そして、それらを始動入賞記憶数の値に対応した乱数値格納エリアに格納する。また、加算した後の始動入賞記憶数を指定する始動入賞記憶指定のコマンドを送信するための処理を行う。
【0069】
特別図柄通常処理(ステップS301):特別図柄の可変表示を開始できる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)になるのを待つ。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合とは、可変表示装置6において図柄の変動がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0070】
停止図柄設定処理(ステップS302):始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エリアに格納する。次いで、始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリアに格納されている値(大当り判定用乱数の値等)に基づいて、大当り、ハズレ、リーチとするか等を判定し、その判定結果や可変表示開始時の制御状態等に基づいて、左中右図柄の停止図柄を決定する。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0071】
変動パターン設定処理(ステップS303):停止図柄設定処理にて決定された停止図柄や変動パターン決定用乱数の値に基づいて、図柄の変動パターンを決定する。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0072】
全図柄変動処理(ステップS304):可変表示装置6において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、演出制御基板100に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報(演出制御コマンド)とが送信される。具体的には、遊技制御手段は、可変表示を開始させるときに、変動パターン指定の演出制御コマンドを送信し、続いて、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドを送信する。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
【0073】
全図柄停止処理(ステップS305):所定時間(ステップS304でタイマにセットされる値に応じた時間)が経過すると、左右中図柄を最終停止(確定)させるために全図柄の停止を指示する演出制御コマンドを送信する。この演出制御コマンドの受信に基づいて、可変表示装置6において表示される全図柄が停止される。そして、遊技制御手段は、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0074】
大入賞口開放前処理(ステップS306):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、大入賞口扉ソレノイド11aを駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に移行するように更新する。
【0075】
大入賞口開放中処理(ステップS307):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドデータを演出制御基板100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0076】
特定領域有効時間処理(ステップS308):特定領域スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS306に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、又は、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS309に移行するように更新する。
【0077】
大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を指示する演出制御コマンドの送信を行う。その表示期間が終了したら、内部状態をステップS301に移行するように更新する。
【0078】
本例では、遊技制御手段から各電気部品制御手段に対する指示等の情報伝達は、制御コマンドによって行われる。制御コマンドは、例えば、2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。演出制御基板100に搭載されている演出制御手段は、INT信号(取込信号)が立ち上がったことを検知して、割込み処理によって1バイトのデータ(MODEデータ)の取り込み処理を開始し、その後の割込み処理によって1バイトのデータ(EXTデータ)の取り込み処理を開始する。
【0079】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図8は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。次いで、演出制御用CPU101は、GCL81に対して、あらかじめ定められている所定のピクチャデータを事前に復号化して保存しておくための事前復号化処理の実行を指示するための処理を行う(ステップS702)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込みフラグの監視(ステップS703)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込みが発生すると、演出制御用CPU101は、割込み処理内でタイマ割込みフラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、以下の演出制御処理を実行する。
【0080】
この実施の形態では、タイマ割込みは2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込み処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込み処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0081】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、演出制御基板100で用いられる各種の乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS703のタイマ割込みフラグの確認を行う処理に戻る。
【0082】
ここで、主基板30からの演出制御コマンドの受信について説明する。演出制御基板100は、図示はしないが、主基板30から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファを備えている。例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。演出制御手段は、変動パターン等の格納領域に格納される最新のコマンドに基づき制御される。これにより、主基板30からの指示に迅速に対応することができる。演出制御用CPU101は、主基板30からのINT信号がオン状態になると割込みがかかり、演出制御コマンドを受信するための処理を実行し、受信した演出制御コマンドをコマンド受信バッファに格納する。
【0083】
そして、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容がコマンド解析処理(ステップS705)で確認され、受信コマンドに対応するフラグのセット等の処理がなされる。例えば、コマンド受信バッファに受信コマンドが左中右の図柄を指定する図柄指定コマンドであれば、そのコマンドに含まれている指定図柄を特定可能なデータを停止図柄格納エリアに格納し、対応する有効フラグをセットする。また、例えば、コマンド受信バッファに受信コマンドが演出パターンを指定する変動パターンコマンドであれば、そのコマンドに含まれている変動パターンを特定可能なデータを変動パターン格納エリアに格納し、変動パターン受信フラグをセットする。
【0084】
図9は、SDRAM84の構成例を示す説明図である。図9に示すように、SDRAM84は、復号化データ格納領域84aと、復号化データ事前格納領域84bとを含む。復号化データ格納領域84aは、再生に用いる画像データを再生処理の実行時にフレーム単位で展開するために、例えばSDRAM84の所定の領域に設けられてい画像メモリである。復号化データ格納領域84aには、フレーム単位で画像データを展開するための展開領域が複数設けられている。復号化データ事前格納領域84bは、あらかじめ定められている所定の画像データを事前にフレーム単位で展開するために、例えばSDRAM84の所定の領域に設けられている画像メモリである。
【0085】
図10は、図8に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0086】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理(ステップS705)によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる。
【0087】
予告選択処理(ステップS801):予告演出を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。
【0088】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0089】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0090】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0091】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0092】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0093】
