JP2004273761A - 低温熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話等に用いるプリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を効率良く硬化させることができる小型で設備費が嵩まないプリント基板専用の低温熱処理装置を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂を塗布したプリント基板Pが、熱処理炉1の前面上部に形成された基板投入口3からオートローディング装置2で熱処理炉1の炉内に投入され、その炉内に設けた複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持されて熱処理炉1の炉内を降下するように搬送されながら熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理が施され、処理済みのプリント基板Pxが、熱処理炉1の前面下部に形成された基板排出口7からオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出される。
【選択図】 図2
【解決手段】熱硬化性樹脂を塗布したプリント基板Pが、熱処理炉1の前面上部に形成された基板投入口3からオートローディング装置2で熱処理炉1の炉内に投入され、その炉内に設けた複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持されて熱処理炉1の炉内を降下するように搬送されながら熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理が施され、処理済みのプリント基板Pxが、熱処理炉1の前面下部に形成された基板排出口7からオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を熱処理炉の炉内で硬化させる低温熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話のハウジング内に設けるプリント基板に各種電子部品を半田付けして取り付けると、携帯電話を誤って固い床の上などに落としたときに、その衝撃でプリント基板から半田が剥がれて故障を生ずるおそれがあるので、最近は、半田に代えて、導電性の熱硬化性樹脂で電子部品をプリント基板に取り付ける方法が普及しつつある。
【0003】この方法は、金属、樹脂、セラミック、半導体、薬品等の乾燥や、塗装、接着、硬化、老化試験等を行う汎用乾燥装置として市販されている低温熱処理装置を使用し、その熱処理炉内でプリント基板に塗布された導電性の熱硬化性樹脂を硬化させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多種多様な物品を処理する汎用乾燥装置として市販されている既存の低温熱処理装置は、処理対象物が特定されないために、処理対象物を熱処理炉内に連続的に搬入出する機構などは設けられておらず、処理対称物を熱処理炉内に一定量ずつ収容して間歇的に熱処理するバッチ式となっているので、処理効率が良くないという問題があった。
【0005】また、携帯電話の電子部品を取り付けるプリント基板は非常に小さく、しかも、そのプリント基板に塗布された導電性の熱硬化性樹脂を硬化させるために必要な熱処理炉内の加熱温度は約120℃程度で足りるが、既存の低温熱処理装置は、小型のものでも、多種多様な処理対象物をある程度の分量まとめてバッチ処理することができるように熱処理炉が大きめに作られているので、装置の設置スペースが大きいと同時に、多種多様な処理条件に対応し得るように、熱処理炉内の設定可能な温度範囲が40〜280℃(最大300℃)程度と広範囲になっているので、熱源となるヒータ等が大型化し、装置の設備費も高いという問題があった。
【0006】そこで本発明は、携帯電話等に組み込む小さなプリント基板などに塗布された熱硬化性樹脂を効率良く硬化させることができ、しかも、小型で設置スペースも小さく設備費も嵩まないプリント基板専用の低温熱処理装置を提供することを技術的課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を熱処理炉の炉内で硬化させる低温熱処理装置において、熱処理炉の前面上部に、熱硬化性樹脂が塗布されたプリント基板を水平状態で炉内に投入するオートローディング装置を設けた基板投入口が形成され、該基板投入口から熱処理炉の炉内に投入されたプリント基板を同期的に回転する複数本のスクリューシャフトで水平状態に保持して熱処理炉の炉内を降下させる搬送装置が設けられ、該搬送装置で降下せられた処理済みのプリント基板を熱処理炉の炉外に排出するオートローディング装置を設けた基板排出口が、熱処理炉の前面下部に形成されていることを特徴とする。
