JP2004275312A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】主制御基板から送信された制御コマンドの適否判断の精度を上げ、主制御基板において同じ制御コマンドを何度も生成・送信し或いは双方向通信による応答を要求することなく、またノイズ等による悪影響を排除して、公正で適切な動作を確保できる遊技機の提供を課題とする。
【解決手段】主制御基板10と、複数のサブ制御基板20、30、40、50とを備えた遊技機であって、主制御基板10とサブ制御基板20、30、40、50とを通信線110、120、130、140、150によってリングを形成するように接続して主制御基板10から発せられる制御コマンドがリングを一巡するように構成し、各サブ制御基板20、30、40、50は、受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成とした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機は、図9に示すように、遊技内容の主たる制御を行う主制御基板1と、払出し制御基板2、ランプ・LED等の制御基板(以下、ランプ制御基板3とする)、音声制御基板4、図柄制御基板5等のサブ制御基板と、それら各サブ制御基板2、3、4、5によって制御される遊技機の各部、その他からなっている。
例えばパチンコ球が入賞口に入ると、これに関連して、主制御基板1から払出し制御コマンドが払出し制御基板2に、また主制御基板1からランプ演出制御コマンドがランプ制御基板3に、また主制御基板1から音声演出制御コマンドが音声制御基板4に、また主制御基板1から図柄演出制御コマンドが図柄制御基板5に、それぞれ異なる送信線を経由して出される。
前記主制御基板1と払出し制御基板2は、賞球やメダル等の利益を管理制御しており、前記賞球に関しては、遊技球の入賞を検出して所定の賞球の払出しを行う。この主制御基板1と払出し制御基板2は、上記したように利益に関連した制御を行うことから、制御回路に規制があり、複雑な処理が不可能な回路構成とされている。
一方、前記ランプ制御基板3、音声制御基板4、図柄制御基板5等に関しては、遊技演出に関する規制が緩いことから、制御基板をランプ制御、音声制御、図柄表示制御に分けてなるそれら各サブ制御基板3、4、5による多彩な演出が行われている。
遊技機に関しては、遊技者にとってはできるだけ多くの賞球等による利益を得たいし、また遊技店においては遊技者へのできるだけ少ない出費を望むところであるが、それら両者の希望が歪んだ形で遊技機での遊技に現れる事がないように、遊技機の公正を十分に確保しなければならない。
遊技機を取巻く環境においては、制御基板の誤動作を誘発させる不正な電気ノイズ、例えばライター圧電素子の着火ノイズや携帯電話の発受信電磁波等が多く存在しており、また制御コマンドの送信に悪影響を与える種々の要因が存在している。
例えば主制御基板1から払出し制御基板2に払出し制御コマンドが送られると、払出し制御基板2では前記払出し制御コマンドに基づいて所定の賞球個数の払出しがなされるが、払出し制御コマンドがノイズ等により変化すると、間違った賞球がなされることになる。
特開2000−288217公報には、送信されるコマンドデータを複数回サンプリングし、その中で最も多いサンプリングデータを受信データとすることで、ノイズ等の影響を排除して正常なコマンドデータを得るようにし、これによって本来の賞球数と異なった払出しがなされないようにした発明が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記特開2000−288217に係る発明においては、メイン(主)制御基板において同じコマンドデータを複数回にわたって生成して送信しなければならず、しかも正確性を上げるのにより多くの回数の送信が要求され、その結果、主制御基板における負荷が大きくなるという問題があった。
例えばパチンコ遊技機に関して、大当り動作の期間中等においては僅かの期間に入賞が頻発することが予想されるが、その頻発する入賞の都度に複数回分の払出し制御コマンドを送信しなければならなくなり、トータルとして主制御基板における非常に大きな負荷が予想される。そしてその結果、他の遊技処理に遅れが生じたり、抜けを生じたりさせるといった事態を招くおそれがあるという問題があった。
【0004】
そこで本発明は上記従来の遊技機における問題を解消し、遊技機においてはパチンコ球の入賞等に関連して、複数の演出を行うための複数の相互に関連する制御コマンドが生成されることから、そのような関連する複数の制御コマンドをうまく利用して、主制御基板からサブ制御基板に送信された制御コマンドの適否判断の精度を上げることができ、主制御基板においてサブ制御基板への1回の指示に際して、同じ制御コマンドを何度も生成して送信することなく、また双方向通信による応答を要求するような構成とすることなく、よってノイズ等による悪影響を排除し、公正で適切な動作を確保することができる遊技機の提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の遊技機は、遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、前記主制御基板と複数のサブ制御基板とを通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記リングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成ことを第1の特徴としている。
【0006】
また本発明の遊技機は、上記第1の特徴に加えて、主制御基板は、送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたことを第2の特徴としている。
【0007】
また本発明の遊技機は、上記第2の特徴に加えて、送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドを送信し、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたことを第3の特徴としている。
【0008】
また本発明の遊技機は、遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、前記複数のサブ制御基板を通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記サブ制御基板からなるリングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成としたことを第4の特徴としている。
【0009】
また本発明の遊技機は、上記第4の特徴に加えて、主制御基板から最初に制御コマンドを受ける第1位のサブ制御基板は、自己が受信した制御コマンドを以降のサブ制御基板に送信すると共に一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたことを第5の特徴としている。
【0010】
また本発明の遊技機は、上記第5の特徴に加えて、第1位のサブ制御基板は、自己が送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドの送信処理を行い、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたことを第6の特徴としている。
【0011】
また本発明の遊技機は、上記第1〜6の何れかの特徴に加えて、サブ制御基板は、払出し制御基板と図柄制御基板とランプ制御基板と音声制御基板とを有することを第7の特徴としている。
【0012】
(作用効果)
上記第1の特徴によれば、主制御基板と複数のサブ制御基板とでリングが形成されており、主制御基板において生成された或るサブ制御基板向けの制御コマンドは、主制御基板から各サブ制御基板を経由して主制御基板に一巡される。即ち、リング上にある各サブ制御基板は自己向けの制御コマンドのみならず次々とリングを巡ってくる他のサブ制御基板向けの制御コマンドも全て受信することになる。
従って各サブ制御基板では、自己向けの制御コマンドの内容を同じく受信した他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、容易に自己向けの制御コマンドが適正なものであるか否かを判定することができる。
