JP2004273943A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理装置の安全性を確保しつつ、フラッシュランプから出射される閃光を効率的に半導体ウェーハーに照射する熱処理装置を提供する。
【解決手段】複数のフラッシュランプ69の上方に配置されたリフレクタ71を窒化アルミやアルミナ等の絶縁性を有するセラミックスによって形成する。これにより、複数のフラッシュランプ69のそれぞれに対応するトリガー電極31に対してリフレクタ71を電気的に絶縁することができ、トリガー電極31からリフレクタ71に向けてリーク電流が流れることを防止できる。そのため、フラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を近付けても、熱処理装置全体の安全性を維持しつつ、半導体ウェハーを効率的に昇温することができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関するもので、特に、フラッシュランプから照射される閃光を反射する反射板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程において、キセノンフラッシュランプから出射される閃光を反射板によって反射させて半導体ウェーハーの表面に照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる熱処理技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
このような熱処理技術において、キセノンフラッシュランプから出射される閃光を半導体ウェーハーにさらに効率的に照射して、さらに効率的に半導体ウェハーを昇温させるためには、半導体ウェーハーに対して、キセノンフラッシュランプおよび反射板との距離をさらに接近させる方法が考えられる。
【0004】
ここで、キセノンフラッシュランプの付近には、閃光を出射する際にキセノンフラッシュランプのガラス管内部の絶縁を破壊するために使用するトリガー電極が配設されている。すなわち、トリガー電極に高電圧を付加することにより、当該ガラス管の内部に封入されたキセノンガスをプラズマ状態にして絶縁状態を破壊することによってキセノンフラッシュランプを発光させる。したがって、キセノンフラッシュランプと反射板との距離をさらに近付けるためには、高電圧を付加した際に、トリガー電極から反射板に向けて電流がリークするリーク電流を防止する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−237195号公報
【特許文献2】
特開2002−246328号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1および特許文献2の装置では、上述したリーク電流を防止する措置が取られていない。そのため、装置の安全上、キセノンフラッシュランプを反射板に対して接近することができず、さらに効率的にシリコンウェハを昇温させることができない。
【0007】
そこで、本発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、熱処理装置の安全性を確保しつつ、フラッシュランプから出射される閃光を効率的に半導体ウェーハーに照射する熱処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を保持する保持手段と、フラッシュランプを有する光源と、前記フラッシュランプを挟んで前記保持手段と逆側に配設され、前記フラッシュランプから照射される閃光を反射する反射板と、前記フラッシュランプ付近に配設され、高電圧を印加することによって前記フラッシュランプ内部の絶縁を破壊して、前記フラッシュランプから閃光を出射させるトリガー部と、を備え、所定の絶縁材料によって前記反射板を前記トリガー部に対して電気的に絶縁していることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の熱処理装置において、前記反射板が、電気的絶縁体で形成されていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の熱処理装置において、前記反射板は、セラミックスで形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を保持する保持手段と、フラッシュランプを有する光源と、前記フラッシュランプを挟んで前記保持手段と逆側に配設され、前記フラッシュランプから照射される閃光を反射する反射板と、前記反射板に配設され、前記反射板を所定の支持部位から支持された状態で固設する介挿部材と、前記フラッシュランプ付近に配設され、高電圧を印加することによって前記フラッシュランプ内部の絶縁を破壊して、前記フラッシュランプから閃光を出射させるトリガー部と、を備え、前記反射板は導電体で形成されており、前記介挿部材は電気的絶縁体で形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、前記トリガー部は、前記反射板と前記フラッシュランプとの間に配設されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の熱処理装置において、前記光源は、複数のフラッシュランプを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
