JP2004274113A - 波長多重光伝送システムおよび光信号伝送制御方法 - Google Patents

波長多重光伝送システムおよび光信号伝送制御方法 Download PDF

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Tomoyuki Sakata
智幸 坂田
Yu Kashiwagi
祐 柏木
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Abstract

【課題】波長可変レーザの波長設定や光信号の接続設定を正確に行うことが可能な波長多重光伝送システムを提供する。
【解決手段】各トランスポンダ1−1〜1−n(ただし、nは1以上の整数)は、出力段に波長可変発光素子11−1〜11−nを具備する。任意のトランスポンダからの光信号は、波長多重光送信装置2に複数設けられたバンドパスフィルタ22−1〜22−m(ただし、mは1以上の整数)を通過した後、光多重化部21で波長多重化される。また、各バンドパスフィルタ22−1〜22−mにおける入力光信号および出力光信号の各光強度が、対応する入力光強度検出部23−1〜23−mおよび出力光強度検出部24−1〜24−mにより検出され、これらの検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の波長可変発光素子における最適な出力波長が、対応する波長判定部25−1〜25−mにより判定される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システム、およびこのシステムにおける光信号伝送制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の光通信ネットワークでは、1回線当たりの伝送容量を大きくするために、波長の異なる光を多重化することで、1本の光ファイバで多数の信号を同時に伝送する光波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplex)方式を用いることが主流となっている。WDM方式を用いた光通信システムを構築するためには、波長幅の狭い光信号を出力する光ユニットが必要であり、また、このような光ユニットが、多重化された各波長に対応する数だけ必要とされる。
【0003】
しかし、波長多重数が年々増加していくのに伴い、必要とされる光ユニットの数も増加し、しかも実際には、光ユニットのメンテナンスを考慮すると、各波長に対応する予備の光ユニットを搭載する必要もある。このことから、複数の波長に対応できるように波長を切り換えることが可能な波長可変レーザ(Tunable Laser Diode)を用いた光ユニットが開発されている。
【0004】
図9は、このような波長可変レーザをトランスポンダ内に搭載した従来のWDM伝送システムの構成例を示す図である。
図9に示すWDM伝送システムは、トランスポンダ501−1〜501−n(ただし、nは1以上の整数)と、WDM送信装置510と、装置監視・制御装置520とを具備している。また、WDM送信装置510は、バンドパスフィルタ511−1〜511−nと、光多重化部512と、光アンプ513と、インタフェース(I/F)制御部514とを具備している。
【0005】
このWDM伝送システムは、例えばTDM(Time Division Multiplex:時分割多重)装置等からなるクライアント側から、異なる波長λ1〜λnの光信号を受信する。トランスポンダ501−1〜501−nは、波長λ1〜λnの光信号をそれぞれ受信し、波長幅の狭い光信号(以下、NB(Narrow Band)信号と呼称する)に変換して、WDM送信装置510に出力する。これらのトランスポンダ501−1〜501−nは、それぞれに波長可変レーザを具備しており、例えば、クライアント側からの光信号を一旦電気信号に変換して、フレーム同期やデジタルラッピング等の処理を行った後、波長可変レーザを用いて再び光信号に変換して、WDM送信装置510に出力する。従って、波長可変レーザを用いることにより、複数の波長の信号入力に対応することが可能となっている。
【0006】
トランスポンダ501−1〜501−nからの光信号は、WDM送信装置510のバンドパスフィルタ511−1〜511−nにそれぞれ入力され、それぞれに設定された帯域の光信号のみが通過して、光多重化部512に供給される。各光信号は、光多重化部512において波長多重化されて1つのWDM信号とされ、さらに光アンプ513において増幅された後、WDM方式で光信号が伝送されるネットワークに対して送出される。
【0007】
また、光多重化部512は、各チャンネルの光信号の光パワーを監視し、I/F制御部514に通知する。I/F制御部514は、各波長λ1〜λnの光信号の光パワーに応じて、光アンプ513における増幅率を制御し、各チャンネルの光パワーを均一化する。
【0008】
また、各トランスポンダ501−1〜501−nおよびWDM送信装置510の動作は、装置監視・制御装置520によってそれぞれ監視され、制御される。例えば、各トランスポンダ501−1〜501−nにおける波長可変レーザの波長設定等を、オペレータのマニュアル操作等により制御することができる。
【0009】
なお、従来の一般的な波長可変レーザの例として、回転自在なバンドパスフィルタを外部共振器に用いた半導体レーザがあった。この半導体レーザでは、半導体レーザの非出力側面に反射防止膜を施し、球レンズ、バンドパスフィルタおよび反射鏡を順次配置して、外部共振器を形成する。また、反射鏡の後方に光検出器を配置し、光パワー計測回路に接続する。さらに、半導体レーザへの駆動電流を制御するLD駆動回路は、光パワー計測回路からの計測情報を基準値を比較して、半導体レーザの光出力を一定に保つように制御する。ここで、バンドパスフィルタを回転させ、LD駆動回路からの半導体レーザへの駆動電流が最小値付近になったときに、バンドパスフィルタの回転を停止させる。これにより、外部共振器の縦モードが半導体レーザの固有縦モードに合致し、レーザ発信波長を最適に設定することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