【0008】本発明の低温熱処理装置は、熱処理炉の前面上部に形成された基板投入口から熱処理炉の炉内に投入したプリント基板が、複数本のスクリューシャフトで熱処理炉の炉内を降下するように搬送されながら、そのプリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理が施されて、熱処理炉の前面下部に形成された基板排出口から自動的に排出される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は本発明に係る低温熱処理装置の一例を示す外観図、図2はその装置の断面を概略的に示す図、図3はその装置の一連の動作を説明するフローチャートである。
【0010】本例の低温熱処理装置は、熱処理炉1の前面上部に、熱硬化性樹脂が塗布されたプリント基板Pを水平状態で炉内に投入するオートローディング装置2を設けた基板投入口3が形成され、該基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入されたプリント基板Pを同期的に回転する複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持しながら熱硬化性樹脂を硬化させるために必要な一定時間かけて熱処理炉1の炉内を降下させる搬送装置4が設けられ、該搬送装置4で降下せられた処理済みのプリント基板を熱処理炉1の炉外に排出するオートローディング装置6を設けた基板排出口7が、熱処理炉1の前面下部に形成されている。
【0011】なお、各スクリューシャフト5は、その外周に形成された螺旋溝にプリント基板Pの外縁部を係合させて、該プリント基板Pを水平状態に保持すると同時に、該プリント基板Pをねじ送りによって徐々に降下させるように搬送する。したがって、熱処理炉1の炉内におけるプリント基板Pの搬送距離は非常に短くて足り、熱処理炉1は、全高700〜800mm程度の小型のものとすることができるが、その程度の高さでは、プリント基板Pを基板投入口3から投入する作業がし辛いので、熱処理炉1を架台8に設置して、基板投入口3を作業性の良い高さに位置させている。
【0012】架台8には、熱処理炉1の炉内に熱風を循環供給してその炉内の雰囲気温度を熱硬化性樹脂の硬化温度である約120℃前後(最大130℃)に昇温する熱風発生装置9と、搬送装置4のスクリューシャフト5を回転駆動するモータ10とその動力を伝達するギアボックス11が設置されている。また、キャスターの図示は省略するが、熱処理炉1の移動を容易にするためにキャスター付き架台になっている。
【0013】熱風発生装置9は、熱源となる電熱ヒータ12と、該ヒータ12で加熱された熱空気をサプライダクト13を通じて熱処理炉1の上方からその炉内に給気すると同時に、炉内の熱空気をその下方からリターンダクト14を通じて排気する熱風循環ファン15とを備えている。
【0014】また、熱処理炉1の前面側には、基板排出口7に設けたオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出された処理済みのプリント基板Px を基板投入口3の真下まで上昇させる昇降装置16が設けられている。
【0015】この昇降装置16は、架台8に設置されたシリンダ17のピストンロッド18の先端に、基板排出口7から排出された処理済みのプリント基板Pxを載せる昇降台19が取り付けられ、該昇降台19に載せたプリント基板Pxの落下を防止する角筒状のケーシング20が設けられた構成になっている。
【0016】また、オートローディング装置2は、基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入するプリント基板Pを載せる左右一対のトレイバー21R、21Lと、該トレイバー21R、21Lの上にプリント基板Pが載置されたか否かを検出する近接センサ22と、プリント基板Pが熱処理炉1の炉内に投入されたか否かを検出する近接センサ23とを備えている。
【0017】一方、オートローディング装置6は、基板排出口7から排出する処理済みのプリント基板Pxを載せる左右一対のトレイバー24R、24Lと、該トレイバー24R、24Lに処理済みのプリント基板Pxが載置されているか否かを検出する近接センサ25と、スクリューシャフト5で搬送されるプリント基板Pがオートローディング装置6で排出する位置に到来したか否かを検出する近接センサ26とを備えている。