<1.第1の実施の形態>
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
<1.1.熱処理装置の構成>
図1および図2は本発明にかかる熱処理装置の構成を示す側断面図である。この熱処理装置は、キセノンフラッシュランプからの閃光によって半導体ウェハー等の基板の熱処理を行う装置である。
【0016】
この熱処理装置は、透光板61、底板62および一対の側板63、64からなり、その内部に半導体ウェハーWを収納して熱処理するためのチャンバー65を備える。チャンバー65の上部を構成する透光板61は、例えば、石英等の赤外線透過性を有する材料から構成されており、光源5から出射された光を透過してチャンバー65内に導くチャンバー窓として機能している。また、チャンバー65を構成する底板62には、後述する熱拡散板73および加熱プレート74を貫通して半導体ウェハーWをその下面から支持するための支持ピン70が立設されている。
【0017】
また、チャンバー65を構成する側板64には、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための開口部66が形成されている。開口部66は、軸67を中心に回動するゲートバルブ68により開閉可能となっている。半導体ウェハーWは、開口部66が解放された状態で、図示しない搬送ロボットによりチャンバー65内に搬入される。また、チャンバー65内にて半導体ウェハーWの熱処理が行われるときには、ゲートバルブ68により開口部66が閉鎖される。
【0018】
チャンバー65の上方には、図1、図2に示すように、光源5が配設されている。光源5は、ハウジング30内部に配設されており、複数(本実施の形態においては27本)のキセノンフラッシュランプ69(以下、単に「フラッシュランプ69」とも称する)を備える。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向(Y軸方向)に沿うようにして互いに平行に列設されている。
【0019】
図3は、本実施の形態の光源5付近の構成を示す側断面図である。また、図4にフラッシュランプ69付近の構成を示す正面図である。キセノンフラッシュランプ69のガラス管内部の内部空間39にはキセノンガスが封入されいる。また、図4に示すように、フラッシュランプ69の内部空間39の両端部には、陽極36および陰極37が配設されており、配線38(38a、38b)を介してコンデンサー35に接続されている。さらに、図3および図4に示すように、各フラッシュランプ69付近であって、各フラッシュランプ69とリフレクタ71との間には、各フラッシュランプ69に対応するトリガー電極31が配設されている。
【0020】
ここで、内部空間39に封入されているキセノンガスは電気的には絶縁体であることから、通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかし、配線33を介して各フラッシュランプ69の上方に配設された対応するトリガー電極31に高電圧を印加すると、各フラッシュランプ69の内部空間39のキセノンガスはプラズマ状態となり、内部空間39の絶縁が破壊される。そのため、内部空間39にはコンデンサー35に蓄えられた電気が瞬時に流れることとなり、そのときのジュール熱でキセノンガスが加熱されて光が放出される。
【0021】
このように、キセノンフラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。そのため、本実施の形態では、後述するように、熱処理装置にフラッシュランプ69から出射される光の強度を計測する機構(図1および図2では図示の便宜上省略)を設けている。
【0022】
リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69から出射される光を反射する反射板であり、窒化アルミニウム、アルミナ(三酸化二アルミニウム)等のような絶縁性(電気抵抗率:10Ωcm以上)を有する絶縁材料を使用して焼結等のプロセスによって形成されている。すなわち、リフレクタ71は、電気的絶縁体である絶縁体セラミックスによって形成される。図1、図2に示すように、リフレクタ71は、複数のフラッシュランプ69の上方、すなわち、複数のフラッシュランプ69を挟んで透光板61に近接した位置に水平姿勢にて半導体ウェハーWを支持して保持する支持ピン70と逆側に配設されており、当該複数のフラッシュランプ69の全体を被うように配設されている。
【0023】
また、光源5と透光板61との間には、光拡散板72が配設されている。この光拡散板72は、赤外線透過材料としての石英ガラスの表面に光拡散加工を施したものが使用される。
【0024】
したがって、フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ71によって反射されてから光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう。このように、フラッシュランプ69から出射される光を効率的にチャンバー65内へと入射することができ、チャンバー65内に保持される半導体ウェハーWを効率的に昇温することができる。
【0025】
また、上述した窒化アルミやアルミナ等のセラミックスは耐熱性を有する。したがって、フラッシュランプ69から出射される光を受けることによってリフレクタ71が昇温しても、良好に当該フラッシュランプ69から出射される光を反射することができる。
