JP2004274893A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電流リップルを低減した系統連系インバータ裝置を提供する。
【解決手段】系統連系インバータ装置において、直流電力源1と、直流電力源1に並列に接続され、直流電力源1からの直流電圧をスイッチ素子のスイッチング動作によって昇圧する2つのDC−DCコンバータ4、5を備え、DC−DCコンバータ4、5の出力側は出力電圧が足し合わされるように接続されたのち、直流を交流に変換するインバータ回路6に接続され、インバータ回路6から開閉手段7を介して商用電力系統3に接続される構成であり、DC−DCコンバータ4は第1昇圧部4aと第2昇圧部4bを備え、DC−DCコンバータ5は第1昇圧部5aと第2昇圧部5bを備える。第1昇圧部4aと第2昇圧部4bの少なくとも一方、および、第1昇圧部5aと第2昇圧部5bの少なくとも一方は絶縁トランスを備えることにより、各DC−DCコンバータの入出力間を絶縁する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ装置に関するものであり、特に、直流電力源が発電した直流電力を交流電力に変換して商用電力系統に出力する系統連系インバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
商用電力系統と連系して運転される分散電源発電システムは、太陽電池や蓄電池、燃料電池等の直流電力源が発電した直流電力を系統連系インバータにより商用周波数の交流電力に変換し、この交流電力を商用電力系統に接続されている家庭内負荷に供給すると共に、家庭内負荷で消費しきれない余剰電力を自動的に商用電力系統側に逆潮流できるシステムである。尚、このような系統連系インバータ装置に接続される直流電力源は、発電機等により発生した交流電力をコンバータによって直流電力に変換したものでもよい。
【0003】
前記分散電源発電システムとして最も一般的なのは、環境意識の高まりやシステムの低価格化などにより近年普及が進んでいる住宅用太陽光発電システムである。このような住宅用太陽光発電システムに用いられる従来の系統連系インバータ装置は図8に示すような構成になっている。
【0004】
図8は、住宅用太陽光発電システムに用いられる従来の系統連系インバータ装置の回路図である。図8において、101は系統連系インバータ装置を示す。系統連系インバータ装置101は、太陽電池102に接続された直流コンデンサC1と、直流コンデンサC1の出力を約20kHzの高周波ACに変換する高周波インバータ回路103と、高周波インバータ回路103の出力を約2倍に昇圧する高周波トランス104と、高周波トランス104の出力を整流する整流回路105と、整流回路105の出力を平滑する平滑回路106と、平滑回路106の出力電流の極性を切り替える低周波インバータ回路107と、低周波インバータ回路107の出力波形を整形するACフィルタ108と、ACフィルタ108の出力を単相200Vの商用電力系統110に接続する連系リレー109により構成されている。
【0005】
先ず、直流コンデンサC1は太陽電池102の正極、負極間に接続され、太陽電池102からの直流電力の変動を抑制する。次に、高周波インバータ回路103を説明する。高周波インバータ回路103は、スイッチング手段として4個のNチャンネル型IGBTT1〜T4を単相フルブリッジ構成にしたものである。IGBTT1、T3のコレクタは直流コンデンサC1の正極性側に接続され、IGBTT2、T4のエミッタは直流コンデンサC1の負極性側に接続されている。また、IGBTT1のエミッタとIGBTT2のコレクタとが接続され、IGBTT3のエミッタとIGBTT4のコレクタとが接続されている。そして、IGBTT1、T2の接続点とIGBTT3、T4の接続点との間に高周波トランス104の1次巻線が接続されている。
【0006】
このような構成の高周波インバータ回路103は、図示しない制御回路からの約20kHzの駆動信号がIGBTT1〜T4の各ゲートに印加されて、IGBTT1〜T4が所定のオン、オフ状態でスイッチングされることにより、太陽電池102から出力された直流電圧を約20kHzの交流電圧に変換する。そして、この交流電圧が高周波トランス104の1次巻線に印加されることにより、高周波トランス104の2次巻線に約2倍の電圧の交流電圧が誘起される。この高周波トランス104の2次巻線に誘起された交流電圧は、通常、約350V以上になるようにされている。
【0007】
次に、高周波トランス104の2次巻線に誘起された交流電圧を整流する整流回路105を説明する。整流回路105はダイオードD1〜D4で構成されたダイオードブリッジであり、ダイオードD1、D3のカソードが正側の直流母線111に接続され、ダイオードD2、D4のアノードが負側の直流母線112に接続されている。また、ダイオードD1のアノードとダイオードD2のカソードが接続され、ダイオードD3のアノードとダイオードD4のカソードが接続されている。そして、ダイオードD1、D2の接続点とダイオードD3、D4の接続点との間に高周波トランス104の2次巻線が接続されている。このような構成により、ダイオードD1、D2の接続点とダイオードD3、D4の接続点に印加された交流電圧が、矩形波状の直流電圧に全波整流されて出力される。
【0008】
次に、この整流回路105で整流された矩形波状直流電圧を平滑する平滑回路106を説明する。平滑回路106は、直流母線111に一端が接続され、他端が直流母線113に接続されたコイルL1と、直流母線112に一端が接続され、他端が直流母線114に接続されたコイルL2がノーマルモードで結合されたリアクトルである。これにより、整流回路105からの矩形波状直流電圧が、正弦波全波整流波形に平滑されて出力される。ダイオードD5は、直流母線111にカソードが接続され、直流母線112にアノードが接続されており、前記高周波インバータ回路103のIGBTT1〜T4が全オフ時に、前記平滑回路106のリアクトル電流をコイルL2からダイオードD5を経由してコイルL1へと還流させるためのバイパスダイオードである。
【0009】
次に、この平滑回路106で平滑された直流電圧が入力される低周波インバータ回路107を説明する。低周波インバータ回路107は、スイッチング手段として4個のNチャンネル型IGBTT5〜T8を単相フルブリッジ構成にしたものである。IGBTT5、T7のコレクタは直流母線113に接続され、IGBTT6、T8のエミッタは直流母線114に接続されている。また、IGBTT5のエミッタとIGBTT6のコレクタとが接続され、IGBTT7のエミッタとIGBTT8のコレクタとが接続されている。そして、IGBTT5、T6の接続点uとIGBTのT7、T8の接続点vとが次段のACフィルタ108に接続されている。
【0010】
このような構成の低周波インバータ回路107は、図示しない制御回路からの駆動信号がIGBTT5〜T8の各ゲートに印加されて、商用電力系統110の電圧ゼロクロス毎にIGBTT5〜T8が所定のオン、オフ状態でスイッチングされることにより、直流母線113、114間に印加された正弦波全波整流波形が系統電圧ゼロクロス点で折り返されて、系統電圧と同期した正弦波電流を商用電力系統110に対して出力する。
【0011】
次に、この系統電圧と同期した正弦波電流が入力されるACフィルタ108を説明する。ACフィルタ108は、コイルL3、コイルL4がノーマルモードで結合されたリアクトルと、コンデンサC2とを備えている。低周波インバータ回路107内の接続点uがコイルL3の一端に接続され、低周波インバータ回路107内の接続点vがコイルL4の一端に接続されている。また、コイルL3の他端とコイルL4の他端が、コンデンサC2を介して接続されている。そして、コイルL3とコンデンサC2との接続点は、次段の連系リレー109の接点109aに接続され、コイルL4とコンデンサC2との接続点は、次段の連系リレー109の接点109bに接続されている。
【0012】
このような構成のACフィルタ108により、低周波インバータ107から出力される系統電圧と同期した正弦波電流の高周波成分を除去し、高調波ひずみ率の小さい正弦波電流が連系リレー109の接点109a、109bを介して接続されている単相200Vの商用電力系統110に出力される。