実開平6−11370号公報(段落番号〔0007〕〜〔0008〕、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のWDM伝送システムでは、各トランスポンダ501−1〜501−nとWDM送信装置510とは、装置監視・制御装置530によってそれぞれ個別に監視・制御されていた。このため、各トランスポンダ501−1〜501−nとWDM送信装置510の各チャンネルとの接続関係や、トランスポンダ501−1〜501−nにおける波長設定が正しく行われているか否かについて、人為的な手段によって確認しなければならない。近年では特に、多重化する波長数が増大しており、上記の方法では、誤設定等の人為的なミスが発生する可能性が高かった。
【0012】
また、トランスポンダが単波長の信号出力を行う場合は、間違った接続が行われると、光信号がバンドパスフィルタを通過できなくなり、波長ズレを検出して警報を発することが可能であった。しかし、波長可変レーザを用いた場合、各トランスポンダ501−1〜501−nが複数の波長を出力可能であるため、波長設定や接続関係が正しくない場合にも、警報が発せられることなく、光信号がバンドパスフィルタ511−1〜511−nを通過してしまうことがある。このような場合に、誤った信号が回線上に流れ、回線上での信号疎通が不可能となった場合の原因を識別しにくくなることが問題となっていた。
【0013】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、波長可変レーザの波長設定や光信号の接続設定を正確に行うことが可能な波長多重光伝送システムを提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明の他の目的は、波長多重光伝送システムにおいて、波長可変レーザの波長設定や光信号の接続設定を正確に行うことを可能にするための光信号伝送制御方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、波長多重光伝送システムが提供される。この波長多重光伝送システムは、異なる複数の波長λ1〜λnをそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力するものであり、前記複数の波長λ1〜λnの光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダ1−1〜1−nと、任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置2とから構成され、前記各トランスポンダ1−1〜1−nは、光信号の出力段に波長可変発光素子11−1〜11−nを有し、前記波長多重光送信装置2は、任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて、特定の帯域の光信号のみ通過させる複数のバンドパスフィルタ22−1〜22−mと、前記各バンドパスフィルタ22−1〜22−mからの光信号を波長多重化する光多重化部21と、前記バンドパスフィルタ22−1〜22−mにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部23−1〜23−mおよび出力光強度検出部24−1〜24−mと、前記入力光強度検出部23−1〜23−mおよび前記出力光強度検出部24−1〜24−mによる検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部25−1〜25−mとを有することを特徴とする。
【0016】
このような波長多重光伝送システムでは、各トランスポンダ1−1〜1−nに設けられた波長可変発光素子11−1〜11−nから光信号が出力され、任意のトランスポンダからの光信号が、波長多重光送信装置2に複数設けられたバンドパスフィルタ22−1〜22−mを通過した後、光多重化部21で波長多重化される。また、各バンドパスフィルタ22−1〜22−mにおける入力光信号および出力光信号の各光強度が、対応する入力光強度検出部23−1〜23−mおよび出力光強度検出部24−1〜24−mにより検出され、これらの検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の波長可変発光素子における最適な出力波長が、対応する波長判定部25−1〜25−mにより判定される。従って、波長多重光送信装置2の入力チャンネルに入力すべき光信号の波長と、この入力チャンネルに接続されたトランスポンダにおける波長可変発光素子の設定波長との整合性を認識することができる。
【0017】
また、本発明では、異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システムにおいて、前記複数の波長の光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダと、任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置とから構成され、前記各トランスポンダは、光信号の出力段に波長可変発光素子を有し、前記波長多重光送信装置は、入力および出力の光強度に波長依存性を有し、任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて通過させる複数の波長依存性素子と、前記各波長依存性素子からの光信号を波長多重化する光多重化部と、前記波長依存性素子における入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部および出力光強度検出部と、前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部とを有することを特徴とする波長多重光伝送システムが提供される。
【0018】
このような波長多重光システムでは、各トランスポンダに設けられた波長可変発光素子から光信号が出力され、任意のトランスポンダからの光信号が、波長多重光送信装置に複数設けられた波長依存性素子を通過した後、光多重化部で波長多重化される。また、各波長依存性素子における入力光信号および出力光信号の各光強度が、対応する入力光強度検出部および出力光強度検出部により検出され、これらの検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の波長可変発光素子における最適な出力波長が、対応する波長判定部により判定される。従って、波長多重光送信装置の入力チャンネルに入力すべき光信号の波長と、この入力チャンネルに接続されたトランスポンダにおける波長可変発光素子の設定波長との整合性を認識することができる。