例えばパチンコ遊技機では、大当り遊技中やその他の遊技中に遊技球が入賞すると、主制御基板は払出し制御基板に対して賞球払出しに関する制御コマンドを出力するだけでなく、前記入賞やそれに呼応する賞球に対する演出として映像演出、ランプ(光)演出、音声演出等を同時的に行うための関連する制御コマンドをそれぞれ図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板等に対して出力する。遊技機においては、ある1つの出来事に対して効果的な演出を行うために、各演出を担う複数のサブ制御基板に対してそれぞれ関連する制御コマンドを送信し、これによって複合的演出を行うのが一般的である。即ち同じ出来事に対して、複数種類の関連する制御コマンドが同時期的に複数のサブ制御基板に対して送信されるのである。
従ってある出来事が発生したことにより、主制御基板から関連する複数の制御コマンドを送信した場合において、リングを形成する各サブ制御基板は自己向けに送られてきた制御コマンドを同じく受信した他のサブ制御基板向けの制御コマンドと比較することで、主制御基板から自己に対してなされた制御コマンドの適否を判定することができる。
また複数の制御コマンドの内容と比較して自己向けの制御コマンドの適否を判断できるので、制御コマンドの適否をより客観的に、正確にできる。
しかも主制御基板は同じ制御コマンドを何度も繰り返して送信する必要がないので、主制御基板における負荷が過大となることによる不都合の発生を確実に予防することができる。
また主制御基板から送信される各サブ制御基板向けの制御コマンドは、その送信時期が少しずつずれるので、関連して生成され、発信される複数の制御コマンドの一部がノイズ等による悪影響を受けていても、他の制御コマンドには適正に生成され、発信されることとなり、よって全体として何れの制御コマンドが適正でないかが容易に分かり、自己向けの制御コマンドの適否をより正しく判定できる。
勿論、通信線は主制御基板を含めて最寄の制御基板間で順次接続してゆけばよいので、配線のトータル長さを少なく、また配線を簡素化することが可能となる。
【0013】
上記第2の特徴によれば、上記第1の特徴による作用、効果に加えて、主制御基板は送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を比較し、両者が同じであれば、送信処理中において何らノイズ等の影響を受けることなく、リングを形成するサブ制御基板の全てに正確に制御コマンドが通知されたと判定することができる。また前記両者が同じでなければ送信処理中において途中で制御コマンドがノイズやその他の理由で変更されてしまったと判定することができ、その適否に応じて対策を採ることが可能となる。
【0014】
上記第3の特徴によれば、上記第2の特徴による作用、効果に加えて、主制御基板は、送信した制御コマンドと一巡して受信した制御コマンドとの同一性がある場合に限り送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドを送信するので、リング上の各サブ制御基板は、個々の制御コマンドにおいて送信途中でノイズ等により変性されてはいないものを受信することができる。従ってそれらの複数の制御コマンドを比較することで、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。
また前記同一性のない場合は、主制御基板は送信処理を完了することなく再送信を行うようにしているので、この再送信により同一性が認められれば、その再送信による制御コマンドが各サブ制御基板で受信制御コマンドとされることになる。よってノイズ等によって途中で変性された制御コマンドが比較の対象となることがなくなり、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。
更に、一定回数の再送信を行っても送信処理を完了することができない場合は、単なるノイズ等による障害とは考えられないので、装置が故障していると判定される。これによって、故障のまま遊技機の好ましくない運転が継続されるのを防止し、また故障対策を採ることが可能となる。
【0015】
また第4の特徴によれば、主制御基板において生成され且つ発せられた或るサブ制御基板向けの制御コマンドは、リングを形成する各サブ制御基板を一巡する。また他のサブ制御基板向けの制御コマンドもリングを形成する各サブ制御基板を一巡する。即ち、リングを形成する或るサブ制御基板は自己向けの制御コマンドのみならず次々とリングを巡ってくる他のサブ制御基板向けの制御コマンドも全て受信することになる。
従って或る出来事が発生したことにより、主制御基板から関連する複数の制御コマンドを送信した場合において、リングを形成する各サブ制御基板は、自己向けに送られてきた制御コマンドを同じく受信した他のサブ制御基板向けの制御コマンドと比較することで、主制御基板から自己に対してなされた制御コマンドの適否を判定することができる。
複数の制御コマンドの内容により自己向けの制御コマンドの適否を判断できるので、制御コマンドの適否をより客観的に、正確にできる。
しかも主制御基板は同じ制御コマンドを何度も繰り返して送信する必要がないので、主制御基板における負荷が過大となることによる不都合の発生を確実に予防することができる。
また各サブ制御基板へ送られる各制御コマンドは、その送信時期が少しずつずれるので、関連して生成され、発信される複数の制御コマンドの一部がノイズ等による悪影響を受けていても、他の制御コマンドには適正に生成され、発信されることとなり、従ってそれらを比較することで全体として何れの制御コマンドが適正でないかが容易に分かり、自己向けの制御コマンドの適否をより正しく判断できる。
更に通信線の配線はリング形状となるように、最寄のサブ制御基板間で順次接続してゆけばよいので、配線のトータル長さを少なく、また配線を簡素化することが可能となる。
【0016】
また第5の特徴によれば、上記第4の特徴による作用、効果に加えて、第1位のサブ制御基板は、自己を経由して以降のサブ制御基板に送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を比較し、両者が同じであれば、送信処理中において制御コマンドが何らノイズ等の影響を受けることなく、リングを形成する全てのサブ制御基板に正確に通知されたと判定することができる。また前記両者が同じでなければ送信処理中において途中で制御コマンドがノイズやその他の理由で変更されてしまったと判定することができ、その適否に応じて対策を採ることが可能となる。
【0017】
また第6の特徴によれば、上記第5の特徴による作用、効果に加えて、第1位のサブ制御基板は、送信した制御コマンドと一巡して受信した制御コマンドとの同一性がある場合に限り送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドを送信するので、リング上の各サブ制御基板は、個々の制御コマンドにおいて送信途中でノイズ等により変性されてはいないものを受信することができる。従ってそれらの複数の制御コマンドを比較することで、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。
また前記同一性のない場合は、第1位のサブ制御基板は送信処理を完了することなく再送信を行うようにしているので、この再送信により同一性が認められれば、その再送信による制御コマンドが各サブ制御基板で受信制御コマンドとされることになる。よってノイズ等によって途中で変性された制御コマンドが比較の対象となることがなくなり、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。この場合、再送信するのは第1位のサブ制御基板であって主制御基板ではないので、主制御基板での負荷は増加しない。
更に、一定回数の再送信を行っても送信処理を完了することができない場合は、単なるノイズ等による障害とは考えられないので、第1位のサブ制御基板によって装置が故障している判定される。これによって、故障のまま遊技機の好ましくない運転が継続されるのを防止し、また故障対策を採ることが可能となる。
【0018】