【0013】
上述した住宅用太陽光発電システムの系統連系インバータ装置101の仕様は、定格入力直流電圧が200V程度、定格出力交流電力は3〜5kWの範囲のものが多い。上述のように、太陽電池102の電圧は、一旦高周波トランス104により350V以上の電圧に昇圧されており、系統連系インバータ装置101がひずみ率の充分小さい正弦波電流を商用電力系統110に対して出力するためには、このように商用電力系統110の電圧に対して充分高い電圧に昇圧する必要がある。
【0014】
ところで、近年、太陽光発電システム以外に、新エネルギーを利用する分散電源発電システムとして、熱電併給が可能な燃料電池コージェネレーションシステムが注目されている。特に、最近、技術の進歩が著しい固体高分子型燃料電池は、100℃以下の低温でも高いイオン導電性を有する固体高分子電解質膜を利用しており、古くから技術開発されている固体酸化物燃料電池や、リン酸型燃料電池等の高温型燃料電池に比べて容量の小さいコンパクトなシステムを実現しやすいため、家庭用システムとして非常に有力である。このような燃料電池コージェネレーションシステムに用いられる従来の系統連系インバータ装置は図9に示すような構成になっている。
【0015】
図9は、上述した太陽光発電システム用系統連系インバータ装置をベースとした、燃料電池の出力を昇圧して直交変換する従来の燃料電池システム用系統連系インバータ装置の回路図である。図9において、200は系統連系インバータ装置を示す。系統連系インバータ装置200は、燃料電池201からの直流電力を昇圧する昇圧回路202、高周波インバータ回路203、高周波トランス204、整流回路205、平滑回路206、低周波インバータ回路207、ACフィルタ208、および、ACフィルタ208の出力を単相200Vの商用電力系統210に接続する連系リレー209により構成されている。
【0016】
燃料電池201は太陽電池102と比較して低電圧であり、定格出力電圧は30〜40V程度であるため、一旦昇圧回路202を介して90V程度まで昇圧したのち、高周波インバータ回路203に入力される。前記昇圧回路202の直流出力は高周波インバータ回路203において約20kHzの高周波ACに変換されたのち、高周波トランス204により約4倍に昇圧される。前記昇圧回路202および高周波インバータ回路203の駆動には、PWM(パルス幅変調)制御が用いられる。また、高周波トランス204の出力は、整流回路205によって全波整流されたのち、平滑回路206によって正弦波状の波形に平滑化される。
そして、低周波インバータ回路207は、電流波形の極性を切り替える折返し用インバータで、商用電力系統210の電圧ゼロクロス点でのみスイッチングを行う。この低周波インバータ回路207を経て得られた正弦波交流電流は、ACフィルタ208および連系リレー209、さらに図示しない漏電ブレーカ等を介して、単相200Vの商用電力系統210に出力される。
【0017】
先ず、燃料電池201に接続される昇圧回路202について説明する。燃料電池201の正極にはリアクトルL10を介してダイオードD10のアノードとNチャンネル型IGBTT10のコレクタとが接続されている。そして、ダイオードD10のカソードには電解コンデンサC10の正極性側が接続されている。一方、燃料電池201の負極にはIGBTT10のエミッタと電解コンデンサC10の負極性側が接続されている。
【0018】
このような構成の昇圧回路202の動作について説明する。IGBTT10がオン状態になるとリアクトルL10にエネルギーが蓄積され、IGBTT10がオフ状態になるとリアクトルL10に蓄積されたエネルギーが放出されて電解コンデンサC10に充電される。IGBTT10のオン状態とオフ状態との割合を制御することにより、昇圧回路202は燃料電池201から供給される電圧(30〜40V程度)を所定の電圧(90V程度)に昇圧する。
【0019】
次に、昇圧回路202に接続される高周波インバータ回路203について説明する。高周波インバータ回路203は、スイッチング手段として4個のNチャンネル型IGBTT11〜T14を単相フルブリッジ構成にしたものである。IGBTT11、T13のコレクタは上述した昇圧回路202に設けられている電解コンデンサC10の正極性側に接続され、IGBTT12、T14のエミッタは電解コンデンサC10の負極性側に接続されている。また、IGBTT11のエミッタとIGBTT12のコレクタとが接続され、IGBTT13のエミッタとIGBTT14のコレクタとが接続されている。そして、IGBTT11、T12の接続点とIGBTのT13、T14の接続点との間に高周波トランス204の1次巻線が接続されている。
【0020】
このような構成の高周波インバータ回路203は、図示しない制御回路からの約20kHzの駆動信号がIGBTT11〜T14の各ゲートに印加されて、IGBTT11〜T14が所定のオン、オフ状態に制御されることにより、電解コンデンサC10から出力された直流電圧を約20kHzの交流電圧に変換する。そして、この交流電圧が高周波トランス204の1次巻線に印加されることにより、高周波トランス204の2次巻線に約4倍の電圧の交流電圧が誘起される。この高周波トランス204の2次巻線に誘起された交流電圧は、通常、約350V以上になるようにされている。
【0021】
次に、高周波トランス204の2次巻線に誘起された交流電圧を整流する整流回路205を説明する。整流回路205はダイオードD11〜D14で構成されたダイオードブリッジであり、ダイオードD11、D13のカソードが正側の直流母線211に接続され、ダイオードD12、D14のアノードが負側の直流母線212に接続されている。また、ダイオードD11のアノードとダイオードD12のカソードが接続され、ダイオードD13のアノードとダイオードD14のカソードが接続されている。そして、ダイオードD11、D12の接続点とダイオードD13、D14の接続点との間に高周波トランス204の2次巻線が接続されている。このような構成により、ダイオードD11、D12の接続点とダイオードD13、D14の接続点に印加された交流電圧が、直流母線211を正側、直流母線212を負側とする矩形波状の直流電圧に全波整流されて出力される。
【0022】
次に、この整流回路205で整流された矩形波状直流電圧を平滑する平滑回路206を説明する。平滑回路206は、直流母線211に一端が接続され、他端が直流母線213に接続されたコイルL11と、直流母線212に一端が接続され、他端が直流母線214に接続されたコイルL12がノーマルモードで結合されたリアクトルである。これにより、整流回路205からの矩形波状直流電圧が、正弦波全波整流波形に平滑化されて出力される。ダイオードD15は、直流母線211にカソードが接続され、直流母線212にアノードが接続されており、前記高周波インバータ回路203のIGBTT11〜T14が全オフ時に、前記平滑回路206のリアクトル電流をコイルL12からダイオードD15を経由してコイルL11へと還流させるためのバイパスダイオードである。
【0023】
次に、この平滑回路206で平滑された直流電圧が入力される低周波インバータ回路207を説明する。低周波インバータ回路207は、スイッチング手段として4個のNチャンネル型IGBTT15〜T18を単相フルブリッジ構成にしたものである。IGBTT15、T17のコレクタは直流母線213に接続され、IGBTT16、T18のエミッタは直流母線214に接続されている。また、IGBTT15のエミッタとIGBTT16のコレクタとが接続され、IGBTT17のエミッタとIGBTT18のコレクタとが接続されている。そして、IGBTT15、T16の接続点u1とIGBTのT17、T18の接続点v1とが次段のACフィルタ208に接続されている。
【0024】
このような構成の低周波インバータ回路207は、図示しない制御回路からの駆動信号がIGBTT15〜T18の各ゲートに印加されて、商用電力系統210の電圧ゼロクロス毎にIGBTT15〜T18が所定のオン、オフ状態でスイッチングされることにより、直流母線213、214間に印加された正弦波全波整流波形が系統電圧ゼロクロス点で折り返されて、系統電圧と同期した正弦波電流を商用電力系統210に対して出力する。