【0026】
ところで、チャンバー65内に保持された半導体ウェハーWをさらに効率的に昇温しつつ、昇温時における半導体ウェハーWの熱分布を均一にする手法として、フラッシュランプ69とリフレクタ71とを接近させる手法が考えられる。この手法によると、フラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を短くすることができ、当該フラッシュランプ69の上方に出射される光をさらに効率的に反射することができる。そのため、フラッシュランプ69から出射される光をさらに効率的にチャンバー65内に入射させて半導体ウェハーWに照射することができ、照度分布を均一にすることができる。その結果、昇温時における半導体ウェハーWの熱分布を均一性を維持しつつ、さらに効率的に昇温することができる。
【0027】
しかし、この手法を従来の熱処理装置に採用すると、フラッシュランプとリフレクタを接近させることにより、結果的にフラッシュランプ付近に配設されたトリガー電極とリフレクタとの距離を短くすることとなり、当該トリガー電極からリフレクタへ電気が漏れるリーク電流の問題が発生する。すなわち、従来の熱処理装置において、リフレクタはアルミやアルミ系合金等の導電体によって形成されていた。そのため、トリガー電極に高電圧を付加する場合、トリガー電極とリフレクタとの距離によっては当該トリガー電極から導電体のリフレクタに向かってリーク電流が流れることとなる。その結果、熱処理装置全体の安全性を確保することが必要となる。
【0028】
また、トリガー電極からリフレクタに向かってリーク電流が流れると、このリーク電流の影響によって当該トリガー電極が本来発光対象としているフラッシュランプ以外のフラッシュランプを誤って発光させる誤発光の問題が生じる。そのため、複数のフラッシュランプのそれぞれを正確に(例えば、各フラッシュランプを略同一のタイミング)に発光させることができず、当該複数のフラッシュランプから出射されて半導体ウェハーWに照射される光の照度分布が不均一となり、その結果、半導体ウェハーWへの熱処理が良好に行うことができなくなる。
【0029】
一方、本実施の形態の熱処理装置では、リフレクタ71を絶縁体セラミックスによって形成している。これにより、リフレクタ71はトリガー電極31に対して電気的に絶縁されることとなり、各フラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を近付けても、トリガー電極31からリフレクタ71に向けてリーク電流が流れることはない。そのため、熱処理装置全体の安全性を維持しつつ、半導体ウェハーWに対して複数のフラッシュランプ69から出射される光をさらに効率的に照射することができ、半導体ウェハーWをさらに効率的に昇温することができる。
【0030】
チャンバー65内には、加熱プレート74と熱拡散板73とが設けられている。熱拡散板73は加熱プレート74の上面に貼着されている。また、熱拡散板73の表面には、半導体ウェハーWの位置ずれ防止ピン75が付設されている。
【0031】
加熱プレート74は、半導体ウェハーWを予備加熱(アシスト加熱)するためのものである。この加熱プレート74は、窒化アルミニウムにて構成され、その内部にヒータと該ヒータを制御するためのセンサとを収納した構成を有する。一方、熱拡散板73は、加熱プレート74からの熱エネルギーを拡散して半導体ウェハーWを均一に予備加熱するためのものである。この熱拡散板73の材質としては、サファイア(Al:酸化アルミニウム)や石英等の比較的熱伝導率が小さいものが採用される。
【0032】
熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降する構成となっている。
【0033】
すなわち、加熱プレート74は、筒状体41を介して移動板42に連結されている。この移動板42は、チャンバー65の底板62に釣支されたガイド部材43により案内されて昇降可能となっている。また、ガイド部材43の下端部には、固定板44が固定されており、この固定板44の中央部にはボールネジ45を回転駆動するモータ40が配設されている。そして、このボールネジ45は、移動板42と連結部材46、47を介して連結されたナット48と螺合している。このため、熱拡散板73および加熱プレート74は、モータ40の駆動により、図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置と図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間を昇降することができる。
【0034】
図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置は、図示しない搬送ロボットを使用して開口部66から搬入した半導体ウェハーWを支持ピン70上に載置し、あるいは、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWを開口部66から搬出することができるように、熱拡散板73および加熱プレート74が下降した位置である。この状態においては、支持ピン70の上端は、熱拡散板73および加熱プレート74に形成された貫通孔を通過し、熱拡散板73の表面より上方に突出する。
【0035】