【0019】
さらに、本発明では、波長可変発光素子を用いて光信号を出力する複数のトランスポンダと、任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置とからなる波長多重光伝送システムの動作を制御する光信号伝送制御方法において、前記各波長多重光送信装置において、前記トランスポンダからの光信号をバンドパスフィルタに入力させ、特定の帯域の光信号のみ通過させた後、波長多重化するとともに、前記バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出し、前記入力光信号および前記出力光信号の各光強度の検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定することを特徴とする光信号伝送制御方法が提供される。
【0020】
このような光信号伝送制御方法では、各波長多重光送信装置において、各トランスポンダからの光信号がバンドパスフィルタに入力され、特定の帯域の光信号のみ通過された後、波長多重化される。また、各バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度がそれぞれ検出され、各光強度の検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の波長可変発光素子における最適な出力波長が判定される。従って、波長多重光送信装置の入力チャンネルに入力すべき光信号の波長と、この入力チャンネルに接続されたトランスポンダにおける波長可変発光素子の設定波長との整合性を認識することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理を説明するための原理図である。
【0022】
本発明の波長多重光伝送システムは、異なる複数の波長λ1〜λn(ただし、nは1以上の整数)をそれぞれ有する光信号を、WDM方式により多重化して出力するためのものであり、図1に示すように、各波長λ1〜λnに対応して設けられるトランスポンダ1−1〜1−nと、各トランスポンダ1−1〜1−nから出力される光信号を多重化する波長多重光送信装置2とを具備する。
【0023】
各トランスポンダ1−1〜1−nは、光信号の出力段に、例えば半導体レーザ等からなる波長可変発光素子11−1〜11−nを有している。トランスポンダ1−1〜1−nは、波長λ1〜λnの光信号をそれぞれ受けて所定の中継処理を行い、最終的に、各波長λ1〜λnの光信号を波長可変発光素子11−1〜11−nからそれぞれ出力する。
【0024】
波長多重光送信装置2は、複数の光信号を波長多重化する光多重化部21を有し、WDM信号を出力する。この波長多重光送信装置2は、複数の光信号にそれぞれ対応する入力チャンネル1〜m(Ch−1〜Ch−m、ただしmは1以上の整数)を有し、各入力チャンネルで受けた光信号が光多重化部21に入力されるようになっている。また、各トランスポンダ1−1〜1−nの出力と各入力チャンネル1〜mとを、光ケーブルにより任意に接続することが可能となっている。
【0025】
波長多重光送信装置2では、入力チャンネル1〜mに対応して、バンドパスフィルタ22−1〜22−m、入力光強度検出部23−1〜23−m、出力光強度検出部24−1〜24−mおよび波長判定部25−1〜25−mがそれぞれ設けられている。なお、これらの機能および接続関係は、各入力チャンネル1〜mにおいて同じとなっている。
【0026】
例えば、入力チャンネル1に対応するバンドパスフィルタ22−1は、任意のトランスポンダからの光信号を受けて、特定の帯域の光信号のみ通過させる。通過した光信号は光多重化部21に入力され、他の光信号と波長多重化される。また、入力チャンネル1に対応する入力光強度検出部23−1および出力光強度検出部24−1は、それぞれ、バンドパスフィルタ22−1に入力される光信号、およびバンドパスフィルタ22−1から出力される光信号の光強度を検出し、対応する波長判定部25−1に検出結果を通知する。波長判定部25−1は、入力光強度検出部23−1および出力光強度検出部24−1の各検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の波長可変発光素子における最適な出力波長を判定する。
【0027】
ここで、バンドパスフィルタ22−1は、波長多重光伝送システムに入力される波長λ1〜λnの光信号のうちのいずれかのみが通過するように帯域設定されている。従って、このバンドパスフィルタ22−1を通過可能な波長と、接続されるトランスポンダ内の波長可変発光素子に対して設定された出力波長とが同じ場合に、バンドパスフィルタ22−1を光信号が正常に通過し、光多重化部21を介してWDM信号として出力されることになる。
【0028】
ところで、上述したように、各トランスポンダ1−1〜1−nの出力と、波長多重光送信装置2の入力チャンネル1〜mとは、任意に接続することが可能となっている。また、各トランスポンダ1−1〜1−nの波長可変発光素子11−1〜11−nでは、出力波長を任意に設定することが可能である。このため、波長可変発光素子の波長設定と、出力先の入力チャンネルで通過可能な波長とが整合していない場合は、正常な通信を行うことができない。
【0029】
本発明の波長多重光送信システムでは、波長λ1〜λnのいずか1つを通過させるバンドパスフィルタ22−1〜22−mの通過前および通過後の光信号レベルを検出し、波長判定部25−1〜25−mによってこれらの信号レベルを比較して、各バンドパスフィルタ22−1〜22−mを通過可能な波長と、実際に入力された光信号の波長とが一致しているか否かを判定する。
【0030】
例えば、トランスポンダ1−1と入力チャンネル1とが接続された場合、実際に外部からの光信号の入力を受けて多重化し、出力する通常動作を行う前に、波長可変発光素子11−1の設定波長を順に変化させて光信号を出力させるテスト動作を行う。このとき、バンドパスフィルタ22−1における入力光信号および出力光信号の各光強度が、入力光強度検出部23−1および出力光強度検出部24−1より検出されて、その検出信号が波長判定部25−1に対して順次供給される。
【0031】