【0025】
次に、この系統電圧と同期した正弦波電流が入力されるACフィルタ208を説明する。ACフィルタ208は、コイルL13、コイルL14がノーマルモードで結合されたリアクトルと、コンデンサC12とを備えている。低周波インバータ回路207内の接続点u1がコイルL13の一端に接続され、低周波インバータ回路207内の接続点v1がコイルL14の一端に接続されている。また、コイルL13の他端とコイルL14の他端が、コンデンサC12を介して接続されている。そして、コイルL13とコンデンサC12との接続点は、次段の連系リレー209の接点209aに接続され、コイルL14とコンデンサC12との接続点は、次段の連系リレー209の接点209bに接続されている。
【0026】
このような構成のACフィルタ208により、低周波インバータ207から出力される系統電圧と同期した正弦波電流の高周波成分を除去し、高調波ひずみ率の小さい正弦波電流が連系リレー209の接点209a、209bを介して接続されている単相200Vの商用電力系統210に出力される。
【0027】
上述のように、燃料電池システム用系統連系インバータ装置は、昇圧回路および高周波トランスを用いて低電圧の燃料電池出力電圧を高昇圧比で昇圧することにより、商用電力系統に対して充分高い電圧を得ており、これによってひずみ率の小さい正弦波電流の出力が実現されている。
【0028】
また、コンデンサと、インバータ部と、制御部とを含む電力変換装置において、前記インバータ部は、入力された電圧をスイッチングして出力し、前記コンデンサは、前記インバータ部の入力側または出力側の何れかに接続されており、前記制御部は、電圧制御部と、電流制御部と、リプル補償部とを含み、前記電圧制御部は、前記コンデンサの端子電圧信号が入力され、前記端子電圧信号を指令値に合わせるための電力指令信号を演算して出力し、前記電流制御部は、前記電力指令信号に基いて得られた電流指令信号と、電流検出信号との誤差として得られた指令信号が入力され、前記指令信号に基いて、前記インバータ部にパルス幅変調制御を与え、前記リプル補償部は前記コンデンサの端子電圧によって誘導されるリプル成分に応答して、前記リプル成分をキャンセルするという従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。これによれば、前記コンデンサに発生する電圧リプルを低減できるので、前記コンデンサの容量を減らして電力変換装置を小型化することができる。
【0029】
【特許文献1】
特開平11−308871号公報 (第4−9頁、第1図)
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示す系統連系インバータ装置200は、上述したように非常に高い昇圧比が必要であるため、高周波トランス204による昇圧以外に昇圧回路202を備えており、直流入力側から交流出力側に至る電流経路の半導体素子数は増加する。これに伴い、半導体素子のオン電圧降下による電力損失が増加するため、変換効率は低下する。特に、昇圧回路202では入力電圧が低いため入力電流が多く、チョッパ用のリアクトルL10などの受動素子における銅損も無視できない。また、昇圧比を上げるために高周波トランス204の巻数比を増加させると、トランスの1次2次間の結合が低下してトランス効率が低下するため、総合変換効率は低下する。
【0031】
また、上述した従来の系統連系インバータの構成では、直流電力源の出力電流に大きなリップルが発生しやすい。より具体的には、図9に示す系統連系インバータ装置200は、商用電力系統210の電圧に同期した正弦波電流を出力しているが、商用周波数の正弦波電流のゼロクロス付近とピーク付近では前記昇圧回路202が要する入力電流レベルが異なっている。この問題を図10を参照して説明する。
【0032】
図10は、図9に示す従来の系統連系インバータ装置200における燃料電池201の出力電流のリップルを示す波形図である。図10において、(a)は商用電力系統210の電圧波形を示し、(b)は系統連系インバータ装置200の出力電流波形を示し、(c)は燃料電池201の出力電流波形を示す。昇圧回路202は、図9の斜線部Aに示す商用電力系統210の電圧波形のピーク付近では、ゼロクロス付近より多くの電力を後段の高周波インバータ回路203に対して送り出す必要があるため、商用周波数の1周期あたり2回の頻度で、昇圧回路202の入力電流、即ち、燃料電池201の出力電流の増大(電流リップル)が発生することになる。
【0033】
図10(c)に示すこのような電流リップルの発生は燃料電池セルスタック出力の不安定状態を引き起こすため、燃料電池の運転の信頼性が低下してしまう。
具体的には、燃料電池の安定運転のためには、固体高分子電解質膜の面内で均一な電気化学反応が連続的に進行することが望ましいが、電流リップルの発生は前記反応の均一性を阻害する要因となる。
【0034】
また、特許文献1に記載の従来技術は、コンデンサインプット形のインバータ装置における入力電圧リップル除去の方法としては有効であるが、前記系統連系インバータ装置200のようなチョークインプット形のインバータ装置で、かつ燃料電池201のように出力電流変動に比べて出力電圧変動の少ない直流電力源においては、電流リップル除去の方法として有効でない。すなわち、前記燃料電池201は出力電圧変動が小さいので、電圧リップルを検出して電圧リップル補償を行ったとしても、電流リップル成分については有効に低減することができない。
【0035】
本発明は、上記の問題点に鑑み、燃料電池のように電圧が低く電流の多い電源を入力とする系統連系インバータにおける電力損失を減らし、直流電力源の出力電流リップルを改善した系統連系インバータ装置を提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、インバータ装置および系統連系インバータ装置において、直流電力源と、該直流電力源に並列に接続され、前記直流電力源からの直流電圧をスイッチ素子のスイッチング動作によって昇圧する少なくとも2つのDC−DCコンバータを備え、該各DC−DCコンバータの出力側は出力電圧が足し合わされるように接続されたのち、直流を交流に変換するインバータ回路に接続され、該インバータ回路から開閉手段を介して負荷、または、負荷および商用電力系統に接続される構成であり、前記各DC−DCコンバータは第1昇圧部と第2昇圧部を備え、第1昇圧部と第2昇圧部の少なくとも一方は絶縁トランスを備えることにより、前記各DC−DCコンバータの入出力間が絶縁されたものである。
【0037】
このような構成にすることにより、前記DC−DCコンバータ1つあたりの入力電流は、前記直流電力源の出力電流を前記DC−DCコンバータの個数で割った電流値となるため、前記DC−DCコンバータ1つあたりの銅損が低減されると同時に、電流の流れる経路が並列に増加するので、前記DC−DCコンバータが備える前記スイッチ素子やその他受動素子による等価抵抗成分はDC−DCコンバータの個数分の1に減少する。更に、前記DC−DCコンバータの出力側は直列に接続されるため、後段の前記インバータ回路の入力電圧は、前記DC−DCコンバータ1つあたりの出力電圧に前記DC−DCコンバータの個数を掛け合わせた電圧となる。
【0038】
従って、前記インバータ回路が要する入力電圧が一定の場合、このようにDC−DCコンバータが複数あると、各DC−DCコンバータの出力電圧はDC−DCコンバータの個数分の1の電圧に低減することができるため、各DC−DCコンバータにおける昇圧比もDC−DCコンバータの個数分の1に低減される。これにより、DC−DCコンバータ部における電力損失の低減を図ることができる。
【0039】