図11は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。演出制御実行データは、表示制御実行データとランプ制御実行データとを含む。表示制御実行データは、特別図柄の変動期間中における可変表示装置6の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、表示制御実行データ1には、可変表示開始時の可変表示装置6の表示状態を示すデータが設定されている。また、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置6において新たなキャラクタが登場するタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、可変表示装置6およびランプ・LEDの表示状態を制御する。プロセスタイマ設定値には、切替のタイミングに応じた時間が設定されている。
【0094】
このように、演出制御手段が、ROM102に記憶されているプログラムおよびプロセスデータにもとづいて演出手段を制御し、複数の演出手段(この実施の形態では可変表示装置6およびランプ・LED)の制御に関わるプログラムが、演出制御基板100に搭載されているROM102に格納されている。そして、それらのプログラムを格納するROMを1つのROM102として構成することができる。従って、部品点数を減らすことができる。また、ROM102に記憶されているプロセスデータのうち、プロセスタイマ設定値が共通化されている。従って、演出制御手段のROM102の容量を節減することができる。なお、演出制御実行データについても、表示制御実行データとランプ制御実行データとを共通化できるのであれば、1つの演出制御実行データとしてもよい。このように、この実施の形態では、複数の演出手段の制御に関わるデータのうち少なくとも一部のデータ(この実施の形態では音声データROM72に格納されているデータを除くデータ)を同一ROMに格納することができる。
【0095】
図11に示すプロセスデータは、演出制御基板100におけるROM102に格納されている。また、プロセスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。また、予告演出の種類に応じて用意されている。従って、演出制御用CPU101は、変動パターンと予告演出の種類とに応じて、使用するプロセスデータを選択する。
【0096】
図12は、図10に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド無受信タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS871)。コマンド無受信タイマは、所定期間以上主基板30から変動パターンコマンドを受信しなかったときにタイムアウトとする。タイムアウトした場合には、演出制御用CPU101は、前回の可変表示の結果である識別情報が表示されている画面をデモンストレーション画面に切り換えて、可変表示装置6にデモンストレーション画面を表示する制御を行う(ステップS872)。デモンストレーション画面は、一般に、遊技機に登場するキャラクタを含む画像や、遊技機を提供しているメーカのロゴタイプを含む画像が表示される。つまり、前回の停止図柄等、同一の画像が長期間にわたって表示されることにより生じる不具合を低減させるものである。
【0097】
デモンストレーション画面を表示すると、演出制御用CPU101は、GCL81に対して、復号化データ事前格納領域84bの格納データのクリアを指示するとともに(ステップS876)、上述したステップS702と同様に事前復号化処理(図20参照)の実行を指示する(ステップS877)。
【0098】
コマンド無受信タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS873)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS874)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS875)。
【0099】
図13は、図10に示された演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、予告乱数カウンタから乱数値を抽出し(ステップS811)、抽出した予告乱数の値にもとづいて予告する/しないと、予告するならばいずれの態様(例えば、あらかじめ用意されている予告Aと予告Bのうちいずれかの態様)で予告演出を行うのかを決定する(ステップS812)。例えば、予告しない/予告A/予告Bのそれぞれに対応した判定値が設定されているテーブルをROMに用意しておき、抽出した予告乱数の値と判定値とを比較することによって、予告する/しないと、予告するならば予告Aと予告Bのうちのいずれの態様で予告演出を行うのかを決定する。予告Aまたは予告Bの予告演出を行うことに決定した場合には(ステップS813)、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS814)。そして、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS815)。予告開始時間決定タイマは、可変表示装置6において図柄の変動が開始されてから、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。
【0100】
図14は、演出制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS881)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS882)。また、プロセスデータ中の表示制御実行データ1にもとづいてLCD制御を行う(ステップS883)。例えば、表示制御実行データ1の内容に応じた信号を表示制御部80に与え、表示制御部80にLCDによる可変表示装置6を制御させる。なお、表示制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってLCD制御を行うように構成してもよい。また、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS884)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、ランプ制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってランプ・LED制御を行うように構成してもよい。
【0101】
また、変動パターンに応じた音番号データを音声制御部70に出力する(ステップS885)。音声制御部70において、音声合成用IC71は、音番号データに応じたデータを音声データROM72から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路73に出力する。増幅回路73は、音声合成用IC71の出力レベルを、ボリューム74で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ20L,20Rに出力する。
【0102】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS886)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS887)。
【0103】
図15は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしているということは、予告Aまたは予告Bの演出を開始すべきタイミングになったことを意味する。タイムアウトしていたら、演出制御用CPU101は、予告Aまたは予告Bに対応したプロセスデータを選択する(ステップS852)。
【0104】
なお、演出制御手段は、予告演出の演出制御を、変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち変動表示結果が確定する前に終了する。なお、この実施の形態では、変動表示結果が確定する前に実行される、リーチ演出表示態様となる旨のリーチ予告報知のための予告演出が行われるものとしているが、変動表示結果が確定する前に実行される、大当りとなる旨の大当り予告報知のための予告演出が行われるようにしてもよい。また、非確変大当り予告報知に用いられる予告の種類と確変大当り予告報知に用いられる予告の種類とを別にして、非確変大当り予告報知と確変大当り予告報知とを区別して実行するようにしてもよい。
【0105】
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS853)、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行う(ステップS854)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS855)、次に設定されている表示制御実行データにもとづいてLCD制御を行う(ステップS856)。また、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS857)。
【0106】
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS858)、特別図柄停止の演出制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS859)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS860)。
【0107】
図16は、演出制御プロセス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。なお、図16には、大当り表示処理(ステップS805)の処理内容も含まれている。全図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS842)。
【0108】
そして、ステップS842で大当り図柄を表示した場合には(ステップS843のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS846)。
【0109】
ステップS842で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合、ステップS843のN)には、演出制御用CPU101は、次の演出制御コマンドの受信までの時間を監視するためにコマンド無受信タイマをスタートさせ(ステップS844)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS845)。