波長判定部25−1は、これらの検出信号に基づいて最適な波長を判定する。例えば、信号出力源の波長可変発光素子11−1における設定波長を変化させるごとに、入力光強度検出部23−1による検出値と出力光強度検出部24−1による検出値との差分値を算出して、順次保持する。そして、この差分値が最も小さいとき、バンドパスフィルタ22−1に適する波長の光信号が入力されたと判定して、このときの波長を最適波長として通知する。これにより、波長可変発光素子11−1〜11−nにおける波長設定の間違いや、各トランスポンダ1−1〜1−nと入力チャンネル1〜mの間の接続設定の間違いを、オペレータが容易に認識することが可能となる。
【0032】
また、波長判定部25−1において最適と判定した波長を、信号出力源の波長可変発光素子11−1に対して自動的に設定するようにしてもよい。これにより、波長設定や接続設定に対する作業ミスを防止することができる。
【0033】
次に、本発明の実施の形態について、具体的に説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る波長多重光伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
【0034】
図2に示す波長多重光伝送システムは、複数の波長λ1〜λnの光信号の入出力に対応するトランスポンダ100−1〜100−nと、波長多重送受信装置(以下、WDM送受信装置と呼称する)200と、これらの動作を監視し、制御する装置監視・制御装置300によって構成される。
【0035】
また、WDM送受信装置200は、トランスポンダ100−1〜100−nとの間で、例としてこれらと同じ数だけの入力チャンネルおよび出力チャンネルを具備しており、これらは任意に接続することが可能となっている。そして、WDM送受信装置200は、各入力チャンネル1〜m(Ch−1〜Ch−m)に対応するフィルタ処理部210−1〜210−mと、光多重化部220と、光アンプ230と、インタフェース(I/F)制御部240と、光分離部250と、WDM監視・制御部260とを具備している。
【0036】
各トランスポンダ100−1〜100−nは、光信号の発信元のクライアント側からそれぞれ波長λ1〜λnの光信号の入力を受け、WDM送受信装置200の任意の入力チャンネル1〜mに対して光信号を中継する。また、WDM送受信装置200において分離された光信号を各出力チャンネルから受けて、クライアント側に中継する。
【0037】
また、WDM送受信装置200において、各フィルタ処理部210−1〜210−mは、任意のトランスポンダ100−1〜100−nからの光信号を受けて、所定の波長の光のみ通過させるフィルタリング処理や、通過した波長が適正か否かを判定する処理等を行って、光多重化部220に出力する。なお、図2において、各フィルタ処理部210−1〜210−mは、例として、トランスポンダ100−1〜100−nの出力にそれぞれ接続されている。
【0038】
光多重化部220は、各フィルタ処理部210−1〜210−mから出力された光信号を波長多重化して、1つのWDM信号を生成する。また、各チャンネルの光信号の光強度を監視し、I/F制御部240に通知する。光アンプ230は、光多重化部220から出力されたWDM信号を増幅する。増幅された光信号は、WDM方式で通信されるネットワークに送出される。I/F制御部240は、光多重化部220から通知された各チャンネルの光信号の光強度に応じて、光アンプ230における増幅率を制御し、各チャンネルの光強度を均一化する。
【0039】
また、光分離部250は、WDMネットワーク側からWDM信号の入力を受けて、多重化されたそれぞれの波長の光信号に分離する。分離された光信号は、それぞれトランスポンダ100−1〜100−nのWDMネットワーク側入力に対して出力される。
【0040】
WDM監視・制御部260は、装置監視・制御装置300と通信して、各フィルタ処理部210−1〜210−mを始めとするWDM送受信装置200内の機能ブロックを監視し、制御する。
【0041】
また、装置監視・制御装置300は、各トランスポンダ100−1〜100−nおよびWDM送受信装置200における動作を統括して監視し、制御する。また、これらの装置の動作設定を、オペレータによるマニュアル操作等により制御する。
【0042】
次に、トランスポンダ100−1とフィルタ処理部210−1とが接続された場合を想定して、これらのより詳細な内部構成について説明する。なお、トランスポンダ100−2〜100−nおよびフィルタ処理部210−2〜210−mは、それぞれトランスポンダ100−1およびフィルタ処理部210−1と同じ構成を有するので、ここでは説明を省略する。
【0043】
図3は、トランスポンダおよびフィルタ処理部の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、トランスポンダ100−1は、ワイドバンド(WB)処理部101、フレーム処理部102、ナローバンド(NB)送信部103、受光部104、トランスポンダ監視・制御部105によって構成される。また、フィルタ処理部210−1は、バンドパスフィルタ(BPF)211、パワーモニタ(PM)212および213、A/D変換器215および216、差分演算部217、記憶部218、波長制御部219によって構成される。
【0044】
トランスポンダ100−1において、WB処理部101は、クライアント側から入力されたWB光信号を、電気信号に変換する。また、フレーム処理部102から出力された電気信号を光信号に変換して、クライアント側に送出する。
【0045】
フレーム処理部102は、WB処理部101から出力された電気信号に対するフレーム再構成処理や、同期信号への同期処理、リードソロモン符号を用いたデジタルラッピング処理等を行い、NB信号としてNB送信部103に出力する。また、受光部104からの電気信号に対して、同期信号に対する同期処理等を行って、WB処理部101に出力する。
【0046】
NB送信部103は、波長可変レーザを具備し、フレーム処理部102からの電気信号をこの波長可変レーザにより光信号に変換して、WDM送受信装置200のフィルタ処理部210−1にNB信号として送出する。波長可変レーザの出力波長設定は、トランスポンダ監視・制御部105からの制御信号によって設定される。
【0047】
受光部104は、WDM送受信装置200の光分離部250によって波長分離された光信号の入力を受け、電気信号に変換してフレーム処理部201に出力する。