また、例えば、前記直流電力源と前記DC−DCコンバータとの間に前記直流電力源の出力電流を検出する電流検出手段を設け、前記各DC−DCコンバータと前記インバータ回路との間に前記複数のDC−DCコンバータの出力電圧を足し合わせた電圧を検出する電圧検出手段を設け、前記電流検出手段により検出された電流値が前記直流電力源の出力電流目標値になるようにするとともに、前記電圧検出手段により検出された電圧値が前記複数のDC−DCコンバータの出力電圧を足し合わせた電圧の出力電圧目標値になるように、前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子がPWM制御されるようにすると良い。
【0040】
このようにすると、前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子のオン時間は、前記電流検出手段で検出された電流値が一定になるように制御される。そして、各DC−DCコンバータは、第1昇圧部への入力電流が一定になるようにスイッチング制御されるので、前記直流電力源からの出力電流が一定になり、前記直流電力源から安定した出力を取り出すことができる。
【0041】
また、例えば、前記直流電力源の出力電流目標値と前記直流電流検出手段により検出された電流値との偏差に所定ゲインを乗じた値をパルス幅補正値とし、前記商用電力系統の電圧ゼロクロスを検出し、前記商用電力系統の電圧がゼロクロスする度に前記電流検出手段により検出された電流値を保持する記憶手段を設け、該記憶手段に保持された電流値が前記直流電力源の出力電流目標値になるように前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子を駆動するPWM信号のパルス幅に、前記パルス幅補正値を加算したパルス幅を前記第1昇圧部のスイッチ素子を駆動する駆動信号のパルス幅にすると良い。
【0042】
このようにすると、前記電流検出手段による電流検出値の増加分に所定ゲインを乗じた量だけ第1昇圧部のスイッチ素子の駆動パルス幅を減少させる補正をかけることにより、前記商用電力系統の電圧のゼロクロス点から次のゼロクロス点までの期間の前記直流電力源の出力電流が、前記商用電力系統の電圧のゼロクロス付近に比べてピーク付近で増加することを抑制できる。従って、前記直流電力源の出力電流は、前記商用電力系統の電圧のゼロクロス時点であってもピーク時点であっても変動なくほぼ一定に保たれるので、前記直流電力源の出力電流の電流リップルの低減を図ることができる。
【0043】
また、例えば、各DC−DCコンバータの第1昇圧部が備えるスイッチ素子が、互いに、360°/(DC−DCコンバータの個数)ずつ位相のずれた駆動信号でオン、オフ制御されるようにすると良い。このようにすると、前記各DC−DCコンバータの入力電流のリップルは、互いに打ち消しあうように生じるため、前記複数のDC−DCコンバータの入力電流波形の合成となる前記直流電力源の出力電流のリップルの振幅を、前記各DC−DCコンバータが同じ駆動信号で駆動される場合と比較して低減することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態の系統連系インバータ装置を示す構成図である。
【0045】
図1に示す系統連系インバータ装置2は、直流電力源として燃料電池1を用いており、燃料電池1からの直流電力を交流電力に変換して単相200Vの商用電力系統3のU相とV相に連系している。燃料電池1は出力1kW以下であり、このような小型の分散型発電システムでは固体高分子型燃料電池が用いられる場合が多い。
【0046】
系統連系インバータ装置2は、30〜60Vの燃料電池1の直流出力電圧を約350Vまで昇圧する2つのDC−DCコンバータ(昇圧手段)4、5と、DC−DCコンバータ4、5からの出力を交流に変換するインバータ回路6と、インバータ回路6と商用電力系統3との接続を開閉する連系リレー(開閉手段)7とから構成されている。
【0047】
DC−DCコンバータ4、5の入力側は、共に燃料電池1に並列に接続されている。また、DC−DCコンバータ4の出力の負側の直流母線n1は後段のインバータ回路6の負側に接続され、DC−DCコンバータ4の出力の正側はDC−DCコンバータ5の出力の負側と接続され、DC−DCコンバータ5の出力の正側の直流母線p1はインバータ回路6の正側に接続されている。従って、各DC−DCコンバータの出力電圧を約175Vに設定すると、インバータ回路6には約350Vの直流電圧が供給される。
【0048】
インバータ回路6は、フルブリッジ回路6aとフィルタ回路6bとから成り、フルブリッジ回路6aは4個のNチャンネル型MOSFETS1〜S4を単相フルブリッジ構成にしたものである。MOSFETS1、S3のドレインは直流母線p1に接続され、MOSFETS2、S4のソースは直流母線n1に接続されている。また、MOSFETS1のソースとMOSFETS2のドレインとが接続され、MOSFETS3のソースとMOSFETS4のドレインとが接続されている。そして、MOSFETS1、S2の接続点u2とMOSFETのS3、S4の接続点v2とが次段のフィルタ回路6bに接続されている。
【0049】
MOSFETS1〜S4の各ゲートには図示しない制御部からの駆動信号が印加され、上下に連結された2個のMOSFETで構成される2個のアームのうち、一方のアームは低周波スイッチングを行い、他方のアームは高周波スイッチングを行う。より具体的には、低周波スイッチング側のアームは、商用電力系統3の電圧のゼロクロス点ごとに上下2個のMOSFETのオン、オフ状態が切り替わるようなスイッチングが行われる。高周波スイッチング側のアームの駆動にはキャリア周波数約20kHzのPWM制御が用いられ、商用電力系統3の電圧の半周期は高周波スイッチング側のアームを構成する一方のMOSFETが高周波スイッチングを行い、他方のMOSFETが全オフ状態であり、次の半周期は前の半周期で全オフ状態であったMOSFETが高周波スイッチングを行い、前の半周期で高周波スイッチングを行っていたMOSFETが全オフ状態に切り替わる。尚、MOSFETS1〜S4は、IGBTなどを用いても良い。
【0050】
フィルタ回路6bは、コイルL5とコイルL6がノーマルモードで結合したリアクトルと、コンデンサC3とを備えている。フルブリッジ回路6a内の接続点u2がコイルL5の一端に接続され、フルブリッジ回路6a内の接続点v2がコイルL6の一端に接続されている。また、コイルL5の他端とコイルL6の他端が、コンデンサC3を介して接続されている。そして、コイルL5とコンデンサC3との接続点は、次段の連系リレー7の接点7aに接続され、コイルL6とコンデンサC3との接続点は、次段の連系リレー7の接点7bに接続されている。
【0051】
このような構成のフィルタ回路6bにより、フルブリッジ回路6aから出力されたパルス状の電圧が平滑化され、電流波形を正弦波状にした交流電流が連系リレー7の接点7a、7b、図示しないEMIフィルタおよび漏電ブレーカを介して商用電力系統3に出力される。
【0052】
次に、DC−DCコンバータ4、5について説明する。DC−DCコンバータ4は、第1昇圧部4aと第1昇圧部4aに直列に接続された第2昇圧部4bを備えている。また、DC−DCコンバータ5は、第1昇圧部5aと第1昇圧部5aに直列に接続された第2昇圧部5bを備えている。先ず、第1昇圧部4a、5aの回路構成を説明する。
【0053】
第1昇圧部4a、5aには、図2(a)、または、図2(b)に示すような昇圧チョッパ回路が適用できる。先ず、図2(a)に示す昇圧チョッパ回路を説明する。図2(a)に示す昇圧チョッパ回路は、図1に示す燃料電池1の正極に接続される入力端子9と燃料電池1の負極に接続される入力端子10とを備えている。また、入力端子9にはリアクトルL7を介して逆流阻止用のダイオードD7のアノードとNチャンネル型MOSFETS7のドレインとが接続されている。そして、ダイオードD7のカソードには電解コンデンサC7の正極性側と出力端子11とが接続されている。一方、入力端子10にはMOSFETS7のソースと電解コンデンサC7の負極性側と出力端子12とが接続されている。出力端子11、12は図1に示す次段の第2昇圧部4b、5bに接続される。
【0054】