【0110】
全図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS848)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置6にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS849)。そして、ステップS843に移行する。
【0111】
図17は、大当り遊技中処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り遊技中処理において、演出制御用CPU101は、主基板30から送信される大当り遊技状態における演出制御コマンドにもとづいて、大当り中の表示を行うタイミング(例えば、ラウンド間となったとき)である場合に(ステップS881)、大当りとなった図柄を可変表示装置6に表示する表示制御を行う(ステップS882)。
【0112】
その後、大当り遊技中処理では、主基板30から送信される大当り遊技状態における演出制御コマンドにもとづいて可変表示装置6の表示制御を行う。例えば、ラウンド数の表示等が行われる。そして、主基板30から大当り遊技の終了を示す演出制御コマンドを受信すると(ステップS883)、コマンド無受信タイマをスタートさせ(ステップS884)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS885)。
【0113】
図18は、遊技演出で使用される動画像データのデータ構造の一例を示す説明図である。この動画像データは、本例では、演出制御基板100が備えるROMに格納されている。遊技演出で使用される動画像データは、本例では、MPEG2と呼ばれる符号化技術によりデータ圧縮された状態で演出制御基板100が備えるCGROM83に格納されている。
【0114】
本例では、動画像データに基づく動画像演出が複数種類予め用意されている。すなわち、複数種類の動画像データが予め用意されてCGROM83に格納されている。なお、この例では、大当り遊技演出時に使用される動画像データ、リーチ演出時に使用される動画像データなど、使用される演出毎に区別されてCGROM83に格納されている。そして、例えば動画像演出を実行するときに、例えば乱数などを利用して使用する動画像データが選択され、選択された動画像データに基づく動画像演出が実行される。
【0115】
図18に示すように、動画像データは、シーケンスと呼ばれるストリームデータによって構成される。シーケンスは、画像の大きさを示す情報などのシーケンス全体に関連する情報が含まれているシーケンスヘッダで始まり、シーケンスエンドで終了する。このシーケンスは、例えば、動画像による1単位の遊技演出を実現するためのビデオプログラム全体の符号化データによって構成されている。すなわち、本例では、動画像による遊技演出の種類毎に予めシーケンスが用意され、動画像による遊技演出を実行するための動画像データは、1つのシーケンスによって構成されている。シーケンスは、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのGOP(Group Of Picture)とを含む。シーケンスに含まれているMPEG2機能拡張情報は、MPEG2に準拠した符号化データであることを示す情報などの各種の情報を含む。
【0116】
各GOPは、GOPヘッダと、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのうち少なくとも1つのピクチャとを含む。ここで、Iピクチャは、フレーム内符号化によって符号化されているピクチャである。Pピクチャは、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償予測を行うピクチャである。Bピクチャは、過去及び未来の両方のフレームを用いて双方向の動き補償予測を行うピクチャである。
【0117】
各ピクチャは、ピクチャヘッダと、MPEG2機能拡張情報と、少なくとも1つのスライスとを含む。ピクチャヘッダには、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのいずれかを識別するための情報や、各ピクチャの表示順序を指定する情報などが含まれている。ピクチャに含まれているMPEG2機能拡張情報には、例えば、フレーム構造やフィールド構造を設定するための情報などが含まれる。スライスは、分割フレーム内符号化を実現するためにピクチャが細分化された1つの単位を意味する。
【0118】
各スライスは、スライス情報と、少なくとも1つのマクロブロックとを含む。スライス情報は、スライス内で使用される符号化情報が含まれている。符号化情報には、例えば、量子化特性を示す情報が該当する。
【0119】
各マクロブロックは、マクロブロック情報と、複数のブロックとを含む。1つのマクロブロックには、例えば、4個の輝度信号ブロックと、2個(Cr信号、Cb信号各1個)の色差信号ブロックとが含まれる。マクロブロック情報には、マクロブロック単位で符号化制御を行うための情報などが含まれる。各ブロックは、輝度信号、Cr信号、Cb信号のいずれかのDCT(離散コサイン変換)係数データ(離散コサイン変換によって得られる係数群)から構成される。なお、各ブロックは、EOB(End Of Block)コードで終了する。
【0120】
なお、本例では、各シーケンスは、再生時に表示されるキャラクタなどの表示物体が速い動きをする部分には、キーフレームとして用いられるIピクチャを多く用いるようにしている。また、各シーケンスは、再生時に表示されるキャラクタなどの表示物体の動きが少ない部分には、PピクチャやBピクチャを多く用いた構成とされている。特に表示物体の動きがない部分や、動きが特に少ない部分には、最もデータ量の少ないBピクチャを多く用いた構成とされている。
【0121】
上記のように、表示物体の動きが速い部分にはキーフレームデータ(例えばIピクチャデータ)を多く用いて動画像データを構成しているので、動きの速い物体が表示される動画像によって演出を行う場合であっても、情報の欠落がほとんどない良好な画像品質の画像を復号化によって得ることができ、そのような良質の画像によって動画像演出を行うことができる。よって、表示物体の動きが速い部分の画像品質を向上させることができる。
【0122】
また、上記のように、表示物体の動きが遅い部分には前方向予測符号化フレームデータ(例えばPピクチャデータ)や双方向予測符号化フレームデータ(例えばBピクチャデータ)を多く用いて動画像データを構成しているので、画像品質を劣化させることなく、動画像データのデータ量を削減することができる。このような効果は、データ圧縮率が向上するので、動画像データによって再生される動画像における表示物体の動きが速い部分が少ないほど著しい。
【0123】
つまり、上記のように、表示物体の動きが速い部分にはキーフレームデータを多く用い、表示物体の動きが遅い部分には前方向予測符号化フレームデータや双方向予測符号化フレームデータを多く用いるようにして動画像データを作成しているので、全体としての画像品質を向上させることができるとともに、動画像データのデータ総量を低減させることができるようになる。
【0124】
次に、演出制御基板100に搭載されているGCL81の機能について説明する。GCL81は、演出制御用CPU101からの指示に従って、動画像データを用いた動画像による各種の演出を実行する機能を有している。
【0125】
図19は、GOPに含まれているピクチャデータの設定状態の例を示す説明図である。本例では、図19に示すように、各GOPに設定されている各ピクチャは、動画再生が実行される前に段階で事前に復号化がなされるピクチャ(事前復号化対象ピクチャ)であるか、動画再生を行うときに復号化がなされるピクチャであるかが区別されて設定される。具体的には、例えば、各ピクチャにおけるMPEG2機能拡張情報に、事前復号化対象ピクチャであるか否かを示す情報が含まれている。また、この例では、事前復号化対象ピクチャである場合には、各ピクチャにおけるMPEG2機能拡張情報に、復号化が実行される順番および復号化データの格納場所を示す事前復号化実行情報が含まれている。具体的には、本例では、事前復号化実行情報として処理数を示す情報が用いられ、後述する事前復号化処理等で参照される。
【0126】
図20は、GCL81が実行する事前復号化処理の例を示すフローチャートである。事前復号化処理において、GCL81は、まず、あらかじめ定められている処理数を設定する(ステップS271)。この処理数は、あらかじめ定められている事前復号化対象ピクチャの数と一致する。なお、事前復号化対象ピクチャがPピクチャあるいはBピクチャである場合には、そのピクチャを復号化する際に必要とされるIピクチャやPピクチャも事前復号化対象ピクチャとされる。また、各事前復号化対象ピクチャにおけるMPEG2機能拡張情報には、復号化の際に用いる他のピクチャに関する情報が含まれている。
【0127】
処理数を設定すると、GCL81は、CGROM86に格納されている演出に使用する動画像データ(シーケンス)から、処理数と同数の事前復号化実行情報が設定されている事前復号化対象ピクチャを示す事前復号化対象ピクチャデータを読み出す(ステップS272)。次いで、GCL81は、動画圧縮・伸張部89を制御して読み出した事前復号化対象ピクチャデータを復号化し(ステップS273)、処理数に応じた復号化データ事前格納領域84bの展開領域に、復号化した事前復号化対象ピクチャデータをフレーム単位で展開する(ステップS274)。なお、復号化を行うときには、動画圧縮・伸張部89は、対象となる事前復号化対象ピクチャデータがIピクチャデータであるか、Pピクチャデータであるか、Bピクチャデータであるかに応じた復号化処理を実行する。
【0128】
そして、GCL81は、処理数を1減算し(ステップS275)、減算後の処理数が0でなければステップS272の処理に移行する。すなわち、ステップS272〜ステップS276の処理が処理数分実行され、あらかじめ定められている各事前復号化対象ピクチャデータが全て復号化され、復号化データ事前格納領域84bの所定の展開領域に展開される。
【0129】