【0018】また、熱処理炉1の炉内には、熱風発生装置9からサプライダクト13を通じて炉内に循環供給される熱風の流れをスクリューシャフト5で降下せられるプリント基板Pに向かわせる複数の羽根板27が、熱処理炉1の内壁に沿って所定間隔で配設されており、これら各羽根板27は、夫々その角度を調節できるようになっている。
【0019】図中28は、オートローディング装置2及び6や搬送装置4、昇降装置16等の動作を自動制御する制御装置であって、該制御装置28による制御手順を図3のフローチャートにより説明すると、まず、ステップ(1)で、近接センサ22により、基板投入口3から投入するプリント基板Pがオートローディング装置2のトレイバー21R、21Lに載置されたか否かを検出すると共に、前回プリント基板を投入してから一定時間が経過しているか否か(すなわち、プリント基板の投入間隔が、例えば、前回投入したプリント基板がスクリューシャフト5でその螺旋溝の5ピッチ分以上搬送される時間的間隔となっているか否か)を判断し、それら各条件を充足しているときは、ステップ(2)に移行して、スクリューシャフト5の回転を一時停止させ、次のステップ(3)で、オートローディンク装置2を起動させてトレイバー21R、21Lに水平に載置されたプリント基板Pを熱処理炉1の炉内に投入する。
【0020】次に、ステップ(4)で、近接センサ23により、プリント基板Pが各スクリューシャフト5の螺旋溝に係合して水平状態に保持されるように正常に投入されているか否かを判断し、正常に投入されているときは、ステップ(5)に移行して、スクリューシャフト5の回転を開始させ、正常に投入されていないときは、ステップ(6)に移行して、警報ランプ若しくは警報ブザー等を作動させる。
【0021】また、上記ステップ(1)〜(6)の一連の動作と並行して、ステップ(7)で、近接センサ26により、スクリューシャフト5で搬送されるプリント基板Pがオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出可能な位置に到来したか否かを判断し、その排出可能な位置にプリント基板Pが到来したときは、ステップ(8)に移行して、スクリューシャフト5の回転を停止させ、ステップ(9)で、近接センサ25により、前回オートローディング装置6で基板排出口7から排出された処理済みのプリント基板Pxがトレイバー24R、24Lに載っているか否かを判断し、該トレイバー24R、24Lに処理済みのプリント基板Pxが載っていなければ、ステップ(10)に移行して、スクリューシャフト5で搬送されて来たプリント基板Pをオートローディング装置6で基板排出口7から排出し、次のステップ(11)で、スクリューシャフト5の回転を開始させ、ステップ(12)で、昇降装置16を起動させて、基板排出口7から排出してトレイバー24R、24Lに載せられている処理済みのプリント基板Pxを昇降台19に載せて基板投入口3の真下まで上昇させ、数秒〜十数秒程度の時間が経過してから、昇降台19を降下させて原位置に復帰させる。
【0022】なお、上記ステップ(9)で、処理済みのプリント基板Pxがトレイバー24R、24Lに載せられていると判断したときは、ステップ(13)に移行して警報ランプ若しくは警報ブザー等を作動させる。
【0023】以上のように、熱処理炉1の前面上部に形成した基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入されたプリント基板Pを、複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持して、該スクリューシャフト5の回転によるねじ送りで徐々に降下させるように搬送して熱処理すれば、その搬送距離は非常に短くて済み、しかも、プリント基板Pのみを搬送するので、熱処理炉1は、著しく小型化することができる。
【0024】また、プリント基板Pに塗布された熱硬化性樹脂を硬化させるだけの熱処理炉1は、その炉内温度を120℃程度に昇温すれば足りるので、熱風発生装置9のヒータ12やファン15等も小型で低容量のもので足りる。したがって、装置全体の設置スペースを低減することができると同時に、その設備費も大幅に低減することができる。
【0025】更に、プリント基板Pの搬送装置4は、複数本のスクリューシャフト5でプリント基板Pを水平状態に保持し、その水平状態に保持したプリント基板Pを例えばスクリューシャフト5の螺旋溝の5ピッチ分に相当する搬送間隔で熱処理炉1内を連続的に搬送することができるので、処理効率が非常に良い。