このような構成の図2(a)に示す昇圧チョッパ回路の動作について説明する。MOSFETS7がオン状態になるとリアクトルL7にエネルギーが蓄積され、MOSFETS7がオフ状態になるとリアクトルL7に蓄積されたエネルギーが放出されて電解コンデンサC7に充電される。MOSFETS7のオン状態とオフ状態との割合を制御することにより、図2(a)に示す昇圧チョッパ回路は燃料電池1から供給される電圧(30〜60V程度)を所定の電圧(90V程度)に昇圧し、出力端子11、12を介して図1に示す次段の第2昇圧部4b、5bに供給する。
【0055】
次に、図2(b)に示す昇圧チョッパ回路を説明する。図2(a)と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2(b)に示す昇圧チョッパ回路は、図2(a)に示す逆流阻止用のダイオードD7を同期整流用のMOSFETS8に置き換えた同期整流形昇圧チョッパ回路である。MOSFETS8のソースがMOSFETS7のドレインに接続され、MOSFETS8のドレインが出力端子11に接続されている。また、MOSFETS8のドレイン−ソース間の寄生ダイオードをDS8とする。
【0056】
このように構成された図2(b)に示す同期整流形昇圧回路の動作を説明する。同期整流用MOSFETS8は、補助素子として、メイン素子であるMOSFETS7と逆論理の駆動信号で駆動させる。先ず、MOSFETS7がオン状態、MOSFETS8がオフ状態になるとリアクトルL7にエネルギーが蓄積される。このとき、MOSFETS8の寄生ダイオードDS8は、図2(a)に示す逆流阻止用のダイオードD7と同じ役割を果たしている。次に、MOSFETS7がオフ状態、MOSFETS8がオン状態になるとリアクトルL7に蓄積されたエネルギーが放出されて電解コンデンサC7に充電される。このとき、MOSFETS8のオン抵抗はダイオードD7のオン抵抗より小さいため、図2(a)に示す昇圧回路よりも低損失となる。MOSFETS7、S8のオン状態とオフ状態との割合を制御することにより、図2(b)に示す昇圧チョッパ回路は燃料電池1から供給される電圧(30〜60V程度)を所定の電圧(90V程度)に昇圧し、出力端子11、12を介して次段の第2昇圧部4b、5bに供給する。
【0057】
前述したとおり、前記同期整流用MOSFETはダイオードよりオン抵抗が小さいので、前記第1昇圧部に図2(a)の代わりに図2(b)の昇圧チョッパ回路を用いると、電力損失の少ない昇圧部が構成できる。尚、昇圧チョッパ回路を構成するMOSFETS7は、代わりにIGBTなどを用いてもよい。
【0058】
次に、図1に示す第2昇圧部4b、5bには図3(a)に示すようなプッシュプル回路、または、図3(b)に示すような電流共振型コンバータなどが適用できる。先ず、図3(a)に示すプッシュプル回路の構成を説明する。図3(a)に示すプッシュプル回路は、図1に示す第1昇圧部4a、5aからの昇圧された直流電圧の正側が入力される入力端子13と負側が入力される入力端子14を備えている。入力端子13は、約20kHzで動作する高周波トランス17の1次巻線のセンタータップに接続されている。また、高周波トランス17の1次巻線の一端がNチャンネル型のMOSFETS9のドレインに接続され、他端がNチャンネル型のMOSFETS10のドレインに接続されている。そして、MOSFETS9、S10のソースが共に入力端子14に接続されている。
【0059】
また、高周波トランス17の2次巻線の一端が整流用ダイオードD8のアノードに接続され、他端が整流用ダイオードD9のアノードに接続されている。そして、ダイオードD8、D9のカソードが共にフィルタ回路18を構成するリアクトルL8の一端に接続され、リアクトルL8の他端が出力端子15とフィルタ回路18を構成する電解コンデンサC8の正極性側に接続されている。また、高周波トランス17の2次巻線のセンタータップがコンデンサC8の負極性側と出力端子16に接続されている。尚、このようなプッシュプル回路を構成するスイッチ素子としてMOSFETの代わりにIGBTなどを用いてもよい。
【0060】
次に、このような構成の図3(a)に示すプッシュプル回路の動作を説明する。MOSFETS9、S10は、図示しない制御部からの約20kHzでオン、オフ状態が切り替わる互いに逆論理の駆動信号がそれぞれのゲートに印加されることにより、交互にオン、オフ動作を行う。これにより入力端子13、14間に印加された直流電圧の極性が反転されて高周波トランスの1次巻線に印加されることにより、高周波トランスの2次巻線に約2倍に昇圧された交流電圧が誘起される。
そして、この交流電圧が整流用ダイオードD8、D9によって直流電圧に全波整流され、更に、フィルタ回路18によって平滑される。このようにして、入力端子13、14間に印加された直流電圧は、約2倍となる直流電圧(約175V)に変換されて出力端子15、16から出力される。
【0061】
次に、図3(b)に示す電流共振型コンバータの構成を説明する。図3(b)に示す電流共振型コンバータは、図1に示す第1昇圧部4a、5aからの昇圧された直流電圧の正側が入力される入力端子13と負側が入力される入力端子14を備えている。入力端子13は、Nチャンネル型のIGBTT20のコレクタと、電流共振コンデンサC4を介して、漏れインダクタンスを有するリーケージトランスである高周波トランス19の1次巻線の一端に接続されている。また、高周波トランス19の1次巻線の他端がIGBTT20のエミッタと、Nチャンネル型のIGBTT21のコレクタに接続され、IGBTT21のエミッタが入力端子14に接続されている。
【0062】
また、高周波トランス19の2次巻線は、倍電圧整流回路20を介して出力端子15、16に接続されている。倍電圧整流回路20は、コンデンサC6、整流用ダイオードD16、D17、電解コンデンサC9から成っている。高周波トランス19の2次巻線の一端がコンデンサC6を介してダイオードD17のアノードとダイオードD16のカソードに接続されている。また、ダイオードD17のカソードが電解コンデンサC9の正極性側と出力端子15に接続され、高周波トランス19の2次巻線の他端がダイオードD16のアノードと電解コンデンサC9の負極性側と出力端子16に接続されている。
【0063】
次に、このような構成の図3(b)に示す電流共振型コンバータの動作について説明する。先ず、IGBTT20、T21は、約15kHz〜70kHzの範囲で駆動周波数が可変するPFM(パルス周波数変調)方式で駆動される。IGBTT20、T21が交互にオン、オフすることにより、高周波トランス19の1次巻線に略正弦波状電流が流れる。このとき、高周波トランス19の漏れインダクタンス成分と共振用コンデンサC4との電流共振を利用してIGBTT20、T21のソフトスイッチングが達成されている。
【0064】
高周波トランス19の1次巻線に略正弦波状電流が流れることにより、2次巻線にも略正弦波状交流電圧が誘起される。この交流電圧の負の半周期のときにダイオードD16を介してコンデンサC6を充電しておき、正の半周期のときにコンデンサC6の充電電圧と、誘起される交流電圧との和、即ち、発生する交流電圧の2倍の電圧でダイオードD17を介して電解コンデンサC9を充電する。このようにして倍電圧整流が行われ、電解コンデンサC9の出力である約175Vの直流電圧が出力端子15、16を介して出力される。
【0065】
また、図1に示すDC−DCコンバータ4、5の出力電圧を約175Vとするための第1昇圧部4a、5aおよび第2昇圧部4b、5bにおける昇圧比の分担は、DC−DCコンバータ4、5の変換効率が最も高くなるように設定するのが望ましいので、各昇圧部における理想的な昇圧比設定は、スイッチ素子の特性や回路定数等により変化する。例えば、第1昇圧部4a、5aの出力電圧を約85V固定とし、第2昇圧部4b、5bの昇圧比を約2.1倍(入力85Vから出力175Vまで昇圧)の固定とすると、第1昇圧部4a、5aは入力電圧範囲(30V〜60V)に対応して約1.4〜2.8倍の範囲で可変となる。
【0066】
通常、燃料電池の出力電圧範囲は約30〜60V程度であるため、燃料電池の定格出力電力が0.5〜1kW程度の容量であっても20〜25Aという大電流を出力する。この入力電流値は、定格出力4kWの太陽電池用系統連系インバータ装置の定格入力電流値とほぼ等しい。電流が等しければ銅損もほぼ同等であるので、燃料電池用系統連系インバータ装置2は、一般的な太陽電池用系統連系インバータ装置に比べて、定格出力電力に対して銅損の占める割合が大きい。