一方、図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置は、半導体ウェハーWに対して熱処理を行うために、熱拡散板73および加熱プレート74が支持ピン70の上端より上方に上昇した位置である。熱拡散板73および加熱プレート74が図1の搬入・搬出位置から図2の熱処理位置に上昇する過程において、支持ピン70に載置された半導体ウェハーWは熱拡散板73によって受け取られ、その下面を熱拡散板73の表面に支持されて上昇し、チャンバー65内の透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持される。逆に、熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置から搬入・搬出位置に下降する過程においては、熱拡散板73に支持された半導体ウェハーWは支持ピン70に受け渡される。
【0036】
半導体ウェハーWを支持する熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置に上昇した状態においては、それらに保持された半導体ウェハーWと光源5との間に透光板61が位置することとなる。なお、このときの熱拡散板73と光源5との間の距離についてはモータ40の回転量を制御することにより任意の値に調整することが可能である。
【0037】
また、チャンバー65の底板62と移動板42との間には筒状体41の周囲を取り囲むようにしてチャンバー65を気密状体に維持するための伸縮自在の蛇腹77が配設されている。熱拡散板73および加熱プレート74が熱処理位置まで上昇したときには蛇腹77が収縮し、熱拡散板73および加熱プレート74が搬入・搬出位置まで下降したときには蛇腹77が伸長してチャンバー65内の雰囲気と外部雰囲気とを遮断する。
【0038】
チャンバー65における開口部66と反対側の側板63には、開閉弁80に連通接続された導入路78が形成されている。この導入路78は、チャンバー65内に処理に必要なガス、例えば不活性な窒素ガスを導入するためのものである。一方、側板64における開口部66には、開閉弁81に連通接続された排出路79が形成されている。この排出路79は、チャンバー65内の気体を排出するためのものであり、開閉弁81を介して図示しない排気手段と接続されている。
【0039】
上述したように、この熱処理装置にはフラッシュランプ69から出射される光の強度を計測する機構が設けられている。図5は、光強度計測機構の概略構成を示す図である。この光強度計測機構は、主としてフラッシュランプ69から出射された光を導く複数の光ファイバー20と、受光した光の強度を電気信号として出力するCCD(Charge Coupled Device)25と、CCD25から出力された電気信号を解析するコンピュータ10とにより構成される。
【0040】
各光ファイバー20の一端部はリフレクタ71に固設されている。図7はフラッシュランプ69に対する光ファイバー20の配設状態を示す図である。また、図8はリフレクタ71への光ファイバー20の取付態様を示す拡大図である。図7に示すように、本実施形態では1本のフラッシュランプ69に対して3本の光ファイバー20を配設している。すなわち、フラッシュランプ69は長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、光ファイバー20の端面が各フラッシュランプ69の中央部および両端部のそれぞれに対向するように構成されている。従って、光源5に27本のフラッシュランプ69が設けられているとすると、リフレクタ71には計81本の光ファイバー20が取り付けられることとなる。具体的な取付態様は図8に示すように、リフレクタ71におけるフラッシュランプ69の直上部分に光ファイバー20の径よりも若干大きな穴を穿設し、その穴に光ファイバー20の一端部を挿通させた状態にて取付治具21により光ファイバー20を固定する。光ファイバー20の材質は石英製であり、フラッシュランプ69からの強烈なフラッシュ光に対しても耐性を備えている。
【0041】
図7および図8に示すようにして複数の、例えば81本の光ファイバー20をリフレクタ71に取り付けることにより、それら光ファイバー20の端面が27本のフラッシュランプ69の中央部および両端部に対向する。そしてこの状態でフラッシュランプ69が閃光を出射すると、出射された光は各光ファイバー20の端面に入射して該光ファイバー20によって導かれることとなる。
【0042】
一方、各光ファイバー20の他端部はファイバー固定治具22に固設されている。複数の光ファイバー20のファイバー固定治具22への接続態様(配列)はCCD25の形状に応じて任意のものとすれば良い。例えば、81本の光ファイバー20を一列に並べても良いし、矩形状に配列して並べても良い。本実施形態では、フラッシュランプ69の中央部、一端部および他端部のそれぞれに対向する光ファイバー20を27本ずつ3列に並べてファイバー固定治具22に固設している。なお、フラッシュランプ69に対向する一端面から入射して光ファイバー20内を導かれた光がその他端面からファイバー固定治具22に遮られることなく出射されることは勿論である。
【0043】
ファイバー固定治具22にはフィルター23が貼設されている。フィルター23としては、その目的に応じて種々のものを採用することができる。例えば、光ファイバー20から出射される光が強すぎる場合にはNDフィルター、所定のスペクトルに絞りたい場合にはバンドパスフィルターを採用すれば良い。例えば、フラッシュ加熱に大きく寄与する紫外線側のスペクトルに限ってモニタを行いたい場合には、紫外線側スペクトルに絞るバンドパスフィルターを採用する。また、フィルター23として蛍光塗料を塗布したフィルター等を採用することができる。さらに、フィルター23の代わりに光拡散板を使用するようにしても良い。