事前復号化処理は、遊技機への電力供給が開始されると、初期化処理のあとに実行される(図8参照)。すなわち、遊技機への電力供給が開始されると、あらかじめ定められている各事前復号化対象ピクチャが事前に復号化され、復号化データ事前格納領域84bの所定の展開領域に復号化された各事前復号化対象ピクチャデータが事前に展開されることになる。よって、各事前復号化対象ピクチャについては、動画像による演出を実行するときに復号化する必要がなくなるので、動画像の再生に関するGCL81の制御負担が軽減される。
【0130】
図21は、GCL81が実行する動画像表示領域設定処理の例を示すフローチャートである。動画像表示領域設定処理は、例えば、動画像データにもとづく動画像による遊技演出が開始されるときに実行される。本例では、シーケンスによる一連の動画像演出が開始される毎に、動画像表示領域設定処理が実行されるものとする。動画像表示領域設定処理において、GCL81は、まず、CGROM86に格納されている演出に使用する動画像データ(シーケンス)に領域指定データが設定されているか否かを確認する(ステップS201)。領域指定データは、例えば、各シーケンスにおけるシーケンスヘッダのあとのMPEG2機能拡張情報に含まれている。従って、GCL81は、演出に使用するシーケンスのMPEG2機能拡張情報を確認することで、領域指定データが設定されているか否かを判定することができる。
【0131】
演出に使用する動画像データに領域指定データが設定されていた場合には、GCL81は、領域指定データに従って動画像表示領域を設定する(ステップS202)。つまり、領域指定データには、その領域指定データが設定されているシーケンスにもとづく動画像の表示を行う動画像表示領域を特定するため情報が含まれている。なお、動画像表示領域については、あとで詳しく説明する。
【0132】
図22は、GCL81が実行する動画像表示領域解除処理の例を示すフローチャートである。動画像表示領域の設定を解除するための処理は、例えば、動画像データにもとづく動画像による遊技演出を終了するときに実行される。本例では、動画像表示領域解除処理において、シーケンスによる一連の動画像演出を終了することを確認したときに、設定されている動画像表示領域を解除する処理が実行されるものとする。動画像表示領域解除処理において、GCL81は、まず、CGROM86に格納されている演出に使用されている動画像データ(シーケンス)において順次読み出されているデータが、シーケンスエンドであるか否かを確認する(ステップS205)。シーケンスエンドであることを確認すると、GCL81は、シーケンスによる一連の動画像演出が終了したものと判断して、動画像表示領域が設定されている場合には、その設定を解除する(ステップS206)。具体的には、例えば、上述したステップS202にてセットされる動画像表示領域の設定中であることを示すフラグをオフ状態とする。この例では、上述したステップS202にて、動画像表示領域の設定中であることを示すフラグのセットと、動画像表示領域の範囲の指定がなされる。
【0133】
図23は、GCL81が実行する復号化処理の例を示すフローチャートである。復号化処理において、GCL81は、まず、CGROM86に格納されている演出に使用する動画像データ(シーケンス)からピクチャを示すピクチャデータを読み出す(ステップS211)。ピクチャデータは、動画像データにて配列されている順番に従って再生することができるような順番で読み出される。なお、再生される順番と復号化される順番は必ずしも一致しない。例えば、Bピクチャは、その後に配されているIピクチャ又はPピクチャを復号化したあとに復号化される。
【0134】
ステップS212にて読み出したピクチャデータが事前復号化対象ピクチャであれば(ステップS212のY)、GCL81は、復号化データ事前格納領域84bに事前に展開されている事前復号化対象ピクチャデータを、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域84aの展開領域に設定する(ステップS213)。
【0135】
ステップS212にて読み出したピクチャデータが、事前復号化対象ピクチャでなければ(ステップS212のN)、GCL81は、動画圧縮・伸張部89を制御して読み出したピクチャデータを復号化し(ステップS214)、展開領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域84aの展開領域に、復号化したピクチャデータをフレーム単位で展開する(ステップS215)。なお、復号化を行うときには、動画圧縮・伸張部89は、対象となるピクチャデータがIピクチャデータであるか、Pピクチャデータであるか、Bピクチャデータであるかに応じた復号化処理を実行する。
【0136】
そして、GCL81は、展開領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、展開領域指定ポインタの値を更新する(ステップS216)。
【0137】
なお、展開領域指定ポインタは、例えばSDRAM84の所定の領域に設けられ、復号化した画像データを展開する展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域84aに展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、展開領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとる。そして、ステップS216にて、展開領域指定ポインタの値が、復号化された画像データが再生される順番で復号化データ格納領域84aに展開されるような値に更新される。そして、GCL81によって、次回の復号化処理のステップS215またはステップS213にて、展開領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が画像データを展開あるいは設定する領域として選択される。
【0138】
具体的には、例えばIピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャ、Pピクチャの順番で再生される場合には、Iピクチャ、Pピクチャ、B1ピクチャ、B2ピクチャの順番で復号化されることになる。この場合、Iピクチャの画像データを復号化データ格納領域84aに展開したあと展開領域指定ポインタの値を3加算し、加算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にPピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を2減算し、減算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にB1ピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を1加算し、加算後の展開領域指定ポインタが指す展開領域にB2ピクチャの画像データを展開したあと展開領域指定ポインタの値を次に復号化されるピクチャに応じて更新するようにすればよい。なお、展開領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。
【0139】
図24は、GCL81が実行する動画再生処理の例を示すフローチャートである。動画再生処理において、GCL81は、動画像表示領域が設定されているか否かを確認する(ステップS251)。具体的には、動画像表示領域が設定されているか否かを示すフラグの状態を確認する。動画像表示領域が設定されていれば、GCL81は、再生領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域84aの展開領域に展開されているフレームデータを用いて、LCD6の表示領域内に設定されている動画像表示領域に画像を表示する(ステップS252)。つまり、動画像データを用いた動画像による演出が開始されるときに上述したステップS202にて動画像表示領域が設定されている場合には、その設定された動画像表示領域に、再生領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域84aの展開領域に展開されているフレームデータに基づく画像を表示する。
【0140】
ステップS251にて動画像表示領域が設定されていなければ、GCL81は、再生領域指定ポインタが指す復号化データ格納領域84aの展開領域に展開されているフレームデータを用いてLCD6に画像を表示する(ステップS253)。
【0141】
そして、GCL81は、再生領域指定ポインタが次に使用される展開領域を指すようにしておくために、再生領域指定ポインタの値を更新する(ステップS254)。
【0142】
再生領域指定ポインタは、例えばSDRAM84の所定の領域に設けられ、動画再生を行うために次に用いられる画像データが展開されている展開領域を指すポインタである。例えば、復号化データ格納領域84aに展開領域0から展開領域11までの12個の展開領域が設けられている場合には、再生領域指定ポインタは、0〜11までの範囲の値をとり、ステップS254にて再生領域指定ポインタの値が1加算されるように構成される。なお、再生領域指定ポインタの値が12となった場合には0に戻される。そして、GCL81によって、ステップS252またはステップS253にて、再生領域指定ポインタの値と同一の値が設定されている展開領域が、動画再生のために次に使用する画像データが格納されている領域として選択される。
【0143】
なお、上述した動画再生処理は、例えば、上述した復号化処理のあとに続けて実行される。ただし、画像データが復号化される順番と再生される順番が異なるので、動画再生処理よりも復号化処理が少なくとも数回分先行して実行される必要がある。この復号化処理及び動画再生処理は、動画像による遊技演出が行われるときに呼び出されて(例えば図柄変動中処理(ステップS803)内でコールされる)繰り返し実行される。復号化処理及び動画再生処理が繰り返し実行されることで、LCD6の画面上に、圧縮されている動画像データに基づく動画像が表示され、例えば可変表示演出、リーチ演出、予告演出などの各種の遊技演出が実行される。
【0144】
次に、動画像表示領域について説明する。図25は、ステップS202にて設定される動画像表示領域の例を示す説明図である。図25に示すように、本例では、動画像表示領域は、LCD6の表示領域の特別図柄表示領域内に設けられている。なお、特別図柄表示領域は、特別図柄の可変表示演出が実行される表示領域を意味する。この例では、特別図柄の可変表示演出が実行されている特別図柄表示領域中の動画像表示領域にて、動画像による演出表示が実行される。従って、例えば、可変表示あるいは停止表示している特別図柄の前面側に、動画像による表示キャラクタなどが表示される。