また上記第7の特徴によれば、上記第1〜6の何れかの特徴による作用、効果に加えて、サブ制御基板は、払出し制御基板と図柄制御基板とランプ制御基板と音声制御基板とを有することにより、パチンコ遊技機やスロット遊技機等の遊技機において、賞球やメダル等の払出しに関する不正や間違いがあってはならない重要な制御及びゲームの演出や進行に重要な各パートを受け持つ各制御における信頼性を、制御コマンドを増加させることなく且つ複雑にならない簡素な配線をもって、向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下の図面を参照して、本発明に係る遊技機の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す遊技機の裏面の概略図、図2は本発明の第1の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図、図3は本発明の第1の実施形態を示す遊技機における主制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャート、図4は本発明の第1の実施形態を示す遊技機におけるサブ制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャート、図5は本発明の第2の実施形態を示す遊技機の裏面の概略図、図6は本発明の第2の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図、図7は本発明の第2の実施形態を示す遊技機における第1位のサブ制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャート、図8は本発明の第3の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図である。
なお以下に記載する各実施形態では、本発明に係る遊技機としてパチンコ遊技機を例にあげて説明する。
【0020】
先ず本発明の第1の実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。この第1の実施形態は本発明の上記第1〜3及び第7の特徴に対応する。
図1はパチンコ遊技機の裏面を示し、上部にパチンコ球を貯留する球タンク61が設けられ、該球タンク61には球運び出しレール62が接続され、該球運び出しレール62には球供給路63が接続され、該球供給路63には所定の遊技球を払出すための払出し装置64が接続されている。
図2も参照して、パチンコ遊技機の裏面の中央より少し下には主制御基板10が設けられ、その右下で前記払出し装置64の下に賞球の払出し等を制御する払出し制御基板20が設けられている。前記主制御基板10の上には、パチンコ遊技機の遊技盤上に設けられる表示部において普通図柄や特別図柄と称される図柄や映像等による演出を制御する図柄制御基板30が設けられている。この図柄制御基板30の左隣には、LEDやランプ類を用いた演出を制御するランプ制御基板40が設けられ、その下に遊技機の音声による演出を制御する音声制御基板50が設けられている。
【0021】
前記主制御基板10にはマイクロプロセッサ11が搭載されている。マイクロプロセッサ11には、パチンコ遊技の主な制御を実行するメインCPU12と、このメインCPU12が前記遊技制御を実行するための遊技制御プログラムやその他の各種制御などを実行するためのプログラムなどが記憶されたROM13と、遊技球が始動入賞口に入賞したことや大入賞口或いは普通入賞口に入賞したことを検出する各入賞検出センサ65からの入賞データ、その他の遊技中に発生する各種データ、ROM13から読み出されたコンピュータプログラム等を一次的に格納するRAM14とが搭載されている。
【0022】
前記払出し制御基板20は、本実施形態において主制御基板10に対するサブ制御基板の1つをなす。払出し制御基板20には、マイクロプロセッサ21が搭載されており、マイクロプロセッサ21には、賞球及び貸球等の払出しを行う払出し装置64やその他を制御するサブCPU22と、このサブCPU22が賞球の払出しなどの制御を実行するための各種制御プログラムが記録されたROM23と、サブCPU22が各種制御プログラムを実行する際にROM23から読み出された制御プログラムや遊技中に発生する入賞数や賞球数などの各種データを一時的に格納するRAM24とが搭載されている。
前記サブCPU22は、後述するように、主制御基板10から受信した自己向けの制御コマンドの内容を、同じく受信した他のサブ制御基板30、40、50向けの制御コマンドの内容と比較し、複数の制御コマンドの内容からその適否を判定する。
前記図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50はパチンコ遊技機において重要な演出を行うサブ制御基板であり、それぞれには制御に必要な図示しないCPU、ROM、RAMが搭載されている。
【0023】
前記主制御基板10は払出し制御基板20と通信線110で接続され、払出し制御基板20は図柄制御基板30と通信線120で接続され、図柄制御基板30はランプ制御基板40と通信線130で接続され、ランプ制御基板40は音声制御基板50と通信線140で接続され、音声制御基板50は主制御基板と通信線150で接続され、これによって主制御基板10と4つのサブ制御基板20、30、40、50とが全体としてリングを形成している。
主制御基板10で生成された各制御コマンドは、主制御基板10から払出し制御基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50へと次々と一方向に送信された後、主制御基板10に戻るように構成されている。即ち、主制御基板10で生成された払出し制御基板20向けの制御コマンドは、払出し制御基板20だけが受信するのではなく、それ以外の図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50も受信する。このように本発明では、或るサブ制御基板向けに送信された制御コマンドは、そのサブ制御基板が受信するだけではなくリングを形成する他の全てのサブ制御基板も同様に受信し、一巡して主制御基板10に戻るように構成されている。
【0024】
制御コマンドを次へ送信しようとする主制御基板10、若しくはサブ制御基板20、30、40、50は制御コマンドを出力した後、ストローブ信号を相手側に出力する。受信側の制御基板はそのストローブ信号を検査して、送信合図と認識すると前記制御コマンドを入力する。この場合において、各制御基板は前記ストローブ信号の受信を割込み端子で行い、ストローブ信号処理を割込みルーチンに配置することで、送信合図の認識処理を省くことができる。
各制御基板は、制御コマンドを受信すると直ちに次の制御基板へ送信する。1度の送信は、数十マイクロ秒で実行される。主制御基板10は、遊技球の入賞等によるスイッチ入力を、例えば入賞を示すレベルパターン「LLHH」等、信号レベルのパターンで認識するようにしており、2ms毎に信号レベルを検査して、前記「LLHH」が成立すると、入賞とする。他の処理についても2ms単位で作動するようにプログラミングされている。
従って、1度の送信に50μsかかるとすると、制御コマンドが主制御基板10から払出し制基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50を経て主制御基板10に一巡するのに、50μs×5=250μsの時間を有することになる。これは前記2msのインターバル以内で一巡することを意味する。
【0025】
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の大まかな制御の流れを説明する。今、遊技球が始動入賞口と称される入賞口に入る(入賞する)と、その情報が始動入賞口の入賞検出センサ65を介して主制御基板10に入る。これにより主制御基板10においては、大当りかハズレかの抽選による大当り判定を行い、また前記入賞に対する賞球、例えば5個の賞球個数を払出すように払出し制御基板20向けの払出し制御コマンドを送信する。また前記入賞及び賞球に対する演出を行うようにランプ制御基板40、音声制御基板50向けの制御コマンドをそれぞれ送信する。即ち、入賞という1つの出来事に対する賞球(払出し)という応答において、主制御基板10は払出し制御基板20とランプ制御基板40と音声制御基板50に対するそれぞれ相互に関連する制御コマンドを生成し、それら関連する制御コマンドをリング上の各制御基板20、30、40、50に送信し、賞球の払出しとそれに伴うランプ演出と音声演出からなる総合的な演出を行わせる。そしてまた前記抽選の結果が大当りであってもハズレであっても、主制御基板10は、図柄制御基板30向けの図柄演出の制御コマンドと、ランプ制御基板40向けのランプ演出の制御コマンドと、音声制御基板50向けの音声演出の制御コマンドを生成し、それら互いに関連する複数の制御コマンドをリング上の各各制御基板30、40、50に送信し、総合的な演出を行わせる。