【0048】
トランスポンダ監視・制御部105は、装置監視・制御装置300からの制御信号や、WDM送受信装置の波長制御部219からの信号に基づいて、トランスポンダ100−1内の各部の動作を監視し、制御する。
【0049】
一方、フィルタ処理部210−1において、バンドパスフィルタ211は、トランスポンダ100−1のNB送信部103から出力された光信号に対して、通過帯域制限を行い、ノイズ成分の除去等を行う。パワーモニタ212および213は、それぞれバンドパスフィルタ211を通過する前の光信号および通過後の光信号の光強度を検出し、それぞれA/D変換器215および216に対してアナログ検出信号を出力する。
【0050】
A/D変換器215および216は、それぞれ入力されたアナログ検出信号をデジタル信号に変換し、検出値を差分演算部217に供給する。また、A/D変換器215は、検出値を波長制御部219に対しても供給する。差分演算部217は、各A/D変換器215および216からの検出値の差分値を演算して、記憶部218に供給し、記憶させる。記憶部218は、例えば半導体メモリ等によってなり、差分演算部217からの差分値を、測定値218aとして順次記憶していく。
【0051】
波長制御部219は、記憶部218に記憶された測定値218aを参照して、NB送信部103の波長可変レーザの出力波長として最適な値を判定し、トランスポンダ100−1のトランスポンダ監視・制御部105に通知する。この波長制御部219の動作は、WDM監視・制御部260からの制御信号、およびA/D変換器215から順次供給される検出値に基づいて制御される。
【0052】
ここで、図4は、バンドパスフィルタにおいて通過する光信号について説明するための図である。図4(A)はバンドパスフィルタにおける光信号の通過帯域を示し、(B)は入力される各波長の光信号がバンドパスフィルタを通過したときの波形例を示す図である。
【0053】
各トランスポンダ100−1〜100−nのNB送信部103から出力されるNB信号は、それぞれ異なる波長を有している。また、各フィルタ処理部210−1〜210−mが具備するバンドパスフィルタは、図4(A)のように特定の波長の光信号のみ通過するような帯域特性を有し、それぞれ異なる波長の光信号のみが通過するように設定される。
【0054】
ここで、例えば波長λa(ただしaは、0≦a≦nの整数)を通過させるように設定されたバンドパスフィルタに対して、トランスポンダ100−1〜100−nにより出力される各波長λ1〜λnの光信号を通過させた場合を考える。なお、これらの光信号の光強度の最大値を、図4(B)ではそれぞれPとしている。このとき、図4(B)のように、設定された波長λaを有する光信号の減衰量が最も小さくなることから、バンドパスフィルタを通過する光信号の波長が、バンドパスフィルタにあらかじめ設定された波長に一致しているか否か、すなわち入力されるべき最適な波長の光信号がトランスポンダから出力されているか否かを、バンドパスフィルタの通過前および通過後の光強度の差分値から判定することが可能となる。
【0055】
次に、図5は、例として、トランスポンダ100−1からのNB信号を受けたフィルタ処理部210−1における処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、この波長多重光伝送システムにおいて、トランスポンダからの出力信号の波長が最適であるか否かを判定するための処理について説明する。
【0056】
まず、クライアント側からの光信号の入力を多重化して出力する通常動作を行う前に、NB送信部103の波長可変レーザの設定波長を順に変化させて光信号を出力させるテスト動作を行う。例えば、トランスポンダ100−1およびWDM送受信装置200の双方が、このようなテスト動作を行うための動作モードを具備し、装置監視・制御装置300からの制御信号に基づいて、トランスポンダ監視・制御部105およびWDM監視・制御部260がこの動作モードを実行することにより、以下のようなテスト動作が行われる。
【0057】
[ステップS501]波長制御部219が、トランスポンダ監視・制御部105を通じて、NB送信部103の具備する波長可変レーザに対して、この波長可変レーザが出力可能な波長の1つを出力するように設定する。例えば、まず、最も短い波長が設定される。NB送信部103は、設定された波長の光信号を出力し、この光信号がフィルタ処理部210−1において受信される。
【0058】
[ステップS502]波長制御部219は、パワーモニタ212からA/D変換器215を通じて、光強度が検出されているか否かを判定する。検出されている場合は、NB送信部103から光信号が正常に出力されていると判定して、ステップS503に進む。また、検出されていない場合は、NB送信部103等に何らかの故障が生じていると判定して、処理を終了する。
【0059】
[ステップS503]差分演算部217は、パワーモニタ212および213から、それぞれA/D変換器215および216を介して、光強度の検出値の供給を受け、これらの値の差分を演算する。
【0060】
[ステップS504]差分演算部217は、算出した光強度の差分値を、このときにNB送信部103に設定した波長に対応づけて、記憶部218に書き込む。
【0061】
[ステップS505]波長制御部219は、NB送信部103の波長可変レーザに対して、出力可能なすべての波長を出力波長として設定したか否かを判定し、設定が済んだ場合にはステップS506に進む。また、設定が済んでいない場合は、ステップS501に進み、他の波長(例えば、次に長い波長)を順次設定して、ステップS501〜S505の処理を繰り返す。
【0062】
[ステップS506]波長制御部219は、記憶部218に記憶した光強度の差分値を参照して、差分値も最も小さいときの設定波長を判定する。
[ステップS507]ステップS506で判定した波長を、最適な波長としてトランスポンダ監視・制御部105に通知し、NB送信部103に設定させる。
【0063】