【0145】
図26は、動画像演出を実行しているときの動画像表示領域の表示状態の例を示す説明図である。ここでは、特別図柄表示領域にてリーチ表示がなされたあとのリーチ演出において、動画像による演出表示が実行される場合を例に説明する。動画像による演出表示を実行するか否かは、例えば、演出制御用CPU101が、演出制御プロセス処理において、変動パターンコマンドを受信したときに、受信した変動パターンコマンドの内容に応じて決定する。この決定は、例えば、乱数や、抽出された乱数と比較される動画演出決定用の判定値が設定されたテーブルなどを用いて行うようにすればよい。また、この場合、例えば、変動パターンコマンドが大当りとすることを示している場合やリーチとすることを示している場合には、高確率で動画像による演出表示を行うことに決定されるように、動画演出決定用の判定値が設定されたテーブルを複数用意するようにしてもよい。さらに、動画像による演出表示を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、例えば使用するシーケンスを選択するなどして演出態様を決定するとともに、動画像演出の実行開始タイミングを決定する。
【0146】
本例では、特別図柄の可変表示演出において、左右図柄が例えば「7」で揃ってリーチとなり、その後に変動表示されている中図柄が低速変動となって、中図柄の停止位置に「6」が近づいてきたときに動画像によるリーチ演出が開始されるものとする。また、本例では、動画像によるリーチ演出が終了したあと、大当り表示がなされるものとする。
【0147】
先ず、動画像によるリーチ演出を開始するときに、GCL81によって、リーチ演出に用いることに決定されている動画像データ中の領域指定データにもとづいて、動画像表示領域が設定される(ステップS202参照)。例えば、領域指定データにもとづいて、上述した図25に示されているように、中図柄の可変表示領域に動画像表示領域が設定される。
【0148】
この例では、特別図柄表示領域にて、左右図柄が「7」で仮停止されてリーチ表示がなされ、最終停止図柄である中図柄が低速変動され、特別図柄表示領域中の動画像表示領域に中図柄「6」が表示されているときに(図26(A))、動画像データに基づく動画像演出が開始される。動画像演出が開始されると、GCL81によって、特別図柄表示領域中の動画像表示領域に表示されていた特別図柄の画像(図26(A))から、動画像演出における最初の画像に切り替えられる。本例では、動画像演出における最初の画像として、例えば図26(B)に示すような「6」を模したキャラクタ画像が用いられる。すなわち、動画像表示領域にて、図26(A)に示すようなリーチ表示中に低速変動されてきた中図柄の「6」を示す画像が、図26(B)に示すような「6」を模したキャラクタを示す画像に切り替えられる。
【0149】
次いで、GCL81によって、動画像演出における最初の画像から、動画像データに基づく動画演出が実行される。例えば、図26(C)に示すような「7」を模したキャラクタが現れ、「6」を模したキャラクタを動画像表示領域から追い出していく映像が動画再生される。そして、「6」を模したキャラクタが動画像表示領域から完全に消失し、「6」を模したキャラクタを追い出した「7」を模したキャラクタが、動画像表示領域の中心位置(例えば特別図柄表示領域における図柄停止位置)に移動していくような映像が動画再生される。動画像演出において、最終的に、図26(D)に示すような、「7」を模したキャラクタが動画像表示領域の中心位置で正面を向いたような画像が表示される。
【0150】
動画像データに基づく動画像のうちの最終画像(例えば図26(D)に示す画像)が表示され、動画像によるリーチ演出が終了すると、GCL81によって、特別図柄表示領域中の動画像表示領域に表示されている動画像演出における最後の画像(例えば図26(D)に示す画像)から、所定の特別図柄を示す画像に切り替えられる。本例では、動画像演出における最後の画像から切り替えられる特別図柄を示す画像として、例えば図26(E)に示すような「7」の中図柄を示す画像が用いられる。すなわち、動画像表示領域にて、図26(D)に示すような「7」を模したキャラクタの画像が、図26(E)に示すような仮停止状態の中図柄としての「7」を示す画像に切り替えられる。そして、この例では、左中右図柄が「7」で確定表示され、大当り表示とされる。その後、大当り遊技に移行する。
【0151】
図27は、本発明の概要を示す概念図である。図27に示すように、遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置9Aと、動き補償予測符号化による圧縮データを含む動画像データを格納する圧縮データ格納手段83aと、圧縮データ格納手段83aに格納されている動画像データを伸張するデータ伸張手段89aと、データ伸張手段89aによって伸張された動画像データに基づいて生成される画像を画像表示装置9Aに順次表示させることによって動画再生処理(ステップS250)を行うデータ再生手段101bとを備える。また、データ伸張手段89aは、電力供給が開始したときに、あらかじめ定められている所定画像を生成するための動画像データを事前に伸張する事前伸張処理(ステップS702a)を実行する。さらに、データ再生手段101bは、事前に伸張されている動画像データを随時利用して動画再生処理(ステップS250)を実行する。
【0152】
以上に説明したように、GCL81が、電力供給が開始したときに、あらかじめ定められている事前復号化対象の動画像データを事前に復号化しておき、事前に復号化しておいた動画像データを随時利用して動画再生を行う構成としたので、動画再生時に動画像データの全てを復号化する必要がなくなり、データ圧縮された動画像データを用いた表示演出のための制御負担を軽減することができ、複雑な演出制御を無理なく行うことができるようになる。
【0153】
なお、事前復号化対象の動画像データは、例えば、各種の動画再生を実行する際に比較的頻繁に使用される動画像データや、復号化の処理負荷が大きい動画像データとされる。具体的には、他のフレームデータ(例えばPピクチャデータ、Bピクチャデータ)と比較して復号化の処理負荷が大きいキーフレームデータ(例えばIピクチャデータ)が、高い頻度で事前復号化対象の動画像データとしてあらかじめ設定される。つまり、復号化の処理負荷が大きいキーフレームデータが、他のフレームデータと比較して、事前伸張処理によって事前に伸張される頻度が高くなるように設定される。このように構成されていれば、伸張処理に比較的時間を要するキーフレームデータなどの動画像データを高い頻度であらかじめ伸張しておくことができ、動画再生処理の際の処理負担をより軽減させることができるため、表示演出のための制御負担をさらに軽減させることができる。
【0154】
また、上述したように、GCL81が、電力供給が開始したあとにも、所定条件が成立したときに、事前復号化処理を再度実行する構成とされている場合には、電力供給が開始したときに事前に復号化した動画像データが壊れていても、自動的に復旧させることができる。
【0155】
事前復号化処理を再度実行するための所定条件を、上述した実施の形態では、デモンストレーション表示が開始されたこと(ステップS871のY,ステップS872)によって成立することとしたので、識別情報の可変表示を所定期間開始させないようにするだけで、復号化済で格納されている動画像データの格納状態を自動復旧させることができる。すなわち、異常な表示がなされたときなどの場合に、遊技球の発射を行わずに識別情報の可変表示を所定期間開始させないようにすれば、復号化済で格納されている動画像データの格納状態を自動復旧させることができる。
【0156】
なお、事前復号化処理を再度実行するための所定条件は、デモンストレーション表示が開始されたことに限らず、遊技状態があらかじめ定められた所定状態となったことであってもよい。具体的には、例えば、大当りが発生したとき、大当りが終了したとき、高確率状態となったとき、高確率状態が終了したとき、所定回数目の特別図柄の変動が開始したとき、その変動が終了したときなどに、事前復号化処理を再度実行するための条件が成立する構成とすればよい。
【0157】
すなわち、所定条件が、遊技状態が特定遊技状態となったとき(例えばステップS843にてYと判定されたとき)に成立する構成とされていてもよい。また、所定条件が、特定遊技状態が終了したとき(例えばステップS883にてYと判定されたとき)に成立する構成とされていてもよい。また、所定条件が、遊技状態が特別遊技状態となったとき(例えば所定の確変図柄で大当りとなったあとステップS883にてYと判定されたとき)に成立する構成とされていてもよい。また、所定条件が、特別遊技状態が終了したとき(例えば確変状態であるときに所定回数連続して非確変図柄で大当りとなったあとステップS883にてYと判定されたとき)に成立する構成とされていてもよい。また、識別情報の可変表示回数を計数する可変表示回数計数手段(例えば、演出制御基板100に備えられたステップS873でYと判定されたときにカウントアップしていく変動回数カウンタ)を備え、所定条件が、所定回数目の可変表示が開始されるとき(例えば変動回数カウンタの示す値が200の倍数になったとき)に成立する構成とされていてもよい。さらに、識別情報の可変表示回数を計数する可変表示回数計数手段を備え、所定条件が、所定回数目の可変表示が終了したとき(例えば、演出制御用CPU101が、ステップS842のあとで変動回数カウンタのカウント値を確認する構成とし、その確認時に変動回数カウンタの示す値が200の倍数になっていたとき)に成立する構成とされていてもよい。
【0158】
上記のように構成すれば、遊技状態が所定状態となったことにもとづく演出制御の実行前に、復号化済の動画像データを自動復旧させることができる。
【0159】
また、上述したように、事前復号化処理によって事前に復号化された動画像データを格納する復号化データ事前格納領域84bを備える構成としたので、専用の格納領域を用いて復号化済のデータを管理することができ、動画再生に関する処理を単純化することができる。
【0160】
また、上記のように、特別図柄が表示される特別図柄表示領域の一部に、動画像を表示するための動画像表示領域を設定し、動画像表示領域に、キャラクタ等が登場する動画像の動画再生を行う構成としたので、動画像による演出を目立つようにすることができ、たとえ特別図柄が表示されていたとしても、遊技者の注意を動画像による演出に向けさせることができるようになる。このように、遊技者の注意を動画像に引き付けさせることができるので、動画像による演出を有効なものとすることができ、動画像による演出を用いてリーチ演出などの様々な報知を行うことができる。