【0026】
前記抽選により大当りとなった場合には、大入賞口と称される入賞口が一定の条件で開放される。これによって遊技者に対する賞球回数が大きく増大する。
大入賞口に入賞すると、それが大入賞口の入賞検出センサ65により検出され、これに基づいて、主制御基板10は払出し制御基板20に対して払出しコマンドを送信し、払出し装置64に所定の個数、例えば15個の遊技球を払出す動作を実行させる。
また一般入賞口と称される入賞口に遊技球が入賞すると、同様に、その一般入賞口の入賞検出センサ65によりその入賞口での入賞が検出され、主制御基板10は払出し制御基板20に対して対応する賞球数(払出し数)の払出しコマンドを送信し、払出し装置64に所定の個数の遊技球を払出す動作を実行させる。
【0027】
図3、図4も参照して制御コマンドの適否の判定について、更に説明する。
今、例えばある入賞が遊技盤上であった場合、それに基づいて賞球の払出しがなされる。そして賞球の払出しに伴った(関連した)演出の指示(命令)として、払出し効果音の演出、払出しランプ点灯の演出、払出し数(賞球数)の表示演出がなされる。このとき主制御基板10が同時期的な一定の短い時間内に生成し、送信する払出し制御基板20向けの払出し制御コマンド、図柄制御基板30向けの図柄演出制御コマンド、ランプ制御基板40向けのランプ演出制御コマンド、及び音声制御基板50向けの音声演出制御コマンドは、その例として次のような制御コマンドとすることができる。
【0028】
(払出し制御コマンド)
A041H ・・・1個払出し
A042H ・・・2個払出し
A043H ・・・3個払出し
A044H ・・・4個払出し
A045H ・・・5個払出し
A046H ・・・6個払出し
A047H ・・・7個払出し
A048H ・・・8個払出し
A049H ・・・9個払出し
A04AH ・・・10個払出し
A04BH ・・・11個払出し
A04CH ・・・12個払出し
A04DH ・・・13個払出し
A04EH ・・・14個払出し
A04FH ・・・15個払出し
【0029】
(図柄演出制御コマンド)
B041H ・・・1個払出しの個数表示を出力
B042H ・・・2個払出しの個数表示を出力
B043H ・・・3個払出しの個数表示を出力
B044H ・・・4個払出しの個数表示を出力
B045H ・・・5個払出しの個数表示を出力
B046H ・・・6個払出しの個数表示を出力
B047H ・・・7個払出しの個数表示を出力
B048H ・・・8個払出しの個数表示を出力
B049H ・・・9個払出しの個数表示を出力
B04AH ・・・10個払出しの個数表示を出力
B04BH ・・・11個払出しの個数表示を出力
B04CH ・・・12個払出しの個数表示を出力
B04DH ・・・13個払出しの個数表示を出力
B04EH ・・・14個払出しの個数表示を出力
B04FH ・・・15個払出しの個数表示を出力
【0030】
(ランプ演出制御コマンド)
9041H ・・・1個払出しのランプ点灯パターンを出力
9042H ・・・2個払出しのランプ点灯パターンを出力
9043H ・・・3個払出しのランプ点灯パターンを出力
9044H ・・・4個払出しのランプ点灯パターンを出力
9045H ・・・5個払出しのランプ点灯パターンを出力
9046H ・・・6個払出しのランプ点灯パターンを出力
9047H ・・・7個払出しのランプ点灯パターンを出力
9048H ・・・8個払出しのランプ点灯パターンを出力
9049H ・・・9個払出しのランプ点灯パターンを出力
904AH ・・・10個払出しのランプ点灯パターンを出力
904BH ・・・11個払出しのランプ点灯パターンを出力
904CH ・・・12個払出しのランプ点灯パターンを出力
904DH ・・・13個払出しのランプ点灯パターンを出力
904EH ・・・14個払出しのランプ点灯パターンを出力
904FH ・・・15個払出しのランプ点灯パターンを出力
【0031】
(音声演出制御コマンド)
8041H ・・・1個払出しの効果音を出力
8042H ・・・2個払出しの効果音を出力
8043H ・・・3個払出しの効果音を出力
8044H ・・・4個払出しの効果音を出力
8045H ・・・5個払出しの効果音を出力
8046H ・・・6個払出しの効果音を出力
8047H ・・・7個払出しの効果音を出力
8048H ・・・8個払出しの効果音を出力
8049H ・・・9個払出しの効果音を出力
804AH ・・・10個払出しの効果音を出力
804BH ・・・11個払出しの効果音を出力
804CH ・・・12個払出しの効果音を出力
804DH ・・・13個払出しの効果音を出力
804EH ・・・14個払出しの効果音を出力
804FH ・・・15個払出しの効果音を出力
【0032】
(主制御基板処理)
前記遊技盤上での入賞がなされ、それに伴って5個の賞球がなされる場合には、主制御基板10では払出し制御コマンド「A045H」が生成され、この1つの制御コマンドの送信処理が開始される(ステップS1)。
主制御基板10は払出し制御コマンド「A045H」を送信線110を通してサブ制御基板である払出し制御基板20に送信する(ステップS2)。
そして払出し制御基板20から図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50へと順次送信がなされ、主制御基板10に一巡する。
主制御基板10では、前記制御コマンドの一巡がなされた場合(ステップS3でYES)には、自己が送信した払出し制御コマンド「A045H」と一巡してきて受信した制御コマンドとの間に同一性があるか否かを判定し(ステップS4)、同一性があれば(ステップS4でYES)、今回における1つの制御コマンド「A045H」の送信処理を完了する(ステップS5)。
前記払出し制御コマンド「A045H」の送信処理が完了すると、主制御基板10は、次に生成した図柄演出制御コマンド「B045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了すると、次にランプ演出制御コマンド「9045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了すると、更に音声演出制御コマンド「8045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了することで、上記遊技盤上での入賞に対する制御コマンドの生成、送信が終了し、次に生じる入賞等に対して待機する。
上記における1コマンドの送信処理は、既述したように一巡するのに250μsかかるが、主制御基板10による動作インターバルの2msに比べて十分に短い時間である。
【0033】
上記ステップS4において、主制御コマンド10は、自己が送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドに同一性がない場合(ステップS4でNO)には、送信処理を完了することなく、再送信回数が既に一定回数に達していないことを条件(ステップS6でNO)に再送信を行う(ステップS7)。
前記一定回数は例えば3回とすることができる。また再送信の仕方は、例えば上記5個の払出しコマンド「A045H」に対して、「A0」と「45」の各上位4ビットに再送信する毎に2をプラスして、1回目は「C065H」、2回目は「E085」、3回目は「10A5H」とすることができる。
再送信により送信した制御コマンドと受信した制御コマンドとが一致した場合には、その時点で送信処理が完了する(ステップS2、S3、S4、S5)。
一方、一定回数(3回)の再送信を行っても(ステップS6でNO)、送信した制御コマンドと受信した制御コマンドとが一致しない場合は、単なるノイズ障害とは考えられないので、重大なエラーとして故障と判定し(ステップS8)、エラー表示(ステップS9)を行う。故障と判定されると遊技機の動作が停止される。
上記ステップS3において、主制御基板10が一定時間以内に自己が送信した制御コマンドの一巡信号を受信できなかった場合も、ステップS6〜S9に進む。
【0034】
(サブ制御基板処理)
図4を参照して、払出し制御基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50の各サブ制御基板での処理を説明する。
各サブ制御基板20〜50では、前記主制御基板10による1つの制御コマンドの送信処理が完了することで、自己の受信処理が完了し、その都度1つの制御コマンドを確定して受信することになる。