【0026】また、プリン基板Pの搬送間隔をスクリューシャフト5の螺旋溝の5ピッチ分程度に狭めても、熱処理炉1の炉内に設けられた羽根板27により各プリント基板Pの表面に熱風を流通させて、その表面を熱硬化性樹脂の硬化温度とすることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理の処理効率を著しく高めることができると同時に、その熱処理に用いる低温熱処理装置の設置スペースや設備費を著しく低減することができるという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温熱処理装置の一例を示す外観図
【図2】図1の装置の断面を概略的に示す図
【図3】図1の装置の動作を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
1………………熱処理炉
2………………オートローディング装置
3………………基板投入口
4………………搬送装置
5………………スクリューシャフト
6………………オートローディング装置
7………………基板排出口
8………………架台
9………………熱風発生装置
10………………モータ
11………………ギアボックス
12………………ヒータ
15………………熱風循環ファン
16………………昇降装置
19………………昇降台
P………………プリント基板
Px……………処理済みのプリント基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を熱処理炉の炉内で硬化させる低温熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話のハウジング内に設けるプリント基板に各種電子部品を半田付けして取り付けると、携帯電話を誤って固い床の上などに落としたときに、その衝撃でプリント基板から半田が剥がれて故障を生ずるおそれがあるので、最近は、半田に代えて、導電性の熱硬化性樹脂で電子部品をプリント基板に取り付ける方法が普及しつつある。
【0003】この方法は、金属、樹脂、セラミック、半導体、薬品等の乾燥や、塗装、接着、硬化、老化試験等を行う汎用乾燥装置として市販されている低温熱処理装置を使用し、その熱処理炉内でプリント基板に塗布された導電性の熱硬化性樹脂を硬化させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多種多様な物品を処理する汎用乾燥装置として市販されている既存の低温熱処理装置は、処理対象物が特定されないために、処理対象物を熱処理炉内に連続的に搬入出する機構などは設けられておらず、処理対称物を熱処理炉内に一定量ずつ収容して間歇的に熱処理するバッチ式となっているので、処理効率が良くないという問題があった。
【0005】また、携帯電話の電子部品を取り付けるプリント基板は非常に小さく、しかも、そのプリント基板に塗布された導電性の熱硬化性樹脂を硬化させるために必要な熱処理炉内の加熱温度は約120℃程度で足りるが、既存の低温熱処理装置は、小型のものでも、多種多様な処理対象物をある程度の分量まとめてバッチ処理することができるように熱処理炉が大きめに作られているので、装置の設置スペースが大きいと同時に、多種多様な処理条件に対応し得るように、熱処理炉内の設定可能な温度範囲が40〜280℃(最大300℃)程度と広範囲になっているので、熱源となるヒータ等が大型化し、装置の設備費も高いという問題があった。
【0006】そこで本発明は、携帯電話等に組み込む小さなプリント基板などに塗布された熱硬化性樹脂を効率良く硬化させることができ、しかも、小型で設置スペースも小さく設備費も嵩まないプリント基板専用の低温熱処理装置を提供することを技術的課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を熱処理炉の炉内で硬化させる低温熱処理装置において、熱処理炉の前面上部に、熱硬化性樹脂が塗布されたプリント基板を水平状態で炉内に投入するオートローディング装置を設けた基板投入口が形成され、該基板投入口から熱処理炉の炉内に投入されたプリント基板を同期的に回転する複数本のスクリューシャフトで水平状態に保持して熱処理炉の炉内を降下させる搬送装置が設けられ、該搬送装置で降下せられた処理済みのプリント基板を熱処理炉の炉外に排出するオートローディング装置を設けた基板排出口が、熱処理炉の前面下部に形成されていることを特徴とする。