【0044】
CCD25は、フォトダイオードを平面状に並べたものであり、蓄積された入射光に比例した電気量を取り出す受光素子である。CCD25はファイバー固定治具22に対向配置されており、81本の光ファイバー20から出射されてフィルター23を透過した光を単一のCCD25にて受光することができる。なお、CCD25に代わる受光素子としてCMOSセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を採用するようにしても良い。また、フィルター23とCCD25との間にレンズ結合系を配置するようにしても良い。
【0045】
CCD制御回路27は、CCD25に蓄積された電荷の読み出しを制御する回路である。CCD制御回路27によってCCD25から読み出された電気信号はコンピュータ10に伝達される。コンピュータ10は熱処理装置に付設されているものであり、そのハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。
【0046】
図6は、コンピュータ10の構成を示すブロック図である。コンピュータ10は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM12、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM13および制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク14をバスライン19に接続して構成されている。また、バスライン19にはA/Dコンバータ15が接続されている。A/Dコンバータ15は、CCD制御回路27によってCCD25から読み出されたアナログの電気信号をデジタルに変換する回路である。
【0047】
さらに、バスライン19には、表示部16および入力部17が電気的に接続されている。表示部16は、例えば液晶ディスプレイ等を用いて構成されており、処理結果やレシピ内容等の種々の情報を表示する。入力部17は、例えばキーボードやマウス等を用いて構成されており、コマンドやパラメータ等の入力を受け付ける。装置のオペレータは、表示部16に表示された内容を確認しつつ入力部17からコマンドやパラメータ等の入力を行うことができる。なお、表示部16と入力部17とを一体化してタッチパネルとして構成するようにしても良い。
【0048】
以上のような構成により、本実施形態ではフラッシュランプ69から出射される光を光ファイバー20によって導き、その光強度をCCD25により計測し、得られた計測結果をコンピュータ10により解析することができる。
【0049】
<1.2.熱処理動作>
次に、本発明にかかる熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作について説明する。この熱処理装置において処理対象となる半導体ウェハーWは、イオン注入後の半導体ウェハーである。
【0050】
この熱処理装置においては、熱拡散板73および加熱プレート74が図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置に配置された状態にて、図示しない搬送ロボットにより開口部66を介して半導体ウェハーWが搬入され、支持ピン70上に載置される。半導体ウェハーWの搬入が完了すれば、開口部66がゲートバルブ68により閉鎖される。しかる後、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図2に示す半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇し、半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持する。また、開閉弁80および開閉弁81を開いてチャンバー65内に窒素ガスの気流を形成する。
【0051】
熱拡散板73および加熱プレート74は、加熱プレート74に内蔵されたヒータの作用により予め所定温度に加熱されている。このため、熱拡散板73および加熱プレート74が半導体ウェハーWの熱処理位置まで上昇した状態においては、半導体ウェハーWが加熱状態にある熱拡散板73と接触することにより予備加熱され、半導体ウェハーWの温度が次第に上昇する。
【0052】
この状態においては、半導体ウェハーWは熱拡散板73により継続して加熱される。そして、半導体ウェハーWの温度上昇時には、図示しない温度センサにより、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達したか否かを常に監視する。
【0053】
なお、この予備加熱温度T1は、例えば200℃ないし600℃程度の温度である。半導体ウェハーWをこの程度の予備加熱温度T1まで加熱したとしても、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散してしまうことはない。
【0054】