今、例えば、払出し制御基板20が自己向けの制御コマンド「A045H」を確定受信すると(ステップS11でYES)、該払出し制御基板20は更に前記制御コマンドの受信処理を完了した時を含む前後の一定時間内に他のサブ制御基板30、40、50向けの制御コマンドについても受け取ったか否かを判断する(ステップS12)。
一定時間内としたのは、5個賞球の入賞口に遊技球が入るという事実に基づいて生成される複数の制御コマンドは、相互に関連する制御コマンドとして主制御基板10において同時期的に短時間のうちに生成され、それぞれが順次送信処理を完了され、且つサブ制御基板20、30、40、50にて受信処理を完了されることから、それらの相互に関連する複数の制御コマンドは一定時間内にサブ制御基板にてその受信処理を完了すると判断できるからである。
【0035】
前記ステップS12で一定時間内に他の制御基板向けの制御コマンドを受け取った場合(ステップS12でYES)には、払出し制御基板20は自己が受け取った制御コマンドの適否を判定する(ステップS13)。
そしてステップS13で適(YES)と判定された場合は、自己向けの制御コマンド通りの動作を実行し、払出し装置64に対して、適とされた制御コマンドに示された払出し数(適とされた払出し数)の払出しを行わせる(ステップS14)。
一方、前記ステップS12又はS13で否(NO)の場合は、予め定めたルールに従った動作を実行し、払出し装置64にルールに従った払出しを行わせる(ステップS15)、また不適である旨を主制御基板10に送信し、パチンコホールの集中管理室等の表示部に対してそのパチンコ台における払出しのエラー表示を行わせる(ステップS16)。
他のサブ制御基板である図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50の場合も同様である。
【0036】
前記各サブ制御基板20、30、40、50が受け取った(受信処理を完了した)自己向けの制御コマンドの適否判定は、自己向けの制御コマンドの内容を同様に受け取った(受信完了した)他のサブ制御基板向けの制御コマンドと比較することで行うことができる。
払出し制御基板20を例にとって実際の判定の仕方を説明する。今、例えば入賞に伴う賞球が5個の場合には、主制御基板10から払出し制御基板20が受け取る払出し制御コマンドは、適正ならば「A045H」である。また払出し制御基板20が同時期の一定時間内に受け取る他の制御コマンドは、適正ならば図柄演出制御コマンド「B045H」と、ランプ演出制御コマンド「9045H」と、音声演出制御コマンド「8045H」である。これらの各制御コマンドは1つの共通する事項の発生(5個賞球の入賞口への入賞)に伴って生成された制御コマンドであり、各制御コマンドの第3位と第4位の16進数からなる制御コマンドの内容が何れも「45」で、賞球が5個の場合を意味するものとなっている。従って払出し制御基板20では、自己が受けた制御コマンドの内容が適であるか否かを、払出し制御コマンド「A045H」を中心にして、他の制御コマンドの種類(図柄演出制御コマンドか、ランプ演出制御コマンドか、音声演出制御コマンドか)を確認した上で、前記「45」の部分を比較することで判定することができる。
即ち、他の制御コマンドの第3位と第4位の16進数が何れも「45」であれば、完全一致として適(YES)とする。
また完全一致でなくとも、前記払出し制御コマンド「A045H」に対して、他の受け取った制御コマンドの過半数が前記「45」において一致することをもって適と判定することができる。
【0037】
また前記払出し制御コマンド「A045H」に対して、他の受け取った制御コマンドを1つずつ順次比較してゆき、2つの制御コマンドの内容が前記「45」において一致した時点で適とすることができる。
一方、払出し制御基板20が受けた払出し制御コマンド「A045H」がその比較すべき制御コマンドの部分「45」において、他の受け取った制御の何れに対してもその比較すべき制御コマンド部分で一致しない場合は、判定を否とすることができる。
ただし、払出し制御コマンドの比較すべき制御コマンド部分が他の制御コマンドと一致しない場合でも、他の複数の制御コマンドにおいて比較すべき制御コマンドの部分「45」の一致が過半数であるような場合は、判定を適とするようにして、他の制御コマンドにおいて一致する払出し数をもって、払出し数を改新し、これを実際の払出し数とすることもできる。
判定を適とするか否かの条件は、必ずしも絶対的なものではなく、予めその条件を設定することで、適当な自由度をもって定めることができる。
【0038】
前記ステップS12で、例えば払出し制御基板20が自己向けの払出し制御コマンドを受け取ったのに、他の制御コマンドについては一定時間内に何も受け取らなかった(ステップS12でNO)場合は、通常において払出し制御コマンドだけが単独(他の関連する制御コマンドが同時期的に生成されることなく)で生成されることは無いので、これを異常とし、予め定めたルールに従った払出し数の払出しを行う(ステップS15)と共に、エラー表示を行って(ステップS16)、遊技機を管理する者に知らせる。他のサブ制御基板30、40、50においても同様に、それぞれの基板30、40、50において予め定めたルールで図柄演出、ランプ演出、音声演出を行う(ステップS15)と共に、エラー表示を行う(ステップS16)。
前記ステップS15における予め定めたルールに従った払出し数の払出しは、例えば払出し制御コマンドに示された払出し数を払出すようにすることができる。また他から受け取った制御コマンドも含めて、制御コマンド内に示された最も大きい払出し数としてもよいし、逆に最も少ない払出し数としてもよい。これらの払出し数は予め一定のルールを定めて次善策とすることができる。
【0039】
例えば第1種のパチンコ遊技機の場合、大当り遊技中においては、遊技機前面の表示部に大当り遊技のラウンド表示等がなされる一方、大入賞口への入賞に対しては図柄演出の変動はなされない。即ち、大当り遊技中は大入賞口への入賞に伴う払出し制御コマンドは生成されるが、図柄演出制御コマンドは生成されない。従って、前記大入賞口への入賞に伴う払出し制御コマンドは、従来であれば払出し制御基板には送られても、図柄制御基板30を含む他の制御基板には決して送られることがなかった。よって前記払出し制御コマンドが不正等によるものであってもチェックが効かなかった。
これに対して本発明の場合は、大当り遊技中ではないのにもかかわらず、大当遊技中における払出制御コマンド(例えば賞球数が最大である)が不正に生成、送信された場合は、払出制御基板20以外の制御基板30、40、50にも送信されることから、例えば前記図柄制御基板30においては、大当り遊技のラウンド表示を行っていないにもかかわらず、大当り遊技中の特有の払出し制御コマンドを図柄制御基板30が受け取ることになり、該図柄制御基板30において不正を検出することが可能となる。即ち、例えば図柄制御基板30が適正でない払出制御コマンドを所定数、例えば5回連続検出したら、それ以降、エラーコマンドに置き換えて、以降の制御基板に送信すれば、主制御基板10において、送信コマンドと受信コマンドとの不一致が生じ、故障判定、エラー表示へと進む。よって、不正者が大入賞口を物理的に開口させて、不正入賞させる等した場合でも、最小限に不正を止めることができる。
このようなエラーチェックが各制御基板にそれぞれ1つ以上あれば、不正を行おうとする者は、全ての制御基板に対して不正操作をしなければならないので、不正行為に対する大きな抑止効果となる。また制約の厳しい主制御基板10でのエラー検出が軽減乃至不要とすることが可能となる。
以上のように、従来では、その作動が単独では正常動作と区別がつかないものであっても、本発明ではリング状に接続されてどの制御基板にも制御コマンドが送られるから、各制御基板は遊技性による関連付けを行って利用することができるので、遊技機のセキュリティ効果が高まる。
【0040】
次に本発明の第1実施形態の変形例を説明する。各制御基板10、20、30、40、50の接続構成は図2に示す構成と同じである。
この変形例では、主制御基板10で生成する制御コマンドは、払出制御基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50において共通化する。即ち、例えば5個賞球の入賞口に遊技球が入ると、関連する各サブ制御基板20、30、40、50に共通の制御コマンド、例えば「1325H」を生成し、送信する。