【0161】
また、上述したように、特別図柄表示領域の表示態様がリーチ表示態様となったあと最後に停止する図柄が低速変動状態となっているときに、特別図柄表示領域における動画像表示領域の表示を動画像による演出表示に切り替え、特別図柄表示領域の表示態様がリーチ表示態様となっている期間中に、リーチ演出として、動画像表示領域にてキャラクタ画像を用いた動画演出を実行するようにしたので、たとえ特別図柄が表示されていたとしても、動画像によるリーチ演出を目立つようにすることができる。よって、動画像によるリーチ演出を有効なものとすることができる。
【0162】
なお、上述した実施の形態では、特別図柄の表示態様がリーチ表示態様となったあと最後に停止する図柄が低速変動状態となっているときに、動画像による演出を開始する構成としていたが、特別図柄の表示態様がリーチ表示態様となったあとであれば、どのようなタイミングで動画像による動画演出を開始するようにしてもよい。すなわち、特別図柄の表示態様がリーチ表示態様となったことにもとづくタイミングであれば、どのようなタイミングで動画像による演出への切替条件が成立するようにしてもよい。
【0163】
また、上述した実施の形態では、動画像表示領域が、特別図柄表示領域における中図柄の表示領域に設定される構成としていたが、特別図柄表示領域内の領域であれば、例えば特別図柄表示領域における中図柄及び右図柄の表示領域など、どのような領域に設定されるようにしてもよい。また、動画像データによって設定される動画像表示領域が異なる構成としてもよい。この場合、動画像データ内に設定される領域指定データを異ならせるようにすればよい。
【0164】
また、上述した実施の形態では、特別図柄の表示状態がリーチ状態となっているときに、動画像表示領域での動画像による演出表示が実行されるものとして説明していたが、特別図柄の表示状態が図柄変動中処理における他の状態となっているときに実行されるようにしてもよい。例えば、リーチや大当りとなることを予告報知するための予告演出として、動画像データに基づく動画像演出を行うようにしてもよい。また、図柄変動中処理以外の処理が実行されているときの演出として、動画像データに基づく動画像演出を行うようにしてもよい。例えば、大当り遊技状態における大当りラウンド中や大当りラウンド間に実行される大当り演出として、動画像データに基づく動画像演出を行うようにしてもよい。この場合、可変表示ゲームの実行中には限らないが、演出において特別図柄が表示されているときに、動画像表示領域にて動画像データに基づく動画像演出が実行されることが好ましい。
【0165】
また、上述したように、複数の部分動画像データによって一の演出を実行するための動画像データが構成されるようにしているので、CGROM86に格納される動画像データ全体のデータ量を削減することができる。また、上述した実施の形態では、上記のような複数の部分動画像データによって構成される動画像データを用いて動画像表示領域での演出表示を実行するようにしているので、データ量が削減された動画像データを用いて目立つ演出を実行することができるようになる。
【0166】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、動画像データは、動画撮影装置によって撮影された実写画像を動画再生するためのデータであっても、アニメーションによる動画を再生するためのデータであってもよく、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって描画されたコンピュータグラフィクス(CG)を用いたCG画像を動画再生するためのデータであってもよい。実写画像による動画像データを用いる構成とした場合には、人物や動物などの動きをリアルに表現することができるようになる。また、CG画像による動画像データを用いる構成とした場合には、コンピュータグラフィクスによって自由に画像を作成することができるので、実写によっては得ることが困難な画像であっても簡単に作成することができ、必要とする動画像を含めた動画像データを容易に作成することができるようになる。なお、実写画像とCG画像とを組み合わせて動画像データを作成するようにしてもよい。
【0167】
また、上述した実施の形態では、動画像による遊技演出が特別図柄の可変表示が実行される可変表示装置6で行われるものとして説明していたが、特別図柄の可変表示が実行される表示装置とは別個の画像表示装置にて動画像による遊技演出が実行される構成としてもよい。
【0168】
また、上述した実施の形態では、遊技機の例として、識別情報を可変表示する可変表示装置としての機能と演出画像を表示する画像表示装置としての機能とを併せ持つ可変表示装置6を備えたパチンコ遊技機を用いて説明したが、パチンコ遊技機に限られず、可変表示装置と画像表示装置とを別個に備えたスロット機等の他の遊技機においても、本発明を適用することができる。以下、本発明を、他の遊技機の一例であるスロット機に適用した場合の例について説明する。
【0169】
図28はスロット機(スロットマシン)500を正面から見た正面図である。図28に示すように、スロット機500は、中央付近に遊技パネル501が着脱可能に取り付けられている。また、遊技パネル501の前面の中央付近には、複数種類の図柄が可変表示される可変表示装置502が設けられている。この実施の形態では、可変表示装置502には、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあり、各図柄表示エリアに対応してそれぞれ図柄表示リール502a,502b,502cが設けられている。
【0170】
遊技パネル501の下部には、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブル520が設けられている。操作テーブル520の奥側には、コインを1枚ずつBETする(かける)ためのBETスイッチ521、1ゲームでかけることのできる最高枚数(本例では3枚)ずつコインをBETするためのMAXBETスイッチ522、精算スイッチ523、及びコイン投入口524が設けられている。コイン投入口524に投入されたコインは、図示しない投入コインセンサによって検知される。
【0171】
操作テーブル520の手前側には、スタートスイッチ525、左リールストップスイッチ526a、中リールストップスイッチ526b、右リールストップスイッチ526c及びコイン詰まり解消スイッチ527が設けられている。操作テーブル520の手前左右には、それぞれランプ528a,528bが設けられている。操作テーブル520の下部には、効果音等を出力するスピーカ530が設けられている。
【0172】
遊技パネル501の上部には、遊技者に遊技方法や遊技状態等を報知する画像表示装置(LCD:液晶表示装置)540が設けられている。例えば、入賞発生時に、キャラクタが所定動作を行う画像を画像表示装置540に表示することで、後述する当選フラグが設定されていることを遊技者に報知する。本例では、この画像表示装置540に動画像データにもとづく動画像が再生表示される。すなわち、スロット機500にて、上述したパチンコ遊技機と同様に復号化処理や動画再生処理が実行され、画像表示装置540の表示領域に動画像による各種の表示がなされる。また、スロット機500にて、上述したパチンコ遊技機と同様に動画像表示領域設定処理、復号化処理及び動画再生処理が実行されるとともに、設定された動画像表示領域にて動画像による遊技演出が実行されて、画像表示装置540に設定された動画像表示領域に飾り図柄の可変表示におけるリーチ演出に類する演出などの動画像による各種の演出が行われる。また、あらかじめ定められた画像データが事前に復号化され、所定の記憶領域に展開された状態で格納されている。そして、動画像による演出が実行される際には、事前に復号化された画像データを随時用いながら動画再生が実行される。なお、画像表示装置540の左右には、効果音を発する2つのスピーカ541L,541Rが設けられている。
【0173】
なお、スロット機500で発生する入賞役には、小役入賞と、リプレイ入賞と、ビッグボーナス入賞と、レギュラーボーナス入賞とがある。スロット機500では、スタートスイッチ525を操作したタイミングで乱数が抽出され、上記いずれかの入賞役による入賞の発生を許容するか否かを決定する。入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」という。内部当選した場合、その旨を示す当選フラグがスロット機500の内部で設定される。当選フラグが設定された状態でのゲームでは、その当選フラグに対応する入賞役を引き込むことが可能なようにリール502a〜502cが制御される。一方、当選フラグが設定されていない状態でのゲームでは、入賞が発生しないようにリール502a〜502cが制御される。
【0174】
次に、スロット機により提供されるゲームの概要について説明する。
例えば、コイン投入口524からコインが投入されBETスイッチ521又はMAXBETスイッチ522が押下される等してかけ数が設定されると、スタートスイッチ525の操作が有効となる。そして、遊技者によってスタートスイッチ525が操作されると、可変表示装置502に設けられている各図柄表示リール502a〜502cが回転を始める。また、スタートスイッチ525を操作したタイミングで、レギュラーボーナス入賞又はビッグボーナス入賞が内部当選した場合には、例えば、画像表示装置540に所定のキャラクタが所定の動作を行っている画面を表示する等して、内部当選した旨が遊技者等に報知される。
【0175】
各図柄表示リール502a〜502cが回転を始めてから所定時間が経過すると、各リールストップスイッチ526a〜526cの操作が有効となる。この状態で、遊技者が各リールストップスイッチ526a〜526cのいずれかを押下すれば、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止する。なお、各図柄表示リール502a〜502cを停止させずに、所定期間以上放置した場合には、各図柄表示リール502a〜502cが自動的に停止する。
【0176】
すべての図柄表示リール502a〜502cが停止した時点で、可変表示装置502に表示されている各図柄表示リール502a〜502cの上段、中段、下段の3段の図柄中、かけ数に応じて定められる有効な入賞ライン上に位置する図柄の組合せによって入賞したか否かが定められる。かけ数が1の場合には、可変表示装置502における中段の横1列の入賞ラインのみが有効となる。かけ数が2の場合には、可変表示装置502における上段、中段、下段の横3列の入賞ラインが有効となる。かけ数が3の場合には、可変表示装置502における横3列と斜め対角線上2列の合計5本の入賞ラインが有効ラインとなる。