やがて、半導体ウェハーWの表面温度が予備加熱温度T1に到達すると、フラッシュランプ69を点灯してフラッシュ加熱を行う。このフラッシュ加熱工程におけるフラッシュランプ69の点灯時間は、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の時間である。このように、フラッシュランプ69においては、予め蓄えられていた静電エネルギーがこのように極めて短い光パルスに変換されることから、極めて強い閃光が照射されることになる。
【0055】
また、本実施の形態の熱処理装置のリフレクタ71は、上述のように絶縁体のセラミックスによって形成されている。これにより、各フラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を近付けても、トリガー電極31からリフレクタ71に向けてリーク電流が流れることがなく、各フラッシュランプ69から出射される光を効率的に半導体ウェハーWに照射することができ、照度分布を均一にすることができる。そのため、トリガー電極31に高電圧を付加しても熱処理装置全体の安全性を確保するとともに、半導体ウェハーWを効率的に昇温させつつ半導体ウェハーW表面の熱分布の均一性を向上させつつ、半導体ウェハーW表面をさらに効率的に昇温することができる。
【0056】
このようなフラッシュ加熱により、半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に温度T2に到達する。この温度T2は、1000℃ないし1100℃程度の半導体ウェハーWのイオン活性化処理に必要な温度である。半導体ウェハーWの表面がこのような処理温度T2にまで昇温されることにより、半導体ウェハーW中に打ち込まれたイオンが活性化される。
【0057】
このとき、半導体ウェハーWの表面温度が0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の極めて短い時間で処理温度T2まで昇温されることから、半導体ウェハーW中のイオン活性化は短時間で完了する。従って、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンが拡散することはなく、半導体ウェハーWに打ち込まれたイオンのプロファイルがなまるという現象の発生を防止することが可能となる。なお、イオン活性化に必要な時間はイオンの拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であってもイオン活性化は完了する。
【0058】
また、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する前に、加熱プレート74を使用して半導体ウェハーWの表面温度を200℃ないし600℃程度の予備加熱温度T1まで加熱していることから、フラッシュランプ69により半導体ウェハーWを1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで速やかに昇温させることが可能となる。
【0059】
フラッシュ加熱工程が終了した後に、熱拡散板73および加熱プレート74がモータ40の駆動により図1に示す半導体ウェハーWの搬入・搬出位置まで下降するとともに、ゲートバルブ68により閉鎖されていた開口部66が解放される。そして、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWが図示しない搬送ロボットにより搬出される。以上のようにして、一連の熱処理動作が完了する。
【0060】
<1.3.本実施の形態の熱処理装置の利点>
以上のように、本実施の形態の熱処理装置では、リフレクタ71を窒化アルミニウムや三酸化二アルミニウムのような絶縁性を有する絶縁体のセラミックスによって形成することにより、各フラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を従来の熱処理装置と比較して近付けても、当該各フラッシュランプ69に対応するトリガー電極31からリフレクタ71に向けてリーク電流が流れることを防止できる。そのため、従来熱処理装置と比較してフラッシュランプ69とリフレクタ71との距離を近付けても、熱処理装置全体の安全性を確保するとともに、従来の熱処理装置と比較して半導体ウェハーW上の照度分布を均一にしつつ、半導体ウェハーW表面をさらに効率的に昇温することができる。
【0061】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態における光源105付近の構成を示す側断面図である。第2の実施の形態における熱処理装置のハードウェア構成は、第1の実施の形態と比較して、図9および後述するように、主として、
(1)リフレクタ171の材質が異なる点と、
(2)リフレクタ171が碍子132によって熱処理装置の他の部分と電気的に絶縁されている点と、
を除いては、第1の実施の形態の熱処理装置と同様である。そこで、以下では、この相違点を中心に説明する。
【0062】
なお、以下の説明において、第1の実施の形態の熱処理装置における構成要素と同様な構成要素については同一符号を付している。これら同一符号の構成要素は、第1の実施の形態において説明済みであるため、本実施の形態では説明を省略する。
【0063】
<2.1.熱処理装置の構成>
リフレクタ171は、第1の実施の形態のリフレクタ71と同様に、複数のフラッシュランプ69から出射される光を反射する反射板であり、アルミまたはアルミ系合金等の導電体によって形成されている。図9に示すように、リフレクタ171は、複数のフラッシュランプ69の上方、すなわち、複数のフラッシュランプ69を挟んで透光板61に近接した位置に水平姿勢にて保持された半導体ウェハーWと逆側に配設されており、当該複数のフラッシュランプ69の全体を被うように配設されている。