これにより、払出制御基板20では「1325H」の制御コマンドを受けることで、遊技球5個の払出しを払出し装置64を介して行う。また図柄制御基板30では「1325H」の制御コマンドを受けることで、5個払出しの個数表示を表示器に行わせる。またランプ制御基板40は「1325H」の制御コマンドを受けることで、5個払出しのランプ点灯パターンを行わせる。また音声制御基板50は「1325H」の制御コマンドを受けることで、5個払出しの効果音を発生させる。
このように制御コマンドを共通化することで、制御コマンドを「A045H」、「B045H」、「9045H」、「8045H」と個別に生成して、送信する場合に比べて、主制御基板10が行う送信処理と受信処理は各1回だけで済む。
よって各制御基板20、30、40、50向けにそれぞれ制御コマンドを用意しなくても、関連する制御基板同士で共通化できるので、制御コマンドの数を少なくすることができ、送信負荷を軽減することができる。
【0041】
次に本発明の第2の実施形態を、図5〜図7を参照して説明する。この第2の実施形態は本発明の上記第4〜6及び第7の特徴に対応する。
図5はパチンコ遊技機の裏面を示し、球タンク61、球運び出しレール62、球供給路63、払出し装置64が設備されている。この構成は図1に示す第1の実施形態の場合と同様である。
図6も参照して、主制御基板10、払出し制御基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50そのものの構成や配置は、上記第1の実施形態の場合と同様である。またその他の部材において、同じ機能を果たす部材には同様の番号を付している。
【0042】
第2の実施形態では、通信線110、120、130、140、150による配線によってサブ制御基板20、30、40、50がリングを形成している点において、第1の実施形態の場合と異なる。即ち、第2の実施形態では、主制御基板10は払出し制御基板20と通信線110で接続され、払出し制御基板20は図柄制御基板30と通信線120で接続され、図柄制御基板30はランプ制御基板40と通信線130で接続され、ランプ制御基板40は音声制御基板50と通信線140で接続され、そして音声制御基板50は、主制御基板10とではなく、払出し制御基板20と通信線150で接続され、4つのサブ制御基板20、30、40、50とが全体としてリングを形成している。
主制御基板10から最初に制御コマンドを受ける払出し制御基板20は、第1位のサブ制御基板として機能する。
主制御基板10で生成された各制御コマンドは、主制御基板10から第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20に送信された後、払出し制御基板20から、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50へと次々と一方向に送信された後、主制御基板10ではなく、第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20に一方向に一巡する。
主制御基板10と第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20とは、双方向通信ができるようにする。が、必須ではない。主制御基板10から払出制御基板20への通信が一方向通信の場合には、払出し装置64から払い出された遊技球を検出するカウントスイッチ66を主制御基板10に接続して設ける。このカウントスイッチ66は、払出し制御基板20のエラー状況を主制御基板10が独自で判断可能とするために設けられる。主制御基板10と払出制御基板20とが双方向通信できるようにしている場合には、主制御基板10が独自で判断可能なように、払出し個数を数えるカウントスイッチ66を払出し制御基板20用とは別に設ける必要はない。
【0043】
(第1位のサブ制御基板処理)
第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20における通信チェックを、図7を参照して説明する。
今、遊技盤上での入賞がなされ、それに伴って5個の賞球がなされる場合を例にとって説明する。前記5個賞球の入賞がなると、主制御基板10では払出し制御コマンド「A045H」、図柄演出制御コマンド「B045H」、ランプ演出制御コマンド「9045H」、音声演出制御コマンド「8045H」が次々と生成され、第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20に送信線110を通して送信される。払出し制御基板20では受信した主制御基板10からの制御コマンドを記憶しておく。
第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20において、前記受信して記憶状態にある制御コマンドがある(ステップS21)と、その1つの制御コマンドの送信処理を開始する(ステップS22)。
払出し制御基板20は、最初に受信した1つの制御コマンド、この場合は払出し制御コマンド「A045H」を送信線120を通して図柄制御基板30に送信する(ステップS23)。図柄制御基板30は受け取った払出し制御コマンドをランプ制御基板40に送信する。このように次々と払出し制御基板20から図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50へと払出し制御コマンド「A045H」の送信がなされ、払出し制御基板20に一巡する。
払出し制御基板20では、自己が送信した制御コマンドが一巡してきて、これを受信した場合(ステップS24でYES)には、自己が送信した払出し制御コマンド「A045H」と一巡してきて受信した制御コマンドとの間に同一性があるか否かを判定し(ステップS25)、同一性があれば(ステップS25でYES)、今回における1つの制御コマンド「A045H」の送信処理を完了する(ステップS26)。
前記払出し制御コマンド「A045H」の送信処理が完了すると、第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20は、自己が主制御基板10から受信して記憶している次の制御コマンドである図柄演出制御コマンド「B045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了すると、次にランプ演出制御コマンド「9045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了すると、更に音声演出制御コマンド「8045H」の送信処理を開始し、その送信処理が完了することで、上記遊技盤上での入賞に対する制御コマンドのサブ制御基板20、30、40、50への送信が終了し、次に生じる入賞等に対して待機する。
上記における1コマンドの送信処理は、既述したようにサブ制御基板20、30、40、50を一巡するのに例えば50×4=200μsかかる。が、この時間は主制御基板10による動作インターバルの2msに比べて十分に短い時間である。
【00044】
上記ステップS25において、払出し制御基板20は自己が送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドに同一性がない場合(ステップS25でNO)には、送信処理を完了することなく、再送信回数が既に一定回数に達していないことを条件(ステップS27でNO)に再送信を行う(ステップS28)。
前記一定回数は、例えば3回とすることができる。また再送信の仕方は、例えば上記5個払出しコマンド「A045H」に対して、同じものを再送信してもよいが、「A0」と「45」の各上位4ビットに再送信する毎に2をプラスしたものを送信してもよい。
再送信により送信した制御コマンドと受信した制御コマンドとが一致した場合には、その時点で送信処理が完了する(ステップS26)。
一方、一定回数(3回)の再送信を行っても、送信した制御コマンドと受信した制御コマンドとが一致しない場合(ステップS27でYES)は、単なるノイズ障害とは考えられないので、重大なエラーとして故障と判定し(ステップS29)、その旨を払出し制御基板20から主制御基板10に送信する。これによって、主制御基板10はエラー表示(ステップS30)を行う。故障と判定されると遊技機の動作が停止される。
上記ステップS24において、払出し制御基板20が一定時間以内に自己が送信した制御コマンドの一巡信号を受信できなかった場合も、ステップS27〜S30に進む。
以上のようにすることで、主制御基板10は、生成した制御コマンドを唯一、第1位のサブ制御基板である払出し制御基板20に送信するだけでよいので、主制御基板10での負荷を増大させることがない。
【0045】