以上の処理により、フィルタ処理部210−1に入力される光信号の波長が、バンドパスフィルタ211を通過するように設定された波長と一致するように、NB送信部103の出力波長を自動的に設定することができる。これにより、出力波長の誤設定を防止することができる。また、トランスポンダ100−1側において入力光信号と合致した出力すべき光信号の波長と、接続先のフィルタ処理部210−1において入力すべき波長とが異なる場合は、波長制御部219からの最適波長の通知を受けたトランスポンダ監視・制御部105において、これらが整合していないことを認識することができる。従って、このような事態の発生時に波長はずれ状態として警報を発することができ、また、接続ミスの生じたチャンネルを容易に探し当てることができる。
【0064】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態に係る波長多重光伝送システムの全体構成は、上記の図2に示したものと同様である。異なる点は、WDM送受信装置の各フィルタ処理部において、バンドパスフィルタのかわりに波長依存性素子を使用したことである。
【0065】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る波長多重光伝送システムの構成を示すブロック図である。なお、図6では、図3と同じ構成要素については同じ符号を付して示し、その説明は省略する。
【0066】
本実施の形態では、図6に示すように、フィルタ処理部410−1は、波長依存性素子411、パワーモニタ212および213、A/D変換器215および216、差分演算部217、記憶部418、波長制御部419および照合部420を具備している。なお、WDM送受信装置400には、実際には図3と同様に、同様な構成を有するフィルタ処理部がmチャンネル分だけ設けられ、それぞれの出力光信号が光多重化部220に供給される。
【0067】
波長依存性素子411は、通過する光信号の光強度の減衰量が波長に応じて変化する素子であり、NB送信部104からの光信号に対してフィルタ処理を施して、光多重化部220に供給する。
【0068】
このフィルタ処理部410−1では、波長依存性素子411の通過前および通過後の光信号の光強度が検出され、差分演算部217によりその差分値が算出されて、測定値418aとして記憶部418に記憶される。一方、記憶部418には、差分値に対する期待値418bが、波長依存性素子411を通過する光信号の波長に対応づけてあらかじめ記憶されている。照合部420は、記憶部418に順次記憶される光強度の差分の測定値418aと、期待値418bとを照合して、照合結果を波長制御部419に通知する。
【0069】
ここで、図7は、波長依存性素子における光信号の通過特性例を示す図である。
波長依存性素子は、例えば図7のように、通過する光信号の波長が長いほど、減衰量が大きくなるような通過特性を有している。従って、このような波長依存性素子の通過に伴う光強度の減衰量を基にして、通過する光信号の波長を特定することができる。このことを利用して、各フィルタ処理部に入力すべき光信号の波長に対応する、波長依存性素子の通過に伴う光強度の減衰量を、期待値として記憶部にあらかじめ記憶しておき、実際に光信号を通過させたときの減衰量と照合することにより、フィルタ処理部に入力すべき最適な波長を通知することが可能となる。
【0070】
図8は、本実施の形態におけるフィルタ処理部410−1の処理の流れを示すフローチャートである。
本実施の形態でも、上記の第1の実施の形態と同様に、通常動作の前に、NB送信部103の波長可変レーザの設定波長を順に変化させて光信号を出力させるテスト動作を行うことで、最適波長の判定を行う。
【0071】
[ステップS801〜S804]これらの処理は、図5のステップS501〜S504に対応する。すなわち、波長制御部219が、NB送信部103の具備する波長可変レーザの出力波長を設定し、パワーモニタ212からA/D変換器215を介して出力される検出値により、波長可変レーザから光信号が正常に出力されていることを確認する。そして、差分演算部217により、A/D変換器215および216からの検出値の差分が演算される。
【0072】
[ステップS804]差分演算部217は、算出した光強度の差分値を、このときにNB送信部103に設定した波長に対応づけて、記憶部218に測定値418aとして書き込む。
【0073】
[ステップS805]照合部420は、フィルタ処理部410−1に入力されるべき光信号の波長に対応する差分値の期待値をあらかじめ抽出しておく。そして、ステップS804で記憶された差分値と、抽出しておいた期待値とを照合し、照合結果を波長制御部419に通知する。また、差分値と期待値とが一致した場合はステップS806に進み、一致しない場合はステップS807に進む。
【0074】
[ステップS806]波長制御部419は、差分値と期待値の一致を示す通知を照合部420から受けると、このときNB送信部104に対して設定していた波長を最適な波長として認識し、テスト動作を終了させる。これにより、NB送信部104の波長可変レーザの出力波長が、フィルタ処理部410−1に入力すべき波長に設定される。
【0075】
[ステップS807]波長制御部419は、差分値と期待値の不一致を示す通知を照合部420から受けると、NB送信部103の波長可変レーザが出力可能なすべての波長について、設定を行ったか否かを判定する。その結果、設定が済んだ場合には、例えばWDM監視・制御部260を通じてエラー通知を行う等の処理を行い、テスト動作を終了させる。また、設定が済んでいない場合は、ステップS801に戻り、他の波長(例えば、次に長い波長)を順次設定して、ステップS801〜S805の処理を繰り返す。
【0076】
以上の処理により、フィルタ処理部410−1に入力すべき光信号の波長を、出力元の波長可変レーザの出力波長として自動的に設定することができ、出力波長の誤設定が防止される。また、照合部420によって照合対象とされる期待値を変更することにより、波長可変レーザに出力させる波長を変えることも可能となる。
【0077】
ここで、第1および第2の実施の形態の用途について補足説明する。例えば、多重化する光信号の波長間隔が狭い場合には、通過帯域特性に優れた高性能のバンドパスフィルタをフィルタ処理部に設けることが望ましい。逆に、必要とされる波長間隔が比較的広い場合には、通過する波長を厳密に選別する必要がないため、波長依存性素子を使用することが可能である。波長依存性素子を用いた場合は、波長依存性素子を通過した光信号の減衰量を、照合対象の期待値として事前に設定しておく必要があるが、特に通過帯域特性の高性能なバンドパスフィルタを用いた場合と比較して、部品コストを削減することが可能となる。
【0078】