【0177】
有効ライン上の図柄の組合せが、予め定められた特定の表示態様となって入賞が発生した場合には、音、光、画像表示装置540の表示等によって所定の遊技演出がなされ、入賞の発生に応じたゲームが開始される。
【0178】
図29は、スロット機500に備えられる主基板(遊技制御基板)600の回路構成の一例を示すブロック図である。図29には、演出制御基板630及びリールユニット650も示されている。なお、主基板600には電源基板や中継基板等の他の基板も接続されるが、図29には示されていない。主基板600は、プログラムに従って制御動作を行うCPU602、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM603、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM604及びI/Oポート部605を含む構成とされている。
【0179】
リールユニット650には、リールモータ651と、リールランプ652と、リールセンサ653とが格納されている。リールモータ651は、各リール502a〜502cを回転させるためのモータである。リールランプ652は、各リール502a〜502cの内部に設けられ、各リール502a〜502cに描かれた図柄のうち、可変表示装置502にて視認される図柄をリールの内側から照らすためのランプである。リールセンサ653は、各リール502a〜502cの回転状態や回転数等を感知するためのセンサである。
【0180】
この実施の形態では、演出制御基板630に搭載されている演出制御手段が、スロット機500に設けられている画像表示装置540の表示制御や、リールランプ652の点灯制御を行う。画像表示装置540には、演出制御手段の制御によって、飾り図柄の変動表示や、遊技状態や遊技方法を報知するための表示等の様々な情報が表示される。この例では、演出制御基板630に搭載されている演出制御手段には、演出制御用のCPUやGCL等が含まれる。したがって、演出制御基板630に搭載されている演出制御手段は、上述したパチンコ遊技機と同様に、動画像データにもとづく動画像による遊技演出を実行することができる構成とされている。なお、演出制御基板630に搭載されている演出制御手段は、スロット機500に設けられている各種の遊技効果ランプ550,551,552,553の点灯制御、及びスロット機500に設けられているスピーカ501,541L,541Rの音出力制御を行う。
【0181】
この例では、演出制御基板630は、主基板600から受信した制御コマンドに基づく演出パターンに従って、画像表示装置540や、遊技効果ランプ550等や、スピーカ530等を制御する。画像表示装置540では、所定の画像表示パターン(演出パターンの一例)に従って、飾り図柄の変動表示がなされる。飾り図柄の変動表示演出では、例えば、パチンコ機における特別図柄の変動表示のような図柄組合せ演出表示や、リール502a〜502cの変動表示のような図柄組合せ演出等の演出が実行される。予め複数設けられている演出パターンから何れの演出パターンを用いるかについては、例えば、スタートスイッチ525が操作されたタイミングで、CPU602によって決定される。
【0182】
なお、上述したスロット機500では、動画像データにもとづく動画像による演出等がなされるが、それらの演出は、例えば、入賞していない通常の遊技期間中、レギュラーボーナス入賞によってレギュラーボーナスゲームが行われている期間中、ビッグボーナス入賞によるビッグボーナスゲームが行われている期間中等に実行されるようにすればよい。
【0183】
この例では、例えば、画像表示装置540に設定された動画像表示領域に動画像データに基づく動画像を表示する処理が実行される。
【0184】
以上説明したように、本発明をスロット機に適用することができ、スロット機に適用した場合であっても上述した各実施の形態における効果を得ることができる。
【0185】
上述した各遊技機は、可変表示装置における変動表示の表示結果が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値を遊技者に与える構成とされている。遊技価値とは、例えば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
【0186】
また、上述した各実施の形態では、第1種に分類される遊技機やスロットマシンについて説明したが、上述したように、所定の遊技の結果として特定結果が得られたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、画像表示装置を有するものであれば、例えば、第2種あるいは第3種に分類される遊技機などの他の遊技機であってもよい。具体的には、例えば第2種に分類される遊技機として、遊技領域に発射された遊技媒体が入賞しやすい第1の状態と、入賞しない、または入賞しがたい第2の状態とに変化可能な可変入賞装置(例えば、いわゆる可変入賞球装置)を備え、遊技領域に設けられた始動領域(例えば、遊技球を検出する検出手段が配されている領域)を遊技媒体が通過したことにもとづいて所定の始動態様(例えば、可変入賞球装置が備える大入賞口を1回または2回開放する始動動作を行っている状態や様子を意味する。)にて可変入賞装置を第1の状態に制御し、可変入賞装置に入賞した遊技媒体が複数の領域のうちの特定の領域(例えば、特定の遊技球を検出する検出手段が配されている領域)に進入したことにもとづいて始動態様より遊技者に有利な特定態様で可変入賞装置が第1の状態に制御されるラウンドを所定の上限回数(例えば15回)実行可能な特定遊技状態(例えば、大当り状態)が発生するとともに、ラウンド中において可変入賞装置に入賞した遊技媒体が、特定の領域に進入したことにもとづいて当該ラウンドの終了のあとに次回のラウンドに移行可能となる遊技機であってもよい。
【0187】
なお、上述した実施の形態において、「リーチ表示状態」とは、可変表示装置において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している表示状態、又は、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している表示状態をいう。また、リーチ表示状態において行われる演出をリーチ演出という。さらに、リーチ表示状態やその様子をリーチ表示態様という。
【0188】
また、「特定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊技状態」は、例えば、可変入賞球装置の状態が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態等の、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0189】
さらに、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄でそろう確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置9の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態等の大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置9の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置9の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0190】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置と、遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、演出実行手段が、圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段と、圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段と、を含むとともに、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間を計測し、データ伸張手段が、電力供給が開始したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理を実行する事前伸張実行手段と、事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の格納領域に格納するデータ格納手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、画像表示手段は、事前伸張処理によって伸張され所定の格納領域に格納された画像データと実行時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行し、データ伸張手段が、電力供給が開始した後において、演出実行手段が遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間が所定期間を超えたと判断したことに基づいてデモンストレーション表示が開始されたことによって、事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含むことを特徴とするので、データ圧縮された動画像データを用いた表示演出のための制御負担を軽減することができ、複雑な演出制御を無理なく行うことができるようになる。また、電力供給が開始したときに事前に伸張した動画像データが壊れていても、自動的に復旧させることができる。
【0193】