【0067】
しかしながら、図1に示すように、DC−DCコンバータ4、5の入力部を並列接続した系統連系インバータ装置2によれば、燃料電池1の出力電流がDC−DCコンバータ4、5に等分されて、DC−DCコンバータ1つあたりの電流は半分になる。ここで、前記銅損は素子の抵抗成分に因る損失であるため、ほぼ電流値の2乗に比例して増加する。従って、DC−DCコンバータ1つあたりの入力電流が半分になればDC−DCコンバータ一つあたりの銅損は約4分の1になるので、DC−DCコンバータが1つの場合の銅損と比較すると、DC−DCコンバータ4、5における総合的な銅損は約2分の1に低減される。
【0068】
更に、DC−DCコンバータ4、5の出力部は出力電圧を足し合わせるように接続されているので、DC−DCコンバータを1つだけ備えた構成の場合と比較すると、各DC−DCコンバータにおける昇圧比は半減される。これに伴うメリットについて、以下、詳細に説明する。
【0069】
第1のメリットは、第1昇圧部4a、5aの昇圧比が半減するので、図2(a)、または、図2(b)に示すMOSFETS7のような昇圧チョッパ回路を構成するスイッチ素子のオン時間を減らすことができる。ここで、スイッチ素子のオン時間をTon、スイッチングの周期をT、昇圧比をηとすると、昇圧比とオン時間の関係は式1のように表される。
【0070】
Ton=T−T/η ・・・(式1)
【0071】
従って、昇圧比の値がη/2になると、オン時間Tonは、Ton・(η−2)/(η−1)に減少する。スイッチ素子のオン時間は、短ければ短いほどスイッチ素子の抵抗分に起因する銅損を低減することができるため、この効果により第1昇圧部4a、5aの変換効率が向上する。
【0072】
第2のメリットは、第2昇圧部4b、5bにおける昇圧比も半減するので、第2昇圧部4b、5bが備える図3(a)に示す高周波トランス17や図3(b)に示す高周波トランス19のような高周波トランスの巻数比を半減できる。一般的に、高周波トランスは巻数比が1に近ければ近いほど結合係数が高く、変換効率も高くなる。例えば、DC−DCコンバータを1つだけ備えた構成の場合は、図3(a)に示すプッシュプル回路の高周波トランス17には3倍の巻数比のものを要するが、本実施形態の構成では、高周波トランス17の巻数比は半分の1.5倍にできるため、より変換効率の高い高周波トランスを用いることができる。
【0073】
第3のメリットは、DC−DCコンバータ4、5の昇圧比が半減するので、DC−DCコンバータ4、5に使用する素子の定格電圧を半分にできる。一般的に、半導体素子は耐圧の低い低電圧用の素子ほどオン抵抗が小さいため、DC−DCコンバータ4、5に使用されるすべてのスイッチ素子、整流素子を約半分の定格電圧の素子に置き換えることにより、半導体素子における銅損を低減することができる。
【0074】
以上述べたように、DC−DCコンバータを複数備えて、その入力側を並列接続し、出力側を出力電圧を足し合わせるように接続した構成とすることで、DC−DCコンバータ部の変換効率を改善することができ、電力損失を低減した系統連系インバータ装置が実現できる。
【0075】
また、図3(a)に示したようなプッシュプル回路や図3(b)に示したような電流共振型コンバータを用いて図1に示す第2昇圧部4b、5bを構成すると、第2昇圧部4b、5bの入出力が高周波トランスで絶縁されているため、燃料電池1側で直流地絡事故が発生しても、商用電力系統3から地絡箇所に電流が流れ込まない。従って、系統連系インバータ装置としての安全性が高く、長期使用により燃料電池の対地絶縁抵抗が低下した場合でも漏電事故の発生しにくい信頼性の高いシステムが実現できる。
【0076】
尚、本実施形態は直流電力源にDC−DCコンバータを2つ並列に接続した構成であるが、より多数のDC−DCコンバータを本実施形態と同様な構成で接続しても良い。
【0077】
次に、直流電力源の出力電流制御について、図4を参照して説明する。図4は、図1に示す系統連系インバータ装置2のDC−DCコンバータ4、5の制御を示す制御ブロック図である。図4において、図1と同一の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。図4(a)に示す第1昇圧部4a、5aの内部回路は図2(a)に示した昇圧チョッパ回路を適用している。
【0078】
図4(a)において、第1昇圧部4aは、燃料電池1の正極に接続された入力端子9aと燃料電池1の負極に接続された入力端子10aとを備えている。また、入力端子9aにはリアクトルL7aを介して逆流阻止用のダイオードD7aのアノードとNチャンネル型MOSFETS7aのドレインとが接続されている。そして、ダイオードD7aのカソードには電解コンデンサC7aの正極性側と出力端子11aとが接続されている。一方、入力端子10aにはMOSFETS7aのソースと電解コンデンサC7aの負極性側と出力端子12aとが接続されている。出力端子11a、12aは次段の第2昇圧部4bに接続されている。
【0079】
また、第1昇圧部5aは、燃料電池1の正極に接続された入力端子9bと燃料電池1の負極に接続された入力端子10bとを備えている。また、入力端子9bにはリアクトルL7bを介して逆流阻止用のダイオードD7bのアノードとNチャンネル型MOSFETS7bのドレインとが接続されている。そして、ダイオードD7bのカソードには電解コンデンサC7bの正極性側と出力端子11bとが接続されている。一方、入力端子10bにはMOSFETS7bのソースと電解コンデンサC7bの負極性側と出力端子12bとが接続されている。出力端子11b、12bは次段の第2昇圧部5bに接続されている。
【0080】
また、燃料電池1の正極側と入力端子9a、9bとの間に燃料電池1の出力電流値、換言すれば、燃料電池1から第1昇圧部4a、5aへの入力電流値Iinを検出するカレントセンサ(電流検出手段)21が設けられており、また、第2昇圧部4b、5bの出力電圧の和Voutを検出する電圧センサ(電圧検出手段)22が、直流母線p1、n1間に設けられている。
【0081】
また、25は、カレントセンサ21により検出された入力電流値Iinを一定にし、且つ、第2昇圧部4bおよび5bの出力電圧の和Voutを一定にする制御を行う制御部であり、23は制御部25からのパルス幅指令値Trefに応じたPWMパルスを生成するPWM生成部である。PWM生成部23からのPWMパルスが駆動回路24を介してMOSFETS7aおよびS7bの各ゲートに与えられる。
【0082】
燃料電池1の出力電流の目標値、換言すれば、燃料電池1から第1昇圧部4a、5aへの入力電流の入力電流目標値Irefが制御部25に与えられ、この入力電流目標値Irefと入力電流値Iinとの偏差が、制御部25内部のPI制御を行う制御ブロックPI1にて積分される。また、第2昇圧部4b、5bの出力電圧の和の出力電圧目標値Vrefが制御部25に与えられ、この出力電圧目標値Vrefと第2昇圧部4b、5bの出力電圧の和Voutとの偏差が、PI制御を行う制御ブロックPI2にて積分される。そして、制御ブロックPI1と制御ブロックPI2とで積分された値が足し合わされて、パルス幅指令値Trefが生成される。制御ブロックPI1、PI2は、図4(b)に示すように、比例ゲインKの比例器26と積分器27の組み合わせで構成されている。そして、パルス幅指令値Trefに基づいて、PWMパルス生成部23にてキャリア周波数約20kHzのPWMパルスが生成される。駆動回路24は、このPWMパルスに基づいて、MOSFETS7a、S7bを同じ駆動信号で駆動する。
【0083】
ここで、カレントセンサ21を第1昇圧部4aおよび5aの入力部に1つずつ備えて、各昇圧部へ流れる各入力電流を一定に制御するような構成としてもよいが、部品点数の低減のためには図7(a)に記載したような構成が望ましい。
【0084】
また、上述したように、第2昇圧部4bおよび5bが固定昇圧比になるように駆動されている場合は、第2昇圧部の出力電圧を一定に制御することにより第1昇圧部の出力電圧も一定に保たれるので、電圧センサ22を1つにすることができる。一方、第2昇圧部4b、5bの昇圧比が可変の場合は、第1昇圧部4a、5aの出力電圧を一定に制御するためには第1昇圧部4aおよび5aの各出力電圧を検出して制御する必要があるため、電圧センサ22の設置台数が増加する。従って、本回路構成においては、第2昇圧部は固定昇圧比で駆動されるのが望ましい。