【0008】本発明の低温熱処理装置は、熱処理炉の前面上部に形成された基板投入口から熱処理炉の炉内に投入したプリント基板が、複数本のスクリューシャフトで熱処理炉の炉内を降下するように搬送されながら、そのプリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理が施されて、熱処理炉の前面下部に形成された基板排出口から自動的に排出される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面によって具体的に説明する。
図1は本発明に係る低温熱処理装置の一例を示す外観図、図2はその装置の断面を概略的に示す図、図3はその装置の一連の動作を説明するフローチャートである。
【0010】本例の低温熱処理装置は、熱処理炉1の前面上部に、熱硬化性樹脂が塗布されたプリント基板Pを水平状態で炉内に投入するオートローディング装置2を設けた基板投入口3が形成され、該基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入されたプリント基板Pを同期的に回転する複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持しながら熱硬化性樹脂を硬化させるために必要な一定時間かけて熱処理炉1の炉内を降下させる搬送装置4が設けられ、該搬送装置4で降下せられた処理済みのプリント基板を熱処理炉1の炉外に排出するオートローディング装置6を設けた基板排出口7が、熱処理炉1の前面下部に形成されている。
【0011】なお、各スクリューシャフト5は、その外周に形成された螺旋溝にプリント基板Pの外縁部を係合させて、該プリント基板Pを水平状態に保持すると同時に、該プリント基板Pをねじ送りによって徐々に降下させるように搬送する。したがって、熱処理炉1の炉内におけるプリント基板Pの搬送距離は非常に短くて足り、熱処理炉1は、全高700〜800mm程度の小型のものとすることができるが、その程度の高さでは、プリント基板Pを基板投入口3から投入する作業がし辛いので、熱処理炉1を架台8に設置して、基板投入口3を作業性の良い高さに位置させている。
【0012】架台8には、熱処理炉1の炉内に熱風を循環供給してその炉内の雰囲気温度を熱硬化性樹脂の硬化温度である約120℃前後(最大130℃)に昇温する熱風発生装置9と、搬送装置4のスクリューシャフト5を回転駆動するモータ10とその動力を伝達するギアボックス11が設置されている。また、キャスターの図示は省略するが、熱処理炉1の移動を容易にするためにキャスター付き架台になっている。
【0013】熱風発生装置9は、熱源となる電熱ヒータ12と、該ヒータ12で加熱された熱空気をサプライダクト13を通じて熱処理炉1の上方からその炉内に給気すると同時に、炉内の熱空気をその下方からリターンダクト14を通じて排気する熱風循環ファン15とを備えている。
【0014】また、熱処理炉1の前面側には、基板排出口7に設けたオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出された処理済みのプリント基板Px を基板投入口3の真下まで上昇させる昇降装置16が設けられている。
【0015】この昇降装置16は、架台8に設置されたシリンダ17のピストンロッド18の先端に、基板排出口7から排出された処理済みのプリント基板Pxを載せる昇降台19が取り付けられ、該昇降台19に載せたプリント基板Pxの落下を防止する角筒状のケーシング20が設けられた構成になっている。
【0016】また、オートローディング装置2は、基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入するプリント基板Pを載せる左右一対のトレイバー21R、21Lと、該トレイバー21R、21Lの上にプリント基板Pが載置されたか否かを検出する近接センサ22と、プリント基板Pが熱処理炉1の炉内に投入されたか否かを検出する近接センサ23とを備えている。
【0017】一方、オートローディング装置6は、基板排出口7から排出する処理済みのプリント基板Pxを載せる左右一対のトレイバー24R、24Lと、該トレイバー24R、24Lに処理済みのプリント基板Pxが載置されているか否かを検出する近接センサ25と、スクリューシャフト5で搬送されるプリント基板Pがオートローディング装置6で排出する位置に到来したか否かを検出する近接センサ26とを備えている。
【0018】また、熱処理炉1の炉内には、熱風発生装置9からサプライダクト13を通じて炉内に循環供給される熱風の流れをスクリューシャフト5で降下せられるプリント基板Pに向かわせる複数の羽根板27が、熱処理炉1の内壁に沿って所定間隔で配設されており、これら各羽根板27は、夫々その角度を調節できるようになっている。