請求項2記載の発明では、遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置と、遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、演出実行手段が、圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段と、圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段と、を含むとともに、可変表示開始条件の成立により遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて画像による演出として識別情報の可変表示を実行して、識別情報の可変表示実行回数を計数し、データ伸張手段が、電力供給が開始したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理を実行する事前伸張実行手段と、事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の格納領域に格納するデータ格納手段と、遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、画像表示手段が、事前伸張処理によって伸張され所定の格納領域に格納された画像データと実行時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行し、データ伸張手段が、電力供給が開始した後において、演出実行手段によって計数された識別情報の可変表示実行回数が所定回数となる識別情報の可変表示が開始されること、または該識別情報の可変表示が終了したことに基づいて、事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含むことを特徴とするので、データ圧縮された動画像データを用いた表示演出のための制御負担を軽減することができ、複雑な演出制御を無理なく行うことができるようになる。また、電力供給が開始したときに事前に伸張した動画像データが壊れていても、自動的に復旧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図3】 遊技制御部を中心としたシステム構成例を示すブロック図である。
【図4】 演出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図6】 2msタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
【図7】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図8】 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図9】 SDRAMの構成の例を示す説明図である。
【図10】 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図11】 プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図12】 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図13】 予告選択処理を示すフローチャートである。
【図14】 全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図15】 図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図16】 全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図17】 大当り遊技中処理を示すフローチャートである。
【図18】 動画像データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図19】 動画像データと部分動画像データとの関係を示す説明図である。
【図20】 事前復号化処理の例を示すフローチャートである。
【図21】 動画像表示領域設定処理の例を示すフローチャートである。
【図22】 動画像表示領域解除処理の例を示すフローチャートである。
【図23】 復号化処理の例を示すフローチャートである。
【図24】 動画再生処理の例を示すフローチャートである。
【図25】 動画像表示領域の設定位置の例を示す説明図である。
【図26】 動画像表示領域の表示状態の例を示す説明図である。
【図27】 本発明の概要を示す概念図である。
【図28】 スロット機を正面から見た正面図である。
【図29】 スロット機に搭載されている主基板の回路構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
6 可変表示装置(画像表示装置)
30 主基板
33 CPU
60 ランプ制御部
70 音制御部
80 表示制御部
81 GCL
100 演出制御基板
101 演出制御用CPU
500 スロット機
540 画像表示装置
600 主基板
630 演出制御基板

Claims (2)

  1. 遊技者が所定の遊技を実行可能であり、所定の遊技の結果として特定結果が得られたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、
    遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置と、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、前記画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段と、
    前記圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段と、
    前記遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、前記データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を前記画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段と、を含むとともに、前記遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間を計測し、
    前記データ伸張手段は、
    電力供給が開始したときに、前記圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理を実行する事前伸張実行手段と、
    前記事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の格納領域に格納するデータ格納手段と、
    前記遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが前記所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、前記所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、前記圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、
    前記画像表示手段は、前記事前伸張処理によって伸張され前記所定の格納領域に格納された画像データと前記実行時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行し、
    前記データ伸張手段は、電力供給が開始した後において、前記演出実行手段が前記遊技制御手段から送信されるコマンドを受信しなかった期間が所定期間を超えたと判断したことに基づいてデモンストレーション表示が開始されたことによって、前記事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含む
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技者が所定の遊技を実行可能であり、所定の遊技の結果として特定結果が得られたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、
    遊技演出に用いられる画像を表示する画像表示装置と、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、前記画像表示装置に画像を表示させることによって演出を実行する演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    圧縮データを含む画像データであって、画像による演出を実行する前に伸張される所定の事前伸張対象画像データを含む画像データを格納する圧縮データ格納手段と、
    前記圧縮データ格納手段に格納されている画像データを伸張するデータ伸張手段と、
    前記遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて、前記データ伸張手段によって伸張された画像データに基づいて生成される画像を前記画像表示装置に表示させる画像表示処理を行う画像表示手段と、を含むとともに、可変表示開始条件の成立により前記遊技制御手段から送信されるコマンドに基づいて前記画像による演出として識別情報の可変表示を実行して、前記識別情報の可変表示実行回数を計数し、
    前記データ伸張手段は、
    電力供給が開始したときに、前記圧縮データ格納手段が格納する画像データのうち事前伸張対象画像データを伸張する事前伸張処理を実行する事前伸張実行手段と、
    前記事前伸張処理によって事前伸張対象画像データから伸張された画像データを所定の 格納領域に格納するデータ格納手段と、
    前記遊技制御手段から送信されるコマンドを受信し、画像による演出を実行するときに、該演出に使用する画像データが前記所定の格納領域に格納されているか否かを判断し、前記所定の格納領域に格納されていないと判断したときに、前記圧縮データ格納手段が格納する画像データから該演出に使用する画像データを伸張する実行時伸張実行手段と、を含み、
    前記画像表示手段は、前記事前伸張処理によって伸張され前記所定の格納領域に格納された画像データと前記実行時伸張実行手段によって伸張された画像データとを用いて画像表示処理を実行し、
    前記データ伸張手段は、電力供給が開始した後において、前記演出実行手段によって計数された識別情報の可変表示実行回数が所定回数となる識別情報の可変表示が開始されること、または該識別情報の可変表示が終了したことに基づいて、前記事前伸張処理を再度実行する事前伸張再実行手段をさらに含む
    ことを特徴とする遊技機。
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