【0085】
上述した制御が行われることにより、燃料電池1の出力電流が一定に制御されるので、燃料電池1のセルスタックは安定した発電状態を維持して信頼性の高い運転を行うことができる。また、入力電流目標値Irefを変化させることにより、燃料電池1の出力電力を自由に制御することができる。ただし、上述した入力電流Irefの一定制御は、図10(c)に示したような商用電力系統の周波数の2倍の周波数で発生する燃料電池1からの出力電流の電流リップルを除去できるほど高速ではないので、以下に述べるような制御により、前記電流リップルを除去する。
【0086】
図4(a)に示した制御部25に、電流リップル除去用のパルス幅補正制御を追加した制御ブロック図を図5に示す。図5において、図4と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図5において、ゼロクロスサンプリング(記憶手段)28は、商用電力系統3の電圧ゼロクロス点を検出し、この電圧ゼロクロス検出時点での入力電流値IinをIin0として、次の電圧ゼロクロス検出時点までホールドして制御ブロックPI1に出力する。従って、制御ブロックPI1による入力電流一定制御の制御対象はIin0となり、商用電力系統3の電圧ゼロクロス点での入力電流値Iin0を入力電流目標値Irefに一致させる制御が制御ブロックPI1によって行われる。
【0087】
また、同時に、上述した電流リップル除去のためのパルス幅補正制御を行うパルス幅補正制御ブロック29は、入力電流の瞬時値であるIinと入力電流目標値Irefとの偏差に、比例器30によって比例ゲインK1を乗じた値を補正値として制御ブロックPI1の出力値に加算する。商用電力系統3の電圧ゼロクロス点から次の電圧ゼロクロス点までの期間では入力電流目標値Irefは一定なので、前記補正値が加算されることにより入力電流の瞬時値Iinが一定となるような比例制御が働き、電流リップルを除去することができる。
【0088】
上述の制御方式の違いによるPWMパルスの変化を、図6に示す。図6において、(a)は商用電力系統3の電圧波形を示し、(b)および(d)は図4に示すPWMパルス生成部23で生成されるPWMパルスの波形を示し、(c)および(e)はPWMパルスを生成するためのキャリア信号とパルス幅指令値Trefから作られるパルス幅指令信号の波形を示している。(b)および(c)は、電流リップル除去の補正をしない場合の信号波形を示し、(d)および(e)が電流リップル除去の補正をした場合の信号波形を示す。
【0089】
図6(b)、(c)および(d)、(e)に示すように、PWMパルス生成部23では、パルス幅指令値Trefから作られるパルス幅指令信号と約20kHzのPWMキャリア信号との比較によりPWMパルスが生成されている。尚、本図では説明のためにキャリア周波数を実際より低く描いている。前記の補正制御により、商用電力系統3の電圧波形のピーク付近でパルス幅を狭め、ゼロクロス付近でパルス幅を大きくする制御が働き、結果として入力電流Iinが一定に保たれる。
【0090】
以上説明した制御方式では、図4に示す駆動回路24が第1昇圧部4aおよび5aのMOSFETS7a、S7bを駆動する駆動信号は同一であったが、MOSFETS7aを駆動する駆動信号とMOSFETS7bを駆動する駆動信号との位相を180°ずらしてもよい。図7は、MOSFETS7a、S7bを駆動する各駆動信号と、第1昇圧部4aおよび5aに流れる入力電流を示した波形図である。
【0091】
図7において、(a)はMOSFETS7aを駆動する駆動信号を示し、(b)はPWMパルス生成部23におけるMOSFETS7aを駆動するPWMパルスを生成するためのキャリア信号とパルス幅指令値Trefから作られるパルス幅指令信号の波形を示している。また、(c)はMOSFETS7bを駆動する駆動信号を示し、(d)はPWMパルス生成部23におけるMOSFETS7bを駆動するPWMパルスを生成するためのキャリア信号とパルス幅指令値Trefから作られるパルス幅指令信号の波形を示している。そして、(e)は第1昇圧部4aに流れ込む入力電流の波形を示し、(f)は第1昇圧部4bに流れ込む入力電流の波形を示している。
【0092】
図7(b)および(d)に示すように、PWMパルス生成部23は、第1昇圧部4a、5aを駆動する各PWMパルス生成のために、互いに180°位相の異なる同一周波数のPWMキャリア信号を用いているので、生成される駆動信号も図7(a)および(c)に示すように、互いに180°位相が異なっている。その結果として、第1昇圧部4a、5aへ流れ込む入力電流は、それぞれ図7(e)および(f)のような波形となり、入力電流の電流リップルは互いに打ち消しあう位相で発生する。従って、燃料電池1の出力電流のリップル成分は、第1昇圧部4aおよび5aが同一信号で駆動される場合と比較して、少なくとも2分の1に低減される。
【0093】
尚、本実施形態は直流電力源に2個のDC−DCコンバータが接続された例を示したが、より多数のDC−DCコンバータが接続された場合は、各DC−DCコンバータの第1昇圧部が備えるスイッチ素子が、互いに、360°/(DC−DCコンバータの個数)ずつ位相のずれた駆動信号でオン、オフ制御されるようにすると良い。このようにすると、前記各DC−DCコンバータの入力電流のリップルは、互いに打ち消しあうように生じるため、前記複数のDC−DCコンバータの入力電流波形の合成となる前記直流電力源の出力電流のリップルの振幅を、前記各DC−DCコンバータが同じ駆動信号で駆動される場合と比較して低減することができる。
【0094】
また、本実施形態は商用電力系統に連系される系統連系インバータ装置の例を示したが、図1に示すインバータ回路6の出力が商用電力系統3に接続されず、図11に示すように、直接負荷8に接続されたインバータ装置においても、本発明は適用可能である。
【0095】
また、図12に示すように、商用電力系統3との連系運転と、商用電力系統3から切り離されて負荷8のみに電力を供給する自立運転との切り替えが可能な系統連系インバータ装置32における自立運転時についても、本発明は適用可能である。前記のような自立運転機能を有する系統連系インバータ装置は、商用電力系統3が停電中に自立運転に移行する等により停電中の系統が充電状態になる等の誤動作を防止するために、連系リレー7に加えて保護リレー30と自立リレー31を増設する必要がある。前記系統連系インバータ装置32が自立運転時には、連系リレー7と保護リレー30はオフ、自立リレー31がオンとなり、負荷8に電力を供給する。
【0096】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、直流電力源と、該直流電力源から供給される直流電圧を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段から供給される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備えたインバータ装置、および、更に前記インバータ回路と商用電力系統との接続を開閉する開閉手段とを備えた系統連系インバータ装置において、前記昇圧手段が前記直流電力源に複数のDC−DCコンバータが並列に接続されて構成されているので、前記直流電力源からの出力電流が各DC−DCコンバータに分流されるため、銅損が低減される。これにより、電力損失の少ないインバータ装置、および、系統連系インバータ装置が実現できる。
【0097】
また、本発明によれば、前記各DC−DCコンバータの出力側は直列に接続されるため、各DC−DCコンバータの昇圧比が低減されるので、耐圧の低い素子を使用できるとともに、変換効率を高めることができる。更に、各DC−DCコンバータは絶縁トランスを備えることにより入出力が絶縁されているため、直流電力源の直流地絡事故時でも、連系している商用電力系統が短絡される危険がなく、安全性の高いシステムが実現できる。