【0019】図中28は、オートローディング装置2及び6や搬送装置4、昇降装置16等の動作を自動制御する制御装置であって、該制御装置28による制御手順を図3のフローチャートにより説明すると、まず、ステップ(1)で、近接センサ22により、基板投入口3から投入するプリント基板Pがオートローディング装置2のトレイバー21R、21Lに載置されたか否かを検出すると共に、前回プリント基板を投入してから一定時間が経過しているか否か(すなわち、プリント基板の投入間隔が、例えば、前回投入したプリント基板がスクリューシャフト5でその螺旋溝の5ピッチ分以上搬送される時間的間隔となっているか否か)を判断し、それら各条件を充足しているときは、ステップ(2)に移行して、スクリューシャフト5の回転を一時停止させ、次のステップ(3)で、オートローディンク装置2を起動させてトレイバー21R、21Lに水平に載置されたプリント基板Pを熱処理炉1の炉内に投入する。
【0020】次に、ステップ(4)で、近接センサ23により、プリント基板Pが各スクリューシャフト5の螺旋溝に係合して水平状態に保持されるように正常に投入されているか否かを判断し、正常に投入されているときは、ステップ(5)に移行して、スクリューシャフト5の回転を開始させ、正常に投入されていないときは、ステップ(6)に移行して、警報ランプ若しくは警報ブザー等を作動させる。
【0021】また、上記ステップ(1)〜(6)の一連の動作と並行して、ステップ(7)で、近接センサ26により、スクリューシャフト5で搬送されるプリント基板Pがオートローディング装置6で熱処理炉1の炉外に排出可能な位置に到来したか否かを判断し、その排出可能な位置にプリント基板Pが到来したときは、ステップ(8)に移行して、スクリューシャフト5の回転を停止させ、ステップ(9)で、近接センサ25により、前回オートローディング装置6で基板排出口7から排出された処理済みのプリント基板Pxがトレイバー24R、24Lに載っているか否かを判断し、該トレイバー24R、24Lに処理済みのプリント基板Pxが載っていなければ、ステップ(10)に移行して、スクリューシャフト5で搬送されて来たプリント基板Pをオートローディング装置6で基板排出口7から排出し、次のステップ(11)で、スクリューシャフト5の回転を開始させ、ステップ(12)で、昇降装置16を起動させて、基板排出口7から排出してトレイバー24R、24Lに載せられている処理済みのプリント基板Pxを昇降台19に載せて基板投入口3の真下まで上昇させ、数秒〜十数秒程度の時間が経過してから、昇降台19を降下させて原位置に復帰させる。
【0022】なお、上記ステップ(9)で、処理済みのプリント基板Pxがトレイバー24R、24Lに載せられていると判断したときは、ステップ(13)に移行して警報ランプ若しくは警報ブザー等を作動させる。
【0023】以上のように、熱処理炉1の前面上部に形成した基板投入口3から熱処理炉1の炉内に投入されたプリント基板Pを、複数本のスクリューシャフト5で水平状態に保持して、該スクリューシャフト5の回転によるねじ送りで徐々に降下させるように搬送して熱処理すれば、その搬送距離は非常に短くて済み、しかも、プリント基板Pのみを搬送するので、熱処理炉1は、著しく小型化することができる。
【0024】また、プリント基板Pに塗布された熱硬化性樹脂を硬化させるだけの熱処理炉1は、その炉内温度を120℃程度に昇温すれば足りるので、熱風発生装置9のヒータ12やファン15等も小型で低容量のもので足りる。したがって、装置全体の設置スペースを低減することができると同時に、その設備費も大幅に低減することができる。
【0025】更に、プリント基板Pの搬送装置4は、複数本のスクリューシャフト5でプリント基板Pを水平状態に保持し、その水平状態に保持したプリント基板Pを例えばスクリューシャフト5の螺旋溝の5ピッチ分に相当する搬送間隔で熱処理炉1内を連続的に搬送することができるので、処理効率が非常に良い。
【0026】また、プリン基板Pの搬送間隔をスクリューシャフト5の螺旋溝の5ピッチ分程度に狭めても、熱処理炉1の炉内に設けられた羽根板27により各プリント基板Pの表面に熱風を流通させて、その表面を熱硬化性樹脂の硬化温度とすることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を硬化させる熱処理の処理効率を著しく高めることができると同時に、その熱処理に用いる低温熱処理装置の設置スペースや設備費を著しく低減することができるという大変優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温熱処理装置の一例を示す外観図