(付記1) 異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システムにおいて、
前記複数の波長の光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダと、
任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置と、
から構成され、
前記各トランスポンダは、光信号の出力段に波長可変発光素子を有し、
前記波長多重光送信装置は、
任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて、特定の帯域の光信号のみ通過させる複数のバンドパスフィルタと、
前記各バンドパスフィルタからの光信号を波長多重化する光多重化部と、
前記バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部および出力光強度検出部と、
前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部と、
を有することを特徴とする波長多重光伝送システム。
【0079】
(付記2) 前記トランスポンダは、出力した光信号に対応する前記波長判定部によって判定された最適な出力波長を、前記波長可変発光素子の出力波長として設定することを特徴とする付記1記載の波長多重光伝送システム。
【0080】
(付記3) 前記波長判定部は、前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値の差が最も小さくなるときの前記入力光信号の波長を、対応する前記波長可変発光素子の最適な出力波長と判定することを特徴とする付記1記載の波長多重光伝送システム。
【0081】
(付記4) 前記トランスポンダは、入力された光信号の出力動作を行う前に、前記波長可変発光素子の波長設定を徐々に変化させて光信号を出力させ、
前記トランスポンダの出力した光信号に対応する前記波長判定部は、前記波長可変発光素子における出力波長の変化に応じて前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値の差分値を順次記憶した後、記憶した前記差分値が最小となったときの光信号の波長を前記波長可変発光素子の最適な出力波長と判定することを特徴とする付記4記載の波長多重光伝送システム。
【0082】
(付記5) 前記トランスポンダは、出力した光信号に対応する前記波長判定部によって判定された最適な出力波長を、前記波長可変発光素子の出力波長として設定した後、入力された光信号の出力動作を開始することを特徴とする付記4記載の波長多重光伝送システム。
【0083】
(付記6) 前記バンドパスフィルタは、あらかじめ設定された前記複数の波長のうち1つの波長を有する光信号のみ通過させ、かつ、前記各バンドパスフィルタでそれぞれ異なる帯域設定が行われることを特徴とする付記1記載の波長多重光伝送システム。
【0084】
(付記7) 前記波長可変発光素子は、半導体レーザによってなることを特徴とする付記1記載の波長多重光伝送システム。
(付記8) 異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システムにおいて、
前記複数の波長の光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダと、
任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置と、
から構成され、
前記各トランスポンダは、光信号の出力段に波長可変発光素子を有し、
前記波長多重光送信装置は、
入力および出力の光強度に波長依存性を有し、任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて通過させる複数の波長依存性素子と、
前記各波長依存性素子からの光信号を波長多重化する光多重化部と、
前記波長依存性素子における入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部および出力光強度検出部と、
前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部と、
を有することを特徴とする波長多重光伝送システム。
【0085】
(付記9) 前記波長判定部は、前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による測定値の差があらかじめ決められた値となるときの前記入力光信号の波長を、対応する前記トランスポンダにおける前記波長可変発光素子の最適な出力波長と判定することを特徴とする付記7記載の波長多重光伝送システム。
【0086】
(付記10) 前記最適な出力波長と判定するための前記検出値の差に基づく基準値は、前記各波長判定部で異なる値が設定されることを特徴とする付記9記載の波長多重光伝送システム。
【0087】
(付記11) 波長可変発光素子を用いて光信号を出力する複数のトランスポンダと、任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置とからなる波長多重光伝送システムの動作を制御する光信号伝送制御方法において、
前記各波長多重光送信装置において、前記トランスポンダからの光信号をバンドパスフィルタに入力させ、特定の帯域の光信号のみ通過させた後、波長多重化するとともに、
前記バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出し、
前記入力光信号および前記出力光信号の各光強度の検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する、
ことを特徴とする光信号伝送制御方法。
【0088】
(付記12) 前記波長多重光送信装置において判定された前記最適な出力波長を、前記出力元の波長可変発光素子の出力波長として設定することを特徴とする付記11記載の光信号伝送制御方法。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の波長多重光システムでは、波長多重光送信装置の入力チャンネルに入力すべき光信号の波長と、この入力チャンネルに接続されたトランスポンダにおける波長可変発光素子の設定波長との整合性を認識することができるので、トランスポンダと波長多重光送信装置との間の接続ミスや、トランスポンダの波長可変発光素子の設定ミスを防止することができる。