【0098】
また、本発明によれば、前記各DC−DCコンバータが備える第1昇圧部は、該第1昇圧部への入力電流が一定になるようにスイッチング制御されるので、前記直流電力源は出力の一定した安定運転を行うことができる。更に、前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部の入力電流波形を入力電流目標値に一致させるパルス幅補正制御が行われるので、前記商用電力系統の周波数の2倍の周波数で発生する入力電流リップルを低減することができる。また、前記複数のDC−DCコンバータは、互いに位相の異なる駆動信号で駆動されるため、各DC−DCコンバータの入力電流リップルが打ち消しあって前記入力電力源の出力電流リップルが更に低減される。これにより、入力電力源としての燃料電池の発電反応が均一に行われるため、安定した発電状態となり信頼性の高い運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施形態の系統連系インバータ装置を示す構成図である。
【図2】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの第1昇圧部の構成例を示す回路図である。
【図3】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの第2昇圧部の構成例を示す回路図である。
【図4】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの制御を示す制御ブロック図である。
【図5】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの他の制御を示す制御ブロック図である。
【図6】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの制御を説明する信号波形図である。
【図7】は、本発明の実施形態におけるDC−DCコンバータの他の制御を説明する信号波形図である。
【図8】は、従来の太陽光発電用系統連系インバータ装置の回路図である。
【図9】は、従来の燃料電池用系統連系インバータ装置の回路図である。
【図10】は、従来の燃料電池用系統連系インバータ装置において発生する直流電力源の出力電流リップルの波形図である。
【図11】は、本発明の一実施形態のインバータ装置を示す構成図である。
【図12】は、本発明の一実施形態の系統連系インバータ装置の運転切替を説明する構成図である。
【符号の説明】
1、201 燃料電池
2、32、101、200 系統連系インバータ装置
3、110、210 商用電力系統
4、5 DC−DCコンバータ(昇圧手段)
4a、5a 第1昇圧部
4b、5b 第2昇圧部
6、107、207 インバータ回路
6a フルブリッジ回路
6b、18 フィルタ回路
7、109、209 連系リレー
7a、7b、109a、109b、209a、209b 接点
8 負荷
9、9a、9b、10、10a、10b、13、14 入力端子
11,11a、11b、12、12a、12b、15、16 出力端子
17、19、104、204 高周波トランス
20 倍電圧整流回路
21 カレントセンサ
22 電圧センサ
23 PWMパルス生成部
24 駆動回路
25 制御部
26、30 比例器
27 積分器
28 ゼロクロスサンプリング(記憶手段)
29 パルス幅補正制御ブロック
30 保護リレー
31 自立リレー
102 太陽電池
103、203 高周波インバータ回路
105、205 整流回路
106、206 平滑回路
107、207 低周波インバータ回路
108、208 ACフィルタ
111〜114、211〜214、p1、n1 直流母線
202 昇圧回路
T1〜T8、T10〜T18、T20、T21 IGBT
S1〜S4、S7、S7a、S7b、S8〜S10 MOSFET
D1〜D5、D7〜D17、D7a、D7b、DS8 ダイオード
C1〜C7、C7a、C7b、C8〜C10、C12 コンデンサ
L1〜L6、L11〜L14 コイル
L7、L7a、L7b、L8、L10 リアクトル
PI1、PI2 制御ブロック

Claims (6)

  1. 直流電力源と、該直流電力源から供給される直流電圧を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段から供給される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、を備えたインバータ装置において、
    前記昇圧手段が複数のDC−DCコンバータで構成され、該各DC−DCコンバータがスイッチ素子のスイッチング動作により昇圧を行う直列に接続された第1、第2昇圧部を有し、第1、第2昇圧部の少なくとも一方が絶縁トランスを備えることにより前記各DC−DCコンバータの入出力間が絶縁され、前記各DC−DCコンバータの各第1昇圧部の入力部が前記直流電力源に並列に接続され、各第2昇圧部の出力部が出力電圧を足し合わせるように接続されたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子の各々が、互いに、360度を前記昇圧手段を構成する前記DC−DCコンバータの個数で除算した角度だけ位相をずらして駆動されることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 直流電力源と、該直流電力源から供給される直流電圧を昇圧する昇圧手段と、該昇圧手段から供給される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、該インバータ回路と商用電力系統との接続を開閉する開閉手段と、前記昇圧手段と前記インバータ回路の駆動を制御する制御部とを備えた系統連系インバータ装置において、
    前記昇圧手段が複数のDC−DCコンバータで構成され、該各DC−DCコンバータがスイッチ素子のスイッチング動作により昇圧を行う直列に接続された第1、第2昇圧部を有し、第1、第2昇圧部の少なくとも一方が絶縁トランスを備えることにより前記各DC−DCコンバータの入出力間が絶縁され、前記各DC−DCコンバータの各第1昇圧部の入力部が前記直流電力源に並列に接続され、各第2昇圧部の出力部が出力電圧を足し合わせるように接続されたことを特徴とする系統連系インバータ装置。
  4. 前記直流電力源と前記昇圧手段との間に前記直流電力源の出力電流を検出する電流検出手段を設け、前記昇圧手段と前記インバータ回路との間に前記昇圧手段の出力電圧を検出する電圧検出手段を設け、前記電流検出手段により検出された電流値が前記直流電力源の出力電流目標値になるようにするとともに、前記電圧検出手段により検出された電圧値が前記昇圧手段の出力電圧目標値になるように、前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子がPWM制御されることを特徴とする請求項3に記載の系統連系インバータ装置。
  5. 前記制御部は、前記商用電力系統の電圧ゼロクロスを検出し、前記商用電力系統の電圧がゼロクロスする度に前記電流検出手段により検出された電流値を保持する記憶手段を有し、該記憶手段で保持された電流値が前記直流電力源の出力電流目標値になるように、前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子を駆動するPWM信号のパルス幅を制御するとともに、前記直流電力源の出力電流目標値と前記電流検出手段により検出された電流値との偏差に所定ゲインを乗じた値で前記PWM信号のパルス幅を補正することを特徴とする請求項4に記載の系統連系インバータ装置。
  6. 前記各DC−DCコンバータの第1昇圧部が有する前記スイッチ素子の各々が、互いに、360度を前記昇圧手段を構成する前記DC−DCコンバータの個数で除算した角度だけ位相をずらして駆動されることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の系統連系インバータ装置。
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