【図2】図1の装置の断面を概略的に示す図
【図3】図1の装置の動作を説明するためのフローチャート
【符号の説明】
1………………熱処理炉
2………………オートローディング装置
3………………基板投入口
4………………搬送装置
5………………スクリューシャフト
6………………オートローディング装置
7………………基板排出口
8………………架台
9………………熱風発生装置
10………………モータ
11………………ギアボックス
12………………ヒータ
15………………熱風循環ファン
16………………昇降装置
19………………昇降台
P………………プリント基板
Px……………処理済みのプリント基板
Claims (6)
- プリント基板に塗布された熱硬化性樹脂を熱処理炉の炉内で硬化させる低温熱処理装置において、熱処理炉(1)の前面上部に、熱硬化性樹脂が塗布されたプリント基板(P)を水平状態で炉内に投入するオートローディング装置(2)を設けた基板投入口(3)が形成され、該基板投入口(3)から熱処理炉の炉内に投入されたプリント基板(P)を同期的に回転する複数本のスクリューシャフト(5)で水平状態に保持して熱処理炉の炉内を降下させる搬送装置(4)が設けられ、該搬送装置(4)で降下せられた処理済みのプリント基板(Px)を熱処理炉の炉外に排出するオートローディング装置(6)を設けた基板排出口(7)が、熱処理炉(1)の前面下部に形成されていることを特徴とする低温熱処理装置。
- 前記熱処理炉(1)を一定の高さに設置する架台(8)に、前記熱処理炉(1)の炉内に熱風を循環供給する熱風発生装置(9)と、前記搬送装置(4)のスクリューシャフト(5)を回転駆動するモータ(10)が設置されている請求項1記載の低温熱処理装置。
- 前記熱風発生装置(9)が、熱源となるヒータ(12)と、該ヒータで加熱された熱空気を前記熱処理炉(1)の上方から炉内に給気してその下方から炉外に排気する熱風循環ファン(15)とを備えている請求項2記載の低温熱処理装置。
- 前記熱処理炉(1)の炉内に、その炉内に循環供給される前記熱風の流れを前記スクリューシャフト(5)で降下せられるプリント基板(P)に向かわせる羽根板(27)が配設されている請求項2又は3記載の低温熱処理装置。
- 前記熱処理炉(1)の前面側に、前記基板排出口(7)に設けたオートローディング装置(6)で熱処理炉の炉外に排出された処理済みのプリント基板(Px)を昇降台(19)に載せて前記基板投入口(3)の真下まで上昇させる昇降装置(16)が設けられている請求項1、2、3又は4記載の低温熱処理装置。
- 前記各オートローディング装置(2、6)と前記搬送装置(4)の動作を自動制御する制御装置(28)が設けられている請求項1、2、3、4又は5記載の低温熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062303A JP2004273761A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 低温熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003062303A JP2004273761A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 低温熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004273761A true JP2004273761A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124263
Family Applications (1)
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JP2003062303A Pending JP2004273761A (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 低温熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004273761A (ja) |
-
2003
- 2003-03-07 JP JP2003062303A patent/JP2004273761A/ja active Pending
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