(サブ制御基板処理)
第2の実施形態での各サブ制御基板20、30、40、50における自己向けの制御コマンドの適否判定の仕方は、図4に沿って説明した上記第1の実施形態におけるサブ制御基板の処理の場合と同様である。自己向けの制御コマンドが不適であると判断した場合は、その旨を第1位のサブ制御基板(払出し制御基板(20))を介して主制御基板10に送信し、エラー表示をさせるようにする。
【0046】
第2の実施形態では、第1位のサブ制御基板を払出し制御基板20としてが、図柄表示基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50とすることも可能である。
また第1、第2の実施形態において、サブ制御基板は、払出し制御基板20、図柄制御基板30、ランプ制御基板40、音声制御基板50としたが、必ずしもこれらのサブ制御基板に限られるものではない。またサブ制御基板として必ずしもこれら全てのサブ制御基板が存在している必要はない。
【0047】
図8を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。
本実施形態では、2つのリングを形成するようにしている。即ち、第1リング200は、主制御基板10と払出し制御基板20とランプ制御基板40と図柄制御基板30とが通信線210、220、230、240で接続されて形成されており、主制御基板10で生成された制御コマンドは通信線210、220、230、240の方向に順次払出し制御基板20、ランプ制御基板40、図柄制御基板30へと送信され、一巡して主制御基板10に戻る。
また第2リング300は、主制御基板10と図柄制御基板30と音声制御基板50と払出し制御基板20とが通信線310、320、330、340で接続されて形成されており、主制御基板10で生成された制御コマンドは通信線310、320、330、340の方向に順次、図柄制御基板30、音声制御基板50、払出し制御基板20へと送信され、一巡して主制御基板10に戻る。
なお信号線210と340、及び信号線240と310は、それぞれ2線である必要はない。それぞれ1線で双方向通信ができるものとしてもよい。
サブ制御基板20、30、40、50のうち、前記払出し制御基板20と図柄制御基板30は何れのライン200、300を送信されてくる制御コマンドをも受信することができる点で、他のランプ制御基板40、音声制御基板50と異なる。
【0048】
主制御基板10で生成された制御コマンドは、同一のものを、払出し制御基板20を介して第1リング200と図柄制御基板30を介して第2リング300とに送信される。
前記払出し制御基板20では、主制御基板10と前記音声制御基板50とから受信した制御コマンドとを比較して、一致すればその制御コマンドを適として、制御コマンド通りの動作を実行するように構成することができる。同様に図柄制御基板30では、主制御基板10とランプ制御基板40とから受信した制御コマンドとを比較して、一致すればその制御コマンドを適として、制御コマンド通りの動作を実行するように構成することができる。
また各サブ制御基板20、30、40、50においては、自己向けに送られてきた制御コマンドの他、他のサブ制御基板向けの制御コマンドについても受信することができるので、図4のフローに示すステップS11〜S16の場合と同様に、自己向け制御コマンドの適否を判定することができる。
主制御基板10においては、図3のフローに示すステップS1〜S9の場合と同様に、自己が送信した制御コマンドと一巡してきた制御コマンドとの同一性を比較することで、リング200、300を通じて送信した制御コマンドが途中でノイズ等により変性されているか否か、また装置が故障であるか否かを判定することができる。
第3の実施形態では、リングを2つ形成することで、1つのリングの場合よりも、制御コマンドの伝達に要する時間を短くすることができる。
また2つのリングの両方に属する払出し制御基板20と図柄制御基板30は、異なる経路から同一の制御コマンドを得ることが可能となり、一時的なノイズ等による送信ミスがあっても、2つのコマンドの比較からその真偽をより容易に判定しやすくなる。
また2つのリングを形成することにより、1つのリングだけの場合に比べて、何れかのリングに接続不良が発生しても、共に障害を受けなければ、直ちに停止していまうことがないので、より安定した制御が可能となる。
【0049】
なお第3の実施例の場合において、第1リング200を送信される制御コマンドは図柄制御基板30まで送信されるものとし、また第2リング300を送信される制御コマンドは払出し制御基板20まで送信されるものとし、何れも主制御基板10に一巡しない構成とすることができる。この場合には、払出し制御基板20において主制御基板10から直接受けた制御コマンドと第2リング300を通って受けた本来同じであるべき制御コマンドとの同一性を比較することで、制御コマンドのノイズ等による変性があったか否かを判定することができる。同様に、図柄制御基板30においても、2経路からの制御コマンドの同一性を比較することで、主制御基板10から送信された制御コマンドの途中での変性の有無を判定することができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなり、請求項1に記載の遊技機によれば、遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、前記主制御基板と複数のサブ制御基板とを通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記リングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成としたので、
各サブ制御基板では、自己向けの制御コマンドの内容を同じく受信した他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、自己向けの制御コマンドが適正なものであるか否かを容易に判定することができる。
また複数の制御コマンドの内容と比較して自己向けの制御コマンドの適否を判定できるので、制御コマンドの適否をより客観的に正確にできる。
しかも主制御基板は同じ制御コマンドを何度も繰り返して送信する必要がないので、主制御基板における負荷が過大となることによる不都合の発生を確実に予防することができる。
また主制御基板から送信される各サブ制御基板向けの制御コマンドは、その送信時期が少しずつずれるので、関連して生成され、発信される複数の制御コマンドの一部がノイズ等による悪影響を受けていても、他の制御コマンドには適正に生成され、発信されることとなり、よって全体として何れの制御コマンドが適正でないかが容易に分かり、自己向けの制御コマンドの適否をより正しく判断できる。
勿論、通信線は主制御基板を含めて最寄の制御基板間で順次接続してゆけばよいので、配線のトータル長さを少なく、また配線を簡素化することが可能となる。
また請求項2に記載の遊技機によれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、主制御基板は、送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたので、
前記同一性があれば、送信処理中において何らノイズ等の影響を受けることなく、リングを形成するサブ制御基板の全てに正確に制御コマンドが通知されたと判定することができる。また前記同一性がなければ、送信処理中において途中で制御コマンドがノイズやその他の理由で変更されてしまったと判定することができ、その適否に応じて対策を採ることが可能となる。
また請求項3に記載の遊技機によれば、上記請求項2に記載の構成による効果に加えて、送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドを送信し、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたので、
リング上の各サブ制御基板は、個々の制御コマンドにおいて送信途中でノイズ等により変性されてはいないものを最終的に受信することができる。従ってそれらの複数の制御コマンドを比較することで、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。
また前記同一性のない場合は、主制御基板は送信処理を完了することなく再送信を行うようにしているので、この再送信により同一性が認められれば、その再送信による制御コマンドが各サブ制御基板で受信制御コマンドとされることになる。よってノイズ等によって途中で変性された制御コマンドが比較の対象となることがなくなり、より正確に自己向けの制御コマンドの適否を判断することができる。