【0064】
したがって、フラッシュランプ69から放射された光の一部は直接に光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう(図1参照)。また、フラッシュランプ69から放射された光の他の一部は一旦リフレクタ171によって反射されてから光拡散板72および透光板61を透過してチャンバー65内へと向かう(図1参照)。このように、リフレクタ171は、第1の実施の形態のリフレクタ71と同様にフラッシュランプ69から出射される光を効率的にチャンバー65内へと入射することができ、チャンバー65内に保持される半導体ウェハーWを効率的に昇温することができる。
【0065】
また、リフレクタ171と各フラッシュランプ69との間には、各フラッシュランプ69に対応するトリガー電極31がそれぞれ配設されている。フラッシュランプ69を発光させる場合、第1の実施の形態と同様に、各トリガー電極31に高電圧を付加させることによって対応するフラッシュランプ69を発光させる。
【0066】
さらに、リフレクタ171は、その上部に配設された複数の碍子132を介してハウジング30の内側上部の所定の支持部位から支持された状態で固設される。複数の碍子132は、絶縁性を有するセラミックス等の絶縁物によって形成され、図9に示すように、ハウジング30の内側上部とリフレクタ171との間に介挿して設けられた介挿部材である。このように複数の碍子132は絶縁物で形成されているため、リフレクタ171と熱処理装置の他の部分とは電気的に絶縁された状態となり、リフレクタ171は、電気的に熱処理装置の他の部分と孤立した状態となる。なお、本実施の形態において、複数の碍子132はリフレクタ171の上部に配設されているが、これに限定されるものでなく、例えば、リフレクタ171の側面部に配設して、当該リフレクタ171をハウジング30の内側側壁の所定の支持部位から支持するように固設してもよい。
【0067】
ここで、リフレクタ171が、碍子132でなく導電体によって形成された部材を介してハウジング30に取りつけられている場合について検討する。この場合において、リフレクタ171とフラッシュランプ69との距離を近付けると、結果的に各フラッシュランプ69に対応するトリガー電極31とリフレクタ171との距離が短くなる。そのため、トリガー電極31に高電圧を付加すると、トリガー電極31からリフレクタ171に向けてリーク電流が流れることとなり、熱処理装置全体の安全性が低下することとなる。
【0068】
しかし、本実施の形態のリフレクタ171は、絶縁性を有する碍子132を介してハウジング30の内側上部に固定されている。これにより、トリガー電極31をリフレクタ171に近付けてもリフレクタ171と熱処理装置の他の部分とで電位差が生じないため、当該リフレクタ171から熱処理装置の他の部分に向けて電流は流れず、トリガー電極31からリフレクタ171に向けてリーク電流が流れることがない。
【0069】
そのため、第1の実施の形態と同様に、熱処理装置の安全性を維持しつつ、半導体ウェハーWに対して複数のフラッシュランプ69から出射される光をさらに効率的に照射することができ、半導体ウェハーWをさらに効率的に昇温することができる。
【0070】
なお、本実施の形態の熱処理装置による半導体ウェハーWの熱処理動作は、第1の実施の形態と同様な動作によって行われる。
【0071】
<2.2.本実施の形態の熱処理装置の利点>
以上のように、本実施の形態の熱処理装置では、アルミやアルミ系合金等の導電体によって形成されたリフレクタ171を、絶縁体で形成された碍子132を介してハウジング30の内側上部に取りつけることにより、リフレクタ171と熱処理装置の他の部分とを電気的に絶縁された状態にすることができる。そのため、第1の実施の形態と同様に、リフレクタ171と各フラッシュランプ69との距離を近付けても、各トリガー電極31からリフレクタ171に向けてリーク電流が流れることがない。その結果、熱処理装置の安全性を維持しつつ、各フラッシュランプ69から出射される光を半導体ウェハーWに対して効率的に照射することができ、照度分布を均一にすることができるため、半導体ウェハーWをさらに効率的に昇温することができる。
【0072】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
【0073】
第1の実施の形態では、リフレクタ71自体を窒化アルミニウムやアルミナ等の絶縁材料によって形成することによって、トリガー電極31に対してリフレクタ71を電気的に絶縁しているが、これに限定されるものでなく、例えば、アルミやアルミ系合金等の導電体で形成されたリフレクタの反射面に絶縁材料をコーティングしてもよい。このような構成を採用することによってもトリガー電極とリフレクタとを電気的に絶縁することができるため、第1の実施の形態の熱処理装置と同様に、トリガー電極とリフレクタとの距離を近付けても、熱処理装置全体の安全性を確保しつつ、半導体ウェハーW表面をさらに効率的に昇温することができる。
【0074】
【発明の効果】