【0090】
また、本発明の光信号伝送制御方法では、波長多重光送信装置の入力チャンネルに入力すべき光信号の波長と、この入力チャンネルに接続されたトランスポンダにおける波長可変発光素子の設定波長との整合性を認識することができるので、トランスポンダと波長多重光送信装置との間の接続ミスや、トランスポンダの波長可変発光素子の設定ミスを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための原理図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る波長多重光伝送システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るトランスポンダおよびフィルタ処理部の内部構成を示すブロック図である。
【図4】バンドパスフィルタにおいて通過する光信号について説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るフィルタ処理部における処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る波長多重光伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図7】波長依存性素子における光信号の通過特性例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るフィルタ処理部における処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】波長可変レーザをトランスポンダ内に搭載した従来のWDM伝送システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1−1〜1−n トランスポンダ
2 波長多重光送信装置
11−1〜11−n 波長可変発光素子
21 光多重化部
22−1〜22−m バンドパスフィルタ
23−1〜23−m 入力光強度検出部
24−1〜24−m 出力光強度検出部
25−1〜25−m 波長判定部

Claims (5)

  1. 異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システムにおいて、
    前記複数の波長の光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダと、
    任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置と、
    から構成され、
    前記各トランスポンダは、光信号の出力段に波長可変発光素子を有し、
    前記波長多重光送信装置は、
    任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて、特定の帯域の光信号のみ通過させる複数のバンドパスフィルタと、
    前記各バンドパスフィルタからの光信号を波長多重化する光多重化部と、
    前記バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部および出力光強度検出部と、
    前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部と、
    を有することを特徴とする波長多重光伝送システム。
  2. 前記トランスポンダは、出力した光信号に対応する前記波長判定部によって判定された最適な出力波長を、前記波長可変発光素子の出力波長として設定することを特徴とする請求項1記載の波長多重光伝送システム。
  3. 前記波長判定部は、前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値の差が最も小さくなるときの前記入力光信号の波長を、対応する前記波長可変発光素子の最適な出力波長と判定することを特徴とする請求項1記載の波長多重光伝送システム。
  4. 異なる複数の波長をそれぞれ有する光信号を波長多重化して出力する波長多重光伝送システムにおいて、
    前記複数の波長の光信号をそれぞれ受信する複数のトランスポンダと、
    任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置と、
    から構成され、
    前記各トランスポンダは、光信号の出力段に波長可変発光素子を有し、
    前記波長多重光送信装置は、
    入力および出力の光強度に波長依存性を有し、任意の前記トランスポンダからの光信号をそれぞれ受けて通過させる複数の波長依存性素子と、
    前記各波長依存性素子からの光信号を波長多重化する光多重化部と、
    前記波長依存性素子における入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出する、それぞれ複数設けられた入力光強度検出部および出力光強度検出部と、
    前記入力光強度検出部および前記出力光強度検出部による検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する複数の波長判定部と、
    を有することを特徴とする波長多重光伝送システム。
  5. 波長可変発光素子を用いて光信号を出力する複数のトランスポンダと、任意の前記トランスポンダからそれぞれ出力された複数の光信号を受け、波長多重化して出力する波長多重光送信装置とからなる波長多重光伝送システムの動作を制御する光信号伝送制御方法において、
    前記各波長多重光送信装置において、前記トランスポンダからの光信号をバンドパスフィルタに入力させ、特定の帯域の光信号のみ通過させた後、波長多重化するとともに、
    前記バンドパスフィルタにおける入力光信号および出力光信号の光強度をそれぞれ検出し、
    前記入力光信号および前記出力光信号の各光強度の検出値に基づいて、検出対象の光信号の出力元の前記波長可変発光素子における最適な出力波長をそれぞれ判定する、
    ことを特徴とする光信号伝送制御方法。
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