更に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了することができない場合は、単なるノイズ等による障害とは考えられないので、装置が故障している判定される。これによって、故障のまま遊技機の好ましくない運転が継続されるのを防止し、また故障対策を採ることが可能となる。
また請求項4に記載の遊技機によれば、遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、前記複数のサブ制御基板を通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記サブ制御基板からなるリングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成としたので、
或る出来事が発生したことにより、主制御基板から関連する複数の制御コマンドを送信した場合において、リングを形成する各サブ制御基板は、自己向けに送られてきた制御コマンドを同じく受信した他のサブ制御基板向けの制御コマンドと比較することで、主制御基板から自己に対してなされた制御コマンドの適否を判定することができる。
複数の制御コマンドの内容により自己向けの制御コマンドの適否を判断できるので、制御コマンドの適否をより客観的に、正確にできる。
また主制御基板は同じ制御コマンドを何度も繰り返して送信する必要がないので、主制御基板における負荷が過大となることによる不都合の発生を確実に予防することができる。
また各サブ制御基板へ送られる各制御コマンドは、その送信時期が少しずつずれるので、関連して生成され、発信される複数の制御コマンドの一部がノイズ等による悪影響を受けていても、他の制御コマンドには適正に生成され、発信されることとなり、従ってそれらを比較することで全体として何れの制御コマンドが適正でないかが容易に分かり、自己向けの制御コマンドの適否をより正しく判断できる。
更に通信線の配線はリング形状となるように、最寄のサブ制御基板間で順次接続してゆけばよいので、配線のトータル長さを少なく、また配線を簡素化することが可能となる。
また請求項5に記載の遊技機によれば、上記請求項4に記載の構成による効果に加えて、主制御基板から最初に制御コマンドを受ける第1位のサブ制御基板は、自己が受信した制御コマンドを以降のサブ制御基板に送信すると共に一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたので、
第1位のサブ制御基板は、自己を経由して以降のサブ制御基板に送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を比較し、両者に同一性があれば、送信処理中において制御コマンドが何らノイズ等の影響を受けることなく、リングを形成する全てのサブ制御基板に正確に通知されたと判定することができる。また前記同一性がなければ送信処理中において途中で制御コマンドがノイズやその他の理由で変更されてしまったと判定することができ、その適否に応じて対策を採ることが可能となる。
また請求項6に記載の遊技機によれば、上記請求項5に記載の構成による効果に加えて、第1位のサブ制御基板は、自己が送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドの送信処理を行い、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたので、
同一性があれば、送信処理中において制御コマンドが何らノイズ等の影響を受けることなく、リングを形成する全てのサブ制御基板に正確に通知されたと判定することができる。また前記同一性がなければ、送信処理中において途中で制御コマンドがノイズやその他の理由で変更されてしまったと判定することができ、その適否に応じて対策を採ることが可能となる。
また請求項7に記載の遊技機によれば、上記請求項1〜6の何れかに記載の構成による効果に加えて、サブ制御基板は、払出し制御基板と図柄制御基板とランプ制御基板と音声制御基板とを有するので、
パチンコ遊技機やスロット遊技機等の遊技機において、賞球等の払出しに関する不正や間違いがあってはならない重要な制御及びゲームの演出や進行に重要な各パートを受け持つ各制御における信頼性を、制御コマンドを増加させることなく且つ複雑にならない簡素な配線をもって、向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す遊技機の裏面の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す遊技機における主制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態を示す遊技機におけるサブ制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す遊技機の裏面の概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す遊技機における第1位のサブ制御基板での制御コマンドの適否判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態を示す遊技機の制御基板のブロック構成図である。
【図9】従来の装置を説明するブロック構成図である。
【符号の説明】
10 主制御基板
20 払出し制御基板
30 図柄制御基板
40 ランプ制御基板
50 音声制御基板
64 払出し装置
110、120、130、140、150 通信線
200 第1リング
210、220、230、240 通信線
300 第2リング
310、320、330、340 通信線

Claims (7)

  1. 遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、
    前記主制御基板と複数のサブ制御基板とを通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記リングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成としたことを特徴とする遊技機。
  2. 主制御基板は、送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドを送信し、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 遊技の主たる内容の制御を行う主制御基板と、該主制御基板からの制御コマンドに基づいて対応する遊技機各部の制御を行う複数のサブ制御基板とを備えた遊技機であって、
    前記複数のサブ制御基板を通信線によってリングを形成するように接続して前記主制御基板から発せられる制御コマンドが前記サブ制御基板からなるリングを一巡するように構成し、各サブ制御基板は受信処理が完了した自己向けの制御コマンドの内容を他のサブ制御基板向けの制御コマンドの内容と比較することで、前記自己向けの制御コマンドの適否を判定する構成としたことを特徴とする遊技機。
  5. 主制御基板から最初に制御コマンドを受ける第1位のサブ制御基板は、自己が受信した制御コマンドを以降のサブ制御基板に送信すると共に一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性の有無を判定することで、送信処理中の制御コマンドの適否を判定する構成としたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 第1位のサブ制御基板は、自己が送信した制御コマンドと一巡してきて受信した制御コマンドとの同一性がある場合は、送信処理が完了したと判定して次の制御コマンドの送信処理を行い、前記同一性がない場合は、その送信処理を完了することなく再送信を行うようにすると共に一定回数の再送信を行っても送信処理を完了できない場合は故障と判定する構成としたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. サブ制御基板は、払出し制御基板と図柄制御基板とランプ制御基板と音声制御基板とを有することを特徴とする請求項1〜6に記載の遊技機。
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