請求項1から請求項3に記載の発明によれば、所定の絶縁材料によって高電圧を印加するトリガー部に対して反射板を電気的に絶縁することにより、フラッシュランプと反射板とを接近させても、フラッシュランプ付近に配設されたトリガー部から反射板に向けて電流がリークすることを防止できる。そのため、熱処理装置の安全性を維持するとともに、フラッシュランプから出射される閃光を効率的に基板に対して照射しつつ、当該閃光の照射分布を向上させることができ、基板を効率的に昇温させつつ基板の熱分布の均一性を向上させることができる。
【0075】
特に、請求項2に記載の発明によれば、反射板を絶縁体で形成することにより、トリガー部から反射板に電流がリークすることを防止できるため、フラッシュランプと反射板とを接近させることができる。
【0076】
特に、請求項3に記載の発明によれば、反射板を絶縁体セラミックスで形成することにより、トリガー部から反射板に電流がリークすることを防止できるため、フラッシュランプと反射板とを接近させることができる。
【0077】
また、請求項4に記載の発明によれば、反射板は介挿部材を介して所定の支持部位から支持された状態で固設されることにより、当該反射板と熱処理装置の他の部分とを電気的に孤立した状態にすることができる。そのため、フラッシュランプと反射板とを接近させてもトリガー部から反射板に電流がリークすることを防止することができる。
【0078】
また、請求項5に記載の発明によれば、トリガー部は、フラッシュランプを挟んで保持手段と逆側に配設される。そのため、トリガー部によってフラッシュランプから出射される閃光を遮ることなく、当該閃光を基板に対して均一に照射することができ、その結果、基板表面を均一に加熱することができる。
【0079】
また、請求項6に記載の発明によれば、複数のフラッシュランプによって基板の表面全域に均一に閃光を照射することができるため、基板表面を均一に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図2】本発明の熱処理装置の構成を示す側断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における光源付近の構成を示す側断面図である。
【図4】本発明のフラッシュランプ付近の構成を示す正面図である。
【図5】本発明の光強度計測機構の概略構成を示す図である。
【図6】本発明のコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明のフラッシュランプに対する光ファイバーの配設状態を示す図である。
【図8】本発明のリフレクタへの光ファイバーの取付態様を示す拡大図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における光源付近の構成を示す側断面図である。
【符号の説明】
5、105 光源
10 コンピュータ
11 CPU
16 表示部
20 光ファイバー
23 フィルター
25 CCD
27 CCD制御回路
30 ハウジング
31 トリガー電極
39 内部空間
65 チャンバー
69 フラッシュランプ
71、171 リフレクタ
73 熱拡散板
74 加熱プレート
132 碍子
W 半導体ウェハー

Claims (6)

  1. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、
    (a) 基板を保持する保持手段と、
    (b) フラッシュランプを有する光源と、
    (c) 前記フラッシュランプを挟んで前記保持手段と逆側に配設され、前記フラッシュランプから照射される閃光を反射する反射板と、
    (d) 前記フラッシュランプ付近に配設され、高電圧を印加することによって前記フラッシュランプ内部の絶縁を破壊して、前記フラッシュランプから閃光を出射させるトリガー部と、
    を備え、
    所定の絶縁材料によって前記反射板を前記トリガー部に対して電気的に絶縁していることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置において、
    前記反射板が、電気的絶縁体で形成されていることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記反射板は、セラミックスで形成されていることを特徴とする熱処理装置。
  4. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、
    (a) 基板を保持する保持手段と、
    (b) フラッシュランプを有する光源と、
    (c) 前記フラッシュランプを挟んで前記保持手段と逆側に配設され、前記フラッシュランプから照射される閃光を反射する反射板と、
    (d) 前記反射板に配設され、前記反射板を所定の支持部位から支持された状態で固設する介挿部材と、
    (e) 前記フラッシュランプ付近に配設され、高電圧を印加することによって前記フラッシュランプ内部の絶縁を破壊して、前記フラッシュランプから閃光を出射させるトリガー部と、
    を備え、
    前記反射板は導電体で形成されており、前記介挿部材は電気的絶縁体で形成されていることを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記トリガー部は、前記反射板と前記フラッシュランプとの間に配設されていることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記光源は、複数のフラッシュランプを有することを特徴とする熱処理装置。
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